JP2019513980A - 試験要素分析システム - Google Patents

試験要素分析システム Download PDF

Info

Publication number
JP2019513980A
JP2019513980A JP2018546791A JP2018546791A JP2019513980A JP 2019513980 A JP2019513980 A JP 2019513980A JP 2018546791 A JP2018546791 A JP 2018546791A JP 2018546791 A JP2018546791 A JP 2018546791A JP 2019513980 A JP2019513980 A JP 2019513980A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
test element
contact
ruthenium
analysis system
contact surface
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2018546791A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6892871B2 (ja
Inventor
ヘベシュトライト,カイ
ゼッカー,ジルヴィア
トメ,クラウス
ハイト,ヴェルナー
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
F Hoffmann La Roche AG
Original Assignee
F Hoffmann La Roche AG
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by F Hoffmann La Roche AG filed Critical F Hoffmann La Roche AG
Publication of JP2019513980A publication Critical patent/JP2019513980A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6892871B2 publication Critical patent/JP6892871B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/483Physical analysis of biological material
    • G01N33/487Physical analysis of biological material of liquid biological material
    • G01N33/4875Details of handling test elements, e.g. dispensing or storage, not specific to a particular test method
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/145Measuring characteristics of blood in vivo, e.g. gas concentration, pH value; Measuring characteristics of body fluids or tissues, e.g. interstitial fluid, cerebral tissue
    • A61B5/14532Measuring characteristics of blood in vivo, e.g. gas concentration, pH value; Measuring characteristics of body fluids or tissues, e.g. interstitial fluid, cerebral tissue for measuring glucose, e.g. by tissue impedance measurement
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/145Measuring characteristics of blood in vivo, e.g. gas concentration, pH value; Measuring characteristics of body fluids or tissues, e.g. interstitial fluid, cerebral tissue
    • A61B5/1468Measuring characteristics of blood in vivo, e.g. gas concentration, pH value; Measuring characteristics of body fluids or tissues, e.g. interstitial fluid, cerebral tissue using chemical or electrochemical methods, e.g. by polarographic means
    • A61B5/1477Measuring characteristics of blood in vivo, e.g. gas concentration, pH value; Measuring characteristics of body fluids or tissues, e.g. interstitial fluid, cerebral tissue using chemical or electrochemical methods, e.g. by polarographic means non-invasive
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N27/00Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means
    • G01N27/26Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating electrochemical variables; by using electrolysis or electrophoresis
    • G01N27/28Electrolytic cell components
    • G01N27/30Electrodes, e.g. test electrodes; Half-cells
    • G01N27/327Biochemical electrodes, e.g. electrical or mechanical details for in vitro measurements
    • G01N27/3271Amperometric enzyme electrodes for analytes in body fluids, e.g. glucose in blood
    • G01N27/3273Devices therefor, e.g. test element readers, circuitry
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B2562/00Details of sensors; Constructional details of sensor housings or probes; Accessories for sensors
    • A61B2562/02Details of sensors specially adapted for in-vivo measurements
    • A61B2562/0295Strip shaped analyte sensors for apparatus classified in A61B5/145 or A61B5/157

Abstract

試料(118)、特に体液、の分析的検査のための試験要素分析システム(110)が開示されている。試験要素分析システム(118)は、試料(118)を収容している試験要素(116)を位置決めするための試験要素保持部(114)と、試験要素(116)の測定ゾーン(122)内での、検体にとって特徴的とされる変化を測定するための測定装置(134)と、を有する評価装置(112)を備えている。試験要素保持部(114)は接点表面(133)を有する接点要素(132)を含み、試験要素(116)の接点表面(117)と試験要素保持部(114)の接点表面(132)の間の電気的接触を可能にしている。試験要素保持部(114)の接点要素(132)の接点表面(133)には、金属ルテニウム(146)を含む電気伝導性表面(145)が提供されている。【選択図】図5

Description

本発明は、試料、特にヒト又は動物の体液、の分析的検査のための試験要素分析システム及び試験要素分析システムを製造するための方法に関する。
試験要素分析システムは、血液又は尿の様な体液を分析するための医学的診断において特に、一般的に使用されている。検査されるべき試料はまず試験要素へ適用される。ここで、検体を検出するために必要なプロセス段階、通常は化学的、生化学的、生物学的、或いは免疫学的な検出反応又は物理的相互作用、が行われ、特に試験要素の測定ゾーンの区域内における試験要素の特徴的で測定可能な変化を生じさせる。この特徴的変化を検出するために、試験要素は評価装置へ挿入され、評価装置が試験要素の特徴的変化を判定し、それを表示又は更なる処理のために測定値の形式で提供する。
試験要素は、通常はプラスチック材料で作られている細長い支持体層と、検出試薬を含む検出層及び必要であれば濾過層の様な他の補助的な層を有する測定ゾーンと、から本質的には構成される試験条片として設計されている場合が多い。本発明の試験要素は追加的に接点表面(接点領域とも表記される)を含んでおり、試験要素と評価装置の間に電気的接触を作り出すのに使用されることができる。電気化学的検定法の事例では、試験要素上に導体経路と電極が配置されている。電気化学的分析の方法を使用しない試験要素でさえ、例えば、試験要素側に記憶されている較正データ又はバッチ情報を評価計器へ転送するために、電気伝導性接点表面を有していることはある。
付属の評価装置は、試験要素と評価計器の測定及び評価用電子機器との間に電気伝導接点を作り出す専用接点要素付き試験要素保持部を有している。これらの接点要素は、大抵は、金属ばね要素を有する電気的プラグ接続部の形態をしていて、普通は金又は白金である貴金属表面を提供されている場合が多い。試験条片は測定のために試験要素保持部に挿入されてゆき、その間、評価計器の接点要素の接点表面は試験要素の電極を横切って動かされる。終点位置で評価計器の接点要素の接点表面は試験要素の接点表面と接触する。具体的には接点要素の形状とばね力によって定義される押圧力により、電気伝導接続が試験要素と評価計器の間に作り出される。これは、とりわけ、精密且つ再現可能な信号伝達を可能にさせるために評価計器の接点要素の接点表面と試験要素の接点表面の間の境界抵抗ができる限り低くて一定していることを確約しなければならない。一定していて再現可能な境界抵抗は、とりわけ、複数の試験要素が既に差し込まれてしまった後でもなお精密な測定結果を得るために、またひいては高く再現可能な測定精度を得るために重要であり、その様な試験要素分析システムは往々にして何年間も使用されたり続けて幾万回もの挿入が実施されたりしているという現実を考えればなおさらそうである。このことは、特にその様な試験システムが高スループットに対処しなくてはならない場合の多い臨床分野では重要度が大きい。
差し込み可能な接点装置の主な利点は、電気的接続部を簡単に接合したり分離したりできる能力であり、その結果、試験要素と評価装置を互いから独立に保管したり使用したりできるようになることである。接点表面は、一方で、電流のできる限り最適な伝送を確約すべきであり、それには或る一定の接触圧力が必要となるが、他方で、接触接続部の接合、具体的には接触接続部の繰り返される接合と分離が接続部に多大な歪を課すので、評価計器の接点表面は、例えば、金、銀、白金、又はパラジウムでめっき又はガルバナイズすることによって貴金属の層を提供されている場合が多い。特に接点表面の摩耗、堆積、又は引掻きに起因する接点表面への往々にして高い機械的歪はしたがって問題でもあり、というのも、信頼できる電気的接触のためには或る特定の接触圧力が確約されなくてはならないし、機械的な理由で、特に差し込み時の案内及び差し込み状態中の機械的安定性を確保するためには、試験要素の或る特定の挿入経路が必要であるからである。電気的接触接続部の接点表面間に極めて確実で高信頼度の接触を作り出すためには、またできる限り低い接触抵抗を有するということに照らせば、接点表面ができる限り外的影響に耐久性があるということが極めて重要である。これに関連して、外的影響とは、化学的、物理的、又は機械的な種類の影響ということができる。したがって、特に差し込み過程中、2つの接点表面は互いに擦り合わされ、結果的に極めて高い機械的歪を生じさせる。腐食が影響を及ぼし、特に割目腐食は接点の確実性及び接触抵抗にも悪影響を及ぼす。その様な試験要素分析システムの別の問題は、使用されている試験要素の支持体材料が、多くの場合、弾性で比較的軟質のプラスチック箔から成っていて、その上に接点表面及び電極が設置されるわけであるので、比較的柔らかな基部材料上のこの構造は精密接触にとって不都合を有し得るということである。
その様な差し込み型接続の接点表面としての貴金属対貴金属のペアの主な不都合は、それらの幾何学形状及び/又は押圧力を度外視してさえ、接点表面同士を接合させるときに金属面が傷つけられることが非常に多く、したがって電気的接触問題が起こる、ということである。その様な接触問題は、評価装置の接点要素と試験要素の接点表面の間の境界抵抗が非常に高くなるか又は極端な場合には接触接続部の構成要素間にもはや何の電気的接触もなくなってしまうことで顕在化する場合が多い。顕微鏡下に観察すると、往々にしてもたらされる損傷、特に導体経路又は電極の様な平坦な接点の場合の損傷の画像は、挿入後のこれらの接点表面の金属層の厚さにおける大きな変化によって特徴づけられている。こうして、電極の金属層は、第2の接点表面がそれを横切って動くことにより一部の区域でひどく変形し、具体的には溝、山、引掻き傷の形態に変形する。この損傷パターンは、特に、電極が比較的軟質の基部材料上に取り付けられている場合に起こる。これらの変形は、金属層がそれを横切って動く第2の接点表面によって一部の区域で完全に剥ぎ取られるほど広大化することもある。この場合、試験要素と評価装置の間の電気的接触はもはや実現不可能である。接点表面の役目を果たす金属層のその様な変形は、確定されない大幅に増加した境界抵抗として顕在化するか又は電気的接触の完全な欠損に顕在化する。故に、その様な接点要素は、長期使用に亘って再現可能な検体判定を確約することを意図した分析システムでの使用には不向きである。
米国特許第8,673,213B2号、欧州特許第1725881B1号、国際公開第2005/088319A2号、及び「電気化学測定装置における接点システムの調査と最適化」S.Riebelの論文、2006年(“Untersuchung und Optimierung von Kontaktsystemen in elektrochemischen Messgeraten”, Dissertation of S. Riebel, 2006 訳注:「Messgeraten」の「a」の上部には二つの点が付される)には、硬質材料で被覆された接点表面を有する試験要素分析システムが開示されている。それら文献は、試料、特に体液、の分析的検査のための試験要素分析システムを開示している。システムは、少なくとも1つの試験要素であって、1つ又はそれ以上の測定ゾーンと、試験要素上に配置された接点区域、具体的には電極又は導体経路と、を有する試験要素を備えている。検査されるべき試料は、分析のための特徴的な測定量を判定するために、分析を実行するべく測定ゾーンへ至らされる。システムは、更に、試験要素を測定位置に位置決めするための試験要素保持部と、特徴的な変化を測定するための測定装置と、を有する評価計器を備えている。試験要素保持部は接点区域を有する接点要素を含んでいて、試験要素の接点区域と試験要素保持部の接点区域の間の電気的接触を可能にしている。これらの接点区域の1つに電気伝導性硬質材料表面が提供されている。硬質材料とは、それらの固有結合性に因り、非常に硬く、具体的には約1000kp/mmより大きいビッカース硬度を有している材料であるものと理解され、具体的には、炭化物、ホウ化物、窒化物、及びケイ化物、高融点金属である例えば、クロム、ジルコニウム、チタン、タンタル、タングステン、又はモリブデンなど、を含み、それらの混結晶及び錯化合物を含める。
硬質材料の使用に因る改善にもかかわらず、なおいっそう堅牢で高信頼度の接点の必要性が存在している。硬質材料で被覆された接点表面は、接点表面に材料の摩耗を示す。具体的には、硬質材料で被覆された接点表面は耐用年数の経過につれ接点表面の形及び表面品質からの逸脱を呈することがある。硬質材料で被覆された接点表面を有する接点は、形及び表面品質への影響を非常に受けやすい。したがって、硬質材料で被覆された接点表面を使用する場合には品質問題が起こる可能性がある。硬質材料で被覆された接点表面は、耐用年数の経過につれ、例えば何回もの差し込み動作後、具体的には数万回の差し込み動作後、境界抵抗にドリフトを呈することがある。加えて、硬質材料で被覆された接点表面は、境界抵抗に関して、ランニングイン特性(running-in characteristics:ならし特性またはなじみ特性とも)とも表記されるランイン挙動を示すことがある。また、硬質材料で被覆された接点表面を製造することは複雑なこともあり、幾つかのプロセスを要し、故に費用が嵩む可能性がある。加えて、硬質材料で被覆された接点表面の製造のプロセス信頼度は不十分なこともある。リール・トゥ・リール式プロセスは実施できないであろう。
ポール C.ハイズ:電気接点材料としての電着ルテニウム:その性質及び経済的利点の考察、プラチナメタルスレビュー誌、1980年、24(2)50−55頁(Paul C. Hydes: Electrodeposited Ruthenium as an Electrical Contact Material: A Review of its Properties and Economic Advantages, Platinum Metals Rev., 1980, 24, (2), 50−55)には、特に電気接点用途での堆積物の性質に関連したルテニウム電解質の改善の考察が与えられている。
米国特許第6,029,344A1号は、超小型電子的構成要素のための複合的相互接続要素及び同要素を作るための方法を開示している。電子的構成要素用の相互接続要素は、望ましい機械的特性(例えば、押圧接触を作り出すための弾力性など)を呈するものであって、軟質材料(例えば、金、アルミニウム、銅、及びそれらの合金など)の細長い要素(コア)を成形してばねとなり得る形状(片持ち梁、S字形状、U字形状を含む)を持たせ、成形された細長い要素を硬質材料(例えば、ニッケル及びその合金;銅、コバルト、鉄、及びそれらの合金;金及び銀;白金族の元素;貴金属など)で上塗りして、結果として得られる複合体相互接続要素に所望のばね(弾力)特性を付与することによって形成されている。複合的相互接続要素へは、優れた電気的品質(例えば、電気伝導性及び/又ははんだ付け適性)を有する材料の最終的上塗りが適用されることもある。細長い要素はワイヤから形成することもできるし又はシート(例えば金属箔)から形成することもできる。結果として得られる相互接続要素は、半導体ダイやウェーハへの直付け(その場合、上塗り材料は複合的相互接続要素を電子的構成要素上の端子(又は同種物)へ定着させる)を含め、様々な電子的構成要素へ取り付けることができ、インターポーザーとしての使用向けの支持体基板へ取り付けられてもよいし、またプローブカード若しくはプローブカードインサートとしての使用向けの基板へ取り付けられてもよい。1つの実施形態では、シートから形成された平坦で細長い要素の端へコアを取り付け、少なくともコアを上塗りすることによって、混成複合的な相互接続要素が形成されており、平坦で細長い要素が上塗りされるコアのための「浮動」支持体を提供していて、電子的構成要素の非平面性(公差)を吸収できるようになっている。
米国特許第5,409,762A号には、より高い硬度及びより高い融点を有する電気接点材料が開示されている。具体的には、被覆層が、Iva族、Va族、及びVIa族の遷移金属から選択された少なくとも1つを主要成分として有している、と記載されている。提案されている材料は、耐摩耗性及び環境耐性がAg型、Au型、白金族型などの電気接点材料に勝るという点でより優れていると記載されている。
米国特許出願第2002/0157948A2号は、血液又は血清の様な生物学的流体中のブドウ糖又は乳酸塩の様な検体の濃度を、電量分析、電流測定、及び電位差測定の様な技法を使用して求めるための小型センサ、及びそれを作る方法を開示している。センサは作用電極と対電極を含んでいる。作用電極は、ポリエステルの様な不活性非伝導性基部材料を含んでおり、基部材料の上に適した伝導層が堆積されている。適した伝導層は、金、炭素、白金、ルテニウム、二酸化物、パラジウム、及び導電性エポキシを含む。
米国特許第6,134,461A号は、基板上に導電性トレースを使用して形成されている電気化学的検体センサを記載している。センサは、イン・ビトロまたはイン・ビボで、検体含有流体のレベルを求める及び/又は監視するために使用することができる。電気化学的検体センサは、基板と、基板上に配置された導電性材料と、を含んでいて、導電性材料が作用電極を形成している。導電性トレースは、典型的には、炭素(例えばグラファイト)、導電性ポリマー、金属または合金(例えば金又は金合金)、又は金属化合物(例えば二酸化ルテニウム又は二酸化チタン)の様な導電性材料を使用して形成されている。典型的には、導電性トレースの各々は、導電性トレースの導電性材料と同じ材料を使用して作られている接点パッドを含んでいる。米国特許第6,134,461A号の1つの実施形態では、接点パッドを有しているセンサ及び導電性コントラクトを有している制御ユニットが開示されている。対向する接点パッド又は導電性接点は、炭素、導電ポリマー、金属、例えば金、パラジウム、又は白金族金属など、又は金属化合物、例えば二酸化ルテニウムなど、を使用して作られている。
二酸化ルテニウムを有するその様な接点は、二酸化ルテニウムの適用が複雑で費用が嵩むとの理由で不利である。具体的には、ガルバニックコーティングは実施できないであろうし、故に二酸化ルテニウム接点の製造は費用が嵩み非経済的ということになろう。
別の技術分野に位置付けられる米国特許第5,351,396A号は、自動車や産業機器などで使用される電気配線端子、中継器、又はスイッチの電気接点を記載している。電気接点が一対の導体の少なくとも一方に提供さており、その表面は、高融点金属の窒化物、炭化物、及びホウ化物からなる群より選択された少なくとも1つの材料を備えるセラミック層で被覆され、前記セラミック層の上に、Au、Pt、Pd、Ru、Ir、及びOsから成る群より選択された少なくとも1つの材料を備える金属層がある。
欧州特許第0074630A2号には、電気接点を含んでいる機器が開示されている。接点表面は、それらの電気的特性について、主に化合物に依存するものとして記載されており、例示としての化合物は化学的に、ケイ化物、炭化物、窒化物、リン化物、ホウ化物、硫化物、及びセレン化物としてグループ分けして記載されている。欧州特許第0074630A2号では、白金族金属の化合物の他、貴金属(ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀、オスミウム、イリジウム、白金、及び金)の化合物も、経済的理由から除外されている。
上記文献の成果にもかかわらず、評価装置の接点要素の接点表面と試験要素の接点表面の間の電気的接続であって、長期に亘って、特に高い機械的歪下に、何回もの接触動作後でさえも、高信頼度で定義された電気的接続の必要性が存在する。
米国特許第8,673,213B2号 欧州特許第1725881B1号 国際公開第2005/088319A2号 米国特許第6,029,344A1号 米国特許第5,409,762A号 米国特許出願第2002/0157948A2号 米国特許第6,134,461A号 米国特許第5,351,396A号 欧州特許第0074630A2号
"Untersuchung und Optimierung von Kontaktsystemen in elektrochemischen Messgeraten", Dissertation of S. Riebel, 2006 Paul C. Hydes: Electrodeposited Ruthenium as an Electrical Contact Material: A Review of its Properties and Economic Advantages, Platinum Metals Rev., 1980, 24, (2), 50−55
以上より、本発明の目的は、評価装置の接点要素の接点表面と試験要素の接点表面の間に、長期に亘って、特に高い機械的歪下に、何回もの接触動作後でさえも、高信頼度で定義された電気的接続を確約する試験要素分析システム及び製造方法を提供することである。
この問題は、独立請求項の特徴を有する、試料の分析的検査のための試験要素分析システム及び製造方法によって解決される。好適な実施形態は、単独様式に実現されることもあれば何れかの任意の組合せに実現されることもあり得るものであって、従属請求項に掲載されている。
下記での使用に際し、「有する(have)」、「備える(comprise)」、又は「含む(include)」という用語又はそれらの語の何れかの任意の文法的変化形は、非排他的なやり方で使用されている。したがって、これらの用語は、これらの用語によって前置きされる特徴とは別に、更なる特徴がこの文脈で説明されているエンティティに存在していないという状況を言い表すとともに、1つ又はそれ以上の更なる特徴が存在しているという状況も言い表すものとする。一例として、「AはBを有する」、「AはBを備える」、及び「AはBを含む」という表現は、AにはBとは別に他の要素が何も存在していないという状況(即ち、Aは唯一且つ排他的にBから成るという状況)を言い表すとともに、エンティティAにはBとは別に1つ又はそれ以上の更なる要素、例えば、要素C、要素C及び要素D、又は更にそれ以上の要素など、が存在しているという状況も言い表すものとする。
また、「少なくとも1(at least one)」、「1又はそれ以上(one or more)」、又は、或る特徴又は要素が一回又はそれ以上存在することを示唆する類似の表現は、典型的には、それぞれの特徴又は要素を紹介する際に一回に限って使用するつもりであることに留意されたい。下記では、それぞれの特徴又は要素に言及する際、殆どの場合に、それぞれの特徴又は要素が一回又はそれ以上存在することもあるという事実にもかかわらず「少なくとも1」又は「1又はそれ以上」という表現を繰り返すことはしない。
また、下記での使用に際し、「好適には(preferably)」、「より好適には(more preferably)」、「特に(particularly)」、「更にとりわけ(more particularly)」、「具体的に(specifically)」、「より具体的に(more specifically)」という用語又は類似の用語は、代替的な実施可能性を制限すること無く、随意的な特徴と関連して使用されている。したがって、これらの用語によって前置きされる特徴は、随意的な特徴であり、特許請求の範囲による範囲を如何様にも制限するものではない。当業者には認識される様に、発明は代替的な特徴を使用することによって遂行されてもよい。同様に、「発明の或る実施形態では(in an embodiment of the invention)」又は類似の表現によって前置きされる特徴は、随意的な特徴とされることを意図しており、発明の代替的な実施形態に関して何らの制限も持たず、発明の範囲に関して何らの制限も持たず、またその様なやり方で前置きされる特徴を発明の他の随意的又は非随意的な特徴と組み合わせることの実施可能性に関して何らの制限も持たない。
本発明の第1の態様では、試料、特に体液、の分析的検査のための試験要素分析システムが開示されている。試験要素分析システムは、試料を収容している試験要素を位置決めするための試験要素保持部と、試験要素の測定ゾーン内での変化を測定するための測定装置と、を有する評価装置を備えている。変化は検体にとって特徴的である。試験要素保持部は接点表面を有する接点要素を含んでいて、試験要素の接点表面と試験要素保持部の接点表面の間の電気的接触を可能にしている。試験要素保持部の接点要素の接点表面には、金属ルテニウムを含む電気伝導性表面が提供されている。
概して本発明内での使用に際し、「試験要素分析システム(test element analysis system)」という用語は、試料の分析的検査のために構成されている任意の装置を指してよい。試験要素分析システムは、試料を収容し得る試験要素の少なくとも1つの分析、特に医学的分析、を行うように構成されていてもよい。「検体(analyte)」という用語は、原子、イオン、分子、及び高分子、特に生体高分子である核酸、ペプチド、及びタンパク質、脂肪、代謝産物、細胞、及び細胞断片、を含む。本出願の意義において、分析的検査のために使用される試料とは、検体を含む未変化媒質はもとより、検体若しくは検体由来物質を含む既変化媒質のこともあると理解される。原媒質の変化は、特に、試料を溶解させるために、検体を処理するために、又は検出反応を実施するために、実行させることができる。典型的な試料は、液体、特に体液である。液体は、純粋な液体であってもよいし、分散液、乳濁液、又は懸濁液の様な、均一又は不均一混合物であってもよい。具体的には、液体は、原子、イオン、分子、及び高分子、特に生体高分子である、核酸、ペプチド、及びタンパク質、脂肪、代謝産物、又は、更に、生体細胞、又は細胞断片を含んでいてもよい。検査されるべき典型的な液体は、血液、血漿、血清、尿、脳脊髄液、涙液、細胞懸濁液、細胞上清、細胞抽出物、組織溶解物、又は同種物の様な体液である。液体は、また一方では、キャリブレーション溶液、参照液、試薬液、又は、標準化された検体濃度を含んでいる溶液いわゆる標準液であってもよい。概して本発明内での使用に際し、「分析的検査又は検体の判定(analytical examination or determination of analytes)」という用語は、検体の質的並びに量的な検出であると理解される。具体的には、それぞれの検体の濃度又は量の判定であると理解され、検体の不在又は存在のみの判定もまた分析的検査と見なされる。
試験要素分析システムは、典型的には、分析ラボラトリ及び医療ラボラトリで使用される。但し、発明は、分析が患者自身によって自らの健康状態を継続的に監視する(在宅監視)するために実施される用途の分野にも向けられている。このことは、例えば、自分の血液中のブドウ糖の濃度を毎日数回判定しなくてはならない糖尿病患者又は抗凝血薬を摂取していてそのため自分の凝血状態を規則的な間隔で判定しなくてはならない患者の監視にとって特に医学的重要性がある。その様な目的の場合、評価計器はできる限り軽く小さく、バッテリ作動式で堅牢であるべきである。その様な試験要素分析システムは、例えばドイツ特許第4305058号に記載されている。
試験要素は、大抵はプラスチック材料から成る細長い支持体層と、検出試薬を含む検出層及び場合によっては濾過層の様な他の補助的な層を有する測定ゾーンと、から本質的には構成される試験条片の形態をしている場合が多い。加えて、試験要素は、他の構造的要素、例えば、チャネル又はフリースの様な試料用計量投与及び輸送装置、試験要素の精密な位置決めを確約しひいては評価装置での精密な測定を確約するためのカットアウトの様な位置決め装置、又は、較正データ又はバッチ情報の様な試験要素の固有パラメータを評価装置へ転送するのに使用される、例えばバーコードの形態をしているコーディング要素又は電子的構成要素を収容していてもよい。
試験要素は、大抵、測定ゾーン内に試薬を収容していて、それと試料との反応、具体的には試料に含まれる検体との反応が、システムの一部である評価計器によって判定できる試験要素の特徴的で測定可能な変化をもたらす。測定ゾーンは、随意的に、他の補助的物質を収容することもできる。測定ゾーンは、更に、試薬又は補助的物質の一部のみを収容することもできる。他の事例では、検体を判定するための検出反応がそのまま測定ゾーンで起こるのではなしに、むしろ、検出反応が完了した後の測定のために試薬混合物が測定ゾーンに移送されるだけ、ということもあり得る。分析的試験要素又は診断的試験担体の技術分野の熟練者は、検体特異的検出反応を実施するのに適した試薬及び補助的作用物質に精通している。検体が分析的に検出される事例では、測定ゾーンは、例えば、酵素、酵素基質、指示薬、緩衝塩、不活性充填剤、及び同種物を含むことができる。色の変化を生じさせる検出反応に加え、当業者は更に、電気化学的センサ又は化学的、生化学的、分子生物学的、免疫学的、物理的、蛍光定量的、又は分光分析的な検出方法の様な、記載の試験要素を用いて実現させることのできる他の検出原理を知っている。本発明の主題はこれら検出方法全てで使用することができる。これは、特に、検体特異的検出反応の結果として大抵は電圧又は電流として電気化学的に測定され得る測定ゾーン内変化が起こる電気化学的分析方法に適用される。
試薬を使用する様な分析システムに加え、本発明の主題は更に試薬無し分析システムで使用することもでき、試薬無し分析システムでは、試験要素を試料と接触させた後に、更なる試薬無しにそのまま試料の特徴的な性質(例えばイオン選択電極を用いての試料のイオン組成)が測定される。発明は基礎的にその様な分析システム向けに使用することもできる。
ここでの使用に際し、「評価装置(evaluation device)」という用語は、概して、試料の分析を遂行するように構成された任意の装置をいう。評価装置は試験要素保持部を備えている。「試験要素保持部(test element holder)」という用語は、概して、少なくとも1つの試験要素を受け入れるように、そして試験要素の測定ゾーン内の変化を測定するために試験要素を位置決めするように、構成されている任意の装置をいう。評価装置は、試験要素の測定ゾーン内の変化を測定するための測定装置を備えている。ここでの使用に際し、「測定装置(measuring device)」という用語は、試験要素の測定ゾーン内の少なくとも1つの変化を測定及び/又は検出するように構成されている任意の装置をいう。評価装置/測定装置は、少なくとも1つの電子的構成要素を有する少なくとも1つの電子ユニットを有していることもある。具体的には、電子ユニットは、試験要素の測定ゾーン内の変化の測定を遂行するため、測定装置の測定信号を記録するため、測定信号又は測定データを記憶するため、測定信号又は測定データを別の装置へ送信するための、少なくとも1つの電子的構成要素を備えていてもよい。
評価装置は、測定を実施するための測定位置に試験要素を位置決めするために試験要素保持部を備えている。検体を判定するために、試験要素は評価装置に設置され、評価装置が検体によって引き起こされる試験要素の特徴的変化を判定し、それを表示又は更なる処理に向けて測定値の形式で提供する。検体は、計器分析の分野の熟練者に知られている様々な検出方法を用いて判定することができる。特に、光学的及び電気化学的な検出方法を使用することができる。光学的な方法は、例えば、吸収量、透過度、円偏光二色性、旋光分散、屈折率測定、又は蛍光を測定することによる、測定ゾーン内での特徴的変化の判定を含む。電気化学的な方法は、特に、測定ゾーン内の電荷、電位、又は電流の特徴的変化の判定に基づくものとすることができる。
接点表面は、本発明の範囲内では、試験要素と評価装置の間に電気的接触を作り出すために直接接触させる接点要素又は試験要素の電気伝導性構造であるものと理解している。試験要素の事例では、それらは典型的には電極又は電極上に設置された導体経路であり、特に、これらの電極又は導体経路の、電気的接触を作り出すための成形された構造例えば平坦な構造を有している区域である。接点要素の接点表面は、更に、最大可能接点表面又は区域を現出させ、ひいては非常に確実な接触及び低い境界抵抗を現出させる形状とすることができ、例えば平坦な要素の形状をしていてもよい。これらの接点表面は、更に、例えばばね式又は差し込み式接点の事例では、出来る限り単純且つ穏やかに試験要素を挿入できるように曲線形状を有するものとすることができる。試験要素保持部の接点要素の接点表面には金属ルテニウムを含む電気伝導性表面が提供されている。
「接点要素(contact element)」という用語は、試験要素の接点表面と試験要素保持部の接点表面の間の電気的接触を可能にさせるように構成されている任意の装置をいう。評価装置の試験要素保持部の構成要素である接点要素は極めて広範に様々な設計を有することができる。それらは、例えば、スライド式接点、ローラー接点、差し込み型接点、ばね接点、クリップ接点、又はゼロ力接点として設計することができる。接点表面の進歩的な設計は、とりわけ、接触接続にかかわる2つの要素の接点表面同士を直接接触させながらそれらの最終的な位置に到達するまで互いを通り過ぎて動かしてゆくスライド式接点、差し込み型接点、ばね接点、及びクリップ接点の様な接点要素型式の場合の接触信頼性にとって特に好都合である。接点要素の特に典型的な実施形態は、スライド式接点、差し込み型接点、ばね接点、及びクリップ接点である。その様な接点要素の広範に様々な考えられる実施形態が例えば米国特許第6,029,344号に記載されている。
試験要素保持部の接点要素の接点表面には、金属ルテニウムを含む電気伝導性表面が提供されている。電気伝導性表面は、純粋な金属ルテニウム又は金属ルテニウムを備える化合物を含むことができる。ルテニウムは、ガルバニックコーティングによって直接的又は間接的に導電性材料へ適用することができる。純粋な材料の要素は、脆性や貧弱な弾性の様な、不利な機械的及び化学的性質を有していることがしばしばあるので、ルテニウム表面を、例えば導電性材料へ間接的にガルバニックコーティングすることによって、形成するようにしてもよい。但し、他の堆積技術又は被覆技術を追加的又は代替的に使用することもできる。試験要素保持部が、接点表面を有する接点要素を含む少なくとも1つの金属部分を備えていて、金属部分はルテニウム以外の少なくとも1つの導電性材料で作られており、接点要素の領域内の導電性材料は全体的又は部分的にルテニウムで被覆されている、というのであってもよい。導電性材料は銅を備えていてもよい。ルテニウムは、ガルバニックコーティングによって直接的又は間接的に導電性材料へ適用することができる。
金属ルテニウム及び金属ルテニウムの化合物は二酸化ルテニウムとは区別される。二酸化ルテニウムでは、ルテニウムとオキシドは分離できない化合物であり、金属ルテニウムに比べて異なる化学的性質及び電気伝導性質を有している。金属ルテニウムを含む接点表面は二酸化ルテニウムを含む接点表面に照らして考えると有利であり、というのも二酸化ルテニウム面の製造は複雑で費用が嵩むからである。特に、二酸化ルテニウムのガルバニックコーティングは実施できない。
意外にも、接点要素の機能性、即ちランイン挙動及び/又は境界抵抗は、本質的にルテニウム層の厚さから独立しており、特にルテニウム層の厚さが1μmから0.01μmの間の範囲内、好適には0.6μmから0.1μmの間の範囲内にある場合にそうであることが判明した。ルテニウム層の厚さは、1μmから0.01μmの間、好適には0.6μmから0.1μmの間とすることができる。例えば、ルテニウム層の厚さは0.4μmであってもよい。
接点要素の導電性材料へルテニウム層を適用するときは、最初に1つ又はそれ以上の中間層、具体的には起源層(germ layer)又は保護層を導電性材料へ適用し、続いてルテニウム層をこれらの層へ適用するのが有利になり得る。その様な中間層の適用は、特に異なる材料間の良好な接着及び堅牢な結合をもたらすことができる。したがって、例えば、層を導電層へ適用するために、次に続くガルバニックコーティングによるルテニウムの適用にとって特に適した表面を生成するガルバニック法が最初に用いられることができる。また、保護層を適用することも実施可能であり、そうすればルテニウム面が傷つけられたときに下層の導電性材料を腐食の様な化学的及び/又は物理的損傷から保護することができる。加えて、接点要素の境界抵抗の様な電気的性質は、その様な中間層のための適した材料選択によって影響を受け得る。その様な中間層は、例えば、適した材料で作られた粒子を適用することによって作製することができる。代わりに、導電性材料と硬質材料層の間の良好で堅牢な結合を得るために、追加の中間層を提供するようにし、接点要素の導電性材料の表面を、被覆段階の前に、それが改善された被覆特性を有するようなやり方で処理する、というのも実施可能である。金属部分は、評価装置の少なくとも1つの電子的構成要素へ電気的に接続されている1つ又はそれ以上の接点部分を備え、1つ又はそれ以上の接点部分はルテニウムを含まないままにされる、というのであってもよい。金属部分は、押し抜きプレス曲げ加工部分又は押し抜き深絞り加工部分であってもよい。
試験要素分析システムは、更に、少なくとも1つの測定ゾーン及び電気伝導性接点表面を有する試験要素を備えていてもよい。試験要素は、それを用いて試験要素と評価装置の間に電気的接触を作り出すことができる、電気伝導性である接点表面を含んでいてもよい。電気化学的分析方法の事例では、試料の電気化学的変化を判定するのに使用でき、また検査されるべき試料へ外部からの電圧及び/又は電流を印加するのにも使用できる導体経路又は電極が、試験要素上に配置されていてもよい。試験要素に対する電気化学的分析は、特に、それらによって発せられる電気的な測定信号又はそれらへ向けての操作信号が導体経路を介して測定され又は印加される間に、設計された電極同士の間の測定ゾーンで起こることができる。これらの導体経路は、試験要素と評価装置の間の電気的接触を作り出すのに使用することのできる接点表面を形成している設計された平坦区域を含むことができる。導体経路及び接点表面は貴金属から成っていてもよい。電気化学的分析方法を使用しない試験要素も同じく電気伝導性接点表面を有することができる。例えば、試験要素の較正データ又はバッチデータの様な固有パラメータを記憶したりそれらを評価計器へ転送したりするのに使用される電子的構成要素を試験要素上に搭載するのは好都合であろう。この目的では、これらの固有データは試験要素側にて電子的構成要素又は回路に記憶されている。試験要素が評価計器の中へ導入されると、評価計器の読み出し用電子機器によってこれらのデータが読み出され処理されることができる。
電気伝導性接点表面は、電極又は導電性経路のうちの一方又は両方を備えていてもよい。試験要素の電気伝導性接点表面はルテニウムより軟質であってもよい。ルテニウム面が設けられている接点表面に対向する接点表面が、他方の接点表面のルテニウム面より低い硬度を有する材料から成っている場合はとりわけ好都合であることが判明した。試験要素の電気伝導性接点表面は全体的又は部分的に金で作られていてもよい。これには金属類、特に金の様な貴金属類が適している。その様な材料は、試験要素上の特に電極及び導体経路の接点表面向けに既に広範に用いられている。したがって、多くの事例では、本発明によるルテニウム面を有する接点要素を評価装置に設ければ十分であり、そのうえでその様な従来式試験要素を挿入すればよい。驚くべきことに、ルテニウム材料表面を有する接点表面とルテニウム面の材料より低い硬度を有する材料で作られた接点表面との組合せは、試験要素と評価装置の間の境界抵抗の高い再現性を実現させることが可能である、ということが判明した。
以上に概説されている様に、米国特許第8,673,213B2号、欧州特許第1725881B1号、国際公開第2005/088319A2号では、試験要素と評価部の間の定義された再現可能な電気接続が、どちらも貴金属で作られている接点区域同士の場合に比べ、接点区域を電気伝導性の硬質材料で被覆することによって特に多回挿入後においてさえ改善される、ということが判った。しかし、幾度かの差し込み動作後、具体的には数万回の差し込み動作後は、硬質材料で被覆された接点表面が摩耗に因り影響を受ける及び/又は破壊されることもある。硬質材料で被覆された接点表面同士は、境界抵抗に関するランイン挙動及び境界抵抗のドリフトを呈することがある。硬質材料で被覆された接点表面を製造することは複雑であり、幾つかのプロセスを要し、したがって費用が嵩むこともある。加えて、硬質材料で被覆された接点表面の製造のプロセス信頼度が不十分であり得る。米国特許第6,029,344A1号、米国特許第5,409,762A号、及び米国特許第6,134,461A号は、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、及び白金、を備える白金族の接点材料を含む接点表面を開示している。但し、欧州特許第0074630A2号では、白金族金族並びに貴金属(ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀、オスミウム、イリジウム、白金、及び金)の化合物は経済的理由から排除されている。驚くべきことに、金属ルテニウムを含む接点表面が、試験要素保持部と試験要素の間の低い境界抵抗、具体的には約50オーム未満の境界抵抗を確約する、ということが判った。加えて、試験要素と評価装置の間の境界抵抗の高い再現性がほぼ散乱無しに見いだされた。また驚くべきことに、ランイン挙動の無いことが判り、したがって信頼できる測定値が直接に確約される。また、接点要素の機能性は本質的にルテニウム層の厚さとは独立であることが判った。特に、極めて薄いルテニウム層においてさえ信頼できる測定値を求めることが可能となり得る。例えば、0.01μmの層厚さですら信頼できる測定値が得られ得る。ということは、堅牢性即ち以降の差し込み動作の量及び接点表面の機能性が強化され得るということである。金属ルテニウムを含む接点表面は、更に、対向する側の軟質接点表面例えば金の接点表面の摩耗が更に低減され、ひいては装置のルテニウム接点層への摩耗粒子の付着が低減され得るという理由から好都合であろう。加えて、ルテニウムの適用はガルバニックコーティングプロセスによって遂行されるので、ルテニウム接点の製造は、硬質材料の接点又は二酸化ルテニウムの接点よりも、より短期であり、複雑さはより軽減され、したがってより安価になるだろう。こうして、製造のためのプロセス時間を縮めプロセス信頼性を強化することができる。
第2の態様では、発明による試験要素分析システムを製造するための方法が開示されている。方法の定義及び実施形態に関しては、上述の試験要素分析の定義及び実施形態を参照することができる。方法は以下の段階を備えている。
a)金属ルテニウムを含む電気伝導性表面を有する接点要素を提供する段階、及び、
b)接点要素を評価装置の少なくとも1つの電子的構成要素と電気的に接続する段階。
段階a)は、接点表面を有する接点要素を含む少なくとも1つの金属部分を提供する段階を備え、金属部分はルテニウム以外の少なくとも1つの導電性材料で作られていてもよい。段階a)は、更に、接点要素の領域内の導電性材料を全体的又は部分的にルテニウムで被覆する段階を備えていてもよい。
本発明の知見を要約すると、以下の実施形態が好適である。
(実施形態1)
試料、特に体液、の分析的検査のための試験要素分析システムであって、試験要素分析システムは、
−試料を収容している試験要素を位置決めするための試験要素保持部と、試験要素の測定ゾーン内での、検体にとって特徴的とされる変化を測定するための測定装置と、を有している評価装置であって、試験要素保持部が接点表面を有する接点要素を含み、試験要素の接点表面と試験要素保持部の接点表面の間の電気的接触を可能にしている、評価装置、
を備え、
−試験要素保持部の接点要素の接点表面には金属ルテニウムを含む電気伝導性表面が提供されている、
試験要素分析システム。
(実施形態2)
上記の実施形態による試験要素分析システムにおいて、電気伝導性表面が純粋な金属ルテニウム又は金属ルテニウムを備える化合物を含む、試験要素分析システム。
(実施形態3)
上記の実施形態の何れか1つによる試験要素分析システムにおいて、試験要素保持部が接点表面を有する接点要素を包む少なくとも1つの金属部分を備えており、金属部分はルテニウム以外の少なくとも1つの導電性材料で作られていて、接点要素の領域内の導電性材料は全体的又は部分的にルテニウムで被覆されている、試験要素分析システム。
(実施形態4)
上記の実施形態による試験要素分析システムにおいて、導電性材料は銅を備えている、試験要素分析システム。
(実施形態5)
上記2つの実施形態の何れか1つによる試験要素分析システムにおいて、ルテニウムはガルバニックコーティングによって直接的又は間接的に導電性材料へ適用されている、試験要素分析システム。
(実施形態6)
上記3つの実施形態の何れか1つによる試験要素分析システムにおいて、金属部分が評価装置の少なくとも1つの電子的構成要素へ電気的に接続されている1つ又はそれ以上の接点部分を備えており、1つ又はそれ以上の接点部分はルテニウムを含まないままである、試験要素分析システム。
(実施形態7)
上記4つの実施形態の何れか1つによる試験要素分析システムにおいて、金属部分は押し抜きプレス曲げ加工部分又は押し抜き深絞り加工部分である、試験要素分析システム。
(実施形態8)
上記の実施形態の何れか1つによる試験要素分析システムにおいて、
−少なくとも1つの測定ゾーンと電気伝導性接点表面とを有する試験要素、
を更に備えている試験要素分析システム。
(実施形態9)
上記の実施形態による試験要素分析システムにおいて、
電気伝導性接点表面は電極又は導電性経路の一方又は両方を備えている、試験要素分析システム。
(実施形態10)
上記2つの実施形態の何れか1つによる試験要素分析システムにおいて、試験要素の電気伝導性接点表面はルテニウムより軟質である、試験要素分析システム。
(実施形態11)
上記3つの実施形態の何れか1つによる試験要素分析システムにおいて、試験要素の電気伝導性接点表面は全体的又は部分的に金で作られている、試験要素分析システム。
(実施形態12)
上記の実施形態の何れか1つによる試験要素分析システムを製造するための方法であって、以下の段階、即ち、
a)金属ルテニウムを含む、電気伝導性表面を有する接点要素を提供する段階と、
b)接点要素を評価装置の少なくとも1つの電子的構成要素と電気的に接続する段階と、
を備えている方法。
(実施形態13)
上記の実施形態による方法において、段階a)は、接点表面を有する接点要素を含む少なくとも1つの金属部を提供する段階を備え、金属部分はルテニウム以外の少なくとも1つの導電性材料で作られており、段階a)は、更に、接点要素の領域内の導電性材料を全体的又は部分的にルテニウムで被覆する段階を備えている、方法。
次に続く好適な実施形態の説明では、発明の更なる随意的な特徴及び実施形態が、より詳細に、好ましくは従属請求項と関連付けて、開示されている。その中で、それぞれの随意的な特徴は、当業者には認識される様に、単独化された様式に実現されることもあれば何れかの任意の実施可能な組合せに実現されることもある。発明の範囲は好適な実施形態によって制限されない。実施形態は図に概略的に描かれている。その中で、これらの図における同一の符号は同一の要素又は機能的に匹敵する要素を指す。
本発明の或る実施形態による試験要素分析システムの部分断面図を示している。 試験要素の例示としての図を示している。 本発明の或る実施形態による接点要素の詳細図を示している。 金属ルテニウムを含む電気伝導性表面を有する接点要素の断面の詳細図を示している。 接点要素の耐久性試験の実験結果の比較を示している。 差し込み動作の関数としての境界抵抗を示している。
図1は、評価装置112を備えている試験要素分析システム110を示している。評価装置112は、試料118を収容している試験要素116を位置決めするための試験要素保持部114を有している。試験要素保持部114は、試験要素116を図1に示されている測定位置に位置決めするように構成されていてもよい。試験要素116は、適した手段、例えばばね要素120、によって測定位置に固定されるようになっていてもよい。測定を実施するために、試料液は試験要素116の測定ゾーン122へ至らせられ得る。このことは、示されている実施形態では、液滴を試験要素116の端に設けられている試料適用ゾーン124へ適用し、それをこの位置から、例えば毛細管チャネルである輸送ゾーン126を通して測定ゾーン122へ輸送することによって起こる。測定ゾーン122には試薬層128が配置されていて、試料液によって分解されてその成分と反応することができる。反応は測定ゾーン122内に検出可能な変化をもたらすことができる。電気化学的試験要素の事例では、測定される電気的な量が、測定ゾーン122に設けられている図2に示される電極130を用いて求められるようになっていてもよい。試験要素保持部114は、接点表面133を有する接点要素132を含んでいて、試験要素116の接点表面117と試験要素保持部114の接点表面133の間の電気的接触を可能にしている。測定位置では、試験要素116と試験要素保持部114の接点要素132の間に電気的接触を作り出すことができる(図1)。
評価装置122は、試験要素116の測定ゾーン122内での、検体にとって特徴的とされる変化を測定するための測定装置134を備えている。接点要素132は、非常にコンパクトな構築と高い信頼度を実現するためにとても統合されている測定及び評価電子機器136へ接続されていてもよい。示されている事例では、それらは本質的に印刷回路板138と集積回路140で構成されている。この範囲において、分析システムは従来式の構築を有しており、これ以上の解説は必要ない。
図2は、例示としての試験要素116の部分図を示している。検体特異的変化は、測定ゾーン122内での検体判定の一環として検出することができる。電気化学的試験要素の示されている事例では、測定される電気的な量は、測定ゾーン122に設けられている電極130を用いて測定される。試験要素116は電気伝導性接点表面142を備えてよい。具体的には、試験要素116の接点表面117に電気伝導性接点表面142が設けられてよい。電気信号は電気伝導性接点表面142へ導電性経路144を介して伝えられるようになっていてもよい。これらの電気伝導性接点表面142は、試験要素116が試験要素保持部114へ差し込まれると接点要素132(図3参照)の接点表面133との直接接触を作ってよく、こうして試験要素116と評価装置112の間に電気的接触を作り出してよい。試験要素116の電気伝導性接点表面142は、評価装置のルテニウム被覆された接点表面より軟質であってもよい。試験要素116の電気伝導性接点表面142は全体的又は部分的に金で作られていてもよい。ここに示されている試験要素116は、試験条片の例示となる最小限の実施形態でしかない。他の電極配列及び他の導電性経路配列を有する試験要素や数個の電極例えば基準電極を有する試験要素、及び試料適用及び輸送ゾーン又は反応区域の様な追加の構造部を有する試験要素も同様に、本発明の範囲内で使用することができる。
図3は、本発明の或る実施形態による接点要素132の詳細図を示している。試験要素116は試験要素保持部114へ挿入によって導入される。接点要素132の接点表面133と試験要素116の電気伝導性接点表面142の間に電気的接触を作り出されてよい。この事例では、接点要素132は、それが弾力性の性質を有し、したがって試験要素116へ定義された接触圧力を及ぼすように、設計されている。このことは、接点要素132が電気的に接触することを確約し尚且つ試験要素116を位置決めし固定することを確約することができる特に典型的な実施形態によって示される。
図4は、接点要素132の断面の詳細図を示している。試験要素保持部114の接点要素132の接点表面133には、金属ルテニウム146を含む電気伝導性表面145が設けられている。試験要素保持部114は、接点表面133を有する接点要素132を含む少なくとも1つの金属部分148を備えていてもよい。金属部分148はルテニウム以外の少なくとも1つの導電性材料150で作られてよい。接点要素132の領域内の導電性材料150は、全体的又は部分的にルテニウムで被覆されている。導電性材料150は銅を備えていてよい。金属ルテニウムの層146が接点要素132の導電性材料150へ適用されてよく、この事例では2つの層の間に特に結合層又は保護層として設計され得る中間層152が存在していてもよい。ルテニウムはガルバニックコーティングによって直接的又は間接的に導電性材料150へ適用されてよい。金属部分148は、評価装置112の少なくとも1つの電子的構成要素へ電気的に接続されている1つ又はそれ以上の接点部分を備えてよく、1つ又はそれ以上の接点部分はルテニウムを含まないままである。金属部分148は押し抜きプレス曲げ加工部分又は押し抜き深絞り加工部分であってもよい。
図5は、接点要素の耐久性試験の実験結果の比較を示している。実験用セットアップに関しては、「電気化学測定装置における接点システムの調査と最適化」S.Riebelの論文、2006年(“Untersuchung und Optimierung von Kontaktsystemen in elektrochemischen Messgeraten”, Dissertation of S. Riebel, 2006)の第44頁の図5.2及び第45頁の図5.4並びに第43頁から第46頁までの対応する説明を参照することができる。差し込みサイクルは以下の段階を備えてよい:連続した金箔テープの試験区域を保持装置によって押圧板上に置かれる。試験要素が金箔テープの試験区域上へ動かされる。金箔の材料は発明による試験要素の接点表面の材料と等しいものであってよい。接触のやり方は、試験要素を評価装置へ挿入するやり方と同等であってよい。続いて、接点要素が金箔テープの試験区域から離れさせられる。例えば駆動ユニットによって金箔テープの試験区域が押圧板から離れさせられてよく、金箔テープの次の試験区域が押圧板上に置かれてよい。試験区域と接点要素が接触している間に、接点要素と金箔テープの試験区域の間の境界抵抗が求められる。
図5に示されている耐久性試験では、試験区域と接点要素の8か所の接触点で境界抵抗を求めるようにしている。図5は、境界抵抗RをΩで、金属ルテニウムを含む導電性表面を有する接点要素についての差し込みサイクルzの関数(曲線154)及び比較のための、硬質材料を含む表面を有する接点要素についての差し込みサイクルzの関数(曲線156)として示している。曲線156は、ランイン挙動及び差し込み動作回数が増加してゆくのに伴う境界抵抗の上昇を示しているのに対し、曲線154はランイン挙動を示さず全体的に平坦な形状を示している。加えて、求められた境界抵抗の散乱挙動が最小測定値と最大測定値の間の斜線領域として、金属ルテニウムを含む導電性表面を有する接点要素(符号158)及び比較のための、硬質材料を含む表面を有する接点要素(符号160)について示されている。驚くべきことに、金属ルテニウムを含む接点表面は、低い境界抵抗及び境界抵抗の高い再現性をわずかな散乱で確約するということが判った。
図6は、差し込み動作pの関数としての境界抵抗を示している。この耐久性試験では、同じ試験要素116を3回連続して試験要素保持部114の中へ挿入することにし、試験要素保持部114の接点要素132の接点表面133には金属ルテニウムを含む電気伝導性表面145を設けている。毎回、境界抵抗が求められる(曲線162)。比較のために、試験要素116を3回連続して、硬質材料の表面を有する接点要素を有している試験要素保持部へ挿入することにし、毎回、境界抵抗を求める(曲線164)。硬質材料の表面を有する接点要素を使用している事例では、3回目の差し込み動作で不具合が観察されている。金属ルテニウムを含む電気伝導性表面145を使用している事例では、3回目の差し込み動作時でさえも機能性が確保されている。したがって、驚くべきことに、金属ルテニウムを含む接点表面を使用することによって、対向側のより軟質の接点表面の摩耗は、硬質材料を含む接点表面を使用している場合に比べ低減される、ということが判った。
110 試験要素分析システム
112 評価装置
114 試験要素保持部
116 試験要素
117 接点表面
118 試料
120 ばね要素
122 測定ゾーン
124 試料適用ゾーン
126 輸送ゾーン
128 試薬層
130 電極
132 接点要素
133 接点表面
134 測定装置
136 測定及び評価電子機器
138 印刷回路板
140 集積回路
142 電気伝導性接点表面
144 導電性経路
145 電気伝導性表面
146 金属ルテニウム
148 金属部分
150 導電性材料
152 中間層
154 曲線
156 曲線
158 散乱挙動
160 散乱挙動
162 曲線
164 曲線

Claims (12)

  1. 試料(118)、特に体液、の分析的検査のための試験要素分析システム(110)であって、前記試験要素分析システム(110)は、
    −前記試料(118)を収容している試験要素(116)を位置決めするための試験要素保持部(114)と、前記試験要素(116)の測定ゾーン(122)内での、検体にとって特徴的とされる変化を測定するための測定装置(134)と、を有する評価装置(112)であって、前記試験要素保持部(114)が接点表面(133)を有する接点要素(132)を含み、前記試験要素(116)の接点表面(117)と前記試験要素保持部(114)の前記接点表面(133)の間の電気的接触を可能にしている、評価装置(112)、
    を備え、
    −前記試験要素保持部(114)の前記接点要素(132)の前記接点表面(133)には金属ルテニウム(146)を含む電気伝導性表面(145)が提供されており、
    前記試験要素保持部(114)は、前記接点表面(133)を有する前記接点要素(132)を含む少なくとも1つの金属部分(148)を備え、前記金属部分(148)はルテニウム以外の少なくとも1つの導電性材料(150)で作られていて、前記接点要素(132)の領域内の前記導電性材料(150)は全体的又は部分的にルテニウムで被覆されている、
    試験要素分析システム(110)。
  2. 前記電気伝導性表面(145)は純粋な金属ルテニウム又は金属ルテニウムを備える化合物を含む、前請求項に記載の試験要素分析システム(110)。
  3. 前記導電性材料(150)は銅を備えている、前記の請求項の何れか一項に記載の試験要素分析システム(110)。
  4. 前記ルテニウムはガルバニックコーティングによって直接的又は間接的に前記導電性材料(150)へ適用されている、前記の請求項の何れか一項に記載の試験要素分析システム(110)。
  5. 前記金属部分(148)は前記評価装置の少なくとも1つの電子的構成要素へ電気的に接続されている1つ又はそれ以上の接点部分を備えており、前記1つ又はそれ以上の接点部分はルテニウムを含まないままである、前記の請求項の何れか一項に記載の試験要素分析システム(110)。
  6. 前記金属部分(148)は押し抜きプレス曲げ加工部分又は押し抜き深絞り加工部分である、前記の請求項の何れか一項に記載の試験要素分析システム(110)。
  7. −少なくとも1つの測定ゾーン(122)と電気伝導性接点表面(142)とを有する試験要素(116)、
    を更に備えている、前記の請求項の何れか一項に記載の試験要素分析システム(110)。
  8. 前記電気伝導性接点表面(142)は電極(130)又は導電性経路(144)の一方又は両方を備えている、前請求項に記載の試験要素分析システム(110)。
  9. 前記試験要素の前記電気伝導性接点表面(142)はルテニウムより軟質である、前2つの請求項の何れか一項に記載の試験要素分析システム(110)。
  10. 前記試験要素(116)の前記電気伝導性接点表面(142)は全体的又は部分的に金で作られている、前3つの請求項の何れか一項に記載の試験要素分析システム(110)。
  11. 前記の請求項の何れか一項に記載の試験要素分析システム(110)を製造するための方法であって、以下の段階、即ち、
    a)金属ルテニウムを含む、前記電気伝導性表面(145)を有する前記接点要素(132)を提供する段階と、
    b)前記接点要素(132)を前記評価装置(112)の少なくとも1つの電子的構成要素と電気的に接続する段階と、
    を備えている方法。
  12. 段階a)は、接点表面(133)を有する前記接点要素(132)を含む少なくとも1つの金属部分(148)を提供する段階を備え、前記金属部分(148)はルテニウム以外の少なくとも1つの導電性材料(150)で作られており、段階a)は、更に、前記接点要素の領域内の前記導電性材料(150)を全体的又は部分的にルテニウムで被覆する段階を備えている、前請求項に記載の方法。
JP2018546791A 2016-03-08 2017-03-07 試験要素分析システム Active JP6892871B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP16159142.5 2016-03-08
EP16159142 2016-03-08
PCT/EP2017/055298 WO2017153392A1 (en) 2016-03-08 2017-03-07 Test element analysis system

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019513980A true JP2019513980A (ja) 2019-05-30
JP6892871B2 JP6892871B2 (ja) 2021-06-23

Family

ID=55588056

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018546791A Active JP6892871B2 (ja) 2016-03-08 2017-03-07 試験要素分析システム

Country Status (8)

Country Link
US (1) US11002726B2 (ja)
EP (1) EP3427042B1 (ja)
JP (1) JP6892871B2 (ja)
KR (1) KR102145676B1 (ja)
CN (1) CN108713139B (ja)
BR (1) BR112018014360A2 (ja)
ES (1) ES2806352T3 (ja)
WO (1) WO2017153392A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
IL302250A (en) * 2020-10-26 2023-06-01 Hoffmann La Roche A sensor system for a tested substance and a method for its production

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002506209A (ja) * 1998-03-04 2002-02-26 セラセンス、インク. 電気化学分析物センサ
JP2007535660A (ja) * 2004-03-10 2007-12-06 エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲー 硬い材料によりコーティングされた接触表面を有する試験素子分析システム
US20080229808A1 (en) * 2007-03-21 2008-09-25 Eps Bio Technology Corp. Device capable of automatically ejecting testing strip
JP2015137421A (ja) * 2014-01-24 2015-07-30 古河電気工業株式会社 電気接点用貴金属被覆材およびその製造方法

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US461A (en) 1837-11-11 Improvement in the method of constructing locks for fire-arms
US6134A (en) 1849-02-20 of boston
JPS58501434A (ja) 1981-09-11 1983-08-25 ウエスタ−ン エレクトリツク カムパニ−,インコ−ポレ−テツド 電気接点を含む装置
US5409762A (en) 1989-05-10 1995-04-25 The Furukawa Electric Company, Ltd. Electric contact materials, production methods thereof and electric contacts used these
US5272295A (en) 1991-01-23 1993-12-21 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Electric contact and method for producing the same
DE4305058C2 (de) 1993-02-19 2001-04-12 Roche Diagnostics Gmbh Testträger-Analysesystem zur Analyse eines Bestandteils einer flüssigen Probe
US6029344A (en) 1993-11-16 2000-02-29 Formfactor, Inc. Composite interconnection element for microelectronic components, and method of making same
US6616819B1 (en) 1999-11-04 2003-09-09 Therasense, Inc. Small volume in vitro analyte sensor and methods
TWI225322B (en) 2002-08-22 2004-12-11 Fcm Co Ltd Terminal having ruthenium layer and a connector with the terminal
JP5500870B2 (ja) * 2009-05-28 2014-05-21 新光電気工業株式会社 接続端子付き基板及び電子部品のソケット等
IL209760A (en) * 2009-12-11 2015-05-31 Lifescan Scotland Ltd A system and method for measuring filling is satisfactory
CN102418078A (zh) * 2011-12-14 2012-04-18 南京大学 一种超高强度纳米晶金属Ru薄膜的制备方法
KR20160009619A (ko) 2013-06-10 2016-01-26 에프. 호프만-라 로슈 아게 체액에서 분석물을 검출하기 위한 방법 및 시스템

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002506209A (ja) * 1998-03-04 2002-02-26 セラセンス、インク. 電気化学分析物センサ
JP2007535660A (ja) * 2004-03-10 2007-12-06 エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲー 硬い材料によりコーティングされた接触表面を有する試験素子分析システム
US20080229808A1 (en) * 2007-03-21 2008-09-25 Eps Bio Technology Corp. Device capable of automatically ejecting testing strip
JP2015137421A (ja) * 2014-01-24 2015-07-30 古河電気工業株式会社 電気接点用貴金属被覆材およびその製造方法

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
KYDES, PAUL C.: "Electrodeposited Ruthenium as an Electrical Contact MaterialA Review of Its Properties and Economic", PLATINUM METALS REV., vol. 24,(2),50, JPN6021005746, 1980, ISSN: 0004448679 *

Also Published As

Publication number Publication date
JP6892871B2 (ja) 2021-06-23
KR102145676B1 (ko) 2020-08-19
BR112018014360A2 (pt) 2019-01-15
KR20180108808A (ko) 2018-10-04
US11002726B2 (en) 2021-05-11
EP3427042B1 (en) 2020-05-13
WO2017153392A1 (en) 2017-09-14
CN108713139A (zh) 2018-10-26
EP3427042A1 (en) 2019-01-16
ES2806352T3 (es) 2021-02-17
US20190004026A1 (en) 2019-01-03
CN108713139B (zh) 2020-09-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4823211B2 (ja) 硬い材料によりコーティングされた接触表面を有する試験素子分析システム
US7527716B2 (en) Connector configuration for electrochemical cells and meters for use in combination therewith
US8298389B2 (en) In vitro analyte sensor, and methods
EP2437052A1 (en) Biosensor and usage thereof
WO2006027222A1 (en) Electrical connector for a test strip
JP6892871B2 (ja) 試験要素分析システム
CN100432660C (zh) 抛弃式电化学式感测试片的结构及其制作方法
EP4332561A1 (en) Measurement system
EP4332560A1 (en) Measurement device
TW589449B (en) Micro-current sensing chip
MXPA06010141A (es) Sistema de analisis de elemento de prueba con superficies de contacto revestidas con material duro

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181107

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200226

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210127

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210219

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210311

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210510

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210528

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6892871

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150