JP2021111549A - ヒータ - Google Patents

ヒータ Download PDF

Info

Publication number
JP2021111549A
JP2021111549A JP2020003521A JP2020003521A JP2021111549A JP 2021111549 A JP2021111549 A JP 2021111549A JP 2020003521 A JP2020003521 A JP 2020003521A JP 2020003521 A JP2020003521 A JP 2020003521A JP 2021111549 A JP2021111549 A JP 2021111549A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
anchor
tubular portion
coil
film
end side
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2020003521A
Other languages
English (en)
Inventor
周平 阿部
Shuhei Abe
周平 阿部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Lighting and Technology Corp
Original Assignee
Toshiba Lighting and Technology Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Lighting and Technology Corp filed Critical Toshiba Lighting and Technology Corp
Priority to JP2020003521A priority Critical patent/JP2021111549A/ja
Publication of JP2021111549A publication Critical patent/JP2021111549A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Optical Filters (AREA)
  • Resistance Heating (AREA)

Abstract

【課題】被膜に部分的な変色が生じるのを抑制することができるヒータを提供する。【解決手段】ヒータは、筒状部11と、筒状部の内部に設けられ、筒状部の管軸に沿って延びるコイル21と、筒状部の外面に設けられた被膜50と、筒状部の内部に設けられ、一方の端部側23aがコイルの外面に巻き付けられ、他方の端部側23bが筒状部の内壁に接触する第1のアンカ23と、筒状部の内部に設けられ、一方の端部側24aがコイルの外面に巻き付けられ、他方の端部側24bが筒状部の内壁に接触する第2のアンカ24と、を具備している。第2のアンカの一方の端部側の巻き数は、第1のアンカの一方の端部側の巻き数よりも多い。【選択図】図2

Description

本発明の実施形態は、ヒータに関する。
輻射熱により対象物を加熱するヒータがある。この様なヒータは、発熱時に可視光領域の光も外部に放出する。そのため、例えば、この様なヒータを空間暖房などに用いる場合には、使用者が眩しくないようにすること、いわゆる防眩性が求められる。
そこで、可視光を透過し難い被膜を、バルブの外面に設けたヒータが提案されている。この場合、被膜は、赤外線を透過し易く、可視光を透過し難いものとすることが好ましい。そのため、被膜を、低屈折率膜と高屈折率膜とを交互に積層した積層膜とする技術が提案されている。
一方、バルブの内部には、発熱体であるコイルと、コイルを支持するアンカが設けられている。アンカはコイルを支持するものであるため、アンカの一方の端部側はコイルに接触し、他方の端部側はバルブの内壁に接触している。そのため、コイルにおいて発生した熱がアンカを介してバルブに伝わり、バルブに伝わった熱が被膜に伝わることになる。
ここで、被膜に設けられている高屈折率膜は、鉄などの金属を含んでいる。そのため、アンカの温度が高くなり過ぎると、アンカが設けられている位置の高屈折率膜が酸化して、被膜に部分的な変色が生じる場合がある。被膜に部分的な変色が生じると、見栄えが悪くなる。
そこで、被膜に部分的な変色が生じるのを抑制することができるヒータの開発が望まれていた。
特開2005−19317号公報
本発明が解決しようとする課題は、被膜に部分的な変色が生じるのを抑制することができるヒータを提供することである。
実施形態に係るヒータは、筒状部と;前記筒状部の内部に設けられ、前記筒状部の管軸に沿って延びるコイルと;前記筒状部の外面に設けられた被膜と;前記筒状部の内部に設けられ、一方の端部側が前記コイルの外面に巻き付けられ、他方の端部側が前記筒状部の内壁に接触する第1のアンカと;前記筒状部の内部に設けられ、一方の端部側が前記コイルの外面に巻き付けられ、他方の端部側が前記筒状部の内壁に接触する第2のアンカと;を具備している。前記第2のアンカの一方の端部側の巻き数は、前記第1のアンカの一方の端部側の巻き数よりも多い。
本発明の実施形態によれば、被膜に部分的な変色が生じるのを抑制することができるヒータを提供することができる。
本実施の形態に係るヒータを例示するための模式図である。 図1におけるA部の模式拡大図である。 図2におけるヒータ1のB−B線方向の模式断面図である。 図2におけるヒータ1のC−C線方向の模式断面図である。 積層膜としての被膜を例示するための模式断面図である。 (a)、(b)は、アンカの端部側が巻き付けられたコイルの発熱状態を例示するための写真である。
以下、図面を参照しつつ、実施の形態について例示をする。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
本実施の形態に係るヒータ1は、対象物や、対象物が置かれている空間を加熱するものとすることができる。例えば、ヒータ1は、店舗などの空間を加熱する暖房機器に用いられるものとすることができる。ただし、ヒータ1の用途は、例示をしたものに限定されるわけではない。
図1は、本実施の形態に係るヒータ1を例示するための模式図である。
図2は、図1におけるA部の模式拡大図である。
なお、煩雑となるのを避けるために、図1および図2においては、被膜50を省いて描いている。
図3は、図2におけるヒータ1のB−B線方向の模式断面図である。
図4は、図2におけるヒータ1のC−C線方向の模式断面図である。
図1および図2に示すように、ヒータ1には、バルブ10、発熱部20、導電部30、リード40、および被膜50を設けることができる。
バルブ10は、筒状部11、封止部12、突起部13、およびディンプル14を有することができる。バルブ10は、筒状部11、封止部12、突起部13、およびディンプル14が一体に形成されたものとすることができる。バルブ10は、例えば、石英ガラスから形成することができる。この場合、バルブ10は、例えば、透明、すなわち着色されていない石英ガラスから形成することができる。
筒状部11は、例えば、円筒状を呈するものとすることができる。筒状部11は、筒状部11の外径である管外径Dに比べて全長L(管軸方向の長さ)が長い形態を有することができる。なお、筒状部11の全長Lは、有効発光長と称することもできる。この場合、筒状部11の内壁の管壁負荷が高くなり過ぎると、筒状部11の温度が高くなり過ぎて、筒状部11が変形したり、筒状部11の耐久性が低下したりするおそれがある。そのため、ヒータ1の電力に応じて、所定の管壁負荷を超えないように、筒状部11の管外径D、および全長L(有効発光長)を適宜決定することができる。例えば、ヒータ1の電力が2000W(ワット)の場合には、管外径Dを12mm程度、全長L(有効発光長)を280mm程度とすることができる。
筒状部11の内部空間には、ガスを封入することができる。ガスは、コイル21において発生した熱が筒状部11に伝わり難くするために封入することができる。そのため、ガスは、熱伝導率の低いガスとすることが好ましい。ガスは、例えば、キセノン(Xe)、クリプトン(Kr)、クリプトンと窒素ガスの混合ガスなどとすることができる。クリプトンと窒素ガスの混合ガスとする場合には、クリプトンの割合を90%以上とすることができる。この場合、キセノンを用いれば、コイル21において発生した熱が筒状部11に伝わるのを効果的に抑制することができる。クリプトン、または、クリプトンと窒素ガスの混合ガスを用いれば製造コストの低減を図ることができる。
また、ガスには、臭素やヨウ素などのハロゲン物質を含めることができる。例えば、前述したキセノンやクリプトンなどに、微量のジブロモメタン(CHBr)などを含めることができる。
筒状部11の内部空間の25℃におけるガスの圧力(封入圧力)は、例えば、0.6bar(60kPa)から0.9bar(90kPa)までの圧力範囲とすることができる。ここで、筒状部11の内部空間の25℃におけるガスの圧力(封入圧力)は、気体の標準状態(SATP(Standard Ambient Temperature and Pressure):温度25℃、1bar)により求めることができる。
封止部12は、筒状部11の、管軸方向における両端に設けることができる。筒状部11の両端に封止部12を設けることで、筒状部11の内部空間を気密に封止することができる。例えば、一対の封止部12は、加熱した筒状部11の両端部分を押しつぶすことで形成することができる。例えば、一対の封止部12は、ピンチシール法やシュリンクシール法を用いて形成することができる。ピンチシール法を用いて封止部12を形成すれば、図1および図2に例示をしたような板状の封止部12を形成することができる。シュリンクシール法を用いて封止部12を形成すれば、円柱状の封止部12を形成することができる。
突起部13は、筒状部11の外面に設けることができる。突起部13は、ヒータ1を製造する際に、筒状部11の内部空間を排気したり、筒状部11の内部空間に前述したガスを導入したりするために設けることができる。突起部13は、排気およびガスの導入後に、石英ガラスから形成された管を焼き切ることで形成されたものとすることができる。
ディンプル14は、筒状部11の内壁を局所的に突出させたものとすることができる。ディンプル14は、筒状部11を加熱して、筒状部11の外面を局所的に押圧することで形成することができる。そのため、ディンプル14が形成された位置における筒状部11の外面は、筒状部11の内部に向けて窪んでいる。
ディンプル14は、筒状部11の内壁から筒状部11の内部に突出し、アンカ23(第1のアンカの一例に相当する)に接触することができる。なお、後述するように、アンカ24(第2のアンカの一例に相当する)が設けられる位置には、ディンプル14を設けないようにすることが好ましい。ディンプル14は、アンカ23の位置を規制するために設けることができる。ディンプル14は、筒状部11の内部に向けて突出しているので、ディンプル14が形成された位置における筒状部11の内部寸法(内径)は、ディンプル14が形成されていない位置における筒状部11の内部寸法(内径)よりも小さくなる。そのため、ディンプル14によりアンカ23を保持することができる。例えば、図3に示すように、管径方向において、互いに対峙する一対のディンプル14を設け、一対のディンプル14によりアンカ23を保持することもできる。
アンカ23が複数設けられる場合には、管軸方向に複数のディンプル14を設けることができる。この場合、複数のアンカ23ごとにディンプル14を設けることもできるし、所定の間隔をあけてディンプル14を設けることもできる。図1および図2に例示をしたヒータ1の場合には、一部のアンカ23に対して一対のディンプル14が設けられている。なお、ディンプル14の数や配置は、筒状部11の全長Lやアンカ23の数などに応じて適宜変更することができる。また、筒状部11の全長Lやアンカ23の数などによっては、ディンプル14を省くこともできる。すなわち、ディンプル14は、必要に応じて設けるようにすればよい。
発熱部20は、コイル21、レグ22、アンカ23、およびアンカ24を有することができる。
コイル21およびレグ22は、一体に形成することができる。コイル21およびレグ22の材料は、例えば、タングステンとすることができる。
コイル21は、螺旋状を呈するものとすることができる。コイル21は、例えば、タングステン線を螺旋状に巻くことで形成することができる。コイル21の概観形状は、円筒状とすることができる。コイル21は、筒状部11の内部空間に設けることができる。コイル21は、筒状部11の内部空間を管軸に沿って延びるものとすることができる。コイル21は、通電時に発熱するとともに赤外線を含む光を放出することができる。
レグ22は、コイル21の両側の端部のそれぞれに設けられている。レグ22は、線状を呈し、コイル21の端部から筒状部11の管軸に沿って延びるものとすることができる。レグ22の一方の端部は筒状部11の内部空間においてコイル21の端部と接続され、他方の端部は封止部12の内部において導電部30と接続されている。レグ22の端部の近傍は、導電部30とレーザ溶接または抵抗溶接することができる。レグ22は、コイル21に電力を供給する部分とすることができる。
図3に示すように、アンカ23は、筒状部11の内部空間に設けることができる。アンカ23の材料は、例えば、タングステンとすることができる。アンカ23は、例えば、タングステン線を曲げ加工することで形成することができる。
例えば、アンカ23の一方の端部23a側は、コイル21の外面に設けることができる。例えば、アンカ23の端部23a側を、コイル21の外面に巻き付けることができる。例えば、アンカ23の端部23a側は、螺旋状を呈するものとすることができる。例えば、アンカ23の他方の端部23b側は、筒状部11の内壁に接触させることができる。例えば、アンカ23の端部23b側は、筒状部11の内壁に沿って湾曲した形状を有することができる。アンカ23の端部23a側がコイル21の外面に設けられ、アンカ23の端部23b側が筒状部11の内壁に接触することで、アンカ23により、コイル21が、筒状部11の内部空間に支持される。アンカ23は、コイル21を筒状部11の内壁に対して支持するサポート部材とすることができる。
図4に示すように、アンカ24は、筒状部11の内部空間に設けることができる。アンカ24の材料は、例えば、タングステンとすることができる。アンカ24は、例えば、タングステン線を曲げ加工することで形成することができる。
例えば、アンカ24の一方の端部24a側は、コイル21の外面に設けることができる。例えば、アンカ24の端部24a側を、コイル21の外面に巻き付けることができる。例えば、アンカ24の端部24a側は、螺旋状を呈するものとすることができる。例えば、アンカ24の他方の端部24b側は、筒状部11の内壁に接触させることができる。例えば、アンカ24の端部24b側は、筒状部11の内壁に沿って湾曲した形状を有することができる。アンカ24の端部24a側がコイル21の外面に設けられ、アンカ24の端部24b側が筒状部11の内壁に接触することで、アンカ24により、コイル21が、筒状部11の内部空間に支持される。アンカ24は、コイル21を筒状部11の内壁に対して支持するサポート部材とすることができる。
図1および図2に示すように、管軸方向において、アンカ23は筒状部11の両端側の領域に設けられ、アンカ24は筒状部11の中央領域に設けられている。すなわち、筒状部11の管軸に沿った方向において、アンカ24は、アンカ23よりも、筒状部11の中央側に設けることができる。
なお、アンカ24の作用・効果に関する詳細は後述する。
導電部30は、1つの封止部12に対して1つ設けることができる。導電部30は、封止部12の内部に設けることができる。導電部30の平面形状は四角形とすることができる。導電部30は、例えば、モリブデン箔から形成することができる。
リード40は、1つの導電部30に対して1つ設けることができる。リード40は、線状を呈するものとすることができる。リード40の一方の端部側は、封止部12の内部において、導電部30と接続されている。例えば、リード40の一方の端部側は、導電部30にレーザ溶接または抵抗溶接することができる。リード40の他方の端部側は封止部12の外部に露出させることができる。一対のリード40には、ヒータ1の外部に設けられた電源などを電気的に接続することができる。例えば、一対のリード40のそれぞれはコネクタに接続され、コネクタに設けられているケーブルを介して、一対のリード40が電源などと電気的に接続されるようにすることができる。リード40は、例えば、モリブデン線などから形成することができる。
被膜50は、筒状部11の外面に設けることができる。例えば、被膜50は、筒状部11の外面を覆うことができる。ここで、可視光領域(波長が380nm〜780nmの領域)における被膜50の平均透過率が24%よりも高いと、視感評価において眩しさが増すようになる。一方、この平均透過率が24%以下となると、視感評価において眩しさが軽減される。この場合、この平均透過率が21%以下となると、視感評価において眩しさが感じられなくなる。そのため、可視光領域における平均透過率が24%以下となるような被膜50とすることが好ましい。
なお、筒状部11と被膜50とを合わせた場合の可視光領域における平均透過率が22%よりも高いと、視感評価において眩しさが増すようになる。一方、この平均透過率が22%以下となると、視感評価において眩しさが軽減される。この場合、この平均透過率が19%以下となると、視感評価において眩しさが感じられなくなる。そのため、筒状部11と被膜50とを合わせた場合の可視光領域における平均透過率が22%以下となるような被膜50とすることが好ましい。
可視光領域における平均透過率は、例えば、日本分光株式会社製の分光光度計V−570を用いて求めることができる。例えば、波長が380nm〜780nmの領域において、分光光度計V−570を用いて5nmごとに光の透過率を測定し、測定された透過率を平均することで、可視光領域における平均透過率を求めることができる。
また、被膜50は、赤外線を透過し易く、可視光を透過し難いものとすることが好ましい。例えば、被膜50は、低屈折率膜51(第1の膜の一例に相当する)と、高屈折率膜52(第2の膜の一例に相当する)とを交互に積層した積層膜とすることができる。
図5は、積層膜としての被膜50を例示するための模式断面図である。
図5に示すように、被膜50は、低屈折率膜51と高屈折率膜52とを交互に積層した積層膜とすることができる。低屈折率膜51と高屈折率膜52は、例えば、ディップ法、真空蒸着法、スパッタリング法などを用いて形成することができる。
低屈折率膜51は、例えば、筒状部11の外面に設けることができる。すなわち、低屈折率膜51は第1層とすることができる。低屈折率膜51の厚みは、例えば、80nm程度とすることができる。低屈折率膜51は、例えば、二酸化ケイ素(SiO)や酸化ケイ素(SiO)などのケイ素酸化物、フッ化マグネシウム(MgF)などを含むものとすることができる。この場合、筒状部11は石英ガラスから形成されているため、石英ガラスになるべく近い成分を主成分として含む低屈折率膜51とすることが好ましい。この様にすれば、筒状部11の外面に設けられた低屈折率膜51と、筒状部11の外面と間の接合強度を向上させることができる。例えば、二酸化ケイ素を主成分として含む低屈折率膜51とすれば、低屈折率膜51と、筒状部11の外面との間の接合強度を大きくすることができる。また、二酸化ケイ素は、化学的な安定性、耐熱性、高い機械的強度を有しているため、二酸化ケイ素を主成分として含む低屈折率膜51を、高温となる筒状部11の外面に直接設けるようにしても剥離や損傷が発生する可能性が低い。
高屈折率膜52は、例えば、低屈折率膜51の上に設けることができる。すなわち、筒状部11の外面に直接形成される第1層から始まる奇数層を低屈折率膜51とし、第2層から始まる偶数層を高屈折率膜52とすることができる。高屈折率膜52の厚みは、低屈折率膜51の厚みと同じであってもよいし、異なっていてもよい。高屈折率膜52の厚みは、例えば、57nm程度とすることができる。高屈折率膜52は、例えば、酸化鉄(III)(Fe)などの鉄酸化物、酸化銅(I)(CuO)や酸化銅(II)(CuO)などの銅酸化物などを含むものとすることができる。この場合、酸化銅(I)は、赤外線を透過しやすいので、酸化銅(I)を主成分として含む高屈折率膜52とすれば、赤外線の出射効率を向上させることができる。
低屈折率膜51と高屈折率膜52の積層数(低屈折率膜51と高屈折率膜52の合計の層数)は、要求される防眩性に応じて適宜変更することができる。例えば、いわゆるHigh Glareタイプのヒータ1とする場合は、低屈折率膜51と高屈折率膜52の積層数を10層程度とすることができる。また、被膜50が、二酸化ケイ素を主成分として含む低屈折率膜51と、酸化鉄(III)を主成分として含む高屈折率膜52とを有するものである場合には、ヒータ1の非通電時における被膜50の色は、金色となる。
ここで、コイル21において発生した熱は、筒状部11を介して被膜50に伝わる。この場合、アンカ23の一方の端部23a側はコイル21に接触し、他方の端部23b側は筒状部11の内壁に接触している。アンカ24の一方の端部24a側はコイル21に接触し、他方の端部24b側は筒状部11の内壁に接触している。そのため、コイル21において発生した熱がアンカ23、24を介して筒状部11に伝わり易くなるので、アンカ23、24が設けられた位置における被膜50の表面温度が高くなりやすくなる。
被膜50の表面は、ヒータ1が設置されている環境に露出しているので、アンカ23、24が設けられている位置の被膜50の表面温度が高くなり過ぎると、環境に含まれているガスやゴミなどと、被膜50に含まれている成分とが反応して、被膜50の表面が部分的に変色する場合がある。例えば、被膜50の最上層が高屈折率膜52の場合には、高屈折率膜52に含まれている金属と、大気に含まれている酸素とが反応して、被膜50が部分的に変色する場合がある。被膜50が部分的に変色すると、見栄えが悪くなるので、商品価値が低下する場合がある。近年においては、より高電力のヒータが求められるようになってきており、例えば、2000W(ワット)以上のヒータ1になると被膜50に部分的な変色が生じ易くなる。
また、管軸方向において、コイル21の両端側は、レグ22とアンカ23により支持されているが、コイル21の中央領域は、アンカ24のみにより支持されている。そのため、コイル21の中央領域が撓み易くなる。コイル21の中央領域が撓むと、コイル21と筒状部11の内壁との間の距離が小さくなる。すなわち、筒状部11の中央領域は、筒状部11の両端側の領域に比べて温度が高くなりやすくなる。そのため、筒状部11の中央領域に設けられた被膜50の温度が、筒状部11の両端側の領域に設けられた被膜50の温度よりも高くなりやすくなる。この場合、アンカ23、24の温度が同じであるとすると、筒状部11の中央領域であって、アンカ24が設けられた位置の被膜50の温度がさらに高くなり、部分的な変色が発生しやすくなる。
そこで、本実施の形態に係るヒータ1においては、アンカ24の温度が、アンカ23の温度よりも低くなるようにしている。
本発明者の得た知見によれば、アンカ24の端部24a側の巻き数を、アンカ23の端部23a側の巻き数よりも多くすれば、アンカ24の温度が、アンカ23の温度よりも低くなるようにすることができる。
このことは必ずしも明らかではないが次のように考えることができる。アンカ24の端部24a側をコイル21の外面に巻き付ければ、螺旋状のコイル21の線間がアンカ24により電気的に接続される。そのため、この部分の電気抵抗が低下して発生する熱量が少なくなる。この場合、巻き数が多くなれば、コイル21の温度が低下する領域を大きくすることができる。そのため、巻き数が多いアンカ24の温度を、巻き数が少ないアンカ23の温度よりも低くすることができる。
図6(a)は、アンカ23の端部23a側が巻き付けられたコイル21の発熱状態を例示するための写真である。
図6(b)は、アンカ24の端部24a側が巻き付けられたコイル21の発熱状態を例示するための写真である。
図6(a)から分かるように、コイル21の、アンカ23の端部23a側が巻き付けられた部分の温度を低下させることができる。
図6(b)から分かるように、コイル21の、アンカ24の端部24a側が巻き付けられた部分の温度を低下させることができる。
図6(a)、(b)から分かるように、巻き数が多いアンカ24とすれば、巻き数が少ないアンカ23の場合に比べて、コイル21の温度が低下する領域Sを大きくすることができる。そのため、アンカ24の温度をアンカ23の温度よりも低くすることができ、ひいては、被膜50に部分的な変色が生じるのを抑制することができる。
本発明者の得た知見によれば、アンカ24の端部24a側の巻き数は、アンカ23の端部23a側の2倍以上とすることが好ましい。
なお、ディンプル14がアンカ24を保持していると、アンカ24を介して筒状部11に熱が伝わり易くなる。そのため、ディンプル14は、アンカ24が設けられる位置には設けないようにすることが好ましい。
以上、本発明のいくつかの実施形態を例示したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更などを行うことができる。これら実施形態やその変形例は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。また、前述の各実施形態は、相互に組み合わせて実施することができる。
1 ヒータ、10 バルブ、11 筒状部、14 ディンプル、20 発熱部、21 コイル、22 レグ、23 アンカ、23a 端部、23b 端部、24 アンカ、24a 端部、24b 端部、40 リード、50 被膜、51 低屈折率膜、52 高屈折率膜

Claims (3)

  1. 筒状部と;
    前記筒状部の内部に設けられ、前記筒状部の管軸に沿って延びるコイルと;
    前記筒状部の外面に設けられた被膜と;
    前記筒状部の内部に設けられ、一方の端部側が前記コイルの外面に巻き付けられ、他方の端部側が前記筒状部の内壁に接触する第1のアンカと;
    前記筒状部の内部に設けられ、一方の端部側が前記コイルの外面に巻き付けられ、他方の端部側が前記筒状部の内壁に接触する第2のアンカと;
    を具備し、
    前記第2のアンカの一方の端部側の巻き数は、前記第1のアンカの一方の端部側の巻き数よりも多いヒータ。
  2. 前記筒状部の管軸に沿った方向において、前記第2のアンカは、前記第1のアンカよりも、前記筒状部の中央側に設けられている請求項1記載のヒータ。
  3. 前記被膜は、第1の膜と、前記第1の膜よりも屈折率が高い第2の膜と、を交互に積層した積層膜であり、
    前記第2の膜は、鉄酸化物、および、銅酸化物の少なくともいずれかを含む請求項1または2に記載のヒータ。
JP2020003521A 2020-01-14 2020-01-14 ヒータ Pending JP2021111549A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020003521A JP2021111549A (ja) 2020-01-14 2020-01-14 ヒータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020003521A JP2021111549A (ja) 2020-01-14 2020-01-14 ヒータ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2021111549A true JP2021111549A (ja) 2021-08-02

Family

ID=77060514

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020003521A Pending JP2021111549A (ja) 2020-01-14 2020-01-14 ヒータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2021111549A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5093601A (en) Double bulb type halogen lamp in which a space between inner and outer bulbs is filled with a weak oxidation gas
JP2021111549A (ja) ヒータ
US6992446B2 (en) Halogen lamp with infrared reflective coating and halogen lamp with reflecting mirror and infrared reflective coating
JP2020136118A (ja) ヒータ
JP2008513944A (ja) ランプ及び反射器を備えるランプ組立体
JP2022076133A (ja) ヒータ
JP2022077179A (ja) ヒータ
JP2015076334A (ja) ランプ
JP2020136159A (ja) ヒータ
JP2021044120A (ja) ヒータ
EP2924713A1 (en) Heater with visible light reducing optical film
JP2021005476A (ja) ヒータ
EP1099238B1 (en) Electric incandescent lamp
JP2021015748A (ja) ヒータ
JP2022077335A (ja) ヒータ
JP2020140879A (ja) ヒータ
JP6287626B2 (ja) ヒーター
JP6880874B2 (ja) ヒータ
JP6413279B2 (ja) 車両用白熱電球、および車両用白熱電球の製造方法
JP2005108685A (ja) 管球
JP6222525B2 (ja) 白熱電球、および白熱電球の製造方法
JP2023097507A (ja) カーボンヒータ
JP2020047551A (ja) ヒータ
JP2010061876A (ja) 管形ヒータ
JP2020191164A (ja) ヒータ