JP2021105405A - 管内移動体 - Google Patents
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Abstract
【課題】比較的に簡易な構造により全体の小型化を図りつつ、直管状のみならず、屈曲、分岐、段差を有する様々な管路内での高速移動を可能にすること。【解決手段】管内移動体10は、中心軸C回りに回転可能な前後の脚車輪部11,12と、脚車輪部11,12の間に配置された中央部14とを有する。各脚車輪部11,12は、周方向に沿う複数箇所に設けられた車輪20を含む。車輪20は、ガス管Gの内壁面に接触した状態で脚車輪部11,12が回転しながら螺旋状に転動可能となるように傾いた方向に配置され、前後の脚車輪部11,12が逆方向に回転したときに同一方向に転動するように前後逆向きに配置される。中央部14は、前側の脚車輪部11を回転させるための前側駆動機構と、後側の脚車輪部12を回転させるための後側駆動機構とを備え、前後の脚車輪部11,12の動作が相殺されると、中心軸C回りに自転可能な構造をなす。【選択図】 図1
Description
本発明は、ガス管等の管路内を自走可能な管内移動体に関する。
地中に埋設されたガス管に腐食等の異常が発生した際、その異常の箇所と状況を確認するには、ガスの供給を停止した状態で、道路の掘削作業が必要となり、多大な作業時間や大掛かりな作業が必要となる。そこで、道路掘削をせず、また、ガス供給停止を行わずに、ガス管内の状態を検出できるように、ガス管内を走行可能な移動体として、特許文献1及び非特許文献1に提案された装置が知られている。
前記特許文献1には、遠隔操作により配管内を移動して周囲の状態をカメラで撮像する自走式管内検査カメラ装置が開示されている。この自走式管内検査カメラ装置は、複数種の管径変換アダプタを選択的に取り付け、種々のサイズの配管の内壁に動輪を接触させながら、配管内を自走可能となっている。
前記非特許文献1には、配管内を螺旋駆動する管内移動ロボットが開示されている。この管内移動ロボットは、配管内壁を転動する車輪を含む前部ユニットと、前部ユニットを屈曲させるステアリング動作を可能に前部ユニットに繋がる中部ユニットと、中部ユニットに繋がる後部ユニットとを備えている。後部ユニットには、中部ユニット内の機構を通じて前部ユニットの車輪を駆動させる駆動用モータと、ロボットの経路を変える際に駆動する経路選択用モータとが配置されている。この管内移動ロボットは、駆動用モータの駆動により配管内で前進若しくは後退する一方、経路選択用モータの駆動により次のように動作可能な構造となっている。すなわち、経路選択用モータが駆動したときに、前部ユニットが横方向に屈曲可能なスペースがあれば、前部ユニットを中部ユニットに対して屈曲させる一方、前述のスペースがなければ、前部ユニット及び中部ユニットを一体的にロール回転させる構造となっている。
西村太貴他「経路選択可能な螺旋駆動型管内移動ロボットの開発」ロボティックス・メカトロニクス講演会講演概要集2012、2012年5月、2P1−L09
ガス管内部には、多くの屈曲、分岐、段差を有する箇所等が存在し、ガス管の内部を奥に向かって自律移動させるには、それら箇所を通過できるような構造の移動体が必要となる。ガス管には、道路下等の地中に埋設される本支管や、当該本支管から分岐して使用者の敷地まで延びる供給管や、当該供給管からガスメータまでの灯外内管等の種類がある。ここで、本支管は、直径50mm程度に設けられ、地中に併存する水道管や堅穴を回避するために、上下左右に屈曲する形状を有する。一方、供給管や灯外内管は、直径25mm程度に設けられ、より多くの屈曲箇所を有する。
前記特許文献1の装置にあっては、その構造上、ガス管の垂直部分や複雑な形状の部分で前進不能になり易く、当該前進を可能にする機構を搭載すると装置全体の更なる大型化を招来し、直径25mm〜50mm程度のガス管内に収まらなくなる。また、この装置にあっては、内径の異なるガス管内を走行する際に、当該内径に応じた管径変換アダプタを地上で交換する必要があり、ねじ継手が設けられた部分等、管径変化のある部分を連続的に通過することができない。
前記非特許文献1のロボットは、前部ユニットの車輪のみが駆動輪となり、ガス管の内壁に接触した状態で螺旋状の軌跡を描きながら、前進若しくは後退する構造となっている。このため、例えば、T字管の分岐部分等、ガス管の内壁面が部分的に開放しているような部分に、前部ユニットの車輪が達したときには、当該車輪が前記内壁面に接触不能となり、ロボットの前進若しくは後退ができなくなる。また、前述した中部ユニットの構造上、ロボットを屈曲させる動作と、ロボットの屈曲方向を変換させるロール回転動作とを同時に行うことができない。従って、前記非特許文献1のロボットにあっては、その構造上、ロボットをガス管内で高速移動させるのに限界がある。
本発明は、このような課題を解決するために案出されたものであり、その目的は、比較的に簡易な構造により全体の小型化を図りつつ、直管状のみならず、屈曲、分岐、段差を有する様々な管路内での高速移動を可能にする管内移動体を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明は、主として、管路内を移動する管内移動体において、所定の回転軸回りに回転可能となるように、前側及び後側それぞれに設けられた脚車輪部と、これら前後の脚車輪部の間に配置された中央部とを備え、前記各脚車輪部は、周方向に沿う複数箇所に設けられた車輪と、これら車輪を支持する車輪支持体とを備え、前記車輪は、前記管路の内壁面に接触した状態で前記脚車輪部が回転しながら前記内壁面を螺旋状に転動可能となるように、管内移動体の直進方向に対する垂直面から所定の角度分傾いた方向に沿って配置されるとともに、前記脚車輪部が前後で逆方向に回転したときに同一方向に転動するように前後逆向きに配置され、前記車輪支持体は、前記内壁面に前記車輪を接触させるように前記車輪を支持可能な構造をなし、前記中央部は、前側の前記脚車輪部を回転させる方向の駆動力を当該脚車輪部に付与する前側駆動機構と、後側の前記脚車輪部を回転させる方向の駆動力を当該脚車輪部に付与する後側駆動機構とを備えるとともに、これら前側駆動機構及び後側駆動機構により、前後の前記脚車輪部を相互に同一方向に回転させる方向の駆動力が当該各脚車輪部に付与され、これら前後の脚車輪部の動作が相殺されると、前記回転軸回りに自転可能な構造をなす、という構成を採っている。
なお、本特許請求の範囲及び本明細書において、特に明記しない限り、位置若しくは方向を示す用語である「前」は、移動体が管路内を奥に向かって移動する際の進行方向における「前」を意味し、「後」は、同進行方向における「後」を意味する。「横方向」は、前記進行方向に直交する一の直線方向を意味し、「ロール方向」は、前後方向に延びる管内移動体の中心軸回りの方向を意味する。
本発明によれば、それぞれ独立して駆動可能な脚車輪部が前後に設けられているため、管路内をより高速に前進若しくは後退させる移動が可能となる。また、このような構造により、例えば、管路の内壁面が部分的に開放している分岐部に前側の脚車輪部が達し、その車輪が前記内壁面に非接触となったときでも、管路の内壁面に接触する後側の脚車輪部を使って、管内移動体を前進させることができ、この点においても、管内移動体の高速移動が可能になる。加えて、鉛直方向に延びる管路内の移動も可能になる。更に、前側駆動機構及び後側駆動機構により、移動モードと方向転換モードとを選択的に実現可能となるため、モータ等の駆動装置や部品構成を最小限とし、装置の小型化を促進することができる。また、以上のように、全体の小型化による軽量化と、前後の脚車輪部による駆動力の高出力化とが促進されることにより、センサ類やカメラ等の他の機器を管内移動体に搭載する際の許容重量が増大し、移動体の汎用性をより高めることができる。
また、前側駆動機構及び後側駆動機構により、管内移動体全体をロール方向に回転させる方向転換を行いながら、屈曲駆動機構によって管内移動体を屈曲させる動作を同時に行うことができ、この点からも、管路内で屈曲や分岐する部分における管内移動体の移動をより速くすることが可能になる。
更に、車輪支持体として、付勢部材を含むパンタグラフ構造を採用することにより、ガス管のねじ継手等、管路内に段差を有する部分を管内移動体が通過する際にも、内径の異なる管路の内壁面に受動的に車輪を接触させることができる。従って、当該車輪支持体を備えた管内移動体では、比較的簡易な構造により、段差を有する管径変化部分の移動を難なく行うことができる。加えて、パンタグラフ構造により、コンパクトな装置構成としつつ、管路の径方向における車輪の移動範囲をより多く確保することが可能になる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1には、本実施形態に係る管内移動体の概略斜視図が示されており、図2は、前記管内移動体の概略分解斜視図が示されている。また、図3(A)は、前記管内移動体の概略平面図であり、(B)は、前記管内移動体の概略側面図である。これらの図における前記管内移動体10は、管路としてのガス管内を自律移動(走行)可能に設けられるとともに、図示しないカメラやセンサ等の管内検出用機器が搭載される。なお、当該管内検出用機器で取得したガス管内の状況等に関する各種情報は、有線通信若しくは無線通信を通じてガス管の外部でモニタリングされる。
前記管内移動体10は、図1の直線姿勢で前後方向に延びるその中心軸Cを回転軸として、当該回転軸回りに回転可能となるように、前後それぞれに設けられた脚車輪部11,12と、これら前後の脚車輪部11,12の間に配置された中央部14とにより構成される。
前側に位置する前記脚車輪部11は、図4及び図5にも示されるように、周方向に沿う3箇所に等間隔で配置された車輪ユニット16と、これら各車輪ユニット16を保持する保持体17と、保持体17の端部に一体的に固定されるギアユニット18とにより構成される。
前記各車輪ユニット16は、ガス管の内壁を転動可能となるように、平行配置された2個の1組の車輪20と、これら車輪20を支持する車輪支持体21と、車輪支持体21に一体的に取り付けられ、保持体17の表面に移動不能に取り付けられるベースプレート22とを備えている。
前記車輪支持体21は、車輪20がベースプレート22に対して離間接近する高さ方向に変位可能となるように、車輪20を支持するパンタグラフ構造をなす。すなわち、この車輪支持体21は、図6(A)、(B)に示されるように、車輪20が回転可能に支持される頂部側を高さ方向に移動可能とする拡縮動作を可能に構成された菱形のリンク24と、所定範囲内における車輪20の高さ方向への直線移動を補助するガイド25とを備えている。
リンク24の支点となる軸部分24Aには、車輪20がベースプレート22に対して離れる方向にリンク24を動作させる付勢力が付与されるトーションばね等の付勢部材(図示省略)が設けられている。
前記ガイド25は、車輪20を回転可能に支持するロッド27と、当該ロッド27が所定範囲内で高さ方向に進退可能にロッド27を受容する受容体28とからなる。
前記保持体17は、図5等に示されるように、ほぼ長方形状をなす3箇所の側面17Aを含む本体と、当該本体の頂面及び底面に取り付けられる付属プレート17Bからなるほぼ正三角柱状をなす。また、保持体17には、その中心部分で前後方向に貫通する丸穴状の貫通穴30が形成されている。各側面17Aには、各車輪ユニット16のベースプレート22が固定され、これにより、周方向に等間隔となる3箇所に車輪ユニット16が配置されることとなる。ここで、各車輪ユニット16における2個1組の車輪20は、管内移動体10の直進方向に対する垂直面との間に30度の角度をなすように、傾いた方向に沿って配置されている。なお、当該角度は、後述する管内移動体10の螺旋移動を可能にする限りにおいて、種々の角度に変更することもできる。
前記ギアユニット18は、図5に示されるように、保持体17の一端側に固定されるギアホルダー31と、ギアホルダー31に相対回転不能に保持されるギア本体32とからなり、当該ギアユニット18には、その延出方向両端側で開放する貫通穴33が形成されている。この貫通穴33は、丸穴状をなし、ギアユニット18が保持体17と一体化されたときに、その貫通穴30に連なって通じるようになっている。
後側に位置する前記脚車輪部12は、図1〜図3に示されるように、その配置の向きを除き、前側に位置する脚車輪部11とほぼ同一構造となっており、同脚車輪部11と同一の構成部分については、同一符号を用い説明を省略する。ここで、前後の脚車輪部11,12は、車輪20をガス管の内壁面に接触させた状態で、中心軸C回りに相互に反対方向に回転させたときに、ガス管の内壁面を転動する各車輪20の走行軌跡が同一の回転方向の螺旋状となるように、前後に反転した前後逆向きに配置される。特に限定されるものではないが、本実施形態では、図3等に示されるように、前後の脚車輪部11,12が、前後(図3(A)(B)中左右)で線対称となる向きで配置されている。なお、前記脚車輪部11,12の態様としては、前記逆方向の回転により、螺旋状の走行軌跡で管路の内壁面を転動可能な限りにおいて、本実施形態に対し、各車輪ユニット16の構成数、複数箇所での車輪20の設置数等を変更可能である。
前記中央部14は、図2等に示されるように、前後の各脚車輪部11,12における前記貫通穴30,33にそれぞれ相対回転可能に挿通され、相互に非接続となる前後の車軸35,35と、これら車軸35を相対回転不能に支持する軸支部材36と、前側の脚車輪部11に繋がる第1の駆動ユニット38と、当該第1の駆動ユニット38に対して横方向に揺動可能に繋がるとともに、後側の脚車輪部12に繋がる第2の駆動ユニット39とを備えている。
前記第1の駆動ユニット38は、前記中心軸Cと軸線が一致する前側の車軸35に対して、中心軸C回りに前側の脚車輪部11全体を回転させる機構を有している。具体的に、この第1の駆動ユニット38は、図2、図3及び図7等に示されるように、前側の脚車輪部11を回転させる駆動源となる前側の回転用モータ41と、回転用モータ41を保持するとともに、前側の軸支部材36が固定されるホルダ42と、回転用モータ41の回転軸に一体回転可能に取り付けられ、前側の脚車輪部11のギア本体32に噛合する駆動ギア43とを備えている。
前記第2の駆動ユニット39は、前記中心軸Cと軸線が一致する後側の車軸35に対して、中心軸C回りに後側の脚車輪部12を回転させるとともに、第1の駆動ユニット38との間で相互に横方向に揺動可能となる動力を発生させる機構を有している。具体的に、この第2の駆動ユニット39は、後側の脚車輪部12を回転させる駆動源となる後側の回転用モータ45と、横方向に揺動させる動力源となるサーボモータ等の屈曲用モータ46と、これら回転用モータ45及び屈曲用モータ46を保持するとともに、後側の軸支部材36が固定されるホルダ47と、後側の回転用モータ45の回転軸に一体回転可能に取り付けられ、後側の脚車輪部12のギア本体32に噛合する駆動ギア48と、屈曲用モータ46の回転軸に一体回転可能に取り付けられるとともに、第1の駆動ユニット38のホルダ42の底面側に固定される接続部材49と、を備えて構成されている。
以上の構成により、第1の駆動ユニット38は、前側の脚車輪部11を回転させる方向の駆動力を脚車輪部11に付与する前側駆動機構として機能する。また、第2の駆動ユニット39は、後側の脚車輪部12を回転させる方向の駆動力を脚車輪部12に付与するとともに、前後の脚車輪部11,12を横方向に相対回転させる駆動力を発生する後側駆動機構として機能するとともに、図8に示されるように、これら脚車輪部11,12を相対的に屈曲させて全体の姿勢を変化させる屈曲駆動機構としても機能する。
なお、これら各駆動ユニット38,39の構成は、図示例に限定されるものではなく、同様の作用を奏する限りにおいて、様々なアクチュエータを含む様々な機構等に代替可能である。
また、特に限定されるものではないが、前後の各車軸35は、延出方向両端側が開放する中空の丸パイプ状をなす。ここで、図示省略しているが、各モータ41、45、46等に繋がってガス管の外側まで延びるケーブル等は、車軸35の内部空間に収容されるようになっており、これによって、後述する各種回転動作時におけるケーブルの絡まりを防ぐことができる。
以上のように構成された管内移動体10は、次のように動作する。
先ず、作業者の手作業等により、ガス管の開放部分からガス管内に管内移動体10が挿入される。この際、前後の脚車輪部11,12の各車輪20を作業者の手で押さえながら、パンタグラフ構造をなす車輪支持体21を収縮した状態とし、脚車輪部11,12の全体外径が最小となる状態にされる。そして、ガス管の内部に管内移動体10が挿入され、ガス管の内壁面に各車輪20が接触していないと、車輪支持体21に設けられた前記付勢部材(図示省略)による付勢力により、車輪支持体21が展開されて拡張し、各車輪20がガス管の内壁面に当接した状態となる。
ガス管内では、その形状に応じ、次の各モードでの管内移動体10の移動が可能となる。
先ず、ガス管G内の直管部等においては、図9(A)に示されるように、管内移動体10が直線姿勢となる状態で、第1及び第2の駆動ユニット38,39により、前後の脚車輪部11,12を相互に逆方向に回転させて管内移動体10を直進させる直進移動モードでの移動がなされる。ここで、管内移動体10を前方(同図中右方)に直進させる前進モードでは、前側の回転用モータ41の駆動により、前側の脚車輪部11を車軸35回りの所定の一方向に正回転させる一方、後側の回転用モータ45の駆動により、後側の脚車輪部12を車軸35回りに前側の脚車輪部11と反対方向に逆回転させる。すなわち、このとき、前後の脚車輪部11,12が相互に反対方向に回転し、前述したように、前後の脚車輪部11,12における車輪20の配置が前後で反転していることから、各車輪20がガス管Gの内壁面を螺旋状の軌道に沿って同一方向に転動しながら、管内移動体10がガス管内を前方に直進する。
一方、ガス管G内の直管部等で移動体10を後方に直進させる後退モードにおいては、前述の前進モードに対し、前後の回転用モータ41,45での回転駆動方向をそれぞれ逆にし、前側の脚車輪部11を車軸35回りに逆回転させる一方、後側の脚車輪部12を車軸35回りに正回転させる。すると、車輪20がガス管の内壁面を螺旋状の軌道に沿って、前進モードに対して逆方向に転動しながら、管内移動体10がガス管内を後方に直進する。
また、図9(B)に示されるように、屈曲部やT字管等のガス管G内を進行する場合には、前後の脚車輪部11,12を相対的に横方向に変位させて、管内移動体10全体を屈曲姿勢に変化させる屈曲モードでの動作が行われる。この際、直線姿勢の管内移動体10を全体的に中心軸C回りに回転させ、その屈曲方向を周方向で変化させる方向転換モードでの動作が適宜行われる。
前記屈曲モードでは、屈曲用モータ46の駆動により、第1及び第2の駆動ユニット38,39を相対的に揺動させることで、それらに繋がる前後の脚車輪部11,12を相対的に横方向に所定量回転させることにより、管内移動体10を図9(A)の直線姿勢から同図(B)の屈曲姿勢に変化させる。
前記方向転換モードでは、管内移動体10を前記直線姿勢にした状態で、図9(C)に示されるように、前進モードや後退モードである直進モードの際とは異なり、前後の回転用モータ41,45の駆動方向を同一方向にすることで、前後の脚車輪部11,12を車軸35回りに相互に同一方向に回転させる。このとき、前述したように、前後の脚車輪部11,12における車輪20の配置が前後で反転していることから、ガス管Gの内壁面に各車輪20が接触した状態で、前後の脚車輪部11,12が相互に逆方向に進行するように作用し、前後の脚車輪部11,12の動作が相殺され、前後の車輪20にブレーキがかかる。これにより、前後の脚車輪部11、12における各車軸35,35回りの回転が阻止され、各回転用モータ41,45の動力が中央部14に伝達され、当該中央部14全体が、前後の車軸35,35の中心軸C回りのロール方向に自転することになる。つまり、各回転用モータ41,45の動力により、各駆動ギア43,48が、回転しない脚車輪部11、12側のギア本体32に沿って転動しながら、駆動ギア43,48とそれぞれ一体化された各車軸35,35を相互に同一方向に回転させることで、中央部14全体が脚車輪部11、12に対してロール回転する。このように、中央部14が自転することで、第1及び第2の駆動ユニット38,39が揺動する面を周方向に回転させることができ、回転用モータ41,45の駆動量や駆動方向等の駆動状態を調整することで、管内移動体10の屈曲方向をガス管Gの周方向で自在に変化させることができる。
管径が変化するガス管Gのねじ継ぎ手の部位等、ガス管Gの内壁面に段差が生じているような部位を管内移動体10が通過する際には、パンタグラフ構造の車輪支持体21が、車輪20が常にガス管Gの内壁面に接触するように動作する。すなわち、車輪支持体21は、ガス管Gの内壁面に離間接近する径方向に伸縮動作可能に構成されるとともに、前記付勢部材により、車輪20が内壁面の方向に付勢されるため、ガス管Gの内径に応じて内壁面に接触可能に車輪20の位置が受動的に調整される。
なお、管内移動体10は、図示しない制御装置により、所望の条件に応じて各モータ41,45,46の駆動指令がなされ所望の動作を行うように制御される。本発明においては、特に限定されるものではないが、当該制御装置は、管内移動体10に搭載され、ガス管G側の地上側からの遠隔操作に基づき、或いは、完全自動により、管内移動体10の動作を制御可能に設けられ、及び/又は、ガス管G側の地上側に配置され、有線通信若しくは無線通信により、管内移動体10の動作を制御可能に設けられる。
また、前記管内移動体10としては、前述したガス管Gの検査等のための走行に限らず、種々の用途で、他の配管やトンネル等を含む他の管路内を移動する移動体としての利用も可能である。
その他、本発明における装置各部の構成は図示構成例に限定されるものではなく、実質的に同様の作用を奏する限りにおいて、種々の変更が可能である。
10 管内移動体
11 脚車輪部
12 脚車輪部
20 車輪
21 車輪支持体
38 第1の駆動ユニット(前側駆動機構)
39 第2の駆動ユニット(後側駆動機構、屈曲駆動機構)
C 中心軸(回転軸)
G ガス管(管路)
11 脚車輪部
12 脚車輪部
20 車輪
21 車輪支持体
38 第1の駆動ユニット(前側駆動機構)
39 第2の駆動ユニット(後側駆動機構、屈曲駆動機構)
C 中心軸(回転軸)
G ガス管(管路)
Claims (5)
- 管路内を移動する管内移動体において、
所定の回転軸回りに回転可能となるように、前側及び後側それぞれに設けられた脚車輪部と、これら前後の脚車輪部の間に配置された中央部とを備え、
前記各脚車輪部は、周方向に沿う複数箇所に設けられた車輪と、これら車輪を支持する車輪支持体とを備え、
前記車輪は、前記管路の内壁面に接触した状態で前記脚車輪部が回転しながら前記内壁面を螺旋状に転動可能となるように、管内移動体の直進方向に対する垂直面から所定の角度分傾いた方向に沿って配置されるとともに、前記脚車輪部が前後で逆方向に回転したときに同一方向に転動するように前後逆向きに配置され、
前記車輪支持体は、前記内壁面に前記車輪を接触させるように前記車輪を支持可能な構造をなし、
前記中央部は、前側の前記脚車輪部を回転させる方向の駆動力を当該脚車輪部に付与する前側駆動機構と、後側の前記脚車輪部を回転させる方向の駆動力を当該脚車輪部に付与する後側駆動機構とを備えるとともに、これら前側駆動機構及び後側駆動機構により、前後の前記脚車輪部を相互に同一方向に回転させる方向の駆動力が当該各脚車輪部に付与され、これら前後の脚車輪部の動作が相殺されると、前記回転軸回りに自転可能な構造をなすことを特徴とする管内移動体。 - 前記前側駆動機構及び前記後側駆動機構は、前後の前記脚車輪部を相互に逆方向に回転させて管内移動体を直進させる直進移動モードと、前後の前記脚車輪部を相互に同一方向に回転させて管内移動体全体をロール方向に回転させる方向転換モードとによる駆動を選択的に行えるように構成されることを特徴とする請求項1記載の管内移動体。
- 前記中央部は、前後の前記脚車輪部を横方向に相対回転させる駆動力を発生し、これら前後の脚車輪部を相対的に屈曲させて全体の姿勢を変化させる屈曲駆動機構を更に備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の管内移動体。
- 前記車輪は、前後の前記脚車輪部の間で線対称となるように配置されることを特徴とする請求項1、2又は3記載の管内移動体。
- 前記車輪支持体は、前記内壁面に対して離間接近する方向に変位可能に前記車輪を支持するパンタグラフ構造をなし、前記車輪を前記内壁面に接触させる方向に付勢する付勢部材が設けられていることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の管内移動体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019235650A JP2021105405A (ja) | 2019-12-26 | 2019-12-26 | 管内移動体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019235650A JP2021105405A (ja) | 2019-12-26 | 2019-12-26 | 管内移動体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2021105405A true JP2021105405A (ja) | 2021-07-26 |
Family
ID=76918802
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019235650A Pending JP2021105405A (ja) | 2019-12-26 | 2019-12-26 | 管内移動体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2021105405A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114962853A (zh) * | 2022-05-10 | 2022-08-30 | 西南石油大学 | 换挡调节式管道机器人 |
KR20230042943A (ko) * | 2021-09-23 | 2023-03-30 | 청주대학교 산학협력단 | 파이프 탐사 가이드 장치 |
-
2019
- 2019-12-26 JP JP2019235650A patent/JP2021105405A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20230042943A (ko) * | 2021-09-23 | 2023-03-30 | 청주대학교 산학협력단 | 파이프 탐사 가이드 장치 |
KR102598148B1 (ko) * | 2021-09-23 | 2023-11-06 | 청주대학교 산학협력단 | 파이프 탐사 가이드 장치 |
CN114962853A (zh) * | 2022-05-10 | 2022-08-30 | 西南石油大学 | 换挡调节式管道机器人 |
CN114962853B (zh) * | 2022-05-10 | 2023-05-23 | 西南石油大学 | 换挡调节式管道机器人 |
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