JP2021100924A - インデンの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】インデンの新規製造方法として、ゼオライト触媒を用いて高い収率で長時間に亘って安定的にインデンを製造する方法を提供する。【解決手段】インダンを含む原料組成物をMFI構造のゼオライト触媒に接触させて、インデンを含む反応生成物を得る脱水素工程を備え、ゼオライト触媒が、ゼオライト骨格中に、遷移金属又はポスト遷移金属から選ばれる少なくとも一種の金属原子を含み、ルイス酸性と強い固体塩基性を有する、インデンの製造方法。【選択図】なし
Description
本発明は、インデンの製造方法に関する。
インデンは、クマロン・インデン樹脂や光学樹脂の原料として工業的に有用な物質である。インデンの製造方法としては、コールタール留分からインデンを回収する方法が知られているが、コールタール留分にはベンゾニトリル、ベンゾフラン等の数多くの不純物が含まれており、蒸留による分離回収方法では、特に沸点の近似したベンゾニトリルを分離して高純度のインデンを得ることは困難である。高純度のインデンを製造する方法として、テトラヒドロインデンの直接脱水素化反応による方法が知られている(特許文献1〜3)。
一方、ブタンの直接脱水素化反応に用いられる脱水素触媒としては、ゼオライト触媒等が知られている(特許文献4)。
一方、ブタンの直接脱水素化反応に用いられる脱水素触媒としては、ゼオライト触媒等が知られている(特許文献4)。
しかしながら、特許文献1〜3のような従来のインデンの製造方法においては、原料の転化率は良好であるものの、高い収率で長時間に亘って安定的にインデンを製造することに関しては検討が十分とはいえず、未だ改善の余地が残されていた。
本発明は、インデンの新規製造方法として、ゼオライト触媒を用いて高い収率で長時間に亘って安定的にインデンを製造する方法を提供することを目的とする。
本発明者らが上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、特定のゼオライト触媒を用いることで、インダンを含む原料組成物から高い収率で長時間に亘って安定的にインデンを製造することができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明の一側面は、インダンを含む原料組成物をMFI構造のゼオライト触媒に接触させて、インデンを含む反応生成物を得る脱水素工程を備えるインデンの製造方法に関する。この製造方法において、上記ゼオライト触媒は、当該ゼオライト骨格中に、遷移金属又はポスト遷移金属から選ばれる少なくとも一種の金属原子を含み、ルイス酸性と強い固体塩基性を有する。
一態様において、上記金属原子は、Zn原子、Fe原子、Ni原子から選択される1種以上であり、上記金属原子の含有量は、Si原子に対して1〜15atom%であってもよい。
一態様において、上記ゼオライト触媒は、アルカリ金属を含有しないか又は上記ゼオライト骨格のSi原子に対して1atom%以下のアルカリ金属を含有していてもよい。
一態様において、上記ゼオライト触媒は、Pt原子が担持されたものであってもよい。
一態様において、上記原料組成物は、オクタヒドロインデン及びヘキサヒドロインデンの少なくとも1種以上を更に含んでいてもよい。
一態様において、上記原料組成物は、分子状水素を更に含んでいてもよい。
一態様に係る製造方法は、テトラヒドロインデンの脱水素反応により、インダンを得る原料合成工程を更に備えていてもよい。
本発明によれば、インデンの新規製造方法として、ゼオライト触媒を用いて高い収率で長時間に亘って安定的にインデンを製造する方法を提供することができる。
以下、本発明の製造方法について詳細に説明するが、以下に記載する構成要件の説明は、本発明の一実施態様としての一例(代表例)であり、これらの内容に特定されるものではない。
本実施形態に係るインデンの製造方法は、インダンを含む原料組成物をMFI構造のMFI構造のMFI構造のMFI構造のゼオライト触媒に接触させて、インデンを含む反応生成物を得る脱水素工程を備える。
本実施形態に係る製造方法によれば、特定のゼオライト触媒を採用することで、高い収率で長時間に亘って安定的にインデンを製造することができる。
本実施形態に係る製造方法によれば、特定のゼオライト触媒を採用することで、高い収率で長時間に亘って安定的にインデンを製造することができる。
(ゼオライト触媒)
本実施形態に係るゼオライト触媒は、ゼオライト骨格中に、遷移金属又はポスト遷移金属から選ばれる少なくとも一種の金属原子を含み、ルイス酸性と強い固体塩基性を有する。
本実施形態に係るゼオライト触媒は、ゼオライト骨格中に、遷移金属又はポスト遷移金属から選ばれる少なくとも一種の金属原子を含み、ルイス酸性と強い固体塩基性を有する。
本実施形態に係るゼオライト触媒は、ゼオライト触媒中にはブレンステッド酸はほとんど存在しておらず、ルイス酸のみが存在している。一般的に、脱水素反応の副生成物はブレンステッド酸の存在により生成量が増減することが知られているが、本実施形態に係るゼオライト触媒ではブレンステッド酸がほとんど存在していないことから、副反応の制御が可能であり、副生成物の発生を抑制することができる。本実施形態に係るゼオライト触媒をインデンの製造に用いることで、例えば副反応が抑制されインデン選択率が向上する、分解副生成物の重合によるコークの発生が抑制されること等が考えられ、これにより長時間に亘って安定的にインデンを製造することができる。さらに、本実施形態に係るゼオライト触媒は脱水素反応の活性サイトが高分散に配置されていること等から、本実施形態に係るゼオライト触媒をインデンの製造に用いることで、インデンを高収率で製造することができる。
ここで、ゼオライトとは、四面体構造をもつTO4単位(Tは中心原子)がO原子を共有して三次元的に連結し、開かれた規則的なミクロ細孔を形成している結晶性物質を意味する。
遷移金属とは、IUPAC(国際純正応用化学連合)の規定に基づく長周期型の元素の周期表における周期表第3族元素から第12族元素に属する金属を意味する。
ポスト遷移金属とは、周期表における周期表第4周期、第5周期、第6周期の遷移金属よりも後の原子番号の卑金属を意味する。
ポスト遷移金属とは、周期表における周期表第4周期、第5周期、第6周期の遷移金属よりも後の原子番号の卑金属を意味する。
ゼオライト骨格中に金属原子を含むとは、水熱合成の原料として金属原子を混合する方法等により、ゼオライト骨格中にケイ素(Si)と同様に金属原子が導入されていることを意味する。ゼオライト骨格中に金属原子を含んでいる状態は、例えば、XRD(X-ray Diffraction)、NMR(Nuclear Magnetic Resonance spectroscopy)、FT−IR(Fourier Transform Infrared Spectroscopy)、XPS(X-ray Photoelectron Spectroscopy)及びESCA(Electron Spectroscopy for Chemical Analysis)等の各種測定方法により把握することができる。
ルイス酸性とは、非共有電子対を受容し得る性質を意味し、例えば、ゼオライト触媒にピリジンを吸着させてFT−IR分析した際に、1450cm−1付近に吸収バンドが検出されることを意味する。
固体塩基性とは、ゼオライト触媒の表面が塩基性を示すことを意味する。固体塩基性が強いとは、ゼオライト触媒の表面の塩基性が強いことを意味し、例えば、TPD(Temperature Programmed Desorption)分析装置でCO2−TPD分析した際に、500℃以上の高温域にゼオライト触媒由来のピークが検出されることをいう。
本実施形態に係るゼオライト触媒は、10員環構造のゼオライトであり、MFI構造を有する。MFI構造のゼオライトは、特に限定されるものではないが、好ましくは結晶性メタロシリケートである。なお、MFI構造のゼオライトとは、国際ゼオライト学会(International Zeolite Association)でデータベース化されている構造コ−ドでMFIに該当するゼオライトを意味する。
ゼオライトが10員環構造、特にMFI構造のゼオライトであることは、例えばX線回折等により確認することができる。
ゼオライトが10員環構造、特にMFI構造のゼオライトであることは、例えばX線回折等により確認することができる。
ゼオライト骨格中に含まれる金属原子は、遷移金属原子、ポスト遷移金属原子であれば特に限定されず、例えば、チタン(Ti)、バナジウム(V)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ガリウム(Ga)、ジルコニウム(Zr)、インジウム(In)等を用いることができる。これらの中でも、脱水素反応の反応性に優れる観点からは、亜鉛(Zn)、ニッケル(Ni)、鉄(Fe)を用いるのが好ましい。ゼオライト骨格中に含まれる金属原子は、1種単独でもよいし、2種以上を用いてもよい。
ゼオライト骨格中に含まれる金属原子の含有量は、特に限定されるものではないが、ケイ素(Si)原子に対して1〜15atom%が好ましく、2〜10atom%がより好ましい。ゼオライト骨格中に含まれる金属原子の含有量が上記範囲の下限値以上であれば、ゼオライト触媒の固体塩基性が強くなり、インダンの脱水反応の反応性に優れる。ゼオライト骨格中に含まれる金属原子の含有量が上記範囲の上限値以下であれば、金属含有量に対するインダンの脱水素反応の反応効率に優れるため、好ましい。
ゼオライト触媒中に含まれるアルカリ金属の含有量は、アルカリ金属を含有しないか又はSi原子に対して1atom%以下であることが好ましく、0.1atom%以下であることがより好ましい。上記上限値以下であれば、ゼオライトの結晶化を促進しつつ、インデンの脱水素反応の反応性を高く維持することができるため、好ましい。
ゼオライト触媒は、成形性を向上させる観点から、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、成形助剤を更に含有していてもよい。成型助剤は、例えば、増粘剤、界面活性剤、保水剤、可塑剤、バインダー原料等からなる群より選択される少なくとも一種であってよい。ゼオライト触媒を成形する成形工程は、成形助剤の反応性を考慮してゼオライト触媒の製造工程の適切な段階で行ってよい。
ゼオライト触媒は、白金(Pt)源を用いて、担体に白金を担持させたものであってよい。白金源としては、例えば、テトラアンミン白金(II)酸、テトラアンミン白金(II)酸塩(例えば、硝酸塩等)、テトラアンミン白金(II)酸水酸化物溶液、ジニトロジアンミン白金(II)硝酸溶液、ヘキサヒドロキソ白金(IV)酸硝酸溶液、ヘキサヒドロキソ白金(IV)酸エタノールアミン溶液等が挙げられる。白金源としては、塩素原子を含まない金属源を用いることが好ましい。塩素原子を含まない金属源を用いることで、装置の腐食を抑制でき、より効率的にインダンの脱水素を行うことができる。
ゼオライト触媒に白金を担持させる場合、ゼオライト触媒における白金の含有量は、ゼオライト触媒の全量基準で通常0.05〜2.5wt%である。白金の担持量は、ゼオライト触媒の全量基準で、好ましくは0.1wt%以上である。また、白金の担持量は、ゼオライト触媒の全量基準で、好ましくは2.0wt%以下である。このような担持量であると、単位白金重量あたりの白金表面積が大きくなるため、より効率的な反応系が実現できる。
ゼオライト触媒は、前処理として還元処理が行われたものを用いてもよい。還元処理は、例えば、還元性ガスの雰囲気下、40〜600℃でゼオライト触媒を保持することで行うことができる。保持時間は、例えば0.05〜24時間であってよい。還元性ガスは、例えば、水素、一酸化炭素等を含むものであってよい。還元処理を行ったゼオライト触媒を用いることで、脱水素反応の初期の誘導期を短くすることができる。脱水素反応の初期の誘導期とは、ゼオライト触媒中の担持金属のうち、還元されて活性状態にあるものが非常に少なく、触媒の活性が低い状態を意味する。
<ゼオライト触媒の調製方法>
本実施形態におけるゼオライト触媒は、シリカゲルの熟成工程、水熱合成工程、焼成工程を組み合わせて処理することにより調製することができる。これによりアルカリ金属、ホウ素又はアルミニウムを使用せずにゼオライト触媒を調製することができる。
本実施形態におけるゼオライト触媒は、シリカゲルの熟成工程、水熱合成工程、焼成工程を組み合わせて処理することにより調製することができる。これによりアルカリ金属、ホウ素又はアルミニウムを使用せずにゼオライト触媒を調製することができる。
本実施形態に係るゼオライト触媒の好適な製造例の一例としては、例えば、シリカ源と有機構造規定剤(OSDA)と、水とを混合し、100℃以下で10時間以上熟成(攪拌)し、その後、遷移金属原子又はポスト遷移金属原子を金属源として混合した後に、100℃以上にて水熱合成し、その後、500℃以上で5時間以上焼成すること等が挙げられる。
ゼオライト触媒に白金を担持させる場合、白金の担持方法は特に限定されず、例えば、含浸法、沈着法、共沈法、混練法、イオン交換法、ポアフィリング法等を用いることができる。
ゼオライト触媒に白金を担持させる場合、白金の担持方法は特に限定されず、例えば、含浸法、沈着法、共沈法、混練法、イオン交換法、ポアフィリング法等を用いることができる。
シリカ源としては、例えば、シリコンアルコラート、シラン、四塩化ケイ素、水ガラス等の加水分解するシリコン化合物等を用いることができる。
有機構造規定剤としては、MFI構造のゼオライトが得られれば特に制限されず、例えば、4級アルキルアンモニウム塩、アミン等を用いることができる。有機構造規定剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
有機構造規定剤としては、MFI構造のゼオライトが得られれば特に制限されず、例えば、4級アルキルアンモニウム塩、アミン等を用いることができる。有機構造規定剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
本実施形態に係るゼオライト触媒の好適な製造例の一例としては、水熱合成後に得られた合成反応物を500℃以上で5時間以上焼成する前に、合成反応物を水洗浄する工程を更に含むのが好ましい。水洗浄する工程を含むことにより、ゼオライト触媒に対するナトリウム等のアルカリの影響を小さくすることができる。
上述した方法は、アルカリ金属、ホウ素又はアルミニウムを使用せずにゼオライト触媒を調製する好適な製造例の一例であるが、本実施形態の製造方法としては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲であれば、アルカリ金属、ホウ素又はアルミニウムの使用を制限するものではない。例えば、水熱合成する際に、本発明の趣旨を逸脱しない範囲であれば、アルカリ金属を混合してもよい。アルカリ金属を混合することにより、ゼオライトの結晶化が促進され、遷移金属原子又はポスト遷移金属原子がゼオライト骨格中に導入されたMFI構造のゼオライト触媒を得られ易い傾向がある。
アルカリ金属としては、例えば、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、ルビジウム(Rb)等が挙げられる。これらの中でも、ナトリウム(Na)が好ましい。アルカリ金属の混合量としては、上述したように、ゼオライト触媒中のSi原子に対して1atom%以下となる量を混合するのが好ましい。
アルカリ金属としては、例えば、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、ルビジウム(Rb)等が挙げられる。これらの中でも、ナトリウム(Na)が好ましい。アルカリ金属の混合量としては、上述したように、ゼオライト触媒中のSi原子に対して1atom%以下となる量を混合するのが好ましい。
上記方法により、遷移金属原子又はポスト遷移金属原子をゼオライトの骨格中に導入され、活性サイトが高分散されたゼオライト触媒を得ることができる。さらに、ブレンステッド酸がほとんど存在せず、ルイス酸のみが存在する、強い固体塩基性を有するゼオライト触媒を得ることができる。
(インデンの製造方法)
本実施形態に係る製造方法では、脱水素工程において、インダンを含む原料組成物を上記のゼオライト触媒に接触させる。これにより、インダンの脱水素反応が生じ、インデンを含む反応生成物が得られる。
本実施形態に係る製造方法では、脱水素工程において、インダンを含む原料組成物を上記のゼオライト触媒に接触させる。これにより、インダンの脱水素反応が生じ、インデンを含む反応生成物が得られる。
<原料組成物>
原料組成物としては、少なくともインダンを含有していればよいが、オクタヒドロインデン及びヘキサヒドロインデンの少なくとも1種以上を更に含有するのが好ましい。本実施形態に係るゼオライト触媒は脱水素反応の反応性に優れるため、オクタヒドロインデン及びヘキサヒドロインデンの少なくとも1種以上を含有することにより、効率的にインデンを製造することができる。
原料組成物としては、少なくともインダンを含有していればよいが、オクタヒドロインデン及びヘキサヒドロインデンの少なくとも1種以上を更に含有するのが好ましい。本実施形態に係るゼオライト触媒は脱水素反応の反応性に優れるため、オクタヒドロインデン及びヘキサヒドロインデンの少なくとも1種以上を含有することにより、効率的にインデンを製造することができる。
オクタヒドロインデンはシス体とトランス体の2種が、ヘキサヒドロインデンは二重結合の位置が異なる複数の異性体を持つが、なかでもヘキサヒドロインデンはオクタヒドロインデンから1分子の水素が脱水素された構造を持つため、容易に脱水素され、インデンを生じやすい。
インダン、オクタヒドロインデン及びヘキサヒドロインデン(以下、「インダン混合物」と称する場合がある。)の製造由来は特に限定されない。例えば、テトラヒドロインデンを脱水素反応により得られるものであってもよい。このとき、製造方法に起因するインダン混合物以外の化合物が任意に混合した状態のものをそのまま用いてもよいし、精製したものを用いてもよい。
インダン、オクタヒドロインデン及びヘキサヒドロインデン(以下、「インダン混合物」と称する場合がある。)の製造由来は特に限定されない。例えば、テトラヒドロインデンを脱水素反応により得られるものであってもよい。このとき、製造方法に起因するインダン混合物以外の化合物が任意に混合した状態のものをそのまま用いてもよいし、精製したものを用いてもよい。
原料組成物としてオクタヒドロインデン、ヘキサヒドロインデンを含有する場合、インダンと、オクタヒドロインデンと、ヘキサヒドロインデンとの混合割合は特に限定されず、例えば、製造方法に起因する割合に依存したものであってよい。例えば、インダンと、ヘキサヒドロインデンとの混合割合(wt%)は、40〜90:1〜60が好ましい。
なお、インダンと、オクタヒドロインデンと、ヘキサヒドロインデンとの混合割合は、ガスクロマトグラフ分析装置用いて測定することができる。
なお、インダンと、オクタヒドロインデンと、ヘキサヒドロインデンとの混合割合は、ガスクロマトグラフ分析装置用いて測定することができる。
原料組成物は、インダン又はインダン混合物以外の他の化合物を更に含有していてもよい。例えば、窒素、アルゴン等の不活性ガスやスチーム、分子状水素、酸素、一酸化炭素、炭酸ガス、アルカン類、オレフィン類等を更に含有していてもよい。これらの中でも、インダンの脱水素反応における反応効率を向上させる観点からは、分子状水素を含むのが好ましい。
一般的に、脱水素反応では、分子状水素を共存させると熱力学的平衡制約の観点から収率が低下することが知られている。しかし、本発明者らは、本実施形態のゼオライト触媒を用いた場合には、敢えて分子状水素を共存させることで、インダン又はインダン混合物の脱水素反応における反応効率を向上させることができることを見出した。このため、原料組成物は、分子状水素を含むのが好ましい。
一般的に、脱水素反応では、分子状水素を共存させると熱力学的平衡制約の観点から収率が低下することが知られている。しかし、本発明者らは、本実施形態のゼオライト触媒を用いた場合には、敢えて分子状水素を共存させることで、インダン又はインダン混合物の脱水素反応における反応効率を向上させることができることを見出した。このため、原料組成物は、分子状水素を含むのが好ましい。
原料組成物としてインダン混合物以外の成分を含有するとき、原料組成物におけるインダン又はインダン混合物のモル分率は、0.1以上とすることが好ましく、0.2以上とすることがより好ましい。原料組成物におけるインダン又はインダン混合物のモル分率の上限は、特に限定されないが、例えば0.95以下であってよく、好ましくは0.9以下である。インダン又はインダン混合物以外の成分を含有させることにより、脱水素反応が進行し易くなり、触媒の活性低下が抑制される傾向がある。しかし、この成分を加熱するために多量のエネルギーを要するため、工業的には、適切な量とする必要がある。原料組成物におけるインダン又はインダン混合物のモル分率が上記範囲であると、脱水素反応に必要となるエネルギーがより抑制され、インダンを効率良く脱水素させることができる。
原料組成物として分子状水素を含有する場合、原料組成物において、インダン又はインダン混合物に対する分子状水素のモル比(分子状水素/インダン又はインダン混合物)は、10.0以下であることが好ましく、7.0以下であることより好ましい。これにより、熱力学的平衡制約の影響が小さくなり、脱水素反応がより効率良く進行する傾向がある。また、原料組成物におけるインダン又はインダン混合物に対する分子状水素のモル比(分子状水素/インダン又はインダン混合物)は、0.01以上であることが好ましく、0.05以上であることがより好ましい。これにより、分子状水素の存在によって、触媒上でのコーク生成を抑制することができ、触媒の耐久性が向上し、インデンを高収率で得ることができる。
原料組成物として分子状水素を含有する場合、インダン又はインダン混合物、及び分子状水素以外の他の化合物の合計含有量は、例えば、インダン又はインダン混合物に対して10.0倍モル以下であってよく、インダン又はインダン混合物に対して5.0倍モル以下が好ましく、0であってもよい。
<脱水素工程>
脱水素工程では、例えば、ゼオライト触媒が充填された反応器を用い、当該反応器に原料ガスを流通させることにより脱水素反応を実施してよい。反応器としては、固体触媒による気相反応に用いられる種々の反応器を用いることができる。反応器としては、例えば、固定床断熱型反応器、ラジアルフロー型反応器、管型反応器等が挙げられる。
脱水素工程では、例えば、ゼオライト触媒が充填された反応器を用い、当該反応器に原料ガスを流通させることにより脱水素反応を実施してよい。反応器としては、固体触媒による気相反応に用いられる種々の反応器を用いることができる。反応器としては、例えば、固定床断熱型反応器、ラジアルフロー型反応器、管型反応器等が挙げられる。
脱水素反応の反応形式は、例えば、固定床式、移動床式又は流動床式であってよい。これらのうち、設備コストの観点から固定床式が好ましい。
原料組成物をゼオライト触媒に接触させる際の温度(脱水素反応の反応温度、又は、反応器内の温度ということもできる。)は、反応効率の観点から、例えば350〜800℃であってよく、400〜700℃であってよく、450℃〜650℃であってよい。反応温度が350℃以上であれば、インダン又はインダン混合物の平衡転化率が低くなりすぎないため、インデンの収率が一層向上する傾向がある。反応温度が800℃以下であれば、コークの生成速度が抑制され、ゼオライト触媒の高い活性をより長期にわたって維持することができる。
原料組成物をゼオライト触媒に接触させる際の圧力(脱水素反応の反応圧力、又は、反応器内の圧力ということもできる。)は、例えば0.01〜4.0MPaであってよく、0.03〜0.5MPaであってよく、0.05〜0.3MPaであってよい。反応圧力が上記範囲にあれば脱水素反応が進行し易くなり、一層優れた反応効率が得られる傾向がある。
脱水素工程を、原料を連続的に供給する連続式の反応形式で行う場合、質量空間速度(以下、「WHSV」と称する場合がある。)は、0.01h−1以上であってよく、0.1h−1以上であってもよい。このようなWHSVであると、インダンの転化率をより高くすることができる。また、WHSVは100h−1以下であってよく、20h−1以下であってもよい。このようなWHSVであると、反応器サイズをより小さくできる。ここで、WHSVとは、連続式の反応装置における、ゼオライト触媒の質量Wに対する原料の供給速度(供給量/時間)Fの比(F/W)である。なお、原料及び触媒の使用量は、反応条件、触媒の活性等に応じて更に好ましい範囲を適宜選定してよく、WHSVは上記範囲に限定されるものではない。
<テトラヒドロインデンの脱水素工程>
本実施形態に係る製造方法は、テトラヒドロインデンの脱水素反応により、インダン又はインダン混合物を得る原料合成工程を更に備えていてもよい。
テトラヒドロインデンを脱水素反応によりインダン混合物を得る第1の脱水素工程と、得られたインダン混合物を脱水素反応によりインデンを得る第2の脱水素工程とを有する製造方法、つまり、テトラヒドロインデンを有する原料からインデンを製造する製造方法が、本実施形態に係る好ましい製造例として挙げられる。
本実施形態に係る製造方法は、テトラヒドロインデンの脱水素反応により、インダン又はインダン混合物を得る原料合成工程を更に備えていてもよい。
テトラヒドロインデンを脱水素反応によりインダン混合物を得る第1の脱水素工程と、得られたインダン混合物を脱水素反応によりインデンを得る第2の脱水素工程とを有する製造方法、つまり、テトラヒドロインデンを有する原料からインデンを製造する製造方法が、本実施形態に係る好ましい製造例として挙げられる。
第1及び第2の脱水素工程における製造条件(温度、圧力等の条件)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜調整することができるが、例えば、インダン、オクタヒドロインデン及びヘキサヒドロインデンが好適な割合で混合されているインダン混合物を第1の脱水素工程で得て、そのインダン混合物を用いて第2の脱水素工程でインデンを効率よくかつ高収率に製造しようとすると、第1の脱水素工程における製造条件は比較的温和な条件で、そして第2の脱水素工程における製造条件は第1の脱水素工程に比べると過酷な条件で製造することが好ましい。
第1の脱水素工程において、テトラヒドロインデンを有する原料を脱水素触媒に接触させる際の温度は、特に制限されるものではないが、例えば、150〜300℃であるとよい。
第1の脱水素工程において、テトラヒドロインデンを有する原料を脱水素触媒に接触させる際の圧力は、特に制限されるものではないが、例えば、0.01〜5.0MPaであるとよい。
第1の脱水素工程において、WHSVは、特に制限されるものではないが、例えば、0.1〜10h−1であるとよい。
第1の脱水素工程において、テトラヒドロインデンを有する原料を脱水素触媒に接触させる際の温度は、特に制限されるものではないが、例えば、150〜300℃であるとよい。
第1の脱水素工程において、テトラヒドロインデンを有する原料を脱水素触媒に接触させる際の圧力は、特に制限されるものではないが、例えば、0.01〜5.0MPaであるとよい。
第1の脱水素工程において、WHSVは、特に制限されるものではないが、例えば、0.1〜10h−1であるとよい。
第1の脱水素工程で使用する脱水素触媒としては、テトラヒドロインデンの脱水素反応を触媒する固体触媒を特に制限なく用いることができる。例えば、脱水素触媒としては、脱水素反応の触媒として用いられるクロム/Al2O3系触媒、白金/Al2O3系触媒、Fe−K系触媒、白金/SnO2−Al2O3触媒、白金−スズ/マグネシアアルミナ触媒、酸化的脱水素反応の触媒としてよく用いられるBi−Mo系触媒等を用いることができる。
上記第1及び第2の脱水素工程を有する製造方法によれば、インダン、オクタヒドロインデン及びヘキサヒドロインデンが混合されているインダン混合物を用いてインデンを製造することができるため、テトラヒドロインデンからインデンを高効率かつ高収率に製造することができる。
より具体的な製造方法としては、反応器の下流側に上述のゼオライト触媒を充填し、反応器の上流側にテトラヒドロインデンをインダン又はインダン混合物に変換するための脱水素触媒を充填することが挙げられる。本実施形態のゼオライト触媒は、インダン又はインダン混合物からインデンへの脱水素反応の反応活性に優れるため、当該製造方法によれば、テトラヒドロインデンからインデンを効率良く製造することができる。
以上説明したように、本実施形態に係る製造方法によれば、特定のゼオライト触媒を用いることで、インダンを含む原料組成物から高い収率で長時間に亘って安定的にインデンを製造することができる。これにより、インデンを製造する際に必要となる触媒再生の回数を減少し、生産効率を向上させることができるため、工業的に非常に有用である。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
[触媒合成例1]
<触媒Aの調製>
(1)熟成工程
ステンレス製耐圧容器の内部に、オルトケイ酸テトラエチル(TEOS)4.0g、20〜25wt%テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド水溶液(TPAOH、有機構造規定剤)4.6gを加え、密閉し、80℃にて24時間撹拌(熟成)を行った。撹拌後の混合物の状態は液状であった。TPAOHは、ゼオライト構造を構築する規定剤として、また、水溶液を塩基性とするために加えられている。これにより、塩基性水溶液中でTEOSが縮重合された。
<触媒Aの調製>
(1)熟成工程
ステンレス製耐圧容器の内部に、オルトケイ酸テトラエチル(TEOS)4.0g、20〜25wt%テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド水溶液(TPAOH、有機構造規定剤)4.6gを加え、密閉し、80℃にて24時間撹拌(熟成)を行った。撹拌後の混合物の状態は液状であった。TPAOHは、ゼオライト構造を構築する規定剤として、また、水溶液を塩基性とするために加えられている。これにより、塩基性水溶液中でTEOSが縮重合された。
(2)水熱合成工程
ゼオライト骨格中に導入する金属元素(本合成例では亜鉛)の金属塩(本合成例では硝酸亜鉛6水和物)をイオン交換水0.5gに溶解した。
その後、熟成工程で得られた混合物に加え、室温(25〜30℃)で均一化するまで撹拌を行った。これにより、シリカと亜鉛イオンが共存するゲルが得られた。ゲル化した混合物をオーブンに投入し、20rpmで回転させながら175℃で24時間水熱合成を行った。
ゼオライト骨格中に導入する金属元素(本合成例では亜鉛)の金属塩(本合成例では硝酸亜鉛6水和物)をイオン交換水0.5gに溶解した。
その後、熟成工程で得られた混合物に加え、室温(25〜30℃)で均一化するまで撹拌を行った。これにより、シリカと亜鉛イオンが共存するゲルが得られた。ゲル化した混合物をオーブンに投入し、20rpmで回転させながら175℃で24時間水熱合成を行った。
(3)焼成工程
水熱合成工程後の混合物を遠沈管に投入し、遠心分離によりゲル状のサンプルを得た。その後、このゲル状のサンプルを、イオン交換水を用いて洗浄した。
洗浄は、ゲル状のサンプルにイオン交換水を加えて洗浄した後、遠心分離を行った。遠心分離後の上澄み液のpHを測定し、pHが7〜8の範囲に属するまで洗浄・遠心分離を繰り返した。
洗浄後のゲル状のサンプルを90℃のオーブンにて乾燥させた。
乾燥後のサンプルをマッフル炉に投入し、550℃で8時間、空気環境下で焼成を行い、ゼオライト触媒を得た。これにより、ゼオライト中の有機物であるテトラプロピルアンモニウムイオン(カチオン)が除去されたことになる。
水熱合成工程後の混合物を遠沈管に投入し、遠心分離によりゲル状のサンプルを得た。その後、このゲル状のサンプルを、イオン交換水を用いて洗浄した。
洗浄は、ゲル状のサンプルにイオン交換水を加えて洗浄した後、遠心分離を行った。遠心分離後の上澄み液のpHを測定し、pHが7〜8の範囲に属するまで洗浄・遠心分離を繰り返した。
洗浄後のゲル状のサンプルを90℃のオーブンにて乾燥させた。
乾燥後のサンプルをマッフル炉に投入し、550℃で8時間、空気環境下で焼成を行い、ゼオライト触媒を得た。これにより、ゼオライト中の有機物であるテトラプロピルアンモニウムイオン(カチオン)が除去されたことになる。
得られたゼオライト触媒について、次の測定を行った。
(a)シンクロトロンXRD分析
シンクロトロンXRD装置にてXRD分析を行った。
(b)固体NMR分析
NMR(日本電子株式会社製、ECA−600)にて29Si MAS NMR測定を行った。
(c)FT−IR分析
FT−IR(日本分光株式会社製、FT/IR−4600)にて構造解析を行った。このとき、前処理として、450℃で1時間真空排気を行った。
(d)CO2−TPD分析
TPD分析装置(マイクロトラック・ベル株式会社製、BELCAT II)にてCO2−TPD分析を行った。ゼオライト触媒約30mgを、ヘリウムガスを流量50mL/minで流通させながら500℃1時間の前処理を行った。その後、40℃未満まで冷却し、1vol%CO2/Heガスを流量50mL/minで流通させてゼオライト触媒にCO2を吸着させた後、ヘリウムガスを流量50mL/minにて5分間流通させた。その後、ヘリウムガスを30mL/minにて流通させながら、800℃まで昇温速度10℃/minにて昇温させ、CO2の離脱をTCD(Thermal Conductivity Detector)とMASSにて分析を行った。MASSは、マイクロトラック・ベル株式会社製、BELMassを用いた。
塩基量の測定は、CO2−TPDによるピーク面積から算出した。
(e)NH3−TPD分析
TPD分析装置(マイクロトラック・ベル株式会社製、BELCAT II)にてNH3−TPD分析を行った。ゼオライト触媒約30mgを、ヘリウムガスを流量50mL/minで流通させながら500℃1時間の前処理を行った。その後、100℃まで冷却し、1vol%NH3/Heガスを流量50mL/minで流通させてゼオライト触媒にNH3を吸着させた後、ヘリウムガスを流量50mL/minにて15分間流通させた。その後、ヘリウムガスを30mL/minにて流通させながら、700℃まで昇温速度10℃/minにて昇温させ、NH3の離脱をTCDとMASSにて分析を行った。MASSは、マイクロトラック・ベル株式会社製、BELMassを用いた。
ルイス酸量の測定は、NH3−TPDによるピーク面積から算出した。
(a)シンクロトロンXRD分析
シンクロトロンXRD装置にてXRD分析を行った。
(b)固体NMR分析
NMR(日本電子株式会社製、ECA−600)にて29Si MAS NMR測定を行った。
(c)FT−IR分析
FT−IR(日本分光株式会社製、FT/IR−4600)にて構造解析を行った。このとき、前処理として、450℃で1時間真空排気を行った。
(d)CO2−TPD分析
TPD分析装置(マイクロトラック・ベル株式会社製、BELCAT II)にてCO2−TPD分析を行った。ゼオライト触媒約30mgを、ヘリウムガスを流量50mL/minで流通させながら500℃1時間の前処理を行った。その後、40℃未満まで冷却し、1vol%CO2/Heガスを流量50mL/minで流通させてゼオライト触媒にCO2を吸着させた後、ヘリウムガスを流量50mL/minにて5分間流通させた。その後、ヘリウムガスを30mL/minにて流通させながら、800℃まで昇温速度10℃/minにて昇温させ、CO2の離脱をTCD(Thermal Conductivity Detector)とMASSにて分析を行った。MASSは、マイクロトラック・ベル株式会社製、BELMassを用いた。
塩基量の測定は、CO2−TPDによるピーク面積から算出した。
(e)NH3−TPD分析
TPD分析装置(マイクロトラック・ベル株式会社製、BELCAT II)にてNH3−TPD分析を行った。ゼオライト触媒約30mgを、ヘリウムガスを流量50mL/minで流通させながら500℃1時間の前処理を行った。その後、100℃まで冷却し、1vol%NH3/Heガスを流量50mL/minで流通させてゼオライト触媒にNH3を吸着させた後、ヘリウムガスを流量50mL/minにて15分間流通させた。その後、ヘリウムガスを30mL/minにて流通させながら、700℃まで昇温速度10℃/minにて昇温させ、NH3の離脱をTCDとMASSにて分析を行った。MASSは、マイクロトラック・ベル株式会社製、BELMassを用いた。
ルイス酸量の測定は、NH3−TPDによるピーク面積から算出した。
(a)シンクロトロンXRD分析
シンクロトロンXRD分析の結果を図1に示す。Zn含浸担持触媒(金属が導入されていないMFI型ゼオライトにZnを含浸担持した触媒をいう。)では、点線で示す位置に、ZnO結晶に起因するピークが見られたが、本実施例におけるゼオライト触媒では、ZnO結晶に由来するピークは見られなかった。
(b)固体NMR分析
29Si MAS NMR分析の結果を図2に示す。Si、O、Znで構成されるゼオライトを29Si MAS NMRで測定すると、Si原子の4つの結合が−O−Siのみの場合には−110〜−120ppmにピークが現れ、Si原子の4つの結合のうち少なくとも1つの結合が−O−Znである場合には−100ppm付近にピークが現れる(「Synthesis and Characterization OF Zincosilicates with the SOD Topology」M.A.Camblor,R.F.Lobe,H.Koller,M.E.Davis,Chemistry of Materials,6,P.2193−2199(1994))。本実施例におけるゼオライト触媒では、この−100ppmのピークが見られた。
(c)FT−IR分析
450℃で1時間真空排気して前処理を行った後、室温でのFT−IR分析の結果を図3に示す。Zn同士が近くに存在すれば、前処理によりZn−O−Znとなる。ZnO結晶やZn含浸担持触媒では、FT−IR分析において、3600〜3700cm−1の領域に吸収バンドを有さない。しかし、本実施例におけるゼオライト触媒においては、ZnのZn−OH振動に由来する3640cm−1付近の吸収バンドが見られ、ゼオライト骨格内に取り込まれて、Zn同士は孤立しているとみられる。
また、前処理後に150℃まで冷却し、ピリジンを導入し、真空排気しながら250℃まで昇温させた後にFT−IR分析を行った。その結果を図4に示す。ブレンステッド酸が存在する場合、ゼオライト触媒にピリジンを吸着させてFT−IRで測定すると、1560cm−1付近にC6H5N−Hの振動に由来する吸収バンドが見られることが知られている。しかしながら、本実施例におけるゼオライト触媒では、当該吸収バンドが見られなかった。
ルイス酸が存在する場合、ゼオライト触媒にピリジンを吸着させてFT−IRで測定すると、1450cm−1付近に吸収バンドが見られることが知られている。そして、本実施例におけるゼオライト触媒では、1450cm−1付近に吸収バンドが見られた。このことから、本実施例におけるゼオライト触媒は、ブレンステッド酸を有さず、ルイス酸のみを有することが判明した。
(d)CO2−TPD分析
CO2−TPD分析の結果を図5に示す。CO2−TPD分析において、一般的なアルミニウムを含むゼオライト触媒では、100℃付近の低温域にピークは示すものの、500℃以上の高温域ではピークは見られない。また、Zn含浸担持触媒では、100℃付近にのみピークが見られる。しかしながら、本実施例におけるゼオライト触媒では、500℃以上の高温域においてもピークが見られ、このゼオライト触媒の固体塩基性が強いことが確認された。なお、CO2−TPDによる500℃以上の高温域のピーク面積から算出した固体塩基量は、0〜0.035mmol/gであった。
(e)NH3−TPD分析
NH3−TPD分析の結果を図6に示す。NH3−TPD分析において、Zn含浸担持触媒では200℃付近にブロードなピークが見られた。また、本実施例におけるゼオライト触媒では、150℃〜500℃までの大きいブロードのピークが見られた。FT−IR分析において、本実施例におけるゼオライト触媒には、ブレンステッド酸を有さず、ルイス酸のみを有することが確認されているため、このピークはルイス酸に吸着したNH3の離脱に由来すると考えられる。また、ピーク面積から算出した酸量は、0.01〜0.2mmol/gであった。
シンクロトロンXRD分析の結果を図1に示す。Zn含浸担持触媒(金属が導入されていないMFI型ゼオライトにZnを含浸担持した触媒をいう。)では、点線で示す位置に、ZnO結晶に起因するピークが見られたが、本実施例におけるゼオライト触媒では、ZnO結晶に由来するピークは見られなかった。
(b)固体NMR分析
29Si MAS NMR分析の結果を図2に示す。Si、O、Znで構成されるゼオライトを29Si MAS NMRで測定すると、Si原子の4つの結合が−O−Siのみの場合には−110〜−120ppmにピークが現れ、Si原子の4つの結合のうち少なくとも1つの結合が−O−Znである場合には−100ppm付近にピークが現れる(「Synthesis and Characterization OF Zincosilicates with the SOD Topology」M.A.Camblor,R.F.Lobe,H.Koller,M.E.Davis,Chemistry of Materials,6,P.2193−2199(1994))。本実施例におけるゼオライト触媒では、この−100ppmのピークが見られた。
(c)FT−IR分析
450℃で1時間真空排気して前処理を行った後、室温でのFT−IR分析の結果を図3に示す。Zn同士が近くに存在すれば、前処理によりZn−O−Znとなる。ZnO結晶やZn含浸担持触媒では、FT−IR分析において、3600〜3700cm−1の領域に吸収バンドを有さない。しかし、本実施例におけるゼオライト触媒においては、ZnのZn−OH振動に由来する3640cm−1付近の吸収バンドが見られ、ゼオライト骨格内に取り込まれて、Zn同士は孤立しているとみられる。
また、前処理後に150℃まで冷却し、ピリジンを導入し、真空排気しながら250℃まで昇温させた後にFT−IR分析を行った。その結果を図4に示す。ブレンステッド酸が存在する場合、ゼオライト触媒にピリジンを吸着させてFT−IRで測定すると、1560cm−1付近にC6H5N−Hの振動に由来する吸収バンドが見られることが知られている。しかしながら、本実施例におけるゼオライト触媒では、当該吸収バンドが見られなかった。
ルイス酸が存在する場合、ゼオライト触媒にピリジンを吸着させてFT−IRで測定すると、1450cm−1付近に吸収バンドが見られることが知られている。そして、本実施例におけるゼオライト触媒では、1450cm−1付近に吸収バンドが見られた。このことから、本実施例におけるゼオライト触媒は、ブレンステッド酸を有さず、ルイス酸のみを有することが判明した。
(d)CO2−TPD分析
CO2−TPD分析の結果を図5に示す。CO2−TPD分析において、一般的なアルミニウムを含むゼオライト触媒では、100℃付近の低温域にピークは示すものの、500℃以上の高温域ではピークは見られない。また、Zn含浸担持触媒では、100℃付近にのみピークが見られる。しかしながら、本実施例におけるゼオライト触媒では、500℃以上の高温域においてもピークが見られ、このゼオライト触媒の固体塩基性が強いことが確認された。なお、CO2−TPDによる500℃以上の高温域のピーク面積から算出した固体塩基量は、0〜0.035mmol/gであった。
(e)NH3−TPD分析
NH3−TPD分析の結果を図6に示す。NH3−TPD分析において、Zn含浸担持触媒では200℃付近にブロードなピークが見られた。また、本実施例におけるゼオライト触媒では、150℃〜500℃までの大きいブロードのピークが見られた。FT−IR分析において、本実施例におけるゼオライト触媒には、ブレンステッド酸を有さず、ルイス酸のみを有することが確認されているため、このピークはルイス酸に吸着したNH3の離脱に由来すると考えられる。また、ピーク面積から算出した酸量は、0.01〜0.2mmol/gであった。
以上の結果より、得られたゼオライト触媒は、ブレンステッド酸を有さずルイス酸のみを有し、固体塩基性が強い、MFI構造のゼオライト触媒であることが確認された。
(4)白金担持工程
次に、焼成後のゼオライト触媒1gに対して、白金含有量4.557wt%のジニトロジアミン白金(II)硝酸溶液(田中貴金属工業製、[Pt(NH3)2(NO2)2]/HNO3)0.22gを添加して、白金の担持量が1.0wt%になるよう白金を含浸担持した。その後130℃で一晩乾燥させ、550℃で3h、空気中で焼成し、白金が担持されたゼオライト触媒である、触媒Aを調製した。
次に、焼成後のゼオライト触媒1gに対して、白金含有量4.557wt%のジニトロジアミン白金(II)硝酸溶液(田中貴金属工業製、[Pt(NH3)2(NO2)2]/HNO3)0.22gを添加して、白金の担持量が1.0wt%になるよう白金を含浸担持した。その後130℃で一晩乾燥させ、550℃で3h、空気中で焼成し、白金が担持されたゼオライト触媒である、触媒Aを調製した。
[触媒合成例2]
<触媒Bの調製>
市販のMFI型ゼオライト(HZSM−5、SiO2/Al2O3=1500(mol/mol)、東ソー製)10gを1M硝酸ナトリウム水溶液250mL中で50℃にてイオン交換を4回実施後、室温で水洗浄を行った。その後、130℃で一晩乾燥させ、550℃で3h焼成を行った。次いで、ジニトロジアンミン白金(II)硝酸溶液(田中貴金属工業製、[Pt(NH3)2(NO2)2]/HNO3)を用いて、白金の担持量が1.0wt%になるよう白金を含浸担持し、130℃で一晩乾燥させ、550℃で3h焼成し、触媒Bを調製した。
<触媒Bの調製>
市販のMFI型ゼオライト(HZSM−5、SiO2/Al2O3=1500(mol/mol)、東ソー製)10gを1M硝酸ナトリウム水溶液250mL中で50℃にてイオン交換を4回実施後、室温で水洗浄を行った。その後、130℃で一晩乾燥させ、550℃で3h焼成を行った。次いで、ジニトロジアンミン白金(II)硝酸溶液(田中貴金属工業製、[Pt(NH3)2(NO2)2]/HNO3)を用いて、白金の担持量が1.0wt%になるよう白金を含浸担持し、130℃で一晩乾燥させ、550℃で3h焼成し、触媒Bを調製した。
[触媒合成例3]
<触媒Cの調製>
市販のMFI型ゼオライト(HZSM−5、SiO2/Al2O3=40(mol/mol)、東ソー製)10gを1M硝酸ナトリウム水溶液250mL中で50℃にてイオン交換を4回実施後、室温で水洗浄を行い、130℃で一晩乾燥させた。続いて1M硝酸亜鉛六水和物の水溶液250mL中で50℃にて再度イオン交換を4回実施後、室温で水洗浄を行った。その後、130℃で一晩乾燥させ、550℃で3h焼成を行った。次いで、ジニトロジアンミン白金(II)硝酸溶液(田中貴金属工業製、[Pt(NH3)2(NO2)2]/HNO3)を用いて、白金の担持量が1.0wt%になるよう白金を含浸担持し、130℃で一晩乾燥させ、550℃で3h焼成し、触媒Cを調製した。
<触媒Cの調製>
市販のMFI型ゼオライト(HZSM−5、SiO2/Al2O3=40(mol/mol)、東ソー製)10gを1M硝酸ナトリウム水溶液250mL中で50℃にてイオン交換を4回実施後、室温で水洗浄を行い、130℃で一晩乾燥させた。続いて1M硝酸亜鉛六水和物の水溶液250mL中で50℃にて再度イオン交換を4回実施後、室温で水洗浄を行った。その後、130℃で一晩乾燥させ、550℃で3h焼成を行った。次いで、ジニトロジアンミン白金(II)硝酸溶液(田中貴金属工業製、[Pt(NH3)2(NO2)2]/HNO3)を用いて、白金の担持量が1.0wt%になるよう白金を含浸担持し、130℃で一晩乾燥させ、550℃で3h焼成し、触媒Cを調製した。
[触媒合成例4]
<触媒Dの調製>
水酸化ナトリウム、オルトケイ酸テトラエチル(TEOS)、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド(TPAOH)、エタノール、イオン交換水を混合(TEOS:TPAOH:イオン交換水=1:0.12:70(mol比))して調製したゲルを80℃で24h攪拌(熟成)を行った。得られた混合物を175℃で24時間水熱合成を行った後、繰り返し水で洗浄した。その後、130℃で一晩乾燥させ、550℃で3h焼成を行った。これにより、アルミニウムを含まないシリカライトを得た。なお、得られたシリカライトについてはX線回折測定(X線源:CuKα、装置:リガク社製、RINT 2500)により、MFI構造を有することを確認した。
次いで、ジニトロジアンミン白金(II)硝酸溶液(田中貴金属工業製、[Pt(NH3)2(NO2)2]/HNO3)を用いて、白金の担持量が1.0wt%になるよう白金を含浸担持し、130℃で一晩乾燥させ、550℃で3h焼成し、触媒Dを調製した。
<触媒Dの調製>
水酸化ナトリウム、オルトケイ酸テトラエチル(TEOS)、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド(TPAOH)、エタノール、イオン交換水を混合(TEOS:TPAOH:イオン交換水=1:0.12:70(mol比))して調製したゲルを80℃で24h攪拌(熟成)を行った。得られた混合物を175℃で24時間水熱合成を行った後、繰り返し水で洗浄した。その後、130℃で一晩乾燥させ、550℃で3h焼成を行った。これにより、アルミニウムを含まないシリカライトを得た。なお、得られたシリカライトについてはX線回折測定(X線源:CuKα、装置:リガク社製、RINT 2500)により、MFI構造を有することを確認した。
次いで、ジニトロジアンミン白金(II)硝酸溶液(田中貴金属工業製、[Pt(NH3)2(NO2)2]/HNO3)を用いて、白金の担持量が1.0wt%になるよう白金を含浸担持し、130℃で一晩乾燥させ、550℃で3h焼成し、触媒Dを調製した。
[触媒合成例5]
<触媒Eの調製>
触媒合成例4の方法で得られたシリカライト1.25gに対し、硝酸亜鉛六水和物(キシダ化学製、Zn(NO3)2・6H2O)0.57gを0.71mLの水に溶解した水溶液を混合し、触媒が調製された後の最終的な亜鉛の含有量が9.0wt%になるよう亜鉛を含浸担持した。その後、130℃で一晩乾燥させ、550℃で3h焼成を行った。
次いで、ジニトロジアンミン白金(II)硝酸溶液(田中貴金属工業製、[Pt(NH3)2(NO2)2]/HNO3)を用いて、白金の担持量が1.0wt%になるよう白金を含浸担持し、130℃で一晩乾燥させ、550℃で3h焼成し、触媒Eを調製した。
<触媒Eの調製>
触媒合成例4の方法で得られたシリカライト1.25gに対し、硝酸亜鉛六水和物(キシダ化学製、Zn(NO3)2・6H2O)0.57gを0.71mLの水に溶解した水溶液を混合し、触媒が調製された後の最終的な亜鉛の含有量が9.0wt%になるよう亜鉛を含浸担持した。その後、130℃で一晩乾燥させ、550℃で3h焼成を行った。
次いで、ジニトロジアンミン白金(II)硝酸溶液(田中貴金属工業製、[Pt(NH3)2(NO2)2]/HNO3)を用いて、白金の担持量が1.0wt%になるよう白金を含浸担持し、130℃で一晩乾燥させ、550℃で3h焼成し、触媒Eを調製した。
[触媒合成例6]
<触媒Fの調製>
市販のγ−アルミナ(住友化学株式会社製)10.0gと、硝酸マグネシウム六水和物(和光純薬工業株式会社製、Mg(NO3)2・6H2O)12.5gを100mLの水に溶解した水溶液とを混合した。得られた混合液を、エバポレータを用いて、50℃で180分間撹拌し、その後減圧下で水を除去した。その後、130℃で一晩乾燥させ、550℃で3h焼成を行い、続けて800℃で3h焼成を行った。得られた焼成物と硝酸マグネシウム六水和物(和光純薬工業株式会社製、Mg(NO3)2・6H2O)12.5gを100mLの水に溶解した水溶液とを混合し、エバポレータを用いて50℃で180分間撹拌し、その後減圧下で水を除去した。その後、130℃で一晩乾燥させ、550℃で3h焼成を行い、続けて800℃で3h焼成を行った。これにより、スピネル型構造を有するアルミナ−マグネシア担体を得た。なお、得られたアルミナ−マグネシア担体は、X線回折測定(X線源:CuKα、装置:リガク社製、RINT 2500)により、2θ=36.9、44.8、59.4、65.3degにMgスピネルに由来する回折ピークが確認された。
次いで、ジニトロジアンミン白金(II)硝酸溶液(田中貴金属工業株式会社製、[P
t(NH3)2(NO2)2]/HNO3)を用いて、白金の含有量が1.0wt%になるよう白金を含浸担持し、130℃で一晩乾燥させ、550℃で3h焼成を行い、触媒Fを調製した。
<触媒Fの調製>
市販のγ−アルミナ(住友化学株式会社製)10.0gと、硝酸マグネシウム六水和物(和光純薬工業株式会社製、Mg(NO3)2・6H2O)12.5gを100mLの水に溶解した水溶液とを混合した。得られた混合液を、エバポレータを用いて、50℃で180分間撹拌し、その後減圧下で水を除去した。その後、130℃で一晩乾燥させ、550℃で3h焼成を行い、続けて800℃で3h焼成を行った。得られた焼成物と硝酸マグネシウム六水和物(和光純薬工業株式会社製、Mg(NO3)2・6H2O)12.5gを100mLの水に溶解した水溶液とを混合し、エバポレータを用いて50℃で180分間撹拌し、その後減圧下で水を除去した。その後、130℃で一晩乾燥させ、550℃で3h焼成を行い、続けて800℃で3h焼成を行った。これにより、スピネル型構造を有するアルミナ−マグネシア担体を得た。なお、得られたアルミナ−マグネシア担体は、X線回折測定(X線源:CuKα、装置:リガク社製、RINT 2500)により、2θ=36.9、44.8、59.4、65.3degにMgスピネルに由来する回折ピークが確認された。
次いで、ジニトロジアンミン白金(II)硝酸溶液(田中貴金属工業株式会社製、[P
t(NH3)2(NO2)2]/HNO3)を用いて、白金の含有量が1.0wt%になるよう白金を含浸担持し、130℃で一晩乾燥させ、550℃で3h焼成を行い、触媒Fを調製した。
[インデンの製造I]
触媒合成例1〜6で得られた触媒A〜Fを用いて、インデンの製造を行った。
触媒合成例1〜6で得られた触媒A〜Fを用いて、インデンの製造を行った。
(実施例1)
1.0gの触媒Aを管型反応器に充填し、反応管を固定床流通式反応装置に接続した。分子状水素を30mL/min、窒素を30mL/minで流通させながら、反応管を500℃まで昇温した後、1.0h保持した。その後、原料であるインダン、オクタヒドロインデン及びヘキサヒドロインデン(インダン:オクタヒドロインデン:ヘキサヒドロインデン=51:5:44(wt%)、インダン混合物)及び水素をそれぞれ反応器に供給し、反応温度500℃、常圧にてインダン混合物の脱水素反応を行った。反応器に供給される組成を、インダン混合物:水素(H2)=1.0:3.0(モル比)とした。WHSVは、3.0h−1とした。
1.0gの触媒Aを管型反応器に充填し、反応管を固定床流通式反応装置に接続した。分子状水素を30mL/min、窒素を30mL/minで流通させながら、反応管を500℃まで昇温した後、1.0h保持した。その後、原料であるインダン、オクタヒドロインデン及びヘキサヒドロインデン(インダン:オクタヒドロインデン:ヘキサヒドロインデン=51:5:44(wt%)、インダン混合物)及び水素をそれぞれ反応器に供給し、反応温度500℃、常圧にてインダン混合物の脱水素反応を行った。反応器に供給される組成を、インダン混合物:水素(H2)=1.0:3.0(モル比)とした。WHSVは、3.0h−1とした。
反応開始時から2、4及び6時間が経過した時点で、脱水素反応の生成物を管型反応器から採取した。なお、反応開始時とは、原料の供給が開始された時間である。採取された生成物を、水素炎検出器を備えたガスクロマトグラフ(FID−GC)を用いて分析した。前記ガスクロマトグラフに基づき、採取された反応生成物の各成分(単位:wt%)を定量し、インデンの収率を算出した。結果を図9に示す。
ここで図9は、実施例及び比較例のインデン製造における、反応開始時から2、4及び6時間が経過した時点のインデン収率を示すグラフである。
ここで図9は、実施例及び比較例のインデン製造における、反応開始時から2、4及び6時間が経過した時点のインデン収率を示すグラフである。
インデン収率は、下記式(1)で定義される。
rY=(m1/m0)×100 (1)
式(1)におけるrYはインデン収率(wt%)である。m0は、原料中に存在するインダン混合物の総質量である。m1は、生成物に含まれるインデンの質量である。
rY=(m1/m0)×100 (1)
式(1)におけるrYはインデン収率(wt%)である。m0は、原料中に存在するインダン混合物の総質量である。m1は、生成物に含まれるインデンの質量である。
(比較例1)
触媒Aに代えて触媒Bを用いた以外は、実施例1と同様に行った。結果を図9に示す。
触媒Aに代えて触媒Bを用いた以外は、実施例1と同様に行った。結果を図9に示す。
(比較例2)
触媒Aに代えて触媒Cを用いた以外は、実施例1と同様に行った。結果を図9に示す。
触媒Aに代えて触媒Cを用いた以外は、実施例1と同様に行った。結果を図9に示す。
(比較例3)
触媒Aに代えて触媒Dを用いた以外は、実施例1と同様に行った。結果を図9に示す。
触媒Aに代えて触媒Dを用いた以外は、実施例1と同様に行った。結果を図9に示す。
(比較例4)
触媒Aに代えて触媒Eを用いた以外は、実施例1と同様に行った。結果を図9に示す。
触媒Aに代えて触媒Eを用いた以外は、実施例1と同様に行った。結果を図9に示す。
(比較例5)
触媒Aに代えて触媒Fを用いた以外は、実施例1と同様に行った。結果を図9に示す。
触媒Aに代えて触媒Fを用いた以外は、実施例1と同様に行った。結果を図9に示す。
(実施例2)
反応開始時から2、4及び6時間が経過した時点で脱水素反応の生成物を管型反応器から採取したことに変えて、反応開始時から24時間まで、約2時間経過した時点毎で、脱水素反応の生成物を管型反応器から採取した以外は、実施例1と同様に行った。結果を図10に示す。
図10は、実施例及び比較例のインデン製造における、反応開始時から24時間までのインデン収率を示すグラフである。
反応開始時から2、4及び6時間が経過した時点で脱水素反応の生成物を管型反応器から採取したことに変えて、反応開始時から24時間まで、約2時間経過した時点毎で、脱水素反応の生成物を管型反応器から採取した以外は、実施例1と同様に行った。結果を図10に示す。
図10は、実施例及び比較例のインデン製造における、反応開始時から24時間までのインデン収率を示すグラフである。
(比較例6)
反応開始時から2、4及び6時間が経過した時点で脱水素反応の生成物を管型反応器から採取したことに変えて、反応開始時から24時間まで、約2時間経過した時点毎で、脱水素反応の生成物を管型反応器から採取した以外は、比較例5と同様に行った。結果を図10に示す。
反応開始時から2、4及び6時間が経過した時点で脱水素反応の生成物を管型反応器から採取したことに変えて、反応開始時から24時間まで、約2時間経過した時点毎で、脱水素反応の生成物を管型反応器から採取した以外は、比較例5と同様に行った。結果を図10に示す。
ここで実施例1及び2は、ゼオライト骨格中に遷移金属が導入されたゼオライト触媒を用いたインデン収率を示すものである。
比較例としては、ゼオライト骨格中に遷移金属が導入されておらず、アルミニウムの含有量が小さいゼオライト触媒(比較例1)、ゼオライト骨格中に遷移金属が導入されておらず、アルミニウムの含有量が大きいゼオライト触媒(比較例2)、シリカライトを担体とした触媒(比較例3)、シリカライトを担体とした触媒に遷移金属を含浸担持した触媒(比較例4)、スピネル型構造を有するアルミナ−マグネシアを担体とした触媒(比較例5及び6)について、実施例に準じた方法にてインデン収率を求めた。
比較例としては、ゼオライト骨格中に遷移金属が導入されておらず、アルミニウムの含有量が小さいゼオライト触媒(比較例1)、ゼオライト骨格中に遷移金属が導入されておらず、アルミニウムの含有量が大きいゼオライト触媒(比較例2)、シリカライトを担体とした触媒(比較例3)、シリカライトを担体とした触媒に遷移金属を含浸担持した触媒(比較例4)、スピネル型構造を有するアルミナ−マグネシアを担体とした触媒(比較例5及び6)について、実施例に準じた方法にてインデン収率を求めた。
図9に示すように、実施例1のゼオライト骨格中に遷移金属が導入されたゼオライト触媒を使用して反応を行ったところ、比較例1〜5の骨格中に遷移金属が導入されていない触媒と比較して、インデン収率が高いことが確認できた。
さらに比較例1〜5の触媒では反応時間の経過とともにインデン収率の低下が見られたが、実施例1の触媒では、反応時間の経過に対して安定したインデン生成を示すことが確認できた。
また、図10に示すように、実施例2の触媒で24時間反応させても高いインデン収率を維持しており、実施例2の触媒は、触媒寿命が顕著に長いことが確認できた。
さらに比較例1〜5の触媒では反応時間の経過とともにインデン収率の低下が見られたが、実施例1の触媒では、反応時間の経過に対して安定したインデン生成を示すことが確認できた。
また、図10に示すように、実施例2の触媒で24時間反応させても高いインデン収率を維持しており、実施例2の触媒は、触媒寿命が顕著に長いことが確認できた。
[インデンの製造II]
固定床流通式反応装置を用い、管型反応器2本を直列に接続し、テトラヒドロインデンを原料として、反応器の上流側において後述する第1の脱水素工程用触媒を用いてインダンを含む原料組成物を得て(第1の脱水素工程)、反応器の下流側において触媒合成例1で得られた触媒Aを用いてインデンの製造(第2の脱水素工程)を行った。
固定床流通式反応装置を用い、管型反応器2本を直列に接続し、テトラヒドロインデンを原料として、反応器の上流側において後述する第1の脱水素工程用触媒を用いてインダンを含む原料組成物を得て(第1の脱水素工程)、反応器の下流側において触媒合成例1で得られた触媒Aを用いてインデンの製造(第2の脱水素工程)を行った。
(実施例3)
<第1の脱水素工程用触媒の調製>
市販のγ−アルミナ(住友化学株式会社製)10.0gに対し、スズ酸ナトリウム(キシダ化学株式会社製、Na2SnO3・3H2O)6.1gを60mlの水に溶解した水溶液を混合した。得られた混合液を、エバポレータを用いて、50℃で120分間撹拌し、その後減圧下で水を除去した。その後、130℃で一晩乾燥させ、550℃で3時間焼成を行ったのち、繰り返し水で洗浄し、アルミナ−酸化スズ担体を得た。
上記アルミナ−酸化スズ担体にジニトロジアンミン白金(II)硝酸溶液(田中貴金属工業株式会社製、[Pt(NH3)2(NO2)2]/HNO3)を用いて、白金の含有量が1.0wt%になるよう白金を含浸担持し、130℃で一晩乾燥させ、550℃で3時間焼成を行い、第1の脱水素工程用触媒を得た。
<第1の脱水素工程用触媒の調製>
市販のγ−アルミナ(住友化学株式会社製)10.0gに対し、スズ酸ナトリウム(キシダ化学株式会社製、Na2SnO3・3H2O)6.1gを60mlの水に溶解した水溶液を混合した。得られた混合液を、エバポレータを用いて、50℃で120分間撹拌し、その後減圧下で水を除去した。その後、130℃で一晩乾燥させ、550℃で3時間焼成を行ったのち、繰り返し水で洗浄し、アルミナ−酸化スズ担体を得た。
上記アルミナ−酸化スズ担体にジニトロジアンミン白金(II)硝酸溶液(田中貴金属工業株式会社製、[Pt(NH3)2(NO2)2]/HNO3)を用いて、白金の含有量が1.0wt%になるよう白金を含浸担持し、130℃で一晩乾燥させ、550℃で3時間焼成を行い、第1の脱水素工程用触媒を得た。
<第1及び第2の脱水素工程に係る脱水素反応>
管型反応器2本を直列に接続し、反応器の上流側(1段目)に上記第1の脱水素工程用の脱水素触媒を1.0g、反応器の下流側(2段目)に触媒Aを1.0g充填し、反応管を固定床流通式反応装置に接続した。分子状水素を30mL/min、窒素を30mL/minを1段目入口から流通させながら、1段目の反応管を180℃、2段目の反応管を500℃まで昇温した後、1.0h保持し、触媒の水素前処理を完了した。
原料としてテトラヒドロインデン(3a,4,7,7a−テトラヒドロインデン;東京化成工業株式会社製)を用い、3.0g/hで1段目入口から供給した。1段目の反応温度を180℃、反応圧力を0.9MPa、水素や窒素などの希釈ガス不使用とし、原料のみを供給した(第1の脱水素工程)。1段目の生成油をそのまま2段目に供給し、2段目の反応温度を500℃、反応圧力を常圧とし、さらに2段目入口から分子状水素をテトラヒドロインデンの3倍モル量添加し、反応を行い、インデンを製造した(第2の脱水素工程)。反応は12時間行い、1段目出口組成及び2段目出口組成を2〜3時間ごとに測定した。
管型反応器2本を直列に接続し、反応器の上流側(1段目)に上記第1の脱水素工程用の脱水素触媒を1.0g、反応器の下流側(2段目)に触媒Aを1.0g充填し、反応管を固定床流通式反応装置に接続した。分子状水素を30mL/min、窒素を30mL/minを1段目入口から流通させながら、1段目の反応管を180℃、2段目の反応管を500℃まで昇温した後、1.0h保持し、触媒の水素前処理を完了した。
原料としてテトラヒドロインデン(3a,4,7,7a−テトラヒドロインデン;東京化成工業株式会社製)を用い、3.0g/hで1段目入口から供給した。1段目の反応温度を180℃、反応圧力を0.9MPa、水素や窒素などの希釈ガス不使用とし、原料のみを供給した(第1の脱水素工程)。1段目の生成油をそのまま2段目に供給し、2段目の反応温度を500℃、反応圧力を常圧とし、さらに2段目入口から分子状水素をテトラヒドロインデンの3倍モル量添加し、反応を行い、インデンを製造した(第2の脱水素工程)。反応は12時間行い、1段目出口組成及び2段目出口組成を2〜3時間ごとに測定した。
12時間のあいだ、1段目出口組成はインデン52wt%、インデン1wt%、オクタヒドロインデン6wt%、ヘキサヒドロインデン40wt%、未同定物1wt%と安定していた。1段目出口で原料テトラヒドロインデンは検出されず、転化率100%であった。2段目出口のインデン及びヘキサヒドロインデンの経時変化を図11に示す。12時間のあいだ、1段目出口組成は安定しており、2段目出口のインデン収率も安定していた。2段目反応出口ではヘキサヒドロインデンが大幅に減少し、インデンが生成していたことから、ヘキサヒドロインデンは脱水素されやすく、インデン収率向上に寄与していると考えられる。
Claims (7)
- インダンを含む原料組成物をMFI構造のゼオライト触媒に接触させて、インデンを含む反応生成物を得る脱水素工程を備え、
前記ゼオライト触媒が、ゼオライト骨格中に、遷移金属又はポスト遷移金属から選ばれる少なくとも一種の金属原子を含み、ルイス酸性と強い固体塩基性を有する、
インデンの製造方法。 - 前記金属原子は、Zn原子、Fe原子、Ni原子から選択される1種以上であり、前記金属原子の含有量は、Si原子に対して1〜15atom%である、請求項1に記載のインデンの製造方法。
- 前記ゼオライト触媒は、アルカリ金属を含有しないか又は前記ゼオライト骨格のSi原子に対して1atom%以下のアルカリ金属を含有する、請求項1又は請求項2に記載のインデンの製造方法。
- 前記ゼオライト触媒は、Pt原子が担持されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載のインデンの製造方法。
- 前記原料組成物は、オクタヒドロインデン及びヘキサヒドロインデンの少なくとも1種以上を更に含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載のインデンの製造方法。
- 前記原料組成物は、分子状水素を更に含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載のインデンの製造方法。
- テトラヒドロインデンの脱水素反応により、インダンを得る原料合成工程を更に備える、請求項1〜6のいずれか一項に記載のインデンの製造方法。
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