JP2021082769A - チップ分離装置 - Google Patents

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英治 森
Eiji Mori
英治 森
岡田 正剛
Masatake Okada
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Yuki Matsui
祐樹 松井
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Abstract

【課題】 光透過性を有する基板全面に亘ってデバイスチップが多数配置されていても、当該デバイスチップにダメージが生じさせずに、所定範囲内でエネルギー分布を均一化させたレーザビームを照射して、デバイスチップと基板を分離させるチップ分離装置を提供すること。【解決手段】 光透過性を有する基板の表面に積層形成された窒化物半導体を含むデバイスチップと当該基板を分離させるチップ分離装置において、基板保持部と、レーザ照射部と、ビームサイズ変更部と、相対移動部と、加工パターン情報登録部と、加工制御部とを備え、加工パターン情報として、1ショットのビーム照射で加工できるレーザビームの照射範囲が、デバイスチップのダイシングラインで囲まれた範囲と一致するように設定されている。【選択図】 図1

Description

本発明は、光透過性を有する基板の表面に積層形成された窒化物半導体を含むデバイスチップと当該基板を分離させるチップ分離装置に関する。
半導体デバイスは、1枚の半導体ウエハー上に多数の半導体デバイス回路(つまり、デバイスチップの繰り返し外観パターン)が形成された後、個々のチップ部品(つまり、デバイスチップ)に個片化され、当該デバイスチップがパッケージングされて、電子部品として単体で出荷されたり電気製品に組み込まれたりする。
光デバイスの一種である薄膜発光ダイオードチップの製造過程では、サファイヤ基板上に半導体層列を形成し、バッファー層に対して吸収性を有する波長のレーザビームを照射して当該バッファー層を破壊し、ガス状の窒素を生じさせてデバイスチップとサファイヤ基板を分離するレーザリフトオフ技術が知られている(例えば、特許文献1)。
一方、エネルギー分布がガウシアンなレーザビームを、非球面レンズやホモジナイザーと呼ばれる光学機器を用いてエネルギー分布を均一化、補正等する技術が提案されている(例えば、特許文献2,3など)。
特表2007−535152号公報 特開2014−183152号公報 特開2007−310368号公報
デバイスチップが多数配置されたウエハー等の基板全面に亘って均一かつ必要十分なエネルギーでレーザビームを一括照射することは困難であるため、所定範囲内でエネルギー分布を均一化させたレーザビームを互いに隣接し合うように逐次照射させる必要がある。しかし隣り合うレーザビームのオーバーラップ部の積算エネルギーや到達温度が部分的に高くなる場合がある、デバイスチップ内にオーバーラップ部があると、当該デバイスチップにダメージが生じるおそれがある。また、この様なダメージを防止するために、保護効果のある成膜を追加したり厚みを変更したりする必要があり、デバイスチップ本来の機能を損ねたり製造工程の簡略化が図れないなど、種々の課題が生じていた。
そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、
光透過性を有する基板全面に亘ってデバイスチップが多数配置されていても、当該デバイスチップにダメージが生じさせずに、所定範囲内でエネルギー分布を均一化させたレーザビームを照射して、デバイスチップと基板を分離させるチップ分離装置を提供することを目的としている。
以上の課題を解決するために、本発明に係る一態様は、
光透過性を有する基板の表面に積層形成された窒化物半導体を含むデバイスチップと当該基板を分離させるチップ分離装置において、
基板を所定の姿勢で保持する基板保持部と、
デバイスチップの窒化物半導体に向けて、基板側からレーザビームを照射するレーザ照射部と、
基板に対して1ショットのビーム照射で加工できるレーザビームの照射範囲を変更するビームサイズ変更部と、
基板に対するレーザビームの照射位置を変更する相対移動部と、
基板に配列されたデバイスチップの位置情報および当該デバイスチップに対する加工条件を含む、加工パターン情報を登録する加工パターン情報登録部と、
加工パターン情報に基づいて、基板に設定されたレーザビームの照射場所を変更しながら当該レーザビームを逐次照射する加工制御部とを備え、
加工パターン情報として、1ショットのビーム照射で加工できるレーザビームの照射範囲が、デバイスチップのダイシングラインで囲まれた範囲と一致するように設定されている。
上記のチップ分離装置によれば、隣り合うレーザビームのオーバーラップ部を、デバイスチップのダイシングラインに合わせることができる。
基板全面に亘ってデバイスチップが多数配置されていても、当該デバイスチップにダメージを生じさせずに、所定範囲内でエネルギー分布を均一化させたレーザビームを照射して、基板から分離させることができる。
本発明を具現化する形態の一例の全体構成を示す概略図である。 本発明を具現化する形態で扱うワークの一例を示す断面図である。 本発明を具現化する形態で扱うワークの一例を示す平面図である。 本発明を具現化する形態の一例におけるフロー図である。
以下に、本発明を実施するための形態について、図を用いながら説明する。
なお、以下の説明では、直交座標系の3軸をX、Y、Zとし、水平方向をX方向、Y方向と表現し、XY平面に垂直な方向(つまり、重力方向)をZ方向と表現する。また、Z方向は、重力に逆らう方向を上、重力がはたらく方向を下と表現する。また、Z方向を中心軸として回転する方向をθ方向と呼ぶ。また、X方向を横、Y方向を縦、XY方向を縦横と表現することがある。
図1は、本発明を具現化する形態の一例の全体構成を示す概略図である。図1には、本発明に係るチップ分離装置1の概略図が示されている。
図2は、本発明を具現化する形態で扱うワークの一例を示す断面図である。図2には、チップ分離装置1で取り扱うワークWの一例の断面図が示されている。ここでは、ワークWとして、石英やサファイヤ等の光透過性を有する基板S1の表面(図では下面側)に、窒化ガリウム(GaN)や窒化アルミニウム(AlN)等の窒化物半導体Nを含むデバイスチップCが積層形成されたものを例示する。
なお、デバイスチップCは、ウエハーと呼ばれる基板S1の全面に亘って配置・形成され、個片化できるようにダイシングラインDLが形成された後、対向基板S2が貼り合わされている。このとき、基板S1は、XY方向には繋がっており、デバイスチップCを挟むように貼り合わされた対向基板S2等と一体的にワークWを構成し、ワークWの一部としてハンドリングされる。
チップ分離装置1は、光透過性を有する基板S1の表面に積層形成された窒化物半導体Nを含むデバイスチップCと当該基板S1を分離させるものである。
具体的には、チップ分離装置1は、基板保持部H、チップ分離装置1は、レーザ照射部L、相対移動部4、加工パターン情報登録部5、加工制御部8等を備えている。
基板保持部Hは、基板S1を所定の姿勢で保持するものである。
具体的には、基板保持部Hは、基板S1を含むワークWを水平状態に保ちつつ支えるものである。より具体的には、基板保持部Hは、クランプ機構や負圧吸引手段、静電密着手段等を備え、ワークWを構成する対向基板S2の下面や外縁部等を保持できる構成をしている。
レーザ照射部Lは、デバイスチップCの窒化物半導体Nに向けて、基板S1側からレーザビームBを照射するものである。
具体的には、レーザ照射部Lは、詳細を後述する加工制御部8からの制御指令に基づいて、レーザビームBを、デバイスチップCの分離加工に足りるエネルギー密度で、所定のビーム焦点位置(Z方向)および所定の縦横寸法(XY方向)のビームスポットRに適宜設定して基板S1に照射するものである。なお、基板S1は光透過性を有するため、基板S1に照射されたレーザビームBは、基板S1を通過して加工対象チップCの窒化物半導体Nに照射される。
より具体的には、レーザ照射部Lは、レーザ発振器2、ミラー21、ビームエキスパンダ22、ビームサイズ変更部3、対物レンズ35等を備えている。そして、レーザ照射部Lの各部は、チップ分離装置1のフレーム(不図示)に直接または連結金具等を介して取り付けられている。
なお、レーザビームBは、レーザ発振器2から出射されたレーザビームB1、ビームエキスパンダ22を通過したレーザビームB2、アパーチャの開口部Aおよび対物レンズ35を通過し基板S1に照射されるレーザビームB3に区別することができるが、これらを総じてレーザビームBと呼ぶ。
レーザ発振器2は、レーザビームBをパルス状に出射するものである。具体的には、レーザ発振器2は、加工制御部8から出力されるトリガ信号を受けて、パルス状のレーザビームB1を出射する構成をしている。より具体的には、レーザビームBは、光軸と直交する断面方向に着目すると、円形ないし楕円形状のスポット形状をしており、概ねガウス分布のエネルギー分布(ガウシアンなビームプロファイルとも言う)を有している。例えば、レーザ発振器2として、KrFエキシマレーザ(波長248nm)が例示できる。
ミラー21は、レーザビームB1の方向を変更するものである。図1に示す構成では、X方向に出射されたレーザビームB1を下向きに方向を変えて出射している。
ビームエキスパンダ22は、レーザ発振器2から出射されたレーザビームB1を、所望のスポット径のレーザビームB2に変換(拡大とも言う)するものである。
ビームサイズ変更部3は、基板S1に対して1ショットのビーム照射で加工できるビーム照射範囲Rを変更するものである。
具体的には、ビームサイズ変更部3は、レーザビームB2の一部のみ通過させ、それ以外を遮光することで、基板S1に照射されるレーザビームB3のビーム照射範囲Rを所望の縦横寸法に変更するものである。
より具体的には、ビームサイズ変更部3は、開口部AのXY方向の縦横寸法を変更できる遮光板と、アクチュエータ(不図示)を備えている。
遮光板は、長方形の金属板を4枚組み合わせて矩形状の開口部Aおよび遮光部を形成するものである。
アクチュエータは、開口部Aを隔てて対向配置された遮光板をX方向またはY方向に移動させて、開口部Aを所望の縦横寸法に変更するものである。
具体的には、アクチュエータは、加工制御部8からの指令に基づいて遮光板を所定の位置に移動/静止させ、レーザビームB3にて1ショットで加工できるビーム照射範囲Rを変更する構成をしている。
対物レンズ35は、ビームサイズ変更部3の遮光板で形成された開口部Aを通過する光の像をデバイスチップCの窒化物半導体Nの表面に投影するものである。対物レンズ35は、例えば、縮小投影倍率が10倍、20倍、50倍等のレンズで構成されており、レボルバー機構36に取り付けられている。
レボルバー機構36は、複数ある対物レンズ(つまり、倍率)を切り替え、レーザビームB3の投影倍率およびエネルギー密度を変更するものである。具体的には、レボルバー機構36は、加工制御部8からの指令に基づいて使用する対物レンズ35を選択的に切り替え、レーザビームB3の投影倍率およびエネルギー密度を変更する構成をしている。
なお、レーザ照射部Lは、必要に応じて、レーザビームBの光路中にミラー21やビームエキスパンダ22、アッテネータなど(不図示)を備えた構成としても良い。
相対移動部4は、基板S1に対するレーザビームB3の照射位置を変更するものである。具体的には、基板S1の厚み方向(Z方向)に直交する方向(XY方向)に、ワークW(つまり、基板S1)とレーザビームB3との相対位置を移動させるものであり、レーザビームBの照射に際して、分離対象となるデバイスチップCとビーム照射範囲Rとの相対位置や角度を整合(つまり、アライメント)させるものである。より具体的には、相対移動部4は、X軸アクチュエータ4x、Y軸アクチュエータ4y、θ軸アクチュエータ4θ等を備えている。
X軸アクチュエータ4xは、基板保持部HをX方向に所定の速度で移動させ、所定の位置で静止させるものである。Y軸アクチュエータ4yは、基板保持部HをY方向に所定の速度で移動させ、所定の位置所で静止させるものである。θ軸アクチュエータ4θは、Z方向を回転軸とするθ方向に、基板保持部Hを所定の角速度で回転させ、所定の角度で静止させるものである。X軸アクチュエータ4x、Y軸アクチュエータ4y、θ軸アクチュエータ4θは、加工制御部8から出力される制御信号に基づいて駆動制御される。
なお、基板S1のアライメントは、ワークWの外縁部を外側から内側に向かって狭持するメカニカルクランプ方式や、ワークWに付与された基準マークをカメラで撮像したり、ワークWに設けられたノッチやオリエンテーションフラットをカメラで撮像/センサで検出等したりして、位置や角度を把握し、コンピュータ等で位置決め移動の際の送りピッチや角度を補正制御するソフトアライメント方式等が例示できる。
加工パターン情報登録部5は、ワークW(つまり、基板S1)に配列されたデバイスチップCの位置情報および当該デバイスチップCに対する加工条件を含む、加工パターン情報Jを登録するものである。
具体的には、加工パターン情報登録部5には、ワークWの品種毎に異なるデバイスチップCの加工パターン情報Jが、品種と紐付けて登録されている。
加工パターン情報Jは、例えば、下述の様なデバイスチップCの逐次加工に関する情報を含んで構成されている。
1)ワークWに配列されたデバイスチップCの位置情報
詳しくは、ワークWの中心位置OPおよびノッチWkの方向を基準にして、どの位置(座標)にどの様な縦横サイズの(または縦横ピッチで)デバイスチップCが配置されているか、どの位置(座標)にどの様な溝幅および縦横ピッチでダイシングラインDLが形成されているか、という位置情報(配置情報、マップ情報とも言う)が例示できる。
図3は、本発明を具現化する形態で扱うワークの一例を示す平面図である。
図3(a)には、ある品種のワークWaのチップレイアウトが図示されている。
図3(b)には、別の品種のワークWbのチップレイアウトが図示されている。
ワークWa、ワークWb共に、基板S1上に窒化物半導体Nを含むデバイスチップCが積層形成されており、デバイスチップCのサイズに合わせて、それぞれ所定の縦横ピッチでダイシングラインDLが形成されている。なお、ダイシングされる前のデバイスチップCは、ワークWの中心位置OPに対してノッチWkが所定の方向(紙面では真下)を向くように位置決めされて、回路パターン等が形成されている。そのため、ダイシングラインDLも、ワークWの中心位置OPおよびノッチWkの方向を基準にして、所定間隔で縦横直交するように形成されている。
2)デバイスチップCに対する加工条件
詳しくは、レーザビームBのパワー、1ショットの照射時間、繰り返し照射する回数、照射範囲R(詳しくは、アパーチャの開口部Aの縦横寸法と使用する対物レンズ35の投影倍率。加工サイズとも良う)、焦点位置、照射位置や照射順序等の加工条件が例示できる。
さらに、加工パターン情報Jには、1ショットのビーム照射で加工できるレーザビームBの照射範囲Rが、デバイスチップCのダイシングラインDLで囲まれた範囲と一致するように設定されている。
具体的には、図2に示す様に、1つのデバイスチップC対して、1つの矩形のレーザビームBの照射範囲Rが設定されており、レーザビームBがダイシングラインDLの溝幅と一致するように照射範囲Rや照射位置等が加工パターン情報Jに登録されている。また、図2には、デバイスチップCに照射されるレーザビームB(B3)の照射範囲Rと、その隣のデバイスチップC’に既に照射されたレーザビームB’(B3’)の照射範囲R’が例示されている。
なお、加工パターン情報Jは、オペレータが手入力して登録しても良いし、予め別の所で作成しておいたデータを転送して登録しても良い。また、ワークWに応じてどの加工パターン情報Jを使用するかを設定する品種切替は、オペレータの操作により切り替えても良いし(つまり、手動切替)、検査装置等の上流工程の装置や基板搬送装置、ホストコンピュータ等から通信回線等を介して取得した品種情報に基づいて切り替えても良い(つまり、自動切替)。
加工制御部8は、加工パターン情報Jに基づいて、ワークW(つまり、基板S1)に設定されたレーザビームBの照射場所Rを変更しながら当該レーザビームBを逐次照射し、デバイスチップCと基板S1を分離させるものである。
具体的には、加工制御部8は、設定された加工パターン情報Jに基づいて各部を制御し、ビームサイズ変更部3のアパーチャの開口部Aのサイズを適宜変更しつつ、レーザビームB3のビーム照射範囲Rが、基板S1の下面に積層形成されたデバイスチップCのダイシングラインDLで囲まれた範囲と一致するように、相対移動部4を制御して位置決め移動させ、基板S1側からデバイスチップCに対して逐次レーザビームBを照射する。このとき、レーザビームBが照射されたデバイスチップCに含まれる窒化物半導体から窒素ガスが発生する。そして、窒素ガスの発生によってデバイスチップCに振動や衝撃(つまり、応力)が生じるので、デバイスチップCと基板S1を分離させることができる。
より具体的には、加工制御部8は、以下の機能を備えている。
1)レーザ発振器2に対してレーザビームBをパルス状に照射するためのトリガ信号を送信する。
2)レーザ照射部Lのレボルバー機構36に制御信号を出力し、対物レンズ35の倍率を切り替える。
3)ビームサイズ変更部3のアクチュエータを制御し、開口部Aの縦横寸法(すなわち、レーザビームB3にて1ショットで加工できるビーム照射範囲R)を変更する。
4)X軸アクチュエータ4x、Y軸アクチュエータ4y、θ軸アクチュエータ4θ等の現在位置情報を把握し、X軸アクチュエータ4x、Y軸アクチュエータ4y、θ軸アクチュエータ4θ等の移動速度や位置、角度等を制御し、ワークWのアライメントや位置・角度の補正をする。
5)加工パターン情報登録部5に登録された加工パターン情報Jに含まれる座標データ等に基づいて、レーザビームB3の照射範囲Rを設定したり、相対移動部Mを制御してワークW(つまり、基板S1)に対するレーザビームB3の照射位置をXY方向に変更させたり、レーザビームB3のビーム焦点位置をZ方向に変更させる。
つまり、加工制御部8は、レーザ発振器2、ビームサイズ変更部3、相対移動部4、レボルバー機構36等に対して制御信号やデータ等を出力し、各部を制御するものである。より具体的には、加工制御部8は、コンピュータ、プログラマブルロジックコントローラ、制御用コントローラなど(ハードウェア)と、その実行プログラム(ソフトウェア)で構成されており、信号入出力手段やデータ通信手段などを介して各部を制御することができる。
[加工フロー]
図4は、本発明を具現化する形態の一例におけるフロー図である。図4には、本発明に係るチップ分離装置1を用いてワークW(つまり、基板S1)にレーザ加工を行うフローが示されている。
まず、取り扱うワークWの品種を設定し(ステップs10)、基板S1の表面に積層形成されているデバイスチップCの加工パターン情報Jを取得する(ステップs11)。
具体的には、ワークWの品種毎に加工パターン情報Jを予め登録しておき、ハンドリングするワークWの品種を手入力で指定や選択等したり、ホストコンピュータ(不図示)や上流工程の装置からデータ受信等したりして、加工パターン情報Jを取得する。し、ワークWをどの加工パターン情報Jに基づいて処理するか決定する。
次に、デバイスチップCの縦横寸法サイズに応じて、1ショットのビーム照射で加工できるビーム照射範囲Rを設定する(ステップs12)。
そして、ワークWをワーク保持部Hに載置・保持し(ステップs13)、ワークWのアライメントを行う(ステップs14)。
そして、加工パターン情報Jに基づいて、当該ビーム照射範囲RでデバイスチップCを加工できる位置にワークWを相対移動/静止させ(ステップs15)、デバイスチップCにレーザビームB3を照射して、デバイスチップCと基板S1を分離させる(ステップs17)。
そして、次のデバイスチップCを加工するかどうか判定し(ステップs20)、加工する場合は、上述のステップs15〜s17を繰り返し、必要に応じてビーム照射範囲Rを変更する(ステップs16)一方、次のデバイスチップCを加工しない場合は、ワークWを払い出す(ステップs21)。
そして、次のワークWを加工するかどうか判断し(ステップs22)、次のワークWを加工する場合は、上述のステップs10〜s22を繰り返し、加工しない場合は、一連のフローを終了する。
この様な構成をしているので、本発明に係るチップ分離装置1によれば、デバイスチップCに含まれる窒化物半導体NにレーザビームBを照射することより窒素ガスが発生し、デバイスチップCに振動や衝撃(つまり、応力)を生じさせるので、光透過性を有する基板S1とデバイスチップCを分離させることができる。このとき、レーザビームBの照射を、ダイシングラインDLで囲まれた範囲毎に行われ、デバイスチップC上でレーザビームBがオーバーラップすることを避けることができる。そのため、基板S1全面に亘ってデバイスチップCが多数配置されていても、当該デバイスチップCにダメージを生じさせずに、所定範囲内でエネルギー分布を均一化させたレーザビームBを照射して、基板S1から分離させることができる。
[レーザビームの照射範囲について]
なお、上述の構成において、加工パターン情報Jとして、隣り合って配置されたデバイスチップCに照射するレーザビームBそれぞれがオーバーラップすることで生じる積算パワーのピーク位置が、デバイスチップCのダイシングラインDLの溝幅以内に収まるように設定されていることが好ましい。
さらに、上述の構成において、
加工パターン情報Jとして、隣り合って配置されたデバイスチップCに照射するレーザビームBそれぞれがオーバーラップすることで生じる熱ダメージ範囲が、デバイスチップCのダイシングラインDLの溝幅以内に収まるように設定されていることが好ましい。
なお上述では、図2に示す様に、1つのデバイスチップC対して、1つの矩形のレーザビームBの照射範囲Rが設定されており、レーザビームBがダイシングラインDLの溝幅と一致するように照射範囲Rや照射位置等が加工パターン情報Jに登録されている構成を例示した。しかし、レーザビームBの照射範囲Rは、この様な構成に限らず、複数のデバイスチップC(例えば、縦m列×横n列。m,nは自然数)に対して一纏めにレーザビームBを照射する構成であっても良い。この場合、一纏めにグルーピングされた複数のデバイスチップCを囲むダイシングラインDLと、レーザビームB3のビーム照射範囲Rが一致する様な加工パターン情報Jを登録しておく。
[レーザの波長について]
なお上述では、レーザ発振器2として、KrFエキシマレーザ(波長248nm)を例示した。
レーザ発振器2として波長248nmの深紫外レーザを用いれば、窒化物半導体Nを含むデバイスチップCに照射して窒素ガスを発生させることができるため、好ましい。
しかし、レーザ発振器2は、KrFエキシマレーザ以外に、YAGレーザやYVO4レーザの第四高調波を出射する深紫外レーザ(波長266nm)を用いたものでも良い。
また、レーザ発振器2として、他方式のものや他の波長を出力するレーザを用いても良いし、深紫外の波長に限らず、第三高調波(波長355nm)や、第二高調波(532nm)、基本波(波長1064nm)を出射するものでも良い。つまり、デバイスチップCに含まれる窒化物半導体のエネルギー吸収特性等に応じて、照射するレーザビームBの波長を選択すれば良い。
[ワークついて]
なお上述では、ワークWとして、窒化物半導体Nを含むデバイスチップCが光透過性を有する基板S1と対向基板S2に挟まれており、基板S1が上方で対向基板S2が下方にある状態で、これらが一体となってハンドリングされる形態を例示した。
しかし、ワークWはこの様な形態に限らず、下記の様な形態であっても良い。
1)窒化物半導体Nを含むデバイスチップが基板S1と対向基板S2に挟まれて積層形成されており、基板S1が下方で対向基板S2が上方にある状態で、これらが一体となってハンドリングされる形態。
2)対向基板S2が無く、基板S1の上面に窒化物半導体Nの層が形成され、その上面にデバイスチップCが積層形成されている形態。
3)対向基板S2が無く、基板S1の下面に窒化物半導体Nの層が形成され、その下面にデバイスチップCが積層形成されている形態。
なお、上述1)2)の場合は、ワークW(つまり、基板S1)の外縁部をクランプして保持し、基板S1の下方から上方に向けてレーザビームBを照射する構成とすれば良い。
一方、上述3)の場合は、ワークW(つまり、基板S1)の外縁部をクランプして保持し、基板S1の上方から下方に向けてレーザビームBを照射する構成とすれば良い。この場合、基板S1から分離したデバイスチップCが下方に落下するため、ワークWの下方にはチップ回収用トレイなどを予め配置しておく。
[加工対象チップについて]
なお上述では、窒化物半導体Nを含むデバイスチップCとして、窒化ガリウム(GaN)を例示した。窒化ガリウムは、窒化物半導体Nの一類型である。窒化物半導体Nは、ワイドギャップ半導体として知られ、光デバイスや電子デバイス、パワーデバイス等に用いられる。窒化物半導体Nとしては、窒化インジウムガリウム(InGaN)、窒化インジウム(InN)、窒化アルミニウム(AlN)等であっても良い。
これら窒化物半導体NからなるデバイスチップCは、ハンドリングしやすいように、ウエハーと呼ばれる基板S1の全面に亘って配置・形成されており、ダイシングにて個片化される。このとき、基板S1は繋がった状態で、デバイスチップC側が個片化できるようにダイシングラインDLが形成されている。
[ビームサイズ変更部について]
なお上述では、ビームサイズ変更部3の遮光板として4枚の金属板を組み合わせ、矩形状の開口部Aおよび遮光部を形成し、遮光板をX方向またはY方向に移動させて、開口部Aを所望の縦横寸法に変更する構成を例示した。
しかし、ビームサイズ変更部3の遮光板は、この様な構成に限定されず、略L字形状の金属板を互い違いに2枚組み合わせ、これらをX方向またはY方向に移動させて、開口部Aを所望の縦横寸法に変更する構成であっても良い。
なお上述では、レーザ照射部Lに複数の対物レンズ35がレボルバー機構36に取り付けられており、加工制御部8から出力された制御信号に基づいて、縮小投影倍率を選択的に切り替えることができる構成を示した。
しかし、このレボルバー機構36は、加工制御部8から出力された制御信号により切り替えられる構成に限らず、手動により切り替える構成であっても良い。さらに、レーザ照射部Lにおけるレボルバー機構36は必須の構成ではなく、段取り替えにより使用する対物レンズ35を交換する構成や、1種類の対物レンズ35を固定して使用する構成であっても良い。或いは、レーザ照射部Lは、複数の対物レンズ35とレボルバー機構36を備えた構成に代えて、ズームレンズにより投影倍率を変更する構成であっても良い。
[相対移動部について]
なお上述では、相対移動部4として、レーザ照射部Lの各部がチップ分離装置1のフレーム(不図示)に直接または連結金具等を介して取り付けられ(つまり、固定され)、基板保持部HがXYθ方向に移動する構成を例示した。
しかし、相対移動部4は、この様な構成に限らず、XYθ方向の一部または全部において、基板保持部Hを固定しておき、レーザ照射部Lを移動させる構成であっても良い。
1 チップ分離装置
2 レーザ発振器
3 ビームサイズ変更部
4 相対移動部
5 加工パターン情報登録部
8 加工制御部
21 ミラー
22,23 レンズ(ビームエキスパンダ)
35 対物レンズ
36 レボルバー機構
W 基板
C デバイスチップ
N 窒化半導体
H 基板保持部
L レーザ照射部
B(B1,B2,B3) レーザビーム
R レーザビームの照射範囲
A 開口部
J 加工対象チップの加工パターン情報

Claims (3)

  1. 光透過性を有する基板の表面に積層形成された窒化物半導体を含むデバイスチップと当該基板を分離させるチップ分離装置において、
    前記基板を所定の姿勢で保持する基板保持部と、
    前記デバイスチップの前記窒化物半導体に向けて、前記基板側からレーザビームを照射するレーザ照射部と、
    前記基板に対して1ショットのビーム照射で加工できる前記レーザビームの照射範囲を変更するビームサイズ変更部と、
    前記基板に対する前記レーザビームの照射位置を変更する相対移動部と、
    前記基板に配列された前記デバイスチップの位置情報および当該デバイスチップに対する加工条件を含む、加工パターン情報を登録する加工パターン情報登録部と、
    前記加工パターン情報に基づいて、前記基板に設定された前記レーザビームの照射場所を変更しながら当該レーザビームを逐次照射する加工制御部とを備え、
    前記加工パターン情報として、前記1ショットのビーム照射で加工できる前記レーザビームの照射範囲が、前記デバイスチップのダイシングラインで囲まれた範囲と一致するように設定されている
    ことを特徴とする、チップ分離装置。
  2. 前記加工パターン情報として、隣り合って配置された前記デバイスチップに照射する前記レーザビームそれぞれがオーバーラップすることで生じる積算パワーのピーク位置が、当該デバイスチップのダイシングラインの溝幅以内に収まるように設定されている
    ことを特徴とする、請求項1に記載のチップ分離装置。
  3. 前記加工パターン情報として、隣り合って配置された前記デバイスチップに照射する前記レーザビームそれぞれがオーバーラップすることで生じる熱ダメージ範囲が、当該デバイスチップのダイシングラインの溝幅以内に収まるように設定されている
    ことを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載のチップ分離装置。
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