JP2021080497A - 無方向性電磁鋼板及びその製造方法 - Google Patents

無方向性電磁鋼板及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】全周平均(全方向平均)で優れた磁気特性を得ることができる無方向性電磁鋼板を提供する。【解決手段】α−γ変態が生じ得る化学組成を有する無方向性電磁鋼板であって、質量%で、C:0.010%以下、Si:1.5%〜4.0%、sol.Al:0.0001%〜1.0%、S:0.010%以下、N:0.010%以下、Mn、Ni、Co、Pt、Pb、Cu、Auからなる群から選ばれる1種以上:総計で2.5%〜5.0%、を含有し、残部がFe及び不純物からなる化学組成を有し、平均結晶粒径が500μm以下であり、圧延方向から45°傾いた方向のB50をB50D1、135°傾いた方向のB50をB50D2としたときに、1.85T<(B50D1+B50D2)/2<1.94を満たす。【選択図】なし

Description

本発明は、無方向性電磁鋼板及びその製造方法に関する。
無方向性電磁鋼板は、例えばモータの鉄心に使用され、無方向性電磁鋼板には、その板面に平行なすべての方向の平均(以下、「板面内の全周平均(全方向平均)」ということがある)において優れた磁気特性、例えば低鉄損及び高磁束密度が要求される。これまで種々の技術が提案されているが、板面内の全方向において十分な磁気特性を得ることは困難である。例えば、板面内のある特定の方向で十分な磁気特性が得られるとしても、他の方向では十分な磁気特性が得られないことがある。
特許第4029430号公報 特許第6319465号公報
本発明は前述の問題点を鑑み、全周平均(全方向平均)で優れた磁気特性を得ることができる無方向性電磁鋼板及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った。この結果、化学組成を適切なものとし、冷延率を上げずに冷延組織を微細化させるために熱間圧延時にオーステナイトからフェライトへの変態で組織を微細化し、張出再結晶(以下、バルジング)を発生させることによって、通常は発達しにくい{100}結晶粒を発達させやすくすることが重要であることが明らかになった。バルジングにより発生した{100}結晶粒は、その後の2回目の冷間圧延及び焼鈍による歪誘起粒界移動(SIBM)により、更に富化されることも明らかになった。
本発明者らは、このような知見に基づいて更に鋭意検討を重ねた結果、以下に示す発明の諸態様に想到した。
[1]
質量%で、
C:0.0100%以下、
Si:1.50%〜4.00%、
sol.Al:0.0001%〜1.0%、
S:0.0100%以下、
N:0.0100%以下、
Mn、Ni、Co、Pt、Pb、Cu、Auからなる群から選ばれる1種以上:総計で2.50%〜5.00%、
Sn:0.000%〜0.400%、
Sb:0.000%〜0.400%、
P:0.000%〜0.400%、及び
Mg、Ca、Sr、Ba、Ce、La、Nd、Pr、Zn、Cdからなる群から選ばれる1種以上:総計で0.0000%〜0.0100%を含有し、
Mn含有量(質量%)を[Mn]、Ni含有量(質量%)を[Ni]、Co含有量(質量%)を[Co]、Pt含有量(質量%)を[Pt]、Pb含有量(質量%)を[Pb]、Cu含有量(質量%)を[Cu]、Au含有量(質量%)を[Au]、Si含有量(質量%)を[Si]、sol.Al含有量(質量%)を[sol.Al]としたときに、以下の(1)式を満たし、
残部がFe及び不純物からなる化学組成を有し、
平均結晶粒径が500μm以下である鋼組織を有し、
圧延方向から45°傾いた方向におけるB50の値をB50D1、圧延方向から135°傾いた方向におけるB50の値をB50D2としたときに、以下の(1)式を満たすことを特徴とする無方向性電磁鋼板。
([Mn]+[Ni]+[Co]+[Pt]+[Pb]+[Cu]+[Au])−([Si]+[sol.Al])>0% ・・・(1)
1.85T<(B50D1+B50D2)/2<1.94T・・・(2)
[2]
質量%で、
Sn:0.020%〜0.400%、
Sb:0.020%〜0.400%、及び
P:0.020%〜0.400%
からなる群から選ばれる1種以上を含有することを特徴とする[1]に記載の無方向性電磁鋼板。
[3]
質量%で、
Mg、Ca、Sr、Ba、Ce、La、Nd、Pr、Zn、Cdからなる群から選ばれる1種以上:総計で0.0005%〜0.0100%を含有することを特徴とする[1]又は[2]に記載の無方向性電磁鋼板。
[4]
[1]〜[3]のいずれかに記載の無方向性電磁鋼板からなる鉄心を有することを特徴とする回転電機。
[5]
質量%で、
C:0.0100%以下、
Si:1.50%〜4.00%、
sol.Al:0.0001%〜1.0%、
S:0.0100%以下、
N:0.0100%以下、
Mn、Ni、Co、Pt、Pb、Cu、Auからなる群から選ばれる1種以上:総計で2.50%〜5.00%、
Sn:0.000%〜0.400%、
Sb:0.000%〜0.400%、
P:0.000%〜0.400%、及び
Mg、Ca、Sr、Ba、Ce、La、Nd、Pr、Zn、Cdからなる群から選ばれる1種以上:総計で0.0000%〜0.0100%を含有し、
Mn含有量(質量%)を[Mn]、Ni含有量(質量%)を[Ni]、Co含有量(質量%)を[Co]、Pt含有量(質量%)を[Pt]、Pb含有量(質量%)を[Pb]、Cu含有量(質量%)を[Cu]、Au含有量(質量%)を[Au]、Si含有量(質量%)を[Si]、sol.Al含有量(質量%)を[sol.Al]としたときに、以下の(1)式を満たし、
残部がFe及び不純物からなる化学組成を有する鋼材に対して熱間圧延を行う工程と、
前記熱間圧延後の前記鋼材に対して第1の冷間圧延を行う工程と、
前記第1の冷間圧延後に前記鋼材に対して第1の焼鈍を行う工程と、
前記第1の焼鈍後に前記鋼材に対して第2の冷間圧延を行う工程と、
を有し、
前記熱間圧延を行う工程において、仕上げ圧延の最終パスを相変態点Ar1以上の温度で行い、仕上げ圧延の最終パス後の板厚をtf、前記最終パス前の板厚をt1、前記最終パス前の更に一工程前の板厚をt2としたときに、以下の(2)式且つ(3)式を満たし、
前記第1の冷間圧延を圧下率80%〜92%で行い、
前記第2の冷間圧延を圧下率5%〜25%で行うことを特徴とする無方向性電磁鋼板の製造方法。
([Mn]+[Ni]+[Co]+[Pt]+[Pb]+[Cu]+[Au])−([Si]+[sol.Al])>0% ・・・(1)
0.4<tf/t1<0.8・・・(2)
0.4<t1/t2<0.8・・・(3)
[6]
前記第1の焼鈍は、Ac1未満の温度で行うことを特徴とする[5]に記載の無方向性電磁鋼板の製造方法。
[7]
前記第2の冷間圧延後に、Ac1未満の温度で1時間以内の第2の焼鈍を行う工程を更に有することを特徴とする[5]又は[6]に記載の無方向性電磁鋼板の製造方法。
[8]
前記鋼材は、
質量%で、
Sn:0.020%〜0.400%、
Sb:0.020%〜0.400%、及び
P:0.020%〜0.400%
からなる群から選ばれる1種以上を含有することを特徴とする[5]〜[7]のいずれかに記載の無方向性電磁鋼板の製造方法。
[9]
前記鋼材は、
質量%で、
Mg、Ca、Sr、Ba、Ce、La、Nd、Pr、Zn、Cdからなる群から選ばれる1種以上:総計で0.0005%〜0.0100%を含有することを特徴とする[5]〜[8]のいずれかに記載の無方向性電磁鋼板の製造方法。
[10]
前記第1の冷間圧延の圧下率(%)をRm、第2の冷間圧延の圧下率(%)をRsとした場合に、86<Rm+0.2×Rs<92、かつ5<Rs<20を満たすことを特徴とする[5]〜[9]のいずれかに記載の無方向性電磁鋼板の製造方法。
本発明によれば、全周平均の優れた磁気特性を得ることができる。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
まず、本発明の実施形態に係る無方向性電磁鋼板及びその製造方法で用いられる鋼材の化学組成について説明する。以下の説明において、無方向性電磁鋼板又は鋼材に含まれる各元素の含有量の単位である「%」は、特に断りがない限り「質量%」を意味する。本実施形態に係る無方向性電磁鋼板及び鋼材は、フェライト−オーステナイト変態(以下、α−γ変態)が生じ得る化学組成であって、C:0.0100%以下、Si:1.50%〜4.00%、sol.Al:0.0001%〜1.0%、S:0.0100%以下、N:0.0100%以下、Mn、Ni、Co、Pt、Pb、Cu、Auからなる群から選ばれる1種以上:総計で2.50%〜5.00%、Sn:0.000%〜0.400%、Sb:0.000%〜0.400%、P:0.000%〜0.400%、及びMg、Ca、Sr、Ba、Ce、La、Nd、Pr、Zn、及びCdからなる群から選ばれる1種以上:総計で0.0000%〜0.0100%を含有し、残部がFeおよび不純物からなる化学組成を有する。さらに、Mn、Ni、Co、Pt、Pb、Cu、Au、Siおよびsol.Alの含有量が後述する所定の条件を満たす。不純物としては、鉱石やスクラップ等の原材料に含まれるもの、製造工程において含まれるもの、が例示される。
(C:0.0100%以下)
Cは、鉄損を高めたり、磁気時効を引き起こしたりする。従って、C含有量は低ければ低いほどよい。このような現象は、C含有量が0.0100%超で顕著である。このため、C含有量は0.0100%以下とする。C含有量の低減は、板面内の全方向における磁気特性の均一な向上にも寄与する。なお、C含有量の下限は特に限定しないが、精錬時の脱炭処理のコストを踏まえ、0.0005%以上とすることが好ましい。
(Si:1.50%〜4.00%)
Siは、電気抵抗を増大させて、渦電流損を減少させ、鉄損を低減したり、降伏比を増大させて、鉄心への打ち抜き加工性を向上したりする。Si含有量が1.50%未満では、これらの作用効果を十分に得られない。従って、Si含有量は1.50%以上とする。一方、Si含有量が4.00%超では、磁束密度が低下したり、硬度の過度な上昇により打ち抜き加工性が低下したり、冷間圧延が困難になったりする。従って、Si含有量は4.00%以下とする。
(sol.Al:0.0001%〜1.0%)
sol.Alは、電気抵抗を増大させて、渦電流損を減少させ、鉄損を低減する。sol.Alは、飽和磁束密度に対する磁束密度B50の相対的な大きさの向上にも寄与する。ここで、磁束密度B50とは、5000A/mの磁場における磁束密度である。sol.Al含有量が0.0001%未満では、これらの作用効果を十分に得られない。また、Alには製鋼での脱硫促進効果もある。従って、sol.Al含有量は0.0001%以上とする。一方、sol.Al含有量が1.0%超では、磁束密度が低下したり、降伏比を低下させて、打ち抜き加工性を低下させたりする。従って、sol.Al含有量は1.0%以下とする。
(S:0.0100%以下)
Sは、必須元素ではなく、例えば鋼中に不純物として含有される。Sは、微細なMnSの析出により、焼鈍における再結晶及び結晶粒の成長を阻害する。従って、S含有量は低ければ低いほどよい。このような再結晶及び結晶粒成長の阻害による鉄損の増加および磁束密度の低下は、S含有量が0.0100%超で顕著である。このため、S含有量は0.0100%以下とする。なお、S含有量の下限は特に限定しないが、精錬時の脱硫処理のコストを踏まえ、0.0003%以上とすることが好ましい。
(N:0.0100%以下)
NはCと同様に、磁気特性を劣化させるので、N含有量は低ければ低いほどよい。したがって、N含有量は0.0100%以下とする。なお、N含有量の下限は特に限定しないが、精錬時の脱窒処理のコストを踏まえ、0.00100%以上とすることが好ましい。
(Mn、Ni、Co、Pt、Pb、Cu、Auからなる群から選ばれる1種以上:総計で2.50%〜5.00%)
これらの元素は、α−γ変態を生じさせるために必要な元素であることから、これらの元素の少なくとも1種を総計で2.50%以上含有させる必要がある。一方で、総計で5.00%を超えると、コスト高となり、磁束密度が低下する場合もある。したがって、これらの元素の少なくとも1種を総計で5.00%以下とする。
また、α−γ変態が生じ得る条件として、さらに以下の条件を満たしているものとする。つまり、Mn含有量(質量%)を[Mn]、Ni含有量(質量%)を[Ni]、Co含有量(質量%)を[Co]、Pt含有量(質量%)を[Pt]、Pb含有量(質量%)を[Pb]、Cu含有量(質量%)を[Cu]、Au含有量(質量%)を[Au]、Si含有量(質量%)を[Si]、sol.Al含有量(質量%)を[sol.Al]としたときに、質量%で、以下の(1)式を満たすことが好ましい。
([Mn]+[Ni]+[Co]+[Pt]+[Pb]+[Cu]+[Au])−([Si]+[sol.Al])>0% ・・・(1)
前述の(1)式を満たさない場合には、α−γ変態が生じないため、磁束密度が低くなる。
(Sn:0.000%〜0.400%、Sb:0.000%〜0.400%、P:0.000%〜0.400%)
SnやSbは冷間圧延、再結晶後の集合組織を改善して、その磁束密度を向上させる。そのため、これらの元素を必要に応じて含有させてもよいが、過剰に含まれると鋼を脆化させる。したがって、Sn含有量、Sb含有量はいずれも0.400%以下とする。また、Pは再結晶後の鋼板の硬度を確保するために含有させてもよいが、過剰に含まれると鋼の脆化を招く。したがって、P含有量は0.400%以下とする。以上のように磁気特性等のさらなる効果を付与する場合には、0.020%〜0.400%のSn、0.020%〜0.400%のSb、及び0.020%〜0.400%のPからなる群から選ばれる1種以上を含有することが好ましい。
(Mg、Ca、Sr、Ba、Ce、La、Nd、Pr、Zn、及びCdからなる群から選ばれる1種以上:総計で0.0000%〜0.0100%)
Mg、Ca、Sr、Ba、Ce、La、Nd、Pr、Zn及びCdは、溶鋼の鋳造時に溶鋼中のSと反応して硫化物若しくは酸硫化物又はこれらの両方の析出物を生成する。以下、Mg、Ca、Sr、Ba、Ce、La、Nd、Pr、Zn及びCdを総称して「粗大析出物生成元素」ということがある。粗大析出物生成元素の析出物の粒径は1μm〜2μm程度であり、MnS、TiN、AlN等の微細析出物の粒径(100nm程度)よりはるかに大きい。このため、これら微細析出物は粗大析出物生成元素の析出物に付着し、中間焼鈍における再結晶及び結晶粒の成長を阻害しにくくなる。これらの作用効果を十分に得るためには、これらの元素の総計が0.0005%以上であることが好ましい。但し、これらの元素の総計が0.0100%を超えると、硫化物若しくは酸硫化物又はこれらの両方の総量が過剰となり、中間焼鈍における再結晶及び結晶粒の成長が阻害される。従って、粗大析出物生成元素の含有量は総計で0.0100%以下とする。
次に、本実施形態に係る無方向性電磁鋼板の集合組織について説明する。製造方法の詳細については後述するが、本実施形態に係る無方向性電磁鋼板はα−γ変態が生じ得る化学組成であり、熱間圧延での仕上げ圧延終了直後の急冷によって組織を微細化することによって{100}結晶粒が成長した組織となる。これにより、本実施形態に係る無方向性電磁鋼板は例えば{100}<011>方位の集積強度が100超となり、圧延方向に対して45°方向の磁束密度B50が特に高くなる。このように特定の方向で磁束密度が高くなるが、全体的に全方向平均で高い磁束密度が得られる。{100}<011>方位の集積強度が100以下になると、磁束密度を低下させる{111}<112>方位の集積強度が高くなり、全体的に磁束密度が低下してしまう。
{100}<011>方位の集積強度は、X線回折法又は電子線後方散乱回折(electron backscatter diffraction:EBSD)法により測定することができる。X線及び電子線の試料からの反射角等が結晶方位毎に異なるため、ランダム方位試料を基準にしてこの反射強度等で結晶方位強度を求めることができる。
次に、本実施形態に係る無方向性電磁鋼板の厚さについて説明する。本実施形態に係る無方向性電磁鋼板の厚さは、0.50mm以下である。厚さが0.50mm超であると、優れた高周波鉄損を得ることができない。従って、厚さは0.50mm以下とする。
次に、本実施形態に係る無方向性電磁鋼板の磁気特性について説明する。磁気特性を調べる際には、本実施形態に係る無方向性電磁鋼板の磁束密度であるB50の値を測定する。製造された無方向性電磁鋼板において、その圧延方向の一方と他方とは区別できない。そのため本実施形態では、圧延方向とはその一方及び他方の双方向をいう。圧延方向におけるB50の値をB50L、圧延方向から45°傾いた方向におけるB50の値をB50D1、圧延方向から90°傾いた方向におけるB50の値をB50C、圧延方向から135°傾いた方向におけるB50の値をB50D2とすると、B50D1及びB50D2が最も高く、B50L+B50Cが最も低いという磁束密度の異方性がみられる。
ここで、例えば時計回り(反時計回りでもよい)の方向を正の方向とした磁束密度の全方位(0°〜360°)分布を考えた場合、圧延方向を0°(一方向)及び180°(他方向)とすると、B50D1は45°及び225°のB50値、B50D2は135°及び315°のB50値となる。45°のB50値と225°のB50値とは厳密に一致し、135°のB50値と315°のB50値とは厳密に一致する。しかしながら、B50D1とB50D2とは、実際の製造に際して磁気特性を同じにすることが容易でない場合があることから、厳密には一致しない場合がある。本実施形態に係る無方向性電磁鋼板では、B50D1及びB50D2の平均値を用いて、以下の(2)を満たす。
1.85T<(B50D1+B50D2)/2<1.94T・・・(2)
このように、本実施形態において磁束密度を測定すると、(2)式のようにB50D1及びB50D2の平均値が1.85T以上1.94T以下という高い磁束密度が確認される。
なお、上記の45°は、理論的な値であり、実際の製造に際しては45°に一致させることが容易でない場合があることから、厳密には45°に一致していないものも含むものとする。このことは、当該135°,225°,315°についても同様である。
磁束密度の測定は、圧延方向に対して45°方向等から55mm角の試料を切り出し,単板磁気測定装置を用いて行うことができる。
次に、本実施形態に係る無方向性電磁鋼板の製造方法について説明する。本実施形態では、熱間圧延、冷間圧延(第1の冷間圧延)、中間焼鈍(第1の焼鈍)、スキンパス圧延(第2の冷間圧延)、仕上げ焼鈍(第2の焼鈍)、歪取焼鈍(第3の焼鈍)等を行う。
まず、上述した鋼材を加熱し、熱間圧延を施す。鋼材は、例えば通常の連続鋳造によって製造されるスラブである。熱間圧延の粗圧延及び仕上げ圧延はγ域(Ar1以上)の温度で行う。つまり、仕上げ圧延の仕上げ温度がAr1以上となるように熱間圧延を行う。これにより、その後の冷却によってオーステナイトからフェライトへ変態することにより組織は微細化する。微細化された状態でその後冷間圧延を施すと、張出再結晶(以下、バルジング)が発生しやすく、通常は成長しにくい{100}結晶粒を成長させやすくすることができる。
本実施形態では、熱間圧延程において、仕上げ圧延の最終パス後の板厚をtf、最終パス前の板厚をt1、最終パス前の更に一工程前の板厚をt2としたときに、以下の(3)式且つ(4)式を満たす。
0.4<tf/t1<0.8・・・(3)
0.4<t1/t2<0.8・・・(4)
tf/t1、t1/t2のいずれかが0.4以下となると、1つのパスで高い歪を与えることになり、鋼板が反ってしまし、熱間圧延時に鋼板の制御がむずかしくなる。一方、tf/t1、t1/t2のいずれかが0.8以上であると、歪を十分に与えることができず、動的再結晶という現象によって熱間圧延後の結晶粒径を十分に小さくすることができない。ここで、動的再結晶とは、圧延加工中に再結晶する現象のことである。一般的に熱間圧延では、仕上げ圧延時の圧下率が低いため与える歪量が少なく、加工後に再結晶をする(静的再結晶)。動的再結晶では再結晶の核となる箇所が多い、一方、静的再結晶では再結晶粒の核となる箇所が少ないという特徴がある。そのため、動的再結晶は静的再結晶よりも結晶粒径が小さくなる。具体的には動的再結晶を活用することで10μm以下の平均結晶粒径を熱延板で実現できる。以上のように動的再結晶を利用すると、熱間圧延後の結晶粒径をより微細化することができるため、バルジングが発生しやすくすることができる。
その後、熱間圧延板焼鈍は行わずに巻き取り、酸洗を経て、熱間圧延鋼板に対して冷間圧延を行う。冷間圧延では圧下率を80%〜92%とすることが好ましい。圧下率が80%未満ではバルジングが発生しにくくなり、圧下率が92%超ではその後のバルジングによって{100}結晶粒が成長しやすくなるが、熱間圧延鋼板を厚くしないといけなく、熱間圧延の巻取りが困難になり、操業が困難になりやすくなる。
冷間圧延が終了すると、続いて中間焼鈍を行う。本実施形態では、オーステナイトへ変態しない温度で中間焼鈍を行う。つまり、中間焼鈍の温度をAc1未満とすることが好ましい。このように中間焼鈍を行うことによってバルジングが生じ、{100}結晶粒が成長しやすくなる。また、中間焼鈍の時間は、5秒間〜60秒間とすることが好ましい。
中間焼鈍が終了すると、次にスキンパス圧延を行う。上述したようにバルジングが発生した状態で(スキンパス)圧延、焼鈍を行うと、バルジングが発生した部分を起点に{100}結晶粒が更に成長する。これはスキンパス圧延により、{100}<011>結晶粒には歪がたまりにくく、{111}<112>結晶粒には歪がたまりやすい性質があり、その後の焼鈍で歪の少ない{100}<011>結晶粒が歪の差を駆動力に{111}<112>結晶粒を蚕食するためである。歪差を駆動力にして発生するこの蚕食現象は歪誘起粒界移動(以下、SIBM)と呼ばれる。スキンパス圧延の圧下率は5%〜25%とすることが好ましい。圧下率が5%未満では歪量が少なすぎるため、この後の焼鈍で歪誘起粒界移動(以下、SIBM)が起きなくなり、{100}<011>結晶粒は大きくならない。一方、圧下率が25%超では歪量が多くなり過ぎ、{111}<112>結晶粒の中から新しい結晶粒が生まれる再結晶核生成(以下Nucleation)が発生する。このNucleationではほとんどの生まれてくる粒が{111}<112>結晶粒のため、磁気特性が悪くなる。
なお、無方向性電磁鋼板において、所定の歪の分布を有するようにする場合には、冷間圧延の圧下率(%)をRm、スキンパス圧延時の圧下率(%)をRsとした場合に、86<Rm+0.2×Rs<92、かつ5<Rs<20を満たすように冷間圧延及びスキンパス圧延の圧下率を調整することが好ましい。
スキンパス圧延を施した後、歪を開放して加工性を向上させるために仕上げ焼鈍を行う。仕上げ焼鈍も同様にオーステナイトへ変態しない温度とし、仕上げ焼鈍の温度をAc1未満とする。このように仕上げ焼鈍を行うことによって、{100}<011>結晶粒が{111}<112>結晶粒を蚕食し、磁気特性を向上させることができる。また、仕上げ焼鈍時に600℃〜Ac1となる時間を1200秒以内とする。この焼鈍時間が短すぎるとスキンパスで入れた歪がほとんど残り、複雑な形状を打ち抜くときに反りが発生する。一方、焼鈍時間が長すぎると結晶粒が粗大になり過ぎ、打ち抜き時にダレが大きくなり、打ち抜き精度が出なくなる。
仕上焼鈍が終了すると、所望の鉄鋼部材とすべく、無方向性電磁鋼板の成形加工等が行われる。そして、無方向性電磁鋼板からなる鉄鋼部材に成形加工等(例えば打ち抜き)により生じた歪等を除去すべく、鉄鋼部材に歪取焼鈍を施す。本実施形態では、Ac1よりも下で、SIBMが発生し、結晶粒径も粗大に出来るようにするため、歪取焼鈍の温度を例えば800℃程度とし、歪取焼鈍の時間を2時間程度とする。
本実施形態に係る無方向性電磁鋼板(鉄鋼部材)では、上述の製造方法のうち、主に、熱間圧延時の大圧下による動的再結晶化とスキンパス圧延とを組み合わせることにより、鋼組織における平均結晶粒径が500μm以下の微細な値となり、45°方向のB50が1.85T以上1.94T以下(例えば1.9T)という高い磁束密度が得られ、優れた磁気特性が実現する。
以上のように本実施形態に係る無方向性電磁鋼板からなる鉄鋼部材を製造することができる。
本実施形態に係る無方向性電磁鋼板からなる鉄鋼部材は、例えば回転電機の鉄心に適用される。この場合、本実施形態に係る無方向性電磁鋼板から個々の平板状薄板を切り出し、これらの平板状薄板を適宜積層することにより、回転電機に用いられる鉄心が作製される。
この鉄心は、優れた磁気特性を有する無方向性電磁鋼板が適用されているために鉄損が低く抑えられており、優れたトルクを有する回転電機が実現する。
次に、本発明の実施形態に係る無方向性電磁鋼板について、実施例を示しながら具体的に説明する。以下に示す実施例は、本発明の実施形態に係る無方向性電磁鋼板のあくまでも一例にすぎず、本発明に係る無方向性電磁鋼板が下記の例に限定されるものではない。
(第1の実施例)
溶鋼を鋳造することにより、以下の表1に示す成分のインゴットを作製した。ここで、式左辺とは、前述の(1)式の左辺の値を表している。その後、作製したインゴットを1150℃まで加熱して熱間圧延を行い、板厚が2.5mmになるように圧延した。そして、仕上げ圧延終了後に水冷し熱間圧延鋼板を巻き取った。この時の仕上げ圧延の最終パスの段階での温度(仕上温度)は830℃であり、すべてAr1より大きい温度だった。なお、γ−α変態が起こらないNo.108については、仕上温度を850℃とした。この時、仕上げの板厚tf、仕上げ一つ前の板厚t1、仕上げ二つ前の板厚t2は表1に示す。
次に、熱間圧延鋼板において酸洗によりスケールを除去し、冷間圧延を行い、その時の圧下率を表1に示した。そして、無酸化雰囲気中において700℃で30秒の中間焼鈍を行った。次いで、2回目の冷間圧延(スキンパス圧延)を表1に示す圧下率で行った。
次に、2回目の冷間圧延(スキンパス圧延)の後に仕上げ焼鈍を表1の条件で行い、55mm角の試料を剪断加工で作成した後、歪取焼鈍を表2の条件で行った。その後、磁束密度B50を測定した。測定試料は55mm角の試料を圧延方向に45°の方向に採取した。そして、試料を測定し、圧延方向に対して45°、135°の磁束密度B50をそれぞれ測定し、その平均値を表2に示す。
Figure 2021080497
表1中の下線は、本発明の範囲から外れた条件を示している。発明例であるNo.101〜No.107、No.109、No.110、No.113は、いずれも45°方向の磁束密度B50が良好な値であった。一方、比較例であるNo.108はSi濃度が高く、式左辺の値が0以下であり、α−γ変態しない組成であったことから、磁気密度B50はいずれも低かった。比較例であるNo.111は、熱延の最終パス、その前のパスで圧下率が低いため、磁束密度B50が低かった。比較例であるNo.112は冷延圧下率とスキンパス圧延率の関係が推奨条件を外れたため、磁束密度B50が低かった。比較例であるNo.114は歪取焼鈍の温度が低く、SIBMが未発達であったため、磁束密度B50が低かった。
(第2の実施例)
溶鋼を鋳造することにより、以下の表2に示す成分のインゴットを作製した。その後、表3に示すように、作製したインゴットを1150℃まで加熱して熱間圧延を行い、板厚が2.5mmになるように圧延した。そして、仕上げ圧延終了後に水冷し熱間圧延鋼板を巻き取った。この時の仕上げ圧延の最終パスの段階での仕上温度は830℃であり、すべてAr1より大きい温度だった。また、この時の各パスの圧下率は表2に示す通りである。
次に、熱間圧延鋼板において酸洗によりスケールを除去し、板厚が0.30mmになるまで冷間圧延を行った。そして、無酸化雰囲気中で中間焼鈍を行い、再結晶率が85%となるように中間焼鈍の温度を制御した。次いで、板厚が0.27mmになるまで2回目の冷間圧延(スキンパス圧延)を行った。
次に、磁気特性を調べるために2回目の冷間圧延(スキンパス圧延)の後に800℃で30秒の仕上げ焼鈍を行い、55mm角の試料を剪断加工で作成した後、800℃で2時間の歪取焼鈍を行い、磁束密度B50を測定した。磁束密度B50は第1の実施例と同様の手順で測定した。
Figure 2021080497
Figure 2021080497
No.201〜No.214は全て発明例であり、いずれも磁気特性が良好であった。特に、No.202〜No.204はNo.201、No.205〜No.214よりも磁束密度B50が高かった。

Claims (10)

  1. 質量%で、
    C:0.0100%以下、
    Si:1.50%〜4.00%、
    sol.Al:0.0001%〜1.0%、
    S:0.0100%以下、
    N:0.0100%以下、
    Mn、Ni、Co、Pt、Pb、Cu、Auからなる群から選ばれる1種以上:総計で2.50%〜5.00%、
    Sn:0.000%〜0.400%、
    Sb:0.000%〜0.400%、
    P:0.000%〜0.400%、及び
    Mg、Ca、Sr、Ba、Ce、La、Nd、Pr、Zn、Cdからなる群から選ばれる1種以上:総計で0.0000%〜0.0100%を含有し、
    Mg、Ca、Sr、Ba、Ce、La、Nd、Pr、Zn、Cdからなる群から選ばれる1種以上:総計で0.0000%〜0.0100%を含有し、
    Mn含有量(質量%)を[Mn]、Ni含有量(質量%)を[Ni]、Co含有量(質量%)を[Co]、Pt含有量(質量%)を[Pt]、Pb含有量(質量%)を[Pb]、Cu含有量(質量%)を[Cu]、Au含有量(質量%)を[Au]、Si含有量(質量%)を[Si]、sol.Al含有量(質量%)を[sol.Al]としたときに、以下の(1)式を満たし、
    残部がFe及び不純物からなる化学組成を有し、
    平均結晶粒径が500μm以下である鋼組織を有し、
    圧延方向から45°傾いた方向におけるB50の値をB50D1、圧延方向から135°傾いた方向におけるB50の値をB50D2としたときに、以下の(2)式を満たすことを特徴とする無方向性電磁鋼板。
    ([Mn]+[Ni]+[Co]+[Pt]+[Pb]+[Cu]+[Au])−([Si]+[sol.Al])>0% ・・・(1)
    1.85T<(B50D1+B50D2)/2<1.94T・・・(2)
  2. 質量%で、
    Sn:0.020%〜0.400%、
    Sb:0.020%〜0.400%、及び
    P:0.020%〜0.400%
    からなる群から選ばれる1種以上を含有することを特徴とする請求項1に記載の無方向性電磁鋼板。
  3. 質量%で、
    Mg、Ca、Sr、Ba、Ce、La、Nd、Pr、Zn、Cdからなる群から選ばれる1種以上:総計で0.0005%〜0.0100%を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の無方向性電磁鋼板。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の無方向性電磁鋼板からなる鉄心を有することを特徴とする回転電機。
  5. 質量%で、
    C:0.0100%以下、
    Si:1.50%〜4.00%、
    sol.Al:0.0001%〜1.0%、
    S:0.0100%以下、
    N:0.0100%以下、
    Mn、Ni、Co、Pt、Pb、Cu、Auからなる群から選ばれる1種以上:総計で2.50%〜5.00%、
    Sn:0.000%〜0.400%、
    Sb:0.000%〜0.400%、
    P:0.000%〜0.400%、及び
    Mg、Ca、Sr、Ba、Ce、La、Nd、Pr、Zn、Cdからなる群から選ばれる1種以上:総計で0.0000%〜0.0100%を含有し、
    Mg、Ca、Sr、Ba、Ce、La、Nd、Pr、Zn、Cdからなる群から選ばれる1種以上:総計で0.0000%〜0.0100%を含有し、
    Mn含有量(質量%)を[Mn]、Ni含有量(質量%)を[Ni]、Co含有量(質量%)を[Co]、Pt含有量(質量%)を[Pt]、Pb含有量(質量%)を[Pb]、Cu含有量(質量%)を[Cu]、Au含有量(質量%)を[Au]、Si含有量(質量%)を[Si]、sol.Al含有量(質量%)を[sol.Al]としたときに、以下の(1)式を満たし、
    残部がFe及び不純物からなる化学組成を有する鋼材に対して熱間圧延を行う工程と、
    前記熱間圧延後の前記鋼材に対して第1の冷間圧延を行う工程と、
    前記第1の冷間圧延後に前記鋼材に対して第1の焼鈍を行う工程と、
    前記第1の焼鈍後に前記鋼材に対して第2の冷間圧延を行う工程と、
    を有し、
    前記熱間圧延を行う工程において、仕上げ圧延の最終パスを相変態点Ar1以上の温度で行い、仕上げ圧延の最終パス後の板厚をtf、前記最終パス前の板厚をt1、前記最終パス前の更に一工程前の板厚をt2としたときに、以下の(2)式且つ(3)式を満たし、
    前記第1の冷間圧延を圧下率80%〜92%で行い、
    前記第2の冷間圧延を圧下率5%〜25%で行うことを特徴とする無方向性電磁鋼板の製造方法。
    ([Mn]+[Ni]+[Co]+[Pt]+[Pb]+[Cu]+[Au])−([Si]+[sol.Al])>0% ・・・(1)
    0.4<tf/t1<0.8・・・(2)
    0.4<t1/t2<0.8・・・(3)
  6. 前記第1の焼鈍は、Ac1未満の温度で行うことを特徴とする請求項5に記載の無方向性電磁鋼板の製造方法。
  7. 前記第2の冷間圧延後に、Ac1未満の温度で1時間以内の第2の焼鈍を行う工程を更に有することを特徴とする請求項5又は6に記載の無方向性電磁鋼板の製造方法。
  8. 前記鋼材は、
    質量%で、
    Sn:0.020%〜0.400%、
    Sb:0.020%〜0.400%、及び
    P:0.020%〜0.400%
    からなる群から選ばれる1種以上を含有することを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載の無方向性電磁鋼板の製造方法。
  9. 前記鋼材は、
    質量%で、
    Mg、Ca、Sr、Ba、Ce、La、Nd、Pr、Zn、Cdからなる群から選ばれる1種以上:総計で0.0005%〜0.0100%を含有することを特徴とする請求項5〜8のいずれか1項に記載の無方向性電磁鋼板の製造方法。
  10. 前記第1の冷間圧延の圧下率(%)をRm、第2の冷間圧延の圧下率(%)をRsとした場合に、86<Rm+0.2×Rs<92、かつ5<Rs<20を満たすことを特徴とする請求項5〜9のいずれか1項に記載の無方向性電磁鋼板の製造方法。
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