JP2021116747A - 燃料噴射装置 - Google Patents

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本也 鎌原
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本也 鎌原
祐樹 田名田
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祐樹 田名田
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Abstract

【課題】制御弁の先端の曲りや振れを効果的に抑制し、加工性を向上させることが可能な燃料噴射装置を提供する。【解決手段】燃料噴射装置(1)が備える制御弁(40)は、ボディ(10)内に開閉方向に往復動自在に設けられ、開閉方向の一方である閉方向に変位することにより排出通路(29)を閉じ、開閉方向の他方である開方向に変位することにより排出通路を開けることで圧力室(85)内の圧力を変化させる。制御弁は、アクチュエータ(41)の磁気回路の一部を構成するアーマチャ(44)と、アーマチャと一体で開閉方向に駆動可能に係合され、閉方向の端部に排出通路をシールするシート部(58)を有するシャフト(42)と、を含んで構成される。アーマチャはボディに対してアーマチャ摺動部(67)で摺動保持され、シャフトはアーマチャ摺動部よりもシート部側に位置するシャフト摺動部(56)で摺動保持されている。【選択図】図1

Description

本発明は、エンジンの燃焼室内等に燃料を噴射する燃料噴射装置に関する。
従来、ディーゼルインジェクタでは、ニードル直上に制御室を有し、制御室の圧力を、制御弁を用いて減圧または昇圧することでニードルを開閉するインジェクタが用いられている。例えば、特許文献1に記載のインジェクタでは、アクチュエータをインジェクタ上部に配置し、インジェクタ上部からインジェクタ内部の油圧回路を駆動させている。制御弁のアーマチャは、アクチュエータ(ソレノイド)の磁気回路の一部を構成しており、アーマチャの姿勢保持のため、制御弁の軸部はアクチュエータ近傍の1箇所の摺動保持部で保持されている。
CN108361135A号公報
ところが、上記特許文献1に記載のインジェクタでは、制御弁の摺動保持部から、制御弁の先端の高圧シート部までの距離が遠くなるため、制御弁の先端の曲りや振れを抑制することが困難であると言う問題が生じていた。
こうした問題は、体格的な制約等から、より長尺のロングバルブにおいて顕著であり、摺動保持部とシート部とが離れていることに起因している。しかし、上記のように、制御弁のアーマチャはアクチュエータ(ソレノイド)の磁気回路の一部を構成しており、アーマチャはアクチュエータ近傍で摺動保持して姿勢を保つ必要があり、シート部の近傍で制御弁を摺動保持することができなかった。
本発明は、このような点に鑑みて創作されたものであり、その目的は、制御弁の先端の曲りや振れを効果的に抑制し、加工性を向上させることが可能な燃料噴射装置を提供することにある。
本発明の燃料噴射装置は、噴孔(33)を有するボディ(10)と、ボディ内に摺動自在に収容されており摺動により噴孔を開閉するノズルニードル(80)と、内部の圧力変化によりノズルニードルを摺動させる圧力室(85)と、圧力室の燃料を低圧燃料通路(18)へ排出する排出通路(29)と、制御弁(40)と、制御弁を開方向に引き寄せるアクチュエータ(41)と、を有する。
制御弁は、ボディ内に開閉方向に往復動自在に設けられ、開閉方向の一方である閉方向に変位することにより排出通路を閉じ、開閉方向の他方である開方向に変位することにより排出通路を開けることで圧力室内の圧力を変化させる。
制御弁は、アクチュエータの磁気回路の一部を構成するアーマチャ(44)と、アーマチャと一体で開閉方向に駆動可能に係合され、閉方向の端部に排出通路をシールするシート部(58)を有するシャフト(42)と、を含んで構成される。
アーマチャは、開閉方向に貫通する挿通穴(63)を有し、シャフトは、挿通穴に開閉方向に挿通されており、アーマチャはボディに対してアーマチャ摺動部(67)で摺動保持され、シャフトはアーマチャ摺動部よりもシート部側に位置するシャフト摺動部(56)で摺動保持されている。
本構成によれば、制御弁はシャフトとアーマチャとを有し、ボディに対して、アーマチャはアーマチャ摺動部で保持され、シャフトはシャフト摺動部で保持される。すなわち、制御弁を1箇所で摺動保持するのではなく、シャフトとアーマチャとで異なる部位で摺動保持することで、アーマチャはアクチュエータ近傍で姿勢を保持し、シャフトは高圧シート部の近傍で姿勢を保持する構成が可能となる。
このため、シャフト摺動保持部からシート部までの距離が近くなり、シャフト先端のシート部における曲りや振れを効果的に抑制し、シャフトの加工性を向上させることができる。特に、シャフトが長尺なロングバルブにおいてより顕著な効果を奏することができる。
第1実施形態による燃料噴射装置の概略断面図である。 図1のII部分の拡大図であり、シャフトとアーマチャとの係合部分を拡大して示す図である。 図1のIII−III線断面図であり、シャフト収容穴とシャフトとを示す図である。 図1のIV−IV線断面図であり、係合部材とシャフトとを示す図である。 第2実施形態による燃料噴射装置の概略断面図である。 第3実施形態による燃料噴射装置の概略断面図である。 比較形態による燃料噴射装置の概略断面図である。
以下、本発明の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。
〈第1実施形態〉
[構成]
本発明の第1実施形態の構成について、図1〜図4を参照しつつ説明する。本実施形態の燃料噴射装置1は、ディーゼルエンジン等の燃料供給系において、コモンレールに蓄えられた高圧燃料を噴孔33から燃焼室に噴射する。図1に示すように、燃料噴射装置1は、ボディ10と、制御弁40と、ノズルニードル80と、を主に備えている。なお、以下では、便宜上、図面に合わせて燃料噴射装置1の噴射側である先端側を「下」といい、後端側を「上」という。但し、燃料噴射装置1は、任意の方向にして設置することができる。また、図1、5、6,7の各図において、「上」が制御弁40の開方向であり、「下」が閉方向である。
ボディ10内には、高圧燃料通路17と低圧燃料通路18とが形成されている。高圧燃料通路17は、高圧源(コモンレール等)に連通しており、高圧源から高圧燃料が供給される。低圧燃料通路18は、高圧源よりも低圧の低圧源(燃料タンク等)に連通している。
ボディ10は、中心軸Cを同じくして上から順に、上ボディ11、第1中間ボディ12、第2中間ボディ13、第3中間ボディ14、下ボディ15、ノズルボディ16の主に6つの部位を有して構成されている。上ボディ11と第1中間ボディ12とは、第1リテーニングナット19により一体に連結されている。各中間ボディ12,13,14、下ボディ15、およびノズルボディ16は、第2リテーニングナット21により一体に連結されている。
上ボディ11は、制御弁40の後述するソレノイド41やアーマチャ44を収容するアクチュエータ収容穴22を有し、上側が有底の円筒状をなしている。アクチュエータ収容穴22の内壁とアクチュエータとの間の隙間部分は、低圧燃料通路18の一部を構成している。
第1中間ボディ12は、上下方向に長い円柱部材である。第2中間ボディ13と第3中間ボディ14は、それぞれ円盤状の部材である。各中間ボディ12,13,14には、シャフト収容穴23,24,25が、各中間ボディ12,13,14の中心軸上を上下方向に貫通している。シャフト収容穴23,24,25は、制御弁40のシャフト42を上下方向に摺動自在に挿通させる。
シャフト収容穴23,24,25の径の大きさは、大きい順に、第3中間ボディ14のシャフト収容穴25、第1中間ボディ12のシャフト収容穴23、第2中間ボディ13のシャフト収容穴24、となっている。各シャフト収容穴23,24,25は、上ボディ11のアクチュエータ収容穴22と連通してる。
各中間ボディ12,13,14、及び下ボディ15の外壁寄りには、高圧燃料通路17の一部を構成する穴26が、各ボディ12,13,14,15を上下方向に貫通して形成されている。
下ボディ15は、円盤状の部材であり、その内部には、高圧燃料通路17の一部を構成する穴27、流入通路28、および排出通路29が形成されている。流入通路28は、高圧燃料通路17から供給される高圧燃料を減圧する入口側の燃料絞りである。第3中間ボディ14に形成される高圧燃料通路17の下流端部と後述する圧力室85とは、流入通路28を介して連通する。
排出通路29は、下ボディ15において、圧力室85の上側に中心軸C上に形成され、圧力室85から低圧燃料通路18に排出される燃料を絞る出口側の燃料絞りである。圧力室85と低圧燃料通路18とは、排出通路29を介して連通する。
ノズルボディ16は、段付き円筒状の部材であり、その内側には、中心軸C上にノズルシリンダ31が設けられている。ノズルシリンダ31内には、ノズルニードル80が上下方向に摺動自在に収容されている。ノズルボディ16の内壁とノズルニードル80との間の隙間は、高圧燃料通路17の一部を構成している。ノズルニードル80およびノズルシリンダ31の外周には環状のノズル室32が形成されている。ノズル室32の下端部には、高圧燃料を噴射するための噴孔33が形成されている。また、ノズル室32の下端部であって噴孔33の周りには、ノズルニードル80が閉弁時に着座する円錐状の弁座34が形成されている。ノズルニードル80の摺動により噴孔33が開閉される。
[制御弁40の構成]
制御弁40は、ソレノイド41、シャフト42、第1スプリング43、アーマチャ44、第2スプリング45、バルブストッパ46、係合部材47、およびバルブボディ48等を有している。制御弁40は、ボディ10内に開閉方向に往復動自在に設けられている。
ソレノイド41は、通電(ON)されると電磁力を発生する。アーマチャ44は、ソレノイド41の発生する電磁力によって上方(開弁方向)へ吸引される。シャフト42は、上から順に、上軸部51と、縮径部52と、ロング軸部53と、を有している。バルブストッパ46は、円筒状部材であり、シャフト42の上軸部51の一部を収容する。
図2に示すように、上軸部51の下端は、縮径部52へなだらかに連続する球面状をなすSR部54として形成されている。ロング軸部53は、ノズルニードル80より開閉方向に長い。第1スプリング43は、シャフト42の上方かつバルブストッパ46の内側に設けられ、シャフト42を下方(閉弁方向)へ付勢する。
ロング軸部53において、第2中間ボディ13と対向する下端寄り部位の外周には、3つの面取り部55が形成されている。図3に示すように、面取り部55は、周方向に等間隔に、中心軸Cに対して同じ角度(概ね60度程度)で、軸方向に沿って延びるように形成されている。面取り部55と、第2中間ボディ13のシャフト収容穴24との隙間は、低圧燃料通路18の一部を構成する。
本実施形態では、第2中間ボディ13のシャフト収容穴24の内壁において、シャフト42を摺動保持している。シャフト42の外周面において面取り部55が形成されていない部位と、第2中間ボディ13のシャフト収容穴24の内壁とで、シャフト摺動部56が構成されている。
ロング軸部53の下端には、排出通路29を開閉するバルブ57が設けられている。バルブ57は、球体の一部がカットされた略Dカット形状をなし、カットされた平坦面が排出通路29に対向するように配置されている。シャフト42は、ソレノイド41がOFFの状態では、第1スプリング43の付勢力によって下方に押し付けられて、排出通路29を塞ぐ。逆に、ソレノイド41がONの状態では、第1スプリング43の付勢力に抗してシャフト42は上方に移動して、排出通路29が開かれる。バルブ57の平坦面により排出通路29をシールするシート部58が形成されている。シャフト摺動部56は、シャフト42の長手方向中心よりもシート部58寄りの位置に設けられている。本実施形態において、「長手方向」は「開閉方向」と一致している。
アーマチャ44は、アーマチャ軸部61と、アーマチャフランジ部62とを有している。アーマチャ軸部61には、中心軸C上に挿通穴63が形成され、この挿通穴63を通るようにシャフト42が配置されている。挿通穴63とシャフト42との間には、所定のクリアランス64が形成されている。クリアランス64は、シャフト42の傾きを吸収するための隙間である。アーマチャフランジ部62は、アーマチャ軸部61の上端に連続し、径外方向へ張り出して形成され、ソレノイド41の磁気回路の一部を構成している。
バルブボディ48は、上ボディ11内に固定されており、ボディ軸部65と、ボディフランジ部66とを有している。ボディフランジ部66は、ボディ軸部65の下端に連続し、径外方向へ張り出して形成されており、上ボディ11の内壁に図示しないねじにより固定されている。
アーマチャ軸部61は、ボディ軸部65により摺動自在に保持されており、その姿勢が保持される。すなわち、アーマチャ軸部61の外周面とボディ軸部65の内周面とで、アーマチャ摺動部67が構成されている。
第2スプリング45は、アーマチャフランジ部62とボディフランジ部66との間に、第1スプリング43と対向して設けられている。第2スプリング45は、第1スプリング43より弱い付勢力で、アーマチャ44を開弁方向に付勢している。これにより、閉弁完了時点におけるアーマチャ44の初期位置が一定に保たれる。
係合部材47は、アーマチャ44とシャフト42とが一体で駆動されるように両者を係合する。係合部材47は、円盤状部材であり、図4に示すように、水平断面形状が略C字形状をなし、シャフト42の縮径部52に径方向から開口部71が挿入されている。この係合部材47により、アーマチャ44がソレノイド41に吸引されるとシャフト42も一体で上昇する。
係合部材47においてシャフト42と当接する内周縁には、円錐台の周面形状をなすテーパ部72が形成されている。シャフト42におけるSR部54と、係合部材47におけるテーパ部72とが当接することで、シャフト42が傾いても点接触とならないようになっている。本実施形態では、SR部54が「球面」に相当し、テーパ部72が「テーパ面」に相当する。シャフト42と係合部材47との当接部において、球面とテーパ面との組み合わせで当接する構成となっている。なお、制御弁40の開方向の端及びソレノイド41は、ボディ10の開閉方向の中央部よりも開方向に配置されている。
[ノズルニードル80の構成]
ノズルニードル80は、軸部81と、鍔部82と、円錐弁83とで構成されている。軸部81の上方は、ノズルシリンダ31に保持されている。鍔部82は、軸部81の上下方向の略中間位置に径外方向に張り出して形成されている。円錐弁83は、鍔部82の先端に形成され、弁座34に着座および離脱して噴孔33を開閉する。
軸部81の外周であって、ノズルシリンダ31と鍔部82の間には、第3スプリング84が設けられている。第3スプリング84は、ノズルニードル80を下方(閉弁方向)へ付勢する。この第3スプリング84の付勢力により、オフ時には、円錐弁83は弁座34に着座しており、ノズルニードル80は閉状態となっている。
圧力室85は、ノズルニードル80の上側(制御弁40側)に形成され、ノズルニードル80の上下移動に応じて容積が変化する。圧力室85は、内部の圧力変化によりノズルニードル80を摺動させる。圧力室85は、インオリフィスが配置された流入通路28を介してコモンレールから供給される高圧燃料が与えられるとともに、アウトオリフィスが配置された排出通路29に連通する。そして、排出通路29を制御弁40が開閉して、圧力室85の圧力が開弁圧力に低下するとノズルニードル80が上昇して、噴孔33から燃料が噴射される。
なお、シャフト42は、ノズルニードル80よりも開閉方向に長い。シャフト42のシート部58は、ボディ10の開閉方向の中央部よりも閉方向に位置している
[作用]
次に、本実施形態の燃料噴射装置1による燃料噴射について説明する。燃料噴射装置1に駆動電流が付与されると、制御弁40は、ソレノイド41の発生する電磁力によって上方(開弁方向)へ吸引される。上方への吸引に伴い、バルブ57がリフトアップを開始すると、排出通路29が開いて低圧燃料通路18と連通し、圧力室85の内部の燃料がアウトオリフィスを経由して排出される。同時に、インオリフィス経由で燃料が圧力室85に流入するが、アウトオリフィス流量がインオリフィス流量より多いため、圧力室85の圧力が低下する。
圧力室85の圧力が開弁圧力以下に低下すると、ノズルニードル80が上昇を開始する。ノズルニードル80の円錐弁83が弁座34から離座すると、ノズル室32と噴孔33とが連通し、ノズル室32に供給された高圧燃料が噴孔33から噴射する。
燃料噴射装置1への駆動電流が停止されると、制御弁40が徐々に下降し、それに伴いバルブ57がリフトダウンを開始する。そして、制御弁40のバルブ57が排出通路29を閉じると、圧力室85の圧力が上昇を開始する。圧力室85の圧力が閉弁圧以上まで上昇すると、ノズルニードル80が下降を開始する。ノズルニードル80が下降して、ノズルニードル80が弁座34に着座すると、ノズル室32と噴孔33の連通が遮断されて、噴孔33からの燃料噴射が停止する。
[効果]
(1)上記第1実施形態では、制御弁40において、アーマチャ44とシャフト42とを分離し、各々に摺動部56,67を設け、かつ、一体で駆動されるように係合部材47により係合させている。ソレノイド41近傍に配置する必要のあるアーマチャ44は、アーマチャ摺動部67において姿勢が保持される。シャフト42は、バルブ57のシート部58近傍に位置するシャフト摺動部56により姿勢が保持される。
例えば、図7に示す比較形態の燃料噴射装置100のように、シャフト101のアーマチャ102は磁気回路の一部を構成しているためソレノイド103近傍で摺動保持し、姿勢を保持しており、シート部104近傍で摺動保持することができない。図中、磁気回路のイメージを実線矢印A1で示している。このように、ソレノイド103近傍の1箇所の摺動部105による場合、振れの基準となるこの摺動部105からシート部104までの距離が非常に長くなり、シャフト101の先端の振れを抑える加工をすることが困難である。
この点、第1実施形態によれば、シャフト摺動部56はシャフト42の長手方向中心よりもシート部58寄りに位置し、シャフト摺動部56から、シャフト42の先端であるシート部58までが近く、すなわち加工基準が近い。このため、シャフト42のシート部58近傍の曲がりや振れの抑制が容易であり、加工性を向上させることができる。また、バルブ57において、バルブ57を受けている周囲のテーパ面に対する振れが抑えられるため、制御弁40によるシール精度を向上させることができる。また、加工コストを削減することができる。こうした効果は、制御弁40の軸部が長尺なロングバルブ構造において特に顕著な効果を奏する。
(2)シャフト42は、加工において熱処理されるが、その際、熱ひずみにより全体に曲がる。本実施形態では、基準位置となるシャフト摺動部56と、シート部58との距離が近いため、同じようにシャフト42が曲がっていても保持部としてのシャフト摺動部56に対するシート部58の曲がり量を小さくすることができる。
(3)上記第1実施形態では、アーマチャ44の挿通穴63とシャフト42との間にクリアランス64を設けれている。アーマチャ44とシャフト42は、それぞれの摺動部56,67で姿勢が決まるため、両者の傾きを吸収する必要があるが、このクリアランス64で傾きを吸収することができる。また、上記した熱ひずみによる曲がりをクリアランス64で吸収することができる。
(4)上記第1実施形態では、アーマチャ44とシャフト42とが一体に駆動されるように、略C字形状をなす係合部材47により係合している。係合部材47は、シャフト42の縮径部52の段差を利用して挿入される。このような簡易な構成で一体に駆動する形態を好適に実施できる。
(5)上記第1実施形態において係合部材47とアーマチャ44との当接部では、シャフト42におけるSR部54と係合部材47におけるテーパ部72とが当接している。このように球面とテーパ面との組み合わせで当接することで、シャフト42が傾いても点接触とならず、偏荷重を抑制することができる。
(6)上記第1実施形態では、シャフト摺動部56に3つの面取り部55を形成している。面取り部55と第2中間ボディ13のシャフト収容穴24との隙間は、燃料が通過する低圧燃料通路18の一部を構成する。すなわち、シャフト収容穴24が低圧燃料通路18を兼ねることが出来、装置全体の体格低減を図ることができる。また、ボディ10内の他の部位に改めて燃料通路を形成する場合と比較して、加工が容易である。
〈第2実施形態〉
次に、本発明の第2実施形態の燃料噴射装置2について、図5を参照して説明する。なお、第1実施形態と同様の構成については同じ符号を付し、説明を省略する。第2実施形態では、第1実施形態の燃料噴射装置1に対し、制御弁40の下部でリフト規制する構成を有する点が異なっている。
図5に示すように、第2中間ボディ13の下面には、リフトストッパ面87が形成されている。シャフト42の下端近傍であって、リフトストッパ面87より下方位置には、リフト規制面88が形成されている。第2実施形態の燃料噴射装置2では、制御弁40が上昇した際には、リフト規制面88がリフトストッパ面87に当接することで、制御弁40のリフト量が所定量に規制される。
ロングバルブ構造では制御弁40のシャフト42が長いため、熱歪みにより制御弁40が長手方向に変形し、バルブリフト量が変化してしまう場合がある。こうした問題の対策として制御弁40の下部でリフト規制をする場合がある。シート部58と同様に、バルブリフト量を正しく管理するためには制御弁40のリフト規制面88も摺動軸に対して振れを抑えなければならない。このため、このようにロングバルブの下部でリフト規制する場合において、アーマチャ44とシャフト42で各々摺動保持する構成は、リフト規制面88の加工コストを抑えるのに有効である。
第2実施形態においても、上記第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
〈第3実施形態〉
次に、本発明の第3実施形態の燃料噴射装置3について、図6を参照して説明する。なお、第1実施形態と同様の構成については同じ符号を付し、説明を省略する。第1実施形態では、係合部材47とシャフト42との当接部においてSR部54とテーパ部72とが当接するように構成した。これに対して、第3実施形態では、アーマチャ90と係合部材91との当接部においてSR部94とテーパ部92とが当接するよう構成している点が異なる。
第3実施形態のアーマチャ90は、アーマチャ軸部93と、アーマチャフランジ部95とで構成されている。係合部材91は、上記第1実施形態と同様に円盤状部材であり、水平断面形状が略C字形状をなし、シャフト42の縮径部52に径方向から挿入されている。
係合部材91において、アーマチャ90と当接する外周縁には、テーパ部92が形成されている。アーマチャ軸部93において係合部材91と当接する内周縁には、SR部94が形成されている。なお、第1実施形態とは異なり、シャフト42の上軸部51の下端にはSR部54は形成されていない。
以上のように、係合部材91のアーマチャ側当接面をSR形状とし、アーマチャ90にテーパ面を設けても、当接部において両者が傾いている場合に点接触とならず、偏荷重を抑制することができる。本実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
〈他の実施形態〉
上記各実施形態において、係合部材47,91は水平断面形状が略C字形状をなす部材としたが、シャフト42とアーマチャ44,90とを一体に駆動するように係合可能であれば、その他の形状であっても良い。
上記各実施形態では、シャフト摺動部56に相当するシャフト42の外周面に、3つの面取り部55を形成することで低圧燃料通路18を形成したが、流路となり得れば良く、面取り部55は3つでなくても良い。また、形状についても、平面でなく曲面で切り欠いても良いし、溝状であっても良い。その他、ボディ10の他の部分に低圧燃料通路18を形成しても良い。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施可能である。
1 ・・・燃料噴射装置
10 ・・・ボディ
18 ・・・低圧燃料通路
29 ・・・排出通路
33 ・・・噴孔
40 ・・・制御弁
41 ・・・ソレノイド(アクチュエータ)
42 ・・・シャフト
44 ・・・アーマチャ
56 ・・・シャフト摺動部
58 ・・・シート部
67 ・・・アーマチャ摺動部
80 ・・・ノズルニードル
85 ・・・圧力室

Claims (8)

  1. 噴孔(33)を有するボディ(10)と、
    前記ボディ内に摺動自在に収容されており摺動により前記噴孔を開閉するノズルニードル(80)と、
    内部の圧力変化により前記ノズルニードルを摺動させる圧力室(85)と、
    前記圧力室の燃料を低圧燃料通路(18)へ排出する排出通路(29)と、
    前記ボディ内に開閉方向に往復動自在に設けられ、前記開閉方向の一方である閉方向に変位することにより前記排出通路を閉じ、前記開閉方向の他方である開方向に変位することにより前記排出通路を開けることで前記圧力室内の圧力を変化させる制御弁(40)と、
    前記制御弁を前記開閉方向に駆動するアクチュエータ(41)と、
    を有し、
    前記制御弁は、
    前記アクチュエータの磁気回路の一部を構成するアーマチャ(44)と、
    前記アーマチャと一体で前記開閉方向に駆動可能に係合され、前記閉方向の端部に前記排出通路をシールするシート部(58)を有するシャフト(42)と、を含んで構成され、
    前記アーマチャは、前記開閉方向に貫通する挿通穴(63)を有し、前記シャフトは、前記挿通穴に前記開閉方向に挿通されており、前記アーマチャは前記ボディに対してアーマチャ摺動部(67)で摺動保持され、前記シャフトは前記アーマチャ摺動部よりも前記シート部側に位置するシャフト摺動部(56)で摺動保持されている燃料噴射装置。
  2. 前記挿通穴と前記シャフトとの間には、前記シャフトの傾きを吸収するクリアランス(64)が形成されている請求項1に記載の燃料噴射装置。
  3. 前記シャフト摺動部は、前記シャフトの長手方向中心よりも前記シート部寄りの位置に設けられている請求項1または請求項2に記載の燃料噴射装置。
  4. 前記制御弁は、
    前記アーマチャと前記シャフトとが一体に駆動されるように係合し、軸方向に垂直な平面での断面がC字形状をなす係合部材(47,91)をさらに備え、
    前記シャフトは、他の部位より径が小さい縮径部(52)を有し、
    前記アーマチャより前記開方向側の位置において、前記係合部材の開口部(71)に前記縮径部が挿通されている請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の燃料噴射装置。
  5. 前記シャフトと前記係合部材との当接部、または、前記アーマチャと前記係合部材との当接部のうち少なくともいずれかにおいて、少なくとも1つの曲面(54,72,92,94)が形成されている請求項4に記載の燃料噴射装置。
  6. 各前記当接部のうち少なくともいずれかの当接部は、テーパ面(72,92)と球面(54,94)との組み合わせで形成されている請求項5に記載の燃料噴射装置。
  7. 前記シャフト摺動部には、前記低圧燃料通路の一部が形成されている請求項1〜請求項6のうちいずれか一項に記載の燃料噴射装置。
  8. 前記シャフトは、前記ノズルニードルよりも前記開閉方向に長く、
    前記制御弁の前記開方向の端及び前記アクチュエータは、前記ボディの前記開閉方向の中央部よりも前記開方向に配置されている請求項1〜請求項7のうちいずれか一項に記載の燃料噴射装置。
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