JP2021109627A - 車両の制御装置 - Google Patents

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【課題】ワンペダルモードで車両の制動力を制御する際に、運転者の意図に沿った適切な減速度を得ることが可能な車両の制御装置を提供する。【解決手段】ワンペダルモードで走行することが可能な車両の制御装置において、ワンペダルモードの減速領域では、車速ごとに、前記車速が低いほど前記操作量が0の状態で発生させる最大減速度が小さくなるように設定した減速レベル(目標減速度)に基づいて前記減速度を制御するとともに、前記車速と前記操作量とに基づいて決まる要求駆動力が前記運転者の加速意図を判断するために定めた閾値未満の場合は、その時点で既に設定されている前記減速レベルに基づいて前記減速度を制御し、前記要求駆動力が前記閾値以上になった場合は、その後、前記要求駆動力が再び前記閾値未満になった時点の前記車速に対応する前記減速レベルに基づいて前記減速度を制御する(ステップS5)。【選択図】図2

Description

この発明は、運転者によるペダルの踏み込み操作に対応して車両の駆動力および制動力を制御する制御装置に関し、特に、一つのペダル(例えば、アクセルペダル)の操作によって駆動力および制動力の両方を制御して走行すること(ワンペダルモード)が可能な車両の制御装置に関するものである。
特許文献1には、車両用の減速付加装置が記載されている。この特許文献1に記載された減速付加装置は、主ブレーキ系に制動力を付加することが可能な制動力付加機構を備えている。そして、この減速付加装置では、アクセルペダルストローク領域として、減速域、惰性走行域、および、加速走行域の三つの領域が設定されており、アクセルペダルストロークがいずれの領域にあるかを検出する。アクセルペダルストロークが減速域にあると判定した場合に、制動力付加機構を作動させて主ブレーキ系に制動力を付加する。また、制動力付加機構は、車速に応じて制動力の付加率(減速付加率)を調整できる。例えば、減速域では、車速が高い場合に減速付加率を高めて大きな制動力を掛けることができる。
なお、特許文献2には、運転者の加減速意図に沿った制御量で車両を加速または減速させることを目的とした加減速制御装置が記載されている。この特許文献2に記載された加減速制御装置は、自車両の前後加速度を制御する加減速制御部、および、加減速制御部に制御介入して自車両の前後加速度を補正する補正制御部を備えている。そして、この加減速制御装置は、アクセル開度が閾値以上のときは、運転者の加速意思ありと判断して、前後加速度を加速方向に補正する補正制御の介入を許可し、前後加速度を減速方向に補正する減速制御の介入を禁止する。それに対して、アクセル開度が閾値よりも小さいときは、運転者の減速意思ありと判断して、前後加速度を加速方向に補正する補正制御の介入を禁止し、前後加速度を減速方向に補正する減速制御の介入を許可する。
特開平9−95222号公報 特開2010−76584号公報
上記の特許文献1に記載された減速付加装置では、アクセルペダルのみの操作によって車両の駆動力および制動力の両方を制御して走行すること、すなわち、いわゆるワンペダルモードによる走行が可能である。そして、特に減速域では、上記のように車速に応じて減速付加率が調整されて減速度が補正される。そのため、車速に応じた適切な減速度を得ることができる。しかしながら、車速に応じて減速付加率が調整された結果、運転者の意図に反して減速度が補正されてしまうおそれがある。運転者は、車両を加速または減速させる際に、意図して、アクセルペダル、ブレーキペダル、あるいは、シフト装置等の運転操作を行う。したがって、走行中に上記の運転操作のいずれも行われていない(もしくは、わずかな操作量でしか操作されていない)場合は、加速意図も減速意図もないと判断できる。すなわち、運転者は、現状の走行状態(車速、加速度、減速度等)を維持することを望んでいると判断できる。そのような場合に、例えば勾配路を走行した際に車速が変化することによって減速付加率が変更されると、運転者の意図に反して減速度が補正されてしまう可能性がある。
この発明は上記の技術的課題に着目して考え出されたものであり、ワンペダルモードで車両の制動力を制御する際に、運転者の意図に沿った適切な減速度を得ることが可能な車両の制御装置を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、この発明は、運転者による車両の操作状態および前記車両の走行状態に関連するデータを検出する検出部と、前記検出部で検出した前記データに基づいて前記車両の加速度および減速度を制御するコントローラとを備え、前記運転者によるアクセルペダルのみの操作によって加速および制動を行うワンペダルモードで走行することが可能な車両の制御装置において、前記コントローラは、前記ワンペダルモードで、前記アクセルペダルの操作量が0から所定値(切り替え操作量)未満の減速領域にある場合は、前記操作量が減少するほど前記減速度を大きくし、前記操作量が前記所定値から最大操作量までの加速領域にある場合は、前記操作量が増加するほど前記加速度を大きくし、前記減速領域では、車速ごとに、前記車速が低いほど前記操作量が0の状態で発生させる最大減速度が小さくなるように設定した減速レベル(目標減速度)に基づいて前記減速度を制御するとともに、前記車速と前記操作量とに基づいて決まる要求駆動力が前記運転者の加速意図を判断するために定めた閾値未満の場合は、その時点で設定されている前記減速レベルに基づいて前記減速度を制御し、前記要求駆動力が前記閾値以上になった場合は、その後、前記要求駆動力が再び前記閾値未満になった時点の前記車速に対応する前記減速レベルに基づいて前記減速度を制御することを特徴とするものである。なお、この発明において、上記の“減速度”は、車両の負方向の前後加速度、すなわち、車両を減速させる方向の加速度を表すものとする。
この発明の車両の制御装置では、車速領域毎に異なる減速レベル(あるいは、目標減速度)が設定される。減速レベルは、車速が低いほど減速度が小さくなるように設定される。ワンペダルモードで車両を減速させる際には、運転者がアクセルペダルを戻したときの車速に対応する減速レベルに基づいて、車両の減速度が制御される。ワンペダルモードでは、頻繁にアクセルペダルが操作される低車速時に発生させる減速度が大きいと、ペダル操作に対応する減速度の変化も大きくなり、減速操作がしづらくなってしまう。それに対して、この発明の車両の制御装置では、低車速時には、発生させる減速度が小さくなる減速レベルが設定されることにより、ワンペダルモードでスムーズな減速を行うことができる。また、アクセルペダルの操作量に基づく要求駆動力が閾値未満の場合、すなわち、運転者に加速意図がない、あるいは、加速意図が弱いと判断される場合は、その時点で既に設定されている減速レベルに基づいて減速度が制御される。すなわち、運転者が前回アクセルペダルを戻したときの減速レベルが維持されて、その既設の減速レベルに基づいて減速度が制御される。この場合、運転者が意図してアクセルペダルの操作やブレーキ操作などを行わない限り、同じ減速レベルが維持されて、車両の減速が継続される。そのため、運転者の意図に反して減速レベルが変更されてしまうこと、あるいは、減速度が補正されてしまうことを回避できる。一方、アクセルペダルの操作量に基づく要求駆動力が閾値以上の場合、すなわち、運転者に加速意図がある、あるいは、加速意図が強いと判断される場合は、その後、要求駆動力が再び閾値未満になった時点の車速に対応する減速レベルに基づいて減速度が制御される。すなわち、この場合は、運転者はアクセルペダルを踏み込んだ後に、そのアクセルペダルの踏み込みを戻す際には車両の加速を感じていると推定できるので、アクセルペダルの踏み込みを戻した時点の車速に対応する減速レベルに切り替えられる。要するに、この発明の車両の制御装置では、ワンペダルモードで車両を減速させる際に、運転者の加速意図がないと判断される場合は、スムーズな減速コントロール性を重視した制御となり、運転者の加速意図があると判断される場合には、減速フィーリングを重視した制御となる。したがって、この発明の車両の制御装置によれば、ワンペダルモードで車両の制動力を制御する際に、運転者の意図に沿った適切な減速度を得ることができる。
この発明の車両の制御装置で制御の対象とする車両の構成および制御系統の一例を示す図である。 この発明の車両の制御装置によって実行される制御内容の一例を説明するためのフローチャートである。 この発明の車両の制御装置によって実行される制御における「減速レベル」と車速との関係を説明するための図である。 この発明の車両の制御装置によって実行される制御における「減速レベル」とアクセルペダルの操作量(アクセル操作量)との関係を説明し、また、ワンペダルモードにおける「減速領域」、「加速領域」、および、「切り替え操作量」等を示す図である。 この発明の車両の制御装置によって実行される制御の具体的な実施例を説明するためのタイムチャートである。 この発明の車両の制御装置によって実行される制御の具体的な実施例を説明するための図であって、高車速で車両を減速する際に「減速レベルI」が設定された状態を示す図である。 この発明の車両の制御装置によって実行される制御の具体的な実施例を説明するための図であって、低車速で車両を減速する際に「減速レベルIII」が設定された状態を示す図である。
この発明の実施形態を、図を参照して説明する。なお、以下に示す実施形態は、この発明を具体化した場合の一例に過ぎず、この発明を限定するものではない。
図1に、この発明の実施形態で制御対象とする車両Veの駆動系統および制御系統の一例を示してある。図1に示す車両Veは、代表的に、駆動力源(PWR)1、前輪2、後輪3、アクセルペダル4、ブレーキ装置(BK)5、検出部6、および、コントローラ(ECU)7を備えている。
駆動力源1は、例えば、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンなどの内燃機関であり、出力の調整、ならびに、始動および停止などの作動状態が電気的に制御されるように構成されている。駆動力源1がガソリンエンジンであれば、スロットルバルブの開度、燃料の供給量または噴射量、点火の実行および停止、ならびに、点火時期などが電気的に制御される。また、駆動力源1がディーゼルエンジンであれば、燃料の噴射量、燃料の噴射時期、または、例えばEGRシステムにおけるスロットルバルブの開度などが電気的に制御される。あるいは、この発明の実施形態における駆動力源1は、例えば、永久磁石式の同期モータ、もしくは、誘導モータなどの電気モータであってもよい。その場合の電気モータは、例えば、電力が供給されることにより駆動されてモータトルクを出力する原動機としての機能と、外部からのトルクを受けて駆動されることにより電気を発生する発電機としての機能とを兼ね備えた、いわゆるモータ・ジェネレータであってもよい。モータ・ジェネレータであれば、回転数やトルク、あるいは原動機としての機能と発電機としての機能との切り替えなどが電気的に制御される。
車両Veは、駆動力源1が出力する駆動トルクを、変速機(図示せず)を介して、前輪(駆動輪)2へ伝達するように構成してもよい。変速機は、駆動トルクが伝達される入力軸(図示せず)の回転数を変速し、駆動トルクを駆動輪側へ伝達する。変速機としては、例えば、有段式の自動変速機や無段変速機が用いられる。なお、図1では、前輪2が駆動輪となる前輪駆動車の構成を示しているが、この発明の実施形態における車両Veは、後輪3が駆動輪となる後輪駆動車であってもよい。あるいは、前輪2および後輪3の両方を駆動輪とする四輪駆動車であってもよい。
この発明の実施形態で制御対象とする車両Veは、従来一般的な構成であって、運転者が駆動力を調整して車両Veの加速操作を行うためのアクセルペダル4が設けられている。アクセルペダル4が踏み込まれることにより、そのアクセルペダル4の操作量(踏み込み量、もしくは、アクセル開度またはアクセルポジション)に対応してスロットルポジション(例えば、ガソリンエンジンのスロットルバルブの開度、あるいは、ディーゼルエンジンの燃料噴射量)が増大する。その結果、駆動トルクが増大し、車両Veの駆動力が増大する。反対に、アクセルペダル4の踏み込みが戻される(操作量が低減される、もしくは、アクセル開度またはアクセルポジションが低下する)ことにより、そのアクセルペダル4の操作量に対応してスロットルポジションが低下する。その結果、駆動トルクが減少し、車両Veの駆動力が減少する。また、駆動力が減少することに伴い、車両Veの制動力が増大する。すなわち、アクセルペダル4の踏み込みが戻されることにより、いわゆるエンジンブレーキが作用し、車両Veの制動力が増大する。例えば、内燃機関のフリクショントルクやポンピングロスが駆動トルクに対抗する抵抗力(制動トルク)となり、車両Veに制動力が発生する。あるいは、駆動力源1として電気モータを搭載している場合は、電気モータが回生ブレーキとして機能し、車両Veに回生制動力が発生する。
上記のように、アクセルペダル4は、運転者の操作によって車両Veの駆動力および制動力を調整する。後述するように、このアクセルペダル4には、運転者によるアクセルペダル4の操作量や操作速度を検出するためのアクセルポジションセンサ6bが設けられている。アクセルポジションセンサ6bにより、アクセルペダル4の操作量(すなわち、アクセル開度またはアクセルポジション)を検出することができる。また、アクセルポジションセンサ6bによってアクセルペダル4の操作速度を検出することにより、運転者によるアクセルペダル4の操作状態および操作方向を判断することができる。すなわち、運転者によってアクセルペダル4が踏み込まれている状態であるか、あるいは、運転者によってアクセルペダル4の踏み込みが戻されている状態であるかを判断することができる。
ブレーキ装置5は、車両Veの制動力を発生する装置であり、例えば、油圧式のディスクブレーキやドラムブレーキなど、従来一般的な構成が用いられる。この発明の実施形態における車両Veでは、ブレーキ装置5は、コントローラ7によって制御されて作動する。また、後述するようなワンペダルモードにおいて、運転者によるアクセルペダル4の操作状態および操作量に応じて制動力を発生するように作動する。なお、車両Veは、運転者が制動力を調整して車両Veの制動操作を行うためのブレーキペダル8を備えていてもよい。その場合、ブレーキ装置5は、運転者によるブレーキペダルの踏み込み操作によって作動し、車両Veの制動力を発生する。したがって、車両Veは、後述するような通常モードおよびワンペダルモードの二つのドライブモードを設定することが可能になる。ブレーキペダル8には、運転者によるブレーキペダル8の踏み込み操作におけるストロークおよび踏力を検出するためのブレーキストロークセンサ6cが設けられる。ブレーキストロークセンサ6cの代わりに、運転者によるブレーキペダル8の操作状態(ブレーキ装置5のON・OFF、あるいは、ブレーキペダル8の操作量)を検出するブレーキスイッチ(図示せず)を用いることもできる。
検出部6は、車両Veを制御する際に必要な各種のデータや情報を取得するための機器あるいは装置であり、例えば、電源部、マイクロコンピュータ、センサ、および、入出力インターフェース等を含む。特に、この発明の実施形態における検出部6は、少なくとも、前輪2および後輪3の回転速度をそれぞれ検出する車輪速センサ6a、および、アクセルペダル4の操作量(すなわち、アクセルポジション、または、アクセル開度)および操作速度を検出するアクセルポジションセンサ6bを有している。その他に、例えば、ブレーキペダル8の操作量や踏力を検出するブレーキストロークセンサ(または、ブレーキスイッチ)6c、および、車両Veの前後加速度を検出する加速度センサ6dなどを有している。そして、検出部6は、後述するコントローラ7と電気的に接続されており、上記のような各種センサや機器・装置等の検出値または算出値に応じた電気信号を検出データとしてコントローラ7に出力する。
コントローラ7は、例えば、マイクロコンピュータを主体にして構成される電子制御装置であり、特に、この発明の実施形態におけるコントローラ7は、主に、駆動力源1、ブレーキ装置5、あるいは、変速機等の動作をそれぞれ制御する。コントローラ7には、上記の検出部6で検出または算出された各種データが入力される。コントローラ7は、入力された各種データおよび予め記憶させられているデータや計算式等を使用して演算を行う。それとともに、コントローラ7は、その演算結果を制御指令信号として出力し、上記のような、駆動力源1、ブレーキ装置5、あるいは、変速機等の動作をそれぞれ制御するように構成されている。
例えば、コントローラ7は、アクセルポジションセンサ6bで検出したアクセルペダル4の操作量、および、車輪速センサ6aの検出値から算出した車速に基づいて、駆動力源1の目標駆動トルクを算出する。そして、その目標駆動トルクに基づいて、駆動力源1の出力を制御する。また、コントローラ7は、変速機で設定する変速比(もしくは、変速段)を制御する。また、コントローラ7は、アクセルポジションセンサ6bで検出したアクセルペダル4の操作量および操作速度に対応させて、車両Veに発生させる駆動力および制動力を制御する。あるいは、ブレーキペダル8の操作量や踏力に対応させて、車両Veに発生させる制動力を制御する。なお、図1では一つのコントローラ7が設けられた例を示しているが、コントローラ7は、例えば制御する装置や機器毎に、あるいは制御内容毎に、複数設けられていてもよい。
この発明の実施形態における車両Veは、運転者による車両Veの駆動力および制動力の制御の形態として、運転者によるアクセルペダル4の操作量に基づいて駆動力および制動力の両方を制御する、いわゆるワンペダルモードで走行することが可能である。なお、図1に示す例のように、車両Veが従来と同様のブレーキペダル8を備えている場合は、アクセルペダル4およびブレーキペダル8のそれぞれの操作量に基づいて駆動力および制動力を制御する通常モードで走行することも可能である。したがって、通常モードおよびワンペダルモードの二つのドライブモードを設定することが可能である。そして、それら通常モードとワンペダルモードとを、選択的に適宜切り替えて走行することが可能である。
通常モードでは、従来一般的な車両と同様に、運転者によるアクセルペダル4およびブレーキペダル8の操作により、車両Veの加速および減速が行われる。なお、この発明の実施形態における車両Veは、必ずしも通常モードおよびワンペダルモードの二つのドライブモードを設定することが可能な構成ではなくともよい。ブレーキペダルを設けず、アクセルペダル4だけで車両Veの駆動力および制動力の両方を制御する構成、すなわち、ワンペダルモードのみで車両Veを走行させる構成であってもよい。
ワンペダルモードでは、運転者によるアクセルペダル4のみの操作により、車両Veの加速および減速が行われる。具体的には、この発明の実施形態における車両Veでは、例えば、アクセルペダル4の操作量の範囲に対して、相対的に大きい操作量に対応する加速領域と、相対的に小さい操作量に対応する減速領域とが設定されている。この発明の実施形態における車両Veの制御装置では、アクセルペダル4の操作量に対する減速領域と加速領域とを区画する切り替え操作量が設定されている。後述する図4に示してあるように、アクセルペダル4の操作量が0から切り替え操作量までの領域が減速領域となる。アクセルペダル4の操作量が減速領域にある状態では、操作量が減少するほど車両Veの制動力が増大する。アクセルペダル4の操作量が切り替え操作量から最大操作量までの領域が加速領域になる。アクセルペダル4の操作量が加速領域にある状態では、操作量加速度が増加するほど車両Veの駆動力が増大する。アクセルペダル4の最大操作量は、例えばアクセルペダル4の操作量をアクセル開度で表した場合、アクセル全開の状態、すなわち、アクセル開度が100%の状態となる。
したがって、ワンペダルモードにおける加速領域では、アクセルペダル4は、通常の状態(すなわち、通常モードの状態)のアクセルペダルとして機能する。すなわち、加速領域では、アクセルペダル4の操作量の増加に対応して車両Veの駆動力が増大するように制御される。言い換えると、アクセルペダル4の操作量が大きくなるほど、車両Veの加速度が増大するように制御される。
一方、ワンペダルモードにおける減速領域では、アクセルペダル4の操作量の減少に対応して車両Veの制動力が増大するように制御される。言い換えると、アクセルペダル4の操作量が小さくなるほど、車両Veの減速度が増大するように制御される。この場合の制動力は、前述したようなエンジンブレーキ力、および、ブレーキ装置5を作動させることにより発生させる制動力の両方を含んでいる。また、駆動力源1としてモータ・ジェネレータを備えている場合は、モータ・ジェネレータで発生する回生トルクによる制動力も含まれる。要求される制動力を満たすように、上記のような各種の制動力がそれぞれ協調して制御される。なお、この発明の実施形態の説明において、“減速度”は、車両Veの負方向の前後加速度、すなわち、車両Veを減速させる方向の加速度を表す。
前述したように、この発明の実施形態における車両の制御装置は、上記のようなワンペダルモードで走行することが可能な車両Veを対象にして、ワンペダルモードで車両Veを減速する際に、運転者の意図に沿った適切な減速度を得ることを目的としている。そのような目的を実現するためにコントローラ7で実行する制御の一例を、図2のフローチャートに示してある。
図2のフローチャートに示す制御は、車両Veのドライブモードがワンペダルモードである場合に実行される。車両Veが、通常モードおよびワンペダルモードの二つのドライブモードを設定することが可能な構成である場合は、車両Veのドライブモードがワンペダルモードであると判断された場合に実行される。
先ず、ステップS1では、運転者による車両Veの操作状態および車両Veの走行状態に関連するデータを検出し、それら検出した各種データがコントローラ7に入力される。例えば、車速、アクセルペダル4の操作量(または、アクセル開度、アクセルポジション)、ブレーキペダル8の操作量、ならびに、要求駆動力などの各種データがコントローラ7に入力される。要求駆動力は、例えば、アクセルペダル4の操作量および車速に基づいて算出される。
ステップS2では、減速レベルが設定される。減速レベルは、ワンペダルモードの減速領域で減速度を制御する際の目標減速度(制御の目標値)であり、車速が低いほどアクセルペダル4の操作量が0の状態で発生させる最大減速度が小さくなるように設定されている。例えば、図3に示すように、減速レベルは、所定の車速ごとに設定される。一例として、図3に示す例では、
(1)車速域:25km/h以下 → 減速レベルIV
(2)車速域:25〜35km/h → 減速レベルIII
(3)車速域:35〜50km/h → 減速レベルII
(4)車速域:50km/h以上 → 減速レベルI
のように、四つの車速域ごとに、四段階の減速レベルが設定されている。なお、これは複数の車速域ごとに設定する減速レベルの一例であり、二つ、または、三つに区分した車速域ごとに、二段階、または、三段階の減速レベルを設定してもよい。あるいは、五つ以上に区分した車速域ごとに、五段階以上の減速レベルを設定してもよい。
図3、図4に示すように、減速レベルIが最も大きい減速度を発生させる目標減速度であり、次いで、減速レベルII、減速レベルIIIの順に大きい減速度を発生させる目標減速度であって、減速レベルIVが最も小さい減速度を発生させる目標減速度となっている。なお、図3に示すように、50km/h以上の高車速域で設定される減速レベルIは、駆動力源1としてモータ・ジェネレータを搭載した場合のモータ・ジェネレータによる回生パワー限界が考慮されて、車速が高くなるほど目標減速度が小さくなる(図3で減速レベルIを示すラインが右上がりの斜線になる)ように設定されている。
車両Veの起動時であって、この図2のフローチャートで示す制御の開始当初は、車両Veは停止している(車速が0の)状態であるので、初期値として減速レベルIVが設定される。次回以降のルーチンでは、前回ルーチンで最終的に設定された減速レベルが維持され、今回ルーチンの初期値として設定される。
ステップS3では、アクセル要求駆動力が閾値R/L以上である否かが判断される。アクセル要求駆動力は、運転者のアクセルペダル操作に基づく要求駆動力であり、前述したように、ステップS1で、運転者によるアクセルペダル4の操作量および車速に基づいて求められる。閾値R/Lは、運転者の加速意図を判断するために定めた判断基準値である。例えば、閾値R/Lは、走行抵抗(いわゆる、Road Load)と釣り合う車両Veの駆動力と同等の値に設定される。アクセル要求駆動力が閾値R/L以上である場合は、運転者に加速意図がある、あるいは、運転者の加速意図は強いと判断される。アクセル要求駆動力が閾値R/L未満の場合は、運転者に加速意図はない、あるいは、運転者の加速意図は弱いと判断される。
アクセル要求駆動力が閾値R/L未満であることにより、このステップS3で否定的に判断された場合、すなわち、運転者に加速意図はないまたは加速意図が弱いと判断された場合は、ステップS4へ進む。
ステップS4では、減速レベルが維持される。すなわち、その時点で既に設定されている減速レベルが引き続き設定され、その維持された減速レベルを目標減速度として減速度が制御される。その後、この図2のフローチャートで示すルーチンを一旦終了する。
一方、アクセル要求駆動力が閾値R/L以上であることにより、前述のステップS3で肯定的に判断された場合、すなわち、運転者に加速意図があるまたは加速意図が強いと判断された場合には、ステップS5へ進む。
ステップS5では、車速に応じた減速レベルに切り替えられる。具体的には、アクセル要求駆動力が閾値R/L以上になった場合は、減速レベルが、その後、アクセル要求駆動力が再び閾値R/L未満になった時点の車速に対応する減速レベルに切り替えられて設定される。そして、その切り替えられた減速レベルを目標減速度として減速度が制御される。その後、この図2のフローチャートで示すルーチンを一旦終了する。
上記のようにしてコントローラ7が実行する制御のより具体的な実施例を、図5のタイムチャートに示してある。車両Veが比較的に高車速で走行している状態からアクセルペダル4の踏み込みが戻されて操作量が低減し始めると、時刻t1で、アクセルペダル4の操作量が走行抵抗(Road Load)と釣り合う駆動力に相当するアクセル操作量未満になる。これは、時刻t1以前に、一旦、アクセル要求駆動力が閾値R/L以上になった後に、再び、アクセル要求駆動力が閾値R/L未満となった状態である。したがって、減速度制御における目標減速度が、アクセル要求駆動力が再び閾値R/L未満となった時刻t1時点の車速に対応する減速レベルに切り替えられて設定される。この図5のタイムチャートで示す例では、図6に示すように、減速度制御における目標減速度が、高車速域に対応する減速レベルIに切り替えられて設定されている。この減速レベルIは、次回にアクセル要求駆動力が再び閾値R/L未満となるまで維持される。
時刻t2で、アクセルペダル4が踏み込まれ(アクセルON)、それに伴って車両Veの減速度が加速方向に制御される。すなわち、図5のタイムチャートで、減速度が0に向かって減少する方向に制御される。時刻t3で減速度が0になると、加速度が発生し、車両Veが加速する。
時刻t4で、アクセルペダル4の踏み込みが戻され、それに伴って車両Veの加速度が減速方向に制御される。すなわち、図5のタイムチャートで、加速度が0に向かって減少する方向に制御される。
その後、時刻t5で、アクセルペダル4の操作量が走行抵抗(Road Load)と釣り合う駆動力に相当するアクセル操作量未満になる。これは、時刻t5以前に、一旦、アクセル要求駆動力が閾値R/L以上になった後に、再び、アクセル要求駆動力が閾値R/L未満となった状態である。したがって、減速度制御における目標減速度が、アクセル要求駆動力が再び閾値R/L未満となった時刻t5時点の車速に対応する減速レベルに切り替えられて設定される。この図5のタイムチャートで示す例では、図7に示すように、減速度制御における目標減速度が、低・中車速域に対応する減速レベルIIIに切り替えられて設定されている。この減速レベルIIIは、次回にアクセル要求駆動力が再び閾値R/L未満となるまで維持される。
このように、この発明の実施形態における車両の制御装置では、車速領域毎に異なる減速レベル(目標減速度)が設定される。減速レベルは、車速が低いほど減速度が小さくなるように設定される。ワンペダルモードで車両Veを減速させる際には、運転者がアクセルペダル4を戻したときの車速に対応する減速レベルに基づいて、車両Veの減速度が制御される。この発明の車両の制御装置では、低車速時には、発生させる減速度が小さくなる減速レベル(例えば、図3、図4で示した例では、減速レベルIIIや減速レベルIV)が設定されることにより、ワンペダルモードでスムーズな減速を行うことができる。
また、アクセルペダル4の操作量に基づく要求駆動力が閾値R/L未満の場合、すなわち、運転者に加速意図がない、あるいは、加速意図が弱いと判断される場合は、その時点で既に設定されている減速レベルに基づいて減速度が制御される。すなわち、運転者が以前にアクセルペダル4を戻したときの減速レベルが維持されて、その既設の減速レベルに基づいて減速度が制御される。この場合、運転者が意図してアクセルペダル4の操作やブレーキ操作などを行わない限り、同じ減速レベルが維持されて、車両Veの減速が継続される。そのため、運転者の意図に反して減速レベルが変更されてしまうこと、あるいは、減速度が補正されてしまうことを回避できる。
一方、アクセルペダル4の操作量に基づく要求駆動力が閾値R/L以上の場合、すなわち、運転者に加速意図がある、あるいは、加速意図が強いと判断される場合は、その後、要求駆動力が再び閾値R/L未満になった時点の車速に対応する減速レベルに基づいて減速度が制御される。すなわち、この場合は、運転者はアクセルペダル4を踏み込んだ後に、そのアクセルペダル4の踏み込みを戻す際には車両Veの加速を感じていると推定できるので、アクセルペダル4の踏み込みを戻した時点の車速に対応する減速レベルに切り替えられる。要するに、この発明の実施形態における車両の制御装置では、ワンペダルモードで車両Veを減速させる際に、運転者の加速意図がないと判断される場合は、スムーズな減速コントロール性を重視した制御となり、運転者の加速意図があると判断される場合には、減速フィーリングを重視した制御となる。したがって、この発明の実施形態における車両の制御装置によれば、ワンペダルモードで車両Veの制動力を制御する際に、運転者の意図に沿った適切な減速度を得ることができる。
1 駆動力源(PWR)
2 前輪
3 後輪
4 アクセルペダル
5 ブレーキ装置(BK)
6 検出部
6a 車輪速センサ
6b アクセルポジションセンサ
6c ブレーキストロークセンサ(ブレーキスイッチ)
6d 加速度センサ
7 コントローラ(ECU)
8 ブレーキペダル
Ve 車両

Claims (1)

  1. 運転者による車両の操作状態および前記車両の走行状態に関連するデータを検出する検出部と、前記検出部で検出した前記データに基づいて前記車両の加速度および減速度を制御するコントローラとを備え、前記運転者によるアクセルペダルのみの操作によって加速および制動を行うワンペダルモードで走行することが可能な車両の制御装置において、
    前記コントローラは、
    前記ワンペダルモードで、
    前記アクセルペダルの操作量が0から所定値未満の減速領域にある場合は、前記操作量が減少するほど前記減速度を大きくし、
    前記操作量が前記所定値から最大操作量までの加速領域にある場合は、前記操作量が増加するほど前記加速度を大きくし、
    前記減速領域では、車速ごとに、前記車速が低いほど前記操作量が0の状態で発生させる最大減速度が小さくなるように設定した減速レベルに基づいて前記減速度を制御するとともに、
    前記車速と前記操作量とに基づいて決まる要求駆動力が前記運転者の加速意図を判断するために定めた閾値未満の場合は、その時点で設定されている前記減速レベルに基づいて前記減速度を制御し、
    前記要求駆動力が前記閾値以上になった場合は、その後、前記要求駆動力が再び前記閾値未満になった時点の前記車速に対応する前記減速レベルに基づいて前記減速度を制御する
    ことを特徴とする車両の制御装置。
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