以下では、図面を参照しながら本開示に係る店舗支援システムの実施形態について説明する。図面の説明において同一又は相当する要素には同一の符号を付し、重複する説明を適宜省略する。また、図面は、理解の容易のため、一部を簡略化又は誇張して描いている場合があり、寸法比率等は図面に記載のものに限定されない。
本開示において、「店舗」とは、商品の情報を購入者に提示して当該商品の販売を促す有店舗を示している。「店舗」は、特定の種類の商品を販売する専門店、企業に所属する加盟店(フランチャイズ)、百貨店又はショッピングセンター等の商業施設の中にあるテナント店舗、及び、商品を仕入れて商品を販売する量販店を含んでいる。
一例として、「店舗」は寝具を販売する寝具専門店である。本実施形態に係る店舗支援システム1は、例えば、寝具を販売する複数の寝具専門店を支援する。本実施形態では、店舗は本体部の商品を扱う店を示している。「店舗端末」とは、店舗によって用いられる端末を示している。「端末」は、タブレット、携帯電話又はスマートフォン等の携帯端末、及び、パーソナルコンピュータ等の端末を含んでいる。
「本体部」とは、店舗を介して購入者に商品を販売する企業(組織、会社、法人又は個人を含む)を示している。「本体部」は、店舗が扱う商品を製造及び在庫管理する本体組織、加盟店を統括するフランチャイザー、及び量販店を統括する本部組織を含んでいる。本実施形態では、複数の店舗のそれぞれ及び購入者と電子商取引(EC:e-commerce)を行う本体部について説明する。
「商品を扱う」とは、商品を販売すること、及び商品の情報を示して購入者に当該商品の購入を促すことを示している。「購入者」とは、商品を購入する人、商品を注文する人、及び、商品を購入する可能性(見込み)がある人を含む。「購入者」は、寝具を購入して生活を営む生活者であってもよい。「購入者端末」とは、購入者によって用いられる端末を示している。「購入」とは、商品を買うことを意味しており、「注文」とは、商品の購入のための依頼を行うことを示している。また、「購入」は、商品の販売を依頼することを含んでいる。
近年、本体部の商品を販売する複数の店舗は、集客に苦労しており、集客能力が低下した結果、経営難に陥ったり閉店せざるをえなくなったりする問題が生じている。特に、地方の店舗、又は高齢者が営む店舗等では上記の問題が顕著となりうる。また、店舗は、広告宣伝に苦慮していることがあり、広告宣伝が十分にできなくなっている結果、集客能力が高まらないという事情もある。更に、商品の在庫管理に苦慮しているという事情もある。
例えば、チラシ、リーフレット及び新聞を含む紙媒体に宣伝広告を載せたとしても、インターネット社会で紙媒体を見ない購入者が増えているため、その紙媒体自体が十分に閲覧されないことによって、集客に十分に結びついていないという事情もある。更に、特に小型の店舗では、広告宣伝及びマーケティングに十分なコストをかけることができないため、上記の事情が更に顕著となりうる。以上より、経済を発展させるためには、前述した店舗の支援が必須となっており、本実施形態に係る店舗支援システム1は、このような店舗の支援を可能とするシステム及び店舗支援方法を提供する。
図1は、本実施形態に係る店舗支援システム1の構成を示す概略図である。図2は、店舗支援システム1の構成及び機能の例を示すブロック図である。店舗支援システム1は、例えば、店舗による商品の販売、及び店舗の広告宣伝を支援すると共に、店舗の商品の在庫を低減させる。
図1及び図2に示されるように、店舗支援システム1は、例えば、複数の店舗である店舗A及び店舗Bのそれぞれが保有する店舗端末2,3と、店舗A及び店舗Bの商品を管理する本体部10と、本体部10の商品を購入する購入者Mの購入者端末5とを含む。なお、本実施形態では、複数の店舗が店舗A及び店舗Bである例を示しているが、店舗の数は3以上であってもよい。例えば、店舗の数は、200以上且つ500以下、一例として、300程度であってもよい。
一例として、本体部10は寝具を製造及び管理する企業であって、店舗A及び店舗Bは当該企業の寝具を販売する専門店である。しかしながら、本体部10は寝具以外の商品を製造及び管理してもよいし、店舗A及び店舗Bは当該企業の寝具以外の商品を販売してもよい。
店舗端末2及び店舗端末3のそれぞれは、タブレット又はスマートフォン等の携帯端末、及びパーソナルコンピュータ又はノートパソコン等のコンピュータを含んでいる。本体部10は、例えば、コンピュータ(サーバであってもよい)を含んでいる。店舗端末2及び店舗端末3のそれぞれは、例えば、ネットワークモジュールを構成する通信部を含んでおり、無線LAN又はBluetooth(登録商標)等の無線通信インタフェースを含んでいてもよい。店舗端末2及び店舗端末3は、前述した通信部を介して本体部10と通信可能である。
本体部10のコンピュータは、例えば、オペレーティングシステム及びアプリケーションプログラムを実行するプロセッサ(例えばCPU)と、ROM又はRAMによって構成される主記憶部と、ハードディスク又はフラッシュメモリで構成される補助記憶部と、ネットワークカード又は無線通信モジュールで構成される通信制御部と、を備える。
本体部10が設けられるコンピュータの各構成要素は、プロセッサ又は主記憶部にソフトウェアを読み込ませて当該ソフトウェアを実行することによって実現される。プロセッサは、当該ソフトウェアに従って通信制御部を動作させ、主記憶部又は補助記憶部におけるデータの読み出し又は書き出しを行う。コンピュータの処理に必要なデータは、主記憶部又は補助記憶部に記憶される。
本体部10は、店舗端末2及び店舗端末3のそれぞれから会員登録を受け付け、例えば、店舗Bを訪れた購入者Mの商品aの購入に伴う店舗端末3からの商品aの注文を受け付ける。そして、本体部10は、商品aの金額xのp(%)分のポイントを店舗端末3に付与すると共に、商品aを購入者M(一例として購入者Mの住宅)に配送する。p(%)は、商品の金額(値段、価格)に対するポイント付与率を示している。pの値は、10以上且つ80以下であり、一例として60である。
一例として、本体部10は、機能的構成要素として、会員登録受付部11、注文受付部12、ポイント付与部13、商品管理部14、配送指示部15、店舗会員設定部16、店舗判別部17、情報送信部18、マイショップ登録受付部19、情報収集部20及び記憶部21を含む。記憶部21は、本体部10が受信した情報、及び本体部10の内部において得られた情報を前述した主記憶部又は補助記憶部に記憶するデータベースである。
会員登録受付部11は、店舗端末2、店舗端末3及び購入者端末5のそれぞれからの会員登録を受け付ける。会員登録受付部11は、店舗端末2、店舗端末3及び購入者端末5からの会員登録を受け付けるときには、店舗A及び店舗Bを識別する店舗識別情報を取得する。店舗識別情報は、店舗A及び店舗Bを識別可能な情報であって、例えば、店舗A及び店舗Bを識別する店舗ID(又は店舗識別コード)であってもよい。
例えば、会員登録受付部11は、店舗端末2、店舗端末3及び購入者端末5のそれぞれからの会員登録リクエストを受信し、会員登録リクエストには、店舗A,B又は購入者Mの情報、郵便番号及び住所を含む。会員登録受付部11は、例えば、会員登録の受け付けと共に、購入者Mの住所から購入者Mが居住する商圏を特定する。なお、会員登録の受け付けと共に、購入者Mの氏名、住所(郵便番号)、性別、年齢、職業、職場学校の住所、メールアドレス、及び商品の購入履歴を登録してもよい。
本開示において、「商圏」とは、店舗に集客可能な範囲を示しており、例えば、当該店舗を中心として当該店舗から所定の商圏距離範囲内に定められた地域を示している。「商圏」は、店舗を中心として定められてもよいし、購入者の住所を中心として定められてもよい。一例として、地域を人口10万人単位で区切って区切られた1つ1つの範囲が商圏として定められてもよい。一例として、10万人の商圏の算出に、「国土地理協会 郵便番号対応人口統計マスター」を使用してもよい。
注文受付部12は、店舗A、店舗B及び購入者Mの少なくともいずれかから本体部10の商品の注文を受け付ける。例えば、注文受付部12は、店舗Bにおいて購入者Mが商品aの決済をした後に、店舗Bからの商品aの注文を受け付ける。注文受付部12は、購入者Mから商品aの注文を受け付けてもよい。また、注文受付部12は、商品aの注文の受け付けと共に購入者Mの購入者情報を受け付けてもよい。「購入者情報」は、例えば、購入者の氏名、居住場所情報(郵便番号)、性別、年齢、職業、職場学校の住所、メールアドレス、及び商品の購入履歴の少なくともいずれかを含んでいてもよい。
ポイント付与部13は、本体部10の商品を注文した店舗A,Bにポイントを付与する。例えば、ポイント付与部13は、店舗Bから注文受付部12が注文を受け付けた後に、店舗Bに商品aの金額xに応じたポイントを付与する。前述したように、ポイント付与部13は、商品aの金額xのp(%)分のポイントを店舗端末3に付与する。pの値は、一例として60である。この場合、店舗Bは1万円の商品aを注文したときに6千円のキャッシュバックを受けることができるので、店舗Bは非常に大きなメリットを享受できる。なお、ポイントの付与は、出荷後に行われてもよい。
本開示において、「ポイント」は、換金可能なポイントであってもよいし、換金不能なポイントであって次回以降の注文時に利用可能なポイントであってもよい。「注文時に利用可能なポイント」とは、例えば、金額xの商品aを購入するときに金額xから割引可能な金額の上限を示している。
一例として、4000ポイントは、1万円のタオルを注文するときに1万円から割引可能な金額の上限である4000円を示している。すなわち、店舗が4000ポイントを保有している場合、当該店舗は6000円(10000円−4000円)でタオルを注文することが可能である。「ポイント」は、永久に蓄積されるものであってもよいし、一定期間経過後(例えば付与されてから2年後)に消滅するものであってもよい。
商品管理部14は、本体部10の商品を管理する機能を有する。例えば、商品管理部14は商品の在庫管理を行う指示を出力する。一例として、商品管理部14は、本体部10の商品が不足したときに商品の製造を本体部10の従業員に指示したり、本体部10の商品の販促を行ったり、商品の在庫の状況を商品ごとに本体部10の従業員に通知してもよい。
商品管理部14は、例えば、後述する情報収集部20によって収集された購入者Mからのニーズ情報に基づいた商品の開発及び製造を本体部10の従業員に指示してもよい。このように商品管理部14が本体部10の商品を管理することにより、本体部10はいつでも購入者Mのニーズに応じた商品を配送することが可能となる。
配送指示部15は、例えば、購入者M又は店舗A,Bへの本体部10の商品の配送を指示する機能を有する。一例として、配送指示部15は、店舗Bで購入者Mが決済した商品aを購入者Mに配送する指示を出力する。例えば、配送指示部15は商品の注文を注文受付部12が受け付けたときに配送指示を行い、注文を受けた日の翌日に当該商品が店舗A,B又は購入者Mに配送されてもよい。この場合、商品の配送を速やかに行うことが可能となる。なお、商品の配送の日は、注文を受けた翌日以降であってもよい。
店舗会員設定部16は、会員登録受付部11が店舗端末2,3から会員登録リクエストを受信したときに、店舗A,Bの会員登録を設定する機能を有する。店舗判別部17は、店舗A,Bが会員登録を設定可能な店舗であるか否かを判別する機能である。例えば、店舗判別部17は、複数の店舗のうちの上位店舗(一例として本体部10の商品の販売実績が一定値以上である店舗)を会員登録設定可能な店舗であると判定し、当該上位店舗以外の店舗を会員登録設定不能な店舗であると判定してもよい。
店舗会員設定部16は、会員登録受付部11が受信した会員登録リクエストが店舗判別部17によって会員登録設定可能な店舗からのものであると判定された場合には、当該店舗の会員登録の設定を行う。一方、店舗会員設定部16は、会員登録受付部11が受信した会員登録リクエストが店舗判別部17によって会員登録設定不能な店舗からのものであると判定された場合には、当該店舗の会員登録の設定を行わない。なお、会員登録設定不能な店舗であっても、一般会員としての会員登録は可能であってもよい。
このように店舗判別部17が会員登録可能な店舗の判別を行うことにより、店舗からの会員登録のフィルタリングを行うことが可能となる。更に、敢えて上位店舗でない店舗からの会員登録リクエストを拒否することにより、当該上位店舗でない店舗に対して販売実績の向上を促すことが可能となる。但し、本開示において、店舗会員設定部16及び店舗判別部17は省略されてもよい。
情報送信部18は、購入者Mの購入者端末5に店舗A,Bの店舗情報を送信する店舗情報送信部18bを含む。本開示において、「店舗情報」は、店舗固有の情報を示しており、例えば、店舗のセールの情報、店舗の広告宣伝の情報、店舗に商品のアドバイザーが存在する旨の情報、及び店舗固有のサービスの情報、の少なくともいずれかを含んでいる。
「店舗のセールの情報」は、例えば、本体部10の商品が一定期間Z%(Zは自然数)割引になる旨の情報を含んでいる。「店舗の広告宣伝の情報」は、例えば、当該店舗独自の商品を扱っていること等、店舗の特長の情報を含んでいる。「アドバイザーが存在する旨の情報」は、例えば、店舗に眠りの専門家(スリープマスター)が来店していて眠りの相談を受けられる旨の情報、及び寝具の専門家(一例として、枕の専門家であるピローアドバイザー)が来店していて寝具の保管の仕方(しまい方等)の相談を受けられる旨の情報を含んでいる。
「店舗固有のサービスの情報」は、例えば、店舗が寝具のクリーニングを行う旨の情報、及び店舗が寝具の相談を受け付ける旨の情報を含んでいる。なお、店舗情報送信部18bは購入者Mの住所(一例として郵便番号に紐付いた住所)における最寄りの店舗の店舗情報を送信してもよい。情報送信部18は、例えば、本体部10の商品の情報を送信してもよい。このように、情報送信部18が送信する情報の種類は適宜変更可能である。
マイショップ登録受付部19は、例えば、購入者Mによるマイショップ登録を受け付ける機能を示している。本開示において、「マイショップ」とは、購入者Mのお気に入りの店舗を示しており、一例として、店舗Bが購入者Mによってマイショップ登録される。例えば、マイショップ登録受付部19が受け付け可能なマイショップの店舗数は1つである。なお、マイショップ登録受付部19が受け付け可能なマイショップの数は複数であってもよい。
マイショップ登録受付部19が購入者Mによる店舗Bのマイショップ登録を受け付けると、例えば、店舗情報送信部18bが店舗Bの店舗情報を購入者端末5に送信する。なお、購入者Mによるマイショップ登録は、購入者Mの購入者端末5の操作によって行われてもよいし、購入者Mの会員登録時、又は購入者Mによる商品aの購入時に自動的に行われてもよい。
情報収集部20は、店舗A、店舗B及び購入者Mの情報を収集する。情報収集部20は、例えば、店舗A及び店舗Bの店舗情報、購入者Mの購入者情報、職場通学情報、並びに、共有可能情報を取得してもよい。情報収集部20は、例えば、会員登録受付部11によって特定された購入者Mの商圏を登録する購入者商圏登録部20bを有する。情報収集部20が収集する店舗情報は、店舗A及び店舗Bの商品ごとの売上(一例として販売実績)の情報、店舗A及び店舗Bのそれぞれの来客数の情報、並びに、店舗A及び店舗Bのそれぞれの決済の数の情報、の少なくともいずれかを含んでいてもよい。なお、情報収集部20は、購入(決済)した情報のみを収集してもよい。
記憶部21は、例えば、情報収集部20が収集した情報を記憶する。一例として、記憶部21は、情報収集部20が収集した店舗A,Bの販売実績と共に、店舗A及び店舗Bのそれぞれが上位店舗であるか否かを記憶しておいてもよい。また、情報収集部20が収集する前述した「共有可能情報」は、例えば、店舗Aの成功事例情報を含んでいる。
例えば、店舗情報送信部18bは、店舗Aの共有可能情報を店舗Bの店舗端末3に送信してもよい。一例として、店舗情報送信部18bが店舗Aの成功事例情報を店舗Bの店舗端末3に送信してもよい。この場合、店舗Bは有益な情報を取得することができる。なお、情報収集部20は、店舗Aの成功事例情報を店舗Bに送信するときに、店舗Aの名前を隠した形で当該送信を行ってもよい。
次に、本実施形態に係る店舗支援方法の例について図1及び図3を参照しながら説明する。図3は、購入者Mと、店舗A,Bと、本体部10とのやりとりの例を示すシーケンス図である。本実施形態に係る店舗支援方法は、このシーケンスの中で実行される。図1及び図3に示されるように、まず、店舗A,Bが本体部10に対して会員登録を行う(ステップS11)。
店舗A,Bが本体部10に会員登録を行うときに、例えば、店舗端末2,3から会員登録受付部11に会員登録リクエストが送信される。このとき、会員登録受付部11は店舗端末2,3からの会員登録リクエストを受信し、店舗A,Bが会員登録設定可能な店舗であるか否かを店舗判別部17が判別する。そして、会員登録リクエストが会員登録設定可能な店舗A,Bからのものであると判定されたときに店舗会員設定部16が店舗A,Bの会員登録の設定を行う。
例えば、購入者Mは金額xの商品aを店舗Bで購入する(ステップS12)。なお、前述した店舗A,Bの会員登録(ステップS11)は、ステップS12の前に行われてもよいし、ステップS12の後に行われてもよい。店舗Bが前述した会員登録を行って購入者Mが金額xの商品aを店舗Bで購入した後に、店舗Bは本体部10に商品aを注文する(ステップS13)。
店舗Bが本体部10に商品aを注文すると、注文受付部12が店舗Bからの商品aの注文を受け付ける。注文受付部12が店舗Bからの商品aの注文を受け付けた後には、ポイント付与部13が店舗Bにポイントを付与する(ステップS14)。例えば、ポイント付与部13は、商品aの金額xのp(%)のポイントを店舗Bの店舗端末3に付与する。
そして、本体部10は購入者Mに商品aを発送する(ステップS15)。なお、商品aの購入者Mへの発送は、ステップS14の前に行われてもよいし、ステップS14の後に行われてもよい。また、ステップS15に代えて、本体部10は店舗Bに商品aを発送してもよい。この場合、購入者Mが店舗Bに商品aを取りに行くことになるが、店舗Bに対する購入者Mの親密度を高めることが可能となる。なお、ステップS14は、商品の出荷後に実行されてもよい。
次に、本実施形態に係る店舗支援システム1及び店舗支援方法の作用効果について詳細に説明する。図1〜図3に示されるように、本実施形態に係る店舗支援システム1及び店舗支援方法では、店舗A,Bのそれぞれの店舗端末2,3と通信可能とされた本体部10が複数の商品を扱う。従って、本体部10が複数の商品を扱うことにより、店舗A,Bのそれぞれで商品を保有する必要性を低減させることができるので、店舗A,Bの在庫管理の負担を低減させることができる。
本体部10は、店舗Bからの商品aの注文を受け付ける注文受付部12を有する。店舗Bを訪れた購入者Mは、店舗Bが本体部10に商品aを注文する前に商品aの決済を行う。従って、店舗Bが商品aを注文する前に商品aの決済が完了するので、商品aが購入者Mに届くタイミングにかかわらず購入者Mから金銭を取得することができる。
店舗Bは、本体部10への商品aの注文前に金銭を取得することが可能となるので、店舗Bの運転資金を不要とすることができる。また、本体部10への商品aの注文前に商品aの決済が完了することにより、店舗Bを訪れた購入者Mに確実に商品aを購入させることが可能となる。よって、購入者Mが店舗Bで何も買わずに帰る可能性を低減させることができる。以上のように、本体部10と連携する店舗Bが十分な恩恵を受けることができる。
本体部10は、店舗Bで購入者Mが決済した商品aを購入者Mに発送してもよい。この場合、本体部10が購入者Mに商品aを発送することによって、店舗Bが購入者Mに商品を配送しなくてもよくなる。従って、店舗Bの配送コストを低減させることができるので、本体部10と連携する店舗Bは更に十分な恩恵を受けることができる。
注文受付部12は、商品aの注文の受け付けと共に購入者Mの購入者情報を受け付けてもよい。この場合、注文受付部12が購入者情報を取得することにより、購入者Mの購入履歴、及び購入される商品aの情報を蓄積することができる。更に、店舗Bによって囲われていた購入者Mの購入者情報を本体部10が取得することが可能となるため、本体部10は多くの購入者情報を取得することができる。従って、店舗Bだけでなく本体部10も恩恵を受けることができ、本体部10と店舗Bとのwinwinの関係を構築することができる。
次に、変形例に係る店舗支援方法について図4及び図5を参照しながら説明する。図4は、変形例に係る店舗支援方法の構成を示す概略図である。図5は、変形例に係る店舗支援方法における購入者M、店舗B及び本体部10のやりとりの例を示すシーケンス図である。
図4及び図5に示されるように、まず、店舗Bに購入者Mが来店する(ステップS21)。しかしながら、購入者Mは店舗Bでは商品を買わず店舗Bから商品の情報取得を行う(ステップS22)。ステップS22において、例えば、購入者Mは購入者端末5によって本体部10の商品の情報にアクセス可能な識別コード(例えばQRコード(登録商標))を取得する。識別コードは、クーポン等、紙媒体に載せられたものであってもよいし、店舗Bに表示されて購入者端末5に撮影されるものであってもよい。また、識別コードは、識別コードを発行した店舗を識別する店舗識別情報(例えば店舗識別コード)を含む。
例えば、購入者Mは店舗Bで何も買わずに自宅に帰り、その後、ステップS22で取得した情報に基づく会員登録を行う(ステップS23)。具体的には、店舗Bで受け取った識別コードを用いて購入者端末5で本体部10のインターネットサイトにアクセスし、当該インターネットサイトにおいて購入者Mの会員登録を行う。このとき、会員登録受付部11は、購入者端末5からの会員登録を受け付けると共に、店舗Bを識別する店舗識別情報を取得する。
会員登録受付部11が取得した店舗識別情報は、例えば、記憶部21に記憶される。このとき、記憶部21は、記憶している店舗ごとの店舗識別情報の数(例えば、取得された識別コードの数、又は配布したQRコード付きの紙媒体の数)を計算し、店舗識別情報の数が所定の閾値以上である店舗が上位店舗に加えられてもよい。
また、購入者Mは店舗Bのマイショップ登録を行う。このとき、マイショップ登録受付部19は店舗Bを購入者Mのマイショップとして登録する。なお、マイショップ登録のタイミングは、ステップS22の後に限られず適宜変更可能である。更に、店舗Bのマイショップ登録は、店舗Bで受け取った識別コードを用いた会員登録と共に自動的に行われてもよい。
購入者Mは、前述した会員登録を行った後に、例えば、購入者端末5に表示された本体部10のインターネットサイトにおいて金額xの商品aを購入する(ステップS24)。そして、商品aを購入者Mに配送する(ステップS25)。商品aの購入者Mへの配送は、例えば、商品aの購入(注文)から1日以内に行われる。また、ポイント付与部13は、店舗Bで受け取った識別コードで会員登録を行って金額xの商品aが購入された後に、店舗Bの店舗端末3に金額xのq(%)分のポイントを付与する(ステップS26)。なお、配送は、購入から1日以内に行われなくてもよい。
q(%)は、前述したp(%)と同様、商品の金額に対するポイント付与率を示している。qの値は、例えば、5以上且つ60以下であり、一例として40である。この場合、店舗Bは1万円の商品aが購入されたときに4千円のキャッシュバックを受けることができるので、店舗Bは識別コードを購入者Mに渡すだけで大きなメリットを享受できる。
また、qの値は、例えば前述したpの値よりも小さい。これは、前述した図1の場合は、購入者Mが店舗Bで確実に商品aを購入するため、ポイント付与率pを高くしても問題ないが、図4及び図5の場合は、購入者Mが商品aを購入しない可能性もあるため、ポイント付与率qを敢えてポイント付与率pよりも小さくしている。しかしながら、ポイント付与率p,qの値は適宜変更可能である。なお、店舗Bへのポイントの付与の後に商品aが購入者Mに配送されてもよく、商品aの配送のタイミングは適宜変更可能である。なお、ポイント付与は、商品の配送後に行われてもよい。
また、店舗Bで受け取った識別コードで会員登録を行った購入者Mの購入者端末5には、本体部10の店舗情報送信部18bから店舗Bの店舗情報が送信される(ステップS27)。この店舗情報の送信では、購入者Mに紐付けられた店舗Bの店舗情報が送信される。「購入者に紐付けられた店舗」とは、購入者に関連づけられた店舗を示しており、例えば、前述したように購入者が来訪した実績がある店舗、購入者に配布物(一例として前述したQRコード付きの紙媒体)を渡した店舗、及び購入者の自宅又は勤務先から近い店舗を含んでいる。
店舗情報送信部18bによる店舗情報の送信は、例えば、一定期間ごと(例えば、1週間ごと又は1月ごと)に行われる。しかしながら、店舗情報送信部18bによる店舗情報の送信のタイミングは適宜変更可能である。店舗情報の送信は、メールマガジンとして送信されてもよいし、アプリケーションサイトの新着情報として送信されてもよく、店舗情報の送信の態様は適宜変更可能である。
以上、変形例において、店舗支援システム1は、前述と同様、本体部10が複数の商品を扱うので、店舗A及び店舗Bのそれぞれにおいて商品を保有する必要性を低減させることができる。従って、店舗A,Bの在庫管理の負担を低減させることができ、店舗A,Bは、商品を保有していなくても商品の販売を行うことができる。
また、店舗支援システム1では、本体部10が、購入者Mに紐付けられた店舗Bの店舗情報を購入者端末5に送信する店舗情報送信部18bを備える。従って、購入者Mが店舗情報を要求しなくても、本体部10が購入者Mに紐付いた店舗Bの店舗情報を購入者端末5に自動的に送信するので、購入者Mは自身に紐付いた店舗Bの店舗情報を自動的に取得することができる。
従って、店舗Bが自ら宣伝広告をしなくても、本体部10が店舗Bの店舗情報を購入者端末5に送信するので、店舗Bの宣伝広告に対する負担を低減させることができる。このように、自動的に店舗情報が購入者端末5に送信されることによって多くの購入者Mが店舗Bを訪れることとなるので、店舗Bの集客効果を高めることができる。従って、本体部10と連携する店舗Bは十分な恩恵を受けることができる。
会員登録受付部11は、購入者Mが店舗Bで取得した店舗識別情報(一例としてQRコード)を受信すると共に、会員登録を受け付けて、店舗情報送信部18bは、会員登録受付部11が受信した店舗識別情報が識別する店舗Bの店舗情報を購入者端末5に送信してもよい。この場合、店舗Bを訪れた購入者Mが店舗識別情報を取得し、購入者Mが会員登録を行うときに本体部10の会員登録受付部11が当該店舗識別情報を受信する。
そして、会員登録受付部11が受信した店舗識別情報が識別する店舗Bの店舗情報が店舗情報送信部18bによって購入者端末5に送信される。従って、店舗Bを訪れて店舗識別情報を取得した購入者Mが会員登録を行うことによって、購入者Mの購入者端末5に店舗Bの店舗情報が自動的に送信されるので、店舗BはQRコード等の店舗識別情報を購入者Mに渡すだけで集客を行うことができる。すなわち、店舗Bは購入者Mに商品aを販売しなくても店舗識別情報付きの会員登録を購入者Mにさせるだけで集客を行うことができるので、店舗Bの集客の手間を更に低減させることができる。
本体部10は、購入者Mのお気に入りの店舗Bを購入者端末5から受け付けるマイショップ登録受付部19を有し、店舗情報送信部18bは、マイショップ登録受付部19が受け付けた店舗Bの店舗情報を購入者端末5に送信してもよい。この場合、購入者Mが気に入った店舗Bの店舗情報が購入者端末5に送信されるので、購入者Mを店舗Bのファンにすることができる。従って、店舗Bの集客能力を高めることができる。
続いて、更なる変形例に係る店舗支援方法について図6及び図7を参照しながら説明する。図6は、当該変形例に係る店舗支援方法の構成を示す概略図である。図7は、当該変形例に係る店舗支援方法における購入者M及び本体部10のやりとりの例を示すシーケンス図である。
図6及び図7に示されるように、まず、購入者Mが本体部10に会員登録を行う(ステップS31)。このとき、会員登録受付部11は購入者端末5からの会員登録リクエストを受信し、この会員登録リクエストには、例えば、購入者Mの郵便番号又は住所が含まれる。会員登録受付部11は、購入者Mの会員登録の受け付けと共に、購入者Mの住所(又は郵便番号)から購入者Mが居住する商圏を特定し、購入者商圏登録部20bが購入者Mの商圏を登録する(ステップS32)。
購入者Mは、前述した会員登録を行った後に、例えば、購入者端末5に表示された本体部10のインターネットサイトにおいて本体部10の商品を購入する(ステップS33)。そして、購入者Mによって購入された商品を本体部10が購入者Mに配送する(ステップS34)。
また、店舗情報送信部18bは、購入者商圏登録部20bに登録された購入者Mの商圏にある店舗Bの店舗情報を購入者Mの購入者端末5に送信する(ステップS35)。このように、店舗情報送信部18bが購入者Mの商圏の店舗Bの店舗情報を購入者端末5に送信する。よって、購入者Mは、自分と関係がある(例えば購入者Mの自宅から近い)店舗Bの店舗情報を自動的に入手することが可能となり、店舗Bでショッピングを楽しむことが可能となる。なお、購入者Mとマイショップ登録は自動的に紐付けされなくてもよい。すなわち、マイショップ登録は、購入者Mの登録(意思決定)によって行われてもよい。
以上、図6及び図7に示される変形例において、本体部10は、購入者Mに紐付けられた店舗Bの店舗情報を購入者端末5に送信する店舗情報送信部18bを備える。従って、前述した図4及び図5に示される例と同様、本体部10が購入者Mに紐付いた店舗Bの店舗情報を購入者端末5に自動的に送信するので、購入者Mは自身に紐付いた店舗Bの店舗情報を自動的に取得することができる。従って、店舗Bが自ら宣伝広告をしなくても、本体部10が店舗Bの店舗情報を購入者端末5に送信するので、店舗Bの宣伝広告に対する負担を軽減させることができると共に、店舗Bの集客効果を高めることができる。
会員登録受付部11は、会員登録の受け付けと共に購入者Mの住所から購入者Mが居住する商圏を特定し、店舗情報送信部18bは、会員登録受付部11が特定した購入者Mの商圏に設けられた店舗Bの店舗情報を購入者端末5に送信してもよい。この場合、本体部10の購入者商圏登録部20bが購入者Mの会員登録と共に購入者Mの商圏を登録し、購入者Mの商圏に設けられた店舗Bの店舗情報が購入者端末5に送信される。
よって、購入者Mの商圏の店舗Bの店舗情報を購入者端末5に送信することにより、購入者Mの居住地から近い店舗Bを購入者Mに紹介することができるので、店舗Bに購入者Mの足を向けやすくすることができる。従って、店舗Bの集客能力をより高めることができる。
以上、本開示に係る店舗支援システムの実施形態について説明した。しかしながら、本開示は、前述した実施形態に限られるものではなく、各請求項に記載した要旨を変更しない範囲において適宜変更可能である。すなわち、本開示に係る店舗支援システムの各部の構成及び機能は、上記の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
例えば、前述の実施形態では、会員登録受付部11、注文受付部12、ポイント付与部13、商品管理部14、配送指示部15、店舗会員設定部16、店舗判別部17、情報送信部18、マイショップ登録受付部19、情報収集部20及び記憶部21を備える本体部10について例示した。しかしながら、本体部の構成は、この例に限られず適宜変更可能である。例えば、商品管理部14、配送指示部15、店舗会員設定部16、店舗判別部17、情報送信部18、マイショップ登録受付部19、情報収集部20及び記憶部21のいずれかが省略されてもよい。
また、前述の実施形態では、店舗識別情報がQRコードに含まれる例について説明した。しかしながら、店舗識別情報は、例えば、バーコード等、QRコード以外のもの(例えば、ICタグ、又はRFIDタグ)に含まれていてもよい。更に、前述の実施形態では、寝具を販売する複数の寝具専門店を支援する店舗支援システム1について説明した。しかしながら、店舗支援システムが支援する店舗の種類は、寝具専門店に限られない。例えば、本開示に係る店舗支援システムは、化粧品を販売する複数の化粧品専門店を支援するものであってもよいし、電化製品を販売する複数の量販店を支援するものであってもよいし、クレジットカード会社と連携する複数の加盟店を支援するものであってもよい。このように、本開示に係る店舗支援システムが適用される企業の業態は適宜変更可能である。