JP2021104824A - 容器及び容器口部のシール方法 - Google Patents

容器及び容器口部のシール方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ブロー成形された多層構造の容器であって、口部の天面をシールするシール部材をきれいに剥がすことのできるものを提供する。【解決手段】容器1は、内層111、中間層112、及び外層113からなる器壁を有する。口部12において、内層111と外層113とが溶融一体化すると共に、中間層112が内部に埋入し、中間層112が内部に埋入した口部12の天面121にシール部材13が溶着される。【選択図】図2

Description

本発明は、ブロー成形された多層構造の容器に関する。
従来、内容物の保存性を担保するなどの目的で、ガスバリア性を有する中間層を備えた多層構造のプラスチック容器が提供されている。
ブロー成形によって作成される、このような多層構造のプラスチック容器の例は、特許文献1〜3に示されているとおりである。
特許第4771315号公報 特許第4622097号公報
この点、打ち込み方式のブロー成形で作成される多層構造の容器では、その製造工程の特質上、容器の口部の天面の角に近い部分に各層の断面が現れることになる。しかしながら、この状態で口部の天面をシール部材でシールすると、開封時に層間剥離を招いたり、各層の界面でシール部材が剥がれ、シール部材をうまく剥がせなかったりするという問題があった。
そこで、本発明は、ブロー成形された多層構造の容器であって、口部の天面をシールするシール部材をきれいに剥がすことのできるものを提供することを目的の一つとする。
上記目的を達成するため、本発明の一の観点に係る容器は、内層、中間層、及び外層かなる器壁、を有し、前記口部において、前記内層と前記外層とが溶融一体化すると共に、前記中間層が内部に埋入し、前記中間層が内部に埋入した口部の天面にシール部材が溶着される。
また、本発明の別の構成からなる容器は、口部にシール部材が溶着される容器であって、内層、中間層、及び外層からなる器壁、を有し、前記口部の外周には、外部に露出する前記内層、前記中間層、及び前記外層の境界断面を天面よりも低い位置に設ける凹部が形成されている。
また、前記天面が前記内層のみによって構成されるものとしてもよい。
また、本発明の別の観点に係る容器口部のシール方法は、内層、中間層、及び外層からなる器壁、を有する容器の口部をシールする方法であって、前記口部を覆うシール部材によって前記口部の天面をシールする際、前記口部の角部に現れる前記内層と外層とを溶融一体化させると共に、前記中間層を内部に埋入させるシール工程、を有する。
また、前記シール工程では、前記口部の天面を構成する内層が溶融する温度下において、所定の押圧力で前記シール部材を前記天面に押し当てながら、前記シール部材を前記口部の天面に溶着させるものとしてもよい。
また、本発明の別の構成からなる容器口部のシール方法は、内層、中間層、及び外層からなる器壁、を有する容器の口部をシールする方法であって、積層構造の境界断面が露出する前記口部の角部を天面よりも低い位置に設ける角部形成工程と、前記口部を覆うシール部材によって前記口部の天面をシールするシール工程と、を有する。
本発明に係る容器によれば、口部の天面をシールするシール部材をきれいに剥がすことができる。
本発明の第一の実施形態に係る容器を示す外観図である。 本発明の第一の実施形態に係る容器の口部を示す断面図である。 本発明の第一の実施形態に係る容器に関して、容器本体を製造する工程を説明する断面図であって、(a)多層パリソンが分割金型内に押し出される様子、(b)多層パリソンが分割金型によって挟み込まれる様子、(c)多層パリソン内に圧縮空気が供給される様子、(d)多層パリソンを挟み込む分割金型が離型する様子、を示す。 本発明の第一の実施形態に係る容器に関して、容器の口部を構成する多層パリソンの上端が切断される工程を説明する断面図であって、(a)ブローピンが多層パリソン内に挿入される様子、(b)多層パリソンが切断される様子、を示す。 本発明の第一の実施形態に係る容器に関して、天面にシール部材が溶着される様子を示す断面図である。 本発明の第二の実施形態に係る容器の口部を示す断面図である。 本発明の第二の実施形態に係る容器に関して、容器の口部を構成する多層パリソンの上端が切断される工程を説明する断面図であって、(a)ブローピンが多層パリソン内に挿入される様子、(b)多層パリソンが切断される様子、を示す。 本発明の第二の実施形態に係る容器に関して、天面にシール部材が溶着される様子を示す断面図である。
●容器
以下、本発明の実施形態に係る容器について、図を参照して説明する。
図1及び図2に示される本発明の実施形態に係る容器1は、ソースやケチャップ等、各種の内容物を密封可能な容器である。この容器1は、容器本体11と口部12によって構成され、口部12の天面121はシール部材13によってシールされる。
容器本体11の内部には、液体等の内容物が充填される。
口部12は、容器本体11の上端を構成しており、内容物を容器本体11内に充填、あるいは容器本体11内から排出するための開口部である。本実施形態に係る容器1の口部12は、その天面121にアルミ等のシール部材13が溶着され、これにより、内容物が容器本体11内に密封された状態に維持される。容器本体11内の内容物を排出する場合には、口部12の天面121に溶着されたシール部材13を剥がす。
なお、本実施形態では少なくとも、口部12の天面121がシール部材13でシールされるが、図1に示されるように口部12がキャップ14で覆われるようになっていてもよい。この場合には例えば、口部12の外周面にキャップ14を嵌合させるための螺着部等を設け、キャップ14を口部12に嵌合させられるようにする。これにより、容器1の密封性を高めることができる。
このように容器本体11と口部12から構成される容器1は、打ち込み方式のブロー成形によって作成され、図2に示されるように、その器壁は多層構造からなる。即ち、器壁は複数の層を積層させてなり、層間には接着剤層が介装され、隣接する各層が相互に接着している。本実施形態に係る容器1は少なくとも、容器1の内壁を構成する内層111、容器1の外壁を構成する外層113、その中間に設けられた中間層112を備えている。ただし、これら3つの層以外の他の層が、内層111と中間層112の間、あるいは外層113と中間層112の間に設けられていてもよい。
なお、打ち込み方式のブロー成形は、後に図3及び図4を参照してその工程を詳述するが、容器1の口部12を規定するブローピン4を多層パリソン10に挿入し、ブローピン4の先端に設けられた空気供給口4aから多層パリソン10内に圧縮空気を供給して多層パリソン10を膨らませる方式である。
本実施形態に係る容器1の容器本体11を構成する各層について、内層111と外層113には例えば、PP(ポリプロピレン)やポリエチレン等の熱可塑性樹脂が用いられる。特に、内層111については、内容物の種類によらず、内容物との反応性の低いものが好適に用いられる。
中間層112には例えば、ガスバリア性を有するEVOH(エチレンビニルアルコール共重合体)樹脂や、酸素吸収性を有する還元性鉄を配合した熱可塑性樹脂等、用途に応じた適宜の材料が用いられる。
各層の間を接着する接着剤層には例えば、オレフィン系樹脂等の接着剤が用いられる。
なお、本実施形態においては、接着剤層を除く層が4層以上からなる場合もあるが、基本的にはEVOHなど、シール部材12と溶着しにくく、隣接する層との接着性の低い層を中間層112とみなして、本発明を適用することができる。この場合、内層111又は外層113が複数設けられることもある。
また、実際的な容器本体11の積層構造の一例では、外層113から内層111に向かって順次、PP(30)/接着剤(2)/EVOH(4)/接着剤(2)/リプロ(30)/PP(30)を主材とした各層を積層してなる。この例では、最も外側にあるPPが外層113、最も内側にあるPPと当該PPに隣接するリプロの二層が内層111を構成し、EVOHは中間層112を構成する。
なお、各層に付した括弧書き内の数値は、各層の比率であり、この比率から把握されるとおり、バリア層であるEVOHからなる層は外層113寄りに設けられている。
また、リプロの層は、バリを粉砕した回収材の層であり、リサイクル層又は回収層とも称されるものである。
また、内層111をPPにより構成した場合、そのMFR(melt flow rate)は0.7g/10min以上であることが好ましい。MFRの値が大きいほど流動性が高く、口部12のシーリングに際して、ヒートシールヘッド5によりシール部材13越しに天面121に押圧力を加えられたときに樹脂が動きやすい。これにより、内層111によって中間層112を覆いやすくなる。
また、この場合、中間層112のEVOHのMFRの一例は1.6g/10minであり、MFRについて、本実施形態では少なくとも、内層111よりも中間層112のほうが大きい。なお、上記した積層構造の一例では、外層113も内層111と同じ材質の為、中間層112のMFRが一番高くなる。
口部12の角部近傍において、内層111の端部と外層113の端部は、溶融されて一体化した状態となっている。中間層112はこの部分において、端部同士を一体化させた内層111と外層113の内部に埋入した状態になっている。
内層111と外層113の端部は口部12の角部近傍において一体化しているが、天面121は内層111のみによって構成されており、当該内層111のみによって構成された天面121にはシール部材13が溶着されている。
なお、図2の部分拡大断面図では、溶融一体化した内層111と外層113の境界線を破線で示している。実際には、内層111と外層113は溶融一体化し、その境界部分は混然一体となっているが、本実施形態では少なくとも、各層の境界断面が天面121に現れないように構成されている。
なお、本実施形態においては各種のシール部材13を用いることができるが、実際的な構成の一例では、外側から順次、PET/接着/PET/接着/ONy(二軸延伸ナイロンフィルム)/接着/EP(イージーピール)を主材とした各層を積層してなる。なお、EPは、詳細にはLLDPE/LLDPE/PPによって構成される。
シール部材13がこのような構成からなる例において、シール部材13によってシールされた容器1では、容器1の天面121を構成する内層111のPPと、シール部材13の最も内側の層を構成するPPが溶着している。そして、シール部材13が剥がされる際には、シール部材13のLLDPE/PP間が層間剥離することになる。
●口部のシール方法
本実施形態に係る容器1の口部12をシールする方法について、図3〜図5を参照して、容器本体11の成形工程から説明する。
シール部材13によってシールされた本実施形態に係る容器1は、容器本体11を成形する成形工程と、口部12をシールするシール工程を経て提供される。
このうち、容器本体11の成形工程は、ブローピン4を分割金型3内の多層パリソン10に打ち込む所謂打ち込み方式によって行われ、その工程は、多層パリソン10を分割金型3内でブロー成形する工程と、ブロー成形された成形体の端部を切断し、天面121を形成する工程とからなる。
詳細には図3(a)に示されるようにまず、押出機により、ダイヘッド2から開状態にあるブロー成形のための分割金型3の間に多層パリソン10を押し出す。図3(b)に示されるように、押出成形した多層パリソン10を分割金型3で挟み込む。図3(c)に示されるように、分割金型3内にブローピン4を挿入し、これと同時に多層パリソン10を切断し、口部12の天面121を形成する。このとき、多層パリソン10内にブローピン4の先端部が挿入され、ブローピン4の先端部によって容器1の口部12の天面121の形状が規定される。そして、ブローピン4の先端に設けられた空気供給口4aから、多層パリソン10内に圧縮空気を吹き込み、多層パリソン10を膨らませて分割金型3のキャビティ面に沿って成形する。その後、図3(d)に示されるように、圧縮空気を排気して分割金型3を離型する。
なお、このほか、ブローピン4が多層パリソン10から抜かれた後には上バリが切除され、型締め中や片開き後には下バリが切除されるなど、適宜、成形の際に必要とされる工程が行われる。
ここで、図3(c)を参照して説明した、多層パリソン10の上端を切断する工程について、その詳細を図4により説明する。図4(a)に示されるように、ブローピン4の先端が多層パリソン10内に挿入されると、図4(b)に示されるように、多層パリソン10は、ブローピン4が備えるカットリング41と分割金型3側に配置されたカウンタープレート31によって切断される。
このとき、多層パリソン10は、ブローピン4のカットリング41が内層111に当接した状態で切断される。その結果、ブロー成形された直後の成形体においては、天面121を構成する上端の切断端面の角部、即ち、切断端面の外側に偏った位置に、内層111、中間層112、及び外層113の各層の境界断面が露出している。
容器1の口部12をシールするシール工程では、図5に示されるように、加熱されたヒートシールヘッド5により、シール部材13を容器1の天面121に所定の押圧力で押し当てて、シール部材13を口部12の天面121に溶着させる。
このときのヒートシールヘッド5の温度は少なくとも、シール部材13を溶着可能とする温度であって、内層111と外層113の溶融温度よりも高い温度であり、内蔵されているヒータ等によって当該温度に維持されている。かかる温度下において、シール部材13が口部12の天面121に押し当てられると、図2に示されるように、シール部材13が口部12の天面121に溶着する。
シール時の温度条件に付いて、具体的には、内層111がPP(ポリプロピレン)の場合、ヒートシールヘッド5の温度は、180℃以上230℃以下が好ましい。さらに、下限の温度は好ましくは190℃以上、より好ましくは210℃以上であるとよい。下限の温度が180℃未満の場合には、シールできる場合もあるが、中間層112を覆うことができず、一方、上限の温度が230℃より高くなると、シール部材13を傷めることになる。
また、かかる温度下において、シール部材13越しに、ヒートシールヘッド5からの押圧力が容器1の口部12の天面121に加えられると、内層111と外層113が溶融すると共に、中間層112が内部に埋入し、内層111と外層113の端部同士が接触して溶融一体化する。
また、押圧力が加えられた際、ヒートシールヘッド5による熱によって溶融した内層111は外側へ伸びる。その結果、内層111と外層113が溶融一体化し、各層の境界断面は天面121には現れず、内層111のみによって構成された天面121にシール部材13が溶着した状態となる。これにより、天面121において露出していた中間層112は、一体化した内層111と外層113に覆われる。
シール時の押圧力について、具体的には、1N/m以上10N/m以下でとするのが好ましい。1N/m未満では、安定してシールできず、10N/mより大きいと、口部12が潰れたり、容器1が座屈したりするおそれがある。
また、ヒートシールの時間は、1秒以上10秒以下、好ましくは2秒以上4秒以下であるのが好適である。1秒未満の場合でも、シールできる場合もあるが、中間層112を覆うことができないし、10秒より長い場合、フィルムを傷めるおそれがある。
なお、天面121の厚みは、1.0mm以上2.5mm以下であることが好ましく、より好ましくは、1.5mm以上であるとよい。1.0mm未満であると、シール不良が生じやすくなり、2.5mmより厚肉であると、容器1を成形する際の冷却に時間がかかるためである。
以上の本実施形態に係る容器1によれば、シール部材13が溶着される口部12の天面121に器壁の積層構造の境界断面が露出しないため、天面121に溶着されたシール部材13をきれいに剥がすことができる。
また、器壁を構成する各層の断面が天面121に現れたままであると、各層を接着させている接着剤層や、ガスバリア性を担保するために鉄系酸素吸収剤を使用している中間層112の成分が内容物に溶出したり、内容物の風味等を損なったりするおそれがあるが、本実施形態ではそのようなおそれがない。また、接着剤層の接着性の低下等によって層間に剥離が生じたとしても、口部62のシール性が損なわれることもない。
さらに、天面121をシール部材13によってシールする場合には、天面121が一定の幅を有しているのが好適であるところ、天面121に一定の幅をもたせる場合には、ブロー成形後の成形体の口部12から余剰部分をバリとして切除する際、切除が容易でない。これに対して本実施形態では、ブロー成型後の成形体の口部12の余剰部分をバリとして切除する必要がないため、天面121の幅を適宜のものにすることができる。
なお、本実施形態でにおいて、天面121へのシール部材13の溶着は、所謂ヒートシーリングによる例を示したが、これに限らず、超音波溶着、振動溶着、高周波溶着、レーザー溶着など、他の方法を適用することもできる。
なお、本実施形態に係る容器1においては、シール部材13と溶着せず、接着性の悪い層間を内部に埋入させ、天面121に現れないようにすれば、シール部材13を天面121にしっかりと溶着させ、シール部材121を剥がす際にもきれいに剥がすことができる。そのため、接着剤層を除く層が4層以上からなり、内層111及び/又は外層113が複数設けられている場合、接着性の悪い中間層112が内部に埋入していれば、最も内側の内層111と最も外側の外層113が溶融一体化する場合のみならず、いずれかの内層111といずれかの外層113が溶融一体化する場合にも、本発明の目的を達することができる。また、このように、中間層112に比して互いとの接着性の高い内層111と外層113が溶融一体化するのであれば、溶融一体化している境界部分が天面121に現れていたとしても、シール部材13は天面121にしっかり溶着し、密封性を確保できると共に、シール部材13をきれいに剥がすこともできる。特に、溶融一体化する内層111と外層113が同質の素材からなる場合には、溶融一体化している境界部分が混然一体となって分離し難いため、当該境界部分が天面121に現れていても本願発明の効果を奏することができる。
●容器
以下、本発明の第二の実施形態に係る容器について、図を参照して説明する。
図6に示される本実施形態に係る容器6は、上述した第一の実施形態に係る容器1と同様、ブロー成形によって作成された多層構造の器壁を備えた容器であるが、その口部62の形状が第一の実施形態とは異なっている。
口部62の上端には、その外周上に、順次積層された内層611、中間層612、及び外層613の境界断面が露出する角部を天面621よりも低い位置に設ける環状の凹部6aが形成されている。
口部62において凹部6aよりも径方向内側に設けられる天面621は、内層611のみによって構成されており、当該内層611のみによって構成された天面621にシール部材13が溶着され、これにより容器6が密封される。
本実施例において、天面621の厚みと凹部6aの寸法の一例は、図6に示されるとおり、a:0.1mm以上1mm以下、b:1mm以上2mm以下、c:0.1mm以上1mm以下であり、このような寸法によれば、実際的な成形を可能としつつ、シール部材13によるシール性を担保することができる。
●口部のシール方法
本実施形態に係る容器6の口部62をシールする方法について、図3、図7及び図8を参照して説明する。
シール部材13によってシールされる本実施形態に係る容器1は、上述した第一の実施形態と同様、容器本体61を成形する成形工程と、口部62をシールするシール工程を経て提供される。
このうち、容器本体61の成形工程は、上述した第一の実施形態と同様、押出成形した分割金型3内の多層パリソン10に対し、口部62を規定するブローピン4を打ち込む所謂打ち込み方式によって行われ、その工程の概略は、図3を参照して説明したとおりである。
一方、本実施形態においては、ブローピン4のカットリング42の形状が第一の実施形態のカットリング41とは異なっている。ここで、図7は、図3(c)に該当する工程の詳細を示す図であって、多層パリソン10の上端を切断すると共に、本実施形態において特徴的な容器6の口部62の角部を形成する角部形成工程を示す。
図7(a)に示されるように、本実施形態で用いられるブローピン4のカットリング42は、その径方向外側の下端部に、周方向に沿って多層パリソン10側に突出した環状突起部421が設けられている。
ブローピン4の先端が多層パリソン10内に挿入されると、図7(b)に示されるように、多層パリソン10は、ブローピン4が備えるカットリング42と分割金型3側に配置されたカウンタープレート31によって切断される。
このとき、多層パリソン10は、カットリング42の環状突起部421により、その外側の端部が内側よりも凹む。その結果、口部62の上端には段差が設けられ、内側は、シール部材13が溶着される天面621を構成し、天面621の周囲は天面621よりも低く凹んだ凹部6aを構成する。
ここで、ブロー成形された直後の成形体においては、第一の実施形態と同様、上端の切断端面の角部、即ち、切断端面の外側に偏った位置に、内層611、中間層612、及び外層613の各層の境界断面が露出している。一方、第一実施形態とは異なり、外部に露出する各層の境界断面は凹部6aに形成され、天面621には現れない。
容器6の口部62をシールするシール工程では、図8に示されるように、加熱されたヒートシールヘッド5により、シール部材13を容器6の天面621に所定の押圧力で押し当てて、シール部材13を容器6の口部62の天面621に溶着させる。
なお、本実施形態では、ヒートシールヘッド5の温度は少なくとも、シール部材13を溶着可能とする温度であればよい。かかる温度下において、シール部材13が容器6の口部62の天面621に押し当てられると、図6に示されるように、シール部材13が口部62の天面621に溶着する。
以上の本実施形態に係る容器6によっても、シール部材13が溶着される口部62の天面621に器壁の積層構造の境界断面が露出しないため、天面621に溶着されたシール部材13をきれいに剥がすことができる。
また、第一の実施形態と同様、各層を接着させている接着剤層や、ガスバリア性を担保するために鉄系酸素吸収剤を使用している中間層612の成分が内容物に溶出したり、内容物の風味等を損なったりするおそれもないし、接着剤層の接着性の低下等によって層間に剥離が生じたとしても、口部62のシール性が損なわれることもない。さらに、ブロー成型後の成形体の口部62の余剰部分をバリとして切除する必要がないため、天面621の幅を適宜のものにすることができる。
1 容器
10 多層パリソン
11 容器本体
111 内層
112 中間層
113 外層
12 口部
121 天面
13 シール部材
14 キャップ
2 ダイヘッド
3 分割金型
31 カウンタープレート
4 ブローピン
4a 空気供給口
41 カットリング
42 カットリング
421 環状突起部
5 ヒートシールヘッド
6 容器
6a 凹部
61 天面
611 内層
612 中間層
613 外層
62 口部
621 天面

Claims (6)

  1. 内層、中間層、及び外層からなる器壁、を有し、
    口部において、前記内層と前記外層とが溶融一体化すると共に、前記中間層が内部に埋入し、
    前記中間層が内部に埋入した口部の天面にシール部材が溶着される、
    容器。
  2. 口部にシール部材が溶着される容器であって、
    少なくとも、内層、中間層、及び外層からなる器壁、を有し、
    前記口部の外周には、外部に露出する前記内層、前記中間層、及び前記外層の境界断面を天面よりも低い位置に設ける凹部が形成されている、
    容器。
  3. 前記天面が前記内層のみによって構成される、
    請求項1又は2記載の容器。
  4. 内層、中間層、及び外層からなる器壁、を有する容器の口部をシールする方法であって、
    前記口部を覆うシール部材によって前記口部の天面をシールする際、前記口部の角部に現れる前記内層と前記外層とを溶融一体化させると共に、前記中間層を内部に埋入させるシール工程、を有する、
    容器口部のシール方法。
  5. 前記シール工程では、前記口部の天面を構成する内層が溶融する温度下において、所定の押圧力で前記シール部材を前記天面に押し当てながら、前記シール部材を前記口部の天面に溶着させる、
    請求項4記載の容器口部のシール方法。
  6. 内層、中間層、及び外層からなる器壁、を有する容器の口部をシールする方法であって、
    積層構造の境界断面が露出する前記口部の角部を天面よりも低い位置に設ける角部形成工程と、
    前記口部を覆うシール部材によって前記口部の天面をシールするシール工程と、を有する、
    容器口部のシール方法。
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