JP2021107990A - 情報機器、ベゼル部材及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】外観品質を一層向上させるこのとのできる情報機器を提供する。【解決手段】情報機器10は、筐体部材12A,12Bの各一縁部同士を回動可能に連結したヒンジ機構19と、筐体部材12A,12Bの内面間に亘って設けられ、筐体部材12Aに重なる部分と筐体部材12Bに重なる部分の表示面同士が対向するように折り畳み可能なディスプレイ16と、一縁部に沿った部分を除く筐体部材12A,12Bの外周縁部と、ディスプレイ16の外周縁部との隙間部25を跨るように設けられたベゼル部材22とを備える。ベゼル部材22のうち、ディスプレイ16の折曲部16cと重なる位置の緩衝部24が樹脂弾性材26で形成され、該緩衝部24以外の平坦部28は表面側の樹脂弾性材26と裏面側の板材29との積層構造を含む。板材29は、樹脂弾性材26よりも硬質であり、少なくとも隙間部25を跨る。【選択図】図8

Description

本発明は、折り畳み可能な情報機器、ベゼル部材及びその製造方法に関する。
近年、タッチパネル式の液晶ディスプレイを有し、物理的なキーボードを持たないタブレット型PCやスマートフォン等の情報機器が急速に普及している。この種の情報機器のディスプレイは、使用時には大きい方が望ましい反面、携帯時には小型化されることが望まれている。そこで、本出願人は特許文献1において、有機EL(Electro Luminescence)等のフレキシブルディスプレイを用いることで、筐体だけでなくディスプレイまでも折り畳み可能に構成した情報機器を提案している。
特許文献1に記載の情報機器は、第1筐体部材と、第1筐体部材と一縁部同士が隣接した第2筐体部材と、第1筐体部材及び第2筐体部材の一縁部同士を回動可能に連結したヒンジ機構と、第1筐体部材及び第2筐体部材の内面間に亘って設けられ、第1筐体部材に重なる部分と第2筐体部材に重なる部分の表示面同士が対向するように折り畳み可能なディスプレイとを備えている。
特開2018−112835号公報
上記特許文献1の構成では、ディスプレイの表面の外周縁部にベゼル部材を装着することで、ディスプレイの外周縁部を支持し、さらに外観品質を向上させている。このベゼル部材は第1筐体部材及び第2筐体部材の外周縁部と、ディスプレイの外周縁部との隙間部を跨るように設けられ、該隙間部を覆っている。ベゼル部材は、ディスプレイとともに折り畳み可能とするために軟質な樹脂弾性材を用いることが好ましい。
ところで、樹脂弾性材のベゼル部材は折り曲げを考慮して薄くすると上記の隙間部における段差が浮き出てしまい機器の外観品質を低下させる懸念がある。
本発明は、上記従来技術の課題を考慮してなされたものであり、外観品質を一層向上させることができる情報機器、ベゼル部材及びその製造方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の第1態様に係る情報機器は、折り畳み可能な情報機器であって、第1筐体部材と、前記第1筐体部材と一縁部同士が隣接した第2筐体部材と、前記第1筐体部材と前記第2筐体部材との相互隣接部同士を回動可能に連結したヒンジ機構と、前記第1筐体部材及び前記第2筐体部材の内面間に亘って設けられ、前記第1筐体部材に重なる部分と前記第2筐体部材に重なる部分の表示面同士が対向するように折り畳み可能なディスプレイと、前記一縁部に沿った部分を除く前記第1筐体部材及び前記第2筐体部材の外周縁部と、前記ディスプレイの外周縁部との隙間部を跨るように設けられ、前記第1筐体部材及び前記第2筐体部材の内面に対して前記ヒンジ機構の回動中心よりも遠位側に配置されたベゼル部材と、を備え、前記ベゼル部材は、前記ディスプレイの折曲部と重なる位置の第1箇所が樹脂弾性材で形成され、前記第1箇所以外の第2箇所は表面側の前記樹脂弾性材と裏面側の板材との積層構造を含み、前記板材は、前記樹脂弾性材よりも硬質であり、少なくとも前記隙間部を跨るように設けられている。
このような情報機器によれば、板材は、少なくとも隙間部を跨るように設けられていることから、ベゼル部材の表面の樹脂弾性材に隙間部における段差が浮き出てしまうことや、または該隙間部で撓みが生じることを抑制して、機器の外観品質を向上させることができる。また、ベゼル部材は第1箇所が樹脂弾性材で形成されていることから、ディスプレイとともに折り曲げやすい。
前記第1箇所における前記樹脂弾性材の表面には、前記ディスプレイの折曲中心に平行する複数の溝が形成されていてもよい。このような溝によれば、折れ曲がりによる皺を防止することができる。
前記ベゼル部材における内周縁には面取り部が形成されていていると、機器の外観品質が向上するとともに、ユーザの指が触れたときに好ましい感触にすることができる。
前記板材の内周縁は、前記樹脂弾性材の内周縁よりも外周側に位置していてもよい。これによりベゼル部材には硬質の板材が積層されていない後退部が確保され、上記の面取り部が形成しやすく、しかもユーザの指が触れたときに柔らかい触感が得られる。
前記板材はPETまたはポリカーボネイトであると適度な強度が得られ、加工性もよい。
前記樹脂弾性材はシリコーンゴムであってもよい。
本発明の第2態様に係るベゼル部材は、ヒンジ機構によって第1筐体部材と第2筐体部材とが折り畳み可能であって、前記第1筐体部材に重なる部分と前記第2筐体部材に重なる部分の表示面同士が対向するように折り畳み可能なディスプレイを備える情報機器におけるベゼル部材であって、前記ベゼル部材は、前記第1筐体部材と前記第2筐体部材との相互隣接部を除く前記第1筐体部材及び前記第2筐体部材の外周縁部と、前記ディスプレイの外周縁部との隙間部を跨るように設けられ、前記第1筐体部材及び前記第2筐体部材の内面に対して前記ヒンジ機構の回動中心よりも遠位側に配置され、前記ディスプレイの折曲部と重なる位置の第1箇所が樹脂弾性材で形成され、前記第1箇所以外の第2箇所は表面側の前記樹脂弾性材と裏面側の板材との積層構造を含み、前記板材は、前記樹脂弾性材よりも硬質であり、少なくとも前記隙間部を跨るように設けられている。
本発明の第3態様に係るベゼル部材の製造方法は、情報機器におけるベゼル部材の製造方法であって、第1型の凹部に一対の板材を離間して配置する工程と、前記第1型に対して第2型を取り付ける型締め工程と、前記第1型の凹部と前記第2型の凹部とによって構成され、前記板材が配置されるキャビティに溶融状態の樹脂弾性材を注入する射出工程と、前記樹脂弾性材が固化した後に前記第1型と前記第2型とを離間させる型開き工程と、前記第1型または前記第2型から成型品を取り出す取出工程と、前記成型品から、離間した一対の前記板材を含む矩形枠形状を抜き取って前記ベゼル部材を得る抜取工程と、を有する。
前記第2型の凹部には、前記ベゼル部材の内周縁に相当する箇所に傾斜面が形成されていてもよい。
本発明の上記態様によれば、機器の外観品質を向上させることができる。
図1は、一実施形態に係る情報機器を閉じて収納形態とした状態を示した斜視図である。 図2は、図1に示す情報機器を開いて使用形態とした状態を模式的に示した斜視図である。 図3は、図2に示す情報機器の内部構造を模式的に示した平面図である。 図4は、図2に示す情報機器の断面構造を模式的に示した断面図である。 図5は、図2に示す情報機器の平面図である。 図6は、ベゼル部材を裏側から見た底面図である。 図7は、ベゼル部材における緩衝部及びその周辺部を裏側から見た底面図である。 図8は、図5におけるVIII〜VIII線視による断面側面図である。 図9は、図2に示す情報機器の隅部を示す一部拡大斜視図である。 図10は、ベゼル部材における緩衝部及びその周辺部の断面側面図である。 図11は、ヒンジ機構にカバー部材を取り付ける前の状態での分解斜視図である。 図12は、使用形態でのヒンジ機構及びカバー部材の状態を模式的に示す側面図である。 図13は、図12に示す状態からヒンジ機構を折り畳み動作させた状態を模式的に示す側面図である。 図14は、図13に示す状態からヒンジ機構をさらに折り畳み動作させて収納形態とした状態を模式的に示す側面図である。 図15は、ベゼル部材の各製造工程を示し、(a)は、初期設定工程を示す図であり、(b)は、型締め工程を示す図であり、(c)は、型開き工程を示す図であり、(d)は、抜取工程を示す図である。 図16は、ベゼル部材の成型において用いられる下型及び上型を示し、(a)は、平坦部に相当する部分の断面側面図であり、(b)は緩衝部に相当する部分の断面側面図である。 図17は、ベゼル部材の製造方法を示すフローチャートである。 図18は、図5におけるXVIII〜XVIII線視による断面側面図である。 図19は、変形例にかかるベゼル部材の各製造工程を示し、(a)は、初期設定工程を示す図であり、(b)は、型締め工程を示す図であり、(c)は、型開き工程を示す図であり、(d)は、抜取工程を示す図である。
以下に、本発明にかかる情報機器、ベゼル部材及びその製造方法の一実施形態、すなわち情報機器10、ベゼル部材22及びその製造方法を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
1.情報機器の全体構成の説明
図1は、一実施形態に係る情報機器10を閉じて収納形態とした状態を示した斜視図である。図2は、図1に示す情報機器10を開いて使用形態とした状態を模式的に示した斜視図である。図3は、図2に示す情報機器10の内部構造を模式的に示した平面図である。図4は、図2に示す情報機器10の断面構造を模式的に示した断面図である。
図1及び図2に示すように、情報機器10は、第1筐体部材12A及び第2筐体部材12Bと、背表紙部材14と、ディスプレイ16とを備える。本実施形態では情報機器10として本のように二つ折りに折り畳み可能なタブレット型PCを例示する。情報機器10は携帯電話、スマートフォン又は電子手帳等であってもよい。
各筐体部材12A,12Bは、それぞれ背表紙部材14に対応する辺以外の3辺に側壁を起立形成した矩形の板状部材である。各筐体部材12A,12Bは、例えばステンレスやマグネシウム、アルミニウム等の金属板や炭素繊維等の強化繊維を含む繊維強化樹脂板で構成される。筐体部材12A,12Bの内面側には、支持プレート18を介してディスプレイ16が固定される(図4も参照)。筐体部材12A,12B間は、一対のヒンジ機構19,19を介して連結される。ヒンジ機構19は、筐体部材12A,12B間を図1に示す収納形態と図2に示す使用形態とに折り畳み可能に連結している。図3中に1点鎖線で示す折曲中心Oは、筐体部材12A,12Bの折り畳み動作の中心となる部分である。
各ヒンジ機構19は、ディスプレイ16の外周縁部の側方であって、ベゼル部材22の下方となる位置に配置されている。本実施形態のヒンジ機構19は、ディスプレイ16の表面16aを予め設定された開閉軌跡に沿って常に移動させることができるように、筐体部材12A,12B間を回動させる。各ヒンジ機構19の側部は、後述するカバー部材15のカバー板部52によって覆されている。
筐体部材12A、12Bの側板17は、内端面12Aa,12Baに面して開口した切欠形状部17a、17bを有する。使用形態において、カバー板部52は、板部52bが切欠形状部17a,17b(図3参照)内に配置されている。このため、カバー板部52は、側板17の外面に露出すること、或いはこの外面の外側に出っ張ることがない。
各筐体部材12A,12Bは、背表紙部材14側の内端面12Aa,12Baがヒンジ側となり、背表紙部材14側とは反対側の外端面12Ab,12Bbが開放端部側となる。以下、図1に示すように、情報機器10について、背表紙部材14から外端面12Ab,12Bbに向かう方向をX方向、背表紙部材14の長手方向に沿う方向をY方向と呼び、図2に示す使用形態で情報機器10の厚み方向をZ方向と呼んで説明する。
図3に示すように、第1筐体部材12Aの内面12Acには、メイン基板20a、通信モジュール20b及び冷却ファン20c等が図示しないねじ等を用いて取付固定される。第2筐体部材12Bの内面12Bcには、サブ基板20d、アンテナ20e及びバッテリ装置20f等が図示しないねじ等を用いて取付固定される。
ディスプレイ16は、例えばタッチパネル式の液晶ディスプレイである。ディスプレイ16は、筐体部材12A,12Bを折り畳んだ際に一緒に折り畳み可能な構造である。ディスプレイ16は、例えば柔軟性の高いペーパー構造を持った有機EL等のフレキシブルディスプレイであり、筐体部材12A,12Bの開閉動作に伴って開閉する。
ディスプレイ16は、支持プレート18を介して各筐体部材12A,12Bの内面12Ac,12Bc側に図示しないねじを用いて取付固定される。図4に示すように、ディスプレイ16は、その表示面(表面16a)の裏面が支持プレート18の表面に接着剤や両面テープ等を用いて貼着固定される。本実施形態の場合、支持プレート18は、互いに折曲中心Oを中心として折曲可能に連結された一対のプレート部材18a,18aを有する。一対のプレート部材18a,18aは、その表面全域に金属箔等で形成された可撓性シート18bが固着され、これにより互いに折曲可能に連結されている。
ディスプレイ16の取付構造は限定されないが、例えば図3に示すように支持プレート18の取付片18cを介して筐体部材12A,12Bに位置決め固定される。取付片18cは、支持プレート18の外周縁部の適宜位置に設けられ、各プレート部材18aの外周縁部から外方に突出した突出片である。取付片18cは、中央にねじ止め用の貫通孔が形成されている。この貫通孔を介して固定ねじ21を各筐体部材12A,12Bに締結することで、支持プレート18(ディスプレイ16)が筐体部材12A,12Bに締結固定される。取付片18cに代えて、例えばプレート部材18aの下面にボス状の雌ねじ部等を設けてもよい。
ディスプレイ16は、図2に示す使用形態では、各筐体部材12A,12Bに重なる部分の表面16aが互いに平行するように1枚板状に形成される。ディスプレイ16は、図1に示す収納形態では、各筐体部材12A,12Bに重なる部分の表面16a同士が互いに対向し、折曲部16cを介して二つ折りに折り畳まれた状態となる(図14参照)。
図2に示すように、ディスプレイ16は、筐体部材12A,12Bの内面側に取付固定された状態で、その表面16aの外周縁部16bには、本発明の一実施形態であるベゼル部材22が配設される(図5も参照)。ベゼル部材22は、ディスプレイ16の表面の表示領域R1を除く外周縁部16bに設けられた非表示領域R2を覆うように設けられる。
2.ベゼル部材の説明
ベゼル部材22の具体的な構成例を説明する。
図4に示すように、ベゼル部材22は、ディスプレイ16の外周縁部16bの表面16aと、1枚板状に開かれた筐体部材12A,12Bの外周縁部23の上面23aと、に跨るように設けられている。ベゼル部材22は、ディスプレイ16の外周縁部16bを支持すると共に、ディスプレイ16の外周縁部16bと筐体部材12A,12Bの外周縁部23との間に形成される隙間部25や段差を覆い隠す。なお、本願における「隙間部」とは広義であって、実質的な隙間のない「境界部」を含む。
図5は、図2に示す情報機器10の平面図である。図5に示すように、ベゼル部材22は、ディスプレイ16の外周縁部16bの全長に亘って設けられ、平面視で矩形枠形状に形成されている。つまりベゼル部材22は、第1筐体部材12Aの内端面12Aaに沿った辺を除く3辺、及び第2筐体部材12Bの内端面12Baに沿った辺を除く3辺に亘って延在している。換言すれば、ベゼル部材22は、第1筐体部材12Aと第2筐体部材12Bとの相互隣接部を除いて、第1筐体部材12A及び第2筐体部材12Bの外周縁部(より詳細には、第1筐体部材12Aに対して第2筐体部材12Bが開状態(図5の状態)の平面視で、ディスプレイ16の外周縁部16bを所定の間隔(隙間部25の間隔)をあけて囲む第1筐体部材12A及び第2筐体部材12Bの外周縁部)に沿って設けられている。
ベゼル部材22は、ディスプレイ16の折曲部16cと重なる位置の一対の緩衝部(第1箇所)24が樹脂弾性材26(図10参照)で形成され、緩衝部24以外の平坦部(第2箇所)28は表面側の樹脂弾性材26と裏面側の2枚の板材29とのZ方向の積層構造を含んでいる。樹脂弾性材26はユーザから視認される箇所に設けられ、主に外観品質を向上させるためのものである。板材29は、主に隙間部25の形状が樹脂弾性材26に浮き出ることのないように裏面から支持する補強上のものであり、さらに隙間部25から埃等の進入を防止することができる。板材29は、表面側が樹脂弾性材26で覆われており、ユーザから視認されない。
樹脂弾性材26は、例えばシリコーンゴム等の軟質の弾性材料で成型されている。板材29は、PET(Polyethylene Terephthalate)またはポリカーボネイト等の樹脂材料で形成されているが、設計条件によっては例えば薄い金属板であってもよい。板材29がPETまたはポリカーボネイトであると適度な強度が得られ、加工性もよい。樹脂弾性材26が弾性材であるのに対して、板材29は基本的には適度な表面硬度のある剛性材であるが、完全な剛体である必要はなく多少の可撓性があってもよい。板材29は、少なくとも樹脂弾性材26より硬質である。樹脂弾性材26と2つの板材29とは一体成型されている。ベゼル部材22は、その裏面の全長がディスプレイ16の表面16a及び筐体部材12A,12Bの外周縁部23の上面23aに対して接着剤や両面テープによって固定されている。
緩衝部24は、筐体部材12A,12B間を使用形態から収納形態に折り畳む際にベゼル部材22が受ける圧縮力を吸収する部分である。緩衝部24は、当該情報機器10の折曲領域R3と対応する部分に設けられている。折曲領域R3は、ディスプレイ16の折曲部16c(図12参照)やヒンジ機構19と重なる部分であり、筐体部材12A,12B間を開閉する際に折り曲げられる部分である。
ベゼル部材22における内周縁には面取部22a(図8も参照)が形成されている。ベゼル部材22における一対の緩衝部24のうち一方の近傍には、カメラ孔22b及びランプ孔22cが並列して形成されている。カメラ孔22bは長孔であって、カメラや赤外光学系を露呈させる孔である。ランプ孔22cは、例えば電源ランプを露呈させる孔である。緩衝部24の側方には、ヒンジ機構19の一部であるカバー部材15との干渉を避ける切欠22dが形成されている。
図6は、ベゼル部材22を裏側から見た底面図である。図7は、ベゼル部材22における緩衝部24及びその周辺部を裏側から見た底面図である。図6及び図7に示すように、ベゼル部材22における一対の緩衝部24はX方向における中央で、Y方向について並列している。一対の板材29は緩衝部24を挟んで対称に配置している。板材29は、それぞれY方向に延在する縦部29aと、該縦部29aの両端から緩衝部24へ向かってX方向に延在する一対の横部29bとを有する。板材29は平坦部28のほぼ全面に亘って設けられている。
図7に示すように、板材29の内周縁29cは樹脂弾性材26の内周縁22hよりも外周側にやや後退した位置にある。これにより、ベゼル部材22の内周縁22hの全周には樹脂弾性材26のみで、板材29が積層されていない後退部22eが確保されている。平坦部28と板材29との各外周縁は一致している。
2つの板材29のうち一方には、上記のカメラ孔22b及びランプ孔22cに対応した孔が形成されている。カメラ孔22b及びランプ孔22cについても板材29はやや後退して形成され、樹脂弾性材26のみで板材29が積層されない環状の後退部22fが形成されている。
図8は、図5におけるVIII〜VIII線視による断面側面図である。図8に示すように、ベゼル部材22における平坦部28は、樹脂弾性材26と板材29とがZ方向に積層された部分と、内周側の後退部22eとを備える。板材29は、少なくとも隙間部25を跨るように設けられており、ベゼル部材22の表面に隙間部25における段差が浮き出てしまうことや、または該隙間部25で撓みが生じることを抑制して、機器の外観品質を向上させることができる。
ディスプレイ16はタッチパネル式であり、ユーザはベゼル部材22に触れる頻度は高く、該ベゼル部材22の感触向上が好ましい。面取部22aは後退部22eの表面側に形成されており、機器の外観品質が向上する。また、ユーザの指Fが面取部22aの上方部分まで入り込むことができ、ディスプレイ16に対するタッチ操作範囲を広げることができる。面取部22aの傾斜面は平面または曲面のいずれでもよい。後退部22eが設けられていることにより、板材29は内周端に露出することがなく外観品質が向上する。また、後退部22eには硬質の板材29が積層されていないことから、ユーザの指Fが触れたときに柔らかい触感が得られる。
図9は、図2に示す情報機器10の隅部を示す一部拡大斜視図である。図8及び図9に示すように、外周縁部23には周壁23bが設けられており、ベゼル部材22は該周壁23bの内周縁に沿って配置されている。したがって、板材29は周壁23bによって覆われて露呈することがなく、機器の外観品質が向上する。ベゼル部材22と周壁23bとのZ方向高さは等しく、意匠上の統一感が得られる。ベゼル部材22の外周縁表面には、小さい面取部22gが形成されている。面取部22gは意匠上の効果がある。
図10は、ベゼル部材22における緩衝部24及びその周辺部の断面側面図である。上記のとおり、緩衝部24はディスプレイ16の折曲部16cとともに折れ曲がる部分である。緩衝部24の表面には、折れ曲がりによる皺を防止するための緩衝手段として複数の溝24aが形成されている。溝24aはY方向、すなわちディスプレイ16の折曲中心Oに平行して延在する。溝24aは三角断面であるが、これ以外にも矩形断面または半円断面などでもよい。
なお、緩衝部24以外の平坦部28は折り曲げられることのない箇所であり、表面には特段の凹凸は形成されていないが、意匠上の効果を得るためにシボ、梨地、ヘアラインまたは模様などを形成してもよい。これらの表面処理によれば、触り心地・滑り防止、汚れや傷を目立たなくすることができる。
3.ヒンジ機構の説明
次に、ヒンジ機構19及びカバー部材15の具体的な構成例を説明する。図11は、ヒンジ機構19にカバー部材15を取り付ける前の状態での分解斜視図である。図12は、使用形態でのヒンジ機構19及びカバー部材15の状態を模式的に示す側面図である。図13は、図12に示す状態からヒンジ機構19を折り畳み動作させた状態を模式的に示す側面図である。図14は、図13に示す状態からヒンジ機構19をさらに折り畳み動作させて収納形態とした状態を模式的に示す側面図である。
図11及び図12に示すように、ヒンジ機構19は、第1ベースプレート30と、第2ベースプレート31と、第1リンクアーム32と、第2リンクアーム33と、連結プレート34と、第1ギヤアーム36と、第2ギヤアーム37とを備える。さらにヒンジ機構19は、第1ブラケット38と、第2ブラケット39とを備える。ヒンジ機構19は、これら各要素を回転軸となる軸40〜47で支承している。
ブラケット38,39は、ヒンジ機構19の第1筐体部材12A、12Bに対する取付ブラケットである。ブラケット38,39は、例えば各所に形成された複数の締結孔38a,39aを介して内面12Ac,12Bcにねじ止めされる。各ブラケット38,39は凹状部38b,39bを有する。
図12に示すように、第1ベースプレート30は、複数枚が第1リンクアーム32や第1ギヤアーム36の板厚分の間隔を介して板厚方向に並設されている。隣接する第1ベースプレート30,30間には、第1リンクアーム32及び第1ギヤアーム36が摺動可能な状態で挟持されている。第1ベースプレート30は、一端側が凹状部38b内で第1ブラケット38に固定され、他端側が凹状部38b外へと突出している。第1ベースプレート30の先端には、第1軸40と、第5軸41とが軸支されている。第5軸41は、第1ベースプレート30の先端に設けられている。第1軸40は、第5軸41よりも第1ブラケット38寄りの位置であって、多少下となる位置に設けられている。第2ベースプレート31は、第1ベースプレート30と左右対称構造である。
第1リンクアーム32は、複数枚が第1ベースプレート30の板厚分の間隔を介して板厚方向に並設されている。第1リンクアーム32は、第1ギヤアーム36と同一面内で並んで配置され、隣接する第1ベースプレート30,30間に挟持されている。第1リンクアーム32は、内端面12Aa側の第1端部が、第1軸40を介して第1ベースプレート30と回転可能に連結されている。第1リンクアーム32は、第1端部とは逆側の第2端部が、第3軸44を介して連結プレート34と回転可能に連結されている。第2リンクアーム33は、第1リンクアーム32と左右対称構造である。
連結プレート34は、左右のリンクアーム32,33間を連結している。連結プレート34は、複数枚が第1リンクアーム32や第2リンクアーム33の板厚分の間隔を介して板厚方向に並設されている。連結プレート34は、第1端部が第3軸44を介して第1リンクアーム32と回転可能に連結され、第1端部とは逆側の第2端部が第4軸45を介して第2リンクアーム33と回転可能に連結されている。連結プレート34の中央部には、折曲中心Oを挟んで左右に並んだ第6軸46及び第8軸47が軸支されている。
第1ギヤアーム36は、第1リンクアーム32と同一面内で並んで配置され、隣接する第1ベースプレート30,30間に摺動可能な状態で挟持されている。第1ギヤアーム36は、複数枚が第1ベースプレート30の板厚分の間隔を介して板厚方向に並設されている。第1ギヤアーム36は、上端部が第5軸41を介して第1ベースプレート30と回転可能に連結されている。第1ギヤアーム36は、下端部が第6軸46を介して連結プレート34と回転可能に連結されている。第1ギヤアーム36は、第6軸46の軸回りに形成された円周状の端面にギヤ36aを有する。第2ギヤアーム37は、第1ギヤアーム36と左右対称構造であり、ギヤ36aと噛合するギヤ37aを有する。
第1ギヤアーム36と第2ギヤアーム37とは、各ギヤ36a,37aの噛合作用下に同期回転する。各軸40〜47は、これら積層されたベースプレート30,31、リンクアーム32,33、連結プレート34、及びギヤアーム36,37を積層方向に貫通して支承している。
カバー部材15は、各ヒンジ機構19の側部を覆うキャップ状部材である。カバー部材15は、収納形態で離間した内端面12Aa,12Ba間のY方向両側部をそれぞれ覆っている(図1参照)。カバー部材15は、取付部50と、カバー板部52とを有する。
取付部50は、当該カバー部材15のヒンジ機構19に対する装着部であり、上方を向いたフォーク形状を有し、例えばX方向に並んだ一対の嵌合凹部50a,50bを有する。嵌合凹部50a,50bは連結プレート34間の隙間に差し込まれ、各軸46,47に外嵌される。これにより取付部50は、ヒンジ機構19に取り付けられ、連結プレート34と一体に構成されている。取付部50の下端部には、カバー板部52に向かってY方向に延びたブリッジ板54が設けられている。ブリッジ板54は、Y方向に並んだ連結プレート34の外周端面34aに沿って延在している。カバー板部52は、ブリッジ板54の端部に設けられ、ヒンジ機構19の側部で起立している。カバー板部52はヒンジ機構19の各要素をほとんど覆い隠している(図11参照)。
次に、図12〜図14を参照して、当該情報機器10を使用形態から収納形態まで回動させる動作を説明する。図12〜図14では、カバー部材15を仮想線で示している。ヒンジ機構19は、図12に示す使用形態では、第1ベースプレート30と第2ベースプレート31とがX方向に並んで平行に配置されている。この状態では、連結プレート34は、左右両端が各リンクアーム32,33によって引き上げられて最も上昇した位置にある。従って、ヒンジ機構19は、使用形態では、連結プレート34が各ベースプレート30,31の下端部に最接近して薄型化されている。このため、ヒンジ機構19は、側面視で筐体部材12A,12Bの内側に完全に収容されている。また、カバー部材15は、筐体部材12A,12Bの側板17の内側に完全に収容された状態となる。この際、カバー部材15は、カバー板部52の板部52bの先端面52cが側板17の上端面、つまりベゼル部材22やディスプレイ16の表面16aと略同一面上に配置される。
次に、情報機器10を使用形態(180度位置)から図14に示す収納形態(0度位置)とする場合は、例えば各筐体部材12A,12Bをそれぞれ左右の手で把持し、ディスプレイ16を閉じる方向に折り畳む。そうすると、図12及び図13に示すように、連結プレート34は、左右両端の軸44,45間を引き離す方向の力と、筐体部材12A,12B間の角度に応じた回動力とを受ける。その結果、第1リンクアーム32が第1軸40を回動中心として図12中で反時計方向に回動し、同時に、第2リンクアーム33が第2軸42を回動中心として図12中で時計方向に回動する。その結果、連結プレート34は、その左右中央部及びその周辺部がベースプレート30,31から離間する方向に押し出される。この際、カバー部材15も連結プレート34と一体的に動作する。
ヒンジ機構19は、折り畳み動作時に連結プレート34がディスプレイ16から逃げる方向に移動するため、両者間の干渉が防止されている。カバー部材15のカバー板部52は、ディスプレイ16の側方に配置されている。このため、先端面52cは、次第にディスプレイ16の側方から表面16aを越えて張り出すように移動する。
この回動動作時、各ギヤアーム36,37は、互いのギヤ36a,37aの噛合作用によって逆方向に同期して回動する。このため、連結プレート34の動作が左右の筐体部材12A,12Bに対して均等に維持され、高い安定性を持って筐体部材12A,12B間を回動させることができる。ヒンジ機構19は、各ベースプレート30,31が複数枚並列されると共に、その間に各リンクアーム32,33及び各ギヤアーム36,37を挟持した積層構造を有すため、摺動抵抗により、ヒンジ機構19は所定の回動トルクを発生することができる。
ディスプレイ16をさらに閉じる方向に折り畳むと、ヒンジ機構19の作用により、情報機器10は図14に示す収納形態となる。ヒンジ機構19は、収納形態でX方向に薄型化されつつも、ディスプレイ16には干渉しない構成となっている。
この収納形態において、カバー部材15は、筐体部材12A,12Bの内端面12Aa,12Ba同士が離間して形成される隙間の側部の少なくとも一部をカバー板部52が覆った状態となる。この際、カバー板部52は、ディスプレイ16の側方にて、その先端面52cがディスプレイ16の表面16aを越えて内側に張り出した位置となる。具体的には、カバー板部52の先端面52cは、円弧状に形成されたディスプレイ16の折曲部(折曲領域R3)の表面16aよりもディスプレイ16の折曲方向で内側(図14中で右側)に突出した位置になる。これにより収納形態時に筐体部材12A,12Bの内端面12Aa,12Ba間の隙間の両側方がカバー部材15によって覆われる。カバー板部52は、収納形態時、内端面12Aa,12Ba間の隙間に介在したベゼル部材22の側方をも覆い隠す。
4.ベゼル部材の製造方法
次に、ベゼル部材22の製造方法について説明する。図15は、ベゼル部材22の各製造工程を示し、(a)は、初期設定工程を示す図であり、(b)は、型締め工程を示す図であり、(c)は、型開き工程を示す図であり、(d)は、抜取工程を示す図である。図16は、ベゼル部材22の成型において用いられる下型60及び上型62を示し、(a)は、平坦部28に相当する部分の断面側面図であり、(b)は緩衝部24に相当する部分の断面側面図である。
ベゼル部材22は、図15及び図16に示す下型(第1型)60及び上型(第2型)62を用い、射出成型によって製造する。下型60の上面には凹部64が形成されている。上型62の下面には凹部66が形成されている。凹部64と凹部66とは上下で対向してキャビティ68を形成する。
図15(a)に示すように、下型60の凹部64は浅い環状矩形である。凹部64は、対向する一対の矩形膨出部64aと、カメラ孔用突起64bと、ランプ孔用突起64cと、複数の位置決め突起64dとを有する。一対の矩形膨出部64aはX方向における中央で、内側に向かって膨出している。矩形膨出部64a、カメラ孔用突起64b及びランプ孔用突起64cは順に、ベゼル部材22に切欠22d、カメラ孔22b及びランプ孔22cを形成するためのものである。複数の位置決め突起64dは、板材29となる母材29xの位置決めをするものであり、適度に分散して設けられている。
母材29xは樹脂プレートから切り出されたものであり、板材29よりもやや幅が広くなっている。母材29xは一対の板材29に応じて2枚使用する。母材29xには、位置決め突起64dに対応して複数の位置決め孔70が形成されている。位置決め突起64dは、板材29となる部分よりも外周側に設けられている。なぜなら、内周側は次に説明する傾斜面66aが形成されていることにより、キャビティ68の幅が狭いためである。
図16(a)に示すように、上型62の凹部66は、下型60の凹部64と対向するように形成されており、内周縁には傾斜面66aが設けられている。傾斜面66aは、ベゼル部材22に面取部22aを形成するためのものである。
図17は、ベゼル部材22の製造方法を示すフローチャートである。ベゼル部材22を製造するには、まず、図17のステップS1の初期設定工程において、図15(a)に示すように下型60の凹部64に一対の板材29の母材29xを配置する。一対の母材29xは、ベゼル部材22における緩衝部24(図10参照)となる部分を挟んで、X方向に離間して対向配置される。母材29xは、位置決め突起64dが位置決め孔70に嵌合することにより正しく位置決めされる。
ステップS2の型締め工程において、図15(b)に示すように下型60に対して上型62を取り付ける。これにより、図16(a)に示すように母材29xが配置されている箇所(つまり、ベゼル部材22で平坦部28となる箇所)では、キャビティ68内における母材29xより上方部及び内側部に空洞が形成される。母材29xより内側部の空洞は、後退部22eとなる部分である。
また、図16(b)に示すように、母材29xが配置されていない箇所(つまり、ベゼル部材22で緩衝部24となる箇所)では、矩形膨出部64aが設けられていることから図16(a)に示す箇所よりもY方向幅が狭くなっている。
ステップS3の射出工程において、キャビティ68に対して図示しないゲートから溶融状態の樹脂弾性材26を注入する。そして、樹脂弾性材26を強制冷却または自然冷却によって固化させる。これにより、キャビティ68内に成型品72(図15(c)参照)が形成される。母材29xは成型品72にインサート成型される。
ステップS4の型開き工程において、図15(c)に示すように、下型60と上型62とを離間させる。
ステップS5の取出工程において、下型60または上型62から成型品72を取り出す。型開き工程と取出工程とは同時に行ってもよい。成型品72には、位置決め突起64dの跡である孔72aが形成されている。また、この時点で成型品72にはカメラ孔22b及びランプ孔22cが形成されている。
ステップS6の抜取工程において、図15(d)に示すように、成型品72から、一対の板材29を含む矩形枠形状を抜き取りベゼル部材22を得る。ベゼル部材22は、一対の板材29が離間した箇所である緩衝部24を含むように抜き取る。成型品72からはベゼル部材22を抜き取ると2つの対称な切り取り片72bと、1つの枠状切り取り片72cとが付随的に生成される。図16では、ステップS6におけるベゼル部材22の外縁部を形成する外周切断面74、及び内縁部を形成する内周切断面76を仮想線で示す。ステップS6は、例えばプレス加工または切取加工によって行われる。
このようなベゼル部材22の製造方法によれば、下型60と上型62とを用いることによって量産が可能になる。また、キャビティ68を形成する上下2つの凹部64,66によって樹脂弾性材26の形状の自由度が高く、後退部22eを形成して板材29が内面側に露呈しないようにできる。さらに、上型62の凹部66に傾斜面66aを設けることで、ベゼル部材22に面取部22aを形成することができる。
5.変形例にかかるベゼル部材及びその製造方法
次に、変形例にかかるベゼル部材22A及びその製造方法について説明する。ベゼル部材22Aは、情報機器10において上記のベゼル部材22に代えて適用可能である。ベゼル部材22Aにおいて、ベゼル部材22と同様の構成要素については同符号を付してその詳細な説明を省略する。
図18は、図5におけるXVIII〜XVIII線視による断面側面図である。図18は、上記の図8と同様断面箇所の図であり、図8ではベゼル部材22が適用されているのに対して図18ではベゼル部材22Aが適用されている。ベゼル部材22Aは平面視(図示略)でベゼル部材22と内周輪郭、外周輪郭および厚みが等しい。ベゼル部材22Aはベゼル部材22と同様の緩衝部24(図10参照)を有する。
図18に示すように、ベゼル部材22Aにおける平坦部28Aは、板材29Aと樹脂弾性材26とがZ方向に積層する構造となっている。板材29Aは、上記の板材29(図8参照)と同材質、同厚であるが幅が異なっている。すなわち、ベゼル部材22では板材29の内縁は樹脂弾性材26の内縁より外側に寄っていて後退部22e(図8参照)が確保されているのに対して、ベゼル部材22Aでは板材29Aの内周縁29Acと樹脂弾性材26の内周縁22hとが一致していて後退部22eは設けられていない。ベゼル部材22Aでは板材29Aが内縁に露呈している。
また、ベゼル部材22Aでは後退部22eが設けられていないことから、その上面の面取部22a(図8参照)も設けられていない。ただし、仮想線で示すように小さい面取部22Aaが設けられていてもよい。面取部22Aaは、後述する上型62Aの凹部において、対応する傾斜面を設けることにより形成可能である。ベゼル部材22Aでは板材29Aの面積が広いため、樹脂弾性材26を一層確実に支持することができる。
図19は、変形例にかかるベゼル部材22Aの各製造工程を示し、(a)は、初期設定工程を示す図であり、(b)は、型締め工程を示す図であり、(c)は、型開き工程を示す図であり、(d)は、抜取工程を示す図である。
ベゼル部材22Aは、図19に示す下型60A及び上型62Aを用い、射出成型によって製造する。下型60Aの上面には凹部64Aが形成されている。上型62の下面には凹部(図示略)が形成されている。2つの凹部はキャビティを形成する。
図19(a)に示すように、下型60Aの凹部64Aは浅い矩形である。凹部64Aの中央にはY方向に長い矩形島部64Aaが設けられている。また、凹部64Aにはカメラ孔用突起64Abと、ランプ孔用突起64Acと、複数の位置決め突起64Adとを有する。カメラ孔用突起64Ab、ランプ孔用突起64Ac及び位置決め突起A64dは、上記のカメラ孔用突起64b、ランプ孔用突起64c及び位置決め突起64dに相当する。
母材29Axは樹脂平板から切り出された矩形部材である。母材29Axは一対の板材29Aに応じて2枚使用する。母材29Axには、位置決め突起64Adに対応して複数の位置決め孔70Aが形成されている。位置決め孔70Aは、上記の位置決め孔70に相当する。
ベゼル部材22Aを製造するには、まず図19(a)に示すように、下型60Aの凹部64Aに一対の板材29Aとなる母材29Axを離間して載置する。母材29Ax同士が離間している箇所は緩衝部24となる箇所である。次いで図19(b)に示すように、下型60Aに対して上型62Aを取り付ける。そして、下型60Aと上型62Aの各凹部によって構成されるキャビティに溶融状態の樹脂弾性材26を注入する。
樹脂弾性材26が固化した後、図19(c)に示すように、下型60Aと上型62Aとを離間させる。下型60Aまたは上型62Aから成型品72Aを取り出す。成型品72Aには位置決め突起64Adの跡である孔72Aaが形成されている。図15(d)に示すように、成型品72Aから、離間した一対の板材29Aを含む矩形枠形状を抜き取りベゼル部材22Aを得る。成型品72Aからはベゼル部材22Aを抜き取ると外側の切り取り片72Abと、内側の切り取り片72Acとが付随的に生成される。
このようなベゼル部材22Aの製造方法では、母材29Axが単純な略矩形であり、該母材29Axの形成が容易である。母材29Axは上記の母材29xよりも面積が広いため多くの位置決め孔70を適度に離間させて配置することができ、位置決め精度が高い。
本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で自由に変更できることは勿論である。
10 情報機器
12A,12B 筐体部材
12Aa,12Ba 内端面
14 背表紙部材
15 カバー部材
16 ディスプレイ
16a 表面
16b 外周縁部
16c 折曲部
18 支持プレート
19 ヒンジ機構
22,22A ベゼル部材
22Aa,22a,22g 面取部
22e 後退部
24 緩衝部
24a 溝
25 隙間部
26 樹脂弾性材
28,28A 平坦部
29,29A 板材
29x,29Ax 母材
60,60A 下型(第1型)
62,62A 上型(第2型)
64,64A,66 凹部
66a 傾斜面
68 キャビティ
O 折曲中心

Claims (9)

  1. 折り畳み可能な情報機器であって、
    第1筐体部材と、
    前記第1筐体部材と一縁部同士が隣接した第2筐体部材と、
    前記第1筐体部材と前記第2筐体部材との相互隣接部同士を回動可能に連結したヒンジ機構と、
    前記第1筐体部材及び前記第2筐体部材の内面間に亘って設けられ、前記第1筐体部材に重なる部分と前記第2筐体部材に重なる部分の表示面同士が対向するように折り畳み可能なディスプレイと、
    前記一縁部に沿った部分を除く前記第1筐体部材及び前記第2筐体部材の外周縁部と、前記ディスプレイの外周縁部との隙間部を跨るように設けられ、前記第1筐体部材及び前記第2筐体部材の内面に対して前記ヒンジ機構の回動中心よりも遠位側に配置されたベゼル部材と、
    を備え、
    前記ベゼル部材のうち、前記ディスプレイの折曲部と重なる位置の第1箇所が樹脂弾性材で形成され、前記第1箇所以外の第2箇所は表面側の前記樹脂弾性材と裏面側の板材との積層構造を含み、
    前記板材は、前記樹脂弾性材よりも硬質であり、少なくとも前記隙間部を跨るように設けられていることを特徴とする情報機器。
  2. 請求項1に記載の情報機器において、
    前記第1箇所における前記樹脂弾性材の表面には、前記ディスプレイの折曲中心に平行する複数の溝が形成されていることを特徴とする情報機器。
  3. 請求項1または2に記載の情報機器において、
    前記ベゼル部材における内周縁には面取り部が形成されていることを特徴とする情報機器。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の情報機器において、
    前記板材の内周縁は、前記樹脂弾性材の内周縁よりも外周側に位置していることを特徴とする情報機器。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の情報機器において、
    前記板材はPETまたはポリカーボネイトであることを特徴とする情報機器。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の情報機器において、
    前記樹脂弾性材はシリコーンゴムであることを特徴とする情報機器。
  7. ヒンジ機構によって第1筐体部材と第2筐体部材とが折り畳み可能であって、前記第1筐体部材に重なる部分と前記第2筐体部材に重なる部分の表示面同士が対向するように折り畳み可能なディスプレイを備える情報機器におけるベゼル部材であって、
    前記ベゼル部材は、
    前記第1筐体部材と前記第2筐体部材との相互隣接部を除く前記第1筐体部材及び前記第2筐体部材の外周縁部と、前記ディスプレイの外周縁部との隙間部を跨るように設けられ、前記第1筐体部材及び前記第2筐体部材の内面に対して前記ヒンジ機構の回動中心よりも遠位側に配置され、
    前記ディスプレイの折曲部と重なる位置の第1箇所が樹脂弾性材で形成され、前記第1箇所以外の第2箇所は表面側の前記樹脂弾性材と裏面側の板材との積層構造を含み、
    前記板材は、前記樹脂弾性材よりも硬質であり、少なくとも前記隙間部を跨るように設けられていることを特徴とするベゼル部材。
  8. 情報機器におけるベゼル部材の製造方法であって、
    第1型の凹部に一対の板材を離間して配置する工程と、
    前記第1型に対して第2型を取り付ける型締め工程と、
    前記第1型の凹部と前記第2型の凹部とによって構成され、前記板材が配置されるキャビティに溶融状態の樹脂弾性材を注入する射出工程と、
    前記樹脂弾性材が固化した後に前記第1型と前記第2型とを離間させる型開き工程と、
    前記第1型または前記第2型から成型品を取り出す取出工程と、
    前記成型品から、離間した一対の前記板材を含む矩形枠形状を抜き取って前記ベゼル部材を得る抜取工程と、
    を有することを特徴とするベゼル部材の製造方法。
  9. 請求項8に記載のベゼル部材の製造方法において、
    前記第2型の凹部には、前記ベゼル部材の内周縁に相当する箇所に傾斜面が形成されていることを特徴とするベゼル部材の製造方法。
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