JP2021113945A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】検出された濃度補正用のパターン画像の濃度に基づいて濃度補正を精度良く行うことができ、画像品位を向上させることができるようにする。【解決手段】像担持体を備えた複数の画像形成ユニットと、転写媒体及び転写部材を備えた転写部と、最も上流側に配設された画像形成ユニットが作動状態に置かれ、下流側に配設された他の画像形成ユニットが非作動状態に置かれた状態で、転写媒体に濃度補正用の第1のパターン画像を形成する単色パターン画像形成処理部Pr2と、すべての画像形成ユニットが作動状態に置かれた状態で、転写媒体に第2のパターン画像を形成する全色パターン画像形成処理部Pr3と、第1、第2のパターン画像に基づいて濃度補正を行う濃度補正処理部Pr5とを有する。像担持体と転写媒体とが接触する回数に関係なく濃度補正を精度良く行うことができる。【選択図】図1

Description

本発明は、画像形成装置に関するものである。
従来、プリンタ、複写機、ファクシミリ、複合機等の画像形成装置、例えば、電子写真式のカラーのプリンタには、複数の画像形成ユニット、LEDヘッド、転写ユニット、定着器等が配設され、各画像形成ユニットに、感光体ドラム、帯電ローラ、現像ローラ、供給ローラ等が配設され、転写ユニットに、転写媒体としての転写ベルト、転写ローラ等が配設される。
この種のプリンタにおいては、帯電ローラによって一様に帯電させられた感光体ドラムの表面がLEDヘッドによって露光されて静電潜像が形成され、供給ローラによってトナーが現像ローラに供給され、現像ローラによって前記静電潜像が現像されてトナー像が形成され、転写ユニットによってトナー像が用紙搬送路を搬送される用紙に転写され、定着器においてトナー像が用紙に定着させられて画像が形成され、印刷が行われる。
ところで、前記感光体ドラムの感光体の感度、トナーの帯電性等が経時的に変化したり、プリンタの置かれている温度、湿度等の環境が変化したりすることがあり、その場合、画像の濃度が変化し、画像品位が低下してしまう。そこで、前記プリンタにおいては、転写ベルトに濃度補正用のパターン画像が形成され、パターン画像の濃度が濃度センサによって検出され、検出された濃度に基づいて濃度補正が行われるようになっている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2018−185485号公報
しかしながら、前記従来のプリンタにおいては、転写ベルト上のパターン画像が、各画像形成ユニットのうちの下流側の画像形成ユニットの感光体ドラムに逆転写されることがあり、その場合、濃度センサによって検出される濃度が低くなる。
そこで、パターン画像を形成する際に使用されない色の画像形成ユニットを用紙搬送路から離間させ、パターン画像が感光体ドラムに逆転写されることがないようにすることが考えられるが、パターン画像を形成する際に感光体ドラムと転写ベルトとが接触する回数と、実際に用紙に画像を形成する際に感光体ドラムと転写ベルトとが接触する回数とが異なると、濃度補正を精度良く行うことができず、画像品位が低下してしまう。
本発明は、前記従来のプリンタの問題点を解決して、検出された濃度補正用のパターン画像の濃度に基づいて濃度補正を精度良く行うことができ、画像品位を向上させることができる画像形成装置を提供することを目的とする。
そのために、本発明の画像形成装置においては、像担持体を備えた複数の画像形成ユニットと、該各画像形成ユニットに沿って走行させられる転写媒体、及び前記各像担持体上のパターン画像を転写媒体に転写する転写部材を備えた転写部と、前記転写媒体の走行方向における最も上流側に配設された画像形成ユニットが、転写媒体に画像が転写される作動状態に置かれ、下流側に配設された他の画像形成ユニットが、転写媒体に画像が転写されない非作動状態に置かれた状態で、前記転写媒体に濃度補正用の第1のパターン画像を形成する単色パターン画像形成処理部と、すべての画像形成ユニットが作動状態に置かれた状態で、前記転写媒体に濃度補正用の第2のパターン画像を形成する全色パターン画像形成処理部と、前記第1、第2のパターン画像に基づいて濃度補正を行う濃度補正処理部とを有する。
本発明によれば、画像形成装置においては、像担持体を備えた複数の画像形成ユニットと、該各画像形成ユニットに沿って走行させられる転写媒体、及び前記各像担持体上のパターン画像を転写媒体に転写する転写部材を備えた転写部と、前記転写媒体の走行方向における最も上流側に配設された画像形成ユニットが、転写媒体に画像が転写される作動状態に置かれ、下流側に配設された他の画像形成ユニットが、転写媒体に画像が転写されない非作動状態に置かれた状態で、前記転写媒体に濃度補正用の第1のパターン画像を形成する単色パターン画像形成処理部と、すべての画像形成ユニットが作動状態に置かれた状態で、前記転写媒体に濃度補正用の第2のパターン画像を形成する全色パターン画像形成処理部と、前記第1、第2のパターン画像に基づいて濃度補正を行う濃度補正処理部とを有する。
この場合、転写媒体の走行方向における最も上流側に配設された画像形成ユニットが作動状態に置かれ、下流側に配設された他の画像形成ユニットが非作動状態に置かれた状態で、前記転写媒体に濃度補正用の第1のパターン画像が形成され、すべての画像形成ユニットが作動状態に置かれた状態で、前記転写媒体に濃度補正用の第2のパターン画像が形成され、第1、第2のパターン画像に基づいて画像濃度が補正されるので、第1、第2のパターン画像を形成する際に像担持体と転写媒体とが接触する回数、及び実際に媒体に画像を形成する際に像担持体と転写媒体とが接触する回数に関係なく、濃度補正を精度良く行うことができる。
したがって、画像品位を向上させることができる。
本発明の実施の形態におけるプリンタの制御ブロック図である。 本発明の実施の形態におけるプリンタの概念図である。 本発明の実施の形態における転写ユニットの概念図である。 本発明の実施の形態における画像形成ユニットが作動位置に置かれた状態を示す図である。 本発明の実施の形態における画像形成ユニットが退避位置に置かれた状態を示す図である。 本発明の実施の形態における5色印刷及びイエローの単色印刷を行ったときのイエローの画像の濃度の比較図である。 本発明の実施の形態における5色印刷及びマゼンタの単色印刷を行ったときのマゼンタの画像の濃度の比較図である。 本発明の実施の形態における5色印刷及びシアンの単色印刷を行ったときのシアンの画像の濃度の比較図である。 本発明の実施の形態における5色印刷及びブラックの単色印刷を行ったときのブラックの画像の濃度の比較図である。 本発明の実施の形態におけるホワイトの単色印刷を行ったときのホワイトの画像の濃度を示す図である。 本発明の実施の形態における制御部の動作を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態における第1のパターン画像の例を示す図である。 本発明の実施の形態における第2のパターン画像の例を示す図である。 本発明の実施の形態における目標濃度テーブルの例を示す図である。 本発明の実施の形態における濃度差−逆転写現像電圧補正値テーブルの例を示す図である。 本発明の実施の形態における逆転写変数テーブルの例を示す図である。 実施例におけるN色印刷を行ったときの画像の濃度の評価結果を示す図である。 比較例1におけるN色印刷を行ったときの画像の濃度の評価結果を示す図である。 比較例2におけるN色印刷を行ったときの画像の濃度の評価結果を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。この場合、画像形成装置としてのプリンタについて説明する。
図2は本発明の実施の形態におけるプリンタの概念図、図3は本発明の実施の形態における転写ユニットの概念図である。
図において、10はプリンタ、Csは該プリンタ10の筐体、Bdはプリンタ10の本体、すなわち、装置本体、Rt1は媒体としての用紙Pが搬送される媒体搬送路としての用紙搬送路である。筐体Csは、前壁Wf、背壁Wr及び頂壁Wtを備え、該頂壁Wtに媒体積載部としてのスタッカSt1が形成される。
前記装置本体Bdの上部に画像形成部Q1が、装置本体Bdの下部に媒体供給部としての給紙部K1が、前記画像形成部Q1と給紙部K1との間に転写部U1が配設される。
前記画像形成部Q1は、複数の、本実施の形態においては、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック、及び特色としてのホワイトの色の画像形成ユニット20Y、20M、20C、20Bk、20W、並びに各画像形成ユニット20Y、20M、20C、20Bk、20Wの像担持体としての感光体ドラム21と対向させて配設された露光装置としての後述されるLEDヘッドHd(図1)を備える。
画像形成部Q1において、一様に帯電させられた各感光体ドラム21の表面がLEDヘッドHdによって露光され、感光体ドラム21に潜像としての静電潜像が形成され、各静電潜像が現像されて、感光体ドラム21に各色の現像剤像としての、かつ、パターン画像としてのトナー像が形成される。
前記画像形成ユニット20Y、20M、20C、20Bk、20Wは、装置本体Bdに対して着脱自在に、かつ、上下方向に移動自在(用紙搬送路Rt1に対して接離自在)に、背壁Wrから前壁Wfにかけて並べて配設される。また、LEDヘッドHdは、発光素子としての図示されない複数のLEDを主走査方向に並べることによって形成される。
本実施の形態においては、特色としてホワイトの色が使用されるようになっているが、特色として、クリア、金、銀、ネオン等の色を使用することもできる。また、LEDヘッドHdに代えて、レーザ等を使用することもできる。
前記転写部U1は、中間転写ユニットu1、及び二次転写用の転写部材としての二次転写ローラ32を備える。前記中間転写ユニットu1は、装置本体Bdに対して着脱自在に配設され、転写媒体としての、かつ、ベルト部材としての無端の中間転写ベルト44を備え、該中間転写ベルト44に、各感光体ドラム21上のトナー像が順次重ねて転写され、カラーのトナー像が形成され、該カラーのトナー像は、前記二次転写ローラ32によって用紙Pに転写される。
そのために、前記中間転写ユニットu1は、画像形成ユニット20Wの近傍において回転自在に配設された第1のローラとしての駆動ローラ41、画像形成ユニット20Yの近傍において回転自在に配設され、前記駆動ローラ41の回転に伴って回転させられる第2のローラとしての従動ローラ42、駆動ローラ41及び従動ローラ42より下方において回転自在に配設され、駆動ローラ41及び従動ローラ42の回転に伴って回転させられる第3のローラとしての二次転写用のバックアップローラ43、前記駆動ローラ41、従動ローラ42及びバックアップローラ43間に走行自在に張設され、駆動ローラ41、従動ローラ42及びバックアップローラ43の回転に伴って画像形成ユニット20Y、20M、20C、20Bk、20Wに沿って矢印A方向に走行させられる前記中間転写ベルト44、該中間転写ベルト44を介して各画像形成ユニット20Y、20M、20C、20Bk、20Wの感光体ドラム21とそれぞれ対向させて配設され、感光体ドラム21上のトナー像を中間転写ベルト44に転写する一次転写用の転写部材としての一次転写ローラ45、中間転写ベルト44を逆方向に屈折させる逆屈曲ローラ47、中間転写ベルト44に形成された後述される濃度補正用の第1、第2のパターン画像Imy、Jmi(i=y、m、c、b、w)を除去するクリーニング装置48等を備える。該クリーニング装置48は、第1、第2のパターン画像Imy、Jmiの現像剤としてのトナーを掻き取る第1のクリーニング部材としての図示されないクリーニングブレード、掻き取ったトナーを収容する廃棄現像剤収容部としての図示されない廃トナー収容部等を有する。
前記中間転写ベルト44における所定の位置、本実施の形態においては、中間転写ベルト44の走行方向における駆動ローラ41より下流側で、かつ、バックアップローラ43より上流側において、中間転写ベルト44と対向させて濃度検出部としての濃度センサs1が配設される。該濃度センサs1は、発光部及び受光部を備えた反射型の光センサであり、発光部が発光した光を、中間転写ベルト44に形成された前記第1、第2のパターン画像Imy、Jmiに照射し、受光部が受光した反射光の強度に基づいて、第1、第2のパターン画像Imy、Jmiの濃度を色ごとに検出する。
前記各感光体ドラム21、中間転写ベルト44及び各一次転写ローラ45によって一次転写部が構成され、前記バックアップローラ43、中間転写ベルト44及び二次転写ローラ32によって二次転写部が構成される。
前記給紙部K1は、用紙Pが収容される媒体収容部としての用紙カセット11、該用紙カセット11の前端に用紙Pと当接させて回転自在に配設された繰出部材としてのホッピングローラ12等を備え、該ホッピングローラ12は、回転に伴って用紙Pを1〔枚〕ずつ分離させて用紙搬送路Rt1に繰り出す。
該用紙搬送路Rt1におけるホッピングローラ12より下流側に、レジストローラ13及びピンチローラpc1から成る第1の搬送ローラ対m1が回転自在に配設され、該第1の搬送ローラ対m1より下流側に、ガイドローラ13及びピンチローラpc2から成る第2の搬送ローラ対m2が回転自在に配設され、該第2の搬送ローラ対m2より下流側に、前記二次転写ローラ32及びバックアップローラ43が配設され、用紙Pは用紙搬送路Rt1を矢印B方向に搬送される。
また、前記用紙搬送路Rt1における転写部U1より下流側に、定着装置としての定着器51が配設される。該定着器51は、第1の定着部材としての加熱ローラ52及び第2の定着部材としての加圧ローラ53を備える。
そして、前記用紙搬送路Rt1における定着器51より下流側に、排出ローラ55及びピンチローラpc3から成る第3の搬送ローラ対m3が配設される。
次に、画像形成ユニット20Y、20M、20C、20Bk、20Wについて説明する。なお、各画像形成ユニット20Y、20M、20C、20Bk、20Wは使用されるトナー以外、同じ構造を有するので、この場合、イエローの画像形成ユニット20Yについてだけ説明する。
図4は本発明の実施の形態における画像形成ユニットが作動位置に置かれた状態を示す図、図5は本発明の実施の形態における画像形成ユニットが退避位置に置かれた状態を示す図である。
図において、20Yは画像形成ユニット、45は一次転写ローラ、57は、画像形成ユニット20Yの下端において、揺動自在に配設され、画像形成ユニット20Yを装置本体Bd(図2)に対して上下方向に移動させるための昇降機構としての作動レバーである。該作動レバー57を倒すと、画像形成ユニット20Yは、図4に示される作動位置に置かれ、感光体ドラム21が中間転写ベルト44に当接させられ、感光体ドラム21上のトナー像が中間転写ベルト44に転写される作動状態に置かれる。また、作動レバー57を起こすと、画像形成ユニット20Yは、図5に示される退避位置に置かれ、感光体ドラム21が中間転写ベルト44から離間させられ、感光体ドラム21上のトナー像が中間転写ベルト44に転写されない非作動状態に置かれる。
そして、画像形成ユニット20Yは、感光体ドラム21、該感光体ドラム21に当接させて回転自在に配設され、感光体ドラム21の表面を一様に帯電させる帯電装置としての帯電ローラ22、前記感光体ドラム21に当接させて回転自在に配設され、トナーを感光体ドラム21に付着させてトナー像を形成する現像剤担持体としての現像ローラ23、該現像ローラ23にトナーを供給する供給部材としての供給ローラ24、前記現像ローラ23上に供給されたトナーを均一に薄層化する現像剤層規制部材としての現像ブレード25、トナー像の中間転写ベルト44への転写後に感光体ドラム21に残留したトナーを掻き取り、除去する第2のクリーニング部材としてのクリーニングブレード26、除去されたトナーを廃トナーとして搬送する図示されない廃トナー搬送部材、現像剤収容部としてのトナーカートリッジ27等を備える。該トナーカートリッジ27は、未使用のトナーを収容する第1の収容室Rm1、及び前記廃トナーを収容する第2の収容室Rm2を備える。
前記現像ローラ23、供給ローラ24及び現像ブレード25によって現像器が構成される。
また、前記帯電ローラ22、現像ローラ23及びクリーニングブレード26は、感光体ドラム21に所定のニップ量で押し付けられ、供給ローラ24及び現像ブレード25は、現像ローラ23に所定のニップ量で押し付けられる。
現像ローラ23は、円筒形の形状を有する金属製のシャフトの周囲に半導電性の弾性層を被覆することによって形成される。弾性層は、ウレタンゴムから成り、帯電性を高くするために、表面にイソシアネート処理が施される。
供給ローラ24は、円筒形の形状を有する金属製のシャフトの周囲に半導電性の発泡弾性層を被覆することによって形成される。発泡弾性層には、耐摩耗性が高いシリコーンゴムが使用される。
現像ブレード25は、ステンレス鋼のプレートを「L」字状に折り曲げることによって形成され、折曲部25aが現像ローラ23にカウンタ方向に当たるように(折曲部25aと保持部25bとの間の部位が現像ローラ23の回転方向における下流側に延びるように)押し当てられる。
次に、プリンタ10の制御装置について説明する。
図1は本発明の実施の形態におけるプリンタの制御ブロック図である。
図において、61はプリンタ10(図2)の全体の制御を行う制御部、63は不揮発性メモリから成る第1の記憶部としてのROM、64は揮発性メモリから成る第2の記憶部としてのRAM、65は上位装置としての図示されないホストコンピュータから印刷データ及び制御コマンドを受信するインタフェース部、s1は濃度センサ、s2はプリンタ10の置かれた環境である温度を検出する温度センサ、s3はプリンタ10の置かれた環境である湿度を検出する湿度センサである。
また、66は、電源部Ps1を介して帯電ローラ22に帯電電圧を、電源部Ps2を介して現像ローラ23に現像電圧を、電源部Ps3を介して供給ローラ24及び現像ブレード25に供給電圧及び規制電圧を、電源部Ps4を介して一次転写ローラ45に一次転写電圧を、電源部Ps5を介して二次転写ローラ32に二次転写電圧を印加する電源制御部、67は、各画像形成ユニット20Y、20M、20C、20Bk、20Wの感光体ドラム21を回転させるための画像形成用の駆動源としてのドラムモータM1、中間転写ベルト44を走行させるためのベルト走行用の駆動源としてのベルトモータM2、ホッピングローラ12、第1〜第3の搬送ローラ対m1〜m3等を回転させるための搬送用の駆動源としての搬送モータM3を駆動する駆動源制御部、68は、各画像形成ユニット20Y、20M、20C、20Bk、20Wを昇降させるための昇降用の駆動源としての昇降モータM4を駆動する昇降機構制御部、69は、画像データに基づいて各LEDヘッドHdを駆動し、感光体ドラム21を露光する露光装置制御部である。
前記制御部61は、図示されない演算装置としてのCPU、入出力ポート、タイマ等を備え、ROM63に記録されたプログラムに基づいて各種の処理を行う。
そのために、前記制御部61は、濃度補正条件成立判断部Pr1、単色パターン画像形成処理部Pr2、全色パターン画像形成処理部Pr3、濃度検出処理部Pr4、濃度補正処理部Pr5等を備える。
前記濃度補正条件成立判断部Pr1は、濃度補正を行うに当たり、ROM63に記録されている濃度補正条件が成立したかどうかを判断する。
前記単色パターン画像形成処理部Pr2は、画像形成ユニット20Y、20M、20C、20Bk、20Wのうちの、中間転写ベルト44の走行方向における最も上流側(以下「最上流側」という。)に配設された画像形成ユニット20Yが作動状態に置かれ、下流側に配設された他の画像形成ユニット20M、20C、20Bk、20Wが非作動状態に置かれた状態で、中間転写ベルト44に濃度補正用の第1のパターン画像Imyを形成する。
前記全色パターン画像形成処理部Pr3は、すべての画像形成ユニット20Y、20M、20C、20Bk、20Wが作動状態に置かれた状態で、中間転写ベルト44に濃度補正用の第2のパターン画像Jmiを形成する。
前記濃度検出処理部Pr4は、中間転写ベルト44に形成された第1のパターン画像Imyの濃度Diy及び第2のパターン画像Jmiの濃度Dji(i=y、m、c、b、w)を検出する。
前記濃度補正処理部Pr5は、前記濃度Diy、Djiに基づいて、用紙Pに形成される画像の濃度の補正、すなわち、濃度補正を行う。
ROM63には、前記プログラムのほかに、各種の設定値、前記濃度補正用の第1、第2のパターン画像Imy、Jmiを形成するためのパターンデータ、濃度補正処理実行条件等が記録される。本実施の形態において、第1のパターン画像Imyについては、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック及びホワイトの各色のうちの一つの色であるイエローのパターンデータが、第2のパターン画像Jmiについては、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック及びホワイトのすべての色のパターンデータが記録される。
さらに、前記ROM63には、目標濃度テーブルTb1(図14)、濃度差−逆転写現像電圧補正値テーブルTb2(図15)、逆転写変数テーブルTb3(図16)、図示されない現像電圧補正値テーブル等が記録される。
RAM64には、ホストコンピュータから受信した印刷データ、該印刷データを編集することによって生成された画像データ等が記録される。また、RAM64は、前記CPUが演算を行う際のワークエリアとしても機能する。
次に、プリンタ10の動作について説明する。
前記搬送モータM3が駆動されると、用紙カセット11内の用紙Pは、ホッピングローラ12によって用紙搬送路Rt1に繰り出され、第1、第2の搬送ローラ対m1、m2によって搬送されて、二次転写部に送られる。
一方、ドラムモータM1が駆動されると、画像形成ユニット20Y、20M、20C、20Bk、20Wにおいて、感光体ドラム21が反時計回り方向に回転させられ、現像ローラ23(図4)及び供給ローラ24が時計回り方向に回転させられる。
そして、帯電ローラ22に帯電電圧が印加され、感光体ドラム21の表面が一様に帯電させられる。これにより、感光体ドラム21の表面電位は約−600〔V〕にされる。
続いて、LEDヘッドHdは、画像データに従ってLEDを発光させ、光を感光体ドラム21に照射することによって感光体ドラム21を露光する。光が照射された部分の表面電位は0〔V〕〜−600〔V〕になり、これにより、感光ドラム21に静電潜像が形成される。
トナーカートリッジ27の第1の収容室Rm1に収容されたトナーは、自重落下によって供給ローラ24に送られ、該供給ローラ24によって現像ローラ23に供給される。なお、本実施の形態においては、第1の収容室Rm1に収容されたトナーが自重落下によって供給ローラ24に供給されるようになっているが、トナーを、図示されない搬送部材によって供給ローラ24に供給することもできる。
そして、トナーは、供給ローラ24、現像ローラ23及び現像ブレード25によって擦られることにより、負の極性に帯電(摩擦帯電)させられる。
また、供給ローラ24及び現像ブレード25に−250〔V〕〜−400〔V〕の供給電圧及び規制電圧が印加され、現像ローラ23に−100〔V〕〜−200〔V〕の現像電圧が印加され、供給ローラ24と現像ローラ23との間、及び現像ローラ23と現像ブレード25との間に電位差が生じているので、負の極性に帯電させられたトナーは、クーロン力によって供給ローラ24から現像ローラ23に供給され、現像ローラ23上において、現像ブレード25の折曲部25aによって余分なトナーが掻き取られ、負の極性に帯電させられたトナーが選択され、現像ローラ23上に均一な厚さのトナー層が形成される。このとき、現像ローラ23と感光ドラム21との間に電位差が生じているので、トナー層のトナーは、クローン力によって感光ドラム21の表面の静電潜像に付着させられ、静電潜像が現像され、トナー像が形成される。
また、一次転写ローラ45に+800〔V〕〜+1600〔V〕の一次転写電圧が印加される。これにより、感光ドラム21と一次転写ローラ45との間の電位差によって、トナー像が中間転写ベルト44に転写される。中間転写ベルト44の走行に伴って、各色のトナー像が順次重ねて中間転写ベルト44に転写され、カラーのトナー像が形成される。中間転写ベルト44に転写されずに感光体ドラム21に残留したトナーは、クリーニングブレード26によって掻き取られ、除去される。除去されたトナーは、廃トナー搬送部材によって廃トナーとして搬送され、トナーカートリッジ27の第2の収容室Rm2に供給される。
中間転写ベルト44に形成されたカラーのトナー像は、中間転写ベルト44の走行に伴って二次転写部に送られ、二次転写ローラ32によって用紙Pに転写される。
続いて、用紙Pは定着器51に送られ、該定着器51において、カラーのトナー像が加熱され、加圧されて用紙Pに定着させられ、カラーの画像が形成される。そして、定着器51から排出された用紙Pは、第3の搬送ローラ対m3によって装置本体Bd外に排出され、スタッカSt1に積載される。
ところで、中間転写ベルト44に転写されたトナー像が、中間転写ベルト44の走行方向における下流側の画像形成ユニットにおいて、感光体ドラム21に付着し、逆転写されることがある。
次に、すべての画像形成ユニット20Y、20M、20C、20Bk、20Wを作動位置に置いて用紙Pに5色の画像を形成する5色印刷を行ったときの各色の画像の濃度、及び一つの画像形成ユニットだけを作動位置に置いて用紙Pに一つの色、すなわち、単色の画像を形成する単色印刷を行ったときの各色の画像の濃度について説明する。
図6は本発明の実施の形態における5色印刷及びイエローの単色印刷を行ったときのイエローの画像の濃度の比較図、図7は本発明の実施の形態における5色印刷及びマゼンタの単色印刷を行ったときのマゼンタの画像の濃度の比較図、図8は本発明の実施の形態における5色印刷及びシアンの単色印刷を行ったときのシアンの画像の濃度の比較図、図9は本発明の実施の形態における5色印刷及びブラックの単色印刷を行ったときのブラックの画像の濃度の比較図、図10は本発明の実施の形態におけるホワイトの単色印刷を行ったときのホワイトの画像の濃度を示す図である。なお、各図において、横軸に現像電圧を、縦軸に濃度を採ってある。
この場合、A4判の用紙Pを縦方向に搬送し、各色100〔%〕の印刷デューティ(密度)で、5〔cm〕×5〔cm〕の面積のパッチから成る画像を用紙Pに形成し、分光濃度計「X−Rite528」(X−Rite社製)を使用して画像の濃度を検出した。なお、印刷デューティは、印字率ともいわれ、所定の面積に占めるトナーの面積の割合を百分率で表したものである。
中間転写ベルト44に各色の画像を形成した場合に、中間転写ベルト44の走行方向における下流側の画像形成ユニットにおいて中間転写ベルト44上のトナー像が感光体ドラム21に逆転写されるが、このときのトナー像のトナーの移動量を逆転写量としたとき、各色の逆転写量は、中間転写ベルト44の走行方向における所定の画像形成ユニットより下流側に配設された画像形成ユニットの数に比例する。
したがって、画像形成ユニット20Yにおいて形成されたイエローの画像の逆転写量が最も多く、画像形成ユニット20Mにおいて形成されたマゼンタの画像、画像形成ユニット20Cにおいて形成されたシアンの画像、及び画像形成ユニット20Bkにおいて形成されたブラックの画像の順に逆転写量が少なくなり、画像形成ユニット20Wにおいて形成されたホワイトの画像は逆転写されない。
単色印刷を行ったときの各色の画像の濃度と5色印刷を行ったときの各色の画像の濃度との濃度差は、イエローの画像において最も大きく、マゼンタの画像、シアンの画像、ブラックの画像の順に小さくなり、ホワイトの画像において濃度差は0になる。
次に、中間転写ベルト44に濃度補正用の第1、第2のパターン画像Imy、Jmiを形成し、第1、第2のパターン画像Imy、Jmiの濃度に基づいて用紙Pに画像を形成する場合の制御部61の動作について説明する。
図11は本発明の実施の形態における制御部の動作を示すフローチャート、図12は本発明の実施の形態における第1のパターン画像の例を示す図、図13は本発明の実施の形態における第2のパターン画像の例を示す図、図14は本発明の実施の形態における目標濃度テーブルの例を示す図、図15は本発明の実施の形態における濃度差−逆転写現像電圧補正値テーブルの例を示す図、図16は本発明の実施の形態における逆転写変数テーブルの例を示す図である。
まず、濃度補正条件成立判断部Pr1は、ROM63(図1)に記録されている濃度補正条件が成立したかどうかを判断する。
濃度補正条件は、例えば、画像形成ユニット20Y、20M、20C、20Bk、20Wが交換された場合、中間転写ユニットu1が交換された場合、又はプリンタ10の置かれた環境条件、本実施の形態においては、温度及び湿度が大きく変化した場合に成立する。
濃度補正条件が成立した場合、単色パターン画像形成処理部Pr2は、昇降機構制御部68によって昇降モータM4を駆動し、各画像形成ユニット20Y、20M、20C、20Bk、20Wのうちの最上流側の画像形成ユニット20Yを作動位置に、画像形成ユニット20M、20C、20Bk、20Wを退避位置に置く。なお、濃度補正条件が成立しなかった場合、制御部61は処理を終了する。
続いて、単色パターン画像形成処理部Pr2は、濃度補正用の第1のパターン画像Imyを中間転写ベルト44に形成する。
そのために、単色パターン画像形成処理部Pr2は、ROM63から濃度補正用の第1のパターン画像Imyのパターンデータを読み出し、LEDヘッドHdに送るとともに、駆動源制御部67によってドラムモータM1を駆動し、電源制御部66によって帯電ローラ22に帯電電圧を、現像ローラ23に現像電圧を、供給ローラ24に供給電圧を、現像ブレード25に規制電圧を印加し、露光装置制御部69によってLEDヘッドHdを駆動することによって、感光体ドラム21に第1のパターン画像Imyのトナー像を形成し、駆動源制御部67によってベルトモータM2を駆動し、電源制御部66によって一次転写ローラ45に一次転写電圧を印加して、感光体ドラム21上のトナー像を中間転写ベルト44に転写する。
その結果、図12に示されるように、矢印方向に走行させられる中間転写ベルト44に、濃度補正用の第1のパターン画像Imyが形成される。
該第1のパターン画像Imyは、イエローのトナーによって100〔%〕の印刷デューティで形成される。なお、第1のパターン画像Imyは、縦横比率が任意に設定された矩形の形状を有し、濃度センサs1によって読み取ることが可能な程度の寸法にされる。
次に、濃度検出処理部Pr4は、濃度センサs1によって、単色印刷時の第1のパターン画像Imyの濃度Diyを検出する。
なお、前記第1のパターン画像Imyのトナー像が形成されるときに画像形成ユニット20Yにおいて現像ローラ23に印加される現像電圧をDBbaseyとする。
続いて、全色パターン画像形成処理部Pr3は、昇降機構制御部68によって昇降モータM4を駆動し、すべての画像形成ユニット20Y、20M、20C、20Bk、20Wを作動位置に置く。
そして、全色パターン画像形成処理部Pr3は、濃度補正用の第2のパターン画像Jmiを中間転写ベルト44に形成する。
そのために、全色パターン画像形成処理部Pr3は、ROM63から濃度補正用の第2のパターン画像Jmiのパターンデータを読み出し、LEDヘッドHdに送るとともに、駆動源制御部67によってドラムモータM1を駆動し、電源制御部66によって帯電ローラ22に帯電電圧を、現像ローラ23に現像電圧を、供給ローラ24に供給電圧を、現像ブレード25に規制電圧を印加し、露光装置制御部69によってLEDヘッドHdを駆動することによって、感光体ドラム21に第2のパターン画像Jmiのトナー像を形成し、駆動源制御部67によってベルトモータM2を駆動し、電源制御部66によって一次転写ローラ45に一次転写電圧を印加して、感光体ドラム21上のトナー像を中間転写ベルト44に転写する。
その結果、図13に示されるように、矢印方向に走行させられる中間転写ベルト44に、濃度補正用の第2のパターン画像Jmiが形成される。
該各第2のパターン画像Jmiは、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック及びホワイトのトナーによって100〔%〕の印刷デューティで形成される。なお、第2のパターン画像Jmiは、縦横比率が任意に設定された矩形の形状を有し、濃度センサs1によって読み取ることが可能な程度の寸法にされる。また、中間転写ベルト44の走行方向において各パターン画像の順序を変更することができる。
そして、濃度検出処理部Pr4は、濃度センサs1によって、全色印刷時の第2のパターン画像Jmiの濃度Djiを検出する。
なお、第2のパターン画像Jmiが形成されるときに画像形成ユニット20Y、20M、20C、20Bk、20Wの現像ローラ23に印加される現像電圧をDBbasei(i=y、m、c、b、w)とする。
次に、濃度補正処理部Pr5は、ROM63に配設された、図14に示される前記目標濃度テーブルTb1、及び前記現像電圧補正値テーブルを参照し、各画像形成ユニット20Y、20M、20C、20Bk、20Wを使用して全色印刷を行うときの各色の目標濃度Dti(i=y、m、c、b、w)を読み出し、第2のパターン画像Jmiの濃度Djiが目標濃度Dtiになるように、全色印刷時の現像電圧補正値δDBi(i=y、m、c、b、w)を算出する。
そのために、前記目標濃度テーブルTb1には、各色と目標濃度Dtiとが対応させて記録され、前記現像電圧補正値テーブルには、目標濃度Dtiと第2のパターン画像Jmiの濃度Djiとの差と、現像電圧補正値δDBiとが対応させて記録される。
続いて、濃度補正処理部Pr5は、単色印刷時の第1のパターン画像Imyの濃度Diyと全色印刷時の第2のパターン画像Jmyの濃度Djyとの濃度差ΔDyを算出する。該濃度差ΔDyは、画像形成ユニット20Yより下流側に配設された画像形成ユニット20M、20C、20Bk、20Wにおいて第2のパターン画像Jmyが逆転写される逆転写量の合計である。
そして、濃度補正処理部Pr5は、ROM63に配設された、図15に示される濃度差−逆転写現像電圧補正値テーブルTb2を参照し、濃度差ΔDyに対応する逆転写現像電圧補正値εDByを読み出す。
そのために、前記濃度差−逆転写現像電圧補正値テーブルTb2には、濃度差ΔDyと逆転写現像電圧補正値εDByとが対応させて記録される。
該逆転写現像電圧補正値εDByは、全色印刷が行われるときに画像形成ユニット20Yにおいて形成された第2のパターン画像Jmyが、中間転写ベルト44の走行方向における画像形成ユニット20Yより下流側の各画像形成ユニット20M、20C、20Bk、20Wにおいて逆転写される逆転写量に対応する値である。
なお、所定の画像形成ユニット、すなわち、画像形成ユニット20Yより下流側に配設された他の画像形成ユニット、すなわち、各画像形成ユニット20M、20C、20Bk、20Wにおける逆転写量は等しいので、所定の画像形成ユニットより下流側における総逆転写量は画像形成ユニットの個数に比例する。
各画像形成ユニット20M、20C、20Bk、20Wのうちの最も下流側の画像形成ユニット20Wにおいては、第2のパターン画像Jmyが逆転写されることはないので、逆転写現像電圧補正値εDByは0〔V〕にされる。
次に、濃度補正処理部Pr5は、各画像形成ユニット20Y、20M、20C、20Bk、20Wのうちの所定の数Nの画像形成ユニットを使用してN色印刷を行う場合の現像電圧、すなわち、N色印刷に応じた各画像形成ユニットにおける現像電圧DBi(i=y、m、c、b、w)を算出する。
そのために、濃度補正処理部Pr5は、ROM63に配設された、図16に示される逆転写変数テーブルTb3を参照して逆転写変数Nj(j=y、m、c、b)を読み出し、各現像電圧DBiを、前記現像電圧DBbasei、現像電圧補正値δDBi、逆転写現像電圧補正値εDBy及び逆転写変数Njに基づいて算出する。
すなわち、各現像電圧DBiは、次の各式によって算出される。
DBy=DBbasey+δDBy+εDBy×(4−Ny) 〔V〕
DBm=DBbasem+δDBm+εDBy×(3−Nm) 〔V〕
DBc=DBbasec+δDBc+εDBy×(2−Nc) 〔V〕
DBb=DBbaseb+δDBb+εDBy×(1−Nb) 〔V〕
DBw=DBbasew+δDBw
したがって、濃度補正処理部Pr5は、算出された現像電圧DBiを各画像形成ユニット20Y、20M、20C、20Bk、20Wの現像ローラ23に印加することによって、用紙Pに形成される画像の濃度を補正することができる。
前記逆転写変数テーブルTb3には、N色印刷を行う際の印刷モード1〜6ごとに、使用される画像形成ユニットの数N(5色、4色、3色、2色及び単色の別)と、使用される色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック及びホワイトがY、M、C、B、Wで表される。)と、N色印刷で使用される(作動状態に置かれる)画像形成ユニットのうちの最上流側の画像形成ユニットより下流側に配設された画像形成ユニットの数を表す逆転写変数Njとが対応させて記録される。
下流側の画像形成ユニットの数が少ないほど、逆転写による濃度の低下が少ないので、現像電圧DBiは低くされる。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS1 濃度補正条件成立判断部Pr1は濃度補正条件が成立したかどうかを判断する。濃度補正条件が成立した場合はステップ2に進み、濃度補正条件が成立しなかった場合、制御部61は処理を終了する。
ステップS2 単色パターン画像形成処理部Pr2は最上流側の画像形成ユニット20Yを作動位置に置く。
ステップS3 単色パターン画像形成処理部Pr2は第1のパターン画像Imyを中間転写ベルト44に形成する。
ステップS4 濃度検出処理部Pr4は第1のパターン画像Imyの濃度Diyを検出する。
ステップS5 全色パターン画像形成処理部Pr3はすべての画像形成ユニット20Y、20M、20C、20Bk、20Wを作動位置に置く。
ステップS6 全色パターン画像形成処理部Pr3は第2のパターン画像Jmiを中間転写ベルト44に形成する。
ステップS7 濃度検出処理部Pr4は第2のパターン画像Jmiの濃度Djiを検出する。
ステップS8 濃度補正処理部Pr5は全色印刷時の現像電圧補正値δDBiを算出する。
ステップS9 濃度補正処理部Pr5は第1のパターン画像Imyの濃度Diyと第2のパターン画像Jmyの濃度Djyとの濃度差ΔDyを算出する。
ステップS10 濃度補正処理部Pr5は逆転写現像電圧補正値εDByを読み出す。
ステップS11 濃度補正処理部Pr5はN色印刷に応じた各画像形成ユニットにおける現像電圧DBiを算出し、処理を終了する。
次に、実施例並びに比較例1及び2においてN色印刷を行ったときの画像の濃度について説明する。
図17は実施例におけるN色印刷を行ったときの画像の濃度の評価結果を示す図、図18は比較例1におけるN色印刷を行ったときの画像の濃度の評価結果を示す図、図19は比較例2におけるN色印刷を行ったときの画像の濃度の評価結果を示す図である。
この場合、印刷モード1〜6ごとに、使用される色を異ならせて用紙Pに対して印刷を行い、用紙Pに形成された画像の濃度を検出し、評価した。
そのために、1〔枚〕のA4判の用紙Pを縦方向に搬送し、各色100〔%〕の印刷デューティで、5〔cm〕×5〔cm〕の面積のパッチから成る画像を用紙Pに形成し、分光濃度計「X−Rite528」(X−Rite社製)を使用して画像の濃度を検出した。
イエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの色が使用される場合、用紙Pとして、「エクセレントホワイト80〔g/m2 〕」(沖データ社製)を使用し、ホワイトの色が使用される場合、用紙Pとして、「色上質紙厚口ブルー」(北越コーポレーション社製)を使用した。
そして、印刷モード1においては、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック及びホワイトの色の5色印刷を行い、印刷モード2においては、イエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの色の4色印刷を行い、印刷モード3においては、イエロー、マゼンタ、シアン及びホワイトの色の4色印刷を行い、印刷モード4においては、イエロー、マゼンタ及びシアンの色の3色印刷を行い、印刷モード5においては、ブラック及びホワイトの色の2色印刷を行い、印刷モード6においては、ブラックの色の単色印刷を行った。
〔実施例〕
図11に示されるフローチャートに従って、単色印刷によって中間転写ベルト44に第1のパターン画像Imyを形成し、該第1のパターン画像Imyの濃度Diyを検出し、続いて、全色印刷によって中間転写ベルト44に第2のパターン画像Jmiを形成し、該第2のパターン画像Jmiのうちのパターン画像Jmyの濃度Djyを検出し、単色印刷時の濃度Diyと全色印刷時の濃度Djyとの濃度差ΔDyに基づいて、濃度補正を行い、現像電圧DBiを調整し、用紙Pにイエロー、マゼンタ、シアン、ブラック及びホワイトの画像を形成した。
図17に示されるイエロー、マゼンタ、シアン、ブラック及びホワイトの各画像の濃度は、図14に示されるイエロー、マゼンタ、シアン、ブラック及びホワイトの各画像の目標濃度Dtiに対して±0.10の範囲内に収まる。
〔比較例1〕
各印刷モード1〜6に従って、用紙Pに各色の画像を形成し、用紙Pに形成された画像の濃度を検出し、各色の画像の濃度が図14に示される各色の画像の目標濃度Dtiになるように現像電圧を調整し、画像の濃度の検出及び現像電圧の調整を6〔回〕繰り返した。
図18に示されるイエロー、マゼンタ、シアン、ブラック及びホワイトの各画像の濃度は、図14に示されるイエロー、マゼンタ、シアン、ブラック及びホワイトの各画像の目標濃度Dtiに対して±0.10の範囲内に収まるが、画像の濃度の検出及び現像電圧の調整を繰り返す必要があり、作業が煩わしい。
〔比較例2〕
各印刷モード1〜6に従って、用紙Pに各色の画像を形成し、用紙Pに形成された画像の濃度を検出した。
図19に示されるイエロー、マゼンタ、シアン、ブラック及びホワイトの各画像の濃度は、図14に示されるイエロー、マゼンタ、シアン、ブラック及びホワイトの各画像の目標濃度Dtiに対して±0.10の範囲内に収まらない。
このように、本実施の形態においては、中間転写ベルト44の走行方向における最上流側に配設された画像形成ユニット20Yが作動状態に置かれ、他の画像形成ユニット20M、20C、20Bk、20Wが非作動状態に置かれた状態で、前記中間転写ベルト44に濃度補正用の第1のパターン画像Imyが形成され、すべての画像形成ユニット20Y、20M、20C、20Bk、20Wが作動状態に置かれた状態で、前記中間転写ベルト44に濃度補正用の第2のパターン画像Jmiが形成され、第1、第2のパターン画像Imy、Jmiに基づいて画像濃度が補正されるので、第1、第2のパターン画像Imy、Jmiを形成する際に感光体ドラム21と中間転写ベルト44とが接触する回数、及び実際に用紙Pに画像を形成する際に感光体ドラム21と中間転写ベルト44とが接触する回数に関係なく、 濃度補正を精度良く行うことができる。
したがって、画像品位を向上させることができる。
また、各画像形成ユニット20Y、20M、20C、20Bk、20Wのうちの所定の数の画像形成ユニットを使用してN色印刷を行う際に、所定の数の画像形成ユニットの組合せが変わるたびに濃度補正を行う必要がないので、濃度補正を行う回数を少なくすることができる。さらに、濃度補正を行う際に中間転写ベルト44に濃度補正用のパターン画像を形成するために使用されるトナーの消費量を少なくすることができる。
本実施の形態において、各画像形成ユニット20Y、20M、20C、20Bk、20Wは、作動状態において中間転写ベルト44に当接させられ、非作動状態において中間転写ベルト44から離間させられるようになっているが、作動状態において一次転写ローラ45を中間転写ベルト44に当接させ、非作動状態において一次転写ローラ45を中間転写ベルト44から離間させることもできる。
また、本実施の形態においては、転写媒体として中間転写ベルト44を使用するようになっているが、転写媒体として、用紙Pを搬送するために走行させられる搬送ベルトを使用することもできる。さらに、転写媒体として用紙を使用することもできる。
前記実施の形態においては、プリンタ10について説明したが、本発明を複写機、ファクシミリ、複合機等の画像形成装置に適用することができる。
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
10 プリンタ
20Y、20M、20C、20Bk、20W 画像形成ユニット
21 感光体ドラム
44 中間転写ベルト
45 一次転写ローラ
Imy、Jmi 第1、第2のパターン画像
Pr2 単色パターン画像形成処理部
Pr3 全色パターン画像形成処理部
Pr5 濃度補正処理部
U1 転写部

Claims (7)

  1. (a)像担持体を備えた複数の画像形成ユニットと、
    (b)該各画像形成ユニットに沿って走行させられる転写媒体、及び前記各像担持体上のパターン画像を転写媒体に転写する転写部材を備えた転写部と、
    (c)前記転写媒体の走行方向における最も上流側に配設された画像形成ユニットが、転写媒体に画像が転写される作動状態に置かれ、下流側に配設された他の画像形成ユニットが、転写媒体に画像が転写されない非作動状態に置かれた状態で、前記転写媒体に濃度補正用の第1のパターン画像を形成する単色パターン画像形成処理部と、
    (d)すべての画像形成ユニットが作動状態に置かれた状態で、前記転写媒体に濃度補正用の第2のパターン画像を形成する全色パターン画像形成処理部と、
    (e)前記第1、第2のパターン画像に基づいて濃度補正を行う濃度補正処理部とを有することを特徴とする画像形成装置。
  2. (a)前記第1、第2のパターン画像の濃度を検出する濃度検出処理部を有するとともに、
    (b)前記濃度補正処理部は、第1、第2のパターン画像の濃度に基づいて濃度補正を行う請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記濃度補正処理部は、第1、第2のパターン画像の濃度に基づいて、前記下流側に配設された他の画像形成ユニットにおける総逆転写量を算出し、該総逆転写量に基づいて、所定の数の画像形成ユニットによる多色印刷を行う場合の濃度補正を行う請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記濃度補正処理部は、第1、第2のパターン画像の濃度の濃度差、及び転写媒体の走行方向における所定の画像形成ユニットより下流側に配設された画像形成ユニットの数に基づいて濃度補正を行う請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記各画像形成ユニットは、作動状態において転写媒体に当接させられ、非作動状態において転写媒体から離間させられる請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記濃度補正は、各画像形成ユニットに配設された現像剤担持体に印加される現像電圧を調整することによって行われる請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記現像電圧は、転写媒体に第2のパターン画像が形成されるときの現像電圧、転写媒体に形成された第2のパターン画像の濃度及び目標濃度に基づいて算出される現像電圧補正値、前記第1、第2のパターン画像の濃度の濃度差に対応する逆転写現像電圧補正値、並びに前記所定の画像形成ユニットより下流側に配設された画像形成ユニットの数に基づいて算出される請求項6に記載の画像形成装置。
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