JP2021095671A - 透過型砂防ダムの天端保護工 - Google Patents

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Abstract

【課題】天端部に衝突する礫の衝突エネルギーを吸収し、透過型砂防ダム本体の破損、喪失を防止する、容易に透過型砂防ダム本体に組み込み可能な、構造が簡単な透過型砂防ダムの天端保護工を実現する。【解決手段】天端保護工20は、河川の流れ方向に沿って水平に配置される複数の縦方向保護鋼管21と、河川の横断方向に水平配置され複数の縦方向保護鋼管21と交叉して結合される複数の横方向結合部材23と、縦方向保護鋼管21の前端に固定され下方に延びる係合部材26と、係合部材26の下端部の下流側端面に固定され、天端保護工20の横方向の移動を抑制するズレ止め部材28と、を備え、載置用緩衝ゴム33を介して、透過型砂防ダムにおける天端部14の上流側の頂部水平横断部材15及び下流側の頂部水平横断部材16の上に載置されて組み込まれる。【選択図】図4

Description

本発明は、透過型砂防ダムの天端保護工に関し、詳しくは、透過型砂防ダムの天端部を補強する天端保護工に関するものである。
従来、透過型砂防ダムの最上流側柱材に、第1緩衝手段をゴム等の弾性部材を介して取り付け、さらに、透過型砂防ダムの後部において水平梁材、つなぎ梁材、傾斜梁材上に、第2緩衝手段を取り付けた構成が知られている(特許文献1参照)。
また、弾性体及び弾性体に埋設された鋼板よりなり、平面視U字形状の緩衝部材を有し、透過型砂防堰堤の縦材の上流側(図の左側)の一部を覆う補強構造体が知られている(特許文献2参照)。
さらに、砂防ダムで、その上部にゴム製の型枠を設け、岩石等に対して緩衝を行い、砂防ダムの構造物を保護する構成は知られている(特許文献3参照)。
特開2001−234524号公報 特開2014−185515号公報 特開2009−024377号公報
透過型砂防ダムは、土石流を捕捉するが、満砂後、天端から礫が複数回(数百〜数千回等)越流、通過する際に、天端の近傍に配置された鋼管のへこみが累積して、破損し、喪失する事例が見られる。このようなことに対する補強手段が必要である。
上記特許文献1に示す第1緩衝手段及び特許文献2に示す補強構造体は、砂防ダム、堰堤等の上流側の支柱に取り付けられる緩衝構造であり、天端近傍の鋼管の緩衝、補強手段としては機能しない。
特許文献2に示す第2緩衝手段は、第1緩衝手段をすり抜けたり、ダム本体を乗り越えて来た巨礫の衝突エネルギーを吸収する機能は有するが、天端部近傍の鋼管の緩衝、補強手段としては機能しない。
特許文献3に示すゴム製の型枠は、ダムの天端の一部を覆うが、ゴム製であるので、直接礫が衝突を繰り返すと強度的に必ずしも十分とは言えず、また型枠の構造及びその取り付け構造は簡単な構成ではない。
本発明は、上記従来の問題を解決することを目的とするものであり、透過型砂防ダムにおいて、満砂後、天端部から越流、通過する礫に対して、その天端部に対する衝突荷重を吸収し、天端部に配置された鋼管の破損、喪失を防止する機能を備え、構造が簡単であって、既設の透過型砂防ダムにも簡単に組み込むことが可能な透過型砂防ダムの天端保護工を実現することを課題とする。
本発明は上記課題を解決するために、透過型砂防ダムにおける、河川の横断方向に向けて水平に設けられた上流側の頂部水平横断部材及び下流側の頂部水平横断部材を有する天端部上に組み込まれて透過型砂防ダムを補強する天端保護工であって、河川の流れ方向に沿って水平に配置される複数の縦方向保護鋼管と、河川の横断方向に水平配置され複数の縦方向保護鋼管と交叉して複数の縦方向保護鋼管を互いに結合する複数の横方向結合部材と、縦方向保護鋼管の前端に固定され下方に延びる係合部材と、係合部材の下端部の下流側端面に固定され、天端保護工の横方向の移動を抑制するズレ止め部材と、を備え、複数の縦方向保護鋼管は、それぞれの前側及び後側は、載置用緩衝ゴムを介して、透過型砂防ダムにおける天端部の上流側の頂部水平横断部材及び下流側の頂部水平横断部材の上に載置され、係合部材は、上流側から当接用緩衝ゴムを介して、透過型砂防ダムにおける上流側の頂部水平横断部材に係合させる構成であることを特徴とする天端保護工を提供する。
載置用緩衝ゴムは、縦方向保護鋼管に固定された緩衝ゴム取付ウェブを介して設けられた構成とすることが好ましい。
ズレ止め部材は、天端保護工が河川の横断方向に移動しようとすると、透過型砂防ダムを構成する上流側の垂直柱材に当たる位置となるように、係合部材に固定されている構成であること
本発明に係る透過型砂防ダムの天端保護工よれば、次の効果が生じる。
(1)緩衝ゴムにより、礫衝突荷重は低減でき、しかも、複数回の礫衝突に起因する鋼管のへこみ変形の累積変形を軽減することができるので、透過型砂防ダム本体の変形は、ほとんど生じない。
(2)透過型砂防ダム本体(既設又は新設)の天端部の上に、上流から差し込むだけで組み込むことができ、天端保護工は、透過型砂防ダム本体に対して緩衝ゴムを介して載置されるので、施工精度を要求しない。従って、天端保護工は、透過型砂防ダム本体への組み込みは、足場を組むことがなく、容易に施工可能で、経済性も高い。そのために、特に、山間部等に設置された透過型砂防ダム本体でも容易に組み込むことができる。
本発明に係る天端保護工を組み込む透過型砂防ダム本体の一例を説明する図であり、(a)は側面図であり、(b)は平面図であり、(c)は上流側から見た正面図である。 本発明に係る天端保護工の実施例を説明する図であり、(a)は平面図であり、(b)は(a)のB−B断面図であり、(c)は(a)のC−C断面図である。 上記実施例の天端保護工の斜視図であり、(a)は上流斜め上方から見た図であり、(b)は下流斜め下方から見た図である。 上記実施例の天端保護工を透過型砂防ダム本体の天端部に載置して組み込んだ状態を説明するであり、(a)は側面図であり、(b)は(a)のB−B断面図(下流側から見た垂直断面図)である。 上記実施例の天端保護工を透過型砂防ダム本体の天端部に載置して組み込んだ透過型砂防ダムを示す図であり、(a)は側面図であり、(b)は下流側から見た正面図である。 上記実施例の天端保護工を透過型砂防ダム本体の天端部に載置して組み込んだ透過型砂防ダムを示す図であり、(a)は全体の平面図であり、(b)は(a)の要部拡大図である。 上記実施例の天端保護工を透過型砂防ダム本体の天端部に載置して組み込んだ透過型砂防ダムの要部を示す、上流側から見た斜視図である。
本発明に係る天端保護工を実施するための形態を実施例に基づき図面を参照して、以下説明する。
(実施例)
本発明に係る天端保護工の実施例を、図1〜図7を参照して説明する。本明細書では、上流側から透過型砂防ダムを見て左右を左右とし、河川の横幅方向を横断方向(左右方向)又は横方向と言い、河川の上下流の方向を縦方向とも言う。
本発明に係る天端保護工を組み込む透過型砂防ダム本体は、周知の構造のものでよいが、その一例を図1に示す。この実施例の透過型砂防ダム本体1は、コンクリート基礎2の上に、上流側と下流側に間隔をおいて設置された、上流側透過壁3と下流側透過壁4を備えている。5はコンクリート側壁である。
上流側透過壁3と下流側透過壁4は、それぞれ、鋼管から成る垂直柱材7と水平横断部材8が格子状に組み合わされて格子構造(図1(c)参照)に形成され、互いに、上下流方向に延びる水平結合材9で結合されている。下流側透過壁4は、下流側から斜め支持材10等で支持されている。
本明細書では、上流側透過壁3を形成する水平横断部材8のうち、最上段の水平横断部材8を上流側の頂部水平横断部材15と言い、下流側透過壁3を形成する水平横断部材8のうち、最上段の水平横断部材8を下流側の頂部水平横断部材16と言う。
透過型砂防ダム本体1は、その天端部14には、図1(a)〜(c)に示すように、上流側の頂部水平横断部材15と下流側の頂部水平横断部材16が間隔をおいて設けられている。
本発明に係る天端保護工20が適用可能な透過型砂防ダム本体1は、このような上流側の頂部水平横断部材15と下流側の頂部水平横断部材16が設けられている構成である必要がある。
要するに、天端保護工20を天端部において、上流側と下流側において載置することのできる上流側の頂部水平横断部材と下流側の頂部水平横断部材が設けられている透過型砂防ダム本体であれば、必ずしも本実施例のような構成の透過型砂防ダム本体でなくても、天端保護工20を適用可能である。
天端保護工:
図2〜図4等において、天端保護工20の構成について説明する。図2、図3に示すように、天端保護工20は、河川の流れ方向(上下流方向)に沿って水平に伸びる複数本の縦方向保護鋼管と、これらの複数の縦方向保護鋼管と交叉して複数の縦方向保護鋼管を互いに並列して結合する複数の横方向結合部材と、を備えている。
本実施例では、図2(a)、(b)、図3に示すように、複数本の縦方向保護鋼管として、上流側から見て左右に位置する左右の縦方向保護鋼管21と、左右の縦方向保護鋼管21の間に位置する中間の縦方向保護鋼管22と、を備えており、左右の縦方向保護鋼管21及び中間の縦方向保護鋼管22は、上流側と下流側において、横方向結合部材23によって互いに結合されている。
横方向結合部材23は、本実施例では図2、図3に示すように、鋼管を使用しているが、横方向結合部材23は、縦方向保護鋼管21、22を互いにずれないように結合するものであるので、必ずしも鋼管を使用する必要もなく、他の部材、例えば形鋼等を使用してもよい。
複数本の縦方向保護鋼管21、22の全て又は一部の縦方向保護鋼管の上流端には、下方に延びる係合部材26が設けられている。そして、係合部材26の下流側端面にズレ止め部材28が設けられている。
本実施例では、係合部材26としてH型鋼が使用され、その上端部が、左右の縦方向保護鋼管21の上流端に、溶接等で固定され、下方に延びるように設けられている。なお、係合部材26は、必ずしもH型鋼でなくてもよい。
係合部材26の下流側端面の一部に当接用緩衝ゴム27を取り付けた構成とする。このように、係合部材26の下流側端面の一部に当接用緩衝ゴム27を取り付けた構成とすることなく、後記するが、天端保護工20を透過型砂防ダム本体1に組み込む施工の際に、別途用意した当接用緩衝ゴム27を、天端保護工20が頂部水平横断部材15に当接する部分に装入してもよい。
さらに、係合部材26の下端部の下流側端面において、当接用緩衝ゴム27を取り付けた部分の下方に、H型鋼から成るズレ止め部材28が溶接等で固定されている。本実施例では、ズレ止め部材28はH型鋼としているが、必ずしもH型鋼でなくてもよい。
ズレ止め部材28は、係合部材26より小さい断面寸法(長手方向に垂直断面の寸法)のものが使用される。上記のとおり、左右の縦方向保護鋼管21の上流端に固定された係合部材26のそれぞれにズレ止め部材28が固定されているが、その固定位置は、ズレ止めとしての機能が発揮できる位置とする。
即ち、後記するが、図4〜図7に示すように、天端保護工20を透過型砂防ダム本体1の天端部14に組み込んだ状態において、図4(b)、図5(b)に示すように、左右のズレ止め部材28が互いに対面するように、対応する左右の上流側透過壁3の垂直柱材7の内側に近接して位置するように固定される。
ここで、本発明における「近接」とは、天端保護工20が河川の横断方向に移動(横ズレ)しようとする場合に、ズレ止め部材28が、上流側透過壁3の垂直柱材7に当接し、天端保護工20が横断方向に移動することを抑制(拘束)する距離である。
左右及び中間の縦方向保護鋼管21、22(複数の縦方向保護鋼管)の前後端部のそれぞれの下面には、図2、図3に示すように、緩衝ゴム取付用ウェブ30が固定されている。
緩衝ゴム取付用ウェブ30の構成はいろいろ考えられるが、本実施例では緩衝ゴム取付用ウェブ30は、図2(b)、図3(b)に示すように、河川の上下流方向に対して直交する垂直断面が⊥字型をしており、垂直板31と水平板32を備えている。
緩衝ゴム取付用ウェブ30の水平板32の下面に載置用緩衝ゴム33が装着されている。載置用緩衝ゴム33は、後記するが、図4(a)に示すように、天端部14の上方から天端保護工20に衝突してくる礫36が、天端保護工20に衝突した際の衝突荷重を緩衝する緩衝用のゴムである。
載置用緩衝ゴム33は、その厚さは5〜10cm程度で、その下面は、図2(c)、図3(a)、(b)に示すように、載置する透過型砂防ダム本体1の天端部14における上流側の頂部水平横断部材15及び下流側の頂部水平横断部材16の上面に沿うように、湾曲面が形成されている(Rを付けている)。
載置用緩衝ゴム33はチップ化して固めたポーラスものを使用することで、密実なゴムより変形しやすく、縦方向保護鋼管21、22の自重に押されて、透過型砂防ダム本体1の上流側の頂部水平横断部材15及び下流側の頂部水平横断部材16に馴染む。
なお、本実施例では、縦方向保護鋼管21、22に載置用緩衝ゴム取付用ウェブ30を設け、この載置用緩衝ゴム取付用ウェブ30介して載置用緩衝ゴム33を設けているが、必ずしも、載置用緩衝ゴム取付用ウェブ30を設ける構成としなくてもよい。
即ち、天端保護工20を透過型砂防ダム本体1へ組み込む施工をする際等に、別途用意した載置用緩衝ゴムを、縦方向保護鋼管21、22と透過型砂防ダム本体1の上流側の頂部水平横断部材15の間に装入する構成としてもよい。
天端保護工の組込施工:
天端保護工20を透過型砂防ダム本体1へ組み込む施工をする場合は、天端保護工20を、クレーン等の重機(図示せず)によって、透過型砂防ダム本体1の天端部14の上流側上方に吊り上げ、透過型砂防ダム本体1の天端部14に上流側から差し込むように近づける。
そして、図4に示すように、左右の縦方向保護鋼管21と中間の縦方向保護鋼管22における、それぞれ前端部及び後端部に設けられた載置用緩衝ゴム33を、透過型砂防ダム本体1の天端部14における上流側の頂部水平横断部材15及び下流側の頂部水平横断部材16の上に載置する。
この際、係合部材26は、透過型砂防ダム本体1における頂部水平横断部材15に上流側から当接用緩衝ゴム27を介して当接して係合し、しかも左右の係合部材26の下流側端面に設けられた左右のズレ止め部材28が、互いに対向するように、上流側の垂直柱材7の内側に近接した位置となる構成する。
以上のようにして複数の天端保護工20を透過型砂防ダム本体1へ組み込むことによって、図4〜図7に示すように、透過型砂防ダム本体1の天端部14の上に複数の天端保護工20が配置された透過型砂防ダム37の構成となる。
なお、縦方向保護鋼管21、22が緩衝ゴム取付用ウェブ30を備えていない場合は、前記したとおり、天端保護工20を透過型砂防ダム本体1へ組み込む施工の際に、別途用意した載置用緩衝ゴムを、天端保護工20と上流側の頂部水平横断部材15の間に装入すればよい。
また、係合部材26の下流側端面に当接用緩衝ゴム27が取り付けられていない場合は、施工の際に、係合部材26と上流側の頂部水平横断部材15の間に、別途用意した当接用緩衝ゴムを装入すればよい。
以上のとおり、透過型砂防ダム本体1(既設又は新設)の天端部14の上に、上流側から差し込むだけで組み込むことができ、天端保護工20は、透過型砂防ダム本体1に対して載置用緩衝ゴム33を介して載置されるので、施工精度を要求しない。
従って、天端保護工20は、透過型砂防ダム本体1への組み込みは、足場を組むことがなく容易に施工可能で、経済性も高い。そのために、特に、山間部等に設置された透過型砂防ダム本体1でも容易に組み込むことができる。
(作用)
以上説明した構成から成る天端保護工20の作用を、天端保護工20を備えた図4〜図7に示す透過型砂防ダム37において、以下、説明する。透過型砂防ダム37では、河川上流から流れてくる土石流を捕捉し、満砂状態となると、土石流の波高hは、図4(a)に示すように透過型砂防ダム37の上流側で高くなる。
すると、土石流の中の礫36が透過型砂防ダム37の天端部14に向けて流下してくる。しかし、透過型砂防ダム37では、天端保護工20が設けられているので、礫36の一部は、天端保護工20の縦方向保護鋼管21、22に衝突するが、その衝突荷重(衝突エネルギー)は、緩衝ゴム取付用ウェブ30を介して載置用緩衝ゴム33で吸収され、緩衝効果が生じる。
また、衝突する礫36が比較的大きい場合には、天端保護工20の縦方向保護鋼管21、22にへこみ変形を起こさせる場合もある。しかし、このようなへこみ変形によって、礫36による衝突荷重は吸収され、緩衝効果が生じる。
このようにして、礫36の衝突荷重は載置用緩衝ゴム33により低減でき、しかも、複数回の礫36の衝突に起因する縦方向保護鋼管21、22のへこみ変形の累積変形で吸収することができるので、礫36の衝突荷重の透過型砂防ダム本体1へ影響はほぼなく、変形、破損等は、ほとんど生じない。
以上、本発明に係る天端保護工を実施するための形態を実施例に基づいて説明したが、本発明はこのような実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された技術的事項の範囲内でいろいろな実施例があることは言うまでもない。
本発明に係る天端保護工は上記のような構成であるから、いろいろな透過型砂防ダムに適用可能であるが、特に、地形、環境的にも施工がしにくく、しかも比較的に多くの礫を含む土石流が流下してくる山間地等の河川に設けられた透過型砂防ダム等にも適用可能である。
1 透過型砂防ダム本体
2 コンクリート基礎
3 上流側透過壁
4 下流側透過壁
5 コンクリート側壁
7 垂直柱材
8 水平横断部材
9 水平結合材
10 斜め支持材
14 天端部
15 上流側の頂部水平横断部材
16 下流側の頂部水平横断部材
20 天端保護工
21 左右の縦方向保護鋼管
22 中間の縦方向保護鋼管
23 横方向結合部材
26 係合部材
27 当接用緩衝ゴム
28 ズレ止め部材
30 緩衝ゴム取付用ウェブ
31 垂直板
32 水平板
33 載置用緩衝ゴム
36 礫
37 透過型砂防ダム

Claims (3)

  1. 透過型砂防ダムにおける、河川の横断方向に向けて水平に設けられた上流側の頂部水平横断部材及び下流側の頂部水平横断部材を有する天端部上に組み込まれて透過型砂防ダムを補強する天端保護工であって、
    河川の流れ方向に沿って水平に配置される複数の縦方向保護鋼管と、河川の横断方向に水平配置され複数の縦方向保護鋼管と交叉して複数の縦方向保護鋼管を互いに結合する複数の横方向結合部材と、縦方向保護鋼管の前端に固定され下方に延びる係合部材と、係合部材の下端部の下流側端面に固定され、天端保護工の横方向の移動を抑制するズレ止め部材と、を備え、
    複数の縦方向保護鋼管は、それぞれの前側及び後側は、載置用緩衝ゴムを介して、透過型砂防ダムにおける天端部の上流側の頂部水平横断部材及び下流側の頂部水平横断部材の上に載置され、
    係合部材は、上流側から当接用緩衝ゴムを介して、透過型砂防ダムにおける上流側の頂部水平横断部材に係合させる構成であることを特徴とする天端保護工。
  2. 載置用緩衝ゴムは、縦方向保護鋼管に固定された緩衝ゴム取付ウェブを介して設けられた構成であることを特徴とする天端保護工。
  3. ズレ止め部材は、天端保護工が河川の横断方向に移動しようとすると、透過型砂防ダムを構成する上流側の垂直柱材に当たる位置となるように、係合部材に固定されている構成であることを特徴とする天端保護工。
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