JP2021089804A - 電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】積層された複数のセルが拘束部材によって積層方向に拘束された組電池を備える電池システムにおいて、セルが劣化してもセルを拘束するのに必要な拘束荷重の確保を低コストで実現する。
【解決手段】ECU100は、組電池10のSOCが下限SOCを下回らないように組電池10の充放電を制御する。ECU100は、各セル11について、セル容量からセル11の体積を算出し、算出された各セル11の体積から組電池10の体積を算出する。そして、ECU100は、組電池10の体積が拘束荷重成立体積VL1を下回る場合に、組電池10の体積に基づいて、組電池10の体積が拘束荷重成立体積VL1であるときよりも下限SOCを引き上げる。
【選択図】図1

Description

本開示は、電池システムに関し、特に、積層された複数のセルが拘束部材によって積層方向に拘束された組電池を備える電池システムに関する。
特開2012−124060号公報(特許文献1)は、組電池の充放電の制御方法を開示する。この制御方法における組電池は、積層された複数のセルが拘束部材によって積層方向に拘束されている。この制御方法では、組電池の温度及び蓄電量から拘束部材による拘束荷重が算出され、算出された拘束荷重に基づいて蓄電量の下限値が定められる。そして、組電池の蓄電量が下限値以上となるように充放電が制御される(特許文献1参照)。
特開2012−124060号公報
拘束部材により組電池に加えられる拘束荷重が小さいと、拘束部材によりセルを拘束できなくなるため、セルを拘束するのに必要な最低限の拘束荷重が設定されることがある。
セルは、充電状態によって体積が変化することが知られている。具体的には、充電率が低下するほど体積が減少する(言い換えると、充電率が上昇するほど体積が増加する)。体積が減少すると、拘束荷重が低下する。そのため、拘束荷重が最低限の拘束荷重を下回らないように、組電池のSOC(State Of Charge)に下限値(下限SOC)を設けることが行なわれる。
また、セルは、劣化によって体積が減少することが知られている。そのため、下限SOCが一律に定められている場合には(たとえば、組電池の製造時に定められた値)、セルを拘束するのに必要な拘束荷重を確保できない可能性がある。
なお、拘束荷重を予め大きくしておくことも考えられるが、そのためには、各部品の耐荷重性や拘束部材のクリープ特性を高める必要があり、各種部材のコスト増を招く。
本開示は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、その目的は、積層された複数のセルが拘束部材によって積層方向に拘束された組電池を備える電池システムにおいて、セルを拘束するのに必要な拘束荷重の確保を低コストで実現することである。
本開示の電池システムは、積層された複数のセルが拘束部材によって積層方向に拘束された組電池と、組電池のSOCが下限SOCを下回らないように組電池の充放電を制御する制御装置とを備える。制御装置は、複数のセルの各々について、セルの容量からセルの体積を算出し、算出された各セルの体積から組電池の体積を算出する。そして、制御装置は、組電池の体積が、拘束部材により組電池に所定の拘束荷重が生じる基準体積を下回る場合に、組電池の体積に基づいて、組電池の体積が基準体積であるときよりも下限SOCを引き上げる。
この電池システムにおいては、各セルの体積から組電池の体積が算出され、組電池の体積が基準体積を下回る場合に、組電池の体積に基づいて、組電池の体積が基準体積であるときよりも下限SOCが引き上げられる。したがって、セルの劣化に伴なってセルの体積が減少しても、セルを拘束するのに必要な拘束荷重を確保することができる。また、この電池システムによれば、劣化による体積減少を考慮して拘束部材による拘束荷重を予め大きくしておく必要はないので、各部品の耐荷重性や拘束部材のクリープ特性を高める必要はなく、各種部材のコスト増を抑えることができる。
本開示の電池システムによれば、セルを拘束するのに必要な拘束荷重の確保を低コストで実現することができる。
本開示の実施の形態に従う電池システムが搭載された車両の構成を概略的に示す図である。 組電池の概略的な構成例を示す図である。 各セルの構成の一例を示す図である。 セルの劣化によりセルの体積が減少した様子の一例を示した図である。 必要な拘束荷重と組電池のSOCとの関係の一例を示す図である。 本実施の形態に従う電池システムにおける下限SOCの設定手順の一例を示すフローチャートである。 パック体積と下限SOC引き上げ量との関係の一例を示す図である。
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
<電池システムの構成>
図1は、本開示の実施の形態に従う電池システムが搭載された車両1の構成を概略的に示す図である。なお、以下では、車両1がハイブリッド車両である場合について代表的に説明するが、本開示に従う電池システムは、ハイブリッド車両に搭載されるものに限定されず、以下に説明される電池システム2を搭載した車両全般に適用可能である。
図1を参照して、車両1は、電池システム2と、パワーコントロールユニット(以下「PCU(Power Control Unit)」と称する。)30と、モータジェネレータ(以下「MG(Motor Generator)」と称する。)61,62と、エンジン63と、動力分割装置64と、駆動軸65と、駆動輪66とを備える。電池システム2は、組電池10と、監視ユニット20と、電子制御装置(以下「ECU(Electronic Control Unit)」と称する。)100とを含む。
MG61,62は、交流回転電機であり、たとえば、ロータに永久磁石が埋設された三相交流同期電動機である。MG61は、主として、動力分割装置64を経由してエンジン63により駆動される発電機として用いられる。MG61が発電した電力は、PCU30を通じて組電池10又はMG62に供給される。
MG62は、主として電動機として動作し、駆動輪66を駆動する。MG62は、組電池10からの電力及びMG61の発電電力の少なくとも一方を受けて駆動力を発生し、MG62が発生した駆動力は、駆動軸65を通じて駆動輪66へ伝達される。一方、車両の制動時には、MG62は、発電機として作動して回生発電を行なう。MG62が発電した電力は、PCU30を通じて組電池10に供給される。
エンジン63は、空気と燃料との混合気を燃焼させたときに生じる燃焼エネルギをピストンやロータ等の運動子の運動エネルギに変換することによって動力を発生する内燃機関である。動力分割装置64は、たとえば、サンギヤ、キャリア、リングギヤの3つの回転軸を有する遊星歯車機構を含む。動力分割装置64は、エンジン63から出力される動力を、MG61を駆動する動力と、駆動輪66を駆動する動力とに分割する。
組電池10は、複数の二次電池(セル)を含んで構成される。本実施の形態では、各セルは、リチウムイオン二次電池であるものとするが、ニッケル水素二次電池等であってもよい。リチウムイオン二次電池の電解質は、液体であってもよいし、ポリマーであってもよいし、固体であってもよい。組電池10は、MG61,62を駆動するための電力を蓄え、PCU30を通じてMG61,62へ電力を供給する。また、組電池10は、MG61,62の発電時にPCU30を通じて発電電力を受けて充電される。組電池10の出力電圧は、たとえば数百Vである。
監視ユニット20は、電圧センサ21と、電流センサ22と、温度センサ23とを含む。電圧センサ21は、組電池10に含まれる各セルの電圧VBiを検出する。電流センサ22は、組電池10に入出力される電流IBを検出する。以下では、充電時の電流IBの符号を負とし、放電時の電流IBの符号を正とする。温度センサ23は、セル毎の温度TBiを検出する。各センサは、検出結果をECU100へ出力する。
なお、電圧センサ21は、たとえば直列接続された複数のセルを監視単位として電圧を検出してもよい。また、温度センサ23は、隣接する複数のセルを監視単位として温度を検出してもよい。本実施の形態では、センサの監視単位は特に限定されない。
PCU30は、ECU100からの制御信号に従って、組電池10とMG61,62との間で双方向の電力変換を実行する。PCU30は、MG61,62の状態を個別に制御可能に構成されており、たとえば、MG61を回生(発電)状態にしつつ、MG62を力行状態にすることができる。PCU30は、たとえば、MG61,62に対応して設けられる2つのインバータと、各インバータに供給される直流電圧を組電池10の出力電圧以上に昇圧するコンバータとを含んで構成される。
ECU100は、CPU(Central Processing Unit)102と、メモリ(具体的には、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory))104と、各種信号を入出力するための入出力ポート(図示せず)とを含んで構成される。CPU102は、ROMに格納されているプログラムをRAMに展開して実行する。ROMに格納されているプログラムには、ECU100により実行される処理が記されている。
ECU100により実行される主要な処理の一つとして、ECU100は、組電池10のSOCの下限を示す下限SOCを設定し、SOCが下限SOCを下回らないように組電池10の充放電を制御する。なお、組電池10の充放電は、PCU30を制御することによって制御される。そして、本実施の形態では、下限SOCは固定値ではなく、組電池10の状態に応じて下限SOCが設定される。下限SOCの設定方法については、後ほど詳しく説明する。
図2は、組電池10の概略的な構成例を示す図である。図2を参照して、組電池10は、複数のセル11と、エンドプレート17,18と、拘束バンド15とを含む。
複数のセル11は、図中のX軸方向に積層され、電気的に直列に接続されている。エンドプレート17,18は、積層方向の両端のセル11の端面に配置される。拘束バンド15を用いてエンドプレート17とエンドプレート18とを連結することによって、複数のセル11は、積層方向(X軸方向)に拘束荷重Fが加えられた状態でエンドプレート17,18及び拘束バンド15により固定される。
図3は、各セル11の構成の一例を示す図である。なお、図3では、セル内部の一部が透視して示されている。図3を参照して、セル11は、筐体111と、正極外部端子113と、負極外部端子114と、電極体115とを含む。筐体111は、角型(略直方体形状)であり、筐体111の上面は、蓋体112によって封じられている。蓋体112は、注液孔、ガス排出弁、電流遮断機構(CID:Current Interrupt Device)等を備えていてもよい。なお、筐体111の形状は、角型(略直方体形状)に限定されるものではなく、ラミネート型や円筒型等であってもよい。
正極外部端子113及び負極外部端子114は、蓋体112の上面に設けられている。正極外部端子113及び負極外部端子114は、筐体111の内部においてそれぞれ正極集電端子及び負極集電端子(いずれも図示せず)に接続されている。
電極体115は、正極シートと、負極シートと、セパレータとによって形成されている。電極体115は、図示されるような巻回型であってもよいし、積層(スタック)型であってもよい。電極体115は、正極部116と、負極部117とを含む。正極部116は、正極シートの未塗布部によって形成される。負極部117は、負極シートの未塗布部によって形成される。正極部116は、図示しない正極集電端子を通じて正極外部端子113に接続され、負極部117は、図示しない負極集電端子を通じて負極外部端子114に接続される。
電極体115の正極シート、セパレータ、及び電解液には、それぞれリチウムイオン二次電池の正極シート、セパレータ、及び電解液として従来公知の構成及び材料を用いることができる。一例として、正極シートには、コバルト酸リチウムの一部がニッケル及びマンガンにより置換された三元系の材料を用いることができる。セパレータには、ポリオレフィン(たとえばポリエチレン又はポリプロピレン)を用いることができる。電解液は、有機溶媒(たとえば、DMC(Dimethyl Carbonate)とEMC(Ethyl Methyl Carbonate)とEC(ethylene carbonate)との混合溶媒)と、リチウム塩(たとえばLiPF6)と、添加剤(たとえば、LiBOB(lithium bis(oxalate)borate)又はLi[PF2(C242])とを含む。電解液に代えて、ポリマー系電解質を用いてもよいし、酸化物系、硫化物系等の無機系固体電解質を用いてもよい。
負極活物質には、典型的には炭素材料(たとえば黒鉛(グラファイト))が用いられる。なお、炭素材料にシリコン系材料(Si又はSiO)を混合した混合材を負極シートの活物質として採用してもよい。シリコン系材料を混合することで、エネルギ密度を増加させて容量を増加させることができる。なお、負極活物質として、シリコン系材料のみを採用してもよい。
<下限SOCの説明>
拘束バンド15及びエンドプレート17,18(以下、これらを纏めて「拘束部材」とも称する。)により組電池10に加えられる拘束荷重Fが小さいと、拘束部材により複数のセル11を拘束できなくなるため、本実施の形態では、複数のセル11を拘束するのに必要な最低限の拘束荷重が設定されている。
セル11は、充電状態によって体積が変化する。具体的には、充電率が低下するほど体積が減少する(言い換えると、充電率が上昇するほど体積が増加する)。体積が減少すると、拘束荷重Fが低下する。そのため、本実施の形態では、拘束荷重Fが最低限の拘束荷重を下回らないように、組電池10のSOCに下限SOCが設けられている。
また、セル11は、劣化によって体積が減少する。図4は、セル11の劣化によりセル11の体積が減少した様子の一例を示した図である。図4には、新品時と劣化時のセル11の厚みが対比して分かるように、充電率や温度等が両者で同一とした場合のセル11の断面が模式的に示されている。
図4を参照して、セル11は、正極シート120と、負極シート121と、セパレータ122と、正極集電箔123と、負極集電箔124とを含んで構成される。この例では、負極シート121の劣化により負極シート121の容量が低下することによって負極シート121の体積が減少し、その結果、セル11の体積が減少している。
なお、特に図示していないが、正極についても、劣化により容量が低下することによって正極の体積が減少することが知られている。
上記のように、セル11は、劣化によって体積が減少するため、組電池10に加えられる拘束荷重Fが最低限の拘束荷重を下回らないように設定される下限SOCが一律に定められている場合には(たとえば、組電池10の製造時に定められた値)、複数のセル11を拘束するのに必要な拘束荷重Fを確保できない可能性がある。
なお、拘束荷重Fを予め大きくしておくことも考えられるが、そのためには、各部品の耐荷重性やクリープ特性の高い拘束バンド15を採用する必要があり、各種部材のコスト増を招く。
そこで、本実施の形態に従う電池システム2では、セル11の体積が推定され、各セル11の体積から組電池10の体積が算出される。そして、組電池10の体積が所定の基準体積を下回る場合に、組電池10の体積に基づいて、組電池10の体積が基準体積であるときよりも下限SOCが引き上げられる。これにより、セル11の劣化に伴なってセル11の体積が減少しても、セル11を拘束するのに必要な拘束荷重Fを確保することができる。また、このような手法によれば、劣化による体積減少を考慮して拘束部材による拘束荷重Fを予め大きくしておく必要はないので、各部品の耐荷重性や拘束バンド15のクリープ特性を高める必要はなく、各種部材のコスト増を抑えることができる。
図5は、必要な拘束荷重と組電池10のSOCとの関係の一例を示す図である。図5において、縦軸は、複数のセル11を拘束するのに必要な最低限の拘束荷重(以下「要拘束荷重」と称する場合がある。)を示し、横軸は、組電池10に加えられる拘束荷重Fが最低限の拘束荷重を下回らないための下限SOCを示す。
図5を参照して、点P0は、組電池10(各セル11)が新品のときの要拘束荷重及び下限SOCの一例を示し、点P1は、組電池10(各セル11)が劣化したときの要拘束荷重及び下限SOCの一例を示す。図示のように、劣化時の要拘束荷重L1は、新品時の要拘束荷重L0よりも大きい。そのため、劣化時の下限SOCは、新品時の下限SOCよりも高い値に設定される。
さらに、上述のように、本実施の形態では、セル11の劣化に伴なうセル11の体積減少による拘束荷重の低下を抑制する点からも、下限SOCが引き上げられる。そのため、劣化時の下限SOCの値S1は、劣化に伴なう要拘束荷重の増加分と、劣化に伴なう体積減少による拘束荷重の低下を抑制する分とを考慮したものである。
図6は、本実施の形態に従う電池システム2における下限SOCの設定手順の一例を示すフローチャートである。このフローチャートに示される一連の処理は、ECU100により所定の周期毎に繰り返し実行される。
図6を参照して、ECU100は、組電池10の各セル11の電圧VBi、電流IB、温度TBiを監視ユニット20から取得する(ステップS10)。次いで、ECU100は、各セル11のセル容量を算出する(ステップS20)。セル容量の算出は、たとえば以下のようにして行なわれる。すなわち、ある2点の充電率について、その2点間の当該セルに対する充電量又は放電量(Wh)を充電率差で除算することにより、セル容量を算出することができる。なお、充電量又は放電量は、その間にセルに流れる電流を積算することによって算出される。セル毎の電流は、たとえば、電流センサ22の検出値を組電池10の並列セル数で除算することによって算出してもよいし、並列セルにおける温度ばらつきや抵抗ばらつきを考慮して公知の各種手法を用いて算出してもよい。
次いで、ECU100は、セル11毎に、算出されたセル容量からセルの体積を算出する(ステップS30)。セル11の体積の算出は、事前に準備される、セル容量とセルの体積との関係を示すマップやテーブル等を用いて、ステップS20において算出されたセル容量から求められる。セル容量とセルの体積との関係は、電流及び温度の条件を変えて実験等による事前評価により予め求められ、マップやテーブルとしてメモリ104のROMに格納されている。
続いて、ECU100は、組電池10の体積(以下「パック体積」と称する。)を算出する(ステップS40)。パック体積は、ステップS30において算出された各セル11の体積の総和を算出することにより求めることができる。
パック体積が算出されると、ECU100は、算出されたパック体積が拘束荷重成立体積VL1よりも小さいか否かを判定する(ステップS50)。この拘束荷重成立体積VL1は、セル11を拘束するのに必要な最低限の拘束荷重が組電池10に生じるときの組電池10の体積であり、すなわち、組電池10の拘束荷重要件(最低限の拘束荷重)を満たすのに必要な組電池10の体積である。この拘束荷重成立体積VL1は、実験等による事前評価により予め求められ、メモリ104のROMに格納されている。
そして、ステップS50において、パック体積が拘束荷重成立体積VL1よりも小さいと判定されると(ステップS50においてYES)、ECU100は、パック体積から、組電池10の下限SOCの引き上げ量を算出する(ステップS60)。
下限SOCの引き上げ量の算出は、たとえば、組電池10の各種条件下(電流、温度、劣化レベル)で事前に取得される、組電池10の体積(パック体積)とSOCとの関係性を用いて求めることができる。詳しくは、組電池10の各種条件下(電流、温度、劣化レベル)で、パック体積とSOCとの関係を実験等により予め取得しておき、マップやテーブルとしてメモリ104のROMに格納しておく。そして、演算時における組電池10の状態(電流、温度、劣化レベル)において、上記マップ等を用いて、パック体積が拘束荷重成立体積VL1であるときのSOCを算出し、その算出されたSOCを下限SOCとして、現在設定されている下限SOCからの引き上げ量が算出される。
或いは、組電池10の各種条件下(電流、温度、劣化レベル)で、パック体積と下限SOCとの関係を実験等により予め取得しておき、ステップS40において算出されたパック体積から下限SOCを求めてもよい。より詳しくは、組電池10の各種条件下で事前に取得されたパック体積と下限SOCとの関係をマップやテーブルとしてメモリ104のROMに格納しておき、演算時における組電池10の状態(電流、温度、劣化レベル)において、上記マップ等を用いて、ステップS40において算出されたパック体積から下限SOCを算出してもよい。
一方、ステップS50において、パック体積が拘束荷重成立体積VL1以上であると判定されると(ステップS50においてNO)、ECU100は、下限SOCの引き上げ量を0とする(ステップS70)。パック体積が拘束荷重成立体積VL1以上であれば、下限SOCの引き上げを行なわなくても、拘束荷重Fが最低限の拘束荷重を下回ることはないため、組電池10の蓄電能力を十分に活かすために、下限SOCの引き上げは行なわない。
そして、ステップS60又はS70が実行されると、ECU100は、下限SOC引き上げ量に基づいて下限SOCを算出する(ステップS80)。具体的には、ECU100は、予め設定されている下限SOCの初期値(新品時の固定値)に下限SOC引き上げ量を加算することによって、下限SOCを算出する。
図7は、パック体積と下限SOC引き上げ量との関係の一例を示す図である。なお、この図7には、組電池10の状態がある一定の条件下(電流、温度、劣化レベル)のときの関係が示されている。
図7を参照して、パック体積が拘束荷重成立体積VL1以上であるときは(図7のステップS50においてNO)、下限SOC引き上げ量は0である(図7のステップS70)。そして、パック体積が拘束荷重成立体積VL1を下回ると(ステップS50においてYES)、下限SOCが引き上げられる。
この例では、下限SOCの引き上げ量は、パック体積が小さくなるに従って(拘束荷重成立体積VL1からの低下量が大きくなるに従って)大きくなる。なお、この例では、パック体積が拘束荷重成立体積VL1を下回ったときのパック体積と下限SOC引き上げ量との関係は、直線的に示されているが、この関係は、必ずしも線形でなくてもよい。
以上のように、この実施の形態においては、各セル11の体積から組電池10の体積(パック体積)が算出され、パック体積が拘束荷重成立体積VL1を下回る場合に、パック体積に基づいて、パック体積が拘束荷重成立体積VL1であるときよりも下限SOCが引き上げられる。したがって、セル11の劣化に伴なってセル11の体積が減少しても、セル11を拘束するのに必要な拘束荷重を確保することができる。また、この実施の形態によれば、劣化による体積減少を考慮して拘束部材による拘束荷重Fを予め大きくしておく必要はないので、各部品の耐荷重性や拘束バンド15のクリープ特性を高める必要はなく、各種部材のコスト増を抑えることができる。したがって、この実施の形態によれば、セル11を拘束するのに必要な拘束荷重の確保を低コストで実現することができる。
今回開示された実施の形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1 車両、2 電池システム、10 組電池、11 セル、15 拘束バンド、17,18 エンドプレート、20 監視ユニット、21 電圧センサ、22 電流センサ、23 温度センサ、30 PCU、61,62 MG、63 エンジン、64 動力分割装置、65 駆動軸、66 駆動輪、100 ECU、102 CPU、104 メモリ、111,112 筐体、113 正極外部端子、114 負極外部端子、115 電極体、116 正極部、117 負極部、120 正極シート、121 負極シート、122 セパレータ、123 正極集電箔、124 負極集電箔。

Claims (1)

  1. 積層された複数のセルが拘束部材によって積層方向に拘束された組電池と、
    前記組電池のSOCが下限SOCを下回らないように前記組電池の充放電を制御する制御装置とを備え、
    前記制御装置は、
    前記複数のセルの各々について、セルの容量から前記セルの体積を算出し、
    算出された各セルの体積から前記組電池の体積を算出し、
    前記組電池の体積が、前記拘束部材により前記組電池に所定の拘束荷重が生じる基準体積を下回る場合に、前記組電池の体積に基づいて、前記組電池の体積が前記基準体積であるときよりも前記下限SOCを引き上げる、電池システム。
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