JP2021099033A - 燃料制限ボルト用カバーおよび燃料制限ボルト用カバーを備える燃料制限装置 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明に係る燃料制限ボルト用カバーによれば、燃料制限ボルト用カバーの頭頂部が平坦であるため、例えばディーゼルエンジンのメンテナンスとしてエンジン出力の再調整が行われる場合に、作業者等は、センターポンチ等の特殊工具を燃料制限ボルト用カバーに対して取り付け易い。このため、封印キャップ付きの量産型のディーゼルエンジンの再出力調整を容易に行うことができる。
本発明に係る燃料制限ボルト用カバーによれば、燃料制限ボルト用カバーがディーゼルエンジンのファンベルトの付近に配置されていても、燃料制限ボルト用カバーとファンベルトとの干渉を回避しつつディーゼルエンジンの高出力化が可能になる。そのため、ファンベルトの位置を変更するといった大幅な構造変更をせずに、ディーゼルエンジンのサイズを維持したままでディーゼルエンジンの高出力化を図ることができる。
なお、以下に説明する実施形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。また、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
図1は、本発明の実施形態に係る燃料制限ボルト用カバーを備えるディーゼルエンジンの燃料制限装置の好ましい構造例を示している。
図2は、図1に示す燃料制限装置が搭載されているディーゼルエンジンの例を示している。
図1に示す燃料制限装置1は、図2に示す例えば小型の産業用のディーゼルエンジン100に搭載されている。ディーゼルエンジン100は、例えばターボチャージ101を備える高出力な3気筒エンジンであり、建設機械、農業機械、芝刈り機等に搭載される。
図1に示す燃料制限装置1は、図2に示すディーゼルエンジン100の特質上、空気過剰下において燃料噴射ポンプの最大燃料噴射量を制限することにより、エンジンの最大出力の調整を行う。燃料噴射ポンプの最大燃料噴射量は、ディーゼルエンジン100の出力だけでなく、NOxやパティキュレート等の排気ガス中に含まれる大気汚染物質の排出量にも影響を与える。従って、燃料制限装置1による最大燃料噴射量の制限は、ディーゼルエンジンの性能上重要な要素の1つである。また、燃料制限装置1は、ディーゼルエンジン100が所定の最大燃料噴射量に調整された状態に維持されていることを保証する必要がある。図1に示す燃料制限装置1は、例えば図1に示す燃料噴射ポンプのハウジング2に設けられている。燃料噴射ポンプのハウジング2は、図2に示すディーゼルエンジン100に搭載されている。
燃料制限ボルト10は、雄ネジ部10Bと、工具をはめ込む溝部(スリット)10Cと、先端部10Dと、を有する。燃料制限ボルト10の雄ネジ部10Bは、ハウジング2の雌ネジ部2Bに嵌まり合っている。溝部10Cは、燃料制限ボルト10の頭部10Tに設けられている。先端部10Dは、燃料制限ボルト10の下端部において例えば半球状に形成されている。例えば、作業者等は、ドライバ等の工具の先端部を溝部10Cに挿入して燃料制限ボルト10を回転することにより、燃料制限ボルト10の高さ位置の調整を行うことができる。すなわち、作業者等は、ドライバ等の工具を用いて燃料制限ボルト10を回転することにより、燃料制限ボルト10の高さの位置をZ1方向に沿って下げたり、Z2方向に沿って上げたりすることができる。これにより、燃料制限ボルト10の先端部10DのZ方向に関する高さの位置を調整することができる。
燃料制限ボルト用カバー11は、好ましくは円筒状のいわゆるシルクハット型の袋ナットである。燃料制限ボルト用カバー11は、燃料制限ボルト10を覆うことで燃料制限ボルト10からの油漏れ等を防止したり、燃料制限ボルト10の改変操作を防止したりするために封印キャップとしての役割を果たす。燃料制限ボルト用カバー11の頭頂部(上端)11Tは、平坦である。燃料制限ボルト用カバー11は、燃料制限ボルト10の頭部10Tの溝部10Cと、雄ネジ部10Bと、の少なくとも一部分を覆って保護する。燃料制限ボルト用カバー11の雌ネジ部11Sは、燃料制限ボルト用カバー11の内周面に設けられ、燃料制限ボルト10の雄ネジ部10Bに嵌まり合っている。
図1に示すように、スプリング力入力レバー12の一端部には、当接部20が設けられている。スプリング力入力レバー12の他端部には、連結部21が設けられている。ガバナスプリング15が、スプリング力入力レバー12の一端部と、調整レバー16と、の間に取り付けられている。当接部20は、ガバナスプリング15の付勢力により、燃料制限ボルト10の半球型の先端部10Dに突き当てられている。ガバナ力入力レバー13の一端部には、燃料噴射ポンプの調量ラックピン14が嵌っている。ガバナ力入力レバー13の他端部は、ガバナ軸22に連結されている。ガバナ軸22は、ハウジング2の壁部2Jにおいて、C1方向とC2方向とに沿ってスライド可能に支持されている。ガバナ力入力レバー13の中間部は、スプリング力入力レバー12の連結部21に連結されている。
図3は、比較例に係る燃料制限ボルト用カバーを備えるディーゼルエンジンの燃料制限装置を示す正面図である。
図3に示す袋ナット200は、比較例に係る燃料制限ボルト用カバーの一例である。図3に示す比較例の袋ナット200の頭頂部201は、半球状あるいは野球帽型にZ2方向に突出している。つまり、比較例の袋ナット200は、図1に関して前述したような拡大内部空間11Rを有していない。比較例の袋ナット200が燃料制限ボルト10に取り付けられている場合において、燃料制限ボルト10がZ2方向に上がると、半球状の頭頂部201の内面202の形状が半球面であるので、燃料制限ボルト10の頭部10Tは、袋ナット200の内面202と干渉してしまう。
これに対して、本実施形態に係る燃料制限ボルト用カバー11は、拡大内部空間11Rを有する。拡大内部空間11Rは、燃料制限ボルト10の頭部10Tの少なくとも一部を収容し、燃料制限ボルト10の頭部10Tが燃料制限ボルト用カバー11の頭頂部11Tの内面11Vに干渉することを抑制する。具体的には、拡大内部空間11Rは、燃料制限ボルト10の頭部10Tの周縁部を収容する。図1に示す本発明の実施形態の燃料制限ボルト用カバー11が使用されることにより、図3に示す袋ナット200における燃料噴射量の調整に使用できない隙間Lが生ずることを抑えることができる。すなわち、燃料制限ボルト10の頭部10Tは、燃料制限ボルト用カバー11の拡大内部空間11Rを利用して、燃料制限ボルト用カバー11の内面11Vの近傍あるいは燃料制限ボルト用カバー11の内面11Vに接触するまで上昇することができる。
Claims (5)
- ディーゼルエンジンの構成要素の付近に配置され、ディーゼルエンジンにおける燃料噴射量を制限する燃料制限ボルトを覆うための燃料制限ボルト用カバーであって、
前記燃料制限ボルトの頭部の少なくとも一部を収容し、前記燃料制限ボルトの頭部が頭頂部の内面に干渉することを抑制する拡大内部空間を有することを特徴とする燃料制限ボルト用カバー。 - 前記拡大内部空間は、前記頭頂部の内面と、内周面に設けられ前記燃料制限ボルトの雄ネジ部に嵌まり合う雌ネジ部と、の間の角部の領域に形成されたことを特徴とする請求項1に記載の燃料制限ボルト用カバー。
- 前記頭頂部は、平坦であることを特徴とする請求項1または2に記載の燃料制限ボルト用カバー。
- 前記構成要素は、ファンベルトであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の燃料制限ボルト用カバー。
- ディーゼルエンジンの構成要素の付近に配置され、ディーゼルエンジンにおける燃料噴射量の制限をする燃料制限ボルトを覆うための燃料制限ボルト用カバーを備える燃料制限装置であって、
前記燃料制限ボルト用カバーは、前記燃料制限ボルトの頭部の少なくとも一部を収容し、前記燃料制限ボルトの頭部が頭頂部の内面に干渉することを抑制する拡大内部空間を有することを特徴とする燃料制限ボルト用カバーを備える燃料制限装置。
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JP2019229743A JP2021099033A (ja) | 2019-12-19 | 2019-12-19 | 燃料制限ボルト用カバーおよび燃料制限ボルト用カバーを備える燃料制限装置 |
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Citations (4)
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2019
- 2019-12-19 JP JP2019229743A patent/JP2021099033A/ja active Pending
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