JP2021085584A - 排熱回収システム - Google Patents

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Hiroyuki Otsuka
裕之 大塚
志宏 劉
Shiko Ryu
志宏 劉
藤森 俊郎
Toshiro Fujimori
俊郎 藤森
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Abstract

【課題】排熱の有効活用を従来よりも促進する。【解決手段】原料を溶解させると共に所定の排熱温度の排熱を排出する溶解炉と、初期的な排熱温度を検出する排熱温度センサと、必要とする排熱温度が異なり、排熱を回収する複数の排熱回収装置と、該排熱回収装置の温度を回収温度として検出する複数の回収温度センサと、溶解炉と複数の熱回収装置との間に設けられ、排熱の供給先となる排熱回収装置を選択的に切り替える供給先選択装置と、排熱温度センサの検出温度及び回収温度センサの検出温度に基づいて供給先選択装置を制御するシステム制御装置とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、排熱回収システムに関する。
下記特許文献1には、製鋼用電気炉の排熱回収装置が開示されている。この排熱回収装置は、電気炉からの排ガスをダクトを介して燃焼装置に導入して排ガスを燃焼して処理するものであり、電気炉の出側に蓄熱式熱交換器を配設することにより、電気炉から排出する排ガス温度に応じて燃焼装置の入口の排ガス温度を任意に調整することを可能とし、以って燃焼装置の容量を最適に行うものである。すなわち、この排熱回収装置は、蓄熱式熱交換器を用いることにより、電気炉の排ガスの温度変化に対して燃焼装置に導入される排ガスの温度を安定化させるものである。
特開平11−248371号公報
ところで、上記背景技術は、燃焼装置の排ガスをガスクーラーで冷却し、バグフィルターを介して煙突に供給するものであり、大量の熱エネルギーを捨てている。したがって、背景技術には、製鋼用電気炉を含む製鋼システムにおいて排熱が有効に活用されていないという問題がある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、排熱の有効活用を従来よりも促進することを目的とするものである。
上記目的を達成するために、本発明では、排熱回収システムに係る第1の解決手段として、原料を溶解させると共に所定の排熱温度の排熱を排出する溶解炉と、初期的な前記排熱温度を検出する排熱温度センサと、必要とする排熱温度が異なり、前記排熱を回収する複数の排熱回収装置と、該排熱回収装置の温度を回収温度として検出する複数の回収温度センサと、前記溶解炉と前記複数の排熱回収装置との間に設けられ、前記排熱の供給先となる前記熱回収装置を選択的に切り替える供給先選択装置と、前記排熱温度センサの検出温度及び前記回収温度センサの検出温度に基づいて前記供給先選択装置を制御するシステム制御装置とを備える、という手段を採用する。
本発明では、排熱回収システムに係る第2の解決手段として、上記第1の解決手段において、前記排熱回収装置の温度を回収温度として検出する複数の回収温度センサをさらに備え、前記システム制御装置は、前記排熱温度センサの検出温度に加え、前記回収温度センサの検出温度に基づいて前記供給先選択装置を制御する、という手段を採用する。
本発明では、排熱回収システムに係る第3の解決手段として、上記第1または第2の解決手段において、前記排熱回収装置は、必要とする前記排熱温度が比較的高温な高温排熱回収装置と、必要とする前記排熱温度が比較的低温な低温排熱回収装置とを少なくとも備える、という手段を採用する。
本発明では、排熱回収システムに係る第4の解決手段として、上記第3の解決手段において、前記高温排熱回収装置の排熱を前記低温排熱回収装置に供給する、という手段を採用する。
本発明では、排熱回収システムに係る第5の解決手段として、上記第1〜第4のいずれかの解決手段において、前記排熱温度が時系列的に変動する場合、前記システム制御装置は、前記排熱回収装置を時系列的に順次選択するように前記供給先選択装置を制御する、という手段を採用する。
本発明では、排熱回収システムに係る第6の解決手段として、上記第1〜第5のいずれかの解決手段において、前記溶解炉は、アーク放電に基づくアーク熱を利用して原料を溶解させる電気炉である、という手段を採用する。
本発明によれば、排熱の有効活用を従来よりも促進することが可能である。
本発明の一実施形態に係る排熱回収システムの全体構成を示すシステム構成図である。 本発明の一実施形態における排熱温度の変動を示す特性図である。 本発明の一実施形態に係る排熱回収システムの動作を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態について説明する。
本実施形態に係る排熱回収システムは、図1に示すように電気炉1、排ガス配管2、第1〜第4開閉弁3A〜3D、排ガス温度センサ4(排熱温度センサ)、高温排熱回収装置5A、中温排熱回収装置5B、低温排熱回収装置5C、第1〜第3回収温度センサ6A〜6C及びシステム制御装置7を備えている。
電気炉1は、例えば原料をアーク熱を利用して加熱溶解させるアーク炉(溶解炉)である。すなわち、この電気炉1は、複数の耐熱性電極を備え、該耐熱性電極に外部電源から電力を給電することにより炉内でアーク放電を発生させ、当該アーク放電に伴って発生するアーク熱を原料に作用させることにより当該原料を溶解させる。
上記原料は、例えば金属スクラップであり、自動車等の金属製品をスクラップ工場で金属スクラップに前加工したものである。すなわち、原料は、鉄を主成分とする金属部品が所定サイズまで切り刻まれた金属小片であり、溶解温度は例えば1500℃強である。したがって、上記電気炉1の炉内温度は、上記溶解温度を十分に超える温度に設定されている。
このような電気炉1では、原料の溶解に伴って排ガスが発生する。電気炉1には、上記排ガスを外部に排気する排気口が原料を受け入れる受入配管の途中部位に設けられている。電気炉1内で発生した排ガスは、上記排気口を介して排ガス配管2に排出される。なお、上記排気口は、受入配管の途中部位ではなく、受入配管とは個別に設けられる場合もある。電気炉1内で発生する排ガスは、何れにしても1000℃近くの温度を有する高温ガスである。
なお、図示していないが、電気炉1内の溶融金属を外部に排出するための溶融金属排出口や原料に含まれる金属以外の成分(炭素等)のスラグを外部に排出するためのスラグ排出口等が設けられている。このような溶融金属排出口やスラグ排出口等は、電気炉1の動作状態に応じて適宜開閉される。
排ガス配管2は、一端が上記排気口に接続され、他端が大気開放されている。この排ガス配管2は、主管部2aと4つの分岐管部2b〜2eを備えている。この排ガス配管2では、上記排気口から流入した排ガスが主管部2aから4つの分岐管部2b〜2eに向かって、つまり電気炉1内から大気に向かって流れる。すなわち、この排ガス配管2では、排ガスの流れ方向として見た場合に、主管部2a側が上流側であり、4つの分岐管部2b〜2e側が下流側である。
主管部2aは、一端が上記排気口に接続され、他端が4つの分岐管部2b〜2eの一端に共通接続された比較的大径の配管である。この主管部2aの途中部位には、排ガス温度センサ4が設けられている。
4つの分岐管部2b〜2eのうち、第1の分岐管部2bは、一端が主管部2aに接続され、他端が大気開放されている比較的小径の配管である。この第1の分岐管部2bの途中部位には、第1開閉弁3A及び高温排熱回収装置5Aが設けられている。
4つの分岐管部2b〜2eのうち、第2の分岐管部2cは、一端が主管部2aに接続され、他端が大気開放されている比較的小径の配管である。この第2の分岐管部2cの途中部位には、第2開閉弁3B及び中温排熱回収装置5Bが設けられている。
4つの分岐管部2b〜2eのうち、第3の分岐管部2dは、一端が主管部2aに接続され、他端が大気開放されている比較的小径の配管である。この第3の分岐管部2dの途中部位には、第3開閉弁3C及び低温排熱回収装置5Cが設けられている。
4つの分岐管部2b〜2eのうち、第4の分岐管部2eは、一端が主管部2aに接続され、他端が大気開放されている比較的小径の配管である。この第4の分岐管部2eの途中部位には、第4開閉弁3Dが設けられている。
第1開閉弁3Aは、上記第1の分岐管部2bにおいて、高温排熱回収装置5Aの上流側に設けられた電磁弁である。この第1開閉弁3Aは、システム制御装置7から入力される制御信号に基づいて第1の分岐管部2bを開放/閉塞させる。すなわち、この第1開閉弁3Aは、下流側の高温排熱回収装置5Aに対する排ガスの供給を許容/遮断する。
第2開閉弁3Bは、上記第2の分岐管部2cにおいて、中温排熱回収装置5Bの上流側に設けられた電磁弁である。この第2開閉弁3Bは、システム制御装置7から入力される制御信号に基づいて第2の分岐管部2cを開放/閉塞させる。すなわち、この第2開閉弁3Bは、下流側の中温排熱回収装置5Bに対する排ガスの供給を許容/遮断する。
第3開閉弁3Cは、上記第3の分岐管部2dにおいて、低温排熱回収装置5Cの上流側に設けられた電磁弁である。この第3開閉弁3Cは、システム制御装置7から入力される制御信号に基づいて第3の分岐管部2dを開放/閉塞させる。すなわち、この第3開閉弁3Cは、下流側の底温排熱回収装置5Cに対する排ガスの供給を許容/遮断する。
第4開閉弁3Dは、上記第4の分岐管部2eに設けられた電磁弁である。この第4開閉弁3Dは、システム制御装置7から入力される制御信号に基づいて第4の分岐管部2eを開放/閉塞させる。すなわち、この第4開閉弁3Dは、下流側の大気に対する排ガスの供給を許容/遮断する。
なお、排ガス配管2及び第1〜第4開閉弁3A〜3Dは、本発明の供給先選択装置を構成している。すなわち、排ガス配管2及び第1〜第4開閉弁3A〜3Dは、電気炉1と前記複数の熱回収装置(高温排熱回収装置5A、中温排熱回収装置5B及び低温排熱回収装置5C)との間に設けられ、排ガス(排熱)の供給先となる熱回収装置を選択的に切り替えるものである。
また、図示していないが、4つの分岐管部2b〜2eには、大気開放の前段に排ガス処理装置が設けられている。この排ガス処理装置は、排ガスに含まれる不純物を除去するものであり、環境基準に適合した排ガスを大気中に放出するための環境装置である。
排ガス温度センサ4は、主管部2aを流通する排ガスの温度(排ガス温度)を検出する温度センサである。この排ガス温度センサ4は、検出温度を初期排ガス温度Tgとしてシステム制御装置7に出力する。この初期排ガス温度Tgは、電気炉1から排出された排ガスの初期的な温度を示すものである。なお、上記排ガス温度は、本発明における排熱温度に相当する。
高温排熱回収装置5A、中温排熱回収装置5B及び低温排熱回収装置5Cは、必要とする排ガス温度(排熱温度)が異なる排熱回収装置である。すなわち、高温排熱回収装置5Aは、必要とする排ガス温度(排熱温度)が比較的高温な排熱回収装置であり、排ガス配管2を介して電気炉1から供給される排ガスから比較的高い第1需要温度T1の排熱を回収して需要先に提供する。上記第1需要温度T1は、例えば800℃である。
中温排熱回収装置5Bは、必要とする排ガス温度(排熱温度)が高温排熱回収装置5A及び低温排熱回収装置5Cに比べて中くらいの排熱回収装置であり、排ガス配管2を介して電気炉1から供給される排ガスから中くらいの温度の排熱を回収して需要先に提供するある。上記第2需要温度T2は、例えば650℃である。
低温排熱回収装置5Cは、必要とする排ガス温度(排熱温度)が比較的低温な排熱回収装置であり、排ガス配管2を介して電気炉1から供給される排ガスから比較的低い第3需要温度T3の排熱を回収して需要先に提供する。上記第3需要温度T3は、例えば500℃である。
第1回収温度センサ6Aは、高温排熱回収装置5Aに備えられており、当該高温排熱回収装置5Aにおける排ガス温度(排熱温度)を検出する温度センサである。この第1回収温度センサ6Aは、高温排熱回収装置5Aにおける排ガス温度(検出温度)を第1回収温度Tとしてシステム制御装置7に出力する。
第2回収温度センサ6Bは、中温排熱回収装置5Bに備えられており、当該中温排熱回収装置5Bにおける排ガス温度(排熱温度)を検出する温度センサである。この第2回収温度センサ6Bは、中温排熱回収装置5Bにおける排ガス温度(検出温度)を第2回収温度Tとしてシステム制御装置7に出力する。
第3回収温度センサ6Cは、低温排熱回収装置5Cに備えられており、当該低温排熱回収装置5Cにおける排ガス温度(排熱温度)を検出する温度センサである。この第3回収温度センサ6Cは、低温排熱回収装置5Cにおける排ガス温度(検出温度)を第3回収温度Tとしてシステム制御装置7に出力する。
システム制御装置7は、上記初期排ガス温度Tg、第1〜第3需要温度T1〜T3及び第1〜第3回収温度T,T,Tに基づいて供給先選択装置を制御する制御装置である。このシステム制御装置7は、第1〜第3需要温度T1〜T3を制御しきい値として記憶すると共に所定の制御プログラムを記憶する記憶部、上記制御プログラムを実行する演算部、第1〜第4開閉弁3A〜3D、排ガス温度センサ4及び第1〜第3回収温度センサ6A〜6Cと信号の授受を行う入出力部を少なくとも備えている。
このようなシステム制御装置7は、初期排ガス温度Tg(検出値)、第1〜第3需要温度T1〜T3(制御しきい値)及び第1〜第3回収温度T,T,T(検出値)に基づいて第1〜第4開閉弁3A〜3Dの開閉状態を制御することにより、高温排熱回収装置5A、中温排熱回収装置5B、低温排熱回収装置5Cあるいは大気のいずれか1つに排ガスを供給させる。
次に、本実施形態に係る排熱回収システムの動作について、図2及び図3をも参照して詳しく説明する。
本排熱回収システムにおける電気炉1は、バッチ的に原料を溶解させる。すなわち、電気炉1は、所定量の原料が投入される度に耐熱性電極に給電され、この給電によって耐熱性電極と原料との間で発生するアーク放電によって原料を加熱する。そして、上記耐熱性電極への給電は、一定時間つまり原料が十分に溶解する時間だけ継続され、その後に停止されて溶融金属やスラグが外部に排出される。
このような電気炉1におけるバッチ運転では、電気炉1の炉内温度が給電開始から給電停止までの期間に上昇を続け、給電停止後に徐々に低下して溶融金属の出鋼時に最も低下する。この際における初期排ガス温度Tg度は、図2に示すように給電開始t1において400℃程度だったものが給電停止t2までの期間に約900℃まで上昇し、給電停止後には徐々に低下して出鋼時t3には再び400℃程度まで低下する。すなわち、初期排ガス温度Tgは時系列的に大きく変動する。
このように温度変動する排ガスは、電気炉1から排ガス配管に流通するが、システム制御装置7は、初期排ガス温度Tgを第1〜第3需要温度T1〜T3と比較することにより排ガスの供給先を決定する。以下に図3に沿ってシステム制御装置7の制御動作つまり本実施形態における排熱回収システムの詳細動作を説明する。
システム制御装置7は、初期排ガス温度Tgを第1需要温度T1との大小関係を比較し(ステップS1)、この大小関係がTg>T1の場合つまりステップS1の判断が「Yes」の場合、第1開閉弁3Aを開状態に設定し、かつ第2〜第4開閉弁3B〜3Dを閉状態に設定する(ステップS2)。すなわち、この場合、システム制御装置7は、排ガスを高温排熱回収装置5Aに供給させる。
そして、システム制御装置7は、ステップS1の判断が「No」の場合つまりTg≦T1の場合には、初期排ガス温度Tgを第2需要温度T2との大小関係を比較し(ステップS3)、この大小関係がTg>T2の場合つまりつまりステップS3の判断が「Yes」の場合、第2開閉弁3Bを開状態に設定し、かつ第1開閉弁3A、第3開閉弁3C及び第4開閉弁3Dを閉状態に設定する(ステップS4)。すなわち、この場合、システム制御装置7は、排ガスを中温排熱回収装置5Bに供給させる。
そして、システム制御装置7は、ステップS3の判断が「No」の場合つまりTg≦T2の場合には、初期排ガス温度Tgを第3需要温度T3との大小関係を比較し(ステップS5)、この大小関係がTg>T3の場合つまりつまりステップS5の判断が「Yes」の場合、第3開閉弁3Cを開状態に設定し、かつ第1開閉弁3A、第2開閉弁3B及び第4開閉弁3Dを閉状態に設定する(ステップS6)。すなわち、この場合、システム制御装置7は、排ガスを低温排熱回収装置5Cに供給させる。
さらに、システム制御装置7は、ステップS5の判断が「No」の場合つまりTg≦T3の場合には、第4開閉弁3Dを開状態に設定し、かつ第1〜第3開閉弁3A〜3Cを閉状態に設定する(ステップS7)。すなわち、この場合、システム制御装置7は、排ガスを大気に供給させる。
すなわち、電気炉1がバッチ運転を開始すると初期排ガス温度Tg度は約400℃〜約900℃の範囲で時系列的に変動するので、また第1〜第3需要温度T1〜T3は、800℃、650℃、500℃にそれぞれ設定されているので、排ガスの供給先は、電気炉1のバッチ運転の間に大気→低温排熱回収装置5C→中温排熱回収装置5B→高温排熱回収装置5A→中温排熱回収装置5B→低温排熱回収装置5C→大気の順で時系列的に順次選択する。
このような本実施形態によれば、初期排ガス温度Tgと第1〜第3需要温度T1〜T3との比較に基づいて排ガス温度が時系列的に変化する排ガスの供給先を選択するので、電気炉1の排ガスが有する排熱の有効活用を従来よりも促進することが可能である。
ここで、このような初期排ガス温度Tg(検出値)及び第1〜第3需要温度T1〜T3(制御しきい値)を用いた排ガス供給先の選択制御に代えて、初期排ガス温度Tg(検出値)及び第1〜第3需要温度T1〜T3(制御しきい値)及び第1〜第3回収温度T,T,T(検出値)を用いた排ガス供給先の選択制御も考えられる。
例えば、上記ステップS1において、Tg>T1の条件に加えてTg>Tの条件を判定する。また、ステップS3において、Tg>T2の条件に加えてTg>Tの条件を判定する。さらに、ステップS5において、Tg>T3の条件に加えてTg>Tの条件を判定する。
このような排ガス供給先の選択制御によれば、電気炉1の排ガスが有する排熱の有効活用をより的確に実施することが可能である。すなわち、本実施形態において第1開閉弁3A、第2開閉弁3B及び第3開閉弁3Cを開とするのは、それぞれTg>T>T1、Tg>T>T2、Tg>T>T3の場合である。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば以下のような変形例が考えられる。
(1)上記実施形態では、4つの分岐管部2b〜2eを備える排ガス配管2、4つの開閉弁つまり第1〜第4開閉弁3A〜3D、3つの排熱回収装置つまり高温排熱回収装置5A、中温排熱回収装置5B及び低温排熱回収装置5C及び3つの回収温度センサつまり第1〜第3回収温度センサ6A〜6Cを設けたが、本発明はこれに限定されない。排熱回収装置の個数は複数であれば3以外であってもよく、また、分岐管部、開閉弁及び回収温度センサの個数は、排熱回収装置の個数に応じて適宜設ければよい。
(2)上記実施形態では、高温排熱回収装置5A及び中温排熱回収装置5Bで熱回収した排ガスを大気に放出したが、本発明はこれに限定されない。高温排熱回収装置5Aから排出される排ガスの温度が第2需要温度T2よりも高い場合は、高温排熱回収装置5Aから排出される排ガスを中温排熱回収装置5Bに供給してもよい。
また、高温排熱回収装置5Aから排出される排ガスの温度が第2需要温度T2以下かつ第3需要温度T3よりも高い場合には、高温排熱回収装置5Aから排出される排ガスを低温排熱回収装置5Cに供給してもよい。さらに、中温排熱回収装置5Bから排出される排ガスの温度が第3需要温度T3よりも高い場合には、中温排熱回収装置5Bから排出される排ガスを低温排熱回収装置5Cに供給してもよい。
(3)上記実施形態では、電気炉1(溶解炉)としてアーク炉を採用したが、本発明はこれに限定されない。必要に応じて他の加熱方式の電気炉を採用してもよい。
(4)上記実施形態では、排ガス温度センサ4を排ガス配管2の主管部2aに設けたが、本発明はこれに限定されない。排ガス温度がより高温な電気炉1内に排ガス温度センサ4を設けてもよい。
(5)上記実施形態では、Tg>T>T1、Tg>T>T2、Tg>T>T3となる場合について説明した。しかし、たとえ排ガス温度Tgが第1需要温度T1よりも低いときであっても、Tgが第1回収温度Tよりも高くなる場合には、排ガスを高温排熱回収装置5Aへ導くことが可能である。すなわち、第1需要温度T1、第2需要温度T2、第3需要温度T3を比較対象としない実施形態が考えられる。
例えば、上記ステップS1において第1需要温度T1に代えてTg>Tの条件を判定する。また、ステップS3において、Tg>Tの条件を判定する。さらに、ステップS5において、Tg>Tの条件を判定する。このような排ガス供給先の選択制御によれば、電気炉1の排ガスが有する排熱の有効活用をより効率的に実施することが可能である。すなわち、第1開閉弁3A,第2開閉弁3B及び第3開閉弁3Cを開とするのは、それぞれTg>T、Tg>T、Tg>Tの場合である。
1 電気炉(溶解炉、アーク炉)
2 排ガス配管
2a 主管部
2b 第1の分岐管部
2c 第2の分岐管部
2d 第3の分岐管部
2e 第4の分岐管部
3A 第1開閉弁
3B 第2開閉弁
3C 第3開閉弁
3D 第4開閉弁
4 排ガス温度センサ(排熱温度センサ)
5A 高温排熱回収装置
5B 中温排熱回収装置
5C 低温排熱回収装置
6A 第1回収温度センサ
6B 第2回収温度センサ
6C 第3回収温度センサ
7 システム制御装置

Claims (6)

  1. 原料を溶解させると共に所定の排熱温度の排熱を排出する溶解炉と、
    初期的な前記排熱温度を検出する排熱温度センサと、
    必要とする前記排熱温度が異なり、前記排熱を回収する複数の排熱回収装置と、
    前記溶解炉と前記複数の排熱回収装置との間に設けられ、前記排熱の供給先となる前記排熱回収装置を選択的に切り替える供給先選択装置と、
    前記排熱温度センサの検出温度に基づいて前記供給先選択装置を制御するシステム制御装置と
    を備えることを特徴とする排熱回収システム。
  2. 前記排熱回収装置における前記排熱温度を回収温度として検出する複数の回収温度センサをさらに備え、
    前記システム制御装置は、前記排熱温度センサの検出温度に加え、前記回収温度センサの検出温度に基づいて前記供給先選択装置を制御することを特徴とする請求項1に記載の排熱回収システム。
  3. 前記排熱回収装置は、必要とする前記排熱温度が比較的高温な高温排熱回収装置と、必要とする前記排熱温度が比較的低温な低温排熱回収装置とを少なくとも備えることを特徴とする請求項1または2に記載の排熱回収システム。
  4. 前記高温排熱回収装置の排熱を前記低温排熱回収装置に供給することを特徴とする請求項3に記載の排熱回収システム。
  5. 前記排熱温度が時系列的に変動する場合、
    前記システム制御装置は、前記排熱回収装置を時系列的に順次選択するように前記供給先選択装置を制御することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の排熱回収システム。
  6. 前記溶解炉は、アーク放電に基づくアーク熱を利用して原料を溶解させる電気炉であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の排熱回収システム。
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