JP2021110200A - 疑似構造体 - Google Patents

疑似構造体 Download PDF

Info

Publication number
JP2021110200A
JP2021110200A JP2020004291A JP2020004291A JP2021110200A JP 2021110200 A JP2021110200 A JP 2021110200A JP 2020004291 A JP2020004291 A JP 2020004291A JP 2020004291 A JP2020004291 A JP 2020004291A JP 2021110200 A JP2021110200 A JP 2021110200A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
columnar portion
pseudo
eaves
joined
columnar
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2020004291A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6731127B1 (ja
Inventor
卯吉 岡村
Ukichi Okamura
卯吉 岡村
琢磨 黒田
Takuma Kuroda
琢磨 黒田
秀典 有賀
Shusuke Ariga
秀典 有賀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kajima Corp
Original Assignee
Kajima Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kajima Corp filed Critical Kajima Corp
Priority to JP2020004291A priority Critical patent/JP6731127B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6731127B1 publication Critical patent/JP6731127B1/ja
Publication of JP2021110200A publication Critical patent/JP2021110200A/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)

Abstract

【課題】建築物の構造体を模して形成される疑似構造体の破損や疑似構造体の接合部の破損を抑制する。【解決手段】疑似構造体20は、一端部21aが柱部材2に接合される第1柱状部21と、一端部22aが庇支持部材3に接合される第2柱状部22と、を備え、第1柱状部21は、他端部21bの端面21cに開口する挿入孔21dを有し、第2柱状部22は、他端部22bに形成され挿入孔21dに挿入される挿入部を有し、挿入孔21dの内周面と挿入部の外周面22cとの間には所定の大きさの隙間G1が設けられ、第1柱状部21と第2柱状部22とは、軸方向において互いに相対移動可能である。【選択図】図2

Description

本発明は、建築物の構造強度を確保するために設けられる構造体を模して形成される疑似構造体に関する。
特許文献1には、建築物の構造強度を確保するための構造体として、庇部材を吊り下げ支持する庇吊部材が複数設けられた建築物が開示されている。
特開2008−280761号公報
特許文献1に記載されるような複数の庇吊部材が設けられる建築物では、構造強度を確保する上で必要な庇吊部材の他に、デザイン性の向上を目的として、構造上は庇吊部材を設ける必要のない部分に庇吊部材を模した疑似構造体を設けることが求められることがある。疑似構造体は、デザイン性を向上させるために非構造体として設けられることから、庇吊部材ほどの強度を有する必要がないため、庇吊部材と比較し強度の低い材料によって形成される。また、疑似構造体は、サイズの変更が容易であり、取付け位置を自由に設定でき、構造体として寄与しない非構造体であることが望ましい。
このような比較的強度が低い材料によって形成される疑似構造体を、庇吊部材と同様の接合方法で建築物に取り付けた場合、突っ張る効果(ブレース効果)が働き庇吊部材に作用する荷重と同等の荷重が疑似構造体に対して作用し、接合部が破損したり、疑似構造体自体が破損したりするおそれがあり、疑似構造体が接合されている建築物本体にも悪影響を及ぼす可能性がある。
本発明は、建築物の構造体を模して形成され構造体と同様の外観を有する疑似構造体の破損や疑似構造体の接合部の破損を抑制することを目的とする。
本発明は、建築物の構造強度を確保するために設けられる構造体を模して形成され、建築物において構造強度上、構造体を設置する必要のない場所に設けられる疑似構造体であって、一端部が建築物の第1建材に接合される第1柱状部と、一端部が第1建材とは異なる第2建材に接合される第2柱状部と、を備え、第1柱状部は、他端部の端面に開口する挿入孔を有し、第2柱状部は、他端部に形成され挿入孔に挿入される挿入部を有し、挿入孔の内周面と挿入部の外周面との間には所定の大きさの隙間が設けられ、第1柱状部と第2柱状部とは、軸方向において互いに相対移動可能である。
本発明によれば、建築物の構造体を模して形成され構造体と同様の外観を有する疑似構造体の破損や疑似構造体の接合部の破損を抑制することができる。
本発明の第1実施形態に係る疑似構造体が設けられる建築物を説明するための斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る疑似構造体が設けられる建築物の側面図である。 図2のA−A線に沿う断面を示す断面図である。 本発明の第2実施形態に係る疑似構造体を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る疑似構造体について説明する。
<第1実施形態>
図1〜3を参照して、第1実施形態に係る疑似構造体20について説明する。疑似構造体20は、建築物の構造強度を確保するために設けられる支持部材等の構造体を模して形成されたものであって、建築物において構造強度上、構造体を設置する必要のない場所に、主にデザイン性の向上を目的として設けられたものである。
以下では、疑似構造体20が、図1に示すように、建築物1に設けられる庇部材4を吊り下げ支持する庇吊部材10(構造体)を模して形成されたものである場合について説明する。図1は、疑似構造体20が設けられる建築物1の一部を簡略化して示した斜視図であり、図2は、疑似構造体20が設けられる部分における建築物1の側面図であり、図3は、図2のA−A線に沿う断面を示す断面図である。
まず、図1を参照し、第1実施形態に係る疑似構造体20が設けられる建築物1について説明する。
建築物1は、鉛直方向に立設された複数の柱部材2と、各柱部材2に一端が接合される庇支持部材3と、庇支持部材3間に架け渡される庇部材4と、庇支持部材3を吊り下げ支持する庇吊部材10と、を有する。
柱部材2の庇支持部材3が接合される部分よりも上方の部分には、庇吊部材10の一端部が接合されるプレート材5が設けられており、庇支持部材3の他端寄りの部分には、庇吊部材10の他端部が接合されるプレート材6が設けられている。
庇吊部材10の両端部には、接合部11,12がそれぞれ設けられており、一端部に設けられた接合部11は、図示しない高力ボルトを介して柱部材2のプレート材5に接合され、他端部に設けられた接合部12は、図示しない高力ボルトを介して庇支持部材3のプレート材6に接合される。
このように、柱部材2と庇支持部材3とが庇吊部材10によって接合支持されることにより、庇部材4及び庇支持部材3の自重や庇部材4に作用する荷重、例えば積雪による荷重や風の吹き上げ吹きおろしによる外力が庇吊部材10(構造体)によって支持される。
ここで、一つの庇吊部材10の断面積が大きく断面性能が優れ、高耐力である場合には、設置される庇吊部材10の本数を減らすことが可能であり、また、庇支持部材3の長さ(庇の出寸法)が短く庇支持部材3を柱部材2に対して剛接合するだけで庇部材4及び庇支持部材3の自重等を支持可能な場合には、庇吊部材10を設けなくともよい。このように、建築物1としての構造強度が十分確保される場合や庇支持部材3の負担すべき荷重が小さい場合、庇吊部材10を減らすことが可能であり、建築物1の建築コストの面では有利である。
一方で、庇吊部材10を減らしたり、無くしたりすることが可能である場合であっても、デザイン性の向上を目的として、構造強度上は庇吊部材10等の構造体を設ける必要がない場所、例えば、図1に示すように庇吊部材10の近傍に、庇吊部材10を模して形成され庇吊部材10とほぼ同様の外観を有する疑似構造体20を設けることが求められることがある。
疑似構造体20は、デザイン性を向上させるためだけに設けられる非構造体であって、庇吊部材10に似た外観を有すればよいことから、庇吊部材10ほどの剛性を有する必要はない。このため、疑似構造体20は、庇吊部材10と比較し強度の低い材料によって、庇吊部材10とほぼ同じ形状に形成される。
このように庇吊部材10を模して形成された疑似構造体20を、庇吊部材10と同様の接合方法で柱部材2及び庇支持部材3に取り付けた場合、疑似構造体20には、突っ張る効果(ブレース効果)が働き庇吊部材10に作用する荷重と同等の荷重が作用することがある。このため、比較的強度の低い材料によって形成され、剛性が比較的低い疑似構造体20は、この荷重に耐えることができず、疑似構造体20自体が破損したり、疑似構造体20と柱部材2とを接合する部分や疑似構造体20と庇支持部材3とを接合する部分が破損したりするおそれがあり、結果として疑似構造体20が接合されている建築物1にも悪影響を及ぼす可能性がある。
本実施形態では、このような事態を回避するために、疑似構造体20を単に庇吊部材10と同じ形状に形成するのではなく、以下のような構成としている。
図2に示すように、疑似構造体20は、一端部21aが柱部材2(第1建材)に接合される第1柱状部21と、一端部22aが庇支持部材3(第2建材)に接合される第2柱状部22と、を備える。
第1柱状部21は、円筒状の鋼管により形成されており、一端部21aには、柱部材2のプレート材5に接合される接合プレート23が設けられ、他端部21bには、図3に示すように、端面21cに開口する挿入孔21dが設けられる。
第2柱状部22は、第1柱状部21の挿入孔21dの内径よりも外径が小さい円筒状の鋼管により形成されており、一端部22aには、庇支持部材3のプレート材6に接合される接合プレート24が設けられ、他端部22bは、第1柱状部21の挿入孔21dに挿入される挿入部となっている。
疑似構造体20は、上記形状の第1柱状部21の一端部21aを、接合プレート23を介して柱部材2のプレート材5に接合し、第1柱状部21の他端部21bが庇支持部材3のプレート材6が設けられる部分に向かうように第1柱状部2を柱部材2に対して斜めに設け、上記形状の第2柱状部22の一端部22aを、接合プレート24を介して庇支持部材3のプレート材6に接合し、他端部22bが第1柱状部21の挿入孔21dに挿入されるように第2柱状部22を庇支持部材3に対して斜めに設けることにより、庇吊部材10(構造体)を模した状態となる。
また、図3に示されるように、第2柱状部22の他端部22bが第1柱状部21の挿入孔21dに挿入された状態において、第1柱状部21の挿入孔21dの内周面と、第2柱状部22の他端部22b(挿入部)の外周面22cと、の間には、所定の大きさの隙間G1が設けられる。つまり、第1柱状部21と第2柱状部22とは、入れ子構造となっているため、第1柱状部21と第2柱状部22とは、軸方向において互いに相対移動することが可能である。
このように疑似構造体20は、第1柱状部21と第2柱状部22とが軸方向において互いに相対移動可能に構成されていることから、例えば、庇支持部材3が風力等の外力によって変位したり、柱部材2が地震等によって変位したりすることで、接合プレート23,24を介して疑似構造体20に軸力が作用したとしても、疑似構造体20は、これらの軸力をほとんど負担することなく、庇支持部材3及び柱部材2の変位に応じて伸長または収縮することになる。
したがって、疑似構造体20が庇吊部材10と同様の接合方法で柱部材2及び庇支持部材3に対して取り付けられた場合であっても、その接合部が破損したり、疑似構造体20自体が破損したりすることを回避することができる。
また、疑似構造体20は、円筒状の鋼管により形成された第1柱状部21と第2柱状部22とを入れ子構造とした単純な構成であるため、用いられる鋼管の外径や軸方向長さを適宜変更することによって、疑似構造体20のサイズを容易に変更することが可能である。また、建築物1への疑似構造体20の取り付けは、接合プレート23,24を介して行われるため、接合プレート23,24の形状を適宜変更することによって、疑似構造体20の取り付けを自由に設定することができる。
ここで庇吊部材10を模して形成された疑似構造体20は、一般的に屋外に配置されることから、第1柱状部21と第2柱状部22との間に隙間G1があると、隙間G1に異物が入り込むことで第1柱状部21と第2柱状部22とが相対移動しにくくなるおそれや、隙間G1を通じて内部に水分が浸入し、第1柱状部21及び第2柱状部22が腐食してしまうおそれがある。また、第1柱状部21と第2柱状部22との間に隙間G1があると、第1柱状部21と第2柱状部22とが互いにぶつかり合うことで部材同士が破損してしまうおそれもある。
このため、本実施形態では、第1柱状部21と第2柱状部22との間の隙間G1に充填材としてシール部材26を充填している。シール部材26は、例えば、シリコン系の液状シーリング剤であり、隙間G1に充填されて固化した後も弾性を有するものである。
挿入孔21dに挿入される第2柱状部22の他端部22bの外周面22cには、シール部材26と、シール部材26が充填される際にシール部材26が疑似構造体20の内部へと流れ込んでしまうことを防止するバックアップ材28と、が設けられる。
バックアップ材28は、薄板状に形成された発泡ポリスチレン等の樹脂製発泡材であり、他端部22bの先端側の部分に巻き回すようにして取り付けられる。なお、バックアップ材28は、短冊状に形成された複数の樹脂製発泡材を周方向に沿って隙間なく並べることにより取り付けられてもよい。
他端部22bの先端側にバックアップ材28が設けられることによって、図3に示されるように、バックアップ材28と第1柱状部21と第2柱状部22とによりシール部材26が充填される充填領域が画成される。
このように画成された充填領域にシール部材26が充填されることによって、疑似構造体20の内部への水の浸入を抑制することが可能となるとともに、第1柱状部21と第2柱状部22とが互いにぶつかり合うことが防止される。つまり、シール部材26は、封止部材として機能するとともに、緩衝材としても機能する。
なお、シール部材26は固化した後も弾性を有することから、例えば、気温の上昇などによって第1柱状部21及び第2柱状部22が熱膨張し、隙間G1の大きさが多少小さくなった場合や庇支持部材3及び柱部材2の変位に応じて第1柱状部21と第2柱状部22とが多少相対移動した場合であってもシール性を維持することが可能である。なお、シール部材26は、液状のシーリング剤に限定されず、Oリング等の樹脂製のシールリングであってもよい。
また、第2柱状部22の軸方向においてシール部材26が設けられる範囲L1(図3参照)は、庇支持部材3が風力等の外力によって変位したり、柱部材2が地震等によって変位したりした際に疑似構造体20が最も伸長すると予測される長さに設定される。このため、疑似構造体20が伸長した際に第1柱状部21から第2柱状部22が外れてしまうことを抑制すると共に、シール部材26によるシール性を維持することができる。
以上の第1実施形態によれば、以下に示す効果を奏する。
上記構成の疑似構造体20では、第1柱状部21の挿入孔21dの内周面と、挿入孔21dに挿入される第2柱状部22の他端部22bの外周面22cと、の間には、所定の大きさの隙間G1が設けられる。このように第1柱状部21と第2柱状部22との間に隙間G1を設けることによって、疑似構造体20に軸力が作用したとしても、疑似構造体20は、これらの軸力をほとんど負担することなく、変位追従により伸縮する。したがって、疑似構造体20が建築物1に対して庇吊部材10と同じように取り付けられた場合であっても、その接合部が破損したり、疑似構造体20自体が破損したりすることを抑制することができる。
<第2実施形態>
次に、図4を参照して、本発明の第2実施形態に係る疑似構造体120について説明する。以下では、第1実施形態と異なる点を主に説明し、第1実施形態で説明した構成と同一の構成又は相当する構成については、その説明を省略する。
第2実施形態に係る疑似構造体120は、建築物101の構造強度を確保するために設けられる柱部材(構造体)、例えば、一端が天井側に設けられた梁部材に接合され他端が床面側に設けられた梁部材に接合されることにより鉛直方向に立設される柱部材を模して形成されたものである。
疑似構造体120は、図4に示すように、一端部121aが天井側に設けられた天井構造材102(第1建材)に接合される第1柱状部121と、一端部122aが床面側に設けられた床構造材103(第2建材)に接合される第2柱状部122と、を備える。なお、天井構造材102は、例えば、天井側に設けられた梁部材や天井スラブ、天井下地材といった天井を構成する部材であり、床構造材103は、例えば、床面側に設けられた梁部材や床スラブ、床面下地材といった床面を構成する部材である。
第1柱状部121は、円筒状の鋼管により形成されており、一端部121aには、天井構造材102に接合される接合部材123が設けられ、他端部121bには、上記第1実施形態に係る第1柱状部21と同様に、端面に開口する挿入孔が設けられる。
第2柱状部122は、第1柱状部121の挿入孔の内径よりも外径が小さい円筒状の鋼管により形成されており、一端部122aには、床構造材103に接合される接合部材124が設けられ、他端部122bは、第1柱状部121の挿入孔に挿入される挿入部となっている。
疑似構造体120は、上記形状の第1柱状部121の一端部121aを、接合部材123を介して天井構造材102に接合し、他端部121bが鉛直方向下方を向くように第1柱状部121を設け、上記形状の第2柱状部122の一端部122aを、接合部材124を介して床構造材103に接合し、他端部122bが第1柱状部121の挿入孔に挿入されるように他端部122bが鉛直方向上方を向くように第2柱状部122を設けることにより、鉛直方向に立設された柱部材(構造体)を模した状態となる。
また、第2柱状部122の他端部122bが第1柱状部121の挿入孔に挿入された状態において、第1柱状部121の挿入孔の内周面と、第2柱状部122の他端部122b(挿入部)の外周面と、の間には、上記第1実施形態に係る疑似構造体20と同様に、所定の大きさの隙間が設けられる。つまり、第1柱状部121と第2柱状部122とは、入れ子構造となっているため、第1柱状部121と第2柱状部122とは、軸方向において互いに相対移動可能である。
このように疑似構造体120は、上記第1実施形態に係る疑似構造体20と同様に、第1柱状部121と第2柱状部122とが軸方向において互いに相対移動可能に構成されていることから、地震等によって天井構造材102と床構造材103との相対位置が変化し、接合部材123,124を介して疑似構造体120に軸力が作用したとしても、疑似構造体120は、これらの軸力をほとんど負担することなく、天井構造材102及び床構造材103の変位に応じて伸長または収縮することになる。
したがって、疑似構造体120と天井構造材102とを接合する部分や疑似構造体120と床構造材103とを接合する部分が破損したり、疑似構造体120自体が破損したりすることを抑制することができる。
また、疑似構造体120は、円筒状の鋼管により形成された第1柱状部121と第2柱状部122とを入れ子構造とした単純な構成であるため、用いられる鋼管の外径や軸方向長さを適宜変更することによって、疑似構造体120のサイズを容易に変更することが可能である。また、建築物101への疑似構造体20の取り付けは、接合部材123,124を介して行われるため、接合部材123,124の形状を適宜変更することによって、疑似構造体120の取り付けを自由に設定することができる。
また、第1柱状部121と第2柱状部122との間の隙間には、上記第1実施形態に係る疑似構造体20と同様に、シール材(不図示)と、バックアップ材(不図示)と、が設けられる。
このため、疑似構造体120の内部への水の浸入を抑制することが可能となるとともに、第1柱状部121と第2柱状部122とが互いにぶつかり合うことが防止される。
以上の第2実施形態によれば、以下に示す効果を奏する。
上記構成の疑似構造体120では、第1柱状部121の挿入孔の内周面と、挿入孔に挿入される第2柱状部122の他端部122bの外周面と、の間には、上記第1実施形態に係る疑似構造体20と同様に、所定の大きさの隙間が設けられる。このように第1柱状部121と第2柱状部122との間に隙間を設けることによって、疑似構造体120に軸力が作用したとしても、疑似構造体120は、これらの軸力をほとんど負担することなく、変位追従により伸縮する。したがって、疑似構造体120が建築物1に対して、鉛直方向に立設される柱部材のように取り付けられた場合であっても、その接合部が破損したり、疑似構造体120自体が破損したりすることを抑制することができる。
なお、次のような変形例も本発明の範囲内であり、変形例に示す構成と上述の各実施形態で説明した構成を組み合わせたり、以下の異なる変形例で説明する構成同士を組み合わせたりすることも可能である。
上記各実施形態では、第1柱状部21,121及び第2柱状部22,122は、円筒状の鋼管により形成される。これに代えて第1柱状部21,121及び第2柱状部22,122は、四角形状の角型鋼管や多角形状の鋼管で形成されてもよい。また、鋼管に代えて、例えば、アングル材のような長尺部材を長手方向に沿って突き合わせた状態で溶接接合することにより管状部材を形成し、このように形成された2つの管状部材を入れ子構造とすることによって第1柱状部21,121及び第2柱状部22,122を形成してもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
20,120・・・疑似構造体
1,101・・・建築物
2・・・柱部材(第1建材)
3・・・庇支持部材(第2建材)
4・・・庇部材
10・・・庇吊部材(構造体)
21,121・・・第1柱状部
21a,121a・・・一端部
21b,121b・・・他端部
21c・・・端面
21d・・・挿入孔
22,122・・・第2柱状部
22a,122a・・・一端部
22b,122b・・・他端部(挿入部)
22c・・・外周面
26・・・シール材(充填材)
102・・・天井構造材(第1建材)
103・・・床構造材(第2建材)
本発明は、建築物の構造強度を確保するために設けられる構造体を模して形成され、建築物において構造強度上、構造体を設置する必要のない場所に設けられる疑似構造体であって、一端部が建築物の第1建材に接合される第1柱状部と、一端部が第1建材とは異なる第2建材に接合される第2柱状部と、を備え、第1柱状部は、他端部の端面に開口する挿入孔を有し、第2柱状部は、他端部に形成され挿入孔に挿入される挿入部を有し、挿入孔の内周面と挿入部の外周面との間には所定の大きさの隙間が設けられ、第1柱状部と第2柱状部とは、それぞれが建築物に取り付けられた状態において、軸方向において互いに相対移動可能である。

Claims (4)

  1. 建築物の構造強度を確保するために設けられる構造体を模して形成され、前記建築物において構造強度上、前記構造体を設置する必要のない場所に設けられる疑似構造体であって、
    一端部が前記建築物の第1建材に接合される第1柱状部と、
    一端部が前記第1建材とは異なる第2建材に接合される第2柱状部と、を備え、
    前記第1柱状部は、他端部の端面に開口する挿入孔を有し、
    前記第2柱状部は、他端部に形成され前記挿入孔に挿入される挿入部を有し、
    前記挿入孔の内周面と前記挿入部の外周面との間には所定の大きさの隙間が設けられ、前記第1柱状部と前記第2柱状部とは、軸方向において互いに相対移動可能である、
    疑似構造体。
  2. 前記隙間には充填材が充填される、
    請求項1に記載の疑似構造体。
  3. 前記構造体は、鉛直方向に立設された柱部材と、庇部材を支持し一端が前記柱部材に接合される庇支持部材と、に接合されることにより前記庇部材を吊り下げ支持する庇吊部材であり、
    前記第1柱状部の前記一端部を前記柱部材に接合し、前記第1柱状部の前記他端部が前記庇支持部材の他端側に向かうように前記第1柱状部を前記柱部材に対して斜めに設け、前記第2柱状部の前記一端部を前記庇支持部材に接合し、前記挿入部が前記挿入孔に挿入されるように前記第2柱状部を前記庇支持部材に対して斜めに設けることにより、前記庇吊部材を模して形成される、
    請求項1または2に記載の疑似構造体。
  4. 前記構造体は、鉛直方向に立設される柱部材であり、
    前記第1柱状部の前記一端部を天井側に設けられた天井構造材に接合し、前記他端部が鉛直方向下方を向くように前記第1柱状部を設け、前記第2柱状部の前記一端部を床面側に設けられた床構造材に接合し、前記挿入部が前記挿入孔に挿入されるように前記他端部が鉛直方向上方を向くように前記第2柱状部を設けることにより、前記柱部材を模して形成される、
    請求項1または2に記載の疑似構造体。
JP2020004291A 2020-01-15 2020-01-15 疑似構造体 Expired - Fee Related JP6731127B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020004291A JP6731127B1 (ja) 2020-01-15 2020-01-15 疑似構造体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020004291A JP6731127B1 (ja) 2020-01-15 2020-01-15 疑似構造体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP6731127B1 JP6731127B1 (ja) 2020-07-29
JP2021110200A true JP2021110200A (ja) 2021-08-02

Family

ID=71738564

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020004291A Expired - Fee Related JP6731127B1 (ja) 2020-01-15 2020-01-15 疑似構造体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6731127B1 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP6731127B1 (ja) 2020-07-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN109853779B (zh) 一种含摇摆柱和摇摆墙的全摇摆结构体系及其施工方法
JP2009097165A (ja) 既存建物の外殻補強構造
JP2017517659A (ja) エネルギー吸収装置
JP5164012B2 (ja) 球形タンクの脚部耐震補強構造
JP2021110200A (ja) 疑似構造体
JP2017043387A (ja) 球形タンクの円筒ブレースとタイロッドブレースからなる脚部耐震補強構造
JP2005299080A (ja) 耐震橋脚
JP5405062B2 (ja) 粘弾性ダンパーと座屈拘束ブレースを併用した制振間柱
JP5532852B2 (ja) 鋼管コンクリート柱
JP2006077492A (ja) 耐震橋脚
JP2006273398A (ja) 球形タンク脚部の補強構造
KR101773509B1 (ko) 각형강관을 이용한 장스팬 층고절감형 합성보 및 그 시공방법
JP2006028902A (ja) 既設鉄塔の耐震補強構造
JP2001040616A (ja) 橋梁の落橋防止装置
JP4216955B2 (ja) 免震配管システムおよび脚部付きベローズ形伸縮管継手
JP2006022483A (ja) 吊り天井の耐震構造
JP2020007870A (ja) 構造物
JP2003313950A (ja) コンクリート充填鋼管構造
JP2008095500A (ja) 鋼管柱基部構造体
JP4191357B2 (ja) 構造物の崩壊防止構造
JP6621355B2 (ja) 基礎構造及び建物
JP2011149211A (ja) 柱とスラブの接合構造
JP7127835B2 (ja) 建物の補強構造
JP2005282229A (ja) 建物の制震構造
JP7261377B2 (ja) 免震構造物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200115

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20200115

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20200304

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200310

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200410

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200630

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200703

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6731127

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees