JP2021117198A - ポアデバイスおよび微粒子測定システム - Google Patents

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Abstract

【課題】運用コストが安く、寄生容量を低減したポアデバイスを提供する。【解決手段】ポアチップ600は、チップケース500に収容される。チップケース500は、その表面に第1電極410と第2電極420が形成される絶縁フィルム550と、ポアチップ600を挟み込む第1層510および第2層520と、を含む積層構造を有する。チップケース500には、第1空間512から第1電極410の一端に連通する第1流路560と、第2空間522から第2電極420の一端に連通する第2流路570が形成される。第1電極410のコンタクト部分414と第2電極420のコンタクト部分424は外部に露出している。【選択図】図4

Description

本発明は、ポアデバイスを用いた計測に関する。
電気的検知帯法(コールター原理)と呼ばれる粒度分布測定法が知られている。この測定法では、粒子を含む電解液を、ナノポアと称される細孔を通過させる。粒子が細孔を通過するとき、細孔中の電解液は粒子の体積に相当する量だけ減少し、細孔の電気抵抗を増加させる。したがって細孔の電気抵抗を測定することで、粒子より細孔の厚みの方が大きい場合には通過する粒子の体積を測定することができ、粒子より細孔の厚みの方が十分に小さい場合、通過している粒子の断面積(すなわち粒径)を測定することができる。
図1は、電気的検知帯法を用いた微粒子測定システム1Rのブロック図である。微粒子測定システム1Rは、ポアデバイス100、計測装置200Rおよびデータ処理装置300を備える。
ポアデバイス100の内部は、検出対象の粒子4を含む電解液2が満たされる。ポアデバイス100の内部は、ポアチップ102によって2つの空間に隔てられており、2つの空間には電極106と電極108が設けられる。電極106と電極108の間に電位差を発生させると、電極間にイオン電流が流れ、また電気泳動によって粒子4が細孔104を経由して、一方の空間から他方の空間に移動する。
計測装置200Rは、電極対106,108の間に電位差を発生させるとともに、電極対の間の抵抗値Rpと相関を有する情報を取得する。計測装置200Rは、トランスインピーダンスアンプ210、電圧源220、デジタイザ230を含む。電圧源220は電極対106,108の間に電位差Vbを発生させる。この電位差Vbは、電気泳動の駆動源であるとともに、抵抗値Rpを測定するためのバイアス信号となる。
電極対106,108の間には、細孔104の抵抗に反比例する微小電流Isが流れる。
Is=Vb/Rp …(1)
トランスインピーダンスアンプ210は、微小電流Isを電圧信号Vsに変換する。変換ゲインをrとするとき、以下の式が成り立つ。
Vs=−r×Is …(2)
式(1)を式(2)に代入すると、式(3)が得られる。
Vs=−Vb×r/Rp …(3)
デジタイザ230は、電圧信号VsをデジタルデータDsに変換する。このように計測装置200Rにより、細孔104の抵抗値Rpに反比例する電圧信号Vsを得ることができる。
図2は、計測装置200Rにより測定される例示的な微小電流Isの波形図である。なお本明細書において参照する波形図やタイムチャートの縦軸および横軸は、理解を容易とするために適宜拡大、縮小したものであり、また示される各波形も、理解の容易のために簡略化され、あるいは誇張もしくは強調されている。
粒子が通過する短い期間、細孔104の抵抗値Rpが増大する。したがって、粒子が通過するごとに電流Isはパルス状に減少する。個々のパルス電流の振幅は、粒径と相関を有する。データ処理装置300は、デジタルデータDsを処理し、電解液2に含まれる粒子4の個数や粒径分布などを解析する。
特開2007−51964号公報 特開2018−11532号公報 特開2016−106563号公報
図3(a)〜(b)は、本発明者らが検討したポアデバイスの断面図である。図3(a)のポアデバイス100Rには、電極対106,108に相当する2本の電極E1,E2が設けられる。電極E1,E2は、電極棒や電極板であり、一方の電極E1は、ポアチップ102の上側の空間に挿入され、他方の電極E2は、ポアチップ102の下側の空間に挿入される。
図3(a)の構造では、電極E1,E2の位置ズレが測定誤差の原因となりうる。また、電極E1,E2は、電解質溶液と直接接触するため、腐食・劣化が避けられず、頻繁に交換する必要があることから、装置のコストが高くなる。
図3(b)のポアデバイス100Sにおいて、電極対106,108に相当する電極E3,E4が、ポアチップ102の表面と裏面の上に直接形成される。この場合、電極E3,E4は、半導体製造プロセスにより安価に形成することができ、電極E3,E4は、ポアデバイス100Sとともに使い捨てが可能である。一方でポアチップ102の厚みは、数百μm〜数mmのオーダーと薄いため、図3(b)の構造では、電極E3,E4の間の寄生容量が大きくなり、測定器の応答速度が低下するという問題が生ずる。
本発明は係る状況においてなされたものであり、そのある態様の例示的な目的のひとつは、製造が容易であり、運用コストが安いポアデバイスの提供にある。
本発明のある態様は、ポアデバイスに関する。ポアデバイスは、細孔を有するポアチップと、ポアチップを収容するチップケースと、を備える。チップケースは、その表面に第1電極と第2電極が形成される絶縁フィルムと、ポアチップを挟み込む第1層および第2層と、を含む積層構造を有する。第1層の内部には、ポアチップの細孔と連続する第1空間が形成され、第2層の内部には、ポアチップの細孔と連続する第2空間が形成され、チップケースには、第1空間から第1電極の一端に連通する第1流路と、第2空間から第2電極の一端に連通する第2流路が形成され、第1電極のコンタクト部分と第2電極のコンタクト部分が外部に露出している。
第1層や第2層には、流路や空間、ポアチップを収容する凹部などの機械的構造(微細構造)が形成されるところ、この構成では、電極は、機械的構造を有する第1層や第2層ではなく、専用の絶縁フィルムに形成される。つまり、電極を形成するプロセスと、機械的構造を形成するプロセスを分離することができるため、製造が容易となり、コストを下げることができる。
第1電極および第2電極の一端は、第1材料で形成され、第1電極および第2電極のコンタクト部分は、第1材料と異なる第2材料で形成されてもよい。第1材料を、プローブの腐食を防止できる材料とし、第2材料を、電解質溶液との間の等価的な接触抵抗が小さくなる材料とすることにより、プローブの寿命を延ばしつつ、測定精度を高めることができる。
第1材料は、Ag/AgClであってもよい。第2材料は、Au,Ag,Ptのいずれかを含んでもよい。
第1層および第2層は、絶縁フィルムと材料が異なってもよい。第1層および第2層は、機械的構造の形成に適した材料を選び、絶縁フィルムは、電極形成に適した材料とすることができる。
第1電極および第2電極は印刷により形成されてもよい。これにより電極形成のコストを下げることができる。
絶縁フィルムは、第1層および第2層より上側に設けられてもよい。絶縁フィルムは、積層構造の最下層に設けられてもよい。
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせや本発明の構成要素や表現を、方法、装置などの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明のある態様によれば、運用コストが安いポアデバイスを提供できる。
電気的検知帯法を用いた微粒子測定システムのブロック図である。 計測装置により測定される例示的な微小電流Isの波形図である。 図3(a)〜(b)は、本発明者らが検討したポアデバイスの断面図である。 実施の形態1に係るポアデバイスの基本構成を示す断面図である。 実施例1に係るポアデバイスの外観斜視図である。 図6(a)、(b)は、実施例1に係るポアデバイスの分解斜視図である。 ポアチップの断面図である。 実施の形態2に係るポアデバイスの基本構成を示す断面図である。 実施例2に係るポアデバイスの外観斜視図である。 実施例2に係るポアデバイスの分解斜視図である。 実施の形態3に係るポアデバイスの基本構成を示す断面図である。 実施例3に係るポアデバイスの外観斜視図である。 実施例3に係るポアデバイスの分解斜視図である。 図5のポアデバイスを収容するインタフェースソケットを示す図である。
以下、本発明を好適な実施の形態をもとに図面を参照しながら説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
本明細書において、「部材Aが、部材Bと接続された状態」とは、部材Aと部材Bが物理的に直接的に接続される場合のほか、部材Aと部材Bが、それらの電気的な接続状態に実質的な影響を及ぼさない、あるいはそれらの結合により奏される機能や効果を損なわせない、その他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
同様に、「部材Cが、部材Aと部材Bの間に設けられた状態」とは、部材Aと部材C、あるいは部材Bと部材Cが直接的に接続される場合のほか、それらの電気的な接続状態に実質的な影響を及ぼさない、あるいはそれらの結合により奏される機能や効果を損なわせない、その他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
また図面に記載される各部材の寸法(厚み、長さ、幅など)は、理解の容易化のために適宜、拡大縮小されている場合がある。さらには複数の部材の寸法は、必ずしもそれらの大小関係を表しているとは限らず、図面上で、ある部材Aが、別の部材Bよりも厚く描かれていても、部材Aが部材Bよりも薄いこともあり得る。
(実施の形態1)
図4は、実施の形態1に係るポアデバイス400の基本構成を示す断面図である。ポアデバイス400は、ポアチップ600と、ポアチップ600を収容するチップケース500を備える。
ポアチップ600は、細孔602を有する。ポアチップ600のうち、細孔の径がナノオーダーのものをナノポアチップと称する。実施の形態に係るポアデバイス400は、特にナノポアチップとの組み合わせに好適であるが、細孔の径に限定されずに適用可能である。なお、ナノポアチップを有するポアデバイスを特にナノポアデバイスと称する。
チップケース500は積層構造を有しており、第1層510、第2層520、第3層530、第4層540、絶縁フィルム(絶縁シートともいう)550を備える。第1層510〜第4層540は、アクリル、PDMS(ポリジメチルシロキサン)、COP(シクロオレフィンポリマー)、PET(ポリエチレンテレフタラート)などの樹脂系材料のいずれか、あるいはそれらの組み合わせなどで構成できる。
絶縁フィルム550の表面には、第1電極410および第2電極420が形成される。ポアチップ600は、第1層510および第2層520によって挟まれている。
第1層510の内部には、ポアチップ600の細孔602と連続する第1空間512が形成される。第2層520の内部には、ポアチップ600の細孔602と連続する第2空間522が形成される。
チップケース500には、第1空間512から第1電極410の一端412に連通する第1流路560と、第2空間522から第2電極420の一端422に連通する第2流路570が形成される。
第1流路560および第2流路570の経路は特に限定されず、第1層510〜第4層540のいくつかに跨がって形成される。第1流路560および第2流路570はそれぞれ、第1層510〜第4層540の表面に形成された溝であってもよい。
第1電極410のコンタクト部分414、第2電極420のコンタクト部分424は、プローブのコンタクトのために外部に露出している。この例では、第4層540に、コンタクト部分414,424を露出するために、切り欠き542,544が設けられる。
第1電極410、第2電極420それぞれの浸潤部分412,422には貫通孔が設けられている。第4層540には、浸潤部分412、浸潤部分422とオーバーラップする箇所に、開口546,548が設けられる。
第1電極410、第2電極420の浸潤部分412,422は、使用において、粒子を含む電解質溶液に浸潤する。したがって浸潤部分412,422は、Ag/AgCl(銀・塩化銀)など、平衡状態を保つことができる金属材料で形成される。一方、コンタクト部分414,424は、電解質溶液には浸潤しないため、浸潤部分412,422と異なる金属材料で形成することができる。たとえばコンタクト部分414,424は、Au(金)、Ag(銀)、白金(Pt)などの、プローブコンタクトに適した金属材料を用いるとよい。
またチップケース500は、第1空間512からデバイス表面の開口563に連通する第3流路562、第2空間522からデバイス表面の開口573に連通する第4流路572を備える。
以上がポアデバイス400の基本構成である。続いてポアデバイス400の使用について説明する。
使用において、開口546および563の一方が、電解質溶液の注入口となり、第1流路560および第3流路562の一方を介して、第1空間512に、電解質溶液が注入される。また、第1流路560および第3流路562の他方は、空気抜きとして機能する。
同様に使用において、開口548および573の一方が、電解質溶液の注入口となり、第2流路570および第4流路572の一方を介して、第2空間522に、電解質溶液が注入される。また、第2流路570と第4流路572の他方は、空気抜きとして機能する。
第1空間512、第2空間522を電解質溶液で満たした後に、第1電極410のコンタクト部分414、第2電極420のコンタクト部分424にプローブが当てられる。
続いてポアデバイス400の利点を説明する。図4のポアデバイス400によれば、図3(b)のポアデバイス100Sと比べて、第1電極410と第2電極420の間の寄生容量を大幅に減らすことができる。
一般的にプローブには、黄銅や真鍮(銅(Cu)、亜鉛(Zn))などの表面をニッケル(Ni)でメッキし、さらに金(Au)でメッキしたポゴピンが使用される。Cu、Zn,Niはいずれも、酸素、塩素により腐食しやすい金属であり、耐腐食性の高いAuであっても、塩素系溶液中では、塩化物を生成しやすい。この点において、ポアデバイス400を用いる場合、コンタクト用のプローブは、第1電極410、第2電極420のコンタクト部分414,424と接触することとなり、電解質溶液と直接接触しないため、プローブの寿命を延ばすことができる。
さらに、第1電極410、第2電極420に関して、コンタクト部分414、424は、プローブとのコンタクトに適した金属材料で形成し、浸潤部分412、422は、電解質溶液との間の等価的な接触抵抗が低い金属材料で形成した。これによる利点を説明する。
もし、第1電極410、第2電極420の全体を、プローブとのコンタクトに適したAu、AgやPtなどで形成した場合、Au,Ag,Ptなどの金属は、電解質溶液との間の等価的な接触抵抗が大きくなり、測定誤差が大きくなる。反対に、第1電極410、第2電極420の全体を、Ag/AgClで形成した場合、プローブが、AgClの塩素と接触することにより、プローブが腐食するという問題が生ずる。
実施の形態では、コンタクト部分414,424と、浸潤部分412,422とで異なる金属材料を用いることにより、電解質溶液との間の接触抵抗を下げつつ、プローブの腐食を防止できる。
またポアデバイス400において、第1電極410、第2電極420を、絶縁フィルム550上に形成することとした。第1層510〜第4層540は、溝や開口が多いため、その上に電極を形成しようとすると、パッケージの形状や段差を考慮した3次元でのプロセス設計が必要となり、コストアップの要因となる。これに対して、実施の形態では、第1層510〜第4層540への流路や溝などの形成プロセスと、平坦な絶縁フィルム550上への電極形成プロセスと、を完全に分離することができ、製造コストを下げることができ、および/または、組み立てのコストの削減、工期の短縮といった効果が得られる。
たとえば、絶縁フィルム550としては、PET(ポリエチレンテレフタラート)やガラスなどの、電極形成に耐えうるフィルム(シート)を用いるとよい。第1電極410および第2電極420の形成方法は特に限定されないが、たとえば導電性インク(金属ナノインク)を印刷することにより形成することができる。これによりポアデバイス400のコストをさらに下げることができる。
続いて、図4のポアデバイス400のより具体的な構成例を、実施例1として説明する。図5は、実施例1に係るポアデバイス400Aの外観斜視図である。ポアデバイス400Aは、第4層540、絶縁フィルム550、第1層510、第2層520、第3層530の積層構造であるチップケース500を有している。ポアチップ600はチップケース500の内部に収容されるため、外部からは見えない。
図6(a)、(b)は、実施例1に係るポアデバイス400Aの分解斜視図である。図6(a)は上側から見た斜視図であり、図6(b)は下側から見た斜視図である。
図7は、ポアチップ600の断面図である。ポアチップ600は、フィルム614と基材616を含む。フィルム614は、窒化ケイ素(Si)などであり、穴開け加工により細孔602が形成される。細孔602の径φは、数ナノメートル〜ミクロンオーダであり、被測定検体に含まれる粒子の径よりも大きい。フィルム614の厚みは、20〜50nm程度であり、粒子の径より小さいことが望ましい。このような薄いフィルム614を補強するために、フィルム614は、基材616の上に形成される。基材616の材料はシリコン(Si)などの半導体材料や、ガラスなどの絶縁体を選択することができ、その厚みは500μm程度とすることができる。シリコンは、二酸化ケイ素(SiO)の上に結晶成長で形成してもよい。細孔602の直下において、基材616は開口されている。基材616の開口径φは、細孔の径φより十分に大きく、数百μm程度(たとえば200〜300μm)とすることができる。その限りでないが、SiOの上に、Sを成長し、その上にSi薄膜を形成した上で、基材616を裏面側からエッチングにより開口し、またフィルム614を開口してもよい。
(実施の形態2)
続いて、実施の形態2に係るポアデバイス400Bについて説明する。図8は、実施の形態2に係るポアデバイス400Bの基本構成を示す断面図である。ポアデバイス400Bは、ポアチップ600およびチップケース500Bを備える。絶縁フィルム550上には、第1電極410、第2電極420に加えて、第3電極430、第4電極440が形成されている。
第3電極430、第4電極440のコンタクト部分434,444は、プローブコンタクトのために外部に露出している。また第3流路562は、第1空間512と第3電極430の浸潤部分432に連通している。また第4流路572は、第2空間522と第4電極440の浸潤部分442に連通している。
実施の形態2に係るポアデバイス400Bでは、第1空間512、第2空間522それぞれについて、2個の電極が設けられる。2個の電極の利用方法は特に限定されないが、たとえば、2個の電極を共通に結線してもよい。これにより、電極と電解質溶液が、二箇所で接触することとなるため、実効的なコンタクト抵抗をさらに下げることができる。あるいは2個の電極の一方をフォース、他方をセンスに利用してもよい。これらの利用法により、微粒子測定の精度を高めることができる。
続いて、図8のポアデバイス400Bのより具体的な構成例を、実施例2として説明する。図9は、実施例2に係るポアデバイス400Bの外観斜視図である。
ポアデバイス400Bは、第4層540、絶縁フィルム550、第1層510、第2層520、第3層530の積層構造であるチップケース500Bを有している。ポアチップ600はチップケース500の内部に収容されるため、外部からは見えない。
図10は、実施例2に係るポアデバイス400Bの分解斜視図である。
(実施の形態3)
実施の形態1、2では、絶縁フィルム550が、第1層510の上側に挿入されたが、その限りでない。実施の形態3では絶縁フィルム550が最下層に設けられる。
図11は、実施の形態3に係るポアデバイス700の基本構成を示す断面図である。ポアデバイス700は、ポアチップ600と、ポアチップ600を収容するチップケース800を備える。
チップケース800は、第1層810、第2層820、第3層830、絶縁フィルム850を含む積層構造を有する。ポアチップ600は、第1層810と第2層820に挟み込まれる。絶縁フィルム850は、積層構造の最下層に設けられており、絶縁フィルム850の上面には、第1電極710および第2電極720が形成される。
第1層810〜第3層830には、第1電極710のコンタクト部分714、第2電極720のコンタクト部分724とオーバーラップする部分に切り欠き842,844が設けられており、コンタクト部分714、724が外部に露出している。
第1電極710の浸潤部分712は、第1流路860を介して、第1空間812と繋がっている。第2電極720の浸潤部分722は、第2流路870を介して、第2空間822と繋がっている。
また第1空間812および第1流路860は、チップケース800の上面に設けられた開口846と繋がっている。第2空間822および第2流路870は、チップケース800の上面に設けられた開口848と繋がっている。さらに第1空間812は、第3流路862を介してチップケース800の上面に設けられた開口863と連通しており、第2空間822は、第4流路872を介してチップケース800の上面に設けられた開口873と連通している。開口846と863の一方は電解質溶液の注入口であり、他方は空気抜きの穴となる。また開口848と873の一方は電解質溶液の注入口であり、他方は空気抜きの穴となる。
以上が実施の形態3に係るポアデバイス700の構成である。このポアデバイス700によれば、実施の形態1と同様の効果が得られる。
続いて、図11のポアデバイス700のより具体的な構成例を、実施例3として説明する。図12は、実施例3に係るポアデバイス700Aの外観斜視図である。ポアデバイス700Aは、第1層810、第2層820、第3層830および絶縁フィルム850の積層構造であるチップケース800を有している。ポアチップ600はチップケース800の内部に収容されるため、外部からは見えない。実施例3において、図11における切り欠き842,844は連続した1個の切り欠き845として形成されている。
図13は、実施例3に係るポアデバイス700Aの分解斜視図である。
続いて、ポアデバイスを収容するインタフェースソケットの構造を説明する。
図14は、図5のポアデバイス400Aを収容するインタフェースソケット900を示す図である。インタフェースソケット900は、容器910と上蓋920とを備える。容器910は、ポアデバイス400Aを収容するための空間912を有する。
上蓋920には、ポアデバイス400Aの第1電極410、第2電極420のコンタクト部分と接触可能なコンタクトプローブP1、P2が設けられる。コンタクトプローブP1、P2は、SMA(Sub Miniature Type A)や中空同軸用のコネクタ922、924と接続される。コンタクトプローブP1,P2は、ポゴピンを用いてもよい。コネクタ922,924は、計測装置本体(図1の200R)と接続される。
また上蓋920には、電解質溶液や被測定検体を注入するための開口が設けられるが、図14では省略している。
以上、本発明について、実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。以下、こうした変形例について説明する。
(変形例1)
実施の形態1〜3では、第1電極および第2電極が、ポアデバイスの上側に露出する場合を説明したがその限りでなく、それらの両方あるいは片方は、下側に露出していてもよい。
たとえば実施の形態3(実施例3,図12)において、第1電極710、第2電極720を、絶縁フィルム850の上面に形成したがその限りでなく、絶縁フィルム850の底面に形成してもよい。
(変形例2)
実施の形態では、1枚の絶縁フィルムに、複数の電極を形成したがその限りでない。チップケースの積層構造は、複数の絶縁フィルムを含み、複数の絶縁フィルムそれぞれに、ひとつ、あるいは複数の電極を形成してもよい。この場合でも、電極を形成する層と、流路等の機械的構造を形成する層を分けることができ、製造コストを下げるという利点を享受できる。たとえば、実施の形態1と実施の形態3を組み合わせた構造としてもよい。すなわち、上側の絶縁フィルム(図5の550)と下側の絶縁フィルム(図12の850)の両方を備える積層構造を作成し、一方の絶縁フィルムに第1電極を形成し、他方の絶縁フィルムに第2電極を形成してもよい。
(変形例3)
2つの絶縁フィルムを有する構成(変形例2)において、下側の絶縁フィルムに形成する電極を、底面側に形成してもよい。
(変形例4)
第1電極および第2電極を、導電性インク(金属ナノインク)を手塗りして形成してもよいし、蒸着やスパッタ、メッキなどで形成してもよい。
(変形例5)
本明細書では微粒子計測装置について説明したが本発明の用途はそれに限定されず、DNAシーケンサをはじめとするポアデバイスを用いた微小電流計測を伴う計測器に広く用いることができる。
実施の形態にもとづき本発明を説明したが、実施の形態は、本発明の原理、応用を示しているにすぎず、実施の形態には、請求の範囲に規定された本発明の思想を逸脱しない範囲において、多くの変形例や配置の変更が認められる。
1 微粒子測定システム
2 電解液
4 粒子
100 ポアデバイス
200 計測装置
210 トランスインピーダンスアンプ
220 電圧源
230 デジタイザ
300 データ処理装置
400 ポアデバイス
410 第1電極
412 浸潤部分
414 コンタクト部分
420 第2電極
422 浸潤部分
424 コンタクト部分
430 第3電極
432 浸潤部分
434 コンタクト部分
440 第4電極
442 浸潤部分
444 コンタクト部分
500 チップケース
510 第1層
512 第1空間
520 第2層
522 第2空間
530 第3層
540 第4層
542,544 切り欠き
546,548 開口
550 絶縁フィルム
560 第1流路
562 第3流路
570 第2流路
572 第4流路
600 ポアチップ
602 細孔
700 ポアデバイス
710 第1電極
712 浸潤部分
714 コンタクト部分
720 第2電極
722 浸潤部分
724 コンタクト部分
800 チップケース
810 第1層
812 第1空間
820 第2層
822 第2空間
830 第3層
842,844 切り欠き
846,848 開口
850 絶縁フィルム
860 第1流路
862 第3流路
863 開口
870 第2流路
872 第4流路
873 開口
900 インタフェースソケット
910 容器
920 上蓋
P1,P2 プローブ

Claims (8)

  1. 細孔を有するポアチップと、
    前記ポアチップを収容するチップケースと、
    を備え、
    前記チップケースは、
    その表面に第1電極と第2電極が形成される絶縁フィルムと、
    前記ポアチップを挟み込む第1層および第2層と、
    を含む積層構造を有し、
    前記第1層の内部には、前記ポアチップの前記細孔と連続する第1空間が形成され、
    前記第2層の内部には、前記ポアチップの前記細孔と連続する第2空間が形成され、
    前記チップケースには、前記第1空間から前記第1電極の一端に連通する第1流路と、前記第2空間から前記第2電極の一端に連通する第2流路が形成され、
    前記第1電極のコンタクト部分と前記第2電極のコンタクト部分が外部に露出していることを特徴とするポアデバイス。
  2. 前記第1電極および前記第2電極の前記一端は、第1材料で形成され、
    前記第1電極および前記第2電極の前記コンタクト部分は、前記第1材料と異なる第2材料で形成されることを特徴とする請求項1に記載のポアデバイス。
  3. 前記第1材料は、Ag/AgClであり、前記第2材料は、Au,Ag,Ptのいずれかを含むことを特徴とする請求項2に記載のポアデバイス。
  4. 前記第1層および前記第2層は、前記絶縁フィルムと材料が異なることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のポアデバイス。
  5. 前記第1電極および前記第2電極は印刷により形成されることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のポアデバイス。
  6. 前記絶縁フィルムは、前記第1層および前記第2層より上側に設けられることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のポアデバイス。
  7. 前記絶縁フィルムは、前記積層構造の最下層に設けられることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のポアデバイス。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載のポアデバイスと、
    前記ポアデバイスが装着されるインタフェースソケットを有する計測装置と、
    を備えることを特徴とする微粒子測定システム。
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