JP2021082896A - 電磁波周波数選択透過材及び車両用部品 - Google Patents

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Abstract

【課題】取り扱い性に優れる電磁波周波数選択透過材を提供する。【解決手段】電磁波周波数選択透過材3は、基材11と、基材11の一方の面又は両方の面に設けられた導体パターン12と、基材11の導体パターン12の設けられた側の面に設けられ導体保護層13と、導体パターン12を被着体に保持するための接着領域及び粘着領域の少なくとも一方に当たる接着層14と、を有する。電磁波周波数選択透過材3が被着体に接着層14を介して付着することで、導体パターン12が被着体に保持される。【選択図】図3

Description

本開示は、電磁波周波数選択透過材及び車両用部品に関する。
近年、自動車の衝突防止及び衝突被害軽減のため、ミリ波又は準ミリ波を用いたレーダーシステムが広く使われ始めている。一般に、30GHz〜300GHzの電磁波をミリ波と呼び、20GHz〜30GHzの電磁波を準ミリ波と呼ぶ。本開示では、準ミリ波を含めてミリ波と呼ぶことにする。
自動車では、バンパー、エンブレム、フロントガラス等の車両用部品を透過してレーダーシステムからミリ波が出射される。空気を通ってきたミリ波がこれらの車両用部品に当たると反射が生じる。この反射によって、車両用部品を透過するミリ波の強度が下がり、ミリ波の到達距離が短くなり検知精度が低下する可能性がある。また、反射して戻ったミリ波はレーダーシステムの送信アンテナ及び受信アンテナで受信され送信回路及び受信回路の正常動作を妨げる可能性がある。
このようなミリ波の反射を抑制する方法として、メタマテリアルの技術を使いて表面又は内部に周期的な導体パターンを形成した部材を設置する方法が提案されている。周期的な導体パターンを形成した部材を設置することで、車両用部品による特定の周波数の電磁波の反射を抑制することが出来る。この周期的な導体パターンを形成した部材を電磁波周波数選択透過材と呼ぶ。
具体的には、ミリ波のレーダーシステムを使った自動車の周辺監視では、バンパーを通してミリ波のレーダー波を出射して物体を検知しているが、バンパーのペイントは非常に種類も多く、厚みも異なっている。特にアルミフレークをふくむメタリック塗装では反射が大きく、レーダー波の反射を抑制するための対策が必要になっている。非特許文献1には、バンパーの裏面に電磁波周波数選択透過材を設置することによって、レーダー波の反射を抑制する技術が開示されている。
Frerk Fitzek,Ralph H.Rasshofer,Erwin M. Biebl、「Broadband matching of high−permittivity coatings with frequency selective surfaces」(独国)、Proceedings of the 6th German Microwave Conference、2011年3月14−16日
バンパー等の車両用部品の形状は多種多様であるため、電磁波周波数選択透過材を車両用部品表面に容易に設置が可能となるように、取り扱い性に優れる電磁波周波数選択透過材が求められる。
本開示は、上記従来の事情に鑑みてなされたものであり、取り扱い性に優れる電磁波周波数選択透過材及びそれを用いた車両用部品を提供することを目的とする。
前記課題を達成するための具体的手段は以下の通りである。
<1> 導体パターンと、前記導体パターンを被着体に保持するための接着領域及び粘着領域の少なくとも一方と、を有する電磁波周波数選択透過材。
<2> 前記被着体における少なくとも前記導体パターンの保持される表面が、ポリプロピレンを含む材料で形成されている<1>に記載の電磁波周波数選択透過材。
<3> 前記接着領域及び前記粘着領域の少なくとも一方が、塩素化ポリオレフィン及び酸変性ポリオレフィンの少なくとも一方を含有する<1>又は<2>に記載の電磁波周波数選択透過材。
<4> 前記接着領域が、加熱により接着性を示すものである<1>〜<3>のいずれか1項に記載の電磁波周波数選択透過材。
<5> 第一の基材と、
前記第一の基材の少なくとも一方の面に設けられた前記導体パターンと、
前記第一の基材のいずれか一方の面に設けられた、前記第一の基材を前記被着体に接着又は粘着させる接着層と、
を有する<1>〜<4>のいずれか1項に記載の電磁波周波数選択透過材。
<6> 前記導体パターンが、前記第一の基材の両方の面に設けられた<5>に記載の電磁波周波数選択透過材。
<7> 前記導体パターンが、前記接着層に埋設された<5>又は<6>に記載の電磁波周波数選択透過材。
<8> 前記接着層の表面が、接着層保護層で保護されている<5>〜<7>のいずれか1項に記載の電磁波周波数選択透過材。
<9> 第二の基材と、前記第二の基材に接して設けられた前記導体パターンと、を有し、前記第二の基材が、25℃で固体であり、且つ、加熱により接着性を示す<1>〜<3>のいずれか1項に記載の電磁波周波数選択透過材。
<10> 前記導体パターンが、前記第二の基材に埋設された<9>に記載の電磁波周波数選択透過材。
<11> 前記導体パターンの表面が、導体保護層で保護されている<5>〜<10>のいずれか1項に記載の電磁波周波数選択透過材。
<12> 被着体と、前記被着体の表面の少なくとも一部に付着した<1>〜<11>のいずれか1項に記載の電磁波周波数選択透過材と、を備える車両用部品。
本開示によれば、取り扱い性に優れる電磁波周波数選択透過材及びそれを用いた車両用部品を提供することができる。
車両に搭載されるレーダーシステムの搭載例を示す模式図であり、電磁波周波数選択透過材(FSS)3が未設置の例である。 車両に搭載されるレーダーシステムの搭載例を示す模式図であり、FSS3が設置された例である。 第一実施形態のFSS3の層構成の一例を示す断面図である。 導体パターン12の具体例を示す平面図である。 導体パターン12の他の具体例を示す平面図である。 第二実施形態のFSS3の層構成の一例を示す断面図である。 第三実施形態のFSS3の層構成の一例を示す断面図である。 第四実施形態のFSS3の層構成の一例を示す断面図である。 第一実施形態のFSS3の変形例を示すものであり、基材11の両方の面に導体パターン12が設けられた態様を示す図である。 第一実施形態のFSS3の変形例を示すものであり、基材11の導体パターン12の設けられた側の面に導体保護層が設けられていない態様を示す図である。 第五実施形態のFSS3の層構成の一例を示す断面図である。 第五実施形態のFSS3がバンパー1に付着した状態を示す断面図である。 第五実施形態のFSS3の変形例であり、導体パターン12が導体保護接着層16内に埋設された態様を示す図である。 FSS3をバンパー1に付着させる際の、FSS3の位置合わせ方法の一例を説明するための図である。
以下、本開示を実施するための形態について詳細に説明する。但し、本開示は以下の実施形態に限定されるものではない。以下の実施形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合を除き、必須ではない。数値及びその範囲についても同様であり、本開示を制限するものではない。
本開示において「〜」を用いて示された数値範囲には、「〜」の前後に記載される数値がそれぞれ最小値及び最大値として含まれる。
本開示中に段階的に記載されている数値範囲において、一つの数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。
本開示において、各成分には、該当する物質が複数種含まれていてもよい。組成物中に各成分に該当する物質が複数種存在する場合、各成分の含有率又は含有量は、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数種の物質の合計の含有率又は含有量を意味する。
本開示において、各成分に該当する粒子には、複数種の粒子が含まれていてもよい。
本開示において「層」又は「膜」との語には、当該層又は膜が存在する領域を観察したときに、当該領域の全体に形成されている場合に加え、当該領域の一部にのみ形成されている場合も含まれる。
本開示において、層又は膜の平均厚みは、対象となる層又は膜の5点の厚みを測定し、その算術平均値として与えられる値とする。
層又は膜の厚みは、マイクロメーター等を用いて測定することができる。本開示において、層又は膜の厚みを直接測定可能な場合には、マイクロメーターを用いて測定する。一方、1つの層の厚み又は複数の層の総厚みを測定する場合には、電子顕微鏡を用いて、測定対象の断面を観察することで測定してもよい。
本開示において実施形態を図面を参照して説明する場合、当該実施形態の構成は図面に示された構成に限定されない。また、各図における部材の大きさは概念的なものであり、部材間の大きさの相対的な関係はこれに限定されない。なお、図面では、理解を容易にするために、説明に必要な部材以外の図示は適宜省略されている。また、同様の機能を有する部材には、全図面を通じて同じ符合を付与し、その説明を省略することがある。
<電磁波周波数選択透過材>
本開示の電磁波周波数選択透過材(以下、周波数選択透過材又はFSS(Frequency Selective Surface)と称することがある。)は、導体パターンと、前記導体パターンを被着体に保持するための接着領域及び粘着領域の少なくとも一方と、を有する。
本開示の電磁波周波数選択透過材は、導体パターンと、導体パターンを被着体に保持するための接着領域及び粘着領域の少なくとも一方と、を有することから、導体パターンをバンパーの裏面等の各種車両用部品の表面に、接着領域及び粘着領域の少なくとも一方を介して容易に保持することができる。そのため、本開示の電磁波周波数選択透過材は、取り扱い性に優れる。
図1及び図2は、自動車等の車両に搭載されるレーダーシステムの搭載例を示す模式図である。図1及び図2では、車両用部品の一例であるバンパー1と、レーダーシステム2との相対的な位置関係が示されている。図1では、FSS3が未設置である一方、図2では、FSS3がバンパー1のレーダーシステム2の配置された側の面と接触して設置されている。
なお、本開示では、被着体として、車両用部品の一例であるバンパーを挙げたが、被着体はバンパーに限定されるものではなく、バンパー以外にもエンブレム、フロントガラス等のその他の車両用部品であってもよい。
図1において、レーダーシステム2から出射されたミリ波は、バンパー1を透過して障害物に当たり、障害物から反射したミリ波がレーダーシステム2で受信され、障害物の存在が検知される。
レーダーシステム2から出射されたミリ波はバンパー1を透過する際、ミリ波の一部がバンパー1の表面で反射しレーダーシステム2に戻ってしまう。この反射して戻ったミリ波はレーダーシステム2の送信アンテナで受信され送信回路の正常動作を妨げる可能性がある。また、反射して戻ったミリ波はレーダーシステム2の受信アンテナで受信されると障害物の検知が妨げられる可能性がある。さらに、バンパー1を透過するミリ波の強度は反射の分だけ下がってしまい、レーダーシステム2による障害物の検知能力が低下する可能性もある。
電磁波の反射を抑制するものとして、周波数選択透過材が挙げられる。周波数選択透過材には周期的な導体パターンが形成されており、特定の周波数の電磁波を透過させ、反射を抑制することができる。
図2に示すように、FSS3をバンパー1とレーダーシステム2との間に配置することで、バンパー1による電磁波の反射を抑制することができる。図2では、FSS3を設置する際の実用的な形態として、バンパー1とFSS3とを一体化した例が示されている。この一体化の方法としては接着剤、粘着剤等でFSS3をバンパー1に貼り付ける方法が挙げられる。
被着体を構成する材料は特に限定されるものではない。例えば、被着体の一例であるバンパーにおける少なくとも導体パターンの保持される表面(図2における、FSS3がバンパー1に貼り付けられる面)が、ポリプロピレンを含む材料で形成されていてもよく、バンパー全体がポリプロピレンを含む材料で形成されていてもよい。
以下、本開示の周波数選択透過材の層構成を、図面を参照して説明する。
図3は、第一実施形態のFSS3の層構成の一例を示す断面図である。
FSS3は、基材11と、基材11の一方の面に設けられた導体パターン12と、基材11の導体パターン12の設けられた側の面に設けられ導体保護層13と、基材11の導体パターン12の設けられた側とは反対側の面に設けられた基材11を被着体に接着又は粘着させる接着層14と、接着層14の基材11と対向する側の面とは反対側の面に設けられた接着層保護層15と、を有する。以下、接着又は粘着を合わせて付着と称することがある。接着層保護層15は、被着体にFSS3を付着させる際にFSS3から除去される。
FSS3は、ロール状であっても、枚葉状であってもよい。
FSS3が被着体に接着層14を介して付着することで、導体パターン12が被着体に保持される。
基材11は、伸びやすい素材であれば、曲面形状の被着体に隙間なく貼り付けることが可能である。また、熱をかけることによって柔らかくなり、また、伸びるような素材であれば、隙間の発生をより抑制することができる。
基材11は、樹脂フィルムであることが好ましく、ポリエチレンフィルム、ポリ塩化ビニル等のポリオレフィンフィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリイミドフィルムなどの有機樹脂フィルム等が挙げられる。なお、基材11は、樹脂フィルムに限定されるものではない。樹脂フィルムは、第一の基材に該当する。
基材11の平均厚みは特に制限されず、目的に応じて適宜選択することができる。例えば基材11の平均厚みは、5μm〜500μmであることが好ましく、10μm〜50μmであることがより好ましい。
導体パターン12を構成する材料に特に限定はない。導体パターン12は、銅、アルミニウム、ニッケル等の金属で構成される場合が一般的であるが、導電性の樹脂、酸化インジウムスズ(ITO)等の透明導電体などで構成されてもよい。
図4及び図5は、導体パターン12の具体例を示す平面図である。図4は、直線状の導体パターン12が基材11上に所定の間隔で並んだものである。また、図5は、四角いループ状の導体パターン12が基材11上に所定の間隔で縦横に並んだものである。なお、導体パターン12の形状はこれら具体例に限定されるものではない。
導体パターン12は、金属の粒子を含んだ構成としてもよい。例えば、粉末状の金属とバインダー樹脂とを混合したペースト(以下、「金属ペースト」と称することがある。)を基材11上に所定パターンで付与し、その後乾燥させることにより導体パターン12を形成することができる。金属ペースト中の粉末状の金属の含有率は、40質量%〜80質量%であることが好ましく、50質量%〜70質量%であることがより好ましい。尚、バインダー樹脂は粉末状の金属と基材11とを接着させる接着剤の役割をなす。
金属ペーストを所定のパターンに形成した後、例えば100℃〜200℃の雰囲気下で10分〜5時間乾燥させることにより導体パターン12を形成することができる。
導体パターン12の平均厚みは10μm〜20μmであってもよい。
本開示において、導体パターン12の形成方法はこの方法に限定されるものではなく、他の方法により形成してもよい。例えば、アルミニウムからなる導体パターン12を形成する場合は、基材11に、蒸着法、スパッタ法、化学蒸着法(CVD法)等の公知の成膜方法により成膜し、フォトリソグラフィー等の公知のパターニング方法により所定パターンにパターニングすることで導体パターン12を形成することができる。また、導体パターン12は、所定形状にパターニングされたアルミニウム等の薄膜を基材11に転写することにより形成してもよい。その他、導体パターン12は、シルク印刷法、グラビア印刷法、オフセット印刷法等によっても形成することができる。
導体保護層13は、導体パターン12が毀損するのを防ぐためのものであり、樹脂フィルムで構成される。導体保護層13の素材としてはPET、ポリエチレン等が挙げられるが、特に限定はない。但し、FSSの信頼性を向上するため、導体保護層13の素材としては、水蒸気透過度の低い素材が好ましい。
FSS3において、接着層14が接着領域及び粘着領域の少なくとも一方に該当する。
接着層14は、粘着性のものであっても、熱又は光によって硬化するものであっても、熱可塑性のものであってもよく、特に限定はない。接着層14を構成する成分としては、粘着剤、接着剤等が挙げられる。
なお、貼合後も状態に変化がないものが粘着剤で、貼合後に乾燥、反応等によって固体になるものが接着剤である。
周波数選択透過材をバンパー等の車両用部品の表面に設置する際には、周波数選択透過材に高い接着性が求められる。また、車両用部品は10年以上の使用に耐える必要があり、高い信頼性が必要になる。車両用部品を構成する材質の一例であるポリプロピレン(PP)は、一般に高い接着性を得るのが難しい。
ポリプロピレンとの接着性を向上するため、接着層14を構成する接着剤、粘着剤等は、塩素化ポリオレフィン及び酸変性ポリオレフィンの少なくとも一方を含有することが好ましい。
接着層保護層15は、接着層14の表面を保護するために設けられる。特に、接着層14が粘着性を呈する場合に、接着層保護層15を設けることが好ましい。
接着層保護層15は、FSS3を被着体に付着させる際に剥がしてしまうため安価な材料がよく、PETフィルム、ポリエチレンフィルム等が用いられる。
図6は、第二実施形態のFSS3の層構成の一例を示す断面図である。第二実施形態のFSS3では、基材11と、基材11の一方の面に設けられた導体パターン12と、基材11の導体パターン12の設けられた側の面に設けられ導体保護層13と、基材11の導体パターン12の設けられた側とは反対側の面に設けられた接着層14と、を有する。
第二実施形態のFSS3では、接着層14を構成する成分として、ホットメルト接着剤を用いてもよい。ホットメルト接着剤は、加熱し融解した状態にして流動性を付与(ホットメルト)した上で貼合し、冷却により固体になる接着剤である。
ホットメルト接着剤は、25℃において固体の状態であり粘着性は有していない。一方、ホットメルト接着剤は、加熱により接着性を示す。そのため第一実施形態のFSSと異なり、第二実施形態のFSSでは接着層保護層15は不要になる。
ポリプロピレンとの接着性を向上するため、ホットメルト接着剤は、塩素化ポリオレフィン及び酸変性ポリオレフィンの少なくとも一方を含有することが好ましい。
一方、接着層14が粘着性を有している場合でも、FSS3をロール状にしたときに導体保護層13が接着層保護層を兼ねることで接着層保護層が不要になり、FSS3が図6に示す層構成となる。FSS3をロール状にした場合には、導体保護層13から接着層14を剥がす必要がある。この場合には、導体保護層13の基材11と対向する側の面とは反対側の面は離型性に優れることが好ましい。導体保護層13の基材11と対向する側の面とは反対側の面の離型性を向上させるため、離型処理を施すことが好ましい。
離型処理に使用される離型剤は公知のものを適宜使用することができる。具体的には、ポリオレフィン系離型剤、フッ素系離型剤、シリコーン系離型剤等が挙げられる。
図7は、第三実施形態のFSS3の層構成の一例を示す断面図である。第三実施形態のFSS3では、基材11と、基材11の一方の面に設けられた導体パターン12と、基材11の導体パターン12の設けられた側の面に設けられ接着層(導体保護接着層16)と、導体保護接着層16の基材11と対向する側の面とは反対側の面に設けられた接着層保護層15と、を有する。第三実施形態のFSS3では、導体パターン12が導体保護接着層16に埋設されている。
第三実施形態のFSS3を、導体保護接着層16を介して被着体に付着させた場合、基材11が最外層となる。そのため、第三実施形態のFSS3における基材11は、第一実施形態のFSS3における導体保護層13に求められる機能を兼用することが好ましい。第三実施形態のFSS3における基材11は、水蒸気透過度の低い素材が好ましい。
導体保護接着層16は、第一実施形態のFSS3における接着層14と同様のものを用いることができる。
図8は、第四実施形態のFSS3の層構成の一例を示す断面図である。第四実施形態のFSS3では、基材11と、基材11の一方の面に設けられた導体パターン12と、基材11の導体パターン12の設けられた側の面に設けられ接着層(導体保護接着層16)と、を有する。第四実施形態のFSS3では、導体パターン12が導体保護接着層16に埋設されている。
第四実施形態のFSS3では、導体保護接着層16を構成する成分として、ホットメルト接着剤を用いてもよい。導体保護接着層16を構成する成分としてホットメルト接着剤を用いることにより、接着層保護層は不要になる。
一方、導体保護接着層16が粘着性を有している場合でも、FSS3をロール状にしたときに基材11が接着層保護層を兼ねることで接着層保護層が不要になり、FSS3が図8に示す層構成となる。FSS3をロール状にした場合には、基材11から導体保護接着層16を剥がす必要がある。この場合には、基材11の導体保護接着層16と対向する側の面とは反対側の面は離型性に優れることが好ましい。基材11の導体保護接着層16と対向する側の面とは反対側の面の離型性を向上させるため、離型処理を施すことが好ましい。
第一乃至第四実施形態のFSS3では、基材11の一方の面に導体パターン12が設けられているが、導体パターン12は基材11の両方の面に設けられていてもよい。図9は、第一実施形態のFSS3の変形例を示すものであり、基材11の両方の面に導体パターン12が設けられた態様を示している。
また、第一乃至第四実施形態のFSS3では、基材11の導体パターン12の設けられた側の面に導体保護層13が設けられているが、導体保護層13は必ずしも基材11の導体パターン12の設けられた側の面に設けられていなくともよい。図10は、第一実施形態のFSS3の変形例を示すものであり、基材11の導体パターン12の設けられた側の面に導体保護層が設けられていない態様を示している。基材11の導体パターン12の設けられた側の面に導体保護層が設けられない場合、導体パターン12の毀損を防ぐため、強度の高い材料で導体パターン12を構成することが好ましい。
図11は、第五実施形態のFSS3の層構成の一例を示す断面図である。第五実施形態のFSS3では、導体保護接着層16の一方の面に導体パターン12が接して設けられている。
第五実施形態のFSS3では、導体保護接着層16が基材に求められる機能を兼用するため、25℃で固体であり、且つ、加熱により接着性を示すものであることが好ましい。導体保護接着層16が、第二の基材に該当する。
導体保護接着層16を構成する成分として、ホットメルト接着剤を用いることが好ましい。
図12は、第五実施形態のFSS3がバンパー1に付着した状態を示す断面図である。第五実施形態のFSS3を用いる場合、導体保護接着層16における導体パターン12の設けられている側の面をバンパー1に接触させ、FSS3を加熱することで、バンパー1にFSS3を付着することができる。この場合、導体パターン12は、導体保護接着層16内に埋設され、導体保護接着層16が導体パターン12の保護層として機能する。
図13は、第五実施形態のFSS3の変形例であり、導体パターン12が導体保護接着層16内に埋設された態様を示す。なお、導体パターン12が導体保護接着層16内に埋設される場合、図13に示すように、導体パターン12の両方の面が導体保護接着層16の表面に露出していても、導体パターン12の片方の面が導体保護接着層16の表面に露出していても、導体パターンが導体保護接着層16の表面から露出していなくともよい。
<車両用部品>
本開示の車両用部品は、被着体と、前記被着体の表面の少なくとも一部に付着した本開示の電磁波周波数選択透過材と、を備える。
被着体としては、バンパー、エンブレム、フロントガラス等の車両用部品が挙げられる。
周波数選択透過材を被着体に付着させる方法は特に限定されるものではない。例えば、周波数選択透過材の接着層又は導体保護接着層を被着体に接触させ、接着層又は導体保護接着層を構成する成分に応じて、加圧、加熱、加熱加圧、光照射等することで、周波数選択透過材を被着体に付着させることができる。
図14は、FSS3を被着体であるバンパー1に付着させる際の、FSS3の位置合わせ方法の一例を説明するための図である。
図14では、バンパー1のFSS3の付着する側の表面におけるFSS3を付着する箇所に、4個のガイド突起21が設けられている。また、FSS3の四隅には、ガイド突起21に嵌合する嵌合孔22が設けられている。FSS3をバンパー1に接触させる際に、FSS3に設けられた嵌合孔22とバンパー1のガイド突起21とを嵌合することで、FSS3の位置合わせが容易になる。
ガイド突起21は、バンパー1を例えば射出成形により成形する際に一括して成形することができる。
1 バンパー
2 レーダーシステム
3 FSS
11 基材
12 導体パターン
13 導体保護層
14 接着層
15 接着層保護層
16 導体保護接着層
21 ガイド突起
22 嵌合孔

Claims (12)

  1. 導体パターンと、前記導体パターンを被着体に保持するための接着領域及び粘着領域の少なくとも一方と、を有する電磁波周波数選択透過材。
  2. 前記被着体における少なくとも前記導体パターンの保持される表面が、ポリプロピレンを含む材料で形成されている請求項1に記載の電磁波周波数選択透過材。
  3. 前記接着領域及び前記粘着領域の少なくとも一方が、塩素化ポリオレフィン及び酸変性ポリオレフィンの少なくとも一方を含有する請求項1又は請求項2に記載の電磁波周波数選択透過材。
  4. 前記接着領域が、加熱により接着性を示すものである請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の電磁波周波数選択透過材。
  5. 第一の基材と、
    前記第一の基材の少なくとも一方の面に設けられた前記導体パターンと、
    前記第一の基材のいずれか一方の面に設けられた、前記第一の基材を前記被着体に接着又は粘着させる接着層と、
    を有する請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の電磁波周波数選択透過材。
  6. 前記導体パターンが、前記第一の基材の両方の面に設けられた請求項5に記載の電磁波周波数選択透過材。
  7. 前記導体パターンが、前記接着層に埋設された請求項5又は請求項6に記載の電磁波周波数選択透過材。
  8. 前記接着層の表面が、接着層保護層で保護されている請求項5〜請求項7のいずれか1項に記載の電磁波周波数選択透過材。
  9. 第二の基材と、前記第二の基材に接して設けられた前記導体パターンと、を有し、前記第二の基材が、25℃で固体であり、且つ、加熱により接着性を示す請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の電磁波周波数選択透過材。
  10. 前記導体パターンが、前記第二の基材に埋設された請求項9に記載の電磁波周波数選択透過材。
  11. 前記導体パターンの表面が、導体保護層で保護されている請求項5〜請求項10のいずれか1項に記載の電磁波周波数選択透過材。
  12. 被着体と、前記被着体の表面の少なくとも一部に付着した請求項1〜請求項11のいずれか1項に記載の電磁波周波数選択透過材と、を備える車両用部品。
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