JP2021109855A - ジアンモニウム塩及びその用途 - Google Patents

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Abstract

【課題】ジアンモニウム塩の提供および同塩を用いたゼオライトの製造方法の提供。【解決手段】式(1)で表されるジアンモニウム塩。[式中、R1、R2、R3及びR4は、アルキル基など、Y−は、ハロゲン化物イオン、R5SO2O−で表されるスルホン酸イオン、R6COO−で表されるカルボン酸イオン又はOH−(水酸化物イオン)を表す。R5及びR6は、アルキル基などを表す。]【選択図】なし

Description

本発明は、新規なジアンモニウム塩及びその用途に関する。
ゼオライトは、各種の有機構造指向剤(以下、「SDA」ともいう。)を含む組成物の結晶化により製造されている。T(Tはケイ素、アルミ、リン、ガリウム、チタンなど)原子及び酸素原子で形成される8員環を最大細孔として有するゼオライト(以下、「小細孔ゼオライト」ともいう。)を製造するための公知の有機構造指向剤として、アダマンチルアンモニウム誘導体、テトラアルキルアンモニウムカチオン、及びキヌクリジン誘導体などが知られているが(特許文献1〜3)、ジアンモニウム塩であるトリシクロ[7.3.0.03,7]ドデカン−5,11−ジアザニウム塩をゼオライト製造用有機構造指向剤として利用した例はない。
米国特許4544538号 米国特許4495303号 米国特許4508837号
本発明の目的は、ゼオライトのSDAとして有用なジアンモニウム塩を提供することにある。さらに、本発明は、該ジアンモニウム塩を用いたゼオライト、好ましくは小細孔ゼオライト、より好ましくはAFX型ゼオライトの製造方法を提供することを別の目的とする。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、下記一般式(1)で表される新規なジアンモニウム塩を見出し、本発明を完成するに至った。さらには、このようなジアンモニウム塩がゼオライトの構造指向剤として好適に機能することを見出した。
すなわち本発明の要旨は以下のとおりである。
[1] 一般式(1)で表されるジアンモニウム塩。
Figure 2021109855
[式中、
、R、R及びRは、各々独立に、炭素数1から10のアルキル基、炭素数1から10のハロアルキル基又は炭素数6から10の芳香族炭化水素基を表し、これらの置換基は、水酸基、炭素数1から6のアルキル基、炭素数6から10のアリール基、炭素数1から6のアルコキシ基、炭素数6から10のアリールオキシ基、炭素数2から12のジアルキルアミノ基、炭素数6から10のモノアリールアミノ基及び炭素数12から20のジアリールアミノ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。
は、同一又は相異なって、ハロゲン化物イオン、RSOで表されるスルホン酸イオン、RCOOで表されるカルボン酸イオン又はOH(水酸化物イオン)を表す。
は、炭素数1から9のアルキル基、炭素数1から9のフルオロアルキル基、又はフェニル基を表し、該フェニル基は、炭素数1から4のアルキル基、炭素数1から4のフルオロアルキル基、炭素数1から4のアルコキシ基、炭素数1から4のフルオロアルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基及びニトロ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。
は、炭素数1から6のアルキル基、炭素数1から4のフルオロアルキル基又はフェニル基を表し、該フェニル基は、炭素数1から4のアルキル基で置換されていてもよい。]
[2] Yが、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、ベンゼンスルホン酸イオン、p−トルエンスルホン酸イオン、メタンスルホン酸イオン、トリフルオロメタンスルホン酸イオン又はOH(水酸化物イオン)である[1]に記載のジアンモニウム塩。
[3] R、R、R及びRが、各々独立に、炭素数1から10のアルキル基又は炭素数6から10の芳香族炭化水素基を表し、これらの置換基は、炭素数1から6のアルキル基、炭素数6から10のアリールオキシ基、炭素数2から12のジアルキルアミノ基、炭素数1から6のアルコキシ基及び炭素数12から20のジアリールアミノ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい、である[1]又は[2]に記載のジアンモニウム塩。
[4] R、R、R及びRが、各々独立に、炭素数1から6のアルキル基、炭素数6から10のアリールオキシ基、炭素数2から12のジアルキルアミノ基、炭素数1から6のアルコキシ基及び炭素数12から20のジアリールアミノ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい炭素数1から10のアルキル基である[1]乃至[3]に記載のジアンモニウム塩。
[5] R、R、R及びRが、各々独立に、炭素数2から4のジアルキルアミノ基及び炭素数1から4のアルコキシ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい炭素数1から6のアルキル基である[1]乃至[4]に記載のジアンモニウム塩。
[6] RとRとが同一、且つRとRとが同一の置換基である[1]乃至[5]に記載のジアンモニウム塩。
[7] RとRが同一且つメチル基又はエチル基であり、RとRとが同一且つメチル基又はエチル基であり、Yが塩化物イオン、臭化物イオン又はOH(水酸化物イオン)である[1]乃至[6]のいずれか一項に記載のジアンモニウム塩。
[8] [1]に記載の一般式(1)で表されるジアンモニウム塩、シリカ源、アルミナ源、アルカリ源及び水を含む組成物を結晶化させる結晶化工程、を有することを特徴とするゼオライトの製造方法。
[9] ゼオライトが小細孔ゼオライトである、前記[8]に記載のゼオライトの製造方法。
[10] ゼオライトがAFX型ゼオライトである、前記[8]又は[9]に記載のゼオライトの製造方法。
本発明により、新規なジアンモニウム塩を提供できる。さらに、本発明により、該ジアンモニウム塩を使用するゼオライト、好ましくは小細孔ゼオライト、より好ましくはAFX型ゼオライトの製造方法を提供することができる。
実施例2−1のAFX型ゼオライトのXRDパターン 実施例2−1のAFX型ゼオライトのSEM観察像
以下、本発明について、実施形態の一例を示して説明する。
まず一般式(1)中のR、R、R、R及びYの定義について詳細に説明する。
、R、R及びRで表される炭素数1から10のアルキル基は、直鎖状、分岐状又は環状のいずれかのアルキル基であればよく、特に限定するものではないが、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、シクロヘキシルメチル基、2−シクロペンチルエチル基、2−メチルプロピル基、2,2−ジメチルプロピル基、3−シクロプロピルプロピル基、シクロプロピル基、2−メチルブチル基、3−メチルブチル基、3−メチルブタン−2−イル基、tert−ブチル基、シクロブチル基、ペンチル基、2−メチルペンチル基、3−エチルペンチル基、2,4−ジメチルペンチル基、1−メチルブチル基、2−メチルペンタン−2−イル基、4,4−ジメチルペンタン−2−イル基、2−エチルプロピル基、3−エチルペンタン−3−イル基、シクロペンチル基、2,5−ジメチルシクロペンチル基、3−エチルシクロペンチル基、ヘキシル基、2−メチルヘキシル基、3,3−ジメチルヘキシル基、4−エチルヘキシル基、1−メチルペンチル基、2−メチルヘキサン−2−イル基、5,5−ジメチルヘキサン−2−イル基、2−エチルブチル基、2,4−ジメチルヘキサン−3−イル基、シクロヘキシル基、4−エチルシクロヘキシル基、4−プロピルシクロヘキシル基、4,4−ジメチルシクロヘキシル基、ヘプチル基、1−メチルヘキシル基、1−エチルペンチル基、1−プロピルブチル基、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル基、オクチル基、1−メチルヘプチル基、1−エチルへキシル基、1−プロピルペンチル基、シクロオクチル基、ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−イル基、ノニル基、1−ブチルペンチル基、デシル基、1−メチルノニル基、又は1−ブチルヘキシル基が例示できる。
、R、R及びRで表される炭素数1から10のハロアルキル基は、直鎖状、分岐状又は環状のいずれかのハロアルキル基であればよく、特に限定するものではないが、フルオロアルキル基が特に好ましく、例えば、トリフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、1,1−ジフルオロエチル基、2,2−ジフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、1,1−ジフルオロプロピル基、ペルフルオロ(1−メチルプロピル)基、2,2,2−トリフルオロ−1−(トリフルオロメチル)エチル基、ペルフルオロシクロプロピル基、2,2,3,3−テトラフルオロシクロプロピル基、ペルフルオロブチル基、2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブチル基、3,3,4,4,4−ペンタフルオロブチル基、4,4,4−トリフルオロブチル基、1,2,2,3,3,3−ヘキサフルオロ−1−(トリフルオロメチル)プロピル基、1−(トリフルオロメチル)プロピル基、1−メチル−3,3,3−トリフルオロプロピル基、ペルフルオロシクロブチル基、2,2,3,3,4,4−ヘキサフルオロシクロブチル基、ペルフルオロペンチル基、2,2,3,3,4,4,5,5,5−ノナフルオロペンチル基、3,3,4,4,5,5,5−ヘプタフルオロペンチル基、4,4,5,5,5−ペンタフルオロペンチル基、5,5,5−トリフルオロペンチル基、1,2,2,3,3,3−ヘキサフルオロ−1−(ペルフルオロエチル)プロピル基、2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1−(ペルフルオロエチル)プロピル基、ペルフルオロシクロペンチル基、ペルフルオロヘキシル基、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,6−ウンデカフルオロヘキシル基、3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシル基、4,4,5,5,6,6,6−ヘプタフルオロヘキシル基、5,5,6,6,6−ペンタフルオロヘキシル基、6,6,6−トリフルオロヘキシル基、ペルフルオロシクロヘキシル基などを例示できる。
、R、R及びRで表される炭素数6から10の芳香族炭化水素基としては、特に限定するものではないが、例えば、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基などを例示できる。
、R、R及びRで表される炭素数1から10のアルキル基、炭素数1から10のハロアルキル基、及び炭素数6から10の芳香族炭化水素基については、上記の通り、各々独立に、水酸基、炭素数1から6のアルキル基、炭素数6から10のアリール基、炭素数1から6のアルコキシ基、炭素数6から10のアリールオキシ基、炭素数2から12のジアルキルアミノ基、炭素数6から10のモノアリールアミノ基及び炭素数12から20のジアリールアミノ基の群から選択される1つ以上で置換されていてもよい。
前記の炭素数1から6のアルキル基は、直鎖状、分岐状又は環状のいずれかのアルキル基であればよく、特に限定するものではないが、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、シクロヘキシルメチル基、2−シクロペンチルエチル基、2−メチルプロピル基、2,2−ジメチルプロピル基、3−シクロプロピルプロピル基、シクロプロピル基、2−メチルブチル基、3−メチルブチル基、3−メチルブタン−2−イル基、tert−ブチル基、シクロブチル基、ペンチル基、2−メチルペンチル基、1−メチルブチル基、2−メチルペンタン−2−イル基、2−エチルプロピル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、1−メチルペンチル基、2−エチルブチル基、シクロヘキシル基などを例示できる。
前記の炭素数6から10のアリール基としては、特に限定するものではないが、例えば、フェニル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、2,3−ジメチルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、2,5−ジメチルフェニル基、2,6−ジメチルフェニル基、3,4−ジメチルフェニル基、3,5−ジメチルフェニル基、2,3,4−トリメチルフェニル基、2,3,5−トリメチルフェニル基、2,3,6−トリメチルフェニル基、2,4,5−トリメチルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、3,4,5−トリメチルフェニル基、2,3,4,5−テトラメチルフェニル基、2,3,4,6−テトラメチルフェニル基、2,3,5,6−テトラメチルフェニル基、2−エチルフェニル基、3−エチルフェニル基、4−エチルフェニル基、2,3−ジエチルフェニル基、2,4−ジエチルフェニル基、2,5−ジエチルフェニル基、2,6−ジエチルフェニル基、3,4−ジエチルフェニル基、3,5−ジエチルフェニル基、2−プロピルフェニル基、3−プロピルフェニル基、4−プロピルフェニル基、2−イソプロピルフェニル基、3−イソプロピルフェニル基、4−イソプロピルフェニル基、2−シクロプロピルフェニル基、3−シクロプロピルフェニル基、4−シクロプロピルフェニル基、2−ブチルフェニル基、3−ブチルフェニル基、4−ブチルフェニル基、2−(1−メチルプロピル)フェニル基、3−(1−メチルプロピル)フェニル基、4−(1−メチルプロピル)フェニル基、2−(2−メチルプロピル)フェニル基、3−(2−メチルプロピル)フェニル基、4−(2−メチルプロピル)フェニル基、2−シクロブチルフェニル基、3−シクロブチルフェニル基、4−シクロブチルフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基などを例示できる。
前記の炭素数1から6のアルコキシ基としては、特に限定するものではないが、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、2−メチルプロポキシ基、2,2−ジメチルプロポキシ基、3−シクロプロピルプロポキシ基、シクロプロポキシ基、2−メチルブトキシ基、3−メチルブトキシ基、tert−ブトキシ基、シクロブトキシ基、ペンチルオキシ基、2−メチルペンチルオキシ基、1−メチルブトキシ基、1,2−ジメチルブトキシ基、1−エチルプロポキシ基、シクロペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基などを例示できる。
前記の炭素数6から10のアリールオキシ基としては、特に限定するものではないが、例えば、フェニルオキシ基、2−メチルフェニルオキシ基、3−メチルフェニルオキシ基、4−メチルフェニルオキシ基、2,3−ジメチルフェニルオキシ基、2,4−ジメチルフェニルオキシ基、2,5−ジメチルフェニルオキシ基、2,6−ジメチルフェニルオキシ基、3,4−ジメチルフェニルオキシ基、3,5−ジメチルフェニルオキシ基、2,3,4−トリメチルフェニルオキシ基、2,3,5−トリメチルフェニルオキシ基、2,3,6−トリメチルフェニルオキシ基、2,4,5−トリメチルフェニルオキシ基、2,4,6−トリメチルフェニルオキシ基、3,4,5−トリメチルフェニルオキシ基、2,3,4,5−テトラメチルフェニルオキシ基、2,3,4,6−テトラメチルフェニルオキシ基、2,3,5,6−テトラメチルフェニルオキシ基、2−エチルフェニルオキシ基、3−エチルフェニルオキシ基、4−エチルフェニルオキシ基、2,3−ジエチルフェニルオキシ基、2,4−ジエチルフェニルオキシ基、2,5−ジエチルフェニルオキシ基、2,6−ジエチルフェニルオキシ基、3,4−ジエチルフェニルオキシ基、3,5−ジエチルフェニルオキシ基、2−プロピルフェニルオキシ基、3−プロピルフェニルオキシ基、4−プロピルフェニルオキシ基、2−イソプロピルフェニルオキシ基、3−イソプロピルフェニルオキシ基、4−イソプロピルフェニルオキシ基、2−シクロプロピルフェニルオキシ基、3−シクロプロピルフェニルオキシ基、4−シクロプロピルフェニルオキシ基、2−ブチルフェニルオキシ基、3−ブチルフェニルオキシ基、4−ブチルフェニルオキシ基、2−(1−メチルプロピル)フェニルオキシ基、3−(1−メチルプロピル)フェニルオキシ基、4−(1−メチルプロピル)フェニルオキシ基、2−(2−メチルプロピル)フェニルオキシ基、3−(2−メチルプロピル)フェニルオキシ基、4−(2−メチルプロピル)フェニルオキシ基、2−シクロブチルフェニルオキシ基、3−シクロブチルフェニルオキシ基、4−シクロブチルフェニルオキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基などを例示できる。
前記の炭素数2から12のジアルキルアミノ基としては、特に限定するものではないが、例えば、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、ジブチルアミノ基、ビス(2−メチルプロピル)アミノ基、ビス(2,2−ジメチルプロピル)アミノ基、ビス(3−シクロプロピルプロピル)アミノ基、ジシクロプロピルアミノ基、ビス(2−メチルブチル)アミノ基、ビス(3−メチルブチル)アミノ基、ジ(tert−ブチル)アミノ基、ジシクロブチルアミノ基、ジペンチルアミノ基、ビス(2−メチルペンチル)アミノ基、ジ(1−メチルブチル)アミノ基、ビス(1,2−ジメチルブチル)アミノ基、ジ(1−エチルプロピル)アミノ基、ジシクロペンチルアミノ基、ジヘキシルアミノ基、ジシクロヘキシルアミノ基、N−エチル−N−メチルアミノ基、N−メチル−N−プロピル基、N−シクロプロピル−N−メチルアミノ基、N−ブチル−N−メチルアミノ基、N−シクロブチル−N−メチルアミノ基、N−メチル−N−ペンチル基、N−シクロペンチル−N−メチルアミノ基、N−ヘキシル−N−メチルアミノ基、N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ基、N−シクロヘプチル−N−メチルアミノ基、N−メチル−N−オクチルアミノ基、N−メチル−N−ノニルアミノ基、N−デシル−N−メチルアミノ基、N−メチル−N−ウンデシルアミノ基などを例示できる。
前記の炭素数6から10のモノアリールアミノ基としては、特に限定するものではないが、例えば、フェニルアミノ基、2−メチルフェニルアミノ基、3−メチルフェニルアミノ基、4−メチルフェニルアミノ基、2,3−ジメチルフェニルアミノ基、2,4−ジメチルフェニルアミノ基、2,5−ジメチルフェニルアミノ基、2,6−ジメチルフェニルアミノ基、3,4−ジメチルフェニルアミノ基、3,5−ジメチルフェニルアミノ基、2,3,4−トリメチルフェニルアミノ基、2,3,5−トリメチルフェニルアミノ基、2,3,6−トリメチルフェニルアミノ基、2,4,5−トリメチルフェニルアミノ基、2,4,6−トリメチルフェニルアミノ基、3,4,5−トリメチルフェニルアミノ基、2,3,4,5−テトラメチルフェニルアミノ基、2,3,4,6−テトラメチルフェニルアミノ基、2,3,5,6−テトラメチルフェニルアミノ基、2−エチルフェニルアミノ基、3−エチルフェニルアミノ基、4−エチルフェニルアミノ基、2,3−ジエチルフェニルアミノ基、2,4−ジエチルフェニルアミノ基、2,5−ジエチルフェニルアミノ基、2,6−ジエチルフェニルアミノ基、3,4−ジエチルフェニルアミノ基、3,5−ジエチルフェニルアミノ基、2−プロピルフェニルアミノ基、3−プロピルフェニルアミノ基、4−プロピルフェニルアミノ基、2−イソプロピルフェニルアミノ基、3−イソプロピルフェニルアミノ基、4−イソプロピルフェニルアミノ基、2−シクロプロピルフェニルアミノ基、3−シクロプロピルフェニルアミノ基、4−シクロプロピルフェニルアミノ基、2−ブチルフェニルアミノ基、3−ブチルフェニルアミノ基、4−ブチルフェニルアミノ基、2−(1−メチルプロピル)フェニルアミノ基、3−(1−メチルプロピル)フェニルアミノ基、4−(1−メチルプロピル)フェニルアミノ基、2−(2−メチルプロピル)フェニルアミノ基、3−(2−メチルプロピル)フェニルアミノ基、4−(2−メチルプロピル)フェニルアミノ基、2−シクロブチルフェニルアミノ基、3−シクロブチルフェニルアミノ基、4−シクロブチルフェニルアミノ基、1−ナフチルアミノ基、2−ナフチルアミノ基などを例示できる。
前記の炭素数12から20のジアリールアミノ基としては、特に限定するものではないが、例えば、ジフェニルアミノ基、ビス(2−メチルフェニル)アミノ基、ビス(3−メチルフェニル)アミノ基、ビス(4−メチルフェニル)アミノ基、ビス(2,3−ジメチルフェニル)アミノ基、ビス(2,4−ジメチルフェニル)アミノ基、ビス(2,5−ジメチルフェニル)アミノ基、ビス(2,6−ジメチルフェニル)アミノ基、ビス(3,4−ジメチルフェニル)アミノ基、ビス(3,5−ジメチルフェニル)アミノ基、ビス(2,3,4−トリメチルフェニル)アミノ基、ビス(2,3,5−トリメチルフェニル)アミノ基、ビス(2,3,6−トリメチルフェニル)アミノ基、ビス(2,4,5−トリメチルフェニル)アミノ基、ビス(2,4,6−トリメチルフェニル)アミノ基、ビス(3,4,5−トリメチルフェニル)アミノ基、ビス(2,3,4,5−テトラメチルフェニル)アミノ基、ビス(2,3,4,6−テトラメチルフェニル)アミノ基、ビス(2,3,5,6−テトラメチルフェニル)アミノ基、ビス(2−エチルフェニル)アミノ基、ビス(3−エチルフェニル)アミノ基、ビス(4−エチルフェニル)アミノ基、ビス(2,3−ジエチルフェニル)アミノ基、ビス(2,4−ジエチルフェニル)アミノ基、ビス(2,5−ジエチルフェニル)アミノ基、ビス(2,6−ジエチルフェニル)アミノ基、ビス(3,4−ジエチルフェニル)アミノ基、ビス(3,5−ジエチルフェニル)アミノ基、ビス(2−プロピルフェニル)アミノ基、ビス(3−プロピルフェニル)アミノ基、ビス(4−プロピルフェニル)アミノ基、ビス(2−イソプロピルフェニル)アミノ基、ビス(3−イソプロピルフェニル)アミノ基、ビス(4−イソプロピルフェニル)アミノ基、ビス(2−シクロプロピルフェニル)アミノ基、ビス(3−シクロプロピルフェニル)アミノ基、ビス(4−シクロプロピルフェニル)アミノ基、ビス(2−ブチルフェニル)アミノ基、ビス(3−ブチルフェニル)アミノ基、ビス(4−ブチルフェニル)アミノ基、ビス[2−(1−メチルプロピル)フェニル]アミノ基、ビス[3−(1−メチルプロピル)フェニル]アミノ基、ビス[4−(1−メチルプロピル)フェニル]アミノ基、ビス[2−(2−メチルプロピル)フェニル]アミノ基、ビス[3−(2−メチルプロピル)フェニル]アミノ基、ビス[4−(2−メチルプロピル)フェニル]アミノ基、ビス(2−シクロブチルフェニル)アミノ基、ビス(3−シクロブチルフェニル)アミノ基、ビス(4−シクロブチルフェニル)アミノ基、ジ(1−ナフチル)アミノ基、ジ(2−ナフチル)アミノ基、N−(2−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ基、N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ基、N−(4−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ基、N−(2,3−ジメチルフェニル)−N−フェニルアミノ基、N−(2,4−ジメチルフェニル)−N−フェニルアミノ基、N−(2,5−ジメチルフェニル)−N−フェニルアミノ基、N−(2,6−ジメチルフェニル)−N−フェニルアミノ基、N−(3,4−ジメチルフェニル)−N−フェニルアミノ基、N−(3,5−ジメチルフェニル)−N−フェニルアミノ基、N−(2,3,4−トリメチルフェニル)−N−フェニルアミノ基、N−(2,3,5−トリメチルフェニル)−N−フェニルアミノ基、N−(2,3,6−トリメチルフェニル)−N−フェニルアミノ基、N−(2,4,5−トリメチルフェニル)−N−フェニルアミノ基、N−(2,4,6−トリメチルフェニル)−N−フェニルアミノ基、N−(3,4,5−トリメチルフェニル)−N−フェニルアミノ基、N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ基、N−(2−ナフチル)−N−フェニルアミノ基などを例示できる。
、R、R及びRが、合成が容易な点で、各々独立に、炭素数1から10のアルキル基又は炭素数6から10の芳香族炭化水素基であって、これらの置換基は、炭素数1から6のアルキル基、炭素数6から10のアリールオキシ基、炭素数2から12のジアルキルアミノ基、炭素数1から6のアルコキシ基及び炭素数12から20のジアリールアミノ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい、であることが好ましく、各々独立に、炭素数1から6のアルキル基、炭素数6から10のアリールオキシ基、炭素数2から12のジアルキルアミノ基、炭素数1から6のアルコキシ基及び炭素数12から20のジアリールアミノ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい炭素数1から10のアルキル基であることがより好ましく、各々独立に、炭素数2から4のジアルキルアミノ基及び炭素数1から4のアルコキシ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい炭素数1から6のアルキル基であることが更に好ましく、RとRが同一且つメチル基又はエチル基であり、RとRとが同一且つメチル基又はエチル基であることが更に好ましく、RとRとRとRとが全て同一であってメチル基又はエチル基であることが殊更好ましい。
なお、上記のR、R、R及びRについては、合成が容易な点で、RとRとが同一で、尚且つRとRとが同一であるものが好ましく、RとRとRとRとが全て同一であることがより好ましい。
がハロゲン化物イオンである場合、該ハロゲン化物イオンは、フッ化物イオン、塩化物イオン、臭化物イオン又はヨウ化物イオンであり、合成が容易な点で塩化物イオン、臭化物イオン又はヨウ化物イオンであることが好ましく、塩化物イオン又は臭化物イオンであることがより好ましい。
がRSOで表されるスルホン酸イオンである場合、Rは、炭素数1から9のアルキル基、炭素数1から9のフルオロアルキル基、又はフェニル基(該フェニル基は、炭素数1から4のアルキル基、炭素数1から4のフルオロアルキル基、炭素数1から4のアルコキシ基、炭素数1から4のフルオロアルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基及びニトロ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい)を表す。
前記のRで表される炭素数1から9のアルキル基としては、直鎖状、分岐状又は環状のいずれかのアルキル基であればよく、特に限定するものではないが、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、シクロヘキシルメチル基、2−シクロペンチルエチル基、2−メチルプロピル基、2,2−ジメチルプロピル基、3−シクロプロピルプロピル基、シクロプロピル基、2−メチルブチル基、3−メチルブチル基、3−メチルブタン−2−イル基、tert−ブチル基、シクロブチル基、ペンチル基、2−メチルペンチル基、3−エチルペンチル基、2,4−ジメチルペンチル基、1−メチルブチル基、2−メチルペンタン−2−イル基、4,4−ジメチルペンタン−2−イル基、2−エチルプロピル基、3−エチルペンタン−3−イル基、シクロペンチル基、2,5−ジメチルシクロペンチル基、3−エチルシクロペンチル基、ヘキシル基、2−メチルヘキシル基、3,3−ジメチルヘキシル基、4−エチルヘキシル基、1−メチルペンチル基、2−メチルヘキサン−2−イル基、5,5−ジメチルヘキサン−2−イル基、2−エチルブチル基、2,4−ジメチルヘキサン−3−イル基、シクロヘキシル基、4−エチルシクロヘキシル基、4−プロピルシクロヘキシル基、4,4−ジメチルシクロヘキシル基、ヘプチル基、1−メチルヘキシル基、1−エチルペンチル基、1−プロピルブチル基、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル基、オクチル基、1−メチルヘプチル基、1−エチルへキシル基、1−プロピルペンチル基、シクロオクチル基、ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−イル基、ノニル基、1−ブチルペンチル基などを例示できる。
前記のRで表される炭素数1から9のフルオロアルキル基としては、直鎖状、分岐状又は環状のいずれかのフルオロアルキル基であればよく、特に限定するものではないが、例えば、トリフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、1,1−ジフルオロエチル基、2,2−ジフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、1,1−ジフルオロプロピル基、ペルフルオロ(1−メチルプロピル)基、2,2,2−トリフルオロ−1−(トリフルオロメチル)エチル基、ペルフルオロシクロプロピル基、2,2,3,3−テトラフルオロシクロプロピル基、ペルフルオロブチル基、2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブチル基、3,3,4,4,4−ペンタフルオロブチル基、4,4,4−トリフルオロブチル基、1,2,2,3,3,3−ヘキサフルオロ−1−(トリフルオロメチル)プロピル基、1−(トリフルオロメチル)プロピル基、1−メチル−3,3,3−トリフルオロプロピル基、ペルフルオロシクロブチル基、2,2,3,3,4,4−ヘキサフルオロシクロブチル基、ペルフルオロペンチル基、2,2,3,3,4,4,5,5,5−ノナフルオロペンチル基、3,3,4,4,5,5,5−ヘプタフルオロペンチル基、4,4,5,5,5−ペンタフルオロペンチル基、5,5,5−トリフルオロペンチル基、1,2,2,3,3,3−ヘキサフルオロ−1−(ペルフルオロエチル)プロピル基、2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1−(ペルフルオロエチル)プロピル基、ペルフルオロシクロペンチル基、ペルフルオロヘキシル基、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,6−ウンデカフルオロヘキシル基、3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシル基、4,4,5,5,6,6,6−ヘプタフルオロヘキシル基、5,5,6,6,6−ペンタフルオロヘキシル基、6,6,6−トリフルオロヘキシル基、ペルフルオロシクロヘキシル基などを例示できる。
がフェニル基である場合、該フェニル基は炭素数1から4のアルキル基、炭素数1から4のフルオロアルキル基、炭素数1から4のアルコキシ基、炭素数1から4のフルオロアルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基のニトロ基の群から選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよい。
前記の炭素数1から4のアルキル基は、直鎖状、分岐状又は環状のいずれかのアルキル基であればよく、特に限定するものではないが、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、2−メチルプロピル基、シクロプロピル基、tert−ブチル基、シクロブチル基などを例示できる。
前記の炭素数1から4のフルオロアルキル基は、直鎖状、分岐状又は環状のいずれかのフルオロアルキル基であればよく、特に限定するものではないが、例えば、トリフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、1,1−ジフルオロエチル基、2,2−ジフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、1,1−ジフルオロプロピル基、ペルフルオロ(1−メチルプロピル)基、2,2,2−トリフルオロ−1−(トリフルオロメチル)エチル基、ペルフルオロシクロプロピル基、2,2,3,3−テトラフルオロシクロプロピル基、ペルフルオロブチル基、2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブチル基、3,3,4,4,4−ペンタフルオロブチル基、4,4,4−トリフルオロブチル基、1,2,2,3,3,3−ヘキサフルオロ−1−(トリフルオロメチル)プロピル基、1−(トリフルオロメチル)プロピル基、1−メチル−3,3,3−トリフルオロプロピル基、ペルフルオロシクロブチル基、2,2,3,3,4,4−ヘキサフルオロシクロブチル基などを例示できる。
前記の炭素数1から4のアルコキシ基は、直鎖状、分岐状又は環状のいずれかのアルコキシ基であればよく、特に限定するものではないが、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、2−メチルプロポキシ基、シクロプロポキシ基、tert−ブトキシ基、シクロブトキシ基などを例示できる。
前記の炭素数1から4のフルオロアルコキシ基は、直鎖状、分岐状又は環状のいずれかのフルオロアルコキシ基であればよく、特に限定するものではないが、例えば、トリフルオロメチルオキシ基、ジフルオロメチルオキシ基、ペルフルオロエチルオキシ基、2,2,2−トリフルオロエチルオキシ基、1,1−ジフルオロエチルオキシ基、2,2−ジフルオロエチルオキシ基、ペルフルオロプロピルオキシ基、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピルオキシ基、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルオキシ基、3,3,3−トリフルオロプロピルオキシ基、1,1−ジフルオロプロピルオキシ基、ペルフルオロ(1−メチルプロピル)オキシ基、2,2,2−トリフルオロ−1−(トリフルオロメチル)エチルオキシ基、ペルフルオロシクロプロピルオキシ基、2,2,3,3−テトラフルオロシクロプロピルオキシ基、ペルフルオロブチルオキシ基、2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブチルオキシ基、3,3,4,4,4−ペンタフルオロブチルオキシ基、4,4,4−トリフルオロブチルオキシ基、1,2,2,3,3,3−ヘキサフルオロ−1−(トリフルオロメチル)プロピルオキシ基、1−(トリフルオロメチル)プロピルオキシ基、1−メチル−3,3,3−トリフルオロプロピルオキシ基、ペルフルオロシクロブチルオキシ基、2,2,3,3,4,4−ヘキサフルオロシクロブチルオキシ基などを例示できる。
前記のハロゲン原子としては、特に限定するものではないが、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子が例示できる。
で表される炭素数1から4のアルキル基、炭素数1から4のフルオロアルキル基、炭素数1から4のアルコキシ基、炭素数1から4のフルオロアルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基及びニトロ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよいフェニル基(以下、「置換フェニル基」ともいう。)としては、特に限定するものではないが、例えば、フェニル基、2−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、2,5−ジメチルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、4−エチルフェニル基、4−プロピルフェニル基、2,4,6−トリイソプロピルフェニル基、4−tert−ブチルフェニル基、2−トリフルオロメチルフェニル基、3−(トリフルオロメチル)フェニル基、4−トリフルオロメチルフェニル基、3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル基、4−メトキシフェニル基、4−(イソプロポキシ)フェニル基、4−トリフルオロメトキシフェニル基、2−フルオロフェニル基、3−フルオロフェニル基、4−フルオロフェニル基、2−クロロフェニル基、3−クロロフェニル基、4−クロロフェニル基、3,5−ジクロロフェニル基、2,6−ジクロロフェニル基、2−ブロモフェニル基、3−ブロモフェニル基、4−ブロモフェニル基、2−シアノフェニル基、3−シアノフェニル基、4−シアノフェニル基、2−ニトロフェニル基、3−ニトロフェニル基、4−ニトロフェニル基などを例示できる。
は、原料が容易に入手可能な点でフェニル基、4−メチルフェニル基、メチル基又はトリフルオロメチル基であることが好ましい。すなわち、RSOで表されるスルホン酸イオンが、CSOで表されるベンゼンスルホン酸イオン、p−CHSOで表されるp−トルエンスルホン酸イオン、CHSOで表されるメタンスルホン酸イオン、又はCFSOで表されるトリフルオロメタンスルホン酸イオンであることが好ましい。
がRCOOで表されるカルボン酸イオンである場合、Rは、炭素数1から6のアルキル基、炭素数1から4のフルオロアルキル基、又はフェニル基(該フェニル基は、炭素数1から4のアルキル基で置換されていてもよい)を表す。
前記の炭素数1から6のアルキル基は、直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基であればよく、特に限定するものではないが、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、2−メチルプロピル基、2,2−ジメチルプロピル基、3−シクロプロピルプロピル基、シクロプロピル基、2−メチルブチル基、3−メチルブチル基、3−メチルブタン−2−イル基、tert−ブチル基、シクロブチル基、ペンチル基、2−メチルペンチル基、1−メチルブチル基、2−メチルペンタン−2−イル基、1−エチルプロピル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、1−メチルペンチル基、1−エチルブチル基、シクロヘキシル基などを例示できる。
前記の炭素数1から4のフルオロアルキル基は、特に限定するものではないが、例えば、Rの説明で例示した炭素数1から4のフルオロアルキル基と同じ基が例示できる。
前記の炭素数1から4のアルキル基は、特に限定するものではないが、例えば、Rの説明で例示した炭素数1から4のアルキル基と同じ基が例示できる。
は、原料が容易に入手可能な点でフェニル基、4−メチルフェニル基、メチル基又はトリフルオロメチル基のいずれかであることが好ましい。すなわち、RCOOで表されるカルボン酸イオンが、CCOOで表される安息香酸イオン、4−CHCOOで表される4−メチル安息香酸イオン、CHCOOで表される酢酸イオン又はCFCOOで表されるトリフルオロ酢酸イオンであることが好ましい。
なお、Yは、合成が容易な点でハロゲン化物イオン、RSOで表されるスルホン酸イオン又はOH(水酸化物イオン)であることが好ましく、Cl(塩化物イオン)、Br(臭化物イオン)、I(ヨウ化物イオン)、CSOで表されるベンゼンスルホン酸イオン、p−CHSOで表されるp−トルエンスルホン酸イオン、CHSOで表されるメタンスルホン酸イオン、CFSOで表されるトリフルオロメタンスルホン酸イオン又はOH(水酸化物イオン)であることがより好ましく、Br(臭化物イオン)、Cl(塩化物イオン)又はOH(水酸化物イオン)であることがより好ましい。
ジアンモニウム塩(1)の具体例としては、以下の(1−1)から(1−1032)を例示できるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、本明細書中のMeはメチル基、Etはエチル基、Prはプロピル基、iPrはイソプロピル基、Buはブチル基、t−Buはtert−ブチル基、Cyはシクロヘキシル基、Phはフェニル基、TsOはp−トルエンスルホン酸イオン、C13はへキシル基、C15はへプチル基、C17はオクチル基、C19はノニル基、C1021はデシル基、C1123はウンデシル基、C1225はドデシル基、C1837はオクタデシル基を表す。
Figure 2021109855
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(1−1)から(1−1032)で示される化合物のうち、本発明のジアンモニウム塩としては1−2、1−3、1−5、1−26、1−27、1−29、1−38、1−39、1−41、1−62、1−63、1−65、1−590、1−591及び1−592で示される化合物が、合成が容易な点で好ましい。
次に、本発明のジアンモニウム塩の製造方法について詳細に説明する。
<製造方法の実施形態1>
本発明のジアンモニウム塩(1)の製造方法として、下記一般式(2)で表される脂肪族化合物と、下記一般式(3a)で表される第二級アミンと、下記一般式(3b)で表される第二級アミンとを反応させる工程、を含む、一般式(1a)で表されるジアンモニウム塩の製造方法(以下、「製法1」ともいう。)を挙げることができる。
Figure 2021109855
Yaは、同一又は相異なって、ハロゲン原子又はRSOOで表される有機スルホニルオキシ基を表す。
は、一般式(1)のRと同義である。
Figure 2021109855
及びRは、各々独立に、炭素数1から10のアルキル基、炭素数1から10のハロアルキル基又は炭素数6から10の芳香族炭化水素基(これらの置換基は、水酸基、炭素数1から6のアルキル基、炭素数6から10のアリール基、炭素数1から6のアルコキシ基、炭素数6から10のアリールオキシ基、炭素数2から12のジアルキルアミノ基、炭素数6から10のモノアリールアミノ基及び炭素数12から20のジアリールアミノ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい)を表す。
Figure 2021109855
及びRは、各々独立に、炭素数1から10のアルキル基、炭素数1から10のハロアルキル基又は炭素数6から10の芳香族炭化水素基(これらの置換基は、水酸基、炭素数1から6のアルキル基、炭素数6から10のアリール基、炭素数1から6のアルコキシ基、炭素数6から10のアリールオキシ基、炭素数2から12のジアルキルアミノ基、炭素数6から10のモノアリールアミノ基及び炭素数12から20のジアリールアミノ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい)を表す。
Figure 2021109855
、R、R及びRは、前記と同じ意味を表す。
Yaは、ハロゲン化物イオン又はRSOで表されるスルホン酸イオンを表す。
は、一般式(1)におけるRと同義である。
上記のR、R、R及びRで表される各置換基(炭素数1から10のアルキル基、炭素数1から10のハロアルキル基、炭素数6から10の芳香族炭化水素基、炭素数1から6のアルキル基、炭素数6から10のアリール基、炭素数1から6のアルコキシ基、炭素数6から10のアリールオキシ基、炭素数2から12のジアルキルアミノ基、炭素数6から10のモノアリールアミノ基、炭素数12から20のジアリールアミノ基)については、一般式(1)の説明で示したR、R、R及びRにおける各置換基の定義と同義である。
製法1では以下に示す反応によって、一般式(1a)で表されるジアンモニウム塩が得られる。
Figure 2021109855
(式中、R、R、R、R、Ya及びYaは前述と同じである。)
製法1の反応に供する、第二級アミン(3a)及び第二級アミン(3b)は、同一の第二級アミンを用いても良いし、異なる2種類の第二級アミンを用いても良く、異なる2種類の第二級アミンを用いた場合、非対称の本発明のジアンモニウム塩(1a)を得ることができる。
製法1において、第二級アミン(3a)及び第二級アミン(3b)は、脂肪族化合物(2)と段階的に反応させてもよい。
製法1の反応に供する、脂肪族化合物(2)、第二級アミン(3a)及び第二級アミン(3b)は、市販のものを用いることができ、また公知の脂肪族化合物の入手方法、例えば、Tetrahedron,71巻,6944−6955頁,2005年やJournal of the Amrican Chemical Society,129巻,13362−13363頁,2007年などで開示された製造方法に準じて入手することができる。
製法1の反応において、脂肪族化合物(2)に対する、第二級アミン(3a)及び第二級アミン(3b)は、それぞれ1〜100モル当量であることが好ましく、それぞれ1〜10モル当量であることがより好ましい。
製法1において、脂肪族化合物(2)と第二級アミン(3a)及び第二級アミン(3b)は塩基存在下で反応させることが好ましい。該塩基として有機塩基又は無機塩基が挙げられる。有機塩基としては、特に限定するものではないが、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、ピロリジン、ジエチルアミン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセンなどが、無機塩基としては、特に限定するものではないが、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウムなどが、それぞれ、例示できる。
該塩基としては、ジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピロリジン、ジエチルアミン、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム又は炭酸ナトリウムであることが好ましく、ピロリジン、ジエチルアミン又は水酸化ナトリウムが好ましい。
また、第二級アミン(3a)及び第二級アミン(3b)は、前記の塩基として作用させることができる。例えば第二級アミン(3a)及び第二級アミン(3b)の添加量を過剰量とすること、例えば脂肪族化合物(2)に対して2モル当量以上、更には5モル当量以上とすること、で製法1の反応を塩基存在下の反応とすることができる。
製法1の反応において、脂肪族化合物(2)と第二級アミン(3a)及び第二級アミン(3b)は、溶媒中で反応させることが好ましい。該溶媒は反応を阻害しないものであれば制限は無く、例えば、芳香族炭化水素系溶媒、エーテル系溶媒、エステル系溶媒、ハロゲン系溶媒、アミド系溶媒、ウレア系溶媒、ケトン系溶媒、ニトリル系溶媒、スルホキシド系溶媒、アルコール系溶媒及び水が挙げられる。
これらの溶媒の具体的なものとして、芳香族炭化水素系溶媒としてトルエン、キシレン及びクロロベンゼンが、エーテル系溶媒としてテトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン及び1,4−ジオキサンが、エステル系溶媒として酢酸エチル又は酢酸ブチルが、ハロゲン系溶媒としてクロロホルム、四塩化炭素、及びクロロベンゼンが、アミド系溶媒としてN,N−ジメチルホルムアミド又はN,N−ジメチルアセトアミドが、ウレア系溶媒として、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン又は1,3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロピリミジン−2(1H)−オンが、ケトン系溶媒としてアセトン又はメチルエチルケトンが、ニトリル系溶媒としてアセトニトリル、プロピオニトリル及びベンゾニトリルが、スルホキシド系溶媒としてジメチルスルホキシドが、アルコール系溶媒としてメタノール、エタノール及びプロパノールが、それぞれ、例示できる。
製法1において、好ましい溶媒としてエーテル系溶媒、アルコール系溶媒及びニトリル系溶媒が、より好ましい溶媒としてテトラヒドロフラン、エタノール及びアセトニトリルが、例示できる。
製法1において、反応温度は、特に限定するものではないが、室温以上200℃以下の任意の温度であることが好ましい。ジアンモニウム塩の収率が高くなる傾向があるため、反応温度は室温以上80℃以下であることがより好まし。一方、反応時間に特に制限はなく、例えば、1時間以上100時間以下を挙げることができる。
製法1の反応において、脂肪族化合物(2)の活性化のために無機塩を添加して行ってもよい。該無機塩は反応を阻害しないものであれば制限は無く、例えば、ヨウ化リチウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム等のヨウ化物塩及び臭化リチウム、臭化ナトリウム、臭化カリウム等の臭化物塩及びが挙げられる。該無機塩としては、ヨウ化リチウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウムであることが好ましい。製法1の反応において、脂肪族化合物(2)に対する、該無機塩は、それぞれ0.1〜100モル当量であることが好ましく、それぞれ0.5〜5モル当量であることがより好ましい。
製法1は、一般式(1a)で表されるジアンモニウム塩を単離する工程(以下、「単離工程」ともいう。)、更に必要に応じて、単離後のジアンモニウム塩をイオン交換する工程(以下、「イオン交換工程」ともいう。)を含んでいてもよい。
単離工程において、ジアンモニウム塩(1a)が反応混合物から単離できればその方法は任意であり、単離方法として当業者が通常用いる一般的な精製方法をも用いることが出来、具体的には溶媒抽出、カラムクロマトグラフィー、分取薄層クロマトグラフィー、分取液体クロマトグラフィー、再結晶などが例示できる。
イオン交換工程では、ジアンモニウム塩(1a)をイオン交換する。これにより、本発明の一般式(1)で表されるジアンモニウム塩を得ることができる。
イオン交換の方法としては、例えば、当業者が四級アンモニウム塩のイオン交換に用いる一般的な方法を用いることが出来る。例えば、ジアンモニウム塩(1a)と、イオン交換樹脂とを接触させればよい。イオン交換樹脂として、交換基Ybを有するイオン交換樹脂であればよく、例えば、アンバーライトIRA−400、アンバーライトIRA−402、アンバーライトIRA−404、アンバーライトIRA−900、アンバーライトIRA−904、アンバーライトIRA−458、アンバーライトIRA−958、アンバーライトIRA−420、アンバーライトIRN−78、アンバーライトIRA−411及びアンバーライトIRA−910が例示でき、好ましくはアンバーライトIRA−400が例示できる。
イオン交換は、イオン交換を阻害しない溶媒中で実施すればよい。該溶媒として、エーテル系溶媒、エステル系溶媒、ケトン系溶媒、ニトリル系溶媒、アルコール系溶媒及び水の群から選択される1つ以上が挙げられる。具体的な溶媒は、それぞれ、前述の製法1の説明で例示した具体的な溶媒と同じものが例示できる。
<製造方法の実施形態2>
本実施形態のジアンモニウム塩の製造方法の別の実施形態として、下記一般式(4a)で表されるジアミンと、下記一般式(5a)で表されるアルキル化剤と、下記一般式(5b)で表されるアルキル化剤とを反応させる工程、を有することを特徴とする、一般式(1b)で表されるジアンモニウム塩の製造方法(以下、「製法2」ともいう。)が挙げられる。
Figure 2021109855
式中、2つのRは、同一又は相異なって、炭素数1から10のアルキル基又は炭素数6から10の芳香族炭化水素基(これらの置換基は、水酸基、炭素数1から6のアルキル基、炭素数6から10のアリール基、炭素数1から6のアルコキシ基、炭素数6から10のアリールオキシ基、炭素数2から12のジアルキルアミノ基、炭素数6から10のモノアリールアミノ基及び炭素数12から20のジアリールアミノ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい)を表す。
Figure 2021109855
式中、R8aは、炭素数1から10のアルキル基(これらの置換基は、水酸基、炭素数1から6のアルキル基、炭素数6から10のアリール基、炭素数1から6のアルコキシ基、炭素数6から10のアリールオキシ基、炭素数2から12のジアルキルアミノ基、炭素数6から10のモノアリールアミノ基及び炭素数12から20のジアリールアミノ基の群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい)を表し、
Yaは、ハロゲン原子又はRSOOで表される有機スルホニルオキシ基を表す。
は、一般式(1)におけるRと同義である。
Figure 2021109855
式中、R8bは、炭素数1から10のアルキル基(これらの置換基は、水酸基、炭素数1から6のアルキル基、炭素数6から10のアリール基、炭素数1から6のアルコキシ基、炭素数6から10のアリールオキシ基、炭素数2から12のジアルキルアミノ基、炭素数6から10のモノアリールアミノ基及び炭素数12から20のジアリールアミノ基の群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい)を表し、
Yaは、ハロゲン原子又はRSOOで表される有機スルホニルオキシ基を表す。
は、一般式(1)におけるRと同義である。
Figure 2021109855
式中、R、R8a及びR8bは、前記と同じ意味を表す。
Yaは、同一又は相異なって、ハロゲン化物イオン又はRSOで表されるスルホン酸イオンを表す。
は、一般式(1)におけるRと同義である。
における、炭素数1から10のアルキル基、炭素数6から10の芳香族炭化水素基、炭素数1から6のアルキル基、炭素数6から10のアリール基、炭素数1から6のアルコキシ基、炭素数6から10のアリールオキシ基、炭素数2から12のジアルキルアミノ基、炭素数6から10のモノアリールアミノ基、及び炭素数12から20のジアリールアミノ基については、特に限定するものではないが、R〜Rにおける、炭素数1から10のアルキル基、炭素数6から10の芳香族炭化水素基、炭素数1から6のアルキル基、炭素数1から6のアルコキシ基、炭素数6から10のアリールオキシ基、炭素数2から12のジアルキルアミノ基、炭素数6から10のモノアリールアミノ基、及び炭素数12から20のジアリールアミノ基と同じものを例示することができる。
8a及びR8bにおける、炭素数1から10のアルキル基、炭素数1から6のアルキル基、炭素数6から10の芳香族炭化水素基、炭素数1から6のアルコキシ基、炭素数6から10のアリールオキシ基、炭素数2から12のジアルキルアミノ基、炭素数6から10のモノアリールアミノ基、及び炭素数12から20のジアリールアミノ基については、特に限定するものではないが、R〜Rにおける、炭素数1から10のアルキル基、炭素数1から6のアルキル基、炭素数6から10のアリール基、炭素数1から6のアルコキシ基、炭素数6から10のアリールオキシ基、炭素数2から12のジアルキルアミノ基、炭素数6から10のモノアリールアミノ基、及び炭素数12から20のジアリールアミノ基と同じものを例示することができる。
製法2では以下に示す反応によって、一般式(1b)で表されるジアンモニウム塩が得られる。
Figure 2021109855
(式中、R、R8a、R8b、Ya及びYaは前述と同じである。)
製法2の反応に供する、アルキル化剤(5a)及びアルキル化剤(5b)は、同一のアルキル化剤を用いても良いし、異なる2種類のアルキル化剤を用いても良く、異なる2種類のアルキル化剤を用いた場合、非対称の本発明のジアンモニウム塩(1b)を得ることができる。
製法2において、アルキル化剤(5a)及びアルキル化剤(5b)は、ジアミン(4a)と段階的に反応させてもよい。
製法2の反応に供する、ジアミン(4a)、アルキル化剤(5a)及びアルキル化剤(5b)は、市販のものを入手することが出来、また後述の原料製法1にしたがってジアミン(4a)を入手することも出来る。
製法2の反応において、ジアミン(4a)に対する、アルキル化剤(5a)及びアルキル化剤(5b)は、それぞれ1〜100モル当量であることが好ましく、それぞれ1〜10モル当量であることがより好ましい。
製法2の反応において、ジアミン(4a)とアルキル化剤(5a)及びアルキル化剤(5b)を溶媒中で反応させることが好ましい。該溶媒は、反応を阻害しないものが好ましく、製法1の反応における溶媒と同じものが例示できる。
製法2の反応における、具体的な溶媒、好ましい溶媒、反応温度及び反応時間その他条件は、製法1の反応における条件と同じ条件が例示できる。
製法2は、ジアンモニウム塩(1b)を単離する工程、若しくは、これ(又は単離後の一般式(1b)で表されるジアンモニウム塩)をイオン交換する工程の少なくともいずれか、を含んでいてもよい。
単離方法その他の条件は、製法1の単離工程と同じ条件が例示できる。
一般式(1b)で表されるジアンモニウム塩のイオン交換により、一般式(1c)で表されるジアンモニウム塩を得ることができる。
Figure 2021109855
式中、R、R8a及びR8bは、一般式(1b)におけるR、R8a及びR8bと同義であり、Yは、同一又は相異なって、ハロゲン化物イオン、RSOで表されるスルホン酸イオン、RCOOで表されるカルボン酸イオン又はOH(水酸化物イオン)を表す。
、R及びRは、一般式(1)のY、R及びRと同義である。
イオン交換は、例えばジアンモニウム塩(1b)と、イオン交換樹脂とを接触させればよい。該イオン交換における、イオン交換樹脂、及び、溶媒その他の条件は、製法1のイオン交換工程と同じ条件が例示できる。
<一般式(4a)で表されるジアミンの製造方法>
製法2に供するジアミン(4a)の製造方法の実施形態の一例として、一般式(6a)で表されるジイミドと、還元剤とを反応させる工程、を有することを特徴とする、ジアミン(4a)の製造方法(以下、「原料製法1」ともいう。)、を挙げることができる。
Figure 2021109855
式中、二つのRは、同一又は相異なっていてよく、一般式(4a)におけるRと同義である。
Figure 2021109855
式中、二つのRは、同一又は相異なっていてもよく、一般式(4a)におけるRと同義である。
原料製法1におけるR、好ましい又はより好ましいRは、製法2におけるものと同じである。
原料製法1に用いる還元剤としては、特に限定するものではないが、例えば、水素化アルミニウム、水素化アルミニウムリチウム、水素化ビス(2−メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウム、ボラン−ジメチルスルフィド錯体、ボラン−テトラヒドロフラン錯体、ボラン−ピリジン錯体、及び、水素化ホウ素ナトリウム/三フッ化ホウ素―ジエチルエーテル錯体が例示でき、収率が良い点で、水素化アルミニウムリチウム、水素化ビス(2−メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウム、ボラン−ジメチルスルフィド錯体、及び、ボラン−テトラヒドロフラン錯体が好ましく、水素化アルミニウムリチウム又はボラン−ジメチルスルフィド錯体がより好ましい。
原料製法1において、ジイミド(6a)に対する、還元剤は、2〜50モル当量であることが好ましく、4〜10モル当量であることがより好ましい。
原料製法1は、ジイミド(6a)と還元剤とを溶媒中で反応させればよい。該溶媒は反応を阻害しないものであればよく、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶媒、テトラヒドロフラン、シクロペンチルメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチルtert−ブチルエーテルなどのエーテル系溶媒、及びメタノール、エタノール、イソプロピルアルコールなどのアルコール系溶媒の群から還元剤の種類に応じて適宜選択される1つ以上が例示でき、好ましい溶媒として芳香族炭化水素系溶媒又はエーテル系溶媒が、より好ましい溶媒としてトルエン又はテトラヒドロフランが、例示できる。
原料製法1において、反応温度は、特に限定するものではないが、20℃以上150℃以下の任意の温度であることが好ましい。一般式(2a)で表されるジアミン化合物の収率が良くなる点で、反応温度は、40℃以上120℃以下であることがより好ましい。一方、反応時間に特に制限はなく、例えば、1時間以上100時間以下を挙げることができる。
原料製法1は、ジアミン(4a)を単離する工程、を含んでいてもよい。単離方法その他の条件は、製法1の単離工程と同じ条件が例示できる。
本発明のジアンモニウム塩(1)は、公知のアンモニウム塩の用途に適用できるが、遷移金属触媒の配位子、又は、ゼオライトの製造における有機構造指向剤(以下、「SDA」ともいう。)として適しており、特に小細孔ゼオライトのSDAとして適している。
以下、本発明のジアンモニウム塩(1)をSDAとして適用したゼオライトの製造方法について説明する。
本実施形態のゼオライトの製造方法は、一般式(1)で表されるジアンモニウム塩、シリカ源、アルミナ源、アルカリ源及び水を含む組成物(以下、「原料組成物」ともいう。)を結晶化させる結晶化工程、を有することを特徴とするゼオライトの製造方法である。
以下、結晶化工程について説明する。 本発明のジアンモニウム塩をSDAとして使用するゼオライトの製造方法により得られるゼオライトは、リン酸(PO)を骨格に含まないゼオライトであることが好ましく、アルミノシリケートであることが好ましい。
本発明のジアンモニウム塩(1)は、小細孔ゼオライト、特にAFX型ゼオライト、を指向するSDAとして用いることが出来る。本実施形態において、AFX型ゼオライトとは、AFX構造を有するゼオライトであり、AFX構造を有する結晶性アルミノシリケートである。
以下、得られるゼオライトとしてAFX型ゼオライトを例に挙げ、本発明のジアンモニウム塩をSDAとして使用するゼオライトの製造方法について説明する。
AFX型ゼオライトとは、AFX構造を有するゼオライトである。AFX構造とは、国際ゼオライト学会(International Zeolite Association;以下、「IZA」とする。)のStructure Commissionが定めているIUPAC構造コードで、AFX型となる構造である。
本実施形態において、結晶性アルミノシリケートはアルミニウム(Al)とケイ素(Si)を骨格金属(以下、「T原子」ともいう。)とし、T原子が酸素原子(O)を介して結合した三次元のネットワークからなる骨格構造を有する。
本発明のゼオライト製造方法は、シリカ源、アルミナ源、構造指向剤、アルカリ源及び水を含む組成物(以下、「原料組成物」ともいう。)を結晶化する。
シリカ源は、シリカ(SiO)又はその前駆体となるケイ素化合物であり、例えば、コロイダルシリカ、無定型シリカ、珪酸ナトリウム、テトラエチルオルトシリケート、沈殿法シリカ、ヒュームドシリカ、結晶性アルミノシリケート及びアルミノシリケートゲルからなる群の少なくとも1種を挙げることができ、結晶性アルミノシリケート又はアルミノシリケートゲルの少なくともいずれかであることが好ましい。
アルミナ源は、アルミナ(Al)又はその前駆体となるアルミニウム化合物であり、例えば、硫酸アルミニウム、アルミン酸ナトリウム、水酸化アルミニウム、塩化アルミニウム、アルミノシリケートゲル、結晶性アルミノシリケート及び金属アルミニウムからなる群の少なくとも1種を用いることができ、結晶性アルミノシリケート又はアルミノシリケートゲルの少なくともいずれかであることが好ましい。
アルカリ源は、アルカリ金属の水酸化物又はアルカリ金属のハロゲン化物として原料組成物に含まれていればよく、特に塩基性を示すアルカリ金属の水酸化物として原料組成物に含まれていればよい。具体的には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ルビジウム及び水酸化セシウムからなる群の少なくとも1種、並びに、シリカ源及びアルミナ源の少なくともいずれかに含まれるアルカリ成分として原料組成物に含まれていることが挙げられる。
原料組成物は一般式(1)で示されるジアンモニウム塩を含む。本発明のジアンモニウム塩に含まれるジアンモニウムカチオンはSDAとして機能し、AFX型ゼオライトを指向するため、原料組成物を結晶化することでAFX型ゼオライトが得られる。本発明のゼオライト製造方法において、一般式(1)中のYの種類はゼオライトの指向性への影響はほとんどないが、例えば、Yは、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、ベンゼンスルホン酸イオン、p−トルエンスルホン酸イオン、メタンスルホン酸イオン、トリフルオロメタンスルホン酸イオン又はOH(水酸化物イオン)のいずれかであることが好ましく、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、及びOH(水酸化物イオン)からなる群のいずれかであることがより好ましい。
SDAが多くなると製造コストが高くなりやすいため、原料組成物は、シリカに対する本発明のジアンモニウム塩のモル比(以下、「SDA/SiO」ともいう。)が2.0以下であることが好ましく、1.0以下、更には0.50以下、また更には0.30以下であることが好ましい。SDA/SiOは、0.01以上、更には0.02以上、また更には0.03以上であれば、AFX型以外の構造を有するゼオライトの生成がより抑制される。
原料組成物のシリカに対する水のモル比(以下、「HO/SiO」とする。)は、5以上60以下であることが好ましく、10以上45以下であることがより好ましく、10以上30以下であることが更に好ましい。HO/SiOがこの範囲であれば、結晶化中に適度な撹拌が可能な粘度の混合物となる。
ゼオライトの結晶成長を促進するために、原料組成物は種晶を含んでいてもよい。種晶を含む場合、原料組成物の種晶の含有量は、シリカに対する種晶の重量割合として、10.0重量%以下、更には5.0重量%以下、また更には3.5重量%以下であることが挙げられる。
種晶は、結晶構造中に奇数員環を含まないゼオライトであればよく、例えば、FAU、CHA、AEI、LEV、AFX、ERI、OFF、LTL及びGMEからなる群のいずれかの構造を有するゼオライト、更にはCHA、AEI、LEV、AFX及びERIからなる群のいずれかの構造を有するゼオライト、また更にはAFX型ゼオライトを挙げることができる。
原料組成物は以下の組成を有することが好ましい。なお、以下の組成におけるMはアルカリ金属、各割合はモル(mol)割合、及び、種晶は重量割合である。
SiO/Al 5以上100以下、
好ましくは10以上50以下、
より好ましくは10以上40以下
OH/SiO 0.06以上1.0以下、
好ましくは0.08以上0.60以下、
より好ましくは0.10以上0.40以下
M/SiO 0.06以上1.0以下、
好ましくは0.08以上0.60以下、
より好ましくは0.10以上0.40以下
SDA/SiO 0.01以上2.0以下、
好ましくは0.02以上1.0以下、
より好ましくは0.03以上0.5以下
O/SiO 5以上60以下、
好ましくは10以上45以下、
より好ましくは10以上30以下
種晶 10.0重量%以下、
好ましくは5.0重量%以下、
より好ましくは3.5重量%以下
上記組成において、SiO/Alは原料組成物中のアルミナに対するシリカのモル比であり、OH/SiO、M/SiO、SDA/SiO及びHO/SiOは、それぞれ、原料組成物中のシリカに対する水酸化物イオン、アルカリ金属、SDA又は水のモル比である。なお、Mはアルカリ金属であり、例えば、アルカリ金属がナトリウムである場合、又は、アルカリ金属がナトリウムとカリウムである場合、M/SiOは、それぞれ、Na/SiO、又は(Na+K)/SiOとなる。
本実施形態において、原料組成物は種晶を含んでいてもよい。種晶を含む場合、原料組成物の種晶の含有量は、原料組成物中のケイ素をシリカ(SiO)換算した重量に対する種晶中のケイ素をシリカ換算した重量割合として、0重量%以上10.0重量%以下、更には0.5重量%以上5.0重量%以下、また更には0.5重量%以上3.5重量%以下であることが挙げられる。
種晶は、結晶構造中に奇数員環を含まないゼオライトであればよく、例えば、FAU、CHA、AEI、LEV、AFX、ERI、OFF、LTL及びGMEの群から選ばれるいずれかの構造を有するゼオライトであることが好ましく、CHA、AEI、LEV、AFX及びERIの群から選ばれるいずれかの構造を有するゼオライトであることがより好ましく、AFX型ゼオライトであることが更に好ましい。
結晶化工程において、原料組成物の結晶化方法は適宜選択すればよい。好ましい結晶化方法として、原料組成物を水熱処理することが挙げられる。水熱処理は、原料組成物を密閉耐圧容器に入れ、これを加熱すればよい。水熱処理条件として以下のものを挙げることができる。
処理温度 :80℃以上190℃以下、好ましくは150℃以上190℃以下
処理時間 :2時間以上500時間以下
処理圧力 :自生圧
結晶化における原料組成物の状態は任意であり、静置下又は撹拌下のいずれでもよいが、撹拌下であることが好ましい。
本実施形態のゼオライト製造方法は、洗浄工程、乾燥工程、SDA除去工程、又は、アンモニウム処理工程などの後処理工程を含んでもよい。
前記の洗浄工程は、ゼオライトを洗浄する。洗浄方法は任意であるが、ゼオライトを十分量の純水と接触させることが例示できる。
前記の乾燥工程は、ゼオライトから水分を除去する。乾燥方法は任意であるが、ゼオライトを、大気中、100℃以上、150℃以下で2時間以上処理することが例示できる。
前記のSDA除去工程は、ゼオライトに残存するSDAを除去する。SDA除去方法として、大気中、400℃以上700℃以下で、1〜2時間処理することが挙げられる。
前記のアンモニウム処理工程は、ゼオライトからのアルカリ金属の除去、及び、カチオンタイプをアンモニウム型(以下、「NH 型」とする。)にする。アンモニウム処理方法は、アンモニウムイオンを含有する水溶液とゼオライトと接触させることが挙げられる。なお、NH 型のゼオライトを、熱処理し、カチオンタイプがプロトン型(以下、「H型」とする。)のゼオライトとしてもよい。具体的な熱処理条件として、大気中、500℃、1〜2時間が例示できる。
本実施形態のゼオライトの製造方法により得られるゼオライトは、例えば、吸着剤、触媒、吸着剤の担体又は触媒担体など、公知のゼオライトの用途に使用することができる。
結晶化は静置又は撹拌のいずれの状態で行ってもよい。得られるAFX型ゼオライトの組成がより均一になるため、結晶化は原料組成物が撹拌された状態で行うことが好ましい。
本発明のゼオライト製造方法では、結晶化工程の後、洗浄工程及び乾燥工程、若しくは、洗浄工程、乾燥工程及びSDA除去工程を含んでもよい。
洗浄工程は、結晶化工程後の生成物からAFX型ゼオライトと液相とを固液分離する。洗浄工程は、公知の方法で固液分離をし、固相として得られるAFX型ゼオライトを純水で洗浄すればよい。具体的には、生成物をろ過、洗浄し、液相と固相に分離し、AFX型ゼオライトを得る方法が挙げられる。
乾燥工程は、結晶化工程後又は洗浄工程後のAFX型ゼオライトから水分を除去する。乾燥工程の条件は任意であるが、結晶化工程後の生成物、又は洗浄工程後で得られたAFX型ゼオライトを、大気中、100℃以上、150℃以下の条件下で2時間以上処理することが例示できる。乾燥方法として、静置又はスプレードライヤーが例示できる。
SDA除去工程では、例えばSDAの除去を焼成又は分解により行うことができる。 焼成は400℃以上、800℃以下の温度で行う。更には700℃以下の温度で行うことが好ましい。これにより脱アルミニウムの少ないAFX型ゼオライトが得られやすい。具体的な熱処理条件としては、大気中、600℃、1〜2時間を挙げることができる。
本発明の製造方法では、必要に応じてアンモニウム処理工程を有していてもよい。
アンモニウム処理工程は、AFX型ゼオライトに含有されるアルカリ金属を除去し、カチオンタイプをアンモニウム型(以下、「NH 型」とする。)にするために行う。アンモニウム処理工程は、例えば、アンモニウムイオンを含有する水溶液をAFX型ゼオライトと接触させることで行う。
NH 型のAFX型ゼオライトである場合、再度熱処理を行なってもよい。当該熱処理により、カチオンタイプがプロトン型(以下、「H型」とする。)のAFX型ゼオライトとなる。より具体的な熱処理条件としては、大気中、500℃、1〜2時間を挙げることができる。
また、本実施形態のゼオライト製造方法は、SDAを含むゼオライトを用いて、ゼオライトの修飾等を行う修飾工程を含んでいても良い。
前記の修飾工程は、ゼオライトの表面や内部を金属塩や有機物で修飾する工程であり、方法は任意であるが、例えばゼオライトと金属塩を含む溶液とを接触させることが例示できる。
本発明のAFX型ゼオライトに遷移金属を含有させる場合、本発明の製造方法は、AFX型ゼオライトに遷移金属を含有させる遷移金属含有工程を有していてもよい。
遷移金属含有工程で使用する遷移金属としては、周期表の7族、8族、9族、10族、11族及び13族からなる群の1種以上の遷移金属を含む化合物であることが好ましく、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、銀(Ag)、鉄(Fe)、銅(Cu)、コバルト(Co)、マンガン(Mn)及びインジウム(In)からなる群の1種以上を含む化合物であることがより好ましく、鉄又は銅の少なくともいずれかを含む化合物であることが更により好ましく、銅を含む化合物であることが好ましい。遷移金属を含む化合物として、これらの遷移金属の硝酸塩、硫酸塩、酢酸塩、塩化物、錯塩、酸化物及び複合酸化物からなる群の少なくとも1種を挙げることができる。
AFX型ゼオライトに遷移金属を含有させる方法としては、例えば、イオン交換法、含浸担持法、蒸発乾固法、沈殿担持法、及び物理混合法からなる群の少なくとも1種を挙げることができる。
本発明のゼオライト製造方法により得られたAFX型ゼオライトは触媒又は吸着剤、並びに、これらの基材の少なくともいずれか、更には高温高湿下に晒される触媒又は吸着剤の少なくともいずれか、並びに、触媒基材又は吸着剤基材の少なくともいずれとして使用することができ、特に触媒又は触媒基材として使用することが好ましい。さらに、本発明のAFX型ゼオライトは、遷移金属を含有させることにより、これを窒素酸化物還元触媒として、特にSCR触媒として使用することができる。さらには、排気ガス温度が高いディーゼル車用のSCR触媒として使用することができる。
本発明のAFX型ゼオライトを含む窒素酸化物還元触媒は、窒素酸化物還元方法に使用することができる。
次に、本発明を実施例によって説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(H−NMR)
AscendTM 400(400MHz、Bruker製)又はUltraShieldTM Plus 400(400MHz、Bruker製)を使用して、試料のH−NMR測定を行った。測定溶媒として、重クロロホルム(CDCl)、重ジメチルスルホキシド(DMSO−d)又は重水(DO)を、内部標準物質としてテトラメチルシラン(TMS)を用いて試料のH−NMRを測定した。測定データは、化学シフト、多重度、カップリング定数(Hz)、積分値の順に記載した。
(イオンクロマトグラフ)
イオンクロマトグラフ装置IC−2001(東ソー製)を使用し、陰イオンクロマトグラフを測定した。測定条件は以下のとおりである。
カラム: TSKgel SuperIC−AZ
溶離液: 7.5mmol/L炭酸水素ナトリウム水溶液
+1.1mmol/L炭酸ナトリウム水溶基
流速 : 0.8mL/min
温度 : 40℃
検出 : 電気伝導度
(粉末X線回折)
一般的なX線回折装置(装置名:Ultima IV、RIGAKU製)を使用し、試料のXRD測定を行った。測定条件は以下のとおりである。
線源 : CuKα線(λ=1.5405Å)
測定モード : ステップスキャン
スキャン幅 : 0.02°
発散スリット: 1.00deg
散乱スリット: 開放
受光スリット: 開放
計測時間 : 1.0分
測定範囲 : 2θ=3.0°〜43.0°
得られたXRDのパターンとIZAのStructure Commissionのホーム−ページに掲載されたXRDパターンとを比較することによって、試料の結晶相及びXRDピーク強度比を確認した。
(ケイ素、アルミニウムの定量)
一般的な誘導結合プラズマ発光分析装置(装置名:OPTIMA3300DV、PERKIN ELMER製)を用いて、試料の組成分析を行った。試料をフッ酸と硝酸の混合溶液に溶解させ、測定溶液を調製した。得られた測定溶液を装置に投入して試料の組成を分析した。得られたケイ素(Si)、アルミニウム(Al)のモル濃度から、SiO/Alを算出した。
(ジアンモニウム塩の合成)
実施例1−1
Figure 2021109855
水素化アルミニウムリチウム(1.67g,43.9mmol)とテトラヒドロフラン(73mL)の懸濁液に、N,N’−ジエチルシクロヘキサンテトラカルボキシジイミド(2.04g,7.31mmol)を氷浴下で加え、60℃で9時間撹拌した。反応後、反応液を氷浴で冷却し、水(1.7mL)、15%水酸化ナトリウム水溶液(1.7mL)、水(5.1mL)を順次加えて撹拌した。反応液から析出した固体をろ別し、固体をテトラヒドロフラン及び酢酸エチルで洗浄した後、ろ液から溶媒を減圧下で留去して、5,11−ジエチル−5,11−ジアザトリシクロ[7.3.0.03,7]ドデカンの粗生成物(1.79g)を得た。
5,11−ジエチル−5,11−ジアザトリシクロ[7.3.0.03,7]ドデカンの粗生成物のNMRスペクトル:H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):3.04〜2.87(m,4H),2.40(q,J=7.2Hz,4H),2.21〜2.06(m,4H),1.94〜1.83(m,4H),1.66〜1.55(m,2H),1.20〜1.03(m,2H),1.10(t,J=7.2Hz,6H)。
5,11−ジエチル−5,11−ジアザトリシクロ[7.3.0.03,7]ドデカンの粗生成物(1.79g)のテトラヒドロフラン/エタノール(1mL/1.26mL)溶液に、ブロモエタン(1.78mL,24.0mmol)を加え、室温で18時間撹拌した後、60℃で30時間撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、析出した固体をろ取し、テトラヒドロフラン/エタノール混合液(1:1)で洗浄することで、白色固体の5,5,11,11−テトラエチルトリシクロ[7.3.0.03,7]ドデカン−5,11−ジアザニウム=ジブロミド(3.47g,2工程での総収率40%)を得た。得られた化合物をイオンクロマトグラフにて分析した結果、臭化物イオンの存在を確認した。
5,5,11,11−テトラエチルトリシクロ[7.3.0.03,7]ドデカン−5,11−ジアザニウム=ジブロミドのNMRスペクトル:H−NMR(400MHz,DO)δ(ppm):4.00〜3.86(m,4H),3.45〜3.30(m,8H),3.14〜2.99(m,4H),2.70〜2.53(m,4H),2.00〜1.89(m,2H),1.40〜1.23(m,14H)。
(1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸テトラエチルの合成)
参考例1−1
Figure 2021109855
1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物(2.23g,9.95mmol)のエタノール/トルエン(1:1)混合溶液(20mL)に、p−トルエンスルホン酸位置一水和物(99.0mg,0.52mmol)を加え、加熱還流下で16時間撹拌した。反応後、反応液を室温に放冷し、溶媒を減圧下で留去し、得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘキサン/酢酸エチル)により精製することで、無色油状物の1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸テトラエチル(3.51g,収率95%)を得た。
1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸テトラエチルのNMRスペクトル:H−NMR(400MHz,DMSO−d)δ(ppm):4.08〜3.89(m,8H),2.93〜2.77(m,4H),2.40〜2.27(m,2H),2.17〜2.06(m,2H),1.14(t,J=7.0Hz,12H)。
(1,2,4,5−テトラキシ(ヒドロキシメチル)シクロヘキサンの合成)
Figure 2021109855
水素化アルミニウムリチウム(5.05g,133mmol)とテトラヒドロフラン(120mL)の懸濁液に、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸テトラエチル(8.24g,22.1mmol)のテトラヒドロフラン(115mL)溶液を氷浴下で加え、65℃で3時間、室温で15時間撹拌した。反応後、反応液を氷浴で冷却し、水(5.8mL)、1Mの水酸化ナトリウム水溶液(22mL)、水(17mL)を順次加えて撹拌した。反応液から析出した固体をろ別し、固体をテトラヒドロフラン及び酢酸エチルで洗浄した。ろ液から溶媒を減圧下で留去し、得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー (溶離液:クロロホルム/メタノール)により精製することで、白色固体の1,2,4,5−テトラキス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン(2.98g,収率66%)を得た。
1,2,4,5−テトラキス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサンのNMRスペクトル:H−NMR(400MHz,DMSO−d)δ(ppm):4.43(t,J=4.9Hz,4H),3.47〜3.36(m,4H),3.28〜3.18(m,4H),1.52〜1.40(m,2H),1.40〜1.30(m,2H)。
(1,2,4,5−テトラキス(メタンスルホニルオキシメチル)シクロヘキサンの合成)
Figure 2021109855
1,2,4,5−テトラキス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン(401mg,1.96mmol)及びトリエチルアミン(1.4mL,10.1mmol)のジクロロメタン(5.8mL)溶液に、塩化メタンスルホニル(0.69mL,8.92mmol)を氷浴下で加え、0℃で21.5時間撹拌した。反応混合物に水(5mL)を入れ、分液後、水層をクロロホルム(5mLx3)で抽出した。併せた有機相を飽和炭酸水素ナトリウム水様液(5mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮することで、黄色油状物の1,2,4,5−テトラキス(メタンスルホニルオキシメチル)シクロヘキサン(974mg,収率96%)を得た。
1,2,4,5−テトラキス(メタンスルホニルオキシメチル)シクロヘキサンのNMRスペクトル:H−NMR(400MHz,DMSO−d)δ(ppm):4.31〜4.20(m,4H),4.14〜4.03(m,4H),3.21(s,12H),2.30〜2.09(m,4H),1.75〜1.58(m,4H)。
実施例1−2
Figure 2021109855
1,2,4,5−テトラキス(メタンスルホニルオキシメチル)シクロヘキサン(400mg,0.77mmol)のアセトニトリル(1.0mL)溶液に、ビス(2−エトキシエチル)アミン(0.59mL,3.23mmol)を入れ、封管中90℃にて16時間撹拌した。反応液を室温に放冷後、濃縮し、得られた粗生成物をメタノールに溶かし、陰イオン交換樹脂(アンバーライトIRA−400 Cl型,12cm)を入れ、室温で3時間撹拌した。ろ過にて陰イオン交換樹脂を除き、濃縮した。得られた粗生成物にクロロホルムを入れ、析出した固体をろ別し、ろ液を濃縮した。そこに氷冷したアセトンを加え、析出した固体をろ取することで、5,5,11,11−テトラキス(エトキシエチル)−トリシクロ[7.3.0.03.7]ドデカン−5,11−ジアザニウム=ジクロリド(112mg,収率28%)を白色固体として得た。得られた化合物をイオンクロマトグラフにて分析した結果、塩化物イオンの存在を確認した。
5,5,11,11−テトラキス(エトキシエチル)−トリシクロ[7.3.0.03.7]ドデカン−5,11−ジアザニウム=ジクロリドのNMRスペクトル:H−NMR(400MHz,DO)δ(ppm):4.06(dd,J=12.3,6.6Hz,4H),3.80(brs,8H),3.61(brdd,J=5.0,4.1Hz,4H),3.54〜3.46(m,12H),3.07(dd,J=10.7,10.7Hz,4H),2.60〜2.44(m,4H),1.85(brd,J=13.4,2H),1.27〜1.13(m,2H),1.10(t,J=7.1Hz,6H),1.09(t,J=7.1Hz,6H)。
実施例1−3
Figure 2021109855
1,2,4,5−テトラキス(メタンスルホニルオキシメチル)シクロヘキサン(350mg,0.68mmol)のアセトニトリル(1.0mL)溶液に、11%ジメチルアミン(1.6mL,3.20mmol)のエタノール溶液を入れ、封管中90℃にて19時間撹拌した。反応液を室温に放冷後、濃縮し、得られた粗生成物をメタノールに溶かし、陰イオン交換樹脂(アンバーライトIRA400 Cl型,8.3cm)を入れ、室温で4時間撹拌した。ろ過にて陰イオン交換樹脂を除き、濃縮した。得られた粗生成物にクロロホルムを入れ、析出した固体をろ取することで、5,5,11,11−テトラメチルトリシクロ[7.3.0.03.7]ドデカン−5,11−ジアザニウム=ジクロリド(13.1mg,収率7%)を白色固体として得た。得られた化合物をイオンクロマトグラフにて分析した結果、塩化物イオンの存在を確認した。
5,5,11,11−テトラメチルトリシクロ[7.3.0.03.7]ドデカン−5,11−ジアザニウム=ジクロリドのNMRスペクトル:H−NMR(400MHz,DO)δ(ppm):3.76(dd,J=12.6,7.7Hz,4H),3.13(brs,6H),3.16〜3.07(m,4H),3.03(brs,6H),2.68〜2.52(m,4H),1.85(dt,J=13.1,4.7Hz,2H),1.30〜1.15(m,2H)。
実施例1−4
Figure 2021109855
1,2,4,5−テトラキス(メタンスルホニルオキシメチル)シクロヘキサン(372mg,0.72mmol)のアセトニトリル(1.0mL)溶液に、N−エチルメチルアミン(0.27mL,3.15mmol)を入れ、封管中90℃にて16時間撹拌した。反応液を室温に放冷後、濃縮し、得られた粗生成物をメタノールに溶かし、陰イオン交換樹脂(アンバーライトIRA400 Cl型,8.3cm)を入れ、室温で3時間撹拌した。ろ過にて陰イオン交換樹脂を除き、濃縮した。得られた粗生成物に氷冷したアセトンを加え、さらにクロロホルムを入れ、析出した固体をろ取することで、5,11−ジエチル−5,11−ジメチルトリシクロ[7.3.0.03.7]ドデカン−5,11−ジアザニウム=ジクロリド(21.2mg,収率9%)を白色固体として得た。得られた化合物をイオンクロマトグラフにて分析した結果、塩化物イオンの存在を確認した。
5,11−ジエチル−5,11−ジメチルトリシクロ[7.3.0.03.7]ドデカン−5,11−ジアザニウム=ジクロリドのNMRスペクトル:H−NMR(400MHz,DO)δ(ppm):3.89〜3.68(m,4H),3.41〜3.22(m,4H),3.08〜2.98(m,4H),3.10〜2.89(m,10H),2.66〜2.44(m,4H),1.88〜1.78(m,2H),1.34〜1.12(m,8H)。
実施例1−5
Figure 2021109855
1,2,4,5−テトラキス(メタンスルホニルオキシメチル)シクロヘキサン(1.06g,2.1mmol)、アセトニトリル(7.0mL)およびジエチルアミン(0.83mL,8.0mmol)を入れ、封管中85℃にて17時間撹拌した。反応液を室温に放冷後、濃縮し、得られた粗生成物をメタノールに溶かし、陰イオン交換樹脂(アンバーライトIRA400 Cl型,16cm)を入れ、室温で3時間撹拌した。ろ過にて陰イオン交換樹脂を除き、ろ液を減圧濃縮後、残渣にアセトンを加え、析出した固体をろ取した。得られた固体をクロロホルムで洗浄することで、5,5,11,11−テトラエチル−5,11−ジアザトリシクロ[7.3.0.03.7]ドデカニウム=ジクロリド(54.8mg,収率8%)を白色固体として得た。得られた化合物をイオンクロマトグラフにて分析した結果、塩化物イオンの存在を確認した。
5,5,11,11−テトラエチル−5,11−ジアザトリシクロ[7.3.0.03.7]ドデカニウム=ジクロリドのNMRスペクトル:H−NMR(400MHz,DO)δ(ppm):3.99〜3.85(m,4H),3.44〜3.28(m,8H),3.11〜2.97(m,4H),2.68〜2.51(m,4H),1.98〜1.86(m,2H),1.39〜1.21(m,14H)。
実施例1−6
Figure 2021109855
5,5,11,11−テトラエチル−5,11−ジアザトリシクロ[7.3.0.03.7]ドデカニウム=ジクロリド(54.8mg,0.156mmol)の水溶液を陰イオン交換樹脂(アンバーライトIRN−78 OH型,7.9cm)を充填したカラムに通し、5,5,11,11−テトラエチル−5,11−ジアザトリシクロ[7.3.0.03.7]ドデカニウム=ジヒドロキシドの水溶液(10mL)を得た。これをイオン交換水で希釈し、0.010M塩酸で滴定し、イオン交換率を測定したところ67%のイオン交換率であった。
5,5,11,11−テトラエチル−5,11−ジアザトリシクロ[7.3.0.03.7]ドデカニウム=ジヒドロキシドの水溶液のNMRスペクトル:H−NMR(400MHz,DO)δ(ppm):3.99〜3.85(m,4H),3.44〜3.28(m,8H),3.11〜2.97(m,4H),2.68〜2.51(m,4H),1.98〜1.86(m,2H),1.39〜1.21(m,14H)。
実施例1−7
Figure 2021109855
1,2,4,5−テトラキス(メタンスルホニルオキシメチル)シクロヘキサン(320mg)、アセトニトリル(1.0mL)およびN,N−ジエチル−N’−メチルエチレンジアミン(0.34mL,2.7mmol)を入れ、封管中90℃にて17時間撹拌した。反応液を室温に放冷後、濃縮し、得られた粗生成物をメタノールに溶かし、陰イオン交換樹脂(アンバーライトIRA400 Cl型,16cm)を入れ、室温で3時間撹拌した。ろ過にて陰イオン交換樹脂を除き、ろ液を減圧濃縮後、残渣にアセトンを加え、析出した固体をろ取した。得られた固体をメタノールに溶かし、活性炭で洗浄することで、5,11−N,N−ジエチルアミノエチル−5,11−ジメチル−5,11−ジアザトリシクロ[7.3.0.03.7]ドデカニウム=ジクロリド(90.2mg,収率27%)を白色固体として得た。5,11−N,N−ジエチルアミノエチル−5,11−ジメチル−5,11−ジアザトリシクロ[7.3.0.03.7]ドデカニウム=ジクロリドのNMRスペクトル:H−NMR(400MHz,DO)δ(ppm):4.03−3.86(m,4H),3.58−3.36(m,4H),3.27−3.14(m,6H),3.14−3.05(m,4H),3.04−2.94(m,4H),2.76−2.54(m,12H),2.00−1.89(m,2H),1.40−1.22(m,2H),1.04(t,J=7.3Hz,12H)。
(AFX型ゼオライトの合成)
実施例2−1
実施例1−1で得られた5,5,11,11−テトラエチルトリシクロ[7.3.0.03,7]ドデカン−5,11−ジアザニウム=ジブロミド、48%NaOH及びY型ゼオライト(商品名:HSZ−350HUA、東ソー製)を混合し組成物を得た。得られた組成物の組成を示す。
SiO/Al = 11.1
OH/SiO = 0.35
Na/SiO = 0.35
SDA/SiO = 0.08
O/SiO = 25
組成物の種晶含有量が3.0重量%となるように、組成物にAFX型ゼオライトを添加した後、十分に撹拌した。
攪拌後の組成物をステンレス製オートクレーブに密閉し、当該オートクレーブを回転させながら、180℃で168時間加熱して生成物を得た。
生成物を濾過、洗浄し、大気中110℃で一晩乾燥させた。生成物はAFX型ゼオライトの単一相であり、SiO/Alは9.8であった。
本実施例のAFX型ゼオライトのXRDパターンを図1、SEMイメージを図2に示す。

Claims (10)

  1. 一般式(1)で表されるジアンモニウム塩。
    Figure 2021109855
    [式中、
    、R、R及びRは、各々独立に、炭素数1から10のアルキル基、炭素数1から10のハロアルキル基又は炭素数6から10の芳香族炭化水素基を表し、これらの置換基は、水酸基、炭素数1から6のアルキル基、炭素数6から10のアリール基、炭素数1から6のアルコキシ基、炭素数6から10のアリールオキシ基、炭素数2から12のジアルキルアミノ基、炭素数6から10のモノアリールアミノ基及び炭素数12から20のジアリールアミノ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。
    は、同一又は相異なって、ハロゲン化物イオン、RSOで表されるスルホン酸イオン、RCOOで表されるカルボン酸イオン又はOH(水酸化物イオン)を表す。
    は、炭素数1から9のアルキル基、炭素数1から9のフルオロアルキル基、又はフェニル基を表し、該フェニル基は、炭素数1から4のアルキル基、炭素数1から4のフルオロアルキル基、炭素数1から4のアルコキシ基、炭素数1から4のフルオロアルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基及びニトロ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい。
    は、炭素数1から6のアルキル基、炭素数1から4のフルオロアルキル基又はフェニル基を表し、該フェニル基は、炭素数1から4のアルキル基で置換されていてもよい。]
  2. が、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、ベンゼンスルホン酸イオン、p−トルエンスルホン酸イオン、メタンスルホン酸イオン、トリフルオロメタンスルホン酸イオン又はOH(水酸化物イオン)である請求項1に記載のジアンモニウム塩。
  3. 、R、R及びRが、各々独立に、炭素数1から10のアルキル基又は炭素数6から10の芳香族炭化水素基を表し、これらの置換基は、炭素数1から6のアルキル基、炭素数6から10のアリールオキシ基、炭素数2から12のジアルキルアミノ基、炭素数1から6のアルコキシ基及び炭素数12から20のジアリールアミノ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい、である請求項1又は2に記載のジアンモニウム塩。
  4. 、R、R及びRが、各々独立に、炭素数1から6のアルキル基、炭素数6から10のアリールオキシ基、炭素数2から12のジアルキルアミノ基、炭素数1から6のアルコキシ基及び炭素数12から20のジアリールアミノ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい炭素数1から10のアルキル基である請求項1乃至3に記載のジアンモニウム塩。
  5. 、R、R及びRが、各々独立に、炭素数2から4のジアルキルアミノ基及び炭素数1から4のアルコキシ基からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよい炭素数1から6のアルキル基である請求項1乃至4に記載のジアンモニウム塩。
  6. とRとが同一、且つRとRとが同一の置換基である請求項1乃至5に記載のジアンモニウム塩。
  7. とRが同一且つメチル基又はエチル基であり、RとRとが同一且つメチル基又はエチル基であり、Yが塩化物イオン、臭化物イオン又はOH(水酸化物イオン)である請求項1乃至6のいずれか一項に記載のジアンモニウム塩。
  8. 請求項1に記載の一般式(1)で表されるジアンモニウム塩、シリカ源、アルミナ源、アルカリ源及び水を含む組成物を結晶化させる結晶化工程、を有することを特徴とするゼオライトの製造方法。
  9. ゼオライトが小細孔ゼオライトである、前記請求項8に記載のゼオライトの製造方法。
  10. ゼオライトがAFX型ゼオライトである、前記請求項8又は請求項9に記載のゼオライトの製造方法。
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