JP2021092334A - 真空炉 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の処理室におけるワークの温度を途切れることなく実測できる真空炉を提供する。【解決手段】ワーク1を処理するための第1の処理室10と、減圧環境で上記ワーク1を処理することができる気密性能を有する第2の処理室20と、上記第1の処理室10と上記第2の処理室20の間に設けられて上記第2の処理室20と同様の気密性能を有する中間スペース30と、上記中間スペース30を通過して上記第1の処理室10と上記第2の処理室20にそれぞれ到達可能で、処理の段階に応じて上記第1の処理室10または上記第2の処理室20に存在させる上記ワーク1を測温することができる測温線40と、上記第1の処理室10と上記中間スペース30を気密状に隔てることができる第1の気密扉15と、上記中間スペース30と上記第2の処理室20を気密状に隔てることができる第2の気密扉25とを備えた。【選択図】図1

Description

本発明は、炉内に搬入したワークを複数の処理室で熱処理する真空炉に関するものである。
炉内に搬入したワークを複数の処理室で熱処理する熱処理炉が普及している。上記複数の処理室には、たとえば加熱室や油槽室があげられる。この場合、上記加熱室で加熱したワークを上記油槽室に移動し、油槽に浸漬して急冷して焼入れを行うことが行われる。
このような複数の処理室を有する熱処理炉において、ワークの温度を実測しながら熱処理を行う技術に関する先行文献として、出願人は下にあげた特許文献1〜2を把握している。
特許第3836291号公報 特開2018−91658号公報
特許文献1は、炉内に搬入した被処理物を複数の位置に移送して熱処理する際に、被処理物の実際の温度をリアルタイムに検出しようとした箱形熱処理炉に関するものであり、つぎの記載がある。
[0006]
[課題を解決するための手段]
前記目的を達成するためのこの発明の箱形熱処理炉は、炉内に搬入した被処理物を複数位置に移送して熱処理する箱形熱処理炉であって、先端側を炉内に導入しているとともに、先端部を被処理物に取り付ける測温用のシース線と、炉内において前記シース線の途中部を保持した状態で、被処理物の移送位置に応じて当該シース線を引き回して被処理物に追随させるシース線保持装置とを備えることを特徴としている(請求項1)。
このように構成された箱形熱処理炉によれば、測温用のシース線の先端部を被処理物に取り付け、途中部をシース線保持装置によって保持した状態で、被処理物の移送位置に応じて前記シース線を引き回して被処理物に追随させることができる。このため、シース線が弛み過ぎたり張り過ぎたりするのを防止することができる。
特許文献2は、熱処理炉などの筐体の内部に配置されているワークの温度を測定するためのワーク温度測定装置とそれを備えた熱処理炉に関するものであり、つぎの記載がある。
[0026]
本開示の発明は特に、トレイ12に導通プレート18を設け、昇降エレベータ14に導通ロッド20を設けている。導通プレート18と導通ロッド20を接触させて導通させることで、導通プレート18に接続された熱電対22と、導通ロッド20に接続された温度測定器24とを電気的に接続するものである。このような構成により、ワークWが中継ゾーン6にある時あるいは中継ゾーン6から下方又は上方へ移動するときでも、導通プレート18と導通ロッド20の接触を確保して導通させることで、熱処理炉2内に配置されているワークWの温度を温度測定器24によりリアルタイムで測定可能としている。
[0027]
上述した熱処理炉2内のワークWの温度を測定するための「ワーク温度測定装置」は、導通プレート18、導通ロッド20、熱電対22、温度測定器24および補償導線26により構成される。
上記特許文献1に開示された技術は、測温用のシース線の先端部を被処理物に取り付け、被処理物の移送位置に応じて測温用のシース線を引き回して被処理物の測温を行うものである。
しかしながら、上記特許文献1は、熱処理炉および内部の移送位置が密閉構造になっていない。したがって、真空環境下で熱処理を行う真空炉に適用することができない。
上記特許文献2に開示された技術は、導通プレート18と導通ロッド20を接触させて導通させることで、導通プレート18に接続された熱電対22と、導通ロッド20に接続された温度測定器24とを電気的に接続する。
したがって、昇降エレベーターからワークWが離れる加熱室4では、導通プレート18と導通ロッド20の導通が切断され、測温することができない。また、真空環境下で熱処理を行う真空炉への適用は考慮されていない。
本発明は、上記課題を解決するため、つぎの目的をもってなされたものである。
炉内に搬入したワークを複数の処理室で熱処理する真空炉において、上記複数の処理室におけるワークの温度を途切れることなく実測できる真空炉を提供する。
請求項1記載の真空炉は、上記目的を達成するため、つぎの構成を採用した。
ワークを処理するための第1の処理室と、
減圧環境で上記ワークを処理することができる気密性能を有する第2の処理室と、
上記第1の処理室と上記第2の処理室の間に設けられて上記第2の処理室と同様の気密性能を有する中間スペースと、
上記中間スペースを通過して上記第1の処理室と上記第2の処理室にそれぞれ到達可能で、処理の段階に応じて上記第1の処理室または上記第2の処理室に存在させる上記ワークを測温することができる測温線と、
上記第1の処理室と上記中間スペースを気密状に隔てることができる第1の気密扉と、
上記中間スペースと上記第2の処理室を気密状に隔てることができる第2の気密扉とを備えた。
請求項2記載の真空炉は、上記請求項1記載の構成に加え、つぎの構成を採用した。
上記第1の処理室は冷却液槽を備えており、
上記測温線が上記冷却液槽に到達可能で、上記冷却液槽に存在させる上記ワークを測温しうるように構成されている。
請求項3記載の真空炉は、上記請求項1または2記載の構成に加え、つぎの構成を採用した。
処理の段階に応じて上記第1の処理室と上記第2の処理室の間を移動する上記ワークに対し、上記測温線を追従させるための追従手段をさらに備えた。
請求項4記載の真空炉は、上記請求項3記載の構成に加え、つぎの構成を採用した。
処理の段階に応じて上記ワークを存在させる処理室の気密を維持しながら、途切れることなく上記ワークを測温しうるように構成されている。
請求項1記載の真空炉は、第1の処理室、第2の処理室、中間スペース、測温線、第1の気密扉、第2の気密扉を備えている。上記第1の処理室は、ワークを処理するためのものである。上記第2の処理室は、減圧環境で上記ワークを処理することができる気密性能を有する。上記中間スペースは、上記第1の処理室と上記第2の処理室の間に設けられ、上記第2の処理室と同様の気密性能を有する。上記測温線は、上記中間スペースを通過して上記第1の処理室と上記第2の処理室にそれぞれ到達可能である。上記測温線は、処理の段階に応じて上記第1の処理室または上記第2の処理室に存在させる上記ワークを測温する。上記第1の気密扉は、上記第1の処理室と上記中間スペースを気密状に隔てることができる。上記第2の気密扉は、上記中間スペースと上記第2の処理室を気密状に隔てることができる。
第1の処理室にワークが存在するときは、上記中間スペースを通過して第1の処理室に到達させた測温線により、上記ワークを測温する。第2の処理室にワークが存在するときは、上記中間スペースを通過して第2の処理室に到達させた測温線により、上記ワークを測温する。このような測温動作において、上記第2の処理室を減圧環境にした場合、第1の処理室に存在するワークを測温するときは、上記第1の気密扉を開けて上記第1の処理室と上記中間スペースとを連通させるとともに、上記第2の気密扉を閉じて上記中間スペースと上記第2の処理室を気密状に隔てる。これにより、第2の処理室を減圧状態に保ったままで、第1の処理室に存在するワークを測温することができる。第2の処理室に存在するワークを測温するときは、上記第2の気密扉を開けて上記第2の処理室と上記中間スペースとを連通させるとともに、上記第1の気密扉を閉じて上記中間スペースと上記第1の処理室を気密状に隔てる。これにより、第2の処理室と中間スペースを減圧状態に保ったままで、第2の処理室に存在するワークを測温することができる。
このように、炉内に搬入したワークを複数の処理室で熱処理する真空炉において、上記複数の処理室におけるワークの温度を実測できる。
請求項2記載の真空炉は、上記第1の処理室は冷却液槽を備えている。上記測温線が、上記冷却液槽に到達可能である。上記冷却液に存在させる上記ワークを測温しうるように構成される。
上述したように、上記第1の気密扉を開けて上記第1の処理室と上記中間スペースとを連通させるとともに、上記第2の気密扉を閉じて上記中間スペースと上記第2の処理室を気密状に隔てる。さらに、測温線を冷却液槽まで到達させて冷却液槽に存在させる上記ワークを測温する。これにより、第2の処理室を減圧状態に保ったままで、冷却液槽に存在するワークを測温することができる。
請求項3記載の真空炉は、処理の段階に応じて上記第1の処理室と上記第2の処理室の間を移動する上記ワークに対し、上記測温線を追従させるための追従手段をさらに備える。
上記第1の処理室と上記第2の処理室の間を移動する上記ワークに測温線が追従するため、第2の処理室を減圧状態に保ったままで、第1の処理室または第2の処理室に存在するワークを測温できる。
請求項4記載の真空炉は、処理の段階に応じて上記ワークを存在させる処理室の気密を維持しながら、途切れることなく上記ワークを測温しうるように構成されている。
このため、処理の段階に応じて途切れることなくワークを測温し、モニターできる。


本発明の真空炉の実施形態の全体構成を説明する図である。 上記真空炉の使用状態を説明する図である。 上記真空炉の使用状態を説明する図である。 上記真空炉の使用状態を説明する図である。
図1〜図4は本発明の真空炉の実施形態を説明する図である。
〔全体構成〕
図1は、本実施形態の全体構成を説明する図である。
この真空炉は、ワーク1を熱処理する第1の処理室10と第2の処理室20を備えている。
〔第1の処理室10〕
上記第1の処理室10は、ワーク1の装入と搬出を行うための外開口11Aと外扉11を有している。この例では、上記第1の処理室10は冷却液槽12を備えている。つまり、上記外扉11が設けられた第1の処理室10の下部空間に、焼入用の冷却液が貯留された冷却液槽12が設けられている。上記第1の処理室10には、ワーク1を載置した状態で、上記第1の処理室10と上記冷却液槽12のあいだで昇降する昇降台13が設けられている。上記冷却液としては、たとえば油、水、エマルジョン等を使用することができる。
上記第1の処理室10は、減圧環境で上記ワーク1を処理することができる気密性能を有する。したがって、上記外扉11は気密扉として機能するものであり、減圧状態になった第1の処理室10の気密を確保するため、外開口11Aの外側に配置されている。上記第1の処理室10には、上記第1の処理室10内の気体を吸引する第1真空ポンプ9が連通している。
〔第2の処理室20〕
上記第2の処理室20は、減圧環境で上記ワーク1を処理することができる気密性能を有する。上記第2の処理室20には、上記第2の処理室20内の気体を吸引する第2真空ポンプ21が連通している。第2の処理室20は、内部に装入されたワーク1を載置するためのワーク台22を備えている。第2の処理室20の壁面近傍には、上記ワーク台22に載置されたワーク1を取り囲む断熱壁23が設けられている。上記第2の処理室20のワーク台22周辺の空間は、図示しないヒータにより加熱される。
上記断熱壁23には、後述する第2開口24Aに対応する部分に第3開口23Aが設けられている。上記第3開口23Aには、断熱扉35が設けられている。上記断熱扉35は、第1の処理室10と上記第2の処理室20の間でワーク1を移動させる際に開閉され、上記第3開口23Aにワーク1を通過させる。この例では、上記断熱扉35は上下にスライドして開閉するものであり、下にスライドして開いた断熱扉35が一時的に収まる第3戸袋空間35Aが設けられている。
〔中間スペース30〕
上記第1の処理室10と上記第2の処理室20の間には中間スペース30が設けられている。上記第1の処理室10と上記中間スペース30の間には第1隔壁14が存在し、上記中間スペース30と第2の処理室20の間には第2隔壁24が存在する。上記第1隔壁14と第2隔壁24には、第1の処理室10と上記第2の処理室20の間でワーク1を移動させるための第1開口14Aと第2開口24Aがそれぞれ設けられている。したがって、第1の処理室10と上記第2の処理室20の間でワーク1を移動させるときは、いちど中間スペース30を通過することになる。
〔気密扉〕
上記第1の処理室10と上記中間スペース30を気密状に隔てることができる第1の気密扉15が、上記第1開口14Aに設けられている。上記第1の気密扉15は、減圧状態になった中間スペース30の気密を確保するため、第1開口14Aの第1の処理室10側に配置されている。この例では、上記第1の気密扉15は上下にスライドして開閉するものであり、下にスライドして開いた第1の気密扉15が一時的に収まる第1戸袋空間15Aが設けられている。
上記中間スペース30と上記第2の処理室20を気密状に隔てることができる第2の気密扉25が、上記第2開口24Aに設けられている。上記第2の気密扉25は、減圧状態になった第2の処理室20の気密を確保するため、第2開口24Aの中間スペース30側に配置されている。この例では、上記第2の気密扉25は上下にスライドして開閉するものである。上記中間スペース30の下部空間は、下にスライドして開いた第2の気密扉25が一時的に収まる第2戸袋空間25Aとして機能する。
これにより、上記中間スペース30は、上記第2の処理室20と同様の気密性能を有する。つまり、上記第2の気密扉25を閉じた状態で上記第2真空ポンプ21を稼働すると、第2の処理室20内が減圧される。上記第2の気密扉25を開けて第1の気密扉15を閉じた状態で第2真空ポンプ21を稼働すると、第2の処理室20内と中間スペース30内が減圧される。
〔測温線〕
本実施形態は、ワーク1の温度を実測する測温線40を有している。上記測温線40としては、たとえばシース熱電対を用いることができる。上記測温線40の先端をワーク1に接触させることにより、ワーク1の温度をリアルタイムに計測できる。上記測温線40の根元は、図示しない計測機に接続される。
上記測温線40は、上記中間スペース30を通過して上記第1の処理室10と上記第2の処理室20にそれぞれ到達可能である。つまり、上記中間スペース30から第1開口14Aを通過してその先端が第1の処理室10に到達する。また、上記中間スペース30から第2開口24Aを通過してその先端が第2の処理室20に到達する。したがって、処理の段階に応じて上記第1の処理室10または上記第2の処理室20に存在させる上記ワーク1を直接的に測温することができる。また、上記測温線40は、上記冷却液槽12にも到達可能である。したがって、上記冷却液槽12に存在させる上記ワーク1を直接的に測温することができる。
〔追従手段〕
本実施形態は、処理の段階に応じて上記第1の処理室10と上記第2の処理室20の間を移動し、また冷却液槽12に浸漬される上記ワーク1に対し、上記測温線40を追従させるための追従手段50を備えている。
上記追従手段50は、上記中間スペース30を通過して上記第1の処理室10、第2の処理室20、冷却液槽12にそれぞれ測温線40を到達させるため、上記測温線40の繰り出しと繰り入れを行う。この例では、上記追従手段50は、移動リール51A,51Bと、リールケース52とを含んで構成されている。この例では、2個の移動リール51A,51Bに対して測温線40が互い違いに掛けられている。上記測温線40の先端側は、中間スペース30の壁面に形成された挿通孔53を挿通して中間スペース30内を通過させる。上記測温線40の根元側は、リールケース52に設けられたシール穴54を通り、上述したように、図示しない計測機に接続される。上記シール穴54はシール部材によって気密性を保持しながら測温線40を挿通させる。これにより、上記リールケース52内は、上記中間スペース30と同様の気密性能を有している。
上記測温線40を繰り出したときは、上記2個の移動リール51A,51B間の距離が狭くなり、反対に、上記測温線40を繰り入れたときは、上記2個の移動リール51A,51B間の距離が広くなる。これにより、上記第1の処理室10、第2の処理室20、冷却液槽12を移動する上記ワーク1に測温線40を追従させる。このとき、上記測温線40の繰り出しと繰り入れを行うため、測温線40が余って弛んでしまったり、足りなくなってワーク1を所定の場所まで移動できなかったりすることがない。
〔動作〕
図2〜図4は、上記真空炉の使用状態を説明する図である。
図2(A)は、ワーク1を炉内に装入する前の状態である。外扉11と第1の気密扉15が開き、第2の気密扉25と断熱扉35が閉じている。ワーク1は外扉11より外にあって、そのワーク1に測温線40の先端が固定されている。つまり測温線40は、中間スペース30および第1の処理室10内を通過して先端が外開口11Aの外側に至るまで繰り出されている。
図2(B)は、ワーク1を第1の処理室10内に装入した状態である。外扉11は閉じ、第1の気密扉15が開き、第2の気密扉25と断熱扉35は閉じている。ワーク1は昇降台13上に載置されている。測温線40は、中間スペース30を通過して先端が第1の処理室10内に至るまで繰り入れられる。この状態で、第1真空ポンプ9を稼働し、第1の処理室10と中間スペース30内を減圧する。また、第2真空ポンプ21を稼働し、第2の処理室20内を減圧する。このとき、第1の処理室10内と第2の処理室20内の圧力は均等に保つ。こうすることにより、第1の気密扉15と第2の気密扉25をスムーズに開閉できる。
図2(C)は、ワーク1を第1の処理室10から第2の処理室20に移動した状態である。外扉11は閉じ、第1の気密扉15、第2の気密扉25および断熱扉35が開いている。ワーク1はワーク台22上に載置される。測温線40は、中間スペース30を通過して先端が第2の処理室20内に至るまで追従する。
なお、ワーク1を炉内で移動させるための手段は図示していない。たとえば、上記ワーク台22に、第1の処理室10に向かって延びるフォークを内蔵する等の手段を利用することができる。
図3(A)は、第2の処理室20内でワーク1を加熱する状態である。外扉11および第1の気密扉15が閉じ、第2の気密扉25が開き、断熱扉35は閉じている。測温線40は、中間スペース30を通過して先端が第2の処理室20内に至っている。このとき上記測温線40は、閉じた断熱扉35の隙間を通過している。第2真空ポンプ21の稼働を続け、第2の処理室20内を減圧した状態でワーク1を加熱する。第1の処理室10には図示しないガス導入路より窒素ガスを導入し、第2の処理室20とのあいだに差圧をつける。
図3(B)は、ワーク1を第2の処理室20から第1の処理室10に移動した状態である。外扉11は閉じ、第1の気密扉15、第2の気密扉25および断熱扉35が開いている。第1の気密扉15と第2の気密扉25を開閉するまえに、第1真空ポンプ9と第2真空ポンプ21の稼働により第1の処理室10内と第2の処理室20内の圧力を均等にそろえておく。ワーク1は昇降台13上に載置されている。測温線40は、中間スペース30を通過して先端が第1の処理室10内に至るように追従する。
図3(C)は、ワーク1を冷却液槽12に浸漬した状態である。外扉11は閉じ、第1の気密扉15が開き、第2の気密扉25および断熱扉35が閉じている。昇降台13が第1の処理室10から冷却液槽12まで降下している。測温線40は、中間スペース30と第1の処理室10を通過して先端が冷却液槽12に至るまで繰り出されている。
図4(A)は、ワーク1を冷却液槽12から第1の処理室10に引き上げた状態である。外扉11は閉じ、第1の気密扉15が開き、第2の気密扉25および断熱扉35が閉じている。ワーク1は昇降台13上に載置されている。測温線40は、中間スペース30を通過して先端が第1の処理室10内に至るように繰り下げられている。
図4(B)は、ワーク1を炉外に搬出した状態である。外扉11と第1の気密扉15が開き、第2の気密扉25と断熱扉35が閉じている。測温線40は、中間スペース30および第1の処理室10内を通過して先端が外開口11Aの外側に至るまで繰り出されている。
〔本実施形態の効果〕
上記構成をとることにより、本実施形態の真空炉は、下記の作用効果を奏する。
本実施形態は、第1の処理室10、第2の処理室20、中間スペース30、測温線40、第1の気密扉15、第2の気密扉25を備えている。上記第1の処理室10は、ワーク1を処理するためのものである。上記第2の処理室20は、減圧環境で上記ワーク1を処理することができる気密性能を有する。上記中間スペース30は、上記第1の処理室10と上記第2の処理室20の間に設けられ、上記第2の処理室20と同様の気密性能を有する。上記測温線40は、上記中間スペース30を通過して上記第1の処理室10と上記第2の処理室20にそれぞれ到達可能である。上記測温線40は、処理の段階に応じて上記第1の処理室10または上記第2の処理室20に存在させる上記ワーク1を測温する。上記第1の気密扉15は、上記第1の処理室10と上記中間スペース30を気密状に隔てることができる。上記第2の気密扉25は、上記中間スペース30と上記第2の処理室20を気密状に隔てることができる。
第1の処理室10にワーク1が存在するときは、上記中間スペース30を通過して第1の処理室10に到達させた測温線40により、上記ワーク1を測温する。第2の処理室20にワーク1が存在するときは、上記中間スペース30を通過して第2の処理室20に到達させた測温線40により、上記ワーク1を測温する。このような測温動作において、上記第2の処理室20を減圧環境にした場合、第1の処理室10に存在するワーク1を測温するときは、上記第1の気密扉15を開けて上記第1の処理室10と上記中間スペース30とを連通させるとともに、上記第2の気密扉25を閉じて上記中間スペース30と上記第2の処理室20を気密状に隔てる。これにより、第2の処理室20を減圧状態に保ったままで、第1の処理室10に存在するワーク1を測温することができる。第2の処理室20に存在するワーク1を測温するときは、上記第2の気密扉25を開けて上記第2の処理室20と上記中間スペース30とを連通させるとともに、上記第1の気密扉15を閉じて上記中間スペース30と上記第1の処理室10を気密状に隔てる。これにより、第2の処理室20と中間スペース30を減圧状態に保ったままで、第2の処理室20に存在するワーク1を測温することができる。
このように、炉内に搬入したワーク1を複数の処理室10,20で熱処理する真空炉において、上記複数の処理室10,20におけるワーク1の温度を実測できる。
本実施形態は、上記第1の処理室10は冷却液槽12を備えている。上記測温線40が、上記冷却液槽12に到達可能である。上記冷却液槽12に存在させる上記ワーク1を測温しうるように構成される。
上述したように、上記第1の気密扉15を開けて上記第1の処理室10と上記中間スペース30とを連通させるとともに、上記第2の気密扉25を閉じて上記中間スペース30と上記第2の処理室20を気密状に隔てる。さらに、測温線40を冷却液槽12まで到達させて冷却液槽12に存在させる上記ワーク1を測温する。これにより、第2の処理室20を減圧状態に保ったままで、冷却液槽12に存在するワーク1を測温することができる。
本実施形態は、処理の段階に応じて上記第1の処理室10と上記第2の処理室20の間を移動する上記ワーク1に対し、上記測温線40を追従させるための追従手段50をさらに備える。
上記第1の処理室10と上記第2の処理室20の間を移動する上記ワーク1に測温線40が追従するため、第2の処理室20を減圧状態に保ったままで、第1の処理室10または第2の処理室20に存在するワーク1を測温できる。
本実施形態は、処理の段階に応じて上記ワーク1を存在させる処理室10,20の気密を維持しながら、途切れることなく上記ワーク1を測温しうるように構成されている。
このため、処理の段階に応じて途切れることなくワーク1を測温し、モニターできる。
〔変形例〕
以上は本発明の特に好ましい実施形態について説明したが、本発明は示した実施形態に限定する趣旨ではなく、各種の態様に変形して実施することができ、本発明は各種の変形例を包含する趣旨である。
1:ワーク
9:第1真空ポンプ
10:第1の処理室
11:外扉
11A:外開口
12:冷却液槽
13:昇降台
14:第1隔壁
14A:第1開口
15:第1の気密扉
15A:第1戸袋空間
20:第2の処理室
21:第2真空ポンプ
22:ワーク台
23:断熱壁
23A:第3開口
24:第2隔壁
24A:第2開口
25:第2の気密扉
25A:第2戸袋空間
30:中間スペース
35:断熱扉
35A:第3戸袋空間
40:測温線
50:追従手段
51A:移動リール
51B:移動リール
52:リールケース
53:挿通孔
54:シール穴

Claims (4)

  1. ワークを処理するための第1の処理室と、
    減圧環境で上記ワークを処理することができる気密性能を有する第2の処理室と、
    上記第1の処理室と上記第2の処理室の間に設けられて上記第2の処理室と同様の気密性能を有する中間スペースと、
    上記中間スペースを通過して上記第1の処理室と上記第2の処理室にそれぞれ到達可能で、処理の段階に応じて上記第1の処理室または上記第2の処理室に存在させる上記ワークを測温することができる測温線と、
    上記第1の処理室と上記中間スペースを気密状に隔てることができる第1の気密扉と、
    上記中間スペースと上記第2の処理室を気密状に隔てることができる第2の気密扉とを備えた
    ことを特徴とする真空炉。
  2. 上記第1の処理室は冷却液槽を備えており、
    上記測温線が上記冷却液槽に到達可能で、上記冷却液槽に存在させる上記ワークを測温しうるように構成されている
    請求項1記載の真空炉。
  3. 処理の段階に応じて上記第1の処理室と上記第2の処理室の間を移動する上記ワークに対し、上記測温線を追従させるための追従手段をさらに備えた
    請求項1または2記載の真空炉。
  4. 処理の段階に応じて上記ワークを存在させる処理室の気密を維持しながら、途切れることなく上記ワークを測温しうるように構成されている
    請求項3記載の真空炉。
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