JP2021116560A - 建造物 - Google Patents

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Abstract

【課題】天井部材の上面の結露を抑制可能な陸屋根を有する建造物を提供する。【解決手段】建造物は、水平方向に延び、屋根を構成するための屋根板材と、前記屋根板材の下に小屋裏が形成されるように前記屋根板材から下に離れて設けられ、天井を構成するための天井板材と、内部に下方から上方に延びる通気部を有するとともに屋根板材と天井板材との間の領域に設けられた開口を有する壁部材と、前記屋根板材に沿って設けられた断熱部材と、前記小屋裏と前記通気部の前記開口とを遮断するように前記屋根板材と前記天井板材との間に設けられた第1の防湿部材と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、建造物に関する。
勾配屋根を有する建造物では、例えば特許文献1に開示されているように、屋根に沿って断熱材を設け、小屋裏を室内として扱われることがある。このような場合、小屋裏の換気を行わないため、小屋裏内で結露が生じる問題がある。特許文献1に開示された建造物では、屋根の内部に通気部を設け屋根の内部の換気を行うことにより屋根の下面における結露の抑制が図られている。
特開2003−213832号公報
陸屋根を有する建造物でも、屋根に断熱材が設けられた場合には、一般に小屋裏の換気は行われない。陸屋根を有する建造物では、壁の内部に空気がこもらないように壁の内部に通気部が設けられており、この通気部と小屋裏とが連通していることがある。この場合、壁に設けられた通気部から湿度の高い空気が小屋裏に入り込み、夏季には天井を境界とした小屋裏と室内との温度差に起因して小屋裏内の天井の上面で結露が発生し、冬季には屋根板材を境界とした小屋裏と野外との温度差に起因して小屋裏内の屋根板材の下面で結露が発生するという問題があった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、天井部材の上面および屋根板材の下面の結露を抑制可能な陸屋根を有する建造物を提供することを目的とする。
本発明者らは、種々検討した結果、上記目的は、以下の発明により達成されることを見出した。
本発明の一局面に係る建造物は、水平方向に延び、屋根を構成するための屋根板材と、前記屋根板材の下に小屋裏が形成されるように前記屋根板材から下に離れて設けられ、天井を構成するための天井板材と、内部に下方から上方に延びる通気部を有するとともに前記屋根板材と前記天井板材との間の領域に設けられた開口を有する壁部材と、前記屋根板材に沿って設けられた断熱部材と、前記小屋裏と前記通気部の前記開口とを遮断するように前記屋根板材と前記天井板材との間に設けられた第1の防湿部材と、を有する。
上記の建造物では、第1の防湿部材によって、壁部材の通気部を介した建造物1の外部から小屋裏への湿度の高い空気の流入が抑制される。これにより、第1の防湿部材によって天井板材および屋根板材の周囲での湿度の上昇が抑制される。そのため、夏季において室内の温度の影響によって天井板材が冷却されても天井板材の上面における結露を抑制することができ、冬季において外気の温度の影響によって屋根板材が冷却されても屋根板材の下面における結露を抑制することができる。
上記の建造物において、前記断熱部材は、防湿性を有していてもよい。
この態様では、防湿性を有する断熱部材によって、屋根板材から小屋裏への湿度の高い空気の流入が抑制されるため、夏季において天井板材が冷却されても、天井板材の上面における結露をより抑制することができる。
上記の建造物は、前記天井板材に沿って設けられた第2の防湿部材をさらに備えていてもよい。
この態様では、第2の防湿部材によって、室内から天井板材を介した小屋裏への湿度の高い空気の流入が抑制されるため、冬季において屋根板材が冷却されても、屋根板材の下面における結露をより抑制することができる。
上記の建造物は、前記天井板材に沿って設けられた第2の防湿部材をさらに備え、前記屋根板材は、前記屋根を構成する屋根構成部と、前記屋根構成部に隣接して上層階を支持する上層階支持部と、を有し、前記断熱部材は、前記屋根板材の前記屋根構成部に沿って延びる断熱延伸部を有し、前記第2の防湿部材は、平面視で前記屋根構成部と重なる領域において、前記天井板材に沿って延びる防湿延伸部を有し、前記建造物は、前記断熱延伸部と前記防湿延伸部とによって挟まれる領域を、それ以外の領域から遮断する第3の防湿部材をさらに備えていてもよい。
この態様では、第3の防湿部によって、小屋裏の屋根構成部と重なる領域への、他の領域からの湿度の高い空気の流入が妨げられ、小屋裏の屋根構成部と重なる領域における結露を抑制することができる。
上記の建造物は、前記第1の防湿部材よりも前記通気部側に、前記屋根板材を支える梁をさらに備え、前記第1の防湿部材は、断熱性を有していてもよい。
梁が、例えば小屋裏を通じて室内からの温度の影響を受けて冷却された場合において、通気部から流入した湿度の高い暖かい空気が冷却された梁に触れると梁の表面で結露することがある。しかし、この態様では、断熱性を有する第1の防湿部材が小屋裏と梁との間に介在し、梁が小屋裏の温度の影響を受けて冷却されるのが妨げられるため、梁の表面における結露を抑制することができる。
上記の建造物において、前記断熱部材は、前記屋根板材の下面に沿って設けられ、前記建造物は、前記屋根板材の上面に沿って設けられた防水部材をさらに備えていてもよい。
この態様では、防水部材によって、屋根板材が雨に濡れるのを抑制することができるため、屋根板材に雨が浸透し、小屋裏に結露の原因となる湿度の高い空気が流入するのを抑制することができる。
本発明によれば、天井部材の上面および屋根板材の下面の結露を抑制可能な陸屋根を有する建造物を提供することができる。
図1は、本発明の実施形態に係る建造物の屋根の周辺の部分縦断面図である。 図2は、図1のII−II線に相当する部分での断面図である。 図3は、本発明の実施形態に係る第1の断熱部材を設ける位置を説明するための模式図である。
以下、本発明の実施形態に係る建造物について図面に基づいて説明する。
(建造物の構成)
図1は、本実施形態に係る建造物の屋根の周辺の部分縦断面図である。本実施形態に係る建造物1は、梁4と、梁4上に支持された屋根2および上層階6と、外壁12と、屋根2との間で小屋裏3を構成する天井板材18と、小屋裏3に設けられた断熱防湿部材20と、を有する。
次に、建造物1を構成する各要素について説明する。
梁4は、建造物1の躯体を構成し、第1の梁4a(梁)、第2の梁4bおよび第3の梁4cと、を有する。3本の梁4は、それぞれH形鋼からなり、外側から内側に向かって水平方向に並んで設けられている。第1の梁4aには、内側の側面を覆うように軟質の耐火被覆材5が設けられている。第2の梁4bおよび第3の梁4cには、両側面および下面を覆うように軟質の耐火被覆材5が設けられている。また、第1の梁4aおよび第3の梁4cに設けられた耐火被覆材5を覆うように防湿部材下地シート5aが設けられている。
屋根板材11は、梁4の上部に設けられており、梁4により下から支持されている。屋根板材11は、水平方向に並んで設けられた複数のALC(Autoclaved Lightweight Aerated Concrete;オートクレーブ養生した軽量気泡コンクリート)パネルを有している。
屋根2(陸屋根)は、水平方向に延び、屋根構成部11aと、屋根構成部11aの上面に設けられた第2の断熱部材14と、第2の断熱部材14の上面に設けられた板材15と、板材15の上面に設けられた防水部材17とを有している。屋根板材11は、屋根2を構成するための屋根構成部11aと、上層階6を支持する上層階支持部11bと、を有している。屋根2と屋根2に隣接する上層階6との境界26は、上層階6の壁6aの厚さ方向の中心に設定されており、屋根構成部11aと上層階支持部11bも境界26によって区画される。
図1において、第1の梁4aは、屋根2の外側の端部の下方に設けられ、第3の梁4cは、H形鋼のウェブが境界26の下方に位置するように設けられ、第2の梁4bは、第1の梁4aと第3の梁4cとの間に設けられている。
第2の断熱部材14は、押出発泡ポリスチレン等の断熱材からなり、屋根構成部11aに沿って延びる部分を有する。防水部材17は、屋根板材11の上面に沿って設けられている。防水部材17の上面は、上層階6側から外側に向かって下がるように傾斜し、防水部材17の上面に降った雨水や撒かれた水を容易に外側方向に向かって排除可能となっている。
外壁12は、石膏ボード等の板材からなり室内側に面する内装パネル12cと、内装パネル12cの外側に設けられた断熱パネル12dと、断熱パネル12dの外側に隙間を空けて設けられ、屋根2よりも上方まで延びる外壁パネル12eと、外壁パネル12eの上部の内側に設けられたパラペットパネル12fと、外壁パネル12eとパラペットパネル12fの上端を覆う被覆部材12gと、を有している。
断熱パネル12dは、枠体12d1と、枠体12d1の内部に設けられたグラスウール等の軟質断熱材12d2と、枠体12d1および軟質断熱材12d2の外側に設けられた押出発泡ポリスチレン等の硬質断熱材12d3と、を有している。
内装パネル12cおよび断熱パネル12dは、第1の梁4aの下方に設けられている。
外壁パネル12eと硬質断熱材12d3との間には、下方から上方に延びる通気部12hが設けられている。
通気部12hの開口12h1は、断熱パネル12dの上端に設けられている。
外壁12は、断熱パネル12dの上端を境界として、下側の壁部12a(壁部材)と上側のパラペット部12bとに区分される。そのため、壁部12aは、内部に通気部12hを有し、通気部12hの開口12h1は、壁部12aの上端部に設けられている。また、開口12h1は、屋根板材11と天井板材18との間の領域に設けられている。開口12h1には耐火被覆材5の一端が挿入されているが、耐火被覆材5は通気性を有するため、開口12h1は封止されていない。
天井板材18は、石膏ボード等の板材からなり、屋根板材11の下に小屋裏3が形成されるように屋根板材11から下に離れて設けられ、天井を構成する。天井板材18は、天井板材18の上面に接する野縁19を介して、断熱パネル12dの枠体12d1の上端部に固定されている。本実施形態では、小屋裏3は、屋根板材11と天井板材18とによって挟まれた空間である。なお、図1では、野縁19の断熱防湿部材20と重なっている部分についても便宜上実線で示している。
断熱防湿部材20は、第1の断熱部材13と、第2の防湿部材23と、第1の防湿部材21と、第3の防湿部材24と、第4の防湿部材25と、を有する。
第1の断熱部材13は、屋根板材11の屋根構成部11aの下面における隣接する梁4の間に、屋根構成部11aに沿って設けられている。本実施形態では、第1の断熱部材13は、屋根構成部11aの下面にのみ設けられ、断熱延伸部だけを有している。第1の断熱部材13は、吹き付けにより設けられた発泡ウレタンからなり、断熱性に加えて防湿性も有している。
第2の防湿部材23は、天井板材18の上面に設けられており、天井板材18と野縁19との間に挟まれている。第2の防湿部材23は、防湿性を有するフィルムからなり、平面視で屋根構成部11aと重なる領域において天井板材18の上面に沿って延びる防湿延伸部23aを有する。また、第2の防湿部材23は、防湿延伸部23aよりも内側(上層階6側)において、屋根2と上層階6との境界26よりも内側(第3の梁4cの下方)で上方に立ち上がるように端部が折り曲げられている。
第1の防湿部材21、第3の防湿部材24および第4の防湿部材25は、屋根板材11の下面と天井板材18の上面(第2の防湿部材23の上面)との間において、外側から第1の防湿部材21、第4の防湿部材25および第3の防湿部材24の順に設けられ、それぞれ屋根板材11の下面と天井板材18の上面との隙間を塞ぐように設けられている。
第1の防湿部材21は、小屋裏3と、壁部12aの通気部12hの開口12h1とを遮断するように設けられており、第1の梁4aの内側に設けられた耐火被覆材5の表面を、防湿部材下地シート5aを介して内側から覆っている。すなわち、第1の梁4aは、第1の防湿部材21よりも通気部12h側に設けられている。
第3の防湿部材24は、防湿部材下地シート5aを介して第3の梁4cに設けられた耐火被覆材5の両側面および下面を覆うように設けられており、小屋裏3の第1の断熱部材13と防湿延伸部23aとによって挟まれる領域をそれ以外の領域から遮断する。具体的には、図2に示すように、第3の防湿部材24は、境界26に沿って設けられている。図2では、第4の防湿部材25および梁4を省略している。本実施形態では、小屋裏3のうち境界26によって区画された第1の断熱部材13と防湿延伸部23aとによって挟まれる領域のみが開口12h1から遮断する対象の領域である。このように、小屋裏3の所定の領域が開口12h1から遮断する対象である場合には、当該所定の領域を囲むように第1の防湿部材21と第3の防湿部材24を設ければよい。一方、小屋裏3の全域を開口12h1から遮断する場合には、開口12h1の全長に沿って小屋裏3を囲むように第1の防湿部材21を設けることができる。
第4の防湿部材25は、防湿部材下地シート5aを介して第2の梁4bに設けられた耐火被覆材5の両側面および下面を覆うように設けられている。
第1の防湿部材21、第3の防湿部材24および第4の防湿部材25は、吹き付けにより設けられた発泡ウレタンからなり、防湿性に加えて断熱性も有している。第1の防湿部材21、第3の防湿部材24および第4の防湿部材25は、第1の断熱部材13とともに、液状のウレタンを発泡させて吹き付けることにより設けることができる。
ここで、天井板材18と防水部材17との間の温度勾配について説明したうえで、第1の断熱部材13および第2の防湿部材23を設ける位置について説明する。
図3の模式図に示すように、冬季のように建造物1の室内の温度が外気の温度よりも高い場合には、天井板材18から防水部材17に向かって低下するように温度勾配が生じる。第1の断熱部材13および第2の防湿部材23が設けられていない場合、この温度勾配により、天井板材18と防水部材17との間の位置A1において、天井板材18の防水部材17との間の空気の温度は露点となり、位置A1から防水部材17までの領域では温度が露点以下となるため結露が生じる。
一方、夏季のように建造物1の室内の温度が外気の温度よりも低い場合には、防水部材17から天井板材18に向かって低下するように温度勾配が生じる。第1の断熱部材13および第2の防湿部材23が設けられていない場合、この温度勾配により、天井板材18と防水部材17との間の位置A2において、天井板材18と防水部材17との間の空気の温度は露点となり、位置A2から天井板材18までの領域では温度が露点以下となるため結露が生じる。
天井板材18と防水部材17との間の空気は、夏季には室内の空気によって冷却され、冬季には外気によって冷却されるため、夏季に露点となる位置A2は、冬季に露点となる位置A1よりも室内側、すなわち天井板材18側に位置する。
第2の防湿部材23は、冬季に露点となる位置A1よりも天井板材18側に配置すればよい。これにより、冬季において、位置A1よりも防水部材17側への湿度の高い空気の、天井板材18を介した室内からの流入を第2の防湿部材23によって抑制することができ、位置A1から防水部材17までの領域における結露の発生を抑制することができる。
第1の断熱部材13は、夏季に露点となる位置A2よりも防水部材17側に配置すればよい。これにより、夏季において、位置A2よりも天井板材18側への湿度の高い空気の、防水部材17、板材15、第2の断熱部材14および屋根板材11を介した建造物1の外部からの流入を第1の断熱部材13によって抑制することができ、位置A2から天井板材18までの領域における結露の発生を抑制することができる。なお、本実施形態では、防水部材17も一定の防湿性を有するため、防水部材17によっても、夏季において建造物1の外部からの湿度の高い空気の流入をある程度抑制することができる。
さらに、第1の断熱部材13を、冬季に露点となる位置A1よりも天井板材18側に配置すれば、冬季において、第2の防湿部材23に加えて第1の断熱部材13によっても位置A1よりも防水部材17側への湿度の高い空気の、天井板材18を介した室内からの流入を抑制することができる。これにより、位置A1から防水部材17までの領域における結露の発生をより抑制することができる。本実施形態では、第1の断熱部材13を、冬季に露点となる位置A1よりも天井板材18側、かつ夏季に露点となる位置A2よりも防水部材17側、すなわち位置A1と位置A2との間に配置している。
第1の断熱部材13および第2の防湿部材23の位置の調整は、天井板材18、屋根板材11、第2の断熱部材14、板材15および防水部材17の厚さを調整することにより行うことができる。
(作用、効果)
本実施形態に係る建造物1では、第1の防湿部材21によって、壁部12aの通気部12hを介した建造物1の外部から小屋裏3への湿度の高い空気の流入が抑制される。これにより、第1の防湿部材21によって天井板材18、野縁19および屋根板材11の周囲での湿度の上昇が抑制される。そのため、夏季において室内の温度の影響によって天井板材18および野縁19が冷却されても、天井板材18の上面および野縁19における結露を抑制することができる。また、冬季において外気の温度の影響によって屋根板材11が冷却されても、第1の断熱部材13、屋根板材11、第2の断熱部材14、板材15および防水部材17のそれぞれの下面における結露を抑制することができる。
また、第1の断熱部材13は、防湿性を有するため、第1の断熱部材13によって防水部材17、板材15、第2の断熱部材14および屋根板材11を介した建造物1の外部から小屋裏3への湿度の高い空気の流入が抑制される。屋根板材11に元々水分が含まれている場合には、屋根板材11に含まれている水分の小屋裏3への流入も抑制される。さらに、第2の防湿部材23によっても、建造物1の外部から小屋裏3を介した天井板材18および野縁19への湿度の高い空気の流入が抑制される。そのため、夏季において天井板材18および野縁19が冷却されても、天井板材18の上面および野縁19における結露をより抑制することができる。
一方、冬季のように建造物1の室内の温度および湿度が建造物1の外部の温度および湿度よりも高い場合には、第2の防湿部材23により、建造物1の室内から天井板材18および小屋裏3を介した第1の断熱部材13、屋根板材11、第2の断熱部材14、板材15および防水部材17、ならびに梁4への湿度の高い空気の流入が抑制される。屋根板材11、第2の断熱部材14、板材15および防水部材17については第1の断熱部材13によっても、梁4については第1の防湿部材21によっても、それぞれ室内からの湿度の高い空気の流入が抑制される。
これにより、冬季において、外部の温度の影響によって第1の断熱部材13、屋根板材11、第2の断熱部材14、板材15および防水部材17、ならびに梁4が冷却されても、第2の防湿部材23によってこれらの部材の周囲での湿度の上昇が抑制されている。そのため、第1の断熱部材13、屋根板材11、第2の断熱部材14、板材15および防水部材17のそれぞれの下面、ならびに梁4における結露の発生が抑制される。屋根板材11、第2の断熱部材14、板材15および防水部材17のそれぞれの下面については、第1の断熱部材13によっても、梁4については、第1の防湿部材21によっても結露の発生が抑制される。
また、建造物1では、第1の断熱部材13、第1の防湿部材21および第2の防湿部材23によって、結露の発生が抑制されるだけでなく、建造物1の気密性を向上させることができる。
また、本実施形態に係る建造物1では、屋根2に隣接して上層階6が設けられており、屋根板材11のうち上層階6の下方の上層階支持部11bは、上層階6によって外部の温度の影響を受けにくい。そのため、上層階支持部11bは、下面における結露が生じにくく、天井板材18の平面視で上層階支持部11bと重なる領域についても同様に結露が生じにくく、第2の防湿部材23および第1の断熱部材13を設ける必要性が低い。本実施形態に係る建造物1では、上層階支持部11bの下面では第1の断熱部材13を省略し、天井板材18の平面視で上層階支持部11bと重なる領域では第2の防湿部材23を省略している。
また、第3の防湿部材24によって、小屋裏3の屋根構成部11aと重なる領域への、他の領域からの湿度の高い空気の流入が妨げられ、小屋裏3の屋根構成部11aと重なる領域における結露を抑制することができる。
本実施形態に係る建造物1では、第1の防湿部材21は、断熱性を有し、第1の梁4aは、第1の防湿部材21よりも通気部12h側に設けられている。例えば、第1の梁4aが、小屋裏3を通じて室内からの温度の影響を受けて冷却された場合において、通気部12hから流入した湿度の高い暖かい空気が冷却された第1の梁4aに触れると第1の梁4aの表面で結露することがある。しかし、本実施形態では、断熱性を有する第1の防湿部材21が小屋裏3と第1の梁4aとの間に介在し、第1の梁4aが室内から通じる小屋裏3の温度の影響を受けて冷却されるのが妨げられるため、第1の梁4aの表面における結露を抑制することができる。
本実施形態に係る建造物1では、防水部材17によって、屋根板材11が雨に濡れるのを抑制することができる。そのため、屋根板材11に雨が浸透し、小屋裏3に結露の原因となる湿度の高い空気が流入するのを抑制することができる。
(変形例)
本実施形態では、第1の断熱部材13は、屋根構成部11aに沿って延びる部分(断熱延伸部)のみを有し、上層階支持部11bの下面には第1の断熱部材13が設けられていない。しかし、上層階支持部11bの下面にも、第1の断熱部材13が設けられていてもよい。
また、本実施形態に係る建造物は、屋根2に並んで設けられた上層階6を有しているが、上層階6を設けなくてもよい。この場合、小屋裏3の全域が開口12h1から遮断する対象となるため、開口12h1の全長に沿って小屋裏3を囲むように第1の防湿部材21を設けることができる。
図1では、第1の防湿部材21、第3の防湿部材24および第4の防湿部材25を、吹き付け施工の都合上、梁4の周囲に設けられた耐火被覆材5の表面を覆うように設けた形態について示したが、第1の防湿部材21、第3の防湿部材24および第4の防湿部材25は、梁4および耐火被覆材5から離れた場所に設けてもよい。
1 建造物
2 屋根
3 小屋裏
4 梁
4a 第1の梁(梁)
6 上層階
11 屋根板材
11a 屋根構成部
11b 上層階支持部
12a 壁部(壁部材)
12h 通気部
12h1 開口
13 第1の断熱部材(断熱部材、断熱延伸部)
14 第2の断熱部材(断熱部材)
15 板材
17 防水部材
18 天井板材
21 第1の防湿部材
23 第2の防湿部材
23a 防湿延伸部
24 第3の防湿部材

Claims (6)

  1. 建造物であって、
    水平方向に延び、屋根を構成するための屋根板材と、
    前記屋根板材の下に小屋裏が形成されるように前記屋根板材から下に離れて設けられ、天井を構成するための天井板材と、
    内部に下方から上方に延びる通気部を有するとともに前記屋根板材と前記天井板材との間の領域に設けられた開口を有する壁部材と、
    前記屋根板材に沿って設けられた断熱部材と、
    前記小屋裏と前記通気部の前記開口とを遮断するように前記屋根板材と前記天井板材との間に設けられた第1の防湿部材と、を有する、建造物。
  2. 前記断熱部材は、防湿性を有する、請求項1に記載の建造物。
  3. 前記建造物は、前記天井板材に沿って設けられた第2の防湿部材をさらに備える、請求項1または請求項2に記載の建造物。
  4. 前記建造物は、前記天井板材に沿って設けられた第2の防湿部材をさらに備え、
    前記屋根板材は、前記屋根を構成する屋根構成部と、前記屋根構成部に隣接して上層階を支持する上層階支持部と、を有し、
    前記断熱部材は、前記屋根板材の前記屋根構成部に沿って延びる断熱延伸部を有し、
    前記第2の防湿部材は、平面視で前記屋根構成部と重なる領域において、前記天井板材に沿って延びる防湿延伸部を有し、
    前記建造物は、前記断熱延伸部と前記防湿延伸部とによって挟まれる領域を、それ以外の領域から遮断する第3の防湿部材をさらに備える、請求項2に記載の建造物。
  5. 前記建造物は、前記第1の防湿部材よりも前記通気部側に、前記屋根板材を支える梁をさらに備え、
    前記第1の防湿部材は、断熱性を有する、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の建造物。
  6. 前記断熱部材は、前記屋根板材の下面に沿って設けられ、
    前記建造物は、前記屋根板材の上面に沿って設けられた防水部材をさらに備える、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の建造物。
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