JP2021113389A - ピッチ系炭素繊維ミルド、熱伝導性成形体及びピッチ系炭素繊維ミルドの製造方法 - Google Patents
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Description
(1)異方性ピッチを原料とし、平均繊維径が5〜15μm、体積換算平均繊維長が300μm以下であり、繊維横断面がオニオン構造又はランダム構造であり、透過型電子顕微鏡による繊維端面観察において、グラフェンシートが開いていることを特徴とするピッチ系炭素繊維ミルド。
(2)体積換算平均繊維長に対して、体積換算繊維長累積10%(L10)の繊維長が40%以上であり、かつ、体積換算繊維長累積90%(L90)の繊維長が250%以下であることを特徴とする(1)に記載のピッチ系炭素繊維ミルド。
(3)繊維方向の熱伝導率が500〜1400W/mKであることを特徴とする(1)又は(2)に記載のピッチ系炭素繊維ミルド。
(4)(1)乃至(3)のうちいずれか一つに記載のピッチ系炭素繊維ミルドと、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂及びゴム成分から選択される少なくとも1種類のマトリックス成分とを含む熱伝導性成形体。
(5)光学的異方性のメソフェーズピッチを溶融紡糸して、繊維横断面がオニオン構造又はランダム構造のピッチ系炭素繊維前駆体を得る第1工程と、前記第1工程で得られたピッチ系炭素繊維前駆体を不融化工程、及び炭化工程において加熱処理した後、チョップ状態または長繊維状態にて2800℃から3200℃の焼成温度で焼成処理する第2工程と、前記第2工程で得られたピッチ系炭素繊維焼成物を、粉砕・分級工程よりサイズ調整して(1)に記載のピッチ系炭素繊維ミルドを製造するピッチ系炭素繊維ミルドの製造方法。
異方性ピッチは、所定のピッチに対してメソフェーズを発生させ、これを曳糸性に富むピッチに改質することで得られる。蒸留や溶剤抽出、必要に応じて水素化等を行い、さらにろ過等で不純物を取り除き、熱重合により改質を行う。所定のピッチとして、コールタール、コールタールピッチ等の石炭系ピッチ、石炭液化ピッチ、エチレンタールピッチ、流動接触触媒分解残査油から得られるデカントオイルピッチ等の石油系ピッチ、あるいはナフタレン等から触媒などを用いて生成される合成ピッチ等を用いることができる。異方性ピッチの全体を100体積%としたとき、メソフェーズの含有量は好ましくは60体積%以上であり、より好ましくは90%以上である。メソフェーズの含有量を増やすことにより、後述する黒鉛化工程において黒鉛結晶への転換が進みやすくなり、熱伝導特性が向上する。
異方性ピッチ系炭素繊維の横断面に見られる構造として、ラジアル構造、オニオン構造、ランダム構造が知られている。ラジアル構造とは、炭素繊維の黒鉛結晶の分子が(炭素六角網平面が)繊維の中心軸に対して放射状になっている構造である。ただし、実際の異方性ピッチ系炭素繊維では、横断面の全てが綺麗に整った放射状に形成されることはなく、部分的にオニオン類似の構造、ランダム類似の構造が含まれる場合が多い。したがって、異方性ピッチ系炭素繊維の横断面の約80%以上が放射状である場合には、ラジアル構造とみなす。
ピッチ系炭素繊維ミルドの平均繊維径は5μm以上15μm以下であり、好ましくは10μm以上13μm以下である。平均繊維径が5μm未満になると、熱伝導率が低下する。平均繊維径が15μm超になると、繊維軸方向に縦割れが発生し易くなり、繊維の表面積が増えるため、マトリックス材料と混合した際に、マトリックス材料の硬化不良を招く。
ピッチ系炭素繊維ミルドの体積換算平均繊維長は、300μm以下である。体積換算平均繊維長が300μmを超過すると、ピッチ系炭素繊維ミルドの嵩が増し、マトリックス材料の硬化不良を招くおそれがある。そのため、マトリックス材料に対するピッチ系炭素繊維ミルドの混合量を減らす必要があり、結果的に熱伝導率が大きく低下する。なお、ピッチ系炭素繊維ミルドの体積換算平均繊維長の下限値は、特に限定しないが、好ましくは100μmである。100μmよりも体積換算平均繊維長が短くなると、熱伝導成形体の熱伝導率を低下させる。
透過型電子顕微鏡による繊維端面観察において、異方性ピッチ系炭素繊維のグラフェンシートは開いていなければならない。グラフェンシートとは、炭素原子が六角形状に平面上で結合した格子構造をなすシート状物のことである。グラフェンシートが開いているとは、炭素繊維を構成するグラフェンシートの端部が炭素繊維端部に露出していることを意味する。一方、グラフェンシートが閉じているとは、グラファイト層がU字状に湾曲し、湾曲部分が炭素繊維端部に露出している場合を意味する。
好ましい条件として、本実施形態の異方性ピッチ系炭素繊維では、体積換算平均繊維長に対して、体積換算繊維長累積10%(L10)の繊維長が40%以上である。図1のグラフを参照しながら、体積換算繊維長累積について説明する。図1において、横軸は繊維長であり、縦軸は各繊維長の比率である。なお、体積換算平均繊維長はX(μm)とする(以下、同様である)。
好ましい条件として、本実施形態の異方性ピッチ系炭素繊維では、体積換算平均繊維長に対して、体積換算繊維長累積90%(L90)の繊維長が250%以下である。図2を参照して、体積換算繊維長累積90%(L90)の繊維長が250%とは、繊維長分布の短尺側から累積90%目の繊維長が体積換算平均繊維長の250%(すなわち、2.5X(μm))となることを意味する。つまり、図2の繊維長分布のハッチングで示す部分が長尺側累積10%を示す長尺群であり、この長尺群の最小繊維長が2.5X(μm)となる。
(実施例)
以下に実施例を示すが、本発明はこれらに制限されるものではない。
キノリン不溶分を除去した軟化点80℃のコールタールピッチを、Ni−Mo系触媒存在下、圧力13MPa、温度340℃で水添し水素化コールタールピッチを得た。この水素化コールタールピッチを常圧下480℃で熱処理した後、減圧し低沸点分を除きメソフェーズピッチを得た。このピッチをさらにフィルターを用いて温度340℃でろ過して、ピッチ中の異物を取り除き、精製されたメソフェーズピッチを得た。このピッチは、軟化点が304℃、トルエン不溶分が85重量%、ピリジン不溶分が42重量%、メソフェーズ含有量が97%であった。
黒鉛化焼成されたピッチ系炭素繊維チョップを得るまでは実施例1と同様に製造し、粉砕工程にてカッターミル周波数32Hz、ターボミル周波数34Hzの運転条件で、ターボスクリーナーに目開き100μmのスクリーンを使用した。得られたピッチ系炭素繊維ミルドを、セイシン企業製の画像解析方式である粒度・形状分布測定器で測定した結果、平均繊維径が11.4μm、体積換算平均繊維長が150μm、体積換算繊維長累積10%(L10)の繊維長が85μm、体積換算繊維長累積90%(L90)の繊維長が295μm、体積換算平均繊維長に対して体積換算繊維長累積10%(L10)の繊維長が57%、体積換算平均繊維長に対して体積換算繊維長累積90%(L90)の繊維長が197%であった。
精製されたメソフェーズピッチを得るまでは実施例1と同様に製造し、このピッチを用いて溶融紡糸を行った。導入孔入口部で個数は2個で長辺1.0mm、短辺0.1mmの楕円形状の縮流部にて、径が2.2mmである導入孔で拡大し、導入孔から吐出孔にいたる形状が、135度の角度を形成するアプローチ部で縮流し、アプローチの終端で一旦平坦部とし、平坦部に設けられた断面形状が円形である吐出孔を通過させて、紡糸を実施した。メソフェーズピッチの粘度400ポイズ、ピッチ繊維の引き取り速度400m/minで紡糸し、単糸直径が14μmのピッチ繊維を得て、このピッチ繊維を6000本束ねてピッチ繊維を製造した。このピッチ繊維を酸化性ガス雰囲気中で130〜320℃にて不融化処理を行った。次に、炭化工程にて不融化が終了した不融化ピッチ繊維を、窒素ガス雰囲気中で、1200℃の加熱温度で炭化処理した。炭化処理した炭素繊維前駆体を、ギロチン式切断機で5mmのサイズに切断してチョップ状に加工した後、アチソン炉にて3000℃で加熱、焼成し、黒鉛化焼成されたピッチ系炭素繊維チョップを得た。
黒鉛化焼成されたピッチ系炭素繊維チョップを得るまでは実施例3と同様に製造し、粉砕工程にてカッターミル周波数32Hz、ターボミル周波数35Hzの運転条件で、ターボスクリーナーに目開き100μmのスクリーンを使用した。得られたピッチ系炭素繊維ミルドを、セイシン企業製の画像解析方式である粒度・形状分布測定器で測定した結果、平均繊維径が11.3μm、体積換算平均繊維長が150μm、体積換算繊維長累積10%(L10)の繊維長が84μm、体積換算繊維長累積90%(L90)の繊維長が297μm、体積換算平均繊維長に対して体積換算繊維長累積10%(L10)の繊維長が56%、体積換算平均繊維長に対して体積換算繊維長累積90%(L90)の繊維長が198%であった。
精製されたメソフェーズピッチを得るまでは実施例1と同様に製造し、このピッチを用いて実施例1と同条件で溶融紡糸を実施し、単糸直径が11μmのピッチ繊維を得て、このピッチ繊維を6000本束ねてピッチ繊維を製造した。その後の黒鉛化焼成されたピッチ系炭素繊維チョップを得るまでは実施例1と同様に製造し、粉砕工程にてカッターミル周波数29Hz、ターボミル周波数35Hzの運転条件で、ターボスクリーナーに目開き74μmのスクリーンを使用した。得られたピッチ系炭素繊維ミルドを、セイシン企業製の画像解析方式である粒度・形状分布測定器で測定した結果、平均繊維径が7μm、体積換算平均繊維長が100μm、体積換算繊維長累積10%(L10)の繊維長が50μm、体積換算繊維長累積90%(L90)の繊維長が190μm、体積換算平均繊維長に対して体積換算繊維長累積10%(L10)の繊維長が50%、体積換算平均繊維長に対して体積換算繊維長累積90%(L90)の繊維長が190%であった。
精製されたメソフェーズピッチを得るまでは実施例1と同様に製造し、このピッチを用いて実施例3と同条件で溶融紡糸を実施し、単糸直径が11μmのピッチ繊維を得て、このピッチ繊維を6000本束ねてピッチ繊維を製造した。その後の黒鉛化焼成されたピッチ系炭素繊維チョップを得るまでは実施例3と同様に製造し、粉砕工程にてカッターミル周波数29Hz、ターボミル周波数34Hzの運転条件で、ターボスクリーナーに目開き74μmのスクリーンを使用した。得られたピッチ系炭素繊維ミルドを、セイシン企業製の画像解析方式である粒度・形状分布測定器で測定した結果、平均繊維径が7μm、体積換算平均繊維長が100μm、体積換算繊維長累積10%(L10)の繊維長が48μm、体積換算繊維長累積90%(L90)の繊維長が194μm、体積換算平均繊維長に対して体積換算繊維長累積10%(L10)の繊維長が48%、体積換算平均繊維長に対して体積換算繊維長累積90%(L90)の繊維長が194%であった。
黒鉛化焼成されたピッチ系炭素繊維チョップを得るまでは実施例1と同様に製造し、粉砕工程にてカッターミル周波数22Hz、ターボミル周波数28Hzの運転条件で、ターボスクリーナーに目開き150μmのスクリーンを使用した。得られたピッチ系炭素繊維ミルドを、セイシン企業製の画像解析方式である粒度・形状分布測定器で測定した結果、平均繊維径が11.6μm、体積換算平均繊維長が280μm、体積換算繊維長累積10%(L10)の繊維長が132μm、体積換算繊維長累積90%(L90)の繊維長が525μm、体積換算平均繊維長に対して体積換算繊維長累積10%(L10)の繊維長が47%、体積換算平均繊維長に対して体積換算繊維長累積90%(L90)の繊維長が188%であった。
精製されたメソフェーズピッチを得るまでは実施例1と同様に製造した。図5の装置を用いて、撹拌棒を回転させることで、円周方向の渦状の流れを作り出し、この条件下で溶融紡糸した。紡糸条件は実施例1と同条件で実施し、単糸直径が14μmのピッチ繊維を得て、このピッチ繊維を6000本束ねてピッチ繊維を製造した。
黒鉛化焼成されたピッチ系炭素繊維チョップを得るまでは実施例8と同様に製造し、粉砕工程にてカッターミル周波数31Hz、ターボミル周波数33Hzの運転条件で、ターボスクリーナーに目開き100μmのスクリーンを使用した。得られたピッチ系炭素繊維ミルドを、セイシン企業製の画像解析方式である粒度・形状分布測定器で測定した結果、平均繊維径が11.3μm、体積換算平均繊維長が149μm、体積換算繊維長累積10%(L10)の繊維長が84μm、体積換算繊維長累積90%(L90)の繊維長が294μm、体積換算平均繊維長に対して体積換算繊維長累積10%(L10)の繊維長が56%、体積換算平均繊維長に対して体積換算繊維長累積90%(L90)の繊維長が197%であった。
黒鉛化焼成されたピッチ系炭素繊維チョップを得るまでは実施例1と同様に製造し、粉砕工程にてカッターミルのみで周波数40Hzの運転条件で粉砕した。得られたピッチ系炭素繊維ミルドを、セイシン企業製の画像解析方式である粒度・形状分布測定器で測定した結果、平均繊維径が11.3μm、体積換算平均繊維長が100μm、体積換算繊維長累積10%(L10)の繊維長が31μm、体積換算繊維長累積90%(L90)の繊維長が275μm、体積換算平均繊維長に対して体積換算繊維長累積10%(L10)の繊維長が31%、体積換算平均繊維長に対して体積換算繊維長累積90%(L90)の繊維長が275%であった。
精製されたメソフェーズピッチを得るまでは実施例1と同様に製造し、このピッチを用いて溶融紡糸を行った。導入孔入口部で個数は1個で長辺1.8mm、短辺0.3mmの楕円形状の縮流部にて、径が2.0mmである導入孔で拡大し、導入孔から吐出孔にいたる形状が、180度の角度である平坦部とし、平坦部に設けられた断面形状が円形である吐出孔を通過させて、紡糸を実施した。メソフェーズピッチの粘度400ポイズ、ピッチ繊維の引き取り速度400m/minで紡糸し単糸直径が14μmのピッチ繊維を得て、このピッチ繊維を6000本束ねてピッチ繊維を製造した。このピッチ繊維を酸化性ガス雰囲気中で130〜320℃にて不融化処理した。
黒鉛化焼成されたピッチ系炭素繊維チョップを得るまでは比較例1と同様に製造し、粉砕工程にてカッターミル周波数32Hz、ターボミル周波数35Hzの運転条件で、ターボスクリーナーに目開き100μmのスクリーンを使用した。得られたピッチ系炭素繊維ミルドを、セイシン企業製の画像解析方式である粒度・形状分布測定器で測定した結果、平均繊維径が11.3μm、体積換算平均繊維長が149μm、体積換算繊維長累積10%(L10)の繊維長が69μm、体積換算繊維長累積90%(L90)の繊維長が320μm、体積換算平均繊維長に対して体積換算繊維長累積10%(L10)の繊維長が46%、体積換算平均繊維長に対して体積換算繊維長累積90%(L90)の繊維長が218%であった。
炭化工程まで終了した炭素繊維前駆体を得るまでは、実施例1と同様に製造し、その炭素繊維前駆体を、粉砕工程にてカッターミル周波数34Hz、ターボミル周波数36Hzの運転条件で、ターボスクリーナーに目開き100μmのスクリーンを使用して、炭素繊維前駆体ミルドを得た。その炭素繊維前駆体ミルドをアチソン炉にて3000℃で加熱、焼成し、黒鉛化焼成されたピッチ系炭素繊維ミルドを得た。得られたピッチ系炭素繊維ミルドを、セイシン企業製の画像解析方式である粒度・形状分布測定器で測定した結果、平均繊維径が11.2μm、体積換算平均繊維長が149μm、体積換算繊維長累積10%(L10)の繊維長が82μm、体積換算繊維長累積90%(L90)の繊維長が293μm、体積換算平均繊維長に対して体積換算繊維長累積10%(L10)の繊維長が55%、体積換算平均繊維長に対して体積換算繊維長累積90%(L90)の繊維長が197%であった。
黒鉛化焼成されたピッチ系炭素繊維チョップを得るまでは実施例1と同様に製造し、粉砕工程にてカッターミル周波数27Hz、ターボミル周波数34Hzの運転条件で、ターボスクリーナーに目開き74μmのスクリーンを使用した。得られたピッチ系炭素繊維ミルドを、セイシン企業製の画像解析方式である粒度・形状分布測定器で測定した結果、平均繊維径が4μm、体積換算平均繊維長が100μm、体積換算繊維長累積10%(L10)の繊維長が50μm、体積換算繊維長累積90%(L90)の繊維長が190μm、体積換算平均繊維長に対して体積換算繊維長累積10%(L10)の繊維長が50%、体積換算平均繊維長に対して体積換算繊維長累積90%(L90)の繊維長が190%であった。
黒鉛化焼成されたピッチ系炭素繊維チョップを得るまでは実施例1と同様に製造し、粉砕工程にてカッターミル周波数31Hz、ターボミル周波数37Hzの運転条件で、ターボスクリーナーに目開き74μmのスクリーンを使用した。得られたピッチ系炭素繊維ミルドを、セイシン企業製の画像解析方式である粒度・形状分布測定器で測定した結果、平均繊維径が16μm、体積換算平均繊維長が100μm、体積換算繊維長累積10%(L10)の繊維長が50μm、体積換算繊維長累積90%(L90)の繊維長が190μm、体積換算平均繊維長に対して体積換算繊維長累積10%(L10)の繊維長が50%、体積換算平均繊維長に対して体積換算繊維長累積90%(L90)の繊維長が190%であった。
黒鉛化焼成されたピッチ系炭素繊維チョップを得るまでは実施例1と同様に製造し、粉砕工程にてカッターミル周波数22Hz、ターボミル周波数25Hzの運転条件で、ターボスクリーナーに目開き250μmのスクリーンを使用した。得られたピッチ系炭素繊維ミルドを、セイシン企業製の画像解析方式である粒度・形状分布測定器で測定した結果、平均繊維径が11.6μm、体積換算平均繊維長が350μm、体積換算繊維長累積10%(L10)の繊維長が158μm、体積換算繊維長累積90%(L90)の繊維長が652μm、体積換算平均繊維長に対して体積換算繊維長累積10%(L10)の繊維長が45%、体積換算平均繊維長に対して体積換算繊維長累積90%(L90)の繊維長が186%であった。
2 導入孔
3 アプローチ部
4 平坦部
5 吐出孔
10 紡糸ノズル部
Claims (3)
- 異方性ピッチを原料とし、平均繊維径が5〜15μm、体積換算平均繊維長が300μm以下であり、繊維横断面がランダム構造であり、透過型電子顕微鏡による繊維端面観察において、グラフェンシートが開いていることを特徴とするピッチ系炭素繊維ミルド。
- 異方性ピッチを原料とし、平均繊維径が5〜15μm、体積換算平均繊維長が300μm以下であり、繊維横断面がオニオン構造であり、透過型電子顕微鏡による繊維端面観察において、グラフェンシートが開いていることを特徴とするピッチ系炭素繊維ミルド。
- 請求項1または2に記載のピッチ系炭素繊維ミルドと、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂及びゴム成分から選択される少なくとも1種類のマトリックス成分とを含む熱伝導性成形体。
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