JP2021092216A - 計測装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の測定ポイントがある場合に全ての測定ポイントで正確に測定する。【解決手段】本開示の計測装置1は、内燃機関の排気ガスに含まれる複数の特定成分の量を計測する計測装置1であって、検出情報取得部と、車両情報取得部と、情報演算部と、を備え、吸入空気量は一つの吸気測定ポイントで測定されたものであり、センサは複数の排気測定ポイントに複数設けられており、吸気測定ポイントで測定された吸入空気が排気測定ポイントに到達するまでの時間をディレイ時間としたときに、複数の排気測定ポイントに対応した複数の異なるディレイ時間があらかじめ設定された複数の時間から選択可能とされており、情報演算部は、一の排気測定ポイントに対応する一のディレイ時間分だけ過去に測定された吸入空気量である一の吸入空気量を記憶し、一の排気測定ポイントで取得された特定成分の濃度に関する一の濃度検出情報と一の吸入空気量とに基づいて単位時間検出情報を演算する構成とした。【選択図】図4

Description

本開示は、計測装置に関する。
従来、排気ガス中に含まれるNO濃度を測定するための計測装置として、例えば特開2018−71993号公報に記載の計測装置が知られている。NO濃度を算出するには、単位体積当たりの排出濃度と単位時間当たりの体積流量とが必要である。このうち単位体積当たりの排出濃度については、計測装置に備えられるNOセンサを用いて直接的に計測される。一方、単位時間当たりの体積流量については、車両に搭載されたマスエアフローセンサ(以下「MAF」という)が測定した吸入空気量の信号(以下「MAF信号」という)から取得している。
実際にMAF測定が行われた空気が排気ガスの測定ポイントに到達するまでには所定の時間がかかるため、MAF信号の時間軸と排気ガス信号の時間軸を同期するために補正が必要となる。例えばMAF信号の時間軸と排気ガス信号の時間軸とのずれをディレイ時間として補正する場合、NO濃度測定に用いるMAF信号は排気ガス信号取得時からディレイ時間だけ過去のMAF信号を用いることになる。
特開2018−71993号公報
排気ガスの測定ポイントは必ずしも一つであるとは限らず、複数の測定ポイントに対応した複数のディレイ時間が必要となる場合がある。また、車種によってもディレイ時間はそれぞれ異なっている。しかしながら、上記の計測装置ではディレイ時間を一つしか設定できなかったため、複数の測定ポイントがある場合に全ての測定ポイントで正確に測定することができず、車種毎に柔軟に対応することができなかった。
本開示の計測装置は、内燃機関の排気ガスに含まれる特定成分の量を計測する計測装置であって、前記排気ガスに晒されるセンサを用いて検出された検出情報を取得する検出情報取得部であって、前記検出情報として、前記特定成分の濃度に関する濃度検出情報を取得する検出情報取得部と、単位時間当たりに吸入される空気の量である吸入空気量を含む車両情報を取得する車両情報取得部と、単位時間当たりに排出される前記排気ガスに含まれる前記特定成分の量を表す単位時間検出情報を演算する情報演算部と、を備え、前記吸入空気量は一つの吸気測定ポイントで測定されたものであり、前記センサは複数の排気測定ポイントに複数設けられており、前記吸気測定ポイントで測定された吸入空気が前記排気測定ポイントに到達するまでの時間をディレイ時間としたときに、前記複数の排気測定ポイントに対応した複数の異なる前記ディレイ時間があらかじめ設定された複数の時間から選択可能とされており、前記情報演算部は、一の前記排気測定ポイントに対応する一の前記ディレイ時間分だけ過去に測定された前記吸入空気量である一の前記吸入空気量を記憶し、一の前記排気測定ポイントで取得された前記特定成分の濃度に関する一の濃度検出情報と一の前記吸入空気量とに基づいて前記単位時間検出情報を演算する、計測装置である。
本開示によれば、複数の測定ポイントがある場合に全ての測定ポイントで正確に測定できる。
図1は、計測装置の斜視図である。 図2は、計測モジュールとセンサの斜視図である。 図3は、メインユニットにおける開口部の各スロットと各計測モジュールとの関係を示す説明図である。 図4は、各PMモジュール、および各ガス計測モジュールのディレイ時間を表す説明図である。 図5は、メインユニットと計測モジュールの構成を示すブロック図である。 図6は、情報演算処理の処理内容を表すフローチャートである。
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。
(1)本開示の計測装置は、内燃機関の排気ガスに含まれる特定成分の量を計測する計測装置であって、前記排気ガスに晒されるセンサを用いて検出された検出情報を取得する検出情報取得部であって、前記検出情報として、前記特定成分の濃度に関する濃度検出情報を取得する検出情報取得部と、単位時間当たりに吸入される空気の量である吸入空気量を含む車両情報を取得する車両情報取得部と、単位時間当たりに排出される前記排気ガスに含まれる前記特定成分の量を表す単位時間検出情報を演算する情報演算部と、を備え、前記吸入空気量は一つの吸気測定ポイントで測定されたものであり、前記センサは複数の排気測定ポイントに複数設けられており、前記吸気測定ポイントで測定された吸入空気が前記排気測定ポイントに到達するまでの時間をディレイ時間としたときに、前記複数の排気測定ポイントに対応した複数の異なる前記ディレイ時間があらかじめ設定された複数の時間から選択可能とされており、前記情報演算部は、一の前記排気測定ポイントに対応する一の前記ディレイ時間分だけ過去に測定された前記吸入空気量である一の前記吸入空気量を記憶し、一の前記排気測定ポイントで取得された前記特定成分の濃度に関する一の濃度検出情報と一の前記吸入空気量とに基づいて前記単位時間検出情報を演算する、計測装置である。
複数の排気測定ポイントがある場合に、各センサによって各濃度検出情報が取得される。複数の排気測定ポイントに対応した複数の異なるディレイ時間が選択可能とされているため、排気測定ポイント毎に最適のディレイ時間をそれぞれ選択できる。情報演算部では、一の排気測定ポイントで取得された一の濃度検出情報と一の吸入空気量とに基づいて単位時間検出情報を演算できるため、全ての排気測定ポイントにおいて単位時間検出情報を正確に測定できる。また、車種毎に最適のディレイ時間をそれぞれ選択できるため、車種毎に柔軟に対応することができる。
(2)前記情報演算部は、一の前記吸入空気量に基づいて単位時間当たりの前記吸入空気の体積である一の単位時間体積情報を演算し、一の前記濃度検出情報と前記一の単位時間体積情報とに基づいて一の前記単位時間検出情報を算出することが好ましい。
計測装置に備えられた情報演算部によって一の単位時間体積情報の演算を行うことができる。したがって、一の吸入空気量の情報を計測装置とは別の外部装置に送って演算を行う必要がなく、一の単位時間体積情報の演算を速く行うことができる。
(3)前記車両情報は車両の移動速度を含み、前記情報演算部は、一の前記単位時間検出情報と前記車両の移動速度とに基づいて単位距離当たりに排出される前記排気ガスに含まれる前記特定成分の量である一の単位距離検出情報を演算することが好ましい。
情報演算部によって一の単位時間検出情報を演算できるのみならず、一の単位距離検出情報も演算できる。
(4)前記特定成分は微粒子であり、前記センサは微粒子センサであり、
前記単位時間検出情報は、単位時間当たりに排出される前記排気ガスに含まれる前記微粒子の量を表す検出情報であることが好ましい。
微粒子センサを用いて検出された検出情報から微粒子の量を算出できる。
(5)前記特定成分はガス成分であり、前記センサはガスセンサであり、前記単位時間検出情報は、単位時間当たりに排出される前記排気ガスに含まれる前記ガス成分の質量を表す検出情報であることが好ましい。
ガスセンサを用いて検出された検出情報からガス成分の質量を算出できる。
[本開示の実施形態の詳細]
本開示の計測装置1の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本開示はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
<計測装置の全体構成>
本開示の計測装置1は、車両用内燃機関(例えば、ディーゼルエンジン)の排気ガスに含まれる複数の特定成分におけるそれぞれの濃度を取得する機能と、車両における単位時間当たりに吸入される空気の量である吸入空気量を取得する機能と、車両の走行距離(例えば車両速度)に関する情報を取得する機能と、を有する。
計測装置1は、車両用内燃機関の排気ガスに含まれる複数の特定成分におけるそれぞれの濃度を検知する濃度検知装置として利用できる。特定成分とは、例えば微粒子や複数のガス成分などである。ガス成分とは、例えば窒素酸化物(NO)や一酸化炭素(CO)や酸素(O)などである。
図1に示すように、計測装置1は、1台のメインユニット3と、2台のPM(Particulate Matter)モジュール5a,5bと、3台のGM(Gas Measurement)モジュール5c,5d,5eと、を備える。3台のGMモジュール5c,5d,5eは、最小単位の計測モジュールである。2台のPMモジュール5a,5bの一方は、最小単位の計測モジュール3台分の幅寸法を有する第1PMモジュール5aとされ、2台のPMモジュール5a,5bの他方は、最小単位の計測モジュール2台分の幅寸法を有する第2PMモジュール5bとされている。
なお、図1では、5台のモジュール5a−5eが装着される例を挙げているが、このメインユニット3は、8台までの計測モジュールを装着できるように構成されている。以下においては、各モジュール5a−5eを計測モジュール5と総称する場合がある。
以下、各構成について、詳細に説明する。
メインユニット3は、筐体7と、取手9と、を備える。
筐体7は、直方体(例えば、高さ270mm×幅340mm×奥行280mm)の箱形状に形成されている。筐体7の内部に、メインユニット3の構成要素と計測モジュール5が収容される。
筐体7の直方体を構成する6面のうちの正面には、矩形状の開口部11が形成されている。この開口部11から計測モジュール5を挿入することにより、計測モジュール5が筐体7の内部に着脱可能に収納される。
なお、開口部11のうち、各最小計測モジュールが収容される各部分(各領域)が各スロット12であり、ここでは8台分の最小計測モジュールを収容可能なように8台分のスロット12が設けられている。つまり、8箇所のスロット12が一体となって開口部11が構成されている。
取手9は、筐体7の直方体を構成する6面のうちの上面に取り付けられている。メインユニット3の使用者は、取手9を把持することにより、メインユニット3を持ち運ぶことができる。
複数の計測モジュール5のうち各PMモジュール5a,5bは、微粒子センサ(図4の各PMセンサ25a,25bを参照)を用いて、車両用内燃機関の排気ガス中に含まれる粒子状物質(以下、微粒子ともいう)の質量および数量を計測する装置である。複数の計測モジュール5のうちGMモジュール5cは、ガスセンサ(図4のNOセンサ25cを参照)を用いて、排気ガス中に含まれる窒素酸化物(NO)の質量を計測する装置である。複数の計測モジュール5のうちGMモジュール5dは、ガスセンサ(図4のCOセンサ25dを参照)を用いて、排気ガス中に含まれる一酸化炭素(CO)の質量を計測する装置である。複数の計測モジュール5のうちGMモジュール5eは、ガスセンサ(図4の酸素センサ25eを参照)を用いて、排気ガスの酸素(O)の質量を計測する装置である。なお、計測モジュール5は、各種の測定対象の状態(例えば、排気ガス中に含まれるアンモニアの濃度、排気ガスの温度など)を計測する装置としてもよい。
<計測モジュール>
次に、計測モジュール5の構成について図1から図3を参照しながら説明する。
計測モジュール5は、ケース13、取付板15、案内レール17、ユニット接続コネクタ19、センサ接続コネクタ21を備える。
ケース13は、直方体の箱形状に形成されている。ケース13の内部に、計測モジュール5の構成要素が収容される。
ケース13の高さHcと奥行Dcは、各計測モジュール5が水平方向に沿って整列して筐体7の内部に収納されるように、各計測モジュール5で同一の寸法となるように予め設定されている。
ケース13の幅Wcは、計測モジュール5の幅の最小単位となるスロット幅Ws(即ち最小計測モジュールの幅)のほぼ整数倍となるように設定されている。なお、第1PMモジュール5aの幅は、スロット幅Wsの約3倍であり、第2PMモジュール5bの幅は、スロット幅Wsの約2倍である。また、各計測モジュール5c,5d,5eは、スロット幅Wsの約1倍である。
なお、スロット幅Wsとは、各スロット12の幅であり、最小単位の計測モジュール5c,5d,5eの幅に相当している。
取付板15は、矩形状の開口部11の高さとほぼ同じ高さを有するとともに、ケース13の幅Wcとほぼ同じ幅を有する矩形状に形成された板状の部材である。
なお、取付板15のうちケース13と接触していない部分には、計測モジュール5をメインユニット3の内部に収納した状態で固定するためのネジを挿入するための貫通孔23が形成されている。
案内レール17は、ケース13の直方体を構成する6面のうちの上面と下面に取り付けられている。図1においては、下面に取り付けられた案内レール17は不図示とされている。案内レール17は、ケース13の直方体を構成する正面から背面に向かう方向に沿って、上面と下面から突出するように設けられている。
ユニット接続コネクタ19は、計測モジュール5をメインユニット3に接続するためのコネクタであり、ケース13の背面に取り付けられている。ユニット接続コネクタ19は、各計測モジュール5で互いに同一の形状を有している。なお、各計測モジュール5には、それぞれユニット接続コネクタ19が1個設けられている。
センサ接続コネクタ21は、センサ25(図2参照)を計測モジュール5に接続するためのコネクタであり、取付板15の正面に取り付けられている。
図2に示すように、センサ25は、検出部27と、コネクタ29と、信号ケーブル31と、を備える。検出部27は、排気ガスに晒され、接続される計測モジュール5を介して、測定対象となる特定成分を検知するように駆動される。コネクタ29は、センサ25が接続される計測モジュール5のセンサ接続コネクタ21と着脱可能に嵌め合う構造を有している。信号ケーブル31は、検出部27とコネクタ29とを電気的に接続する信号線である。
このため、センサ25のコネクタ29と計測モジュール5のセンサ接続コネクタ21とを嵌め合わせることにより、センサ25から出力される信号が計測モジュール5へ入力可能となる。
各PMモジュール5a,5bに接続されるセンサ25は、微粒子センサ(図4に示す各PMセンサ25a,25b)である。微粒子センサ(各PMセンサ25a,25b)は、例えば、コロナ放電により発生した陽イオンによって排気ガス中の微粒子を帯電させると共に、微粒子に帯電しなかった陽イオンを検出部27にて捕捉するように構成されている。そして、各PMモジュール5a,5bにて、検出部27から排出された陽イオンが帯電された微粒子の量に応じて生じる信号に基づいて、微粒子の量を検知するようにしている。
各GMモジュール5c,5d,5eに接続されるセンサ25は、ガスセンサ(図4に示すNOセンサ25c、COセンサ25d、および酸素センサ25e)である。NOセンサ25c、COセンサ25d、および酸素センサ25eは、図4に示すように、内燃機関の排気管に直接挿入されて排気ガス流路GF2の排気ガスに晒される直挿型センサである。以下においては、NOセンサ25c、COセンサ25d、酸素センサ25eをまとめて複数のセンサ25c、25d、25eという場合がある。
<メインユニット>
次に、メインユニット3の構成等について説明する。
上述のように、メインユニット3は、筐体7と、取手9と、を備える。
ここで、計測モジュール5が収容されていない状態のメインユニット3(筐体7)の正面側の外観と、3つの計測モジュール5の背面状態と、を模式的に表した説明図を、図3に示す。
図1および図3に示すように、筐体7は、正面に、開口部11(8個のスロット12)およびスイッチパネル37を備える。筐体7は、筐体7の内部のうち内側上面および内側下面のそれぞれにスロット案内溝群(図示省略)を備える。また、筐体7は、筐体7の内部のうち内側背面11aに8つのモジュール接続コネクタ35(図3参照)を備える。
スロット案内溝群は、筐体7の内部のうち内側上面および内側下面のそれぞれにおいて、複数のスロット12に対応して設けられる複数のスロット案内溝(図示省略)を備える。複数のスロット案内溝は、計測モジュール5の上面および下面に設けられた案内レール17と嵌め合うことが可能な凹部形状に形成されている。複数のスロット案内溝は、筐体7の正面から背面に向かう方向に延びるように設置されている。つまり、スロット案内溝群は、各計測モジュール5を筐体7の内部に収容する際に、各計測モジュール5を案内するために設けられている。
第1PMモジュール5aは、3つのスロット12に相当する幅寸法を有する構成のため、3つのスロット案内溝を使用して筐体7に収容される。第2PMモジュール5bは、2つのスロット12に相当する幅寸法を有する構成のため、2つのスロット案内溝を使用して筐体7に収容される。その他のGMモジュール5c、5d、5eは、1つのスロット12に相当する幅寸法を有する構成のため、1つのスロット案内溝を使用して筐体7に収容される。
複数のモジュール接続コネクタ35は、各スロット12に各計測モジュール5が収容されている状態において、各計測モジュール5の背面71、72、73(図3参照)に設置されている各ユニット接続コネクタ19とそれぞれ嵌め合うことができる位置に設置されている。詳しくは、図3に示すように、筐体7の内部における内側背面11aには、各スロット12に対応して、各モジュール接続コネクタ35が配置されている。
そして、3つのスロット12を占有する第1PMモジュール5a(詳しくは収容時に内側背面11aと向かい合う背面71)は、第1PMモジュール5aを3つのスロット12に押し込んだ際に、各モジュール接続コネクタ35と接続する位置に、1個のユニット接続コネクタ19を備える。また、2つのスロット12を占有する第2PMモジュール5bは、第2PMモジュール5bを2つのスロット12に押し込んだ際に、各モジュール接続コネクタ35と接続する位置に、1個のユニット接続コネクタ19を備える。すなわち、複数のスロット12を占有する1台の計測モジュール5は、1個のユニット接続コネクタ19を備えている。
一方、1つのスロット12を占有する他のGMモジュール5c,5d,5e(詳しくは収容時に内側背面11aと向かい合う背面73)は、各GMモジュール5c,5d,5eを各スロット12に押し込んだ際に、各モジュール接続コネクタ35と接続する位置に、それぞれ1個のユニット接続コネクタ19を備える。
スイッチパネル37は、複数のスイッチ75と、表示部77と、LED(Light Emitting Diode)ランプ(図示せず)と、を備える。複数のスイッチ75は、メインユニット3の動作を指示するために使用者が操作する操作用スイッチである。表示部77は、メインユニット3の動作状況などを表示する表示領域を備える表示部であり、LCD(Liquid Crystal Display)を用いて構成された液晶表示部である。また、表示部77は、使用者のタッチ入力操作を受け付けるタッチパネル機能も有している。
<計測装置の電気的構成>
次に、計測装置1の電気的構成について説明する。
図5に示すように、メインユニット3は、電力供給部111、データ入出力部113、CAN(Controller Area Network)インターフェース回路(以下、CANI/F回路という)115、内部メモリ117、操作制御回路119、メインCPU(Central Processing Unit)121などを備える。
電力供給部111は、電源コネクタ123、ヒューズ125、電源回路127、レギュレータ129などを備える。
電源コネクタ123は、バッテリVBからバッテリ電圧を入力するために、バッテリVBと接続されるコネクタである。
電源回路127は、ヒューズ125を介してバッテリVBからバッテリ電圧を入力し、このバッテリ電圧から、12Vの電圧を生成する。そして、電源回路127は、生成した12V電圧を、モジュール接続コネクタ35の12V端子132から出力する。
レギュレータ129は、電源回路127から12V電圧を受電し、5Vの電圧を生成する。レギュレータ129は、生成した5V電圧を、データ入出力部113、CANI/F回路115、内部メモリ117、操作制御回路119、メインCPU121、スイッチパネル37などへ出力する。
データ入出力部113は、USB(Universal Serial Bus)メモリモジュール141、CANインターフェース回路(以下、CANI/F回路という)142、USBインターフェースモジュール(以下、USBI/Fモジュールという)143、OBD(On Board Diagnosis)IIインターフェースモジュール(以下、OBDIII/Fモジュールという)144、GPS(Global Positioning System)インターフェースモジュール(以下、GPSI/Fモジュールという)145、Bluetooth(登録商標)インターフェースモジュール(以下、BTI/Fモジュールという)146などを備える。
USBメモリモジュール141は、USB規格に準拠した方式で、USBメモリ用コネクタ151を介して接続されたUSBメモリとの間でデータの送受信を行う。
CANI/F回路142は、CAN通信プロトコルに従って、CAN通信用コネクタ152を介して接続された装置(例えば、パーソナルコンピュータ(以下、PCという)161との間でデータの送受信を行う。なお、PC161は、接続されていなくてよい。
USBI/Fモジュール143は、USB規格に準拠した方式で、USB用コネクタ153を介して接続された装置との間でデータの送受信を行う。
OBDIII/Fモジュール144は、OBDII規格に準拠した方式で、OBDII用コネクタ154を介して接続された装置(例えば、車載ECU(Electronic Control Unit)163)との間でデータの送受信を行う。車載ECU163は、車両各部に備えられた各種センサから車両の各種情報(以下、車両情報という)を受信し、受信した車両情報を記憶している。車両情報は、例えば、車両の走行距離、車両の移動速度(車両速度)、吸入空気量、燃料噴射量、冷却水温度などである。本開示のOBDIII/Fモジュール144は、車載ECU163から吸入空気量、車両の移動速度を取得する。
GPSI/Fモジュール145は、GPS衛星からの衛星信号を受信するGPS受信機(不図示)を、GPS用コネクタ155を介してメインユニット3に接続するためのインターフェースである。
BTI/Fモジュール146は、Bluetooth規格に準拠した方式で、近距離無線通信を行う。
また、CANI/F回路115は、CAN通信プロトコルに従って、モジュール接続コネクタ35のCAN端子134に接続された計測モジュール5との間でデータの送受信を行う。
内部メモリ117は、各種データを記憶するための記憶装置である。
操作制御回路119は、使用者が行った入力操作を特定するための入力操作情報をメインCPU121へ出力する。使用者は、スイッチパネル37(図3参照)のスイッチ75または表示部77のタッチパネル部分を用いて入力操作を行うことができる。例えば、表示部77の検出結果表示領域(不図示)に表示する情報を切り替えるために、使用者がスイッチ75または表示部77のタッチパネル部分を操作した場合には、操作制御回路119は、表示切替に関する入力操作情報(表示切替指令)をメインCPU121へ出力する。
また、操作制御回路119は、メインCPU121からの指示に基づいて、スイッチパネル37の表示部77における表示動作を制御する。例えば、操作制御回路119は、表示部77の検出結果表示領域に表示する情報をメインCPU121から取得すると、その情報を表示するように表示部77の検出結果表示領域の表示動作を制御する。
メインCPU121は、データ入出力部113、CANI/F回路115、内部メモリ117、操作制御回路119からの入力に基づいて各種処理を実行し、データ入出力部113、CANI/F回路115、内部メモリ117、操作制御回路119を制御する。
例えばメインCPU121は、CANI/F回路115を介して計測モジュール5から受信した計測データを、内部メモリ117に記憶する。また、メインCPU121は、計測モジュール5から受信した計測データを、CANI/F回路142等に接続されたPC161へ出力する。さらに、メインCPU121は、計測モジュール5から受信した計測データを、スイッチパネル37の表示部77に表示する。
一方、計測モジュール5は、CANインターフェース回路(以下、CANI/F回路という)171と、モジュールCPU173と、を備える。CANI/F回路171は、CAN通信プロトコルに従って、メインユニット3との間でデータの送受信を行う。モジュールCPU173は、センサ25とCANI/F回路171からの入力に基づいて各種処理を実行し、センサ25とCANI/F回路171を制御する。
VB端子131は、バッテリVBからのバッテリ電圧を計測モジュール5へ供給するための端子である。12V端子132は、電源回路127からの12V電圧を計測モジュール5へ供給するための端子である。CAN端子134は、メインユニット3と計測モジュール5との間でCAN通信を行うための端子であり、詳細には、一対の端子(CAN_H端子、CAN_L端子)を備えて構成される。
なお、図5では、複数の計測モジュール5のうち一部の計測モジュール5を図示しており、他の計測モジュール5は図示を省略している。
<情報演算処理>
メインユニット3のメインCPU121は、種々の制御処理を実行する。まず、メインCPU121が実行する制御処理のうち情報演算処理の処理内容について説明する。
情報演算処理は、排気ガスに含まれる特定成分の濃度を表す検出情報(濃度検出情報)を計測モジュール5から取得し、濃度検出情報に基づいて、特定成分の質量に関する単位時間検出情報、積算検出情報、単位距離検出情報を演算する処理である。
メインCPU121は、メインユニット3が起動されると情報演算処理を開始する。その後、メインCPU121は、メインユニット3が停止するまで、情報演算処理の実行を継続する。
メインCPU121は、情報演算処理を開始すると、図6のフローチャートに示すように、まず、S110(Sはステップを表す)では、複数の計測モジュール5のそれぞれから検出情報を取得する。本実施形態の検出情報は、排気ガスに含まれる特定成分の濃度を表す検出情報である濃度検出情報である。なお、本実施形態での特定成分の濃度には、NOの濃度と、COの濃度と、排気ガスの単位体積当たりに含まれる微粒子の量(質量(PMと呼ばれる場合がある)、数量(PNと呼ばれる場合がある))と、が含まれる。NOの濃度、COの濃度はそれぞれ気体濃度としての濃度検出情報にあたり、排気ガスの単位体積当たりに含まれる微粒子の量は質量濃度としての濃度検出情報にあたる。
次のS120では、メインCPU121は、計測装置1が接続される車両の車両情報を取得する。ここでの車両情報には、車両における単位時間当たりに吸入される空気の量である吸入空気量と、車両の移動速度(車両の走行距離に関する走行距離情報)と、が含まれる。本実施形態のメインCPU121は、車載ECU163から吸入空気量および車両の移動速度を取得する。
なお、吸入空気量は吸入空気流量そのものを表す情報であってもよいし、吸入空気流量を演算するための関連情報であってもよい。また、走行距離情報は走行距離そのものを表す情報であってもよいし、走行距離を演算するための関連情報であってもよい。例えば、吸入空気流量を演算するための関連情報としては、例えば、吸入空気の移動速度(空気流速)を表す速度情報が挙げられ、走行距離を演算するための関連情報としては、例えば、車両の移動速度(車両速度)を表す速度情報が挙げられる。つまり、空気流速および車両速度をそれぞれ時間で積分すれば、吸入空気流量および走行距離を得られる。
次のS130では、メインCPU121は、濃度検出情報、吸入空気量、および車両の移動速度に基づいて、特定成分の質量に関する単位時間検出情報を演算する。
以下の説明では、複数の特定成分の濃度のうち、排気ガスの単位体積当たりに含まれる微粒子の質量(PM)およびガス成分の質量を例に挙げて、単位時間検出情報、積算検出情報、単位距離検出情報の演算方法について説明する。
なお、S110で取得した濃度検出情報のうち「単位体積当たりの微粒子の質量(PM)」を単位体積微粒子質量XA1[mg/m]とし、S120で取得した車両情報のうち「吸入空気量」を排気ガス流量MG[m/sec]とし、S120で取得した車両情報のうち「車両の移動速度」を車両速度VA[m/sec]とする。
単位時間検出情報のうち「単位時間あたりの微粒子の質量(PM)」を単位時間微粒子質量XA2[mg/sec]とし、積算検出情報のうち「積算時間内における微粒子の質量(PM)の積算値」を積算微粒子質量XA3[mg]とし、単位距離検出情報のうち「単位走行距離当たりの微粒子の質量(PM)」を単位距離微粒子質量XA4[mg/km]とする。
S130では、メインCPU121は、演算式(1)を用いて、単位時間微粒子質量XA2を演算する。
Figure 2021092216
次のS140では、メインCPU121は、使用者からの積算指示があるか否かを判定し、肯定判定するとS150に移行し、否定判定するとS110に移行する。なお、計測装置1は、スイッチパネル37(図3参照)のスイッチ75および表示部77のタッチパネル部分にて、使用者からの積算指示の入力操作を受付可能に構成されている。つまり、使用者は、例えば、スイッチ75または表示部77のタッチパネル部分を用いて、積算指示の入力操作を行うことができる。
S140で肯定判定されてS150に移行すると、メインCPU121は、積算処理が実行中か否かを判定し、肯定判定するとS170に移行し、否定判定するとS160に移行する。
S150で否定判定されてS160に移行すると、メインCPU121は、積算用の時間カウンタtを初期化し(t=0)、時間カウンタtによる時間計測を開始することで、積算処理を開始する。
なお、情報演算処理の開始後において、S150の初回実行時は、まだ積算処理が実行されていないため、S150で否定判定されてS160に移行して積算処理を開始し、S150の2回目以降の実行時には、既に積算処理が実行されているため、S150で肯定判定されてS170に移行する。
S150で肯定判定されるかS160が実行されてS170に移行すると、メインCPU121は、特定成分の量に関する積算検出情報、単位距離検出情報を演算する。具体的には、メインCPU121は、演算式(2)を用いて積算微粒子質量XA3を演算し、演算式(3)を用いて単位距離微粒子質量XA4を演算する。
Figure 2021092216
Figure 2021092216
S170が終了すると、S110に移行する。
メインCPU121は、メインユニット3が停止するまで、S110からS170までの処理を繰り返し実行する。
なお、情報演算処理では、NOの濃度[ppm]、COの濃度[%]についても、計測モジュール5から取得した濃度検出情報に基づいて、単位時間検出情報、積算検出情報、単位距離検出情報を演算する。その場合、濃度検出情報として、「NOの濃度」(検出NO濃度XC[ppm])、「COの濃度」(検出CO濃度XD[%])を用いる。
濃度検出情報のうち「単位体積当たりのNOの質量」を単位体積NO質量XC1[mg/m]とし、単位時間検出情報のうち「単位時間あたりのNOの質量」を単位時間NO質量XC2[mg/sec]とし、積算検出情報のうち「積算時間内におけるNOの質量の積算値」を積算NO質量XC3[mg]とし、単位距離検出情報のうち「単位走行距離当たりのNOの質量」を単位距離NO質量XC4[mg/km]とする。
演算式(1)は、ガス濃度の単位が[mg/m]の場合であるため、検出NO濃度XCのようにガス濃度の単位が[ppm]の場合には、単位を[mg/m]に換算した上で演算式(1)を用いて演算を行う。ガス濃度の単位を[ppm]から[mg/m]に換算するには演算式(4)を用いて演算を行う。
Figure 2021092216
XC1=XC×(M/22.4)×(273/(273+T))×(P/1013)
T:温度(℃)、M:ガス分子量、P:測定点の気圧(hPa)
メインCPU121は、演算式(1)を用いて、単位時間NO質量XC2を演算し、演算式(2)を用いて積算NO質量XC3を演算し、演算式(3)を用いて単位距離NO質量XC4を演算する。
濃度検出情報のうち「単位体積当たりのCOの質量」を単位体積CO質量XD1[mg/m]とし、単位時間検出情報のうち「単位時間あたりのCOの質量」を単位時間CO質量XD2[mg/sec]とし、積算検出情報のうち「積算時間内におけるCOの質量の積算値」を積算CO質量XD3[mg]とし、単位距離検出情報のうち「単位走行距離当たりのCOの質量」を単位距離CO質量XD4[mg/km]とする。
演算式(1)は、ガス濃度の単位が[mg/m]の場合であるため、検出CO濃度XDのようにガス濃度の単位が[%]の場合には、単位を[mg/m]に換算した上で演算式(1)を用いて演算を行う。ガス濃度の単位を[ppm]から[mg/m]に換算するには演算式(5)を用いて演算を行う。
Figure 2021092216
T:温度(℃)、M:ガス分子量、P:測定点の気圧(hPa)
メインCPU121は、演算式(1)を用いて、単位時間CO質量XD2を演算し、演算式(2)を用いて積算CO質量XD3を演算し、演算式(3)を用いて単位距離CO質量XD4を演算する。
このように、メインCPU121は、情報演算処理を実行することで、計測モジュール5から取得した濃度検出情報と、車載ECU163から受信した車両情報(吸入空気量、走行距離(詳細には、車両速度))と、に基づいて、単位時間検出情報、積算検出情報、単位距離検出情報を演算する。なお、メインCPU121は、排気ガスの単位体積当たりに含まれる微粒子の質量(PM)、NOの濃度、COの濃度について、計測モジュール5から濃度検出情報を取得する。
<ディレイ時間>
次に、ディレイ時間を考慮した単位時間検出情報の演算処理について説明する。図4はディレイ時間を示した図であって、車両用内燃機関のガス流路は、エンジンの上流側に位置する吸入空気流路GF1と、エンジンの下流側に位置する排気ガス流路GF2と、からなる。吸入空気流路GF1には、マスエアフローセンサ(以下、MAFセンサという)180が取り付けられている。一方、排気ガス流路GF2には、第1PMセンサ25aと、GPF/DPFと、第2PMセンサ25bと、NOセンサ25cと、COセンサ25dと、酸素センサ25eと、が取り付けられている。
GPF(Gasoline Particulate Filter)はガソリン微粒子捕集フィルターであって、直噴ガソリンエンジンから排出される粒子状物質を捕集するための処理装置(フィルター)である。一方、DPF(Diesel Particulate Filter)はディーゼル微粒子捕集フィルターであって、ディーゼルエンジンから排出される粒子状物質を捕集するための処理装置(フィルター)である。GPF/DPFは、GPFとDPFのいずれか一方という意味である。
第1PMセンサ25aは、GPF/DPFの上流側(エンジンとGPF/DPFの間)に位置し、第2PMセンサ25bは、GPF/DPFの下流側に位置している。第1PMセンサ25aは、信号ケーブル31を介して第1PMモジュール5aに接続され、第2PMセンサ25bは、信号ケーブル31を介して第2PMモジュール5bに接続されている。第2PMセンサ25bと同様に、複数のセンサ25c、25d、25eは、GPF/DPFの下流側に位置している。NOセンサ25cは、信号ケーブル31を介してGMモジュール5cに接続され、COセンサ25dは、信号ケーブル31を介してGMモジュール5dに接続され、酸素センサ25eは、信号ケーブル31を介してGMモジュール5eに接続されている。
MAFセンサ180で測定された吸入空気がエンジンを通って第1PMセンサ25aに到達するまでの時間をディレイ時間t1(秒)とし、MAFセンサ180で測定された吸入空気がエンジンとGPF/DPFを通って第2PMセンサ25bに到達するまでの時間をディレイ時間t2(秒)とする。吸入空気量は一つの吸気測定ポイント(MAFセンサ180による測定ポイント)で測定されたものであるのに対して、PMセンサは複数の排気測定ポイントに複数設けられている。図4では、第1PMセンサ25aと第2PMセンサ25bが2つの異なる排気測定ポイントに設けられている場合を例示している。
MAFセンサ180で測定された吸入空気がエンジンとGPF/DPFを通ってNOセンサ25cに到達するまでの時間をディレイ時間t3(秒)とし、MAFセンサ180で測定された吸入空気がエンジンとGPF/DPFを通ってCOセンサ25dに到達するまでの時間をディレイ時間t4(秒)とし、MAFセンサ180で測定された吸入空気がエンジンとGPF/DPFを通って酸素センサ25eに到達するまでの時間をディレイ時間t5(秒)とする。吸入空気量は一つの吸気測定ポイント(MAFセンサ180による測定ポイント)で測定されたものであるのに対して、複数のセンサ25c、25d、25eは複数の排気測定ポイントに複数設けられている。図4では、NOセンサ25cとCOセンサ25dと酸素センサ25eとが3つの異なる排気測定ポイントに設けられている場合を例示している。
<PMモジュールにおけるディレイ時間の選択>
あらかじめ設定された複数の時間が内部メモリ117に記憶されており、内部メモリ117を参照することで複数の排気測定ポイントに対応した複数の異なるディレイ時間が選択可能とされている。図4では、ディレイ時間として時間t1と時間t2とが選択された場合を例示している。第1PMセンサ25aの測定ポイントはディレイ時間t1に対応し、第2PMセンサ25bの測定ポイントはディレイ時間t2に対応している。
第1PMセンサ25aで測定された排気ガスは、t1秒前にMAFセンサ180で測定された空気であるため、t1秒分だけ過去に測定された吸入空気量を内部メモリ117に記憶しておく。メインCPU121は、第1PMメモリ25aの排気測定ポイントで取得された単位体積微粒子質量XA1[mg/m]と内部メモリ117に記憶されたt1秒前の吸入空気量である排気ガス流量MG[m/sec]とを乗じることで単位時間微粒子質量XA2[mg/sec]を演算する。
また、メインCPU121は、単位時間微粒子質量XA2に基づいて積算微粒子質量XA3を演算し、積算微粒子質量XA3と車両速度VAに基づいて単位距離微粒子質量XA4を演算する。ここで、車両速度VAは、t1秒前の車両情報ではなく、第1PMセンサ25aで測定が行われた時の車両情報から取得される。
同様に、第2PMセンサ25bで測定された排気ガスは、t2秒前にMAFセンサ180で測定された空気であるため、t2秒分だけ過去に測定された吸入空気量を内部メモリ117に記憶しておく。メインCPU121は、第2PMセンサ25bの排気測定ポイントで取得された単位体積微粒子質量XA1[mg/m]と内部メモリ117に記憶されたt2秒前の吸入空気量である排気ガス流量MG[m/sec]とを乗じることで単位時間微粒子質量XA2[mg/sec]を演算する。
また、メインCPU121は、単位時間微粒子質量XA2に基づいて積算微粒子質量XA3を演算し、積算微粒子質量XA3と車両速度VAに基づいて単位距離微粒子質量XA4を演算する。ここで、車両速度VAは、t2秒前の車両情報ではなく、第2PMセンサ25bで測定が行われた時の車両情報から取得される。
<GMモジュールのおけるディレイ時間の選択>
あらかじめ設定された複数の時間が内部メモリ117に記憶されており、内部メモリ117を参照することで複数の排気測定ポイントに対応した複数の異なるディレイ時間が選択可能とされている。図4では、ディレイ時間として時間t3と時間t4と時間t5とが選択された場合を例示している。NOセンサ25cの測定ポイントはディレイ時間t3に対応し、COセンサ25dの測定ポイントはディレイ時間t4に対応し、酸素センサ25eの測定ポイントはディレイ時間t5に対応している。
NOセンサ25cで測定された排気ガスは、t3秒前にMAFセンサ180で測定された空気であるため、t3秒分だけ過去に測定された吸入空気量を内部メモリ117に記憶しておく。メインCPU121は、NOセンサ25cの排気測定ポイントで取得された単位体積NO質量XC1[mg/m]と内部メモリ117に記憶されたt3秒前の吸入空気量である排気ガス流量MG[m/sec]とを乗じることで単位時間NO質量XC2[mg/sec]を演算する。
また、メインCPU121は、単位時間NO質量XC2に基づいて積算NO質量XC3を演算し、積算NO質量XC3と車両速度VAに基づいて単位距離NO質量XC4を演算する。ここで、車両速度VAは、t3秒前の車両情報ではなく、NOセンサ25cで測定が行われた時の車両情報から取得される。
同様に、COセンサ25dで測定された排気ガスは、t4秒前にMAFセンサ180で測定された空気であるため、t4秒分だけ過去に測定された吸入空気量を内部メモリ117に記憶しておく。メインCPU121は、COセンサ25dの排気測定ポイントで取得された単位体積CO質量XD1[mg/m]と内部メモリ117に記憶されたt4秒前の吸入空気量である排気ガス流量MG[m/sec]とを乗じることで単位時間CO質量XD2[mg/sec]を演算する。
また、メインCPU121は、単位時間CO質量XD2に基づいて積算CO質量XD3を演算し、積算CO質量XD3と車両速度VAに基づいて単位距離CO質量XD4を演算する。ここで、車両速度VAは、t4秒前の車両情報ではなく、COセンサ25dで測定が行われた時の車両情報から取得される。単位体積酸素質量についても単位体積CO質量XD1と同様の演算方法によって単位時間CO質量、積算CO質量、単位距離CO質量が演算されるため、その説明を省略するものとする。
<他の実施形態>
(1)上記実施形態では、情報演算処理を実行する主体がメインCPU121である構成について説明したが、このような構成に限られることはない。例えば、情報演算処理を実行する主体が各計測モジュール5のモジュールCPU173であってもよい。その場合、モジュールCPU173は、OBDIIインターフェースモジュール144およびメインCPU121を介して、吸入空気量および速度情報を取得してもよい。
(2)上記実施形態では、8個のスロット12に5つの計測モジュール5が装着されている構成について説明したが、このような構成に限られることはない。例えば、8個のスロット12の全てに最小単位の計測モジュールが装着されているものでもよいし、スロット12の一部を計測モジュールが装着されていない空きスロットとしてもよい。
(3)上記実施形態における1つの構成要素が有する機能を複数の構成要素に分担させたり、複数の構成要素が有する機能を1つの構成要素に発揮させたりしてもよい。
1…計測装置、3…メインユニット、5…計測モジュール、5a…第1PMモジュール(検出情報取得部)、5b…第2PMモジュール(検出情報取得部)、5c,5d,5e…GMモジュール、7…筐体、9…取手、11…開口部、11a…内側背面、12…スロット、13…ケース、15…取付板、17…案内レール、19…ユニット接続コネクタ、21…センサ接続コネクタ、23…貫通孔、25…センサ、25a…第1PMセンサ、25b…第2PMセンサ、25c…NOセンサ(複数のセンサの一例)、25d…COセンサ(複数のセンサの一例)、25e…酸素センサ(複数のセンサの一例)、27…検出部、29…コネクタ、31…信号ケーブル、35…モジュール接続コネクタ、37…スイッチパネル、71、72、73…計測モジュール5の背面、75…スイッチ、77…表示部、111…電力供給部、113…データ入出力部、115…CANインターフェース回路、117…内部メモリ、119…操作制御回路、121…メインCPU(情報演算部、車両情報取得部)、123…電源コネクタ、125…ヒューズ、127…電源回路、129…レギュレータ、131…VB端子、132…12V端子、134…CAN端子、141…メモリモジュール、142…CANインターフェース回路、143…USBインターフェースモジュール、144…OBDIIインターフェースモジュール(車両情報取得部)、145…GPSインターフェースモジュール、146…Bluetoothインターフェースモジュール、152…CAN通信用コネクタ、153…USB用コネクタ、154…OBDII用コネクタ、155…GPS用コネクタ、161…パーソナルコンピュータ、163…車載ECU、171…CANインターフェース回路、173…モジュールCPU、180…マスエアフローセンサ、GF1…吸入空気流路、GF2…排気ガス流路、VB…バッテリ

Claims (5)

  1. 内燃機関の排気ガスに含まれる特定成分の量を計測する計測装置であって、
    前記排気ガスに晒されるセンサを用いて検出された検出情報を取得する検出情報取得部であって、前記検出情報として、前記特定成分の濃度に関する濃度検出情報を取得する検出情報取得部と、
    単位時間当たりに吸入される空気の量である吸入空気量を含む車両情報を取得する車両情報取得部と、
    単位時間当たりに排出される前記排気ガスに含まれる前記特定成分の量を表す単位時間検出情報を演算する情報演算部と、を備え、
    前記吸入空気量は一つの吸気測定ポイントで測定されたものであり、
    前記センサは複数の排気測定ポイントに複数設けられており、
    前記吸気測定ポイントで測定された吸入空気が前記排気測定ポイントに到達するまでの時間をディレイ時間としたときに、前記複数の排気測定ポイントに対応した複数の異なる前記ディレイ時間があらかじめ設定された複数の時間から選択可能とされており、
    前記情報演算部は、一の前記排気測定ポイントに対応する一の前記ディレイ時間分だけ過去に測定された前記吸入空気量である一の前記吸入空気量を記憶し、一の前記排気測定ポイントで取得された前記特定成分の濃度に関する一の濃度検出情報と一の前記吸入空気量とに基づいて前記単位時間検出情報を演算する、計測装置。
  2. 前記情報演算部は、一の前記吸入空気量に基づいて単位時間当たりの前記吸入空気の体積である一の単位時間体積情報を演算し、一の前記濃度検出情報と前記一の単位時間体積情報とに基づいて一の前記単位時間検出情報を算出する、請求項1に記載の計測装置。
  3. 前記車両情報は車両の移動速度を含み、
    前記情報演算部は、一の前記単位時間検出情報と前記車両の移動速度とに基づいて単位距離当たりに排出される前記排気ガスに含まれる前記特定成分の量である一の単位距離検出情報を演算する、請求項1または請求項2に記載の計測装置。
  4. 前記特定成分は微粒子であり、前記センサは微粒子センサであり、
    前記単位時間検出情報は、単位時間当たりに排出される前記排気ガスに含まれる前記微粒子の量を表す検出情報である、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の計測装置。
  5. 前記特定成分はガス成分であり、前記センサはガスセンサであり、
    前記単位時間検出情報は、単位時間当たりに排出される前記排気ガスに含まれる前記ガス成分の質量を表す検出情報である、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の計測装置。
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