JP2021104957A - 水中油型乳化化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】化粧塗布膜がマットな仕上がりとなり、ぎらつきが低減され、また、しっとり感、シミに対するカバー力に優れた、水中油型乳化化粧料を提供する。【解決手段】次の成分(A)、(B)及び(C):(A)スクワランと相溶しない不揮発性シリコーン油 0.1〜30質量%、(B)ポリアクリルアミド化合物 0.1〜5質量%、(C)疎水化処理された着色顔料 0.01〜30質量%を含有する水中油型乳化化粧料。【選択図】なし

Description

本発明は、水中油型乳化化粧料に関する。
水中油型乳化化粧料は、みずみずしく、さっぱりとした使用感であることなどから、種々の日焼け止め化粧料や、メイクアップ化粧料などが検討されている。
例えば、特許文献1には、(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体、水溶性高分子、紫外線防御剤を含有する水中油乳化型日焼け止め料が、化粧持ちに優れながら、肌への負担感がなく、べたつきがなく、洗浄性、経時安定性にも優れることが記載されている。
特開2014−73973号公報
しかしながら、特許文献1の水中油型乳化化粧料では、塗布後の化粧塗膜に不自然な光沢があり、油によるぎらつきが感じられるという課題があった。また、しっとり感が十分ではなく、シミに対するカバー力にも劣るものであった。
本発明者は、特定の不揮発性シリコーン油と、ポリアクリルアミド化合物、疎水化処理された着色顔料を組合わせて用いることにより、前記課題を解決した水中油型乳化化粧料が得られることを見出した。
本発明は、次の成分(A)、(B)及び(C):
(A)スクワランと相溶しない不揮発性シリコーン油 0.1〜30質量%、
(B)ポリアクリルアミド化合物 0.1〜5質量%、
(C)疎水化処理された着色顔料 0.01〜30質量%
を含有する水中油型乳化化粧料に関する。
本発明の水中油型乳化化粧料は、化粧料を塗布した後の仕上がりにマット感が得られ、ぎらつきが低減され、また、しっとり感、シミに対するカバー力に優れたものである。
本発明で用いる成分(A)は、スクワランと相溶しない不揮発性シリコーン油である。
不揮発性とは、油剤1gを直径48mmのガラスシャーレに広げ、25℃、常圧で24時間放置後の質量減少率が1%以下のものをいう。シリコーン油は、ジメチルポリシロキサン等の直鎖状シリコーン油のほか、フェニル変性シリコーン、メチルハイドロジェンポリシロキサン等の置換基を有する変性シリコーンであっても良い。
また、スクワランと相溶しないとは、シリコーン油とスクワランを質量比1:1で混合し、手で持ってストローク回数120回/分、ストローク幅30cmで、30秒間撹拌混合した後、さらにボルテックスミキサーで30秒撹拌し、1分静置して、その状態を観察したとき、白濁状態となるものである。このようなシリコーン油は、時間の経過とともに、2層に分離する。
成分(A)としては、スクワランと相溶しないことで、化粧料を塗布した後の仕上がりのマット感を向上させる観点から、少なくともジメチルポリシロキサンを含むのが好ましい。
また、成分(A)は、スクワランと相溶しないことで、化粧料を塗布した後の仕上がりのマット感を向上させる観点から、25℃における粘度が30〜100000mPa・sであるのが好ましく、50〜10000mPa・sがより好ましく、100〜5000mPa・sがさらに好ましく、700〜2000mPa・sがよりさらに好ましい。
ここでの粘度は、25℃において、B型粘度計(TVB-10型・東機産業社製、測定条件:ローターTM1〜TM4、6rpm、1分間)により測定される。粘度30〜1000mPa・sの測定はTM1、1000〜5000mPa・sはTM2、5000〜20000mPa・sはTM3、20000〜100000mPa・sはTM4により測定される。
成分(A)は、1種又は2種以上を用いることができ、スクワランと相溶しないことで、化粧料を塗布した後の仕上がりのマット感を向上させ、ぎらつきを低減し、しっとり感、シミに対するカバー力を向上させる観点から、含有量は、全組成中に0.05〜30質量%であり、0.1〜30質量%が好ましく、0.5〜20質量%がより好ましく、3〜15質量%がさらに好ましい。
本発明の水中油型乳化化粧料において、化粧料を塗布した後の仕上がりのマット感が向上する理由としては、成分(A)がスクワランと相溶しないため、成分(A)中に分散した成分(C)が、肌から分泌される皮脂と混合しにくくなり、成分(A)中に均一に分散するためと推測される。また、本発明の化粧料は、成分(B)を含有することで、成分(A)中への成分(C)の分散性が向上するため、さらにマット感を向上させることができると考えられる。
成分(B)のポリアクリルアミド化合物としては、ポリアクリルアミド、アクリルアミドとアクリル酸(塩)との共重合体、アクリル酸(塩)とアクリロイルジメチルタウリン(塩)との共重合体、アクリル酸ヒドロキシアルキルとアクリロイルジメチルタウリン(塩)との共重合体、アクリル酸(塩)と、アクリル酸アミドと、アクリル酸(塩)と、アクリロイルジメチルタウリン(塩)との共重合体、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(塩)と、N,N−ジメチルアクリルアミドと、ラウリルメタクリレートと、ラウロキシポリエチレングリコールモノメタクリレート(4EO)との共重合体等が挙げられる。
成分(B)のポリアクリルアミド化合物としては、化粧料を塗布した後の仕上がりのマット感を向上させる観点から、ポリアクリルアミド、アクリル酸(塩)とアクリロイルジメチルタウリン(塩)との共重合体、アクリル酸ヒドロキシアルキルとアクリロイルジメチルタウリン(塩)との共重合体が好ましく、アクリル酸(塩)とアクリロイルジメチルタウリン(塩)との重合体、アクリル酸ヒドロキシアルキルとアクリロイルジメチルタウリン(塩)との共重合体がより好ましく、アクリル酸(塩)とアクリロイルジメチルタウリン(塩)との重合体がさらに好ましい。
本発明の水中油型乳化化粧料は、化粧料を塗布した後の仕上がりのマット感を向上させる観点から、成分(B)中のアクリル酸(塩)とアクリロイルジメチルタウリン(塩)との共重合体の含有割合が、60質量%以上であるのが好ましく、70質量%以上がより好ましく、90質量%以上がさらに好ましく、100質量%であることがよりさらに好ましい。
成分(B)のポリアクリルアミド化合物のうち、ポリアクリルアミドとしては、具体的には、SEPIGEL 305(SEPPIC社製)等が挙げられる。
アクリルアミドとアクリル酸(塩)との共重合体としては、アクリルアミド/アクリル酸アンモニウム)コポリマーが挙げられ、具体的には、SEPIPLUS 265(SEPPIC社製)等が挙げられる。
アクリル酸(塩)とアクリロイルジメチルタウリン(塩)との共重合体として、(アクリル酸Na/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマーが挙げられ、具体的には、SIMULGEL EG(SEPPIC社製)等が挙げられ;
アクリル酸ヒドロキシアルキルとアクリロイルジメチルタウリン(塩)との共重合体として、(アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマーが挙げられ、具体的には、SIMULGEL FL、SIMULGEL NS、SEPIPLUS S、SEPINOV EMT 10(以上、SEPPIC社製)等が挙げられ;
アクリル酸(塩)と、アクリル酸アミドと、アクリル酸(塩)と、アクリロイルジメチルタウリン(塩)との共重合体として、ポリアクリレート−13が挙げられ、具体的には、SEPIPLUS 400(SEPPIC社製)等が挙げられ;
2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(塩)と、N,N−ジメチルアクリルアミドと、ラウリルメタクリレートと、ラウロキシポリエチレングリコールモノメタクリレート(4EO)の共重合体として、ポリアクリレートクロスポリマー6が挙げられ、具体的には、SEPIMAX ZEN(SEPPIC社製)が挙げられる。
成分(B)は、1種又は2種以上を用いることができ、含有量は、化粧料を塗布した後の仕上がりのマット感を向上させ、ぎらつきを低減し、しっとり感、シミに対するカバー力を向上させる観点から、全組成中に0.1〜5質量%であり、0.15〜3質量%が好ましく、0.4〜1.5質量%がより好ましい。
本発明において、成分(B)に対する成分(A)の質量割合(A)/(B)は、化粧料を塗布した後の仕上がりのマット感を向上させ、ぎらつきを低減し、しっとり感、シミに対するカバー力を向上させる観点から、0.1〜100であるのが好ましく、1〜50がより好ましく、1.8〜20がさらに好ましく、4.5〜10がよりさらに好ましい。
本発明で用いる成分(C)は、疎水化処理された着色顔料である。
着色顔料としては、通常の化粧料に用いられるもので、例えば、酸化チタン、微粒子酸化チタン、酸化セリウム、酸化アルミニウム、黄酸化鉄、黒酸化鉄、ベンガラ、紺青、群青、酸化クロム、水酸化クロム等の金属酸化物、マンガンバイオレット、チタン酸コバルト等の金属錯体、更にカーボンブラック等の無機顔料;タール系色素、レーキ顔料等の有機顔料、カルミン等の天然色素などが挙げられる。
着色顔料としては、ツヤのある均一な仕上がりを向上させ、肌をきれいなメイクアップ効果で仕上げる観点から、酸化チタン、黄酸化鉄、黒酸化鉄、ベンガラ、微粒子酸化チタンから選ばれる少なくとも1種又は2種以上を含むのが好ましく、酸化チタン、黄酸化鉄、黒酸化鉄、ベンガラから選ばれる少なくとも1種又は2種以上を含むのがより好ましい。
これらの着色顔料の疎水化処理としては、シリコーン処理、フッ素処理、脂肪酸処理、N−アシルアミノ酸処理等が挙げられる。シリコーン処理としては、メチルハイドロジェンポリシロキサン処理、ジメチルポリシロキサン処理、アルキルアルコキシシラン処理等が挙げられ、フッ素処理としては、パーフルオロアルキルリン酸エステル処理、パーフルオロアルキルアルコキシシラン処理等が挙げられ、脂肪酸処理としては、ステアリン酸処理、ミリスチン酸処理等が挙げられ、N−アシルアミノ酸処理としては、ラウロイルリジン処理、ジラウロイルグルタミン酸リシンNa処理、ステアロイルグルタミン酸2Na処理、ラウロイルアスパラギン酸Na処理等が挙げられる。
疎水化処理としては、化粧料を塗布した後の仕上がりのマット感を向上させ、ぎらつきを低減し、しっとり感、シミに対するカバー力を向上させる観点から、シリコーン処理、N−アシルアミノ酸処理から選ばれる1種又は2種以上が好ましく、メチルハイドロジェンポリシロキサン処理、ジメチルポリシロキサン処理、ステアロイルグルタミン酸2Na処理、ラウロイルアスパラギン酸Na処理から選ばれる1種又は2種以上がより好ましく、メチルハイドロジェンポリシロキサン処理、ジメチルポリシロキサン処理、ステアロイルグルタミン酸2Na処理から選ばれる1種又は2種以上がさらに好ましく、メチルハイドロジェンポリシロキサン処理がよりさらに好ましい。
着色顔料を疎水化処理するには、通常の方法により、乾式処理、湿式処理等を行えばよい。
処理量は、着色顔料の質量に対して、0.1〜20質量%であるのが好ましく、0.5〜15質量%がより好ましく、1〜10質量%がさらに好ましい。
なお、成分(C)の含有量は、疎水化処理した剤を含めての質量を意味する。
成分(C)は、1種又は2種以上を用いることができ、化粧料を塗布した後の仕上がりのマット感を向上させ、ぎらつきを低減し、しっとり感、シミに対するカバー力を向上させる観点から、含有量は、全組成中に0.01〜30質量%であり、0.5〜25質量%が好ましく、1〜18質量%がより好ましく、2〜10質量%がさらに好ましい。
本発明において、成分(C)に対する成分(A)の質量割合(A)/(C)は、化粧料を塗布した後の仕上がりのマット感を向上させ、ぎらつきを低減し、しっとり感、シミに対するカバー力を向上させる観点から、0.01〜100であるのが好ましく、0.1〜50がより好ましく、0.2〜20がさらに好ましく、1.2〜3がよりさらに好ましい。
本発明の水中油型乳化化粧料は、さらに、(D)25℃で固体状の油成分を含有することができ、化粧料を塗布した後の仕上がりのマット感、しっとり感を向上させることができる。
25℃で固体状とは、25℃で流動性を有しないことをいう。
成分(D)としては、ミリスチルアルコール、セチルアルコール(セタノール)、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等炭素数12〜24の直鎖飽和のアルコール、炭素数14〜22のモノ脂肪酸グリセリンエステル、炭素数14〜22のモノアルキルグリセリルエーテル、炭素数14〜22のモノ脂肪酸ソルビタンエステル;キャンデリラロウ、カルナウバウロウ、ベイベリーロウ等のロウ;ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、12−ヒドロキシステアリン酸等の炭素数12〜24の脂肪酸;コレステロール類;ミリスチン酸ミリスチル、イソステアリン酸コレステリル、ベヘニル酸ベヘニル、トリミリスチン酸グリセリン等のエステル油;ワセリン、セレシン、オゾケライト、マイクロクリスタリンワックス等の炭化水素油、セラミド類などが挙げられる。
これらの中では、化粧料を塗布した後の仕上がりのマット感、しっとり感を向上させる観点から、炭素数12〜24の直鎖飽和のアルコール及び炭素数12〜24の脂肪酸から選ばれる1種又は2種以上が好ましく、炭素数14〜22の直鎖飽和のアルコールから選ばれる1種又は2種以上がより好ましく、炭素数16〜18の直鎖飽和アルコールから選ばれる1種又は2種以上がさらに好ましい。
成分(D)は、1種又は2種以上を用いることができ、化粧料を塗布した後の仕上がりのマット感を向上させ、ぎらつきを低減し、しっとり感、シミに対するカバー力を向上させる観点から、含有量は、全組成中に0.05〜5質量%であるのが好ましく、0.1〜2質量%がより好ましく、0.2〜1質量%がさらに好ましい。
本発明の水中油型乳化化粧料は、さらに、乳化化粧料の安定性を向上させる観点から、非イオン性界面活性剤を含有することが好ましい。
非イオン性界面活性剤としては、通常の化粧料に用いられるものであれば制限されず、例えば、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンプロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンフィトスタノールエーテル、ポリオキシエチレンフィトステロースエーテル、ポリオキシエチレンコレスタノールエーテル、ポリオキシエチレンコレステリルエーテル、ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン、ポリオキシアルキレン・アルキル共変性オルガノポリシロキサン、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルサッカライド、α−モノアルキルグリセリルエーテル等が挙げられる。
これらのうち、乳化化粧料の安定性を向上させる観点から、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ソルビタン脂肪酸エステルから選ばれる1種又は2種以上が好ましく、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステルから選ばれる1種又は2種以上がより好ましい。
非イオン性界面活性剤は、乳化化粧料の安定性を向上させる観点から、HLB6以上20以下であるのが好ましく、HLB7〜15がより好ましく、8〜12がさらに好ましく、9〜11がよりさらに好ましい。
ここで、HLB(親水性−親油性のバランス〈Hydrophilic-Lipophilic Balance〉)は、界面活性剤の全分子量に占める親水基部分の分子量を示すものであり、非イオン界面活性剤については、グリフィン(Griffin)の式により求められるものである。
2種以上の非イオン性界面活性剤から構成される混合界面活性剤のHLBは、各非イオン界面活性剤のHLB値をその配合比率に基づいて相加算平均したものである。したがって、個々の非イオン性界面活性剤のHLB値が6未満であっても、混合HLBが前記範囲内であれば、本発明における、HLBが6以上20以下の非イオン性界面活性剤である。
混合HLB=Σ(HLBx×Wx)/ΣWx
HLBxは、非イオン性界面活性剤XのHLB値を示す。
Wxは、HLBxの値を有する非イオン性界面活性剤Xの重量(g)を示す。
非イオン性界面活性剤は、1種又は2種以上を用いることができ、乳化化粧料の安定性を向上させる観点から、含有量は、全組成中に0.01〜10質量%であるのが好ましく、0.1〜5質量%がより好ましく、0.5〜3質量%がさらに好ましく、1〜2質量%がよりさらに好ましい。
本発明の水中油型乳化化粧料は、さらに、シミに対するカバー力を向上させる観点から、25℃で液状の揮発性油を含有することが好ましい。
25℃で液状とは、25℃で流動性を有することをいう。また、揮発性とは、35〜100℃の引火点を有するものである。
揮発性油としては、通常の化粧料に用いられるものであればいずれでも良く、シリコーン油、炭化水素油、エーテル油等が挙げられる。
シリコーン油としては、鎖状ジメチルポリシロキサン、環状ジメチルポリシロキサンが挙げられる。鎖状ジメチルポリシロキサンとしては、直鎖、分岐鎖のいずれでもよく、直鎖のものとしては、ジメチルポリシロキサン(1.5cs)、ジメチルポリシロキサン(2cs)等が挙げられ、分岐鎖のもとしては、メチルトリメチコン、トリス(トリメチルシリル)メチルシラン、テトラキス(トリメチルシリル)シラン等が挙げられる。環状ジメチルポリシロキサンとしては、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等が挙げられる。
炭化水素油としては、イソドデカン、イソトリデカン、イソヘキサデカン、軽質イソパラフィン、軽質流動イソパラフィン等が挙げられ、エーテル油としては、エチルパーフルオロブチルエーテル等が挙げられる。
これらのうち、シミに対するカバー力を向上させる観点から、シリコーン油、炭化水素油から選ばれる1種又は2種以上が好ましく、ジメチルポリシロキサン(2cs)、デカメチルシクロペンタシロキサン、イソヘキサデカンから選ばれる1種又は2種以上がより好ましく、ジメチルポリシロキサン(2cs)、イソヘキサデカンから選ばれる1種又は2種以上がさらに好ましい。
25℃で液状の揮発性油は、1種又は2種以上を用いることができ、塗布中の伸びを向上させ、塗布後の肌のべたつき感を低減させる観点から、含有量は、全組成中に0.1〜40質量%であるのが好ましく、0.5〜20質量%がより好ましく、1〜10質量%がさらに好ましく、1.5〜6質量%がよりさらに好ましい。
本発明において、水の含有量は、全組成中に10〜90質量%であるのが好ましく、25〜85質量%がより好ましく、40〜80質量%がさらに好ましく、50〜78質量%がよりさらに好ましい。
本発明の水中油型乳化化粧料は、さらに、板状粉体を含有することができ、化粧料を塗布した後の仕上がりのマット感を向上させることができる。
ここで、板状とは、形状が狭義の板状の他、薄片状、鱗状等の形状の粉体も含まれる。
かかる板状粉体としては、通常の化粧料に用いられるもので、例えば、合成フルオロフロゴパイト、白雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母等の雲母;硫酸バリウム、タルク、板状カオリン、セリサイト、板状シリカ、板状ヒドロキシアパタイト、ベントナイト、モンモリロナイト、ヘクトライト、板状セラミックスパウダー、板状アルミナ、板状窒化ホウ素、板状ポリメチルメタクリレートパウダー、アルミニウム、板状ガラス末等が挙げられる。
これらのうち、化化粧料を塗布した後の仕上がりのマット感を向上させる観点から、雲母、タルク、板状窒化ホウ素から選ばれる1種又は2種以上が好ましく、タルク、板状窒化ホウ素から選ばれる1種又は2種以上がより好ましく、タルクがさらに好ましい。
これらの板状粉体は、そのまま用いることができるほか、成分(C)と同様にして、疎水化処理したものを用いることができる。
板状粉体は、1種又は2種以上を用いることができ、化粧料を塗布した後の仕上がりのマット感を向上させる観点から、含有量は、全組成中に0.1〜10質量%であるのが好ましく、0.2〜5質量%がより好ましく、0.4〜3質量%がさらに好ましい。
本発明の水中油型乳化化粧料は、さらに、球状粉体を含有することができ、化粧料を塗布した後の仕上がりのマット感、シミに対するカバー力を向上させることができる。
ここで、球状とは、真球、略球状、回転楕円体を含み、表面に凹凸がある球状粉体等であっても良い。
かかる球状粉体としては、通常の化粧料に用いられるもので、例えば、シリカ、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム等の無機球状粉体;ポリアミド樹脂、ポリアクリル酸エステル樹脂、ポリメタクリル酸エステル樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ乳酸樹脂、セルロース樹脂等の有機球状粉体などが挙げられる。
これらの球状粉体は、そのまま用いることができるほか、成分(C)と同様にして、疎水化処理したものを用いることができる。
球状粉体は、1種又は2種以上を用いることができ、化粧料を塗布した後の仕上がりのマット感、シミに対するカバー力を向上させる観点から、含有量は、全組成中に0.1〜10質量%であるのが好ましく、0.3〜6質量%がより好ましく、0.5〜3質量%がさらに好ましい。
本発明の水中油型乳化化粧料は、前記成分以外に、通常化粧料に用いられる成分、例えば、成分(B)以外の水溶性高分子、前記以外の粉体、前記以外の油剤、酸化防止剤、香料、色素、防腐剤、増粘剤、pH調整剤、血行促進剤、冷感剤、制汗剤、殺菌剤、皮膚賦活剤、保湿剤、清涼剤等を含有することができる。
本発明の水中油型乳化化粧料は、通常の方法により製造することができる。具体的には、以下の手順により本発明の水中油型乳化化粧料を得ることができる。すなわち、粉体相を混合粉砕し、60℃程度の温度において混合した油相に添加して分散し、25℃程度まで冷却する。その後、混合した水相に前記記載の粉体相含有の油相を添加し、混合することにより水中油型乳化化粧料を得る。
本発明の水中油型乳化化粧料は、液状、乳液液、ペースト状、クリーム状、ジェル状等の剤型にすることができる。
また、本発明の水中油型乳化化粧料は、下地化粧料、ファンデーション、コンシーラー、ほお紅、アイシャドウ、マスカラ、アイライナー、アイブロウ、オーバーコート剤、口紅等のメイクアップ化粧料;日焼け止め乳液、日焼け止めクリーム等の紫外線防御化粧料;スキンケア乳液、スキンケアクリーム、BBクリーム、美容液等のスキンケア化粧料などとして適用することができる。なかでも、メイクアップ化粧料が好ましく、化粧下地、リキッドファンデーション、クリームファンデーションがより好ましい。
本発明の水中油型乳化化粧料は、単品のみの使用においても、リキッドファンデーションやパウダーファンデーション・白粉等の粉体化粧料の重ね付けにおいても使用することができる。
実施例1〜7、比較例1〜4
表1に示す組成の水中油型乳化化粧料を製造し、仕上がりのマット感、ぎらつきのなさ、しっとり感及びシミに対するカバー力を評価した。結果を表1に併せて示す。
なお、実施例で用いたジメチルポリシロキサンを、スクワランと質量比1:1で混合し、手で持ってストローク回数120回/分、ストローク幅30cmで、30秒間撹拌混合した後、さらにボルテックスミキサーで30秒撹拌し、1分静置したときの状態(スクワランと相溶するか)は、表2に示すとおりである。
(製造方法)
粉体相成分を混合粉砕し、別途60℃で混合した油相成分に添加してディスパーで分散し、25℃まで冷却した。その後、水相成分をホモミキサーで攪拌し、別途調製した粉体相含有の油相成分を添加し、ホモミキサーで撹拌することにより、水中油型乳化化粧料を得た。
(評価方法)
(1)仕上がりのマット感:
専門評価者5名が、指を用いて各水中油型乳化化粧料を肌に0.01g/15cm2塗布した。塗布後の仕上がりのマット感について、下記の5段階で官能評価し、5名の合計点で示した。
なお、マット感とは、化粧を塗布した肌に光沢感がないことを示す。
5;非常にマット感がある。
4;マット感がある。
3;ややマット感がある。
2;あまりマット感がない。
1;明らかにマット感がない。
(2)ぎらつきのなさ:
専門評価者5名が、スポンジを用いて各水中油型乳化化粧料を肌に0.01g/15cm2塗布した。塗布後の肌の油性感のない仕上がりについて、下記の5段階で官能評価し、5名の合計点で示した。
なお、ぎらつきとは、化粧を塗布した肌が油剤などで不自然に光って見える感じのことを示す。
5;ぎらつきが全くない。
4;ぎらつきがほとんどない。
3;ぎらつきがあまりない。
2;ぎらつきがややある。
1;ぎらつきが非常にある。
(3)しっとり感:
専門評価者5名が、スポンジを用いて各油中水型乳化化粧料を肌に0.01g/15cm2塗布した。塗布後の肌のしっとり感について、下記の5段階で官能評価し、5名の合計点で示した。
5;非常にしっとりしている。
4;しっとりしている。
3;ややしっとりしている。
2;あまりしっとりしていない。
1;しっとりしていない。
(4)シミに対するカバー力:
専門評価者5名が、スポンジを用いて各油中水型乳化化粧料を肌に0.01g/15cm2塗布した。塗布後の肌のシミに対するカバー力について、下記の5段階で評価し、5名の合計点で示した。
5;カバー力が非常にある。
4;カバー力がある。
3;カバー力がややある。
2;カバー力があまりない。
1;カバー力が明らかにない。
Figure 2021104957
Figure 2021104957
処方例1
実施例1〜7と同様にして、表3に示す組成の水中油型乳化化粧料を製造した。
得られた水中油型乳化化粧料は、化粧料を塗布した後の仕上がりのマット感が得られ、ぎらつきが低減され、また、しっとり感、シミに対するカバー力に優れたものである。
Figure 2021104957

Claims (5)

  1. 次の成分(A)、(B)及び(C):
    (A)スクワランと相溶しない不揮発性シリコーン油 0.1〜30質量%、
    (B)ポリアクリルアミド化合物 0.1〜5質量%、
    (C)疎水化処理された着色顔料 0.01〜30質量%
    を含有する水中油型乳化化粧料。
  2. 成分(B)に対する成分(A)の質量割合(A)/(B)が、0.1〜100である請求項1記載の水中油型乳化化粧料。
  3. 成分(C)の疎水化処理が、シリコーン処理及びN−アシルアミノ酸処理から選ばれる1種又は2種以上である請求項1又は2記載の水中油型乳化化粧料。
  4. 成分(C)に対する成分(A)の質量割合(A)/(C)が、0.01〜100である請求項1〜3のいずれか1項記載の水中油型乳化化粧料。
  5. さらに、(D)25℃で固体状の油成分を含有する請求項1〜4のいずれか1項記載の水中油型乳化化粧料。
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