JP2021067601A - 計測装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】フィルタに捕集された微粒子の量の計測精度を向上させる。【解決手段】計測装置は、排気ガスに含まれる微粒子の質量を計測する。計測装置は、第1,2微粒子センサと取得部と算出部とを備える。取得部は、第1,2微粒子センサの検出結果を示す第1,2センサ出力を取得する。第1,2微粒子センサはそれぞれ、フィルタの上流側および下流側において排気管に取り付けられる。算出部は、第1,2センサ出力が示す値の差に関連した出力差関連量を算出する。第1,2微粒子センサは、イオン発生部と帯電室と捕捉部とを備える。計測装置は、微粒子量に相関する測定信号を生成する測定信号生成回路と、測定信号に基づいて排気ガス中の微粒子量を決定する微粒子量決定部とを備える。【選択図】図1

Description

本開示は、排気ガスに含まれる特定成分を計測する計測装置に関する。
特許文献1には、排気ガスに含まれる微粒子を捕集するフィルタよりも下流側で排気管に設置された微粒子センサの検出結果に基づいて、フィルタが故障したか否かを判断する技術が記載されている。
特開2016−70077号公報 特開2010−249128号公報
フィルタよりも下流側に設置された微粒子センサによる検出結果のみでは、フィルタに捕集された微粒子の量の検出精度が低いという問題があった。
本開示は、フィルタに捕集された微粒子の量の計測精度を向上させることを目的とする。
本開示の一態様は、燃焼機関から排出される排気ガスに含まれる微粒子の質量を計測する計測装置であって、第1微粒子センサと、第2微粒子センサと、取得部と、算出部とを備える。
取得部は、第1微粒子センサの検出結果を示す第1センサ出力を取得し、第2微粒子センサの検出結果を示す第2センサ出力を取得するように構成される。第1微粒子センサは、燃焼機関の排気管に取り付けられて排気ガスに含まれる微粒子を捕集するフィルタの上流側において排気管に取り付けられて微粒子の質量を検出する。第2微粒子センサは、フィルタの下流側において排気管に取り付けられて微粒子の質量を検出する。
算出部は、第1センサ出力が示す値と、第2センサ出力が示す値との差に関連した出力差関連量を算出するように構成される。
第1微粒子センサおよび第2微粒子センサは、イオン発生部と、燃焼機関の排気ガス中の少なくとも一部の微粒子をイオンを用いて帯電させるための帯電室と、捕捉部と、を備える。イオン発生部は、コロナ放電によってイオンを発生させる。捕捉部は、微粒子の帯電に使用されなかったイオンの少なくとも一部を捕捉する。
また、本開示の計測装置は、測定信号生成回路と、微粒子量決定部と、を備える。測定信号生成回路は、イオン発生部から発生されたイオンの量と、捕捉部に捕捉されたイオンの量との差分に相当する電流値に基づいて、排気ガス中の微粒子量に相関する測定信号を生成する。微粒子量決定部は、測定信号に基づいて排気ガス中の微粒子量を決定する。
このように構成された本開示の計測装置は、フィルタの上流側における微粒子の質量と、フィルタの下流側における微粒子の質量との差に関連した出力差関連量を算出することができるため、フィルタに捕集された微粒子の量(以下、フィルタの微粒子捕集量)の計測精度を向上させることができる。
また、本開示の計測装置は、出力差関連量の連続的な変動を計測することができる。従来の微粒子センサ(すなわち、抵抗変化式の微粒子センサ)では、微粒子がある程度センサに堆積すると出力し、再生するという工程を繰り返しており、工程間のタイムラグが発生する。これに対し、第1微粒子センサおよび第2微粒子センサ(すなわち、ディフュージョンチャージャー方式の微粒子センサ)では、常に(すなわち、連続的に)微粒子量を測定しているため、微小な微粒子を検出することができる。また第1微粒子センサおよび第2微粒子センサは、運転条件(例えば、アイドリング時、加速時等)に応じた微粒子量の変化をリアルタイムでモニタすることができる。また、本開示の計測装置は、フィルタに堆積した微粒子の堆積量をリアルタイムでモニタすることができる。
また、本開示の一態様では、第1微粒子センサおよび第2微粒子センサは、排気管に直接挿入されることによって排気ガスに含まれる微粒子の質量を検出する直挿型センサであるようにしてもよい。これにより、本開示の計測装置は、大型の分析計を用いることなく、フィルタの微粒子捕集量を計測することができ、フィルタの微粒子捕集量を計測するシステムを小型化することができる。
また、本開示の一態様では、ガス流通時間に基づいて、第1微粒子センサが検出している排気ガスと、第2微粒子センサが検出している排気ガスとが一致するように、第2センサ出力を補正するように構成された補正部を備えるようにしてもよい。ガス流通時間は、第1微粒子センサが設置されている箇所の排気ガスが第2微粒子センサが設置されている箇所に到達するまでにかかると予測される時間である。これにより、本開示の計測装置は、フィルタの微粒子捕集量の計測精度を向上させることができる。
また、本開示の一態様では、ガス流通時間は固定値であるようにしてもよい。これにより、本開示の計測装置は、フィルタの微粒子捕集量の計測を簡略化することができる。
また、本開示の一態様では、第1微粒子センサが設置されている箇所と第2微粒子センサが設置されている箇所との間における排気管に沿った距離と、排気ガスの流速とに基づいて、ガス流通時間を算出するように構成された補正算出部を備えるようにしてもよい。これにより、本開示の計測装置は、第1微粒子センサおよび第2微粒子センサの設置箇所に応じて第2センサ出力を適切に補正することができ、フィルタの微粒子捕集量の計測精度を向上させることができる。
計測装置を構成要素とするシステムの概略構成を示す図である。 計測装置の斜視図である。 計測モジュールおよびセンサの斜視図である。 計測モジュールおよびセンサの構成を示す図である。 微粒子センサの先端部の概略構成を模式的に示す図である。 電気回路部の概略構成を例示した説明図である。 メインユニットの斜視図である。 メインユニットおよび計測モジュールの構成を示すブロック図である。 微粒子量計測処理を示すフローチャートである。
以下に本開示の実施形態を図面とともに説明する。
本実施形態の計測装置101は、図1に示すように、微粒子センサ102,103を制御する。
計測装置101は、ディーゼルエンジン104を制御する電子制御装置105との間で通信線106を介して、データを送受信することが可能に構成されている。以下、電子制御装置105をエンジンECU105という。ECUは、Electronic Control Unitの略である。
ディーゼルエンジン104の排気管107には、排気ガスを取り込んで排気ガス中の粒子状物質を除去するDPF108が設置されている。DPFは、Diesel Particulate Filterの略である。
微粒子センサ102および微粒子センサ103はそれぞれ、排気管107におけるDPF108の上流側および下流側に設置され、ディーゼルエンジン104から排出された排気ガスの単位体積当たりに含まれる粒子状物質(以下、微粒子)の質量を検出する。
計測装置101は、図2に示すように、1台のメインユニット3と、6台の計測モジュール5a,5b,5c,5d,5e,5fとを備える。以下、計測モジュール5a,5b,5c,5d,5e,5fを代表した1台の計測モジュールを計測モジュール5という。
なお、図2では、6台の計測モジュール5が装着される例を示している。しかし、メインユニット3は、後述するように、最小単位の計測モジュール5(以下、最小計測モジュール)を8台装着できるように構成されている。
メインユニット3は、筐体7と、取手9とを備える。
筐体7は、直方体(本実施形態では、例えば高さ30cm×幅40cm×奥行30cm)の箱形状に形成されており、その内部に、メインユニット3の構成要素と計測モジュール5とを収容する。
筐体7の直方体を構成する6面のうちの正面に、矩形状の開口部11が形成されている。この開口部11から計測モジュール5を挿入することにより、計測モジュール5が筐体7の内部に収納される。
なお、開口部11のうち、各最小計測モジュールが収容される各部分がスロット12である。本実施形態では、8台分の最小計測モジュールを収容可能なように8台分のスロット12が設けられている。つまり、8箇所のスロット12が一体となって開口部11が形成されている。
取手9は、筐体7の直方体を構成する6面のうちの上面に取り付けられている。メインユニット3の使用者は、取手9を把持することにより、メインユニット3を持ち運ぶことができる。
複数の計測モジュール5のうち、例えば計測モジュール5aは、微粒子センサ102を用いて、排気ガスの単位体積当たりに含まれる微粒子の質量を計測する装置である。計測モジュール5bは、微粒子センサ103を用いて、排気ガスの単位体積当たりに含まれる微粒子の質量を計測する装置である。計測モジュール5cは、NOxセンサを用いて、排気ガス中に含まれる窒素酸化物の濃度を計測する装置である。計測モジュール5dは、酸素センサを用いて、排気ガス中に含まれる酸素の濃度を計測する装置である。なお、他の計測モジュール5e,5fは、各種の測定対象の状態(例えば、排気ガス中に含まれるアンモニアの濃度、排気ガスの温度など)を計測する装置である。
計測モジュール5は、ケース13、取付板15、案内レール17、ユニット接続コネクタ19およびセンサ接続コネクタ21を備える。
ケース13は、直方体の箱形状に形成されており、その内部に、計測モジュール5の構成要素を収容する。
ケース13の高さHcおよび奥行Dcは、各計測モジュール5が水平方向に沿って整列して筐体7の内部に収納されるように、各計測モジュール5で同一の寸法となるように予め設定されている。
ケース13の幅Wcは、計測モジュール5の幅の最小単位となるスロット幅Wsのほぼ整数倍となるように設定されている。なお、計測モジュール5a,5bの幅Wcは、スロット幅Wsの約2倍である。また、計測モジュール5c,5d,5e,5fの幅Wcは、スロット幅Wsの約1倍である。
取付板15は、矩形状の開口部11の高さとほぼ同じ高さを有するとともに、ケース13の幅Wcとほぼ同じ幅を有する矩形状に形成された板状の部材である。
なお、取付板15のうちケース13と接触していない部分には、計測モジュール5をメインユニット3の内部に収納した状態で固定するためのネジを挿入するための貫通孔23が形成される。
案内レール17は、ケース13の直方体を構成する6面のうちの上面と下面に取り付けられる。なお、図2では、下面に取り付けられた案内レール17を示していない。案内レール17は、ケース13の直方体を構成する正面から背面に向かう方向に沿って、上面と下面から突出するように設けられている。
ユニット接続コネクタ19は、計測モジュール5をメインユニット3に接続するためのコネクタであり、ケース13の背面に取り付けられている。ユニット接続コネクタ19は、各計測モジュール5で互いに同一の形状を有している。
センサ接続コネクタ21は、センサを計測モジュール5に接続するためのコネクタであり、取付板15の正面に取り付けられている。
図3に示すように、センサ25は、検出部27と、コネクタ29と、信号ケーブル31とを備える。検出部27は、排気ガスに晒され、接続される計測モジュール5を介して、測定対象となる特定成分を検知するように駆動される。コネクタ29は、センサ25が接続される計測モジュール5のセンサ接続コネクタ21と着脱可能に嵌め合う構造を有している。信号ケーブル31は、検出部27とコネクタ29とを電気的に接続する信号線である。
このため、センサ25のコネクタ29と計測モジュール5のセンサ接続コネクタ21とを嵌め合わせることにより、センサ25から出力される信号が計測モジュール5へ入力可能となる。なお、計測モジュール5cに接続されるセンサ25はNOxセンサである。計測モジュール5dに接続されるセンサ25は酸素センサである。NOxセンサおよび酸素センサは、排気管107に直接挿入される直挿型センサである。
また、計測モジュール5a,5bにはそれぞれ、微粒子センサ102,103が接続される。微粒子センサ102,103は、例えば、コロナ放電により発生した陽イオンによって排気ガス中の微粒子を帯電させ、微粒子に帯電しなかった陽イオンを捕捉するように構成されている。そして計測モジュール5a,5bは、微粒子センサ102,103の外部へ排出された陽イオンの量に応じて生じる信号に基づいて、単位体積当たりに含まれる微粒子の質量を検出する。微粒子センサ102,103は、排気管107に直接挿入される直挿型センサである。
図4に示すように、微粒子センサ102は、円筒形状の先端部102eを備えており、この先端部102eが排気管107の内側に挿入された状態で、排気管107の外表面に固定されている。ここでは、微粒子センサ102の先端部102eは、排気管107の延伸方向DLに対してほぼ垂直に挿入されている。先端部102eのケーシングCSの表面には、排ガスをケーシングCSの内部に取り込むための流入孔245と、取り込んだ排ガスをケーシングCSの外部に排出するための排出孔235とが設けられている。排気管107の内部を流通する排ガスの一部は、流入孔245を介して先端部102eのケーシングCSの内部に取り込まれる。取り込まれた排ガス中に含まれる微粒子は、微粒子センサ102が生成するイオン(ここでは、陽イオン)によって帯電される。帯電した微粒子を含む排ガスは、排出孔235を介してケーシングCSの外部に排出される。ケーシングCSの内部の構成や、微粒子センサ102の具体的な構成については後述する。
微粒子センサ102の後端部102rには、ケーブル400が取り付けられている。ケーブル400は、第1配線421と、第2配線422と、信号線423と、空気供給管424とを束ねた構成を備えている。ケーブル400を構成する配線421〜423と空気供給管424とは、それぞれ可撓性の部材によって構成されている。第1配線421、第2配線422および信号線423は、計測モジュール5aの電気回路部700に電気的に接続され、空気供給管424は、計測モジュール5aの空気供給部800に接続されている。
なお、微粒子センサ103の構成は微粒子センサ102と同一であるため、微粒子センサ103の構成の説明は省略する。
計測モジュール5aは、制御部600と、電気回路部700と、空気供給部800とを備える。なお、計測モジュール5bも、計測モジュール5aと同様に、制御部600と、電気回路部700と、空気供給部800とを備える。
制御部600は、マイクロコンピュータ(以下、マイコン)を含んで構成されており、電気回路部700からの入力に基づいて各種処理を実行し、電気回路部700および空気供給部800を制御する。また制御部600は、電気回路部700から入力される信号に基づいて、排ガス中の微粒子の質量を検出する。
電気回路部700は、第1配線421および第2配線422を介して、微粒子センサ102を駆動するための電力を供給する。また、電気回路部700は、信号線423を介して微粒子センサ102から排ガスに含まれる微粒子の質量に相関する信号が入力される。電気回路部700は、信号線423から入力される信号を用いて、排ガス中の微粒子量に応じた信号を制御部600に出力する。これらの信号の具体的な内容については後述する。
空気供給部800は、図示しないポンプを含んで構成されており、制御部600からの指示に基づいて、空気供給管424を介して、高圧空気を微粒子センサ102へ供給する。空気供給部800から供給される高圧空気は、微粒子センサ102の駆動に用いられる。なお、空気供給部800が供給するガスの種類は空気以外であってもよい。
図5は、微粒子センサ102の先端部102eの概略構成を模式的に示した説明図である。
微粒子センサ102の先端部102eは、イオン発生部310と、排ガス帯電部320と、イオン捕捉部330とを備えている。ケーシングCSは、イオン発生部310、排ガス帯電部320およびイオン捕捉部330の3つの機構部が、この順に先端部102eの基端側から先端側に向かって並んだ構成を有している。ケーシングCSは、導電性部材によって形成され、信号線423を介して、図6に示す二次側グランドSGLに接続されている。
イオン発生部310は、排ガス帯電部320に供給するイオンを発生するための機構部であり、イオン発生室311と、第1電極312とを含んで構成されている。イオン発生室311は、ケーシングCSの内側に形成された小空間であり、内周面には空気供給孔255とノズル241とが設けられ、内部には第1電極312が突出した状態で取り付けられている。空気供給孔255は、空気供給管424と連通しており、空気供給部800から供給される高圧空気をイオン発生室311に供給する。ノズル241は、イオン発生部310と排ガス帯電部320との間を区画する隔壁242の中心部付近に設けられた微小孔であり、イオン発生室311で発生したイオンを排ガス帯電部320の帯電室321へ供給する。第1電極312は、棒状の外形を備え、先端部が隔壁242と近接するようにして基端部がセラミックパイプ225を介してケーシングCSに固定されている。第1電極312は、第1配線421を介して電気回路部700に接続されている。
イオン発生部310は、電気回路部700から供給される電力により、第1電極312を陽極とし、隔壁242を陰極として、電圧(例えば、2〜3kV)が印加されるよう構成されている。イオン発生部310は、この電圧の印加によって、第1電極312の先端部と、隔壁242との間にコロナ放電を生じさせることによって、陽イオンPIを発生する。イオン発生部310において発生した陽イオンPIは、空気供給部800から供給される高圧空気とともに、ノズル241を介して排ガス帯電部320の帯電室321に噴射される。ノズル241から噴射される空気の噴射速度は音速程度としてもよい。
排ガス帯電部320は、排ガスに含まれる微粒子を陽イオンPIによって帯電させるための部位であり、帯電室321を備えている。帯電室321は、イオン発生室311と隣接する小空間であり、ノズル241を介してイオン発生室311と連通している。また帯電室321は、流入孔245を介して、ケーシングCSの外部と連通し、ガス流路231を介してイオン捕捉部330の捕捉室331と連通している。帯電室321は、ノズル241から陽イオンPIを含む空気が噴射されたときに内部が負圧になり、流入孔245を介してケーシングCSの外部の排ガスが流入するように構成されている。そのため、ノズル241から噴射された陽イオンPIを含む空気と、流入孔245から流入した排ガスとは、帯電室321の内部において混合される。このとき、流入孔245から流入した排ガスに含まれる煤S(すなわち、微粒子)の少なくとも一部には、ノズル241から供給される陽イオンPIが帯電される。帯電した煤Sと帯電に供されなかった陽イオンPIとを含む空気は、ガス流路231を介してイオン捕捉部330の捕捉室331へ供給される。
イオン捕捉部330は、煤Sの帯電に使用されなかったイオンを捕捉するための部位であり、捕捉室331と、第2電極332とを含んで構成されている。捕捉室331は、帯電室321と隣接する小空間であり、ガス流路231を介して帯電室321と連通している。また、捕捉室331は、排出孔235を介して、ケーシングCSの外部と連通している。第2電極332は、略棒状の外形を備え、長手方向がガス流路231を流通する空気の流通方向に沿うようにしてケーシングCSに固定されている。第2電極332は、第2配線422を介して電気回路部700に接続されている。第2電極332は、ケーシングCSとは電気的に絶縁されている。
第2電極332は、100V程度の電圧が印加されており、煤Sの帯電に供されなかった陽イオンの捕捉を補助する補助電極として機能する。具体的には、イオン捕捉部330は、電気回路部700から供給される電力によって、第2電極332を陽極とし、帯電室321及び捕捉室331を構成するケーシングCSを陰極とした電圧が印加されている。これにより、煤Sの帯電に用いられなかった陽イオンPIは、第2電極332から斥力を受けて、その移動方向が第2電極332から離れる方向へと反らされる。移動方向が反らされた陽イオンPIは、陰極として機能する捕捉室331やガス流路231の内周壁に捕捉される。一方、陽イオンPIが帯電された煤Sは、陽イオンPIの単体と同様に第2電極332から斥力を受けるが、質量が陽イオンPIと比較して大きいため、斥力によってその進行方向に与えられる影響が、単体の陽イオンPIに比較して小さい。そのため、帯電した煤Sは、排ガスの流れに従って、排出孔235からケーシングCSの外部へと排出される。
微粒子センサ102は、イオン捕捉部330における陽イオンPIの捕捉量に応じた電流の変化を示す信号を出力する。制御部600は、微粒子センサ102から出力された信号に基づいて、排ガス中に含まれる煤Sの量を検出する。微粒子センサ102から出力される信号に基づいて、排ガス中に含まれる煤Sの量を算出する方法については後述する。
微粒子センサ103の先端部103eの構成は、微粒子センサ102の先端部102eの構成と同一であるため、説明を省略する。
図6は、電気回路部700の概略構成を例示した説明図である。
電気回路部700は、電源回路710と、絶縁トランス720と、コロナ電流測定回路730と、イオン電流測定回路740と、第1整流回路751と、第2整流回路752と、補助電極電流測定回路780とを備える。
電源回路710は、第1電源回路710aと、第2電源回路710bとを備える。絶縁トランス720は、第1絶縁トランス720aと、第2絶縁トランス720bとを備える。
第1電源回路710aは、メインユニット3から供給される電力を昇圧して第1絶縁トランス720aに供給するとともに、第1絶縁トランス720aを駆動させる。第1電源回路710aは、第1放電電圧制御回路711aと、第1トランス駆動回路712aとを備えている。第1放電電圧制御回路711aは、制御部600の制御によって、第1絶縁トランス720aに供給される電力の電圧値を任意に変更可能に構成されている。ここでは、制御部600は、第1配線421を介して微粒子センサ102の第1電極312に供給される入力電流Iinの電流値が予め設定された目標電流値Ita(例えば、5μA)となるように第1絶縁トランス720aに供給される電力の電圧値を制御する。この制御の方法については後述する。これにより、イオン発生部310において、コロナ放電によって発生する陽イオンPIの発生量を一定にすることができる。
第1トランス駆動回路712aは、第1絶縁トランス720aの一次側のコイルに流れる電流の方向を切り換え可能なスイッチを含んで構成されており、このスイッチの切り換えによって第1絶縁トランス720aを駆動させる。本実施形態では、第1絶縁トランス720aの回路方式は、プッシュプルとして構成されているが、第1絶縁トランス720aの回路方式は、これに限定されず、例えば、ハーフブリッジやフルブリッジなどであってもよい。
第1絶縁トランス720aは、第1電源回路710aから供給される電力に対して電圧変換を行い、変換後の電力を二次側の第1整流回路751に供給する。本実施形態の第1絶縁トランス720aは、一次側のコイルと二次側のコイルとが物理的に接触しておらず、磁気によって結合するように構成されている。第1絶縁トランス720aの一次側の回路としては、第1電源回路710aのほか、制御部600や電源部440が含まれる。第1絶縁トランス720aの二次側の回路としては、微粒子センサ102や第1整流回路751が含まれる。
第2電源回路710bは、電源部440から供給される電力を昇圧して第2絶縁トランス720bに供給するとともに、第2絶縁トランス720bを駆動させる。第2電源回路710bは、第2放電電圧制御回路711bと、第2トランス駆動回路712bとを備える。第2放電電圧制御回路711bは、制御部600の制御によって、第2絶縁トランス720bに供給される電力の電圧値を任意に変更可能に構成されている。ここでは、制御部600は、第2配線422を介して微粒子センサ102の第2電極332に印加される電圧が予め定められた目標電圧値(例えば、100V)となるように、第2絶縁トランス720bに供給される電力の電圧値を制御する。
第2トランス駆動回路712bは、第2絶縁トランス720bの一次側のコイルに流れる電流の方向を切り換え可能なスイッチを含んで構成されており、このスイッチの切り換えによって第2絶縁トランス720bを駆動させる。本実施形態では、第2絶縁トランス720bの回路方式は、プッシュプルとして構成されているが、第2絶縁トランス720bの回路方式は、これに限定されず、例えば、ハーフブリッジやフルブリッジなどであってもよい。
第2絶縁トランス720bは、第2電源回路710bから供給される電力に対して電圧変換を行い、変換後の電力を二次側の第2整流回路752に供給する。本実施形態の第2絶縁トランス720bは、一次側のコイルと二次側のコイルとが物理的に接触しておらず、磁気によって結合するように構成されている。第2絶縁トランス720bの一次側の回路としては、第2電源回路710bのほか、制御部600やメインユニット3が含まれる。第2絶縁トランス720bの二次側の回路としては、微粒子センサ102や第2整流回路752が含まれる。
コロナ電流測定回路730、イオン電流測定回路740および補助電極電流測定回路780は、絶縁トランス720(すなわち、第1絶縁トランス720a、第2絶縁トランス720b)の一次側の回路と二次側の回路との間に跨がる回路であり、両方の回路にそれぞれ電気的に接続されている。コロナ電流測定回路730は、後述するように、絶縁トランス720(すなわち、第1絶縁トランス720a、第2絶縁トランス720b)の一次側の回路に電気的に接続される回路部分と、二次側の回路に電気的に接続されている回路部分との間が物理的に絶縁されている。ここでは、一次側の回路の基準電位を示すグランドを「一次側グランドPGL」とも呼び、二次側の回路の基準電位を示すグランドを「二次側グランドSGL」とも呼ぶ。
絶縁トランス720は、一次側のコイルの端部が一次側グランドPGLに接続され、二次側のコイルの端部が二次側グランドSGLに接続されている。信号線423は、一方の端部がケーシングCSに接続され、他方の端部が二次側グランドSGLに接続されている。
第1整流回路751は、ショート保護用抵抗753を介して第1電極312に接続されており、変換した電力を第1配線421を介して第1電極312に供給する。すなわち、第1整流回路751から供給される電圧は、ほぼ第1電極312における放電電圧となり、第1整流回路751から供給される電流は、第1電極312に入力される入力電流Iinとなる。第2整流回路752は、ショート保護用抵抗754を介して第2電極332に接続されており、変換した電圧を第2配線422を介して第2電極332に印加する。
イオン電流測定回路740は、イオン捕捉部330において捕捉されずに流出した陽イオンPIに相当する電流(すなわち、電流Iesc)の電流値を検出するとともに、流出した陽イオンPIに相当する電流(すなわち、補償電流Ic)を二次側の回路に供給する。イオン電流測定回路740は、配線771を介して二次側の信号線423に接続されるとともに、配線772および配線773を介して一次側の制御部600に接続される。また、イオン電流測定回路740は、配線775を介して一次側グランドPGLに接続されている。イオン電流測定回路740は、配線772を介して、イオン捕捉部330において捕捉されずに流出した陽イオンPIの量に相当する電流値を示す信号SWescを制御部600に出力する。またイオン電流測定回路740は、配線773を介して、信号SWescを増幅させた高感度信号としての信号SSescを制御部600に出力する。
コロナ電流測定回路730は、配線761,762を介して信号線423に接続され、配線763を介して制御部600に接続されている。配線761および配線762は、信号線423に設けられたシャント抵抗230を間に挟んでそれぞれ信号線423に接続されている。コロナ電流測定回路730は、信号線423をケーシングCSから二次側グランドSGLに向けて流れる二次側電流(Idc+Itrp+Ic)の電流値を示す信号Sdc+trp+cを制御部600に出力する。ここで「電流値を示す信号」とは、電流値を直接的に示す信号に限定されず、電流値を間接的に示す信号も該当する。例えば、信号から得られる情報に演算式やマップを適用することによって電流値を特定できる信号も「電流値を示す信号」に含まれる。なお、イオン電流測定回路740から供給される補償電流Icは、ケーシングCSから流出した陽イオンPIに相当する電流に相当するため、この補償電流Icを加えた形でケーシングCSから二次側グランドSGLに流れる二次側電流の電流値、即ちシャント抵抗430に流れる二次側電流(Idc+Itrp+Ic)の電流値は、入力電流Iinの電流値と等しくなる。
制御部600は、コロナ電流測定回路730から入力される信号Sdc+trp+cを用いて、入力電流Iinの電流値が目標電流値Itaとなるように、第1放電電圧制御回路711aを制御する。すなわち、コロナ電流測定回路730と制御部600は、コロナ電流(=入力電流Iin)の電流値を一定にするための定電流回路を構成する。コロナ電流の電流値は、イオン発生部310における陽イオンPIの発生量と相関するため、この定電流回路によってイオン発生部310における陽イオンPIの発生量が一定に保たれる。
イオン捕捉部330で捕捉されずに流出した陽イオンPIに相当する電流の電流値を、イオン電流測定回路740で検出する方法について説明する。
ここでは、第1配線421から第1電極312に供給される電流を「入力電流Iin」と呼ぶほか、コロナ放電により、第1電極312から隔壁242を介してケーシングCSに流れる電流を「放電電流Idc」と呼び、コロナ放電により発生した陽イオンPIのうち、煤Sの帯電に用いられ、ケーシングCSの外部へと漏洩する陽イオンPIの電荷に相当する電流を「漏洩電流Iesc」と呼び、ケーシングCSに捕捉された陽イオンPIの電荷に相当する電流を「捕捉電流Itrp」と呼ぶ。これらの4つの電流は、下記の式(1)の関係が成り立つ。
Iin = Idc + Itrp + Iesc ・・・(1)
ここで、漏洩電流Iescは、イオン電流測定回路740が出力する、流出した陽イオンPIに相当する電流(すなわち、補償電流Ic)に相当する電流値を示す信号である。そこで、イオン電流測定回路740が、この補償電流Icを検出することで、イオン捕捉部330において捕捉されずに流出した陽イオンPIに相当する電流(すなわち、電流Iesc)の電流値を検出することができる。なお、補償電流Icは、一次側グランドPGLと二次側グランドSGLとの差分値を示す信号でもある。
補助電極電流測定回路780は、配線781,782を介して第2配線422に接続され、配線783を介して制御部600に接続されている。配線781および配線782は、第2配線422に設けられたショート保護用抵抗754を間に挟んでそれぞれ第2配線422に接続されている。ショート保護用抵抗754は、短絡時の回路保護用抵抗としての機能に加えて、電流検出用のシャント抵抗としての機能を有している。
補助電極電流測定回路780は、第2配線422に流れる補助電極電流Iirの電流値を示す補助電極電流信号Sirを制御部600に出力する。なお、微粒子センサ102の正常時には、第2電極332とケーシングCSとが電気的に絶縁されているため、第2配線422には電流は流れない。しかし、例えば、煤などによって第2電極332とケーシングCSとが電気的に短絡されると、第2配線422に補助電極電流Iirが流れる場合がある。ここで「電流値を示す信号」とは、電流値を直接的に示す信号に限定されず、電流値を間接的に示す信号も該当する。例えば、信号から得られる情報に演算式やマップを適用することによって電流値を特定できる信号も「電流値を示す信号」に含まれる。
図7に示すように、メインユニット3は、スロット案内溝群33、モジュール接続コネクタ群35およびスイッチパネル37を備える。
スロット案内溝群33は、各計測モジュール5を予め設定された8個のスロット12にそれぞれ案内するスロット案内溝41,42,43,44,45,46,47,48を備える。
スロット案内溝41〜48は、計測モジュール5のケース13における上面と下面に設けられた案内レール17と嵌め合うことが可能な凹部であり、筐体7の直方体を構成する正面から背面に向かう方向に沿って延びるように設置される。
またスロット案内溝41〜48は、開口部11の矩形を構成する上辺の付近と下辺の付近に設置されている。なお、図7では、上辺の付近に設置されたスロット案内溝41〜48を示していない。
そしてスロット案内溝41〜48は、開口部11の矩形を構成する上辺および下辺と平行になるように予め設定されたスロット12の配列方向Ds(すなわち、計測モジュール5の配列方向)に沿ってスロット幅Ws毎に設置される。
このため、以下に示す手順で、スロット案内溝41〜48に対応する各スロット12に各計測モジュール5を収容することができる。
まず、筐体7の外部から開口部11内に計測モジュール5を挿入するときに、各計測モジュール5の上辺および下辺の案内レール17を、それぞれ開口部11の上辺および下辺の付近に設けられた各スロット案内溝41〜48に嵌める。そして、各案内レール17と各スロット案内溝41〜48とが嵌め合った状態で、各スロット案内溝41〜48が延びている方向に沿って各計測モジュール5を筐体7の内部へ移動させる。これにより、各計測モジュール5が筐体7内に収容される。
なお、計測モジュール5aは、2つのスロット12を使用するため、スロット案内溝41、42を使用して筐体7に収容される。同様に、計測モジュール5bは、スロット案内溝43、44を使用して筐体7に収容される。
このような手順で、各スロット案内溝41〜48に対応する各スロット12に、各計測モジュール5を収容することができる。以下、スロット案内溝41,42,43,44,45,46,47,48に対応するスロットをそれぞれ、第1,2,3,4,5,6,7,8スロットという。
モジュール接続コネクタ群35は、モジュール接続コネクタ51,52,53,54,55,56,57,58を備える。モジュール接続コネクタ51,52,53,54,55,56,57,58はそれぞれ、第1,2,3,4,5,6,7,8スロットに収容された計測モジュール5をメインユニット3に接続するためのコネクタである。
モジュール接続コネクタ51〜58はそれぞれ、第1〜8スロットに計測モジュール5が収容されている状態において、計測モジュール5の背面に設置されているユニット接続コネクタ19と嵌め合うことができる位置に設置される。
スイッチパネル37は、メインユニット3の動作を指示するための複数のスイッチ75と、メインユニット3の動作状況などを示すLCDからなる表示部77と、図示しないLEDランプとを備え、筐体7の直方体を構成する6面のうちの正面に設置される。LCDは、Liquid Crystal Displayの略である。LEDは、Light Emitting Diodeの略である。なお、表示部77は、各種の表示を行うとともに、タッチパネルの機能を有している。
図8に示すように、メインユニット3は、電力供給部111、データ入出力部113、CANインターフェース回路(以下、CANI/F回路)115、内部メモリ117、操作制御回路119およびメインCPU121を備える。CANは、Controller Area Networkの略である。CPUは、Central Processing Unitの略である。CANは、登録商標である。
電力供給部111は、電源コネクタ123、ヒューズ125、電源回路127およびレギュレータ129を備える。
電源コネクタ123は、バッテリVBからバッテリ電圧を入力するために、バッテリVBと接続されるコネクタである。
電源回路127は、ヒューズ125を介してバッテリVBからバッテリ電圧を入力し、このバッテリ電圧から、12Vの電圧を生成する。そして電源回路127は、生成した12V電圧を、モジュール接続コネクタ51〜58の12V端子132から出力する。
レギュレータ129は、電源回路127から12V電圧を受電し、5Vの電圧を生成する。レギュレータ129は、生成した5V電圧を、データ入出力部113、CANI/F回路115、内部メモリ117、操作制御回路119、メインCPU121およびスイッチパネル37などへ出力する。
データ入出力部113は、USBメモリモジュール141、CANI/F回路142、USBインターフェースモジュール143、OBD2インターフェースモジュール144、GPSインターフェースモジュール145およびBluetoothインターフェースモジュール146を備える。USBは、Universal Serial Busの略である。OBDは、On Board Diagnosisの略である。GPSは、Global Positioning Systemの略である。Bluetoothは、登録商標である。
以下、USBインターフェースモジュール143、OBD2インターフェースモジュール144、GPSインターフェースモジュール145およびBluetoothインターフェースモジュール146をそれぞれ、USBI/Fモジュール143、OBD2I/Fモジュール144、GPSI/Fモジュール145およびBTI/Fモジュール146という。
データ入出力部113は、USBメモリ用コネクタ151、CAN通信用コネクタ152、USB用コネクタ153、OBD2用コネクタ154およびGPS用コネクタ155を備える。
USBメモリモジュール141は、USB規格に準拠した方式で、USBメモリ用コネクタ151を介して接続されたUSBメモリとの間でデータの送受信を行う。
CANI/F回路142は、CAN通信プロトコルに従って、CAN通信用コネクタ152を介して接続された装置(例えば、パーソナルコンピュータ161)との間でデータの送受信を行う。なお、パソコン161は、接続されていなくともよい。
USBI/Fモジュール143は、USB規格に準拠した方式で、USB用コネクタ153を介して接続された装置との間でデータの送受信を行う。
OBD2I/Fモジュール144は、OBD2規格に準拠した方式で、OBD2用コネクタ154を介して接続された装置(例えば、車載ECU163)との間でデータの送受信を行う。車載ECU163は、車両各部に備えられた各種センサから車両の各種情報(以下、車両情報ともいう)を受信し、受信した車両情報を記憶している。車両情報は、例えば、車両の走行距離、車両の移動速度、排気ガス流量、吸入空気流量、燃料噴射量、冷却水温度などである。OBD2I/Fモジュール144は、車載ECU163から車両の走行距離に関する走行距離情報を取得する。
GPSI/Fモジュール145は、GPS衛星からの衛星信号を受信する図示しないGPS受信機を、GPS用コネクタ155を介してメインユニット3に接続するためのインターフェースである。
BTI/Fモジュール146は、Bluetooth規格に準拠した方式で近距離無線通信を行う。
CANI/F回路115は、CAN通信プロトコルに従って、モジュール接続コネクタ51〜58のCAN端子134に接続された計測モジュール5との間でデータの送受信を行う。
内部メモリ117は、各種データを記憶するための記憶装置である。
操作制御回路119は、使用者が行った入力操作を特定するための入力操作情報をメインCPU121へ出力する。使用者は、スイッチパネル37のスイッチ75または表示部77のタッチパネル部分を用いて入力操作を行うことができる。
また操作制御回路119は、メインCPU121からの指示に基づいて、スイッチパネル37の表示部77における表示動作を制御する。
メインCPU121は、データ入出力部113、CANI/F回路115、内部メモリ117および操作制御回路119からの入力に基づいて各種処理を実行し、データ入出力部113、CANI/F回路115、内部メモリ117および操作制御回路119を制御する。
例えばメインCPU121は、CANI/F回路115を介して計測モジュール5から受信した計測データを、内部メモリ117に記憶する。またメインCPU121は、計測モジュール5から受信した計測データを、CANI/F回路142等に接続されたパソコン161へ出力する。またメインCPU121は、計測モジュール5から受信した計測データを、スイッチパネル37の表示部77に表示する。
一方、計測モジュール5は、CANI/F回路171およびモジュールCPU173を備える。CANI/F回路171は、CAN通信プロトコルに従って、メインユニット3との間でデータの送受信を行う。モジュールCPU173は、センサ25およびCANI/F回路171からの入力に基づいて各種処理を実行し、センサ25およびCANI/F回路171を制御する。
VB端子131は、バッテリVBからのバッテリ電圧を計測モジュール5へ供給するための端子である。12V端子132は、電源回路127からの12V電圧を計測モジュール5へ供給するための端子である。CAN端子134は、メインユニット3と計測モジュール5との間でCAN通信を行うための端子である。
なお、図8では、複数の計測モジュール5のうち一部の計測モジュール5を図示しており、他の計測モジュール5は図示を省略している。
このように構成された計測装置101において、メインCPU121は、微粒子量計測処理を実行する。
次に、メインCPU121が実行する微粒子量計測処理の手順を説明する。微粒子量計測処理は、微粒子量計測処理を開始するための予め設定された開始入力操作を使用者がスイッチパネル37に対して行うことにより開始される。
微粒子量計測処理が実行されると、メインCPU121は、図9に示すように、まずS10にて、スイッチパネル37の表示部77に補正時間選択画像を表示させる。この補正時間選択画像は、使用者が補正時間を任意の固定値として設定する固定値補正と、排気ガスの移動速度(すなわち、ガス流速)に基づいて補正時間を逐次算出するリアルタイム補正との何れかを選択するように形成されている。
そしてS20にて、メインCPU121は、補正時間選択画像に対する入力操作が行われたか否かを判断する。ここで、入力操作が行われていない場合には、メインCPU121は、S20の処理を繰り返すことにより、補正時間選択画像に対する入力操作が行われるまで待機する。そして、入力操作が行われると、メインCPU121は、S30にて、固定値補正が選択されたか否かを判断する。
ここで、固定値補正が選択された場合には、メインCPU121は、S40にて、表示部77に補正時間入力画像を表示させる。そしてS50にて、補正時間入力画像に対する入力操作が行われたか否かを判断する。ここで、入力操作が行われていない場合には、メインCPU121は、S50の処理を繰り返すことにより、補正時間入力画像に対する入力操作が行われるまで待機する。
そして、入力操作が行われると、メインCPU121は、S60にて、入力された値を、補正時間として設定し、S100に移行する。
一方、S30にて、固定値補正が選択されていない場合には、メインCPU121は、リアルタイム補正が選択されたと判断して、S70にて、表示部77に距離入力画像を表示させる。そしてS80にて、距離入力画像に対する入力操作が行われたか否かを判断する。ここで、入力操作が行われていない場合には、メインCPU121は、S80の処理を繰り返すことにより、距離入力画像に対する入力操作が行われるまで待機する。
そして、入力操作が行われると、メインCPU121は、S90にて、入力された値をセンサ間距離として設定し、S100に移行する。センサ間距離は、排気管107の上流側に設置された微粒子センサ102と、排気管107の下流側に設置された微粒子センサ103との間の距離である。
そしてS100に移行すると、メインCPU121は、S30にてリアルタイム補正が選択されたか否かを判断する。ここで、リアルタイム補正が選択された場合には、メインCPU121は、S110にて、補正時間を設定し、S120に移行する。具体的には、メインCPU121は、まず、排気ガスの流速を表すガス流速情報をエンジンECU105から受信する。そしてメインCPU121は、S90で設定されたセンサ間距離を、ガス流速情報が示す流速で除算した値を補正時間として設定する。
一方、リアルタイム補正が選択されていない場合には、メインCPU121は、S120に移行する。
S120に移行すると、メインCPU121は、微粒子センサ102と微粒子センサ103からのセンサ出力を取得するとともに、排気ガスの流量を表すガス流量情報をエンジンECU105から受信して、内部メモリ117に記憶する。以下、時刻tに取得された微粒子センサ102のセンサ出力を、センサ出力A(t)と表記する。また、時刻tに取得された微粒子センサ103のセンサ出力を、センサ出力B(t)と表記する。また、時刻tに受信されたガス流量をF(t)と表記する。
そしてS130にて、メインCPU121は、時間遅れ補正を実行する。具体的には、メインCPU121は、S60またはS110で設定された補正時間をxとして、時刻t+xに取得されたセンサ出力B(t+x)をセンサ出力B(t)とする。
さらにS140にて、メインCPU121は、堆積量を算出する。具体的には、メインCPU121は、まず、上流積算値SA(t)および下流積算値SB(t)を下式(2),(3)により算出する。なお、下式(1),(2)中のTは、微粒子量計測処理が開始されてから現時点まで経過した時間である。
SA(t)=A(t)[mg/m]×F(t)[m/s]×T[s] (2)
SB(t)=B(t)[mg/m]×F(t)[m/s]×T[s] (3)
そしてメインCPU121は、下式(4)により堆積量D(t)を算出し、内部メモリ117に記憶する。
D(t)=SA(t)−SB(t) (4)
そしてS150にて、メインCPU121は、S140で算出された堆積量D(t)を表示部77に表示させる。
次にS160にて、メインCPU121は、微粒子量計測処理を終了するために使用者がスイッチパネル37に対して行う終了入力操作が行われたか否かを判断する。ここで、終了入力操作が行われていない場合には、メインCPU121は、S100に移行する。一方、終了入力操作が行われた場合には、メインCPU121は、微粒子量計測処理を終了する。
このように構成された計測装置101は、ディーゼルエンジン104から排出される排気ガスに含まれる微粒子の質量を計測する。
計測装置101は、微粒子センサ102の検出結果を示すセンサ出力A(t)を取得し、微粒子センサ103の検出結果を示すセンサ出力B(t)を取得する。微粒子センサ102は、ディーゼルエンジン104の排気管107に取り付けられて排気ガスに含まれる微粒子を捕集するDPF108の上流側において排気管107に取り付けられて微粒子の質量を検出する。微粒子センサ103は、DPF108の下流側において排気管107に取り付けられて微粒子の質量を検出する。
計測装置101は、センサ出力A(t)が示す値と、センサ出力B(t)が示す値との差に関連した堆積量D(t)を算出する。
微粒子センサ102,103は、イオン発生部310と、ディーゼルエンジン104の排気ガス中の少なくとも一部の微粒子をイオンを用いて帯電させるための帯電室321と、イオン捕捉部330とを備える。イオン発生部310は、コロナ放電によってイオンを発生させる。イオン捕捉部330は、微粒子の帯電に使用されなかったイオンの少なくとも一部を捕捉する。
また計測装置101は、イオン電流測定回路740と、制御部600と、を備える。イオン電流測定回路740は、イオン発生部310から発生されたイオンの量と、イオン捕捉部330に捕捉されたイオンの量との差分に相当する電流値に基づいて、排気ガス中の微粒子量に相関する信号SWesc,SSescを生成する。制御部600は、信号SWesc,SSescに基づいて排気ガス中の微粒子量を決定する。
このように計測装置101は、DPF108の上流側における微粒子の質量と、DPF108の下流側における微粒子の質量との差に関連した堆積量D(t)を算出することができるため、DPF108に捕集された微粒子の量(以下、フィルタの微粒子捕集量)の計測精度を向上させることができる。
また計測装置101は、堆積量D(t)の連続的な変動を計測することができる。従来の微粒子センサ(すなわち、抵抗変化式の微粒子センサ)では、微粒子がある程度センサに堆積すると出力し、再生するという工程を繰り返しており、工程間のタイムラグが発生する。これに対し、微粒子センサ102,103(すなわち、ディフュージョンチャージャー方式の微粒子センサ)では、常に(すなわち、連続的に)微粒子量を測定しているため、微小な微粒子を検出することができる。また、運転条件(例えば、アイドリング時、加速時等)に応じた微粒子量の変化をリアルタイムでモニタすることができる。また計測装置101は、DPF108に堆積した微粒子の堆積量をリアルタイムでモニタすることができる。
また、微粒子センサ102,103は、排気管107に直接挿入されることによって排気ガスに含まれる微粒子の質量を検出する直挿型センサである。これにより、計測装置101は、大型の分析計を用いることなく、フィルタの微粒子捕集量を計測することができ、フィルタの微粒子捕集量を計測するシステムを小型化することができる。
計測装置101は、補正時間x(すなわち、センサ間距離を、ガス流速情報が示す流速で除算した値)に基づいて、センサ出力B(t+x)をセンサ出力B(t)とするように、センサ出力B(t)を補正する。これにより、計測装置101は、フィルタの微粒子捕集量の計測精度を向上させることができる。
また、補正時間xが固定値である場合には、計測装置101は、フィルタの微粒子捕集量の計測を簡略化することができる。
また、センサ間距離と、ガス流速情報が示す流速とに基づいて、補正時間xを算出する場合には、計測装置101は、微粒子センサ102および微粒子センサ103の設置箇所に応じてセンサ出力B(t)を適切に補正することができ、フィルタの微粒子捕集量の計測精度を向上させることができる。
以上説明した実施形態において、S120は取得部としての処理に相当し、S140は算出部としての処理に相当し、微粒子の質量は特定成分に相当し、ディーゼルエンジン104は燃焼機関に相当し、DPF108はフィルタに相当する。
また、微粒子センサ102は第1微粒子センサに相当し、微粒子センサ103は第2微粒子センサに相当し、センサ出力A(t)は第1センサ出力に相当し、センサ出力B(t)は第2センサ出力に相当し、堆積量D(t)は出力差関連量に相当する。
また、イオン捕捉部330は捕捉部に相当し、イオン電流測定回路740は測定信号生成回路に相当し、信号SWesc,SSescは測定信号に相当し、制御部600は微粒子量決定部に相当する。
また、S130は補正部としての処理に相当し、補正時間xはガス流通時間に相当し、S110は補正算出部としての処理に相当する。
以上、本開示の一実施形態について説明したが、本開示は上記実施形態に限定されるものではなく、種々変形して実施することができる。
また、上記実施形態における1つの構成要素が有する機能を複数の構成要素に分担させたり、複数の構成要素が有する機能を1つの構成要素に発揮させたりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加、置換等してもよい。
上述した計測装置101の他、当該計測装置101を構成要素とするシステム、当該計測装置101としてコンピュータを機能させるためのプログラム、このプログラムを記録した媒体、計測方法など、種々の形態で本開示を実現することもできる。
101…計測装置、102,103…微粒子センサ、104…ディーゼルエンジン、107…排気管、108…DPF、310…イオン発生部、321…帯電室、330…イオン捕捉部330、600…制御部、740…イオン電流測定回路

Claims (5)

  1. 燃焼機関から排出される排気ガスに含まれる微粒子の質量を計測する計測装置であって、
    前記燃焼機関の排気管に取り付けられて前記排気ガスに含まれる前記微粒子を捕集するフィルタの上流側において前記排気管に取り付けられて前記微粒子の質量を検出する第1微粒子センサと、前記フィルタの下流側において前記排気管に取り付けられて前記微粒子の質量を検出する第2微粒子センサと、
    前記第1微粒子センサの検出結果を示す第1センサ出力を取得し、前記第2微粒子センサの検出結果を示す第2センサ出力を取得するように構成された取得部と、
    前記第1センサ出力が示す値と、前記第2センサ出力が示す値との差に関連した出力差関連量を算出するように構成された算出部と、を備え、
    前記第1微粒子センサおよび前記第2微粒子センサは、
    コロナ放電によってイオンを発生させるイオン発生部と、
    前記燃焼機関の前記排気ガス中の少なくとも一部の前記微粒子を、前記イオンを用いて帯電させるための帯電室と、
    前記微粒子の帯電に使用されなかった前記イオンの少なくとも一部を捕捉する捕捉部と、を備え、
    前記イオン発生部から発生された前記イオンの量と、前記捕捉部に捕捉された前記イオンの量との差分に相当する電流値に基づいて、前記排気ガス中の微粒子量に相関する測定信号を生成する測定信号生成回路と、
    前記測定信号に基づいて前記排気ガス中の微粒子量を決定する微粒子量決定部と、
    を備える計測装置。
  2. 請求項1に記載の計測装置であって、
    前記第1微粒子センサおよび前記第2微粒子センサは、前記排気管に直接挿入されることによって前記排気ガスに含まれる前記微粒子の質量を検出する直挿型センサである計測装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の計測装置であって、
    前記第1微粒子センサが設置されている箇所の前記排気ガスが前記第2微粒子センサが設置されている箇所に到達するまでにかかると予測されるガス流通時間に基づいて、前記第1微粒子センサが検出している前記排気ガスと、前記第2微粒子センサが検出している前記排気ガスとが一致するように、前記第2センサ出力を補正するように構成された補正部を備える計測装置。
  4. 請求項3に記載の計測装置であって、
    前記ガス流通時間は固定値である計測装置。
  5. 請求項3に記載の計測装置であって、
    前記第1微粒子センサが設置されている箇所と前記第2微粒子センサが設置されている箇所との間における前記排気管に沿った距離と、前記排気ガスの流速とに基づいて、前記ガス流通時間を算出するように構成された補正算出部を備える計測装置。
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