JP2021109739A - ストッパー、排出トレイ、画像読取装置および画像形成装置 - Google Patents

ストッパー、排出トレイ、画像読取装置および画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】1つ以上の可動部を設けることを可能にするストッパーを提供する。【解決手段】ストッパー40は、排出トレイに排出された原稿(シート)が突き当たる位置に設けられる固定部41と、固定部41に回転可能に支持され、原稿Mが突き当たる起立姿勢P1と排出方向の下流側に倒れた傾倒姿勢P2との間で揺動する1つ以上の可動部42と、可動部42を起立姿勢P1になる方向に付勢する弾性部材43と、を備えた。【選択図】図6

Description

本発明は、排出トレイに排出されたシートが突き当たるストッパー、排出トレイ、画像読取装置および画像形成装置に関する。
排紙トレイ上に回動可能に保持された用紙ストッパーを備えた排紙装置が知られている(特許文献1)。
特開2009−137719号公報
例えば、様々なサイズの用紙や斜めに排出された用紙等に対応できるように、回動(揺動)可能な用紙ストッパーを複数設けたい場合がある。しかし、上記技術では、用紙ストッパーが排紙トレイに直付けされているため、複数の用紙ストッパーを設けるには、排紙トレイに複数の回動機構を設けなければならず、製造コストの増加等の問題があった。
本発明は、上記のような課題を解決するために、1つ以上の可動部を設けることを可能にするストッパー、排出トレイ、画像読取装置および画像形成装置を提供する。
本発明のストッパーは、排出トレイに排出されたシートが突き当たる位置に設けられる固定部と、前記固定部に回転可能に支持され、前記シートが突き当たる起立姿勢と排出方向の下流側に倒れた傾倒姿勢との間で揺動する1つ以上の可動部と、前記可動部を前記起立姿勢になる方向に付勢する弾性部材と、を備えた。
この場合、前記可動部を前記起立姿勢にした状態において、前記固定部と前記可動部との継目は、排出方向に直交する幅方向に沿って凹凸形状を成してもよい。
この場合、一対の前記可動部は、取出開口部を挟んで排出方向に直交する幅方向の両側において前記固定部に支持されてもよい。
本発明の排出トレイは、上記のいずれかに記載のストッパーを備えた。
この場合、前記ストッパーの前記固定部は、前記シートの積載面に対して排出方向の位置を変更可能に設けられてもよい。
本発明の画像読取装置は、上記のいずれかに記載のストッパーと、前記シートを載置する供給トレイと、前記供給トレイの下方に配置された排出トレイと、前記シート上の画像を読み取る読取部と、前記供給トレイ上の前記シートを前記読取部に向けて搬送し、前記読取部を通過した前記シートを前記排出トレイに排出する搬送部と、を備え、前記ストッパーの前記固定部は、前記供給トレイまたは前記排出トレイに支持される。
この場合、前記ストッパーの前記固定部は、前記供給トレイまたは前記排出トレイに対して排出方向の位置を変更可能に設けられてもよい。
本発明の画像形成装置1は、上記の排出トレイまたは上記の画像読取装置と、前記シートに画像を形成する作像部と、を備えた。
本発明によれば、1つ以上の可動部を設けることが可能になる。
本発明の一実施形態に係る画像形成装置の内部構造を示す概略図(正面図)である。 本発明の一実施形態に係る自動原稿搬送装置を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る自動原稿搬送装置の内部構造を示す断面図(正面図)である。 本発明の一実施形態に係るストッパー(起立姿勢)を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係るストッパー(傾倒姿勢)を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係るストッパーを示す正面図である。 本発明の一実施形態の変形例に係る自動原稿搬送装置の内部構造を示す断面図(正面図)である。 本発明の一実施形態の変形例に係るストッパー(起立姿勢)を示す斜視図である。
以下、添付の図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。なお、図面に示す「Fr」は「前」を示し、「Rr」は「後」を示し、「L」は「左」を示し、「R」は「右」を示し、「U」は「上」を示し、「D」は「下」を示している。本明細書では方向や位置を示す用語を用いるが、それらの用語は説明の便宜のために用いるものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
図1ないし図3を参照して、画像形成装置1について説明する。図1は画像形成装置1の内部構造を示す概略図(正面図)である。図2は自動原稿搬送装置16を示す斜視図である。図3は自動原稿搬送装置16の内部構造を示す断面図(正面図)である。
[画像形成装置の概要]
図1に示すように、画像形成装置1は、作像装置1Aと、画像読取装置1Bと、を備えている。作像装置1Aは、電子写真方式で画像を用紙S(媒体)上に形成する装置である。画像読取装置1Bは、原稿M(シート)の画像を光学的に読み取り、読み取った画像をデジタルデータに変換する装置である。画像形成装置1には、作像装置1Aや画像読取装置1Bを適宜制御するための制御部14が設けられている。
[作像装置]
作像装置1Aは、略直方体状の外観を構成する装置本体2を備えている。装置本体2の下側には、給紙カセット3が着脱可能に装着されている。給紙カセット3には、例えば、紙製の用紙S(または用紙Sの束)が収容される。装置本体2の上面には、画像形成された用紙Sを受ける排紙トレイ4が設けられている。なお、用紙Sは、紙製に限らず、樹脂フィルムやOHPシート等であってもよい。
また、作像装置1Aは、給紙部5と、作像部6と、定着部7と、を装置本体2の内部に備えている。給紙部5は、給紙カセット3から排紙トレイ4まで延びる搬送路8の上流側に設けられている。定着部7は搬送路8の下流側に設けられ、作像部6は搬送路8において給紙部5と定着部7との間に設けられている。
作像部6は、中間転写ベルト10と、4つの画像形成ユニット11と、4つのトナーコンテナ12と、露光ユニット13と、を含んでいる。中間転写ベルト10は、排紙トレイ4の下方に設けられている。4つの画像形成ユニット11は、中間転写ベルト10の下側で左右方向に並んで設けられている。4つのトナーコンテナ12は、中間転写ベルト10の上方に設けられている。露光ユニット13は、各画像形成ユニット11の下側に設けられている。
各々の画像形成ユニット11は、感光体ドラム20と、帯電装置21と、現像装置22と、一次転写ローラー23と、クリーニング装置24と、除電装置25と、を含んでいる。なお、4つの画像形成ユニット11は同様の構成であるため、以下、1つの画像形成ユニット11について説明する。
感光体ドラム20は、中間転写ベルト10の下側表面に接触しながらモーター(図示せず)によって回転駆動される。帯電装置21、現像装置22、一次転写ローラー23、クリーニング装置24および除電装置25は、感光体ドラム20の周囲に画像形成プロセス順に配置されている。一次転写ローラー23は、中間転写ベルト10を挟んで上側から感光体ドラム20に対向配置されている。中間転写ベルト10の右側には、二次転写ローラー26が接触している。
4つのトナーコンテナ12には、4色(イエロー,マゼンタ,シアン,ブラック)の補給用のトナー(現像剤)が収容されている。4つのトナーコンテナ12は、補給管等(図示せず)を介して4つの現像装置22に連通しており、補給用のトナーを4つの現像装置22に供給する。
[画像形成処理]
ここで、作像装置1Aの動作について説明する。作像装置1Aは、画像読取装置1Bによって読み取られた画像(デジタルデータ)を用紙S上に形成する。また、作像装置1Aは、外部の情報端末(パーソナルコンピューター等)から送信された画像データに基づいて用紙S上に画像を形成する。制御部14は入力された画像データに基づいて作像装置1Aを制御し、以下のように画像形成処理が実行される。
帯電装置21は、感光体ドラム20の表面を帯電させる。露光ユニット13は、感光体ドラム20に向けて画像データに対応した露光を行い、感光体ドラム20の表面に静電潜像を形成する。現像装置22は、トナーコンテナ12から供給されたトナーを用いて感光体ドラム20の表面に形成された静電潜像をトナー像に現像する。4つの感光体ドラム20に担持された4色のトナー像は、一次転写バイアスを印加された一次転写ローラー23によって、中間転写ベルト10に順番に一次転写される。これにより、中間転写ベルト10の表面には、フルカラーのトナー像が形成される。
一方、給紙部5は、給紙カセット3内の用紙Sを搬送路8に送り出す。二次転写ローラー26は、中間転写ベルト10との間を通過する用紙Sに中間転写ベルト10上のトナー像を二次転写する。定着部7は、用紙Sにトナー像を熱定着させる。その後、用紙Sは、排紙トレイ4に排出される。クリーニング装置24は、一次転写後に感光体ドラム20の表面に残留した廃トナー(残留トナー)を除去する。除電装置25は、除電光を照射して感光体ドラム20の電荷を除去する。
[画像読取装置]
図1に示すように、画像読取装置1Bは、読取部15と、自動原稿搬送装置16と、を備えている。読取部15は、原稿積載面31A等に載置された原稿Mの画像を読み取る装置である。自動原稿搬送装置16は、読取部15の上側に配置され、原稿搬送面30Aに原稿Mを一枚ずつ自動的に送り込む装置である。
<読取部>
読取部15は、コンタクトガラス30と、プラテンガラス31と、光学走査ユニット32と、反射ユニット33と、イメージセンサー34と、を有している。
(コンタクトガラス、プラテンガラス)
コンタクトガラス30およびプラテンガラス31は、装置本体2の上部に左右方向に並んで固定されている。コンタクトガラス30は、装置本体2の左側に設けられ、原稿Mが通過する原稿搬送面30Aを構成している。プラテンガラス31は、コンタクトガラス30の右側に設けられ、原稿Mを載置するための原稿積載面31Aを構成している。
(光学走査ユニット)
光学走査ユニット32は、原稿搬送面30Aに対面する位置に停止し、コンタクトガラス30上を搬送される原稿Mに向けて光を照射する。また、光学走査ユニット32は、原稿搬送面30Aに対面する位置から図1の右方向に移動しながらプラテンガラス31(原稿積載面31A)上の原稿Mに光を照射する。光学走査ユニット32は、各ガラス30,31上の原稿Mに向けて光を照射し、原稿Mの画像を読み取る。
(反射ユニット)
反射ユニット33は、光学走査ユニット32から照射され原稿Mで反射した光を集光レンズ34Aに向けて反射させる。光学走査ユニット32が原稿積載面31A上の原稿Mを読み取る際、反射ユニット33は、原稿Mから集光レンズ34Aまでの光路長が常に一定となるように、光学走査ユニット32と同一方向に移動する。
(イメージセンサー)
イメージセンサー34は、集光レンズ34Aを介して入力された光を光電変換する半導体素子である。集光レンズ34Aは、イメージセンサー34の受光部と同軸上に配置されている。イメージセンサー34および集光レンズ34Aは、読取部15の筐体に固定されている。
光学走査ユニット32から照射され原稿Mで反射した光は、反射ユニット33で反射され、集光レンズ34Aを通ってイメージセンサー34に入力する。イメージセンサー34は、入力された光の明暗を電気信号に変換する。
<自動原稿搬送装置>
図1ないし図3に示すように、自動原稿搬送装置16は、原稿押え部35と、供給トレイ36と、排出トレイ37と、搬送部38と、ストッパー40と、を有している。
(原稿押え部)
原稿押え部35は、押え部本体35Aと、押圧部材35Bと、押え板35Cと、を含んでいる。押え部本体35Aは、読取部15の各ガラス30,31を覆うように形成されている。押圧部材35Bは、コンタクトガラス30に対向するように押え部本体35Aの下面に設けられている。押え板35Cは、プラテンガラス31に対向するように押え部本体35Aの下面に設けられている。
押え部本体35Aは、作像装置1Aの装置本体2の上面後部にヒンジ(図示せず)を介して取り付けられている。押え部本体35Aは、ヒンジを中心に回動可能(開閉可能)に設けられている。押え部本体35Aの正面側が持ち上げられる(開かれる)と、コンタクトガラス30(原稿搬送面30A)およびプラテンガラス31(原稿積載面31A)が露出する。押圧部材35Bは、搬送部38によって搬送される原稿Mを原稿搬送面30Aに押し付ける機能を有している。押え板35Cは、原稿Mを原稿積載面31Aに押し付ける機能を有している。
(供給トレイ、排出トレイ)
供給トレイ36は、搬送部38から右斜め上方に向かって延びるように形成されている。供給トレイ36は、押え部本体35Aから上方に離れた位置に配置されている。供給トレイ36上には、原稿M(原稿Mの束)が載置される。排出トレイ37は、供給トレイ36の下方、且つ原稿押え部35の上部に配置されている。正確には、プラテンガラス31上に配置された押え部本体35Aの上面が、排出トレイ37として構成されている。排出トレイ37上には、搬送部38を通過した原稿M(原稿Mの束)が載置される。
(搬送部)
搬送部38は、押え部本体35Aの左側に設けられている。搬送部38は、供給トレイ36上の原稿Mを読取部15(正確には原稿搬送面30A)に向けて搬送し、読取部15を通過した原稿Mを排出トレイ37に排出する装置である。搬送部38の筐体内部には、供給トレイ36から排出トレイ37までの間に略U字状の原稿搬送路38Aが形成されている。原稿搬送路38Aの上流部には、供給トレイ36上の原稿Mを1枚ずつ原稿搬送路38Aに送り込むピックアップローラー38Bが設けられている。また、原稿搬送路38Aには、原稿Mを下流に向けて搬送する複数の搬送ローラー対38Cが設けられている。原稿搬送路38Aの下流部には、原稿Mを排出トレイ37に向けて送り出す排出ローラー対38Dが設けられている。排出ローラー対38Dは、排出トレイ37上に複数枚の原稿Mが排出されて積層されることを考慮して、排出トレイ37の上面よりも上方に配置されている。
[画像読取処理]
ここで、画像読取装置1Bの動作について説明する。なお、供給トレイ36上にセットされる原稿Mは、枚葉のシート状に形成されたものである。これに対し、プラテンガラス31(原稿積載面31A)上に載置される原稿Mは、シート状のものに限らず、冊子やカード等であってもよい。
まず、押え部本体35A(原稿押え部35)を閉じた状態で供給トレイ36に原稿M(または原稿Mの束)がセットされた場合について説明する。ユーザーから読取指示が入力されると、制御部14は画像読取装置1Bを制御し、以下のように画像読取処理が実行される。
ピックアップローラー38Bは供給トレイ36にセットされた原稿Mを原稿搬送路38Aに送り込み、搬送ローラー対38Cはコンタクトガラス30(原稿搬送面30A)と押圧部材35Bとの間に原稿Mを送り込む。原稿Mは、押圧部材35Bによってコンタクトガラス30(原稿搬送面30A)に押え付けられながら搬送される。光学走査ユニット32は原稿搬送面30A上を通過する原稿Mに光を照射し、原稿Mで反射した光はイメージセンサー34に入力されて電気信号に変換される。これにより、原稿Mの画像が、画像データとして読み取られる。排出ローラー対38Dは、コンタクトガラス30(原稿搬送面30A)を通過した原稿Mを排出トレイ37に送り出す(排出する)。
また、押え部本体35A(原稿押え部35)を開き、プラテンガラス31上に原稿Mがセットされた場合について説明する。ユーザーから読取指示が入力されると、光学走査ユニット32は、右方向に移動しながらプラテンガラス31(原稿積載面31A)上の原稿Mに光を照射する。原稿Mで反射した光がイメージセンサー34に入力されて電気信号に変換されることで、原稿Mの画像が画像データとして読み取られる。
画像データは制御部14の記憶部に記憶され、制御部14は既に説明した画像形成処理(印刷)を実行する。なお、画像データは、印刷されずに、パーソナルコンピューター等の情報端末に保存されることもある。
<ストッパー>
図2および図3に示すように、排出トレイ37には、排出された原稿Mが突き当たるストッパー40が設けられる。ストッパー40は、前後方向(排出方向に直交する幅方向)に延びた姿勢、且つ起立した姿勢で排出トレイ37上に配置される。ストッパー40は、排出トレイ37からの原稿Mの飛出しや落下を抑制する機能を有する。以下、図4ないし図6を参照して、ストッパー40について詳細に説明する。図4はストッパー40(起立姿勢P1)を示す斜視図である。図5はストッパー40(傾倒姿勢P2)を示す斜視図である。図6はストッパー40を示す正面図である。
ストッパー40は、固定部41と、一対の可動部42と、一対の弾性部材43(図6参照)と、を備えている。固定部41は排出トレイ37に支持され、一対の可動部42は前後方向(幅方向)の両側において固定部41に支持されている(図2参照)。
(固定部)
図4および図5に示すように、固定部41は、連結部50と、一対の支持部51と、を有している。連結部50および支持部51は、例えば、合成樹脂で一体に形成されている。
連結部50は、前後方向に細長い板状に形成されている。各支持部51は、側面から見て略正方形の板状に形成されている。連結部50は一対の支持部51の下部の間に架設されている。つまり、一対の支持部51は、連結部50の前後両端に連結されている。
各支持部51の前後方向の外側には、下方に向かって延びる脚部51Aが形成されている。各脚部51Aの下端には水平方向に広がるフランジ51Bが形成され、各フランジ51Bの下面から下方に向かって固定凸部52が突出している。詳細は後述するが、各固定凸部52は排出トレイ37の表面(原稿Mの積載面37A)に形成された固定凹部44に着脱可能に嵌合し、各フランジ51Bは積載面37Aに当接する(図3参照)。
固定凹部44は、固定部41の前後一対の固定凸部52が嵌合するように、前後方向に対を成している。前後一対の固定凹部44は、様々な規定サイズの原稿Mに適用するように、積載面37Aにおいて排出方向に複数並んで形成されている(図3参照)。つまり、複数の固定凹部44は平面から見て格子状に配置されている。固定部41の一対の固定凸部52は、複数の固定凹部44から選択された一対の固定凹部44に嵌合する。すなわち、ストッパー40の固定部41は、排出トレイ37の積載面37Aに対して排出方向の位置を変更可能に設けられる。
図4および図5に示すように、各支持部51の上部の前後両端には、右方に向かって延びる一対の軸受け部51Cが形成されている。各軸受け部51Cは、正面から見て略半円板状に形成されている。支持部51の上端部は、前後方向に沿って凹凸を成す固定側凹凸部53を形成している。固定側凹凸部53は、前後方向の中間部が両側よりも下方に略台形状に凹むように形成されている。
(可動部)
図4に示すように、一対の可動部42は、取出開口部45(図2も参照)を挟んで前後方向の両側において固定部41(一対の支持部51)に支持されている。なお、一対の可動部42は略同一形状であるため、以下、1つの可動部42に着目して説明する。
図4および図5に示すように、可動部42は、接面部55と、被支持部56と、を有している。接面部55および被支持部56は、例えば、合成樹脂で一体に形成されている。
接面部55は、側面から見て略正方形の板状に形成されている。被支持部56は、接面部55の下部に連なるように形成されている。被支持部56の前後両端には、外側に向かって延びる一対の回転軸56Aが形成されている。一対の回転軸56Aは、一対の支持部51の軸受け部51Cに回転可能に支持されている。つまり、可動部42は、固定部41に回転可能に支持されている。可動部42は、原稿Mが突き当たる起立姿勢P1と排出方向の下流側に倒れた傾倒姿勢P2との間で回転軸56Aを中心に揺動する。
接面部55の下部は、前後方向に沿って凹凸を成す可動側凹凸部57を形成している。可動側凹凸部57は、前後方向の中間部が両側よりも下方に略台形状に突き出すように形成されている。すなわち、可動側凹凸部57は、可動部42を起立姿勢P1にした状態で、固定側凹凸部53と噛み合うような相補的な形状を成している(図4参照)。したがって、可動部42を起立姿勢P1にした状態において、固定部41と可動部42との継目は、排出方向に直交する幅方向に沿って凹凸形状を成している(図4参照)。
図5および図6に示すように、可動側凹凸部57は接面部55の左側(排出ローラー対38Dの側)に形成されており、接面部55の右側(排出方向)には可動側凹凸部57から一段下方(図5では一段左方)に延びた回動規制面部58が形成されている。回動規制面部58は、可動側凹凸部57と同様に前後方向に沿って凹凸を成している。回動規制面部58は、可動部42を起立姿勢P1にした状態で、支持部51の裏面(右面)に当接し、可動部42が排出方向の上流側に回動することを規制する。なお、回動規制面部58は、上記形状に限らず、例えば、接面部55の左右方向の中央部等、一部にのみ形成されてもよい。
(弾性部材)
図6に示すように、一対の弾性部材43は、例えば、所謂捩りコイルバネであって、一対の可動部42の回転軸56A(例えば前後方向の外側の回転軸56A)に巻き付けられている。弾性部材43の一方のアームは固定部41の支持部51に係合し、弾性部材43の他方のアームは可動部42の接面部55に係合している。一対の弾性部材43は、一対の可動部42を起立姿勢P1になる方向(排出方向の下流側)に付勢する機能を有している。なお、弾性部材43は、捩りコイルバネに限らず、例えばゴム等の弾性体等を用いてもよい。
[ストッパーの作用]
次に、図3ないし図6を参照して、ストッパー40の作用について説明する。
ユーザーは、画像を読み取る原稿Mのサイズに応じて複数の固定凹部44から選択した一対の固定凹部44に、ストッパー40の一対の固定凸部52を嵌合させる(図3参照)。例えば、A4縦サイズ等の大きな原稿Mの画像を読み取る場合は、排出方向の下流側の固定凹部44にストッパー40の固定凸部52を嵌合させる。一方、葉書サイズの小さな原稿Mの画像を読み取る場合は、排出方向の上流側の固定凹部44にストッパー40の固定凸部52を嵌合させる。以上によって、固定部41(ストッパー40)は、排出トレイ37に排出された原稿M(シート)が突き当たる位置に設けられる。
次に、ユーザーは、原稿Mを供給トレイ36にセットし、既に説明した画像読取処理を実行させる。画像を読み取られた原稿Mは、排出ローラー対38Dによって排出トレイ37(積載面37A)上に排出される。排出された原稿Mの先端は、ストッパー40に突き当たり、排出方向への移動を停止する。具体的には、原稿Mの先端は、固定部41(主に支持部51)または起立姿勢P1になった可動部42(接面部55)に突き当たる。ストッパー40に突き当たった原稿Mは、落下して積載面37A上(または積層された原稿M上)に積載される。なお、ストッパー40に突き当たる前に積載面37A上(または積層された原稿M上)に載置される原稿Mもある。
仮に、原稿Mの先端が固定部41と可動部42との継目に入り込むと、原稿Mの先端側が落下せず、原稿Mを積載面37A上に正常に積載することができない。次に排出される原稿Mは、先端側が積載面37Aから離れた原稿Mの上に積層されることになる(ストック不良)。すると、異常な状態で積層された原稿Mが排出トレイ37から崩れ落ちてしまう虞もある。これに対し、図4に示すように、本実施形態に係るストッパー40では、固定部41と可動部42との継目は凹凸形状であるため、原稿Mの先端が固定部41と可動部42との継目に入り込むことが防止される。これにより、ストッパー40に突き当たった原稿Mを適切に積載面37A上に落下させることができる。その結果、複数枚の原稿Mを適正に積層させることができる。
画像読取処理の終了後、ユーザーは、排出トレイ37(積載面37A)上に積載された原稿Mを取り出す。具体的には、ユーザーは、ストッパー40の一対の可動部42の間に開口した取出開口部45(図2参照)から手を入れ、積載面37A上の原稿M(または原稿Mの束)を把持し、右方(排出方向)に引き出す。すると、原稿Mは、その先端を接面部55に接触させ、弾性部材43の付勢力に抗して可動部42を押し倒しながら引き出される。可動部42は回転軸56Aを中心に起立姿勢P1から傾倒姿勢P2に回動する(図3と図6の二点鎖線参照)。
原稿Mが引き出されると、可動部42は、弾性部材43の付勢力によって回転軸56Aを中心に傾倒姿勢P2から起立姿勢P1に回動する(戻る)(図3と図6の実線参照)。なお、原稿Mの引き出しにあたって、原稿Mのサイズが大きい場合は一対の可動部42が回動(揺動)することもあるし、原稿Mのサイズが小さい場合は一対の可動部42の何れか一方のみが回動(揺動)することもある。また、ユーザーは、正面から排出トレイ37(積載面37A)上に手を入れて原稿Mを手前に引き出すこともできる。
以上説明した本実施形態に係るストッパー40によれば、固定部41と可動部42を別部材で構成することで、1つの固定部41に2つの可動部42を揺動可能に設けることができる。これにより、様々なサイズの原稿Mや斜めに排出された原稿M等を可動部42に突き当てることができ、排出トレイ37からの原稿Mの飛出しや落下を有効に抑制することができる。また、可動部42が排出方向の下流側に傾倒するため、排出トレイ37上に積載された原稿Mを、ストッパー40に阻害されることなく、容易に取り出すことができる。
また、本実施形態に係るストッパー40によれば、ユーザーは、取出開口部45に手を入れて排出トレイ37上に積載された原稿Mを取り出すことができる。
また、本実施形態に係る排出トレイ37によれば、ストッパー40の排出方向の位置を変えることで、様々なサイズの原稿Mをストッパー40(可動部42)に突き当てることができる。これにより、原稿Mの大きさに関わらず、原稿Mの飛出し等を抑制することができる。
なお、本実施形態に係るストッパー40は、自動原稿搬送装置16の排出トレイ37に設けられていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、ストッパー40は、作像装置1Aの排紙トレイ4(排出トレイの他の例)に設けられてもよい(図1の二点鎖線参照)。この場合でも、排紙トレイ4に排出される用紙Sの飛出し等を抑制することができる。
また、本実施形態に係るストッパー40では、固定部41が排出トレイ37に支持されていたが、本発明はこれに限定されない。図7に示すように、固定部41は、供給トレイ36に支持されてもよい。つまり、ストッパー40が、供給トレイ36から吊り下げられた状態に設けられてもよい。この場合、供給トレイ36の下面に複数の固定凹部44を形成し、固定部41の固定凸部52を固定凹部44に嵌合させる。これにより、固定部41は、供給トレイ36に対して排出方向の位置を変更可能に設けられる。
また、本実施形態に係るストッパー40では、1つの固定部41に2つの可動部42が設けられていたが、本発明はこれに限定されない。図8に示すように、1つの固定部41に1つの可動部42が設けられてもよい。また、1つの固定部41に3つ以上の可動部42が設けられてもよい(図示せず)。つまり、1つの固定部41に1つ以上の可動部42が設けられていればよい。
また、本実施形態に係るストッパー40では、固定側凹凸部53(可動側凹凸部57)が1つの台形状の凹部(凸部)を有していたが、本発明はこれに限定されない。例えば、固定側凹凸部53は、前後方向の両側が中間部よりも下方に凹むように形成されてもよいし、凸形状と凹形状とを2つ以上連ねた凹凸に形成されてもよい(図示せず)。可動側凹凸部57は、固定側凹凸部53と相補的な関係になる形状であればよい(図示せず)。また、固定側凹凸部53および可動側凹凸部57は、略台形状の凹凸(略矩形波形状)であったが、これに限らず、三角形状の凹凸(三角波形状)であってもよいし、半円形状の凹凸(サイン波形状)であってもよい(図示せず)。
また、本実施形態に係るストッパー40(固定部41)は、固定凸部52を排出トレイ37または供給トレイ36に形成した固定凹部44に差し込むことで、排出トレイ37等に固定されていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、固定部41にフックを設け、このフックを排出トレイ37等に形成したフック掛合部に引っ掛けてもよい(図示せず)。また、ストッパー40(固定部41)は、複数の固定凹部44の中から選択した固定凹部44に固定凸部52を差し込むことで、排出方向の位置を変更する構成であったが、本発明はこれに限定されない。例えば、排出トレイ37等に左右方向に延びるレール(溝)を形成し、このレールにスライド可能に係合するスライダーを固定部41に形成し、ストッパー40がレールに沿ってスライドする構成としてもよい(図示せず)。
また、本実施形態に係るストッパー40では、可動部42が矩形板状に形成されていたが、これに限らず、可動部42の形状は円形や五角形等、自由に変更することができる。また、可動部42は,板状に限らず、枠状や棒状(アーム状)等に形成されていてもよく(図示せず)、原稿Mが突き当たり、固定部41に回動可能に支持される形状であればよい。
また、本実施形態の説明では、一例として、本発明を画像形成装置1(複合機)に適用した場合を示したが、これに限らず、例えば、プリンター、複写機またはファクシミリ若しくは画像読取専用機等に本発明を適用してもよい。
なお、上記実施形態の説明は、本発明に係るストッパー、排出トレイ、画像読取装置および画像形成装置における一態様を示すものであって、本発明の技術範囲は、上記実施態様に限定されるものではない。本発明は技術的思想の趣旨を逸脱しない範囲において様々に変更、置換、変形されてもよく、特許請求の範囲は技術的思想の範囲内に含まれ得る全ての実施態様を含んでいる。
1 画像形成装置
1B 画像読取装置
4 排紙トレイ(排出トレイ)
15 読取部
36 供給トレイ
37 排出トレイ
38 搬送部
40 ストッパー
41 固定部
42 可動部
43 弾性部材
45 取出開口部
M 原稿(シート)
P1 起立姿勢
P2 傾倒姿勢

Claims (8)

  1. 排出トレイに排出されたシートが突き当たる位置に設けられる固定部と、
    前記固定部に回転可能に支持され、前記シートが突き当たる起立姿勢と排出方向の下流側に倒れた傾倒姿勢との間で揺動する1つ以上の可動部と、
    前記可動部を前記起立姿勢になる方向に付勢する弾性部材と、を備えたことを特徴とするストッパー。
  2. 前記可動部を前記起立姿勢にした状態において、前記固定部と前記可動部との継目は、排出方向に直交する幅方向に沿って凹凸形状を成していることを特徴とする請求項1に記載のストッパー。
  3. 一対の前記可動部は、取出開口部を挟んで排出方向に直交する幅方向の両側において前記固定部に支持されていることを特徴とする請求項1または2に記載のストッパー。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載のストッパーを備えたことを特徴とする排出トレイ。
  5. 前記ストッパーの前記固定部は、前記シートの積載面に対して排出方向の位置を変更可能に設けられることを特徴とする請求項4に記載の排出トレイ。
  6. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載のストッパーと、
    前記シートを載置する供給トレイと、
    前記供給トレイの下方に配置された排出トレイと、
    前記シート上の画像を読み取る読取部と、
    前記供給トレイ上の前記シートを前記読取部に向けて搬送し、前記読取部を通過した前記シートを前記排出トレイに排出する搬送部と、を備え、
    前記ストッパーの前記固定部は、前記供給トレイまたは前記排出トレイに支持されることを特徴とする画像読取装置。
  7. 前記ストッパーの前記固定部は、前記供給トレイまたは前記排出トレイに対して排出方向の位置を変更可能に設けられることを特徴とする請求項6に記載の画像読取装置。
  8. 請求項4または5に記載の排出トレイまたは請求項6または7に記載の画像読取装置と、
    前記シートに画像を形成する作像部と、を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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