JP2021080372A - 紫外線硬化型ポリオルガノシロキサン組成物及びその硬化物を有する電気・電子機器 - Google Patents

紫外線硬化型ポリオルガノシロキサン組成物及びその硬化物を有する電気・電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】低粘度、無溶剤で塗布性が良好であり、硬度が高く、耐スクラッチ性に優れるとともに、耐熱性を有する硬化物を形成する紫外線硬化型ポリオルガノシロキサン組成物を提供する。【解決手段】(A)(A1)粘度が3mPa・s以上20mPa・s未満で、分子末端にケイ素原子に結合する(メタ)アクリル基を含む有機基を有するポリオルガノシロキサンと、(A2)粘度が20mPa・s〜100,000mPa・sで、分子末端にケイ素原子に結合する(メタ)アクリル基を含む有機基を有する所定構造のポリオルガノシロキサンと、を混合したポリオルガノシロキサン混合物と、(B)M単位とQ単位とシラノール基とを含み、M単位/Q単位(モル比)が、0.5以上1.2以下であり、シラノール基含有量が1.0質量%以上である三次元網目構造のポリオルガノシロキサンと、(C)光反応開始剤と、を含有する紫外線硬化型ポリオルガノシロキサン組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、紫外線硬化型ポリオルガノシロキサン組成物及びその硬化物を有する電気・電子機器に関する。
従来から、硬化してゴム状等の硬化物を生じる種々のポリオルガノシロキサン組成物が知られている。それらのうちで、腐食や傷に対する各種部材の表面保護のため、電気・電子機器のコーティング材やポッティング材等の用途において、紫外線の照射により硬化反応を生起するタイプのものが知られている。
紫外線硬化型ポリオルガノシロキサン組成物は、硬化速度が速く、紫外線が届く範囲であれば厚みがあっても深部までの硬化が可能であり、また、硬化に際して加熱を必要としないことから塗布される部材への影響も少なく、製造ラインにおいて重宝される素材である。
このような紫外線硬化型ポリオルガノシロキサン組成物としては、その用途に応じて種々の検討がなされているが、熱安定性、腐食保護等の特性が良好なコーティング材、特に、電気・電子部品やそれらを搭載した回路基板の表面を使用環境から保護するために施されるものとして、特定のコロイダルシリカや煙霧質シリカ等を含有させた耐スクラッチ性に優れたコーティング剤等が知られている(例えば、特許文献1〜3参照。)。
しかしながら、このように強度の改善のために充填剤を配合すると、紫外線硬化型ポリオルガノシロキサン組成物の粘度が高くなり無溶剤化が困難となる、またその塗布作業に時間がかかったりする等、より作業性が良好で、硬度が高く、耐スクラッチ性に優れ、耐熱性を有するような特性に優れた紫外線硬化型ポリオルガノシロキサン組成物からなるコーティング材が求められている。
特開2018−58944号公報 特開2018−58945号公報 特開2018−58948号公報
本発明はこれらの課題を解決するためになされたもので、低粘度、無溶剤で塗布性が良好であり、硬度が高く、耐スクラッチ性に優れるとともに、耐熱性を有する硬化物を形成する紫外線硬化型ポリオルガノシロキサン組成物を提供することを目的とする。
また、本発明は、耐スクラッチ性に優れ、耐熱性に優れた上記の紫外線硬化型ポリオルガノシロキサン組成物の硬化物を有することで、信頼性が高い電気・電子機器を提供することを目的とする。
本発明の紫外線硬化型ポリオルガノシロキサン組成物は、次の(A)〜(C)成分からなる。
(A)(A1)23℃における粘度が3mPa・s以上20mPa・s未満であり、分子末端にケイ素原子に結合する(メタ)アクリル基を含む有機基を有するポリオルガノシロキサンの10〜100質量部と、(A2)下記一般式(a2)で表されるポリオルガノシロキサンの0〜90質量部と、を混合してなるポリオルガノシロキサン混合物、
Figure 2021080372
(式(a2)中、Rは、アルキル基、アルコキシ基又は前記アルキル基若しくは前記アルコキシ基の水素原子の一部がアルコキシ基で置換された有機基であり、Rは(メタ)アクリル基を含む有機基であり、Rは、それぞれ独立に、非置換の一価の炭化水素基、又は水素原子の一部がハロゲン原子若しくはシアノ基で置換された一価の炭化水素基であり、Yは酸素原子又は二価の炭化水素基である。また、bは1又は2であり、mは23℃における粘度が20mPa・s〜100,000mPa・sとなるような正数を示す。)、
(B)(R SiO1/2)で表される単位と(SiO4/2)で表される単位と、シラノール基とを含み、前記(SiO4/2)で表される単位のモル数に対する前記(R SiO1/2)で表される単位のモル数の比が、0.5以上1.2以下であり、シラノール基含有量が1.0質量%以上である三次元網目構造を有するポリオルガノシロキサン(Rは、非置換の一価の炭化水素基、又は水素原子の一部がハロゲン原子若しくはシアノ基で置換された一価の炭化水素基である。)、
(C)光反応開始剤、を含有し
前記(A)成分を100質量部、前記(B)成分を60〜300質量部含有し、かつ、前記(C)成分を紫外線硬化型ポリオルガノシロキサン組成物100質量部に対して0.2〜10質量部含有する。
本発明の紫外線硬化型ポリオルガノシロキサン組成物において、前記(A1)分子末端にケイ素原子に結合する(メタ)アクリル基を含む有機基を有するポリオルガノシロキサンは、下記一般式(a1)で表されるポリオルガノシロキサンであることが好ましい。
Figure 2021080372
(式(a1)中、Rは、アルキル基、アルコキシ基又は前記アルキル基若しくは前記アルコキシ基の水素原子の一部がアルコキシ基で置換された有機基であり、Rは(メタ)アクリル基を含む有機基であり、Rは、非置換の一価の炭化水素基、又は水素原子の一部がハロゲン原子若しくはシアノ基で置換された一価の炭化水素基であり、Xは酸素原子又は二価の炭化水素基である。また、aは1又は2であり、nは23℃における粘度が3mPa・s以上20mPa・s未満となるような正数を示す。)
本発明の紫外線硬化型ポリオルガノシロキサン組成物において、前記(B)三次元網目構造を有するポリオルガノシロキサンが有するシラノール基含有量は1.5質量%以上が好ましい。
本発明の紫外線硬化型ポリオルガノシロキサン組成物において、前記(B)三次元網目構造を有するポリオルガノシロキサンは、さらに、(R SiO2/2)で表される単位と、(RSiO3/2)で表される単位とを含み(前記単位式中、R及びRは、それぞれ独立して、非置換の一価の炭化水素基、又は水素原子の一部がハロゲン原子若しくはシアノ基で置換された一価の炭化水素基である。)、前記(SiO4/2)で表される単位のモル数に対する前記(R SiO2/2)で表される単位のモル数の比が1.0以下であり、かつ前記(SiO4/2)で表される単位のモル数に対する前記(RSiO3/2)で表される単位のモル数の比が1.0以下であることが好ましい。
本発明の紫外線硬化型ポリオルガノシロキサン組成物において、前記(B)三次元網目構造を有するポリオルガノシロキサンにおいて、前記(SiO4/2)で表される単位のモル数に対する、前記(R SiO2/2)で表される単位と前記(RSiO3/2)で表される単位の合計モル数の比が、0.3以下であることが好ましい。
本発明の紫外線硬化型ポリオルガノシロキサン組成物において、前記一般式(a1)において、Rはメチル基、フェニル基、メトキシ基又はフェノキシ基であり、Rはメチル基又はフェニル基であり、nは、1以上20未満の整数であることが好ましい。
本発明の紫外線硬化型ポリオルガノシロキサン組成物において、さらに、(D)架橋剤となるシラン化合物を、前記(A)成分100質量部に対して0.1〜20質量部を含有することが好ましい。
本発明の紫外線硬化型ポリオルガノシロキサン組成物において、前記(D)架橋剤となるシラン化合物が、下記一般式(d)で表される3官能又は4官能のシラン化合物及び/又はその部分加水分解縮合物であることが好ましい。
一般式(d):R11 Si(OR124−d
(式中、R11は同一又は異なる置換若しくは非置換の一価の炭化水素基であり、R12は同一又は異なる非置換の一価の炭化水素基であり、dは0又は1である。)
本発明の紫外線硬化型ポリオルガノシロキサン組成物において、さらに、(E)縮合反応触媒を、前記(A)成分100質量部に対して0.001〜15質量部を含有することが好ましい。
本発明の紫外線硬化型ポリオルガノシロキサン組成物において、前記(B)成分と、前記(A1)分子末端にケイ素原子に結合する(メタ)アクリル基を含む有機基を有するポリオルガノシロキサン及び/又は前記(D)シラン化合物とを予め混合して前記(B)成分のシラノール基含有量を低減させた反応物を含有することが好ましい。
本発明の紫外線硬化型ポリオルガノシロキサン組成物において、電気・電子機器の電極及び/又は配線のコーティング用組成物であることが好ましい。
本発明の電気・電子機器は、電極及び/又は配線の表面に、本発明の紫外線硬化型ポリオルガノシロキサン組成物の硬化物からなる被膜を有する。
本発明によれば、低粘度、無溶剤で塗布性が良好であり、硬度が高く、耐スクラッチ性に優れるとともに、耐熱性を有する硬化物を形成する紫外線硬化型ポリオルガノシロキサン組成物を提供することができる。
本発明によれば、耐スクラッチ性に優れ、耐熱性に優れた上記の紫外線硬化型ポリオルガノシロキサン組成物の硬化物を有することで、信頼性が高い電気・電子機器を提供することができる。
実施形態に係る電気・電子機器を表す断面図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
本実施形態の紫外線硬化型ポリオルガノシロキサン組成物は、以下の(A)〜(C)成分を含有してなる。
(A)(A1)23℃における粘度(以下、単に「粘度」ともいう。)が3mPa・s以上20mPa・s未満であり、分子末端にケイ素原子に結合する(メタ)アクリル基を有するポリオルガノシロキサンの10〜100質量部と、(A2)下記一般式(a2)で表されるポリオルガノシロキサンの0〜90質量部と、を混合してなるポリオルガノシロキサン混合物の100質量部。
Figure 2021080372
(式(a2)中、Rは、アルキル基、アルコキシ基又は前記アルキル基若しくは前記アルコキシ基の水素原子の一部がアルコキシ基で置換された有機基であり、Rは(メタ)アクリル基を含む有機基であり、Rは、それぞれ独立に、非置換の一価の炭化水素基、又は水素原子の一部がハロゲン原子若しくはシアノ基で置換された一価の炭化水素基であり、Yは酸素原子又は二価の炭化水素基である。また、bは1又は2であり、mは23℃における粘度が20mPa・s〜100,000mPa・sとなるような正数を示す。)
(B)下記(b)で表される所定の単位を有し、シラノール基含有量が1.0質量%以上で、三次元網目構造を有するポリオルガノシロキサンの60〜300質量部。
(B)(R SiO1/2)で表される単位と(SiO4/2)で表される単位と、シラノール基とを含み、前記(SiO4/2)で表される単位のモル数に対する前記(R SiO1/2)で表される単位のモル数の比が、0.5以上1.2以下であり、シラノール基含有量が1.0質量%以上である三次元網目構造を有するポリオルガノシロキサン(Rは、非置換の一価の炭化水素基、又は水素原子の一部がハロゲン原子若しくはシアノ基で置換された一価の炭化水素基である。)
(C)光反応硬化剤を、紫外線硬化型ポリオルガノシロキサン組成物100質量部に対して0.2〜10質量部。
本発明の実施形態である紫外線硬化型ポリオルガノシロキサン組成物は、23℃における粘度が3mPa・s以上20mPa・s未満と低粘度で流動性の高いポリオルガノシロキサン((A1)成分)を上記特定の量で含むため、低粘度であり、無溶剤でも塗布性が良好である。また、上記(A1)成分と、シラノール基含有量が1.0質量%以上で、(R SiO1/2)単位(以下「M単位」ともいう。)と(SiO4/2)単位(以下「Q単位」ともいう。)を必須の単位として所定の比率で含む三次元網目構造を有するポリオルガノシロキサン((B)成分)を含むことによって、硬度が高く、耐スクラッチ性に優れるとともに、耐熱性を有する硬化物を形成することができる。
以下、本実施形態の紫外線硬化型ポリオルガノシロキサン組成物を構成する各成分、含有割合等について説明する。
[(A)成分]
本実施形態において、(A)成分であるポリオルガノシロキサン混合物は、本組成物のベースとなるポリマー成分であり、(A)成分の100質量部に対して、(A1)23℃における粘度が3mPa・s以上20mPa・s未満であり、分子末端にケイ素原子に結合する(メタ)アクリル基を含む有機基を有するポリオルガノシロキサンの10〜100質量部を含む。また、(A)成分であるポリオルガノシロキサン混合物は、任意成分として、上記一般式(a2)で表されるポリオルガノシロキサンを90質量部以下で含んでもよい。
〈(A1)成分〉
(A1)成分は、23℃における粘度が3mPa・s以上20mPa・s未満であり、分子末端にケイ素原子に結合する(メタ)アクリル基を含む有機基を有するポリオルガノシロキサンである。(A1)成分は、その有する(メタ)アクリル基が、後述する(C)光反応開始剤により発生したラジカルにより、他の分子である(メタ)アクリル基と重合反応する。
(A1)成分は、粘度が低く、分子量が小さいため、紫外線硬化型ポリオルガノシロキサン組成物中の架橋点を増やすことができる。これにより、紫外線硬化型ポリオルガノシロキサン組成物の硬化物に高い強度と優れた耐スクラッチ性を付与することができる。また、(A1)成分は分子量が小さいことで、分子内に極性が生じ易い。そのため、(B)成分との相溶性に優れるため、無溶剤で良好な塗布性を実現するとともに、組成物の安定性を向上させることで、硬化物にさらに高い強度と優れた耐スクラッチ性を付与することができる。さらに、(A1)成分の粘度は、3mPa・s以上20mPa・s未満と極めて低いため、組成物全体の粘度を下げて、無溶剤で良好な塗布性を実現することができる。
(A1)ポリオルガノシロキサンの分子構造は、分子末端に(メタ)アクリル基を含む有機基を有し、粘度が3mPa・s以上20mPa・s未満であれば、直鎖状であっても、分岐鎖を有する構造(以下、分岐状と示す。)であってもよい。粘度を上記範囲に設定しやすいことから、直鎖状のポリオルガノシロキサンが好ましい。なお、分岐状のポリオルガノシロキサンを使用する場合には、(A1)成分全体として上に規定された粘度を保つために、直鎖状のポリオルガノシロキサンと併用することが好ましい。
(A1)成分は、例えば、一般式(a1)で表わされ、23℃における粘度が3mPa・s以上20mPa・s未満の直鎖状のポリオルガノシロキサンである。
Figure 2021080372
式(a1)中、Rは、アルキル基、アルコキシ基又は前記アルキル基若しくは前記アルコキシ基の水素原子の一部がアルコキシ基で置換された有機基である。複数のRは、互いに同一であっても異なっていてもよい。上記Rの有機基の具体例は、アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等が例示され、アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等が例示され、アルコキシ置換アルキル基としては、2−メトキシエチル基、2−エトキシエチル基、3−メトキシプロピル基等が例示され、アルコキシ置換アルコキシ基としては、2−メトキシメトキシ基、2−エトキシエトキシ基、3−メトキシプロポキシ基等が例示される。Rは好ましくはメトキシ基である。
は、(メタ)アクリル基を含む有機基である。この(メタ)アクリル基を含む有機基としては、(メタ)アクリル基、(メタ)アクリロキシ基、水素原子の一部が(メタ)アクリル基又は(メタ)アクリロキシ基で置換されたアルキル基が例示でき、具体的には、(メタ)アクリルメチル基、2−(メタ)アクリルエチル基、3−(メタ)アクリルプロピル基、(メタ)アクリロキシメチル基、2−(メタ)アクリロキシエチル基、3−(メタ)アクリロキシプロピル基、等が例示される。Rとしては、(メタ)アクリロイル基が好ましい。複数のRは、互いに同一であっても異なっていてもよい。また、(メタ)アクリル基は、アクリル基又はメタクリル基であり、この基を複数有する場合は、全てアクリル基であってもよいし、全てメタクリル基であってもよいし、アクリル基とメタクリル基が混在していてもよい(以下、同様である)。
は、非置換の一価の炭化水素基、又は水素原子の一部がハロゲン原子若しくはシアノ基で置換された一価の炭化水素基である。複数のRは、互いに同一であっても異なっていてもよい。上記Rの非置換の一価の炭化水素基として具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基等のアルキル基;シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;ビニル基、アリル基のようなアルケニル基;フェニル基、トリル基、キシリル基等のアリール基;ベンジル基、2−フェニルエチル基、2−フェニルプロピル基等のアラルキル基等が挙げられる。置換された一価の炭化水素基としては、上記一価の炭化水素基の水素原子の一部がハロゲン原子で置換された、例えばクロロメチル基、3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基のようなハロゲン化アルキル基や、上記一価の炭化水素基の水素原子の一部がシアノ基で置換された、例えば3−シアノプロピル基等のシアノアルキル基が例示される。
合成が容易で、分子量の割に低い粘度を有し、かつ硬化物(硬化物)に良好な物理的性質を与えることから、Rはメチル基であることが好ましい。ただし、硬化物の耐熱性を向上させ、又は硬化物に耐寒性を付与する必要がある場合には、Rの一部を、フェニル基のようなアリール基とすることが好ましい。フェニル基のようなアリール基とすることで、硬化物の耐寒性及び耐熱性を向上させることもできる。
式(a1)中、Xは、酸素原子又は二価の炭化水素基である。2個のXは同一であっても異なっていてもよい。二価の炭化水素基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、トリメチレン基等のアルキレン基、フェニレン基等のアリーレン基が例示される。合成の容易さから、酸素原子又はエチレン基が好ましく、特に酸素原子が好ましい。
式(a1)中、aは0又は1である。nはポリオルガノシロキサン(A1)の粘度が3mPa・s以上20mPa・s未満となる整数であり、具体的には、例えば、1≦n<20の整数である。無溶剤でも良好な塗布性を有し、優れた硬度と耐スクラッチ性、耐熱性を備える硬化物を得る観点から、ポリオルガノシロキサン(A1)の粘度は、5mPa・s〜15mPa・sの範囲が好ましく、nの値は3〜15の整数であることが好ましい。
ポリオルガノシロキサン(A1)は、例えば、オクタメチルシロキサンのような環状ジオルガノシロキサン低量体を、水の存在下に酸性触媒又はアルカリ性触媒によって開環重合又は開環共重合させることにより得られる両末端水酸基含有ジオリガノポリシロキサンを、メチルトリメトキシシラン等でエンキャップすることにより得ることができる。
ポリオルガノシロキサン(A1)としては、Rが(メタ)アクリロキシプロピル基、R及びRがいずれもメチル基又はメトキシ基である両末端に(メタ)アクリロキシプロピルジメチルシリル基又は(メタ)アクリロキシプロピルジメトキシシリル基を有するポリジメチルシロキサン(ただし、aは0又は1、nは好ましい態様を含めて式(a1)と同様である。)が好ましく、両末端に(メタ)アクリロキシプロピルジメトキシシリル基を有するポリジメチルシロキサンが特に好ましい。このように両末端にアルコキシ基を有する場合、後述する(B)成分のシラノール基又は架橋成分である(D)成分の有するアルコキシ基との反応により架橋構造を形成させることもでき、硬化物にさらに高い強度と優れた耐スクラッチ性を付与することができる。
(A)ポリオルガノシロキサン混合物 100質量部中の(A1)成分の量は、10〜100質量部であり、20〜100質量部であることが好ましい。(A1)成分の量は多くするほど、紫外線硬化型ポリオルガノシロキサン組成物の粘度を下げることができるので、塗布性を向上させて、作業性を向上させることができる。また、(A1)成分の量は多いほど、紫外線硬化型ポリオルガノシロキサン組成物中の架橋点の数が多くなるため、これを硬化させた硬化物の硬度が高くなる傾向である。
〈(A2)成分〉
(A2)成分は、一般式(a2)で表わされる、分子中にケイ素原子に結合する(メタ)アクリル基を含む有機基を有し、粘度が20mPa・s〜100,000mPa・sの直鎖状のポリオルガノシロキサンである。
Figure 2021080372
(A2)成分は、紫外線硬化型ポリオルガノシロキサン組成物の粘度や、その硬化物の硬度を調整する成分であり、任意の成分である。紫外線硬化型ポリオルガノシロキサン組成物の粘度や硬化物の硬度は、用途等によって調節される。そのため、このような場合に、(A2)成分の量を上記範囲内で調節して、紫外線硬化型ポリオルガノシロキサン組成物の粘度や硬化物の硬度を調節することができる。
式(a2)中、Rは式(a1)におけるRと同様の基であり、好ましい態様も同様である。Rはもっとも好ましくはメチル基である。
は、式(a1)におけるRと同様の基であり、好ましい態様も同様である。Rは、式(a1)におけるRと同様の基であり、好ましい態様も同様である。複数のR、Rは、それぞれ互いに同一であっても異なっていてもよい。
合成が容易で、分子量の割に低い粘度を有し、かつ硬化物(硬化物)に良好な物理的性質を与えることから、Rはメチル基であることが好ましい。ただし、硬化物の耐熱性を向上させ、又は硬化物に耐寒性を付与する必要がある場合には、Rの一部を、フェニル基のようなアリール基とすることが好ましい。フェニル基のようなアリール基とすることで、硬化物の耐熱性及び耐寒性を向上させることもできる。
式(a2)中、Yは、式(a1)におけるXと同様の基である。すなわち、Yは、酸素原子又は二価の炭化水素基である。2個のYは同一であっても異なっていてもよい。二価の炭化水素基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、トリメチレン基等のアルキレン基、フェニレン基等のアリーレン基が例示される。合成の容易さから、酸素原子又はエチレン基が好ましく、特に酸素原子が好ましい。
式(a2)中、bは0又は1である。mはポリオルガノシロキサン(A2)の粘度が20mPa・s〜100,000mPa・sとなる整数であり、具体的には、例えば、20〜1,500の整数である。ポリオルガノシロキサン(A2)の粘度は、30mPa・s〜50,000mPa・sの範囲が好ましく、mの値は30〜1,200の整数であることが好ましい。さらには、塗布性の観点から、より低粘度である30〜10,000mPa・sの範囲が好ましく、このときmの値は30〜800の整数である。
ポリオルガノシロキサン(A2)は、例えば、オクタメチルシロキサンのような環状ジオルガノシロキサン低量体を、水の存在下に酸性触媒又はアルカリ性触媒によって開環重合又は開環共重合させることにより得られる両末端水酸基含有ジオルガノポリシロキサンを、(メタ)アクリル酸クロライド等と反応させ(メタ)アクリル基を導入したり、または両末端水酸基含有ジオルガノポリシロキサンを(メタ)アクリルプロピルトリメトキシシランのごとく(メタ)アクリルアルキルアルコキシシラン等のシランカップリング剤と反応させることで得ることができる。
ポリオルガノシロキサン(A2)として、Rが(メタ)アクリロキシプロピル基、R及びRがいずれもメチル基又はメトキシ基である両末端に(メタ)アクリロキシプロピルジメチルシリル基又は(メタ)アクリロキシプロピルジメトキシシリル基を有するポリジメチルシロキサン(ただし、bは1又は2、mは好ましい態様を含めて式(a2)と同様である。)が特に好ましい。
(A)ポリオルガノシロキサン混合物 100質量部中の(A2)成分の量は、0〜90質量部であり、0〜80質量部であることが好ましい。(A2)成分の量は多くするほど、紫外線硬化型ポリオルガノシロキサン組成物の粘度が高くなる傾向である。また、(A2)成分の量は少ないほど、紫外線硬化型ポリオルガノシロキサン組成物中の架橋点の数が多くなるため、これを硬化させた硬化物の硬度が高くなり、耐スクラッチ性及び耐熱性が向上する傾向である。ポリオルガノシロキサン混合物中の(A2)成分の量は、硬化物に求められる硬さや作業性に応じて、他の成分の含有量を考慮して、上記範囲で調節することができる。
[(B)成分]
(B)成分は、M単位とQ単位を必須の単位として所定の割合で含む三次元網目構造を有するポリオルガノシロキサンである。(B)成分は、シラノール基含有量が1.0質量%以上である。(B)成分のシラノール基含有量は1.5質量%以上が好ましく、2.0質量%以上がより好ましい。
(B)成分は、このシラノール基を介して架橋することで、紫外線硬化型ポリオルガノシロキサン組成物の硬化物の硬度を高め、紫外線硬化型ポリオルガノシロキサン組成物に優れた耐スクラッチ性を付与する。また、(B)成分は、(A)ポリオルガノシロキサン混合物への溶解性に優れるため、紫外線硬化型ポリオルガノシロキサン組成物の粘度を低くすることができ、紫外線硬化型ポリオルガノシロキサンに、無溶媒で優れた塗布性を付与することができる。
なお、(B)成分のシラノール基含有量は(B)成分全体の質量に対する、(B)成分中のケイ素原子に直接結合した水酸基(OH基)の質量百分率である。(B)成分は、トリメチルクロロシランなどのクロロシランと、ナトリウムシリケートなどのケイ酸塩とを加水分解縮合反応させて得ることができる。シラノール基含有量は、上記クロロシランと、ケイ酸塩との配合比によって調整することができる。なお、シラノール基含有量は、29Si−NMRによって測定することができる。また、過剰のシラノール基を導入した後に、このシラノール基をシラザンと反応させて、シラノール基を減少させて、シラノール基含有量を調節することもできる。
(B)成分は、M単位とQ単位以外にも、(R SiO2/2)単位(以下「D単位」ともいう。)及び(RSiO3/2)単位(以下「T単位」ともいう。)を所定の割合で含んでいてもよい。
(B)成分は、例えば、下記平均単位式(b)で表される。
(R SiO1/2(R SiO2/2(RSiO3/2(Si(OH)(4−x)/2 …(b)
式(b)中、R、R及びRは、非置換の一価の炭化水素基、水素原子の一部がハロゲン原子で置換された一価の炭化水素基又は水素原子の一部がシアノ基で置換された一価の炭化水素基である。R、R及びRは、互いに同一であっても異なっていてもよい。
上記R、R及びRの非置換の一価の炭化水素基として具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基等のアルキル基;シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;ビニル基、アリル基のようなアルケニル基;フェニル基、トリル基、キシリル基等のアリール基;ベンジル基、2−フェニルエチル基、2−フェニルプロピル基等のアラルキル基等が挙げられる。置換された一価の炭化水素基としては、上記一価の炭化水素基の水素原子の一部がハロゲン原子で置換された、例えばクロロメチル基、3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基のようなハロゲン化アルキル基や、上記一価の炭化水素基の水素原子の一部がシアノ基で置換された、例えば3−シアノプロピル基等のシアノアルキル基が例示される。
合成が容易で、分子量の割に低い粘度を有し、かつ硬化物に良好な物理的性質を与えることから、R、R及びRはメチル基であることが好ましい。ただし、硬化物の耐熱性を向上させ、又は硬化物に耐寒性を付与する必要がある場合には、R、R及びRの一部、あるいはR、R及びRの一部を、フェニル基のようなアリール基とすることが好ましい。フェニル基のようなアリール基とすることで、硬化物の耐熱性及び耐寒性を向上させることもできる。
式(b)中、xは、(B)成分中のシラノール基含有量が1.0質量%以上、好ましくは1.5質量%以上、より好ましくは2.0質量%以上となる数である。なお、シラノール基は主としてQ単位中に存在するため、便宜上、平均単位式(b)のようにOH基をQ単位中に示したが、シラノール基はM単位、D単位及びT単位のいずれかに含有されてもよい。この場合も上記平均単位式(b)で示される化合物とは区別されず、上記平均単位式(b)で示された化合物に含まれるものとする。
式(b)中、sはQ単位の数を表し、sは0でない正数である。p、q及びrはそれぞれ、M単位、D単位及びT単位の数を表し、0.5≦(p/s)≦1.2、0≦(q/s)≦1.0、0≦(r/s)≦1.0を満たす数である。p、q及びrの値は、後述する重量平均分子量とs、(p/s)、(q/s)、(r/s)の値により算出される。
p/sの値は、(b)成分中のQ単位の数(モル数)に対するM単位の数を示す。p/qが0.5以上であることで、(b)成分の溶解性((A)成分との相溶性)に優れるため、組成物が、十分な安定性を有する。p/qが1.2以下であることで、(b)成分の架橋によって、良好な耐熱性を有する硬化物が得られる。p/qは、0.6〜1.1が好ましく、0.75〜1.0がより好ましい。
q/sの値は、(B)成分中のQ単位の数(モル数)に対するD単位の数を示す。また、r/sの値は、(B)成分中のQ単位の数に対するT単位の数を示す。D単位及びT単位は、任意に含まれるため、q/s、r/sのいずれも0以上である。D単位及びT単位の量が大きくなると、耐スクラッチ性が低下する傾向である。そのため、q/s、r/sのいずれも、1.0以下であることが好ましく、0.5以下であることがより好ましく、0.3以下であることがさらに好ましい。
(B)成分中のD単位とT単位の量は、硬化物の物性(高い硬度、耐スクラッチ性)を向上させるため、できる限り少ないことが好ましい。そのため、(B)成分中のQ単位の数(モル数)に対するD単位とT単位の合計数、すなわち、(q+r)/sは、1.0以下であることが好ましく、0.5以下であることがより好ましく、0.3以下であることがさらに好ましい。
(B)成分は、室温(23℃)で、固体か半固体状であることが好ましい。(B)成分の質量平均分子量(Mw)は、500〜20000の範囲が好ましく、2000〜10000の範囲がより好ましく、3000〜7000の範囲がさらに好ましい。Mwが上述した範囲であると、(A)成分との相溶性が良好であり、優れた物性の硬化物を得やすい。なお、この質量平均分子量(Mw)は、ポリスチレンを基準とするGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフ)により求められる値である。
紫外線硬化型ポリオルガノシロキサン組成物中の(B)成分の配合量は、(A)成分100質量部に対して60〜300質量部であり、好ましくは65〜200質量部である。(B)成分の配合量が300質量部以下であることで、(B)成分の有するシラノール基の硬化物中への残留が抑えられ、硬化物に十分な耐熱性を付与することができる。(B)成分の配合量が60質量以上であることで、(B)成分の有する(メタ)アクリル基の架橋により、硬化物に優れた硬度と耐熱性を付与することができる。
[(C)成分]
(C)成分は、光反応開始剤である。ここで用いる光反応開始剤としては、上記(A)成分及び(B)成分が有する(メタ)アクレリート基の重合に用いられる、従来公知の光反応開始剤が挙げられる。
(C)成分の光反応開始剤としては、例えば、アセトフェノン、プロピオフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(IRGACURE 651:BASF社製)、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン(DAROCUR 1173:BASF社製)、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(IRGACURE 184:BASF社製)、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(IRGACURE 2959 :BASF社製)、2−ヒロドキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン(IRGACURE 1 27:BASF社製)、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン(IRGACURE 907:BASF社製)、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1(IRGACURE 369:BASF社製)、2 −(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン(IRGACURE 379:BASF社製);2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキシド(LUCIRIN TPO:BASF社製)、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキシド(IRGA CURE 819:BASF社製);1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)](IRGACURE OXE 01:BASF社製)、エタノン,1 −[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−, 1−(O−アセチルオキシム)(IRGACURE OXE 02:BASF社製);オキシフェニル酢酸、2−[2−オキソ−2−フェニルアセトキシエトキシ]エチルエステルとオキシフェニル酢酸、2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチルエステルの混合物(IRGACURE 754:BASF社製)、フェニルグリオキシリックアシッドメチルエステル(DAROCUR MBF:BASF社製)、エチル−4−ジメチルアミノベンゾエート(DAROCUR EDB:BASF社製)、2−エチルヘキシル−4−ジメチルアミノベンゾエート(DAROCUR EHA:BASF社製 )、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォス フィンオキシド(CGI 403:BASF社製)、ベンゾイルペルオキシド、クメンペルオキシド等が挙げられる。
相溶性、光反応性の点から、アセトフェノン、プロピオフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン (IRGACURE 651:BASF社製)、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン(DAROCUR 1173:BASF社製)、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(IRGACURE 184:BASF社製)、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン(IRGACURE 907:BASF社製)、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1(IRGACURE 369:BASF社製)、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキシド(LUCIRIN TPO:BASF社製)、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキシド(IRGACURE 819:BASF社製)が好ましい。
本成分は、単独でも、2種以上を併用してもよい。本実施形態の組成物に含まれる成分の量は、硬化反応を十分に進行させることが可能な量であれば、特に制限はないが 、硬化性及び硬化後の光学特性から、組成物全体100質量部に対して0.2質量部以上であることが好ましく、0.4質量部以上であることがより好ましく、また、組成物全体100質量部に対して10質量部以下であることが好ましく、5質量部以下であることがより好ましい。
以上が、本実施形態の必須成分であるが、本実施形態においては、紫外線硬化に加えて、さらに湿気硬化を行うために、以下の成分を含有することもできる。
[(D)成分]
(D)成分は、架橋剤として機能するシラン化合物である。このシラン化合物としては、下記一般式(d)で表される3官能性又は4官能性のシラン化合物が挙げられる。この(d)成分は、上記Rが有するアルコキシ基の縮合反応により、上記(A)成分であるベースポリマーの架橋剤として働く。(d)成分は、紫外線硬化型ポリオルガノシロキサン組成物中で部分加水分解縮合する場合があり、このような部分加水分解縮合物も架橋剤として作用する。(d)成分の部分加水分解縮合物は通常、重合度が5以下である。
一般式(d):R11 Si(OR124−d
一般式(d)中、R11は非置換の一価の炭化水素基、又は水素原子の一部が置換された一価の炭化水素基である。R11が有する置換基としては、ハロゲン原子又はシアノ基が挙げられる。R11としては、上述したポリオルガノシロキサン(A1)を示す式(a1)におけるRと同様の基が例示される。R11は、メチル基、ビニル基等が好ましい。
また、R12は、アルキル基又はアルコキシ置換アルキル基であり、前記したポリオルガノシロキサン(A1)を示す式(a1)におけるRと同様の基が例示される。R12は、メチル基、エチル基等が好ましい。式(d)中、dは0、1又は2である。
このような(D)成分のシラン化合物としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトライソプロポキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン等が例示される。これらのシラン化合物は、1種を単独で使用してもよく2種以上を混合して使用してもよい。
この架橋剤用のシラン化合物としては、合成が容易で、組成物の保存安定性を損なうことがなく、金属類に対する腐食性が少ないこと、かつ大きな架橋反応速度すなわち硬化速度が得られることから、架橋剤である(D)成分のシラン化合物としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシランを用いることが好ましく、特にメチルトリメトキシシランの使用が好ましい。
また、この(D)成分のシラン化合物としては、シランカップリング剤を用いることもでき、例えば、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、トリメトキシシリルプロピルジアリルイソシアヌレート、ビス(トリメトキシシリルプロピル)アリルイソシアヌレート、トリス(トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌレート、トリエトキシシリルプロピルジアリルイソシアヌレート、ビス(トリエトキシシリルプロピル)アリルイソシアヌレート 、トリス(トリエトキシシリルプロピル)イソシアヌレート、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリエトキシシランが挙げられる。
紫外線硬化型ポリオルガノシロキサン組成物中の(D)成分の配合量は、上記(A)成分100質量部に対して0.1〜20質量部であり、好ましくは1〜15質量部である。(D)成分の配合量が20質量部以下であることで、硬化の際の収縮率を抑え、硬化後の良好な物性を得ることができる。また、十分に速い硬化速度を実現できるため、経済的にも有利である。この(D)成分の配合量においては、上記のような(D)成分の部分加水分解縮合物を除いても、上記の配合量の範囲であれば、本発明の優れた効果が得られる。
[(E)成分]
(E)成分は、湿気により樹脂を硬化させる際の触媒として機能する縮合(湿気硬化)反応触媒である。
この(E)縮合(湿気硬化)反応触媒としては、当業者に公知のものを用いることができる。一般に利用可能な縮合(湿気硬化)触媒としては、例えば、テトラオクチルチタネート(オルガチックスTA−30:マツモトファインケミカル株式会社製)等のチタンアルコキシド、チタンオクチレングリコレート(オルガチックスTC−245:マツモトファインケミカル株式会社製)、テトラエトキシチタン、テトラプロポキシチタン、テトラブトキシチタン、ジイソプロポキシ−ビス(アセト酢酸エチル)チタン、ジイソプロポキシ−ビス(アセト酢酸メチル)チタン、ジイソプロポキシ−ビス( アセチルアセトン)チタン、ジブトキシ−ビス(アセト酢酸エチル)チタン、ジメトキシ−ビス(アセト酢酸エチル)チタン等のチタンのキレート錯体;ジブチルスズジオクトエートやジブチルスズジラウレートのようなカルボン酸有機スズ化合物、ジブチルービス(アセチルアセトネート)スズ、ジブチルービス(エチルアセチルアセトネート)スズ、ジメチルービス(メチルアセチルアセトネート)スズ、ジメチルービス(アセチルアセトネート)スズ、ジメチルービス(エチルアセチルアセトネート)スズ、ジオクチルービス(メチルアセチルアセトネート)スズ、ジオクチルービス(アセチルアセトネート)スズ、ジブチルービス(エチルアセチルアセトネート)スズ、ジオクチルービス(メチルアセチルアセトネート)スズのようなキレート系スズ化合物、ジブチルービス(トリメトキシシロキシ)スズ、ジブチルービス(トリメトキシシロキシ)スズ、ジブチルービス(トリプロポキシメトキシシロキシ)スズ、ジブチルービス(トリブトキシシロキシ)スズ、ジオチルービス(トリメトキシシロキシ)スズ、ジオチルービス(トリプロポキシメトキシシロキシ)スズ、ジオチルービス(トリブトキシシロキシ)スズ、ジブチルービス(トリメトキシシロキシ)スズ、ジブチルービス(トリプロポキシメトキシシロキシ)スズ、ジブチルービス(トリブトキシシロキシ)スズ、ジメチルービス(トリメトキシシロキシ)スズ、ジメチルービス(トリプロポキシメトキシシロキシ)スズ、ジメチルービス(トリブトキシシロキシ)スズのようなアルコキシシロキシを有し、カルボン酸エステルを含まないものなどが例示される。
これらの化合物は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。微量の存在で大きな触媒能を持ち、かつ不純物の少ない組成物が得られることから、有機スズ化合物、特にその中でも、縮合硬化反応性の高さなどからキレート系有機スズ化合物、アルコキシシロキシを有するスズ化合物、またチタンのキレート錯体が好ましい。光反応開始剤の種類にも起因するが紫外線硬化後の着色の少なさの観点から、キレート系有機スズ化合物、アルコキシシロキシを有するスズ化合物がさらに好ましい。
湿気硬化型触媒の使用量は、触媒としての機能を発揮するのに必要な量だけ添加すればよく、反応性樹脂100質量部に対して0.001〜15質量部の範囲で用いることが好ましく、0.01〜5質量部の範囲で用いることがより好ましい。
[(F)成分]
(F)成分は、(メタ)アクリル基を含有する非シリコン系反応性希釈材である。この(F)成分には、上記(A)成分及び(B)成分を含まない。
(F)成分は、(C)成分を溶解し、(A)成分および(B)成分と(C)成分との相溶化を促進するものであり、低粘度化へ寄与するもので、(メタ)アクリル基を有する化合物であればよい。多官能性のものは紫外線硬化性を促進し、懸念される表面硬化阻害を低減させる効果も有する。このような(F)成分は、耐スクラッチ性、耐熱性等の所望の特性を低下させない範囲で選択、配合量が決められる。
この(F)成分としては、例えば、イソボニルアクリレート、ペンタエリスリトール(トリ/テトラ)アクリレート等が挙げられる。
実施形態の紫外線硬化型ポリオルガノシロキサン組成物は、必須成分である上述の(A)〜(C)成分、任意成分である上述の(D)〜(F)成分に加えて、紫外線硬化型ポリオルガノシロキサン組成物硬化物の、被接着物への接着性を向上させる目的で、接着性付与剤を含んでいてもよい。接着性付与剤として、トリス(N−トリアルコキシシリルプロピル)イソシアヌレートのようなイソシアヌレート化合物を配合することができる。イソシアヌレート化合物としては、1,3,5−トリス(N−トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌレート等が挙げられる。組成物への相溶性の観点から、このような接着性付与剤の配合量は、(A)成分100質量部に対して0.01〜5質量部とすることが好ましい。
また、実施形態の紫外線硬化型ポリオルガノシロキサン組成物には、本発明の効果を損なわない限り、この種の組成物に通常配合されている無機充填剤、顔料、チクソトロピー性付与剤、押出作業性を改良するための粘度調整剤、紫外線吸収剤、防かび剤、耐熱性向上剤、難燃剤等の各種添加剤を、本発明の効果を阻害しない範囲で、必要に応じて配合することができる。無機充填剤の例としては、煙霧質シリカ、焼成シリカ、沈澱シリカ、煙霧質チタン及びこれらの表面をオルガノクロロシラン類、ポリオルガノシロキサン類、ヘキサメチルジシラザン等で疎水化したもの等が挙げられる。その他、炭酸カルシウム、有機酸表面処理炭酸カルシウム、けいそう土、粉砕シリカ、アルミノケイ酸塩、マグネシア、アルミナ等も使用可能である。
実施形態の紫外線硬化型ポリオルガノシロキサン組成物に無機充填剤が配合される場合、その配合量は、(A)成分100質量部に対して100質量部以下が好ましく、50質量部以下がより好ましい。
実施形態の紫外線硬化型ポリオルガノシロキサン組成物は、上記(A)〜(C)成分、(D)〜(F)の任意成分及び必要に応じて配合される上記各成分を、公知の方法により混合することにより得られる。得られた組成物は液体であり、23℃で20mPa・s〜2,000mPa・sの粘度を有するようにすることが好ましい。粘度は、好ましくは、20mPa・s〜1,000mPa・s、より好ましくは20mPa・s〜600mPa・sである。なお、実施形態の紫外線硬化型ポリオルガノシロキサン組成物は溶剤を含有しない。そのため、硬化物形成時に溶剤除去工程を必要とせず、溶剤の揮発により、作業環境の悪化や、電気・電子部品及びそれらを搭載した回路基板の腐食や劣化を引き起こすことがない。
上記で得られた紫外線硬化型ポリオルガノシロキサン組成物は、遮光性の容器中でそのまま保存し、使用時に紫外線を照射することによってはじめて硬化させる使用態様とすることができる。また、実施形態の紫外線硬化型ポリオルガノシロキサン組成物を、例えば(A)成分や(B)成分と、(C)成分である光反応開始剤や、(D)縮合反応触媒及び(E)架橋剤とを別に分けて調製し、適宜2〜3個の別々の容器に分けて保存し、使用時にこれらを混合する、いわゆる多包装型紫外線硬化型組成物として使用することもできる。
なお、各成分の混合の順序は特に限定されるものではなく、どのような順番に混合してもよいが、(B)成分と(A1)成分や(D)成分を予め混合し、(B)成分のシラノール基と(A1)成分や(D)成分を反応させておくと、UV硬化の直後でもタック感の少ない硬化物(皮膜)を形成でき好ましい。このように予め混合する際には、50〜110℃程度で加熱しながら混合することが好ましい。また、必要に応じて縮合反応を促進させるアミンと酸による塩などの触媒の配合がさらに好ましい。
本実施形態の紫外線硬化型ポリオルガノシロキサン組成物は、上記したように室温において液状であり、23℃で20mPa・s〜2,000mPa・sの十分に低い粘度を有することで、塗布性が良好であり、溶剤で希釈することなくそのまま通常のコーティング方法で塗布することができる。塗布膜は、紫外線を照射することにより速やかに硬化する。硬化物の硬度(Type A)は50以上、好ましくは60以上と高く、電気的・機械的特性、とりわけ耐スクラッチ性に優れている。
また、本実施形態の紫外線硬化型ポリオルガノシロキサン組成物の硬化物は、耐熱性に優れており、150℃程度の高温に晒された場合にも物性、例えば硬度の変化が極めて少ない。具体的には、硬化物が150℃の温度下7日間晒された場合にも、その硬度(Type A)の変化率は好ましくは25%以下、好ましくは10%以下が得られる。
したがって、本実施形態の組成物は、電気・電子機器のコーティング材、ポッティング材等の用途に有用であり、特にコンフォーマルコーティング剤のような、電気・電子部品やこれらを搭載した回路基板の表面を保護する用途に好適する。具体的には、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂等からなる基板やアルミナ等のセラミックからなる基板上に、ITO、銅、アルミニウム、銀、金等からなる電極及び配線を形成した配線基板上に、IC等の半導体装置、抵抗体、コンデンサ等の電子部品を搭載した電気・電子機器において、電極や配線等のコーティング材として好適に使用される。
本実施形態の紫外線硬化型ポリオルガノシロキサン組成物を配線基板の電極や配線のコーティング材として使用する場合、塗布方法としては、ディップ法、刷毛塗り法、スプレー法、ディスペンス法等を用いることができ、塗布層の厚さは、通常0.01〜3mm、好ましくは0.05〜2mmである。厚さが0.01mmに満たないと、耐スクラッチ性が十分に得られないおそれがある。また、3mmを超えると、それ以上の効果が得られないばかりでなく、内部が硬化するのに時間がかかり不経済である。
次に、本実施形態の電気・電子機器について図面を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る電気・電子機器(装置)の一例を示す断面図である。
実施形態の電気・電子機器1は、ガラスエポキシ基板のような絶縁基板2aの上に、銅箔のような導電体からなる配線2bが形成された配線基板2を備えている。そして、このような配線基板2の一方の主面の所定の位置に、ICパッケージ3やコンデンサ4のような電気・電子部品が搭載され、前記配線2bと電気的に接続されている。なお、ICパッケージ3やコンデンサ4と配線2bとの接続は、これらの部品のリード端子3a、4aが配線基板2の部品孔(図示を省略する。)に挿入され、はんだ等を介して接合されることで行われている。
また、配線基板2の部品搭載面には、上記した本実施形態の紫外線硬化型ポリオルガノシロキサン組成物の硬化物からなる硬化物5が、ICパッケージ3及びコンデンサ4の上面を覆うように形成されている。
このような実施形態の電気・電子機器1においては、配線基板2及びその主面に搭載された電気・電子部品が、耐スクラッチ性に優れ、耐熱性に優れた硬化物5で覆われているので、信頼性が高い。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されない。なお、実施例及び比較例において、「部」とあるのはいずれも「質量部」を表し、粘度等の物性値は全て23℃、相対湿度50%での値を示す。
[合成例1]
まず、M単位とQ単位とからなるポリオルガノシロキサン(以下、MQレジンと示す。)であって、シラノール基含有量が2.1質量%である(B)成分のMQレジン(B−1)を、以下に示すようにして製造した。
トリメチルクロロシラン100部とナトリウムシリケート200部を、水とIPA(イソプロピルアルコール)及びキシレンの混合溶媒に入れ、この混合溶媒中で加水分解とそれに続く縮合反応を行った。80℃以下で2時間の撹拌後、水相と油相とに分液し、油相としてMQレジン(B−1)のキシレン溶液を得た。得られたMQレジン(B−1)は、M単位とQ単位とのモル比(p/s)が0.96で、質量平均分子量(Mw)が3700であり、シラノール基含有量が2.1質量%のものであった。
[合成例2]
シラノール基含有量が2.9質量%である(B)成分のMQレジン(B−2)を、以下に示すようにして製造した。
トリメチルクロロシラン100部とナトリウムシリケート240部を、水とIPA(イソプロピルアルコール)及びキシレンの混合溶媒に入れ、この混合溶媒中で加水分解とそれに続く縮合反応を行った。80℃で2時間の撹拌後、水相と油相とに分液し、油相としてMQレジン(B−2)のキシレン溶液を得た。得られたMQレジン(B−2)は、M単位とQ単位とのモル比(p/s)が0.79で、質量平均分子量(Mw)が5900であり、シラノール基含有量が2.9質量%のものであった。
[合成例3]
シラノール基含有量が1.8質量%であるMQレジン(B−3)と、シラノール基含有量が1.3質量%であるMQレジン(B−4)と、シラノール基含有量が0.6質量%であるMQレジン(B−5)を以下に示すようにして製造した。
製造例1で得られたMQレジン(B−1)を、少量のシラザンと反応させて、シラノール基をトリメチルシリル化させた。シラザンの量を変えて、シラノール基含有量が1.8質量%であるMQレジン(B−3)と、シラノール基含有量が1.3質量%であるMQレジン(B−4)と、シラノール基含有量が0.6質量%であるMQレジン(B−5)を得た。得られたMQレジン(B−3)は、M単位とQ単位とのモル比(p/s)が0.96で、質量平均分子量(Mw)が3700であり、水酸基の含有量が1.8質量%のものであった。MQレジン(B−4)は、M単位とQ単位とのモル比(p/s)が0.96で、質量平均分子量(Mw)が3700であり、シラノール基含有量が1.3質量%のものであった。MQレジン(B−5)は、M単位とQ単位とのモル比(p/s)が0.96で、質量平均分子量(Mw)が3700であり、シラノール基含有量が0.6質量%のものであった。
[実施例1]
(A1)成分として上記ポリオルガノシロキサン(A1)に分類される(A1−1)分子鎖両末端がアクリロキシプロピルジメチルシリル基で封鎖された直鎖状のポリジメチルシロキサン(粘度15mPa・s) 55部、(A2)成分として上記ポリオルガノシロキサン(A2)に分類される(A2−3)両末端アクリロキシプロピルジメチルシリル基封鎖ポリジメチルシロキサン(粘度720mPa・s) 90部に、合成例1で得られたMQレジン(B−1)(平均組成式:{(CHSiO1/20.96(SiO4/21.00(MW=3700)、シラノール基含有量:2.1質量%) 100部、(C)成分として(C−2)イルガキュア651 0.4部と(C−4)イルガキュア819 0.1部、(D)成分として(D−1)メチルトリメトキシシラン 2部と(D−3)3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン 4部、(E)成分として(E−2)ジブチルスズビス(アセトアセトネート) 0.22部、をそれぞれ配合し、均一に混合してポリオルガノシロキサン組成物を得た。
[実施例2〜4、比較例1〜2]
表1に示す各成分を同表に示す組成でそれぞれ配合し、実施例1と同様に混合してポリオルガノシロキサン組成物を得た。
なお、各例で用いた成分は以下のとおりである。
[(A)成分]
(A1)に分類される直鎖状ポリオルガノシロキサン
(A1−1)分子鎖両末端がアクリロキシプロピルジメチルシリル基で封鎖された直鎖状のポリジメチルシロキサン(粘度15mPa・s)
(A1−2)分子鎖両末端がメタクロキシプロピルジメチルシリル基で封鎖された直鎖状のポリジメチルシロキサン(粘度11mPa・s)
(A2)に分類される直鎖状ポリオルガノシロキサン
(A2−1)分子鎖両末端がアクリロキシプロピルジメチルシリル基で封鎖された直鎖状のポリジメチルシロキサン(粘度55mPa・s)
(A2−2)分子鎖両末端がメタクロキシプロピルジメチルシリル基で封鎖された直鎖状のポリジメチルシロキサン(粘度52mPa・s)
(A2−3)分子鎖両末端がアクリロキシプロピルジメチルシリル基で封鎖された直鎖状のポリジメチルシロキサン(粘度720mPa・s)
[(B)成分]:(MQレジン)
(B−1) {(CHSiO1/20.96(SiO4/21.00(MW=3700、シラノール基含有量:2.1質量%)
(B−2) {(CHSiO1/20.79(SiO4/21.00(MW=5900、シラノール基含有量:2.9質量%)
(B−3) {(CHSiO1/20.96(SiO4/21.00(MW=3700、シラノール基含有量:1.8質量%)
(B−4) {(CHSiO1/20.96(SiO4/21.00(MW=3700、シラノール基含有量:1.3質量%)
(B−5) {(CHSiO1/20.96(SiO4/21.00(MW=3700、シラノール基含有量:0.6質量%)
[(C)成分]:光反応硬化剤
(C−1) イルガキュア1173(IRGACURE 1173(DAROCUR 1173))
(C−2) イルガキュア651(IRGACURE 651)
(C−3) イルガキュア184(IRGACURE 184)
(C−4) イルガキュア819(IRGACURE 819)
[(D)成分]:架橋剤
(D−1) メチルトリメトキシシラン
(D−2) 3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン
(D−3) 3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン
[(E)成分]:縮合剤
(E−1) ジイソプロポキシ−ビス(アセト酢酸エチル)チタン
(E−2) ジブチルスズビス(アセトアセトネート)
Figure 2021080372
[実施例5〜8、比較例3]
表2に示す各成分を同表に示す組成でそれぞれ配合し、実施例1と同様に混合してポリオルガノシロキサン組成物を得た。
なお、既に説明した成分以外の各例で用いた成分は以下のとおりである。
また、比較例3においては、MQレジンに代えて、シラノール基含有量が1.0質量%未満の(B−5):{(CHSiO1/20.96(SiO4/21.00(MW=3700、シラノール基含有量0.6質量%)を使用した。
[(A)成分]
(ポリオルガノシロキサン(A1)に分類される直鎖状ポリオルガノシロキサン)
(A1−3)分子鎖両末端がアクリロキシプロピルジメトキシシリル基で封鎖された直鎖状のポリジメチルシロキサン(粘度17mPa・s)
(A1−4)分子鎖両末端がメタクリロキシプロピルジメトキシシリル基で封鎖された直鎖状のポリジメチルシロキサン(粘度12mPa・s)
(ポリオルガノシロキサン(A2)に分類される直鎖状ポリオルガノシロキサン)
(A2−4)分子鎖両末端がアクリロキシプロピルジメトキシシリル基で封鎖された直鎖状のポリジメチルシロキサン(粘度63mPa・s)
(A2−5)分子鎖両末端がメタクリロキシプロピルジメトキシシリル基で封鎖された直鎖状のポリジメチルシロキサン(粘度44mPa・s)
(A2−6)分子鎖両末端がアクリロキシプロピルジメトキシシリル基で封鎖された直鎖状のポリジメチルシロキサン(粘度840mPa・s)
(A2−7)分子鎖両末端がメタクリロキシプロピルジメトキシシリル基で封鎖された直鎖状のポリジメチルシロキサン(粘度690mPa・s)
(A2−8)分子鎖両末端がアクリロキシプロピルジメトキシシリル基で封鎖された直鎖状のポリジメチルシロキサン(粘度13,300mPa・s)
(A2−9)分子鎖両末端がメタクリロキシプロピルジメチルシリル基で封鎖された直鎖状のポリジメチルシロキサン(粘度11,000mPa・s)
Figure 2021080372
[実施例9〜12、比較例4]
表3に示す各成分を同表に示す組成でそれぞれ配合し、(B)成分と(D)成分を予め100℃に加熱しながら混合し、(B)成分のシラノール基を(D)成分と反応させ低減させた反応物とした以外は、実施例1と同様に混合してポリオルガノシロキサン組成物を得た。本反応は、必要に応じてキシレンなどの溶剤に分散させ、反応後に除去した。
Figure 2021080372
[実施例13〜16、比較例5]
表4に示す各成分を同表に示す組成でそれぞれ配合し、(B)成分と(A1)成分を、予め攪拌混合し、次いで80℃に加熱しながら(B)成分のシラノール基を(A1)成分と反応させ低減させた反応物とした以外は、実施例1と同様に混合してポリオルガノシロキサン組成物を得た。
Figure 2021080372
[実施例17〜34、比較例6〜13]
表5〜9に示す各成分を同表に示す組成でそれぞれ配合し、実施例1と同様に混合してポリオルガノシロキサン組成物を得た。
なお、既に説明した成分以外の各例で用いた成分は以下のとおりである。
(F−1)イソボニルアクリレート
(F−2)ペンタエリスリトール(トリ/テトラ)アクリレート
Figure 2021080372
Figure 2021080372
Figure 2021080372
Figure 2021080372
Figure 2021080372
また、上記実施例1〜34及び比較例1〜13で得られたポリオルガノシロキサン組成物について、下記に示す方法で各種特性を測定し評価した。これらの結果を組成とともに、表1〜9にそれぞれ示した。
[粘度]
上記ポリオルガノシロキサン組成物の粘度を、JIS K6249に拠って測定した。
回転粘度計(芝浦セムテック株式会社製、製品名:ビスメトロンVDA−2)を使用し、回転速度60rpm、回転子No.3で測定を行った。
また、70℃で5日間エージング処理した後の粘度も併せて示した。
[タックフリータイム]
上記ポリオルガノシロキサン組成物のタックフリータイムを、JIS K6249に拠って測定した。試料を、泡が入らないようにアルミシャーレに平らに入れた(試料の厚みは3mm)後、エチルアルコールで洗浄した指先で表面に軽く触れた。試料が指先に付着しなくなる時間を、タックフリータイム(分)とした。
<UV硬化後>
[硬さ]
上記ポリオルガノシロキサン組成物の硬化物の硬度を、JIS K6249に拠り、以下に示すようにして測定した。すなわち、ポリオルガノシロキサン組成物を厚さ2mmのシート状に成形した後、次の3つの条件で硬化させた。(1)紫外線照射+23℃、50%RHで7日間放置して硬化(UV+7日放置)、(2)紫外線照射のみで硬化(UV処理のみ)、(3)23℃、50%RHで硬化(水分のみで硬化)。次いで、得られた硬化シートを3枚重ね、デュロメータ(Type A)により硬度を測定した。
なお、紫外線照射は、ウシオ電機株式会社製:UVL−4001Mを用い、120W/cmの紫外線エネルギー照射量にて、積算光量3000mJ/cmで行った。
[外観]
UV照射により硬化した後の外観を、目視により色味を確認した。
また、併せて、UV硬化後の表面硬化状態(タック感)についても次のように調べた。
[表面硬化状態(タック感)]
UV照射により硬化した後、表面硬化状態を目視と指触にて確認した。なお、ぬめりや液状のある場合には、その旨評価した。評価は次の基準とした。
評価6:ほぼタックを感じない。
評価5:(タック感が良好)押し付けた指先に多少タックを感じる程度。
評価4:ペタッ(しっとり)というようなタック感あり。
評価3:べたつくようなタック感あり。
評価2:つるつると滑るような、うっすらと表面に液状物(ぬめり)が残る。
評価1:目視で液状物が確認できる。
評価0:液状物が多い。
<UV+7日間放置>
[表面状態(タック感)]
UV照射により硬化した後、23℃、50%RHで、7日間放置した硬化シート表面のタック感を指触によって評価した。すなわち、厚さ0.2cm、5cm角のシート中央に、指先を強く押し付けて、指先に対する密着性で評価した。評価は次の基準とした。
評価A(タック感が良好):押し付けた指先を持ち上げても全く持ちあがらない。
評価B(少しタック感あり):押し付けた指先を持ち上げると、少し持ち上がるがすぐ指先から離れ落ちる。
評価C(タック感あり):押し付けた指先を持ち上げると、そのままシートが持ち上がり落ちない。
[耐スクラッチ性]
上記ポリオルガノシロキサン組成物を、JIS Z3197(ISO9455)で規定されたくし形電極基板(銅電極、パターン幅0.316mm)上に100μmの厚さで塗布し、UV照射により硬化後、23℃で7日間加熱処理した。次いで、形成された硬化被膜に、JIS K5600−5−4に準じて鉛筆硬度試験を行い、耐スクラッチ性を評価した。鉛筆硬度試験では、4Bの鉛筆を用い、250g荷重で線を引き、硬化被膜のその後の状態を目視し、下記の基準に従って評価した。
評価A:硬化被膜のめくれなし。
評価B:硬化被膜のめくれが有り、被膜表面のみめくれた。
評価C:硬化被膜が破壊して、めくれが有り、基材表面が露出した。
[耐熱性]
UV照射+23℃、50%RHで7日間放置して硬化(UV+7日放置)した後、150℃、50%RHで、7日間加熱処理した硬化シートの硬度を、JIS K6249に拠り、上記と同様に測定した。
[密着性]
組成物をIPAで洗浄した各被着体上に100μmになるよう塗布し、紫外線照射+23℃、50%RHで、7日間放置後、硬化被膜を形成したフィルム表面にJIS K 5600−5−6に準拠して格子状 のクロスカットを形成し、25mm幅のセロハンテープ剥離試験をおこなった。密着性評価は、残存面積をパーセント表記で示した。ここで、被着体としては、FR4、ガラス、ポリエチレンテレフタレート(PET)を用いた。
表1から、実施例1〜34で得られたポリオルガノシロキサン組成物は、均一で薄膜塗布に適した粘度を有しているうえに、硬度(Type A)が50以上と高く、耐スクラッチ性に優れた硬化物を形成することがわかった。また、150℃で7日間放置した後も硬度(Type A)の変化が少なく、耐熱性の高い硬化物を形成することがわかった。
また、(B)成分として、末端にケイ素原子に結合するアルコキシル基を有するポリオルガノシロキサンを含有したり、(B)成分と(D)成分とを予め混合して(B)成分の含有するシラノール基を低減させたり、(F)成分を含有させることで、硬化後のタック感が改善した硬化物が得られることもわかった。
それに対して、表1〜4,7,8からわかるように、比較例1〜13で得られた硬化物は、硬度が低く、耐スクラッチ性が不十分である。また、比較例1〜7,9〜11,13はタック感もあった。また、比較例8,12で得られた硬化物は、タック感はなく良好であったが、耐スクラッチ性が不十分であった。
本発明の紫外線硬化型ポリオルガノシロキサンは、電気・電子機器のコーティング材、ポッティング材等の用途に有用であり、特に、基板上に電子部品等が搭載された電気・電子機器におけるコンフォーマルコーティング剤として好適である。
1…電気・電子機器、2…配線基板、3…ICパッケージ、4…コンデンサ、5…紫外線硬化型ポリオルガノシロキサン組成物の硬化物。

Claims (12)

  1. (A)(A1)23℃における粘度が3mPa・s以上20mPa・s未満であり、分子末端にケイ素原子に結合する(メタ)アクリル基を含む有機基を有するポリオルガノシロキサンの10〜100質量部と、(A2)下記一般式(a2)で表されるポリオルガノシロキサンの0〜90質量部と、を混合してなるポリオルガノシロキサン混合物と、
    Figure 2021080372
    (式(a2)中、Rは、アルキル基、アルコキシ基又は前記アルキル基若しくは前記アルコキシ基の水素原子の一部がアルコキシ基で置換された有機基であり、Rは(メタ)アクリル基を含む有機基であり、Rは、それぞれ独立に、非置換の一価の炭化水素基、又は水素原子の一部がハロゲン原子若しくはシアノ基で置換された一価の炭化水素基であり、Yは酸素原子又は二価の炭化水素基である。また、bは1又は2であり、mは23℃における粘度が20mPa・s〜100,000mPa・sとなるような正数を示す。)
    (B)(R SiO1/2)で表される単位と(SiO4/2)で表される単位と、シラノール基とを含み、前記(SiO4/2)で表される単位のモル数に対する前記(R SiO1/2)で表される単位のモル数の比が、0.5以上1.2以下であり、シラノール基含有量が1.0質量%以上である三次元網目構造を有するポリオルガノシロキサン(Rは、非置換の一価の炭化水素基、又は水素原子の一部がハロゲン原子若しくはシアノ基で置換された一価の炭化水素基である。)と、
    (C)光反応開始剤、
    を含有する紫外線硬化型ポリオルガノシロキサン組成物であって、
    前記(A)成分を100質量部、前記(B)成分を60〜300質量部含有し、かつ、前記(C)成分を前記紫外線硬化型ポリオルガノシロキサン組成物100質量部に対して0.2〜10質量部含有する紫外線硬化型ポリオルガノシロキサン組成物。
  2. 前記(A1)分子末端にケイ素原子に結合する(メタ)アクリル基を含む有機基を有するポリオルガノシロキサンは、下記一般式(a1)で表されるポリオルガノシロキサンである請求項1に記載の紫外線硬化型ポリオルガノシロキサン組成物。
    Figure 2021080372
    (式(a1)中、Rは、アルキル基、アルコキシ基又は前記アルキル基若しくは前記アルコキシ基の水素原子の一部がアルコキシ基で置換された有機基であり、Rは(メタ)アクリル基を含む有機基であり、Rは、非置換の一価の炭化水素基、又は水素原子の一部がハロゲン原子若しくはシアノ基で置換された一価の炭化水素基であり、Xは酸素原子又は二価の炭化水素基である。また、aは1又は2であり、nは23℃における粘度が3mPa・s以上20mPa・s未満となるような正数を示す。)
  3. 前記(B)三次元網目構造を有するポリオルガノシロキサンが有するシラノール基含有量は1.5質量%以上である請求項1又は2に記載の紫外線硬化型ポリオルガノシロキサン組成物。
  4. 前記(B)三次元網目構造を有するポリオルガノシロキサンは、さらに、(R SiO2/2)で表される単位と、(RSiO3/2)で表される単位とを含み(前記単位式中、R及びRは、それぞれ独立して、非置換の一価の炭化水素基、又は水素原子の一部がハロゲン原子若しくはシアノ基で置換された一価の炭化水素基である。)、前記(SiO4/2)で表される単位のモル数に対する前記(R SiO2/2)で表される単位のモル数の比が1.0以下であり、かつ前記(SiO4/2)で表される単位のモル数に対する前記(RSiO3/2)で表される単位のモル数の比が1.0以下である請求項1乃至3のいずれか1項に記載の紫外線硬化型ポリオルガノシロキサン組成物。
  5. 前記(B)三次元網目構造を有するポリオルガノシロキサンにおいて、前記(SiO4/2)で表される単位のモル数に対する、前記(R SiO2/2)で表される単位と前記(RSiO3/2)で表される単位の合計モル数の比が、0.3以下である請求項4に記載の紫外線硬化型ポリオルガノシロキサン組成物。
  6. 前記一般式(a1)において、Rはメチル基、フェニル基、メトキシ基又はフェノキシ基であり、Rはメチル基又はフェニル基であり、nは、1以上20未満の整数である、請求項2乃至5のいずれか1項に記載の紫外線硬化型ポリオルガノシロキサン組成物。
  7. さらに、(D)架橋剤となるシラン化合物を、前記(A)成分100質量部に対して0.1〜20質量部含有する請求項1乃至6のいずれか1項に記載の紫外線硬化型ポリオルガノシロキサン組成物。
  8. 前記(D)架橋剤となるシラン化合物が、下記一般式(d)で表される3官能又は4官能のシラン化合物及び/又はその部分加水分解縮合物である請求項7に記載の紫外線硬化型ポリオルガノシロキサン。
    一般式(d):R11 Si(OR124−d
    (式中、R11は同一又は異なる置換若しくは非置換の一価の炭化水素基であり、R12は同一又は異なる非置換の一価の炭化水素基であり、dは0又は1である。)
  9. さらに、(E)縮合反応触媒を、前記(A)成分100質量部に対して0.1〜15質量部含有する請求項1乃至8のいずれか1項に記載の紫外線硬化型ポリオルガノシロキサン組成物。
  10. 前記(B)成分と、前記(A1)分子末端にケイ素原子に結合する(メタ)アクリル基を含む有機基を有するポリオルガノシロキサン及び/又は前記(D)シラン化合物とを予め混合して前記(B)成分のシラノール基含有量を低減させた反応物を含有する請求項1〜9のいずれか1項に記載の紫外線硬化型ポリオルガノシロキサン組成物。
  11. 電気・電子機器の電極及び/又は配線のコーティング用組成物であることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項記載の紫外線硬化型ポリオルガノシロキサン組成物。
  12. 電極及び/又は配線の表面に、請求項1乃至11のいずれか1項記載の紫外線硬化型ポリオルガノシロキサン組成物の硬化物からなる被膜を有することを特徴とする電気・電子機器。
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