JP2008215657A - 湯水加熱装置 - Google Patents

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Takashi Yashima
崇 八島
晃 ▲高▼林
Akira Takabayashi
Shinichi Okamoto
真一 岡本
Enryu Kimura
艶隆 木村
Tomoki Kishimoto
知樹 岸本
Masayoshi Yasukawa
雅由 保川
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Abstract

【課題】熱交換器における伝熱不良の原因を的確に把握可能な湯水加熱装置の提供を目的とする。
【解決手段】給湯装置1は、制御手段36を備えている。給湯装置1は、作動中に制御装置36によって熱効率が低下したことが検知されると、バーナ7の燃焼量が所定の基準燃焼量よりも高いかを確認する。そして、燃焼量が基準燃焼量よりも高い場合は、これが強制的に減少させられる。制御手段36は、この際の熱効率が所定の基準熱効率よりも低いか否かにより、前記熱効率の低下がスケール詰まりによるものであるのか、フィン詰まりによるものであるかを判定する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、給湯装置に代表される湯水加熱装置に関するものであり、特に熱効率の低下の原因を的確に検知可能なものに関する。
従来より、下記特許文献1に開示されている給湯装置のような湯水加熱装置が提供されている。この種の湯水加熱装置は、ガスや液体燃料を燃焼するバーナと、このバーナでの燃焼作動によって発生した高温の燃焼ガスとの熱交換により外部から供給されてきた低温の湯水を加熱するための熱交換器とを備えている。
上記したような湯水加熱装置は、長年にわたって使用を継続すると、バーナにおける燃焼作動の結果発生するススが熱交換器に付着する等していわゆるフィン詰まりと称される状態になり、熱交換器における熱効率が低下することがある。また、上記したような湯水加熱装置は、外部から熱交換器に供給される湯水に含まれているカルシウムやマグネシウム等の成分と、炭酸イオン、硫酸イオン、リン酸イオン等とが結合して形成されるスケールと称されるものが経年的に熱交換器を構成する受熱管内に堆積したり付着し、いわゆるスケール詰まりと称される状態に陥る。
熱交換器の受熱管がスケール詰まりと称される状態になると、これが原因となって熱効率が低下することがあるばかりか、受熱管の損傷に繋がる可能性も否定できない。そこで、かかる問題を解消すべく、従来技術の湯水加熱装置では、メンテナンスにより熱交換器の受熱管からスケールを除去する必要がある。
特開2004−53081号公報
上記した従来技術の湯水加熱装置において熱効率の低下が起こる原因としては、受熱管内にスケールが堆積することによる伝熱不良や、熱交換器にスス等が付着することによる伝熱不良等が考え得る。ここで、熱効率の低下を解消するために湯水加熱装置のメンテナンスを的確に行えるようにするためには、それが受熱管内におけるスケールの堆積によるものであるのか、それとも他の原因によるものであるのかを把握できることが望ましい。
そこで、本発明は、熱交換器における伝熱不良の原因を的確に把握可能な湯水加熱装置の提供を目的とする。
上記した課題を解決すべく提供される請求項1に記載の発明は、燃料を燃焼する燃焼手段と、外部から供給された湯水又は熱媒体が流れる受熱管を有し、当該受熱管を流れる湯水又は熱媒体を前記燃焼手段において発生した燃焼ガスとの熱交換によって加熱可能な熱交換器と、制御手段とを備えており、当該制御手段が、熱交換器において湯水又は熱媒体を所定の目標温度に加熱するのに要する要求燃焼量に応じて燃焼手段における燃焼量を調整する燃焼量調整機能と、前記熱交換器における熱効率を導出する熱効率導出機能と、燃焼量が所定の基準燃焼量よりも小さい小燃焼量領域において前記燃焼手段が燃焼作動している際の所定のタイミングにおける熱効率が所定の基準効率Aよりも低いことを条件として、前記熱交換器の受熱管内に堆積した異物により熱効率が低下しているものと判定する受熱管閉塞判定機能とを備えていることを特徴とする湯水加熱装置である。
本発明の湯水加熱装置は、熱交換器を備えており、この熱交換器に導入された湯水や熱媒体を熱交換加熱するものであるが、熱交換器を構成する受熱管の内側にいわゆるスケールのような異物が堆積したり付着してスケール詰まりと称される状態になったり、受熱管の外側に燃焼作動に伴って発生したスス等の異物が付着したフィン詰まりと称される状態になると熱効率が低下してしまう。ここで、本発明者らが鋭意研究したところ、熱交換器において受熱管の内側あるいは外側のいずれに異物が付着するかによって熱効率の低下の具合が異なり、特にその傾向が小燃焼量領域において顕著であることが判明した。さらに具体的には、上記したスケール詰まりと称される状態に陥いった場合は、フィン詰まりと称される状態になった場合に比べて小燃焼量領域における熱効率の低下傾向が顕著に表れることが判明した。
本発明は、上記した知見に基づくものであり、燃焼量が小燃焼量領域にある状態で燃焼手段が燃焼作動している際の熱効率が所定の基準効率Aよりも低いことを条件として、熱効率の低下の原因が受熱管内に堆積した異物によるものであるとの判定を行う受熱管閉塞判定機能が制御手段に付与されている。そのため、本発明によれば、熱効率が低下した場合に、受熱管内に異物が堆積したり付着したりしたスケール詰まりと称される状態になったことによるものであるか否かを的確に把握可能な湯水加熱装置を提供することができる。
ここで、本発明者らが鋭意研究したところ、受熱管の内側に異物が堆積することにより熱効率が低下した場合は、燃焼手段の燃焼量を大燃焼量から小燃焼量に切り替えても熱効率の差は小さいことが判明した。一方、受熱管の外側にスス等が付着することにより熱効率が低下した場合は、燃焼手段の燃焼量を大燃焼量から小燃焼量に切り替えると熱効率も大きく変化することが判明した。すなわち、スケール等が受熱管内に堆積した場合は、燃焼量の大小にかかわらず熱効率が低くなるが、スス等が付着した場合は、燃焼量の大小により熱効率が大きく変動することが判明した。
そこで、かかる知見に基づいて提供される請求項2に記載の発明は、燃料を燃焼する燃焼手段と、外部から供給された湯水又は熱媒体が流れる受熱管を有し、当該受熱管を流れる湯水又は熱媒体を前記燃焼手段において発生した燃焼ガスとの熱交換によって加熱可能な熱交換器と、制御手段とを備えており、当該制御手段が、熱交換器において湯水又は熱媒体を所定の目標温度に加熱するのに要する要求燃焼量に応じて燃焼手段における燃焼量を調整する燃焼量調整機能と、前記熱交換器における熱効率を導出する熱効率導出機能と、燃焼量が所定の基準燃焼量よりも大きい大燃焼量領域において前記燃焼手段が燃焼作動している際の熱効率が所定の基準効率Bよりも低いことを条件として、燃焼手段の燃焼量が前記基準燃焼量よりも小さい小燃焼量領域内になるように燃焼量が調整され、当該小燃焼量領域内において燃焼手段が燃焼作動している際の所定のタイミングにおける熱効率が所定の基準効率Aよりも低いことを条件として、前記熱交換器の受熱管内に堆積した異物により熱効率が低下しているものと判定する受熱管閉塞判定機能とを備えていることを特徴とする湯水加熱装置である。
かかる構成によれば、熱効率が低下した場合に、この原因が受熱管内に異物が堆積したり付着したりしたスケール詰まりと称される状態になったことによるものであるのか、それともスス等が付着したフィン詰まりと称される状態になったことによるものかを的確に把握することができる。
請求項3に記載の発明は、熱交換器が、受熱管に対して複数のフィンを並べて取り付けたものであり、制御手段が、小燃焼量領域における熱効率が所定の基準効率C以上であることを条件として、前記フィン、フィン同士の間、あるいは、受熱管の表面に異物が付着することにより低下しているものと判定するフィン閉塞判定機能を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の湯水加熱装置である。
かかる構成によれば、スケール詰まりによる熱効率の低下だけでなく、フィン詰まりによる熱効率の低下まで的確に把握することができる。
ここで、上記した各湯水加熱装置は、燃焼手段における燃焼量を、燃焼量の範囲に応じて複数の燃焼段階に切り替え可能な構成とすることができる。一方、このような構成とした場合は、各燃焼段階毎に熱交換器における熱効率が異なる可能性がある。このような可能性がある場合、熱交換器における熱効率の低下の原因をより一層的確に把握するためには、前記原因把握の基準となる基準燃焼量が各燃焼段階毎に設定されていることが望ましい。
そこで、かかる知見に基づいて提供される請求項4に記載の発明は、燃焼手段における燃焼量を、燃焼量の範囲に応じて複数の燃焼段階に切り替え可能であり、各燃焼段階毎に基準燃焼量が設定されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の湯水加熱装置である。
かかる構成によれば、各燃焼段階において熱交換器における熱効率の低下の原因を的確に把握することができる。
ここで、上記各請求項に記載の湯水加熱装置において、所定のタイミングは、燃焼手段における燃焼量の変動が所定の範囲内である期間が所定時間以上継続し、かつ、熱交換器での加熱により湯水又は熱媒体に付与される熱量の変動が所定の範囲内である期間が所定時間以上継続した時点であってもよい(請求項5)。
かかる構成によれば、熱効率低下の原因を判定する際に判定の基準となる熱効率を正確に把握することができる。よって、本発明によれば、熱効率低下の原因を的確に把握することができる。
本発明によれば、熱効率の低下の原因を的確に検知可能な湯水加熱装置を提供することができる。
続いて、本発明の一実施形態にかかる給湯装置1(湯水加熱装置)について、図面を参照しながら詳細に説明する。図1に示すように、給湯装置1は、大別して加熱部2と、加熱部2において発生した燃焼ガスと湯水などの熱媒体とが熱交換を行う熱交換部3と、加熱部2に空気を供給する給気部5と、熱交換部3を通過した燃焼ガスを外部に排出する排気部6とから構成されている。
加熱部2は、外部から供給されたガスを燃焼するバーナ(燃焼手段)7と燃焼空間部8とから構成されている。バーナ7は、16基の燃焼管9が並列に並べられたものであり、燃料を供給するための燃料供給管10が接続されている。燃料供給管10の中途には、元ガス電磁弁11およびガス比例弁12が接続されており、これにより燃料の供給量が調整されている。また、燃料供給管10は、ガス比例弁12よりもガスの流れ方向下流側(バーナ7側)の位置に設けられた給湯ガス電磁弁14を境として燃料供給管10a,10bの2系統に分岐されている。
燃料供給管10aは、上記した16基の燃焼管9のうち隣接して並ぶ5基の燃焼管9(燃焼管群9a)にガスを供給可能なように接続されており、燃料供給管10bは、残りの11基の燃焼管9(燃焼管群9b)にガスを供給可能なように接続されている。給湯ガス電磁弁14は、燃料供給管10a,10bのそれぞれに対応した電磁弁14a,14bを備えており、これらの開度を独立的に調整することにより、燃焼管群9aおよび燃焼管群9bに供給するガス量を調整することができる構成とされている。
バーナ7は、ガス比例弁12の開度を調整して燃料の供給量を調整することにより燃焼量Fを調整できる。また、バーナ7は、燃焼作動を行う燃焼管9の基数を変更することによっても燃焼量Fを段階的に変更することができる。すなわち、バーナ7は、燃料供給管10の中途に設けられた給湯ガス電磁弁14により、ガスが供給される燃焼管9の基数を段階的に変更することができる。具体的には、バーナ7は、燃料供給管10aを介して5基の燃焼管9にのみガスを供給して燃焼する燃焼段階D(以下、第1燃焼段階D1とも称す)と、燃料供給管10bを介して11基の燃焼管9にのみガスを供給して燃焼する燃焼段階D(以下、第2燃焼段階D2とも称す)と、燃料供給管10a,10bの双方を介して全ての燃焼管9にガスを供給して燃焼する燃焼段階D(以下、第3燃焼段階D3とも称す)の3段階に燃焼段階Dを切り替えて燃焼作動させることができる。
バーナ7において燃料が燃焼することにより発生した高温の燃焼ガスは、燃焼空間部8を通過し、熱交換部3側へと流れる。熱交換部3は、燃焼空間部8に連続しており、バーナ7の燃焼作動に伴い発生した高温の燃焼ガスと熱交換を行う熱交換器15を具備している。熱交換器15は、主要部分が銅製のいわゆるフィン・アンド・チューブ型の熱交換器である。熱交換器15は、受熱管15aと、これに対して取り付けられたフィン15bとを有する。受熱管15aは、入水口16と出水口17とを有し、これらに湯水(熱媒体)が流れる流水回路18が接続されている。
流水回路18は、外部から湯水を供給する流入側流路20と、熱交換器15において加熱された湯水を外部に流出させる流出側流路21とを備えており、両者がバイパス流路31によってバイパスされている。流入側流路20は熱交換器15の入水口16に接続されており、流出側流路21は熱交換器15の出水口17に接続されている。
流入側流路20の中途には、水量センサ22(水量検知手段)と入水サーミスタ23(入水温度検知手段)とが設けられている。水量センサ22は、流入側流路20内を介して供給される湯水の量を検知するものである。また、入水サーミスタ23は、外部から供給される湯水の水温を検知するものである。水量センサ22および入水サーミスタ23は、共に後述する制御手段36に接続されている。
流出側流路21は、熱交換器15において燃焼ガスとの熱交換により加熱された高温の湯水を給湯栓25に供給するものである。流出側流路21の中途であって、上記したバイパス流路31よりも湯水の流れ方向下流側の位置には、水量調整弁26と、出湯サーミスタ30とが設けられている。水量調整弁26は、流出側流路21の流路を開閉することにより、水量調整弁26よりも下流側に流れる高温の湯水の流量を調整するものである。出湯サーミスタ30は、流出側流路21を介して給湯栓25に供給される湯水の温度を検知するものである。
給気部5は、内部にファン35(送風手段)を内蔵しており、バーナ7の燃焼状態に応じて回転数を変化させ、送風量および送風圧力を調整することができる。ファン35は、制御手段36に接続されており、ファン35の回転数は、制御手段36によって供給電力量を調整することにより制御されている。
制御手段36は、本実施形態の給湯装置1の作動を司るものである。制御手段36には、上記した各センサが電気的に接続されており、当該各センサから発信された検知信号が入力される構成となっている。また、制御手段36は、各センサから受信した検知信号に基づき、水量調整弁26や、バーナ7、ファン35などの駆動制御を行うことができる。
制御手段36は、給湯栓25に供給される湯水の量(給湯量)や、リモコン40等によって設定された給湯栓25に供給すべき湯水の温度(給湯温度)に基づいてバーナ7において必要とされる燃焼量F(要求燃焼量σ)を導出することができる。また、制御手段36は、要求燃焼量σに相当する燃焼量Fを確保すべく、バーナ7の燃焼段階Dや燃焼量Fを調整する燃焼量調整機能を備えている。
制御手段36は、熱交換器15における熱交換効率(熱効率R)を導出する熱効率導出機能を備えており、熱効率Rを監視している。また、制御手段36は、前記熱効率Rが所定の基準効率Aよりも低下した場合に、この熱効率低下の原因が熱交換器15を構成する受熱管15a内に、いわゆるスケールと称されるような異物が堆積したり付着したりしたこと(以下、「スケール詰まり」とも称する)を原因とするものであるのか否かを判断する受熱管閉塞判定機能を備えている。さらに、制御手段36は、前記熱効率Rが所定の基準効率Aよりも低下した場合に、この熱効率低下の原因が熱交換器15のフィン15b等にススが付着する等したこと(以下、「フィン詰まり」とも称する)によるものかを判断するフィン閉塞判定機能を備えている。制御手段36は、前記した受熱管閉塞判定機能やフィン閉塞判定機能により特定された熱効率低下の原因をリモコン40等を介して報知する報知機能も備えている。
続いて、給湯装置1の基本的な動作について説明する。給湯装置1は、リモコン40等に設けられた運転スイッチ37がオン状態である状況において、給湯栓25が開栓され、流入側流路20を介して外部の給水源から所定の最低作動水量以上の湯水が供給されたことが水量センサ22によって検知されると、制御手段36がバーナ7に燃焼作動を開始させる。
この際、制御手段36は、要求燃焼量σ、すなわち給湯栓25に向けて流れる量の湯水をリモコン40等を用いて設定された設定温度Tsに加熱するのに必要な燃焼量Fに応じて、燃焼作動を行う燃焼管9の基数と、各燃焼管9における燃焼量Fを調整する。すなわち、制御手段36は、要求燃焼量σに応じて燃焼段階Dを第1〜3燃焼段階D1〜D3のいずれにするかを決定すると共に、燃焼作動を行う燃焼管9にガスを供給可能なように給湯ガス電磁弁14を調整する。具体的には、バーナ7の燃焼段階Dを第1燃焼段階D1とする場合は、燃料供給管10aにのみガスが流れるように給湯ガス電磁弁14を調整し、5基の燃焼管9にのみガスを供給して燃焼作動させる。また、バーナ7の燃焼段階Dを第2燃焼段階D2とする場合は、燃料供給管10bにのみガスが流れるように給湯ガス電磁弁14を調整し、11基の燃焼管9にのみガスを供給して燃焼作動させる。さらに、バーナ7の燃焼段階Dを第3燃焼段階D3とする場合は、燃料供給管10a,10bの双方にガスが流れるように給湯ガス電磁弁14を調整し、全ての燃焼管9にガスを供給して燃焼作動させる。
制御手段36は、上記したようにして各燃焼段階Dn(n=1〜3)を切り替えると共に、要求燃焼量σに応じてガス比例弁12を開度調整し、燃焼作動に供する各燃焼管9に供給するガスの量を調整する。これにより、各燃焼段階Dn(n=1〜3)における燃焼量Fが調整される。また、燃焼作動中に給湯量が変化したり、給湯の設定温度Tsが変更される等して要求燃焼量σが変化すると、制御手段36は、これに対応して燃焼段階Dを切り替えたり、各燃焼管9に供給するガス量を調整し、燃焼量Fを調整する。
バーナ7の燃焼作動に際し、制御手段36は、バーナ7における燃焼量Fに応じてファン35の回転数を調整し、燃料の安定燃焼に必要な量の空気を供給する。また、制御手段36は、上記したように燃焼作動中に要求燃焼量σが変化すると、これに追従してファン35の回転数も変更させる。
バーナ7は、外部から供給された燃料を燃焼し、燃焼空間部8内に火炎を形成する。燃料の燃焼により発生する高温の燃焼ガスは、燃焼空間部8内を移動し、熱交換器15側に流れる。
一方、外部から供給される湯水の一部は、入水口16に接続された流入側流路20を介して熱交換器15内に流れ込む。また、外部から供給される湯水の残部は、バイパス流路31内を流れ、流出側流路21側に合流する。
熱交換器15に流入した湯水は、燃焼空間部8内を移動してきた高温の燃焼ガスと熱交換を行い、加熱される。熱交換器15において加熱された湯水は、出水口17から流出側流路21へと流れ出す。制御手段36は、給湯栓25において給湯される湯水の給湯量および給湯温度に応じて必要であれば水量調整弁26の開度を変化させ、流出側流路21内を流れる湯水の流量を調整する。熱交換器15で加熱され、流出側流路21を介して供給される高温の湯水は、バイパス流路31を介して供給される比較的低温の湯水と混合され、給湯栓25側へと供給される。
一方、給湯栓25が閉栓され、一連の流水回路18における通水が停止した場合や、運転スイッチ(図示せず)がOFFとなった場合は、バーナ7における燃焼作動を停止する必要がある。この場合、制御手段36は、元ガス電磁弁11やガス比例弁12、給湯ガス電磁弁14を調整してバーナ7への燃料の供給を停止する。これに引き続き、制御手段36は、ファン35を停止させる。これにより、一連の燃焼作動が完了する。
給湯装置1は、上記したようにして燃焼作動を行って湯水を加熱すると共に、制御手段36によって熱交換器15における熱交換効率(熱効率R)を監視し、熱効率Rが低下した場合にこの原因を判定する熱効率低下判定動作を行う。この熱効率低下判定動作は、制御手段36が備える熱効率導出機能や、受熱管閉塞判定機能、フィン閉塞判定機能を用いて実施される。また、熱効率低下判定動作により、熱効率Rの低下が確認され、その原因が判定された場合は、制御手段36が備える報知機能により、熱効率低下の原因がリモコン40等を介して報知される。以下、熱効率低下判定動作に関わる一連の動作について図2に示すフローチャート等を参照しながら詳細に説明する。
給湯装置1においてバーナ7が燃焼作動を開始すると、図2のステップ1−1に示すように、制御手段36により、バーナ7がいずれの燃焼段階D(第1〜3燃焼段階D1〜D3)で燃焼作動を行っているかが確認される。これと共に、燃焼段階Dに応じて、熱効率判定動作において判定の基準となる基準効率A,Bが決定される。その後、制御フローは、ステップ1−2に移行する。
ここで、上記した基準効率Aは、後に詳述するステップ1−4において減少させられた燃焼量Fでバーナ7が燃焼作動した場合に、通常であれば得られるであろうと想定される熱効率Rに設定されている。すなわち、基準効率Aは、小燃焼領域Lnにおいて燃焼作動を行っている際における熱効率Rの高低を判断するための判断基準となる値である。具体的には、基準効率Aは、給湯装置1を設置した後の初期段階において、基準燃焼量Fmnよりも燃焼量が小さい領域で燃焼作動を行った場合に得られる熱効率(以下、初期基準効率Afとも称す)に対して所定の係数を掛け合わせた値に設定される。ここで、初期基準効率Afは、給湯装置1を設置した後の初期段階において、実際に燃焼作動を行った際に導出された熱効率に基づいて導出されても、実験等や数式等に基づいて予め設定された数値であってもよい。また、前記係数は、例えば0.95(95%)等、適宜の数値に設定することができる。そのため、例えば初期基準効率Afが84%であり、係数が0.95である場合、基準効率Aは、80%(=84×0.95)に設定される。
また、基準効率Bは、大燃焼領域Hnにおいて燃焼作動を行っている際に通常であれば得られるであろうと想定される熱効率である。すなわち、基準効率Bは、大燃焼領域Hnにおける熱効率Rの高低を判断するための判断基準となる値である。一般的に、熱効率Rは、大燃焼領域Hnにおける値の方が小燃焼量領域Lnの値よりも低くなる傾向にある。そのため、基準効率Bは、上記した小燃焼領域Lnにおける基準効率Aよりも低く設定されている。
さらに具体的には、基準効率Bは、給湯装置1を設置した後の初期段階において、基準燃焼量Fmnよりも燃焼量が大きい領域で燃焼作動を行った場合に得られる熱効率(以下、初期基準効率Bfとも称す)に対して所定の係数を掛け合わせた値に設定される。ここで、初期基準効率Bfは、上記した初期基準効率Afと同様に、給湯装置1を設置した後の初期段階において実際に燃焼作動を行った際に導出された熱効率に基づいて導出されても、予め設定された数値であってもよい。また、前記係数は、例えば0.95(95%)等、適宜の数値に設定することができる。そのため、初期基準効率Bfが80%であり、係数が0.95である場合、基準効率Bは、76%(=80×0.95)に設定される。
上記したようにしてステップ1−1で基準効率A,Bが決定された後、制御フローがステップ1−2に移行すると、制御手段36により、バーナ7の燃焼量Fが所定の基準燃焼量Fmnよりも大きいか否かが確認される。ここで、燃焼量Fが基準燃焼量Fmnよりも大きい場合は、制御フローがステップ1−3に進められ、基準燃焼量Fmn以下である場合は、制御フローが後に詳述するステップ1−5に進められる。
ここで、熱交換器15の受熱管15a内にスケール等の異物が堆積したり付着することによる伝熱不良(スケール詰まり)が起こっている場合は、燃焼量Fの大小にかかわらず熱効率Rは大差なく低い値となる。一方、図4に示すように、熱交換器15の受熱管15aの表面やフィン15bに付着したスス等の異物を原因とする伝熱不良(フィン詰まり)が起こっている場合は、燃焼量Fの大小によって熱交換器15における伝熱不良の程度が異なり、熱効率Rが大きく変動する。
さらに詳細に説明すると、バーナ7の燃焼量Fが小さい場合は、燃焼作動に伴う燃焼ガスの発生量が少ない。一方、熱交換器15が仮にフィン詰まりを起こしていたとしても、スス等の付着がない領域や少ない領域があり、当該領域においては燃焼ガスと湯水とが比較的高効率で熱交換できる。そのため、燃焼量Fが小さく、燃焼ガスの発生量が少ない場合は、燃焼ガスの全量に対して前記した比較的高効率で熱交換できる領域で熱交換する燃焼ガスの割合が高くなる。従って、熱交換器15がフィン詰まりによる伝熱不良を起こしている場合であっても、バーナ7の燃焼量Fが小さい場合は、比較的熱効率Rが大きくなる傾向にある。
一方、バーナ7の燃焼量Fが大きい場合は、燃焼作動に伴って燃焼ガスの発生量が多くなる。そのため、仮に熱交換器15のフィン15bにススが付着している等して伝熱不良が起こっている場合は、熱交換器15において燃焼ガスと熱交換できる面積(伝熱面積)に対して燃焼ガスの発生量が、燃焼量Fの小さな場合に比べて多くなり、熱交換することなく排出されてしまう燃焼ガスの量が多くなる傾向にある。従って、図4に示すように、バーナ7の燃焼量Fが大きい場合は、燃焼量Fが小さい場合に比べて熱効率Rが小さくなる傾向にある。よって、熱交換器15においてフィン詰まりを原因とする伝熱不良が起こっている場合は、バーナ7の燃焼量Fを大燃焼量から小燃焼量に変化させると、これに連動して熱効率Rが高くなることとなる。すなわち、バーナ7の燃焼量変化に伴う熱効率Rの変動を確認することにより、熱交換器15における伝熱不良がフィン詰まりを原因とするものか否かを容易に確認することができる。
すなわち、ステップ1−2で燃焼量Fが基準燃焼量Fmnよりも大きい場合は、以下の制御フローで熱効率Rが低いと判断された場合に燃焼量Fが小さくなるように燃焼量制御を行い、その際の熱効率Rの挙動を確認することにより、熱効率Rの低下の原因を特定することができる。そこで、ステップ1−2で燃焼量Fが基準燃焼量Fmnよりも大きいことが確認されると、制御フローがステップ1−3に進められる。そして、ステップ1−3において、制御手段36の熱効率導出機能により熱効率Rが導出され、これが先のステップ1−1で決定された基準効率Bよりも小さいか否かが確認される。
ここで、熱効率Rは、熱交換器15に流入する湯水の温度(入水温度)をTi、熱交換器15から流出する湯水の温度(出湯温度)をTh、熱交換器15を流れる湯水の量(給湯量)をQ、バーナ7で燃焼されるガスの熱量をIとした場合、次の(数式1)に基づいて導出される。また、ガスの熱量Iは、リモコン40等で設定された給湯の設定温度Tsや入水温度Tiにより求めたフィードフォワード値、並びに、設定温度Tsと出湯温度Thとの偏差を埋めるためのフィードバック値を加算することにより導出される。
R=(Th−Ti)×Q/I ・・・ (数式1)
上記したようにして、ステップ1−3において熱効率Rが確認された結果、熱効率Rが基準効率B以上であった場合は、熱効率Rが十分高く、熱交換器15において伝熱不良が起こっていないものと想定される。そのため、ステップ1−3で熱効率Rが基準効率B以上である場合は、引き続き熱効率Rが監視される。
一方、ステップ1−3において熱効率Rが基準効率Bよりも低い場合は、熱交換器15がスケール詰まりやフィン詰まりを起こし、伝熱不良が起こっている可能性がある。しかし、この時点では熱交換器15における伝熱不良の原因が、前記したいずれであるか不明である。そこで、熱交換器15における伝熱不良の原因を追求すべく、制御手段36により、制御フローがステップ1−4以降に進められる。
制御フローがステップ1−4に移行すると、要求燃焼量σによらず、ガス比例弁12の開度が絞られる。これにより、バーナ7に対するガスの供給量が減少し、燃焼量Fが強制的に減少された状態になる。この際、バーナ7の燃焼段階Dは、ステップ1−4の前後において同一に維持される。
すなわち、燃焼量Fを減少させるために燃焼段階Dを切り替えることとすると、燃焼作動を行っている燃焼管9の数が減少することとなる。すなわち、全て(16基)の燃焼管9が燃焼作動している第3燃焼段階D3から第2燃焼段階D2に切り替わると、5基の燃焼管9における燃焼作動が完全に停止する。また、第2燃焼段階D2から第1燃焼段階D1に切り替わると、11基の燃焼管9における燃焼作動が完全に停止する。
一方、燃焼作動を行う燃焼管9の数が減少するように燃焼段階Dを切り替えると、給気部5の作動に伴って発生する送風が燃焼作動を停止している燃焼管9に相当する部分を通過し、この下流側に位置する熱交換器15の部分が送風にさらされることとなる。そのため、燃焼段階Dを切り替えることにより燃焼量Fを減少させることとすると、スス等の付着による熱効率Rの低下だけでなく、送風に熱交換器15がさらされることによる熱効率Rの低下も加味しなくてはならなくなり、熱効率Rの低下の原因を正確に把握できなくなったり、原因の把握に手間を要することとなる可能性がある。そこで、ステップ1−4では、燃焼段階Dを変更することなく、燃焼管9に供給されるガス量を減少させることにより燃焼量Fが強制的に減少される。
具体的には、本実施形態のバーナ7は、図3に示すように各燃焼段階Dにおいて、燃焼量Fを大小させることができる。そして、ステップ1−4では、燃焼量Fが、各燃焼段階Dn(n=1〜3)の略中間の燃焼量Fmn(n=1〜3:以下、基準燃焼量Fmnとも称す)を境として高燃焼量側の大燃焼領域Hn(n=1〜3)から低燃焼量側の小燃焼領域Ln(n=1〜3)に切り替えられる。その後、制御フローは、ステップ1−5に進められる。
上記したようにして制御フローがステップ1−2やステップ1−4からステップ1−5に進んだ後、熱効率Rの導出のための各要素が安定したタイミングになると、熱効率Rが上記したステップ1−1で予め設定された基準効率Aよりも小さいか否かが確認される。ここで、熱効率Rの導出のための各要素が安定したタイミングになったか否かは、バーナ7における燃焼量Fの変動が所定の範囲内であり、その期間が所定時間以上継続すること、並びに、熱交換器15での加熱により湯水に付与された熱量の変動が所定の範囲内であり、その期間が所定時間以上継続していることの両条件が揃ったか否かで判断される。すなわち、燃焼量Fの変動、すなわちガス熱量インプット(フィードフォワード量+フィードバック量)の変動が±α%以内(本実施形態では±8%以内)である状態がβ秒(本実施形態では10秒)以上継続し、かつ、熱量アウトプット((出湯温度Th−入水温度Ti)×給湯量Q)が±γ以内(本実施形態では±8%)である状態がδ秒(本実施形態では10秒)以上継続しているタイミングが熱効率Rの導出のための各要素が安定したタイミングとされている。
また、熱交換器15での加熱により湯水に付与された熱量Wは、熱交換器15に流入する湯水の温度(入水温度)をTi、熱交換器15から流出する湯水の温度(出湯温度)をTh、熱交換器15を流れる湯水の量(給湯量)をQとした場合、次の(数式2)に基づいて導出される。
W=(Th−Ti)×Q ・・・ (数式2)
ここで、上記したように、熱効率Rの低下の原因がスケール詰まりによるものである場合は、燃焼量Fの大小にかかわらず熱効率Rが低いままであるが、フィン詰まりによるものである場合は、燃焼量Fの低下に伴い熱効率Rが上昇するものと想定される。そこで、ステップ1−5で熱効率Rが基準効率Aよりも低い場合は、制御フローがステップ1−6に進み、熱効率Rの低下が熱交換器15の受熱管15a内にスケール等が付着したことによるものであると判断され、これがリモコン40等を介して報知される。一方、ステップ1−5で熱効率Rが基準効率A以上である場合は、熱交換器15のフィン15bにスス等が付着したことによるものと検知される。
上記したように、本実施形態の給湯装置1は、熱効率Rの低下の原因が、スケール等が受熱管15a内に付着(堆積)したことによるものであるのか、スス等が受熱管15aの外側やフィン15bに付着したことによるものであるのかを容易かつ的確に検知することができる。
給湯装置1は、上記実施形態で示した制御フローのステップ1−7でフィン詰まりによる熱効率Rの低下であることが検知された場合に、これをリモコン40等を介して報知する構成としてもよい。また、ステップ1−3で検知した熱効率Rが基準効率Bよりもはるかに小さい値(例えば50%以下)等である場合は、熱効率Rの低下の原因がスケール詰まりによるものか、フィン閉塞によるものであるものかを判別することなく、安全動作として燃焼作動を停止させる構成としてもよい。
上記実施形態で示した制御フローでは、ステップ1−4において燃焼量Fを強制的に減少させた後、ステップ1−5で熱効率Rが基準効率Aよりも小さいか否かで熱効率Rの低下の原因を判断するものであったが、本発明はこれに限定されるものではない。具体的には、ステップ1−5で熱効率Rの大小を確認する代わりに、ステップ1−4で燃焼量Fを減少させる前後における熱効率Rの変化量(上昇量)に基づいて、熱効率Rが低下した原因が受熱管15a内の閉塞によるものか、受熱管15aの外側やフィン15b等の部位にスス等が付着したによるものかを判断する構成としてもよい。
上記したように、給湯装置1は、バーナ7を複数(本実施形態では3段)の燃焼段階Dn(n=1〜3)に切り替えて燃焼作動させることが可能なものであったが、本発明はこれに限定されるものではなく、バーナ7において燃焼作動を行う燃焼管9の本数が燃焼量Fによらず変化しないものとしてもよい。換言すれば、給湯装置1は、バーナ7の燃焼段階Dが1段階しか有さないものであってもよい。また逆に、バーナ7は、燃焼段階Dを2段階に切り替え可能なものとしたり、4段階以上に切り替え可能なものであってもよい。
上記したように、バーナ7の燃焼段階Dを複数段階に切り替え可能な構成とする場合、図2に示す制御フローのステップ1−4において実施される燃焼量Fの調整は、燃焼段階Dを切り替えて実施してもよいが、熱効率Rの低下の原因特定の精度が低下するのを抑制したり、原因特定を容易とするためには同一の燃焼段階Dの範囲内で実施されることが望ましい。
すなわち、燃焼量Fを低下させる際に燃焼段階Dが切り替わり、燃焼作動に供する燃焼管9の数量が変化すると、燃焼作動に供しない燃焼管9の部位を低温の空気(外気)が通過し、直接熱交換器15に触れることとなり、その分熱効率Rが低下する可能性がある。そのため、ステップ1−4で燃焼量Fを調整する際に燃焼段階Dが切り替わる構成とすると、空気(外気)が熱交換器15に直接接触することによる熱効率Rの低下分だけ誤差が発生したり、これを補正するために余分な処理を行わねばならなくなる。従って、ステップ1−4における燃焼量Fの調整は、同一の燃焼段階Dで実施されることが望ましい。
上記実施形態で説明した図2に示す制御フローで動作制御すると、燃焼量Fが小燃焼領域Lnにある場合(ステップ1−2でNOの場合)に熱効率Rが基準効率Aよりも低いか否か(ステップ1−5)で熱効率Rの低下の原因を特定できると共に、燃焼量Fが大燃焼領域Hnにある場合(ステップ1−2でYESの場合)に燃焼量Fを強制的に低下させた際の熱効率Rの変動に着目することによっても熱効率Rの低下の原因を判断できるものであったが、本発明はこれに限定されるものではなく、いずれか一方の方法のみを実施可能なものであってもよい。
さらに具体的には、給湯装置1は、例えば燃焼量Fが小燃焼領域Lnにある場合に熱効率Rが基準効率Aよりも低いか否かで熱効率Rの低下の原因を特定できる機能のみを備えたものや、燃焼量Fが大燃焼領域Hnにある場合に燃焼量Fを強制的に低下させた際の熱効率Rの変動に着目して熱効率Rの低下の原因を判断する機能のみを備えたものであってもよい。具体的には、前者の制御を採用した場合は、図2に示す制御フローにおいて、ステップ1−3,1−4を省略したものとすると共に、ステップ1−2で燃焼量Fが基準燃焼量Fmn以上である場合は、熱効率Rを導出したり、熱効率Rの低下の原因を特定する動作を行わない構成としてもよい。また、後者の制御を採用した場合は、図2のステップ1−2において燃焼量Fが基準燃焼量Fmn以上である場合に、ステップ1−3以降の制御を行わず、燃焼量Fが基準燃焼量Fmnよりも小さくなるまで待機することとしてもよい。
上記した給湯装置1は、熱交換器15の受熱管15a内にスケール等が付着して熱効率Rが低下すると、これがリモコン40等を介して報知される。この場合、スケール等を受熱管15aから除去するためのメンテナンスが行われると、熱交換器15においてスケール等に起因する熱抵抗がなくなる。また、給湯装置1は、未使用状態では受熱管15a内にスケール等の熱抵抗となるものが付着していない。そのため、給湯装置1は、未使用状態、あるいは、スケール等の除去作業を行った時点を基点とし、スケール等が付着あるいは堆積するにつれてこれに起因する熱抵抗が高くなっていくものと想定される。
一方、給湯装置1は、上記したように熱交換器15の外側、すなわち受熱管15aの外側やフィン15b等の伝熱に供する部分にスス等の熱抵抗となるものが付着することによっても熱効率Rが低下する。しかし、一般的にスス等が付着することによる熱効率Rの低下は、スケール等が受熱管15aの内側に付着したり堆積することによる熱効率Rの低下に比べ、その影響が出るまでに相当長い期間を要するものと想定される。そのため、給湯装置1は、未使用状態、あるいは、スケール等の除去作業を行った時点を基点として熱効率を監視し、熱抵抗の低下を目安としてスケール等の付着あるいは堆積具合、すなわちスケール詰まりの進行度を推定することも可能である。
そこで、かかる知見に基づき、上記した給湯装置1は、未使用状態から使用を開始した直後、あるいは、スケール等の除去作業を行った直後に検知された熱効率R(以下、初期熱効率Rfとも称す)を記憶しておき、この初期熱効率Rfと燃焼作動中に検知される熱効率Rとの差をスケール等の堆積に伴う熱効率Rの低下量(以下、熱効率低下量Rdとも称す)と推定することが可能である。すなわち、給湯装置1では、以下の(数式3)に基づいて熱効率低下量Rdを推定することができる。
Rd≒Rf−R ・・・ (数式3)
また、給湯装置1は、上記(数式3)により推定された熱効率低下量Rdに基づき、受熱管15a内におけるスケール等の付着量や堆積量を推定することができる。また、給湯装置1は、前記したようにして推定されたスケール等の付着量や堆積量をリモコン40等に表示したり、スケール等の付着量や堆積量が所定量を超えたと想定される場合にこれを報知する構成とすることができる。
さらに具体的に説明すると、上記したようにして受熱管15a内におけるスケール等の付着量や堆積量を推定する場合は、図5に示すフローチャートに則って受熱管15aの閉塞、すなわちスケール等の付着や堆積を検知し、報知することができる。順を追って説明すると、上記したようにして受熱管15aの閉塞を検知する場合は、先ずステップ2−1で初期熱効率Rfを検知する。ここで検知される熱効率Rfは、未使用状態から使用を開始した直後、あるいは、スケール等の除去作業を行った直後、あるいはこれらの時点から所定の期間にわたって検知された熱効率Rの平均値等により決定することができる。
ステップ2−1で初期熱効率Rfが導出されると、制御フローがステップ2−2に移行し、燃焼作動中における熱効率Rが導出されると共に、ステップ2−3において熱効率低下量Rdが上記した(数式3)に基づいて導出される。そして、この熱効率低下量Rdに基づいて受熱管15a内に付着あるいは堆積しているスケール等の量が推定され、この結果がリモコン40等に表示される。具体的には、例えば図6に示すように、リモコン40の表示部にスケール等による閉塞状態を示すインジケータ41が表示されたり、閉塞状態を示す数値が示される等する。その後、制御フローはステップ2−5に移行する。
制御フローがステップ2−5に移行すると、ステップ2−4で推定されたスケールの量、あるいは、ステップ2−3において導出された熱効率低下量Rdが所定の閾値を超えているか否かが確認される。その結果、スケールの量や熱効率低下量Rdが所定の閾値を超えている場合は、制御フローがステップ2−6に移行すると共に、受熱管15aが閉塞しているものと推定され、その旨の報知がなされる。
上記したように、初期熱効率Rfと燃焼作動中に検知される熱効率Rとの差をスケール等の堆積に伴う熱効率Rの低下量と推定する構成とすれば、受熱管15aのスケール等による閉塞具合を容易かつ簡便に検知することができる。また、図6に例示したように、この検知結果をリモコン40に表示する等すれば、スケール等による受熱管15aの閉塞具合を推定できるばかりか、受熱管15aのメンテナンス時期を予測し、適切な時期にメンテナンスを行うことができる。
上記したようにしてスケール等の除去作業を行った直後の熱効率Rを利用して受熱管15aの閉塞を推定する場合は、給湯装置1がスケール等の除去作業を行ったことを検知可能な構成を備えたものであることが好ましい。さらに具体的には、例えば図6に示すようにリモコン40にスケール等の除去作業を行った際に操作するスイッチ43等を設けたり、給湯装置1の本体にスイッチ43に相当するものを設け、スイッチ43やこれに相当するものが操作された時点を基点として初期熱効率Rfを導出し、設定する構成としてもよい。
本発明の一実施形態にかかる給湯装置の作動原理図である。 図1に示す給湯装置が熱効率低下判定動作を行う際の動作を示すフローチャートである。 図1に示す給湯装置におけるバーナの燃焼量とガス供給量との関係を示すグラフである。 図1に示す給湯装置の熱交換器におけるフィン閉塞率と熱効率との関係を示すグラフである。 熱効率低下判定動作の別の変形例を示すフローチャートである。 リモコンを示す斜視図である。
符号の説明
1 給湯装置(湯水加熱装置)
7 バーナ(燃焼手段)
15 熱交換器
15a 受熱管
15b フィン
36 制御手段
σ 要求燃焼量
D 燃焼段階
A,B 基準効率
F 燃焼量
R 熱効率
H 大燃焼領域
L 小燃焼領域
Fmn 基準燃焼量

Claims (5)

  1. 燃料を燃焼する燃焼手段と、
    外部から供給された湯水又は熱媒体が流れる受熱管を有し、当該受熱管を流れる湯水又は熱媒体を前記燃焼手段において発生した燃焼ガスとの熱交換によって加熱可能な熱交換器と、
    制御手段とを備えており、
    当該制御手段は、
    熱交換器において湯水又は熱媒体を所定の目標温度に加熱するのに要する要求燃焼量に応じて燃焼手段における燃焼量を調整する燃焼量調整機能と、
    前記熱交換器における熱効率を導出する熱効率導出機能と、
    燃焼量が所定の基準燃焼量よりも小さい小燃焼量領域において前記燃焼手段が燃焼作動している際の所定のタイミングにおける熱効率が所定の基準効率Aよりも低いことを条件として、前記熱交換器の受熱管内に堆積した異物により熱効率が低下しているものと判定する受熱管閉塞判定機能とを備えていることを特徴とする湯水加熱装置。
  2. 燃料を燃焼する燃焼手段と、
    外部から供給された湯水又は熱媒体が流れる受熱管を有し、当該受熱管を流れる湯水又は熱媒体を前記燃焼手段において発生した燃焼ガスとの熱交換によって加熱可能な熱交換器と、
    制御手段とを備えており、
    当該制御手段は、
    熱交換器において湯水又は熱媒体を所定の目標温度に加熱するのに要する要求燃焼量に応じて燃焼手段における燃焼量を調整する燃焼量調整機能と、
    前記熱交換器における熱効率を導出する熱効率導出機能と、
    燃焼量が所定の基準燃焼量よりも大きい大燃焼量領域において前記燃焼手段が燃焼作動している際の熱効率が所定の基準効率Bよりも低いことを条件として、燃焼手段の燃焼量が前記基準燃焼量よりも小さい小燃焼量領域内になるように燃焼量が調整され、当該小燃焼量領域内において燃焼手段が燃焼作動している際の所定のタイミングにおける熱効率が所定の基準効率Aよりも低いことを条件として、前記熱交換器の受熱管内に堆積した異物により熱効率が低下しているものと判定する受熱管閉塞判定機能とを備えていることを特徴とする湯水加熱装置。
  3. 熱交換器が、受熱管に対して複数のフィンを並べて取り付けたものであり、
    制御手段が、小燃焼量領域における熱効率が所定の基準効率C以上であることを条件として、前記フィン、フィン同士の間、あるいは、受熱管の表面に異物が付着することにより低下しているものと判定するフィン閉塞判定機能を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の湯水加熱装置。
  4. 燃焼手段における燃焼量を、燃焼量の範囲に応じて複数の燃焼段階に切り替え可能であり、
    各燃焼段階毎に基準燃焼量が設定されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の湯水加熱装置。
  5. 前記所定のタイミングは、燃焼手段における燃焼量の変動が所定の範囲内である期間が所定時間以上継続し、かつ、熱交換器での加熱により湯水又は熱媒体に付与される熱量の変動が所定の範囲内である期間が所定時間以上継続した時点であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の湯水加熱装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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