以下、本開示の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下に説明する各実施形態は一例であり、本開示はこれらの実施形態により限定されるものではない。
無線制御による個別制御の照明装置を設置する環境では、作業員と点灯させた照明装置の途中に障害物があるために設置場所全体を見渡せないことや、照明装置の台数が多くなる場合には照明装置を探索するのにかかるトータルの時間が増え、探索が難しくなり、対応付けの誤りが増える可能性がある。
<実施の形態>
以下では、照明装置と、その配置候補位置と、の対応付けの効率化が可能な実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本開示の実施の形態に係る照明装置配置推定システム100の一例を示すシステム構成図である。照明装置配置推定システム100は、例えば、コンピュータ110と、設置位置が既知の複数のアクセスポイント(AP)120、130、及び、140と、複数の照明装置210、220、230、240、250、260、270、280、及び、290と、を備える。なお、図1には、3台のアクセスポイントが示されるが、アクセスポイントの数は、4台以上であってもよいし、1台又は2台であってもよい。また、図1には、9台の照明装置が示されるが、照明装置の数は、2台以上であればよい。
「照明装置」は、無線通信によって制御される電子機器(以下、被無線制御機器と表記する)の一例である。被無線制御機器の他の非限定的な一例としては、空調装置(例えばエアコン)、監視カメラ装置、火災警報器、あるいは、煙探知器などが挙げられる。なお、複数の照明装置210、220、230、240、250、260、270、280、及び、290は、それぞれ、IDとして210、220、230、240、250、260、270、280、及び、290を持つ。
コンピュータ(例えば、サーバコンピュータ)110は、例えば、アクセスポイント120−140を介して個々の照明装置210−290と通信し、個々の照明装置210−290の点灯及び消灯を制御する機能、並びに、照明装置210−290の設置場所を推定する機能を有する。なお、コンピュータ110は、情報処理装置の一例であって、例えば、パーソナル・コンピュータ(PC)、サーバコンピュータ、あるいは、クラウドコンピュータであってもよい。あるいは、コンピュータ110は、タブレット端末、スマートフォンといったモバイル機器であってもよい。また、複数台のコンピュータ110によって分散処理システムが構築されてもよい。
アクセスポイント120、130、及び、140はそれぞれ、コンピュータ110からの指示に基づき、天井又は壁といった場所に設置された照明装置210−290を無線通信によって制御する。アクセスポイント120、130、及び、140はそれぞれ、照明装置210−290を管理する例えばスター型の無線ネットワークの管理機能を有する。
なお、図1には、アクセスポイント120と照明装置210−290との間に無線リンクを表わす点線を表記しているが、アクセスポイント130及び140と照明装置210−290との間にも同様に無線リンクが存在するが表記していない。なお、以降の説明でアクセスポイント120、130、及び、140を、それぞれ、AP1、AP2、及び、AP3と表記する場合がある。
照明装置210−290は、無線機能を有し、アクセスポイント120、130、及び、140のいずれかによる無線制御に従って、例えば、点灯又は消灯する。
以下、各装置の詳細について説明する。
<コンピュータの説明>
図2は、本開示の実施の形態に係るコンピュータ110の構成の一例を示すブロック図である。
コンピュータ110は、例えば、表示部111と、制御部112と、通信部113と、推定部114と、登録部115と、カメラ116とを有し、これらは内部バス117で相互に接続される。
表示部111は、ユーザ又は作業員が操作する操作画面(例えば、タッチパネル)を表示する。また、表示部111は、例えば、照明装置210−290の設置場所又は後述するように照明装置の設置場所を推定した結果を表示し、ユーザ又は作業員からの操作画面に対する入力を受け付ける。
制御部112は、内部バス117を介して表示部111、通信部113、推定部114、登録部115、及び、カメラ116の少なくとも1つを制御する。
通信部113は、アクセスポイント120−140と有線通信又は無線通信によって接続され、アクセスポイント120−140との間の通信のプロトコル変換又は制御信号のフォーマット変換といった処理を行う。
推定部114は、例えば、個々の照明装置210−290の設置場所を推定する機能を有する。推定部114は、例えば、1つ又は複数のアクセスポイントと推定対象の照明装置との間で送受信される無線信号の例えば受信品質情報に基づいて、推定対象の照明装置の位置推定を行う。例えば、少なくとも3つのアクセスポイントとの距離をRSSI(Received Signal Strength Indicator)に基づいて求めることで、三点測位などを用いて、照明装置の位置を推定できる。また、アクセスポイント数を増やすことによって、位置推定の精度を向上できる。
登録部115は、例えば、推定部114の推定結果に基づき、照明装置210−290のそれぞれについて、配置図中の配置候補位置と実際の設置場所とを1対1に紐付けるマップ情報(以下便宜的に「配置図」と称することがある)を記憶する。なお、「紐付け」は、「対応付け」、「関連付け」あるいは「マッピング」といった他の用語に相互に置換されてもよい。
カメラ116は、例えば、紙で用意された配置図のような図面を撮影して、図面データをコンピュータ110にデジタルデータとして取り込むために用いられてよい。
図3は、本開示の実施の形態に係る表示部111の画面レイアウトの一例を示す図である。
表示部111には、例えば、配置図読込ボタンB1と、アクセスポイント設定ボタンB2と、配置候補位置設定ボタンB3と、配置登録ボタンB4と、配置図表示領域D1と、リスト表示領域D2と、が表示される。この例では、アクセスポイント設定ボタンB2と配置候補位置設定ボタンB3とを2つの別個のボタンとして示しているが、これらの2つのボタンの機能は、1つのボタンで実現されてもよい。
配置図読込ボタンB1と、アクセスポイント設定ボタンB2と、配置候補位置設定ボタンB3と、配置登録ボタンB4は、例えば、ユーザが操作するボタンである。
表示部111は、例えば、配置図読込ボタンB1が押された場合、制御部112による制御の下、推定対象空間でのアクセスポイント120−140及び照明装置210−290の設置場所を示した配置図を読み込む。
配置図の読み込みは、ユーザが、紙などの配置図をカメラ116で撮影して行なってもよいし、あるいは予めデジタル化された図面データを読み込むようにしてもよい。読み込まれた配置図は配置図表示領域D1に表示される。なお、カメラ116は、コンピュータ110外に設置されたものを利用してもよいし、コンピュータ110がカメラ116を省略した構成でもよい。
表示部111は、例えば、アクセスポイント設定ボタンB2が押された場合、配置図表示領域D1に表示された配置図におけるアクセスポイントの位置を設定する。例えば、配置図表示領域D1内のC1付近に配置されているアクセスポイントを設定する場合、C1付近をタップして位置を選択し、リスト表示領域D2に表示されるアクセスポイントのID(例えばAP1)をタップして設定する。他のアクセスポイントの位置C2、C3も同様にして設定される。
表示部111は、例えば、配置候補位置設定ボタンB3が押された場合、配置図表示領域D1に表示された配置図において1つ以上の照明装置が設置される配置候補位置を設定する。例えば、配置図上のA1付近に照明装置を示すシンボルがあれば、ユーザは、その付近をタップして位置を選択し、リスト表示領域D2に表示される配置候補位置のID(例えば201)をタップすることで、配置候補位置を設定する。他の照明装置の配置候補位置A2−A9についても同様にして設定される。
表示部111は、例えば、配置登録ボタンB4が押された場合、配置図表示領域D1に表示された配置図における配置候補位置に照明装置のIDが登録部115に登録される。配置図における配置候補位置がユーザによってタップされて選択された場合、推定部114による位置推定が行われる。次に、選択された配置候補位置に設置されていると推定された照明装置のIDが、リスト表示領域D2に表示される。リスト表示領域D2に表示される照明装置のIDの数は1つであってもよいし、複数であってもよい。例えば、リスト表示領域D2に複数の照明装置のIDが表示される場合は、その配置候補位置に位置する確率が高い順に上から、照明装置のIDがリスト表示領域D2に表示されてもよい。
リスト表示領域D2に表示された照明装置のIDの1つが作業員によってタップされて選択された場合、その選択されたIDの照明装置宛に点灯制御信号がアクセスポイント120、130、及び、140の何れかを介してコンピュータ110から送信される。作業員は、実際に点灯した照明装置の位置が正しいことを確認し、配置登録ボタンB4をタップする。配置登録ボタンB4のタップ(選択)により、コンピュータ110において、配置候補位置のIDと照明装置のIDとが対応づけられ登録部115に登録される。
なお、リスト表示領域D2は表示部111の右端にある必要はなく、画面上の任意の位置に必要な時にポップアップするようにしてもよい。例えば、ユーザが配置図表示領域D1内の任意の位置をタップして指定したときに、その指定した位置の周辺にリスト表示領域D2がポップアップされるようにしてもよい。
<アクセスポイントの説明>
図4は、本開示の実施の形態に係るアクセスポイント120−140の構成の一例を示すブロック図である。アクセスポイント120、130、及び、140のそれぞれの構成は同一でよいため、代表してアクセスポイント120について図4を参照して説明する。
アクセスポイント(AP)120は、例えば、通信部121と、制御部122と、RSSI収集部123と、無線部124と、アンテナ125と、を備え、これらは内部バス126で相互に接続される。
通信部121は、例えば、コンピュータ110と有線通信又は無線通信によって接続され、コンピュータ110と通信する際のプロトコル変換又は制御信号のフォーマット変換を行う。
制御部122は、内部バス126を介して、通信部121、RSSI収集部123、及び無線部124、の少なくも1つを制御する。
RSSI収集部123は、例えば、無線部124と各照明装置210−290との間の無線通信におけるRSSIのログを収集する。
無線部124は、例えば、アンテナ125を介して照明装置210−290と無線によって通信する。無線部124は、例えば、スター型のネットワークを管理するアクセスポイントの機能を有する。
<照明装置の説明>
図5は、本開示の実施の形態に係る照明装置210−290の構成の一例を示すブロック図である。照明装置210−290はそれぞれの構成は同一でよいため、代表して照明装置210について図5を参照して説明する。
照明装置210は、例えば、照明部211と、制御部212と、無線部213と、アンテナ214と、を備え、これらは内部バス215で相互に接続される。
照明部211は、例えば、LED(Light−Emitting Diode)又は蛍光灯といった発光体を有する。照明部211は、例えば、無線部213を介して制御信号を受信した制御部212による制御に応じて、発光体の点灯又は消灯といった照明制御を行う。
制御部212は、内部バス215を介して、照明部211及び無線部213の少なくとも1つを制御する。
無線部213は、アンテナ214を介してアクセスポイント120、130、又は、140の無線部124と無線によって通信する。無線部213は、アンテナ214を介して、他の照明装置の無線部213と通信してもよい。
<照明装置配置推定システムの動作例>
図6は、本開示の実施の形態に係る照明装置配置推定システム100の動作の一例を示すフローチャートである。
アクセスポイント120−140及び照明装置210−290は、例えば天井又は壁に取り付けられ、コンピュータ110とアクセスポイント120−140との間の有線又は無線による通信接続、及びアクセスポイント120−140と照明装置210−290との間の無線接続が完了した状態で図6に記載の処理を開始する。なお、これらの接続が完了した状態とは、ネットワークトポロジの形成が完了し、コンピュータ110において、接続が確立したアクセスポイント120−140のID及び照明装置210−290のIDが保持されている状態を意味すると捉えてもよい。また、アクセスポイント120−140と照明装置210−290との間の無線通信のたびに受信品質情報(例えば、RSSI)が収集され、アクセスポイント120−140のRSSI収集部123(例えば図11にて後述するテーブル1101)に保存される。
ステップS61において、推定対象空間でのアクセスポイント120−140及び照明装置210−290の設置場所を示した配置図がコンピュータ110に読み込まれる。配置図の読み込みは、ユーザが、紙などの配置図をカメラ116で撮影して行なってもよいし、あるいは予めデジタル化された図面データをコンピュータ110に読み込むようにしてもよい。
ステップS62において、照明装置配置推定システム100は、読み込まれた配置図における各アクセスポイント(AP)のIDをアクセスポイントの配置候補位置に対応付ける。例えば、ユーザが、配置図表示領域D1内でアクセスポイントを示すシンボル付近をタップして画像上の位置座標(配置候補位置)を選択し、リスト表示領域D2に表示されるアクセスポイントのIDをタップして、アクセスポイントの位置を配置候補位置に設定する。これにより、アクセスポイントの配置候補位置に、アクセスポイントが、紐付けられる。
ステップS63において、照明装置配置推定システム100は、読み込まれた配置図における各照明装置の配置候補位置のIDを、照明装置の配置候補位置に対応付ける。例えば、ユーザが、配置図表示領域D1内で照明装置を示すシンボル付近をタップして画像上の位置座標(配置候補位置)を選択し、リスト表示領域D2に表示される配置候補位置のIDのうちの1つをタップして、照明装置の配置候補位置のIDを配置候補位置に設定する。これにより、照明装置の配置候補位置にIDが紐付けられる(あるいは付与される)。
ステップS64において、照明装置配置推定システム100は、照明装置の配置推定処理を行なう。ステップS62で設定されたアクセスポイントの画像上の位置座標と、ステップS63で設定された配置候補位置の画像上の位置座標と、に基づいて、アクセスポイントと配置候補位置との距離(図10)を求め、距離テーブル(図11)を、照明装置配置推定システム100は生成する。また、アクセスポイントと照明装置との間のRSSIログから受信強度テーブル1203(図12)を照明装置配置推定システム100は生成する。照明装置配置推定システム100は、アクセスポイント毎に、距離テーブルの距離の値を昇順でソートしたテーブル(系列)1202と、受信強度テーブルの受信強度の値を降順でソートしたテーブル(系列)1204を回帰し、受信強度−距離変換モデルを生成する。
なお、ここで既に登録された配置候補位置の距離の値及び照明装置の受信強度の値は除外してソートし、受信強度−距離変換モデルを照明装置配置推定システム100は更新するようにしてもよい。受信強度−距離変換モデルの一例については後述する。照明装置配置推定システム100は、生成された受信強度−距離変換モデルに基づいて、照明装置と各アクセスポイントとの間の受信強度を距離に変換した推定距離テーブル1301(図13)を生成し、各アクセスポイントと配置候補位置との間の距離テーブル1102(図11)との類似度を比較することで、照明装置が設置されている配置候補位置を推定する。
ステップS65において、照明装置配置推定システム100は、配置候補位置と、そこに設置されていると推定された照明装置の候補IDと、を表示する。例えば、ユーザが、配置図表示領域D1内で、設定した配置候補位置をタップして選択すると、その配置候補位置に設置されていると推定された照明装置の候補IDがリスト表示領域D2に表示される。
ステップS66において、照明装置配置推定システム100は、配置候補位置と照明装置のIDの登録処理を行う。例えば、ユーザがステップS65においてリスト表示領域D2に表示された照明装置の候補IDから1つタップして選択した場合、そのIDの照明装置宛にコンピュータ110から点灯制御信号が送信される。ユーザは、実際に点灯した照明装置の位置を確認し、配置図表示領域D1に表示された配置図における配置候補位置をタップして選択した場合、選択された配置候補位置のIDと選択された照明装置のIDとが対応づけられ、登録部115に登録される。
ステップS67において、全ての照明装置の登録が完了すれば一連の処理は終了し(YES)、完了していなければ(NO)、ステップS64に戻る。
<動作の詳細説明>
図6にて上述した動作例に関して、図7〜図15を参照してさらに詳細に説明する。
図7は、本開示の実施の形態に係る配置図読込み処理の表示部111の画面レイアウトの一例を示す図である。
図6のステップS61において、推定対象空間でのアクセスポイント120−140及び照明装置210−290の設置場所を示した配置図をコンピュータ110に読み込む処理を行う。
例えば、ユーザが配置図読込ボタンB1をタップする(符号71参照)と、リスト表示領域D2においてファイル読込又はカメラ撮影を選択できるようになる。ファイル読込を選択すると、リスト表示領域D2においてファイルを選択できるようになり、ユーザは配置図画像ファイルを選択する。ユーザがカメラ撮影を選択した場合、コンピュータ110の制御部112はカメラ116を起動し、紙などの配置図701を撮影できるようにし、ユーザは配置図701をカメラ116で撮影する。ここで、配置図701において長方形は照明装置の設置場所を示すシンボル、丸はアクセスポイントの設置場所を示すシンボルをそれぞれ表してもよい。なお、照明装置とアクセスポイントとの区別をシンボルの形で表しているが、色、文字などで区別されてもよい。
配置図701がコンピュータ110に読み込まれると配置図表示領域D1に表示される。また、カメラ撮影時にパノラマ撮影のようにして複数の画像を連結して大きな配置図を読み込むようにしてもよく、推定対象空間全体をカバーし、照明装置及びアクセスポイントの相対位置関係が保存されている配置図画像をコンピュータ110の登録部115に保存する。また、ユーザの操作等により、配置図表示領域D1に表示される配置図画像は任意のスケールに拡大、縮小、任意の角度に回転、又は任意のサブエリアを表示するために移動が行えるようにしてもよい。
図8は、本開示の実施の形態に係るアクセスポイント位置設定処理の表示部111の画面レイアウトの一例を示す図である。
ステップS62において、照明装置配置推定システム100は、読み込まれた配置図画像におけるアクセスポイント(AP)の位置を設定する処理を行う。なお、アクセスポイント(AP)は、設置位置、IDが既知である。例えば、APのIDは、配置図において、APが配置された位置に、記載されていてもよいし、位置情報と対になったデータであってもよい。
例えば、ユーザがアクセスポイント設定ボタンB2をタップする(81)と、リスト表示領域D2に設定が可能な接続済のアクセスポイントのIDが1つ以上表示される。
ユーザは、配置図表示領域D1内のアクセスポイントを示すシンボル付近をタップして(符号82参照)、画像上の位置座標(C1)を選択し、配置図を参照して、リスト表示領域D2に表示される接続済のアクセスポイントのID(AP1)をタップする(符号83参照)。これにより、AP1がC1の位置にあることが登録部115に保存される。なお、符号82及び符号83によって示した指定の順番は入れ替えてもよい。
例えば、APはアンカーであって、そのIDと設置された場所は既知として、位置推定は行わない。まだIDが割当てられていないAPのシンボルをタップすると、接続済みでまだ座標が割当てられていないIDが表示され、すでにIDが割当てられたAPシンボルをタップすると、そのIDが表示されるようにしてもよい。
以上の処理を繰返し、全てのアクセスポイント位置C1〜C3について配置図画像上の位置を設定する。
図9は、本開示の実施の形態に係る配置候補位置設定処理の表示部111の画面レイアウトの一例を示す図である。
図6のステップS63において、照明装置配置推定システム100は、コンピュータ110に読み込まれた配置図における照明装置の配置候補位置を設定する。
例えば、ユーザが配置候補位置設定ボタンB3をタップした場合(符号91参照)、リスト表示領域D2に、設定が可能な配置候補位置のIDが表示される。ここで、配置候補位置のIDは、接続済の照明装置の数から既に配置候補位置を設定済の照明装置の数を引いた数に基づいて一意に決定されてよい。
ユーザが配置図表示領域D1内で照明装置を示すシンボル付近をタップして(符号92参照)画像上の位置座標(配置図表示領域D1内の「A1」)を選択し、リスト表示領域D2に表示される配置候補位置のID(A1)をタップする(符号93参照)。これにより、配置候補位置のIDであるA1が配置図上のA1の位置にあることが、コンピュータ110の登録部115に保存される。これにより、配置図表示領域D1内の「A1」に、配置候補位置のID(A1)が紐付けられる(付与される)。なお、符号92及び符号93で示した指定の順番は入れ替えてもよい。又は、異なる照明装置を示すシンボルを連続してタップすることで、配置候補位置のIDをタップしなくても、連続した配置候補位置のIDが照明装置を表すシンボルに順番に割当てられるようにしてもよい。たとえば、D1において、画像上の位置座標(配置図表示領域D1内の「A1」)をタップし、リスト表示領域D2の最上位に表示される配置候補位置のIDが正しいと判断した場合、リスト表示領域D2のIDをタップしないで、D1において別の画像上の位置座標(配置図表示領域D1内の「A2」)をタップすることで、AP1のIDを選択したと判断してもよい。この場合、リスト表示領域D2に表示されるIDは、AP2に対応するIDが表示される。
例えば、配置図表示領域D1のA1、A2をタップすると、リスト表示領域D2に表示されたA1、A2が自動的に割り振られる。リスト表示領域D2の表示が、配置図表示領域D1のタップ回数によって変化する。異なるシンボル(配置候補位置)がタップされるとIDが自動的にインクリメントしてもよい。例えば、A1が設定済になるとリスト表示領域D2からA1が削除され、A2が一番上にスライドする。
以上の処理を繰返し、照明装置配置推定システム100は、全ての配置候補位置A1−A9について配置図画像上の位置を設定する。
図10は、本開示の実施の形態に係る設定したアクセスポイント(AP)位置と配置候補位置の間の距離計算の一例を示す図である。
アクセスポイントの位置と配置候補位置が設定された後、コンピュータ110の推定部114は、アクセスポイントと配置候補位置との間の距離を計算する。
例えば、コンピュータ110の推定部114は、位置座標C1に設定されたアクセスポイントAP1について、全ての配置候補位置の位置座標A1−A9との間の距離を求める。アクセスポイントAP1と、全ての配置候補位置の位置座標A1−A9との間の距離を求める場合、推定部114は、位置座標が配置図画像上のピクセル座標でよく、距離が2次元ユークリッド距離でよい。あるいは、推定部114は、位置座標をグリッド状に量子化し、距離をマンハッタン距離で求めるようにしてもよい。推定部114は、この処理を全てのアクセスポイントの位置座標に対して行うことで距離テーブルを生成する。
配置候補位置の相対的な位置関係(順序)が分かればよいので、配置順序が変わらなければ、例えば、位置座標(画像)上の数十ピクセルの誤差は、許容されてもよい。
図10においては、アクセスポイントC1の中心と、配置候補位置A1−A9を示す長方形のシンボルの左上の角と、の間の距離が求められる。なお、アクセスポイントと、各配置候補位置を示すシンボルの中心又は他の位置と、の間の距離が求められてもよい。
図11は、本開示の実施の形態に係るRSSIテーブルと距離テーブルの一例を示す図である。図11の左側に照明装置−アクセスポイント間のRSSIテーブル1101が示され、右側に配置候補位置−アクセスポイント間の距離テーブル1102が示される。例えば、RSSIは、dBmW(デシベルミリワット)の単位で測定されてもよいし、或る基準値に対する相対値で表されてもよい。また、RSSIテーブル1101に登録される値は、RSSIの一定時間の平均値でも良いし、RSSIをノイズ処理した後の値であってもよい。距離テーブル1102における距離は、メートルなどの絶対的な距離であってもよいし、ある単位長さを基準とした相対値であってもよい。なお、ノイズ処理は、例えば、距離の相対関係が変わらないように値をスケーリングや正規化する、又は、外れ値を除外する処理である。
RSSIテーブル1101は、照明装置とアクセスポイントとの間で無線信号の送受信が発生するたびに更新されてもよい。このような照明装置とアクセスポイントとの間の無線信号の送受信には、例えば、照明装置とアクセスポイントとの間の接続処理を制御するための通信も含まれる。
図11のRSSIテーブル1101では、全てのアクセスポイントで全ての照明装置に対してRSSI値を取得しているが、何らかの理由で、ある照明装置とあるアクセスポイントとの間でRSSI値が取得されない場合であっても、例えば、取得されたRSSI値の平均値で補間する、あるいは、RSSI値が取得されないアクセスポイントは欠損として扱い、類似度の計算には含めないとして、照明装置の配置推定を行うことができる。
距離テーブル1102は、図6のステップS62及びS63でアクセスポイントの位置と配置候補位置が設定された場合に更新されてもよい。
コンピュータ110の推定部114は、RSSIテーブル1101と距離テーブル1102との間の類似度を求めることにより照明装置のIDと配置候補位置のIDを以下のようにしてマッピングする。
図12は、本開示の実施の形態に係る距離−受信電力モデル推定の一例を示す模式図である。
コンピュータ110の推定部114は、まずアクセスポイント毎に距離とRSSIとを対応づける距離−受信電力モデル推定を行う。例えば、距離テーブル1102からアクセスポイントAP1について取り出したテーブル1201と、RSSIテーブル1101からアクセスポイントAP1について取り出したテーブル1203を用いる。
テーブル1201から距離の列を取り出して、昇順でソートし、テーブル1202に変換する。また、テーブル1203からRSSIの列を取り出して、降順でソートし、テーブル1204に変換する。距離が近い場合はRSSIの値が大きく、距離が遠い場合はRSSIの値が小さくなるという仮説のもとで、テーブル1202の値とテーブル1204の値とを対応づけることにより、符号1205で表すような距離−受信電力の変換式(又は変換テーブル)を求めることができる。ここで、テーブル1202の値とテーブル1204の値との対応づけには、直線回帰や線形回帰などの統計学における回帰分析の手法が適用されてもよい。
図12の例では、テーブル1201から取り出した距離の列を昇順でソートし、テーブル1203から取り出したRSSIの列を降順でソートしたが、逆に、テーブル1201から取り出した距離の列を降順でソートし、テーブル1203から取り出したRSSIの列を昇順でソートしてもよい。
これらの処理を全てのアクセスポイントに対して行い、アクセスポイントごとの距離−受信電力変換式(又は変換テーブル)を生成する。
図13は、本開示の実施の形態に係る配置推定の一例を示す模式図である。
コンピュータ110の推定部114は、図12に関して説明したアクセスポイント毎の距離−受信電力変換テーブル1205を用いて、RSSIテーブル1101を推定距離テーブル1301に変換する。推定距離テーブル1301は、各照明装置に対する各アクセスポイントからの推定距離を示す。例えば、照明装置210に対して、AP1からの推定距離が3であり、AP2からの推定距離が4であり、AP3からの推定距離が8である。コンピュータ110の推定部114は、推定距離テーブル1301の各行と配置候補位置の距離テーブル1102の各行との類似度を比較することによって、ある照明装置がどの配置候補位置に存在する確率が高いか、又はある配置候補位置にどの照明装置が存在する確率が高いかを求める。
推定距離テーブル1301の各行を推定距離ベクトルと扱い、照明装置210は[3,4,8]、照明装置220は[3,2,5]のように表記してもよい。一方、距離テーブル1102も各行を距離ベクトルと扱って、候補位置A1は[3,4,6]、候補位置A2は[3,3,5]のように表記してもよい。コンピュータ110の推定部114は、これらのベクトル間距離(例えば3次元ユークリッド距離)を求め、ベクトル間距離が小さいものから順に類似度が高いと判定することができる。
なお、アクセスポイントが1つしかない場合は、候補位置のスカラー値の比較によって類似度が判定されてよい。
例えば、照明装置210の推定距離ベクトルが、配置候補位置A1の距離ベクトルとのベクトル間距離が最も小さい場合、照明装置210は配置候補位置A1に存在する確率が高いとコンピュータ110の推定部114は推定する。
これらの処理を全ての照明装置と配置候補位置に対して行い、各照明装置に対して存在確率の高い配置候補位置のリスト、あるいは各配置候補位置に対して存在確率の高い照明装置のリストを生成する。
図14は、本開示の実施の形態に係る配置候補登録処理の表示部の画面レイアウトの一例を示す図である。
図6のステップS65において、表示部111は、配置候補位置と、その位置に設置されている確率が高いと推定された照明装置の候補IDを表示する。
例えば、ユーザが配置登録ボタンB4をタップした場合(符号1401参照)、リスト表示領域D2に、設定が可能な照明装置のIDが表示される。ユーザが配置図表示領域D1内で、設定した配置候補位置A1−A9のいずれかをタップして選択した場合(符号1402参照)、その配置候補位置に設置されている確率が高いと推定された照明装置の候補IDがリスト表示領域D2に表示される。リスト表示領域D2に表示される照明装置のIDの数は1つであってもよいし、複数であってもよい。例えば、リスト表示領域D2に複数の照明装置のIDが表示される場合は、その配置候補位置に位置する確率が高い順に上から表示されてもよい。図14の例では、リスト表示領域D2に、照明装置のID 210、230及び220が上から順に示されている。
ユーザがリスト表示領域D2内で照明装置の候補IDをタップして選択した場合(符号1403参照)、その照明装置宛にコンピュータ110からアクセスポイントを経由して点灯制御信号が送信される。点灯制御信号を受信した照明装置は、照明部211を点灯制御する。
図15は、本開示の実施の形態に係る配置登録処理の表示部111の画面レイアウトの一例を示す図である。
図6のステップS66において、照明装置配置推定システム100は、配置候補位置と照明装置のIDの登録処理を行う。
ユーザは、ステップS65において点灯制御され、実際に点灯した照明装置の位置を確認する。配置図表示領域D1に表示された配置候補位置の中から、点灯が確認された位置に相当する配置候補位置をユーザがタップして選択した場合(符号1404参照)、選択された配置候補位置のIDと選択された照明装置のIDとが対応づけられ、登録部115に登録される。ここで、選択した配置候補位置に登録された照明装置のIDがその配置候補位置に表示され、リスト表示領域D2から登録された照明装置のIDは削除される。また、登録された照明装置宛にはコンピュータ110から消灯制御信号が送信され、消灯制御信号を受信した照明装置は、照明部211を消灯制御する。
以上の処理を繰返し、全ての配置候補位置A1−A9について照明装置のIDを登録する。
図16は、本開示の実施の形態に係る配置グループ登録処理の表示部の画面レイアウトの一例を示す図である。
全ての配置候補位置A1−A9について照明装置210−290の登録を行った後、照明装置配置推定システム100は、照明装置を一括制御する範囲をグループ分けして登録できるようにしてもよい。グループはアクセスポイントに対応づけてもよいし、場所的にグループを分けられるようにしてもよい。例えば、各グループは少なくとも1つ以上の照明装置を含むようにしてもよい。
配置候補位置A1−A9のうちの一部をグループ化することを考える。例えば、配置候補位置A1、A2、A4、A5、A7、A8にある照明装置210、220、240、250、270、280をアクセスポイントAP1のグループG1に割当てる。この場合、先ず、配置候補位置又は照明装置のエリアをドラッグする(符号1601参照)などしてグループ化する配置候補位置又は照明エリアを選択する。次に、割当てたいアクセスポイントAP1をタップして選択し(符号1602参照)、リスト表示領域D2に表示されるグループIDリストをタップして選択する(符号1603参照)ことでグループを登録してもよい。
図17は、本開示の実施の形態に係る配置図表示縮小時の表示部の画面レイアウトの一例を示す図である。
配置図表示領域D1の面積に対して対象となる照明装置の数が多い場合など、配置図表示領域D1に推定対象エリア全体の配置図画像を表示するために配置図画像を縮小表示した場合、照明装置やアクセスポイントを示すシンボルが小さく表示され選択しづらくなることがある。この場合は、配置候補位置及びアクセスポイント位置をグリッド状に簡略化して表示し、IDの視認やタップによる選択が容易に行なえるように表示態様を変更してもよい。例えば、図17では、グリッドの各セルが照明装置の配置候補位置に対応し、○は、アクセスポイントの位置に対応している。
また、配置図画像の拡大率に応じて配置候補位置及びアクセスポイント位置のシンボルやラベルを配置図画像に部分的に重畳するように表示するようにしてもよい。
図17に示したように配置候補位置及びアクセスポイント位置をグリッド状に表示又は部分的に重畳して表示することにより、図14及び図15に示した配置図と比較して、同じ面積の表示部111に、より多くの配置候補位置及びアクセスポイント位置を表示できる。
<補足>
RSSI収集部123が収集する受信品質情報は、SNR(信号対雑音比)、SINR(信号対干渉雑音比)、又は、パケットエラー率などでもよい。
通信部113及び121の通信方式は、Ethernet(登録商標)、電力線通信といった有線通信方式や、無線LAN(Local Aria Network)、Bluetooth(登録商標)といった無線通信方式でもよい。
無線部124及び213の通信方式には、920MHz帯小電力通信、Zigbee(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、無線LAN(Local Aria Network)、あるいは、ミリ波帯を用いたWiGigなど適用されてもよい。
照明部211の発光体には、例えば、白熱灯、蛍光灯、LED、あるいは、有機EL(electrouminescence)が適用されてよい。
図6のステップS66においては、ユーザが、確認箇所が点灯するか否かを目視することを例として説明したが、この点灯箇所の確認は目視でなくてもよい。例えば、コンピュータ110に搭載又は接続されたカメラ116によって対象の照明箇所を撮影し、照明が点灯したか否かを画像処理によって判断してもよい。
コンピュータ110は、表示部111を含む構成で説明したが、コンピュータ110に表示部111が含まれなくてもよい。例えば、表示部111は、コンピュータ110とは別のモバイル端末、タブレット端末、スマートフォン、携帯電話といった他の機器に含まれてもよい。コンピュータ110における表示部111とは異なる機能がクラウド上に実装されてもよい。あるいは、コンピュータ110の機能の一部又は全部が、モバイル端末、タブレット端末、スマートフォン、携帯電話といった他の機器に実装されてもよい。また、アクセスポイント120は、コンピュータ110と一体に構成されてもよい。別言すると、コンピュータ110がアクセスポイントAP120の機能を有してもよい。
以上詳述したように、本開示の一態様によれば、タブレット端末などで撮影した照明配置図上で、照明装置とアクセスポイントが配置される位置を設定し、照明−アクセスポイント間の相対距離表す画像上のピクセル距離集合を求め、昇順ソートしたピクセル距離集合と、降順ソートした受信強度値集合を回帰した距離−受信強度変換テーブルを求め、複数アクセスポイントと配置候補位置の間の距離ベクトルと距離−受信強度変換テーブルから求めた複数アクセスポイントと照明装置間の推定距離ベクトルとの間の類似度から、照明装置がどの配置候補位置に存在するかを推定する。
<機能のバリエーション1>
なお、上述した実施の形態(例えば図14)では、配置候補登録処理において、リスト表示領域D2には、照明装置の候補IDが1つ又は複数表示される例を示したが、本開示はこれに限定されない。例えば、リスト表示領域D2には、設置する全ての照明装置の候補IDが表示されてもよい。別言すると、リスト表示領域D2には、配置された複数の照明装置のうちの一部の候補IDが表示されてもよいし、全部の候補IDが表示されてもよい。また、全ての照明装置の候補IDが、表示部111(例えば、配置図表示領域D1)に対する配置候補位置の選択操作に応じて、並べ替えられてもよい。
図18は、本開示の実施の形態に係る画面レイアウトのバリエーションの第1の例を示す図である。なお、図18において、図14等と同様の構成には同一の符番を付し、説明を省略する場合がある。
図18の配置図表示領域D1において、例えば、ユーザが、配置候補位置A1をタップして選択した場合、「関連付け」ボタンと「整列」ボタンとの2つのボタンのダイアログが表示される。ここで、ユーザが、「整列」ボタンを選択した場合(符号1801参照)、リスト表示領域D2に表示される照明装置の候補IDが、配置候補位置がA1であるという選択操作に応じて、並べ替えられる。
例えば、リスト表示領域D2に表示される照明装置の候補IDが、配置候補位置A1に設置されている確率が高い順に並べ替えられてよい。図18の例では、リスト表示領域D2には、全ての照明装置の候補IDである「210」−「290」が、配置候補位置A1に設置されている確率が高い順に、並べられている。図18の例では、照明装置の候補IDの「210」が、配置候補位置A1に設置されている確率が最も高く、照明装置の候補IDの「280」が、配置候補位置A1に設置されている確率が最も低い。
なお、配置候補位置A1が選択された場合(別言すると、配置候補位置A1に対する選択操作が検出された場合)、リスト表示領域D2に表示される照明装置の候補IDが、配置候補位置A1に設置されている確率が高い順に並べ替えられる。例えば、A1と異なる配置候補位置A2が選択された場合、リスト表示領域D2に表示される照明装置の候補IDは、配置候補位置A2に設置されている確率が高い順に並べ替えられる。このように、リスト表示領域D2において表示する照明装置の候補IDの順序が、選択操作が検出された配置候補位置に応じて変更される。
なお、図18では、配置候補位置が選択された場合にダイアログが表示され、ダイアログにおいて、「整列」ボタンが選択された場合に、照明装置の候補IDが並べ替えられる例を示したが、ユーザの操作と並べ替え動作との関係はこれに限定されない。例えば、ユーザが配置候補位置を長押し、又は、ダブルタップ等の操作を行った場合に、照明装置の候補IDが、当該配置候補位置に応じて、並べ替えられてもよい。
また、図18では、全ての照明装置の候補IDが、リスト表示領域D2に表示される例を示したが、本開示はこれに限定されない。例えば、配置候補位置との紐付けが完了した照明装置の候補IDは、リスト表示領域D2に表示される照明装置の候補IDから除外されてもよい。また、例えば、リスト表示領域D2に表示される照明装置の候補IDの数は、ユーザによって設定されてもよい。あるいは、リスト表示領域D2に表示される照明装置の候補IDは、配置候補位置に設置されている確率が所定値以上のIDに限定されてもよい。
また、リスト表示領域D2において、表示候補の複数のIDのうちの一部の表示が省略されたり欠けたりしてもよい。例えば、照明装置の候補IDが表示画面上のリスト表示領域D2に収まらない場合、リスト表示領域D2において、スクロール等によって照明装置の候補IDが表示されてもよい。
また、表示する照明装置の候補IDの数に応じて、リスト表示領域D2が変形(例えば、拡大又は縮小)してもよいし、リスト表示領域D2内の候補IDの表示サイズが変更(例えば、拡大又は縮小)してもよい。
<機能のバリエーション2>
また、上述した実施の形態では、照明装置の候補IDが、配置候補位置A1に設置されている確率が高い順(以下、「推定順」と記載される場合がある)に並べ替えられる例を示したが、本開示はこれに限定されない。例えば、照明装置の候補IDが、ID順(例えば、IDが数値の場合は、数値の降順又は昇順)で並び替えられてよい。
図19は、本開示の実施の形態に係る画面レイアウトのバリエーションの第2の例を示す図である。なお、図19において、図14等と同様の構成には同一の符番を付し、説明を省略する場合がある。
図19の例では、リストの整列ボタンB5が表示される。例えば、ユーザが、リストの整列ボタンB5を選択(例えば、タップ)した場合(符号1901参照)、リスト表示領域D2における照明装置の候補IDが並び替えられ、表示内容が、推定順であるリスト表示領域D2−1から、ID順であるリスト表示領域D2−2に切り替えられてよい。
なお、図19は、図14に示したように、3つの照明装置の候補IDがリスト表示領域D2に表示される例を示したが、例えば、図18に示したように、全ての照明装置の候補IDがリスト表示領域D2に表示される場合に、推定順とID順とが切り替えられてよい。
例えば、ユーザが、リスト表示領域D2に表示される照明装置の候補IDの中から、特定のIDを探す場合に、ID順で表示されることによって、特定のIDを探しやすくなり、利便性が向上する。
図20は、実施の形態のバリエーション2に係る照明装置配置推定システム100の動作の一例を示すフローチャートである。なお、図20において、図6と同様の処理については同一の符番を付し、説明を省略する。
図20において、ステップS63の後、ステップS71において、照明装置配置推定システム100(例えば、コンピュータ110)は、ユーザによって指示される候補IDの並び順が、推定順であるか、ID順であるかを判定する。例えば、ユーザによって指示される並び順が、ユーザの操作に関する操作情報に基づいて、判定されてよい。例えば、ユーザが推定順を選択したことを示す操作情報を取得した場合、コンピュータ110は、候補IDの並び順が推定順であると判定し、ユーザがID順を選択したことを示す操作情報を取得した場合、コンピュータ110は、候補IDの並び順が推定順であると判定する。
候補IDの並び順が、推定順の場合、ステップS64の配置推定処理が実行される。
候補IDの並び順がID順の場合、ステップS72において、照明装置の候補IDが、ID順にソートされ、表示される。そして、ステップS66の処理(配置確認、登録)が実行される。
なお、上述では、ステップS72の後、ステップS66の処理が実行される例を示したが、本開示はこれに限定されない。例えば、ステップS72の後、ユーザの操作に応じて、再度、S71の処理が実行されてもよいし、他の処理が実行されてもよい。
<機能のバリエーション3>
上述した実施の形態において、利便性を向上させる情報が設定されてよい。例えば、表示画面の配置図における距離と、配置図に対応する実空間における距離との対応関係が設定されてよい。例えば、表示画面の配置図表示領域D1における距離がピクセル単位で表され、実空間における距離がメートル単位で表される場合、距離の対応関係が設定されることによって、距離変換が行われてよい。
図21は、距離設定の表示例を示す図である。図21には、表示部111に表示される距離設定表示領域D3が、(1)〜(3)の3段階に分けて示される。なお、距離設定表示領域D3は、例えば、図3に例示した表示部111の画面レイアウトに重畳して表示されるウインドウ形式の領域である。ユーザが、例えば、「距離設定」ボタン(図21では図示を省略)を押した場合、距離設定表示領域D3が表示部111に表示される。そして、ユーザが、距離設定表示領域D3において設定及び/又は入力した内容に基づいて、距離の対応関係が設定され、この対応関係に基づいて距離変換が行われる。
図21において、距離設定表示領域D3は、例えば、配置図部分領域D4と、情報設定領域D5とを含んでよい。配置図部分領域D4には、配置図表示領域D1に表示された配置図の部分領域が表示されてよい。例えば、図21の配置図部分領域D4には、図3の配置図表示領域D1に表示された配置図の、配置候補位置A1、A2、A4、及び、A5を含む部分領域が表示される。
情報設定領域D5には、例示的に、2点間の距離が入力されるフィールドが含まれてよい。また、図21では図示を省略するが、情報設定領域D5には、例えば、配置図部分領域D4に表示される配置図の拡大、又は、縮小の設定を受け付けるフィールド、及び/又は、ボタンが含まれてよい。
例えば、図21の(1)では、ユーザは、配置図部分領域D4にて、距離の設定のための1点目をタップする(符号2101参照)。1点目の位置は、配置図上のどの位置であってよい。例えば、1点目は、アイコンの位置、配置図の柱等の構造物の位置、又は、配置図に記載された文字等の情報が記載された位置であってよい。
1点目の座標の情報を取得したコンピュータ110は、例えば、図21の(1)から図21の(2)へ表示を変更する。図21の(2)には、配置図部分領域D4に、1点目を示すマーク(図21の「×」)と、1点目を中心に所定距離の半径を有する円とが表示される例が示される。また、距離設定表示領域D3には、ユーザに対して、2点目の設定を促すメッセージが表示されてよい。
なお、1点目を中心にした円は、タップ位置のズレといった操作誤差によって距離変換の精度が劣化することを防止するために表示される。例えば、1点目と2点目との間のピクセル値が、所定距離よりも小さい場合、配置図上の距離(ピクセル値)が、ユーザが想定する距離とズレる可能性がある。そこで、図21の(2)に例示したように、1点目を中心にした所定距離の半径を有する円を表示し、この円の外側に2点目を設定を促すことによって、ユーザによるタップ位置のズレの影響を抑制できる。
例えば、図21の(2)では、ユーザは、配置図部分領域D4にて、2点間の距離設定のための2点目をタップする(符号2102参照)。2点目の位置は、配置図部分領域D4の円の外であれば、1点目と同様に、配置図上のどの位置であってもよい。
2点目の座標の情報を取得したコンピュータ110は、例えば、図21の(2)から図21の(3)へ表示を変更する。図21の(3)では、図21の(2)に対して、配置図部分領域D4に、2点目を示すマーク(図21の(3)の「×」)が追加表示される。また、距離設定表示領域D3には、ユーザに対して、距離の入力を促すメッセージが表示されてよい。
例えば、図21の(3)では、配置図部分領域D4にて設定した2点間の距離に対応する実際の空間での距離が5メートルである場合、ユーザは、情報設定領域D5のフィールドにて、2点間の距離を5メートルに設定する。なお、実際の空間での距離は、ユーザの認識する距離であってよく、必ずしも正確な距離でなくてもよい。
2点間の距離情報を取得したコンピュータ110は、配置図上の2点間の区間の距離(例えば、ピクセル値)と、ユーザによって設定された実際の空間での2点間の距離(例えば、メートル値)とを対応づける。
なお、距離設定の表示例は、図21の例に限定されない。次に、距離設定の表示例の別の2つの例を説明する。
図22は、距離設定の表示例の別の例を示す図である。図22には、表示部111に表示される距離設定表示領域D3が示される。なお、距離設定表示領域D3は、例えば、図3に例示した表示部111の画面レイアウトに重畳して表示されるウインドウ形式の領域である。ユーザが、例えば、「距離設定」ボタン(図22では図示を省略)を押した場合、距離設定表示領域D3が表示部111に表示される。そして、ユーザが、距離設定表示領域D3において設定、入力した内容に基づいて、距離の対応関係が設定され、距離変換が行われる。距離設定表示領域D3に含まれる配置図部分領域D4と、情報設定領域D5とは、図21と同様であるので、説明を省略する。
例えば、図22では、ユーザは、配置図部分領域D4にて、距離の設定のための1点目(符号2201参照)から2点目(符号2202参照)までをドラッグする。1点目及び2点目の位置は、配置図上のどの位置であってよい。例えば、1点目及び2点目は、アイコンの位置、配置図の柱等の構造物の位置、又は、配置図に記載された文字等の情報が記載された位置に設定されてよい。
1点目及び2点目の座標の情報を取得したコンピュータ110は、図22に示すように、1点目と2点目とを結ぶ直線を表示してもよい。
次に、図22では、ユーザは、配置図部分領域D4にて設定した2点間の距離に対応する実際の空間での距離が例えば5メートルである場合、ユーザは、情報設定領域D5のフィールドにて、2点間の距離を5メートルに設定する。2点間の距離情報を取得したコンピュータ110は、配置図上の2点間の距離(例えば、ピクセル値)と、ユーザによって設定された実際の空間での2点間の距離(例えば、メートル値)とを対応づける。
図23は、距離設定の表示例の別の例を示す図である。図23には、表示部111に表示される距離設定表示領域D3が示される。なお、距離設定表示領域D3は、例えば、図3に例示した表示部111の画面レイアウトに重畳して表示されるウインドウ形式の領域である。ユーザが、例えば、「距離設定」ボタン(図23では省略)を押した場合、距離設定表示領域D3が表示部111に表示される。そして、ユーザが、距離設定表示領域D3において設定、入力した内容に基づいて、距離の対応関係が設定され、距離変換が行われる。距離設定表示領域D3に含まれる配置図部分領域D4と、情報設定領域D5とは、図21と同様であるので、説明を省略する。
例えば、図23では、ユーザは、配置図部分領域D4にて、距離の設定のための1点目の配置候補位置A1のアイコン(符号2301参照)と、2点目の配置候補位置A2のアイコン(符号2302参照)とをタップする。なお、この操作は、1点目の配置候補位置A1のアイコン(符号2301参照)から、2点目の配置候補位置A2のアイコン(符号2302参照)までを図22に例示したようにドラッグする操作に置き換えられてもよい。
次に、図23では、ユーザは、配置図部分領域D4にて設定した2点間の距離に対応する実際の空間での距離が例えば5メートルである場合、ユーザは、情報設定領域D5のフィールドにて、2点間の距離を5メートルに設定する。2点間の距離情報を取得したコンピュータ110は、配置図上の2点間の距離(例えば、ピクセル値)と、ユーザによって設定された実際の空間での2点間の距離(例えば、メートル値)とを対応づける。
図21〜図23に例示したような距離設定により、配置図上での距離(例えば、ピクセル値)と実際の空間での2点間の距離(例えば、メートル値)が対応付けられるため、例えば、配置図上の距離がメートル値で算出できる。配置図上の距離がメートル値で算出できることにより、距離と受信電力との変換(例えば、図12参照)の精度を向上でき、APと配置候補位置との間の距離の推定における推定精度を向上できる。また、後述の機能のバリエーション4にて説明する信頼度の計算の精度が向上できる。
なお、距離設定におけるユーザの操作は、図21〜図23に限定されない。例えば、ユーザが、配置図部分領域D4にて、複数の点を同時にタップする(例えば、2本の指でタップする)ことによって、複数の点を設定してもよい。この場合、ユーザは、設定した複数の点を結ぶ線分の合計距離を情報設定領域D5のフィールドにて設定してよい。
図24は、実施の形態のバリエーション3に係る照明装置配置推定システム100の動作(例えば、上述した距離変換を含む動作)の一例を示すフローチャートである。なお、図24において、図6と同様の処理については同一の符番を付し、説明を省略する。
図24では、図6におけるステップS63とステップS64との間に、ステップS81の処理が追加されている。ステップS81の処理について図25にて説明する。
図25は、図24のステップS81の処理を示すフローチャートである。図25では、例示的に、図22にて示した距離設定に基づくフローチャートが示される。
ステップS91にて、コンピュータ110は、ユーザによって選択された1点目の座標の情報を取得する。
ステップS92にて、コンピュータ110は、1点目の座標を中心とした所定距離の半径を有する円を描画する。
ステップS93にて、コンピュータ110は、ユーザによって選択された2点目の座標の情報を取得する。
ステップ94にて、コンピュータ110は、2点目が円の外か否かを判定する。
2点目が円の外ではない場合(ステップS94にてNO)、ステップS93の処理が実行される。
2点目が円の外である場合(ステップS94にてYES)、ステップS95にて、コンピュータ110は、ユーザによって入力された2点間の実際の距離の情報を取得する。
ステップS96にて、コンピュータ110は、1ピクセル当たりの距離(例えば、メートル値)を計算する。そして、図25のフローは終了し、図24のステップS64の処理が実行される。
なお、上述では、ユーザが、実際の距離を測定し、測定した距離を入力することによって、距離の対応関係が設定される例を示したが、本開示はこれに限定されない。例えば、配置図上に記載される距離情報(柱間や通路幅)や、配置図に埋め込まれる縮尺情報(例えば、実際の距離と配置図の距離との比率)が用いられてよい。あるいは、コンピュータ110を含む照明装置配置推定システム100と連動する測距機器が存在する場合、測距機器から距離の情報(例えば、APと照明装置との間の距離の情報)を取得してもよい。
<機能のバリエーション4>
なお、上述した実施の形態では、或る配置候補位置に対応付ける照明装置の候補IDが、当該配置候補位置に設置されている確率が高い順(推定順)に並んで表示される例を示したが、照明装置の候補IDの表示では、付随する情報が含まれてよい。
例えば、付随する情報は、通信品質に基づく推定結果の信頼度を示す情報であってよい。例えば、信頼度は、複数のレベルに分けられて表示されてよい。そして、照明装置の候補IDは、複数のレベルのそれぞれに対応する表示態様(例えば、色、形、サイズの少なくとも1つ)を用いて表示されてよい。このように、候補IDの表示態様を信頼度のレベルに応じて変えることによって、信頼度が段階的に示されてよい。
例えば、推定結果の信頼度のレベルに基づいて、照明装置の候補IDを示すシンボル(例えば、アイコン)の背景の色が変化してよい。
図26は、本開示の実施の形態に係る画面レイアウトのバリエーションの第3の例を示す図である。なお、図26において、図18等と同様の構成には同一の符番を付し、説明を省略する場合がある。
図26のリスト表示領域D2には、図18と同様に、照明装置の候補IDが、配置候補位置A1に設置されている確率が高い順に並べ替えられる。ただし、図26では、図18と異なり、各照明装置の候補IDのアイコンが、複数の表示態様によって表示される。図26の例では、照明装置の候補IDのアイコンのうち、IDが210、230、220及び250のアイコンが、第1の表示態様によって表示され、IDが260及び270のアイコンが、第2の表示態様によって表示され、IDが240、290、及び、280のアイコンが、第3の表示態様によって表示される。例示的に、アイコンの背景の色が、表示態様毎に異なる。なお、図26の例では、3つの表示態様の中で、第1の表示態様が、最も信頼度が高いレベルを表し、第3の表示態様が、最も信頼度が低いレベルを表す。
なお、上述では、信頼度のレベルに基づいて、背景の色を変化させる例を示したが、本開示はこれに限定されない。例えば、信頼度のレベルに基づいて、アイコンの背景の明度を変化させてもよいし、IDを表す文字の色及び/又は明度を変化させてもよい。また、例えば、信頼度のレベルに基づいて、アイコンの形状が変化してよい。3つの信頼度のレベルに対応する3つの形(例えば、丸、三角、四角)が設定され、信頼度に基づいて、アイコンの形状を変化させてよい。また、信頼度のレベルに基づいて、アイコンの大きさが変化してもよい。
例えば、信頼度に基づいて、照明装置の候補IDのアイコンが点滅してよい。例えば、信頼度が所定値未満の場合、アイコンを点滅させ、信頼度が所定値以上の場合、アイコンを点滅させなくてよい。あるいは、信頼度の高さに応じて、点滅の速度(例えば、点滅の周期)、及び、点灯時間と消灯時間との割合の少なくとも1つを変化させてもよい。
信頼度を示す表示態様は、予め設定されてもよいし、ユーザによって設定されてもよい。また、照明装置の候補IDに付随する情報は、信頼度に限定されない。
また、信頼度の計算方法については、特に限定されない。例えば、照明装置の位置の推定結果が、電波の距離減衰モデルで評価される場合、コンピュータ110は、計測したRSSIと、距離減衰モデルによって算出した推定位置でのRSSIとのRSSIの差に基づいて信頼度を決定してもよい。例えば、コンピュータ110は、或る照明装置の候補IDについて、RSSIの差が小さいほど、信頼度を高く設定してもよい。
また、例えば、コンピュータ110は、RSSIの計測と照明装置の位置の推定を複数回行い、或る照明装置の候補IDの推定位置のばらつきが小さいほど、当該照影装置の候補IDの信頼度を高く設定してもよい。
また、例えば、コンピュータ110は、同一のAPと或る照明装置との間で、RSSIを複数回計測し、計測したRSSIのばらつきが小さいほど、当該照明装置の候補IDの信頼度を高く設定してもよい。例えば、照明装置の候補IDに対して、計測したRSSIのばらつきが小さい方から順に、高い信頼度を設定してよい。
以下では、一例として、RSSIの差に基づいて信頼度が決定される場合の処理フローを説明する。なお、以下に説明する処理フローには、信頼度に応じた、照明装置の候補IDの並べ替えが実行される。
図27は、実施の形態のバリエーション4に係る照明装置配置推定システム100の動作の一例を示すフローチャートである。なお、図27において、図24と同様の処理については、同一の符番を付し、説明を省略する場合がある。
図27では、図24におけるステップS64の後に、ステップS101が追加され、図24のステップS65が、ステップS102に置き換えられる。
ステップS101にて、コンピュータ110は、例えば、配置推定処理を行った、照明装置の候補IDについて、信頼度を計算する。信頼度計算の処理フローについては後述する。
ステップS102にて、コンピュータ110は、例えば、配置候補位置と、その位置に設置されていると推定された照明装置の候補IDと、を表示部111に表示する。表示に係る処理フローについては後述する。
図28は、図27のステップS101の信頼度計算処理の一例を示すフローチャートである。
ステップS111にて、コンピュータ110は、例えば、器具(本実施の形態では照明装置)とAPとの距離をピクセル値からメートルに変換する。
ステップS112にて、コンピュータ110は、例えば、変換した距離のメートル値と距離減衰モデルとに基づいて、器具とAPとの間のRSSIを推定する。ここで、推定するRSSIは、例えば、1つの器具に対して、当該器具と複数のAPとの間のRSSIであってよい。
ステップS113にて、コンピュータ110は、例えば、ステップS112にて推定したRSSIと、計測したRSSIとの差を計算する。
ステップS114にて、コンピュータ110は、計算した差に基づいて、例えば、器具毎の乖離度を計算する。ここで、計算される乖離度は、例えば、或る1つの器具に対して、当該器具と複数のAPそれぞれとの間について計算されるRSSIの差の合計であってよい。
ステップS115にて、コンピュータ110は、例えば、乖離度に基づいて、各器具に信頼度を付与(設定)する。例えば、乖離度(RSSIの差の合計)が小さいほど、高い信頼度が付与されてよい。そして、図28のフローは終了し、図27のステップS102へ移行する。
なお、信頼度の付与の方法については、特に限定されない。例えば、60台の照明装置に1〜3の信頼度を付与する場合を説明する。この場合、例えば、乖離度の小さい順に照明装置を並び替えた場合の上位3分の1以内(上位20台(1番目〜20番目)以内)の照明装置には、最も高い信頼度である信頼度3が付与されてよい。そして、21番目〜40番目の照明装置には、信頼度2が付与され、下位3分の1以内(下位20台(41番目〜60番目))の照明装置には、最も低い信頼度である信頼度1が付与されてよい。
図29は、図27のステップS102の配置候補選択及び候補ID表示処理の一例を示すフローチャートである。
ステップS121にて、コンピュータ110は、例えば、配置候補位置の選択結果を取得する。
ステップS122にて、コンピュータ110は、例えば、選択された配置候補位置と各照明装置との間の距離が近い順に、照明装置の候補IDを並び替える。
ステップS123にて、コンピュータ110は、例えば、距離順(推定順)に並べ替えられた照明装置の候補IDの上位の一定数を、信頼度順にソートする。そして、図29に示すフローは終了し、図27のステップS66へ移行する。
以上のように、推定の信頼度に関する情報を含む表示を行うことによって、ユーザが、信頼度を考慮して配置候補位置と照明装置のIDとを対応付けることができるため、適切ではない対応付けを回避でき、登録処理の精度を向上させることができる。
例えば、選択された配置候補位置に応じた推定結果に基づいて、照明装置の候補IDが表示される場合、照明装置の位置の推定精度の悪い候補IDが、推定順において上位に表示される可能性がある。そのため、リスト表示領域D2において、推定結果に加えて、推定精度の指標となる第2の情報(例えば、信頼度)が表示されてよい。
あるいは、第2の情報を用いて、リスト表示領域D2の照明装置の候補IDの順が、並べ替えられてよい。
例えば、図26において、配置候補位置A1に対する候補ID260と候補ID250を例に挙げて説明する。この例では、候補ID260の照明装置(以下、照明装置260と記載)の推定位置と配置候補位置A1との距離が、候補ID250の照明装置(以下、照明装置250と記載)の推定位置と配置候補位置A1との距離よりも短いため、候補ID260は、候補ID250よりも上位に位置づけられる。
しかしながら、図26に示すように、照明装置250の推定位置の推定精度(信頼度)は、照明装置260の推定位置の推定精度よりも低い。そのため、リスト表示領域D2では、候補ID250のアイコンが、候補ID260のアイコンよりも上位に並べられてもよい。この並び替えは、例えば、ユーザの指示によって実行されてもよいし、予め、信頼度が考慮された並び順で並べられてもよい。
<機能のバリエーション5>
なお、上述した実施の形態では、ユーザがリスト表示領域D2に表示された照明装置の候補IDから1つタップして選択した場合、そのIDの照明装置を点灯させる例を示した(図6のステップS65、図15参照)。以下では、ユーザが照明装置の候補IDのうちの複数IDをタップして選択し、選択した複数の候補IDの照明装置を点滅させるモードの例を説明する。以下、複数の候補IDの照明装置を点滅させるモードは、「複数選択」モードと記載される場合がある。
図30は、本開示の実施の形態に係る画面レイアウトのバリエーションの第4の例を示す図である。なお、図30において、図18等と同様の構成には同一の符番を付し、説明を省略する場合がある。
図30には、図18に対して、「複数選択」チェックボックスB6と、「点滅」ボタンB7とが、追加されている。また、図30では、リスト表示領域D2に、照明装置の候補IDのそれぞれが、ID順に表示されている。
ユーザが、複数の候補IDの照明装置の点滅を試行する場合、ユーザは、「複数選択」チェックボックスにチェックを入れる。この場合、リスト表示領域D2に表示された候補IDが全て選択された状態になる。図30では、例示的に、候補ID210〜290の9つが選択された状態となる。
そして、ユーザは、「点滅」ボタンB7をタップして選択する(符号3001参照)。コンピュータ110は、ユーザの操作情報を取得し、選択された複数の候補IDの照明装置宛に制御信号を送信する。例えば、制御信号は、所定の送信周期で送信されてよい。なお、各候補IDの照明装置宛の制御信号は、時分割で送信されてもよいし、同時に送信されてもよい。
制御信号を受信した複数の照明装置のそれぞれは、例えば、点滅動作を行う。
照明装置の点滅動作は、例えば、コンピュータ110による制御信号の送信が停止された場合に終了されてよい。コンピュータ110による制御信号の送信停止は、例えば、最初に制御信号を送信した時点から一定時間経過した後でもよいし、または、選択された複数の候補IDの照明装置宛の制御信号の送信が終わった後でもよい。照明装置の点滅動作が終了した後、ユーザは、例えば、「複数選択」チェックボックスのチェックを外してもよい。
追加的あるいは代替的に、コンピュータ110による制御信号の送信停止は、例えば、ユーザが「点滅」ボタンB7を再び押した場合でもよいし、ユーザが「複数選択」チェックボックスのチェックを外した場合でもよい。
なお、図30では、ユーザが、「複数選択」チェックボックスにチェックを入れた場合、リスト表示領域D2に表示される候補IDが全て選択された状態となる、と説明したが、本開示はこれに限定されない。例えば、ユーザが、「複数選択」チェックボックスにチェックを入れた後、ユーザがリスト表示領域D2に表示される複数の候補IDをタップして選択してもよい。この場合、コンピュータ110の制御信号に基づいて、ユーザが選択した候補IDの照明装置が点滅する。
また、図30では、「複数選択」チェックボックスが表示される例を示したが、ユーザが複数選択モードの設定を行う方法は、これに限定されない。例えば、ユーザの操作によって、別の部分領域が表示され、表示された部分領域に、複数選択モードの設定を行うためのボタンが含まれてもよい。
あるいは、「複数選択」モードの設定を行う代わりに、ユーザの別の操作によって、照明装置の候補IDの複数選択が実行されてよい。
図31は、本開示の実施の形態に係る画面レイアウトのバリエーションの第5の例を示す図である。なお、図31において、図18、図30等と同様の構成には同一の符番を付し、説明を省略する場合がある。
図31の例では、図30に対して、「複数選択」チェックボックスが削除される。図31の例では、「複数選択」モードの設定を行う代わりに、ユーザが、照明装置の候補IDのアイコンに対して所定の操作(例えば、長押し、又は、タップ)を行うことによって、複数の照明装置の候補IDを選択する(符号3101参照)。なお、ユーザは、複数のアイコンに対して同時に所定の操作を行うことによって、候補IDを選択してもよい。図31では、例示的に、候補ID210〜240の4つの照明装置が選択された状態を示す。この場合、選択された候補IDの数、別言すると、選択された照明装置の台数(図31では4台)が、表示部111に表示されてもよい。
そして、ユーザが、「点滅」ボタンB7をタップして選択した場合(符号3102参照)、コンピュータ110は、ユーザの操作情報を取得し、選択された複数の候補IDの照明装置宛に制御信号を送信する。例えば、制御信号は、所定の送信周期で送信されてよい。なお、各候補IDの照明装置宛の制御信号は、時分割で送信されてもよいし、同時に送信されてもよい。
制御信号を受信した照明装置は、例えば、点滅動作を行う。
照明装置の点滅動作は、例えば、コンピュータ110による制御信号の送信が停止された場合に終了されてよい。コンピュータ110による制御信号の送信停止は、例えば、最初に制御信号を送信した時点から一定時間経過した後でもよいし、または、選択された複数の候補IDの照明装置宛の制御信号の送信が終わった後でもよい。照明装置の点滅動作が終了した後、ユーザは、例えば、「複数選択」チェックボックスのチェックを外してもよい。
追加的あるいは代替的に、コンピュータ110による制御信号の送信停止は、例えば、ユーザが「点滅」ボタンB7を再び押した場合でもよいし、ユーザが「複数選択」チェックボックスのチェックを外した場合でもよい。
なお、ユーザは、照明装置の候補IDのアイコンを1つずつ選択する操作を行ってもよいし、表示画面において、複数の照明装置の候補IDのアイコンを一括で選択する操作(一括選択操作)を行ってもよい。例えば、選択したい複数のアイコンが画面において隣り合って表示されている場合、ユーザは、選択したい複数のアイコンのうち、一端に位置するアイコンから他端に位置するアイコンまでをドラッグする操作によって、一括で選択してよい。あるいは、ユーザが1つのアイコンを選択する操作を行うことによって、選択されたアイコンを含む複数のアイコンが自動的に選択されてよい。例えば、アイコンが画面の左右方向に直線上に並ぶ場合、ユーザが、画面において長押しによって選択したアイコンと、当該アイコンよりも右に並ぶアイコン(または左に並ぶアイコン)とが選択されてよい。
ユーザは、照明装置の点滅の有無を確認することによって、ユーザが選択した候補器具を確認でき、作業効率が向上する。
なお、上述した例では、選択された照明装置に点滅動作を実行させる例を示したが、本開示はこれに限定されない。選択された照明装置と未選択の照明装置との間において点灯の動作(あるいは態様)が相互に異なればよい。例えば、選択された照明装置に点灯(又は点滅)動作を実行させずに、未選択の照明装置に点灯(又は点滅)動作を実行させてもよい。あるいは、選択された照明装置の点灯(又は点滅)における明るさ(及び/又は色)を、未選択の照明装置の点灯(又は点滅)における明るさ(及び/又は色)と異ならせてもよい。
<機能のバリエーション6>
上述した各処理において、精度の向上のために、いくつかの処理が反復して実行されてよい。例えば、照明装置の位置の推定計算は、推定精度を向上させるために、複数回実行されてもよい。また、RSSIの収集についても、複数回実行されてよい。例えば、再収集したRSSIに基づいて、推定計算が再度実行されてもよい。
例えば、コンピュータ110は、ユーザに対して、RSSIの再計測の実行の有無を確認する表示を行ってよい。
図32は、本開示の実施の形態に係る画面レイアウトのバリエーションの第6の例を示す図である。なお、図32において、図18、図30等と同様の構成には同一の符番を付し、説明を省略する場合がある。また、図32には、(1)と(2)の2段階のレイアウトの例が示される。
図32の(1)では、推定計算の実行を要求する「推定計算」ボタンB8を含むツール表示領域D6が示される。ユーザが「推定計算」ボタンB8を押下した場合(符号3201参照)、コンピュータ110は、例えば図32の(2)に示すような、メッセージD7を表示させる。メッセージD7は、例えばダイアログによって表示されてよい。図32の(2)では、RSSIの再計測を実行するか否かを確認するダイアログが表示(例えば、ポップアップ表示)される。このダイアログに対して、例えば、ユーザが、RSSIの再計測を指示する操作(例えば、図32の(2)の「YES」のタップ)を行った場合、コンピュータ110は、RSSIを再計測する。なお、ユーザが、RSSIの再計測を指示しない操作(例えば、図32の(2)の「NO」のタップ)を行った場合、コンピュータ110は、RSSIを再計測せずに、推定計算を実行してよい。
図33は、実施の形態のバリエーション6に係る照明装置配置推定システム100の動作の一例を示すフローチャートである。なお、図33において、図6と同様の処理については同一の符番を付し、説明を省略する。
図33では、例えば、図6におけるステップS63とステップS64の間に、ステップS131及びステップS132の処理が追加されている。
ステップS131にて、コンピュータ110は、例えば、RSSIの再計測を実行する指示をユーザから受け付けたか否かを判定する。
RSSIの再計測を実行する指示をユーザから受け付けた場合(ステップS131にてYES)、ステップS132にて、コンピュータ110は、RSSIの計測を行う。
RSSIの再計測を実行する指示をユーザから受け付けていない場合(ステップS131にてNO)、ステップS64の処理が実行される。RSSIの再計測を実行する指示をユーザから受け付けていない場合とは、例えば、図32の(2)の「NO」のタップであってもよいし、あるいは、ユーザからの指示(操作)が所定時間以上無かった場合(例えば、タイムアウトの場合)を含んでよい。
RSSIの再計測が実行された場合、再計測されたRSSIと、過去に計測されたRSSIとに対して、統計的な処理を行い、RSSIの統計値が決定されてもよい。例えば、コンピュータ110は、再計測したRSSIと、過去に計測したRSSIとを平均してもよい。RSSIが平均されることによって、誤差成分(例えば、雑音成分)が除去されるため、実際の距離に対してより適切なRSSIが得られる。別言すると、平均したRSSIによって実際の距離の推定精度が向上する。
また、ユーザにRSSIの再計測を実行するか否かを選択させるため、ユーザの要望を確認できる。例えば、照明装置の設置作業を行う範囲が広いほど、また、設置する照明装置の数が多いほど、RSSIの計測に係る時間は増加する傾向にある。そのため、ユーザは、RSSIの計測に係る時間(例えば、40分程度)を考慮して、RSSIの再計測を行うか否かを選択できる。したがって、ユーザの利便性に資する。
<機能のバリエーション7>
例えば、照明装置の設置を行う範囲が広いほど、また、設置する照明装置の数が多いほど、照明装置とIDとの紐付けの漏れ(又は抜け)が生じる確率が高まり得る。本例では、コンピュータ110が、表示部111に、紐付けが未完了の照明装置に関する情報を表示する例を示す。これにより、ユーザは、紐付けの漏れ(又は抜け)の有無を容易に確認できる。
例えば、ユーザが、紐付けの漏れの確認を行う場合に、「漏れ確認モード」を選択する。例えば、ユーザは、画面上の「漏れ確認モード」ボタンを押下することによって、コンピュータ110は、漏れ確認モードの処理を実行する。
図34は、本開示の実施の形態に係る画面レイアウトのバリエーションの第7の例を示す図である。なお、図34において、図18等と同様の構成には同一の符番を付し、説明を省略する。なお、図34の配置図表示領域D1では、アクセスポイントの配置位置は、省略される。また、図34配置図表示領域D1における矩形Azのそれぞれは、照明装置の配置候補位置に相当する。
例えば、「漏れ確認モード」において、ユーザは、紐付けの漏れの確認を行う領域(又は範囲)を指定(又は選択)する。ユーザは、配置図表示領域D1において、例えばドラッグといった所定の操作を行うことによって、配置図の一部の範囲を指定する。例えば、図34における、範囲Ar1、範囲Ar2及び範囲Ar3は、ユーザによって指定された範囲を表す。コンピュータ110は、範囲Ar1、Ar2及びAr3のそれぞれを紐付けの漏れの確認を行う範囲に設定する。なお、図34では、ユーザが、配置図表示領域D1において3つの範囲を指定した例を示すが、指定される範囲は、1つでもよいし、2つでもよいし、4つ以上でもよい。
コンピュータ110は、ユーザによって「漏れ確認」を行う範囲が指定された場合、例えば、その指定範囲内において、照明装置の候補IDに対する紐付けが未完了の配置候補位置の数(別言すると、紐付けが未完了の照明装置の数)を表示する。また、コンピュータ110は、例えば、指定範囲内において、照明装置の候補IDに対して紐付けが未完了の配置候補位置のアイコンを、紐付けが完了した配置候補位置のアイコンと異なる表示態様で表示する。なお、以下では、便宜的に、紐付けが未完了の照明装置は、「未紐付け照明装置」と記載され、紐付けされた照明装置は、「紐付け済照明装置」と記載される。
例えば、図34の台数表示領域D8では、範囲Ar1内に、未紐付け照明装置が、3台存在し、範囲Ar2内に、未紐付け照明装置が、6台存在し、範囲Ar3内に、未紐付け照明装置が、存在しないことが示される。なお、台数表示領域は、ユーザによって「漏れ確認」を行う範囲が指定された場合に、配置図表示領域D1に重畳されて表示されてよい。
また、例えば、図34においてハッチを付して示したように、コンピュータ110は、範囲Ar1、及び、Ar2において、未紐付け照明装置に対応する配置候補位置のアイコンを強調表示してよい。
なお、未紐付け照明装置に対応する配置候補位置のアイコンの表示態様は、特に限定されない。例えば、未紐付け照明装置に対応する配置候補位置のアイコンの色、形、サイズの少なくとも1つが、紐付け照明装置に対応する配置候補位置のアイコンに対して異なっていればよい。あるいは、アイコンの周囲を囲む範囲の表示態様が、未紐付け照明装置と紐付け照明装置との間で異なっていてもよい。あるいは、未紐付け照明装置のアイコン及びアイコンの周囲の少なくとも1つが点滅表示されることによって、未紐付け照明装置と紐付け照明装置とが区別されてよい。
図35は、実施の形態のバリエーション7に係る照明装置配置推定システム100の動作の一例を示すフローチャートである。なお、図35において、図6と同様の処理については、同一の符番を付し、説明を省略する場合がある。
図35では、図6におけるステップS66とステップS67との間に、ステップS141〜ステップS143の処理が追加されている。
ステップS141にて、コンピュータ110は、ユーザから漏れ確認の実行が要求されたか否かを判定する。例えば、コンピュータ110は、「漏れ確認モード」に設定する操作を受け付けたか否かに基づいて、ユーザが漏れ確認を実施する否かを判定してよい。
漏れ確認を実施する場合(ステップS141にてYES)、ステップS142にて、コンピュータ110は、例えば、ユーザによって設定された、漏れ確認を行う範囲の情報を取得する。
ステップS143にて、コンピュータ110は、例えば、取得した範囲情報を基に漏れ確認を行う範囲を決定し、その範囲に含まれる未紐付け照明装置のアイコンを決定し、未紐付けアイコンを強調表示する。そして、ステップS67の登録確認処理が実行される。
漏れ確認を実施しない場合(ステップS141にてNO)、ステップS142及びS143の処理は実行されずに(別言すると、スキップされて)、ステップS67の登録確認処理が実行される。
以上のように、照明装置配置推定システム100(例えば、コンピュータ110)は、紐付けの漏れ確認の機能によって、未紐付けの照明装置に関する情報を表示部111に表示できる。したがって、ユーザは、紐付けの漏れ(又は抜け)の有無を容易に確認できる。
本開示はソフトウェア、ハードウェア、又は、ハードウェアと連携したソフトウェアで実現することが可能である。
上記実施の形態の説明に用いた各機能ブロックは、部分的に又は全体的に、集積回路であるLSIとして実現され、上記実施の形態で説明した各プロセスは、部分的に又は全体的に、一つのLSI又はLSIの組み合わせによって制御されてもよい。LSIは個々のチップから構成されてもよいし、機能ブロックの一部又は全てを含むように一つのチップから構成されてもよい。LSIはデータの入力と出力を備えてもよい。LSIは、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路、汎用プロセッサ又は専用プロセッサで実現してもよい。また、LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。本開示は、デジタル処理又はアナログ処理として実現されてもよい。
さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適用等が可能性としてありえる。
本開示は、通信機能を持つあらゆる種類の装置、デバイス、システム(通信装置と総称)において実施可能である。通信装置の、非限定的な例としては、電話機(携帯電話、スマートフォン等)、タブレット、パーソナル・コンピュータ(PC)(ラップトップ、デスクトップ、ノートブック等)、カメラ(デジタル・スチル/ビデオ・カメラ等)、デジタル・プレーヤー(デジタル・オーディオ/ビデオ・プレーヤー等)、着用可能なデバイス(ウェアラブル・カメラ、スマートウオッチ、トラッキングデバイス等)、ゲーム・コンソール、デジタル・ブック・リーダー、テレヘルス・テレメディシン(遠隔ヘルスケア・メディシン処方)デバイス、通信機能付きの乗り物又は移動輸送機関(自動車、飛行機、船等)、及び上述の各種装置の組み合わせがあげられる。
通信装置は、持ち運び可能又は移動可能なものに限定されず、持ち運びされない又は固定されている、あらゆる種類の装置、デバイス、システム、例えば、スマート・ホーム・デバイス(家電機器、照明機器、スマートメーター又は計測機器、コントロール・パネル等)、自動販売機、その他IoT(Internet of Things)ネットワーク上に存在し得るあらゆる「モノ(Things)」をも含む。
通信には、セルラーシステム、無線LANシステム、通信衛星システム等によるデータ通信に加え、これらの組み合わせによるデータ通信も含まれる。
また、通信装置には、本開示に記載される通信機能を実行する通信デバイスに接続又は連結される、コントローラやセンサー等のデバイスも含まれる。例えば、通信装置の通信機能を実行する通信デバイスが使用する制御信号やデータ信号を生成するような、コントローラやセンサーが含まれる。
また、通信装置には、上記の非限定的な各種装置と通信を行う、あるいはこれら各種装置を制御する、インフラストラクチャ設備、例えば、基地局、アクセスポイント、その他あらゆる装置、デバイス、システムが含まれる。
<本開示のまとめ>
本開示における情報処理装置は、画面の表示を制御するプログラムを記憶したメモリと、前記プログラムを実行するプロセッサと、を備え、前記プログラムは、1つ又は複数のアクセスポイントの位置をそれぞれ表した第1シンボルと、複数の被無線制御機器の配置候補位置のそれぞれを表した第2シンボルと、を含むマップを表示させ、前記第2シンボルのうちの1つに対する第1選択操作を検出した場合、前記第1選択操作が検出されたシンボルに対応する配置候補位置に位置することが推定される1つ又は複数の被無線制御機器の候補を前記画面に表示させることと、前記候補の1つに対する第2選択操作を検出し、かつ、前記第2選択操作が検出された候補に対する確認操作を検出した場合、前記第2選択操作を検出した候補と、前記第1選択操作を検出した第2シンボルに対応する配置候補位置と、を前記メモリにおいて対応付けて記憶することと、を含む。
本開示の情報処理装置の前記プログラムは、前記複数の被無線制御機器の配置候補位置を示すマップ情報に対して設定された1又は複数のアクセスポイントの位置と前記配置候補位置との間それぞれの距離に関する第1情報と、前記アクセスポイントと前記被無線制御機器との間それぞれについて測定された無線通信品質に関する第2情報と、を対応付けた距離−品質変換モデルを決定することと、前記距離−品質変換モデルの決定後に前記第2情報を前記距離−品質変換モデルによって変換して得られる距離情報と、前記第1情報と、の類似度に基づいて、前記被無線制御機器の何れが前記配置候補位置の何れに位置するかを推定することと、をさらに含む。
本開示の前記決定することは、昇順にソートした前記第1情報と、降順にソートした前記第2情報と、を回帰により対応付けることを含む。
本開示の前記プログラムは、前記配置候補位置に位置することが推定された複数の被無線制御機器のIDリストを出力すること、をさらに含む。
本開示の前記プログラムは、前記IDリストのうちの1つに対する選択を示す信号の受信によって、選択されたIDに対応する被無線制御機器の動作を制御する制御信号を当該被無線制御機器宛に送信すること、をさらに含む。
本開示の前記プログラムは、前記制御信号を受信した被無線制御機器の動作確認を示す信号の受信によって、前記選択されたIDに対応する被無線制御機器が前記配置候補位置に配置されていることを確定すること、をさらに含む。
本開示の前記マップ情報は、前記複数の被無線制御機器の配置候補位置が図示された配置図をカメラによって撮影して得られた画像データである。
本開示の前記被無線制御機器は、無線通信による制御が可能な照明装置である。
本開示における情報処理方法は、複数の被無線制御機器の配置候補位置を示すマップ情報に対して設定された1又は複数のアクセスポイントの位置と前記配置候補位置との間それぞれの距離に関する第1情報と、前記アクセスポイントと前記被無線制御機器との間それぞれについて測定された無線通信品質に関する第2情報と、を対応付けた距離−品質変換モデルを決定し、前記距離−品質変換モデルの決定後に測定された第2情報を前記距離−品質変換モデルによって変換して得られる距離情報と、前記第1情報と、の類似度に基づいて、前記被無線制御機器の何れが前記配置候補位置の何れに位置するかを推定する。
本開示の前記プロセッサは、前記画面における前記マップの表示倍率に応じて、前記第1シンボル及び前記第2シンボルの少なくとも1つの表示態様を変更する。
本開示の前記プログラムは、前記第2シンボルのうちの1つに対する第1選択操作を検出した場合、前記第1選択操作が検出されたシンボルに対応する前記配置候補位置に位置することを前記アクセスポイントと前記被無線制御機器との間それぞれの距離及び無線通信品質に基づいて推定する。
本開示における情報処理装置は、画面の表示を制御するプログラムを記憶したメモリと、前記プログラムを実行するプロセッサと、を備え、前記プログラムは、複数の被無線制御機器の配置候補位置のそれぞれを表したシンボルと、前記複数のシンボルの何れかに対応づけられる複数の被無線制御機器の識別情報の候補リストと、を前記画面に表示させることと、前記候補リストにおいて表示する前記識別情報の順序を、前記画面において選択操作が検出されたシンボルに応じて変更することと、を含む。
本開示の前記プログラムは、前記候補リストにおいて表示する前記識別情報の順序を、第1の順序と、前記第1の順とは異なる第2の順序との間で切り替えること、を含む。
本開示の前記第1の順序は、番号情報である前記識別情報の昇順又は降順であり、前記第2の順序は、前記画面において選択操作が検出されたシンボルに対応する配置候補位置に位置することが推定される確率の高い順である。
本開示の前記候補リストは、前記複数の被無線制御機器それぞれの識別情報を含む。
本開示の前記プログラムは、前記複数のシンボルを含むマップ表示における区間の情報を受け付けることと、前記区間に対する距離の情報を受け付けることと、前記区間と前記距離とを対応付け前記メモリに登録することと、を含む。
本開示の前記プログラムは、前記被無線制御機器が前記シンボルの何れに位置するかを推定した推定結果と、前記推定結果の信頼度とを前記画面に表示すること、を含む。
本開示の前記プログラムは、前記画面において前記複数のシンボルのうちの2以上を選択する操作を受け付けることと、前記2以上のシンボルに対応する被無線制御機器のそれぞれに制御信号を送信することと、を含む。
本開示の前記プログラムは、前記推定に用いる受信品質に関する情報の再測定を示す操作を受け付けた場合に、前記受信品質に関する情報の再測定を実施すること、を含む。
本開示の前記プログラムは、前記複数のシンボルを含むマップ表示の少なくとも一部の範囲を選択する操作を受け付けることと、前記選択された範囲において前記識別情報に対する対応付けが未完了のシンボルを、前記識別情報に対する対応付けが完了したシンボルと区別して表示することと、を含む。
本開示における情報処理方法は、情報処理装置が、複数の被無線制御機器の配置候補位置のそれぞれを表したシンボルと、前記複数のシンボルの何れかに対応づけられる複数の被無線制御機器の識別情報の候補リストと、を画面に表示させ、前記候補リストにおいて表示する前記識別情報の順序を、前記画面において選択操作が検出されたシンボルに応じて変更する。
本開示におけるプログラムは、情報処理装置に、複数の被無線制御機器の配置候補位置のそれぞれを表したシンボルと、前記複数のシンボルの何れかに対応づけられる複数の被無線制御機器の識別情報の候補リストと、を画面に表示させ、前記候補リストにおいて表示する前記識別情報の順序を、前記画面において選択操作が検出されたシンボルに応じて変更する、処理を実行させる。