JP2021105587A - 回転締結具の緩み検知装置 - Google Patents

回転締結具の緩み検知装置 Download PDF

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Abstract

【課題】回転締結具の汚れ、もしくは回転締結具の材質にかかわらず、回転締結具に対するRFIDセンサの動作安定性を向上させる。【解決手段】回転締結具の緩み検知装置は、絶縁キャップ及びRFIDセンサを備える。前記絶縁キャップは、回転締結具の非円形の外周面に嵌合する非円形の内周面が形成された嵌合凹部を有する。RFIDセンサは、構造物の座面に一体化された固定部材の表面又は前記座面からなる固定面と、前記絶縁キャップと、の間の境界を跨ぐように、前記絶縁キャップ及び前記固定面に一体的に接続されるベースシートと、前記ベースシート上に形成されて前記境界を横断する電気回路と、前記電気回路に電気的に接続されたRFIDチップと、を有する。【選択図】図2

Description

本発明は、軸線周りに回転して構造物の座面に軸力を伝達する回転締結具の緩みを検知する装置に関する。
特許文献1には、構造物の座面とボルト頭部との間の境界を跨ぐように前記座面及び前記ボルト頭部に貼り付けてボルトの緩みを検知する緩み検知センサが開示されている。緩み検知センサは、ベースシートにRFIDチップ及び電気回路が搭載されてなる。これによれば、ボルトが緩んだときに、緩み検知センサのベースシートが破断するのに伴って電気回路が断線し、ボルトの緩みを検知できる。
特開2019−78611号公報
しかし、ボルト頭部が汚れていると、ボルト頭部への緩み検知センサの貼り付けが安定せず、緩み検知の正確性が低下する。一方、ボルトが金属である場合など、RFIDタグが接触する部分の材質によっては電磁的に影響を受けてRFIDセンサの動作が不安定になる可能性がある。なお、ボルト単体ではなくボルト及びナットの組合せが用いられる場合には、緩み検知センサをボルト頭部に貼り付ける代わりにナットに貼り付けてもよい。
そこで本発明は、回転締結具の汚れ、もしくは回転締結具の材質にかかわらず、回転締結具に対するRFIDセンサの動作安定性を向上させることを目的とする。
本発明の一態様に係る回転締結具の緩み検知装置は、軸線周りに回転して構造物の座面に軸力を伝達する回転締結具の緩みを検知する装置であって、絶縁キャップと、RFIDセンサと、を備え、前記絶縁キャップは、前記回転締結具の非円形の外周面に嵌合する非円形の内周面が形成された嵌合凹部を有し、前記RFIDセンサは、前記座面に一体化された固定部材の表面又は前記座面からなる固定面と、前記絶縁キャップと、の間の境界を跨ぐように、前記絶縁キャップ及び前記固定面に一体的に接続されるベースシートと、前記ベースシート上に形成されて前記境界を横断する電気回路と、前記電気回路に電気的に接続されたRFIDチップと、を有するRFIDセンサと、を備える。
前記構成によれば、絶縁キャップの嵌合凹部を回転締結具に嵌合させれば、RFIDセンサが絶縁キャップを介して回転締結具と相対回転不能に接続されるため、RFIDセンサを締結具に直接貼り付けずに済む。一方、RFIDセンサと回転締結具との間に絶縁キャップが介在するため、回転締結具が金属の場合でも、RFIDセンサが回転締結具から電磁的に影響を受けない。
本発明の他態様に係る回転締結具の緩み検知装置は、軸線周りに回転して構造物の座面に軸力を伝達する回転締結具の緩みを検知する装置であって、前記回転締結具の頂面に対向して配置される第1部と、前記第1部に連続し且つ前記回転締結具の非円形の外周面にフィットさせる複数の第2部と、前記第1部と前記複数の第2部との間の境界を折り曲げ可能に構成した第1ヒンジ部と、前記複数の第2部のうち1つの第2部に連続し且つ前記座面に固定される第3部と、前記1つの第2部と前記第3部との間の境界を折り曲げ可能に構成した第2ヒンジ部と、を有し、前記第2ヒンジ部に破断予定部が形成されてなる絶縁シートと、前記第2ヒンジ部を横断するように前記1つの第2部及び前記第3部に一体に接続された電気回路と、前記電気回路に電気的に接続されたRFIDチップと、を備える。
前記構成によれば、絶縁シートを第1ヒンジ部及び第2ヒンジ部で折り曲げて組み立てることで、緩み検知装置を平板状に簡単に製作しながらも、緩み検知装置を回転締結具に対して相対回転不能に容易に接続することができる。一方、電気回路(RFIDチップ)と回転締結具との間に絶縁シートが介在するため、回転締結具が金属の場合でも、電気回路(RFIDチップ)が回転締結具から電磁的に影響を受けない。
本発明によれば、回転締結具の汚れ、もしくは回転締結具の材質にかかわらず、回転締結具に対するRFIDセンサの動作安定性を向上させることができる。
図1は、ボルトの緩み検知システムの模式図である。 図2は、第1実施形態に係る緩み検知装置の縦断面図である。 図3は、図2に示す緩み検知装置の斜視図である。 図4(A)は、図2に示す緩み検知装置の変形例の絶縁キャップの縦断面図である。図4(B)は、図4(A)のIVB−IVB線断面図である。 図5(A)は、図2に示す緩み検知装置の変形例の絶縁リングの縦断面図である。図5(B)は、図5(A)に示す絶縁リングの平面図である。 図6は、第2実施形態に係る緩み検知装置の斜視図である。 図7(A)は、図6に示す緩み検知装置の第1変形例の絶縁キャップの平面図である。図7(B)は、図6に示す緩み検知装置の第2変形例の絶縁キャップの平面図である。 図8は、第3実施形態に係る緩み検知装置の縦断面図である。 図9(A)は、図8に示す緩み検知装置の第1変形例の縦断面図である。図9(B)は、図8に示す緩み検知装置の第2変形例の縦断面図である。図9(C)は、図8に示す緩み検知装置の第3変形例の縦断面図である。 図10は、第4実施形態に係る緩み検知装置の縦断面図である。 図11は、図10に示す緩み検知装置の変形例の絶縁キャップの縦断面図である。 図12は、第5実施形態に係る緩み検知装置の展開状態での平面図である。
以下、図面を参照して実施形態を説明する。
図1は、ボルトBの緩み検知システム1の模式図である。なお、緩み検知システム1は、後述する第1〜第8実施形態の全てに適用され得る。図1に示すように、緩み検知システム1は、構造物10に設けられたボルトB(回転締結具)の緩みをRFID(Radio frequency identifier)を利用して自動で検知し、ボルトBの保守負担を軽減するためのものである。構造物10は、鉄道車両、航空機、船舶等の輸送機器、橋梁等の定置構造物等を含む。なお、緩み検知対象はボルトBに限られず、軸線周りに回転して構造物10の座面10aに軸力を伝達する回転締結具であれば他のもの(例えば、ナット)でもよい。
ボルトBの緩み検知システム1は、複数の緩み検知装置11、RFIDリーダ2、データ処理装置3、サーバ4、及び、データベース5を備える。複数の緩み検知装置11は、複数のボルトBにそれぞれ取り付けられる。
RFIDリーダ2は、緩み検知装置11の後述するRFIDチップ73のID情報及び検知情報を含む信号を非接触で読み取る。RFIDリーダ2は、構造物10の近傍に設置されたものでもよいし、作業者が所持するポータブル式のものでもよい。データ処理装置3は、RFIDリーダ2が読み取った信号を処理し、ネットワークN(例えば、インターネット、LANやWAN、衛星通信回線、携帯電話網等)を介してサーバ4に送信する。
データベース5には、後述するRFIDチップ73のID情報とRFIDチップ73が設置されたロケーション(例えば、構造物10の型番及び部位)を示すロケーション情報との間の対応関係が予め保存されている。サーバ4は、データベース5を参照しながらデータ処理装置3から受信した信号を演算処理し、その緩みが発生したボルトBのロケーションを保守管理センターに送信する。サーバ4の処理データは、データベース5に蓄積保存される。
(第1実施形態)
図2は、第1実施形態に係る緩み検知装置11の縦断面図である。図3は、図2に示す緩み検知装置11の斜視図である。図2及び3に示すように、緩み検知装置11は、絶縁キャップ21、絶縁リング22及びRFIDセンサ23を備える。構造物10に設けられたボルトBは、外周面に雄ネジが形成された軸部Bb(以下、ボルト軸部と称する)と、軸部Bbの一端に設けられた頭部Ba(以下、ボルト頭部と称する)とを備える。ボルト頭部Baの外周面は、非円形、具体的には多角形(例えば、六角形)を呈する。
ボルトBは、その軸線X周りに回転することで、ボルト頭部Baが構造物10の座面10aに軸力を伝達する。緩み検知装置11は、構造物10の座面10aに対してボルト頭部Baが所定角度を超えて相対回転することで軸力が低下する緩みを検知する。構造物10の座面10aは、金属からなる。
絶縁キャップ21は、非導電性の合成樹脂からなる。絶縁キャップ21は、嵌合凹部31及び円形凹部32を備える。絶縁キャップ21の外周面33の周方向の一部には、平面33aが形成されている。平面33aは、外周面33の上端から下端まで延びている。なお、外周面33には、周方向の複数箇所に平面33aが設けられてもよい。また、外周面33には、平面33aが設けられていなくてもよい。
嵌合凹部31は、内周面41及び底面42を有する。嵌合凹部31の内周面41は、ボルト頭部Baの多角形の外周面に嵌合し、ボルト頭部Baの多角形の外周面と同一又は相似の形状(多角形)を有する。即ち、嵌合凹部31は、ボルト頭部Baに対して相対回転不能に嵌合する。嵌合凹部31の底面42は、ボルト頭部Baの頂面に対向する。嵌合凹部31の底面42には、接着剤35が設けられている。即ち、嵌合凹部31の底面42が接着剤35によってボルト頭部Baの頂面に接着されることで、絶縁キャップ21がボルト頭部Baから軸線X方向に脱落することが防がれる。なお、接着剤35は無くてもよい。
円形凹部32は、嵌合凹部31の開口側に設けられ且つ嵌合凹部31と同心状に配置されている。円形凹部32の内周面43は、軸線X周りの円形状を有する。円形凹部32は、軸線Xに直交する径方向において嵌合凹部31よりも大きい。円形凹部32の内周面43には、係止部43aが設けられている。係止部43aは、例えば、前記径方向の内方に突出した凸部(又は凹部)である。係止部43aは、軸線X周りの環状に設けられているが、軸線X周りに部分的に設けられてもよい。
絶縁リング22は、非導電性の合成樹脂からなる。絶縁リング22は、ボルト頭部Baが配置される収容孔H1を有する。収容孔H1は、前記径方向においてボルト頭部Baよりも大きい。絶縁リング22は、筒部51及びフランジ部52を備える。筒部51は、絶縁キャップ21の円形凹部32に内嵌される。筒部51の外周面には、被係止部62aが設けられている。被係止部62aは、例えば、前記径方向の内方に窪んだ凹部(又は凸部)である。被係止部62aは、係止部43aに対応する位置に設けられている。
フランジ部52は、絶縁キャップ21を前記径方向の外方に越えるように筒部51から突出する。絶縁リング22の下面には、接着剤53が設けられている。絶縁リング22は、接着剤53によって構造物10の座面10aに固定される。絶縁リング22は、座面10aに一体化される固定部材の一例である。なお、絶縁リング22の使用前の状態(保管状態)では、絶縁リング22の下面(接着面)側に接着剤53を覆う剥離シートが設けられてもよい。
絶縁キャップ21の係止部43aが絶縁リング22の被係止部62aに係止されることで、絶縁キャップ21及び絶縁リング22が互いに軸線X周りに相対回転自在かつ軸線X方向に相対変位不能になる。即ち、係止部43a及び被係止部62aが、絶縁キャップ21及び絶縁リング22の係止構造を構成する。係止部43aが被係止部62aに係止された状態では、絶縁リング22の筒部51は、絶縁キャップ21の円形凹部32に収容される。係止部43aが被係止部62aに係止された状態では、絶縁キャップ21の下面は、絶縁リング22のフランジ部52の上面63(固定面)に当接する。なお、絶縁キャップ21及び絶縁リング22が互いに軸線X周りに相対回転自在かつ軸線X方向に相対変位不能になる係止構造であれば、他の態様の係止構造であってもよい。
図3に示すように、RFIDセンサ23は、ベースシート71、検知回路72(電気回路)、RFIDチップ73、アンテナ回路74及びトップシート75を備える。ベースシート71のうち座面10aに対向する面を裏面とし、その反対側を表面とする。裏面に接着剤が設けられている。ベースシート71は、絶縁材料(例えば、非導電性の合成樹脂)からなる。ベースシート71は、絶縁キャップ21の頂面34及び外周面33(平面33a)に貼り付けられると共に、絶縁リング22のフランジ部52の上面63に貼り付けられる。
即ち、ベースシート71は、絶縁キャップ21の外周面33(平面33a)と絶縁リング22のフランジ部52の上面63との間の境界Y1を跨ぐように、絶縁キャップ21及び絶縁リング22に貼り付けられる。ベースシート71は、構造物10の座面10aに固定(接着)された絶縁リング22に貼り付けられることで、構造物10の座面10aに一体的に接続されることになる。
ベースシート71には、境界Y1に対応させる位置に破断予定部71aが形成されている。破断予定部71aは、ベースシート71の他の部分よりも脆弱な線状部分である。本実施形態では、破断予定部71aはミシン目である。なお、破断予定部71aは、ベースシート71において優先的に破断される部位を形成するものであればミシン目に限られず、例えば薄肉部や切込部等でもよい。また、ベースシート71に破断予定部71aが設けられていなくてもよい。
検知回路72は、ベースシート71の表面(接着面と反対側)に設けられている。検知回路72は、RFIDチップ73と共に閉回路を形成している。即ち、検知回路72の両端がRFIDチップ73に電気的に接続されている。検知回路72は、破断予定部71aを横断している。即ち、検知回路72は、絶縁キャップ21の外周面33の平面33aと絶縁リング22のフランジ部52の上面63との間の境界Y1を横断する。
RFIDチップ73は、検知回路72に電気的に接続されている。RFIDチップ73は、電源が不要なパッシブRDIDタグである。RFIDチップ73は、検知回路72が断線すると自己の検知情報が書き換えられるように構成されている。即ち、RFIDチップ73は、自己のID情報と、自己に接続された検知回路72が断線されているか否かを示す検知情報とを記憶している。
例えば、RFIDチップ73は、検知回路72が断線している状態では検知情報として「0」を記憶し、検知回路72が断線していない状態では検知情報として「1」を記憶する。RFIDチップ73は、ボルト頭部Baの頂面に対応して配置される。即ち、RFIDチップ73とボルト頭部Baとの間には、絶縁スペーサの役目を果たす絶縁キャップ21が介在する。
アンテナ回路74は、RFIDチップ73に電気的に接続されている。RFIDチップ73は、アンテナ回路74を介して受信した信号に基づいて起電し、アンテナ回路74を介してID情報及び検知情報を外部に無線送信する。アンテナ回路74は、ボルト頭部Baの頂面に対応して配置される。即ち、アンテナ回路74とボルト頭部Baとの間には、絶縁スペーサの役目を果たす絶縁キャップ21が介在する。
トップシート75は、検知回路72とRFIDチップ73とアンテナ回路74とを覆うようにベースシート71に積層されている。トップシート75には、ベースシート71と同様に境界Y1に対応して破断予定部が設けられてもよく、当該破断予定部が設けられていなくてもよい。なお、RFIDセンサ23には、トップシート75が無くてもよい。
RFIDセンサ23は、絶縁キャップ21及び絶縁リング22に境界Y1を跨いで貼り付けられるので、ボルトBが所定角度を超えて緩むと、RFIDセンサ23のうちボルト頭部Baに貼り付けられた部分と、RFIDセンサ23のうち座面10aに貼り付けられた部分との間に相対変位が生じる。そうすると、RFIDセンサ23が歪んでベースシート71が破断予定部71aにて破断し、検知回路72が断線する。検知回路72が断線すると、RFIDチップ73の検知情報が「1」から「0」に書き換えられる。この状態で、リーダ2(図1参照)がアンテナ回路74を介してRFIDチップ73の情報を無線で読み取ることで、ボルトBに所定角度を超えた緩みが発生したか否かを検知することができる。
以上に説明した構成によれば、絶縁キャップ21の嵌合凹部31をボルト頭部Baに嵌合させれば、RFIDセンサ23が絶縁キャップ21を介してボルト頭部Baと相対回転不能に接続されるため、RFIDセンサ23をボルト頭部Baに直接貼り付けずに済む。また、RFIDセンサ23とボルト頭部Baとの間に絶縁キャップ21が介在するため、RFIDセンサ23がボルト頭部Baから電磁的に影響を受けることを防止できる。よって、ボルト頭部Baの汚れにかかわらずボルト頭部Baに対するRFIDセンサ23の動作安定性を向上させることができる。一方、ボルト頭部Baが金属であっても、RFIDセンサ23の動作安定性を向上させることができる。
また、RFIDセンサ23を絶縁キャップ21及び絶縁リング22に貼り付ければよく、構造物10の座面10aに貼り付ける必要がない。よって、絶縁キャップ21及び絶縁リング22をボルト頭部Ba及び座面10aにそれぞれ取り付ける前に、RFIDセンサ23を絶縁キャップ21及び絶縁リング22に予め貼り付けておくことができ、現場での施工を容易化することができる。
また、RFIDセンサ23は、絶縁キャップ21と絶縁リング22のフランジ部52とにわたって貼り付けられるので、RFIDセンサ23の屈曲を極力減らしてRFIDセンサ23の貼り付け安定性を向上させることができる。また、絶縁キャップ21の外周面33の一部に平面33aが形成されており、RFIDセンサ23を絶縁キャップ21の外周面33の平面33aに貼り付けることで、絶縁キャップ21に対するRFIDセンサ23の接着安定性を向上させることができる。
図4(A)は、図2に示す緩み検知装置11の変形例の絶縁キャップ121の縦断面図である。図4(B)は、図4(A)のIVB−IVB線断面図である。図4(A)(B)に示すように、緩み検知装置111の絶縁キャップ121は、アウターキャップ137及びインナーブッシュ138を備える。アウターキャップ137は、非円形の内周面145aが形成された収容凹部145を有する。一例として、収容凹部145の内周面145aは、ギヤ形状であるが多角形状でもよい。アウターキャップ137における収容凹部145の開口側には、図2と同様の円形凹部32が設けられている。
インナーブッシュ138は、アウターキャップ137の収容凹部145の内周面145aと同一又は相似の形状を有する非円形の外周面146を有する。インナーブッシュ138をアウターキャップ137の収容凹部145に内嵌することで、インナーブッシュ138の外周面146がアウターキャップ137の収容凹部145の内周面145aに噛み合う。即ち、インナーブッシュ138は、アウターキャップ137に相対回転不能に嵌合される。なお、内周面145a及び外周面146の噛み合い構造は、図示した構造に限られず、例えばキー構造等であってもよい。
インナーブッシュ138は、ボルト頭部Ba(図2参照)の外周面に相対回転不能に嵌合される非円形の内周面147を有する。インナーブッシュ138の内周面147とアウターキャップ137の収容凹部145の底面145bとが、ボルト頭部Baが嵌合される嵌合凹部131を構成する。このような構成によれば、ボルトサイズの違いに合わせて内径の異なるインナーブッシュ138を用意すれば、ボルトサイズが異なってもアウターキャップ137を共通化することができる。なお、本変形例は、後述する他の実施形態に適用することもできる。
図5(A)は、図2に示す緩み検知装置11の変形例の絶縁リング222の縦断面図である。図5(B)は、図5(A)に示す絶縁リング222の平面図である。図5(A)(B)に示すように、緩み検知装置211の絶縁リング222は、筒部51及びフランジ部252を有する。フランジ部252のうち接着剤35が設けられる下面252a(接着面)には、複数の窪み部252bが形成されている。窪み部252bは、絶縁リング222の径方向外方に向けて開放されている。なお、窪み部252bは、1つでもよい。
このような構成によれば、絶縁リング222が構造物10の座面10a(図2参照)に強固に接着されていても、その接着された絶縁リング222の窪み部252bに、径方向外方から工具を差し込むことで、絶縁リング222を容易に座面10aから剥がすことができる。なお、本変形例は、後述する他の実施形態に適用することもできる。
(第2実施形態)
図6は、第2実施形態に係る緩み検知装置311の斜視図である。なお、第1実施形態と共通する構成については同一符号を付して説明を省略する。図6に示すように、緩み検知装置311は、絶縁キャップ321、絶縁リング22及びRFIDセンサ323を備える。絶縁リング22は、第1実施形態のものと同じである。絶縁キャップ321は、キャップ部336及び鍔部337を備える。キャップ部336は、第1実施形態の絶縁キャップ21と同じ構造を有し、嵌合凹部31(図2参照)を有する。
鍔部337は、キャップ部336から径方向外方に突出している。鍔部337は、平板状である。キャップ部336が絶縁リング22に係止された状態において、鍔部337は、絶縁リング22のフランジ部52の上面63に載置される。鍔部337は、絶縁リング22の周方向において絶縁リング22のフランジ部52の上面63を部分的に露出させる形状を有する。図6の例では、鍔部337は、キャップ部336の外周面33の平面33aの下部から舌状に突出している。
鍔部337は、周方向において絶縁リング22に向けて傾斜したスロープ面337aを有する。スロープ面337aは、周方向における鍔部337の側端面を、鍔部337の上面に垂直な方向に対して傾斜させてなる。スロープ面337aは、鍔部337の底面との間に鋭角をなす。なお、スロープ面337aを形成せずに、周方向における鍔部337の側端面を垂直面としてもよい。
RFIDセンサ323は、その内部構造(積層構造)が第1実施形態のものと同じであるが、その外形が第1実施形態のものと異なる。RFIDセンサ323は、キャップ部336の頂面から、キャップ部336の外周面33(平面33a)、鍔部337の上面及びスロープ面337aを経由し、絶縁リング22の上面63に到達する形状を有する。RFIDセンサ323は、周方向における鍔部337と絶縁リング22との間の境界Y2(具体的には、鍔部337のスロープ面337aと絶縁リング22の上面63との間の境界Y2)を跨ぐように、絶縁キャップ321及び絶縁リング22に対して接着により固定されている。
RFIDセンサ323は、絶縁リング22に対して絶縁キャップ321がボルトB(図2参照)と共にボルト緩み方向(反時計回り)に回転したときに、RFIDセンサ323に引張応力が作用する向きに絶縁リング22に貼り付けられている。具体的には、RFIDセンサ323が跨ぐ境界Y2は、鍔部337から見てボルト締り方向(時計回り側)に位置している。即ち、RFIDセンサ323は、鍔部337から周方向におけるボルト締り側に延びて、絶縁リング22の上面に貼り付けられている。
以上のような構成によれば、RFIDセンサ323が周方向に沿って配置されるため、ボルトB(図2参照)が緩んだときにRFIDセンサ323が破断して検知回路72が断線されやすくなる。キャップ部336の鍔部337にスロープ面337aが形成されていることで、鍔部337と絶縁リング22とにわたってRFIDセンサ323を滑らかに貼り付けることができ、RFIDセンサ323の浮き上がりを防止できる。なお、他の構成は前述した第1実施形態と同様であるため説明を省略する。
図7(A)は、図6に示す緩み検知装置311の第1変形例の絶縁キャップ321Aの平面図である。図7(A)に示すように、絶縁キャップ321Aの鍔部337Aは、キャップ部336から円環フランジ状に突出してもよい。その場合、鍔部337Aには、絶縁リング22のフランジ部52の上面63を露出させる開口337Abが形成される。鍔部337Aの開口337Abの周縁は、図6のスロープ面337aと同様に、絶縁リング22の上面63に向けて傾斜したスロープ面337Aaとすると好適である。
図7(B)は、図6に示す緩み検知装置311の第2変形例の絶縁キャップ321Bの平面図である。図7(B)に示すように、絶縁キャップ321Bの鍔部337Bは、キャップ部336からC形状に突出してもよい。即ち、鍔部337Bは、円環形状の一部に切欠337Bbが形成された形状でもよい。絶縁リング22のフランジ部52の上面63は、切欠337Bbにおいて露出している。切欠337Bbの周縁は、図6のスロープ面337aと同様に、絶縁リング22の上面63に向けて傾斜したスロープ面337Baとすると好適である。
(第3実施形態)
図8は、第3実施形態に係る緩み検知装置411の縦断面図である。なお、第1実施形態と共通する構成については同一符号を付して説明を省略する。図8に示すように、ボルトBは、座金455を介して構造物10に締結されている。座金455は、座金部455a及び被係止部455bを有する。座金部455aには、ボルト軸部Bbが挿通される挿通孔H2が形成されている。座金部455aは、ボルト頭部Baと構造物10の座面10aとの間に挟まれる。被係止部455bは、座金部455aの外周側に設けられ、座面10aから離れる向きに座金部455aから屈曲している。
緩み検知装置411は、絶縁キャップ421、絶縁リング22及びRFIDセンサ23を備える。絶縁リング22及びRFIDセンサ23は、第1実施形態のものと同じである。絶縁キャップ421は、嵌合凹部31の開口側に円形凹部432を備える。円形凹部432の内周面443には、絶縁リング22の被係止部62aに係止される係止部443aが設けられている。絶縁キャップ421には、円形凹部432の底面から円形凹部432の開口側に向けて突出した突出部444が設けられている。突出部444は、絶縁リング22の筒部51よりも径方向内側に配置される。突出部444には、座金455の被係止部455bを係止する係止部444aが形成されている。
絶縁キャップ421が軸線Xに沿ってボルト頭部Baに被せられる際に、係止部444aが被係止部455bを弾性的に乗り越えることで被係止部455bが係止部444aに係止される。即ち、座金455に対して絶縁キャップ421が軸線X周りに相対回転自在かつ軸線X方向に相対変位不能に係止される係止構造が、係止部444a及び被係止部455bによって構成される。この構成によれば、接着剤35(図2参照)の有無にかかわらず、絶縁キャップ421の脱落を好適に防止することができる。なお、他の構成は前述した第1実施形態と同様であるため説明を省略する。
図9(A)は、図8に示す緩み検知装置411の第1変形例の縦断面図である。図9(A)に示すように、第1変形例の絶縁キャップ421Aは、円形凹部432Aの内周面に設けられた係止部443Aaを有する。係止部443Aaは、座金455の被係止部455bを係止する。絶縁キャップ421Aの外周面は、テーパー面部444Aa及び垂直面部444Abを有する。テーパー面部444Aaは、絶縁キャップ421Aの頂面34に連続する。テーパー面部444Aaは、頂面34とのなす角が鈍角になるように傾斜している。垂直面部444Abは、テーパー面部444Aaに対して頂面34側と反対側に連続している。垂直面部444Abは、頂面34に対して垂直である。垂直面部444Abには、被係止部444Abaが設けられている。
第1変形例の絶縁リング422Aの筒部451Aは、絶縁キャップ421Aに外嵌される。絶縁リング422Aの筒部451Aの内周面には、絶縁キャップ421Aの444Abaに係止する係止部462Aaが設けられている。絶縁リング422Aの筒部451Aの外周面は、テーパー状に傾斜したテーパー面部463Aを有する。筒部451Aの外周面は、フランジ部52の上面とのなす角が鈍角になるように傾斜している。絶縁キャップ421Aのテーパー面部444Aaと絶縁リング422Aのテーパー面部463Aとは、面一のスロープ面465を構成する。なお、スロープ面465は、緩み検知装置411の周方向における一部のみに設けられてもよいし、全周に設けられてもよい。
RFIDセンサ23は、絶縁キャップ421Aの頂面34から、スロープ面465を経由し、絶縁リング422Aのフランジ部52の上面63に到達する。RFIDセンサ23は、絶縁キャップ421Aのテーパー面部444Aaと絶縁リング422Aの外周面463Aとの間の境界Y3を跨ぐように、絶縁キャップ421A及び絶縁リング422Aに対して接着により固定されている。
図9(B)は、図8に示す緩み検知装置411の第2変形例の縦断面図である。図9(B)に示すように、第2変形例の絶縁キャップ421Bは、円形凹部432Bの内周面に設けられた係止部443Baを有する。係止部443Baは、絶縁リング22の被係止部62aを係止する。絶縁キャップ421Bには、円形凹部432Bの底面から円形凹部432Bの開口側に向けて突出した突出部444Bが設けられている。突出部444Bは、絶縁リング22の筒部51から径方向内側に離間している。突出部444Bには、径方向外方に突出した被係止部444Baを有する。座金455Bは、被係止部444Baを径方向外方から係止する係止部455Bbを有する。
図9(C)は、図8に示す緩み検知装置411の第3変形例の縦断面図である。図9(C)に示すように、第3変形例の絶縁キャップ421Cは、円形凹部432Cの内周面に設けられた係止部443Caを有する。係止部443Caは、座金455の被係止部455bを係止する。絶縁キャップ421Cの外周面433Cの下部は段差状に縮径している。その外周面433Cの下部には、被係止部433Caが設けられている。絶縁リング422Cは、全体として環状板である。絶縁リング422Cの内周面には、絶縁キャップ421Cの被係止部433Caに係止する係止部422Caが設けられている。なお、他の構成は前述した第1実施形態と同様であるため説明を省略する。
(第4実施形態)
図10は、第4実施形態に係る緩み検知装置511の縦断面図である。なお、第1実施形態と共通する構成については同一符号を付して説明を省略する。図10に示すように、緩み検知装置511は、絶縁キャップ521及びRFIDセンサ23を備えるが、絶縁リング22(図2参照)のようなものを備えない。絶縁キャップ521は、非導電性の合成樹脂からなる。絶縁キャップ521は、嵌合凹部531を有する。
嵌合凹部531は、ボルト頭部Baの多角形の外周面と同一又は相似の形状(多角形)を有する内周面541を備える。嵌合凹部531は、ボルト頭部Baに対して相対回転不能に嵌合する。嵌合凹部531の底面542は、接着剤35によってボルト頭部Baの頂面に接着され得る。絶縁キャップ521は、構造物10の座面10aに対して軸線X周りに相対回転可能である。
RFIDセンサ23は、座面10a(固定面)と絶縁キャップ521との間の境界Y4を跨ぐように絶縁キャップ521及び座面10aに接着により固定されている。この構成によっても、絶縁キャップ521の嵌合凹部531をボルト頭部Baに嵌合させれば、RFIDセンサ23が絶縁キャップ521を介してボルト頭部Baと相対回転不能に接続されるため、RFIDセンサ23をボルト頭部Baに直接貼り付けずに済む。一方で、RFIDセンサ23がボルト頭部Baから電磁的に影響を受けることを防止できる。なお、他の構成は前述した第1実施形態と同様であるため説明を省略する。
図11は、図10に示す緩み検知装置511の変形例の絶縁キャップ521Aの縦断面図である。図11に示すように、ボルト頭部Ba’は、径方向に延びた貫通孔H3を有する。絶縁キャップ521Aは、ボルト頭部Ba’に嵌合した状態でボルト頭部Ba’の貫通孔H3に合致する貫通孔H4を有する。絶縁キャップ521Aをボルト頭部Ba’に嵌合させた状態で、貫通孔H3,H4にピン524A(例えば、割ピン等)が挿通される。これにより、絶縁キャップ521Aがボルト頭部Ba’から脱落することが防止される。
(第5実施形態)
図12は、第5実施形態に係る緩み検知装置611の展開状態での平面図である。図12に示すように、緩み検知装置611は、絶縁シート625、検知回路626、RFIDチップ627、アンテナ回路628及びトップシート629を備える。緩み検知装置611の使用前の状態(展開状態)では、緩み検知装置611は、全体として平板状である。そして、緩み検知装置611の使用時には、平板状の緩み検知装置611は、その必要箇所が折り曲げられて、ボルト頭部Ba及び構造物10の座面10a(図2参照)に貼り付けられる。
絶縁シート625は、頂部625a(第1部)、複数の側部625b(第2部)、複数のフランジ部625c(第3部)、複数の第1ヒンジ部625e及び第2ヒンジ部625fを備える。頂部625aは、ボルト頭部Ba(図2参照)の頂面に対向して配置され、ボルト頭部Baの頂面と同一又は相似の多角形状(例えば、六角形)を有する。頂部625aの裏面には、接着剤が設けられるが、接着剤が設けられなくてもよい。
複数の側部625bは、頂部625aの各辺にそれぞれ連続し、ボルト頭部Baの多角形状の外周面の平坦な各側面と同一又は相似の形状(例えば、矩形)を有する。側部625bの裏面には、接着剤が設けられる。頂部625aと複数の側部625bとの間の各境界には、折り曲げ可能な複数の第1ヒンジ部625eがそれぞれ設けられている。
複数のフランジ部625c,625dは、複数の側部625bからそれぞれ頂部625a側とは反対側に突出している。フランジ部625c,625dの裏面には、接着剤が設けられる。フランジ部625c,625dと隣接する側部625bとの間の各境界には、折り曲げ可能な複数の第2ヒンジ部625fがそれぞれ設けられている。
フランジ部625dは、隣接する側部625bと連続する基部625daと、基部625daとフランジ部625cとの隣接方向に交差する周方向に突出した突出部625dbとを有する。フランジ部625dは、当該周方向において隣接する側部625bよりも長い。突出部625dbは、隣接する側部625bから離間している。基部625daと突出部625dbとの間の境界には、破断予定部625gが形成されている。なお、破断予定部625gは、突出部625dbに形成されてもよい。
検知回路626は、絶縁シート625の表面(接着面と反対側の面)において、破断予定部625gを横断するように、フランジ部625d及び隣接する側部625bに固定されている。RFIDチップ627は、絶縁シート625の表面において、頂部625aに固定され、検知回路626に電気的に接続されている。アンテナ回路628は、絶縁シート625の表面において、頂部625aに固定され、RFIDチップ627に電気的に接続されている。
トップシート629は、検知回路626とRFIDチップ627とアンテナ回路628とを覆うように絶縁シート625に積層されている。トップシート629には、絶縁シート625と同様に破断予定部が設けられてもよく、当該破断予定部が設けられなくてもよい。なお、トップシート629は無くてもよい。また、緩み検知装置611の使用前の状態(保管状態)では、絶縁シート625の裏面(接着面)側に接着剤を覆う剥離シートが設けられてもよい。
緩み検知装置611をボルトBに装着する際には、先ず、絶縁シート625の頂部625aをボルト頭部Baの頂面に載せる。次いで、第1ヒンジ部625eを折り曲げて、絶縁シート625の各側部625bをボルト頭部Baの外周面の平坦な各側面にそれぞれフィットさせて接着にて固定する。そして、第2ヒンジ部625fを折り曲げて、フランジ部625c,625dを座面10a(図2参照)に接着にて固定する。
緩み検知装置611は、ボルトBが所定角度を超えて緩むと、フランジ部625dに引張応力が作用して破断予定部625gにて破断し、検知回路626が断線する。検知回路626が断線すると、RFIDチップ627の検知情報が書き換えられる。この状態で、リーダ2(図1参照)がアンテナ回路628を介してRFIDチップ627の情報を無線で読み取ることで、ボルトBに所定角度を超えた緩みが発生したか否かを検知することができる。
以上に説明した構成によれば、絶縁シート625を第1ヒンジ部625e及び第2ヒンジ部625fで折り曲げて組み立てることで、緩み検知装置611を平板状に簡単に製作しながらも、緩み検知装置611をボルト頭部Baに対して相対回転不能に容易に接続することができる。一方で、検知回路626、RFIDチップ627及びアンテナ回路628は、ボルト頭部Ba又は座面10aとの間に絶縁シート625を介在させているため、検知回路626、RFIDチップ627及びアンテナ回路628がボルト頭部Ba又は座面10aから電磁的に影響を受けることを防止できる。
なお、本発明は前述した実施形態及び変形例に限定されるものではなく、その構成を変更、追加、又は削除することができる。例えば、1つの実施形態又は変形例の一部の構成は、その実施形態又は変形例の他の構成から分離して任意に抽出可能であり、1つの実施形態又は変形例の一部の構成を他の実施形態又は変形例に適用してもよい。また、ボルト緩み時に断線する電気回路は、検知回路の代わりにアンテナ回路としてもよい。即ち、RFIDリーダがRFIDチップと通信できない状態になったときに、アンテナ回路が断線するボルト緩みが発生したと判断する構成としてもよい。また、回転締結部の材質は金属としたが、電磁的に影響を与えない材質としてもよい。例えば、セラミックや樹脂でもよい。
10 構造物
10a 座面(固定面)
11,111,211,311,411,511,611 緩み検知装置
21,121,321,421,521 絶縁キャップ
22,222 絶縁リング
23,323 RFIDセンサ
31,531 嵌合凹部
32,432 円形凹部
33a 平面
43a 係止部
51 筒部
52,252 フランジ部
62a 被係止部
63 上面(固定面)
71 ベースシート
72,626 検知回路(電気回路)
73,627 RFIDチップ
74,628 アンテナ回路(電気回路)
137 アウターキャップ
138 インナーブッシュ
145 収容凹部
252b 窪み部
336 キャップ部
337 鍔部
337a スロープ面
455 座金
625 絶縁シート
625a 頂部(第1部)
625b 側部(第2部)
625c フランジ部(第3部)
625d フランジ部(第3部)
625e 第1ヒンジ部
625f 第2ヒンジ部
625g 破断予定部
B,B’ ボルト(回転締結具)
Ba,Ba’ ボルト頭部
H4 貫通孔
H1 収容孔
H2 挿通孔
H3,H4 貫通孔
X 軸線
Y1〜Y4 境界

Claims (11)

  1. 軸線周りに回転して構造物の座面に軸力を伝達する回転締結具の緩みを検知する装置であって、
    絶縁キャップと、RFIDセンサと、を備え、
    前記絶縁キャップは、前記回転締結具の非円形の外周面に嵌合する非円形の内周面が形成された嵌合凹部を有し、
    前記RFIDセンサは、
    前記座面に一体化された固定部材の表面又は前記座面からなる固定面と、前記絶縁キャップと、の間の境界を跨ぐように、前記絶縁キャップ及び前記固定面に一体的に接続されるベースシートと、
    前記ベースシート上に形成されて前記境界を横断する電気回路と、
    前記電気回路に電気的に接続されたRFIDチップと、を有する、回転締結具の緩み検知装置。
  2. 前記回転締結具が配置される収容孔を含み、前記座面に固定される絶縁リングを更に備え、
    前記絶縁リングは、前記固定部材であり、
    前記絶縁キャップ及び前記絶縁リングは、互いに前記軸線周りに相対回転自在かつ前記軸線方向に相対変位不能に係止される係止構造を有し、
    前記ベースシートは、前記絶縁リングに貼り付けられることで前記座面に一体的に接続される、請求項1に記載の回転締結具の緩み検知装置。
  3. 前記絶縁キャップは、前記嵌合凹部の開口側に設けられ且つ前記嵌合凹部と同心状の円形凹部を有し、
    前記絶縁リングは、前記円形凹部に内嵌される筒部と、前記筒部から前記絶縁キャップを径方向外方に越えて突出するフランジ部と、を有し、
    前記係止構造は、前記円形凹部の内周面に設けられた係止部と、前記筒部の外周面に設けられた被係止部と、を有し、
    前記ベースシートは、前記絶縁キャップと前記絶縁リングの前記フランジ部とにわたって貼り付けられている、請求項2に記載の回転締結具の緩み検知装置。
  4. 前記絶縁リングは、前記座面に接着される接着面と、前記接着面側に形成され且つ前記絶縁リングの径方向外方に向けて開放された窪み部と、を有する、請求項2又は3に記載の回転締結具の緩み検知装置。
  5. 前記絶縁キャップは、前記嵌合凹部を有するキャップ部と、前記キャップ部から径方向外方に突出して前記絶縁リングに載置される鍔部と、を有し、
    前記鍔部は、前記絶縁リングの周方向において前記絶縁リングを部分的に露出させる形状を有し、
    前記ベースシートは、前記周方向における前記鍔部と前記絶縁リングとの間の境界を跨ぐように、前記絶縁キャップ及び前記絶縁リングに固定される、請求項2乃至4のいずれか1項に記載の回転締結具の緩み検知装置。
  6. 前記鍔部は、前記周方向において前記絶縁リングに向けて傾斜したスロープ面を有する、請求項5に記載の回転締結具の緩み検知装置。
  7. 前記絶縁キャップの外周面の一部に、平面が形成されている、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の回転締結具の緩み検知装置。
  8. 前記絶縁キャップは、非円形の内周面を含む収容凹部を有するアウターキャップと、前記収容凹部に相対回転不能に嵌合される非円形の外周面及び前記回転締結具の前記外周面に相対回転不能に嵌合される非円形の内周面を有するインナーブッシュと、を有し、
    前記インナーブッシュの前記内周面が、前記嵌合凹部の前記内周面である、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の回転締結具の緩み検知装置。
  9. 前記軸線が通過する挿通孔が形成された座金を更に備え、
    前記絶縁キャップ及び前記座金は、互いに前記軸線周りに相対回転自在かつ前記軸線方向に相対変位不能に係止される係止構造を有する、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の回転締結具の緩み検知装置。
  10. 前記回転締結具は、径方向に延びた貫通孔を有し、
    前記絶縁キャップは、前記貫通孔に合致する貫通孔を有する、請求項1乃至9のいずれか1項に記載の回転締結具の緩み検知装置。
  11. 軸線周りに回転して構造物の座面に軸力を伝達する回転締結具の緩みを検知する装置であって、
    前記回転締結具の頂面に対向して配置される第1部と、前記第1部に連続し且つ前記回転締結具の非円形の外周面にフィットさせる複数の第2部と、前記第1部と前記複数の第2部との間の各境界をそれぞれ折り曲げ可能に構成した複数の第1ヒンジ部と、前記複数の第2部にそれぞれ連続し且つ前記座面に固定される複数の第3部と、前記複数の第2部と隣接する前記第3部との間の各境界をそれぞれ折り曲げ可能に構成した複数の第2ヒンジ部と、を有し、前記第2ヒンジ部又は前記第3部に破断予定部が形成されてなる絶縁シートと、
    前記破断予定部を横断するように、前記複数の第2部の1つ及び前記1つに隣接する前記第3部に固定された電気回路と、
    前記第1部に固定されて前記電気回路に電気的に接続されたRFIDチップと、を備える、回転締結具の緩み検知装置。
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