JP2021117111A - 時計 - Google Patents

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Abstract

【課題】平面サイズや厚さの増大を抑制しつつ、持続時間の長い時計を提供すること。【解決手段】時計は、第1香箱真、第1ぜんまい、および第1香箱を有する第1香箱車と、第2香箱真、第2ぜんまい、および第2香箱を有し、第1香箱真の軸方向に直交する平面方向に並んで配置されて第1香箱車の回転が伝達される第2香箱車と、を備える。第1香箱車の歯先円直径は、第2香箱車の歯先円直径よりも小さく、第1香箱の厚さは、第2香箱の厚さよりも大きいことを特徴とする。【選択図】図10

Description

本発明は、時計に関する。
特許文献1には、2つのぜんまい箱を有する時計が開示されている。この時計では、2つのぜんまい箱は、同軸に積層配置、あるいは、同一平面内に配置されている。
特開昭51−46161号公報
2つのぜんまい箱を積層配置する構成は、時計が厚くなる。2つのぜんまい箱を同一平面に配置する構成は、2つのぜんまい箱の平面サイズがほぼ同じため、ムーブメントに占めるぜんまい箱の割合が大きくなり、ぜんまい箱の周辺に無駄な空きスペースが生じる。
本開示の時計は、第1香箱真、第1ぜんまい、および第1香箱を有する第1香箱車と、第2香箱真、第2ぜんまい、および第2香箱を有し、前記第1香箱真の軸方向に直交する平面方向に並んで配置されて前記第1香箱車の回転が伝達される第2香箱車と、を備え、前記第1香箱車の歯先円直径は、前記第2香箱車の歯先円直径よりも小さく、前記第1香箱の厚さは、前記第2香箱の厚さよりも大きいことを特徴とする。
一実施形態の時計を示す正面図。 時計を示す裏面図。 時計のムーブメントの要部を示す平面図。 時計のムーブメントの要部を示す平面図。 時計のムーブメントの要部を示す断面図。 時計のムーブメントの要部を示す断面図。 時計のムーブメントの要部を示す断面図。 時計のムーブメントの要部を示す斜視図。 時計のムーブメントの要部を示す斜視図。 時計の第1香箱車および第2香箱車を示す断面図。
[実施形態]
以下、本開示の一実施形態の時計1を図面に基づいて説明する。なお、本実施形態の説明において、平面視とは、後述する第1香箱真23、第2香箱真33に沿った方向つまり文字板3に直交する方向から見た状態を意味し、側面視とは、第1香箱真23、第2香箱真33に垂直な方向から見た状態を意味する。
図1は、時計1を示す正面図であり、図2は、時計1を示す裏面図である。本実施形態の時計1は、時計1の裏面側からパワーリザーブ針5を視認可能なスケルトンタイプの時計である。
時計1は、ユーザーの手首に装着される腕時計であり、円筒状の外装ケース2を備え、外装ケース2の内周側に、文字板3が配置されている。外装ケース2の二つの開口のうち、表面側の開口は、カバーガラスで塞がれており、裏面側の開口は裏蓋8で塞がれている。裏蓋8は、リング状の枠8Aと、枠8Aに取り付けられた裏蓋ガラス8Bとで構成されている。
時計1は、外装ケース2内に収容された図3〜図9に示すムーブメント10と、図1に示す時刻情報を指示する時針4A、分針4B、秒針4Cと、図2に示すぜんまいの巻上げ残量を指示するパワーリザーブ針5とを備えている。文字板3には、カレンダー小窓3Aが設けられており、カレンダー小窓3Aから、日車6が視認可能となっている。また、文字板3には、時刻を指示するためのアワーマーク3Bが設けられている。なお、アワーマーク3Bは、本開示の目盛の一例である。
図2に示す回転錘51の錘体512には、開口512Aが形成され、回転錘51の位置によってパワーリザーブ針5が視認できないことが少なくなるように構成されている。
後述する輪列受14の裏面には、扇形の目盛部14Aが設けられている。この目盛部14Aをパワーリザーブ針5が指示することで、ぜんまいの巻上げ残量を表示できる。
外装ケース2の側面には、りゅうず7が設けられている。りゅうず7は、時計1の中心に向かって押し込まれた0段位置から1段位置および2段位置に引き出されて移動することができる。
りゅうず7を0段位置で回転すると、後述するように、ムーブメント10に設けた第1ぜんまい20および第2ぜんまい30を巻き上げることができる。第1ぜんまい20および第2ぜんまい30の巻上げに連動して、パワーリザーブ針5が移動する。本実施形態の時計1は、第1ぜんまい20および第2ぜんまい30をフルに巻き上げた場合に、約120時間の持続時間を確保できる。
りゅうず7を1段位置に引いて回転すると、日車6を移動して日付を合わせることができる。りゅうず7を2段位置に引くと秒針4Cが停止し、2段位置でりゅうず7を回転すると、時針4A、分針4Bが移動して時刻を合わせることができる。りゅうず7による日車6や時針4A、分針4Bの修正方法は、従来の機械時計と同様であるため説明を省略する。
[ムーブメント]
次に、ムーブメント10について図3〜10を参照して説明する。なお、図3は、ムーブメント10の要部を文字板3側から見た平面図であり、図4は、ムーブメント10の要部を裏蓋8側から見た平面図である。図5〜図7はムーブメント10の要部の断面図であり、図8、9は、ムーブメント10の要部を示す斜視図である。図10は、ムーブメント10の駆動源である第1香箱車21および第2香箱車31を示す断面図である。
ムーブメント10は、第1ぜんまい20が収納される第1香箱車21および第2ぜんまい30が収納される第2香箱車31を備える。時針4A、分針4B、秒針4Cは、後述するように、ムーブメント10の筒車97、筒かな921、秒針軸941にそれぞれ取り付けられ、ムーブメント10の第1ぜんまい20および第2ぜんまい30によって駆動される。
ムーブメント10は、図5〜図7に示すように、地板11、二番受13、輪列受14を備えている。地板11と輪列受14との間には、図4に示すように、第1ぜんまい20が収納された第1香箱車21と、第2ぜんまい30が収納された第2香箱車31と、第1ぜんまい20および第2ぜんまい30を巻き上げる手動巻上機構40および自動巻上機構50とが配置されている。また、地板11と二番受13、輪列受14との間には、第1ぜんまい20および第2ぜんまい30の巻上げ残量を表示するパワーリザーブ表示機構と、第1ぜんまい20および第2ぜんまい30のトルクを伝達する表示輪列90と、表示輪列90を介して伝達されるトルクで駆動される発電機80とが配置されている。
ここで、本実施形態では、図2、5に示すように、重錘511と輪列受14とは、平面視において重ならない位置に配置され、かつ、側面視において一部が重なるように配置されている。そのため、重錘511と輪列受14とを、時計1の厚さ方向に並べて配置した場合に比べて、時計1の厚さを小さくすることができる。
[第1ぜんまいおよび第1香箱車]
第1ぜんまい20は、第1香箱車21に収納されている。このため、第1香箱車21は、第1ぜんまい20と、第1香箱22と、第1香箱真23とを備えている。第1香箱真23には、図8にも示すように、第1香箱真23と一体に回転する第1角穴車24が取り付けられている。
[手動巻上機構]
手動巻上機構40は、図4、8に示すように、りゅうず7が取り付けられた巻真41と、つづみ車42と、きち車43と、丸穴車44と、角穴第1伝え車45と、角穴第2伝え車46と、角穴第3伝え車47とを備える。角穴第3伝え車47は、第1角穴車24に噛み合っている。
このため、利用者がりゅうず7を0段位置で回転操作すると、巻真41およびつづみ車42が回転する。りゅうず7が0段位置の場合、つづみ車42はきち車43に噛み合っており、つづみ車42の回転は、きち車43から丸穴車44、角穴第1伝え車45、角穴第2伝え車46、角穴第3伝え車47に順次伝達される。このため、第1角穴車24および第1香箱真23が回転し、第1ぜんまい20が巻き上げられる。
なお、角穴第2伝え車46は、マイナスねじ付き車であり、マイナスねじにマイナスドライバー等を差し込んで回転することで、第1ぜんまい20を巻き上げることができる。このため、ムーブメント10の組立時に第1ぜんまい20の巻き上げを可能とし、角穴ねじを配置しなくても利便性を損なわない構造にしている。
[自動巻上機構]
自動巻上機構50は、図2、5に示す回転錘51と、図2、6に示すベアリング52と、このベアリング52の外輪の回転錘歯車521に噛み合う図4、6に示す偏心車53と、爪レバー54と、伝え車55とを備える。
回転錘51は、重錘511と錘体512とを備えている。
ベアリング52は、回転錘51を回動自在に軸支し、外輪に回転錘51と一体で回転する回転錘歯車521を備える。
偏心車53は、図6に示すように、偏心軸部材532と、偏心歯車531とを備えている。偏心軸部材532は、地板11および輪列受14に軸支されている。また、偏心軸部材532は、回転軸から偏心して設けられた偏心軸部を備える。
偏心歯車531は、ベアリング52の回転錘歯車521と噛み合っている。これにより、偏心車53は、回転錘51に連動して正逆両方向に回動する。
爪レバー54は、偏心車53の偏心軸部材532の偏心軸部に対して回動自在に取り付けられている。
偏心車53が回転錘51に連動して回動すると、偏心車53に取り付けられた爪レバー54は、伝え車55に近づく方向および遠ざかる方向に進退運動し、伝え車55を一方向に回転する。
図6に示すように、伝え車55は、伝え車軸551と、第1伝え歯車552と、第2伝え歯車553とを備えている。
伝え車軸551は、地板11および輪列受14に軸支されている。第1伝え歯車552には、爪レバー54が係合し、伝え車55は、爪レバー54の進退運動に連動して一方向に回転する。そして、第2伝え歯車553は、第1角穴車24に噛み合っている。これにより、第1角穴車24は、伝え車55の回転に連動して回転する。第1角穴車24が回転すると、第1香箱真23が第1角穴車24と一体で回転し、第1ぜんまい20が巻き上げられる。
したがって、本実施形態の時計1は、りゅうず7を操作することによる手巻巻上げと、回転錘51の回動させることによる自動巻上げの両方で、第1ぜんまい20を巻き上げることができる。この伝え車55は、自動巻上機構50において第1角穴車24に噛み合う巻上げ車である。
[第2ぜんまいおよび第2香箱車]
第2ぜんまい30は、図4、5に示すように、第2香箱車31に収納されている。第2香箱車31は、第2香箱32と、第2香箱真33を備えている。第2香箱真33は、第2角穴車34と一体に回転可能とされている。
第2ぜんまい30は、第1ぜんまい20によって巻き上げられる。すなわち、第1ぜんまい20が巻き上げられて第2ぜんまい30を巻上げ可能なトルクが蓄積されると、第1香箱車21の第1香箱22が回転する。第1香箱22は、香箱中間車27を介して第2香箱車31の第2角穴車34に噛み合っており、第1香箱22が回転すると、第2角穴車34および第2香箱真33が回転し、第2ぜんまい30が巻き上げられる。
したがって、本実施形態の時計1では、手動巻上機構40および自動巻上機構50のいずれによっても第1ぜんまい20および第2ぜんまい30を巻き上げることができる。なお、時計1としては、手動巻上機構40または自動巻上機構50の一方のみを設けてもよい。
また、第1香箱車21および第2香箱車31は、地板11を巻真41の軸方向で仮想的に2分割した2つの領域のうち、一方の領域に配置されている。巻真41の軸方向は、文字板3の3時および9時のアワーマーク3Bを結ぶ方向であり、地板11は、12時側と6時側の2つの領域に仮想的に分割される。なお、本実施形態では、この2つの領域のうち、6時側の領域を第1領域とし、12時側の領域を第2領域として説明する。
ここで、本実施形態の時計1では、図4に示すように、12時側の領域、つまり、第2領域に第1香箱車21および第2香箱車31を、平面視で互いに重ならない位置に配置している。なお、上記構成に限られるものではなく、例えば、第1香箱車21および第2香箱車31は、第1領域に配置されていてもよい。
[パワーリザーブ表示機構]
時計1は、駆動源である第1ぜんまい20および第2ぜんまい30の巻上げ残量を表示するパワーリザーブ表示機構を備える。パワーリザーブ表示機構は、遊星歯車機構60と、パワーリザーブ輪列70と、図2に示す輪列受14上に配置された扇形の目盛部14Aと、パワーリザーブ針5とを備える。目盛部14Aには、パワーリザーブ針5が指示する略帯状の目盛が表記されている。なお、駆動源である第1ぜんまい20および第2ぜんまい30の巻上げ残量によって、時計1の持続時間が推定できるため、目盛部14Aに持続時間を示す数字を印字すれば、パワーリザーブ針5で持続時間を指示させることができる。
パワーリザーブ輪列70は、図8に示すように、巻上げ表示輪列71と、巻戻し表示輪列76とを備える。
巻上げ表示輪列71は、第1遊星伝え車711と、第2遊星伝え車712と、第3遊星伝え車713と、第4遊星伝え車714と、第5遊星伝え車715と、第6遊星伝え車716とを備える。第1遊星伝え車711は、第2伝え歯車553に噛み合っており、第1角穴車24が手動巻上機構40または自動巻上機構50で回転すると、第1角穴車24、第2伝え歯車553、第1遊星伝え車711、第2遊星伝え車712、第3遊星伝え車713、第4遊星伝え車714、第5遊星伝え車715、第6遊星伝え車716は連動して回転する。第6遊星伝え車716の回転軸には、図4に示すように、遊星歯車機構60に噛み合うかな716Aが設けられている。
第1遊星伝え車711、第2遊星伝え車712、第3遊星伝え車713、第4遊星伝え車714、第5遊星伝え車715は、第2香箱車31に平面視で重なる位置に配置されている。また、第1遊星伝え車711から第5遊星伝え車715は、第2香箱車31の第2香箱真33の周囲に沿って配置され、第2香箱真33とは平面視で重ならない位置に配置されている。
巻戻し表示輪列76は、図4、8に示すように、第7遊星伝え車77と、第8遊星伝え車78とを備える。第7遊星伝え車77は第8遊星伝え車78に噛み合うかな77Aを備え、第8遊星伝え車78は遊星歯車機構60に噛み合うかな78Aを備える。第7遊星伝え車77は、第2香箱32に噛み合っており、第2香箱32が回転すると、第7遊星伝え車77、第8遊星伝え車78は連動して回転する。
第7遊星伝え車77、第8遊星伝え車78は、地板11および二番受13に回転自在に軸支されている。
遊星歯車機構60は、図4、5、8に示すように、第1太陽車61と、第2太陽車62と、遊星中間車63と、遊星中間車63に回転自在に支持された遊星車64とを備える。
第1太陽車61は、図5に示すように、地板11などに回転自在に軸支された表示真611と、表示真611に固定された第1太陽歯車612とを備える。表示真611の文字板3側の第1端部には、第1カナ613が一体に形成されている。表示真611の裏蓋側の第2端部には、第2カナ614が取り付けられている。これらの第1カナ613、第2カナ614は、表示真611および第1太陽歯車612と一体に回転する。
巻印車66は、図5に示すように、第1歯車661と、第2歯車662と、軸663とを備える。第1歯車661は、平面略半円状に形成され、第2カナ614に噛み合う歯車である。第2歯車662は、二番受13に軸支された歯車665と噛み合う歯車である。歯車665は、巻印車66と第2カナ614との歯車間バックラッシュを詰めるために設けられている。歯車665の側面は、第2ぜんまい30の巻解け方向に力を与える図示を省略したばねで付勢し、歯車665を介して巻印車66を第2ぜんまい30の巻解け方向に戻している。この構成により、パワーリザーブ針5の指示ばらつきを小さく抑制することができる。なお、前記したバックラッシュを詰めるためのばねを設けず構成してもよい。なお、歯車665は、図4では図示を省略している。
ここで、本実施形態では、図5に示すように、巻印車66を軸支する二番受13は、重錘511と地板11との間にその一部が配置されている。すなわち、二番受13は、平面視において一部が重錘511と重なるように配置されている。これにより、重錘511の地板11側のスペースに、巻戻し表示輪列76の第7遊星伝え車77、第8遊星伝え車78等を配置し、これらを地板11および二番受13にて軸支することができる。そのため、本実施形態では、平面視で重錘511と二番受13とが重ならないように配置した場合に比べて、外装ケース2の内部のスペースを有効に活用でき、時計1を小型化することができる。
巻印車66の軸663には、パワーリザーブ針5が取り付けられている。したがって、巻印車66は、第2カナ614によって駆動され、パワーリザーブ針5は、第1太陽車61の回動に連動して回動するように構成されている。
ここで、本実施形態では、パワーリザーブ針5は、図2、5に示すように、輪列受14に形成された凹部14Bに配置されており、平面視において、重錘511と重ならない位置に配置され、かつ、側面視において輪列受14と重なる位置に配置されている。これにより、重錘511とパワーリザーブ針5とを時計1の厚さ方向に並べて配置しなくても、重錘511とパワーリザーブ針5との干渉を防ぐことができるようにしている。
第2太陽車62は、第2太陽歯車621と、第2太陽歯車621に固定された第2太陽かな622とを備える。第2太陽かな622は、表示真611に回転自在に軸支され、これにより、第2太陽車62は第1太陽車61と同軸で回動自在に配置されている。
遊星中間車63は、表示真611に回転自在に軸支され、前記第1太陽車61、第2太陽車62と同軸とされている。遊星中間車63の外周には、第8遊星伝え車78のかな78Aに噛み合う歯が形成されている。また、遊星中間車63の回転軸に対して偏心した位置には、ピン状の回転軸632が固定されている。
遊星車64は、遊星歯車641と、遊星歯車641に一体に固定された遊星かな642とを備え、遊星中間車63の回転軸632に回動自在に軸支されている。
遊星歯車641は、第2太陽かな622に噛み合い、遊星かな642は第1太陽歯車612に噛み合っている。
[パワーリザーブ表示機構の動作]
このようなパワーリザーブ表示機構において、第1ぜんまい20および第2ぜんまい30の巻上げ時および巻戻し時の動作について説明する。
手動巻上機構40や自動巻上機構50によって第1角穴車24が回転されると、第1香箱真23が回転して第1ぜんまい20が巻き上げられる。また、第1香箱真23の回転に伴い、巻上げ表示輪列71の第1遊星伝え車711、第2遊星伝え車712、第3遊星伝え車713、第4遊星伝え車714、第5遊星伝え車715、第6遊星伝え車716が回転し、そのトルクは第2太陽車62、遊星車64、第1太陽車61に伝達される。ここで、第1ぜんまい20の巻上げ時および第1ぜんまい20によって第2ぜんまい30がフルに巻き上げられるまでは、第2香箱車31の第2香箱32は回転が遅くほぼ停止状態のため、巻戻し表示輪列76の第7遊星伝え車77、第8遊星伝え車78は停止状態であり、第8遊星伝え車78のかな78Aに噛み合う遊星中間車63も停止状態である。このため、遊星中間車63の回転軸632に軸支された遊星車64はその場で回転、つまり自転して第1太陽車61および表示真611を第1方向に回転させる。第1太陽車61および表示真611が第1方向に回転すると、第2カナ614を介して巻印車66が回転し、パワーリザーブ針5は反時計回り方向つまり目盛部14Aの目盛を指示して表示するぜんまいの巻上げ残量が増加する方向に回転する。
また、第1ぜんまい20および第2ぜんまい30が巻戻るときには、第1角穴車24および巻上げ表示輪列71が停止しているため、第2太陽車62も停止している。そして、第2ぜんまい30の巻き戻りによって第2香箱32が回転されると、そのトルクは巻戻し表示輪列76の第7遊星伝え車77、第8遊星伝え車78を介して遊星中間車63に伝達される。遊星中間車63が回転すると、遊星車64の遊星歯車641が噛み合っている第2太陽かな622が停止しているため、遊星車64は第2太陽かな622の回りを自転しながら公転する。これにより、遊星車64に噛合している第1太陽歯車612が、第1ぜんまい20および第2ぜんまい30の巻上げ操作時とは逆方向である第2方向に回転する。第1太陽歯車612が第2方向に回転すると、表示真611も第2方向に回転し、第2カナ614を介して巻印車66に伝達され、パワーリザーブ針5が巻上げ操作時とは逆方向である時計回り方向に回転する。
[発電機]
発電機80は、図4に示すように、ローター81およびコイルブロック82、83を備えて構成される。ローター81は、ローター磁石81A、ローターかな81B、ローター慣性円板81Cを備えている。ローター慣性円板81Cは、第2香箱32からの駆動トルク変動に対しローター81の回転数変動を少なくする。コイルブロック82、83は、各コアにコイルをそれぞれ巻線して構成されたものである。
したがって、発電機80は、外部からのトルクでローター81が回転すると、コイルブロック82、83によって誘起電力を発生し、電気エネルギーを出力してIC等に供給できる。また、コイルをショートさせることで、ローター81にブレーキを加えることができ、ブレーキ力を制御することで、ローター81の回転周期を一定に調速できる。
このように、本実施形態の時計1は、誘起電力を発生し電気エネルギーを出力し、調速機構としても利用される発電機80を備える電子制御式機械時計として構成されている。
なお、本実施形態では、発電機80は、地板11を12時側および6時側に2分割した場合に、6時側の領域、つまり第1香箱車21、第2香箱車31が配置される12時側の第2領域と異なる第1領域に配置されている。
[表示輪列]
次に、第1ぜんまい20および第2ぜんまい30からの機械的エネルギーによって時針4A、分針4B、秒針4Cを駆動する表示輪列90について説明する。
表示輪列90は、図4、7、8に示すように、二番車92、三番車93、四番車94、五番車95、六番車96を備えている。第2香箱32の回転は、二番車92へ伝達された後、三番車93、四番車94、五番車95、六番車96と順次増速され、ローター81へと伝達される。
二番車92には、図7に示すように、筒かな921を介して分針4Bが固定されている。
四番車94は、秒針4Cが固定される秒針軸941と、五番車95と噛合う四番歯車942と、三番車93と噛合う四番カナ943とを備える。本実施形態では、四番車94の秒針軸941は、輪列受14と、筒かな921を介して地板11とによって軸支されている。なお、四番車94は、本開示の秒針車の一例である。
筒かな921には図示しない日の裏車を介して筒車97が接続され、この筒車97に時針4Aが固定されている。
筒車97には、日回し中間車97Aが取り付けられ、日回し中間車97Aで回転される日回し車98には日車6を回転する日回し爪が取り付けられている。
また、日車6の内歯には、日車6のガタツキを押さえる日ジャンパー99が係合されている。本実施形態では、日ジャンパー99は、地板11に取り付けられた軸部材100によって揺動可能に取り付けられている。
以上の時計1では、発電機80からの交流出力は、昇圧整流、全波整流、半波整流、トランジスター整流等からなる整流回路を通して昇圧、整流されて平滑用コンデンサーに充電され、このコンデンサーからの電力で発電機80の回転周期を制御する図示しない回転制御装置を作動させている。なお、回転制御装置としては、発振回路、分周回路、回転検出回路、回転数比較回路、電磁ブレーキ制御手段等を含む集積回路によって構成され、発振回路には水晶振動子が用いられる。
[四番車および偏心車の配置]
図4に示すように、本実施形態では、四番車94の秒針軸941と偏心車53の偏心軸部材532とは、平面視において重ならない位置に配置されている。さらに、前述したように、偏心軸部材532、伝え車55の伝え車軸551は、図6に示すように、地板11および輪列受14に軸支されている。そして、秒針軸941は、図7に示すように、輪列受14と、筒かな921を介して地板11とによって軸支されている。すなわち、秒針軸941、偏心軸部材532、伝え車55の伝え車軸551は、地板11および輪列受14に軸支されている。そのため、これらをそれぞれ別の受け部材で軸支する場合に比べて、受け部材を少なくできるので、時計1の厚さを小さくすることができる。
[第1香箱車および第2香箱車]
第1香箱車21および第2香箱車31は、図10に示すように、第1香箱真23および第2香箱真33の軸方向に直交する平面方向に並んで配置されている。
第1香箱車21は、前述のとおり、手巻き輪列や自動巻き輪列に接続するため、駆動源として最上流の香箱車である。
第2香箱車31は、前述のとおり、二番車92に接続し、時分秒針の運針機構を駆動するため、駆動源として最下流の香箱車である。
第1香箱車21は、第1香箱真23の軸方向から見た平面寸法、具体的には歯先円直径da1が第2香箱車31の歯先円直径da2よりも小さく設定されている。また、第1香箱車21の第1香箱22の厚さH1は、第2香箱車31の第2香箱32の厚さH2よりも大きくされている。
第2香箱車31の第2香箱32は、地板11の平面中心に配置される二番車92のカナに噛み合い、かつ、第2ぜんまい30の巻数をできるだけ多くするため、図2に示すように、地板11の平面中心から外周までの範囲で、できるだけ大きな径つまり地板11の半径に近い寸法に設定している。
また、第2香箱32は、平面サイズが大きいため、厚さを小さくし、巻上げ表示輪列71等を平面視で重ねて配置できるように設定されている。
第1香箱車21の第1香箱22は、平面寸法が第2香箱32の約50〜70%程度と小さく設定されているので、図4に示すように、第2香箱車31と手動巻上機構40との間のスペースに配置でき、スペースを有効に利用している。
ここで、第1香箱車21、第2香箱車31の寸法は適宜設定できるが、例えば、第1香箱車21の歯先円直径da1は8.8mmであり、第2香箱車31の歯先円直径da2は16.0mmである。このため、第2香箱車31の歯先円直径da2は、第1香箱車21の歯先円直径da1に比べて約1.5〜2.0倍大きい寸法とされている。なお、第1ぜんまい20が収納される第1香箱22の内径は、例えば7.8mmであり、第2ぜんまい30が収納される第2香箱32の内径は、例えば、15.0mmである。
また、第1香箱22の厚さH1は、例えば1.9mmであり、第2香箱32の厚さH2は、例えば1.6mmである。このため、第1香箱22の厚さH1は、第2香箱32の厚さH2に比べて約1.1〜1.5倍大きい寸法とされている。
第1香箱車21の第1ぜんまい20は、手動巻上機構40や自動巻上機構50によって巻き上げられる。第2香箱車31の第2ぜんまい30は、第1ぜんまい20が解ける力で巻き上げられる。
ここで、第1ぜんまい20が解ける力は、第1香箱車21から香箱中間車27を介して第2香箱車31の第2角穴車34に伝達される。この第1香箱車21および第2香箱車31間の伝達経路の歯数比を1とした場合、第1ぜんまい20の巻上げトルクを第2ぜんまい30の巻上げトルクよりも大きくすること、つまり第1香箱車21の巻上げトルクを、第2香箱車31の巻上げトルクよりも大きくすることが好ましい。
本実施形態では、第1ぜんまい20は、板厚が0.098mm、第1香箱22の厚さ方向(第1香箱真23の軸方向)に沿った幅寸法が1.25mmであり、トルクの最大値は約62gcm(6.08mNm)である。
第2ぜんまい30は、板厚が0.114mm、第2香箱32の厚さ方向(第2香箱真33の軸方向)に沿った幅寸法が0.88mmであり、トルクの最大値は約56gcm(5.49mNm)である。
このため、第1ぜんまい20の巻上げトルクは、第2ぜんまい30の巻上げトルクよりも10%程度高く設定されている。
本実施形態の時計1は、表示輪列90の調速機構として、発電機80のローター81の回転を調整する機構を用いた電子制御式機械時計である。そして、第1ぜんまい20、第2ぜんまい30は、トルクが一定レベル以上に維持された範囲で使用されている。例えば、第1ぜんまい20は、ぜんまいトルクが最大となる巻数が約6.5巻であり、ぜんまいトルクが一定レベル、例えば44gcm以下に低下するまでの巻数が約4.5巻であり、時計1の持続時間に換算すると約35時間分である。
また、第2ぜんまい30は、ぜんまいトルクが最大となる巻数が約15巻であり、ぜんまいトルクが一定レベル、例えば42gcm以下に低下するまでの巻数が約10.5巻であり、時計1の持続時間に換算すると約85時間分である。
なお、各ぜんまい20、30のトルクが、前記一定レベル以下に低下するまでの巻数は予め実験などによって求めることができ、この巻数になるまでの第2香箱車31の回転数も予め把握できる。このため、パワーリザーブ針5は、各ぜんまい20、30のトルクが前記一定レベル以下に低下する場合に、持続時間が0となるように設定され、パワーリザーブ輪列70には、持続時間が0となった時に第2香箱車31の歯車に係合して、第2香箱車31の回転を停止するカムなどの停止機構が設けられている。
なお、第2香箱車31つまりは第1香箱車21の回転を停止する機構は、カムなどを用いた機械機構に限らず、発電機80のローター81にショートブレーキを掛けて表示輪列90を介して停止させる制御ICによる制御機構を用いてもよい。
時計1は、自動巻上機構50を有するため、巻上げ過ぎによるぜんまい破損を防ぐためにスリップ機構を持たせる必要がある。第2ぜんまい30は、第1ぜんまい20によって巻上げられるため、第1ぜんまい20にスリップ機構を設けると、第2ぜんまい30の巻上げ効率が低下する。
このため、第1ぜんまい20は、スリップ機構を用いずに、第1香箱22の内周面に設けられた切欠部に第1ぜんまい20の外周端が係止されて固定されている。また、第2ぜんまい30は、スリップ機構を備え、第2香箱32の内周面に、スリッピングアタッチメント35によって固定されている。
手動巻上機構40および自動巻上機構50と接続する第1香箱車21は、直径が小さいために巻上げトルクが大きくなりやすい。本実施形態では、第1香箱車21を巻き上げる巻上げ車である伝え車55の伝え車軸551と第1香箱22とを平面視で重ねない従来とは異なる構造にしている。これにより、伝え車55と噛み合う第1角穴車24の直径を可能な限り大きくすることができ、巻上げトルクを抑制できる。すなわち、本実施形態では、第1角穴車24の歯先円直径da3は、第1香箱車21の歯先円直径da1よりも大きく設定されている。
[実施形態の作用効果]
このような本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
本実施形態の時計1は、第1香箱車21と、第1香箱車21の回転が伝達される第2香箱車31とを備える。そのため、第1ぜんまい20および第2ぜんまい30をフルに巻き上げた場合の持続時間を長くすることができる。
また、本実施形態では、第1香箱車21と第2香箱車31とは、第1香箱真23の軸方向に直交する平面方向に並んで配置されているので、第1香箱車21および第2香箱車31を軸方向に重ねて配置した場合に比べて、時計1の厚さを小さくできる。
さらに、第1香箱車21の歯先円直径を、第2香箱車31の歯先円直径よりも小さくし、第1香箱22の厚さを第2香箱32の厚さよりも大きくしているので、ムーブメント10において、第1香箱車21、第2香箱車31の配置スペースを有効に利用でき、空きスペースを減らすことができる。
したがって、時計1の平面サイズや厚さの増大を抑制しつつ、持続時間の長い時計1を提供できる。すなわち、二番車92に接続される第2香箱車31は、二番車92が配置される地板11の平面中心位置から地板11の外周までの範囲に配置されるため、第2ぜんまい30の巻数も増やすことができ、時計1の持続時間も長くできる。さらに、第2香箱32は、第1香箱22よりも薄く設定されているので、巻上げ表示輪列71等も平面視で重ねて配置でき、スペースを有効に活用できる。
また、手動巻上機構40や自動巻上機構50に接続される第1香箱車21は、第2香箱車31に比べて厚さが大きいので、第1ぜんまい20の幅寸法も大きくできる。このため、第1ぜんまい20の板厚を薄くすることができ、第1香箱22の直径が小さくても、巻数を確保しかつトルクバランスを成り立たせることができる。
第1香箱車21の巻上げトルクは、第2香箱車31の巻上げトルクよりも大きいため、第2香箱車31を第1香箱車21によって安定して巻き上げることができる。
第1ぜんまい20は、第1香箱22の内周面に設けられた切欠部に第1ぜんまい20の一端が係止されて固定され、第2ぜんまい30は、第2香箱32の内周面に、スリッピングアタッチメント35によって固定されている。このため、各ぜんまい20、30のフル巻き時のトルク管理を容易にでき、安定した巻上を実現できる。
第1ぜんまい20を巻き上げる自動巻上機構50を備え、自動巻上機構50の巻上げ車である伝え車55は、伝え車軸551が平面視で第1香箱22に重ならないため、巻上げ車の軸が第1香箱22に平面視で重なる構造に比べて、時計1を薄型化できる。また、第1香箱22の厚さも比較的大きくできるので、第1ぜんまい20の幅寸法をさらに大きくできる。
第1香箱真23に固定された第1角穴車24の歯先円直径を、第1香箱車21の歯先円直径よりも大きく設定したので、径小の第1香箱車21の巻上げトルクを低減できる。
本実施形態では、平面視において、文字板3の3時および9時を示すアワーマーク3Bを結ぶ線分によって、6時を示すアワーマーク3Bを含む第1領域と、12時を示すアワーマーク3Bを含む第2領域との2つの領域に時計1を区分した際に、第1香箱車21および第2香箱車31は前記第2領域に配置される。そのため、第1香箱車21および第2香箱車31は、第1領域に配置された発電機80等と干渉することがないので、ムーブメント10において各部品のレイアウトを容易にできる。
また、径小の第1香箱車21と、径大の第2香箱車31とを、第2領域に配置しているので、第2領域を有効に活用できる。
さらに、ムーブメント10において、第1香箱車21および第2香箱車31を配置した残りの空きスペースに、ぜんまい残量表示機構や運針機構、調速機構、発電機構などを配置できるので、スペースを有効に活用できる。
[変形例]
なお、本開示は前述の各実施形態に限定されるものではなく、本開示の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本開示に含まれるものである。
前記実施形態では、時計1は、発電機80および表示輪列90を備える電子制御式機械時計として構成されていたが、これに限定されない。例えば、時計は、ガンギ、アンクルなどの一般的な調速機構を備える機械時計として構成されていてもよい。
前記実施形態では、第1香箱車21の巻上げトルクを、第2香箱車31の巻上げトルクよりも大きくしていたが、同じ値にしてもよいし、僅かに小さい値にしてもよい。
前記実施形態では、第1ぜんまい20は、第1香箱22の内周面に係止して固定し、第2ぜんまい30はスリッピングアタッチメントを用いて固定していたが、第1ぜんまい20をスリッピングアタッチメントを用いて固定してもよいし、第2ぜんまい30を第2香箱32の内周面に固定してもよい。
前記実施形態では、第1角穴車24の歯先円直径を第1香箱車21の歯先円直径よりも大きくしていたが、これらの各直径を同じ寸法としてもよいし、第1角穴車24側を第1香箱車21よりも僅かに小さくしてもよい。
[本開示のまとめ]
本開示の時計は、第1香箱真、第1ぜんまい、および第1香箱を有する第1香箱車と、第2香箱真、第2ぜんまい、および第2香箱を有し、前記第1香箱真の軸方向に直交する平面方向に並んで配置されて前記第1香箱車の回転が伝達される第2香箱車と、を備え、前記第1香箱車の歯先円直径は、前記第2香箱車の歯先円直径よりも小さく、前記第1香箱の厚さは、前記第2香箱の厚さよりも大きい。
これにより、時計1の平面サイズや厚さを抑制しつつ、持続時間を長くできる。特に、平面円形のムーブメントに2つの香箱車を配置する場合に、配置スペースを有効に利用でき、空きスペースを減らすことができる。
また、手動巻上機構や自動巻上機構に接続される第1香箱車は、第2香箱車に比べて厚さが大きいので、第1ぜんまいの幅寸法も大きくできる。このため、第1ぜんまいの板厚を薄くすることができ、第1香箱の直径が小さくても、巻数を確保しかつトルクバランスを成り立たせることができる。
本開示の時計において、第1香箱車の巻上げトルクは、第2香箱車の巻上げトルクよりも大きい。
これにより、第2香箱車を第1香箱車によって安定して巻き上げることができる。
本開示の時計において、前記第1ぜんまいは、前記第1香箱の内周面に設けられた切欠部に前記第1ぜんまいの一端が係止されて固定され、前記第2ぜんまいは、前記第2香箱の内周面に、スリッピングアタッチメントによって固定されている。
これにより、各ぜんまいのフル巻き時のトルク管理を容易にでき、安定した巻上を実現できる。
本開示の時計において、前記第1ぜんまいを巻き上げる自動巻上機構を備え、前記第1香箱真には第1角穴車が固定され、前記自動巻上機構は、前記第1角穴車に噛み合う巻上げ車を備え、前記巻上げ車の軸は、前記第1香箱真の軸方向から見た平面視で前記第1香箱に重ならない。
これにより、巻上げ車の軸が第1香箱に平面視で重なる構造に比べて、時計を薄型化できる。また、第1香箱の厚さも比較的大きくできるので、第1ぜんまいの幅寸法をさらに大きくできる。
本開示の時計において、前記第1香箱真には第1角穴車が固定され、前記第1角穴車の歯先円直径は、前記第1香箱車の歯先円直径よりも大きい。
これにより、径小の第1香箱車21の巻上げトルクを低減できる。
本開示の時計において、複数の目盛が記された文字板を備え、前記文字板に直交する方向から見た平面視において、前記文字板の3時および9時を示す前記目盛を結ぶ線分によって2つの領域に時計を区分した際に、前記第1香箱車および前記第2香箱車は一方の領域に配置され、前記第1香箱車および前記第2香箱車で駆動される輪列を調速する調速機構は他方の領域に配置される。
これにより、一方の領域に配置された第1香箱車および第2香箱車は、他方の領域に配置された調速機構と干渉することがないので、ムーブメントにおいて各部品のレイアウトを容易にできる。また、径小の第1香箱車と、径大の第2香箱車とを、一方の領域に配置しているので、一方の領域のスペースを有効に活用できる。
1…時計、2…外装ケース、3…文字板、3A…カレンダー小窓、3B…アワーマーク、4A…時針、4B…分針、4C…秒針、5…パワーリザーブ針、6…日車、7…りゅうず、10…ムーブメント、11…地板、13…二番受、14…輪列受、20…第1ぜんまい、21…第1香箱車、22…第1香箱、23…第1香箱真、24…第1角穴車、27…香箱中間車、30…第2ぜんまい、31…第2香箱車、32…第2香箱、33…第2香箱真、34…第2角穴車、35…スリッピングアタッチメント、40…手動巻上機構、41…巻真、42…つづみ車、43…きち車、44…丸穴車、45…角穴第1伝え車、46…角穴第2伝え車、47…角穴第3伝え車、50…自動巻上機構、51…回転錘、52…ベアリング、53…偏心車、54…爪レバー、55…伝え車、60…遊星歯車機構、61…第1太陽車、62…第2太陽車、63…遊星中間車、64…遊星車、66…巻印車、70…パワーリザーブ輪列、71…巻上げ表示輪列、711…第1遊星伝え車、712…第2遊星伝え車、713…第3遊星伝え車、714…第4遊星伝え車、715…第5遊星伝え車、716…第6遊星伝え車、716A…かな、76…巻戻し表示輪列、77…第7遊星伝え車、77A…かな、78…第8遊星伝え車、78A…かな、80…発電機、81…ローター、81A…ローター磁石、81B…ローターかな、81C…ローター慣性円板、82、83…コイルブロック、90…表示輪列、92…二番車、93…三番車、94…四番車、95…五番車、96…六番車、97…筒車、97A…中間車、98…日回し車、99…日ジャンパー、100…軸部材、511…重錘、512…錘体、512A…開口、521…回転錘歯車、531…偏心歯車、532…偏心軸部材、551…伝え車軸、552…第1伝え歯車、553…第2伝え歯車、611…表示真、612…第1太陽歯車、613…第1カナ、621…第2太陽歯車、622…第2太陽かな、632…回転軸、641…遊星歯車、642…遊星かな、661…第1歯車、662…第2歯車、663…軸、665…歯車、941…秒針軸、942…四番歯車、943…四番カナ。

Claims (6)

  1. 第1香箱真、第1ぜんまい、および第1香箱を有する第1香箱車と、
    第2香箱真、第2ぜんまい、および第2香箱を有し、前記第1香箱真の軸方向に直交する平面方向に並んで配置されて前記第1香箱車の回転が伝達される第2香箱車と、を備え、
    前記第1香箱車の歯先円直径は、前記第2香箱車の歯先円直径よりも小さく、
    前記第1香箱の厚さは、前記第2香箱の厚さよりも大きい
    ことを特徴とする時計。
  2. 請求項1に記載の時計において、
    第1香箱車の巻上げトルクは、第2香箱車の巻上げトルクよりも大きい
    ことを特徴とする時計。
  3. 請求項1または請求項2に記載の時計において、
    前記第1ぜんまいは、前記第1香箱の内周面に設けられた切欠部に前記第1ぜんまいの一端が係止されて固定され、
    前記第2ぜんまいは、前記第2香箱の内周面に、スリッピングアタッチメントによって固定されている
    ことを特徴とする時計。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の時計において、
    前記第1ぜんまいを巻き上げる自動巻上機構を備え、
    前記第1香箱真には第1角穴車が固定され、
    前記自動巻上機構は、前記第1角穴車に噛み合う巻上げ車を備え、前記巻上げ車の軸は、前記第1香箱真の軸方向から見た平面視で前記第1香箱に重ならない
    ことを特徴とする時計。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の時計において、
    前記第1香箱真には第1角穴車が固定され、
    前記第1角穴車の歯先円直径は、前記第1香箱車の歯先円直径よりも大きい
    ことを特徴とする時計。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の時計において、
    複数の目盛が記された文字板を備え、
    前記文字板に直交する方向から見た平面視において、前記文字板の3時および9時を示す前記目盛を結ぶ線分によって2つの領域に時計を区分した際に、前記第1香箱車および前記第2香箱車は一方の領域に配置され、前記第1香箱車および前記第2香箱車で駆動される輪列を調速する調速機構は他方の領域に配置される
    ことを特徴とする時計。
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