JP2021085540A - 冷媒サイクルシステム - Google Patents

冷媒サイクルシステム Download PDF

Info

Publication number
JP2021085540A
JP2021085540A JP2019212279A JP2019212279A JP2021085540A JP 2021085540 A JP2021085540 A JP 2021085540A JP 2019212279 A JP2019212279 A JP 2019212279A JP 2019212279 A JP2019212279 A JP 2019212279A JP 2021085540 A JP2021085540 A JP 2021085540A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
refrigerant
heat transfer
refrigerant circuit
transfer tubes
heat exchanger
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2019212279A
Other languages
English (en)
Inventor
藤本 大介
Daisuke Fujimoto
大介 藤本
晴仁 井上
Haruhito Inoue
晴仁 井上
勝則 村田
Katsunori Murata
勝則 村田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daikin Industries Ltd filed Critical Daikin Industries Ltd
Priority to JP2019212279A priority Critical patent/JP2021085540A/ja
Priority to PCT/JP2020/043435 priority patent/WO2021106793A1/ja
Publication of JP2021085540A publication Critical patent/JP2021085540A/ja
Priority to US17/726,006 priority patent/US20220243962A1/en
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Compression-Type Refrigeration Machines With Reversible Cycles (AREA)

Abstract

【課題】冷媒の漏洩量を少なく抑えることが可能な冷媒サイクルシステムを提供する。【解決手段】空気調和装置1であって、室外熱交換器30を有する室外ユニット2と、第1冷媒回路10に属する第1室内熱交換器61を有する第1室内ユニット6と、第1室内ユニット6と室外ユニット2を接続する第1液側冷媒連絡配管65および第1ガス側冷媒連絡配管66と、第1冷媒回路10とは独立した第2冷媒回路20に属する第3室内熱交換器81を有する第3室内ユニット8と、第3室内ユニット8と室外ユニット2を接続する第3液側冷媒連絡配管85および第3ガス側冷媒連絡配管86と、を備え、第1冷媒回路10と第2冷媒回路20には、それぞれ、ISO817で微燃性(A2L)に区分される冷媒が充填冷媒量1.84kg未満で充填されている。【選択図】図1

Description

冷媒サイクルシステムに関する。
従来より、1つの室外ユニットに対して複数の室内ユニットが接続されて構成された1つの冷媒回路を備える冷媒サイクルシステムが用いられている。
例えば、特許文献1(特開2011−257097号公報)に記載の多室型の空気調和装置では、互いに異なる部屋に設けられた複数の室内ユニットが室外ユニットに接続された冷媒回路を用いて、各部屋の空調を行うことが提案されている。
上記特許文献1に記載の空気調和装置では、複数の室内ユニットが全て同一の冷媒回路に含まれているため、冷媒回路に充填される冷媒量が多く必要になりがちである。この場合に、冷媒回路において意図せず冷媒漏洩が生じた場合に、その漏洩量も多くなりがちであるため、冷媒回路に封入される冷媒が微燃性冷媒である場合には特に問題となる。
第1観点に係る冷媒サイクルシステムは、第1冷媒回路と、前記第1冷媒回路とは独立した第2冷媒回路と、を備える冷媒サイクルシステムであって、熱源側ユニットと、第1利用側ユニットと、第1液冷媒連絡配管と、第1ガス冷媒連絡配管と、第2利用側ユニットと、第2液冷媒連絡配管と、第2ガス冷媒連絡配管と、を備えている。熱源側ユニットは、熱源側熱交換器を有している。熱源側熱交換器は、第1冷媒回路の一部を構成する第1熱源側熱交換部と、第2冷媒回路の一部を構成する第2熱源側熱交換部と、を有している。第1利用側ユニットは、第1冷媒回路の一部を構成する第1利用側熱交換器を有している。第1液冷媒連絡配管は、第1利用側ユニットと熱源側ユニットを接続しており、第1冷媒回路の一部を構成している。第1ガス冷媒連絡配管は、第1利用側ユニットと熱源側ユニットを接続しており、第1冷媒回路の一部を構成している。第2利用側ユニットは、第2冷媒回路の一部を構成する第2利用側熱交換器を有している。第2液冷媒連絡配管は、第2利用側ユニットと熱源側ユニットを接続しており、第2冷媒回路の一部を構成している。第2ガス冷媒連絡配管は、第2利用側ユニットと熱源側ユニットを接続し、第2冷媒回路の一部を構成している。第1冷媒回路と第2冷媒回路には、それぞれ、ISO817で微燃性(A2L)に区分される冷媒が充填されている。第1冷媒回路と第2冷媒回路のそれぞれの充填冷媒量が1.84kg未満である。
なお、第1熱源側熱交換部と第2熱源側熱交管部とは、1つの熱交換器に備わっていてもよいし、別々の熱交換器として設けられていてもよい。
この冷媒サイクルシステムは、第1利用側ユニットの第1利用側熱交換器と、第2利用側ユニットの第2利用側熱交換器と、を分けて配置することで、異なる箇所を対象として熱負荷を処理することができる。そして、このように異なる箇所の熱負荷を処理する場合であっても、第1利用側熱交換器と第2利用側熱交換器とは、互いに独立した第1冷媒回路と第2冷媒回路と分かれて設けられている。そして、第1冷媒回路と第2冷媒回路には、ISO817で微燃性(A2L)に区分される冷媒がそれぞれ充填されているものの、それぞれの冷媒封入量が1.84kg未満に抑えられている。このため、第1冷媒回路または第2冷媒回路において冷媒漏洩が生じたとしても、その漏洩量を少なく抑え、燃焼可能性を低く抑えることが可能になっている。
第2観点に係る冷媒サイクルシステムは、第1観点の冷媒サイクルシステムであって、第1熱源側熱交換部は、第1冷媒回路に属する複数の第1伝熱管を有している。第2熱源側熱交換部は、第2冷媒回路に属する複数の第2伝熱管を有している。熱源側熱交換器は第1熱源側熱交換部および第2熱源側熱交換部を有している。熱源側熱交換器は、伝熱フィンを有している。伝熱フィンは、第1伝熱管および第2伝熱管の両方が貫通している。
なお、熱源側熱交換器において、複数の第2伝熱管の少なくとも2つ以上が複数の第1伝熱管のいずれか1つよりも風下側に配置され、複数の第1伝熱管の少なくとも2つ以上が複数の第2伝熱管のいずれか1つよりも風上側に配置されていてもよい。また、熱源側熱交換器において、複数の第1伝熱管よりも風上側に存在している第2伝熱管が無いように配置されていてもよい。
なお、第1伝熱管と第2伝熱管とは、空気流れ方向視において、互いに重なるように配置されていてもよいし、互いに重ならないように配置されていてもよい。
この冷媒サイクルシステムでは、第1冷媒回路に属する複数の第1伝熱管と第2冷媒回路に属する複数の第2伝熱管とが、共通の伝熱フィンを介して、1つの熱源側熱交換器において共有されている。このため、熱源側熱交換器において、第1冷媒回路を流れる冷媒と第2冷媒回路を流れる冷媒との間で、共通の伝熱フィンを介した熱の授受を行わせることが可能になる。これにより、第1冷媒回路と第2冷媒回路との間で、一方の冷媒回路が有する能力を他方の冷媒回路で利用することが可能になる。
なお、熱源側熱交換器において、互いに隣接して配置される第1伝熱管と第2伝熱管が多いほど、第1冷媒回路を流れる冷媒と第2冷媒回路を流れる冷媒との間での熱の授受をより多くすることが可能になる。
第3観点に係る冷媒サイクルシステムは、第2観点の冷媒サイクルシステムであって、複数の第2伝熱管の少なくとも1つは、複数の第1伝熱管のいずれか1つよりも風下側に配置されている。
この冷媒サイクルシステムでは、第1伝熱管および第2伝熱管の長手方向と空気流れ方向の両方に垂直な方向の熱源側熱交換器が大きさを小さく抑えることができる。
第4観点に係る冷媒サイクルシステムは、第3観点の冷媒サイクルシステムであって、複数の第2伝熱管の半数以上が、複数の第1伝熱管のいずれか1つよりも風下側に配置されている。
なお、複数の第1伝熱管の半数以上が、複数の第2伝熱管のいずれか1つよりも風上側に配置されていてもよい。
第5観点に係る冷媒サイクルシステムは、第2観点から第4観点のいずれかの冷媒サイクルシステムであって、複数の第2伝熱管の少なくとも1つは、複数の第1伝熱管のいずれか1つよりも風上側に配置されている。
第6観点に係る冷媒サイクルシステムは、第2観点から第5観点のいずれかの空気調和装置であって、熱源側ユニットは、熱源側ファンをさらに有している。熱源側ファンは、熱源側熱交換器に対して空気流れを供給する。
この冷媒サイクルシステムは、熱源側ファンによって生じる空気流れを、熱源側熱交換器が有する第1伝熱管と第2伝熱管の両方に供給することが可能になる。
第7観点に係る冷媒サイクルシステムは、第1観点から第6観点のいずれかの冷媒サイクルシステムであって、冷媒は、R32である。
この冷媒サイクルシステムは、熱源側熱交換器を冷媒の蒸発器として用いる場合において、熱源側熱交換器での冷媒の圧力損失を小さく抑えることができる。これにより、熱源側熱交換器の温度の過度な低下を抑制できる。
第8観点に係る冷媒サイクルシステムは、第1観点から第6観点のいずれかの冷媒サイクルシステムであって、冷媒は、非共沸混合冷媒である。
非共沸混合冷媒を用いる冷媒サイクルシステムでは、熱源側熱交換器を冷媒の蒸発器として用いる場合において、熱源側熱交換器を流れる冷媒の下流側における冷媒の温度が上昇しがちになる。ここで、例えば、熱源側熱交換器における複数の第1伝熱管を空気流れ方向に並べて配置しつつ、複数の第1伝熱管において冷媒を空気流れ方向に流した場合には、複数の第1伝熱管のうち空気流れ方向下流側に位置するものについては、空気と冷媒との温度差を十分に確保することが困難になる場合がある。
これに対して、この冷媒サイクルシステムは、例えば、熱源側熱交換器を冷媒の蒸発器として用いる場合において、複数の第1伝熱管によって構成される流路において冷媒流れの下流側に位置している第1伝熱管に対して空気流れ方向上流側に複数の第2伝熱管のいずれかを配置すれば、第2冷媒回路を使用していない状況では、当該下流側に位置している第1伝熱管における冷媒と空気との温度差が小さくなる程度を抑制することが可能になる。
第9観点に係る冷媒サイクルシステムは、第1観点から第6観点のいずれかの冷媒サイクルシステムであって、冷媒は、R454AとR454BとR454Cとからなる群より選択される1種または2種以上である。
R454AとR454BとR454Cのいずれかの非共沸混合冷媒は、熱源側熱交換器を冷媒の蒸発器として用いる場合において、熱源側熱交換器を流れる冷媒の下流側における冷媒の温度が特に上昇しがちになる。ここで、例えば、熱源側熱交換器における複数の第1伝熱管を空気流れ方向に並べて配置しつつ、複数の第1伝熱管において冷媒を空気流れ方向に流した場合には、複数の第1伝熱管のうち空気流れ方向下流側に位置するものについては、空気と冷媒との温度差を十分に確保することが困難になる場合がある。
これに対して、この冷媒サイクルシステムは、例えば、熱源側熱交換器を冷媒の蒸発器として用いる場合において、複数の第1伝熱管によって構成される流路において冷媒流れの下流側に位置している第1伝熱管に対して空気流れ方向上流側に複数の第2伝熱管のいずれかを配置すれば、第2冷媒回路を使用していない状況では、当該下流側に位置している第1伝熱管における冷媒と空気との温度差が小さくなる程度を抑制することが可能になる。
第10観点に係る冷媒サイクルシステムは、第1観点から第9観点のいずれかの冷媒サイクルシステムであって、第1液冷媒連絡配管と前記第2液冷媒連絡配管とは、外径が6.35mmであり、内径が4.75mm未満である。
この冷媒サイクルシステムでは、市場に多く流通しており外径が6.35mmであり内径が4.75mmである2分管を第1液冷媒連絡配管と第2液冷媒連絡配管に用いる場合よりも、内径を小さくすることで、冷媒回路に封入される冷媒量を低減させることが可能になる。
空気調和装置の概略構成図である。 室外熱交換器の概略説明図である。 第2冷媒回路において暖房運転が行われている際の室外熱交換器の冷媒流れを説明する概略説明図である。 他の実施形態Dに係る室外熱交換器の概略説明図である。 他の実施形態Eに係る空気調和装置の概略構成図である。
(1)空気調和装置の構成
空気調和装置1について図面を参照しながら説明する。
図1は、本開示の一実施形態に係る空気調和装置1の概略構成図である。空気調和装置1(冷媒サイクルシステムの一例)は、互いに冷媒が行き来することが無いように独立した2つの冷媒回路である、第1冷媒回路10と第2冷媒回路20とを有する2系統の冷凍サイクルを備えている。本実施形態の空気調和装置1は、第1冷媒回路10と第2冷媒回路20とのそれぞれにおいて、蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行うことにより、空調対象空間の冷房および暖房を行う装置である。
空気調和装置1は、図1のように、主として、室外ユニット2と、複数の室内ユニットとしての第1室内ユニット6と第2室内ユニット7と第3室内ユニット8と第4室内ユニット9と、第1液側冷媒連絡配管65と、第1ガス側冷媒連絡配管66と、第2液側冷媒連絡配管75と、第2ガス側冷媒連絡配管76と、第3液側冷媒連絡配管85と、第3ガス側冷媒連絡配管86と、第4液側冷媒連絡配管95と、第4ガス側冷媒連絡配管96と、制御部50と、を備えている。
第1室内ユニット6と室外ユニット2とは、第1液側冷媒連絡配管65と、第1ガス側冷媒連絡配管66を介して接続されることで、第1冷媒回路10の一部を構成する。また、第2室内ユニット7と室外ユニット2とは、第2液側冷媒連絡配管75と、第2ガス側冷媒連絡配管76を介して接続されることで、第1冷媒回路10の他の一部を構成する。このようにして、第1冷媒回路10は、第1室内ユニット6と第2室内ユニット7とが、室外ユニット2に対して互いに並列に接続されることで構成されている。この第1冷媒回路10には、ISO817で微燃性(A2L)に区分される冷媒であるR32が、1.84kg未満の量となるように充填されている。
第3室内ユニット8と室外ユニット2とは、第3液側冷媒連絡配管85と、第3ガス側冷媒連絡配管86を介して接続されることで、第2冷媒回路20の一部を構成する。また、第4室内ユニット9と室外ユニット2とは、第4液側冷媒連絡配管95と、第4ガス側冷媒連絡配管96を介して接続されることで、第2冷媒回路20の他の一部を構成する。このようにして、第2冷媒回路20は、第3室内ユニット8と第4室内ユニット9とが、室外ユニット2に対して互いに並列に接続されることで構成されている。この第2冷媒回路20においても、ISO817で微燃性(A2L)に区分される冷媒であるR32が、1.84kg未満の量となるように充填されている。
第1液側冷媒連絡配管65と第2液側冷媒連絡配管75と第3液側冷媒連絡配管85と第4液側冷媒連絡配管95とは、いずれも、外径が6.35mmであり、内径が4.75mm未満である配管が用いられている。具体的には、空気調和装置の冷媒回路に用いられる冷媒配管として広く流通している2分管と同じ外径を有し、当該2分管よりも小さな内径を有している。これにより、従来から広く用いられている2分管を用いると内径が大きくなりすぎる場合において、内径を適切が適切な大きさとなるように小さくでき、第1冷媒回路10および第2冷媒回路20に充填される冷媒量を削減させやすい。したがって、仮に、冷媒漏洩が生じた場合であっても、その漏れ量を低減させることが可能になっている。また、外径については、従来から広く用いられている2分管と同じ径とすることで、外径を基準に用いられる工具の流用性を高めることが可能になっている。なお、第1ガス側冷媒連絡配管66と第2ガス側冷媒連絡配管76と第3ガス側冷媒連絡配管86と第4ガス側冷媒連絡配管96とについては、空気調和装置の冷媒回路に用いられる冷媒配管として広く流通している2分管より大きな冷媒配管として適切なものを用いることで、ガス冷媒が通過する際の圧力損失を低減させることができる。
(1−1)室外ユニット
室外ユニット2は、空調対象空間外、例えば、建物の屋上や建物の壁面近傍等に設置される。
室外ユニット2は、第1冷媒回路10の一部と、第2冷媒回路20の一部と、第1冷媒回路10と第2冷媒回路20に共通して用いられる室外熱交換器30と、室外ファン30aと、を有している。
室外ファン30aは、第1冷媒回路10と第2冷媒回路20に共通して用いられる室外熱交換器30に対して、屋外空気を供給するための1つのファンである。室外ファン30aは、第1冷媒回路10と第2冷媒回路20のいずれかで冷媒が流れている運転状態の場合に、制御部50によって駆動するように制御される。
第1冷媒回路10は、主として、第1圧縮機11、第1四路切換弁12、第1アキュムレータ13、室外熱交換器30、第1液配管14a、第2液配管14b、第1膨張弁15a、第2膨張弁15b、第1液側閉鎖弁16a、第2液側閉鎖弁16b、第1ガス配管17a、第2ガス配管17b、第1ガス側閉鎖弁18a、第2ガス側閉鎖弁18bを有している。
第1圧縮機11の吸入側には、第1アキュムレータ13を介して第1四路切換弁12の接続ポートの1つである第1ポートが接続されている。第1圧縮機11の吐出側には、第1四路切換弁12の接続ポートの1つである第2ポートが接続されている。第1四路切換弁12の接続ポートの1つである第3ポートには、室外熱交換器30に向けて延びる冷媒配管が接続されている。第1四路切換弁12の接続ポートの1つである第4ポートには、第1ガス側閉鎖弁18aや第2ガス側閉鎖弁18bに向けて延び出した冷媒配管が接続されており、当該冷媒配管は第1ガス配管17aと第2ガス配管17bに分岐している。第1ガス配管17aの端部には、第1ガス側閉鎖弁18aが設けられている。第2ガス配管17bの端部には、第2ガス側閉鎖弁18bが設けられている。第1冷媒回路10において、室外熱交換器30のうち第1四路切換弁12側とは反対側に接続された冷媒配管は、第1液配管14aと第2液配管14bに分岐している。第1液配管14aの途中には第1膨張弁15aが設けられており、第1液配管14aの端部には第1液側閉鎖弁16aが設けられている。第2液配管14bの途中には第2膨張弁15bが設けられており、第2液配管14bの端部には第2液側閉鎖弁16bが設けられている。
第1四路切換弁12は、制御部50によって第1〜第4ポートの接続状態が切り換えられることにより、第1圧縮機11から吐出された冷媒を室外熱交換器30に送る冷房運転状態(図1の第1四路切換弁12内の破線参照)と、室外熱交換器30から流れてきた冷媒を第1圧縮機11が吸入する暖房運転状態(図1の第1四路切換弁12内の実線参照)と、に切り換えることができる。また、制御部50は、第1冷媒回路10において暖房運転が行われている際に、所定除霜開始条件を満たすと、第1四路切換弁12の接続状態を暖房運転状態から冷房運転状態に切り換えて逆サイクルデフロスト運転を行う。そして、制御部50は、所定除霜終了条件を満たすと、再度、第1四路切換弁12の接続状態を暖房運転状態に戻して、第1冷媒回路10での暖房運転を復帰させる。なお、所定除霜開始条件としては、特に限定されないが、例えば、外気温度センサと室外熱交換器30の下方に配置された温度センサを設けている場合には、これらの温度センサの検知温度に基づいて判断されるものであってよい。
第2冷媒回路20は、主として、第2圧縮機21、第2四路切換弁22、第2アキュムレータ23、室外熱交換器30、第3液配管24a、第4液配管24b、第3膨張弁25a、第4膨張弁25b、第3液側閉鎖弁26a、第4液側閉鎖弁26b、第3ガス配管27a、第4ガス配管27b、第3ガス側閉鎖弁28a、第4ガス側閉鎖弁28bを有している。
第2圧縮機21の吸入側には、第2アキュムレータ23を介して第2四路切換弁22の接続ポートの1つである第5ポートが接続されている。第2圧縮機21の吐出側には、第2四路切換弁22の接続ポートの1つである第6ポートが接続されている。第2四路切換弁22の接続ポートの1つである第7ポートには、室外熱交換器30に向けて延びる冷媒配管が接続されている。第2四路切換弁22の接続ポートの1つである第8ポートには、第3ガス側閉鎖弁28aや第4ガス側閉鎖弁28bに向けて延び出した冷媒配管が接続されており、当該冷媒配管は第3ガス配管27aと第4ガス配管27bに分岐している。第3ガス配管27aの端部には、第3ガス側閉鎖弁28aが設けられている。第4ガス配管27bの端部には、第4ガス側閉鎖弁28bが設けられている。第2冷媒回路20において、室外熱交換器30のうち第2四路切換弁22側とは反対側に接続された冷媒配管は、第3液配管24aと第4液配管24bに分岐している。第3液配管24aの途中には第3膨張弁25aが設けられており、第3液配管24aの端部には第3液側閉鎖弁26aが設けられている。第4液配管24bの途中には第4膨張弁25bが設けられており、第4液配管24bの端部には第4液側閉鎖弁26bが設けられている。
第2四路切換弁22は、制御部50によって第5〜第8ポートの接続状態が切り換えられることにより、第2圧縮機21から吐出された冷媒を室外熱交換器30に送る冷房運転状態(図1の第2四路切換弁22内の破線参照)と、室外熱交換器30から流れてきた冷媒を第2圧縮機21が吸入する暖房運転状態(図1の第2四路切換弁22内の実線参照)と、に切り換えることができる。また、制御部50は、第2冷媒回路20において暖房運転が行われている際に、所定除霜開始条件を満たすと、第2四路切換弁22の接続状態を暖房運転状態から冷房運転状態に切り換えて逆サイクルデフロスト運転を行う。そして、制御部50は、所定除霜終了条件を満たすと、再度、第2四路切換弁22の接続状態を暖房運転状態に戻して、第2冷媒回路20での暖房運転を復帰させる。なお、所定除霜開始条件としては、特に限定されないが、例えば、外気温度センサと室外熱交換器30の下方に配置された温度センサを設けている場合には(これらの温度センサとしては第1冷媒回路10におけるものと共用化させることができる)、これらの温度センサの検知温度に基づいて判断されるものであってよい。
(1−2)室内ユニット
本実施形態では、複数の室内ユニットとして、第1室内ユニット6と第2室内ユニット7と第3室内ユニット8と第4室内ユニット9とが設けられている。各室内ユニットは、それぞれ独立または連続した空間に設けられており、天井埋込式、天井吊下式、壁掛式、または床置式のユニットとすることができる。
第1室内ユニット6は、主として、第1室内熱交換器61と第1室内ファン62と第1リモコン63とを有している。第1室内ファン62は、第1室内ユニット6が対象とする対象空間の空気を取り込んで第1室内熱交換器61を介して再度対象空間に戻す空気流れを形成させる。第1室内熱交換器61の液冷媒側は、第1液側冷媒連絡配管65を介して、室外ユニット2の第1液側閉鎖弁16aに接続されている。第1室内熱交換器61のガス冷媒側は、第1ガス側冷媒連絡配管66を介して、室外ユニット2の第1ガス側閉鎖弁18aに接続されている。第1リモコン63は、制御部50と通信可能に接続されており、ユーザからの各種運転指令を受け付ける。
第2室内ユニット7は、主として、第2室内熱交換器71と第2室内ファン72と第2リモコン73を有している。第2室内ファン72は、第2室内ユニット7が対象とする対象空間の空気を取り込んで第2室内熱交換器71を介して再度対象空間に戻す空気流れを形成させる。第2室内熱交換器71の液冷媒側は、第2液側冷媒連絡配管75を介して、室外ユニット2の第2液側閉鎖弁16bに接続されている。第2室内熱交換器71のガス冷媒側は、第2ガス側冷媒連絡配管76を介して、室外ユニット2の第2ガス側閉鎖弁18bに接続されている。第2リモコン73は、制御部50と通信可能に接続されており、ユーザからの各種運転指令を受け付ける。
第3室内ユニット8は、主として、第3室内熱交換器81と第3室内ファン82と第3リモコン83とを有している。第3室内ファン82は、第3室内ユニット8が対象とする対象空間の空気を取り込んで第3室内熱交換器81を介して再度対象空間に戻す空気流れを形成させる。第3室内熱交換器81の液冷媒側は、第3液側冷媒連絡配管85を介して、室外ユニット2の第3液側閉鎖弁26aに接続されている。第3室内熱交換器81のガス冷媒側は、第3ガス側冷媒連絡配管86を介して、室外ユニット2の第3ガス側閉鎖弁28aに接続されている。第3リモコン83は、制御部50と通信可能に接続されており、ユーザからの各種運転指令を受け付ける。
第4室内ユニット9は、主として、第4室内熱交換器91と第4室内ファン92と第4リモコン93とを有している。第4室内ファン92は、第4室内ユニット9が対象とする対象空間の空気を取り込んで第4室内熱交換器91を介して再度対象空間に戻す空気流れを形成させる。第4室内熱交換器91の液冷媒側は、第4液側冷媒連絡配管95を介して、室外ユニット2の第4液側閉鎖弁26bに接続されている。第4室内熱交換器91のガス冷媒側は、第4ガス側冷媒連絡配管96を介して、室外ユニット2の第4ガス側閉鎖弁28bに接続されている。第4リモコン93は、制御部50と通信可能に接続されており、ユーザからの各種運転指令を受け付ける。
(1−3)制御部
制御部50は、空気調和装置1を構成する各種機器の動作を制御する機能部である。
制御部50は、例えば、室外ユニット2の室外制御ユニット(図示せず)と、第1室内ユニット6と第2室内ユニット7と第3室内ユニット8と第4室内ユニット9にそれぞれ設けられている室内制御ユニット(図示せず)とが、伝送線(図示せず)を介して通信可能に接続されて構成されている。室外制御ユニットおよび各室内制御ユニットは、例えば、マイクロコンピュータや、マイクロコンピュータが実施可能な、空気調和装置1の制御用の各種プログラムが記憶されているメモリ等を有するユニットである。なお、図1では、便宜上、室外ユニット2と第1室内ユニット6と第2室内ユニット7と第3室内ユニット8と第4室内ユニット9とは離れた位置に制御部50を描画している。
制御部50は、室外ファン30a、第1圧縮機11、第1四路切換弁12、第1膨張弁15a、第2膨張弁15b、第2圧縮機21、第2四路切換弁22、第3膨張弁25a、第4膨張弁25b等の各種機器と電気的に接続されている。また、制御部50は、図示しない各種センサと電気的に接続されている。また、制御部50は、上述の通り、空気調和装置1のユーザが操作する第1リモコン63、第2リモコン73、第3リモコン83、第4リモコン93に対して、通信可能に接続されている。
制御部50は、各種センサの計測信号や、第1リモコン63、第2リモコン73、第3リモコン83、第4リモコン93から受信する指令等に基づいて、空気調和装置1の運転および停止や、空気調和装置1を構成する各種機器の動作を制御する。
(2)室外熱交換器の構成
図2は、室外熱交換器30の概略説明図である。
室外熱交換器30は、複数の第1伝熱管31と、複数の第2伝熱管32と、複数の伝熱フィン33と、第1ガスヘッダ34と、第2ガスヘッダ35と、第1分流器36と、第2分流器37と、を有している。
複数の伝熱フィン33は、図2における紙面方向である板厚方向に並ぶように配置されており、複数の第1伝熱管31および複数の第2伝熱管32が貫通している。伝熱フィン33には、空気流れ方向の風上側において上下に並んだ風上側伝熱管挿入部と、空気流れ方向の風下側において上下に並んだ風下側伝熱管挿入部と、が設けられている。
第1ガスヘッダ34は、第1冷媒回路10に属するヘッダであり、第1冷媒回路10の冷媒流路における複数の第1伝熱管31のガス側に設けられている。第1ガスヘッダ34は、第1冷媒回路10が冷房運転状態である場合には、複数の第1伝熱管31で構成された複数の流路に、ガス冷媒を分流して供給する。また、第1ガスヘッダ34は、第1冷媒回路10が暖房運転状態である場合(図2の冷媒流れの矢印参照)には、複数の第1伝熱管31で構成された複数の流路を流れたガス冷媒を合流させる。
第2ガスヘッダ35は、第2冷媒回路20に属するヘッダであり、第2冷媒回路20の冷媒流路における複数の第2伝熱管32のガス側に設けられている。第2ガスヘッダ35は、第2冷媒回路20が冷房運転状態である場合には、複数の第2伝熱管32で構成された複数の流路に、ガス冷媒を分流して供給する。また、第2ガスヘッダ35は、第2冷媒回路20が暖房運転状態である場合(図2の冷媒流れの矢印参照)には、複数の第2伝熱管32で構成された複数の流路を流れたガス冷媒を合流させる。
第1分流器36は、第1冷媒回路10に属する分流器であり、第1冷媒回路10の冷媒流路における複数の第1伝熱管31の液側に設けられている。第1分流器36は、第1冷媒回路10が冷房運転状態である場合には、複数の第1伝熱管31による複数の流路を流れた液冷媒を合流させる。また、第1分流器36は、第1冷媒回路10が暖房運転状態である場合(図2の冷媒流れの矢印参照)には、複数の第1伝熱管31で構成された複数の流路に、液冷媒を分流して供給する。
第2分流器37は、第2冷媒回路20に属する分流器であり、第2冷媒回路20の冷媒流路における複数の第2伝熱管32の液側に設けられている。第2分流器37は、第2冷媒回路20が冷房運転状態である場合には、複数の第2伝熱管32による複数の流路を流れた液冷媒を合流させる。また、第2分流器37は、第2冷媒回路20が暖房運転状態である場合(図2の冷媒流れの矢印参照)には、複数の第2伝熱管32で構成された複数の流路に、液冷媒を分流して供給する。
複数の第1伝熱管31は、第1冷媒回路10に属する伝熱管であり、第1冷媒回路10を流れる冷媒が通過する。この複数の第1伝熱管31およびその近傍の伝熱フィン33は、室外熱交換器30の一部であって、第1冷媒回路10に属する第1室外熱交換部30xを構成している。第1冷媒回路10を流れる冷媒は、室外熱交換器30において、互いに並列の関係にあり、第1分流器36に接続される配管の本数に対応した複数の流路に分かれて流れる。具体的には、第1分流器36に接続される配管の本数に対応した各流路は、第1伝熱管31の端部同士がU字管等を介して折り返すように接続されつつ、ガス側寄りの位置において分岐部分を有している。なお、本実施形態では、第1分流器36に接続される配管の本数に対応した各流路では、当該分岐部分よりも液冷媒側の第1伝熱管31の本数と、当該分岐部分よりもガス冷媒側において分かれている第1伝熱管31の合計本数とが同等となるように構成されている。また、本実施形態では、複数の第1伝熱管31は、第1伝熱管31同士が空気流れ方向に重なることが無いように配置されている。
複数の第2伝熱管32は、第2冷媒回路20に属する伝熱管であり、第2冷媒回路20を流れる冷媒が通過する。この複数の第2伝熱管32およびその近傍の伝熱フィン33は、室外熱交換器30の一部であって、第2冷媒回路20に属する第2室外熱交換部30yを構成している。第2冷媒回路20を流れる冷媒は、室外熱交換器30において、互いに並列の関係にあり、第2分流器37に接続される配管の本数に対応した複数の流路に分かれて流れる。具体的には、具体的には、第2分流器37に接続される配管の本数に対応した各流路は、第2伝熱管32の端部同士がU字管等を介して折り返すように接続されつつ、ガス側寄りの位置において分岐部分を有している。なお、本実施形態では、第2分流器37に接続される配管の本数に対応した各流路では、当該分岐部分よりも液冷媒側の第2伝熱管32の本数と、当該分岐部分よりもガス冷媒側において分かれている第2伝熱管32の合計本数とが同等となるように構成されている。また、本実施形態では、複数の第2伝熱管32は、第2伝熱管32同士が空気流れ方向に重なることが無いように配置されている。
なお、図2に示すように、複数の第1伝熱管31が構成しており第1分流器36に接続される配管の本数に対応した各流路は、複数の第2伝熱管32が構成しており第2分流器37に接続される配管の本数に対応した流路のいずれか1つと1対1に対応して交差するように設けられている。具体的には、本実施形態の室外熱交換器30では、複数の第1伝熱管31が構成する複数の流路と、複数の第2伝熱管32が構成する複数の流路とは、1対1に対応しており、第1伝熱管31および第2伝熱管32が延びている方向から見た場合に、伝熱フィン33の幅の範囲内で1度交差するように設けられている。なお、本実施形態の室外熱交換器30では、空気流れ方向において、第1伝熱管31が風上側に配置されている箇所では、その風下側に第2伝熱管32が配置され、第1伝熱管31が風下側に配置されている箇所では、その風上側に第2伝熱管32が配置されるように構成されている。また、本実施形態の室外熱交換器30では、空気流れ方向視において、複数の伝熱管が重なるように配置されている。
本実施形態では、図2の暖房運転状態の冷媒流れに示すように、第1冷媒回路10および第2冷媒回路20がいずれも暖房運転状態である場合には、室外熱交換器30における冷媒の流れる方向が、室外ファン30aから室外熱交換器30に供給される空気流れの方向と並行するように、室外熱交換器30および室外ファン30aが設けられている。
(3)実施形態の特徴
本実施形態の空気調和装置1は、第1室内ユニット6と第2室内ユニット7と第3室内ユニット8と第4室内ユニット9の複数の室内ユニットを有しており、各室内ユニットが配置されている箇所の熱負荷の処理を行うことができる。ここで、空気調和装置1では、複数個所の熱負荷の処理を、第1冷媒回路10と第2冷媒回路20の互いに独立した複数の冷媒回路を用いて行っている。このように、複数箇所の熱負荷の処理を複数の冷媒回路を用いて行うことで、1つの冷媒回路を用いて行う場合に比べて、冷媒回路1つ当たりに充填される冷媒量を少なく抑えることが可能になっており、具体的には、冷媒回路1つ当たりの冷媒封入量を1.84kg未満に抑えることができている。
このため、第1冷媒回路10と第2冷媒回路20のそれぞれにおいて、ISO817で微燃性(A2L)に区分される冷媒であるR32が充填されている場合であっても、第1冷媒回路10と第2冷媒回路20のいずれかにおいて冷媒漏洩が生じた場合の冷媒の漏れ量を少なく抑えることが可能になっている。このため、冷媒漏洩が生じたとしても、その燃焼可能性を低く抑えることが可能になっている。
特に、本実施形態の空気調和装置1では、第1液側冷媒連絡配管65、第2液側冷媒連絡配管75、第3液側冷媒連絡配管85、第4液側冷媒連絡配管95として、外径が6.35mmであり、内径が4.75mm未満である配管が用いられている。このため、広く流通している2分管よりも内径を小さく抑制することで、冷媒回路において比較的密度の高い箇所における流路面積を狭めることができ、充填冷媒量を少なく抑えることが可能になっている。
なお、このように冷媒回路に充填される冷媒量を少なく抑えた場合には、冷凍サイクルを行う際に冷媒回路を流れる冷媒に圧力損失が生じやすいが、R410A等よりも圧力損失が生じにくい冷媒であるR32を用いることで、このような圧力損失による効率の低下を小さく抑制することができている。
また、室外熱交換器30が有する伝熱フィン33は、第1冷媒回路10に属する複数の第1伝熱管31と第2冷媒回路20に属する複数の第2伝熱管32とが貫通するように取り付けられている。このため、室外熱交換器30では、第1伝熱管31と第2伝熱管32との両方が取り付けられている伝熱フィン33を介して、第1冷媒回路10を流れる冷媒と第2冷媒回路20を流れる冷媒との間で熱の授受を行わせることが可能になっている。特に、本実施形態の室外熱交換器30では、例えば、空気流れ方向に伝熱管が1列のみ設けられている場合とは異なり、第1冷媒回路10に属する複数の第1伝熱管31と第2冷媒回路20に属する複数の第2伝熱管32とが互いに隣接して配置された箇所が多く確保されている。具体的には、本実施形態の室外熱交換器30では、縦に並ぶ複数の第1伝熱管31の最近接ピッチの2倍以下の距離範囲内に、第1伝熱管31と第2伝熱管32とが位置している箇所が、複数の第1伝熱管31の総数の半分以上確保されており、第1冷媒回路10を流れる冷媒と第2冷媒回路20を流れる冷媒との間での十分な熱の授受を可能にしている。これにより、第1冷媒回路10と第2冷媒回路20との間で、一方の冷媒回路が有する能力を他方の冷媒回路で利用することが可能になっている。例えば、第1冷媒回路10に属する第1室内ユニット6と第2室内ユニット7が電算機室等を冷却させる用途で用いられることで、第1冷媒回路10において冷房運転が行われ、第2冷媒回路20において暖房運転が同時に行われる場合には、室外熱交換器30において第1冷媒回路10と第2冷媒回路20との間で熱の授受が行われることで、第1冷媒回路10における冷房能力と第2冷媒回路20における暖房能力をいずれも高めることが可能となる。
また、本実施形態の空気調和装置1では、室外熱交換器30を第1冷媒回路10と第2冷媒回路20とで共用することができている。そして、当該室外熱交換器30に対して、1つの室外ファン30aを用いて空気流れを供給することができている。これにより、室外ファン30aについても、第1冷媒回路10と第2冷媒回路20とで共用することができている。
なお、本実施形態の空気調和装置1の室外熱交換器30では、第1冷媒回路10に属する第1伝熱管31と、第2冷媒回路20に属する第2伝熱管32とで、風上側に配置されている本数が同等となるように構成されている。このため、第1冷媒回路10と第2冷媒回路20の能力をバランスさせやすくすることができている。
本実施形態の空気調和装置1では、第1冷媒回路10と第2冷媒回路20において、冷媒としてR32が充填されている。このR32冷媒は、従来用いられていたR410Aと比較して、蒸発器として用いられる熱交換器を通過する際の圧力損失が小さく抑えられる。このため、第1冷媒回路10や第2冷媒回路20において暖房運転を行うことで、室外熱交換器30を冷媒の蒸発器として機能させる場合においても、室外熱交換器30の冷媒の出口における冷媒の温度低下を小さく抑えることが可能になる。このため、室外熱交換器30における着霜を抑制することが可能になる。
このため、例えば、図3に示すように、第2冷媒回路20のみが暖房運転を行い、第1冷媒回路10については運転が停止している場合を考える。この場合、図3の伝熱フィン33の右下部分のハッチングの領域Aにおいて霜が付着しがちであるところ、冷媒としてR32が用いられていることで、この霜の付着を抑制することができている。そして、この領域Aにおける霜の付着を抑制することで、領域Aの風上側のハッチングの領域Bにまで霜が成長してしまうことも抑制できる。これにより、第1冷媒回路10についても暖房運転を開始させる場合において、第1冷媒回路10の暖房能力が十分に発揮できない状況を避けることができ、また、第1冷媒回路10の暖房開始時またはその直後に直ぐにデフロスト運転を行わなければならない状況が生じることを抑制することができる。
(4)他の実施形態
(4−1)他の実施形態A
上記実施形態では、第1冷媒回路10および第2冷媒回路20において、非共沸混合冷媒ではないR32が用いられる場合を例に挙げて説明した。
これに対して、第1冷媒回路10および第2冷媒回路20のそれぞれにおいて、ISO817で微燃性(A2L)に区分される冷媒である非共沸混合冷媒が、充填冷媒量1.84kg未満で用いられてもよい。
非共沸混合冷媒が充填された冷媒回路において冷媒サイクルを行い、室外熱交換器30を冷媒の蒸発器として機能させる場合には、冷媒の気相と液相とで組成が異なり、室外熱交換器30を流れる冷媒の下流側における冷媒の温度が上昇しがちになる。このため、例えば、同一の冷媒回路に属する複数の伝熱管で室外熱交換器30における流路を構成した場合に、同一の流路において風上側に配置される伝熱管と風下側に配置される伝熱管とが、空気流れ方向に並んで配置されている場合には、特に、風下側に配置された伝熱管について内部を流れる冷媒と空気との温度差を十分に確保することが困難になる。
これに対して、この空気調和装置1の室外熱交換器30では、第1冷媒回路10に属する複数の第1伝熱管31と、第2冷媒回路20に属する複数の第2伝熱管32と、を有しており、複数の第1伝熱管31同士が互いに空気流れ方向に並ぶことがなく、複数の第2伝熱管32同士も互いに空気流れ方向に並ぶことがないように設けられている。具体的には、空気流れ方向において1本の第1伝熱管31と1本の第2伝熱管32の順に並べられた箇所と、1本の第2伝熱管32と1本の第1伝熱管31の順に並べられた箇所と、によって室外熱交換器30が構成されている。このため、第1冷媒回路10のみ運転している場合や第2冷媒回路20のみ運転している場合には、いずれの伝熱管に対しても未だ温度が変化していない(上流側の伝熱管における熱交換による温度変化が生じていない)外気を供給することが可能になる。これにより、空気流れ方向の下流側に配置された伝熱管においても、冷媒と空気との温度差を十分に確保して熱交換させることが可能になる。
なお、冷媒回路に充填される冷媒として、ISO817で微燃性(A2L)に区分される非共沸混合冷媒であるR454AとR454BとR454Cとからなる群より選択される1種または2種以上を用いる場合には、特に、上述の室外熱交換器30を流れる冷媒の下流側における冷媒温度の上昇が顕著になる。このため、非共沸混合冷媒としてこれらの冷媒を用いる場合には、特に上記効果を十分に得ることができる。
(4−2)他の実施形態B
上述した実施形態における室外熱交換器30では、第1伝熱管31の本数と第2伝熱管32の本数が同等であり、伝熱フィン33における複数の第1伝熱管31が占める面積割合と第2伝熱管32が占める面積割合とが同等である場合を例に挙げて説明した。
これに対して、例えば、第1冷媒回路10に属する1つまたは複数の室内ユニットにおける合計処理負荷と、第2冷媒回路20に属する1つまたは複数の室内ユニットにおける合計処理負荷と、が異なる場合には、当該処理負荷に応じて、第1伝熱管31の本数と第2伝熱管32の本数の割合を変えて、伝熱フィン33における複数の第1伝熱管31が占める面積割合と第2伝熱管32が占める面積割合との比率を変えるようにしてもよい。
(4−3)他の実施形態C
上述した実施形態における第1室内ユニット6、第2室内ユニット7、第3室内ユニット8、第4室内ユニット9の用途は、特に、空気調和用途に限定されるものではなく、また、1種類の用途に共通に用いるものに限定されるものでもない。例えば、空気調和用途だけでなく給湯器の用途や床暖房の用途に用いられてもよく、これらの組合せとして用いられてもよい。
(4−4)他の実施形態D
上述した実施形態における空気調和装置1では、室外熱交換器30において、第1冷媒回路10に属する複数の第1伝熱管31により構成される冷媒流路と、第2冷媒回路20に属する複数の第2伝熱管32により構成される冷媒流路とが、室外熱交換器30の途中において交差する構成のものを例に挙げて説明した。
これに対して、図4に示す室外熱交換器130のように、第1冷媒回路10に属する複数の第1伝熱管31により構成される冷媒流路と、第2冷媒回路20に属する複数の第2伝熱管32により構成される冷媒流路とが、室外熱交換器30の途中において交差しないものであってもよい。
この室外熱交換器130では、第2冷媒回路20に属する複数の第2伝熱管32が、風上側下方に集められるように配置されている。そして、第1冷媒回路10に属する複数の第1伝熱管31は、複数の第2伝熱管32に対する風下側の位置と、複数の第2伝熱管32よりも上方の位置と、に設けられている。
なお、この室外熱交換器130は、第1伝熱管31の本数が第2伝熱管32の本数よりも多い。このため、例えば、第1冷媒回路10の処理負荷が第2冷媒回路20の処理負荷よりも大きい関係である空気調和装置に用いることができる。
(4−5)他の実施形態E
上述した実施形態における空気調和装置1では、1つの室外熱交換器30が第1冷媒回路10と第2冷媒回路20とに共有されている場合を例に挙げて説明した。
これに対して、図5に示すように、室外ユニット2は、第1冷媒回路10に属する第1室外熱交換器230xと、第2冷媒回路20に属する第2室外熱交換器230yと、を別々に有していてもよい。具体的には、第1室外熱交換器230xが有する伝熱フィンと、第2室外熱交換器230yが有する伝熱フィンとが、繋がっておらず、別部材とされていてもよい。
以上、本開示の実施形態を説明したが、特許請求の範囲に記載された本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。
1 空気調和装置(冷媒サイクルシステム)
2 室外ユニット(熱源側ユニット)
6 第1室内ユニット(第1利用側ユニット)
7 第2室内ユニット(第1利用側ユニット)
8 第3室内ユニット(第2利用側ユニット)
9 第4室内ユニット(第2利用側ユニット)
30 室外熱交換器(熱源側熱交換器)
30a 室外ファン(熱源側ファン)
30x 第1室外熱交換部(第1熱源側熱交換部)
30y 第2室外熱交換部(第2熱源側熱交換部)
31 第1伝熱管
32 第2伝熱管
33 伝熱フィン
34 第1ガスヘッダ
35 第2ガスヘッダ
36 第1分流器
37 第2分流器
61 第1室内熱交換器(第1利用側熱交換器)
65 第1液側冷媒連絡配管(第1液冷媒連絡配管)
66 第1ガス側冷媒連絡配管(第1ガス冷媒連絡配管)
71 第2室内熱交換器(第1利用側熱交換器)
75 第2液側冷媒連絡配管(第1液冷媒連絡配管)
76 第2ガス側冷媒連絡配管(第1ガス冷媒連絡配管)
81 第3室内熱交換器(第2利用側熱交換器)
85 第3液側冷媒連絡配管(第2液冷媒連絡配管)
86 第3ガス側冷媒連絡配管(第2ガス冷媒連絡配管)
91 第4室内熱交換器(第2利用側熱交換器)
95 第4液側冷媒連絡配管(第2液冷媒連絡配管)
96 第4ガス側冷媒連絡配管(第2ガス冷媒連絡配管)
230x 第1室外熱交換器(第1熱源側熱交換部)
230y 第2室外熱交換器(第2熱源側熱交換部)
特許文献1:特開2011−257097号公報

Claims (10)

  1. 第1冷媒回路(10)と、前記第1冷媒回路とは独立した第2冷媒回路(20)と、を備える冷媒サイクルシステム(1)であって、
    前記第1冷媒回路の一部を構成する第1熱源側熱交換部と、前記第2冷媒回路の一部を構成する第2熱源側熱交換部と、を有する熱源側ユニット(2)と、
    前記第1冷媒回路の一部を構成する第1利用側熱交換器(61)を有する第1利用側ユニット(6)と、
    前記第1利用側ユニットと前記熱源側ユニットを接続し、前記第1冷媒回路の一部を構成する第1液冷媒連絡配管(65)および第1ガス冷媒連絡配管(66)と、
    前記第2冷媒回路の一部を構成する第2利用側熱交換器(81)を有する第2利用側ユニット(8)と、
    前記第2利用側ユニットと前記熱源側ユニットを接続し、前記第2冷媒回路の一部を構成する第2液冷媒連絡配管(85)および第2ガス冷媒連絡配管(86)と、
    を備え、
    前記第1冷媒回路と前記第2冷媒回路には、それぞれ、ISO817で微燃性(A2L)に区分される冷媒が充填されており、
    前記第1冷媒回路と前記第2冷媒回路のそれぞれの充填冷媒量が1.84kg未満である、
    冷媒サイクルシステム。
  2. 前記第1熱源側熱交換部は、前記第1冷媒回路に属する複数の第1伝熱管(31)を有し、
    前記第2熱源側熱交換部は、前記第2冷媒回路に属する複数の第2伝熱管(32)を有し、
    前記第1熱源側熱交換部および前記第2熱源側熱交換部を有する熱源側熱交換器は、前記第1伝熱管および前記第2伝熱管の両方が貫通する伝熱フィンを有している、
    請求項1に記載の冷媒サイクルシステム。
  3. 複数の前記第2伝熱管の少なくとも1つは、複数の前記第1伝熱管のいずれか1つよりも風下側に配置されている、
    請求項2に記載の冷媒サイクルシステム。
  4. 複数の前記第2伝熱管の半数以上が、複数の前記第1伝熱管のいずれか1つよりも風下側に配置されている、
    請求項3に記載の冷媒サイクルシステム。
  5. 複数の前記第2伝熱管の少なくとも1つは、複数の前記第1伝熱管のいずれか1つよりも風上側に配置されている、
    請求項2から4のいずれか1項に記載の冷媒サイクルシステム。
  6. 前記熱源側ユニットは、前記熱源側熱交換器に対して空気流れを供給する熱源側ファン(30a)をさらに有している、
    請求項2から5のいずれか1項に記載の冷媒サイクルシステム。
  7. 前記冷媒は、R32である、
    請求項1から6のいずれか1項に記載の冷媒サイクルシステム。
  8. 前記冷媒は、非共沸混合冷媒である、
    請求項1から6のいずれか1項に記載の冷媒サイクルシステム。
  9. 前記冷媒は、R454AとR454BとR454Cとからなる群より選択される1種または2種以上である、
    請求項1から6のいずれか1項に記載の冷媒サイクルシステム。
  10. 前記第1液冷媒連絡配管と前記第2液冷媒連絡配管とは、外径が6.35mmであり、内径が4.75mm未満である、
    請求項1から9のいずれか1項に記載の冷媒サイクルシステム。
JP2019212279A 2019-11-25 2019-11-25 冷媒サイクルシステム Pending JP2021085540A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019212279A JP2021085540A (ja) 2019-11-25 2019-11-25 冷媒サイクルシステム
PCT/JP2020/043435 WO2021106793A1 (ja) 2019-11-25 2020-11-20 冷媒サイクルシステム
US17/726,006 US20220243962A1 (en) 2019-11-25 2022-04-21 Refrigerant cycle system

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019212279A JP2021085540A (ja) 2019-11-25 2019-11-25 冷媒サイクルシステム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2021085540A true JP2021085540A (ja) 2021-06-03

Family

ID=76087306

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019212279A Pending JP2021085540A (ja) 2019-11-25 2019-11-25 冷媒サイクルシステム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2021085540A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4968373B2 (ja) 空気調和装置
JP3852472B2 (ja) 空気調和装置
US9273875B2 (en) Air conditioning apparatus having indoor, outdoor, and relay units
US20180017271A1 (en) Multi-online system
EP3312528B1 (en) Air conditioner
US8578725B2 (en) Air conditioning apparatus and refrigerant quantity determination method
WO2011114368A1 (ja) 空気調和装置
JP5955383B2 (ja) 空気調和システム
US20130186126A1 (en) Air-conditioning apparatus
JP4839861B2 (ja) 空気調和装置
JP6479181B2 (ja) 空気調和装置
CN112840164B (zh) 空调装置和管理装置
JP5949831B2 (ja) 冷凍装置
JP6576603B1 (ja) 空気調和装置
CN113454408B (zh) 空气调节装置
WO2021106793A1 (ja) 冷媒サイクルシステム
JP6680366B2 (ja) 配管径の決定方法、配管径の決定装置、および冷凍装置
JP2018087677A (ja) 配管径の決定方法、配管径の決定装置、および冷凍装置
WO2023058438A1 (ja) 熱源ユニット、および空気調和装置
JP2021085540A (ja) 冷媒サイクルシステム
US9939180B2 (en) Heat-recovery-type refrigeration apparatus
JP2021085542A (ja) 冷媒サイクルシステム
JP2021085541A (ja) 冷媒サイクルシステム
JP7150198B2 (ja) 冷凍装置
JP2010117063A (ja) 空気調和装置の熱源ユニット