JP2021095953A - 樹脂成形品 - Google Patents

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【課題】被締結部の成形不良を抑制できる樹脂成形品を提供する。【解決手段】樹脂成形品10は、クリップ部材20を介して相手部材に対し締結部材により一体的に締結固定される被締結部18を備え、合成樹脂により成形される。被締結部18は、クリップ部材20により挟まれる座面部30を有する。被締結部18は、座面部30を貫通して形成され、クリップ部材20及び相手部材とともに締結部材が挿入される取付穴部32を有する。被締結部18は、座面部30の厚み方向に突設され、座面部30を挟むクリップ部材20を座面部30に対して位置決めする規制部34を有する。規制部34は、突出する側とは反対側が凹状に形成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、クリップ部材を介して相手部材に対し締結部材により一体的に締結固定される被締結部を備え、合成樹脂により成形された樹脂成形品に関する。
従来、断面U字状のクリップ部材であるクリップナットを用い、相手部材に対して樹脂成形品をボルトによって締結固定する構造が知られている。このような構造は、相手部材側にナットを設けることができない位置に樹脂成形品を固定する際に好適に用いられる。
被締結部には、クリップナットにより挟まれる座面部が形成され、この座面部には、ボルトが挿入される取付穴部と、クリップナットの回り止め用のリブとが形成されている。そして、座面部を挟んだクリップナットに対して相手部材を重ね、相手部材からクリップナットに亘って一体的にボルトを挿入し、クリップナットに予め設けられたナットにボルトを螺着することで、樹脂成形品が相手部材に締結固定される(例えば、特許文献1参照。)。
実開平5−69410号公報 (第4−5頁、図1−2)
上述の樹脂成形品の被締結部において、リブは取付穴部の両側に厚肉部として形成されている。つまり、リブは、樹脂成形品の成形型において、キャビティ側の凹形状のみで形成されている。そのため、リブの位置が樹脂流動の最下流域にある場合、リブの先端にガスが溜まりショートショットを発生させることが懸念される。この場合、金型に入れ子を追加設定して強制的にガスを抜いたり、リブの厚みを増加させたりすることにより、ショートショットを防止する必要がある。
また、リブがキャビティ側の凹形状のみで成形された場合、成形型から樹脂成形品を離型させる際にリブがキャビティ側に食いつかないようにすることが望まれる。
さらに、取付穴部と樹脂成形品の端末部との間の部分には、成形時に取付穴部の両側を回り込んで流れてきた溶融樹脂原料が合流することでウェルドラインが生じやすい。この位置が樹脂流動の最下流域にある場合、溶融樹脂原料の温度が下がった状態でウェルドラインが形成されることで、強度が低下することが懸念される。そのため、樹脂成形品を例えば自動車などの部品として使用する場合、走行時の負荷によって破損しないようにすることが求められる。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、被締結部の成形不良を抑制できる樹脂成形品を提供することを目的とする。
請求項1記載の樹脂成形品は、クリップ部材を介して相手部材に対し締結部材により一体的に締結固定される被締結部を備え、合成樹脂により成形された樹脂成形品であって、前記被締結部は、前記クリップ部材により挟まれる座面部と、この座面部を貫通して形成され、前記クリップ部材及び前記相手部材とともに前記締結部材が挿入される取付穴部と、前記座面部の厚み方向に突設され、前記座面部を挟む前記クリップ部材を前記座面部に対して位置決めする規制部と、を有し、前記規制部は、突出する側とは反対側が凹状に形成されているものである。
請求項2記載の樹脂成形品は、請求項1記載の樹脂成形品において、規制部は、少なくとも取付穴部を基準として互いに反対側の位置に突設されているものである。
請求項3記載の樹脂成形品は、請求項2記載の樹脂成形品において、規制部は、取付穴部を基準として座面部の端末部とは反対側の位置で互いに連結されているものである。
請求項4記載の樹脂成形品は、請求項1ないし3いずれか一記載の樹脂成形品において、車両用の部品であるものである。
請求項1記載の樹脂成形品によれば、成形型の一の型体と他の型体との凹凸形状によって規制部を成形することとなるから、ガスが抜けやすくなり、ショートショットを抑制できるとともに、規制部の厚みを設定することで溶融樹脂原料の流動を制御し、座面部に形成されるウェルドラインの位置を調整でき、かつ、成形型からの離型時に規制部が成形型に食いつきにくくなるなど、被締結部の成形不良を抑制できる。
請求項2記載の樹脂成形品によれば、請求項1記載の樹脂成形品の効果に加えて、一方の規制部と他方の規制部とで厚みを異ならせることにより、溶融樹脂原料の流動を一方の規制部側と他方の規制部側とで異ならせ、座面部に形成されるウェルドラインの位置や角度を調整でき、被締結部の成形不良を抑制できる。
請求項3記載の樹脂成形品によれば、請求項2記載の樹脂成形品の効果に加えて、成形型内での溶融樹脂原料の流動を制御でき、被締結部の成形不良を抑制できる。
請求項4記載の樹脂成形品によれば、請求項1ないし3いずれか一記載の樹脂成形品の効果に加えて、走行時の負荷に対する強度を十分に保つ車両用の部品として好適に用いることができる。
本発明の第1の実施の形態の樹脂成形品の一部を示し、(a)は被締結部の平面図、(b)は(a)のI−I相当位置の断面図である。 同上樹脂成形品が相手部材に対して締結固定された状態を示す図1(a)のII−II相当位置の断面図である。 同上樹脂成形品の一部及びクリップ部材を示す斜視図である。 同上樹脂成形品の一部を示す斜視図である。 同上樹脂成形品を成形する成形型の一例を示す断面図である。 比較例の樹脂成形品の一部を示し、(a)は被締結部の平面図、(b)は(a)のIII−III相当位置の断面図である。 本発明の第2の実施の形態の樹脂成形品の一部を示す断面図である。 本発明の第3の実施の形態の樹脂成形品の被締結部を示す平面図である。
以下、本発明の第1の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図4において、10は樹脂成形品である。樹脂成形品10は、例えば自動車などの車両に用いられる車両用の樹脂成形品である。本実施の形態において、樹脂成形品10としては、保護部材であるフェンダプロテクタを例に挙げて説明する。すなわち、本実施の形態の樹脂成形品10は、車両用の部品であり、例えば自動車などの車両のフェンダパネルに取り付けられてタイヤの上方などを覆い、タイヤがはね上げた泥や小石などから車体の他の部分を保護するものである。
樹脂成形品10は、車両の車体の一部をなす相手部材11(図2)に取り付けられる。本実施の形態において、樹脂成形品10は、前輪用のホイールハウスに取り付けられ、前輪のタイヤの外周面に対向して位置する。樹脂成形品10は、タイヤに対向する側面視で略半円状あるいは略U字状(略逆U字状)の湾曲部15を備えている。また、樹脂成形品10は、湾曲部15の両端部からそれぞれ延出するフランジ部としての取付部16(一方のみ図示)を備えている。湾曲部15及び取付部16により樹脂成形品10の部品本体17が構成されている。部品本体17には、相手部材11(図2)に対して樹脂成形品10を締結固定するための被締結部18が形成されている。本実施の形態において、被締結部18は、部品本体17の端末部、すなわち外縁部の複数箇所に形成されている。図示される例では、被締結部18は、取付部16の端末部に形成されている。
被締結部18は、図2及び図3に示すクリップ部材20を介して相手部材11に対し締結部材21により一体的に締結固定される。
ここで、クリップ部材20は、クリップナットとも呼ばれるもので、金属製などの板材がU字状に湾曲されたクリップ部材本体部24と、締結部材21を受ける締結受け部であるナット部25と、を一体的に備えている。
クリップ部材本体部24は、互いに対向配置される板状の一方の本体片部24aと他方の本体片部24bとが、湾曲状の連結部24cにより連結されてU字状に形成されている。つまり、クリップ部材本体部24は、一端側にて一方及び他方の本体片部24a,24b間が開口された開口24dとなっており、他端側にて一方及び他方の本体片部24a,24b間が連結部24cによって閉塞されている。一方の本体片部24aには、締結部材21が挿入される作業穴24eが厚み方向に貫通して形成されている。また、他方の本体片部24bは、開口24d側の端部に向かい一方の本体片部24aに対して徐々に離れるように傾斜している。
ナット部25は、筒状に形成されている。ナット部25は、他方の本体片部24bに一体的に形成されている。ナット部25は、一方の本体片部24aの作業穴24eに対向する位置に配置されている。ナット部25の内部には、締結部材21が螺着される雌螺子部が形成されている。
締結部材21は、ボルトや螺子などが用いられる。締結部材21は、相手部材11、クリップ部材20の作業穴24e、樹脂成形品10の被締結部18に亘って挿入され、先端部がクリップ部材20のナット部25に螺着されることで、相手部材11に対し樹脂成形品10を一体的に締結固定する。
そして、被締結部18は、座面部30を備えている。座面部30は、平面板状に形成されており、クリップ部材20により挟まれる。つまり、座面部30の一主面には、クリップ部材20の一方の本体片部24aが重ねられ、座面部30の他主面には、クリップ部材20の他方の本体片部24bが重ねられる。また、座面部30は、部品本体17の端末部に位置している。すなわち、座面部30は、部品本体17(取付部16)の外縁部に位置している。本実施の形態において、座面部30は、部品本体17(取付部16)における被締結部18を挟む位置の外殻の仮想的な包絡線に対して、切欠部31によりオフセットされた位置に端末部30aを有する。切欠部31は、クリップ部材20の連結部24cが位置する空間部である。すなわち、切欠部31により、クリップ部材20が被締結部18を挟む位置の外殻の仮想的な包絡線から突出しないようになっている。そして、座面部30に対してクリップ部材20は、部品本体17の端末部、すなわち外側から取り付けられる。以下、クリップ部材20の被締結部18(座面部30)に対する取り付け方向を前方向(矢印FR方向)、その反対方向、すなわちクリップ部材20の被締結部18(座面部30)に対する取り外し方向を後方向(矢印RR方向)、座面部30の板厚方向を上下方向(矢印U,D方向)、これら前後方向及び上下方向と直交する方向を左右方向(矢印L,R方向)として説明する。
座面部30には、取付穴部32が形成されている。取付穴部32は、座面部30を厚み方向すなわち上下方向に貫通して形成されている。取付穴部32には、クリップ部材20の作業穴24e及び相手部材11の挿入穴33とともに締結部材21の先端側が挿入される。つまり、取付穴部32は、締結部材21の先端側よりも大きい形状となっている。本実施の形態において、取付穴部32は、左右方向に長穴状となっている。取付穴部32は、座面部30の左右方向の中央部または略中央部に形成されている。また、本実施の形態において、取付穴部32は、座面部30に対し、端末部30a寄りの位置に形成されている。すなわち、取付穴部32は、座面部30の前後方向の中央部に対し後側寄りに位置している。座面部30において、取付穴部32と端末部30aとの間の領域が、端末側座面部30bとなっており、取付穴部32を基準として端末側座面部30bとは反対側の領域が、反端末側座面部30cとなっている。つまり、座面部30において、取付穴部32の後側の部分が端末側座面部30bであり、取付穴部32の前側の部分が反端末側座面部30cである。
また、座面部30には、規制部34が形成されている。規制部34は、座面部30を挟むクリップ部材20の締結部材21の挿入方向である上下方向及び座面部30に対するクリップ部材20の取付方向である前後方向と交差または直交する方向、本実施の形態では左右方向の位置を規制する。すなわち、規制部34は、座面部30に対してクリップ部材20を左右方向に位置決めする。また、規制部34は、締結部材21の締結時にクリップ部材20を座面部30に対し回り止めする。規制部34は、少なくとも取付穴部32を基準として互いに反対側の位置に形成されている。本実施の形態において、規制部34は、取付穴部32の左右両側にそれぞれ形成されている。規制部34は、取付穴部32に対して左右に離れて位置している。
また、規制部34は、座面部30の厚み方向に突設されている。本実施の形態において、規制部34は、座面部30に対し、上側に突設されている。図1(b)に示すように、規制部34の座面部30からの突出量T1は、座面部30の厚みT2と同等ないし厚みT2の3倍程度までとする。
図1(a)に示すように、規制部34は、本実施の形態において、前後方向に沿う直線リブ状に形成されている。すなわち、規制部34は、クリップ部材20の取り付け方向に沿って長手状に形成されている。規制部34の一端部(後端部)34aは、前後方向において、取付穴部32と座面部30の端末部30aとの間に位置する。本実施の形態において、規制部34の一端部34aは、前後方向において、座面部30の端末部30aと同等の位置にある。また、規制部34の一端部34aとは反対側の他端部(前端部)34bは、座面部30を挟んだクリップ部材20より前方に延出して位置する。
また、図1(b)に示すように、規制部34は、背後側すなわち突出する側とは反対側が凹状に形成されている。規制部34は、背後側がその突出形状に沿って窪んだ凹部34cとなっており、中空状に形成されている。座面部30の主面と規制部34の背後とは、面一となっておらず、凹部34cによって段差が生じている。本実施の形態において、凹部34cは、座面部30の下側の主面に対して上方に窪んで形成されている。凹部34cの形状は、規制部34の形状に沿っている。すなわち、規制部34の凸形状と、凹部34cの凹形状とは、互いに相似する、または、略相似する形状となっている。また、本実施の形態において、左右の規制部34は、突出形状及び凹部34cの形状が同一または略同一となっている。すなわち、規制部34は、左右対称、または、略左右対称に配置され、互いに同一形状、または、略同一形状となっている。
そして、図2に示すように、樹脂成形品10を相手部材11に取り付ける際には、まず、樹脂成形品10の被締結部18にクリップ部材20を取り付ける。クリップ部材20は、開口24dを被締結部18の座面部30の端末部30aの位置に宛がい、図3の矢印に示すように規制部34間に沿って押し込むことで被締結部18に取り付けられる。クリップ部材20は、図2に示すように、連結部24cが端末部30aと当接することで、座面部30に対して取り付け方向である前方向に位置決めされ、図1(a)に示すように、規制部34,34によって左右方向に位置決めされる。この状態で、図2に示すように、クリップ部材20の作業穴24e及びナット部25が、座面部30の取付穴部32に対して位置合わせされる。
次いで、相手部材11に対し、クリップ部材20の一方の本体片部24aを重ねて作業穴24eと相手部材11の挿入穴33とを位置合わせし、相手部材11の挿入穴33、クリップ部材20の作業穴24e、及び被締結部18の取付穴部32に亘って締結部材21の先端部を挿入し、この締結部材21の先端部をクリップ部材20のナット部25に螺着することで、樹脂成形品10が相手部材11に取り付けられる。
この樹脂成形品10を製造する際には、図5に示す所定の成形型40を用いる。成形型40は、一の型体であるキャビティ41と、他の型体であるコア42とを備え、これらキャビティ41とコア42との間に、溶融樹脂原料が射出される略密閉空間である空間部43が形成される。本実施の形態において、キャビティ41には、規制部34(図1(b))を形成するための一の規制部成形部41aが形成され、コア42には、キャビティ41の一の規制部成形部41aとともに規制部34(図1(b))を形成するための他の規制部成形部42aが形成されている。本実施の形態において、一の規制部成形部41aは凹部であり、他の規制部成形部42aは凸部である。
そして、樹脂成形品10は、キャビティ41とコア42とが型締めされた状態で、これらキャビティ41とコア42との間の空間部43にゲートから溶融樹脂原料を射出して充填し(射出工程)、冷却することで樹脂を硬化させ(冷却工程)、成形型40を型開きすることで樹脂成形品10を離型して取り出す(離型工程)。
射出工程において、比較例として示す図6(a)及び図6(b)の樹脂成形品10aでは、座面部30の取付穴部32の両側に位置する規制部36,36が成形型のキャビティ側の凹形状のみで成形され、その突出する側とは反対側の背後側が座面部30に対して面一であるため、射出された溶融樹脂原料が矢印MRに示すように取付穴部32を迂回して合流することで取付穴部32と座面部30との端末部30aとの間に、前後方向に沿って、つまり端末部30aのラインに対して垂直な方向に沿って、直線状のウェルドラインWLが形成されることとなる。樹脂成形品10aの端末部に位置する被締結部18aが樹脂流動の最下流域となる場合、ウェルドラインWLが溶融樹脂原料の温度が下がった状態で形成されることで強度が低下するおそれがある。また、規制部36は、溶融樹脂原料から発生するガスや成形型内の空気が抜けにくい形状であるため、溶融樹脂原料が十分に行き届かずに、ショートショットが発生しやすく、また、規制部36をキャビティ側の凹形状のみで成形するため、離型工程において成形型から樹脂成形品10aを離型させる際に規制部36がキャビティ側に食いつくおそれがある。
これに対し、本実施の形態によれば、図1(b)に示すように、規制部34を、突出する側とは反対側が凹状となるように形成した。
そのため、図5に示す成形型40のキャビティ41とコア42との凹凸形状(一及び他の規制部成形部41a,42a)によって図1(a)及び図1(b)に示す規制部34を成形することとなるから、規制部34の位置で溶融樹脂原料から発生するガスが抜けやすくなり、ショートショットを抑制できる。
また、規制部34の厚みを設定することで溶融樹脂原料の流動を制御し、座面部30に形成されるウェルドラインWLの位置を調整できる。つまり、少なくとも取付穴部32を基準として互いに反対の位置に規制部34を形成しているので、取付穴部32と座面部30の端末部30aとの間、つまり端末側座面部30bに、前後方向に沿ってウェルドラインWLが形成される場合には、コア42側の他の規制部成形部42a(図5)を削り、図1(b)の二点鎖線Sに示すように、一方の規制部34の少なくとも一部の厚みを他方の規制部34の厚みに対して大きくする(一方の規制部34の凹部34cの少なくとも一部を他方の規制部34の凹部34cよりも小さくする)ことで、図1(a)の矢印MRに示すように、溶融樹脂原料の流動を一方の規制部34側で他方の規制部34側よりも速め、ウェルドラインWLの位置や角度をずらすことができる。すなわち、規制部34を、突出する側とは反対側が凹状となるように形成したので、規制部34の厚みを制御することでウェルドラインWLの位置を容易に制御でき、ウェルドラインWLを座面部30の端末部30aに対して垂直な方向とならないようにしたり、ウェルドラインWLの位置を被締結部18(座面部30)の強度などに問題が生じにくい位置に設定したりできる。すなわち、一方の規制部34と他方の規制部34とで厚みを異ならせることにより、溶融樹脂原料の流動を一方の規制部34側と他方の規制部34側とで異ならせ、座面部30に形成されるウェルドラインWLの位置や角度を調整できる。
さらに、図5に示すコア42側の他の規制部成形部42aの抜き勾配をキャビティ41側の一の規制部成形部41aに対して小さくすることで、成形型40からの離型時に規制部34(図1(b))がキャビティ41に食いつくことを抑制できる。
したがって、図1(a)などに示す被締結部18の成形不良を抑制できる。
そして、樹脂成形品10は、走行時の負荷に対する強度を十分に保つ車両用の部品として好適に用いることができる。
なお、上記の第1の実施の形態においては、図1(b)中の左側の規制部34の厚みを右側の規制部34の厚みより大きくしているが、これに限らず、右側の規制部34の厚みを左側の規制部34の厚みより大きくしてもよいし、左側の規制部34の厚みと右側の規制部34の厚みとは、全体として一方を他方より大きくするだけでなく、部分的に一方を大きく、他方を小さくしてもよい。
また、上記の第1の実施の形態において、図7に示す第2の実施の形態のように、規制部34は、座面部30に対し、下側に突設されていてもよい。この場合には、成形型40のキャビティ41側の一の規制部成形部41aを凸形状とし、コア42側の他の規制部成形部42aを凹形状とすることで、上記の第1の実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
さらに、規制部34は、図8に示す第3の実施の形態のように、取付穴部32を基準として座面部30の端末部30aとは反対側の位置で規制連結部38により互いに連結されていてもよい。すなわち、規制部34は、座面部30(クリップ部材20)の両側及び前側を囲むコ字状に形成されていてもよい。図示される例では、規制部34の他端部34b同士が規制連結部38により連結される。この場合でも、規制部34及び規制連結部38によって、成形型40内での溶融樹脂原料の流動を制御でき、被締結部18の成形不良を抑制できるなど、上記の各実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
そして、上記の各実施の形態において、樹脂成形品10は、フェンダプロテクタに限らず、アンダーカバーなどの車両用の保護部材や、クリップ部材20及び締結部材21を用いて車体の一部を構成する相手部材11に締結固定される任意の車両用の部品として用いることが可能である。
また、樹脂成形品10は、車両用に限らず、クリップ部材20及び締結部材21を用いて相手部材11に締結固定される任意の部品として用いることが可能である。
本発明は、例えばフェンダプロテクタやアンダーカバーなどの車両用の樹脂成形品として好適に用いることができる。
10 樹脂成形品
11 相手部材
18 被締結部
20 クリップ部材
21 締結部材
30 座面部
30a 端末部
32 取付穴部
34 規制部

Claims (4)

  1. クリップ部材を介して相手部材に対し締結部材により一体的に締結固定される被締結部を備え、合成樹脂により成形された樹脂成形品であって、
    前記被締結部は、
    前記クリップ部材により挟まれる座面部と、
    この座面部を貫通して形成され、前記クリップ部材及び前記相手部材とともに前記締結部材が挿入される取付穴部と、
    前記座面部の厚み方向に突設され、前記座面部を挟む前記クリップ部材を前記座面部に対して位置決めする規制部と、を有し、
    前記規制部は、突出する側とは反対側が凹状に形成されている
    ことを特徴とする樹脂成形品。
  2. 規制部は、少なくとも取付穴部を基準として互いに反対側の位置に突設されている
    ことを特徴とする請求項1記載の樹脂成形品。
  3. 規制部は、取付穴部を基準として座面部の端末部とは反対側の位置で互いに連結されている
    ことを特徴とする請求項2記載の樹脂成形品。
  4. 車両用の部品である
    ことを特徴とする請求項1ないし3いずれか一記載の樹脂成形品。
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