JP2021103201A - 光源装置およびプロジェクター - Google Patents
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Abstract
【課題】偏光方向が揃った複数の色光を射出できる光源装置を提供する。【解決手段】光源装置は、光源部21と、光源部から入射される第1光の一部を偏光成分に依らずに第1方向に透過し、第1光の他の一部を偏光成分に依らずに第2方向に反射する第1光分離素子22と、第1光分離素子から入射される第1光の一部を第2方向に反射する第2光分離素子23と、第1光分離素子から入射される第1光の他の一部を拡散させて第3方向に射出する拡散素子261と、第2光分離素子から入射される第1光の一部を波長変換して第2光を第3方向に射出する波長変換素子28と、を備え、第2光分離素子は、第2光について、第1偏光成分を第3方向に透過し、第2偏光成分を第4方向に反射する。【選択図】図2
Description
本発明は、光源装置およびプロジェクターに関する。
光源から射出された光を変調して画像情報に基づく画像光を生成し、生成された画像光を投射するプロジェクターが知られている。下記の特許文献1に、光源と、複数のダイクロイックミラーと、マイクロレンズアレイを有する液晶表示素子と、投射レンズと、を備えた投射型カラー画像表示装置が開示されている。投射型カラー画像表示装置は、光源から射出された白色光を互いに異なる色の複数の色光に分離し、分離された複数の色光のそれぞれを1つの液晶表示素子内の異なるサブ画素に入射させることによってカラー表示を行う。
上記の投射型カラー画像表示装置においては、光源から射出される白色光の入射光軸に沿って、赤色反射ダイクロイックミラー、緑色反射ダイクロイックミラー、および青色反射ダイクロイックミラーが互いに非平行な状態で配置されている。光源から射出された白色光は、上記のダイクロイックミラーを通過することにより、進行方向が互いに異なる赤色光、緑色光、および青色光に分離される。赤色光、緑色光、および青色光は、光変調素子の入射側に設けられたマイクロレンズによって空間的に分離された状態で、光変調素子の赤色サブ画素、緑色サブ画素、および青色サブ画素にそれぞれ入射される。
特許文献1の投射型カラー画像表示装置では、白色光源としてハロゲンランプ、キセノンランプ等のランプ光源が採用され、光変調素子として液晶表示素子が採用されている。ランプ光源から射出される光は非偏光であるが、光変調素子として液晶表示素子を用いる場合、液晶表示素子に入射される光は特定の偏光方向を有する直線偏光である必要がある。これに対し、液晶表示素子を均一に照明する手段として、白色光源から液晶表示素子までの間に、入射光を複数の部分光束に分割する一対のマルチレンズアレイと、複数の部分光束の偏光方向を揃える偏光変換素子と、を設けることが考えられる。この場合、光の入射方向に交差する方向に沿って交互に配列される複数の偏光分離層および複数の反射層と、偏光分離層を透過した光の光路、または、反射層で反射された光の光路のいずれかに設けられる位相差層と、を備える偏光変換素子がよく用いられる。
しかしながら、近年の小型化の要求に応じて、上記の投射型カラー画像表示装置を小型化する場合、偏光分離層と反射層との間のピッチが狭い偏光変換素子を製造することが難しい。このため、この種の偏光変換素子を備える光源装置の小型化、ひいては、光源装置を備えるプロジェクターの小型化が困難である。このような課題から、ピッチが狭い偏光変換素子を用いることなく、偏光方向が揃った複数の色光を射出できる光源装置の提供が求められている。
上記の課題を解決するために、本発明の一つの態様の光源装置は、第1波長帯を有する第1光を射出する光源部と、前記光源部から第1方向に沿って入射される前記第1光の一部を偏光成分に依らずに前記第1方向に透過し、前記第1光の他の一部を偏光成分に依らずに前記第1方向と交差する第2方向に反射する第1光分離素子と、前記第1光分離素子に対して前記第1方向に配置され、前記第1光分離素子から前記第1方向に沿って入射される前記第1光の一部を前記第2方向に反射する第2光分離素子と、前記第1光分離素子に対して前記第2方向に配置され、前記第1光分離素子から前記第2方向に沿って入射される前記第1光の他の一部を拡散させて、前記第2方向とは反対方向である第3方向に射出する拡散素子と、前記第2光分離素子に対して前記第2方向に配置され、前記第2光分離素子から前記第2方向に沿って入射される前記第1光の一部を波長変換して、前記第1波長帯とは異なる第2波長帯を有する第2光を前記第3方向に射出する波長変換素子と、を備え、前記第2光分離素子は、前記第2光について、第1偏光成分を前記第3方向に透過し、前記第2光の第2偏光成分を前記第1方向とは反対方向である第4方向に反射する。
本発明の一つの態様の光源装置において、前記第1光分離素子は、前記第1光の入射領域の全体が、前記第1光の一部を透過し、前記第1光の他の一部を反射し、前記第2偏光成分を反射してもよい。
本発明の一つの態様の光源装置において、前記第1光分離素子は、前記第1光の入射領域が、前記第1光を反射し、前記第2偏光成分を反射する第1領域と、前記第1光を透過し、前記第2偏光成分を反射する第2領域と、を有していてもよい。
本発明の一つの態様の光源装置は、前記拡散素子から射出され、前記第1光分離素子を透過した前記第1光の他の一部の偏光方向を特定の方向に揃えて射出する光学素子をさらに備えていてもよい。
本発明の一つの態様の光源装置は、前記第2光分離素子から前記第3方向に射出される前記第1偏光成分を前記第2偏光成分に変換する第1位相差素子をさらに備えていてもよい。
本発明の一つの態様の光源装置は、前記第1光分離素子に対して前記第3方向に配置され、前記第1光分離素子から射出された光を、前記第1波長帯を有する第3光と、前記第2波長帯を有する第4光と、に分離する第1色分離素子と、前記第2光分離素子に対して前記第3方向に配置され、前記第2光分離素子から射出された光を、前記第2波長帯とは異なる第3波長帯を有する第5光と、前記第2波長帯および前記第3波長帯とは異なる第4波長帯を有する第6光と、に分離する第2色分離素子と、をさらに備えていてもよい。
本発明の一つの態様のプロジェクターは、本発明の一つの態様の光源装置と、前記光源装置からの光を画像情報に応じて変調する光変調装置と、前記光変調装置により変調された光を投射する投射光学装置と、を備える。
本発明の一つの態様のプロジェクターは、前記光源装置と前記光変調装置との間に設けられる均一化装置をさらに備えていてもよく、前記均一化装置は、前記光源装置から入射される光を複数の部分光束に分割する2つのマルチレンズと、前記2つのマルチレンズから入射される前記複数の部分光束を前記光変調装置に重畳させる重畳レンズと、を有していてもよい。
本発明の一つの態様のプロジェクターにおいて、前記光変調装置は、複数の画素を有し、前記複数の画素のそれぞれは、第1サブ画素、第2サブ画素、第3サブ画素、および第4サブ画素を有し、前記複数の画素のそれぞれについて、前記第3光が前記第1サブ画素に入射し、前記第4光が前記第2サブ画素に入射し、前記第5光が前記第3サブ画素に入射し、前記第6光が前記第4サブ画素に入射してもよい。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態について、図1〜図9を用いて説明する。
図1は、本実施形態のプロジェクター1の概略構成図である。
なお、以下の各図面においては各構成要素を見やすくするため、構成要素によって寸法の縮尺を異ならせて示すことがある。
以下、本発明の第1実施形態について、図1〜図9を用いて説明する。
図1は、本実施形態のプロジェクター1の概略構成図である。
なお、以下の各図面においては各構成要素を見やすくするため、構成要素によって寸法の縮尺を異ならせて示すことがある。
本実施形態に係るプロジェクター1は、光源装置2から射出された光を変調して画像情報に応じた画像を形成し、形成された画像をスクリーン等の被投射面上に拡大して投射する。換言すると、プロジェクター1は、光源装置2から射出された光を1つの液晶パネル61を含む1つの光変調装置6により変調して画像を形成し、形成された画像を投射する。プロジェクター1は、いわゆる、単板方式のプロジェクターである。
図1に示すように、プロジェクター1は、光源装置2と、均一化装置4と、フィールドレンズ5と、光変調装置6と、投射光学装置7と、を備える。光源装置2、均一化装置4、フィールドレンズ5、光変調装置6、および投射光学装置7は、照明光軸Axに沿う所定の位置に配置されている。照明光軸Axは、光源装置2から射出される光Lの主光線の進行方向に沿う軸と定義する。
光源装置2および均一化装置4の構成については、後で詳しく説明する。
フィールドレンズ5は、均一化装置4と光変調装置6との間に配置されている。フィールドレンズ5は、均一化装置4から射出される光Lを平行化し、光変調装置6に導く。
フィールドレンズ5は、均一化装置4と光変調装置6との間に配置されている。フィールドレンズ5は、均一化装置4から射出される光Lを平行化し、光変調装置6に導く。
投射光学装置7は、光変調装置6によって変調された光、すなわち、画像を形成する光をスクリーンなどの被投射面(図示略)上に投射する。投射光学装置7は、単数または複数の投射レンズを有する。
以下の説明においては、照明光軸Axに沿って光源装置2から射出された光の進行方向に平行な軸をZ軸とし、光の進行方向を+Z方向とする。また、Z軸にそれぞれ直交し、かつ、互いに直交する2つの軸をX軸およびY軸とする。これらの軸に沿う方向のうち、プロジェクター1を設置した空間における鉛直方向上方を+Y方向とする。また、+Y方向が鉛直方向上方を向くように、+Z方向に沿って光が入射される対象物を見た場合の水平方向右方を+X方向とする。図示を省略するが、+X方向の反対方向を−X方向とし、+Y方向の反対方向を−Y方向とし、+Z方向の反対方向を−Z方向とする。
本実施形態の+X方向は特許請求の範囲の第1方向に対応し、本実施形態の−Z方向は特許請求の範囲の第2方向に対応する。また、本実施形態の+Z方向は特許請求の範囲の第3方向に対応し、本実施形態の−X方向は特許請求の範囲の第4方向に対応する。
本実施形態の+X方向は特許請求の範囲の第1方向に対応し、本実施形態の−Z方向は特許請求の範囲の第2方向に対応する。また、本実施形態の+Z方向は特許請求の範囲の第3方向に対応し、本実施形態の−X方向は特許請求の範囲の第4方向に対応する。
[光源装置の構成]
図2は、本実施形態の光源装置2の斜視図である。図3は、+Y方向から見た光源装置2の平面図である。
図2および図3に示すように、光源装置2は、光変調装置6を照明する光Lを、照明光軸Axに平行な方向、すなわち+Z方向に射出する。光源装置2が射出する光Lは、偏光方向が揃った直線偏光であり、空間的に分離された複数の色光を含む。本実施形態では、光源装置2が射出する光Lは、それぞれがS偏光からなる4本の光束で構成される。4本の光束は、青色光BLs、白色光WLs、緑色光GLs、および赤色光RLsである。
図2は、本実施形態の光源装置2の斜視図である。図3は、+Y方向から見た光源装置2の平面図である。
図2および図3に示すように、光源装置2は、光変調装置6を照明する光Lを、照明光軸Axに平行な方向、すなわち+Z方向に射出する。光源装置2が射出する光Lは、偏光方向が揃った直線偏光であり、空間的に分離された複数の色光を含む。本実施形態では、光源装置2が射出する光Lは、それぞれがS偏光からなる4本の光束で構成される。4本の光束は、青色光BLs、白色光WLs、緑色光GLs、および赤色光RLsである。
光源装置2は、光源部21と、第1光分離素子22と、第2光分離素子23と、第1集光素子25と、拡散装置26と、第2集光素子27と、波長変換素子28と、第1色分離素子29と、波長選択性位相差素子31と、第1位相差素子32と、第2色分離素子33と、を備える。
なお、本実施形態のP偏光成分は特許請求の範囲の第1偏光成分に相当し、S偏光成分は特許請求の範囲の第2偏光成分に相当する。また、後述するように、第1光分離素子22および第2光分離素子23と、第1色分離素子29および第2色分離素子33とでは、偏光成分または色光を分離する膜の向きが異なっている。したがって、P偏光成分およびS偏光成分という表記は、第1光分離素子22および第2光分離素子23に対する偏光方向で表しており、第1色分離素子29および第2色分離素子33に対する偏光方向では逆になる。すなわち、第1光分離素子22および第2光分離素子23に対するP偏光成分は、第1色分離素子29および第2色分離素子33に対するS偏光成分であり、第1光分離素子22および第2光分離素子23に対するS偏光成分は、第1色分離素子29および第2色分離素子33に対するP偏光成分である。ただし、説明を混乱させないため、以下では、P偏光成分およびS偏光成分を、第1光分離素子22および第2光分離素子23に対する偏光方向として表記する。
[光源部の構成]
光源部21は、+X方向に沿って第1光分離素子22に入射される青色光BLsを射出する。光源部21は、複数の発光素子211と、複数のコリメーターレンズ212と、を有する。発光素子211は、青色光BLsを射出する固体光源で構成されている。具体的には、発光素子211は、S偏光成分の青色光BLsを射出する半導体レーザーで構成されている。青色光BLsは、例えば440〜480nmの青色波長帯を有し、例えば450〜460nmの範囲内にピーク波長を有するレーザー光である。すなわち、光源部21は、青色波長帯を有する青色光BLsを射出する。
本実施形態の青色波長帯を有する青色光BLsは、特許請求の範囲の第1波長帯を有する第1光に対応する。
光源部21は、+X方向に沿って第1光分離素子22に入射される青色光BLsを射出する。光源部21は、複数の発光素子211と、複数のコリメーターレンズ212と、を有する。発光素子211は、青色光BLsを射出する固体光源で構成されている。具体的には、発光素子211は、S偏光成分の青色光BLsを射出する半導体レーザーで構成されている。青色光BLsは、例えば440〜480nmの青色波長帯を有し、例えば450〜460nmの範囲内にピーク波長を有するレーザー光である。すなわち、光源部21は、青色波長帯を有する青色光BLsを射出する。
本実施形態の青色波長帯を有する青色光BLsは、特許請求の範囲の第1波長帯を有する第1光に対応する。
本実施形態の場合、複数の発光素子211は、Z軸に沿って配列されている。本実施形態の光源部21は2個の発光素子211を有しているが、発光素子211の数は限定されず、発光素子211の数は1個であってもよい。また、複数の発光素子211の配置も限定されない。また、複数の発光素子211のそれぞれは、S偏光成分の青色光BLsを射出するように配置されているが、P偏光成分の青色光BLpを射出するように配置されていてもよい。また、複数の発光素子211のうち、一部の発光素子211はS偏光成分の青色光BLsを射出するように配置され、他の一部の発光素子211はP偏光成分の青色光BLpを射出するように配置されていてもよい。すなわち、複数の発光素子211のうち、一部の発光素子211は、他の一部の発光素子211に対して射出光軸を中心として90°回転していてもよい。また、発光素子211は、半導体レーザーに代えて、LED(Light Emitting Diode)等の他の固体光源から構成されていてもよい。
複数のコリメーターレンズ212は、複数の発光素子211と第1光分離素子22との間に設けられている。1つのコリメーターレンズ212は、1つの発光素子211に対応して設けられている。コリメーターレンズ212は、発光素子211から射出された光Lを平行化する。
[第1光分離素子の構成]
第1光分離素子22には、光源部21から射出されたS偏光成分の青色光BLsが、+X方向に沿って入射される。本実施形態の第1光分離素子22は、青色光BLsの入射領域の全体が、青色光BLsの一部を偏光成分に依らずに透過し、青色光BLsの他の一部を偏光成分に依らずに反射し、黄色光YLを反射する特性を有するミラーで構成されている。第1光分離素子22は、プレート型の光分離素子である。
第1光分離素子22には、光源部21から射出されたS偏光成分の青色光BLsが、+X方向に沿って入射される。本実施形態の第1光分離素子22は、青色光BLsの入射領域の全体が、青色光BLsの一部を偏光成分に依らずに透過し、青色光BLsの他の一部を偏光成分に依らずに反射し、黄色光YLを反射する特性を有するミラーで構成されている。第1光分離素子22は、プレート型の光分離素子である。
図6は、第1光分離素子22の光透過率特性を示す図である。図6において、横軸は波長(nm)であり、縦軸は透過率(%)である。
具体的な一例として、図6に示すように、第1光分離素子22は、450nmの波長を有する青色光BLsのうち、青色光BLsの80%を透過し、青色光BLsの20%を反射する。また、約500nm以上の波長、例えば550nmの波長を有する黄色光YLの透過率は、略0%である。すなわち、第1光分離素子22は、約500nm以上の波長を有する黄色光YLを反射する。
具体的な一例として、図6に示すように、第1光分離素子22は、450nmの波長を有する青色光BLsのうち、青色光BLsの80%を透過し、青色光BLsの20%を反射する。また、約500nm以上の波長、例えば550nmの波長を有する黄色光YLの透過率は、略0%である。すなわち、第1光分離素子22は、約500nm以上の波長を有する黄色光YLを反射する。
第1光分離素子22は、X軸およびZ軸に対して45°傾斜している。言い換えると、第1光分離素子22は、XY平面およびYZ平面に対して45°傾斜している。このため、第1光分離素子22は、光源部21から+X方向に沿って入射される青色光BLsの一部、例えば青色光BLsの80%を偏光成分に依らずに+X方向に透過し、青色光BLsの他の一部、例えば青色光BLsの20%を偏光成分に依らずに−Z方向に反射する。なお、第1光分離素子22の透過反射特性は偏光成分に依らないため、本実施形態と異なり、光源部21からP偏光成分の青色光BLpが射出されたとしても、第1光分離素子22は、青色光BLpの一部を+X方向に透過し、青色光BLpの他の一部を−Z方向に反射する。光源部21からP偏光成分とS偏光成分とが混在した青色光が射出されたとしても、同様である。
[第2偏光分離素子の構成]
第2光分離素子23は、第1光分離素子22に対して+X方向に配置されている。第2光分離素子23には、第1光分離素子22を透過したS偏光成分の青色光BLsが入射される。第2光分離素子23は、プリズム型の偏光分離素子で構成されている。すなわち、第2光分離素子23は、第2偏光分離層231と、第2偏光分離層231を挟んで設けられる2つの第2基材232と、を有する。
第2光分離素子23は、第1光分離素子22に対して+X方向に配置されている。第2光分離素子23には、第1光分離素子22を透過したS偏光成分の青色光BLsが入射される。第2光分離素子23は、プリズム型の偏光分離素子で構成されている。すなわち、第2光分離素子23は、第2偏光分離層231と、第2偏光分離層231を挟んで設けられる2つの第2基材232と、を有する。
具体的には、2つの第2基材232の各々は、略直角二等辺三角柱状の形状を有する。2つの第2基材232は、傾斜面同士が対向するように組み合わされ、全体として略直方体状に形成されている。第2偏光分離層231は、2つの第2基材232の傾斜面の間に設けられている。第2偏光分離層231は、X軸およびZ軸に対して45°傾斜している。言い換えると、第2偏光分離層231は、XY平面およびYZ平面に対して45°傾斜している。また、第2偏光分離層231と第1光分離素子22とは、平行に配置されている。
第2偏光分離層231は、青色光を反射するとともに、青色波長帯よりも長い波長帯を有する光、すなわち黄色光に対しては、S偏光を反射し、P偏光を透過する波長選択性の偏光分離特性を有する。このため、第2光分離素子23は、第1光分離素子22から入射されるS偏光成分の青色光BLsを−Z方向に反射する。第2偏光分離層231は、例えば誘電体多層膜から構成されている。また、第2基材232は、一般的な光学ガラスから構成されている。
[第1集光素子の構成]
第1集光素子25は、第1光分離素子22に対して−Z方向に配置されている。すなわち、第1集光素子25は、Z軸上において第1光分離素子22と拡散装置26との間に配置されている。第1集光素子25は、第1光分離素子22から入射される青色光BLsを拡散装置26の拡散板261上に集束させる。また、第1集光素子25は、拡散装置26から入射される、後述する青色光BLpsを平行化する。なお、図2および図3の例では、第1集光素子25は、第1レンズ251と第2レンズ252とから構成されているが、第1集光素子25を構成するレンズの数は限定されない。
第1集光素子25は、第1光分離素子22に対して−Z方向に配置されている。すなわち、第1集光素子25は、Z軸上において第1光分離素子22と拡散装置26との間に配置されている。第1集光素子25は、第1光分離素子22から入射される青色光BLsを拡散装置26の拡散板261上に集束させる。また、第1集光素子25は、拡散装置26から入射される、後述する青色光BLpsを平行化する。なお、図2および図3の例では、第1集光素子25は、第1レンズ251と第2レンズ252とから構成されているが、第1集光素子25を構成するレンズの数は限定されない。
[拡散装置の構成]
拡散装置26は、第1集光素子25に対して−Z方向に配置されている。すなわち、拡散装置26は、第1光分離素子22に対して−Z方向に配置されている。拡散装置26は、第1集光素子25から−Z方向に入射される青色光BLsを、後述する波長変換素子28から射出される黄色光YLと同等の拡散角となるように拡散させつつ+Z方向に反射する。拡散装置26は、拡散板261と、回転装置262と、を備える。拡散板261は、できる限りランバート散乱に近い反射特性を持つことが好ましく、入射された青色光BLsを広角に反射する。回転装置262は、モーター等から構成され、拡散板261を+Z方向と平行な回転軸Rxを中心として回転させる。
本実施形態の拡散板261は、特許請求の範囲の拡散素子に対応する。
拡散装置26は、第1集光素子25に対して−Z方向に配置されている。すなわち、拡散装置26は、第1光分離素子22に対して−Z方向に配置されている。拡散装置26は、第1集光素子25から−Z方向に入射される青色光BLsを、後述する波長変換素子28から射出される黄色光YLと同等の拡散角となるように拡散させつつ+Z方向に反射する。拡散装置26は、拡散板261と、回転装置262と、を備える。拡散板261は、できる限りランバート散乱に近い反射特性を持つことが好ましく、入射された青色光BLsを広角に反射する。回転装置262は、モーター等から構成され、拡散板261を+Z方向と平行な回転軸Rxを中心として回転させる。
本実施形態の拡散板261は、特許請求の範囲の拡散素子に対応する。
拡散板261に入射された青色光BLsは、拡散板261で反射される際に偏光状態が一部乱れることにより、非偏光である青色光、すなわちP偏光成分とS偏光成分とを含む青色光BLpsに変換される。拡散装置26から射出された青色光BLpsは、第1集光素子25を+Z方向に通過し、第1光分離素子22に入射する。第1光分離素子22は、P偏光成分とS偏光成分とを含む青色光BLpsの一部、例えば青色光BLpsの80%を透過し、青色光BLpsの20%を反射する。
[第2集光素子の構成]
第2集光素子27は、第2光分離素子23に対して−Z方向に配置されている。すなわち、第2集光素子27は、Z軸上において第2光分離素子23と波長変換素子28との間に配置されている。第2集光素子27は、第2光分離素子23で反射された青色光BLsを波長変換素子28上に集束させる。また、第2集光素子27は、波長変換素子28から射出される、後述する黄色光YLを平行化し、第2光分離素子23に向けて射出する。なお、図2および図3の例では、第2集光素子27は、第1レンズ271と第2レンズ272とから構成されているが、第2集光素子27を構成するレンズの数は限定されない。
第2集光素子27は、第2光分離素子23に対して−Z方向に配置されている。すなわち、第2集光素子27は、Z軸上において第2光分離素子23と波長変換素子28との間に配置されている。第2集光素子27は、第2光分離素子23で反射された青色光BLsを波長変換素子28上に集束させる。また、第2集光素子27は、波長変換素子28から射出される、後述する黄色光YLを平行化し、第2光分離素子23に向けて射出する。なお、図2および図3の例では、第2集光素子27は、第1レンズ271と第2レンズ272とから構成されているが、第2集光素子27を構成するレンズの数は限定されない。
[波長変換素子の構成]
波長変換素子28は、第2集光素子27に対して−Z方向に配置されている。すなわち、波長変換素子28は、第2光分離素子23に対して−Z方向に配置されている。波長変換素子28は、光が入射されることによって励起され、入射された光の波長とは異なる波長を有する光を、光の入射方向とは反対方向に射出する反射型の波長変換素子である。換言すると、波長変換素子28は、入射された光を波長変換し、波長変換された光を光の入射方向とは反対方向に射出する。
波長変換素子28は、第2集光素子27に対して−Z方向に配置されている。すなわち、波長変換素子28は、第2光分離素子23に対して−Z方向に配置されている。波長変換素子28は、光が入射されることによって励起され、入射された光の波長とは異なる波長を有する光を、光の入射方向とは反対方向に射出する反射型の波長変換素子である。換言すると、波長変換素子28は、入射された光を波長変換し、波長変換された光を光の入射方向とは反対方向に射出する。
本実施形態では、波長変換素子28は、青色光によって励起されて黄色光を射出する黄色蛍光体を含有している。具体的には、波長変換素子28は、例えば賦活剤としてセリウム(Ce)を含有するイットリウム・アルミニウム・ガーネット(YAG)系蛍光体を含んでいる。波長変換素子28は、−Z方向に沿って入射される青色光BLsの青色波長帯よりも長い黄色波長帯を有する蛍光、すなわち、非偏光の黄色光YLを+Z方向に射出する。黄色光YLは、例えば500〜700nmの波長帯を有する。黄色光YLは、緑色光成分と赤色光成分とを含み、各色光成分においてS偏光成分とP偏光成分とが混在した光である。
本実施形態の黄色波長帯を有する蛍光、すなわち、非偏光の黄色光YLは、特許請求の範囲の第2波長帯を有する第2光に対応する。
本実施形態の黄色波長帯を有する蛍光、すなわち、非偏光の黄色光YLは、特許請求の範囲の第2波長帯を有する第2光に対応する。
波長変換素子28から射出された黄色光YLは、第2集光素子27を+Z方向に透過して平行化された後、第2光分離素子23に入射する。本実施形態の波長変換素子28は固定型の波長変換素子であるが、この構成に代えて、Z軸に平行な回転軸を中心として波長変換素子28を回転させる回転装置を備える回転型の波長変換素子が用いられてもよい。この場合、波長変換素子28の温度上昇が抑えられ、波長変換効率を高めることができる。
上述したように、第2光分離素子23の第2偏光分離層231は、黄色波長帯の光に対する偏光分離特性を有する。このため、第2偏光分離層231に入射された非偏光の黄色光YLのうち、S偏光成分の黄色光YLsは、第2偏光分離層231によって−X方向に反射されて、第1光分離素子22に入射される。また、上述したように、第1光分離素子22は、S偏光成分の黄色光YLsを反射する特性を有する。このため、第1光分離素子22に−X方向に沿って入射された黄色光YLsは、第1光分離素子22によって+Z方向に反射され、第1色分離素子29に入射される。
一方、第2偏光分離層231に入射された非偏光の黄色光YLのうち、P偏光成分の黄色光YLpは、第2偏光分離層231を+Z方向に透過して第2光分離素子23から射出され、第1位相差素子32に入射する。
[第1色分離素子の構成]
図4は、−X方向から見た光源装置2の側面図である。すなわち、図4は、第1色分離素子29、波長選択性位相差素子31を−X方向から見た状態を示している。図4においては、第1集光素子25および拡散装置26等の図示を省略する。
図4は、−X方向から見た光源装置2の側面図である。すなわち、図4は、第1色分離素子29、波長選択性位相差素子31を−X方向から見た状態を示している。図4においては、第1集光素子25および拡散装置26等の図示を省略する。
図4に示すように、第1色分離素子29は、第1光分離素子22に対して+Z方向に配置されている。第1色分離素子29は、青色偏光分離プリズム291と、反射プリズム292と、を有する。青色偏光分離プリズム291と反射プリズム292とは、Y軸に沿って並んで配置されている。第1色分離素子29は、第1光分離素子22から+Z方向に射出された光を、青色光BLsと白色光WLsとに分離する。
青色偏光分離プリズム291には、第1光分離素子22から射出された青色光BLpsと黄色光YLsとが入射される。青色偏光分離プリズム291は、略直角二等辺三角柱状の2つの基材を組み合わせて略直方体形状に形成されたプリズム型の偏光分離素子から構成されている。2つの基材の界面には、偏光分離層2911が設けられている。偏光分離層2911は、Y軸およびZ軸に対して45°傾斜している。換言すると、偏光分離層2911は、XY平面およびXZ平面に対して45°傾斜している。
偏光分離層2911は、入射される光のうち、青色光に対しては偏光分離機能を有しており、S偏光成分の青色光を透過し、P偏光成分の青色光を反射するとともに、黄色光に対しては偏光分離機能を有しておらず、黄色光を反射する。このため、第1光分離素子22から青色偏光分離プリズム291に入射した青色光BLpsのうち、S偏光成分の青色光BLsは、偏光分離層2911を+Z方向に透過して、青色偏光分離プリズム291の外部に射出される。
本実施形態の青色光BLsは、特許請求の範囲の第3光に対応する。
本実施形態の青色光BLsは、特許請求の範囲の第3光に対応する。
一方、P偏光成分の青色光BLpは、偏光分離層2911によって−Y方向に反射され、反射プリズム292に入射する。また、第1光分離素子22から青色偏光分離プリズム291に入射した光のうち、黄色光YLsは、偏光分離層2911によって−Y方向に反射され、反射プリズム292に入射する。
本実施形態の黄色光YLsは、特許請求の範囲の第4光に対応する。
本実施形態の黄色光YLsは、特許請求の範囲の第4光に対応する。
反射プリズム292は、青色偏光分離プリズム291に対して−Y方向に配置されている。反射プリズム292は、略直角二等辺三角柱状の2つの基材を組み合わせて略直方体形状に形成されたプリズム型の反射素子である。2つの基材の界面には、反射層2921が設けられている。反射層2921は、+Y方向および+Z方向に対して45°傾斜している。換言すると、反射層2921は、XY平面およびXZ平面に対して45°傾斜している。すなわち、反射層2921と偏光分離層2911とは、平行に配置されている。
反射層2921は、青色偏光分離プリズム291から−Y方向に入射される青色光BLpおよび黄色光YLsを+Z方向に反射する。反射層2921によって反射された青色光BLpおよび黄色光YLsは、反射プリズム292から+Z方向に射出される。なお、反射プリズム292に代えて、反射層2921を有するプレート型の反射ミラーを採用してもよい。
[波長選択性位相差素子の構成]
波長選択性位相差素子31は、反射プリズム292に対して+Z方向に配置されている。換言すると、波長選択性位相差素子31は、反射プリズム292から射出される青色光BLpおよび黄色光YLsの光路上に配置されている。波長選択性位相差素子31は、青色光に対して青色波長帯の1/2の位相差を付与し、青色波長帯以外の波長帯を有する光、すなわち黄色光に対しては位相差を付与しない特性を有する。波長選択性位相差素子として、具体的にはカラーセレクト(商品名、カラーリンク社製)を用いることができる。
本実施形態の波長選択性位相差素子31は、特許請求の範囲の光学素子に対応する。
波長選択性位相差素子31は、反射プリズム292に対して+Z方向に配置されている。換言すると、波長選択性位相差素子31は、反射プリズム292から射出される青色光BLpおよび黄色光YLsの光路上に配置されている。波長選択性位相差素子31は、青色光に対して青色波長帯の1/2の位相差を付与し、青色波長帯以外の波長帯を有する光、すなわち黄色光に対しては位相差を付与しない特性を有する。波長選択性位相差素子として、具体的にはカラーセレクト(商品名、カラーリンク社製)を用いることができる。
本実施形態の波長選択性位相差素子31は、特許請求の範囲の光学素子に対応する。
これにより、波長選択性位相差素子31は、青色波長帯の光のみに1/2の位相差を付与し、偏光方向を90°回転させる。すなわち、反射プリズム292から射出されるP偏光成分の青色光BLpは、波長選択性位相差素子31を透過することによって、S偏光成分の青色光BLsに変換される。これに対して、反射プリズム292から射出される黄色光YLsは、偏光方向が変化することなく、波長選択性位相差素子31を透過する。これにより、青色光BLsと黄色光YLsとを含む白色光WLsが波長選択性位相差素子31から射出される。
このように、白色光WLsは、青色光BLsとは空間的に分離され、光源装置2における青色光BLsの射出位置とは異なる射出位置から射出され、均一化装置4に入射する。詳述すると、黄色光YLsは、光源装置2における青色光BLsの射出位置から−Y方向に離れた射出位置から射出され、均一化装置4に入射する。
[第1位相差素子の構成]
図5は、+X方向から見た光源装置2の側面図である。換言すると、図5は、+X方向から見た第1位相差素子32および第2色分離素子33を示している。なお、図5においては、第2集光素子27および波長変換素子28の図示を省略する。
図5は、+X方向から見た光源装置2の側面図である。換言すると、図5は、+X方向から見た第1位相差素子32および第2色分離素子33を示している。なお、図5においては、第2集光素子27および波長変換素子28の図示を省略する。
図3および図5に示すように、第1位相差素子32は、第2光分離素子23に対して+Z方向に配置されている。第1位相差素子32には、第2光分離素子23を透過した黄色光YLpが入射する。第1位相差素子32は、黄色光YLpの黄色波長帯に対する1/2波長板で構成されている。第1位相差素子32は、P偏光成分の黄色光YLpをS偏光成分の黄色光YLsに変換する。S偏光成分に変換された黄色光YLsは、第2色分離素子33に入射する。
[第2色分離素子の構成]
図5に示すように、第2色分離素子33は、第1位相差素子32に対して+Z方向に配置されている。すなわち、第2色分離素子33は、第2光分離素子23に対して+Z方向に配置されている。第2色分離素子33は、ダイクロイックプリズム331と、反射プリズム332と、を有する。ダイクロイックプリズム331と反射プリズム332とは、Y軸に沿って並んで配置されている。第2色分離素子33は、第2光分離素子23から+Z方向に射出され、第1位相差素子32によってS偏光成分に変換された黄色光YLsを緑色光GLsと赤色光RLsとに分離する。
図5に示すように、第2色分離素子33は、第1位相差素子32に対して+Z方向に配置されている。すなわち、第2色分離素子33は、第2光分離素子23に対して+Z方向に配置されている。第2色分離素子33は、ダイクロイックプリズム331と、反射プリズム332と、を有する。ダイクロイックプリズム331と反射プリズム332とは、Y軸に沿って並んで配置されている。第2色分離素子33は、第2光分離素子23から+Z方向に射出され、第1位相差素子32によってS偏光成分に変換された黄色光YLsを緑色光GLsと赤色光RLsとに分離する。
ダイクロイックプリズム331は、プリズム型の色分離素子で構成されている。2つの基材の界面には、色分離層3311が設けられている。色分離層3311は、+Y方向および+Z方向に対して45°傾斜している。換言すると、色分離層3311は、XY平面およびXZ平面に対して45°傾斜している。色分離層3311と反射層3321とは、平行に配置されている。
色分離層3311は、入射される光のうち、緑色光成分を透過させ、赤色光成分を反射させるダイクロイックミラーで構成されている。このため、ダイクロイックプリズム331に入射した黄色光YLsのうち、S偏光の緑色光GLsは、色分離層3311を+Z方向に透過して、ダイクロイックプリズム331の外部に射出される。S偏光の緑色光GLsは、光源装置2から+Z方向に射出され、均一化装置4に入射される。すなわち、緑色光GLsは、青色光BLsおよび白色光WLsとは空間的に分離され、青色光BLsおよび白色光WLsとは異なる位置から射出され、均一化装置4に入射される。換言すると、緑色光GLsは、光源装置2における青色光BLsの射出位置から+X方向に離れた射出位置から射出され、均一化装置4に入射される。
一方、ダイクロイックプリズム331に入射した黄色光YLsのうち、S偏光成分の赤色光RLsは、色分離層3311によって−Y方向に反射される。なお、ダイクロイックプリズム331に代えて、色分離層3311を有するプレート型のダイクロイックミラーが用いられてもよい。
反射プリズム332は、反射プリズム292と同様の構成を有する。すなわち、反射プリズム332は、偏光分離層2911、色分離層3311、および反射層2921と平行な反射層3321を有する。
反射層3321は、色分離層3311で反射されて入射する赤色光RLsを+Z方向に反射する。反射層3321で反射された赤色光RLsは、反射プリズム332の外部に射出される。赤色光RLsは、光源装置2から+Z方向に射出され、均一化装置4に入射される。すなわち、赤色光RLsは、青色光BLs、白色光WLs、および緑色光GLsとは空間的に分離され、青色光BLs、白色光WLs、および緑色光GLsとは異なる位置から射出され、均一化装置4に入射される。換言すると、赤色光RLsは、光源装置2における緑色光GLsの射出位置から−Y方向に離れ、白色光WLsの射出位置から+X方向に離れた射出位置から射出され、均一化装置4に入射される。
[均一化装置の構成]
図1に示すように、均一化装置4は、光源装置2から射出された光が照射される光変調装置6の画像形成領域における照度を均一化する。均一化装置4は、第1マルチレンズ41と、第2マルチレンズ42と、重畳レンズ43と、を有する。
図1に示すように、均一化装置4は、光源装置2から射出された光が照射される光変調装置6の画像形成領域における照度を均一化する。均一化装置4は、第1マルチレンズ41と、第2マルチレンズ42と、重畳レンズ43と、を有する。
第1マルチレンズ41は、光源装置2から入射される光Lの中心軸、すなわち、照明光軸Axに直交する面内にマトリクス状に配列された複数のレンズ411を有する。第1マルチレンズ41は、複数のレンズ411によって光源装置2から入射される光を複数の部分光束に分割する。
図7は、−Z方向から見た第1マルチレンズ41における各色光の入射位置を示す模式図である。
図7に示すように、光源装置2から射出された青色光BLs、白色光WLs、緑色光GLs、および赤色光RLsは、第1マルチレンズ41に入射される。光源装置2における−X方向で+Y方向の位置から射出された青色光BLsは、第1マルチレンズ41における−X方向で+Y方向の領域A1に含まれる複数のレンズ411に入射される。また、光源装置2における−X方向で−Y方向の位置から射出された白色光WLsは、第1マルチレンズ41における−X方向で−Y方向の領域A2に含まれる複数のレンズ411に入射される。
図7に示すように、光源装置2から射出された青色光BLs、白色光WLs、緑色光GLs、および赤色光RLsは、第1マルチレンズ41に入射される。光源装置2における−X方向で+Y方向の位置から射出された青色光BLsは、第1マルチレンズ41における−X方向で+Y方向の領域A1に含まれる複数のレンズ411に入射される。また、光源装置2における−X方向で−Y方向の位置から射出された白色光WLsは、第1マルチレンズ41における−X方向で−Y方向の領域A2に含まれる複数のレンズ411に入射される。
光源装置2における+X方向で+Y方向の位置から射出された緑色光GLsは、第1マルチレンズ41における+X方向で+Y方向の領域A3に含まれる複数のレンズ411に入射される。光源装置2における+X方向で−Y方向の位置から射出された赤色光RLsは、第1マルチレンズ41における+X方向で−Y方向の領域A4に含まれる複数のレンズ411に入射される。各レンズ411に入射された各色光は、複数の部分光束となって、第2マルチレンズ42においてレンズ411に対応するレンズ421に入射する。
本実施形態の光源装置2から射出された光Lのうち、青色光BLsは特許請求の範囲の第3光に対応し、白色光WLsは特許請求の範囲の第4光に対応し、緑色光GLsは特許請求の範囲の第5光に対応し、赤色光RLsは特許請求の範囲の第6光に対応する。
本実施形態の光源装置2から射出された光Lのうち、青色光BLsは特許請求の範囲の第3光に対応し、白色光WLsは特許請求の範囲の第4光に対応し、緑色光GLsは特許請求の範囲の第5光に対応し、赤色光RLsは特許請求の範囲の第6光に対応する。
図1に示すように、第2マルチレンズ42は、照明光軸Axに直交する面内にマトリクス状に配列されるとともに、第1マルチレンズ41の複数のレンズ411に対応した複数のレンズ421を有する。各レンズ421には、当該レンズ421に対応するレンズ411から射出された複数の部分光束が入射される。各レンズ421は、入射された部分光束を重畳レンズ43に入射させる。
重畳レンズ43は、第2マルチレンズ42から入射される複数の部分光束を光変調装置6の画像形成領域において重畳する。詳述すると、それぞれが複数の部分光束に分割された青色光BLs、白色光WLs、緑色光GLs、および赤色光RLsは、第2マルチレンズ42と重畳レンズ43とによって、フィールドレンズ5を介して、光変調装置6の後述するマイクロレンズアレイ62を構成する複数のマイクロレンズ621のそれぞれに異なる角度で入射する。
[光変調装置の構成]
図1に示すように、光変調装置6は、光源装置2から射出された光を変調する。詳述すると、光変調装置6は、光源装置2から射出されて均一化装置4およびフィールドレンズ5を介して入射される各色光を画像情報に応じてそれぞれ変調し、当該画像情報に応じた画像光を形成する。光変調装置6は、1つの液晶パネル61と、1つのマイクロレンズアレイ62と、を備える。
図1に示すように、光変調装置6は、光源装置2から射出された光を変調する。詳述すると、光変調装置6は、光源装置2から射出されて均一化装置4およびフィールドレンズ5を介して入射される各色光を画像情報に応じてそれぞれ変調し、当該画像情報に応じた画像光を形成する。光変調装置6は、1つの液晶パネル61と、1つのマイクロレンズアレイ62と、を備える。
[液晶パネルの構成]
図8は、−Z方向から見た光変調装置6の一部を拡大視した模式図である。換言すると、図8は、液晶パネル61が有する画素PXと、マイクロレンズアレイ62が有するマイクロレンズ621と、の対応関係を示している。
図8に示すように、液晶パネル61は、照明光軸Axに直交する面内にマトリクス状に配列された複数の画素PXを有する。
図8は、−Z方向から見た光変調装置6の一部を拡大視した模式図である。換言すると、図8は、液晶パネル61が有する画素PXと、マイクロレンズアレイ62が有するマイクロレンズ621と、の対応関係を示している。
図8に示すように、液晶パネル61は、照明光軸Axに直交する面内にマトリクス状に配列された複数の画素PXを有する。
各画素PXは、互いに異なる色の色光を変調する複数のサブ画素SXを有する。本実施形態では、各画素PXは、4つのサブ画素SX(SX1〜SX4)を有する。具体的に、1つの画素PX内において、−X方向で+Y方向の位置に、第1サブ画素SX1が配置されている。−X方向で−Y方向の位置に、第2サブ画素SX2が配置されている。+X方向で+Y方向の位置に、第3サブ画素SX3が配置されている。+X方向で−Y方向の位置に、第4サブ画素SX4が配置されている。
[マイクロレンズアレイの構成]
図1に示すように、マイクロレンズアレイ62は、液晶パネル61に対して光入射側である−Z方向に設けられている。マイクロレンズアレイ62は、マイクロレンズアレイ62に入射される色光を個々の画素PXに導く。マイクロレンズアレイ62は、複数の画素PXに対応する複数のマイクロレンズ621を有する。
図1に示すように、マイクロレンズアレイ62は、液晶パネル61に対して光入射側である−Z方向に設けられている。マイクロレンズアレイ62は、マイクロレンズアレイ62に入射される色光を個々の画素PXに導く。マイクロレンズアレイ62は、複数の画素PXに対応する複数のマイクロレンズ621を有する。
複数のマイクロレンズ621は、照明光軸Axに直交する面内にマトリクス状に配列されている。換言すると、複数のマイクロレンズ621は、フィールドレンズ5から入射される光の中心軸に対する直交面内にマトリクス状に配列されている。本実施形態では、1つのマイクロレンズ621は、+X方向に配列された2つのサブ画素と、+Y方向に配列された2つのサブ画素と、に対応して設けられている。すなわち、1つのマイクロレンズ621は、XY平面内に2行2列に配列された4つのサブ画素SX1〜SX4に対応して設けられている。
マイクロレンズ621には、均一化装置4によって重畳された青色光BLs、白色光WLs、緑色光GLs、および赤色光RLsがそれぞれ異なる角度で入射される。マイクロレンズ621は、マイクロレンズ621に入射される色光を、当該色光に対応するサブ画素SXに入射させる。具体的には、マイクロレンズ621は、対応する画素PXのサブ画素SXのうち、第1サブ画素SX1に青色光BLsを入射させ、第2サブ画素SX2に白色光WLsを入射させ、第3サブ画素SX3に緑色光GLsを入射させ、第4サブ画素SX4に赤色光RLsを入射させる。これにより、各サブ画素SX1〜SX4に、当該サブ画素SX1〜SX4に対応する色光が入射され、各サブ画素SX1〜SX4によって対応する色光がそれぞれ変調される。このように、液晶パネル61によって変調された画像光は、投射光学装置7によって図示しない被投射面上に投射される。
[第1実施形態の効果]
特許文献1に記載された従来のプロジェクターにおいては、光源としてランプが用いられている。ランプから射出される光は偏光方向が揃っていないため、光変調装置として液晶パネルを用いるためには、偏光方向を揃えるための偏光変換手段が必要となる。プロジェクターには、マルチレンズアレイと偏光分離素子(PBS)アレイとを備える偏光変換手段が一般的に用いられている。ところが、プロジェクターを小型化するために、ピッチが狭いマルチレンズアレイとPBSアレイとが必要となるが、ピッチが狭いPBSアレイの作成は非常に困難である。
特許文献1に記載された従来のプロジェクターにおいては、光源としてランプが用いられている。ランプから射出される光は偏光方向が揃っていないため、光変調装置として液晶パネルを用いるためには、偏光方向を揃えるための偏光変換手段が必要となる。プロジェクターには、マルチレンズアレイと偏光分離素子(PBS)アレイとを備える偏光変換手段が一般的に用いられている。ところが、プロジェクターを小型化するために、ピッチが狭いマルチレンズアレイとPBSアレイとが必要となるが、ピッチが狭いPBSアレイの作成は非常に困難である。
この問題に対して、本実施形態においては、偏光方向が揃った4色の色光、すなわち、S偏光成分の青色光BLs、S偏光成分の白色光WLs、S偏光成分の緑色光GLs、およびS偏光成分の赤色光RLsが光源装置2から射出される。この構成によれば、上記のようなピッチが狭い偏光変換素子を用いることなく、空間的に分離され、偏光方向が揃った複数の色光を射出可能な光源装置2を実現することができる。これにより、光源装置2の小型化が可能となり、ひいては、プロジェクター1の小型化を図ることができる。
さらに、本実施形態のプロジェクター1においては、青色光BLs、緑色光GLs、および赤色光RLsに加えて、白色光WLsが光変調装置6に入射されるため、投射光学装置7から投射される画像の輝度を高めることができる。
また、本実施形態の場合、第2光分離素子23と第2色分離素子33との間に第1位相差素子32が設けられているため、第2光分離素子23から射出されるP偏光成分の黄色光YLpをS偏光成分の黄色光YLsに変換することができる。その結果、第2色分離素子33から射出される緑色光GLsおよび赤色光RLsをS偏光成分の光とすることができる。また、反射プリズム292から射出される青色光BLpおよび黄色光YLsの光路上に波長選択性位相差素子31が設けられているため、P偏光成分の青色光BLpをS偏光成分の青色光BLsに変換でき、S偏光成分の黄色光YLsと合わせて白色光WLsとすることができる。これにより、光源装置2から射出される青色光BLs、白色光WLs、緑色光GLs、および赤色光RLsの全てをS偏光成分の光に揃えることができる。
また、本実施形態の場合、光源装置2が青色光BLsを拡散装置26に向けて集光する第1集光素子25を備えているため、第1光分離素子22から射出された青色光BLsを第1集光素子25によって拡散装置26に効率良く集光できるとともに、拡散装置26から射出された青色光BLpsを平行化することができる。これにより、青色光BLs,BLpsの損失を抑制することができ、青色光の利用効率を高めることができる。
また、本実施形態の場合、光源装置2が青色光BLsを波長変換素子28に向けて集光する第2集光素子27を備えているため、第2光分離素子23から射出された青色光BLsを第2集光素子27によって波長変換素子28に効率良く集光できるとともに、波長変換素子28から射出された黄色光YLを平行化することができる。これにより、青色光BLsおよび黄色光YLの損失を抑制することができ、青色光BLsおよび黄色光YLの利用効率を高めることができる。
ここで、以下の比較例の光源装置を想定する。
図9は、+Y方向から見た比較例の光源装置102の平面図である。なお、図9において、本実施形態の光源装置2と共通の構成要素には同一の符号を付す。また、図9では、第1色分離素子29および第2色分離素子33等の図示を省略する。
図9は、+Y方向から見た比較例の光源装置102の平面図である。なお、図9において、本実施形態の光源装置2と共通の構成要素には同一の符号を付す。また、図9では、第1色分離素子29および第2色分離素子33等の図示を省略する。
図9に示すように、比較例の光源装置102において、光源部21は、位相差素子103を有する。これにより、発光素子211から射出される青色光BLsは、位相差素子103を透過することによって、S偏光成分の青色光BLsとP偏光成分の青色光BLpとを含む光に変換される。また、第1光分離素子122は、プリズム型の偏光分離素子で構成されている。したがって、第1光分離素子122は、第1偏光分離層123と、第1偏光分離層123を挟んで設けられる第1基材124と、を有する。第1偏光分離層123は、P偏光成分を透過し、S偏光成分を反射する偏光分離特性を有するため、青色光BLpを透過させて第2光分離素子23に入射させるとともに、青色光BLsを反射させて1/4波長板127に入射させる。
比較例の光源装置102において、第1光分離素子122から射出され、拡散装置26に向かって進む青色光BLsは、1/4波長板127によって円偏光の青色光BLc1に変換され、拡散板261で反射することによって逆回りの円偏光の青色光BLc2に変換される。青色光BLc2は、1/4波長板127によってP偏光成分の青色光BLpに変換され、第1光分離素子122から射出される。第1光分離素子122から射出され、第2光分離素子23に向かって進む青色光BLpは、第2光分離素子23の第2偏光分離層231で反射し、波長変換素子28に向かう。波長変換素子28から射出される黄色光YLの振る舞いは、上記実施形態と同様である。
第1光分離素子122を構成する第1基材124は、例えばBK7等に代表されるホウケイ酸ガラス等からなる一般的な光学ガラスで構成されている。同様に、第2光分離素子23を構成する第2基材232は、ホウケイ酸ガラス等の一般的な光学ガラスで構成されている。光源装置102のその他の構成は、上記実施形態の光源装置2と同様である。
光源部21からの光が照射されることにより、第1光分離素子122および第2光分離素子23の内部で熱が発生する。このとき、第1光分離素子122を構成する第1基材124、および第2光分離素子23を構成する第2基材232がホウケイ酸ガラス等の一般的な光学ガラスで構成されている場合、第1基材124および第2基材232の熱歪みが生じ、熱歪みに起因した複屈折が生じる結果、第1光分離素子122および第2光分離素子23の内部を進行する光の偏光状態が乱れる。
具体的には、1/4波長板127から射出されて第1光分離素子122に入射した後、第1偏光分離層123に向かって進むP偏光成分の青色光BLpの一部は、S偏光成分の青色光BLs2に変化する。その後、青色光BLs2は、第1偏光分離層123で−X方向に反射する。また、第2偏光分離層231で反射した後、第1偏光分離層123に向かって進むS偏光成分の黄色光YLsの一部は、P偏光成分の黄色光YLp2に変化する。その後、黄色光YLp2は、第1偏光分離層221を−X方向に透過する。
これらの青色光BLs2および黄色光YLp2は、第1光分離素子122から光源部21に戻る光となり、光の損失が生じる。このように、比較例の光源装置102によれば、青色光および黄色光の損失が生じるため、光利用効率が低下するおそれがある。
この問題に対して、本実施形態の光源装置2においては、第1光分離素子22は、偏光成分に依らずに一部の青色光を透過し、他の一部の青色光を反射し、黄色光を反射する特性を有する。換言すると、第1光分離素子22は、偏光成分に依って光を分離する偏光分離機能を有していない。したがって、例えば第2光分離素子23の熱歪みに起因した複屈折が生じ、光の偏光状態が変化したとしても、青色光および黄色光の損失が生じることは少なく、光利用効率の低下を抑えることができる。
また、本実施形態の場合、プロジェクター1が光源装置2と光変調装置6との間に位置する均一化装置4を備えているため、光源装置2から射出される青色光BLs、白色光WLs、緑色光GLsおよび、赤色光RLsによって光変調装置6を略均一に照明することができる。これにより、投射画像の色むらおよび輝度むらを抑制することができる。
また、本実施形態の場合、光変調装置6が複数の画素PXに対応する複数のマイクロレンズ621を有するマイクロレンズアレイ62を備えているため、光変調装置6に入射される4つの色光を、マイクロレンズ621によって液晶パネル61の対応する4つのサブ画素SXに入射させることができる。これにより、光源装置2から射出された各色光を各サブ画素SXに効率良く入射させることができ、各色光の利用効率を高めることができる。
[第2実施形態]
以下、本発明の第2実施形態について、図10〜図12を用いて説明する。
第2実施形態の光源装置の基本構成は第1実施形態と同様であるため、光源装置の全体の説明は省略する。
図10は、+Y方向から見た第2実施形態の光源装置20の平面図である。図11は、−X方向から見た光源装置20の側面図である。図12は、+X方向から見た光源装置20の側面図である。図11においては、第1集光素子25および拡散装置26等の図示を省略する。図12においては、第2集光素子27および波長変換素子28の図示を省略する。
図10〜図12において、第1実施形態で用いた図面と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
以下、本発明の第2実施形態について、図10〜図12を用いて説明する。
第2実施形態の光源装置の基本構成は第1実施形態と同様であるため、光源装置の全体の説明は省略する。
図10は、+Y方向から見た第2実施形態の光源装置20の平面図である。図11は、−X方向から見た光源装置20の側面図である。図12は、+X方向から見た光源装置20の側面図である。図11においては、第1集光素子25および拡散装置26等の図示を省略する。図12においては、第2集光素子27および波長変換素子28の図示を省略する。
図10〜図12において、第1実施形態で用いた図面と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
図10および図11に示すように、本実施形態の光源装置20は、光源部21と、第1光分離素子22と、第2光分離素子23と、第1集光素子25と、拡散装置26と、第2集光素子27と、波長変換素子28と、第1色分離素子35と、反射型偏光素子36と、第2位相差素子37と、第2色分離素子33と、を備える。
[第1色分離素子の構成]
本実施形態の第1色分離素子35においては、第1実施形態の青色偏光分離プリズム291に代えて、ダイクロイックプリズム351が設けられている。すなわち、第1色分離素子35は、ダイクロイックプリズム351と、反射プリズム292と、を有する。ダイクロイックプリズム351は、青色光を透過させ、黄色光を反射させるダイクロイックミラー3511を有する。したがって、ダイクロイックプリズム351に入射した青色光BLpsは、ダイクロイックミラー3511を+Z方向に透過し、ダイクロイックプリズム351から射出される。一方、ダイクロイックプリズム351に入射した黄色光YLsは、ダイクロイックミラー3511で−Y方向に反射され、反射プリズム292に入射する。
本実施形態の第1色分離素子35においては、第1実施形態の青色偏光分離プリズム291に代えて、ダイクロイックプリズム351が設けられている。すなわち、第1色分離素子35は、ダイクロイックプリズム351と、反射プリズム292と、を有する。ダイクロイックプリズム351は、青色光を透過させ、黄色光を反射させるダイクロイックミラー3511を有する。したがって、ダイクロイックプリズム351に入射した青色光BLpsは、ダイクロイックミラー3511を+Z方向に透過し、ダイクロイックプリズム351から射出される。一方、ダイクロイックプリズム351に入射した黄色光YLsは、ダイクロイックミラー3511で−Y方向に反射され、反射プリズム292に入射する。
[反射型偏光素子の構成]
反射型偏光素子36は、ダイクロイックプリズム351に対して+Z方向に配置されている。すなわち、反射型偏光素子36は、ダイクロイックプリズム351から射出される青色光BLpsの光路上において、ダイクロイックプリズム351に対して+Z方向に配置されている。反射型偏光素子36は、P偏光成分を透過させ、S偏光成分を反射させる特性を有する。そのため、ダイクロイックプリズム351から射出される青色光BLpsのうち、P偏光成分の青色光BLpは、反射型偏光素子36を透過して光源装置20から射出される。一方、S偏光成分の青色光BLsは、反射型偏光素子36で反射して−Z方向に進み、ダイクロイックプリズム351を透過して、第1光分離素子22に再度入射する。
本実施形態の反射型偏光素子36は、特許請求の範囲の光学素子に対応する。
反射型偏光素子36は、ダイクロイックプリズム351に対して+Z方向に配置されている。すなわち、反射型偏光素子36は、ダイクロイックプリズム351から射出される青色光BLpsの光路上において、ダイクロイックプリズム351に対して+Z方向に配置されている。反射型偏光素子36は、P偏光成分を透過させ、S偏光成分を反射させる特性を有する。そのため、ダイクロイックプリズム351から射出される青色光BLpsのうち、P偏光成分の青色光BLpは、反射型偏光素子36を透過して光源装置20から射出される。一方、S偏光成分の青色光BLsは、反射型偏光素子36で反射して−Z方向に進み、ダイクロイックプリズム351を透過して、第1光分離素子22に再度入射する。
本実施形態の反射型偏光素子36は、特許請求の範囲の光学素子に対応する。
反射型偏光素子36で反射した後に第1光分離素子22に入射した青色光BLsの一部、例えば青色光BLsの80%は、第1光分離素子22を透過し、第1集光素子25を介して拡散板261に入射する。拡散板261に入射した青色光BLsは、P偏光成分とS偏光成分とを含む青色光BLpsに再度変換される。したがって、青色光BLpsは、上述した経路を通り、青色光BLpsの一部であるP偏光成分の青色光BLpが反射型偏光素子36を透過して光源装置20から射出される。このように、反射型偏光素子36で一旦反射した青色光BLsであっても、拡散板261に戻った後、反射型偏光素子36に再度入射した青色光の一部が射出される。
反射プリズム292に入射した黄色光YLsは、反射層2921によって+Z方向に反射され、反射プリズム292から射出される。第2位相差素子37は、反射プリズム292に対して+Z方向に配置されている。第2位相差素子37には、反射プリズム292から射出された黄色光YLsが入射する。第2位相差素子37は、黄色光YLsの黄色波長帯に対する1/2波長板で構成されている。したがって、第2位相差素子37は、S偏光成分の黄色光YLsをP偏光成分の黄色光YLpに変換する。P偏光成分に変換された黄色光YLpは、光源装置20から射出される。
図12に示すように、本実施形態の光源装置20においては、第1実施形態と異なり、第2光分離素子23と第2色分離素子33との間に第1位相差素子が設けられていない。そのため、第2光分離素子23から射出された黄色光YLpは、偏光方向を変えることなく、第2色分離素子33に入射する。第2色分離素子33に入射した黄色光YLpは、ダイクロイックプリズム331によって緑色光GLpと赤色光RLpとに分離される。緑色光GLpは、ダイクロイックプリズム331から+Z方向に射出される。赤色光RLpは、ダイクロイックプリズム331から反射プリズム332を経て+Z方向に射出される。
このようにして、本実施形態によれば、偏光方向が揃った4色の色光、すなわち、P偏光成分の青色光BLp、P偏光成分の黄色光YLp、P偏光成分の緑色光GLp、およびP偏光成分の赤色光RLpが光源装置2から射出される。本実施形態の場合、光源装置から射出される4本の光束のうち、第1実施形態の白色光WLsに代えて、黄色光YLpが射出される。また、第1実施形態とは異なり、P偏光成分に揃った4本の光束が光源装置20から射出される。
[第2実施形態の効果]
本実施形態においても、ピッチが狭い偏光変換素子を用いることなく、偏光方向が揃えられた複数の色光を射出可能な光源装置20を実現できる、光源装置20およびプロジェクター1の小型化が図れる、といった第1実施形態と同様の効果が得られる。また、偏光方向によって光を分離する偏光分離特性を持たない第1光分離素子22を用いているため、光分離素子の熱歪みに起因した損失が少なく、光利用効率の低下を抑えられる、といった第1実施形態と同様の効果が得られる。
本実施形態においても、ピッチが狭い偏光変換素子を用いることなく、偏光方向が揃えられた複数の色光を射出可能な光源装置20を実現できる、光源装置20およびプロジェクター1の小型化が図れる、といった第1実施形態と同様の効果が得られる。また、偏光方向によって光を分離する偏光分離特性を持たない第1光分離素子22を用いているため、光分離素子の熱歪みに起因した損失が少なく、光利用効率の低下を抑えられる、といった第1実施形態と同様の効果が得られる。
[第3実施形態]
以下、本発明の第3実施形態について、図13〜図15を用いて説明する。
第3実施形態の光源装置の基本構成は第1実施形態と同様であるため、光源装置の全体の説明は省略する。
図13は、+Y方向から見た第3実施形態の光源装置30の平面図である。図14は、X軸およびZ軸に対して45°をなす方向から見た第1光分離素子45を示す図である。図15は、X軸およびZ軸に対して45°をなす方向から見た変形例の第1光分離素子46を示す図である。
図13において、第1実施形態で用いた図面と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
以下、本発明の第3実施形態について、図13〜図15を用いて説明する。
第3実施形態の光源装置の基本構成は第1実施形態と同様であるため、光源装置の全体の説明は省略する。
図13は、+Y方向から見た第3実施形態の光源装置30の平面図である。図14は、X軸およびZ軸に対して45°をなす方向から見た第1光分離素子45を示す図である。図15は、X軸およびZ軸に対して45°をなす方向から見た変形例の第1光分離素子46を示す図である。
図13において、第1実施形態で用いた図面と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
拡散板261に入射させる青色光と、波長変換素子28に入射させる青色光と、を分離する手段として、第1実施形態の光源装置2は、光の入射領域が一様な光分離特性を有する第1光分離素子22を備える。これに対して、第2実施形態の光源装置30は、光の入射領域が、光分離特性が互いに異なる2つの領域を有する第1光分離素子45を備える。
図13に示すように、光源装置30は、光源部48と、第1光分離素子45と、第2光分離素子23と、第1集光素子25と、拡散装置26と、第2集光素子27と、波長変換素子28と、第1色分離素子29と、波長選択性位相差素子31と、第1位相差素子32と、第2色分離素子33と、を備える。
[光源部の構成]
光源部48は、複数の発光素子211と、複数のコリメーターレンズ212と、を有する。本実施形態の場合、複数の発光素子211は、X軸に垂直なYZ平面内に配列されている。具体的には、複数の発光素子211は、Z軸に沿って5個、Y軸に沿って2個、すなわち、2行5列の配置を有する合計10個の発光素子から構成されている。なお、発光素子211の数は、10個に限定されず、適宜変更が可能である。また、複数の発光素子211の配置も限定されない。
光源部48は、複数の発光素子211と、複数のコリメーターレンズ212と、を有する。本実施形態の場合、複数の発光素子211は、X軸に垂直なYZ平面内に配列されている。具体的には、複数の発光素子211は、Z軸に沿って5個、Y軸に沿って2個、すなわち、2行5列の配置を有する合計10個の発光素子から構成されている。なお、発光素子211の数は、10個に限定されず、適宜変更が可能である。また、複数の発光素子211の配置も限定されない。
[第1光分離素子の構成]
図14に示すように、第1光分離素子45において、青色光BLsの入射領域45aは、第1領域45a1と、第2領域45a2と、を有する。本実施形態の場合、第1領域45a1は、入射領域45aの中央部に設けられている。第2領域45a2は、第1領域45a1を囲むように入射領域45aの周縁部に設けられている。第1領域45a1は、青色光BLsを反射し、黄色光YLsを反射する反射層を有する。また、第2領域45a2は、青色光BLsを透過し、黄色光YLsを反射する反射層を有する。これにより、青色光BLsは、第1領域45a1で反射し、第2領域45a2を透過する。黄色光YLsは、第1領域45a1および第2領域45a2の双方で反射する。すなわち、第1光分離素子45は、青色光BLsの入射領域45aが、青色光BLsを反射し、黄色光YLsを反射する第1領域45a1と、青色光BLsを透過し、黄色光YLsを反射する第2領域45a2と、を有する。第1光分離素子45は、透光性基材の中央部と周縁部とに、互いに異なる反射特性を有する反射層を作り分けることによって作製が可能である。
図14に示すように、第1光分離素子45において、青色光BLsの入射領域45aは、第1領域45a1と、第2領域45a2と、を有する。本実施形態の場合、第1領域45a1は、入射領域45aの中央部に設けられている。第2領域45a2は、第1領域45a1を囲むように入射領域45aの周縁部に設けられている。第1領域45a1は、青色光BLsを反射し、黄色光YLsを反射する反射層を有する。また、第2領域45a2は、青色光BLsを透過し、黄色光YLsを反射する反射層を有する。これにより、青色光BLsは、第1領域45a1で反射し、第2領域45a2を透過する。黄色光YLsは、第1領域45a1および第2領域45a2の双方で反射する。すなわち、第1光分離素子45は、青色光BLsの入射領域45aが、青色光BLsを反射し、黄色光YLsを反射する第1領域45a1と、青色光BLsを透過し、黄色光YLsを反射する第2領域45a2と、を有する。第1光分離素子45は、透光性基材の中央部と周縁部とに、互いに異なる反射特性を有する反射層を作り分けることによって作製が可能である。
図14の例では、第1領域45a1および第2領域45a2の面積および配置が適宜設定されることにより、10個の発光素子211から射出された10本の青色光BLsのうち、中央に位置する2本の青色光BLsが第1領域45a1に入射し、残りの8本の青色光BLsが第2領域45a2に入射する。これにより、図13に示すように、光源部48から射出された青色光BLsの20%は、第1光分離素子45の第1領域45a1で−Z方向に反射され、拡散装置26に向かって進む。一方、光源部48から射出された青色光BLsの80%は、第1光分離素子45の第2領域45a2を+X方向に透過し、第2光分離素子23を経て波長変換素子28に向かって進む。拡散装置26に向かって進む青色光BLs、および波長変換素子28に向かって進む青色光BLsのその後の振る舞いは、第1実施形態と同様である。
図13に示すように、拡散装置26から射出された青色光BLpsは、第1光分離素子45の第2領域45a2を+Z方向に透過し、第1色分離素子29に入射する。また、波長変換素子28から射出され、第2偏光分離層231で反射し、第2光分離素子23から射出された黄色光YLsは、第1光分離素子45の第1領域45a1および第2領域45a2で+Z方向に反射され、第1色分離素子29に入射する。第1色分離素子29および第2色分離素子33における各光の振る舞いは、第1実施形態と同様である。
[第3実施形態の効果]
本実施形態においても、ピッチが狭い偏光変換素子を用いることなく、偏光方向が揃えられた複数の色光を射出可能な光源装置30を実現できる、光源装置30およびプロジェクター1の小型化が図れる、といった第1実施形態と同様の効果が得られる。また、偏光方向によって光を分離する偏光分離特性を持たない第1光分離素子45を用いているため、光分離素子の熱歪みに起因した損失が少なく、光利用効率の低下を抑えられる、といった第1実施形態と同様の効果が得られる。
本実施形態においても、ピッチが狭い偏光変換素子を用いることなく、偏光方向が揃えられた複数の色光を射出可能な光源装置30を実現できる、光源装置30およびプロジェクター1の小型化が図れる、といった第1実施形態と同様の効果が得られる。また、偏光方向によって光を分離する偏光分離特性を持たない第1光分離素子45を用いているため、光分離素子の熱歪みに起因した損失が少なく、光利用効率の低下を抑えられる、といった第1実施形態と同様の効果が得られる。
また、本実施形態の場合、反射特性が互いに異なる第1領域45a1および第2領域45a2を有する第1光分離素子45が用いられているため、第1領域45a1と第2領域45a2との面積比を変えることによって、拡散板261に入射させる青色光と、波長変換素子28に入射させる青色光と、の光量比を調整することができる。これにより、光源装置30から射出される光のホワイトバランスを調整することができる。
なお、以下に示すように、第1光分離素子45において、必ずしも第1領域45a1が入射領域45aの中央部に設けられ、第2領域45a2が入射領域45aの周縁部に設けられていなくてもよい。
図15は、第1光分離素子46の変形例を示す図である。
図15に示すように、変形例の第1光分離素子46において、第1領域46a1は、入射領域46aの一端に設けられている。第2領域46a2は、第1領域46a1以外の領域である。10本の青色光BLsのうち、左端に位置する2本の青色光BLsが第1領域46a1に入射し、残りの8本の青色光BLsが第2領域46a2に入射する。
図15に示すように、変形例の第1光分離素子46において、第1領域46a1は、入射領域46aの一端に設けられている。第2領域46a2は、第1領域46a1以外の領域である。10本の青色光BLsのうち、左端に位置する2本の青色光BLsが第1領域46a1に入射し、残りの8本の青色光BLsが第2領域46a2に入射する。
一般に、拡散素子で反射された光は、拡散領域の中心部で輝度が高く、拡散領域の周縁部で輝度が低くなる輝度分布を有する。本変形例の第1光分離素子46を用いた場合、拡散板261で反射された青色光BLpsのうち、拡散領域の中心部で反射した相対的に輝度が高い青色光BLpsが第2領域46a2を透過する割合は、図14に示した第1光分離素子45に比べて高くなる。これにより、拡散板261で反射された青色光BLpsを効率良く後段の光学系に導くことができ、青色光の利用効率を高めることができる。
[第4実施形態]
以下、本発明の第4実施形態について、図16を用いて説明する。
第4実施形態の光源装置の基本構成は第1実施形態と同様であるため、光源装置の全体の説明は省略する。
図16は、+Y方向から見た第4実施形態の光源装置40の平面図である。
図16において、以前の実施形態で用いた図面と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
以下、本発明の第4実施形態について、図16を用いて説明する。
第4実施形態の光源装置の基本構成は第1実施形態と同様であるため、光源装置の全体の説明は省略する。
図16は、+Y方向から見た第4実施形態の光源装置40の平面図である。
図16において、以前の実施形態で用いた図面と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
図16に示すように、本実施形態の光源装置40は、光源部48と、第1光分離素子45と、第2光分離素子23と、第1集光素子25と、拡散装置26と、第2集光素子27と、波長変換素子28と、第1色分離素子35と、反射型偏光素子36と、第2位相差素子37と、第2色分離素子33と、を備える。
すなわち、本実施形態の光源装置40は、第3実施形態の光源部48および第1光分離素子45と、第2実施形態の第1色分離素子35、反射型偏光素子36および第2位相差素子37と、を組み合わせた光源装置である。光源装置40のその他の構成は、第1実施形態の光源装置2と同様である。
[第4実施形態の効果]
本実施形態においても、ピッチが狭い偏光変換素子を用いることなく、偏光方向が揃えられた複数の色光を射出可能な光源装置40を実現できる、光源装置40およびプロジェクター1の小型化が図れる、といった第1実施形態と同様の効果が得られる。また、偏光方向によって光を分離する偏光分離特性を持たない第1光分離素子45を用いているため、光分離素子の熱歪みに起因した損失が少なく、光利用効率の低下を抑えられる、といった第1実施形態と同様の効果が得られる。
本実施形態においても、ピッチが狭い偏光変換素子を用いることなく、偏光方向が揃えられた複数の色光を射出可能な光源装置40を実現できる、光源装置40およびプロジェクター1の小型化が図れる、といった第1実施形態と同様の効果が得られる。また、偏光方向によって光を分離する偏光分離特性を持たない第1光分離素子45を用いているため、光分離素子の熱歪みに起因した損失が少なく、光利用効率の低下を抑えられる、といった第1実施形態と同様の効果が得られる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば上記実施形態において、第1色分離素子が白色光WLsまたは黄色光YLpを射出する位置は、青色光BLs,BLpを射出する位置に対して−Y方向の位置であり、第2色分離素子が赤色光RLs,RLpを射出する位置は、緑色光GLs,GLpを射出する位置に対して−Y方向の位置である。この配置に代えて、第1色分離素子が白色光WLsまたは黄色光YLpを射出する位置は、青色光BLs,BLpを射出する位置に対して+Y方向の位置であってもよく、第2色分離素子が赤色光RLs,RLpを射出する位置は、緑色光GLs,GLpを射出する位置に対して+Y方向の位置であってもよい。
例えば上記実施形態において、第1色分離素子が白色光WLsまたは黄色光YLpを射出する位置は、青色光BLs,BLpを射出する位置に対して−Y方向の位置であり、第2色分離素子が赤色光RLs,RLpを射出する位置は、緑色光GLs,GLpを射出する位置に対して−Y方向の位置である。この配置に代えて、第1色分離素子が白色光WLsまたは黄色光YLpを射出する位置は、青色光BLs,BLpを射出する位置に対して+Y方向の位置であってもよく、第2色分離素子が赤色光RLs,RLpを射出する位置は、緑色光GLs,GLpを射出する位置に対して+Y方向の位置であってもよい。
上記実施形態の光源装置は、第1集光素子25および第2集光素子27を備えている。しかしながら、この構成に限らず、第1集光素子25および第2集光素子27のうち少なくとも一方の集光素子は、設けられていなくてもよい。
上記各実施形態では、光源部21は、+X方向に青色光BLsを射出するが、この構成に限らず、光源部21は、+X方向に交差する方向に青色光BLsを射出し、例えば反射部材を用いて青色光BLsを+X方向に反射させた後、第1光分離素子22に入射させる構成としてもよい。
上記各実施形態では、プロジェクターは、第1マルチレンズ41、第2マルチレンズ42、および重畳レンズ43を有する均一化装置4を備えている。この構成に代えて、他の構成を有する均一化装置が設けられてもよいし、均一化装置4は設けられていなくてもよい。
上記第1実施形態の光源装置2、および第2実施形態の光源装置20は、4つの射出位置のそれぞれから色光を射出し、光変調装置6を構成する液晶パネル61は、1つの画素PXに4つのサブ画素SXを有している。この構成に代えて、光源装置は、3つの色光を射出し、液晶パネルは、1つの画素に3つのサブ画素を有する構成であってもよい。この場合、例えば、上記実施形態の光源装置において、黄色光YLsの光路に全反射部材が設けられていてもよい。
上記実施形態の光源装置は、それぞれがS偏光成分であり、空間的に分離された青色光BLs、白色光WLs、緑色光GLs、および赤色光RLsを射出する。または、それぞれがP偏光成分であり、空間的に分離された青色光BLp、黄色光YLp、緑色光GLp、および赤色光RLpを射出する。これらの構成に代えて、光源装置が射出する各色光の偏光状態は、他の偏光状態であってもよい。また、光源装置が射出する色光は、青色光、黄色光、緑色光、および赤色光に限らず、他の色光であってもよい。
その他、光源装置、およびプロジェクターの各構成要素の形状、数、配置、材料等の具体的な記載については、上記実施形態に限らず、適宜変更が可能である。また、上記実施形態では、本発明による光源装置をプロジェクターに搭載した例を示したが、これに限られない。本発明の一つの形態の光源装置は、照明器具や自動車のヘッドライト等にも適用することができる。
1…プロジェクター、2,20,30,40…光源装置、4…均一化装置、6…光変調装置、7…投射光学装置、21,48…光源部、22,45,46…第1光分離素子、45a1,46a1…第1領域、45a2,46a2…第2領域、23…第2光分離素子、28…波長変換素子、29,35…第1色分離素子、31…波長選択性位相差素子(光学素子)、32…第1位相差素子、33…第2色分離素子、36…反射型偏向素子(光学素子)、41…第1マルチレンズ、42…第2マルチレンズ、43…重畳レンズ、62…マイクロレンズアレイ、261…拡散板(拡散素子)、BLs…青色光(第1光、第3光)、YL…黄色光(第2光)、WLs…白色光(第4光)、YLs…黄色光(第4光)、GLs…緑色光(第5光)、RLs…赤色光(第6光)、SX1…第1サブ画素、SX2…第2サブ画素、SX3…第3サブ画素、SX4…第1サブ画素。
Claims (9)
- 第1波長帯を有する第1光を射出する光源部と、
前記光源部から第1方向に沿って入射される前記第1光の一部を偏光成分に依らずに前記第1方向に透過し、前記第1光の他の一部を偏光成分に依らずに前記第1方向と交差する第2方向に反射する第1光分離素子と、
前記第1光分離素子に対して前記第1方向に配置され、前記第1光分離素子から前記第1方向に沿って入射される前記第1光の一部を前記第2方向に反射する第2光分離素子と、
前記第1光分離素子に対して前記第2方向に配置され、前記第1光分離素子から前記第2方向に沿って入射される前記第1光の他の一部を拡散させて、前記第2方向とは反対方向である第3方向に射出する拡散素子と、
前記第2光分離素子に対して前記第2方向に配置され、前記第2光分離素子から前記第2方向に沿って入射される前記第1光の一部を波長変換して、前記第1波長帯とは異なる第2波長帯を有する第2光を前記第3方向に射出する波長変換素子と、
を備え、
前記第2光分離素子は、前記第2光について、第1偏光成分を前記第3方向に透過し、前記第2光の第2偏光成分を前記第1方向とは反対方向である第4方向に反射する、光源装置。 - 前記第1光分離素子は、前記第1光の入射領域の全体が、前記第1光の一部を透過し、前記第1光の他の一部を反射し、前記第2偏光成分を反射する、請求項1に記載の光源装置。
- 前記第1光分離素子は、前記第1光の入射領域が、前記第1光を反射し、前記第2偏光成分を反射する第1領域と、前記第1光を透過し、前記第2偏光成分を反射する第2領域と、を有する、請求項1に記載の光源装置。
- 前記拡散素子から射出され、前記第1光分離素子を透過した前記第1光の他の一部の偏光方向を特定の方向に揃えて射出する光学素子をさらに備える、請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の光源装置。
- 前記第2光分離素子から前記第3方向に射出される前記第1偏光成分を前記第2偏光成分に変換する第1位相差素子をさらに備える、請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の光源装置。
- 前記第1光分離素子に対して前記第3方向に配置され、前記第1光分離素子から射出された光を、前記第1波長帯を有する第3光と、前記第2波長帯を有する第4光と、に分離する第1色分離素子と、
前記第2光分離素子に対して前記第3方向に配置され、前記第2光分離素子から射出された光を、前記第2波長帯とは異なる第3波長帯を有する第5光と、前記第2波長帯および前記第3波長帯とは異なる第4波長帯を有する第6光と、に分離する第2色分離素子と、
をさらに備える、請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の光源装置。 - 請求項6に記載の光源装置と、
前記光源装置からの光を画像情報に応じて変調する光変調装置と、
前記光変調装置により変調された光を投射する投射光学装置と、
を備える、プロジェクター。 - 前記光源装置と前記光変調装置との間に設けられる均一化装置をさらに備え、
前記均一化装置は、
前記光源装置から入射される光を複数の部分光束に分割する2つのマルチレンズと、
前記2つのマルチレンズから入射される前記複数の部分光束を前記光変調装置に重畳させる重畳レンズと、を有する、請求項7に記載のプロジェクター。 - 前記光変調装置は、複数の画素を有し、
前記複数の画素のそれぞれは、第1サブ画素、第2サブ画素、第3サブ画素、および第4サブ画素を有し、
前記複数の画素のそれぞれについて、前記第3光が前記第1サブ画素に入射し、前記第4光が前記第2サブ画素に入射し、前記第5光が前記第3サブ画素に入射し、前記第6光が前記第4サブ画素に入射する、請求項8に記載のプロジェクター。
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