JP2021112730A - 電解水製造装置及びこれを用いる電解水の製造方法 - Google Patents

電解水製造装置及びこれを用いる電解水の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】電解原水に電解質を添加することなく電解が可能であり、且つ飲用に適した中性域の電解水を製造することができ、且つ電解により発生する酸素ガス及び水素ガスを電解水内に高濃度で溶存させることができる電解水製造装置及び該電解水製造装置を用いる電解水の製造方法を提供する。【解決手段】電解原水を固体高分子電解質膜を用いて電解するとともに、当該固体高分子電解質膜に電流を供給する複極板と固体高分子電解質膜とを、ガス拡散能を有する給電体で電気的に接続し、さらには、電解槽の陽極側と陰極側とに順次電解原水を流通させて電解することにより、電解質を添加することなく、且つ飲用に適した中性域の電解水が得られ、さらには当該電解水に酸素ガス及び水素ガスを高濃度で溶存させることができる。【選択図】 図2

Description

本発明は、固体高分子電解質膜を電解質として水の電気分解を行う電解水製造装置及び該電解水製造装置を用いる電解水の製造方法に関する。詳細には、固体高分子電解質膜に電解原水(電解前の水)を供給しつつ、固体高分子電解質膜を電解質として水の電解を行い、発生した酸素ガス及び水素ガスを電解水に溶存させる電解水製造装置及び該電解水製造装置を用いる電解水の製造方法に関する。
一般に、電解水製造装置には、一対の電極間に隔膜を有する隔膜式電解槽が利用されている。隔膜式電解槽の隔膜には、荷電膜であるイオン交換膜、非荷電膜である中性膜等が用いられる。隔膜式電解槽の陽極側(陽極室)では酸性の電解水が、陰極側(陰極室)ではアルカリ性の電解水がそれぞれ生成する。隔膜式電解槽を用いた装置を使用する場合、通常、陽極側電解水(陽極水)と陰極側電解水(陰極水)とは別々に採取される。
電解原水に電解質として塩化ナトリウムのような塩化物を添加して電解を行うと、陽極側には電極反応生成物である塩酸、次亜塩素酸、溶存酸素や、ヒドロキシルラジカルのような活性酸素が生成する。次亜塩素酸は、強力な塩素化反応と酸化反応を示すことから、陽極水は菌類の殺菌等に利用されている。
一方、陰極側に生成する陰極水は飲用のアルカリイオン水として広く知られている。陰極水製造装置は医療器機等として市販されており、ミネラル水の普及とともに広く普及している。
これらの電解水は、いくつかのパラメータによりその性質を表すことができる。パラメータとしては、pH、酸化還元電位、溶存酸素濃度、溶存水素濃度、次亜塩素酸濃度等が採用されている。これらパラメータの値は、電解原水に含まれる溶質の種類や濃度、電解水に付与された電解エネルギーの大きさ等により決定される。
電解水を飲用する場合、最も重要なパラメータは次亜塩素酸濃度とpHの値である。陰極水の場合は次亜塩素酸が含まれないので、pHの値のみが問題になる。強アルカリ性や強酸性の電解水は生体にとって危険であるので、中性〜弱アルカリ性(pH9.5以下)領域の電解水が飲用される。電解エネルギーが大きいと、陽極水は強酸性側に、陰極水は強アルカリ側に傾くので、通常は、電解時には余り大きな電気量は使用できない。
電解時に高い電気量を用いて得られる電解水のpHを所定範囲内に保つため、従来様々な方法が用いられている。例えば、特許文献1には、陽極室で電解した後、陰極室で再度電解する電解水の製造装置が開示されている。特許文献2には、隔膜と電極とが一体化された膜−電極接合体を用いて電解水を製造する方法が開示されている。
特開2014−124601号公報 特開2015−221397号公報
本発明の課題は、逆浸透膜処理水やイオン交換樹脂処理水のような電気伝導度が低い精製水を電解原水として電解が可能であり、且つ飲用に適した中性域の電解水を製造することができ、且つ電解により発生する酸素ガス及び水素ガスを電解水内に高濃度で共存させて溶存させることができる電解水製造装置及び該電解水製造装置を用いる電解水の製造方法を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、電解原水を固体高分子電解質膜を用いて電解するとともに、当該固体高分子電解質膜に電流を供給する複極板と固体高分子電解質膜とを、ガス拡散能を有する給電体で電気的に接続し、さらには、電解槽の陽極側と陰極側とに順次電解原水を流通させて電解することにより、電気伝導度が低い原水であっても電解質を添加することなく、且つ飲用に適した中性域の電解水が得られ、さらには当該電解水に酸素ガス及び水素ガスを高濃度で共存させて溶存させることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
上記課題を解決する本発明は、以下に記載するものである。
〔1〕 電解原水供給手段と、前記電解原水供給手段に接続された電解槽と、前記電解槽の出口側に接続された活性炭フィルタとから成る電解水製造装置であって、
前記電解槽が、互いに平行に配設された一対の複極板を備えるとともに、
固体高分子電解質膜と前記固体高分子電解質膜の各表面に密着して形成された液透過性の電極触媒とから成る膜−電極接合体が、前記複極板間に前記複極板と平行に配設されて前記電解槽の内部が仕切られて第1電解室及び第2電解室が形成され、且つ前記第1電解室の出口側と前記第2電解室の入口側とが前記電解槽の外部で液密に接続されて成り、
前記第1電解室内及び前記第2電解室内にそれぞれ配設され、前記複極板と前記膜−電極接合体の各電極触媒とをそれぞれ電気的に接続する給電体を備えて構成されることを特徴とする電解水製造装置。
上記〔1〕の電解水製造装置は、後述する図1に記載の電解水製造装置であり、後述する図2に記載の電解槽を有している。この電解水製造装置は、第1電解室内(例えば陽極室)及び第2電解室内(例えば陰極室)に電解原水を順次供給することにより、固体高分子電解質膜へ水を供給するとともに、固体高分子電解質膜を電解質として水の電解が行われ、電解により発生したガスが第1電解室内(酸素ガス)及び第2電解室内(水素ガス)にそれぞれ供給される。第1電解室内及び第2電解室内には、ガス拡散能を有する給電体がそれぞれ配設されているため、供給されたガスは微細な気泡として電解水内に分散されて速やかに溶存されるように構成されている。なお、第1電解室を陰極室とし、第2電解室を陽極室とするように構成してもよく、これらの極性を変更可能に構成してもよい。
〔2〕 前記給電体が金属繊維又は金属メッシュである〔1〕に記載の電解水製造装置。
上記〔2〕の電解水製造装置は、給電体が繊維状又は三次元構造を有するメッシュ状であるため、ガス拡散能が極めて高く、且つ微細なガスの気泡を繊維又は三次元構造金属メッシュ中に滞留させて保持するため、電解水内にガスを高濃度で溶存させることができる。
〔3〕 前記電極触媒の材質がそれぞれ白金又はイリジウム合金である〔1〕に記載の電解水製造装置。
上記〔3〕の電解水製造装置は、電極触媒の化学的安定性が高いため、強酸性の固体高分子電解質膜を用いることができる。
〔4〕 前記電極触媒の厚みがそれぞれ1〜100μmである〔1〕に記載の電解水製造装置。
上記〔4〕の電解水製造装置は、電極触媒が固体高分子電解質膜の表面に薄膜の電極触媒層が形成されている。
〔5〕 〔1〕に記載の電解水製造装置を用いる電解水の製造方法であって、
電解原水を電解槽の第1電解室及び第2電解室に順次送液するとともに、
電解槽に配設された複極板から給電体を通じて膜−電極接合体に通電することにより、膜−電極接合体内で水を電解し、
電解により発生した酸素ガス及び水素ガスをそれぞれ第1電解室内及び第2電解室内でその内部を流通する水に順次溶存させて電解水を得、
次いで、第2電解室から排出される前記電解水を活性炭フィルタに通じることを特徴とする電解水の製造方法。
上記〔5〕の電解水の製造方法は、電解原水を電解槽の第1電解室と第2電解室とに順次流通させて、固体高分子電解質膜を用いて電解することにより発生した酸素ガス及び水素ガスの両方を電解原水内に微細な気泡として分散させて溶存させる。そのため、装置内に大きな気泡が発生せず、発生した酸素ガス及び水素ガスを電解水内に高濃度で溶存させる。
〔6〕 前記電解原水の電気伝導度が0.5〜100(mS/m)である〔5〕に記載の電解水の製造方法。
上記〔6〕の電解水の製造方法は、電解原水として水道水のみならず、逆浸透膜処理水やイオン交換樹脂処理水のような電解質が除去された水を用いることができる。
〔7〕 電解原水100(mL)当たりの電解電気量が60〜180クーロンである〔5〕に記載の電解水の製造方法。
上記〔7〕の電解水の製造方法は、電解に供する電気量が高いため、高度に電解された電解水が得られる。
本発明の電解水製造装置は、第1電解室(陽極室)で電解した水を第2電解室に流通してさらに電解して電解水を得る。そのため、得られる電解水のpHは、電解原水のpHと実質的に変動しない。即ち、水道水を電解原水として用いる場合、飲用に適した略中性の電解水が得られる。また、陽極室側と陰極室側とでそれぞれ電解して陽極電解水と陰極電解水とを得る従来の電解水製造装置とは異なり、一方の電解室で得られた水を廃棄する必要がない。また、第1電解室(陽極室)で電解した水を第2電解室に流通してさらに電解するため、印加される電気エネルギーが高くなり、得られる電解水の性質を大きく変更することができる。
本発明の電解水製造装置は、固体高分子電解質膜を電解質として電解を行うため、電解原水に電解質を添加しなくても効率的に電解が可能である。また、膜−電極接合体を用いて電解を行うため、装置の小型化が可能である。
本発明の電解水製造装置は、電解によって発生する酸素ガス及び水素ガスが、電解室内に配置されたガス拡散能を有する給電体によって電解水に微細に拡散する。そのため、電解水内に酸素ガス及び水素ガスを多量に溶存させることができる。
本発明の電解水製造装置の一例を示す概略構成図である。 本発明の電解水製造装置に用いる電解槽の一例を示す概略構成図である。
(1)装置の構成
先ず、本発明の電解水製造装置(以下、「本装置」ともいう)の構成について説明する。図1は、本装置の一構成例を示す概略構成図である。図2は、本装置に用いる電解槽50の一例を示す概略構成図である。
図1中、100は電解水製造装置である。筐体11内には、電解原水貯蔵容器13が配設されている。電解原水貯蔵容器13の底部には、ポンプ15を介装する配管17の一端が接続されており、配管17の他端は電解槽50の入口に接続されている。電解槽50の出口側には、配管21の一端が接続されており、配管17の他端は活性炭フィルタ23の入口側に接続されている。活性炭フィルタ23の出口側には電解水の取出口が形成されている。25は電解水受水容器であり、29は電解原水貯蔵容器13の上部を覆う蓋である。ポンプ15及び電解槽50は、制御部27によって制御される。
図2中、50は電解槽である。電解槽50は中空の箱状に形成されており、その対向する外壁には、一対の複極板31及び33がそれぞれ互いに平行に配設されている。複極板31及び33は、不図示の制御部を介して電源に接続されている。電解槽50の内部は、膜−電極接合体(以下、MEAということがある)40によって仕切られて、複極板31側に第1電解室(陽極室)60が形成され、複極板33側に第2電解室(陰極室)70が形成されている。MEA40は、固体高分子電解質膜45の一表面に電極触媒41が密着して形成されており、反対側の表面には電極触媒43が密着して形成されている。第1電解室60側に形成された複極板31と電極触媒41とは、第1電解室60内に配設された給電体35によって電気的に接続されている。第2電解室70側に形成された複極板33と電極触媒43とは、第2電解室70内に配設された給電体37によって電気的に接続されている。第1電解室60の出口側と第2電解室70の入口側とは、電解槽50外で流通管19によって液密に接続されている。
筐体11、電解原水貯蔵容器13、配管17、21、流通管19、電解水受水容器25、及び蓋29は、それぞれ管内樹脂コーティングを施したステンレス、アルミニウム、樹脂等の公知の材質で構成することができる。ポンプ15についても、公知の構成を採用すれば良い。
電解槽50を構成する複極板31、33は、銅、銀、白金、白金合金、チタン等の公知の電極材料で構成することができる。
MEA40を構成する固体高分子電解質膜45は、陽イオン交換樹脂膜や陰イオン交換樹脂膜が用いられる。好ましくは、スルホン酸基を有するフッ素樹脂系の陽イオン交換樹脂膜が用いられる。固体高分子電解質膜45の厚みは、10〜1000(μm)であり、50〜500(μm)であることが好ましく、100〜300(μm)であることがより好ましい。そのような高分子膜としては、市販品を用いることができる。
電極触媒41、43としては、白金やイリジウムの薄膜が用いられる。電極触媒の厚みは1〜100(μm)であり、5〜50(μm)であることが好ましく、10〜30(μm)であることがより好ましい。
電極触媒41、43は、固体高分子電解質膜45の表面にめっきやスパッタリング等を施すことにより、固体高分子電解質膜45の表面に密着して形成することができる。固体高分子電解質膜45は、電極触媒41、43によって完全に被覆されてはおらず、少なくとも酸素ガス及び水素ガスの透過を可能とする程度の微細な細孔が形成されている。
第1電解室60及び第2電解室70内に配設される給電体35、37は、第1電解室60及び第2電解室70内を電解原水(電解水)が流通できるように、且つMEA40内で発生した酸素ガス及び水素ガスを効率的に拡散できるように、通液性の多孔質構造又は三次元構造の金属メッシュを有していることが好ましい。このような構造を有することにより、電解により発生した酸素ガスや水素ガスを吸着して保持することにより気泡の移動を抑制し、微細な気泡が合一することを抑制できる。即ち、電解により発生した酸素ガスや水素ガスが電解水に溶解しきらずに、電解水の外に拡散することを抑制できる。
具体的には、金属メッシュや金属繊維であることが好ましい。金属メッシュや金属繊維の線径(繊維径)としては、0.1〜1000(μm)であることが好ましく、10〜300(μm)であることがより好ましい。
金属の材質としては、白金、白金合金、チタン、ステンレスが好ましい。
給電体35、37は、第1電解室60及び第2電解室70内に略均一に配設されていることが好ましい。給電体35、37を第1電解室60及び第2電解室70内に略均一に配設することにより、複極板から電極触媒に給電するに当たって、電極触媒の一点に集中的に給電されることを抑制するとともに、給電体と電極触媒との接触抵抗を低減して、MEAの寿命を向上できる。ここで略均一とは、第1電解室及び第2電解室の内部の液流通方向と直交する方向に均等に10分割した際に、給電体の存在量が10質量%以上相違しないことを意味する。
複極板31、33と、電極触媒41、43との間隔は、それぞれ1.0〜3.0(mm)が好ましく、1.0〜2.0(mm)が特に好ましい。
活性炭フィルタ23としては、活性炭等を吸着剤とする公知のフィルタを用いることができる。
(2)本装置の動作
次に、図1に記載の電解水製造装置100を用いて電解水を製造する方法について説明する。図2中の矢印は、装置内における水の流れ方向を示す。
電解水製造装置100の筐体11内には、電解原水貯蔵容器13が配設されている。ここに、蓋29を外して電解原水(電解される前の水)を供給する。電解原水貯蔵容器13内に貯蔵された電解原水は、制御部27によって制御されるポンプ15の駆動により配管17を通って電解槽50の陽極側である第1電解室60に送られる。第1電解室60に送られた電解原水は、MEA40の固体高分子電解質膜45に一部の水分を供給する。MEA40内では電解原水の電解が行われる。具体的には、制御部27によって複極板31に供給された電流が給電体35を介してMEA40に供給される。MEA40内では水が電解される。
電解の際、MEA40の陽極側では以下の電解が行われる。
2HO → O + 4H + 4e ・・・式(1)
また、塩化物電解質が溶解している場合、陽極では以下のように次亜塩素酸が生成される。
Figure 2021112730
電解の際、MEA40の陰極側では以下の電解が行われる。
2HO + 2e → H + 2OH ・・・式(3)
電解により発生した酸素ガスは、電極触媒41を透過して第1電解室60内に供給される。この際、酸素ガスは微細な気泡であるが、給電体35の存在により、酸素ガスが微細な気泡の状態で維持される。酸素ガスは、第1電解室60内を流れる電解水(電解原水)に分散して溶解する。この電解水は、全量が流通管19を通って、第2電解室70内に供給される。電解によって発生した水素ガスは、電極触媒43を透過して第2電解室70内に供給される。この際、水素ガスは微細な気泡の状態であるが、給電体37の存在によって、水素ガスが微細な気泡の状態で維持される。水素ガスは、第2電解室70内を流れる電解水に分散して溶解する。第2電解室70から排出された電解水は、配管21を通って活性炭フィルタ23を通って電解水受水容器25に供給される。
電解原水に印加する電流は、毎分0.1(L)の流速を有する電解原水に対して0.5〜10(A)が好ましく、1.0〜3.0(A)が特に好ましい。0.5(A)未満の場合は、電解水中の溶存酸素量及び溶存水素量を電解原水よりも十分に高くすることができない。10(A)を超える場合、大電流が流れるため、MEAの疲労が高まり極端に電解効率が落ちる傾向がある。また、電解原水100(mL)当たりの電解電気量が30〜600クーロンであることが好ましく、60〜180クーロンであることがより好ましい。
電解槽50に供給される電解原水の流量は0.1〜10(L/min)が好ましく、0.2〜1(L/min)が特に好ましい。
本装置100における電解原水の供給は、電解原水貯蔵容器に替えて水道の蛇口に接続することにより行うことができる。この場合、本装置内における水道水及びこれを電解して得られる電解水の移送は、水道の水圧により行うことができるため、ポンプ15を省略できる。
電解原水の電気伝導度は0.5〜100(mS/m)であることが好ましく、0.5〜20(mS/m)であることがより好ましい。また、本装置は、電解質が添加されていなくても効率的に電解を行う事ができるため、水道水であることが好ましい。電解質を添加する場合は、塩化物イオンを含まない電解質を用いることが好ましい。
以下、実施例及び比較例を参照して、本発明をより具体的に説明する。
〔実施例1〕
図1、2に記載の装置を構成した。固体高分子電解質膜としては、膜厚182(μm)のスルホン酸基を有するフッ素系高分子膜、電極触媒としては、陽極側は12.5(μm)のイリジウム、陰極側は12.5(μm)の白金を用いた。
水温24(℃)における電気伝導度15.0(mS/m)の電解原水(水道水)を1200(ml)の電解原水貯蔵容器13に入れ、ポンプ15を用いて電解槽50内に圧送するとともに、電流2(A)、電圧2.4(V)で電解を開始した。なお、電解原水の流速は毎分230(mL)とした。得られた電解水の生成直後の物理化学的パラメータを計測した。計測項目は、pH、酸化還元電位ORP(mv)、溶存酸素OD(ppm)、溶存水素DH(ppm)、電気伝導度EC(mS/m)、遊離塩素濃度FC(ppm)、解離指数pKwである。結果は表1に示した。
〔実施例2〕
水道水を逆浸透膜(RO膜)装置を用いて処理して得た、水温24(℃)における電気伝導度0.51(mS/m)の水を電解原水とし、電解条件を電流2(A)、電圧2.8(V)に変更した他は実施例1と同様に電解水を得た。
〔実施例3〕
電解原水を電気伝導度92.9(mS/m)のフランス産ミネラルウォーター(ヴィッテル、登録商標)に変更し、電解条件を電流2(A)、電圧1.9(V)に変更した他は実施例1と同様に電解水を得た。
〔比較例1〕
実施例1の装置から活性炭フィルタ23を省略した他は実施例1と同様に電解水を得た。
〔参考例1〕
実施例1と同様に電解水を得た。また、実施例1の装置から給電体35、37を省略した場合についても比較した。
Figure 2021112730
100・・・電解水製造装置
11・・・筐体
13・・・電解原水貯蔵容器
15・・・ポンプ
17、21・・・配管
19・・・流通管
23・・・活性炭フィルタ
25・・・電解水受水容器
27・・・制御部
29・・・蓋
31、33・・・複極板
35、37・・・給電体
40・・・膜−電極接合体
41、43・・・電極触媒
45・・・固体高分子電解質膜
60・・・陽極室
70・・・陰極室

図2中、50は電解槽である。電解槽50は中空の箱状に形成されており、その対向する内壁には、一対の複極板31及び33がそれぞれ互いに平行に配設されている。複極板31及び33は、不図示の制御部を介して電源に接続されている。電解槽50の内部は、膜−電極接合体(以下、MEAということがある)40によって仕切られて、複極板31側に第1電解室(陽極室)60が形成され、複極板33側に第2電解室(陰極室)70が形成されている。MEA40は、固体高分子電解質膜45の一表面に電極触媒41が密着して形成されており、反対側の表面には電極触媒43が密着して形成されている。第1電解室60側に形成された複極板31と電極触媒41とは、第1電解室60内に配設された給電体35によって電気的に接続されている。第2電解室70側に形成された複極板33と電極触媒43とは、第2電解室70内に配設された給電体37によって電気的に接続されている。第1電解室60の出口側と第2電解室70の入口側とは、電解槽50外で流通管19によって液密に接続されている。

Claims (7)

  1. 電解原水供給手段と、前記電解原水供給手段に接続された電解槽と、前記電解槽の出口側に接続された活性炭フィルタとから成る電解水製造装置であって、
    前記電解槽が、互いに平行に配設された一対の複極板を備えるとともに、
    陽イオン交換膜と前記陽イオン交換膜の各表面に密着して形成された液透過性の電極触媒とから成る膜−電極接合体が、前記複極板間に前記複極板と平行に配設されて前記電解槽の内部が仕切られて第1電解室及び第2電解室が形成され、且つ前記第1電解室の出口側と前記第2電解室の入口側とが前記電解槽の外部で液密に接続されて成り、
    前記第1電解室内及び前記第2電解室内にそれぞれ配設され、前記複極板と前記膜−電極接合体の各電極触媒とをそれぞれ電気的に接続する給電体を備えて構成されることを特徴とする電解水製造装置。
  2. 前記給電体が金属繊維である請求項1に記載の電解水製造装置。
  3. 前記電極触媒の材質がそれぞれ白金又はイリジウム合金である請求項1に記載の電解水製造装置。
  4. 前記電極触媒の厚みがそれぞれ1〜100(μm)である請求項1に記載の電解水製造装置。
  5. 請求項1に記載の電解水製造装置を用いる電解水の製造方法であって、
    電解原水を電解槽の第1電解室及び第2電解室に順次送液するとともに、
    電解槽に配設された複極板から給電体を通じて膜−電極接合体に通電することにより、膜−電極接合体内で水を電解し、
    電解により発生した酸素ガス及び水素ガスをそれぞれ第1電解室内及び第2電解室内でその内部を流通する水に順次溶存させて電解水を得、
    次いで、第2電解室から排出される前記電解水を活性炭フィルタに通じることを特徴とする電解水の製造方法。
  6. 前記電解原水の電気伝導度が0.5〜100(mS/m)である請求項5に記載の電解水の製造方法。
  7. 電解原水100(mL)当たりの電解電気量が60〜180クーロンである請求項5に記載の電解水の製造方法。

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