JP2021088950A - 燃料タンクシステム - Google Patents

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浩之 高橋
Hiroyuki Takahashi
浩之 高橋
善和 宮部
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Abstract

【課題】パージ時における燃料タンクへのパージ負圧の印加を抑制する。【解決手段】燃料タンクシステム10は、燃料タンク12、キャニスタ14及びエンジン16に接続された機能統合弁18と、機能統合弁18を制御する制御装置20と、を備える。機能統合弁18は、ハウジング66と、ハウジング66内に移動可能に設けられた弁体68と、を備える。ハウジング66は、燃料タンク12に接続されるベーパ導入口72と、エンジン16に接続されるベーパ導出口73と、キャニスタ14に接続されるベーパ出入口74と、を有する。弁体68は、ベーパ出入口74に対してベーパ導入口72及びベーパ導出口73を選択的に連通する主通路76を有する。制御装置20は、パージ時において、ベーパ出入口74にベーパ導出口73を連通すると共にベーパ導入口72を遮断するように機能統合弁18を制御する。【選択図】図1

Description

本明細書に開示の技術は燃料タンクシステムに関する。
特許文献1には、燃料タンクとキャニスタとの間に機能統合弁を設けた燃料タンクシステムが記載されている。パージ時には、機能統合弁が全開状態とされることにより、燃料タンクと機能統合弁とを接続するベーパ通路と、機能統合弁とキャニスタとを接続する共通通路と、機能統合弁とエンジンとを接続するパージ通路と、が相互に連通される。したがって、エンジンとキャニスタとの間の圧力差によってキャニスタからエンジンに燃料蒸気(ベーパ)が供給(パージ)され、また、エンジンと燃料タンクとの間の圧力差によって燃料タンクからエンジンにベーパが供給される。
特開2018−119417号公報
従来の燃料タンクシステムによると、パージ時において、ベーパ通路と共通通路とパージ通路とが相互に連通されるものであるから、パージ負圧(吸気負圧)が燃料タンクに過度に印加されることが予測される。このため、キャニスタのベーパ処理量の低下、エンジンへのベーパ量の過剰な増加、及び、燃料タンクの強度に対する信頼性の低下等の悪影響を招くおそれがある。
本明細書に開示の技術が解決しようとする課題は、パージ時における燃料タンクへのパージ負圧の印加を抑制することにある。
上記課題を解決するため、本明細書が開示する技術は次の手段をとる。
第1の手段は、燃料タンクで発生した蒸発燃料をキャニスタに吸着させ、その蒸発燃料をエンジンにパージさせる燃料タンクシステムであって、前記燃料タンク、前記キャニスタ及び前記エンジンに接続された機能統合弁と、前記機能統合弁を制御する制御装置と、を備えており、前記機能統合弁は、ハウジングと、該ハウジング内に移動可能に設けられた弁体と、を備えており、前記ハウジングは、前記燃料タンクに接続されるベーパ導入口と、前記エンジンに接続されるベーパ導出口と、前記キャニスタに接続されるベーパ出入口と、を有しており、前記弁体は、前記ベーパ出入口に対して前記ベーパ導入口及び前記ベーパ導出口を選択的に連通する通路を有しており、前記制御装置は、パージ時において、前記ベーパ出入口に前記ベーパ導出口を連通すると共に前記ベーパ導入口を遮断するように前記機能統合弁を制御する、燃料タンクシステムである。
第1の手段によると、パージ時には、機能統合弁のベーパ出入口にベーパ導出口が連通されることにより、キャニスタのベーパをエンジンにパージさせることができる。また、機能統合弁のベーパ導入口が遮断されることにより、燃料タンクへのパージ負圧の印加を抑制することができる。ひいては、パージ時にパージ負圧が燃料タンクに印加されることによるキャニスタのベーパ処理量の低下、エンジンへのベーパ量の過剰な増加、及び、燃料タンクの強度に対する信頼性の低下等の悪影響を抑制することができる。
第2の手段は、第1の手段の燃料タンクシステムであって、前記機能統合弁はロータリーバルブからなる、燃料タンクシステムである。
第2の手段によると、機能統合弁にロータリーバルブを用いることができる。
第3の手段は、第1の手段の燃料タンクシステムであって、前記機能統合弁はスライドバルブからなる、燃料タンクシステムである。
第3の手段によると、機能統合弁にスライドバルブを用いることができる。
第4の手段は、第1〜3のいずれか1つの手段の燃料タンクシステムであって、前記弁体は、前記ベーパ出入口に前記ベーパ導出口を連通すると共に、前記ベーパ導出口に前記ベーパ導入口を連通する補助通路を有する、燃料タンクシステムである。
第4の手段によると、ベーパ出入口にベーパ導出口が連通されると共に、ベーパ導出口に補助通路を介してベーパ導入口が連通されることにより、キャニスタのベーパをエンジンにパージさせつつ、燃料タンク内の圧抜きを行うことができる。
第5の手段は、第4の手段の燃料タンクシステムであって、前記補助通路の通気抵抗は、前記ベーパ出入口に前記ベーパ導出口を連通する通路の通気抵抗よりも大きい、燃料タンクシステムである。
第5の手段によると、ベーパ出入口にベーパ導出口を連通する通路の通気抵抗よりも補助通路の通気抵抗が大きいため、パージ負圧が燃料タンクに過度に印加されることを抑制することができる。
第6の手段は、第1〜5のいずれか1つの手段の燃料タンクシステムであって、前記ハウジングの前記ベーパ導入口、前記ベーパ導出口及び前記ベーパ出入口のうちの少なくとも1つの口の内側開口端部と、該内側開口端部に対応する前記弁体の通路の開口端部と、の間には、前記弁体の位置ずれに対応する通路面積拡大部が形成されている、燃料タンクシステムである。
第6の手段によると、弁体の切り替え位置に位置ずれが生じても、通路面積拡大部により通路面積の減少を抑制することができる。これにより、弁体の切替位置の位置精度を緩和することができる。ひいては、機能統合弁の寸法精度及び制御精度を緩和することができる。
第7の手段は、第1〜6のいずれか1つの手段の燃料タンクシステムであって、前記キャニスタは、前記ベーパ出入口が接続される共通ポートを備えており、前記共通ポートの基端側開口部は、該共通ポートに直近の吸着室における通路断面の中央部に対応する位置に配置されている、燃料タンクシステムである。
第7の手段によると、キャニスタの共通ポートの基端側開口部が、該共通ポートに直近の吸着室における通路断面の中央部に対応する位置に配置されている。このため、共通ポートの基端側開口部が、共通ポートに直近の吸着室における通路断面の中央部以外の部位に配置される場合と比べて、キャニスタの吸着効率及び離脱効率を向上することができる。
本明細書に開示の技術によると、パージ時における燃料タンクへのパージ負圧の印加を抑制することができる。
実施形態1にかかる燃料タンクシステムを示す構成図である。 キャニスタ及び機能統合弁の構成を示す断面図である。 図2のIII−III線矢視断面図である。 機能統合弁の弁体を第2切替位置に切り替えた状態を示す断面図である。 機能統合弁の弁体を第3切替位置に切り替えた状態を示す断面図である。 パージ時におけるベーパの流れを示す説明図である。 燃料タンクの圧抜き時におけるベーパの流れを示す説明図である。 給油時におけるベーパの流れを示す説明図である。 実施形態2にかかる機能統合弁を示す断面図である。 実施形態3にかかる機能統合弁を示す断面図である。 機能統合弁の切替状態を示す断面図である。
以下、本明細書に開示の技術を実施するための実施形態について図面を用いて説明する。
[実施形態1]
(燃料タンクシステムの全体構成)
本実施形態の燃料タンクシステムは、ガソリンエンジンで駆動される自動車等の車両に適用されるものである。図1は燃料タンクシステムを示す構成図である。図1に示すように、燃料タンクシステム10は、燃料タンク12、キャニスタ14、エンジン16、機能統合弁18、及び、制御装置20等を備えている。
燃料タンク12は、燃料Fを貯留する燃料タンク本体22と、燃料タンク本体22から斜め上方に延在するフィラーパイプ23と、フィラーパイプ23の燃料注入口23aを閉塞するキャップ24と、を備えている。
燃料タンク12には燃料供給装置26が設けられている。燃料供給装置26は、燃料タンク本体22の上面開口部を閉塞する蓋体28と、蓋体28に対して上下方向に移動可能に連結されたポンプユニット30と、を備えている。ポンプユニット30は、燃料タンク本体22内に上面開口部から挿入されており、燃料タンク本体22の底面にスプリングにより押し付けられている。
ポンプユニット30は、サブタンク32、燃料ポンプ33、ジェットポンプ34、及び、燃圧調整弁35等を備えている。サブタンク32は、燃料タンク本体22内において燃料Fを貯留する。燃料ポンプ33は、サブタンク32内の燃料Fを吸入して加圧する。ジェットポンプ34は、燃料ポンプ33から吐出される加圧燃料の流れを利用して燃料タンク本体22内の燃料Fをサブタンク32内へ移送する。燃料ポンプ33から吐出された加圧燃料は、燃料供給通路としての燃料ライン37を介してエンジン16へ供給される。燃圧調整弁35は、燃料ポンプ33によりエンジン16へ供給される加圧燃料の圧力を調整する。
キャニスタ14は、キャニスタケース40の内部に燃料タンク12で発生した蒸発燃料いわゆるベーパを吸着、脱離可能な吸着材42が充填されてなる。吸着材42としては、例えば粒状の活性炭が用いられている。キャニスタ14は、キャニスタケース40の内外を連通する共通ポート44及び大気ポート45を有する。キャニスタ14については後で説明する。
キャニスタ14の大気ポート45には大気通路としての大気ライン47の一端部が接続されている。大気ライン47の他端部は大気開放口48とされている。大気ライン47の途中には大気フィルタ49が介在されている。
キャニスタ14の共通ポート44は、ベーパ通路としてのベーパライン51を介して燃料タンク本体22に接続されている。燃料タンク本体22には、ベーパライン51の接続口を開閉するフロート弁からなる逆止弁52が設けられている。逆止弁52は、通常、開弁状態にあり、満タン時、車両転倒時等に閉弁する。
機能統合弁18は、キャニスタ14の共通ポート44とベーパライン51との間に介在されている。機能統合弁18は、パージ通路としてのパージライン53を介してエンジン16(詳しくは吸気通路)に接続されている。パージライン53の途中にはパージ弁54が介在されている。パージ弁54は、電磁弁、電磁式流量制御弁等からなる。機能統合弁18については後で説明する。
制御装置20は、ECUからなり、機能統合弁18及びパージ弁54と信号線で接続されている。制御装置20は、エンジン16の運転状況、フューエルリッドの開閉、及び、燃料タンク12内の内圧の変化等に基づいて機能統合弁18及びパージ弁54を制御する。
(キャニスタ14の構成)
図2はキャニスタ及び機能統合弁の構成を示す断面図、図3は図2のIII−III線矢視断面図である。図2に示すように、キャニスタ14は、略四角形箱状に形成された樹脂製のキャニスタケース40を備えている。キャニスタケース40の内部には、壁部40aにより横向きU字状の通気路が形成されている。図2において、通気路の下段部は、上段部の通路面積に比べて大きい通路面積を有する。
通気路の下段部内には第1吸着室61が形成されている。通気路の上段部内には第2吸着室62及び第3吸着室63が直列的に形成されている。第2吸着室62と第3吸着室63との間には空間室64が形成されている。第2吸着室62は、第1吸着室61に近い側に配置されている。各吸着室61,62,63には吸着材42がそれぞれ充填されている。
キャニスタケース40において通気路の両端部に面する側壁40bには、通気路の下段部の内外を連通する共通ポート44、及び、通気路の上段部の内外を連通する大気ポート45が形成されている。共通ポート44の基端側開口部44aは、第1吸着室61における通路断面の中央部に対応する位置に配置されている(図3参照)。第1吸着室61は本明細書でいう「共通ポート44に直近の吸着室」に相当する。なお、共通ポート44は、3ポートタイプのキャニスタにおけるタンクポートとパージポートとを兼用するポートに相当する。また、大気ポート45の基端側開口部45aは、第3吸着室63における通路断面の中央部に対応する位置に配置されている(図3参照)。
(機能統合弁18の構成)
図2に示すように、機能統合弁18はロータリーバルブからなる。機能統合弁18は、ハウジング66と、ハウジング66内に移動可能すなわち回動可能に設けられた弁体68と、弁体68を回動させる電動式のアクチュエータ70と、を備えている。アクチュエータ70は、弁体68を紙面表裏方向に延在する軸線回りに正逆回動させる。アクチュエータ70は、制御装置20(図1参照)により制御される。
ハウジング66には、ベーパ導入口72、ベーパ導出口73及びベーパ出入口74が形成されている。ベーパ導入口72とベーパ出入口74とは、図2において左右に相反する位置に配置されている。ベーパ導出口73は、図2において上側、すなわち、ベーパ導入口72から右回り方向に90°ずれた位置で、ベーパ出入口74から左回り方向に90°ずれた位置に配置されている。
弁体68にはT字状の主通路76が形成されている。主通路76は、弁体68を径方向に貫通する長尺通路部76aと、長尺通路部76aに交差する短尺通路部76bと、を有する。弁体68には、主通路76の交差部から短尺通路部76bとは反対側に斜めに分岐された補助通路78が形成されている。主通路76は本明細書でいう「ベーパ出入口74に対してベーパ導入口72及びベーパ導出口73を選択的に連通する通路」に相当する。
長尺通路部76aは、図2において弁体68を上下方向に貫通している。短尺通路部76bは、図2において長尺通路部76aの中央部から右方へ延びている。補助通路78は、図2において長尺通路部76aの中央部から左下方へ斜めに延びている。また、長尺通路部76a及び短尺通路部76bの通路面積は同一又は略同一とされている。補助通路78の通路面積は、例えば長尺通路部76aの通路面積の約20%とされている。これにより、補助通路78の通気抵抗が主通路76の通気抵抗よりも大きく設定されている。
図2に示すように、ベーパ出入口74とベーパ導出口73とが短尺通路部76b及び長尺通路部76aを介して接続され、かつ、ベーパ導入口72が遮断される弁体68の位置を「第1切替位置」という。また、第1切替位置では、ハウジング66のベーパ導出口73の内側開口端部(図2において下端部)と、弁体68の長尺通路部76aの一方の開口端部(図2において上端部)と、が対応する。また、ハウジング66のベーパ出入口74の内側開口端部(図2において左端部)と、弁体68の短尺通路部76bの開口端部と、が対応する。
また、図4に示すように、弁体68が図2に示す第1切替位置から右回りに90°回動された位置を「第2切替位置」という。その第2切替位置では、ベーパ導入口72とベーパ出入口74とが長尺通路部76aを介して接続され、かつ、ベーパ導出口73が遮断される。また、第2切替位置では、ハウジング66のベーパ導入口72の内側開口端部(図2において右端部)と、弁体68の長尺通路部76aの一方の開口端部(図2において左端部)と、が対応する。また、ハウジング66のベーパ出入口74の内側開口端部(図2において左端部)と、弁体68の長尺通路部76aの他方の開口端部(図2において右端部)と、が対応する。
また、図5に示すように、弁体68が図2に示す第1切替位置から右回りに20°回動された位置を「第3切替位置」という。その第3切替位置では、ベーパ出入口74とベーパ導出口73とが短尺通路部76b及び長尺通路部76aを介して接続されると共に、ベーパ導入口72に補助通路78が接続される。
また、第3切替位置では、ハウジング66のベーパ導出口73の内側開口端部(図2において下端部)と、弁体68の長尺通路部76aの一方の開口端部(図2において上端部)と、が対応する。また、ハウジング66のベーパ出入口74の内側開口端部(図2において左端部)と、弁体68の短尺通路部76bの開口端部と、が対応する。また、ハウジング66のベーパ導入口72の内側開口端部(図2において右端部)と、弁体68の補助通路78の開口端部と、が対応する。
図1に示すように、機能統合弁18のベーパ導入口72にはベーパライン51の下流側端部が接続されている。また、ベーパ導出口73にはパージライン53の上流側端部が接続されている。また、ベーパ出入口74にはキャニスタ14の共通ポート44が接続されている。
(燃料タンクシステム10の作用)
[通常時](図1参照)
車両の駐車時及び通常走行時には、制御装置20によって、機能統合弁18の弁体68が第1切替位置とされ、パージ弁54が閉弁される。この状態では、機能統合弁18によりベーパライン51が遮断されると共に、パージ弁54によりパージライン53が遮断されるため、ベーパの流れは生じない。
[パージ時](図6参照)
車両の通常走行中におけるパージ時には、制御装置20によってパージ弁54が開弁される。これにより、パージライン53が連通される。したがって、図6に矢印で示すように、エンジン16の吸気負圧がパージライン53を介してキャニスタ14に作用するにともない外気が大気ライン47を介してキャニスタ14に導入される。これにより、キャニスタ14の吸着材42から脱離されたベーパがパージライン53を介してエンジン16にパージされる。なお、パージが終了したときは、制御装置20によってパージ弁54が開弁される。
[タンク圧抜き時](図7参照)
パージ状態、すなわち、パージ弁54の開弁状態において、燃料タンク本体22の内圧が所定以上に上昇するときには、制御装置20によって機能統合弁18が第3切替位置に切り替えられる。これにより、キャニスタ14とエンジン16とが連通されると共に燃料タンク12とキャニスタ14とが連通される。したがって、図7に矢印で示すように、キャニスタ14の吸着材42から脱離されたベーパがエンジン16にパージされると同時に、エンジン16の吸気負圧によって燃料タンク本体22のベーパが逆止弁52、ベーパライン51及びパージライン53を介してエンジン16へ供給される。すなわち、燃料タンク本体22内の圧抜きが実施される。また、燃料タンク本体22の内圧が所定圧まで低下したときには、制御装置20によって機能統合弁18が第1切替位置に戻される。
[給油時](図8参照)
停車状態で給油が開始すなわち車両のフューエルリッドが開かれると、制御装置20によって機能統合弁18が第2切替位置に切り替えられる。また、パージ弁54は予め閉弁されている。これにより、キャニスタ14とエンジン16とが遮断されかつ燃料タンク12とキャニスタ14とが連通される。そして、燃料タンク12のキャップ24(図1参照)が取り外され、フィラーパイプ23の燃料注入口23aに挿入された給油ガンGの操作により、燃料タンク本体22内に燃料Fが供給される。したがって、図8に矢印で示すように、燃料タンク本体22内のベーパが逆止弁52及びベーパライン51を介してキャニスタ14へ供給される。そのベーパは、キャニスタ14の各吸着室61,62,63(図2参照)の吸着材42に吸着される。ベーパが除去された空気は、大気ライン47を介して大気開放口48から外部へ排出される。
給油終了後には、フィラーパイプ23がキャップ24で閉塞され、フューエルリッドが閉じられる。すると、制御装置20によって機能統合弁18が第1切替位置に切り替えられ、燃料タンクシステム10が通常時の状態に戻される。
(実施形態1の利点)
本実施形態の燃料タンクシステム10によると、パージ時には、機能統合弁18の弁体68が第1切替位置とされることにより、ベーパ出入口74にベーパ導出口73が連通される(図6参照)。この状態で、パージ弁54が開弁されることにより、キャニスタ14のベーパをエンジン16にパージさせることができる。また、機能統合弁18のベーパ導入口72が遮断されることにより、燃料タンク12へのパージ負圧の印加を抑制することができる。ひいては、パージ時にパージ負圧が燃料タンク12に印加されることによるキャニスタ14のベーパ処理量の低下、エンジン16へのベーパ量の過剰な増加、及び、燃料タンク12の強度に対する信頼性の低下等の悪影響を抑制することができる。
また、弁体68は、第3切替位置への切り替えにより、ベーパ出入口74にベーパ導出口73が連通されると共に、ベーパ導出口73に補助通路78を介してベーパ導入口72が連通される(図7参照)。これにより、キャニスタ14のベーパをエンジン16にパージさせつつ、燃料タンク本体22内の圧抜きを行うことができる。
また、ベーパ出入口74にベーパ導出口73を連通する主通路76の通気抵抗よりも補助通路78の通気抵抗が大きいため、パージ負圧が燃料タンク12に過度に印加されることを抑制することができる。
また、キャニスタ14は、ベーパ出入口74が接続される共通ポート44を備えており、共通ポート44の基端側開口部44aが、第1吸着室61における通路断面の中央部に対応する位置に配置されている(図2及び図3参照)。このため、共通ポート44の基端側開口部44aが、第1吸着室61における通路断面の中央部以外の部位に配置される場合と比べて、キャニスタ14の吸着効率及び離脱効率を向上することができる。ひいては、吸着材42の使用量を削減することによりキャニスタ14の小型化が可能になる。なお、本明細書でいう「通路断面の中央部」には「通路断面の略中央部」が含まれる。
また、機能統合弁18に弁体68を第1切替位置(図2参照)から左回りに45°回動した位置(第4切替位置)とすることにより、ベーパ導入口72、ベーパ導出口73、及び、ベーパ出入口74を全て遮断することができる。
[実施形態2]
本実施形態は、実施形態1の機能統合弁18に変更を加えたものであるから、その変更部分について説明し、実施形態1と同一部位については同一符号を付して重複する説明を省略する。図9は機能統合弁を示す断面図である。図9に示すように、弁体68の主通路76の長尺通路部76aの両開口端部には、弁体68の第1〜第3の切替位置における位置ずれに対応する通路面積拡大部80が形成されている。また、弁体68の主通路76の短尺通路部76bの開口端部には、弁体68の第1及び第3の切替位置における位置ずれに対応する通路面積拡大部81が形成されている。また、弁体68の補助通路78の開口端部には、弁体68の第3切替位置における位置ずれに対応する通路面積拡大部82が形成されている。
本実施形態によると、弁体68の切り替え位置に位置ずれが生じても、通路面積拡大部80,81,82により通路面積の減少を抑制することができる。これにより、弁体68の切替位置の位置精度を緩和することができる。ひいては、機能統合弁18の寸法精度及び制御精度を緩和することができる。
[実施形態3]
本実施形態は、実施形態1の機能統合弁18の代用として用いることのできる機能統合弁を例示するものである。図10は機能統合弁を示す断面図、図11は同じく切替状態を示す断面図である。図10に示すように、機能統合弁100はスライドバルブからなる。機能統合弁100は、ハウジング102と、ハウジング102内に直線方向(図9において上下方向)に移動可能に設けられた弁体104と、弁体104を往復移動させる電動式のアクチュエータ106と、を備えている。アクチュエータ106は、制御装置20(図1参照)により制御される。
ハウジング102の一側部(図10において左側部)には、ベーパ導出口109及びベーパ導入口108が上下に並列的に形成されている。ハウジング102の他側部(図10において右側)には、ベーパ出入口110が形成されている。
弁体104には、図10において左右方向に貫通する通路112が形成されている。通路112は本明細書でいう「ベーパ出入口74に対してベーパ導入口72及びベーパ導出口73を選択的に連通する通路」に相当する。
図10に示すように、ベーパ導出口109とベーパ出入口110とが通路112を介して連通され、かつ、ベーパ導入口108が遮断される弁体104の位置を「第1切替位置」という。
また、弁体104が第1切替位置から下方に移動された位置を「第2切替位置」という(図11参照)。弁体104の第2切替位置では、ベーパ導入口108とベーパ出入口110とが通路112を介して連通され、かつ、ベーパ導出口109が遮断される。
[他の実施形態]
本明細書に開示の技術は、前記した実施形態に限定されるものではなく、その他各種の形態で実施可能である。例えば、本明細書に開示の技術は、ハイブリッド車に適用することもできる。また、パージ弁54は省略してもよい。また、通路面積拡大部80,81,82は少なくとも1つ形成されていればよい。また、通路面積拡大部80,81,82は、ハウジング102のベーパ導入口72、ベーパ導出口73及びベーパ出入口74のうちの少なくとも1つの口の内側開口端部に形成されてもよい。また、機能統合弁100の弁体104に補助通路を形成してもよい。また、機能統合弁100のハウジング102及び/又は弁体104に通路面積拡大部を形成してもよい。
10 燃料タンクシステム
12 燃料タンク
14 キャニスタ
16 エンジン
18 機能統合弁
20 制御装置
44 共通ポート
44a 基端側開口部
61 第1吸着室(共通ポート44に直近の吸着室)
62 第2吸着室
63 第3吸着室
66 ハウジング
68 弁体
72 ベーパ導入口
73 ベーパ導出口
74 ベーパ出入口
76 主通路
78 補助通路
80 通路面積拡大部
81 通路面積拡大部
82 通路面積拡大部
100 機能統合弁
102 ハウジング
104 弁体
108 ベーパ導入口
109 ベーパ導出口
110 ベーパ出入口
112 通路

Claims (7)

  1. 燃料タンクで発生した蒸発燃料をキャニスタに吸着させ、その蒸発燃料をエンジンにパージさせる燃料タンクシステムであって、
    前記燃料タンク、前記キャニスタ及び前記エンジンに接続された機能統合弁と、
    前記機能統合弁を制御する制御装置と、
    を備えており、
    前記機能統合弁は、ハウジングと、該ハウジング内に移動可能に設けられた弁体と、を備えており、
    前記ハウジングは、前記燃料タンクに接続されるベーパ導入口と、前記エンジンに接続されるベーパ導出口と、前記キャニスタに接続されるベーパ出入口と、を有しており、
    前記弁体は、前記ベーパ出入口に対して前記ベーパ導入口及び前記ベーパ導出口を選択的に連通する通路を有しており、
    前記制御装置は、パージ時において、前記ベーパ出入口に前記ベーパ導出口を連通すると共に前記ベーパ導入口を遮断するように前記機能統合弁を制御する、燃料タンクシステム。
  2. 請求項1に記載の燃料タンクシステムであって、
    前記機能統合弁はロータリーバルブからなる、燃料タンクシステム。
  3. 請求項1に記載の燃料タンクシステムであって、
    前記機能統合弁はスライドバルブからなる、燃料タンクシステム。
  4. 請求項1〜3のいずれか1つに記載の燃料タンクシステムであって、
    前記弁体は、前記ベーパ出入口に前記ベーパ導出口を連通すると共に、前記ベーパ導出口に前記ベーパ導入口を連通する補助通路を有する、燃料タンクシステム。
  5. 請求項4に記載の燃料タンクシステムであって、
    前記補助通路の通気抵抗は、前記ベーパ出入口に前記ベーパ導出口を連通する通路の通気抵抗よりも大きい、燃料タンクシステム。
  6. 請求項1〜5のいずれか1つに記載の燃料タンクシステムであって、
    前記ハウジングの前記ベーパ導入口、前記ベーパ導出口及び前記ベーパ出入口のうちの少なくとも1つの口の内側開口端部と、該内側開口端部に対応する前記弁体の通路の開口端部と、の間には、前記弁体の位置ずれに対応する通路面積拡大部が形成されている、燃料タンクシステム。
  7. 請求項1〜6のいずれか1つに記載の燃料タンクシステムであって、
    前記キャニスタは、前記ベーパ出入口が接続される共通ポートを備えており、
    前記共通ポートの基端側開口部は、該共通ポートに直近の吸着室における通路断面の中央部に対応する位置に配置されている、燃料タンクシステム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113931769A (zh) * 2021-10-13 2022-01-14 亚普汽车部件股份有限公司 燃油系统的集成式电控组件及燃油系统控制方法

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