JP2016108309A - 化粧液及びその製造方法 - Google Patents

化粧液及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2016108309A
JP2016108309A JP2015021135A JP2015021135A JP2016108309A JP 2016108309 A JP2016108309 A JP 2016108309A JP 2015021135 A JP2015021135 A JP 2015021135A JP 2015021135 A JP2015021135 A JP 2015021135A JP 2016108309 A JP2016108309 A JP 2016108309A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
electrolyzed water
electrolytic
electrolyzed
chamber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015021135A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6085625B2 (ja
Inventor
孝吉 花岡
Kokichi Hanaoka
孝吉 花岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
BIOREDOX KENKYUSHO KK
Space Quatro Co Ltd
Original Assignee
BIOREDOX KENKYUSHO KK
Space Quatro Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by BIOREDOX KENKYUSHO KK, Space Quatro Co Ltd filed Critical BIOREDOX KENKYUSHO KK
Publication of JP2016108309A publication Critical patent/JP2016108309A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6085625B2 publication Critical patent/JP6085625B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Cosmetics (AREA)
  • Water Treatment By Electricity Or Magnetism (AREA)

Abstract

【課題】電解水を用いる化粧液であって、保湿性やフリーラジカル消去能が高い化粧液及びその製造方法を提供する。【解決手段】電解原水を隔膜式電解槽の第1電解室及び第2電解室で順次電解することにより得られる、pH(25℃)が5.5〜8.5、水の解離指数pKw(25℃)が13.0〜13.8、溶存水素濃度が0.1〜1.5ppm、溶存酸素濃度が8〜18ppmである電解水に、必要に応じて保湿成分や抗酸化成分を添加して化粧液とする。【選択図】 図1

Description

本発明は、化粧液及びその製造方法に関する。詳細には、所定条件で製造した電解水を配合する化粧液及びその製造方法に関する。
化粧水や美容液などの化粧液は、湿潤剤や抗酸化剤、抗炎症剤、キレート化剤、可溶化剤、防腐剤等の各種成分と、これらの溶剤である基剤と、から成るのが一般的である。溶剤としては一般に水が用いられる。化粧水や美容液は、通常80質量%以上が水から成る。湿潤剤や抗酸化剤、抗炎症剤、キレート化剤、可溶化剤、防腐剤等の成分として如何なる物質を用いるのかに関する研究は広く行われているが、基剤である水については化学的な見地からの研究は余り行われていない。
化粧液の基剤として用いる水は、pH7前後の精製水であるのが一般的である。精製水の溶存水素濃度及び溶存酸素濃度はそれぞれ0ppm及び8ppm前後であり、25℃における水の解離指数pKwは14である。水の解離指数pKwとは、水のイオン積をマイナス対数(−log)で示したものである。水を電気分解して得られる電解水は、pKw値が小さくなることが非特許文献1に開示されている。
電解水のpKwは小さくなるものの、アルカリイオン水などのpKwは13.8前後である。このpKw値は、通常の水よりは低い。しかし、pKw値を更に低くすることを目的として、印加する電解エネルギーを高くすると、pHが高くなり過ぎて化粧液の基剤としては適さなくなる。
高い電解エネルギーを印加して得られる電解水のpHを所定範囲内に保つために、従来様々な方法が用いられている。例えば、無隔膜式電解槽により電解することにより、あるいは、隔膜式電解槽で電解した陽極水と陰極水とを混合することにより混合電解水を得た後、次亜塩素酸等の有害物質を除去する方法や、隔膜式電解槽で電解を行う前又は後にpH調整剤を添加して陰極水のpHをコントロールする方法等が知られている。
特許文献1には、電解水を化粧水として用いることが開示されている。しかし、特許文献1に開示される電解水は、陽極水と陰極水とを混合して中和処理することを開示するのみである。
特開2003—175390号公報
Biophysical Chemistry 107 (2004) 71−82
本発明の課題は、電解水を用いる化粧液であって、保湿性やフリーラジカル消去能が高い化粧液及びその製造方法を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、電解原水を隔膜式電解槽の第1電解室及び第2電解室で順次電解して得た電解水を化粧液として用いることにより、保湿性やフリーラジカル消去能が高い化粧液を得ることができることを見出した。また、この電解水を基剤として所定の保湿成分及び抗酸化成分を添加することにより、更に高い保湿性やフリーラジカル消去能を有する化粧液を得ることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
上記目的を達成する本発明は、以下に記載するものである。
〔1〕 pH(25℃)が5.5〜8.5、水の解離指数pKw(25℃)が13.0〜13.8、溶存水素濃度が0.1〜1.5ppm、溶存酸素濃度が8〜18ppmである電解水を80質量%以上含んで成ることを特徴とする化粧液。
〔2〕 保湿成分を更に含む〔1〕に記載の化粧液。
〔3〕 抗酸化成分を更に含む〔1〕に記載の化粧液。
〔4〕 互いに平行に配設された一対の電極を備えるとともに、前記電極間に前記電極と平行に張設された隔膜により第1電解室及び第2電解室が形成されて成る流通型電解槽と、
前記第1電解室の出口側と前記第2電解室の入口側とを直接連結する流通管と、
を備える電解水製造装置を用いて、
前記第1電解室に電解原水を供給しながら電解して第1電解水を得る工程と、
前記第1電解水を前記流通管を通じて前記第2電解室に供給しながら電解して第2電解水を得る工程と、
を有することを特徴とする〔1〕に記載の化粧液の製造方法。
〔5〕 互いに平行に配設された一対の電極を備えるとともに、前記電極間に前記電極と平行に張設された隔膜により第1電解室及び第2電解室が形成されて成る流通型電解槽と、
前記第1電解室の出口側と前記第2電解室の入口側とを直接連結する流通管と、
前記流通管に接続された電解水取出管と、
を備える電解水製造装置を用いて、
前記第1電解室に電解原水を供給しながら電解して第1電解水を得る工程と、
前記第1電解水を前記電解水取出管から前記第1電解水の一部を装置外に取り出しつつ前記第2電解室に供給しながら電解して第2電解水を得る工程と、
を有することを特徴とする〔1〕に記載の化粧液の製造方法。
〔6〕 互いに平行に配設された一対の電極を備えるとともに、前記電極間に前記電極と平行に張設された隔膜により第1電解室及び第2電解室が形成されて成る流通型電解槽と、
前記第1電解室の出口側と前記第2電解室の入口側とを直接連結する流通管と、
前記流通管に形成された添加物供給口と、
を備える電解水製造装置を用いて、
前記第1電解室に電解原水を供給しながら電解して第1電解水を得る工程と、
前記添加物供給口から前記第1電解水に保湿成分及び/又は抗酸化成分を供給しつつ前記第2電解室に供給しながら電解して第2電解水を得る工程と、
を有することを特徴とする〔1〕に記載の化粧液の製造方法。
本発明の化粧液は、基剤として所定の電解水を用いているため、保湿性能が優れる。また、本発明の化粧液は、基剤である水に所定の電解水を用いているため、フリーラジカル消去能が高い。即ち、本発明の化粧液は、基剤である水が有効成分としても作用している。そのため、安全性が確認されていない成分や高価格の成分を用いることなく、高い性能を有する化粧液を製造することができる。
本発明の電解水製造装置の一例を示す概略構成図である。 本発明の電解水製造装置の他の例を示す概略構成図である。 本発明の電解水製造装置の他の例を示す概略構成図である。 本発明の電解水製造装置の他の例を示す概略構成図である。 本発明の電解水製造装置の他の例を示す概略構成図である。 本発明の電解水製造装置の他の例を示す概略構成図である。 精製水のみのDPPHラジカル消去能を示すスペクトルである。 実施例1の化粧液のDPPHラジカル消去能を示すスペクトルである。 実施例2の化粧液のDPPHラジカル消去能を示すスペクトルである。 比較例2の化粧液のDPPHラジカル消去能を示すスペクトルである。 参考例1の電解水のDPPHラジカル消去能を示すスペクトルである。 参考例2の電解水のDPPHラジカル消去能を示すスペクトルである。 参考例3の電解水のDPPHラジカル消去能を示すスペクトルである。
(1)化粧液
本発明の化粧液は、所定の電解水を80質量%以上含んで成る。本発明の化粧液は、湿潤成分、保湿成分及び抗酸化成分を含むことが好ましい。
(2)電解水
(2−1)電解水の物性値
本発明における電解水は、所定の物性値を有している。電解水のpH(25℃)は、5.5〜8.5であり、6.0〜8.0であることが好ましく、6.5〜7.5であることが特に好ましい。電解水のpHが5.5〜8.5の範囲外である場合、皮膚への刺激が強くなるため好ましくない。
なお、電解水のpHが5.5〜8.5の範囲外である場合に、酸又はアルカリを用いて中和し、pHを5.5〜8.5の範囲内にすることも考えられる。しかし、pHを調整する工程が付加される上に、肌に対する有効成分以外の成分を含むことになるため好ましくない。したがって、上記電解水のpHは、酸性物質やアルカリ性物質によって中和処理されていない電解水のpHを意味する。
本発明における電解水の解離指数pKw(25℃)は、13.0〜13.8であり、13.0〜13.6であることが好ましく、13.0〜13.4であることが特に好ましい。13.0未満である場合、印加する電解電流を相当量上げるには大きな電源が必要になる。また、電極の金属疲労が極端に増大することによる弊害が出る。13.8を超える場合、水道水などの常水とほとんど変わらず、水の解離効果が期待できない。
電解水の溶存水素濃度(25℃)は、0.1〜1.5ppmであり、0.2〜1.5ppmであることが好ましく、0.3〜1.5ppmであることが特に好ましい。0.1ppm未満である場合、ラジカル消去能が不十分である。1.5ppmを超える電解水は製造が困難である。
電解水の溶存酸素濃度(25℃)は、8〜18ppmであり、10〜18ppmであることが好ましく、12〜18ppmであることが特に好ましい。8ppm未満である場合、水道水などの常水とほとんど変わらず、水の解離効果が期待できない。18ppmを超える電解水は製造が困難である。
このような電解水は、電解原水(電解する前の水)を所定の方法で電解することによって製造することができる。製造方法については後述する。
本発明の化粧液における電解水の配合量は、80〜100質量%であり、82〜98質量%であることが好ましく、83〜97質量%であることが好ましい。80質量%未満である場合、保湿性能やラジカル消去能が不十分である。
(2−2)電解水の製造方法
本発明に用いる電解水は、互いに平行に配設された一対の電極を備えるとともに、前記電極間に前記電極と平行に張設された隔膜により第1電解室及び第2電解室が形成されて成る流通型電解槽を用いて、第1電解室に電解原水を供給しながら電解して第1電解水を得、この第1電解水を第2電解室に供給しながら電解することによって製造される。
(2−3)電解水の製造装置
(a)装置の構成
先ず、本発明の電解水製造装置(以下、「本装置」ともいう)の構成について説明する。図1は、本装置の一構成例を示す概略構成図である。
図1中、100は電解水製造装置で、50は電解槽である。中空の箱状の電解槽50の内部には、電極17及び33が槽内の1側壁に沿って互いに平行に配設されている。電極17及び33は不図示の電源にそれぞれ配線により接続されている。
23は隔膜であり、電極17と33との間であって電極17及び33と平行に張設されている。隔膜23によって、電解槽50の内部空間は液密に二分されている。隔膜23によって二分された電解槽50の電極17側の空間は第1電解室15を構成し、電極33側の空間は第2電解室35を構成する。
第1電解室15の入口13側には、電解原水供給管11の一端が接続されている。電解原水供給管11の他端は不図示の電解原水供給源(水道の蛇口や水タンク)に接続されている。第1電解室15の出口19側には、流通管21の一端が接続されている。流通管21の他端は第2電解室35の入口31側に接続されている。第2電解室35の出口37側には、電解水取出管39が接続されている。
本装置100は、電解原水供給管11から第1電解室15内に電解原水を供給し、第1電解室15から流通管21を通って第2電解室35へと流通し、次いで電解水取出管39から装置外部に取り出されるように構成されている。
電極17及び33は、電気化学的に不活性な金属板で形成されている。金属材料としては、白金、白金合金等が好ましい。電極17及び33の厚さは、0.1〜2.0mmが好ましく、0.5〜1.5mmが特に好ましい。電極17と電極33との間隔は、3.0〜1.0mmが好ましく、2.0〜1.0mmが特に好ましい。電極の極性は不図示の制御部によって自在に切り換え可能に構成されていることが好ましい。即ち、電極17及び33の任意の一方を陽極とし、他方を陰極とすることができるように構成されていることが好ましい。電極の極性を適宜切り換えることにより、電解原水に起因するスケール等が電極に付着することを抑制して電極の寿命を延長できる。
隔膜23としては、イオン交換膜や無電荷膜等の電解隔膜として従来使用されているものが適宜使用できる。例えば、日本ゴアテックス社製の非荷電膜(商品名:ゴアテックスSGT−010−135−1)を用いることができる。
流通管21や電解水取出管39には、遊離塩素除去フィルタが介装されていても良い。図2は流通管21に遊離塩素除去フィルタが介装されている電解水製造装置101である。この電解水製造装置101の流通管21には、遊離塩素除去フィルタ41が介装されている。これにより、第1電解室(陽極)で生成した遊離塩素を除去した後に添加物を添加することができる。遊離塩素除去フィルタとしては、活性炭やゼオライト等を吸着剤とする公知のフィルタを用いることができる。
(b)本装置の動作
次に、図1に記載の電解水製造装置100を用いて電解水を製造する方法について説明する。図1中の矢印は、装置内における水の流れ方向を示す。以下の説明では、電極17を陽極とし、電極33を陰極として説明する。
電解原水供給管11の一端から供給される電解原水は、電解原水供給管11内を通って第1電解室15の入口13側から第1電解室15内に供給される。電解原水は電極17、33に印加される直流電圧電流により電解される(ここで電解されて得た電解水を「第1電解水」ともいう)。その後、第1電解水は第1電解室15の出口19側から流通管21に送られる。
その後、第1電解水は、第2電解室35の入口31側から第2電解室35内に供給される。第1電解水はここで更に電解される(ここで電解されて得た電解水を「第2電解水」ともいう)。次いで、第2電解水は第2電解室35の出口37側から電解水取出管39を通って装置外に取り出される。
電解原水に印加する電流は、毎分1Lの流速を有する電解原水に対して0.5A〜10Aが好ましく、1A〜5Aが特に好ましい。0.5A未満の場合は、電解水中の溶存酸素量及び溶存水素量を電解原水よりも高くすることができない。10Aを超える場合、大電流が流れるため、電極の疲労が高まり極端に電解効率が落ちる傾向がある。
電解槽50に供給される電解原水の流量は0.5〜10L/minが好ましく、1〜5L/minが特に好ましい。
(3)湿潤成分
本発明の化粧液には、湿潤成分が配合されていることが好ましい。本発明における湿潤成分としては、ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、ペンチレングリコール、ソルビトール、グリセリンのような多価アルコールが例示される。これらの湿潤成分は2種類以上を組み合わせて用いても良い。湿潤成分の配合量は、それぞれ0.1〜20質量%であることが好ましく、0.5〜10質量%であることがより好ましい。
(4)保湿成分
本発明の化粧液には、保湿成分が配合されていることが好ましい。本発明における保湿成分としては、セリン、グリシン、グルタミン酸、アラニン、リシン、アルギニン、トレオニン、プロリンのようなアミノ酸が例示される。この他にもクズ根エキス、アロエベラ葉エキス、クロレラエキス、ベタイン、フラーレン、加水分解コラーゲン、dl−ピロリドンカルボン酸ナトリウム、トレハロース、パンテノール、ヒト遺伝子組替オリゴペプチド、ヒアルロン酸及びその塩、ジ酢酸ジペプチドジアミノプチロイルベンジルアミドが挙げられる。
本発明で使用されるクズ根エキスとは、葛の根から熱水等で抽出された抽出物であり、デンプン質、各種フラボノイドなどを含有する。例えば、市販品として、一丸ファルコス株式会社製のファルコレックスカッコン等を用いることができる。
本発明で使用されるアロエベラ葉エキスとは、アロエベラの葉の液汁からアロインを除去して得られた抽出物であり、アロエエモジン、ムコ多糖体などを含有する。例えば、市販品として、一丸ファルコス株式会社製のアロエベラリキッド等を用いることができる。
本発明で使用されるクロレラエキスとは、クロレラを熱水で抽出して得られた抽出物であり、各種蛋白質、β−カロチンなどを含有する。例えば、市販品として、一丸ファルコス株式会社製のビオセルアクトクロレラ等を用いることができる。
これらの保湿成分は2種類以上を組み合わせて用いても良い。保湿成分を用いる場合、その配合量は、それぞれ0.0001〜1質量%であり、0.0005〜0.2質量%であることが好ましく、0.001〜0.1質量%であることがより好ましい。
(5)抗酸化成分
本発明の化粧液には、抗酸化成分が配合されていることが好ましい。本発明における抗酸化成分とは、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンP等の各種ビタミン類、チャ葉エキス、セイヨウシロヤナギ樹皮エキス、カミツレ花エキス、ツボクサエキスのような植物抽出エキス、グレープフルーツ果実エキスが例示される。チャ葉エキス、セイヨウシロヤナギ樹皮エキス、カミツレ花エキス、ツボクサエキス、グレープフルーツ果実エキスを用いることが好ましい。これらの保湿成分は2種類以上を組み合わせて用いても良い。
本発明で使用されるツボクサエキスとは、セリ科植物のツボクサの葉・茎から水又は含水アルコールで抽出された抽出物であり、トリテルペノイドなどを含有する。例えば、市販品として、香栄興業株式会社製のツボクサエキス等を用いることができる。
本発明で使用されるチャ葉エキスとは、茶葉から水又は含水アルコールで抽出された抽出液であり、タンニン、カフェイン、アミノ酸、ビタミンCなどを含有する。例えば、市販品として、丸善製薬株式会社製の緑茶抽出液等を用いることができる。
本発明で使用される西洋シロヤナギ樹皮エキスは、西洋シロヤナギ樹皮から30%1,3−ブチレングリコール水溶液で抽出された抽出物であり、サリシンなどを含有する。例えば、市販品として、一丸ファルコス株式会社製の西洋シロヤナギ樹皮エキス等を用いることができる。
本発明で使用されるグレープフルーツ果実エキスとは、グレープフルーツ果実から抽出された抽出物であり、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンP、クエン酸などを含有する。例えば、市販品として、一丸ファルコス株式会社製のファルコレックスグレープフルーツ等を用いることができる。
本発明で使用されるカミツレ花エキスとは、カミツレ(カモミール)の花から熱水等で抽出された抽出物であり、カマズレン、アズレン、ビサボロール、各種フラボノイドなどを含有する。例えば、市販品として、一丸ファルコス株式会社製のカミツレリキッド等を用いることができる。
抗酸化成分の配合量は、それぞれ0.0001〜1質量%であることが好ましく、0.0005〜0.2質量%であることがより好ましく、0.001〜0.1質量%であることがより好ましい。
本発明で規定する所定の電解水を用いる場合、水の溶解力が向上するので、水に難溶性の保湿成分や抗酸化成分を添加してその溶解度を向上させることもできる。しかし、これらの成分が依然として水溶性ではない場合、界面活性剤等を用いて可溶化して添加することが好ましい。界面活性剤としては、グリセリン脂肪酸エステルやポリソルベート等の公知の界面活性剤を適宜選択して用いることができる。界面活性剤としては、可溶化能が高いポリソルベート80が好ましい。
本発明の化粧液には、必要に応じてEDTA−2Na等の公知のキレート化剤を添加しても良い。また、メチルパラベン、プロピルパラベン、フェノキシエタノール等の公知の防腐剤を添加しても良い。
本発明の化粧液として特に好ましいのは、
ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、ペンチレングリコールの1種又は2種以上をそれぞれ0.5〜10質量%と、
セリン、グリシン、グルタミン酸、アラニン、リシン、アルギニン、トレオニン、プロリン、クズ根エキス、アロエベラ葉エキス、クロレラエキス、ベタイン、フラーレン、加水分解コラーゲン、dl−ピロリドンカルボン酸ナトリウム、トレハロース、パンテノール、ヒト遺伝子組替オリゴペプチド、ヒアルロン酸及びその塩、ジ酢酸ジペプチドジアミノプチロイルベンジルアミドの中から選択される2種類以上をそれぞれ0.001〜0.1質量%と、
チャ葉エキス、セイヨウシロヤナギ樹皮エキス、カミツレ花エキス、ツボクサエキス、グレープフルーツ果実エキスの中から選択される1種類以上をそれぞれ0.001〜0.1質量%と、
EDTA−2Naを0.01〜0.1質量%と、
ポリソルベート80を0.01〜0.5質量%と、
メチルパラベン、プロピルパラベン、フェノキシエタノールの中から選択される1種類以上をそれぞれ0.01〜1質量%と、
を含み、残余を前述の電解水とする化粧液である。
この組成の化粧液は、電解水と組み合わせることにより、保湿性能及びフリーラジカル消去能が特に高くなる。
本発明の化粧液は、前述の方法により製造した電解水に保湿成分や抗酸化成分を添加して溶解することにより製造することができる。また、後述する方法により、第1電解水に保湿成分や抗酸化成分を添加し、この保湿成分や抗酸化成分が添加された第1電解水を第2電解室で更に電解処理することにより製造しても良い。本発明の化粧液を後者の方法で製造する場合は、保湿成分や抗酸化成分の酸化を防ぎ、保湿成分や抗酸化成分の効果をより高く発揮させることができるため好ましい。
(6)電解水製造装置の他の構成例1
(6−1)装置の構成
図3は、本装置の他の構成例を示す概略構成図である。図1と同一の構成には同一の符号を付してその説明を省略する。
本装置200の流通管21には添加物供給口22が形成されており、添加物供給口22には添加物供給管25の一端が接続されている。添加物供給管25の他端は、添加物供給タンク29に接続されている。添加物供給管25には開閉バルブ27が介装されている。そして、添加物供給タンク29から、流通管21に形成された添加物供給口22を介して添加物を添加することができるように構成されている。
開閉バルブ27は、図3においては三方バルブを使用したが、これに限られず、ボールバルブやフロート式弁等の流路を自在に開閉できるものであればあらゆるものを用いることができる。
添加物供給管25には、送液ポンプが介装されていても良い。また、添加物供給管25に図中矢印と逆方向に電解原水が流入することを防止するため、逆止弁を介装していても良い。
(6−2)本装置の動作
次に、図3に記載の電解水製造装置200を用いて電解水を製造する方法について説明する。図3中の矢印は、装置内における水の流れ方向を示す。以下の説明では、電極17を陽極とし、電極33を陰極として説明する。
電解原水供給管11の一端から供給される電解原水は、電解原水供給管11内を通って第1電解室15の入口13側から第1電解室15内に供給される。電解原水は電極17、33に印加される直流電圧電流により電解され、第1電解水が製造される。その後、第1電解水は第1電解室15の出口19側から流通管21に送られる。
第1電解水に添加物が添加されない場合は、開閉バルブ27は閉じられており、第1電解水はそのまま第2電解室35に送られる。一方、第1電解水に添加物が添加される場合には、開閉バルブ27が開かれて添加物が添加される。添加物は添加物供給タンク29から添加物供給管25を通って添加物供給口22から添加物供給管21内に供給される。
その後、第1電解水は、第2電解室35の入口31側から第2電解室35内に供給される。第1電解水はここで更に電解されて第2電解水が製造される。次いで、第2電解水は第2電解室35の出口37側から電解水取出管39を通って装置外に取り出される。
本発明の電解水製造装置は、電解原水を第1電解室で電解した後に保湿成分や抗酸化成分を添加し、更に第2電解室で保湿成分や抗酸化成分とともに電解することができる。このように電解することにより、保湿成分や抗酸化成分が陽極側(第1電解室)で電解されて酸化されることを防止できる。また、保湿成分や抗酸化成分を添加した後、電解することにより、保湿成分や抗酸化成分の活性を高めることができる。
抗酸化成分としてL−アスコルビン酸を添加する場合を例として以下に説明する。以下の説明において、L−アスコルビン酸の骨格部はAsAと略記する。また、L−アスコルビン酸の2位と3位のエンジオール基を含めて、L−アスコルビン酸をHO−AsA−OHと略記する。O=AsA=Oはデヒドロアスコルビン酸を示す。
陽極におけるL−アスコルビン酸と水の電極反応は、以下のように表される。L−アスコルビン酸は陽極において下式(1)〜(4)のように反応してデヒドロアスコルビン酸を生成する。
Figure 2016108309
即ち、L−アスコルビン酸は陽極における電極反応で酸化されてデヒドロアスコルビン酸を生成する。そのため、L−アスコルビン酸のラジカル消去能が消滅する。
一方、L−アスコルビン酸は陰極において下式(5)〜(6)のように反応する。
Figure 2016108309
陰極ではL−アスコルビン酸の酸化反応は行われず、還元的雰囲気にあるのでフリーラジカルに対して電子供与体として働き、DPPH(1,1−ジフェニル−2−ピクリルヒドラジル)のようなフリーラジカルを消去できる。
即ち、電解原水を陽極で電解した後に、化粧液に添加する各種添加剤を添加することにより、各種添加剤が陽極側で酸化されることを防ぐことができる。
(7)電解水製造装置の他の構成例2
図4は、本発明の電解水製造装置の他の例を示す構成図である。図3の装置200における添加物供給口22には、添加物供給管25に代えて第1電解水取出管65が接続されている。第1電解水取出管65には、流量調整バルブ67が介装されている。その他、図1と同一の構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
この装置201を用いる場合、第1電解室で電解して得た第1電解水の一部を第1電解水取出管65側に送って排水することができる。その結果、第2電解室に送る第1電解水の流量を減じることができる。これにより、第1電解室における電解電気量よりも第2電解室における電解電気量を大きくすることができる。その結果、従来装置を用いる場合では得られない物性値の電解水を製造することができる。
電解水製造装置201を用いる場合、流通管21から外部に排出する第1電解水の流量と第2電解室側に送る第1電解水の流量との比は、1:19〜19:1が好ましく、1:10〜10:1が更に好ましい。
(8)電解水製造装置の他の構成例3
図5は、本発明の電解水製造装置の更に他の例を示す構成図である。図3の装置における流通管21には添加物供給管25の他に第1電解水取出管65が接続されている。第1電解水取出管65には、流量調整バルブ67が介装されている。
この装置202を用いる場合、第1電解室で電解して得た第1電解水の一部を第1電解水取出管65側に送って排水することができる。更に、この第1電解水に添加物を添加することができる。その結果、第2電解室に送る第1電解水の流量を減じるとともに添加物を添加することができる。これにより、第1電解室における電解電気量よりも第2電解室における電解電気量を大きくすることができる。その結果、得られる電解水の物性値を従来装置を用いる場合と比較して大きく変化させることができるとともに、添加物の活性を高めることができる。
(9)電解水製造装置の他の構成例4
本装置は複数の電解槽50が設けられていても良い。図6は、電解槽が複数設けられた電解水製造装置である。この装置203は、電解槽50が直列に接続されている。これにより、電解原水を複数回電解することができ、印加する電解電気量を増加させることができる。
以下、実施例、比較例及び参考例を参照して、本発明をより具体的に説明する。
〔DPPH消去能の測定方法〕
DPPH(1,1−ジフェニル−2−ピクリルヒドラジル)フリーラジカルのラジカル消去能は電子スピン共鳴装置で計測した。電子スピン共鳴装置としては、日機装株式会社製の電子スピン共鳴装置ES−10を用いた。100μMのDPPHエタノール溶液100μLと試料溶液100μLとを混合撹拌し、電子スピン共鳴装置を用いてDPPHラジカルの消去能を計測した。
図7は標準の値を決めるために精製水のみを用いて行った電子スピン共鳴装置による測定の結果である。図7に示したようにABシグナル強度に対するCDシグナル強度を示すシグナル強度比は0.35である。このシグナル強度比が0.35以上であれば、DPPHフリーラジカルを殆ど消去しないことを意味する。
〔実施例1〕
図1に示した電解水製造装置を構成した。電解槽の内部空間は15cm×10cm×0.3cmの直方体であり、電極としては140mm×100mmの板状に形成した白金電極を用いた。電極間距離は2mmとした。電解原水としては、pH(25℃)が6.7、溶存酸素濃度(25℃)が7.8ppm、溶存水素濃度(25℃)が0ppb、水の解離指数pKw(25℃)が14.0の精製水を用いた。この構成の電解水製造装置を用いて、電解原水の流速を2L/min.、印加電流2Aとして電解水を製造した。得られた電解水は、pH(25℃)が7.5、溶存水素濃度(25℃)が0.35ppm、溶存酸素濃度(25℃)が14.0ppm、水の解離指数pKw(25℃)が13.1であった。
この電解水を試料としてDPPHフリーラジカル消去能を測定した。その結果を図8に示した。シグナル強度比は0.26であり、電解前の精製水と比較して小さい値であった。即ち、精製水と比較してDPPHフリーラジカル消去能が大きかったことを意味する。
この電解水の化粧液としての性能を評価した。性能の評価は、被験者の肌の水分量を計測することにより行った。肌の水分量の計測は、肌表面の電気抵抗を生体電気インピーダンス法で測定することにより行った。測定には、Moisture Checker(スカラ株式会社製)を用いた。30歳から50歳の女性被験者20名を対象として、額、目尻及び頬の3カ所の水分測定をそれぞれ行った。洗顔後、本発明の電解水を化粧水として施用し、30分経過後に肌の水分量を測定した。測定結果は、表1のとおり、肌の水分量に応じて+5>+4>+3>+2>+1>0>−1>−2>−3>−4>−5の11段階のスコアで評価し、結果を表2に示した。
本発明の電解水を化粧水として用いた場合は、額、目尻及び頬の平均スコアは0.8、0.7、0.7といずれも高い値を示した。
Figure 2016108309

Figure 2016108309
〔実施例2〕
実施例1で得られた電解水にブチレングリコール、ジプロピレングリコール、ペンチレングリコール、フラーレン、加水分解コラーゲン、dl−ピロリドンカルボン酸ナトリウム、トレハロース、パンテノール、ツボクサエキス、ヒト遺伝子組替オリゴペプチド、ヒアルロン酸ナトリウム、ジ酢酸ジペプチドジアミノプチロイルベンジルアミド、チャ葉エキス、セイヨウシロヤナギ樹皮エキス、カミツレ花エキス、クズ根エキス、アロエベラ葉エキス、クロレラエキス、ソルビトール、ベタイン、セリン、グリシン、グルタミン酸、アラニン、リシン、アルギニン、トレオニン、プロリン、ツボクサエキス、グレープフルーツ果実エキス、EDTA−2Na、ポリソルベート80を表3の比率で配合し、化粧液を調製した。
Figure 2016108309
この化粧液を用いて、実施例1と同じ方法でDPPHフリーラジカル消去能を測定し、結果を図9に示した。シグナル強度比は0.18であり、精製水及び実施例1の電解水よりも更に小さい値であった。即ち、精製水及び実施例1の電解水と比較してDPPHフリーラジカル消去能が大きかったことを意味する。
また、この化粧液を用いて、実施例1と同じ方法で肌の水分量を測定し、結果を表2に示した。本発明の電解水に添加剤を添加して成る化粧水を用いた場合、額、目尻及び頬の平均スコアは1.6、1.3、1.2といずれも高い値を示した。
〔比較例1〕
実施例1で用いた電解原水、即ちpH(25℃)が6.7、溶存酸素濃度(25℃)が7.8ppm、溶存水素濃度(25℃)が0ppb、水の解離指数pKw(25℃)が14.0の精製水を用いて、実施例1と同じ方法で肌の水分量を測定し、結果を表2に示した。精製水を化粧水として用いた場合、額、目尻及び頬の平均スコアは−1、0.05、−0.4であり、本発明の化粧液よりも保湿性能が低かった。
〔比較例2〕
実施例2の化粧液の成分のうち、電解水を精製水に置換した以外は実施例2と同様に化粧液を調製した。この化粧液を用いて、実施例1と同じ方法で肌の水分量を測定し、結果を表2に示した。また、この化粧液を用いて、実施例1と同じ方法でDPPHフリーラジカル消去能を測定し、結果を図10に示した。シグナル強度比は0.29であり、精製水よりは小さい値であったが、実施例1−2の化粧液よりは大きな値であった。即ち、実施例1−2の化粧液と比較してDPPHフリーラジカル消去能が小さかったことを意味する。
〔参考例1〕
図3に示した電解水製造装置を構成した。電解槽の内部空間は15cm×10cm×0.3cmの直方体であり、電極としては140mmx100mmの板状に形成した白金電極を用いた。電極間距離は2mmとした。電解原水としては、少量の電解質を含む水道水を用いた。添加物供給タンクには、2mMのL−アスコルビン酸水溶液が充填されている。この構成の電解水製造装置を用いて、電解原水の流速を2L/min.、添加物供給管からのL−アスコルビン酸水溶液の供給速度を100ml/min.、印加電流2Aとして電解水を製造した。
この電解水を試料としてDPPHフリーラジカル消去能を測定した。その結果を図11に示した。シグナル強度比は0.07と非常に小さく、DPPHフリーラジカル消去能が大きかった。即ち、L−アスコルビン酸は陽極室で電解されていないため、デヒドロアスコルビン酸になることはなく、DPPHフリーラジカル消去能が大きかったことを意味する。
〔参考例2〕
参考例1で得た電解水と同じ濃度のL−アスコルビン酸を予め電解原水に添加し、参考例1と同じ装置を用いて同様に電解水を製造した。なお、流通管の添加物供給口からはL−アスコルビン酸は添加していない。
この電解水を試料としてDPPHフリーラジカル消去能を測定した。その結果を図12に示した。シグナル強度比は0.34であり、精製水のみの場合と殆ど同じであった。即ち、L−アスコルビン酸は陽極室で電解されてデヒドロアスコルビン酸になったため、DPPHフリーラジカル消去能を発現しなかったことを意味する。
〔参考例3〕
参考例1と同じ電解原水及び装置を用いて同様に電解水を製造した。なお、流通管の添加物供給口からはL−アスコルビン酸は添加していない。得られた電解水に参考例1で得た電解水と同じ濃度のL−アスコルビン酸を添加して試料とした。
これを試料としてDPPHフリーラジカル消去能を測定した。その結果を図13に示した。シグナル強度比は0.11であり、DPPHフリーラジカル消去能が大きかった。即ち、L−アスコルビン酸は陽極室で電解されていないため、デヒドロアスコルビン酸になることはなく、DPPHフリーラジカル消去能が大きかったことを意味する。しかし、参考例1の方がより強いDPPHフリーラジカルに対する消去能を示した。参考例1は、陰極室においてL−アスコルビン酸が溶解している第1電解水が電解されるのに対して、参考例3では電解された後の電解水にL−アスコルビン酸を添加している点で相違する。L−アスコルビン酸が溶媒とともに陰極室で電解されることにより、L−アスコルビン酸の解離が大きくなり、その結果、L−アスコルビン酸の活性が高まるものと考えられる。
〔参考例4〕
参考例1と同じ電解原水及び装置を用いて同様に電解水を製造した。この電解水の25℃における物理化学的パラメータを計測した。また、Davisの改良した式(“Ionic Equilibrium”、45頁、著者:James N. Butter、John Willy & Sons, Inc.発行)を用いて水の解離指数pKwを求めた。表4にその結果を示した。表4において、ORPは酸化還元電位で比較電極の値を示している。DO、DH、EC、FCはそれぞれ溶存酸素濃度、溶存水素濃度、電気伝導度、遊離塩素濃度である。
〔参考例5〕
参考例1で用いた電解水生成装置を用いて参考例1と同じ電解原水を添加物タンクに入れ、電解槽内に供給して陰極側のみで電解して電解水を製造した。陰極側から取り出した電解水の物理化学的パラメータを計測した。その結果を表4に示した。
Figure 2016108309
流速及び印加電流が同一の場合、参考例2では過飽和の溶存酸素が生成している。また、参考例2では参考例5よりも高い濃度の溶存水素が生成される。また、電解水のpKwの値が小さいほど水のイオン積が大きいことを意味し、溶媒である水の活性が高いこと示している。即ち、pKwが小さくなると、溶質を良く溶かし、溶質の反応性が高まる。陽極及び陰極で電解した参考例2の電解水は、陰極のみで電解した参考例5の電解水と比較して水のイオン積が大きかった。なお、参考までに電解をしていない純水のイオン積は14.0である。
〔参考例6〕
参考例1で得た電解水と同じ濃度のL−アスコルビン酸を純水に添加してDPPHフリーラジカル消去能を測定した。また、参考例1で得た電解水と同じ濃度のL−アスコルビン酸を市販のアルカリイオン水に添加してDPPHフリーラジカル消去能を測定した。純水を用いた時のシグナル強度比を1.0とした場合、アルカリイオン水を用いた時のシグナル強度比は0.98であり、参考例1で製造した電解水のシグナル強度比は0.60であった。
100、101、200、201、202、203・・・電解水製造装置
11・・・電解原水供給管
13・・・第1電解室入口
15・・・第1電解室
17、33・・・電極
19・・・第1電解室出口
21・・・流通管
22・・・添加物供給口
23・・・隔膜
25・・・添加物供給管
27・・・開閉バルブ
29・・・添加物タンク
31・・・第2電解室入口
35・・・第2電解室
37・・・第2電解室出口
39・・・電解水取出管
41・・・遊離塩素除去フィルタ
50・・・電解槽
65・・・第1電解水取出管
67・・・流量調整バルブ

特開2003−175390号公報
Figure 2016108309
流速及び印加電流が同一の場合、参考例では過飽和の溶存酸素が生成している。また、参考例では参考例5よりも高い濃度の溶存水素が生成される。また、電解水のpKwの値が小さいほど水のイオン積が大きいことを意味し、溶媒である水の活性が高いこと示している。即ち、pKwが小さくなると、溶質を良く溶かし、溶質の反応性が高まる。陽極及び陰極で電解した参考例の電解水は、陰極のみで電解した参考例5の電解水と比較して水のイオン積が大きかった。なお、参考までに電解をしていない純水のイオン積は14.0である。

Claims (6)

  1. pH(25℃)が5.5〜8.5、水の解離指数pKw(25℃)が13.0〜13.8、溶存水素濃度が0.1〜1.5ppm、溶存酸素濃度が8〜18ppmである電解水を80質量%以上含んで成ることを特徴とする化粧液。
  2. 保湿成分を更に含む請求項1に記載の化粧液。
  3. 抗酸化成分を更に含む請求項1に記載の化粧液。
  4. 互いに平行に配設された一対の電極を備えるとともに、前記電極間に前記電極と平行に張設された隔膜により第1電解室及び第2電解室が形成されて成る流通型電解槽と、
    前記第1電解室の出口側と前記第2電解室の入口側とを直接連結する流通管と、
    を備える電解水製造装置を用いて、
    前記第1電解室に電解原水を供給しながら電解して第1電解水を得る工程と、
    前記第1電解水を前記流通管を通じて前記第2電解室に供給しながら電解して第2電解水を得る工程と、
    を有することを特徴とする請求項1に記載の化粧液の製造方法。
  5. 互いに平行に配設された一対の電極を備えるとともに、前記電極間に前記電極と平行に張設された隔膜により第1電解室及び第2電解室が形成されて成る流通型電解槽と、
    前記第1電解室の出口側と前記第2電解室の入口側とを直接連結する流通管と、
    前記流通管に接続された電解水取出管と、
    を備える電解水製造装置を用いて、
    前記第1電解室に電解原水を供給しながら電解して第1電解水を得る工程と、
    前記第1電解水を前記電解水取出管から前記第1電解水の一部を装置外に取り出しつつ前記第2電解室に供給しながら電解して第2電解水を得る工程と、
    を有することを特徴とする請求項1に記載の化粧液の製造方法。
  6. 互いに平行に配設された一対の電極を備えるとともに、前記電極間に前記電極と平行に張設された隔膜により第1電解室及び第2電解室が形成されて成る流通型電解槽と、
    前記第1電解室の出口側と前記第2電解室の入口側とを直接連結する流通管と、
    前記流通管に形成された添加物供給口と、
    を備える電解水製造装置を用いて、
    前記第1電解室に電解原水を供給しながら電解して第1電解水を得る工程と、
    前記添加物供給口から前記第1電解水に保湿成分及び/又は抗酸化成分を供給しつつ前記第2電解室に供給しながら電解して第2電解水を得る工程と、
    を有することを特徴とする請求項1に記載の化粧液の製造方法。

JP2015021135A 2014-11-27 2015-02-05 化粧液及びその製造方法 Expired - Fee Related JP6085625B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014239501 2014-11-27
JP2014239501 2014-11-27

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016108309A true JP2016108309A (ja) 2016-06-20
JP6085625B2 JP6085625B2 (ja) 2017-02-22

Family

ID=56123200

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015021135A Expired - Fee Related JP6085625B2 (ja) 2014-11-27 2015-02-05 化粧液及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6085625B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021112730A (ja) * 2020-01-21 2021-08-05 株式会社バイオレドックス研究所 電解水製造装置及びこれを用いる電解水の製造方法
WO2022195708A1 (ja) * 2021-03-16 2022-09-22 株式会社バイオレドックス研究所 電解水製造装置及びこれを用いる電解水の製造方法
JP7430009B2 (ja) 2020-06-21 2024-02-09 中島産業株式会社 水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウム不使用のスキンケア化粧料

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0824866A (ja) * 1994-07-13 1996-01-30 Tatsuo Okazaki アルカリイオン飲用水の生成方法
JPH1066976A (ja) * 1996-08-27 1998-03-10 Matsushita Electric Works Ltd 水の改質方法及び水の改質装置
JP2002361251A (ja) * 2001-06-07 2002-12-17 Toto Ltd 電解水生成装置
JP2006182711A (ja) * 2004-12-28 2006-07-13 Katsuhiko Muramatsu 殺菌・消毒性および保湿性を有する美肌水およびその製造方法
JP2007007591A (ja) * 2005-07-01 2007-01-18 Mikuni Corp 電解水及びその製造方法
JP2007275778A (ja) * 2006-04-07 2007-10-25 Riverstone:Kk 電解水製造装置及び電解水の製造方法
JP5640266B1 (ja) * 2014-05-20 2014-12-17 株式会社バイオレドックス研究所 電解水製造装置及びこれを用いる電解水の製造方法

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0824866A (ja) * 1994-07-13 1996-01-30 Tatsuo Okazaki アルカリイオン飲用水の生成方法
JPH1066976A (ja) * 1996-08-27 1998-03-10 Matsushita Electric Works Ltd 水の改質方法及び水の改質装置
JP2002361251A (ja) * 2001-06-07 2002-12-17 Toto Ltd 電解水生成装置
JP2006182711A (ja) * 2004-12-28 2006-07-13 Katsuhiko Muramatsu 殺菌・消毒性および保湿性を有する美肌水およびその製造方法
JP2007007591A (ja) * 2005-07-01 2007-01-18 Mikuni Corp 電解水及びその製造方法
JP2007275778A (ja) * 2006-04-07 2007-10-25 Riverstone:Kk 電解水製造装置及び電解水の製造方法
JP5640266B1 (ja) * 2014-05-20 2014-12-17 株式会社バイオレドックス研究所 電解水製造装置及びこれを用いる電解水の製造方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021112730A (ja) * 2020-01-21 2021-08-05 株式会社バイオレドックス研究所 電解水製造装置及びこれを用いる電解水の製造方法
JP7430009B2 (ja) 2020-06-21 2024-02-09 中島産業株式会社 水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウム不使用のスキンケア化粧料
WO2022195708A1 (ja) * 2021-03-16 2022-09-22 株式会社バイオレドックス研究所 電解水製造装置及びこれを用いる電解水の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6085625B2 (ja) 2017-02-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5640266B1 (ja) 電解水製造装置及びこれを用いる電解水の製造方法
US6551492B2 (en) Electrolyzed water of anode side and process for production thereof
JP6085625B2 (ja) 化粧液及びその製造方法
JP5835599B2 (ja) 酸性水電解槽及びその酸性水の利用方法
WO2007004709A1 (ja) 電解水及びその製造方法
US6730211B2 (en) Aqueous electrolyzed solution of ascorbyl glucosamine and preparation process therefor
WO2016134619A1 (zh) 一种采用两组电解电极组件控制电解水性能的新方法
CN105671586A (zh) 一种pem膜低压电解氢、臭氧发生系统
KR100761099B1 (ko) Brown's Gas를 이용한 환원수소수 제조장치 및 제조방법과 Brown's Gas를 이용한 환원수소음료수 제조장치 및 제조방법
CN108635311B (zh) 富氢面膜用原料及富氢面膜
CN108852951B (zh) 一种润肤洁肤组合物及植物沐浴露
CN205856615U (zh) 一种pem膜低压电解氢、臭氧发生系统
CN204121561U (zh) 可输出纯氢气的氢美机
ES2579087T3 (es) Procedimiento para la obtención de proteínas vegetales
JPH11123381A (ja) 電解イオン水の製造方法および生成水
CN101033093A (zh) 苦咸水淡化技术
KR102021056B1 (ko) 전기분해 해수 및 아미노산복합체를 함유하는 화장료 조성물
CN101928349A (zh) 一种电生功能水在玉米淀粉生产的浸泡工艺中的应用
CN201691691U (zh) 一种电解饮水机
KR101957175B1 (ko) 수소 알칼리 환원수 제조장치
CN204501754U (zh) 一种手部清洗消毒装置
JPH09187770A (ja) 電解水の生成方法及びその装置
CN212315799U (zh) 一种可增加氢含量的纯净水生产设备
CN220845679U (zh) 泳池消毒系统
CN115385421A (zh) 一种触肤还原的负离子水制备方法

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20150804

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161114

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170130

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6085625

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees