JP2021090260A - 電力変換装置 - Google Patents

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誠一 横山
Seiichi Yokoyama
誠一 横山
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【課題】電圧変換部のスイッチング素子を適切に制御することができる電力変換装置を提供する。【解決手段】電源から供給される電力の電圧変換を行う電圧変換部と、前記電圧変換部を制御する制御装置と、を備えた電力変換装置において、前記電圧変換部は、リアクトルと、スイッチング素子と、前記リアクトルの温度を検出するリアクトル温度検出部と、前記スイッチング素子の温度を検出する素子温度検出部と、を備え、前記制御装置は、前記リアクトルの温度閾値及び、前記リアクトル温度検出部によって検出された前記リアクトルの温度の差と、前記スイッチング素子の温度閾値及び、前記素子温度検出部によって検出された前記スイッチング素子の温度の差と、に基づいて、前記スイッチング素子を駆動する駆動周波数を設定する。【選択図】図3

Description

本発明は、電力変換装置に関する。
従来から、蓄電装置と昇圧コンバータと制御装置とを備える車両の電源装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載された車両の電源装置では、昇圧コンバータがリアクトルとスイッチング素子とを備えている。
特開2015−139282号公報
ところで、特許文献1には、バッテリ(蓄電装置)の温度が検出される旨が記載されているものの、特許文献1に記載された車両の電源装置では、昇圧コンバータの構成部品の温度が考慮されていない。
そのため、特許文献1に記載された車両の電源装置では、昇圧コンバータ(電圧変換部)のスイッチング素子を適切に制御できないおそれがある。
上述した問題点に鑑み、本発明は、電圧変換部のスイッチング素子を適切に制御することができる電力変換装置を提供することを目的とする。
(1)本発明の一態様に係る電力変換装置は、電源から供給される電力の電圧変換を行う電圧変換部と、前記電圧変換部を制御する制御装置と、を備えた電力変換装置において、前記電圧変換部は、リアクトルと、スイッチング素子と、前記リアクトルの温度を検出するリアクトル温度検出部と、前記スイッチング素子の温度を検出する素子温度検出部と、を備え、前記制御装置は、前記リアクトルの温度閾値及び、前記リアクトル温度検出部によって検出された前記リアクトルの温度の差と、前記スイッチング素子の温度閾値及び、前記素子温度検出部によって検出された前記スイッチング素子の温度の差と、に基づいて、前記スイッチング素子を駆動する駆動周波数を設定することを特徴とする電力変換装置である。
(2)上記(1)に記載の電力変換装置では、前記リアクトルの温度閾値及び、前記リアクトル温度検出部によって検出された前記リアクトルの温度の差であるリアクトル温度差と、前記スイッチング素子の温度閾値及び、前記素子温度検出部によって検出された前記スイッチング素子の温度の差であるスイッチング素子温度差とが等しい場合に、前記制御装置は、前記スイッチング素子の駆動周波数を維持し、前記リアクトル温度差が前記スイッチング素子温度差より小さい場合に、前記制御装置は、前記スイッチング素子の駆動周波数を増加させ、前記リアクトル温度差が前記スイッチング素子温度差より大きい場合に、前記制御装置は、前記スイッチング素子の駆動周波数を減少させてもよい。
(3)上記(2)に記載の電力変換装置では、前記リアクトル温度差と前記スイッチング素子温度差との差が大きいほど、前記スイッチング素子の駆動周波数が増加または減少させられる度合いが大きくてもよい。
(4)上記(1)に記載の電力変換装置では、前記リアクトルの温度閾値及び、前記リアクトル温度検出部によって検出された前記リアクトルの温度の差であるリアクトル温度差と重み係数との積と、前記スイッチング素子の温度閾値及び、前記素子温度検出部によって検出された前記スイッチング素子の温度の差であるスイッチング素子温度差とが等しい場合に、前記制御装置は、前記スイッチング素子の駆動周波数を維持し、前記リアクトル温度差と前記重み係数との積が、前記スイッチング素子温度差より小さい場合に、前記制御装置は、前記スイッチング素子の駆動周波数を増加させ、前記リアクトル温度差と前記重み係数との積が、前記スイッチング素子温度差より大きい場合に、前記制御装置は、前記スイッチング素子の駆動周波数を減少させてもよい。
(5)上記(4)に記載の電力変換装置では、前記リアクトル温度差と前記重み係数との積と、前記スイッチング素子温度差との差が大きいほど、前記スイッチング素子の駆動周波数が増加または減少させられる度合いが大きくてもよい。
(6)本発明の一態様に係る電力変換装置は、電源から供給される電力の電圧変換を行う電圧変換部と、前記電圧変換部を制御する制御装置と、を備えた電力変換装置において、前記電圧変換部は、リアクトルと、スイッチング素子と、前記リアクトルの温度を検出するリアクトル温度検出部と、前記スイッチング素子の温度を検出する素子温度検出部と、を備え、前記制御装置は、前記リアクトル温度検出部によって検出される前記リアクトルの温度が前記リアクトルの温度閾値に到達するまでの時間と、前記素子温度検出部によって検出される前記スイッチング素子の温度が前記スイッチング素子の温度閾値に到達するまでの時間と、に基づいて、前記スイッチング素子を駆動する駆動周波数を設定することを特徴とする電力変換装置である。
(7)上記(6)に記載の電力変換装置では、前記リアクトル温度検出部によって検出される前記リアクトルの温度が前記リアクトルの温度閾値に到達するまでの時間であるリアクトル温度到達時間と、前記素子温度検出部によって検出される前記スイッチング素子の温度が前記スイッチング素子の温度閾値に到達するまでの時間であるスイッチング素子温度到達時間とが等しい場合に、前記制御装置は、前記スイッチング素子の駆動周波数を維持し、前記リアクトル温度到達時間が前記スイッチング素子温度到達時間より短い場合に、前記制御装置は、前記スイッチング素子の駆動周波数を増加させ、前記リアクトル温度到達時間が前記スイッチング素子温度到達時間より長い場合に、前記制御装置は、前記スイッチング素子の駆動周波数を減少させてもよい。
(8)上記(7)に記載の電力変換装置では、前記リアクトル温度到達時間と前記スイッチング素子温度到達時間との差が大きいほど、前記スイッチング素子の駆動周波数が増加または減少させられる度合いが大きくてもよい。
(9)上記(6)に記載の電力変換装置では、前記リアクトル温度検出部によって検出される前記リアクトルの温度が前記リアクトルの温度閾値に到達するまでの時間であるリアクトル温度到達時間と重み係数との積と、前記素子温度検出部によって検出される前記スイッチング素子の温度が前記スイッチング素子の温度閾値に到達するまでの時間であるスイッチング素子温度到達時間とが等しい場合に、前記制御装置は、前記スイッチング素子の駆動周波数を維持し、前記リアクトル温度到達時間と前記重み係数との積が、前記スイッチング素子温度到達時間より短い場合に、前記制御装置は、前記スイッチング素子の駆動周波数を増加させ、前記リアクトル温度到達時間と前記重み係数との積が、前記スイッチング素子温度到達時間より長い場合に、前記制御装置は、前記スイッチング素子の駆動周波数を減少させてもよい。
(10)上記(9)に記載の電力変換装置では、前記リアクトル温度到達時間と前記重み係数との積と、前記スイッチング素子温度到達時間との差が大きいほど、前記スイッチング素子の駆動周波数が増加または減少させられる度合いが大きくてもよい。
上記(1)に記載の電力変換装置では、電圧変換部のスイッチング素子の駆動周波数が、電圧変換部のリアクトルの温度閾値とリアクトルの温度との差と、スイッチング素子の温度閾値とスイッチング素子の温度との差とに基づいて設定される。
そのため、上記(1)に記載の電力変換装置では、電圧変換部の構成部品の温度が考慮されることなく電圧変換部のスイッチング素子の駆動周波数が設定される場合よりも適切に、電圧変換部のスイッチング素子を制御することができる。
上記(2)に記載の電力変換装置では、電圧変換部のリアクトルの温度閾値とリアクトルの温度との差が、スイッチング素子の温度閾値とスイッチング素子の温度との差より小さい場合、つまり、リアクトルの温度余裕度がスイッチング素子の温度余裕度より小さい場合に、スイッチング素子の駆動周波数が増加させられてもよい。
また、上記(2)に記載の電力変換装置では、電圧変換部のリアクトルの温度閾値とリアクトルの温度との差が、スイッチング素子の温度閾値とスイッチング素子の温度との差より大きい場合、つまり、リアクトルの温度余裕度がスイッチング素子の温度余裕度より大きい場合に、スイッチング素子の駆動周波数が減少させられてもよい。
そのように構成される場合には、リアクトルの温度余裕度とスイッチング素子の温度余裕度とを均等化することによって、電圧変換部の動作範囲を拡大することができる。
上記(3)に記載の電力変換装置では、リアクトルの温度閾値とリアクトルの温度との差と、スイッチング素子の温度閾値とスイッチング素子の温度との差との差が大きいほど、つまり、リアクトルの温度余裕度とスイッチング素子の温度余裕度との差が大きいほど、スイッチング素子の駆動周波数が増加または減少させられる度合いが大きくてもよい。
そのように構成される場合には、リアクトルの温度余裕度とスイッチング素子の温度余裕度との差を迅速に低減することができる。
上記(4)に記載の電力変換装置では、電圧変換部のリアクトルの温度閾値とリアクトルの温度との差と重み係数との積が、スイッチング素子の温度閾値とスイッチング素子の温度との差より小さい場合、つまり、リアクトルの温度余裕度がスイッチング素子の温度余裕度より小さい場合に、スイッチング素子の駆動周波数が増加させられてもよい。
また、上記(4)に記載の電力変換装置では、電圧変換部のリアクトルの温度閾値とリアクトルの温度との差と重み係数との積が、スイッチング素子の温度閾値とスイッチング素子の温度との差より大きい場合、つまり、リアクトルの温度余裕度がスイッチング素子の温度余裕度より大きい場合に、スイッチング素子の駆動周波数が減少させられてもよい。
そのように構成される場合には、リアクトルの温度余裕度とスイッチング素子の温度余裕度とを均等化することによって、電圧変換部の動作範囲を拡大することができる。
上記(5)に記載の電力変換装置では、リアクトルの温度閾値とリアクトルの温度との差と重み係数との積と、スイッチング素子の温度閾値とスイッチング素子の温度との差との差が大きいほど、つまり、リアクトルの温度余裕度とスイッチング素子の温度余裕度との差が大きいほど、スイッチング素子の駆動周波数が増加または減少させられる度合いが大きくてもよい。
そのように構成される場合には、リアクトルの温度余裕度とスイッチング素子の温度余裕度との差を迅速に低減することができる。
上記(6)に記載の電力変換装置では、電圧変換部のリアクトルの温度がリアクトルの温度閾値に到達するまでの時間と、電圧変換部のスイッチング素子の温度がスイッチング素子の温度閾値に到達するまでの時間とに基づいて、電圧変換部のスイッチング素子の駆動周波数が設定される。
そのため、上記(6)に記載の電力変換装置では、電圧変換部の構成部品の温度が考慮されることなく電圧変換部のスイッチング素子の駆動周波数が設定される場合よりも適切に、電圧変換部のスイッチング素子を制御することができる。
上記(7)に記載の電力変換装置では、リアクトルの温度がリアクトルの温度閾値に到達するまでの時間が、スイッチング素子の温度がスイッチング素子の温度閾値に到達するまでの時間より短い場合、つまり、リアクトルの温度余裕度がスイッチング素子の温度余裕度より小さい場合に、スイッチング素子の駆動周波数が増加させられてもよい。
また、上記(7)に記載の電力変換装置では、リアクトルの温度がリアクトルの温度閾値に到達するまでの時間が、スイッチング素子の温度がスイッチング素子の温度閾値に到達するまでの時間より長い場合、つまり、リアクトルの温度余裕度がスイッチング素子の温度余裕度より大きい場合に、スイッチング素子の駆動周波数が減少させられてもよい。
そのように構成される場合には、リアクトルの温度余裕度とスイッチング素子の温度余裕度とを均等化することによって、電圧変換部の動作範囲を拡大することができる。
上記(8)に記載の電力変換装置では、リアクトルの温度がリアクトルの温度閾値に到達するまでの時間と、スイッチング素子の温度がスイッチング素子の温度閾値に到達するまでの時間との差が大きいほど、つまり、リアクトルの温度余裕度とスイッチング素子の温度余裕度との差が大きいほど、スイッチング素子の駆動周波数が増加または減少させられる度合いが大きくてもよい。
そのように構成される場合には、リアクトルの温度余裕度とスイッチング素子の温度余裕度との差を迅速に低減することができる。
上記(9)に記載の電力変換装置では、リアクトルの温度がリアクトルの温度閾値に到達するまでの時間と重み係数との積が、スイッチング素子の温度がスイッチング素子の温度閾値に到達するまでの時間より短い場合、つまり、リアクトルの温度余裕度がスイッチング素子の温度余裕度より小さい場合に、スイッチング素子の駆動周波数が増加させられてもよい。
また、上記(9)に記載の電力変換装置では、リアクトルの温度がリアクトルの温度閾値に到達するまでの時間と重み係数との積が、スイッチング素子の温度がスイッチング素子の温度閾値に到達するまでの時間より長い場合、つまり、リアクトルの温度余裕度がスイッチング素子の温度余裕度より大きい場合に、スイッチング素子の駆動周波数が減少させられてもよい。
そのように構成される場合には、リアクトルの温度余裕度とスイッチング素子の温度余裕度とを均等化することによって、電圧変換部の動作範囲を拡大することができる。
上記(10)に記載の電力変換装置では、リアクトルの温度がリアクトルの温度閾値に到達するまでの時間と重み係数との積と、スイッチング素子の温度がスイッチング素子の温度閾値に到達するまでの時間との差が大きいほど、つまり、リアクトルの温度余裕度とスイッチング素子の温度余裕度との差が大きいほど、スイッチング素子の駆動周波数が増加または減少させられる度合いが大きくてもよい。
そのように構成される場合には、リアクトルの温度余裕度とスイッチング素子の温度余裕度との差を迅速に低減することができる。
第1実施形態の電力変換装置の概略構成の一例を示す図である。 比較例の電力変換装置の制御装置による制御の一例を示すフローチャートである。 第1実施形態の電力変換装置の制御装置による制御の第1例を示すフローチャートである。 第1実施形態の電力変換装置におけるリアクトルの温度とスイッチング素子の駆動周波数との関係などを示す図である。 第1実施形態の電力変換装置におけるリアクトルの温度とスイッチング素子の温度と電圧変換部を流れる電流とスイッチング素子の駆動周波数との関係を示す図である。 図3のステップS15が実行される前後におけるスイッチング素子およびリアクトルの状態を示す図である。 第1実施形態の電力変換装置の制御装置による制御の第2例を示すフローチャートである。 第2実施形態の電力変換装置の制御装置による制御の第1例を示すフローチャートである。 第2実施形態の電力変換装置におけるスイッチング素子の温度が温度閾値に到達するまでの時間と、リアクトルの温度が温度閾値に到達するまでの時間と、スイッチング素子の駆動周波数との関係を示す図である。 第2実施形態の電力変換装置の制御装置による制御の第2例を示すフローチャートである。 第1および第2実施形態の電力変換装置を適用可能な車両の一部の一例を示す図である。
以下、本発明の電力変換装置の実施形態について添付図面を参照しながら説明する。
<第1実施形態>
図1は第1実施形態の電力変換装置1の概略構成の一例を示す図である。
図1に示す例では、電力変換装置1が、電源PSから供給される電力の電圧変換を行う。電力変換装置1は、電圧変換部11と、電圧変換部11を制御する制御装置12とを備えている。
電圧変換部11は、電源PSから供給される電力の電圧変換を行う。電圧変換部11は、リアクトルLと、スイッチング素子jと、リアクトルLの温度TLを検出するリアクトル温度検出部として機能する温度センサNLと、スイッチング素子jの温度Tjを検出する素子温度検出部として機能する温度センサNjとを備えている。
制御装置12は、電圧変換部11のスイッチング素子jを駆動する駆動周波数を設定することによって、電圧変換部11を制御する。制御装置12は、スイッチング素子jの駆動周波数を設定するために、リアクトルLの温度閾値TthLと、温度センサNLによって検出されたリアクトルLの温度TLとの差△TL(=TthL−TL)を利用する。リアクトルLの温度閾値TthLは、リアクトルLの温度上限値として予め設定された値である。また、制御装置12は、スイッチング素子jの駆動周波数を設定するために、スイッチング素子jの温度閾値Tthjと、温度センサNjによって検出されたスイッチング素子jの温度Tjとの差△Tj(=Tthj−Tj)を利用する。スイッチング素子jの温度閾値Tthjは、スイッチング素子jの温度上限値として予め設定された値である。制御装置12は、リアクトルLの温度差△TL(=TthL−TL)と、スイッチング素子jの温度差△Tj(=Tthj−Tj)とに基づいて、スイッチング素子jの駆動周波数を設定する。
図2は比較例の電力変換装置の制御装置による制御の一例を示すフローチャートである。
図2に示す例では、ステップS1において、素子温度検出部として機能する温度センサがスイッチング素子jの温度Tjを検出し、リアクトル温度検出部として機能する温度センサがリアクトルLの温度TLを検出する。
次いで、ステップS2において、制御装置は、スイッチング素子jの温度Tjがスイッチング素子jの温度閾値Tthjより低いか否かを判定する。スイッチング素子jの温度Tjがスイッチング素子jの温度閾値Tthj以上である場合には、ステップS3に進み、スイッチング素子jの温度Tjがスイッチング素子jの温度閾値Tthjより低い場合には、ステップS4に進む。
ステップS3では、制御装置が電圧変換部のパワーセーブ制御(電圧変換部の動作を制限する制御)を実行する。その結果、スイッチング素子jの温度Tjは、スイッチング素子jの温度閾値Tthjより低くなるまで低下する。
ステップS4において、制御装置は、リアクトルLの温度TLがリアクトルLの温度閾値TthLより低いか否かを判定する。リアクトルLの温度TLがリアクトルLの温度閾値TthL以上である場合にはステップS3に進み、ステップS3において、制御装置が電圧変換部のパワーセーブ制御を実行する。その結果、リアクトルLの温度TLは、リアクトルLの温度閾値TthLより低くなるまで低下する。
一方、リアクトルLの温度TLがリアクトルLの温度閾値TthLより低い場合には、図2に示すルーチンを終了する。
図2に示す比較例の電力変換装置の制御装置による制御においては、リアクトルL、スイッチング素子j(例えばパワー半導体チップ)などの電圧変換部(例えば昇圧コンバータ)の構成部品の熱ストレスにアンバランスが生じ、短寿命化したり、ある構成部品が早く耐熱閾値に到達し、電圧変換部の動作範囲に制限をかけたりする必要がある。
図2に示す比較例の電力変換装置の制御装置による制御における問題点を解消するために、第1実施形態の電力変換装置1においては、後述する制御が実行される。
図3は第1実施形態の電力変換装置1の制御装置12による制御の第1例を示すフローチャートである。
図3に示す例では、ステップS11において、制御装置12が、スイッチング素子jの温度差△Tj(=Tthj−Tj)と、リアクトルLの温度差△TL(=TthL−TL)とを算出する。
次いで、ステップS12において、制御装置12は、スイッチング素子jの温度差△TjとリアクトルLの温度差△TLとが等しいか否かを判定する。詳細には、制御装置12は、スイッチング素子jの温度差△TjとリアクトルLの温度差△TLとが実質的に等しいか否かを判定する。スイッチング素子jの温度差△TjとリアクトルLの温度差△TLとが等しい場合には、ステップS13に進み、スイッチング素子jの温度差△TjとリアクトルLの温度差△TLとが等しくない場合には、ステップS14に進む。
ステップS13では、制御装置12が、スイッチング素子jの駆動周波数を維持する。
ステップS14において、制御装置12は、スイッチング素子jの温度差△TjがリアクトルLの温度差△TLより大きいか否かを判定する。スイッチング素子jの温度差△TjがリアクトルLの温度差△TLより大きい場合(リアクトルLの温度差△TLがスイッチング素子jの温度差△Tjより小さい場合)には、ステップS15に進み、スイッチング素子jの温度差△TjがリアクトルLの温度差△TLより小さい場合(リアクトルLの温度差△TLがスイッチング素子jの温度差△Tjより大きい場合)には、ステップS16に進む。
ステップS15では、制御装置12が、スイッチング素子jの駆動周波数を増加させ、次いで、ステップS12に戻る。
ステップS16では、制御装置12が、スイッチング素子jの駆動周波数を減少させ、次いで、ステップS12に戻る。
図4は第1実施形態の電力変換装置1におけるリアクトルLの温度TLとスイッチング素子jの駆動周波数との関係などを示す図である。詳細には、図4(A)はリアクトルLの温度TLとスイッチング素子jの駆動周波数との関係を示しており、図4(B)はスイッチング素子jの温度Tjとスイッチング素子jの駆動周波数との関係を示している。
図4(A)および図4(B)に示すように、リアクトルLの温度TLの周波数依存性は、スイッチング素子jの温度Tjの周波数依存性とは逆の性質を有する。周波数感度(図4(A)および図4(B)における曲線の傾きの大きさ)は、電圧変換部11の昇圧率、電圧変換部11を流れる電流の大きさ等に依存する。
ステップS13において、制御装置12がスイッチング素子jの駆動周波数を維持する場合には、図4(A)に示すように、リアクトルLの温度TLは変化せず、また、図4(B)に示すように、スイッチング素子jの温度Tjも変化しない。
ステップS15において、制御装置12がスイッチング素子jの駆動周波数を増加させる場合には、リアクトルLのリップル電流が減少するため、図4(A)に示すように、リアクトルLの温度TLは低下する。また、制御装置12がスイッチング素子jの駆動周波数を増加させる場合には、スイッチング素子jのスイッチング損失が増加するため、図4(B)に示すように、スイッチング素子jの温度Tjは上昇する。
その結果、ステップS15において、制御装置12がスイッチング素子jの駆動周波数を増加させることによって、リアクトルLの温度差△TLがスイッチング素子jの温度差△Tjより小さい状態(つまり、リアクトルLの余裕度がスイッチング素子jの余裕度より小さい状態)を抑制することができる。
ステップS16において、制御装置12がスイッチング素子jの駆動周波数を減少させる場合には、リアクトルLのリップル電流が増加するため、図4(A)に示すように、リアクトルLの温度TLは上昇する。また、制御装置12がスイッチング素子jの駆動周波数を減少させる場合には、スイッチング素子jのスイッチング損失が減少するため、図4(B)に示すように、スイッチング素子jの温度Tjは低下する。
その結果、ステップS16において、制御装置12がスイッチング素子jの駆動周波数を減少させることによって、スイッチング素子jの温度差△TjがリアクトルLの温度差△TLより小さい状態(つまり、スイッチング素子jの余裕度がリアクトルLの余裕度より小さい状態)を抑制することができる。
図5は第1実施形態の電力変換装置1におけるリアクトルLの温度TLとスイッチング素子jの温度Tjと電圧変換部11を流れる電流とスイッチング素子jの駆動周波数との関係を示す図である。詳細には、図5(A)はスイッチング素子jの駆動周波数が低い状態におけるリアクトルLの温度TLとスイッチング素子jの温度Tjと電圧変換部11を流れる電流との関係を示しており、図5(B)はスイッチング素子jの駆動周波数が高い状態におけるリアクトルLの温度TLとスイッチング素子jの温度Tjと電圧変換部11を流れる電流との関係を示している。
図5(A)に示すように、電圧変換部11を流れる電流が大きい場合には、銅損の増加に伴ってリアクトルLの温度TLが高くなり、リアクトルLの温度差△TL(=TthL−TL)がスイッチング素子jの温度差△Tj(=Tthj−Tj)より小さくなる。
そのため、ステップS15が実行され、制御装置12がスイッチング素子jの駆動周波数を増加させる。その結果、図5(B)に示すように、リアクトルLの温度TLが低下し、リアクトルLの温度差△TLがスイッチング素子jの温度差△Tjより小さい状態を抑制することができる。
すなわち、電圧変換部11を流れる電流が大きい場合には、制御装置12がスイッチング素子jの駆動周波数を増加させることによって、スイッチング素子jの余裕度とリアクトルLの余裕度とを等しくし、スイッチング素子jとリアクトルLとを均等に使い切る(スイッチング素子jの寿命とリアクトルLの寿命とを同等にする)ことができる。
図6は図3のステップS15が実行される前後におけるスイッチング素子jおよびリアクトルLの状態を示す図である。詳細には、図6(A)は図3のステップS15が実行される前後におけるスイッチング素子jの温度差△Tj(=Tthj−Tj)を示しており、図6(B)は図3のステップS15が実行される前後におけるリアクトルLの温度差△TL(=TthL−TL)を示している。
図6に示す例では、スイッチング素子jの温度差△TjがリアクトルLの温度差△TLより大きいため、ステップS15が実行され、制御装置12がスイッチング素子jの駆動周波数を増加させる。その結果、リアクトルLの温度差△TLとスイッチング素子jの温度差△Tjとが均等になる。
上述したように、第1実施形態の電力変換装置1の第1例(図3に示す例)では、電力変換装置1(例えば昇圧コンバータ)の構成部品であるリアクトルLおよびスイッチング素子jの温度の実測値(TL、Tj)と耐熱閾値温度(TthL、Tthj)との差(△TL、△Tj)が均等になるスイッチング素子jの駆動周波数が算出され、スイッチング素子jが駆動される。そのため、電力変換装置1(例えば昇圧コンバータ)の構成部品の熱ストレスを均等化し、長寿命化を図ることができる。
また、第1実施形態の電力変換装置1の第1例(図3に示す例)では、電圧変換部11のパワーセーブ制御(電圧変換部11の動作を制限する制御)が必要ないため、図2に示す例よりも電力変換装置1の動作範囲を拡大することができる。
第1実施形態の電力変換装置1の第1例(図3に示す例)では、リアクトルLの温度差△TL(=TthL−TL)とスイッチング素子jの温度差△Tj(=Tthj−Tj)との差(|△TL−△Tj|)の大きさにかかわらず、スイッチング素子jの駆動周波数が増加または減少させられる度合いが一定値に設定されている。
他の例では、リアクトルLの温度差△TL(=TthL−TL)とスイッチング素子jの温度差△Tj(=Tthj−Tj)との差(|△TL−△Tj|)が大きいほど、スイッチング素子jの駆動周波数が増加または減少させられる度合いが大きくてもよい。
図7は第1実施形態の電力変換装置1の制御装置12による制御の第2例を示すフローチャートである。
図7に示す例では、ステップS21において、図3のステップS11と同様に、制御装置12が、スイッチング素子jの温度差△Tj(=Tthj−Tj)と、リアクトルLの温度差△TL(=TthL−TL)とを算出する。
次いで、ステップS22において、制御装置12は、スイッチング素子jの温度差△Tjと、リアクトルLの温度差△TLと重み係数W1(W1≠1)との積(△TL×W1)とが等しいか否かを判定する。詳細には、制御装置12は、スイッチング素子jの温度差△Tjと積(△TL×W1)とが実質的に等しいか否かを判定する。スイッチング素子jの温度差△Tjと積(△TL×W1)とが等しい場合には、ステップS23に進み、スイッチング素子jの温度差△Tjと積(△TL×W1)とが等しくない場合には、ステップS24に進む。
ステップS23では、図3のステップS13と同様に、制御装置12が、スイッチング素子jの駆動周波数を維持する。
ステップS24において、制御装置12は、スイッチング素子jの温度差△Tjが積(△TL×W1)より大きいか否かを判定する。スイッチング素子jの温度差△Tjが積(△TL×W1)より大きい場合(積(△TL×W1)がスイッチング素子jの温度差△Tjより小さい場合)には、ステップS25に進み、スイッチング素子jの温度差△Tjが積(△TL×W1)より小さい場合(積(△TL×W1)がスイッチング素子jの温度差△Tjより大きい場合)には、ステップS26に進む。
ステップS25では、図3のステップS15と同様に、制御装置12が、スイッチング素子jの駆動周波数を増加させ、次いで、ステップS22に戻る。
ステップS26では、図3のステップS16と同様に、制御装置12が、スイッチング素子jの駆動周波数を減少させ、次いで、ステップS22に戻る。
第1実施形態の電力変換装置1の第2例(図7に示す例)では、積(△TL×W1)とスイッチング素子jの温度差△Tjとの差(|△TL×W1−△Tj|)の大きさにかかわらず、スイッチング素子jの駆動周波数が増加または減少させられる度合いが一定値に設定されている。
他の例では、積(△TL×W1)とスイッチング素子jの温度差△Tjとの差(|△TL×W1−△Tj|)が大きいほど、スイッチング素子jの駆動周波数が増加または減少させられる度合いが大きくてもよい。
つまり、第1実施形態の電力変換装置1では、リアクトルLとスイッチング素子jの実測温度TL、Tjと各部品の耐熱閾値温度TthL、Tthjの差を比較し、差が均等化するスイッチング素子jの駆動周波数を算出し駆動する。リアクトルLの温度差(TthL−TL)が小さい場合はスイッチング素子jの駆動周波数を高周波化し、スイッチング素子jの温度差(Thtj−Tj)が小さい場合はスイッチング素子jの駆動周波数を低周波化して駆動する。
周波数変更度は、温度差と予め設定された周波数−温度感度マップより設定する。第1実施形態の電力変換装置1の構成部品としてコンデンサを含めてもよい。
<第2実施形態>
以下、本発明の電力変換装置の第2実施形態について説明する。
第2実施形態の電力変換装置1は、後述する点を除き、上述した第1実施形態の電力変換装置1と同様に構成されている。従って、第2実施形態の電力変換装置1によれば、後述する点を除き、上述した第1実施形態の電力変換装置1と同様の効果を奏することができる。
第2実施形態の電力変換装置1は、図1に示す第1実施形態の電力変換装置1と同様に構成されている。
第2実施形態の電力変換装置1の制御装置12は、第1実施形態の電力変換装置1の制御装置12と同様に、電圧変換部11のスイッチング素子jを駆動する駆動周波数を設定することによって、電圧変換部11を制御する。
第1実施形態の電力変換装置1では、上述したように、制御装置12が、スイッチング素子jの駆動周波数を設定するために、リアクトルLの温度閾値TthLと、温度センサNLによって検出されたリアクトルLの温度TLとの差△TL(=TthL−TL)を利用する。一方、第2実施形態の電力変換装置1では、制御装置12が、スイッチング素子jの駆動周波数を設定するために、温度センサNLによって検出されるリアクトルLの温度TLが温度閾値TthLに到達するまでの時間timeLを利用する。時間timeLは、制御装置12によって算出(推定)される値である。
また、第1実施形態の電力変換装置1では、上述したように、制御装置12が、スイッチング素子jの駆動周波数を設定するために、スイッチング素子jの温度閾値Tthjと、温度センサNjによって検出されたスイッチング素子jの温度Tjとの差△Tj(=Tthj−Tj)を利用する。一方、第2実施形態の電力変換装置1では、制御装置12が、スイッチング素子jの駆動周波数を設定するために、温度センサNjによって検出されるスイッチング素子jの温度Tjが温度閾値Tthjに到達するまでの時間timejを利用する。時間timejは、制御装置12によって算出(推定)される値である。
第2実施形態の電力変換装置1では、制御装置12が、時間timeLと時間timejとに基づいて、スイッチング素子jの駆動周波数を設定する。
図8は第2実施形態の電力変換装置1の制御装置12による制御の第1例を示すフローチャートである。
図8に示す例では、ステップS31において、制御装置12が、スイッチング素子jの温度Tjが温度閾値Tthjに到達するまでの時間timejと、リアクトルLの温度TLが温度閾値TthLに到達するまでの時間timeLとを算出する。
次いで、ステップS32において、制御装置12は、スイッチング素子jの温度Tjが温度閾値Tthjに到達するまでの時間timejと、リアクトルLの温度TLが温度閾値TthLに到達するまでの時間timeLとが等しいか否かを判定する。詳細には、制御装置12は、時間timejと時間timeLとが実質的に等しいか否かを判定する。時間timejと時間timeLとが等しい場合には、ステップS33に進み、時間timejと時間timeLとが等しくない場合には、ステップS34に進む。
ステップS33では、図3のステップS13と同様に、制御装置12が、スイッチング素子jの駆動周波数を維持する。
ステップS34において、制御装置12は、時間timejが時間timeLより長いか否かを判定する。時間timejが時間timeLより長い場合(時間timeLが時間timejより短い場合)には、ステップS35に進み、時間timejが時間timeLより短い場合(時間timeLが時間timejより長い場合)には、ステップS36に進む。
ステップS35では、図3のステップS15と同様に、制御装置12が、スイッチング素子jの駆動周波数を増加させ、次いで、ステップS32に戻る。
ステップS36では、図3のステップS16と同様に、制御装置12が、スイッチング素子jの駆動周波数を減少させ、次いで、ステップS32に戻る。
図9は第2実施形態の電力変換装置1におけるスイッチング素子jの温度Tjが温度閾値Tthjに到達するまでの時間timejと、リアクトルLの温度TLが温度閾値TthLに到達するまでの時間timeLと、スイッチング素子jの駆動周波数との関係を示す図である。
図9に示すように、時間timejが時間timeLより長い場合には、ステップS35が実行され、制御装置12はスイッチング素子jの駆動周波数を値f1から値f2に増加させる。その結果、図9に示すように、時間timejと時間timeLとが等しくなる。
すなわち、時間timejが時間timeLより長い場合には、制御装置12がスイッチング素子jの駆動周波数を増加させることによって、スイッチング素子jの余裕度とリアクトルLの余裕度とを等しくし、スイッチング素子jとリアクトルLとを均等に使い切る(スイッチング素子jの寿命とリアクトルLの寿命とを同等にする)ことができる。
上述したように、第2実施形態の電力変換装置1の第1例(図8に示す例)では、電力変換装置1(例えば高負荷状態で構成部品の温度が変化している昇圧コンバータ)の構成部品であるリアクトルLの温度TLが温度閾値TthLに到達するまでの時間timeLと、スイッチング素子jの温度Tjが温度閾値Tthjに到達するまでの時間timejとが均等になるスイッチング素子jの駆動周波数が算出され、スイッチング素子jが駆動される。そのため、電力変換装置1(例えば昇圧コンバータ)の構成部品の熱ストレスを均等化し、長寿命化を図ることができる。
また、第2実施形態の電力変換装置1の第1例(図8に示す例)では、電圧変換部11のパワーセーブ制御(電圧変換部11の構成部品の熱律速により電圧変換部11の動作が制限される制御)が必要ないため、図2に示す例よりも電力変換装置1の動作範囲を拡大することができる。
第2実施形態の電力変換装置1の第1例(図8および図9に示す例)では、リアクトルLの温度TLが温度閾値TthLに到達するまでの時間timeLと、スイッチング素子jの温度Tjが温度閾値Tthjに到達するまでの時間timejとの差(|timeL−timej|)が大きいほど、スイッチング素子jの駆動周波数が増加または減少させられる度合いが大きい。
他の例では、時間timeLと時間timejとの差(|timeL−timej|)の大きさにかかわらず、スイッチング素子jの駆動周波数が増加または減少させられる度合いが一定値に設定されていてもよい。
図10は第2実施形態の電力変換装置1の制御装置12による制御の第2例を示すフローチャートである。
図10に示す例では、ステップS41において、図8のステップS31と同様に、制御装置12が、スイッチング素子jの温度Tjが温度閾値Tthjに到達するまでの時間timejと、リアクトルLの温度TLが温度閾値TthLに到達するまでの時間timeLとを算出する。
次いで、ステップS42において、制御装置12は、スイッチング素子jの温度Tjが温度閾値Tthjに到達するまでの時間timejと、リアクトルLの温度TLが温度閾値TthLに到達するまでの時間timeLと重み係数W2(W2≠1)との積(timeL×W2)とが等しいか否かを判定する。詳細には、制御装置12は、時間timejと積(timeL×W2)とが実質的に等しいか否かを判定する。時間timejと積(timeL×W2)とが等しい場合には、ステップS43に進み、時間timejと積(timeL×W2)とが等しくない場合には、ステップS44に進む。
ステップS43では、図3のステップS13と同様に、制御装置12が、スイッチング素子jの駆動周波数を維持する。
ステップS44において、制御装置12は、時間timejが積(timeL×W2)より長いか否かを判定する。時間timejが積(timeL×W2)より長い場合(積(timeL×W2)が時間timejより短い場合)には、ステップS45に進み、時間timejが積(timeL×W2)より短い場合(積(timeL×W2)が時間timejより長い場合)には、ステップS46に進む。
ステップS45では、図3のステップS15と同様に、制御装置12が、スイッチング素子jの駆動周波数を増加させ、次いで、ステップS42に戻る。
ステップS46では、図3のステップS16と同様に、制御装置12が、スイッチング素子jの駆動周波数を減少させ、次いで、ステップS42に戻る。
第2実施形態の電力変換装置1の第2例(図10に示す例)では、リアクトルLの温度TLが温度閾値TthLに到達するまでの時間timeLと重み係数W2(W2≠1)との積(timeL×W2)と、スイッチング素子jの温度Tjが温度閾値Tthjに到達するまでの時間timejとの差(|timeL×W2−timej|)が大きいほど、スイッチング素子jの駆動周波数が増加または減少させられる度合いが大きい。
他の例では、積(timeL×W2)と時間timejとの差(|timeL×W2−timej|)の大きさにかかわらず、スイッチング素子jの駆動周波数が増加または減少させられる度合いが一定値に設定されていてもよい。
つまり、第2実施形態の電力変換装置1では、リアクトルLとスイッチング素子jの耐熱閾値温度TthL、Tthjへの到達所要時間を比較し、差が均等化するスイッチング素子jの駆動周波数を算出し駆動する。リアクトルLの耐熱閾値温度TthLへの到達所要時間timeLが短い場合はスイッチング素子jの駆動周波数を高周波化し、スイッチング素子jのの耐熱閾値温度Tthjへの到達所要時間timejが短い場合はスイッチング素子jの駆動周波数を低周波化して駆動する。
周波数変更度は、耐熱閾値温度への到達所要時間と予め設定された周波数−温度感度マップより設定する。第2実施形態の電力変換装置1の構成部品としてコンデンサを含めてもよい。
<適用例>
図11は第1および第2実施形態の電力変換装置1を適用可能な車両10の一部の一例を示す図である。
図11に示す例では、車両10が、電力変換装置1に加えて、電源PSとして機能するバッテリ(BATT)、負荷LDとして機能する走行駆動用の第1モータ(MOT)、発電用の第2モータ13(GEN)等を備えている。
バッテリ(電源PS)は、バッテリケースと、バッテリケース内に収容される複数のバッテリモジュールとを備えている。バッテリモジュールは、直列に接続される複数のバッテリセルを備えている。バッテリ(電源PS)は、直流コネクタ1aに接続される正極端子PB及び負極端子NBを備えている。正極端子PB及び負極端子NBは、バッテリケース内において直列に接続される複数のバッテリモジュールの正極端及び負極端に接続されている。
第1モータ(負荷LD)は、バッテリ(電源PS)から供給される電力によって回転駆動力(力行動作)を発生させる。第2モータ13は、回転軸に入力される回転駆動力によって発電電力を発生させる。ここで、第2モータ13には、内燃機関の回転動力が伝達可能に構成されている。例えば、第1モータ(負荷LD)及び第2モータ13の各々は、3相交流のブラシレスDCモータである。3相は、U相、V相、及びW相である。第1モータ(負荷LD)及び第2モータ13の各々は、インナーロータ型である。第1モータ(負荷LD)及び第2モータ13は、界磁用の永久磁石を有する回転子と、回転子を回転させる回転磁界を発生させるための3相のステータ巻線を有する固定子とをそれぞれ備えている。第1モータ(負荷LD)の3相のステータ巻線は、第1の3相コネクタ1bに接続されている。第2モータ13の3相のステータ巻線は、第2の3相コネクタ1cに接続されている。
図11に示す車両10は、パワーモジュール21と、リアクトルLと、コンデンサユニット23と、抵抗器24と、第1電流センサ25と、第2電流センサ26と、第3電流センサ27と、電子制御ユニット28(MOT GEN ECU)と、制御装置12として機能するゲートドライブユニット(G/D VCU ECU)とを備えている。
パワーモジュール21は、第1電力変換回路部31と、第2電力変換回路部32と、電圧変換部11として機能する第3電力変換回路部とを備えている。
第1電力変換回路部31の出力側導電体(出力バスバー)51は、U相、V相およびW相の3相分まとめられて、第1の3相コネクタ1bに接続されている。すなわち、第1電力変換回路部31の出力側導電体51は、第1の3相コネクタ1bを介して第1モータ(負荷LD)の3相のステータ巻線に接続されている。
第1電力変換回路部31の正極側導電体(Pバスバー)PIは、U相、V相およびW相の3相分まとめられて、バッテリ(電源PS)の正極端子PBに接続されている。
第1電力変換回路部31の負極側導電体(Nバスバー)NIは、U相、V相およびW相の3相分まとめられて、バッテリ(電源PS)の負極端子NBに接続されている。
つまり、第1電力変換回路部31は、バッテリ(電源PS)から第3電力変換回路部(電圧変換部11)を介して入力される直流電力を3相交流電力に変換する。
第2電力変換回路部32の出力側導電体(出力バスバー)52は、U相、V相およびW相の3相分まとめられて、第2の3相コネクタ1cに接続されている。すなわち、第2電力変換回路部32の出力側導電体52は、第2の3相コネクタ1cを介して第2モータ13の3相のステータ巻線に接続されている。
第2電力変換回路部32の正極側導電体(Pバスバー)PIは、U相、V相およびW相の3相分まとめられて、バッテリ(電源PS)の正極端子PBと、第1電力変換回路部31の正極側導電体PIとに接続されている。
第2電力変換回路部32の負極側導電体(Nバスバー)NIは、U相、V相およびW相の3相分まとめられて、バッテリ(電源PS)の負極端子NBと、第2電力変換回路部32の負極側導電体NIとに接続されている。
第2電力変換回路部32は、第2モータ13から入力される3相交流電力を直流電力に変換する。第2電力変換回路部32によって変換された直流電力は、バッテリ(電源PS)及び第1電力変換回路部31の少なくとも一方に供給可能である。
図11に示す例では、第1電力変換回路部31のU相上アーム素子UH、V相上アーム素子VH、W相上アーム素子WHが、正極側導電体PIに接続されている。また、第2電力変換回路部32のU相上アーム素子UH、V相上アーム素子VH、W相上アーム素子WHが、正極側導電体PIに接続されている。正極側導電体PIは、コンデンサユニット23の正極端子(正極バスバー)50pに接続されている。
第1電力変換回路部31のU相下アーム素子UL、V相下アーム素子VL、W相下アーム素子WLが、負極側導電体NIに接続されている。また、第2電力変換回路部32のU相下アーム素子UL、V相下アーム素子VL、W相下アーム素子WLが、負極側導電体NIに接続されている。負極側導電体NIは、コンデンサユニット23の負極端子(負極バスバー)50nに接続されている。
図11に示す例では、第1電力変換回路部31のU相上アーム素子UHとU相下アーム素子ULとの接続点TIと、V相上アーム素子VHとV相下アーム素子VLとの接続点TIと、W相上アーム素子WHとW相下アーム素子WLとの接続点TIとが、出力側導電体51に接続されている。
第2電力変換回路部32のU相上アーム素子UHとU相下アーム素子ULとの接続点TIと、V相上アーム素子VHとV相下アーム素子VLとの接続点TIと、W相上アーム素子WHとW相下アーム素子WLとの接続点TIとは、出力側導電体52に接続されている。
図11に示す例では、第1電力変換回路部31の出力側導電体51が、第1入出力端子Q1に接続されている。第1入出力端子Q1は、第1の3相コネクタ1bに接続されている。第1電力変換回路部31の各相の接続点TIは、出力側導電体51、第1入出力端子Q1、及び第1の3相コネクタ1bを介して第1モータ(負荷LD)の各相のステータ巻線に接続されている。
第2電力変換回路部32の出力側導電体52は、第2入出力端子Q2に接続されている。第2入出力端子Q2は、第2の3相コネクタ1cに接続されている。第2電力変換回路部32の各相の接続点TIは、出力側導電体52、第2入出力端子Q2、及び第2の3相コネクタ1cを介して第2モータ13の各相のステータ巻線に接続されている。
図11に示す例では、第1電力変換回路部31の上アーム素子UH、VH、WHおよび下アーム素子UL、VL、WLのそれぞれが、逆並列に接続されたフライホイールダイオードを備えている。
同様に、第2電力変換回路部32の上アーム素子UH、VH、WHおよび下アーム素子UL、VL、WLのそれぞれが、逆並列に接続されたフライホイールダイオードを備えている。
図11に示す例では、ゲートドライブユニット(制御装置12)が、第1電力変換回路部31の上アーム素子UH、VH、WHおよび下アーム素子UL、VL、WL(駆動回路用スイッチング素子DTS)のそれぞれにゲート信号を入力する。
同様に、ゲートドライブユニット(制御装置12)は、第2電力変換回路部32の上アーム素子UH、VH、WHおよび下アーム素子UL、VL、WLのそれぞれにゲート信号を入力する。
第1電力変換回路部31は、バッテリ(電源PS)から第3電力変換回路部(電圧変換部11)を介して入力される直流電力を3相交流電力に変換し、第1モータ(負荷LD)の3相のステータ巻線に交流のU相電流、V相電流、及びW相電流を供給する。第2電力変換回路部32は、第2モータ13の回転に同期がとられた第2電力変換回路部32の上アーム素子UH、VH、WHおよび下アーム素子UL、VL、WLのそれぞれのオン(導通)/オフ(遮断)駆動によって、第2モータ13の3相のステータ巻線から出力される3相交流電力を直流電力に変換する。
第3電力変換回路部(電圧変換部11)は、電圧コントロールユニット(VCU)である。第3電力変換回路部(電圧変換部11)は、スイッチング素子jとして機能する1相分の上アーム素子S1と下アーム素子S2とを備えている。
上アーム素子S1(スイッチング素子j)の正極側の電極は、正極バスバーPVに接続されている。正極バスバーPVは、コンデンサユニット23の正極端子(正極バスバー)50pに接続されている。下アーム素子S2(スイッチング素子j)の負極側の電極は、負極バスバーNVに接続されている。負極バスバーNVは、コンデンサユニット23の負極端子(負極バスバー)50nに接続されている。コンデンサユニット23の負極端子50nは、バッテリ(電源PS)の負極端子NBに接続されている。上アーム素子S1(スイッチング素子j)の負極側の電極は、下アーム素子S2(スイッチング素子j)の正極側の電極に接続されている。上アーム素子S1と、下アーム素子S2とは、フライホイールダイオードを備えている。
第3電力変換回路部(電圧変換部11)の上アーム素子S1と下アーム素子S2との接続点を構成するバスバー53は、リアクトルLの一端に接続されている。リアクトルLの他端は、バッテリ(電源PS)の正極端子PBに接続されている。リアクトルLは、コイルと、コイルの温度を検出する温度センサNLとを備えている。温度センサNLは、信号線によって電子制御ユニット28に接続されている。また、上アーム素子S1(スイッチング素子j)の温度を検出する温度センサNjと、下アーム素子S2(スイッチング素子j)の温度を検出する温度センサNjとが、電子制御ユニット28に接続されている。
第3電力変換回路部(電圧変換部11)は、ゲートドライブユニット(制御装置12)から上アーム素子S1(スイッチング素子j)のゲート電極と下アーム素子S2(スイッチング素子j)のゲート電極とに入力されるゲート信号に基づき、上アーム素子S1(スイッチング素子j)と下アーム素子S2(スイッチング素子j)とのオン(導通)/オフ(遮断)を切り替える。
第3電力変換回路部(電圧変換部11)は、昇圧時において、下アーム素子S2(スイッチング素子j)がオン(導通)及び上アーム素子S1(スイッチング素子j)がオフ(遮断)に設定される第1状態と、下アーム素子S2(スイッチング素子j)がオフ(遮断)及び上アーム素子S1(スイッチング素子j)がオン(導通)に設定される第2状態とを交互に切り替える。第1状態では、順次、バッテリ(電源PS)の正極端子PB、リアクトルL、下アーム素子S2(スイッチング素子j)、バッテリ(電源PS)の負極端子NBへと電流が流れ、リアクトルLが直流励磁されて磁気エネルギーが蓄積される。第2状態では、リアクトルLに流れる電流が遮断されることに起因する磁束の変化を妨げるようにしてリアクトルLの両端間に起電圧(誘導電圧)が発生する。リアクトルLに蓄積された磁気エネルギーによる誘導電圧はバッテリ電圧に重畳されて、バッテリ(電源PS)の端子間電圧よりも高い昇圧電圧が第3電力変換回路部(電圧変換部11)の正極バスバーPVと負極バスバーNVとの間に印加される。
第3電力変換回路部(電圧変換部11)は、回生時において、第2状態と、第1状態とを交互に切り替える。第2状態では、順次、第3電力変換回路部(電圧変換部11)の正極バスバーPV、上アーム素子S1(スイッチング素子j)、リアクトルL、バッテリ(電源PS)の正極端子PBへと電流が流れ、リアクトルLが直流励磁されて磁気エネルギーが蓄積される。第1状態では、リアクトルLに流れる電流が遮断されることに起因する磁束の変化を妨げるようにしてリアクトルLの両端間に起電圧(誘導電圧)が発生する。リアクトルLに蓄積された磁気エネルギーによる誘導電圧は降圧されて、第3電力変換回路部(電圧変換部11)の正極バスバーPV及び負極バスバーNV間の電圧よりも低い降圧電圧がバッテリ(電源PS)の正極端子PBと負極端子NBとの間に印加される。
コンデンサユニット23は、第1平滑コンデンサ41と、第2平滑コンデンサ42と、ノイズフィルタ43とを備えている。
第1平滑コンデンサ41は、バッテリ(電源PS)の正極端子PBと負極端子NBとの間に接続されている。第1平滑コンデンサ41は、第3電力変換回路部(電圧変換部11)の回生時における上アーム素子S1(スイッチング素子j)及び下アーム素子S2(スイッチング素子j)のオン/オフの切換動作に伴って発生する電圧変動を平滑化する。
第2平滑コンデンサ42は、第1電力変換回路部31及び第2電力変換回路部32の各々の正極側導電体PI及び負極側導電体NI間、並びに第3電力変換回路部(電圧変換部11)の正極バスバーPV及び負極バスバーNV間に接続されている。第2平滑コンデンサ42は、正極端子(正極バスバー)50p及び負極端子(負極バスバー)50nを介して、複数の正極側導電体PI及び負極側導電体NI、並びに正極バスバーPV及び負極バスバーNVに接続されている。第2平滑コンデンサ42は、第1電力変換回路部31及び第2電力変換回路部32の上アーム素子UH、VH、WHおよび下アーム素子UL、VL、WLのそれぞれのオン/オフの切換動作に伴って発生する電圧変動を平滑化する。第2平滑コンデンサ42は、第3電力変換回路部(電圧変換部11)の昇圧時における上アーム素子S1(スイッチング素子j)及び下アーム素子S2(スイッチング素子j)のオン/オフの切換動作に伴って発生する電圧変動を平滑化する。
ノイズフィルタ43は、第1電力変換回路部31及び第2電力変換回路部32の各々の正極側導電体PI及び負極側導電体NI間、並びに第3電力変換回路部(電圧変換部11)の正極バスバーPV及び負極バスバーNV間に接続されている。ノイズフィルタ43は、直列に接続される2つのコンデンサを備えている。2つのコンデンサの接続点は、車両10のボディグラウンド等に接続されている。
抵抗器24は、第1電力変換回路部31及び第2電力変換回路部32の各々の正極側導電体PI及び負極側導電体NI間、並びに第3電力変換回路部(電圧変換部11)の正極バスバーPV及び負極バスバーNV間に接続されている。
第1電流センサ25は、第1電力変換回路部31の各相の接続点TIを成し、第1入出力端子Q1と接続される出力側導電体51に配置され、U相、V相、及びW相の各々の電流を検出する。第2電流センサ26は、第2電力変換回路部32の各相の接続点TIを成すとともに第2入出力端子Q2と接続される出力側導電体52に配置され、U相、V相、及びW相の各々の電流を検出する。第3電流センサ27は、上アーム素子S1(スイッチング素子j)及び下アーム素子S2(スイッチング素子j)の接続点を成すとともにリアクトルLと接続されるバスバー53に配置され、リアクトルLに流れる電流を検出する。
第1電流センサ25、第2電流センサ26、及び第3電流センサ27の各々は、信号線によって電子制御ユニット28に接続されている。
電子制御ユニット28は、第1モータ(負荷LD)及び第2モータ13の各々の動作を制御する。例えば、電子制御ユニット28は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサによって所定のプログラムが実行されることにより機能するソフトウェア機能部である。ソフトウェア機能部は、CPU等のプロセッサ、プログラムを格納するROM(Read Only Memory)、データを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)、及びタイマー等の電子回路を備えるECU(Electronic Control Unit)である。なお、電子制御ユニット28の少なくとも一部は、LSI(Large Scale Integration)等の集積回路であってもよい。例えば、電子制御ユニット28は、第1電流センサ25の電流検出値と第1モータ(負荷LD)に対するトルク指令値に応じた電流目標値とを用いる電流のフィードバック制御等を実行し、ゲートドライブユニット(制御装置12)に入力する制御信号を生成する。例えば、電子制御ユニット28は、第2電流センサ26の電流検出値と第2モータ13に対する回生指令値に応じた電流目標値とを用いる電流のフィードバック制御等を実行し、ゲートドライブユニット(制御装置12)に入力する制御信号を生成する。制御信号は、第1電力変換回路部31及び第2電力変換回路部32の上アーム素子UH、VH、WHおよび下アーム素子UL、VL、WLのそれぞれをオン(導通)/オフ(遮断)駆動するタイミングを示す信号である。例えば、制御信号は、パルス幅変調された信号等である。
ゲートドライブユニット(制御装置12)は、電子制御ユニット28から受け取る制御信号に基づいて、第1電力変換回路部31及び第2電力変換回路部32の上アーム素子UH、VH、WHおよび下アーム素子UL、VL、WLのそれぞれを実際にオン(導通)/オフ(遮断)駆動するためのゲート信号を生成する。例えば、ゲートドライブユニット(制御装置12)は、制御信号の増幅及びレベルシフト等を実行して、ゲート信号を生成する。
ゲートドライブユニット(制御装置12)は、第3電力変換回路部(電圧変換部11)の上アーム素子S1(スイッチング素子j)及び下アーム素子S2(スイッチング素子j)の各々をオン(導通)/オフ(遮断)駆動するためのゲート信号を生成する。例えば、ゲートドライブユニット(制御装置12)は、第3電力変換回路部(電圧変換部11)の昇圧時における昇圧電圧指令又は第3電力変換回路部(電圧変換部11)の回生時における降圧電圧指令に応じたデューティー比のゲート信号を生成する。デューティー比は、上アーム素子S1(スイッチング素子j)及び下アーム素子S2(スイッチング素子j)の比率である。
第1または第2実施形態の電力変換装置1が適用された車両10では、昇圧コンバータとして機能する第3電力変換回路部(電圧変換部11)の構成部品であるリアクトルL、上アーム素子S1(スイッチング素子j)および下アーム素子S2(スイッチング素子j)の熱ストレスを均等化し、昇圧コンバータを長寿命化することができる。また、リアクトルL、上アーム素子S1(スイッチング素子j)および下アーム素子S2(スイッチング素子j)の耐熱温度を均等に使い切り、昇圧コンバータのサイズを拡大することなしに動作可能範囲を拡大することができる。すなわち動力性能に優れた電動車両10を提供することができる。
本発明の実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1…電力変換装置、11…電圧変換部、L…リアクトル、j…スイッチング素子、NL、Nj…温度センサ、12…制御装置、PS…電源

Claims (10)

  1. 電源から供給される電力の電圧変換を行う電圧変換部と、
    前記電圧変換部を制御する制御装置と、
    を備えた電力変換装置において、
    前記電圧変換部は、
    リアクトルと、
    スイッチング素子と、
    前記リアクトルの温度を検出するリアクトル温度検出部と、
    前記スイッチング素子の温度を検出する素子温度検出部と、
    を備え、
    前記制御装置は、
    前記リアクトルの温度閾値及び、前記リアクトル温度検出部によって検出された前記リアクトルの温度の差と、
    前記スイッチング素子の温度閾値及び、前記素子温度検出部によって検出された前記スイッチング素子の温度の差と、
    に基づいて、
    前記スイッチング素子を駆動する駆動周波数を設定する
    ことを特徴とする電力変換装置。
  2. 前記リアクトルの温度閾値及び、前記リアクトル温度検出部によって検出された前記リアクトルの温度の差であるリアクトル温度差と、
    前記スイッチング素子の温度閾値及び、前記素子温度検出部によって検出された前記スイッチング素子の温度の差であるスイッチング素子温度差とが等しい場合に、
    前記制御装置は、前記スイッチング素子の駆動周波数を維持し、
    前記リアクトル温度差が前記スイッチング素子温度差より小さい場合に、
    前記制御装置は、前記スイッチング素子の駆動周波数を増加させ、
    前記リアクトル温度差が前記スイッチング素子温度差より大きい場合に、
    前記制御装置は、前記スイッチング素子の駆動周波数を減少させる、
    請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記リアクトル温度差と前記スイッチング素子温度差との差が大きいほど、
    前記スイッチング素子の駆動周波数が増加または減少させられる度合いが大きい、
    請求項2に記載の電力変換装置。
  4. 前記リアクトルの温度閾値及び、前記リアクトル温度検出部によって検出された前記リアクトルの温度の差であるリアクトル温度差と重み係数との積と、
    前記スイッチング素子の温度閾値及び、前記素子温度検出部によって検出された前記スイッチング素子の温度の差であるスイッチング素子温度差とが等しい場合に、
    前記制御装置は、前記スイッチング素子の駆動周波数を維持し、
    前記リアクトル温度差と前記重み係数との積が、前記スイッチング素子温度差より小さい場合に、
    前記制御装置は、前記スイッチング素子の駆動周波数を増加させ、
    前記リアクトル温度差と前記重み係数との積が、前記スイッチング素子温度差より大きい場合に、
    前記制御装置は、前記スイッチング素子の駆動周波数を減少させる、
    請求項1に記載の電力変換装置。
  5. 前記リアクトル温度差と前記重み係数との積と、前記スイッチング素子温度差との差が大きいほど、
    前記スイッチング素子の駆動周波数が増加または減少させられる度合いが大きい、
    請求項4に記載の電力変換装置。
  6. 電源から供給される電力の電圧変換を行う電圧変換部と、
    前記電圧変換部を制御する制御装置と、
    を備えた電力変換装置において、
    前記電圧変換部は、
    リアクトルと、
    スイッチング素子と、
    前記リアクトルの温度を検出するリアクトル温度検出部と、
    前記スイッチング素子の温度を検出する素子温度検出部と、
    を備え、
    前記制御装置は、
    前記リアクトル温度検出部によって検出される前記リアクトルの温度が前記リアクトルの温度閾値に到達するまでの時間と、
    前記素子温度検出部によって検出される前記スイッチング素子の温度が前記スイッチング素子の温度閾値に到達するまでの時間と、
    に基づいて、
    前記スイッチング素子を駆動する駆動周波数を設定する
    ことを特徴とする電力変換装置。
  7. 前記リアクトル温度検出部によって検出される前記リアクトルの温度が前記リアクトルの温度閾値に到達するまでの時間であるリアクトル温度到達時間と、
    前記素子温度検出部によって検出される前記スイッチング素子の温度が前記スイッチング素子の温度閾値に到達するまでの時間であるスイッチング素子温度到達時間とが等しい場合に、
    前記制御装置は、前記スイッチング素子の駆動周波数を維持し、
    前記リアクトル温度到達時間が前記スイッチング素子温度到達時間より短い場合に、
    前記制御装置は、前記スイッチング素子の駆動周波数を増加させ、
    前記リアクトル温度到達時間が前記スイッチング素子温度到達時間より長い場合に、
    前記制御装置は、前記スイッチング素子の駆動周波数を減少させる、
    請求項6に記載の電力変換装置。
  8. 前記リアクトル温度到達時間と前記スイッチング素子温度到達時間との差が大きいほど、
    前記スイッチング素子の駆動周波数が増加または減少させられる度合いが大きい、
    請求項7に記載の電力変換装置。
  9. 前記リアクトル温度検出部によって検出される前記リアクトルの温度が前記リアクトルの温度閾値に到達するまでの時間であるリアクトル温度到達時間と重み係数との積と、
    前記素子温度検出部によって検出される前記スイッチング素子の温度が前記スイッチング素子の温度閾値に到達するまでの時間であるスイッチング素子温度到達時間とが等しい場合に、
    前記制御装置は、前記スイッチング素子の駆動周波数を維持し、
    前記リアクトル温度到達時間と前記重み係数との積が、前記スイッチング素子温度到達時間より短い場合に、
    前記制御装置は、前記スイッチング素子の駆動周波数を増加させ、
    前記リアクトル温度到達時間と前記重み係数との積が、前記スイッチング素子温度到達時間より長い場合に、
    前記制御装置は、前記スイッチング素子の駆動周波数を減少させる、
    請求項6に記載の電力変換装置。
  10. 前記リアクトル温度到達時間と前記重み係数との積と、前記スイッチング素子温度到達時間との差が大きいほど、
    前記スイッチング素子の駆動周波数が増加または減少させられる度合いが大きい、
    請求項9に記載の電力変換装置。
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