JP2021109849A - 新規結晶構造を有するイグラチモド及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 反応副生物であるN−メチル体が容易に除去でき、且つ帯電しにくく、取り扱いが容易な新規な結晶形を有するイグラチモドの結晶、およびその製造方法を提供する。【解決手段】 イグラチモドをN,N−ジメチルホルムアミド、又はN,N−ジメチルホルムアミドとケトン類との混合溶媒中で結晶化させることで高純度、且つ帯電しにくく、取り扱いが容易な新規な結晶形を有するイグラチモドのN,N−ジメチルホルムアミド溶媒和物の結晶を製造する方法を提供する。【選択図】 なし

Description

本発明は、新規な結晶構造を有するイグラチモド(化学名称:N−[3−(ホルミルアミノ)−4−オキソ−6−フェノキシ−4H−クロメン−7−イル]メタンスルホンアミド)及びその製造方法に関する。
下記式(1)
Figure 2021109849
で示されるイグラチモド(化学名称:N−[3−(ホルミルアミノ)−4−オキソ−6−フェノキシ−4H−クロメン−7−イル]メタンスルホンアミド)は、優れた抗炎症作用、解熱鎮痛作用、抗関節炎作用および抗アレルギー作用を示す治療薬として非常に有用な化合物である(特許文献1参照)。以下、単に、「イグラチモド」とする場合もある。
このイグラチモドは、結晶多形を有することが知られている(特許文献2参照)。ここで、結晶多形を有するとは、同一分子において結晶構造が異なる複数の結晶形が存在することを意味する。結晶多形における各結晶形間では、外観、結晶形状、溶解性、融点、溶出率、バイオアベイラビリティー、安定性、有効性などの医薬品としての品質に関係する特性が異なることが多い。
イグラチモドは、通常、下記式(2)
Figure 2021109849
で示されるホルミルアミノメチル(2−ヒドロキシ−4−メチルスルホニルアミノ−5−フェノキシフェニル)ケトンを氷酢酸及びN,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール存在下、環形成化反応に付すことによって合成される(特許文献3、4参照)。
特許文献3および4には、環形成化反応を行った後、得られたイグラチモド粗体を水酸化カリウム存在下、含水アセトン中に溶解させ、塩酸で中和晶出してイグラチモドのα晶を取得する方法が記載されている。
また、特許文献2には、イグラチモドのα晶を2−ブタノン、ベンゼン、トルエン又はキシレンから再結晶することにより、吸湿性が低く、さらに帯電しにくく取り扱いが容易なβ晶へと変換する方法やアセトニトリル中で攪拌することにより吸湿性の低いγ晶へと変換する方法が記載されている。
特開平02−268178号公報 国際公開第2004/080991号 特開平05−097840号公報 特開平05−125072号公報
一般的に化合物を医薬品原薬として使用する場合には非常に高純度のものが望まれている。しかしながら、本発明者らが特許文献3、4に記載の方法でイグラチモドを合成したところ、環形成化反応中に下記式(3)
Figure 2021109849
で示されるイグラチモドのN−メチル体(化学名称:N−メチル−N−[3−(カルボキシアミド)−4−オキソ−6−フェノキシ−4H−1−ベンゾピラン−7−イル]メタンスルホンアミド)が一定量副生することが分かった。以下、単に、「N−メチル体」とする場合もある。
当該N−メチル体は構造がイグラチモドと非常に類似していることから、特許文献3、4に記載の含水アセトン溶媒から中和晶出した場合も除去が困難であり、高純度のイグラチモドを得るためには繰り返して精製操作を行う必要があった。また、前記製法で取得したイグラチモドのα晶を用いて特許文献2に記載の精製方法によってβ晶やγ晶を合成したところ、同様に前記N−メチル体の除去効率は低く、且つ、晶析操作を実施するためには多量の有機溶媒が必要であることが分かった。さらに、前記製造方法によって得られるイグラチモドのα晶、β晶、γ晶は図5、8、10に示すようにすべて針状結晶であり、帯電し易く、且つ取り扱いが非常に困難であることから、操作性の点からも大きな問題であった。
したがって、本発明の目的は、N−メチル体の含有量が低減され、且つ帯電しにくく、取り扱いが容易な新規な結晶形を有するイグラチモドの結晶、およびその製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題に対して鋭意検討を行った。具体的には、様々な溶媒を用いてイグラチモドの再結晶を行った。その結果、N,N−ジメチルホルムアミド、又はN,N−ジメチルホルムアミドとケトン類との混合溶媒を使用して、イグラチモドの結晶化を行ったところ、N−メチル体を含むイグラチモドの不純物を効率的に低減できることが分かった。加えて、得られたイグラチモドの結晶は、その結晶形が既知の結晶形とは異なる新規の結晶形であり、既知の結晶形と比較して、帯電しにくく、且つ取り扱いが容易な結晶であることを見出し、本発明を完成するに至った。
N−メチル体を含むイグラチモドの不純物を効率的に低減できる理由については明らかではないが、本発明によって得られるイグラチモドの新規結晶は既知結晶形と比較してアスペクト比が小さな板状結晶であることから、ろ過が容易となり、不純物を含む母液が結晶に残存しにくくなったため、効率的に精製ができているものと考えられる。
即ち、第一の本発明は、イグラチモドをN,N−ジメチルホルムアミド又はN,N−ジメチルホルムアミドとケトン類との混合溶媒中で結晶化させることを特徴とするイグラチモドのN,N−ジメチルホルムアミド溶媒和物の結晶の製造方法である。
また、第二の本発明は、Cu−Kα線を用いるX線回折により、少なくとも2θ=15.9±0.2°、19.4±0.2°、22.7±0.2°、26.5±0.2°に特徴的なピークを与える結晶構造を有するイグラチモドのN,N−ジメチルホルムアミド溶媒和物の結晶である。
さらに、第二の本発明のイグラチモドのN,N−ジメチルホルムアミド溶媒和物は、少なくとも、100〜110℃の温度範囲、および240〜250℃の温度範囲に融点を有する化合物の結晶となることが好ましい。
本発明の方法によれば、N−メチル体が容易に除去でき、既知の結晶形とは異なる新規の結晶形を有するイグラチモドのN,N−ジメチルホルムアミド溶媒和物の結晶を得ることができる。本発明の方法により得られるイグラチモドのN,N−ジメチルホルムアミド溶媒和物の結晶は、N−メチル体の含有量が低減された高純度な結晶であり、且つ新規な結晶構造を有しており、帯電しにくく、取り扱いが容易な結晶である。そのため、特に高純度の原薬を必要とする医薬品等の中間体として、最適に利用することが出来る。
実施例1において製造された本発明のイグラチモドのN,N−ジメチルホルムアミド溶媒和物の結晶のX線回折チャートである。 実施例1において製造された本発明のイグラチモドのN,N−ジメチルホルムアミド溶媒和物の結晶のSEM画像である。 実施例1において製造された本発明のイグラチモドのN,N−ジメチルホルムアミド溶媒和物の結晶のDSCチャートである。 製造例1において製造された従来のイグラチモド結晶(特許文献3:α晶)のX線回折チャートである。 製造例1において製造された従来のイグラチモド結晶(特許文献3:α晶)のSEM画像である。 製造例1において製造された従来のイグラチモド結晶(特許文献3:α晶)のDSCチャートである。 比較例1において製造された従来のイグラチモド結晶(特許文献2:β晶)のX線回折チャートである。 比較例1において製造された従来のイグラチモド結晶(特許文献2:β晶)のSEM画像である。 比較例2において製造された従来のイグラチモド結晶(特許文献2:γ晶)のX線回折チャートである。 比較例2において製造された従来のイグラチモド結晶(特許文献2:γ晶)のSEM画像である。
本発明は、イグラチモドをN,N−ジメチルホルムアミド又はN,N−ジメチルホルムアミドとケトン類の混合溶媒中で結晶化させることを特徴とするイグラチモドのN,N−ジメチルホルムアミド溶媒和物の製造方法である。以下、順を追って説明する。
(対象イグラチモド)
本発明において使用されるイグラチモドは、特に制限されず、公知の方法で製造されたものを使用することができる。例えば、特許文献3及び4に記載の方法で製造することができる。イグラチモドの合成ルートを以下に示す。
Figure 2021109849
具体的には、N,N−ジメチルホルムアミド中、氷酢酸存在下、ホルミルアミノメチル(2−ヒドロキシ−4−メチルスルホニルアミノ−5−フェノキシフェニル)ケトンとN,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタールを反応温度15〜20℃で5時間反応させることにより、イグラチモドを製造することができる(特許文献3、実施例5、及び特許文献4、実施例6を参照)。
本発明において使用されるイグラチモドは、一旦溶液状態とするため、その結晶形などは特に限定されず、たとえば特許文献2に記載の他の結晶形(β晶、γ晶)、アモルファス、有機/無機アミン塩またはこれらが混合した形態であってもよく、粉末、塊状物、またはこれらが混合した形状であってもよく、無水物、水和物、溶媒和物またはこれらが混合した形態であってもよい。水和物または溶媒和物であるときの水または溶媒の分子数は特に制限されない。また、イグラチモドのN,N−ジメチルホルムアミド溶媒和物の製造時にN,N−ジメチルホルムアミド又はN,N−ジメチルホルムアミドとケトン類との混合溶媒を用いることから、N,N−ジメチルホルムアミド又はN,N−ジメチルホルムアミドとケトン類との混合溶媒を含む湿体であってもよい。その他の溶媒についても、結晶化の際に影響を及ぼさない範囲で含んでいてもよい。具体的には、当該イグラチモドの湿体の30質量%以下の量で残留していてもよいが、N,N−ジメチルホルムアミド又はN,N−ジメチルホルムアミドとケトン類との混合溶媒以外の溶媒を含まないことが最も好ましい。また、使用するイグラチモドの純度は特に制限されず、上記製造方法によって得られたものをそのまま使用することができる。ただし、最終的に得られるイグラチモドの結晶の純度をより高くするために、一般的な精製方法、例えば再結晶やリスラリー、カラムクロマトグラフィーなどの方法により、必要に応じて1回以上精製したものを、イグラチモドとして利用することもできる。
具体的には、下記の実施例で記載した高速液体クロマトグラフィー(HPLC)の条件で測定した際、イグラチモドのピーク面積割合が95%以上であるイグラチモドを対象とすることが好ましい。また、N−メチル体の低減を目的とするのではなく操作性の高い結晶を得ることを目的として、前記HPLCの純度測定において、イグラチモドのピーク面積割合が100%となるものを使用することもできる。
(イグラチモドのN,N−ジメチルホルムアミド溶媒和物の製造方法)
(溶媒;N,N−ジメチルホルムアミド、又はN,N−ジメチルホルムアミドとケトン類との混合溶媒)
本発明においては、前記対象イグラチモドの純度を高くし、かつ結晶形を取り扱いが容易な新規結晶形へ変形させるためには、対象イグラチモドを、N,N−ジメチルホルムアミド、又はN,N−ジメチルホルムアミドとケトン類との混合溶媒中で結晶化させる必要がある。N,N−ジメチルホルムアミド、又はN,N−ジメチルホルムアミドとケトン類との混合溶媒を使用することにより、2−ブタノン、ベンゼン、トルエン、キシレン又はアセトニトリルを用いた従来の方法と比べて、イグラチモドのN−メチル体等の不純物を効率よく低減することができ、さらに、従来の結晶とは異なる新規の結晶構造を有するイグラチモドを得ることができる。
本発明で使用する溶媒は、N,N−ジメチルホルムアミド、又はN,N−ジメチルホルムアミドとケトン類との混合溶媒であり、N,N−ジメチルホルムアミドとケトン類との合計の容積を100としたとき、N,N−ジメチルホルムアミドの容積比率が100〜50%、ケトン類の容積比率が0〜50%となるものが好ましい。本発明者等の検討によれば、容積比率50%以下の範囲でケトン類を含む場合であっても、ケトン類を含まない(N,N−ジメチルホルムアミドのみの)場合と同様に、新規の結晶形を取得できることが分かった。そのため、使用するN,N−ジメチルホルムアミドの容積比率よりも、ケトン類の容積比率が大きくならない範囲であれば、対象イグラチモド中のケトン類の残量を厳密に管理する必要がない。そのため、対象イグラチモドがケトン類を含む湿体である場合には、そのケトン類の残量を測定して、使用するN,N−ジメチルホルムアミドの量を調整してやればよい。また、対象イグラチモドがN,N−ジメチルホルムアミド又はケトン類以外の他の溶媒を含む湿体である場合には、湿体に含まれる他の溶媒の合計量を測定し、算出される対象イグラチモドの純分に対して溶媒量を決定すればよいが、他の溶媒の含有量は溶媒の全量に対して20vol%以下であることが好ましい。
本発明において、使用するN,N−ジメチルホルムアミド、及びケトン類の溶媒は、特に制限されず市販のものをそのまま使用することができる。ケトン類の溶媒について、具体的に例示すれば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン等が挙げられる。この中でも、収率および溶媒の汎用性を考慮すると、アセトンを選択することがより好ましい。また、これらのケトン類は1種類を使用することもできるし、複数種類を混合して使用することもできる。複数種類のケトン類を混合して使用する場合には、使用したケトン類の合計容量が容積比率50%以下であればよい。本発明において、ケトン類を使用する場合には、N,N−ジメチルホルムアミドの容積比率が99〜50、ケトン類の容積比率が1〜50となるものが好ましく、N,N−ジメチルホルムアミドの容積比率が99〜70、ケトン類の容積比率が1〜30となるものが最も好ましい。
N,N−ジメチルホルムアミドとケトン類との混合溶媒を使用する場合、ケトン類の容積比率をなるべく少なくすることで、使用する溶媒量を低減することができる。
(結晶化の方法)
使用するN,N−ジメチルホルムアミド、又はN,N−ジメチルホルムアミドとケトン類との混合溶媒の使用量は、特に制限されるものではないが、前記対象イグラチモドの結晶1gに対して、2〜20mlとすることが好ましく、さらに3〜10mlとすることがより好ましい。なお、使用する溶媒の前記体積は、23℃における体積である。また、混合溶媒を使用する場合には、基準となる溶媒の量は、N,N−ジメチルホルムアミドおよびケトン類の合計量である。
再結晶の方法としては、N,N−ジメチルホルムアミド、又はN,N−ジメチルホルムアミドおよびケトン類の混合溶媒中に前記対象イグラチモドを溶解させ、好ましくは、得られる溶液を60〜90℃に加熱し、次いで、10〜30℃/時間の冷却速度で冷却し、好ましくは0〜30℃、さらに好ましくは−10〜30℃、特に好ましくは−10〜20℃の温度範囲で一定時間保持することが好ましい。なお、イグラチモドに対してケトン類の溶媒は溶解度が低いため、対象となるイグラチモドはN,N−ジメチルホルムアミド中に溶解することが好ましい。N,N−ジメチルホルムアミドのみに溶解させることによって、より少ない溶媒量で対象イグラチモドを溶解することができ、高収率でイグラチモドを回収することが可能となる。なお、N,N−ジメチルホルムアミドとケトン類の混合溶媒中からイグラチモドを結晶化させる場合には、一度、N,N−ジメチルホルムアミドに溶解させた後にケトン類の溶媒を追加すればよい。
また、イグラチモドとジメチルホルムアミドとを混合して溶液を調整すれば良く、混合する方法や順序も特に制限されない。
(イグラチモドのN,N−ジメチルホルムアミド溶媒和物の結晶)
本発明のイグラチモドのN,N−ジメチルホルムアミド溶媒和物の結晶は、Cu−Kα線を用いるX線回折により、少なくとも2θ=15.9±0.2°、19.4±0.2°、22.7±0.2°、26.5±0.2°に特徴的なピークを有する化合物である。このイグラチモドのN,N−ジメチルホルムアミド溶媒和物の結晶のX線回折測定結果を図1に示した。また、前記イグラチモドのN,N−ジメチルホルムアミド溶媒和物の結晶は、図2に示すようにその結晶形態は板状結晶であり、特許文献2、3、4で得られる既知のイグラチモド結晶と比較して、アスペクト比が低く、取り扱いが容易な結晶となる。
さらに、本発明におけるイグラチモドのN,N−ジメチルホルムアミド溶媒和物の結晶は少なくとも融点が2つ存在する、新規な結晶形である。中でも、N,N−ジメチルホルムアミド、又はN,N−ジメチルホルムアミドとケトン類との混合溶媒中で結晶化させて得られるイグラチモドのN,N−ジメチルホルムアミド溶媒和物の結晶は、実施例で示した示差走査熱量測定の条件で測定した融点が、少なくとも100〜110℃、240〜250℃に観察される。示差走査熱量測定の結果を図3に示した。なお、本発明において、該示差走査熱量(DSC)測定で決定される融点は測定により得られた吸熱ピークのピークトップ温度を指す。
得られた結晶がイグラチモドのN,N−ジメチルホルムアミド溶媒和物の結晶であることは、50℃で24時間乾燥して、重量変化がなくなった結晶がX線回折−示差走査熱量同時測定(XRD−DSC)により、100〜110℃付近でβ晶に転移すること、ガスクロマトグラフィー(GC)によりN,N−ジメチルホルムアミドが検出されることから確認できる。DSCの100〜110℃のピークは溶媒和物由来であり、当該温度で溶媒和物がN,N−ジメチルホルムアミドをリリースしてβ晶に転移している。
本発明において得られるイグラチモドのN,N−ジメチルホルムアミド溶媒和物の結晶は、N−メチル体の含有量が低減された高純度な結晶であり、且つ新規な結晶構造を有しており、取り扱いが容易な結晶である。そのため、特に高純度の原薬を必要とする医薬品等の中間体として、そのまま利用することが出来る。
以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何等制限されることはない。
なお、製造例、実施例、比較例で得られるイグラチモドの純度測定、N−メチル体の含有量の測定、粉末X線回折(XRD)の測定、示差走査熱量計(DSC)を用いた融点の測定、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いた結晶形状の測定は、以下の方法でおこなった。
<イグラチモドの純度、N−メチル体の含有量の測定>
装置:高速液体クロマトグラフィー(HPLC)
機種:2695−2489−2998(Waters社製)
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:240nm)
カラム:Kinetex C18、内径4.6mm、長さ25cm(粒子径5μm)(Phenomenex社製)
カラム温度:30℃一定
サンプル温度:25℃一定
移動相A:アセトニトリル
移動相B:15mMリン酸二水素カリウム水溶液(pH=2.5 リン酸にて調整)
移動相の送液:移動相A,Bの混合比を表1のように変えて濃度勾配制御する
Figure 2021109849
流速:0.8mL/分
測定時間:45分
なお、上記HPLCの測定条件において、前記ホルミルアミノメチル(2−ヒドロキシ−4−メチルスルホニルアミノ−5−フェノキシフェニル)ケトンは約5.6分、前記イグラチモドは約8.2分、前記N−メチル体は約10.3分にピークが確認される。
以下の実施例、比較例において、イグラチモドの純度、N−メチル体の含有量は共に、上記条件で測定したピーク面積%の値である。
<イグラチモドの結晶形の測定>
装置:X線回折装置(XRD)
機種:SmartLab(株式会社リガク製)
測定方法:ASC6 BB Dtex
X 線出力:40kV−30mA
波長:CuKa/1.541882Å
<イグラチモドの融点の測定>
装置:示差走査熱量計(DSC)
機種:DSC6200(エスアイアイ・ナノテクノロジー社製)
昇温条件:5℃/分
ガス:アルゴン
<イグラチモドの結晶形の温度依存性の測定>
装置:X線回折−示差走査熱量同時測定装置(XRD−DSC)
機種:SmartLab、DSCアタッチメント(株式会社リガク製)
測定方法:ASC6 BB Dtex
X 線出力:40kV−30mA
波長:CuKa/1.541882Å
昇温条件:10℃/分
<イグラチモドの溶媒量の測定>
測定方法:ガスクロマトグラフィー(GC)
装置:島津製作所製 GC−2010 Plus
検出器:水素炎イオン化検出器(FID)
カラム:アジレント・テクノロジー社製 DB−624(長さ30m、内径0.5
30mm、膜厚:3.00μm)
カラム温度:40℃付近の一定温度で注入後、5分間維持し、次いで毎分10℃で110℃まで昇温し、その後、毎分20℃で230℃まで昇温し、230℃で5分間維持した。
注入口温度:250℃
検出器温度:300℃
キャリアーガス:He
カラム圧力:3.84psi
上記条件において、N,N−ジメチルホルムアミドは約11.0分にピークが確認される。
<イグラチモドの結晶形状の測定>
装置:走査型電子顕微鏡(SEM)
機種:S−3400N(日立社製)
試料を白金コーティング(10nm)後に測定を行った。
製造例1
(イグラチモドの製造:特許文献3,4)
直径10cmの2枚撹拌翼を備えた1000mL四つ口フラスコにN,N−ジメチルホルムアミド150mL、N,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール40.9g(343mmol)を加えて、撹拌しながら10℃まで冷却した。そこに氷酢酸8.2g(137mmol)及びホルミルアミノメチル(2−ヒドロキシ−4−メチルスルホニルアミノ−5−フェノキシフェニル)ケトン50.0g(137mmol)を順次加えて、20℃まで昇温した後、同温度で5時間反応を行った。反応懸濁液に塩化メチレン250mLを加えて得られた溶液に水500mLを滴下した。10%の塩酸水溶液を用いてpHを5に調整した後、20℃で1時間攪拌した。得られた析出晶を分取し、塩化メチレン50mL、水50mL、エタノール50mLで順次洗浄した後、50℃で12時間乾燥した。次いで、得られた結晶を水酸化カリウム7.7g(137mmol)、水750mL、アセトン750mLの混合溶媒中に溶解した後、2N塩酸水で中和し、得られた析出晶を分取した。次いで、水50mLで洗浄した後、50℃で12時間乾燥して、42.8gのイグラチモドを得た(イグラチモド純度:99.72%、N−メチル体:0.23%)。
このイグラチモドを試料として、XRDを測定すると、図4に示すように2θ=6.9°、10.9°、17.6°、19.5°に特徴的なピークを与えるイグラチモドのα晶であることが分かった。また、DSC測定による融点は、242.8℃であった(図6)。さらに、得られたイグラチモドのSEM画像を図5に示したが、イグラチモドのα晶はアスペクト比が高い針状晶であることが分かった。
実施例1
(N,N−ジメチルホルムアミド中での結晶化)
直径2.5cmの2枚撹拌翼を備えた100mL三つ口フラスコに製造例1で得られたイグラチモド(α晶)5gを量りとり、N,N−ジメチルホルムアミド15mLを加え、70℃で加熱溶解した。得られた溶液を5℃まで冷却した後、同温度で終夜撹拌した。次いで、減圧濾過して析出した結晶を分取し、50℃で24時間乾燥して、4.9gのイグラチモドのN,N−ジメチルホルムアミド溶媒和物の結晶を得た(イグラチモド純度:99.91%、N−メチル体:0.05%)。
この結晶を試料として、XRDを測定すると、図1に示すように2θ=15.9°、19.4°、22.7°、26.5°に特徴的なピークを与えた。DSC測定による融点は、102.8℃及び243.9℃であった(図3)。XRD−DSC測定の結果、100℃付近で結晶形がβ晶に変化していた。また、GCにより、この結晶は、N,N−ジメチルホルムアミドを含んでいることが確認できた。
さらに、得られた結晶のSEM画像を図2に示したが、イグラチモドのN,N−ジメチルホルムアミド溶媒和物の結晶はアスペクト比が低い板状晶であった。
実施例2
(N,N−ジメチルホルムアミド及びアセトンの混合溶媒中での結晶化)
直径2.5cmの2枚撹拌翼を備えた100mL三つ口フラスコに製造例1で得られたイグラチモド5gを量りとり、N,N−ジメチルホルムアミド15mLを加え、70℃で加熱溶解した。得られた溶液を50℃まで冷却した後、アセトン15mLを加えて、さらに5℃まで冷却し、同温度で終夜撹拌した。次いで、減圧濾過して析出した結晶を分取し、50℃で24時間乾燥して、4.9gのイグラチモドのN,N−ジメチルホルムアミド溶媒和物の結晶を得た(イグラチモド純度:99.90%、N−メチル体:0.06%)。
このイグラチモドを試料として、XRDを測定すると、2θ=15.8°、19.3°、22.7°、26.5°に特徴的なピークを与えた。また、DSC測定による融点は、103.1℃及び242.9℃であった。
実施例3
(N,N−ジメチルホルムアミド及びメチルエチルケトンの混合溶媒中での結晶化)
実施例2において、使用したアセトンをメチルエチルケトンに変更した以外は、実施例2と同様の操作を行い、4.8gのイグラチモドのN,N−ジメチルホルムアミド溶媒和物の結晶を得た(イグラチモド純度:99.90%、N−メチル体:0.06%)。
このイグラチモドを試料として、XRDを測定すると、2θ=15.9°、19.3°、22.6°、26.6°に特徴的なピークを与えた。また、DSC測定による融点は、103.3℃及び243.8℃であった。
比較例1
(特許文献2に記載の方法によるイグラチモドβ晶の製造)
直径10cmの2枚撹拌翼を備えた1000mL三つ口フラスコに製造例1で得られたイグラチモド(α晶)15gを量りとり、2−ブタノン600mLを加え、還流温度で加熱撹拌した。得られた溶液を5℃まで冷却した後、同温度で終夜撹拌した。次いで、減圧濾過して析出した結晶を分取し、50℃で乾燥して、6.3gのイグラチモドの結晶を得た(イグラチモド純度:99.79%、N−メチル体:0.20%)。
このイグラチモドを試料として、XRDを測定すると、図7に示すように2θ=6.0°、10.6°、17.5、18.4°に特徴的なピークを与えるイグラチモドのβ晶であることが分かった。また、DSC測定による融点は243.3℃であった。さらに、得られたイグラチモドのSEM画像を図8に示したが、当該結晶はアスペクト比が高い針状晶であった。
比較例2
(特許文献2に記載の方法によるイグラチモドγ晶の製造)
直径10cmの2枚撹拌翼を備えた1000mL三つ口フラスコに製造例1で得られたイグラチモド(α晶)15gを量りとり、アセトニトリル600mLを加え、25℃で終夜撹拌した。次いで、減圧濾過して析出した結晶を分取し、50℃で乾燥して、12.4gのイグラチモドの結晶を得た(イグラチモド純度:99.84%、N−メチル体:0.19%)。
このイグラチモドを試料として、XRDを測定すると、図9に示すように2θ=11.3°、17.4°、18.1°、21.7°、22.6°に特徴的なピークを与えるイグラチモドのγ晶であることが分かった。また、DSC測定による融点は243.4℃であった。さらに、得られたイグラチモドのSEM画像を図10に示したが、当該結晶はアスペクト比が高い針状晶であった。
実施例4(β晶からの変換)
比較例1で得られたイグラチモドのβ晶を使用した以外は、実施例1と同様の操作を行い、4.9gのイグラチモドのN,N−ジメチルホルムアミド溶媒和物の結晶を得た(イグラチモド純度:99.92%、N−メチル体:0.04%)。
このイグラチモドを試料として、XRDを測定すると2θ=15.9°、19.4°、22.6°、26.6°に特徴的なピークを与えた。
実施例5(γ晶からの変換)
比較例2で得られたイグラチモドのγ晶を使用した以外は、実施例1と同様の操作を行い、4.9gのイグラチモドのN,N−ジメチルホルムアミド溶媒和物の結晶を得た(イグラチモド純度:99.93%、N−メチル体:0.04%)。
このイグラチモドを試料として、XRDを測定すると2θ=16.0°、19.4°、22.7°、26.4°に特徴的なピークを与えた。

Claims (3)

  1. イグラチモドをN,N−ジメチルホルムアミド、又はN,N−ジメチルホルムアミドとケトン類との混合溶媒中で結晶化させることを特徴とするイグラチモドのN,N−ジメチルホルムアミド溶媒和物の結晶の製造方法。
  2. Cu−Kα線を用いるX線回折により、少なくとも2θ=15.9±0.2°、19.4±0.2°、22.7±0.2°、26.5±0.2°に特徴的なピークを与える結晶構造を有するイグラチモドのN,N−ジメチルホルムアミド溶媒和物の結晶。
  3. 少なくとも、100〜110℃の温度範囲、および240〜250℃の温度範囲に融点を有するイグラチモドのN,N−ジメチルホルムアミド溶媒和物の結晶。
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