JP2021094637A - 工作機械の主軸装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】リークした切削液による主軸内部の損傷等を防止する。【解決手段】主軸装置1は、前端部に工具ホルダ10の装着凹部12を有する主軸4と、軸受3を介して主軸4を回転可能に支持する主軸ハウジング2と、軸受4よりも前方で主軸4と主軸ハウジング2との間を密封するラビリンス6と、主軸4を回転駆動させるモータと、装着凹部12にエアを供給するためのエア供給路と、装着凹部12を介して工具ホルダ10に切削液を供給するための切削液供給路15と、を含み、エア供給路は、主軸4に設けられ、後端が装着凹部12内に開口し、前端が、ラビリンス6よりも前方で主軸4の外周面に開口する主軸側経路16と、主軸ハウジング2に設けられ、エアの出口32がラビリンス6よりも前方で主軸ハウジング2の内周面に開口して主軸側経路16の前側開口18と対峙可能なハウジング側経路20と、を含んでなる。【選択図】図1

Description

本発明は、工作機械の主軸装置に関し、より詳しくは、主軸に装着した工具から切削液を噴出させながら加工を行なう機能と、工具着脱時に異物の付着を防ぐためのエアを主軸内部から噴出させる機能とを備える主軸装置の改良に関する。
工作機械の主軸装置として、主軸先端に着脱可能な工具を取り付けてワークを加工する際、工具の中心から切削液を噴出させながら加工する方法がある。
そのような場合、主軸を通し工具の装着部を通過させて切削液を流すことになるが、主軸と工具との連結部で切削液がリークすると、主軸内部に切削液が漏れ出てしまう。
また、主軸の別の機能として、工具交換時に異物が工具と主軸との連結部に付着しないように、主軸内部からエアを噴出させ、エアの勢いで異物を吹き飛ばす機能を設けることがある。例えば特許文献1には、主軸の軸心から工具ホルダを装着するテーパ部に後方からエアを吹き付ける管路と、主軸ハウジングを通って主軸の径方向からテーパ部にエアを吹き付ける管路とを形成した主軸装置の発明が開示されている。
特開平11−138382号公報
このように、回転する主軸の側面か後方からエアを供給する場合、前述のように切削液が主軸内部でリークすると、エア供給路に切削液が逆流し、エアの出口から切削液が出てきてしまう。すると、出てきた切削液が主軸構造部に入り込み、軸受やモータ損傷を引き起こしてしまうため、主軸内部で切削液がリークしても主軸外部に出てこないように、エア供給回路の任意の位置にチェックバルブを設けて切削液が外部まで出ないようにしている。
しかし、主軸内部に設置したチェックバルブに異物などがかみこんだりした場合、切削液の流出を止めることができなくなる。
そこで、本発明は、主軸内部で切削液がリークした場合でも、リークした切削液を主軸構造部に入り込ませること無く外部に排出させることで、切削液による主軸内部の損傷等を防止することができる工作機械の主軸装置を提供することを目的としたものである。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、前端部に工具の装着部を有する主軸と、軸受を介して前記主軸を回転可能に支持する主軸ハウジングと、前記軸受よりも前方で前記主軸と前記主軸ハウジングとの間を密封する密封部と、前記主軸を回転駆動させるモータと、前記装着部にエアを供給するためのエア供給路と、前記装着部を介して前記工具に切削液を供給するための切削液供給路と、を含む工作機械の主軸装置であって、
前記エア供給路は、前記主軸に設けられ、後端が前記装着部内に開口し、前端が、前記密封部よりも前方で前記主軸の外周面に開口する主軸側経路と、
前記主軸ハウジングに設けられ、エアの出口が前記密封部よりも前方で前記主軸ハウジングの内周面に開口して前記主軸側経路の前端側の開口と対峙可能なハウジング側経路と、を含んでなることを特徴とする。
なお、本発明における「前方」は、主軸の軸方向での工具の装着側を意味する。よって、実際の主軸が下向きや横向きに配置される主軸装置であっても、主軸を基準とした前後方向は同じである。
請求項2に記載の発明は、上記構成において、前記出口を含む前記ハウジング側経路の一部は、前記主軸ハウジングの前部で、前記出口を前記主軸側経路の前端側の開口と対峙させる前進位置と、前記出口を前記前端側の開口よりも後方へ退避させる後退位置とに前後移動可能に設けられた移動部材に形成される一方、
前記ハウジング側経路へのエアの供給前では、前記移動部材を前記後退位置に移動させ、前記ハウジング側経路へのエアの供給に伴い、前記移動部材を前記前進位置に移動させる駆動手段が設けられていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、上記構成において、前記駆動手段は、前記移動部材を前記後退位置に付勢する付勢部材と、前記ハウジング側経路へのエアの供給に伴って前記移動部材を前記付勢部材の付勢に抗して前記前進位置に移動させる空気圧とを含んでなることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、上記構成において、前記出口を含む前記ハウジング側経路の一部は、前記主軸ハウジングから前方に突出形成されて、前記出口を前記前端側の開口と対峙可能としていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、上記構成において、前記ハウジング側経路における前記出口側には、逆止弁が設けられていることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、切削液が主軸内部でリークして外部に出てきても主軸構造部に入り込むことが無くなるので、突然主軸が損傷するような事態が起こることを防ぐことができる。よって、信頼性の高い工作機械が提供でき、安定した製品加工を継続させることができるようになる。
請求項2に記載の発明によれば、上記効果に加えて、出口を含むハウジング側経路の一部を、ハウジング側経路へのエアの供給前は後退位置に、エアの供給に伴って前進位置にそれぞれ駆動手段によって移動する移動部材に形成したので、前端側の開口から切削液が排出されても、移動部材が後退位置にあるため、切削液が出口からハウジング側経路へ浸入することも防止できる。
請求項3に記載の発明によれば、上記効果に加えて、駆動手段を、付勢手段と、ハウジング側経路へのエアの供給に伴う空気圧としたことで、エアの供給時の空気圧を利用して移動部材を前進位置へ容易に移動させることができる。
請求項4に記載の発明によれば、上記効果に加えて、出口を含むハウジング側経路の一部を主軸ハウジングから前方に突出形成しているので、密封部より前方での主軸側経路へのエアの供給を簡単な構造で行うことができる。
請求項5に記載の発明によれば、上記効果に加えて、ハウジング側経路における出口側には、逆止弁が設けられているので、切削液が出口から連絡経路へ浸入することを効果的に防止できる。
形態1の主軸装置の中央縦断面図である。 形態2の主軸装置の中央縦断面図である。 形態3の主軸装置の中央縦断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
[形態1]
図1に工作機械の主軸装置の一例を示す。主軸装置1は、主軸ハウジング2と、主軸ハウジング2の軸心に軸受3,3・・を介して回転可能に支持される主軸4と、主軸4を回転させる図示しないモータとを含む。なお、主軸装置1では、主軸4の軸方向における工具ホルダ10(工具)の装着側(図1の下側)を前方として説明する。これは、主軸4が横向きであっても同じである。
主軸ハウジング2の前端には、蓋5が取り付けられて、蓋5と主軸4との間には、主軸4の外周に設けた内輪部材7と、蓋5の内周面に形成した外輪部8とが非接触で凹凸状に噛み合うラビリンス6が設けられている。
主軸4の前端には、図示しない工具が保持される工具ホルダ10のテーパ部11が嵌合するテーパ状の装着凹部12が形成されている。装着凹部12の中心には、テーパ部11を引き込んでクランプするためのコレット13が設けられて、主軸4の軸心には、軸方向への前後移動に伴ってコレット13をクランプ/アンクランプ動作させるドローバー14が設けられている。ドローバー14の軸心には、図示しない切削液の供給源と接続されて切削液を工具ホルダ10側へ供給するための切削液供給路15が形成されている。
また、主軸4の前端で装着凹部12の外側には、前後方向に延びる複数の主軸側経路16,16が形成されている。この主軸側経路16の後端は、装着凹部12の底面際で装着凹部12の内周面に開口する後側開口17となり、主軸側経路16の前端は、ラビリンス6よりも前方で主軸4の外周面に開口する前側開口18となっている。この主軸側経路16により、装着凹部12は、ラビリンス6の前方で主軸4の外側と連通することになる。
主軸ハウジング2には、図示しないエア供給源と接続されて後述する出口32に至る複数のハウジング側経路20,20が設けられている。このハウジング側経路20は、主軸ハウジング2の軸方向で主軸ハウジング2の前部まで延びた後、蓋5の手前で径方向内側へ折曲し、ラビリンス6の外側で再び前方へ折曲して、前端の中継出口21を、蓋5の前面に設けたリング溝22の底面に開口させている。このリング溝22に、移動部材23が前後移動可能に収容されている。
移動部材23は、後側の短筒部24と、短筒部24の前端に連設される円板部25とを有し、円板部25は、ラビリンス6よりも前方に位置して主軸4に貫通されている。短筒部24の後端外周には、フランジ26が形成されて、蓋5の外周側で前面に取り付けた抑え部材27との間に、複数のコイルバネ28,28・・が、周方向に等間隔をおいて配置されている。
よって、移動部材23は、常態では、短筒部24がリング溝22の底面に当接する図1左側の後退位置に付勢される。
また、移動部材23には、ハウジング側経路20の一部となる複数の連絡経路30,30が形成されている。この連絡経路30は、短筒部24と円板部25とを貫通してL字状に折曲形成され、短筒部24の後端に開口する中継入口31は、ハウジング側経路20の中継出口21と対峙する位置に形成されている。連絡経路30の円板部25側では、円板部25の内周面に出口32が開口している。この出口32は、図1の左側に示す移動部材23の後退位置では、主軸4の主軸側経路16の前側開口18よりも後方に位置している。移動部材23がコイルバネ28の付勢に抗して前進した際には、図1の右側に示すように、出口32は前側開口18と対峙する。
なお、移動部材23は、図示しない回り止め機構によって、連絡経路30の中継入口31が中継出口21に、出口32が前側開口18にそれぞれ対峙可能な位相で回転規制されている。
以上の如く構成された主軸装置1においては、主軸4が回転して加工を行う際、切削液供給路15から工具ホルダ10及び工具を介して加工部位に切削液が供給される。このとき移動部材23は、コイルバネ28の付勢によって後退位置にあって、連絡経路30の出口32を主軸側経路16の前側開口18よりも後方に位置させている。
よって、主軸4の内部でリークした切削液がテーパ部11と装着凹部12との間に浸入することがあっても、主軸側経路16の後側開口17から主軸側経路16を通り、ラビリンス6の前方に位置する前側開口18から主軸4の外部に排出される。このため切削液が軸受3や主軸4の内部へ浸入することがなくなる。また、前側開口18から切削液が排出されても、移動部材23は後退位置にあるので、切削液が連絡経路30の出口32から連絡経路30へ浸入することもない。
そして、工具ホルダ10の交換時には、主軸4が、主軸側経路16の前側開口18が移動部材23の出口32に対峙可能な位相に位置決めされ、この状態でハウジング側経路20からエアが供給される。
すると、中継出口21からリング溝22内に吹き出されるエアの圧力によって、図1の右側に示すように、移動部材23がコイルバネ28の付勢に抗して前進し、その前進位置で連絡経路30の出口32を前側開口18に対峙させる。
よって、エアは、中継入口31から連絡経路30を通った後、出口32から前側開口18に入り、主軸側経路16を通って後側開口17から装着凹部12内に噴出される。このエアブローにより、テーパ部11や装着凹部12に付着した異物を吹き飛ばすことができる。エアブロー後、ハウジング側経路20へのエアの供給が停止されると、移動部材23がコイルバネ28の付勢によって後退位置へ復帰し、図1の左側に示すように、連絡経路30の出口32を主軸側経路16の前側開口18よりも後方へ退避させる。
このように、上記形態1の主軸装置1では、前端部に工具ホルダ10(工具)の装着凹部12(装着部)を有する主軸4と、軸受3を介して主軸4を回転可能に支持する主軸ハウジング2と、軸受3よりも前方で主軸4と主軸ハウジング2との間を密封するラビリンス6(密封部)と、主軸4を回転駆動させるモータと、装着凹部12にエアを供給するためのエア供給路(主軸側経路16及びハウジング側経路20)と、装着凹部12を介して工具ホルダ10に切削液を供給するための切削液供給路15と、を含み、エア供給路を、主軸4に設けられ、後端が装着凹部12内に開口し、前端が、ラビリンス6よりも前方で主軸4の外周面に開口する主軸側経路16と、主軸ハウジング2に設けられ、エアの出口32がラビリンス6よりも前方で主軸ハウジング2の内周面に開口して主軸側経路16の前側開口18(前端側の開口)と対峙可能なハウジング側経路20と、を含んでなるものとしている。
この構成により、切削液が主軸4の内部でリークしても主軸4の構造部に入り込むこと無く外部に排出されるので、突然主軸4が損傷するような事態が起こることを防ぐことができる。よって、信頼性の高い工作機械が提供でき、安定した製品加工を継続させることができるようになる。
特にここでは、連絡経路30(出口32を含むハウジング側経路20の一部)は、主軸ハウジング2の前部で、出口32を主軸側経路16の前側開口18と対峙させる前進位置と、出口32を前側開口18よりも後方へ退避させる後退位置とに前後移動可能に設けられた移動部材23に形成される一方、ハウジング側経路20へのエアの供給前では、移動部材23を後退位置に移動させ、ハウジング側経路20へのエアの供給に伴い、移動部材23を前進位置に移動させる駆動手段(コイルバネ28及び空気圧)が設けられている。
この構成により、前側開口18から切削液が排出されても、移動部材23が後退位置にあるため、切削液が連絡経路30の出口32から連絡経路30へ浸入することも防止できる。
また、駆動手段を、移動部材23を後退位置に付勢するコイルバネ28(付勢部材)と、ハウジング側経路20へのエアの供給に伴って移動部材23をコイルバネ28の付勢に抗して前進位置に移動させる空気圧とを含んでなる構成としているので、エアの供給時の空気圧を利用して移動部材23を前進位置へ容易に移動させることができる。
なお、形態1において、移動部材の付勢部材として皿バネ等の他の弾性部材を採用することもできる。移動部材の形状も上記形態1に限定されない。
また、駆動手段は、付勢部材と空気圧とを利用する構造に限らず、移動部材駆動用のモータや、シリンダ等のアクチュエータを設けて、モータやアクチュエータによってエアの供給タイミングに合わせて移動部材を前後移動させる構造としてもよい。
次に、本発明の他の形態を説明する。但し、形態1と同じ構成部には同じ符号を付して重複する説明は省略する。
[形態2]
上記形態1では、1つの移動部材に複数の連絡経路を設けて出口を前側開口に対峙させるようにしているが、移動部材を複数設けて各移動部材に連絡経路を設けるようにしてもよい。
図2にその一例を示す。この主軸装置1Aでは、蓋5に、前後方向に延びる複数のシリンダ室35,35を同心円上に形成している。そして、各シリンダ室35に、後端にフランジ26を有してL字状の連絡経路30が形成される軸状の移動部材23A,23Aを前後移動可能に収容し、それぞれコイルバネ28によって移動部材23Aを後退位置に付勢している。
蓋5の前部には、前進した移動部材23Aの出口32を含む前端が突出する複数の横穴36,36が、径方向に形成されて、横穴36の径方向内側の開口が、主軸側経路16の前側開口18と対峙している。
以上の如く構成された主軸装置1Aにおいては、主軸4が回転して加工を行う際、各移動部材23Aは、コイルバネ28の付勢によって後退位置にあって、連絡経路30の出口32を主軸側経路16の前側開口18よりも後方に位置させている。
このとき、主軸4の内部でリークした切削液がテーパ部11と装着凹部12との間に浸入することがあっても、主軸側経路16の後側開口17から主軸側経路16を通り、ラビリンス6の前方に位置する前側開口18から主軸4の外部に排出される。よって、切削液が軸受3や主軸4の内部へ浸入することがなくなる。また、前側開口18から切削液が排出されても、各移動部材23Aが後退位置にあるため、切削液が横穴36に浸入することはあっても、連絡経路30の出口32から連絡経路30へ浸入することもない。
そして、工具ホルダ10の交換時には、中継出口21からシリンダ室35に吹き出されるエアの圧力によって、図2の右側に示すように、各移動部材23Aがコイルバネ28の付勢に抗して前進し、その前進位置で連絡経路30の出口32を横穴36内で前側開口18に対峙させる。
よって、エアは、中継入口31から連絡経路30を通った後、出口32から横穴36を通って前側開口18に入り、主軸側経路16を通って後側開口17から装着凹部12内に噴出される。エアブロー後、ハウジング側経路20へのエアの供給が停止されると、各移動部材23Aがコイルバネ28の付勢によって後退位置へ復帰し、図2の左側に示すように、連絡経路30の出口32を主軸側経路16の前側開口18よりも後方へ退避させる。
このように、上記形態2の主軸装置1Aにおいても、エア供給路を、主軸4に設けられ、後端が装着凹部12内に開口し、前端が、ラビリンス6よりも前方で主軸4の外周面に開口する主軸側経路16と、主軸ハウジング2に設けられ、エアの出口32がラビリンス6よりも前方で主軸ハウジング2の内周面に開口して主軸側経路16の前側開口18と対峙可能なハウジング側経路20と、を含んでなるものとしている。
この構成により、切削液が主軸4の内部でリークしても主軸4の構造部に入り込むこと無く外部に排出されるので、突然主軸4が損傷するような事態が起こることを防ぐことができる。よって、信頼性の高い工作機械が提供でき、安定した製品加工を継続させることができるようになる。
特にここでも、連絡経路30を、主軸ハウジング2の前部で、出口32を主軸側経路16の前側開口18と対峙させる前進位置と、出口32を前側開口18よりも後方へ退避させる後退位置とに前後移動可能に設けられた移動部材23Aに形成して、コイルバネ28と空気圧とを利用した駆動手段によって移動部材23Aを後退位置と前進位置とに移動させているので、前側開口18から切削液が排出されても、移動部材23Aが後退位置にあるため、切削液が連絡経路30の出口32から連絡経路30へ浸入することも防止できる。また、エアの供給時の空気圧を利用して移動部材23Aを前進位置へ容易に移動させることができる。
なお、形態2においても、移動部材の付勢部材として皿バネ等の他の弾性部材を採用することもできる。移動部材の形状も上記形態2に限定されない。1つの移動部材に複数の連絡経路を設けてもよい。
また、駆動手段は、付勢部材と空気圧とを利用する構造に限らず、移動部材駆動用のモータや、シリンダ等のアクチュエータを設けて、モータやアクチュエータによってエアの供給タイミングに合わせて移動部材を前後移動させる構造としてもよい。
[形態3]
形態1,2のような移動部材を設けずにハウジング側経路への切削液の浸入を防止することもできる。
図3にその一例を示す。この主軸装置1Bでは、図3の左側に示すように、ラビリンス6の前方で蓋5の前面に、前側開口18を含む主軸4の外周面を開放させる凹部40を形成し、その凹部40に、L字状の連絡経路30を有する固定部材41を、蓋5から前方へ張り出させる格好で固定して、出口32を主軸側経路16の前側開口18に対峙させている。そして、連絡経路30における出口32付近には、出口32からの切削液の浸入を防ぐための逆止弁42を設けている。また、主軸4では、図3の右側に示すように、固定部材41と対応しない位相にも、主軸側経路16を形成している。この主軸側経路16では、蓋5の前面よりも前方に前側開口18が位置することになる。
以上の如く構成された主軸装置1Bにおいては、主軸4が回転して加工を行う際、主軸4の内部でリークした切削液がテーパ部11と装着凹部12との間に浸入することがあっても、主軸側経路16の後側開口17から主軸側経路16を通り、ラビリンス6の前方に位置する前側開口18から主軸4の外部に排出される。よって、切削液が軸受3や主軸4の内部へ浸入することがなくなる。このとき、切削液が排出される前側開口18と出口32との位相が合うことがあっても、逆止弁42によって切削液が出口32から連絡経路30へ浸入することも防止される。
そして、工具ホルダ10の交換時には、主軸4において前側開口18を出口32に合わせる位相制御を行った後、ハウジング側経路20からエアを供給する。すると、エアは、中継出口21から凹部40内を通り、中継入口31から連絡経路30を通った後、逆止弁42を介して出口32から吹き出される。そのままエアは、前側開口18から主軸側経路16に入り、後側開口17から装着凹部12内に噴出される。
このように、上記形態3の主軸装置1Bにおいても、エア供給路を、主軸4に設けられ、後端が装着凹部12内に開口し、前端が、ラビリンス6よりも前方で主軸4の外周面に開口する主軸側経路16と、主軸ハウジング2に設けられ、エアの出口32がラビリンス6よりも前方で主軸ハウジング2の内周面に開口して主軸側経路16の前側開口18と対峙可能なハウジング側経路20と、を含んでなるものとしている。
この構成により、切削液が主軸4の内部でリークしても主軸4の構造部に入り込むこと無く外部に排出されるので、突然主軸4が損傷するような事態が起こることを防ぐことができる。よって、信頼性の高い工作機械が提供でき、安定した製品加工を継続させることができるようになる。
特にここでは、連絡経路30を、固定部材41によって主軸ハウジング2から前方に突出形成して、出口32を前側開口18と対峙可能としているので、ラビリンス6より前方での主軸側経路16へのエアの供給を簡単な構造で行うことができる。
また、連絡経路30における出口32側には、逆止弁42が設けられているので、切削液が出口32から連絡経路30へ浸入することを効果的に防止できる。
なお、形態3において、固定部材の構造は適宜変更可能である。逆止弁も省略可能である。
また、別体の固定部材を用いて連絡経路を突出形成する構造に限らず、蓋の前面へ一体に突出形成された凸部に連絡経路を形成しても差し支えない。
そして、各形態に共通して、主軸側経路及びハウジング側経路の数や形態は適宜変更可能である。
また、前側開口と出口とが多少ずれてもエアを主軸側へ供給できるように、主軸の外周面と移動部材又は固定部材の内周面とにおける前側開口と出口との開口面積を大きくしたり、当該外周面と内周面とに、前側開口と出口とを含んで周方向に連続する凹溝を形成して、凹溝同士を連通させたりしてもよい。
さらに、形態3の連絡経路の出口側の逆止弁は、形態1,2の移動部材にも採用できる。
加えて、密封部も、ラビリンスに限らず、オイルシール等の接触型のシール構造であっても差し支えない。
1,1A,1B・・主軸装置、2・・主軸ハウジング、3・・軸受、4・・主軸、5・・蓋、6・・ラビリンス、10・・工具ホルダ、11・・テーパ部、12・・装着凹部、15・・切削液供給路、16・・主軸側経路、17・・後側開口、18・・前側開口、20・・ハウジング側経路、21・・中継出口、22・・リング溝、23,23A・・移動部材、24・・短筒部、25・・円板部、28・・コイルバネ、30・・連絡経路、31・・中継入口、32・・出口、41・・固定部材、42・・逆止弁。

Claims (5)

  1. 前端部に工具の装着部を有する主軸と、
    軸受を介して前記主軸を回転可能に支持する主軸ハウジングと、
    前記軸受よりも前方で前記主軸と前記主軸ハウジングとの間を密封する密封部と、
    前記主軸を回転駆動させるモータと、
    前記装着部にエアを供給するためのエア供給路と、
    前記装着部を介して前記工具に切削液を供給するための切削液供給路と、を含む工作機械の主軸装置であって、
    前記エア供給路は、前記主軸に設けられ、後端が前記装着部内に開口し、前端が、前記密封部よりも前方で前記主軸の外周面に開口する主軸側経路と、
    前記主軸ハウジングに設けられ、エアの出口が前記密封部よりも前方で前記主軸ハウジングの内周面に開口して前記主軸側経路の前端側の開口と対峙可能なハウジング側経路と、を含んでなることを特徴とする工作機械の主軸装置。
  2. 前記出口を含む前記ハウジング側経路の一部は、前記主軸ハウジングの前部で、前記出口を前記主軸側経路の前端側の開口と対峙させる前進位置と、前記出口を前記前端側の開口よりも後方へ退避させる後退位置とに前後移動可能に設けられた移動部材に形成される一方、
    前記ハウジング側経路へのエアの供給前では、前記移動部材を前記後退位置に移動させ、前記ハウジング側経路へのエアの供給に伴い、前記移動部材を前記前進位置に移動させる駆動手段が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の工作機械の主軸装置。
  3. 前記駆動手段は、前記移動部材を前記後退位置に付勢する付勢部材と、前記ハウジング側経路へのエアの供給に伴って前記移動部材を前記付勢部材の付勢に抗して前記前進位置に移動させる空気圧とを含んでなることを特徴とする請求項2に記載の工作機械の主軸装置。
  4. 前記出口を含む前記ハウジング側経路の一部は、前記主軸ハウジングから前方に突出形成されて、前記出口を前記前端側の開口と対峙可能としていることを特徴とする請求項1に記載の工作機械の主軸装置。
  5. 前記ハウジング側経路における前記出口側には、逆止弁が設けられていることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の工作機械の主軸装置。
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