JP2021095700A - 便器本体及び便器装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】便器機器の配置スペースを広くできる技術を提供する。【解決手段】便鉢部と、便鉢部の上端開口部が開口する上面部42と、上面部42の後部において上面部42の側縁部42aを含む領域に設けられ、上面部42の前側領域46よりも低位となる凹部50Aと、を備える。【選択図】図6
Description
本開示は、便器本体及び便器装置に関する。
便器本体には種々の機器(以下、便器機器という)が搭載される。便器本体の上面部には、便器機器の配置スペースを確保するために凹部を形成する場合がある。特許文献1には、便器本体の上面部において、便器本体の便鉢部よりも後方にて左右方向の中央部に凹部を形成した便器本体が記載されている。この凹部の内側には便器機器としてのケーシングの一部が配置されている。
本願発明者は、検討を進めたところ、次の新たな認識を得た。便器本体は、成形工程での乾燥に伴う収縮の影響を受けて、その形状にばらつきが生じる。このため、便器本体と便器機器の間には、便器本体の形状のばらつきを吸収するための空間(以下、ばらつき吸収空間という)を確保することが好ましい。特許文献1の構造のもとでは、便器本体の左右方向の中央部に設けられる凹部内に便器機器の一部が配置される。このため、便器機器の一部に対して左右方向両側にばらつき吸収空間を確保することが好ましい。これに伴い、便器機器の左右方向両側のばらつき吸収空間の分だけ、便器機器の配置スペースが左右方向に余計に狭められてしまう。
本開示の目的の1つは、便器機器の配置スペースを広くできる技術を提供することにある。
前述の課題を解決するための本開示のある態様は便器本体である。この便器本体は、便鉢部と、前記便鉢部の上端開口部が開口する上面部と、前記上面部の後部において前記上面部の側縁部を含む領域に設けられ、前記上面部の前側領域よりも低位となる凹部と、を備える。
同一の構成要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。各図面では、説明の便宜のため、適宜、構成要素の一部を省略、拡大、縮小する。図面は符号の向きに合わせて見るものとする。本明細書での「接続」、「接触」とは、特に明示がない限り、言及している条件を二者が直接的に満たす場合の他に、他の部材を介して満たす場合も含む。
以下、各構成要素の位置関係に関して、互いに直交する三つの方向を用いて説明する。この方向とは、前後方向X、左右方向Y及び上下方向Zである。便器装置10をトイレ室に設置した状態にあるとき、理想的には、前後方向X及び左右方向Yは水平方向となり、上下方向Zは鉛直方向となる。この状態にあるとき、前後方向X及び左右方向Yは、便座(後述する)に通常の姿勢で座るユーザの前後左右と対応する。
(第1実施形態)図1、図2を参照する。便器装置10は、便器本体12と、便器本体12に搭載される便器機器14とを備える。便器本体12は後述する。
便器機器14は、機能装置16を含む。機能装置16は、不図示の内部機器を収容するケーシング18を備える。ケーシング18は、ネジ止め、嵌め合い等を用いて、便器本体12に取り付けられる。内部機器は、便器装置10に付随する所定の機能を発揮する。内部機器は、例えば、便器本体12に洗浄水を供給する給水路を開閉するバルブユニット、便座に着座する着座者の局部を洗浄する局部洗浄装置等である。この他の内部機器は、例えば、着座者に乾燥風を吹き付けて乾燥させる乾燥装置、臭気を吸引して脱臭する脱臭装置、便器本体12に洗浄泡を供給する給泡装置等である。
便器機器14は、不図示の便座の他に、回転部材19としての便蓋20とを含む。回転部材19は、便器本体12の上面部42(後述する)の上方に配置される。回転部材19は、回転部材19の直接の接続相手となる相手部材22にヒンジ軸24を介して回転可能に接続される。本実施形態の相手部材22はケーシング18である。回転部材19は便器本体12にケーシング18を介して接続されることになる。
回転部材19は、回転部材19の左右両側の後部から後方に向かって突き出る一対のヒンジベース部26を備える。ヒンジ軸24は、回転部材19のヒンジベース部26及び相手部材22の一方に一体化されている。ヒンジ軸24は、回転部材19のヒンジベース部26及び相手部材22の他方に形成される軸支持孔28に回転自在に支持される。本実施形態において、ここでの「一方」は相手部材22であり、「他方」は回転部材19である。
回転部材19は、ヒンジ軸24周りに回転することによって、倒伏位置P1と起立位置P2の間を移動可能である。倒伏位置P1と起立位置P2とは、回転部材19の可動範囲において、回転部材19が他部材と接触することによって停止可能な位置である。倒伏位置P1は、便器本体12に対して倒伏する位置である。起立位置P2は、便器本体12に対して起立する位置である。
ケーシング18と回転部材19との間には隙間30が設けられる。隙間30は、本実施形態において、ケーシング18の前部及び側部と回転部材19との間に設けられる。隙間30は、側面視において、視認不能な位置に設けられる。
本実施形態の便器本体12は陶器を素材とする。便器本体12の素材は特に限られず、例えば、樹脂等でもよい。本実施形態の便器本体12は、その後面を壁部Wに当てた状態で、ねじ等の固定具(不図示)を用いて固定される壁掛け式である。
図3、図4を参照する。便器本体12は、汚物を受けるための便鉢部40と、便鉢部40の上端開口部が開口する上面部42と、便鉢部40の上端開口部の周縁部を形成するリム部44と、便鉢部40の底部に接続される便器排水路45とを備える。リム部44は、便鉢部40の内周面を形成する内周面44aと、便鉢部40の上端開口部から上面部42の外周縁部まで左右両側及び前側に延びる上面44bとを備える。
便器本体12の上面部42は、上面部42の前部に設けられる前側領域46を備える。図4では、前側領域46にハッチングを付す。前側領域46は、前後方向Xに段差なく連続するように設けられる。本実施形態の前側領域46は、リム部44の上面44bが構成するリム領域46aと、リム領域46aの後端から後方に延びる小領域46bとを備える。
便器本体12は、平面視において、上面部42の後部において上面部42の側縁部42a、42bを含む領域に設けられる凹部50A、50Bを備える。図4では、凹部50A、50Bにハッチングを付す。凹部50A、50Bは、上面部42の左右一方側となる左側縁部42aを含む領域に設けられる第1凹部50Aと、上面部42の左右他方側となる右側縁部42bを含む領域に設けられる第2凹部50Bとを含む。第1凹部50Aは、左右一方側となる左側に向かって開放している。第2凹部50Bは、左右他方側となる右側に向かって開放している。本実施形態の凹部50A、50Bは、後方に向かって開放している。
便器本体12は、便鉢部40に対して後方に設けられ、上面部42に開口する収容部52を備える。収容部52には、便器機器としての機能装置16の少なくとも一部が収容される。収容部52は、便器本体12の左右方向Yの中央部を含む中間領域に設けられる。収容部52は、左右の第1凹部50A及び第2凹部50Bの間に設けられる。収容部52の内部空間52aは、第1凹部50A及び第2凹部50Bの凹底面56(後述する)よりも低位に設けられる。この条件は、内部空間52aの少なくとも一部が満たしていればよい。本実施形態の収容部52は、便鉢部40の内周面に開口しており、便鉢部40の内部空間に向かって開放している。
本実施形態の収容部52は、第1凹部50A及び第2凹部50Bの凹底面56よりも低位に設けられる第1底面52b及び第2底面52cを備える。第1底面52bは、収容部52において便鉢部40寄りの箇所に設けられる。第2底面52cは、収容部52において第1底面52bよりも後方に設けられる。第2底面52cの一部は便器排水路45によって構成される。
前側領域46の後端部46cは、上面部42の側縁部42a、42bにおいて、前側領域46と凹部50A、50Bとの間の境界となる。前側領域46の後端部46cは、左右方向Yから見て、収容部52内に配置される機能装置16と重なる位置に設けられる。本実施形態の前側領域46の後端部46cは、側面視において、便鉢部40の後端40aよりも後方に設けられる。
図5、図6を参照する。第1凹部50A及び第2凹部50Bの構成の大半は共通する。以下、この共通する構成について、第1凹部50Aを図示して説明する。凹部50A、50Bは、上面部42の他の一部としての前側領域46よりも低位に設けられる。詳しくは、凹部50A、50Bは、前側領域46の後端部46cよりも低位に設けられる。
凹部50A、50Bは、凹部50A、50Bの底面になるとともに前後方向Xに延びる凹底面56と、凹底面56から立ち上がるとともに上面部42の前側領域46と凹底面56を接続する立ち面58とを備える。これら凹底面56と立ち面58は、上面部42の側縁部42a、42bに設けられる。凹底面56の一部56aは、前側領域46の小領域46b及び立ち面58よりも左右方向Yの内側に達するように前向きに延びている。この凹底面56の一部56aにはケーシング18の一部を載置可能である。この凹底面56の一部56aには取付孔56bが開口する。ケーシング18は、取付孔56bに挿通されるボルト(不図示)によって、便器本体12に固定される。
本実施形態の立ち面58は水平面に対して傾斜する傾斜面59である。水平面に対して傾斜面59のなす角度θは、例えば、45°以上である。角度θは、45°未満でもよい。本実施形態の立ち面58は、回転部材19が倒伏位置P1から起立位置P2に回転するとき、回転部材19の一部と接触することによって、回転部材19の回転範囲を制限するストッパとして機能する。
立ち面58は、立ち面58の上端部に設けられる凸曲面部58aと、立ち面58の下端部に設けられる凹曲面部58bとを備える。凸曲面部58aは、上面部42の前側領域46に連続し、凹曲面部58bは、凹部50A、50Bの凹底面56に連続する。凹曲面部58bの曲率半径R1は、凸曲面部58aの曲率半径R2よりも大きくなる。これにより、凹曲面部58bの曲率半径R1が凸曲面部58aの曲率半径R2よりも小さくなる場合と比べ、凹曲面部58b全体に清掃器具が届き易くなる。ひいては良好な清掃性が得られる。
便器本体12の最大の高さをH0(図3参照)とし、上面部42の前側領域46から凹部50A、50Bの凹底面56までの最大の高低差をH1とする。ここでの高さ、高低差とは上下方向Zでの寸法をいう。このとき、高低差H1は、例えば、便器本体12の高さH0の0.5倍以下であり、好ましくは高さ寸法H0の0.25倍以下である。
凹部50A、50Bは、側面視において、ヒンジ軸24よりも下方においてヒンジ軸24と上下に重なる位置に設けられる。凹部50A、50Bは、側面視において、回転部材19のヒンジベース部26よりも下方においてヒンジベース部26と上下に重なる位置に設けられる。
上面部42の上方には便器本体12に凹部50A、50Bを設けることでスペース54が形成される。スペース54は、前側領域46の後端部46cから下方に設けられる。便器機器14としての回転部材19の一部は、このスペース54に配置される。詳しくは、起立位置P2にあるときの回転部材19の一部がスペース54に配置される。回転部材19の一部は、上面部42の前側領域46よりも下方かつ凹部50A、50Bの上方に配置されることになる。便蓋20の回転軌跡60の一部は、側面視において、上面部42の前側領域46よりも下方かつ凹部50A、50Bと上下に重なる位置を通るように設定されるとも捉えられる。この「回転軌跡60の一部」とは、便蓋20が倒伏位置P1にあるとき、ヒンジ軸24から後方に位置する箇所の軌跡をいう。
以上の便器装置10の効果を説明する。便器本体12の上方には便器本体12に凹部50A、50Bを設けることでスペース54が形成される。このスペース54に便器機器14を配置することによって、便器本体12に凹部50A、50Bがない場合と比べ、便器機器14の配置スペースを広くできる。
凹部50A、50Bは、便器本体12の上面部42の側縁部42a、42bを含む領域に設けられる。よって、前述のスペース54に便器機器14の一部を配置する場合に、便器機器14に対して便器本体12の左右方向の片側のばらつき吸収空間が不要となる。たとえば、左側の第1凹部50Aの上方のスペース54に便器機器14の一部を配置する場合を考える。この場合、便器機器14の一部に対して左右方向の外側には、便器本体12の一部が配置されないため、ばらつき吸収空間が不要となる。これに伴い、便器機器14の配置スペースを左右方向Yに広くできる。
凹部50A、50Bは、その凹底面56と上面部42の前側領域46とを接続する傾斜面59を備える。これにより、鉛直面を介して凹底面56と前側領域46を接続する場合と比べ、前側領域46と凹部50A、50Bをつっかえることなく清掃し易くなる。この他に、このような場合と比べ、良好な製造性が得られる。
収容部52の内部空間52aは、凹部50A、50Bの凹底面56よりも低位に設けられる。よって、凹部50A、50Bの凹底面56よりも低位の箇所まで収容部52に収容される便器機器(機能装置16)の配置スペースを広げることができ、その配置スペースの確保に寄与できる。
たとえば、便器本体12の上面部42に凹部50A、50Bがない場合を考える。この場合、便器本体12の上面部42とヒンジ軸24周りの構造との干渉を避けるため、ヒンジ軸24の位置を上げることが好ましい。これに伴い、ヒンジ軸24周りにおいて回転部材19の上面部42を大きく盛り上がる形状にせざるを得ない場合がある。
これに対して、凹部50A、50Bは、ヒンジ軸24よりも下方においてヒンジ軸24と上下に重なる位置に設けられる。よって、便器本体12の上面部42に凹部50A、50Bがない場合と比べ、便蓋20のヒンジ軸24の位置を下げることができる。これに伴い、便器本体12の上面部42に凹部50A、50Bがない場合と比べ、便蓋20の上面部42の形状に関する設計の自由度が向上する。ひいては、便蓋20の上面部42をフラット化する設計の実現に寄与できる。
ヒンジ軸24の位置を前寄りに設けるほど、回転部材19の回転に要するトルクを抑えられる。この一方で、回転部材19が回転したときに、ヒンジ軸24よりも下方において、回転部材19の回転軌跡60の占める割合が大きくなる。ひいては、回転部材19が回転したときに便器本体12の上面部42と干渉し易くなる。
この点、本実施形態によれば、回転部材19の一部は、回転部材19が起立位置P2にあるとき、前側領域46よりも下方かつ凹部50A、50Bの上方に配置される。よって、ヒンジ軸24の位置を前寄りに設けたとしても、便器本体12の上面部42と回転部材19の干渉を避け易くなる。ひいては、便器本体12の上面部42と回転部材19の干渉を避けつつ、回転部材19の回転に要するトルクを抑える設計を実現し易くなる。
便器装置10の他の特徴を説明する。図3、図7、図8を参照する。便器装置10は、便器本体12に接続される給水管70と、便器本体12に接続される排水管72と、を備える。給水管70は、水源から便器本体12に供給される水の通り道となる。水源は、例えば、タンク、上水道である。排水管72は、便器本体12の便鉢部40から排出される水、汚物等の物体の通り道となる。
便器本体12は、便器本体12の後方を向く後面部76に開口する給水孔78を備える。本実施形態において、給水管70は、給水孔78の内側に差し込まれ、シール部材(不図示)を介して水密に接続される。便器本体12は、給水管70から供給される水の通り道となる給水孔78の他に、給水孔78に連通する導水路80を備える。図8では、導水路80内での水の流れ方向に矢印を付す。給水管70から給水孔78を通して導水路80に供給される水は、便鉢部40に開口する吐出孔81から便鉢部40内に吐き出される。便鉢部40内に吐き出される水によって、便鉢部40内が洗浄されるとともに便鉢部40内の汚物が排水管72を通して排出される。
便器本体12は、上面部42において給水孔78と上下に重なる位置に設けられる孔上領域82を備える。図4では、孔上領域82にハッチングを付す。本実施形態の孔上領域82は上面部42の左右方向Yの中間部に設けられる。孔上領域82は、上面部42の後縁部から前方に向かう一部の範囲に設けられる。孔上領域82は、上面部42の前側領域46の後端部46cから下方に位置するように設けられる。凹部50A、50Bの凹底面56は、孔上領域82よりも下方に設けられる。凹部50A、50Bの凹底面56は、給水孔78の最高位置78aよりも下方に設けられる。
凹部50A、50Bは、孔上領域82よりも下方に設けられる。よって、凹部50の上下方向Zの位置を孔上領域82に合わせる場合と比べ、凹部50A、50Bの上方のスペース54を上下方向Zに広げることができる。
図4を参照する。便器本体12は、平面視において、前側領域46の後端部46cから前方の部分を構成する前方部分86と、前側領域46の後端部46cよりも後方の部分を構成する後方部分88とを備える。凹部50A、50Bは、後方部分88において上面部42に設けられる。
平面視において、前方部分86の最大幅をWaとし、後方部分88の最大幅をWb1とする。このとき、後方部分88の最大幅Wb1は、前方部分86の最大幅Waよりも小さくなる。ここでの「幅」は左右方向Yでの外寸をいう。このような最大幅Wb1の後方部分88に凹部50A、50Bを設けることで、斜め前側から見たときに、前方部分86によって上面部42の立ち面58を見え難くできる。ひいては良好な意匠性が得られる。
便器本体12は、平面視において、後方に向かって徐々に幅を小さくする幅変化部分90を備える。幅変化部分90は、前方部分86の後部から後方部分88の一部にかけての範囲に設けられる。後方部分88は、幅変化部分90よりも後方において、最大幅Wb1よりも小さい幅Wb2となる小幅部分92を備える。本実施形態の小幅部分92は後方に向かって同等の幅Wb2に設けられる。
(第2実施形態)図9を参照する。図9は、図6と同様の視点から、第2実施形態の便器装置10の一部を見た図でもある。便器装置10は、第1実施形態と比べて、便器本体12とは別体に設けられ、回転部材19の回転範囲を制限するストッパ96を備える点で異なる。本実施形態のストッパ96は、便器本体12の上面部42の側縁部42a、42b(側縁部42bは不図示)を上方から覆う本体カバーとして機能する。ストッパ96は、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン等の樹脂製である。ストッパ96は、前側領域46の後端部46cを前後方向Xに跨ぐ範囲において、その側縁部42a、42bを上方から覆う。ストッパ96は、便器機器14、詳しくは、ケーシング18の一部として設けられ、そのケーシング18から側方に突き出るように設けられる。
ストッパ96は、前側領域46の一部を上方から覆うカバー部96aと、前側領域46の後端部46cよりも後方に設けられる受け部96bとを備える。受け部96bは、凹部50A、50B(凹部50Bは不図示)上に形成されるスペース54に配置される。受け部96bは、凹部50A、50Bの傾斜面59と上下方向に重なる位置において、その傾斜面59に対して間隔を空けて配置される。受け部96bは、後方に向かって斜め下方に延びるように傾斜する板状をなす。受け部96bは、回転部材19が倒伏位置P1から起立位置P2に回転するとき、回転部材19の一部と接触することによって、その回転範囲を制限する。
これにより、便器本体12にストッパ96を設ける場合と比べ、便器本体12の寸法ばらつきの影響を抑制して、安定してストッパ96としての機能を果たすことができる。この他に、陶器製の便器本体12を用いる場合、便器本体12と回転部材19の接触に伴い音鳴りが生じ得る。この点、便器本体12とは別体に樹脂製のストッパ96が設けられるため、便器本体12の音鳴りを避けることができる。この音鳴りを避ける観点からは、ストッパ96と回転部材19の接触位置にゴム等の緩衝部材を設けてもよい。この緩衝部材は、ストッパ96及び回転部材19の何れに取り付けられてもよい。
各構成要素の他の変形例を説明する。
便器本体12は、実施形態とは異なり、トイレ室の床面に置かれる床置き式でもよい。
便器本体12は収容部52を備えなくともよい。この場合、左右の第1凹部50A及び第2凹部50Bの間の中間領域は、各凹部50A、50Bとの間で滑らかに段差なく連なっていてもよい。この他にも、中間領域は、上面部42の前側領域46との間で滑らかに段差なく連なっていてもよい。
凹部50A、50Bの上方に配置される便器機器14の具体例は特に限定されない。この便器機器14は、例えば、機能装置16でもよいし、回転部材19としての便座でもよい。
便器機器14は、凹部50A、50Bと上下に重なる位置において凹部50A、50Bの上方に配置されていればよく、凹部50A、50Bの上方のスペース54に配置されていなくともよい。
回転部材19が接続される相手部材22の具体例は特に限られず、便器本体12等でもよい。回転部材19は、実施形態とは異なり、便座等でもよい。いずれにしても、回転部材19は、便器本体12にヒンジ軸24を介して回転可能に接続され、便器本体12の上面部42の上方に配置されていればよい。
回転部材19の一部は、倒伏位置P1にあるとき、凹部50A、50Bの上方のスペース54に配置されてもよい。
凹部50A、50Bは、便器機器14の一部と上下に重なる位置において便器機器14の下方に設けられていればよく、ヒンジ軸24とは無関係の箇所に設けられていてもよい。
凹部50A、50Bの凹底面56は、上下方向Zにおいて、孔上領域82と同じ位置に設けられてもよい。
便器本体12は、収容部52を備えていなくともよい。
立ち面58は、傾斜面59である必要はなく、例えば、鉛直面でもよい。
図6を参照する。便器機器14の一部は、凹部50A、50Bとの間で上下方向Zに間隔84を空けて設けられる。この条件は、便器機器14が回転部材19の場合、起立位置P2にあるときに満たされる。この条件は、便器本体12に対して便器機器14が移動不能に設けられる場合、常時に満たされる。この間隔84の上下方向Zに沿った大きさは、例えば、1mm以下に設定される。これにより、凹部50A、50Bの上方のスペース54に回転部材19の一部を配置する場合でも、できるだけ、凹部50A、50Bの上面の位置を上方に配置できる。これに伴い、便器本体12の内部に形成される導水路80の寸法を上下方向Zに広くでき、その分、大流量の水を導水路80に流し易くなる。
以上、実施形態及び変形例を説明した。実施形態及び変形例を抽象化した技術的思想を理解するにあたり、その技術的思想は実施形態及び変形例の内容に限定的に解釈されるべきではない。実施形態及び変形例において言及している構造には、寸法誤差、製造誤差等の誤差の分だけずれた構造も当然に含まれる。前述した実施形態及び変形例は、いずれも具体例を示したものにすぎず、構成要素の変更、追加、削除等の多くの設計変更が可能である。実施形態では、このような設計変更が可能な内容に関して、「実施形態」との表記を付して強調している。しかしながら、そのような表記のない内容でも設計変更が許容される。図面の断面に付したハッチングは、ハッチングを付した対象の材質を限定するものではない。以上の構成要素の任意の組み合わせも、実施形態及び変形例を抽象化した技術的思想の態様として有効である。
10…便器装置、12…便器本体、19…回転部材、24…ヒンジ軸、40…便鉢部、42…上面部、42a…側縁部、46…前側領域、50A、50B…凹部、52…収容部、58…立ち面、59…傾斜面、70…給水管、78…給水孔、82…孔上領域。
Claims (7)
- 便鉢部と、
前記便鉢部の上端開口部が開口する上面部と、
前記上面部の後部において前記上面部の側縁部を含む領域に設けられ、前記上面部の前側領域よりも低位となる凹部と、を備える便器本体。 - 前記凹部は、前記凹部の凹底面と前記上面部の前側領域とを接続する傾斜面を備える請求項1に記載の便器本体。
- 前記便鉢部に対して後方に設けられ、前記上面部に開口する収容部を備え、
前記収容部の内部空間は、前記凹部の凹底面よりも低位に設けられる請求項1から2のいずれか1項に記載の便器本体。 - 本便器本体の後面部に開口する給水孔を備え、
前記上面部において前記給水孔と上下に重なる位置に設けられる孔上領域を備え、
前記凹部は、前記孔上領域よりも下方に設けられる請求項1から3のいずれか1項に記載の便器本体。 - 本便器本体にヒンジ軸を介して回転可能に接続される回転部材が前記上面部の上方に配置され、
前記凹部は、側面視において、前記ヒンジ軸よりも下方において前記ヒンジ軸と上下に重なる位置に設けられる請求項1から4のいずれかに記載の便器本体。 - 請求項1から5のいずれか1項に記載の便器本体と、
前記便器本体にヒンジ軸を介して回転可能に接続される回転部材と、を備える便器装置。 - 前記回転部材は、前記ヒンジ軸周りに回転することによって、倒伏位置と起立位置の間を移動可能であり、
前記回転部材の一部は、前記回転部材が起立位置にあるとき、前記前側領域よりも下方かつ前記凹部の上方に配置される請求項6に記載の便器装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2019226173A JP2021095700A (ja) | 2019-12-16 | 2019-12-16 | 便器本体及び便器装置 |
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