JP2021090986A - 金型交換装置および金型交換方法 - Google Patents

Abstract

【課題】 本発明は、狭い工場内でのフォークリフトによる金型載置を容易に行うこと。【解決手段】 本件発明は、成型機（１）の前面側に、金型載置装置（５）と金型移送装置（６）が設けられた金型交換装置（４）において、前記金型移送装置（６）には、前記金型載置装置（５）上の金型を前記成型機（１）に移送する作業位置と、前記金型載置装置５の前面側を作業空間として空けるための退避位置とに位置変更（７）する退避手段が設けられている。【選択図】 図９

Description

本発明は、プレスまたは射出成型機に新旧金型を交換する金型交換装置および当該装置を用いた金型交換方法に関する。

プレスまたは射出成型機の金型交換装置として、成型機の前側に、新旧の金型を載置する金型載置装置と、金型載置装置の上の金型を成型機の金型固定盤に移送する金型移送装置を備えたものが、例えば、特許文献１〜４に記載されている。

このような従来の金型交換装置において、金型載置装置と金型移送装置とが固定式のものにおいては、フオークリフトで金型を金型載置装置に載せる場合は、金型移送装置が邪魔になり、載せ難かった。

金型移送装置が固定で金型載置装置が移動するものでは、大型の金型載置装置を移動させるために、設置スペースが必要となり、成型機を多数併設する場合、狭い工場では採用し難かった。

実開昭５６−６５７６１号公報 特開昭５８−５３３３４号公報 特開平２−４２７２４号公報 実開平７−３３６１６号公報

従来の金型載置装置と金型移送装置が固定式の金型交換装置においては、フオークリフトで金型載置装置に金型を載せる場合、金型移送装置が邪魔になるので、それを回避するために、フォークリフトの爪を長くしなければならないという問題があった。

爪を長くして、爪の先端部分に金型を載置すれば、金型は重量物であるので、フォークリフトも大型のものを使用しなければならなくなる。しかし、狭い工場で大型のフォークリフトを使用することは困難であり、問題であった。

そこで、本発明は、このような問題を解決した金型交換装置及び金型交換方法を提供することを目的とする。

前記目的を達成するため、本発明は、次の手段を講じた。すなわち、本件発明の金型交換装置は、成型機の前面側に、金型載置装置と金型移送装置が設けられた金型交換装置において、前記金型移送装置には、前記金型載置装置上の金型を前記成型機に移送する作業位置と、前記金型載置装置の前面側を作業空間として空けるための退避位置とに位置変更する退避手段が設けられている。

前記退避手段は、前記金型移送装置を横方向に移動可能とする横移動装置、前記金型移送装置を上下方向に移動可能とする縦移動装置、又は、前記金型移送装置を旋回可能とする旋回装置の何れか一つであるのが好ましい。

前記金型移送装置には、前記退避位置から作業位置に位置変更した時、前記金型移送装置を位置決めす固定する固定装置が設けられているのが好ましい。

前記横移動装置は、床面より上方に突出しない軌道上を走行する車輪を有し、前記固定装置は、金型移送の際の反力を支承するものであるのが好ましい。

本発明の金型交換方法は、成型機の前面側に、金型載置装置と金型移送装置が設けられた金型交換装置を用いて金型を交換する金型交換方法において、前記金型載置装置の前面側を作業空間として空けるための退避位置に、前記金型移送装置を移動させた後、フォークリフトにより金型を前記金型載置装置に載置するものである。

本件発明によれば、金型移送装置を退避位置に退避させるため、狭い工場内でのフォークリフトによる金型載置を容易に行うことができる。

複数台のプレス成型機からなる本発明の実施の形態の全体平面図。 図１におけるプレス成型機が省略された一つの金型交換装置の平面図。 図２の金型交換装置の正面図。 図３の左側面図。 図３の右側面図。 図３の背面図。 図３のＡ−Ａ断面図。 本発明の実施の形態における作業位置での斜視図。 本発明の実施の形態における退避位置での斜視図。

以下本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図１に示すものは平面図であり、複数台のプレス成型機１が狭い工場敷地内に並設されている。
プレス成型機１は、左右のコラム２と、コラム２間に設けられた上下金型取付部３とを有する。
上下金型取付部３には、下金型を取り付ける下金型固定盤と、上金型を取り付ける上金型固定盤を有し、上金型固定盤は、コラム２に沿って上下移動自在に設けられている。

このプレス成型機１の前側に金型交換装置４が設けられている。金型交換装置４は、プレス成型機１の前側に設けられた金型載置装置５と、その前側に設けられた金型移送装置６を有する。

金型移送装置６には、金型載置装置５上の金型をプレス成型機１に移送する作業位置と、金型載置装置６の前面側を作業空間として空けるための退避位置とに位置変更する退避手段７(図９参照)が設けられている。

図２〜図９に示すものは、金型交換装置４の詳細である。
金型載置装置５は、床面８に固定された基台９を有し、基台９の上面部に左右一対の遊転ローラ１０を有する。遊転ローラ１０の上面に金型が載置される。遊転ローラ１０は、その上に載置された金型をプレス成型機１の方向に水平直進移動可能なように多数並設されている。

以下、上記の水平直進移動方向を「前後方向」といい、それと直交する水平方向を「左右方向という。
左右一対の遊転ローラ１０間の中央部に、ガイド部材１１が前後方向に沿って設けられている。このガイド部材１１にガイド溝１２が前後方向に設けられている。ガイド溝１２の形状は、Ｔ溝とされている。このガイド溝１２に沿ってチェーン１３が移動可能とされている。ガイド溝１２は、チェーン１３が上下左右にふらつかないで直進移動できる形状とされている。

金型移送装置６は、床面８を左右方向移動自在な台車部１４と、台車部１４に立設されたスタンド部１５を有する。台車部１４を移動自在とするものが退避手段７であり、この実施の形態では、横移動装置とされている。

スタンド部１５は、その上面部にプッシャヘッド摺動部１６が前後方向に設けられている。プッシャヘッド摺動部１６の内部に、前記ガイド部材１１と同様のガイド溝が前後方向に沿って形成され、そのガイド溝にチェーン１３が摺動自在とされている。プッシャヘッド摺動部１６の後端と前記ガイド部材１１の前端とは、作業位置において接続可能とされ、チェーン１３が相互に走行可能とされている。

チェーン１３の先端にプッシャヘッド１７が設けられている。プッシャヘッド１７はプッシャヘッド摺動部１６の上面より上方に突出しており、作業位置において、プッシャヘッド摺動部１６の上面および前記ガイド部材１１の上面を摺動自在とされている。

チェーン１３は、スタンド部１５に設けられた駆動スプロケット１８に巻き掛けられ、スタンド部１５の内部に垂れ下がり蛇行状に収納されている。駆動スプロケット１８は、スタンド部１５の側面に設けられた駆動モータ１９により、正逆転自在に駆動される。

プッシャヘッド１７は、その先端部に上下方向揺動自在な係合アーム２０を有する。係合アーム２０は、金型載置装置５または下金型固定盤に載置された金型の係合部に、押出し方向に移動する際、自動的に係合するよう構成されている。また、金型との係合解除は、金型載置装置５または下金型固定盤に設けられたシリンダ装置により押し上げられることにより行われる。

スタンド部１５には、プッシャヘッド１７の位置を検出するセンサ２１が設けられている。このセンサ２１の検出により、駆動モータ１９の停止を制御している。この停止制御や、始動操作を行う制御盤２２がスタンド部１５の側面に設けられている。

退避手段７である横移動装置は、床面８より上方に突出しない軌道２３上を走行する車輪２４を有する。軌道２３は床面８下に敷設された前後一対のレールからなる。車輪２４は、レール２３を走行するものであり、前後左右１対設けられている。軌道２３を床面８より上方に突出させていないのは、フォークリフトの走行の邪魔にならないようにするためである。

床面８から電源ケーブル２５が金型移送装置６に接続されており、この電源ケーブル２５は、金型移送装置６の移動に変形自在とされている。

金型移送装置６の作業位置において、退避手段７を固定する固定装置が設けられている。この固定手段は、車輪２４とレール２３を固定するものや、台車部１４を床面８に固定するものであれば良い。要は、プッシャヘッド１７で金型を移動させるときの反力を支えられるようにするものであれば良い。

図８、９に示すように、成型機１の前面側に、金型載置装置５と金型移送装置６が設けられた金型交換装置４を用いて金型を交換する金型交換方法を説明する。

この金型交換方法は、金型載置装置５の前面側を作業空間として空けるための退避位置に、金型移送装置６を移動させた後、フォークリフトにより金型を金型載置装置５に載置するものである。

すなわち、本発明の実施の形態によれば、金型移送装置６を作業位置（図８）から退避位置（図９）に移動させて、金型載置装置５の前面側を作業空間として空ける。フォークリフトの爪に載置した金型を、この空間を利用して金型載置装置５に載置する。その後、金型移送装置６を図８に示す位置に移動させ、固定装置により位置決め固定して、金型載置装置５上の金型を、金型移送装置６によりプレス成型機１まで移動させる。

プレス成型機から金型を取り出す場合は、図８に示す作業位置において、プッシャヘッド１７を前方に繰り出し、ガイド部材１１を通って、プレス成型機１の金型まで到達させる。このとき、プッシャヘッド１７の先端の係合アーム２０が金型の係合部に自動的に係合する。その後、金型移送装置６の駆動モータ１９を駆動して、金型を金型載置装置５上に引き出す。その後、係合アーム２０と金型の係合を解除し、固定装置の固定も解除して、金型移送装置６を図９に示す退避位置に移動させる。この退避移動により、金型載置装置５の前面側は、作業空間として空けられるので、フォークリフトにより、金型載置装置５上の金型を保管場所に搬送することができる

退避手段７は、横移動装置に限らず、金型移送装置６を上下方向に移動可能とする縦移動装置、又は、金型移送装置６を旋回可能とする旋回装置の何れであってもよい。

また横移動装置は、手動式に限らず、車輪２４を駆動輪とするものであっても良い。床面８に敷設するレール２３は、図１に示すプレス成型機１を多数列設する場合、左右に連続したものであっても良い。この場合、電源ケーブル２５はプラグ式として、プラグを外して金型移送装置６を任意の位置に退避させるように構成しても良い。

今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。例えば、対象とする成型機はプレス成型機に限らず樹脂成型機であっても良い。軌道２３はレールに限らず床面８であっても良い。

本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれる。

１ プレス成型機
２ コラム
３ 上下金型取付部
４ 金型交換装置
５ 金型載置装置
６ 金型移送装置
７ 退避手段
８ 床面
９ 基台
１０ 遊転ローラ
１１ ガイド部材
１２ ガイド溝
１３ チェーン
１４ 台車部
１５ スタンド部
１６ プッシャヘッド摺動部
１７ プッシャヘッド
１８ 駆動スプロケット
１９ 駆動モータ
２０ 係合アーム
２１ センサ
２２ 制御盤
２３ 軌道（レール）
２４ 車輪
２５ 電源ケーブル

Claims (5)

1. 成型機の前面側に、金型載置装置と金型移送装置が設けられた金型交換装置において、
   前記金型移送装置には、前記金型載置装置上の金型を前記成型機に移送する作業位置と、前記金型載置装置の前面側を作業空間として空けるための退避位置とに位置変更する退避手段が設けられている金型交換装置。
2. 前記退避手段は、前記金型移送装置を横方向に移動可能とする横移動装置、前記金型移送装置を上下方向に移動可能とする縦移動装置、又は、前記金型移送装置を旋回可能とする旋回装置の何れか一つである請求項１記載の金型交換装置。
3. 前記金型移送装置には、前記退避位置から作業位置に位置変更した時、前記金型移送装置を位置決めす固定する固定装置が設けられている請求項１又は２記載の金型交換装置。
4. 前記横移動装置は、床面より上方に突出しない軌道上を走行する車輪を有し、
   前記固定装置は、金型移送の際の反力を支承するものである請求項３記載の金型交換装置。
5. 成型機の前面側に、金型載置装置と金型移送装置が設けられた金型交換装置を用いて金型を交換する金型交換方法において、
   前記金型載置装置の前面側を作業空間として空けるための退避位置に、前記金型移送装置を移動させた後、フォークリフトにより金型を前記金型載置装置に載置する金型交換方法。

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