JP2021085741A - 情報処理プログラム、情報処理装置及び情報処理方法 - Google Patents

情報処理プログラム、情報処理装置及び情報処理方法 Download PDF

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Rihito Sampei
理人 三瓶
阿部 浩一
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浩一 阿部
幸恵 天羽
Yukie Amo
幸恵 天羽
一晃 大曽根
Kazuaki Osone
一晃 大曽根
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Abstract

【課題】 複数の地点の水位状況を把握しやすくする。【解決手段】 複数の地点それぞれで計測された水位データと、前記複数の地点それぞれの水位に関する情報とに基づいて、前記複数の地点それぞれにおける水位の上昇率と、基準水位到達率とを特定し、水位の上昇率と基準水位到達率とを軸とするグラフ上における、前記複数の地点それぞれの前記水位の上昇率と、前記基準水位到達率とに対応する位置に、前記複数の地点それぞれの水位状況に応じた態様の図形を出力する、処理をコンピュータに実行させる。【選択図】図8

Description

本発明は、情報処理プログラム、情報処理装置及び情報処理方法に関する。
従来より、各自治体等では、住民の安全確保のために、各種防災システムの導入が進められている。一例として、河川の水位を管理し、住民に適切な避難指示を行うためのシステムが挙げられる。
当該システムでは、各自治体等の管理区域内にある複数の地点の観測局より水位データを取得し、現在の水位レベルを監視するとともに、今後の予測水位レベルを算出することで、避難指示を行うか否かを判断するのに必要な各種情報を、自治体等に提供している。
特開2019−45290号公報
しかしながら、管理区域内にある観測局の数が多い場合、自治体等の管理者が、提供された情報に基づいて全地点の観測局の水位状況を正しく把握することは、容易なことではない。
一つの側面では、複数の地点の水位状況を把握しやすくする情報処理プログラム、情報処理方法及び情報処理装置を提供する。
一態様によれば、情報処理プログラムは、
複数の地点それぞれで計測された水位データと、前記複数の地点それぞれの水位に関する情報とに基づいて、前記複数の地点それぞれにおける水位の上昇率と、基準水位到達率とを特定し、
水位の上昇率と基準水位到達率とを軸とするグラフ上における、前記複数の地点それぞれの前記水位の上昇率と、前記基準水位到達率とに対応する位置に、前記複数の地点それぞれの水位状況に応じた態様の図形を出力する、
処理をコンピュータに実行させる。
複数の地点の水位状況を把握しやすくする情報処理プログラム、情報処理方法及び情報処理装置を提供することができる。
防災情報出力システムのシステム構成の一例を示す図である。 水位センサの配置例を示す図である。 情報処理装置のハードウェア構成の一例を示す図である。 情報処理装置の機能構成の一例を示す図である。 基準水位到達率算出部の処理の詳細を示す図である。 水位上昇率算出部の処理の詳細を示す図である。 図形生成部の処理の詳細を示す図である。 グラフ生成部の処理の詳細を示す図である。 可視化データの表示例を示す図である。 防災情報出力処理の流れを示すフローチャートである。
以下、各実施形態について添付の図面を参照しながら説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を省略する。
[第1の実施形態]
<防災情報出力システムのシステム構成>
はじめに、自治体等に導入される防災情報出力システムのシステム構成について説明する。図1は、防災情報出力システムのシステム構成の一例を示す図である。図1に示すように、防災情報出力システム100は、情報処理装置110と、各観測局に配された水位センサ120_1〜120_nと、端末131とを有する。防災情報出力システム100において、情報処理装置110と、観測局1〜観測局nとは、ネットワーク140を介して接続される。また、情報処理装置110と、防災関連機関130とは、ネットワーク140を介して接続される。
これにより、情報処理装置110と観測局1〜観測局nとの間では、水位センサ120_1〜120_nにより計測された水位データを送受信することができる。また、情報処理装置110と防災関連機関130との間では、情報処理装置110で生成される防災情報の一例である"可視化データ"を送受信することができる。
情報処理装置110には、水位予測プログラムと水位状況可視化プログラムとがインストールされており、これらのプログラムが実行されることで、情報処理装置110は、水位予測部111、水位状況可視化部112として機能する。
水位予測部111は、観測局1〜観測局nに配された水位センサ120_1〜120_nにて計測された水位データに基づいて、所定時間後(例えば、T分後)の水位データを予測する。なお、水位予測部111による所定時間後(例えば、T分後)の水位データの予測方法は任意である。
水位状況可視化部112は、観測局1〜観測局nに配された水位センサ120_1〜120_nにて計測された水位データに基づいて、観測局1〜観測局nが設置された各地点における水位状況を解析し、可視化データを生成する。また、水位状況可視化部112は、生成した可視化データを防災関連機関130に送信する。
なお、水位状況可視化部112では、観測局1〜観測局nが設置される各地点における水位状況を解析する際、河川情報格納部113に格納された河川情報を参照する。河川情報は、観測局1〜観測局nが設置された各地点における河川の断面情報(堤防の高さ、河川の幅、基準水位の高さ等)を含む。
水位センサ120_1〜120_nは、それぞれ、観測局1〜観測局nに配されており、観測局1〜観測局nが設置された各地点の河川の水位を計測する。観測局1〜観測局nは、水位センサ120_1〜120_nにて計測された水位データを、情報処理装置110に送信する。
端末131は、自治体等の防災関連機関130に配されており、情報処理装置110から送信され、防災関連機関130が受信した可視化データを表示する。防災関連機関130の管理者は、端末131に表示された可視化データに基づいて、観測局1〜観測局nが設置された各地点の河川の水位状況を把握し、必要に応じて、各地点周辺の住民に避難指示を行う。
<水位センサの配置例>
次に、水位センサ120_1〜120_nの配置例について説明する。図2は、水位センサの配置例を示す図である。図2において、領域200は、自治体等の防災関連機関130が管理する管理区域を示している。
図2に示すように、領域200には、複数の河川があり、それぞれの河川には1または複数の地点に観測局が設置されている。図2の例は、地点201〜地点215の15地点に観測局が設置されていることを示している。また、図2の例は、それぞれの観測局(図2の例では、観測局1〜観測局15)に配された水位センサが河川の水位を計測し、水位データ1〜水位データ15を出力することを示している。
<情報処理装置のハードウェア構成>
次に、情報処理装置110のハードウェア構成について説明する。図3は、情報処理装置のハードウェア構成の一例を示す図である。図3に示すように、情報処理装置110は、プロセッサ301、メモリ302、補助記憶装置303、I/F(Interface)装置304、通信装置305、ドライブ装置306を有する。なお、情報処理装置110の各ハードウェアは、バス307を介して相互に接続されている。
プロセッサ301は、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)等の各種演算デバイスを有する。プロセッサ301は、各種プログラム(例えば、水位予測プログラム、水位状況可視化プログラム等)をメモリ302上に読み出して実行する。
メモリ302は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等の主記憶デバイスを有する。プロセッサ301とメモリ302とは、いわゆるコンピュータを形成し、プロセッサ301が、メモリ302上に読み出した各種プログラムを実行することで、当該コンピュータは各種機能を実現する(各種機能の詳細は後述)。
補助記憶装置303は、各種プログラムや、各種プログラムがプロセッサ301によって実行される際に用いられる各種データ(例えば、河川情報)等を格納する。
I/F装置304は、外部装置の一例である表示装置311、操作装置312と、情報処理装置110とを接続する接続デバイスである。I/F装置304は、操作装置312を介して入力された指示を取得する。また、I/F装置304は、情報処理装置110の内部状態を示すデータを出力し、表示装置311に表示する。
通信装置305は、ネットワーク140を介して、観測局1〜観測局n及び防災関連機関130と通信するための通信デバイスである。
ドライブ装置306は記録媒体313をセットするためのデバイスである。ここでいう記録媒体313には、CD−ROM、フレキシブルディスク、光磁気ディスク等のように情報を光学的、電気的あるいは磁気的に記録する媒体が含まれる。また、記録媒体313には、ROM、フラッシュメモリ等のように情報を電気的に記録する半導体メモリ等が含まれていてもよい。
なお、補助記憶装置303にインストールされる各種プログラムは、例えば、配布された記録媒体313がドライブ装置306にセットされ、該記録媒体313に記録された各種プログラムがドライブ装置306により読み出されることでインストールされる。あるいは、補助記憶装置303にインストールされる各種プログラムは、通信装置305を介してネットワーク140からダウンロードされることで、インストールされてもよい。
<情報処理装置の機能構成の詳細>
次に、情報処理装置110の機能構成の詳細について説明する。図4は、情報処理装置の機能構成の一例を示す図である。上述したように、情報処理装置110は、水位予測部111と水位状況可視化部112として機能する。このうち、水位予測部111については任意の予測方法が適用されるため、ここでは説明を省略し、水位状況可視化部112の詳細についてのみ説明する。
図4に示すように、水位状況可視化部112は、水位データ取得部411、基準水位到達率算出部412、水位上昇率算出部413、図形生成部414、グラフ生成部415を有する。
水位データ取得部411は、水位センサ120_1〜120_nにより計測された水位データを、所定周期で取得する。水位データ取得部411は、取得した水位データ(現在水位データ)を、水位予測部111に通知し、水位予測部111より、所定時間後(例えば、T分後)の水位データ(予測水位データ)を取得する。
また、水位データ取得部411は、取得した現在水位データまたは所定時間後(例えば、T分後)の予測水位データを、基準水位到達率算出部412、水位上昇率算出部413、図形生成部414に通知する。
基準水位到達率算出部412は特定部の一例である。基準水位到達率算出部412は、
・水位データ取得部411より通知された、各観測局が設置された各地点の現在水位データと、
・河川情報格納部113に格納された、各観測局が設置された各地点の河川情報と、
に基づいて、基準水位到達率を算出する。
また、基準水位到達率算出部412は、
・水位データ取得部411より通知された、各観測局が設置された各地点の所定時間後(例えば、T分後)の予測水位データと、
・河川情報格納部113に格納された、各観測局が設置された各地点の河川情報と、
に基づいて、所定時間後(例えば、T分後)の基準水位到達率を算出する。
また、基準水位到達率算出部412は、算出した基準水位到達率をグラフ生成部415に、算出した所定時間後(例えば、T分後)の基準水位到達率を図形生成部414にそれぞれ通知する。
なお、基準水位到達率とは、各観測局が設置された各地点において規定された各基準水位(L1〜L4)に対して、現在水位データ(または所定時間後(例えば、T分後)の予測水位データ)が到達した(または到達する)割合を表している(詳細は後述)。
なお、各観測局が設置された各地点において規定された各基準水位(L1〜L4)の定義は下記の通りである。
・基準水位L1未満:水防団待機(平常時)
・基準水位L1以上:水防団待機
・基準水位L2以上:氾濫注意
・基準水位L3以上:避難判断
・基準水位L4以上:氾濫危険。
水位上昇率算出部413は特定部の一例である。水位上昇率算出部413は、
・水位データ取得部411より通知された、各観測局が設置された各地点の現在水位データ及び所定時間後(例えば、T分後)の予測水位データと、
・河川情報格納部113に格納された、各観測局が設置された各地点の河川情報と、
に基づいて、所定時間後(例えば、T分後)の水位上昇率を算出する。水位上昇率は、各観測局が設置された各地点の堤防高さに占める、所定時間後(例えば、T分後)の水位データの上昇幅の割合を表している(詳細は後述)。
また、水位上昇率算出部413は、算出した所定時間後(例えば、T分後)の水位上昇率をグラフ生成部415に通知する。
図形生成部414は、
・水位データ取得部411より通知された、各観測局が設置された各地点の所定時間後(例えば、T分後)の予測水位データと、
・基準水位到達率算出部412より通知された、各観測局が設置された各地点の所定時間後(例えば、T分後)の基準水位到達率と、
に基づいて、各観測局が設置された各地点における、所定時間後(例えば、T分後)の水位状況を示す図形(円)を生成する。図形生成部414では、円の大きさと円の色とを変更することで、所定時間後(例えば、T分後)の水位状況を表現する。
また、図形生成部414は、生成した図形を、グラフ生成部415に通知する。
グラフ生成部415は出力部の一例である。グラフ生成部415は、基準水位到達率を横軸、所定時間後(例えば、T分後)の水位上昇率を縦軸にとったグラフを生成する。グラフ生成部415では、各観測局について算出された、基準水位到達率及び所定時間後(例えば、T分後)の水位上昇率に基づいて特定されるグラフ上の位置に、所定時間後(例えば、T分後)の水位状況を示す図形を配置する。グラフ生成部415は、生成したグラフを、可視化データとして、防災関連機関130に送信する。
更に、グラフ生成部415は、生成したグラフに加えて、グラフ生成に用いた詳細データとして、
・現在水位データ、
・所定時間後(例えば、T分後)の予測水位データ、
・基準水位到達率、所定時間後(例えば、T分後)の基準水位到達率、
・所定時間後(例えば、T分後)の水位上昇率、
等を防災関連機関130に送信する。
このように、水位状況可視化部112では、各観測局が設置された複数の地点の水位状況を、グラフ内の図形の配置と、配置された図形の態様とにより表現する。これにより、第1の実施形態に係る情報処理装置110によれば、自治体等の防災関連機関130の管理者は、各観測局が設置された複数の地点の水位状況を、直観的に把握することができる。
<基準水位到達率算出部の処理の詳細>
次に、基準水位到達率算出部412の処理の詳細について説明する。図5は、基準水位到達率算出部の処理の詳細を示す図である。図5において、河川情報510は、例えば、観測局1が設置された地点における河川の断面情報(堤防の高さ、河川の幅、基準水位(L1〜L4)の高さ等)の一例である。
図5に示す河川情報510のもと、基準水位到達率算出部412では、下式に基づいて基準水位到達率(X)を算出する。
i)現在水位データが、WLの場合(現在水位データが属する基準水位がL1未満の場合)
基準水位到達率(X)=(WL−L1の水位)/L1の水位
ii)現在水位データが、WLの場合(現在水位データが属する基準水位がL1以上L2未満の場合)
基準水位到達率(X)=((WL−L1の水位)/(L2とL1との差分))×0.25+0×0.25
iii)現在水位データが、WLの場合(現在水位データが属する基準水位がL2以上L3未満の場合)
基準水位到達率(X)=((WL−L2の水位)/(L3とL2との差分))×0.25+1×0.25
iv)現在水位データが、WLの場合(現在水位データが属する基準水位がL3以上L4未満の場合)
基準水位到達率(X)=((WL−L3の水位)/(L4とL3との差分))×0.25+2×0.25
v)現在水位データが、WLの場合(現在水位データが属する基準水位がL4以上堤防の高さ未満の場合)
基準水位到達率(X)=((WL−L4の水位)/(堤防の高さとL4との差分))×0.25+3×0.25。
ここで、基準水位到達率(X)を算出するのは、以下の理由による。図5の河川情報510に示すように、各基準水位(L1〜L4)は、水位の上昇という観点においては、各基準水位間でそれぞれの幅の持つ意味が異なっている。これに対して、基準水位到達率算出部412が上式に基づいて基準水位到達率(X)を算出することで、各基準位置から次の基準位置に到達するまでの水位の変化を均等に扱うことができる。
このように、各基準水位間の水位の変化を均等に扱うことで、水位状況可視化部112によれば、河川の水位状況を的確に捉えることが可能になる。
なお、基準水位到達率算出部412では、更に、水位データ取得部411より、所定時間後(例えば、T分後)の予測水位データを取得することで、所定時間後(例えば、T分後)の基準水位到達率を算出する。所定時間後(例えば、T分後)の基準水位到達率は、上式i)〜v)において、"現在水位"を"予測水位"に読み替えることで、算出することができる。
<水位上昇率算出部の処理の詳細>
次に、水位上昇率算出部413の処理の詳細について説明する。図6は、水位上昇率算出部の処理の詳細を示す図である。図6において、横軸は時間を表しており、縦軸は水位データを表している。
図6において、符号601は現在水位データを表しており、符号602は、所定時間後(例えば、T分後)の予測水位データを表している。
水位上昇率算出部413では、下式に基づいて、所定時間後(例えば、T分後)の水位上昇率(Y)を算出する。
・所定時間後(例えば、T分後)の水位上昇率(Y)=((所定時間後(例えば、T分後)の予測水位データ)−(現在水位データ))/(堤防の高さ)
水位上昇率算出部413では、算出した水位上昇率(Y)をグラフ生成部415に通知する。
<図形生成部の処理の詳細>
次に、図形生成部414の処理の詳細について説明する。図7は、図形生成部の処理の詳細を示す図である。図7に示すように、図形生成部414は、径算出部701、色決定部702、生成部703を有する。
径算出部701は、基準水位到達率算出部412より、所定時間後(例えば、T分後)の基準水位到達率を取得する。また、径算出部701は、取得した所定時間後(例えば、T分後)の基準水位到達率に基づいて、円の大きさ(径)を算出し、生成部703に通知する。
なお、径算出部701により算出される円の径が大きい状況とは、所定時間後(例えば、T分後)に、現在の基準水位よりも高い基準水位に移行する可能性が高い状況にあることを示している。つまり、円の大きさが大きいほど、水位状況の変化が急であることを示している。
色決定部702は、水位データ取得部411より、所定時間後(例えば、T分後)の予測水位データを取得する。また、色決定部702は、取得した所定時間後(例えば、T分後)の予測水位データに基づいて、円の色を決定し、生成部703に通知する。
生成部703は、径算出部701より通知された径と、色決定部702より通知された色とに基づいて、円を生成する。図7に示すように、
・所定時間後(例えば、T分後)の予測水位データが基準水位L1未満の場合には、黒色の円、
・所定時間後(例えば、T分後)の予測水位データが基準水位L1以上の場合には、青色の円、
・所定時間後(例えば、T分後)の予測水位データが基準水位L2以上の場合には、黄色の円、
・所定時間後(例えば、T分後)の予測水位データが基準水位L3以上の場合には、赤色の円、
・所定時間後(例えば、T分後)の予測水位データが基準水位L4以上の場合には、紫色の円、
を生成する。
したがって、径が小さい黒色の円が生成された場合、当該観測局が設置された地点は、水位状況の変化が緩やかで、所定時間後(例えば、T分後)も平常な状況にある可能性が高いといえる。一方、径が大きい黄色や、赤色、紫色の円が生成された場合、当該観測局が設置された地点は、水位状況の変化が急であり、所定時間後(例えば、T分後)には、基準水位L2以上、L3以上、あるいはL4以上に移行する可能性が高いといえる。
<グラフ生成部の処理の詳細>
次に、グラフ生成部415の処理の詳細について説明する。図8は、グラフ生成部の処理の詳細を示す図である。このうち、図8(a)は、グラフ生成部415により生成されたグラフの一例を示している。なお、図8(a)の例では、図形生成部414において生成された図形のみをグラフ上に表示しているが、各観測局に関する情報(例えば、各観測局が設置された各地点の河川情報等)を、図形に対応付けて表示してもよい。
図8(a)に示すように、グラフの横軸は、基準水位到達率(X)であり、縦軸は、所定時間後(例えば、T分後)の水位上昇率(Y)である。また、グラフ上の各位置に配置された円は、図形生成部414により生成された円である。
このように、1つのグラフ上に、各観測局の水位状況を示す図形を全て配置することで、自治体等の防災関連機関130の管理者は、各観測局の水位状況を、直観的に把握することが可能になる。なお、図8(b)は、図8(a)に示すグラフの各位置の現在の水位状況の把握方法を示したものである。
図8(b)に示すように、水位状況を示す図形が、グラフの左下に配置されている場合、自治体等の防災関連機関130の管理者は、対応する観測局が設置された地点の水位状況が"平常"な状況にあると把握することができる。
一方、水位状況を示す図形が、グラフの左上または右下に配置されている場合、自治体等の防災関連機関130の管理者は、対応する観測局が設置された地点の水位状況が"警戒"すべき状況にあると把握することができる。
更に、水位状況を示す図形が、グラフの右上に配置されている場合、自治体等の防災関連機関130の管理者は、対応する観測局が設置された地点の水位状況が"危険"な状況にあると把握することができる。
なお、各観測局の水位状況を示す図形は、一般に、矢印801に示すように、右回りの円を描くように推移していく。
<端末の表示例>
次に、端末131における可視化データの表示例について説明する。図9は、可視化データの表示例を示す図である。
図9に示すように、グラフ生成部415により生成されたグラフは、可視化データ910として防災関連機関130に送信され、端末131の表示画面に表示される。
このように、端末131の表示画面には、各観測局が設置された複数の地点の水位状況を、グラフ内の図形の配置と、配置された図形の態様とにより表現した可視化データ910が表示される。これにより、自治体等の防災関連機関130の管理者は、可視化データ910内の図形の位置、色、大きさから、各観測局が設置された複数の地点の水位状況を直観的に把握することができる。
また、各観測局のうち、詳細データの確認が必要な観測局については、自治体等の防災関連機関130の管理者が当該観測局に対応する図形を選択することで、詳細データを確認することができる。図9の例は、自治体等の防災関連機関130の管理者が、観測局1に対応する図形を選択し、観測局1の詳細データ921を確認した様子を示している。
<防災情報出力処理の流れ>
次に、防災情報出力システムによる防災情報出力処理の流れについて説明する。図10は、防災情報出力処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS1001において、自治体等の防災関連機関130の管理者が各観測局の河川情報を入力すると、情報処理装置110では、これを受け付け、河川情報格納部113に格納する。
ステップS1002において、自治体等の防災関連機関130の管理者が所定時間(例えば、T分)を入力すると、情報処理装置110では、これを受け付け、基準水位到達率算出部412、水位上昇率算出部413に設定する。
ステップS1003において、水位データ取得部411は、各観測局より、水位データを取得する。
ステップS1004において、基準水位到達率算出部412は、基準水位到達率(X)及び所定時間後(例えば、T分後)の基準水位到達率を算出する。
ステップS1005において、水位上昇率算出部413は、所定時間後(例えば、T分後)の水位上昇率(Y)を算出する。
ステップS1006において、図形生成部414は、各観測局について、所定時間後(例えば、T分後)の基準水位到達率と、所定時間後(例えば、T分後)の予測水位データとに基づいて、図形を生成する。
ステップS1007において、グラフ生成部415は、各観測局について基準水位到達率(X)及び所定時間後(例えば、T分後)の水位上昇率(Y)に基づいて特定される位置に、生成された図形を配置することで、グラフを生成する。また、グラフ生成部415は、生成したグラフを可視化データとして、防災関連機関130に送信する。
なお、ステップS1003からステップS1007の処理は、所定周期で繰り返し行われるものとする。
以上の説明から明らかなように、第1の実施形態に係る情報処理装置は、複数の地点それぞれで計測された水位データ(現在水位データ)を取得する。また、第1の実施形態に係る情報処理装置は、複数の地点それぞれの水位に関する情報(基準水位L1〜L4、堤防の高さ)を取得する。
また、第1の実施形態に係る情報処理装置は、取得した、複数の地点それぞれの水位データ及び水位に関する情報に基づいて、複数の地点それぞれにおける水位の上昇率と、基準水位到達率とを特定する。
また、第1の実施形態に係る情報処理装置は、水位の上昇率と基準水位到達率とを各軸とするグラフを生成する。更に、第1の実施形態に係る情報処理装置は、複数の地点それぞれの水位上昇率と、基準水位到達率とに対応するグラフ上の位置に、図形を出力する。このとき、第1の実施形態に係る情報処理装置は、複数の地点それぞれの所定時間後(例えば、T分後)の水位状況(所定時間後(例えば、T分後)の基準水位到達率、及び、所定時間後(例えば、T分後)の予測水位データ)に応じた態様で図形を生成する。
これにより、第1の実施形態によれば、自治体等の防災関連機関130の管理者は、複数の地点の水位状況を直観的に把握することができる。つまり、第1の実施形態によれば、複数の地点の水位状況を把握しやすくする情報処理プログラム、情報処理方法及び情報処理装置を提供することができる。
[第2の実施形態]
上記第1の実施形態では、情報処理装置110と端末131とを別体として示したが、情報処理装置110と端末131と一体の装置であってもよい。また、上記第1の実施形態では、情報処理装置110において、水位予測部111と水位状況可視化部112とを実現するものとして説明したが、例えば、水位予測部111は、他の装置において実現されてもよい。更に、上記第1の実施形態では、水位予測部111が、現在水位データに基づいて所定時間後(例えば、T分後)の予測水位データを算出するものとして説明した。しかしながら、水位予測部111は、現在水位データ以外のデータを用いて、所定時間後(例えば、T分後)の予測水位データを算出してもよい。
なお、開示の技術では、以下に記載する付記のような形態が考えられる。
(付記1)
複数の地点それぞれで計測された水位データと、前記複数の地点それぞれの水位に関する情報とに基づいて、前記複数の地点それぞれにおける水位の上昇率と、基準水位到達率とを特定し、
水位の上昇率と基準水位到達率とを軸とするグラフ上における、前記複数の地点それぞれの前記水位の上昇率と、前記基準水位到達率とに対応する位置に、前記複数の地点それぞれの水位状況に応じた態様の図形を出力する、
処理をコンピュータに実行させる情報処理プログラム。
(付記2)
前記複数の地点それぞれの水位状況は、所定時間後の水位状況である、付記1に記載の情報処理プログラム。
(付記3)
前記水位の上昇率は、所定時間後の予測水位データに基づいて特定される、付記1に記載の情報処理プログラム。
(付記4)
前記図形の色は、基準水位ごとに予め規定された色であって、前記複数の地点それぞれの所定時間後の予測水位データが属する基準水位に規定された色である、付記2に記載の情報処理プログラム。
(付記5)
前記図形の大きさは、所定時間後の基準水位到達率に基づいて算出される、付記4に記載の情報処理プログラム。
(付記6)
前記複数の地点それぞれの水位に関する情報は、前記複数の地点それぞれにおける各基準水位と、堤防の高さとを含む、付記1に記載の情報処理プログラム。
(付記7)
前記所定時間後の水位状況は、前記所定時間後の基準水位到達率と、前記所定時間後の予測水位データとを含む、付記5に記載の情報処理プログラム。
(付記8)
前記基準水位到達率は、
現在の水位データと、
現在の水位データが属する基準水位と、
現在の水位データが属する基準水位と次の基準水位との間の差分と、
に基づいて算出される、付記1に記載の情報処理プログラム。
(付記9)
前記所定時間後の基準水位到達率は、
所定時間後の予測水位データと、
所定時間後の予測水位データが属する基準水位と、
所定時間後の予測水位データが属する基準水位と次の基準水位との間の差分と、
に基づいて算出される、付記5に記載の情報処理プログラム。
(付記10)
複数の地点それぞれで計測された水位データと、前記複数の地点それぞれの水位に関する情報とに基づいて、前記複数の地点それぞれにおける水位の上昇率と、基準水位到達率とを特定する特定部と、
水位の上昇率と基準水位到達率とを軸とするグラフ上における、前記複数の地点それぞれの前記水位の上昇率と、前記基準水位到達率とに対応する位置に、前記複数の地点それぞれの水位状況に応じた態様の図形を出力する出力部と
を有する情報処理装置。
(付記11)
複数の地点それぞれで計測された水位データと、前記複数の地点それぞれの水位に関する情報とに基づいて、前記複数の地点それぞれにおける水位の上昇率と、基準水位到達率とを特定し、
水位の上昇率と基準水位到達率とを軸とするグラフ上における、前記複数の地点それぞれの前記水位の上昇率と、前記基準水位到達率とに対応する位置に、前記複数の地点それぞれの水位状況に応じた態様の図形を出力する、
処理をコンピュータが実行する情報処理方法。
なお、上記実施形態に挙げた構成等に、その他の要素との組み合わせ等、ここで示した構成に本発明が限定されるものではない。これらの点に関しては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更することが可能であり、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
100 :防災情報出力システム
111 :水位予測部
112 :水位状況可視化部
120_1〜120_n :水位センサ
131 :端末
411 :水位データ取得部
412 :基準水位到達率算出部
413 :水位上昇率算出部
414 :図形生成部
415 :グラフ生成部
701 :径算出部
702 :色決定部
703 :生成部
910 :可視化データ

Claims (9)

  1. 複数の地点それぞれで計測された水位データと、前記複数の地点それぞれの水位に関する情報とに基づいて、前記複数の地点それぞれにおける水位の上昇率と、基準水位到達率とを特定し、
    水位の上昇率と基準水位到達率とを軸とするグラフ上における、前記複数の地点それぞれの前記水位の上昇率と、前記基準水位到達率とに対応する位置に、前記複数の地点それぞれの水位状況に応じた態様の図形を出力する、
    処理をコンピュータに実行させる情報処理プログラム。
  2. 前記複数の地点それぞれの水位状況は、所定時間後の水位状況である、請求項1に記載の情報処理プログラム。
  3. 前記水位の上昇率は、所定時間後の予測水位データに基づいて特定される、請求項1に記載の情報処理プログラム。
  4. 前記図形の色は、基準水位ごとに予め規定された色であって、前記複数の地点それぞれの所定時間後の予測水位データが属する基準水位に規定された色である、請求項2に記載の情報処理プログラム。
  5. 前記図形の大きさは、所定時間後の基準水位到達率に基づいて算出される、請求項4に記載の情報処理プログラム。
  6. 前記基準水位到達率は、
    現在の水位データと、
    現在の水位データが属する基準水位と、
    現在の水位データが属する基準水位と次の基準水位との間の差分と、
    に基づいて算出される、請求項1に記載の情報処理プログラム。
  7. 所定時間後の基準水位到達率は、
    所定時間後の予測水位データと、
    所定時間後の予測水位データが属する基準水位と、
    所定時間後の予測水位データが属する基準水位と次の基準水位との間の差分と、
    に基づいて算出される、請求項5に記載の情報処理プログラム。
  8. 複数の地点それぞれで計測された水位データと、前記複数の地点それぞれの水位に関する情報とに基づいて、前記複数の地点それぞれにおける水位の上昇率と、基準水位到達率とを特定する特定部と、
    水位の上昇率と基準水位到達率とを軸とするグラフ上における、前記複数の地点それぞれの前記水位の上昇率と、前記基準水位到達率とに対応する位置に、前記複数の地点それぞれの水位状況に応じた態様の図形を出力する出力部と
    を有する情報処理装置。
  9. 複数の地点それぞれで計測された水位データと、前記複数の地点それぞれの水位に関する情報とに基づいて、前記複数の地点それぞれにおける水位の上昇率と、基準水位到達率とを特定し、
    水位の上昇率と基準水位到達率とを軸とするグラフ上における、前記複数の地点それぞれの前記水位の上昇率と、前記基準水位到達率とに対応する位置に、前記複数の地点それぞれの水位状況に応じた態様の図形を出力する、
    処理をコンピュータが実行する情報処理方法。
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