JP2021084497A - 車両の衝撃吸収部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】木材のスムーズな圧壊を確保しつつ、連結部間の拘束部材の適切な向きへの変形を促すことにある。【解決手段】一対の拘束部材10,12は、木材6の入力端部側における平面視において、木材6の入力端部を挟み付けるように対向して配置された状態で、両拘束部材10,12の間に橋渡された一対の連結部21,22で連結されている車両の衝撃吸収部材4において、一対の連結部21,22が、平面視において橋渡し方向と直交する方向に離間して配置されることで、一対の連結部21,22の間に位置する各拘束部材10,12に、連結部21,22にて連結されていない非連結領域50が形成されており、非連結領域50には、荷重入力方向への拘束部材10,12の塑性変形を助長するように拘束部材10,12のその他の部分よりも脆弱化された脆弱部(41,43)が設けられている。【選択図】図3

Description

本発明は、木材と、木材よりも硬い一対の拘束部材とを備え、一対の拘束部材が、木材を挟み付けた状態で連結部にて部分的に連結されている車両の衝撃吸収部材に関する。
この種の車両の衝撃吸収部材として、特許文献1に開示された車両の衝撃吸収部材が公知である。この衝撃吸収部材4Xは、図16に示すように車両前後方向に長尺な柱形状の部材であり、車両の車幅方向における右側部2cXに配設されている。そして衝撃吸収部材4Xは、木材6Xと、一対の拘束部材10X,12Xと、拘束部材同士を連結する複数の連結部BMとを有している。木材6Xは、車両前後方向に長尺な柱状又は板状に形成されており、年輪の軸心方向が荷重の入力方向に沿うように車両の右側部2cXに配設されている。そして木材6Xの長辺をなす一つの側端面(図16の右側面)は、荷重の入力される入力端部となって車両の外側を向いた状態で配置されている。また一対の拘束部材10X,12Xは、それぞれ木材6Xよりも硬い金属板であり、木材6Xを上下から挟み付けるように配置されている。これら各拘束部材10X,12Xの前側と後側は、両拘束部材10X,12Xと木材6Xに挿通されたボルト状の連結部BMで連結されている。そして図17に示すように、車両側突時に車両が受けた衝撃荷重Fを、木材6Xが荷重入力方向(図17で車両内側となる左方)に向けて圧壊することにより吸収する。
ここで図16及び図17に示す衝撃吸収部材4Xでは、荷重入力時において木材6Xに亀裂が生じた場合においても、効率的な衝撃吸収性能を有していることが望まれる。このため特許文献1に開示の技術では、各拘束部材10X,12Xにて、亀裂が生じた木材6Xを極力割裂しないように拘束しておくことで、その効率的な衝撃吸収性能を確保している。さらに同技術では、入力端部側となる右側において、各拘束部材10X,12Xを前後の各連結部BMで部分的に連結し、連結部間の各拘束部材10X,12X(図16の符号50Xで示す部分)で木材6Xを適度に拘束している。このような構成であると、連結部間に衝撃荷重Fが入力された際に、木材6Xのスムーズな圧壊が連結部BMで過度に邪魔されるといった事態を極力回避することができる。
特開2019‐89484号公報
ところでこの種の衝撃吸収部材では、衝撃荷重を受けた各拘束部材を、荷重入力方向に(適切な向きに)塑性変形させて、木材の圧壊に応じた座屈状態とすることが望ましい。例えば図17に示す公知技術の各拘束部材10X,12Xは、連結部BMの連結力によって木材6Xから離れる向きへの変形(図17の破線で示す変形)が極力阻止され、荷重入力方向に変形しやすい構成となっている。そしてこのような構成では、各拘束部材10X,12Xに対して、その適切な向きへの変形と、木材6Xの適度な拘束の両立が求められることがある。すなわち上述の構成では、一対の連結部BMの間の各拘束部材(50X)において、木材6Xを適度に拘束した状態とし、そのうえで当該拘束部材の適切な向きへの変形を促すことが求められる。本発明は上述の点に鑑みて創案されたものであり、本発明が解決しようとする課題は、木材のスムーズな圧壊を確保しつつ、連結部間の拘束部材の適切な向きへの変形を促すことにある。
上記課題を解決するための手段として、第1発明の車両の衝撃吸収部材は、木材と、木材よりも硬い一対の拘束部材と、一対の拘束部材同士を連結し且つ各拘束部材を木材に取付けている連結部とを備えている。そして木材は、年輪の軸心方向が荷重の入力方向に沿うように配置されるとともに、荷重入力側に位置する入力端部を有している。また一対の拘束部材は、木材の入力端部側における平面視において、木材の入力端部を挟み付けるように対向して配置された状態で、両拘束部材の間に橋渡された一対の連結部で連結されている。そして本発明では、一対の連結部が、平面視において橋渡し方向と直交する方向に離間して配置されることで、一対の連結部の間に位置する各拘束部材に、連結部にて連結されていない非連結領域が形成されている。この種の構成では、木材のスムーズな圧壊を確保しつつ、連結部間の拘束部材の適切な向きへの変形を促すことが望ましい。
そこで本発明の非連結領域には、荷重入力方向への拘束部材の塑性変形を促すように拘束部材のその他の部分よりも脆弱化された脆弱部が設けられている。本発明では、各拘束部材に非連結領域を設けることにより、木材を、そのスムーズな圧壊を確保できるように適度に拘束している。そのうえで非連結領域に設けられた脆弱部によって、各拘束部材の荷重入力方向への塑性変形を促すことにより、優れた衝撃吸収性の確保に資する構成となっている。
第2発明の車両の衝撃吸収部材は、第1発明の車両の衝撃吸収部材において、脆弱部は、各拘束部材を連結部の橋渡し方向に貫通する貫通部で形成されている。本発明では、脆弱部としての貫通部にて、各拘束部材の適宜の位置をより確実に脆弱化することができ、非連結領域の各拘束部材の荷重入力方向への変形をより確実に促すことが可能となる。
第3発明の車両の衝撃吸収部材は、第2発明の車両の衝撃吸収部材において、脆弱部は、複数の貫通部で形成されているとともに、隣り合う貫通部同士は、平面視において連結部の橋渡し方向と直交する方向に離間して配置されている。本発明では、脆弱部としての複数の貫通部同士を離間して形成することで、拘束部材を適度に脆弱化することが可能となり、各拘束部材の強度性を確保しておくことができる。さらに隣り合う貫通部の間に、拘束部材部分を残しておくことにより、圧壊していく木材が貫通部から過度に外部に押し出されるといった事態を極力回避することができる。
第4発明の車両の衝撃吸収部材は、第1発明の車両の衝撃吸収部材において、脆弱部は、各拘束部材を連結部の橋渡し方向に薄肉化してなる薄肉部で形成されている。本発明では、脆弱部としての薄肉部によって、各拘束部材の強度性を確保しつつ、拘束部材を適度に脆弱化することができる。
第5発明の車両の衝撃吸収部材は、第1発明〜第4発明のいずれかの車両の衝撃吸収部材において、各拘束部材は、連結部の橋渡し方向に向けて連続的又は断続的に配置された脆弱部からなる変形起点領域を有するとともに、複数の変形起点領域が、荷重入力方向に並んで設けられている。本発明では、衝撃荷重が入力された際に、各拘束部材が、荷重入力方向に並んでいる変形起点領域にて順次変形することにより、非連結領域の各拘束部材の荷重入力方向への変形を更に確実に促すことができる。
第6発明の車両の衝撃吸収部材は、第1発明〜第5発明のいずれかの車両の衝撃吸収部材において、衝撃吸収部材の外形が所定の方向に長尺な柱形状又は板形状とされており、一対の拘束部材は、長尺方向における各端側に位置する各連結部にて連結されている。本発明では、衝撃吸収部材の長尺方向における両端側に連結部をそれぞれ設け、非連結領域を相対的に大きくすることにより、木材を、そのスムーズな圧壊を確保できるように適度に拘束している。そしてこのような場合においても、非連結領域に設けられた脆弱部によって各拘束部材の荷重入力方向への変形を促すことができる。
本発明に係る第1発明によれば、木材のスムーズな圧壊を確保しつつ、連結部間の拘束部材の適切な向きへの変形を促すことができる。また第2発明によれば、連結部間の拘束部材の適切な向きへの変形をより確実に促すことができる。また第3発明によれば、各拘束部材の強度性を適度に確保することができる。また第4発明によれば、各拘束部材の強度性を適度に確保しつつ、連結部間の拘束部材の適切な向きへの変形を促すことができる。また第5発明によれば、連結部間の拘束部材の適切な向きへの変形を更に確実に促すことができる。そして第6発明によれば、木材のスムーズな圧壊をより確実に確保しつつ、連結部間の拘束部材の適切な向きへの変形を促すことができる。
車両と衝撃吸収部材の概略上面図である。 衝撃吸収部材の斜視図である。 衝撃吸収部材を木材の入力端部側から見た平面図である。 図3のIV−IV線断面に相当する概略断面図である。 図3のV−V線断面に相当する概略断面図である。 脆弱部を示す衝撃吸収部材の拡大斜視図である。 荷重入力時の衝撃吸収部材の概略上面図である。 荷重入力時の衝撃吸収部材の概略断面図である。 変形例1の衝撃吸収部材の斜視図である。 変形例2の衝撃吸収部材の斜視図である。 変形例3の衝撃吸収部材の斜視図である。 実施例2の衝撃吸収部材の斜視図である。 実施例2の衝撃吸収部材の概略断面図である。 試験装置と衝撃吸収部材の概略図である。 衝撃吸収部材の落錘衝撃試験結果を示すグラフである。 従来の衝撃吸収部材の斜視図である。 従来の衝撃吸収部材の概略断面図である。
以下、本発明を実施するための形態を、図1〜図15を参照して説明する。図1では、車両の前後方向と左右方向を示す矢線を図示する。また図2〜図13では、衝撃吸収部材が図1に示す車両に取付けられている状態を基準として、衝撃吸収部材の前後方向と左右方向と上下方向を示す矢線を適宜図示する。なお図4、図5、図8及び図13では、便宜上、各拘束部材の厚み寸法(板厚)を誇張して図示する。そして各図には、木材の年輪の軸心方向を示す矢線(符号A)と、衝撃荷重の荷重入力方向を示す矢線(符号F)を適宜図示することがある。
[衝撃吸収部材]
図1に示す車両2では、後述する適宜の位置に衝撃吸収部材4が配設され、車両衝突時などに車両が受けた衝撃荷重(以下、単に荷重Fと呼ぶ)を吸収することが可能となっている。そして衝撃吸収部材4は、図2及び図5に示すように、木材6と、一対の拘束部材10,12と、複数の連結部21〜24と、脆弱部としての貫通部41〜44(変形起点領域31〜34)を有している(各構成の詳細は後述)。この衝撃吸収部材4では、車両2が受けた荷重Fを、木材6が荷重入力方向である左方に向けて圧壊することで吸収する。また一対の拘束部材10,12は、木材6を上下から挟み付けて拘束しつつ、これらの前端側と後端側に位置する連結部21〜24で部分的に連結されている。
そして図2に示す衝撃吸収部材4では、荷重Fが入力された各拘束部材10,12を、荷重入力方向に(適切な向きに)塑性変形させて、木材6の圧壊に応じた座屈状態とすることが望ましい。このため本実施形態では、後述するように各拘束部材10,12の適切な向きへの塑性変形を促すのであるが、この種の構成では、連結部(21,22等)間の各拘束部材10,12を、木材6を適度に拘束した状態で維持しつつ、そのうえで適切な向きへの変形を促すことが望ましい。そこで本実施形態では、後述する脆弱部(貫通部41〜44)によって、木材6のスムーズな圧壊を確保しつつ、連結部間の拘束部材10,12の適切な向きへの変形を促すこととした。以下、各構成について詳述する。
[車両に対する衝撃吸収部材の配設位置]
ここで図1の車両2に対する衝撃吸収部材4の配設位置は、荷重Fの入力が想定される車両2の適宜の位置に設定できる。例えば車両2は、車両の前後方向に対向している前部2a及び後部2bと、車幅方向である左右方向に対向している右側部2c及び左側部2dとを有している。そして衝撃吸収部材4は、車両2の各部2a〜2dの適宜の位置に配設することが可能であり、必要に応じて車両2の内部に配設することもできる。例えば本実施形態では、車両側突時の荷重Fを衝撃吸収部材4で吸収する場合を想定し、衝撃吸収部材4を車両2の右側部2cと左側部2dに配設しておく(図1では、便宜上、右側部の衝撃吸収部材のみ図示する)。そして車両2の右側部2c等には、車両ボディの一部をなす金属製のボディ3が配置されており、このボディ3の右側に衝撃吸収部材4が取付けられている。なお車両2に対する衝撃吸収部材4の取付け手法は特に限定しないが、典型的には締結や溶接などの手法を例示できる。例えば本実施形態では、衝撃吸収部材4の周縁側に図示しないボルト材を挿設するとともに、これらボルト材を介して衝撃吸収部材4をボディ3等に締結して取付けている。
[木材]
木材6は、図2〜図4を参照して、衝撃吸収部材4の芯部となる部材であり、車両側突時の荷重Fによって変形することができる。この木材6は、図1の車両2に配設された状態において、図4に示すように年輪の軸心方向Aが荷重Fの入力方向(各図の左右方向)とほぼ一致するように配置されている。このため衝撃吸収部材4では、車両側突時の荷重Fを、木材6が年輪の軸心方向Aに圧縮しつつ潰れる(圧壊する)ことで良好に吸収することが可能となっている。なお木材6は、スギやヒノキやマツなどの針葉樹、ケヤキやブナなどの広葉樹から採取することが可能であり、特に相対的に年輪がはっきりしている針葉樹から採取することが望ましい。
そして木材6は、図1〜図4に示すように板形状又は柱形状に形成されており、上方視で前後方向(所定の方向)に長尺な略長方形状をなし且つ適度な上下の厚み寸法を有している。この木材6は、図3及び図4を参照して、上下方向に対向配置する上面8a及び下面8bと、周端面をなす四つの端面(右端面8c,左端面8d,前端面8e,後端面8f)を有している。ここで図3に示す木材6の前端面8eは、木材6の短辺をなして最も車両2の前側に配置する部分であり、後端面8fは、木材6の短辺をなして最も車両2の後側に配置する部分である。これら前端面8eと後端面8fの左右の長さは、木材6の左右の寸法を規定し、木材6に求められる衝撃吸収性能に応じて適宜設定可能である。そして前端面8e側と後端面8f側は、本発明の衝撃吸収部材4の長尺方向における各端側に相当し、後述する連結部が配設されることとなる。このため木材6の前端面8e側には、図3及び図4に示すように連結部用の左右一対の貫通孔6Hが設けられ、木材6の後端面8f側にも、連結部用の左右一対の貫通孔6Hが設けられている。そして連結部用の各貫通孔6Hは、それぞれ対応する連結部を挿通可能な径寸法を有して、木材6を上下に貫通して上面8aと下面8bとに開口している。
また図4に示す木材6の右端面8cは、木材6の長辺をなして最も車両2の外側(各図の右側)に配置する平坦な端面であるとともに、車両側突時の荷重F入力側に位置する木材6の入力端部となっている。また左端面8dは、木材6の長辺をなして最も車両2の内側(各図の左側)に配置する平坦な端面であるとともに、入力端部の反対に位置する木材6の基端部となっている。ここで右端面8cと左端面8dの前後の長さは、木材6の前後の寸法を規定するとともに、他の周端面8e,8fに比して長尺とされている。そして木材6は、後述するように、その長辺をなす右端面8cによって、幅広い範囲で荷重Fを受け止めることが可能となっている。
[一対の拘束部材]
一対の拘束部材(上側拘束部材10,下側拘束部材12)は、図2〜図4を参照して、それぞれ木材6を拘束するための部材である。これら上側拘束部材10と下側拘束部材12は、いずれも略矩形状の板材(同形同寸)で構成されており、これらの外形は、木材6の上下の各面8a,8bの外形に概ね一致している。そして各拘束部材10,12は、木材6よりも硬い素材で形成されているとともに、荷重Fの入力によって塑性変形することができる。この種の素材として、塑性変形可能な各種の素材を用いることができ、相対的に硬く且つ強度性に優れる金属(合金を含む)を用いることができる。なお金属の種類は、塑性変形可能である限り特に限定しないが、アルミニウムや鉄や鋼やステンレスなどの各種金属を例示でき、なかでも軽量なアルミニウムを素材として用いることが望ましい。
そして一対の拘束部材10,12は、木材6の右端面8c(入力端部側)から見た図3の平面視において、木材6を上下方向から挟み付けるように対向して配置されている。この状態の上側拘束部材10は、図4に示すように木材6の年輪の軸心方向Aに沿って配置され、木材6の上面8aの略全面を覆っている。そして上側拘束部材10では、その下側の下内側面10aが木材6を臨むように配置されて概ね全面で接しており、その上側の上外側面10bが外部に露出している。また上側拘束部材10の右端10cは、左右方向において木材6の右端面8cに概ね一致して配置され、上側拘束部材10の左端10dは、木材6の左端面8dに概ね一致して配置されている。そして上側拘束部材10の前端側と後端側とには、各々、連結部用の複数の貫通孔10Hが設けられ、各貫通孔10Hは、それぞれ上側拘束部材10を上下に貫通して木材6の対応する連結部用の貫通孔6Hに対面配置されている。
また図4に示す下側拘束部材12は、木材6の年輪の軸心方向Aに沿って配置され、木材6の下面8bの略全面を覆っている。この状態の下側拘束部材12では、その上側の上内側面12aが木材6に接しており、その下側の下外側面12bが外部に露出している。また下側拘束部材12の右端12cは、左右方向において木材6の右端面8cに概ね一致して配置され、下側拘束部材12の左端12dも、木材6の左端面8dに概ね一致して配置されている。そして下側拘束部材12にも、木材6の連結部用の各貫通孔6Hと概ね同位置に連結部用の複数の貫通孔12Hが設けられている。
[連結部]
そして図2を参照して、一対の拘束部材10,12は、複数の連結部(一対の右連結部21,22,一対の左連結部23,24)を介して連結された状態で木材6に取付けられている。すなわち各連結部21〜24は、一対の拘束部材10,12同士を連結するとともに、各拘束部材10,12を木材6に取付けている部材である。なお各連結部21〜24の素材は、適度な強度を備えていれば特に限定しないが、典型的には拘束部材で例示の素材を用いることができる。そして各連結部21〜24は、いずれも上下方向に長尺なボルト状の部材であり、概ね同一の基本構成を有している。例えば図4に示す前側の右連結部21は、上下に延びる軸状の部材であって、上側の端部には相対的に径大とされた頭部HMが設けられ、さらに下側の端部にはナットNTを螺合できる。
ここで図2に示す各連結部21〜24の配設手法は略同一であるため、以下に、前側の右連結部21を一例にその詳細を説明する。そして図4を参照して、一対の拘束部材10,12を、木材6を挟み付けるように対向配置した場合、これら部材の対応する連結部用の貫通孔6H,10H,12Hが概ね同軸上に配置される。そこで前側の右連結部21の軸部分を、上側拘束部材10の貫通孔10Hから挿入し、当該貫通孔10Hの周縁に頭部HMを掛止した状態としておく。また前側の右連結部21の軸部分は、木材6の貫通孔6Hを通じて下側拘束部材12の貫通孔12Hに挿通され、さらに下側拘束部材12から突出している軸部分にナットNTが螺合される。こうして配設された前側の右連結部21によって、一対の拘束部材10,12同士が連結され、さらに各拘束部材10,12が木材6に取付けられることとなる。そして同様の手法にて、図2に示すその他の連結部22〜24を、木材6と各拘束部材10,12の適宜の位置に配設することができる。
こうして各連結部21〜24は、図2〜図4を参照して、上下方向に木材6を貫通した状態で、両拘束部材10,12の間に橋渡されて配設される。そして一対の右連結部21,22は、相対的に木材6の右端面8c側に配設されているとともに、前後に大きく離間した状態とされて各拘束部材10,12同士を連結している。すなわち図3に示す平面視において、前側の右連結部21は、木材6の前端面8e側に配設され、後側の右連結部22は、木材6の後端面8f側に配設されている。そして本実施形態では、衝撃吸収部材4の上下方向が、本発明の「木材の入力端部側における平面視において(連結部の)橋渡し方向」に相当する。また衝撃吸収部材の前後方向が、本発明の「平面視における(連結部の)橋渡し方向と直交する方向」に相当する。そして図2に示す一対の左連結部23(24)も、各右連結部21(22)に倣って前後に大きく離間した状態で、相対的に木材6の左端面8d側に配設されている。
[非連結領域]
そして図3を参照して、各右連結部21,22の間の各拘束部材10,12には、木材6の入力端側において連結部にて連結されていない非連結領域50が形成される。この非連結領域50は、各右連結部21,22が存在しない領域であり、本実施形態ではこれらの連結力が作用する領域(右連結部の近傍)を除くように設定している。そして非連結領域50は、各右連結部21,22が存在しないため、各右連結部21,22によって木材6のスムーズな圧壊が過度に邪魔されるといった事態が極力回避されている。そこで本実施形態では、各拘束部材10,12に大きな非連結領域50を意図的に設け、一対の拘束部材10,12で木材6を適度に拘束することにより、木材6のスムーズな圧壊を確保することが可能となっている。さらに衝撃吸収部材4では、非連結領域50を大きくすることで、連結部の配設数を極力抑えることができ、軽量化と製造コストの低減に資する構成となっている。
[変形起点領域]
そして図2、図3及び図5を参照して、上側拘束部材10の非連結領域50には、左右一対の変形起点領域(右側の変形起点領域31,左側の変形起点領域32)が形成されている。これら各変形起点領域31(32)は、上側拘束部材10の適切な向きへの塑性変形の起点となる部位であり、後述する脆弱部としての各貫通部41(42)の列で形成されている。また図3に示す下側拘束部材12の非連結領域50にも、上側拘束部材10に倣って、図5に示す左右一対の変形起点領域(33,34)が形成されている。これら別の各変形起点領域33(34)も、下側拘束部材12の適切な向きへの塑性変形の起点となる部位であり、脆弱部としての別の各貫通部43(44)の列で形成されている。そして各拘束部材10,12には、概ね同一基本構成の各変形起点領域が形成されているため、以下に、上側拘束部材10を一例に各変形起点領域の構成を説明する。
[脆弱部(貫通部)]
図2及び図3に示す上側拘束部材10の右側の変形起点領域31は、右側貫通部41の列によって形成された領域であり、木材6の右端面8c側に近接して配置されている(各図では、便宜上、右側貫通部の一部にのみ符号41を付す)。ここで各右側貫通部41は、図5に示すように、上側拘束部材10を上下方向に貫通する貫通孔であり、概ね同形同寸の丸孔状に形成されている。また各右側貫通部41は、図3及び図6に示すように相対的に木材6の右端面8c側で前後方向に断続的に(各図では等間隔に)配置されている。すなわち隣り合う右側貫通部41同士は前後方向に離間して配置され、これらの間には、上側拘束部材10がそのままの状態で残っている。そして右側の変形起点領域31は、各右側貫通部41を通って非連結領域50を前後に概ね横断する領域であるとともに、各右側貫通部41にて上側拘束部材10のその他の部分よりも左方に塑性変形しやすくなっている。
また図2及び図5に示す左側の変形起点領域32は、左側貫通部42の列によって形成された領域であり、木材6の右端面8c側から相対的に離れて配置されている。この左側の変形起点領域32は、各左側貫通部42を通って非連結領域50を前後に概ね横断する領域であり、各左側貫通部42は、右端面8c側で前後方向に断続的に配置されている。そして各左側貫通部42は、図2及び図6を参照して、右側貫通部41に倣った丸孔状の貫通孔であるが、その形成位置は、隣り合う右側貫通部41の間の位置(オフセット位置)に配置されるように前後方向にずれている。このように左側貫通部42を、前後方向において右側貫通部41と互い違いとなるように配置することで、上側拘束部材10を、その強度を確保しつつ、幅広い範囲でバランス良く脆弱化することが可能となっている。
[脆弱部としての貫通部(変形起点領域)の形成位置]
ここで図6を参照して、各貫通部41,42(各変形起点領域31,32)の形成位置は、衝撃吸収部材4の衝撃吸収性に応じて設定でき、典型的には木材6の右端面8c(入力端面)に近い位置に設定できる。なお各貫通部41,42の形成位置の設定手法は特に限定しないが、例えば本実施形態では、木材6の左右の寸法を基準に当該形成位置を設定している。すなわち木材6の右端面8cから左端面8dまでの距離を基準距離H0とし、各貫通部41,42の形成可能な領域を、右端面8cからの距離(第一距離H1)で規定する。このとき第一距離H1を、基準距離H0の0.6〜0.4の範囲(H1=(0.4〜0.6)×H0)に設定することで、衝撃吸収部材4の衝撃吸収性を確保できる。さらに右側貫通部41の形成可能な位置を、右端面8cからの距離(第二距離H2)で規定する場合、第二距離H2は第一距離H1の略半分に設定できる(H2=1/2×H1)。
[貫通部の孔径及び離間寸法]
また図6に示す各貫通部同士(41同士、42同士)の離間寸法Cは、上側拘束部材10の所望の塑性変形を促すことができるならば特に限定しないが、典型的には右側貫通部41の形成位置に応じて設定できる。そして上記離間寸法Cを、例えば第二距離H2未満(C<H2)に設定することで、上側拘束部材10の所望の塑性変形を促すことができる(なお図6等では、便宜上、離間距離Cを誇張して大きく図示している)。さらに各貫通部41,42の孔径も、上側拘束部材10の所望の塑性変形を促すことができるならば特に限定しないが、典型的には上側拘束部材10の強度等に応じて設定できる。例えばアルミニウム製の上側拘束部材10(厚み寸法T)を用いる場合、各貫通部41(42)の孔径Dを、厚み寸法Tの二倍以下(D≦2×T)に設定することで、上側拘束部材10の塑性変形を促すことができる。
そして図5に示す下側拘束部材12においても、上側拘束部材10に倣って、別の右側の変形起点領域33と別の左側の変形起点領域34とが形成されている。別の右側の変形起点領域33は、別の右側貫通部43の列によって形成された領域であり、この別の右側貫通部43は、上側拘束部材10の対応する貫通部(41)と概ね同一構成を有している。また別の左側の変形起点領域34は、別の左側貫通部44の列によって形成された領域であり、この別の左側貫通部44は、上側拘束部材10の対応する貫通部(42)と概ね同一構成を有している。
ここで脆弱部としての各貫通部41〜44の形成手法は特に限定しないが、各拘束部材10,12を木材6に取付けたのちに形成することができ、各拘束部材10,12に前もって形成しておくこともできる。本実施形態では、各拘束部材10,12を、図2及び図5に示すように各連結部21〜24を介して木材6に取付けたのち、各拘束部材10,12の適宜の位置に各貫通部41〜44を形成している。すなわち貫通部用の穿孔装置(図示省略)によって、一方の拘束部材(10)から木材6を通じて他方の拘束部材(12)まで貫通するように穿孔しておく。こうすることで両拘束部材10(12)に対して、各貫通部41,43(42,44)を、概ね同一に精度良く形成することができる。また木材6にも、各貫通部41,43(42,44)に倣った位置に貫通孔16Hが設けられ、この貫通孔16Hにて、非連結領域50における木材6の圧壊を助長することも可能となる。
[衝撃吸収部材の衝撃吸収態様]
図1及び図2に示す衝撃吸収部材4によって、車両の衝突時などに車両の右側部2cに入力された荷重Fを吸収する。例えば本実施形態では、車両2の側突時において、図7及び図8に示す衝突物X(例えば電柱などの円筒状の物体)が衝突した場合を想定する。このとき衝撃吸収部材4では、衝突物Xとの衝突の際の荷重Fを、木材6が年輪の軸心方向Aに向けて圧壊することで吸収する。また木材6の年輪の軸心方向Aに沿って亀裂が入った場合、木材6を上下から挟み付けている一対の拘束部材10,12によって、木材6が極力割裂しないように拘束する。そして本実施形態では、木材6のスムーズな圧壊を確保するため、非連結領域50を意図的に大きくして木材6を適度に拘束している。この種の衝撃吸収部材4では、上述の非連結領域50に荷重Fが入力される場合、一対の右連結部21,22の間の各拘束部材10,12を、木材6を適度に拘束した状態で維持しつつ、適切な向きに塑性変形させることが望ましい。
そこで図5、図7及び図8を参照して、非連結領域50の各拘束部材10(12)には、荷重入力方向への拘束部材の塑性変形を促すように拘束部材のその他の部分よりも脆弱化された脆弱部(41〜44)が設けられている。さらに各拘束部材10(12)は、左右方向に断続的に配置された脆弱部(41〜44)からなる左右一対の変形起点領域31,32(33,34)を有している。そして非連結領域50に荷重Fが入力された場合、脆弱部(41〜44)によって、各拘束部材10,12の荷重入力方向への塑性変形を促すこととしている。ここで各拘束部材10(12)は、概ね同様の挙動で荷重Fを吸収することができる。そこで以下に、上側拘束部材10を一例に、非連結領域50における荷重Fの吸収態様について詳細に説明する。
図7及び図8に示す衝撃吸収部材4では、非連結領域50に衝突物Xが衝突した場合、その際の荷重Fを、木材6がその右端面8c(入力端部)側で受け止める。つづいて木材6が、車両の内側である左方に(荷重入力方向に)圧壊すると同時に、上側拘束部材10が、各変形起点領域31,32にて順次変形しつつ荷重入力方向に向けて塑性変形していく。すなわち上側拘束部材10では、右側の変形起点領域31の各右側貫通部41が潰れることで、荷重入力方向にスムーズに塑性変形することができる。そして右側の変形起点領域31を起点として、上側拘束部材10は、図8に示すように荷重入力方向に(適切な向きに)塑性変形して、木材6の圧壊に応じた座屈状態となっていく。また本実施形態の右側の変形起点領域31では、複数の右側貫通部41を断続的に形成している。こうして隣り合う貫通部41の間に上側拘束部材10を残しておくことにより、圧壊していく木材6が貫通部41から過度に外部に押し出されることを極力回避することができる。
そして図7を参照して、右側の変形起点領域31につづいて、左側の変形起点領域32が塑性変形することで、上側拘束部材10が、スムーズに荷重入力方向に向けて塑性変形していく。このとき本実施形態では、各変形起点領域31,32の貫通部41が、前後方向において互い違いとなるようにオフセット位置に配置されているため、上側拘束部材10を、幅広い範囲でバランス良く脆弱化することができる。このため上側拘束部材10は、衝突物Xの外形に倣った円弧形状にスムーズに塑性変形していくことができ、衝突物Xの形状等に応じた荷重吸収性を発揮することができる。こうして本実施形態の衝撃吸収部材4では、上側拘束部材10を、木材6とともに適切な向きに塑性変形させていくことで、優れた衝撃吸収性の確保に資する構成となっている。
以上説明した通り本実施形態では、各拘束部材10,12に非連結領域50を設けることにより、木材6を、そのスムーズな圧壊を確保できるように適度に拘束している。そのうえで非連結領域50に設けられた脆弱部(貫通部41〜44)によって、各拘束部材10,12の荷重入力方向への塑性変形を促すことにより、優れた衝撃吸収性の確保に資する構成となっている。このため本実施形態によれば、木材6のスムーズな圧壊を確保しつつ、連結部間の拘束部材10,12の適切な向きへの変形を促すことができる。特に本実施形態では、荷重Fが入力された際に、各拘束部材10,12が、荷重入力方向に並んでいる変形起点領域31,32にて順次変形することにより、非連結領域50の各拘束部材10,12の荷重入力方向への変形を更に確実に促すことができる。
更に本実施形態では、脆弱部としての貫通部41〜44にて、各拘束部材10,12の適宜の位置をより確実に脆弱化することができ、非連結領域50の各拘束部材10,12の荷重入力方向への変形をより確実に促すことが可能となる。このとき脆弱部としての複数の貫通部同士(例えば右側貫通部41同士)を離間して形成することで、各拘束部材10,12を適度に脆弱化することが可能となり、各拘束部材10,12の強度性を確保しておくことができる。さらに隣り合う貫通部(41等)の間に、拘束部材部分を残しておくことにより、圧壊していく木材6が各貫通部41〜44から過度に外部に押し出されるといった事態を極力回避することができる。また本実施形態では、衝撃吸収部材4の長尺方向における両端側に連結部21,22等をそれぞれ設け、非連結領域50を相対的に大きくすることにより、木材6を、そのスムーズな圧壊を確保できるように適度に拘束している。そしてこのような場合においても、非連結領域50に設けられた脆弱部(貫通部41〜44)によって各拘束部材10,12の荷重入力方向への変形を促すことができる。
[変形例1]
ここで脆弱部の構成は、上述の構成のほか、各種の構成をとり得る。例えば図9に示す変形例1の衝撃吸収部材4Aでは、各拘束部材10,12が、実施形態1と概ね同一の基本構成を有しているが、脆弱部として、長孔状の複数の貫通部(右側貫通部41A,左側貫通部42A)が設けられている点が実施例1と異なっている(図9では、便宜上、上側拘束部材の各貫通部のみ図示する)。これら脆弱部としての各貫通部41A,42Aは、概ね同形同寸の前後方向に長尺な長孔形状に形成されており、荷重入力方向への各拘束部材10,12の塑性変形が更に容易となっている。そして各拘束部材10,12には、概ね同一構成の各貫通部が形成されているため、以下に、上側拘束部材10を一例に各貫通部41A,42Aの詳細を説明する。
そして図9に示す上側拘束部材10では、脆弱部としての長孔状の右側貫通部41A(左側貫通部42A)が実施形態1と同様の規則性で配置されて、右側の変形起点領域31と左側の変形起点領域32が形成されている。右側の変形起点領域31は、各右側貫通部41Aが長孔状に形成されることにより、上側拘束部材10のその他の部分よりも更に脆弱となっている。また左側の変形起点領域32も、各左側貫通部42Aが長孔状に形成されることにより、上側拘束部材10のその他の部分よりも更に脆弱となっている。こうして本変形例では、荷重Fが入力された際に、右側の変形起点領域31と左側の変形起点領域32とが、長孔状の各貫通部41A,42Aを潰しながら荷重入力方向にスムーズに塑性変形することができる。さらに本変形例においても、長孔状の右側貫通部41Aと左側貫通部42Aが、前後方向において互い違いとなるようにオフセット位置に配置されている。このため上側拘束部材10は、衝突物Xの外形に倣った円弧形状によりスムーズに塑性変形していくことができ、衝突物Xの形状等に応じた荷重吸収性をより確実に発揮することができる。
[変形例2]
また図10に示す変形例2の衝撃吸収部材4Bでは、各拘束部材10,12に、脆弱部としての複数の貫通部(右側貫通部41B,左側貫通部42B)が連続的に設けられている点が実施形態1と異なっている。すなわち本変形例の脆弱部としての各貫通部41B,42Bは、実施形態1の対応する連結部を一つなぎとしたような形状を有して、前後に長尺に形成されている。そして本変形例では、脆弱部としての長尺な右側貫通部41B(左側貫通部42B)によって、右側の変形起点領域31と左側の変形起点領域32が形成されている。こうして本変形例では、荷重Fが入力された際に、右側の変形起点領域31と左側の変形起点領域32とが、長尺な各貫通部41B,42Bを広範囲に渡って潰しつつ、荷重入力方向に更にスムーズに塑性変形することができる。なお各貫通部41B,42Bの左右の寸法は、各拘束部材の塑性変形を促がせる限り特に限定されず、典型的には実施形態1の貫通部の孔径に倣って設定できる。また右側貫通部41Bと左側貫通部42Bの左右の寸法を極力小さくして、これら各貫通部41B,42Bをスリット状に形成することも可能である。
[変形例3]
また図11に示す変形例3の衝撃吸収部材4Cは、木材6(実施形態と同一構成)と、一対の拘束部材10,12(実施形態と同一構成)と、一対の連結部21A〜24Aとを有している。そして本変形例では、各連結部21A〜24Aが、概ねコ字状の板材で構成され且つ木材6を貫通していない点が実施形態1と異なっている。
そして図11に示す前側の右連結部21Aは、木材6の右端面8cと各拘束部材10,12をその右端側で上下に横断している(橋渡しされている)コ字状の板材であり、上下一対の屈曲端部21a,21bを有している。この前側の右連結部21Aでは、上下一対の屈曲端部21a,21bによって、一対の拘束部材10,12を外方から挟み付けて連結している。すなわち上側の屈曲端部21aは、前側の右連結部21Aの上縁が左方に屈曲している部分であり、上側拘束部材10に沿った状態で溶接等の手法で固定されている。また下側の屈曲端部21bは、前側の右連結部21Aの下縁が左方に屈曲している部分であり、下側拘束部材12に沿った状態で固定されている。また後側の右連結部22Aは、木材6の右端面8cと各拘束部材10,12をその左端側で上下に横断しているコ字状の板材である。そして後側の右連結部22Aにも、上下一対の屈曲端部22a,22bが設けられており、これら各屈曲端部22a,22bによって、一対の拘束部材10,12を外方から挟み付けて連結している。
また図11に示す前側の左連結部23Aは、木材6の左端面8dと各拘束部材10,12をその左端側で上下に横断しているコ字状の板材であり、上下一対の屈曲端部23a,23bを有している。そして前側の左連結部23Aも、上下一対の屈曲端部23a,23bによって、一対の拘束部材10,12を外方から挟み付けて連結している。すなわち上側の屈曲端部23aは、前側の左連結部23Aの上縁が右方に屈曲している部分であり、上側拘束部材10に沿った状態で固定されている。また下側の屈曲端部23bは、前側の左連結部23Aの下縁が右方に屈曲している部分であり、下側拘束部材12に沿った状態で固定されている。また後側の左連結部24Aは、木材6の左端面8dと各拘束部材10,12をその左端側で上下に横断しているコ字状の板材である。そして後側の左連結部24Aにも、上下一対の屈曲端部24a,24bが設けられており、これら各屈曲端部24a,24bによって、一対の拘束部材10,12を外方から挟み付けて連結している。
そして本変形例においても、木材6を挟み付けるように一対の拘束部材10,12を対向配置し、これら一対の拘束部材10,12を、各連結部21A〜24Aによって連結し且つ木材6に取付けている。このため本変形例においても、実施形態1と同様に、衝撃吸収部材4Aの木材6を、荷重入力時におけるスムーズな変形をより確実に確保しつつ拘束することができる。特に本変形例では、木材6に貫通部用の貫通孔を設けなくとも良いため、木材6の剛性を適切に維持できるとともに、各連結部21A〜24Aの配設作業を簡便に行うことができる。なお本変形例では、各連結部21A〜24Aを、木材6の前端面8eと後端面8fを横断するように木材6の前後端に設けることもできる。なお本変形例では、左右の各連結部21A,23A(22A,24A)を一つなぎとして枠状に形成することも可能である。
[実施形態2]
図12及び図13に示す実施形態2の衝撃吸収部材4Dでは、実施形態1の衝撃吸収部材とほぼ同一の基本構成を備える構成については、対応する符号を付す等して詳細な説明を省略する。実施形態2の衝撃吸収部材4Dは、木材6(実施形態1と同一構成)と、一対の拘束部材10,12と、複数の連結部21〜24(実施形態1と同一構成)とを有している。また上側拘束部材10と下側拘束部材12の非連結領域50には、各々、左右一対の変形起点領域31,32(33,34)が形成されている。
そして本実施形態では、図13に示す変形起点領域31,32(33,34)が、後述するように脆弱部としての各薄肉部410,420(430,440)の列で形成されている点が実施形態1と異なっている。ここで各薄肉部410,420(430,440)の構成は概ね同一であるため、以下に、上側拘束部材10を一例に、各変形起点領域31,32及び薄肉部410,420の詳細を説明する。
[脆弱部(薄肉部)]
図12及び図13に示す上側拘束部材10では、脆弱部としての右側薄肉部410(左側薄肉部420)が実施形態1と同様の規則性で配置され、右側の変形起点領域31と左側の変形起点領域32が形成されている。これら各薄肉部410、420は、上側拘束部材10を上下方向に凹ませてなる凹部位(非貫通孔)であり、上方視において概ね同形同寸の円形状に形成されている。さらに各右側薄肉部410と各左側薄肉部420は、その底側が閉鎖されているため、実施形態1の貫通部よりも強度性が確保されて、木材6の拘束性に優れている。そして右側の変形起点領域31は、各右側薄肉部410が形成されることにより、上側拘束部材10のその他の部分よりも脆弱となっている。また左側の変形起点領域32も、各左側薄肉部420が形成されることにより、上側拘束部材10のその他の部分よりも脆弱となっている。そして図13に示す下側拘束部材12においても、脆弱部としての別の右側薄肉部430(別の左側薄肉部440)によって、別の右側の変形起点領域33と別の左側の変形起点領域34が形成されている。
[衝撃吸収部材の衝撃吸収態様]
そして図12及び図13に示す衝撃吸収部材4Dにおいても、非連結領域50に衝突物が衝突した場合、その際の荷重Fを、木材6がその右端面8c(入力端部)側で受け止める。つづいて木材6が、車両の内側である左方に(荷重入力方向に)圧壊すると同時に、上側拘束部材10が、各変形起点領域31,32にて順次変形しつつ荷重入力方向に向けて塑性変形していく。そして本実施形態では、各薄肉部410,420の底側が閉鎖されているため、圧壊していく木材6が外部に押し出されることを好適に回避することができる。なお実施形態2では、丸孔状の薄肉部410,420を例示したが、変形例1及び変形例2のように、長孔状の薄肉部や長尺な薄肉部を用いることも可能である。
[試験例]
以下、本実施形態を試験例に基づいて説明するが、本発明は試験例に限定されない。そして図15のグラフに、実施例1と比較例1の衝撃吸収部材の落錘衝撃試験の結果を示す。なお図15の縦軸は、各衝撃吸収部材が受けた荷重量を示し、横軸は、各衝撃吸収部材の変位量(潰れ変形量)を示す。
[実施例1]
実施例1では、図8に示す衝撃吸収部材4を作成するとともに、木材6としてスギ集成材(厚み:20mm)を用いた。また各拘束部材10,12として、アルミA6061の金属板(厚み寸法T:1.6mm)を用いた。また各連結部21〜24としてそれぞれM8ボルトを用いた。そして各拘束部材10,12の非連結領域50に、脆弱部として複数の丸孔状の貫通部41,42等(孔径D:2mm、離間寸法C:10mm)を形成した。なお非連結領域50の前後の寸法(各連結部21、22の離間距離)は210mmに設定した。さらに各貫通部41,42等にて、各拘束部材に各変形起点領域を形成した(基準距離H0:100mm、第一距離H1:40mm、第二距離H2:20mm)。
[比較例1]
また比較例1では、貫通部(脆弱部)を省略した以外は実施例1と同一構成の衝撃吸収部材を作成した。また参考例の衝撃吸収部材(図示省略)を作成し、この衝撃吸収部材では、連結部を省略した以外は、比較例1と同様の構成とした。そして図示しない冶具を参考例の衝撃吸収部材(紙面左右の下端)にセットして、木材と各拘束部材の位置関係を維持しておいた。
[落錘衝撃試験]
本落錘衝撃試験では、図14を参照して、実施例1の衝撃吸収部材4を、木材6の入力端部(8c)を上に向けた状態として試験台60上に設置した。また半円状の重量物65(ポール形状のデバイス)を実施例1の衝撃吸収部材4の上方に配置した。そして重量物65を、一対の右連結部21,22の間の木材部分(入力端部となる符号8c側)に向けて落下させた。このとき衝撃吸収部材4が受けた荷重を試験台60側で測定すると同時に衝撃吸収部材4の変位量を測定した。また同様の手順で比較例1及び参考例の衝撃吸収部材の落錘衝撃試験を行った。
[試験結果及び考察]
図8に示す実施例1の衝撃吸収部材4では、落錘衝撃試験の際に、各拘束部材10,12によって木材6の割裂を防ぐことができた。さらに図15を参照して、実施例1の衝撃吸収部材4では荷重Fを効率よく吸収できることがわかった。この実施例1の結果は、各拘束部材10,12に非連結領域50を設けたうえで、この非連結領域50の各脆弱部(41,42等)によって、各拘束部材10,12の荷重入力方向への塑性変形を促したためと考えられる。このことから実施例1の衝撃吸収部材4によれば、木材6のスムーズな圧壊を確保しつつ、連結部間の拘束部材10,12の適切な向きへの変形を促すことができることが判明した。一方、比較例1の衝撃吸収部材では、木材の割裂は防げたものの、実施例1ほど荷重を吸収できるわけではなかった。なお参考例の衝撃吸収部材では、木材の圧縮直後に各拘束部材が膨らむように変形し、木材が割裂破壊されていた。
本実施形態の衝撃吸収部材4等は、上述した実施形態に限定されるものではなく、その他各種の実施形態を取り得る。例えば本実施形態では、木材6と各拘束部材10,12の構成(形状,寸法,配置関係など)を例示したが、各部材の構成を限定する趣旨ではない。例えば木材は、立方体や直方体などの各種立体形状を取り得るとともに、荷重の入力方向に応じてその配置位置を設定することができる。また各拘束部材も、木材の適宜の位置に配置することができ、例えば本実施形態の衝撃吸収部材では、木材の上面と下面と前面と後面の適宜の位置に配置することができる。そして衝撃吸収部材は、衝突物に直接衝突する構成としてもよく、衝突物と間接的に衝突する構成としてもよい。例えば衝撃吸収部材を、車両のフロントメンバとサイドメンバの間に介装して固定することで、衝突物に間接的に衝突する構成とすることができる。また本実施形態の車両の構成も適宜変更可能であり、ボディの構成も車両に合わせて適宜変更可能である。そして車両側の構成に応じて、衝撃吸収部材の取付け手法を選択でき、木材の基端部の少なくとも一部をボディに接した状態としてもよく、ボディに非接触状態としておくことも可能である。
また本実施形態及び各変形例では、各連結部21〜24等の構成(形状,寸法,配置位置など)を例示したが、各連結部の構成を限定する趣旨ではない。例えば連結部は、ボルト状の軸部材や板状の部材のほか、クリップ状の部材(貫通孔の周縁に係止可能な係止部を有する軸状の部材)やキャップ状の部材で構成されていてもよく、各連結部の両端を対応する拘束部材に溶接などの手法で固定することもできる。また連結部を、拘束部材の一部に一体的に設けておくこともできる。例えば一方の拘束部材の内面に軸状の連結部を立設しておき、この連結部を、他方の拘束部材に締結などの手法で固定することができる。また右連結部と左連結部のように一対の連結部を複数組設けることができ、一対の連結部を単数設けることもできる。
また本実施形態では、脆弱部としての貫通部41〜44等及び薄肉部410〜440と、各変形起点領域31〜34の構成を例示したが、脆弱部と変形起点領域の構成を限定する趣旨ではない。例えば脆弱部として、貫通部と薄肉部を適宜組み合わせて形成することができる。また脆弱部として、各拘束部材の入力端側の縁を切り欠くことで切欠き部を形成したり、各拘束部材の周縁に孔をあけて空洞部を形成したりすることができる。また脆弱部は、各拘束部材に複数又は単数設けることが可能であり、その形状や寸法も独立に設定でき、丸孔や長孔のほか、各種の幾何学的な形状とすることができる。さらに脆弱部を長孔状又は長尺とする場合には、直線的に延設してもよく、湾曲状や屈曲状に形成することもできる。また変形起点領域は、各拘束部材に単数又は3以上設けることができる。そして各変形起点領域は、衝突物の形状に応じた形状を取ることができ、例えば電柱などの円筒状の衝突物を想定した場合には各変形起点領域を円弧形状に形成することができる。そして実施形態の衝撃吸収部材の構成と、各変形例の衝撃吸収部材の構成は、適宜組み合わせて用いることができる。すなわち各拘束部材には、各実施形態の脆弱部と、各変形例の脆弱部を適宜組み合わせて用いることができ、貫通孔の代わりにスリットを用いることもできる。
2cX 公知技術の車両の右側部
4X 公知技術の衝撃吸収部材
6X 公知技術の木材
10X,12X 公知技術の拘束部材
BM 公知技術の連結部
2 車両
2a 車両の前部
2b 車両の後部
2c 車両の右側部
2d 車両の左側部
3 ボディ
4 衝撃吸収部材
6 木材
6H 連結部用の貫通孔
16H 貫通孔
8a 木材の上面
8b 木材の下面
8c 木材の右端面
8d 木材の左端面
8e 木材の前端面
8f 木材の後端面
10 上側拘束部材
10a 上側拘束部材の下内側面
10b 上側拘束部材の上外側面
10c 上側拘束部材の右端
10d 上側拘束部材の左端
10H 連結部用の貫通孔
12 下側拘束部材
12a 下側拘束部材の上内側面
12b 下側拘束部材の下外側面
12c 下側拘束部材の右端
12d 下側拘束部材の左端
12H 連結部用の貫通孔
21 前側の右連結部
22 後側の右連結部
23 前側の左連結部
24 後側の左連結部
HM 頭部
NT ナット
31 右側の変形起点領域
32 左側の変形起点領域
33 別の右側の変形起点領域
34 別の左側の変形起点領域
41 右側貫通部
42 左側貫通部
43 別の右側貫通部
44 別の左側貫通部
50 非連結領域
4A 変形例1の衝撃吸収部材
41A 変形例1の右側貫通部
42A 変形例1の左側貫通部
4B 変形例2の衝撃吸収部材
41B 変形例2の右側貫通部
42B 変形例2の左側貫通部
4C 変形例3の衝撃吸収部材
21A 変形例3の前側の右連結部
22A 変形例3の後側の右連結部
23A 変形例3の前側の左連結部
24A 変形例3の後側の左連結部
4D 実施形態2の衝撃吸収部材
410 右側薄肉部
420 左側薄肉部
430 別の右側薄肉部
440 別の左側薄肉部
60 試験台
65 重量物
F 荷重(衝撃荷重)
X 衝突物

Claims (6)

  1. 木材と、前記木材よりも硬い一対の拘束部材と、前記一対の拘束部材同士を連結し且つ各拘束部材を前記木材に取付けている連結部とを備え、
    前記木材は、年輪の軸心方向が荷重の入力方向に沿うように配置されるとともに、荷重入力側に位置する入力端部を有し、
    前記一対の拘束部材は、前記木材の入力端部側における平面視において、前記木材の入力端部を挟み付けるように対向して配置された状態で、両拘束部材の間に橋渡された一対の連結部で連結されている車両の衝撃吸収部材において、
    前記一対の連結部が、前記平面視において橋渡し方向と直交する方向に離間して配置されることで、前記一対の連結部の間に位置する前記各拘束部材に、連結部にて連結されていない非連結領域が形成されており、
    前記非連結領域には、荷重入力方向への拘束部材の塑性変形を促すように拘束部材のその他の部分よりも脆弱化された脆弱部が設けられている車両の衝撃吸収部材。
  2. 前記脆弱部は、前記各拘束部材を連結部の橋渡し方向に貫通する貫通部で形成されている請求項1に記載の車両の衝撃吸収部材。
  3. 前記脆弱部は、複数の前記貫通部で形成されているとともに、隣り合う貫通部同士は、前記平面視において連結部の橋渡し方向と直交する方向に離間して配置されている請求項2に記載の車両の衝撃吸収部材。
  4. 前記脆弱部は、前記各拘束部材を連結部の橋渡し方向に薄肉化してなる薄肉部で形成されている請求項1に記載の車両の衝撃吸収部材。
  5. 前記各拘束部材は、連結部の橋渡し方向に向けて連続的又は断続的に配置された前記脆弱部からなる変形起点領域を有するとともに、複数の前記変形起点領域が、荷重入力方向に並んで設けられている請求項1〜4のいずれか一項に記載の車両の衝撃吸収部材。
  6. 衝撃吸収部材の外形が所定の方向に長尺な柱形状又は板形状とされており、
    前記一対の拘束部材は、長尺方向における各端側に位置する各連結部にて連結されている請求項1〜5のいずれか一項に記載の車両の衝撃吸収部材。
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