JP2021078726A - ブラシ製造方法、ブラシ製造用治具、及びブラシ - Google Patents

ブラシ製造方法、ブラシ製造用治具、及びブラシ Download PDF

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Abstract

【課題】繊維束の毛先が揃いかつホルダ底面から毛先までのブラシ高さが揃えられたブラシを効率よく、かつ高精度に製造するブラシ製造方法を提供する。【解決手段】第1プレート10の繊維束保持孔のそれぞれに繊維束103を挿入し、第1プレートの第2面側において繊維束の軸方向に所定寸法となる位置に配置された第2プレート20に、繊維束の先端103sを突き当てる繊維束挿入・位置決め工程と、樹脂充填部55を形成する樹脂充填トレー50に未硬化の樹脂材料PMを充填する樹脂材料充填工程と、第1プレートの第1面10a側に突出した繊維束を、樹脂充填トレー内の樹脂材料に浸漬する樹脂浸漬工程と、樹脂材料を硬化させる樹脂硬化工程と、樹脂材料が硬化することで形成されるホルダを、樹脂充填トレーから脱型させる脱型工程と、第2プレートを取り外す取り外し工程と、を含む。【選択図】図9

Description

本発明は、ブラシ製造方法、ブラシ製造用治具、及びブラシに関する。
レーザ加工機などの板金加工機において板状のワークを移動させる場合、ワークを送るときの走行音の低減、並びにワーク裏面の損傷防止などを図るために複数のブラシが配置される場合がある。このブラシは、所定の長さにカットした数十本単位の繊維束を植毛先の孔部上に載置し、針金状の束線により繊維束の中央部分を孔部に押し込んで、繊維束の中央部分を孔部に収容させて形成することが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許第4135968号公報
ブラシ上においてワークを支持する際、ブラシの先端の高さが揃っていることが望ましいが、上記したブラシの製造方法では、繊維束の中央部分を孔部に押し込んで形成されるので、繊維束の毛先(ブラシの先端)の高さが揃っていない場合がある。この場合、繊維束の毛先を切り揃えるために裁断する工程が必要となるが、この裁断工程には手間がかかり、面倒なだけでなく、裁断された毛がブラシに残る場合があり、残った毛の除去といった面倒な作業が必要となる。
本発明は、繊維束の毛先が揃いかつホルダ底面から毛先までのブラシ高さが揃えられたブラシを効率よく、かつ高精度に製造することが可能なブラシ製造方法、ブラシ製造用治具、及びブラシを提供することを目的とする。
本発明の態様に係るブラシ製造方法は、複数の繊維束の基端部が樹脂製のホルダに埋設されたブラシの製造方法であって、第1プレートに形成された複数の孔のそれぞれに、繊維束を第1プレートの第1面側と第2面側との両側に突出した状態まで挿入し、第1プレートの第2面側において前記第1プレートに対して繊維束の軸方向に所定寸法となる位置に配置された第2プレートに、繊維束の先端を突き当てる繊維束挿入・位置決め工程と、ホルダの外形形状に応じた樹脂充填部を形成する樹脂充填部材に未硬化の樹脂材料を充填する樹脂材料充填工程と、第1プレートの第1面側に突出した繊維束を樹脂充填部材内の樹脂材料に浸漬する樹脂浸漬工程と、樹脂材料を硬化させる樹脂硬化工程と、樹脂材料が硬化することで形成されるホルダを、樹脂充填部材から脱型させる脱型工程と、第2プレートを取り外す取り外し工程と、を含む。
また、繊維束挿入・位置決め工程に先立って、第1プレートと第2プレートとを、ブラシ丈を決定する位置関係で連結するプレート連結工程をさらに含み、取り外し工程では、ホルダと一体化した第1プレートから第2プレートを取り外してもよい。また、繊維束挿入・位置決め工程では、繊維束を、第1プレートの孔と、第1プレートと第2プレートとの間に配置された第3プレートの挿入孔とに挿入してもよい。また、樹脂材料は、エポキシ樹脂、変性アミン、及び水酸化アルミニウムのうち少なくとも1つを含んでもよい。また、繊維束を形成する複数の繊維は、炭素繊維であってもよい。
本発明の態様に係るブラシ製造用治具は、複数の繊維束が、第1面側と第2面側との両側に突出した状態で挿入される複数の孔を有した第1プレートと、第1プレートの第2面側において、第1プレートに対して繊維束の軸方向に所定寸法となる位置に配置され、複数の繊維束の先端が突き当てられる第2プレートと、軸方向における第1プレートと第2プレートとの位置を決定する位置決定部材と、第2プレートを着脱可能に接続する接続部材と、第1プレートの第1面側に配置され、第1面との間にホルダを形成する樹脂が充填される樹脂充填部を形成する樹脂充填部材と、を備える。
また、第1プレートの外周部から樹脂充填部材側に延び、ホルダの外周形状を規定する外周型枠部材、をさらに備え、外周型枠部材は、第1プレート側から樹脂充填部材側に上下スライド可能に設けられてもよい。また、接続部材は、第1プレートの第1面から突出するように設けられてもよい。
本発明の態様に係るブラシは、複数本の炭素繊維からなる撚糸を複数束ねた繊維束と、複数の繊維束がそれぞれ挿入され、繊維束の軸方向中間部を保持する複数の孔を有する金属製のプレートと、プレートの裏面側に設けられ、プレートの裏面側に突出した繊維束の基端部が埋設した状態で固定される樹脂製のホルダと、を備える。
本発明の態様に係るブラシ製造方法及びブラシ製造用治具では、複数の繊維束が、第1プレートに形成された複数の孔に挿入されて保持される。複数の繊維束は、第1プレートの第2面側において第1プレートに対して繊維束の軸方向に所定寸法となる位置、すなわちブラシ丈(繊維束の根元から先端までの長さ)に相当する位置に配置された第2プレートに先端が突き当たることにより、繊維束の軸方向において、先端の位置が揃えられる。また、樹脂充填部材に充填された未硬化の樹脂材料に、第1プレートの第1面側に突出した繊維束の基端部を浸漬させた状態で樹脂材料を硬化させることにより、繊維束と一体となった樹脂製のホルダが成形される。このように、本発明の態様によれば、繊維束の毛先が揃っていなければならないブラシ要求品質に対して、繊維束の先端を裁断する工程を不要とし、ホルダ底面から毛先までのブラシ高さが揃えられる。よって、ブラシを効率よく、かつ高精度に製造することができる。
また、繊維束挿入・位置決め工程に先立って行われるプレート連結工程で、第1プレートと第2プレートとを、ブラシ丈を決定する位置関係で連結することにより、第1プレートと第2プレートとをブラシ丈となる位置にそれぞれ位置決めされて固定される。その結果、第1プレートに形成された複数の孔のそれぞれに繊維束を挿入した際、繊維束の軸方向において、繊維束の先端を揃えるための第2プレートの位置を高精度に位置決めすることができる。また、取り外し工程で、ホルダと一体化した第1プレートから第2プレートを取り外すことにより、繊維束の先端を位置決めした第2プレートを容易に取り外すことができる。また、樹脂が硬化することによりホルダと一体化した第1プレートは、ホルダを覆うカバーとなり、ホルダの耐熱性を高めることができる。
また、繊維束挿入・位置決め工程において、繊維束を、第1プレートの孔と第3プレートの挿入孔とに挿入することにより、繊維束が第1プレートと第2プレートとの間で撓むことを抑えることができる。また、樹脂材料が、エポキシ樹脂、変性アミン、及び水酸化アルミニウムのうち少なくとも1つを含む構成では、ブラシのホルダを容易に成形することができる。また、繊維束を形成する複数の繊維が炭素繊維である構成では、耐熱性のブラシを製造することができる。
また、ブラシ製造用治具において、外周型枠部材を第1プレート側から樹脂充填部材側に上下スライド可能とすることにより、第1プレートの複数の孔に挿入された複数の繊維束の基端部を未硬化の樹脂材料に浸漬する際に、外周型枠部材を第2プレート側に移動させておくことができる。その結果、樹脂材料への浸漬を容易に行うことができる。また、樹脂材料への浸漬後に、外周型枠部材を樹脂充填部側に移動させることにより、ホルダを規定の外周形状に容易に成形することができる。また、接続部材が、第1プレートの第1面から突出している構成では、樹脂材料が硬化することで所定形状に形成されるホルダに凹部(貫通孔を含む)が形成される。この凹部を用いることにより、ホルダの位置決め又は固定等を容易に行うことができる。また、第1面から突出する突出長さにより樹脂厚が決まるので、ホルダ厚を容易に設定できる。
本発明の態様に係るブラシでは、繊維束は炭素繊維からなる撚糸を複数束ねて設けられ、複数の繊維束を挿入する複数の孔を備える金属製のプレートによってホルダが覆われるので、ブラシの耐熱性を向上させることができる。
実施形態に係るブラシ製造方法、ブラシ製造用治具を用いて形成されるブラシの一例を示す斜視図である。 図1に示すブラシの一例を示す断面図である。 ブラシ製造用治具の一例を示す斜視図である。 ブラシ製造用治具の一例を示す断面図である。 実施形態に係るブラシ製造方法の一例を示すフローチャートである。 ブラシ製造方法のプレート連結工程において、ブラシ製造用治具を組み立てた状態を示す断面図である。 ブラシ製造方法の繊維束挿入・位置決め工程において、ブラシ製造用治具に繊維束を挿入して位置決めした状態を示す断面図である。 ブラシ製造方法の繊維束挿入・位置決め工程において、繊維束保持孔に挿入された繊維束を示す拡大断面図である。 ブラシ製造方法の樹脂材料充填工程において、樹脂材料を充填した状態を示す断面図である。 ブラシ製造方法の樹脂浸漬工程において、繊維束の基端部を樹脂材料に浸漬させた状態を示す断面図である。 ブラシ製造方法の脱型工程において、ブラシ及びブラシ製造用治具を樹脂充填トレーから脱型させた状態を示す断面図である。 第2プレート等を取り外した状態を示す断面図である。 実施例で用いた複数種の樹脂材料における添加材量と粘度の測定結果との相関を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。ただし、本発明はこの形態に限定されない。また、図面においては実施形態を説明するため、一部分を大きく又は強調して記載するなど適宜縮尺を変更して表現しており、実際の製品とは形状又は大きさが異なっている場合がある。
図1は、実施形態に係るブラシ製造方法、ブラシ製造用治具を用いて形成されるブラシの一例を示す斜視図である。図2は、図1に示すブラシの一例を示す断面図である。図1及び図2に示すブラシは、炭素繊維ブラシCBである。この炭素繊維ブラシCBは、例えば、レーザ加工機に配置されて用いられる。レーザ加工機は、板状のワーク(被加工物)に対してレーザ光を照射することにより、ワークの一部を切断加工する。ワークにおいてレーザ光が照射される周辺部分は高温となるため、この部分のワークを支持するためのブラシには耐熱性が求められる。図1に示す炭素繊維ブラシCBは、レーザ光が照射される周辺領域においてレーザ加工機のワーク支持台上に配置され、ワークの下面に接触してワークを支持する。
炭素繊維ブラシCBは、図1に示すように、ホルダ101と、複数の繊維束103と、プレート(第1プレート10)104とからなる。ホルダ101は、全ての繊維束103を保持する。図面において、符号102は、全ての繊維束103を含むブラシ部を示している。本実施形態では、ブラシ部102を用いて説明する場合がある。ホルダ101は、例えば、平面視において矩形状であり、所定の厚さを有している。なお、ホルダ101の形状は、矩形状であることに限定されず、炭素繊維ブラシCBが設置される位置等に応じて適宜変更可能である。また、炭素繊維ブラシCBをレーザ加工機以外に用いる場合においても、ホルダ101の形状を適宜変更可能である。
複数の繊維束103は、後述するように、液状の樹脂材料PMが硬化(又は固化)したホルダ101により保持される。ホルダ101には、複数個所(本実施形態では4個所、図2では2個所のみを図示している。)に、取付孔105が形成されている。各取付孔105は、ホルダ101の表面101fと裏面101g、及びプレート104を貫通して形成されている。各取付孔105は、炭素繊維ブラシCBを例えばレーザ加工機等に固定する際、ボルトを挿通させるために用いられる。ホルダ101は、液状の材料を硬化させることで形成されている。ホルダ101を形成する材料としては、例えば合成樹脂が適している。本実施形態では、ホルダ101は、例えばエポキシ系の合成樹脂により形成されている。ホルダ101を形成する合成樹脂の詳細については、後に詳述する。
各繊維束103は、炭素繊維の撚糸を複数束ねたものであり、撚糸を、例えば13本〜42本程度束ねて設けられている。各撚糸は、太さ(直径)6μm〜8μmの炭素繊維を、例えば6000本程度、撚り合わせることで設けられる。ホルダ101に設置される繊維束103の数、一つの繊維束103の撚糸数、ブラシ丈H2(図2参照)は、加工材(板状のワーク)の重量を支持可能とする剛性となるように決定される。なお、ブラシ丈H2は、ホルダ101から露出する繊維束103の根元から先端までの長さである。繊維束103の根元は、ホルダ101から露出する部分であって、ホルダ101に最も近い部分を指す意味で用いている。各撚糸は、加工材を支持可能とする剛性より算出された長さに切断されている。各撚糸(各繊維束103)は、予め所定の長さ、例えば32mmに切断されている。このときの撚糸長は、図2に示すブラシ高さH1となる。ブラシ高さH1は、ブラシ丈H2と、プレート104の板厚tと、ホルダ101の厚さ(樹脂厚)Lとからなる。
複数の繊維束103の軸方向Daの長さ(すなわちブラシ高さH1)は、同一又はほぼ同一である。複数の繊維束103のそれぞれは、その基端部103aが、ホルダ101を形成する合成樹脂の硬化により、ホルダ101に埋設された状態で固定されている。すなわち、各繊維束103の基端部103aは、ホルダ101に予め形成された孔等に挿入されて固定されているわけでなく、ホルダ101を形成するための合成樹脂を硬化した際に、ホルダ101と一体となることにより固定されている。
プレート104は、ホルダ101の表面101fを覆うように設けられている。プレート104は、金属製の薄板状である。プレート104は、複数の繊維束103を配置し、ホルダ101の成型時の位置決めとなる孔104hが繊維束103の数、設けられている。孔104hは、プレート104の表面104fと裏面104bとを貫通する。プレート104は、ホルダ101の成型時においては、繊維束103の位置決めとなり、合成樹脂の硬化後はホルダ101に接着して一体化し、ホルダ101の表面101fを覆うカバーとなることから、ホルダ101の耐熱性を高める。
プレート104の複数の孔104hのそれぞれには、繊維束103が一つずつ挿入されている。繊維束103の軸方向Daにおける中間部103cは、図2に示すように、孔104hにより保持されている。その結果、繊維束103は、プレート104の表面104f側と、裏面104b側の双方に突出している。繊維束103は、プレート104の裏面104b側に突出した基端部103aが、ホルダ101に埋設した状態で固定されている。
図3は、上記した炭素繊維ブラシCBを製造する際に用いるブラシ製造用治具MJの一例を示す斜視図である。図4は、ブラシ製造用治具MJの一例を示す断面図である。図3及び図4に示すように、ブラシ製造用治具MJは、第1プレート(プレート)10と、第2プレート20と、接続部材30と、中間プレート(第3プレート)40と、樹脂充填トレー(樹脂充填部材)50と、外周型枠部材60(図4参照)と、を備えている。
図3及び図4は、ブラシ製造用治具MJの組立状態を示している。図3及び図4に示すように、第1プレート10、中間プレート(第3プレート)40は、それぞれ金属製の薄板状であり、両者共に繊維束103が挿入されるため、同一位置、同一径の複数の繊維束保持孔12、繊維束挿入孔(挿入孔)42が設けられている。繊維束保持孔12は、第1プレート10の第1面10aと第2面10bとを貫通する。この第1プレート10は、完成した状態の炭素繊維ブラシCBにおいて上記したプレート104となる。各繊維束保持孔12は、上記したプレート104の孔104hとなる。第1プレート10、中間プレート40、及び第2プレート20は、接続部材30により組み立てられる。各プレートの上下方向の位置関係は、図4に示すとおり、上方側から第2プレート20、中間プレート40、第1プレート10の順である。
接続部材30の先端面から第2プレート20の第1面20a間の距離寸法がブラシ高さH1となる。接続部材30の先端面から第1プレート10の第1面10a間の寸法がホルダ101の厚さ(樹脂厚さ)Lに相当する。第1プレート10の第2面10bから第2プレート20の第1面20a間の寸法(所定寸法)がブラシ丈H2となる。第1プレート10、中間プレート40、及び第2プレート20の上下方向における位置関係は、接続部材30に設けられた段付き加工の各端面36、37にて決定される。第1プレート10、第2プレート20、中間プレート40には、接続部材30が貫通できるシャフト挿通孔13、シャフト挿通孔23、シャフト挿通孔43が設けられている。本実施形態の例では、シャフト挿通孔13、シャフト挿通孔23、シャフト挿通孔43は、4個所に設けられている。
第2プレート20は、第1プレート10の第2面10b側に、第1プレート10と平行に配置されている。第2プレート20において、第1プレート10側と対抗する第1面20aには、各繊維束保持孔12に保持された繊維束103の先端103s(図2、図7参照)が突き当てられる。各繊維束保持孔12に保持される繊維束103の軸方向Daは、第2プレート20の第1面20a及び第2面20bにそれぞれ直交する。第2プレート20は、接続部材30の端面37に設けられた第2軸端部35の雄ネジ部35nとナット32とにより締結されて、4点で固される。
接続部材30は、第1プレート10と第2プレート20とを、ブラシ丈H2を決定する位置関係で、着脱可能に接続する。なお、以下の説明では、ブラシ丈H2を寸法H2と称する場合がある。本実施形態において、接続部材30は、例えば、合計4本設けられている。接続部材30は、シャフト31と、ナット32と、を備えている。シャフト31は、第1プレート10と第2プレート20とが対向する方向(軸方向Da)に沿って延びている。シャフト31は、中間軸部33と、第1軸端部34と、第2軸端部35とを有している。中間軸部33は、シャフト31の中心軸方向における中間部に形成され、その中心軸方向において一定の外径を有している。
第1軸端部34は、中心軸方向において中間軸部33に対して一方の側に形成されている。第1軸端部34は、中間軸部33よりも外径が小さい円柱状に形成されている。第1軸端部34と中間軸部33との間には、シャフト31の中心軸に直交する端面36が形成されている。第1軸端部34は、第1プレート10のシャフト挿通孔13に挿入される。第1軸端部34は、シャフト挿通孔13との間に生じる摩擦力によって、シャフト挿通孔13から不用意に抜けない程度にシャフト挿通孔13と係合している。
シャフト31は、第1軸端部34をシャフト挿通孔13に挿入させた状態で、端面36が第1プレート10の第2面10bに突き当たった状態で配置される。また、シャフト挿通孔13に挿入された第1軸端部34は、第1プレート10の第1面10aから所定寸法突出するよう設けられている。第1プレート10の第1面10aから突出する第1軸端部34の寸法は、各繊維束103の基端部103aが第1面10aから突出する寸法と同一又はほぼ同一である。また、第1軸端部34の寸法は、ホルダ101の厚さL(樹脂厚)となる。
第2軸端部35は、中心軸方向において中間軸部33に対して他方の側に形成されている。第2軸端部35は、中間軸部33よりも外径が小さい円柱状に形成されている。第2軸端部35と中間軸部33との間には、シャフト31の中心軸に直交する端面37が形成されている。第2軸端部35は、第2プレート20のシャフト挿通孔23に挿通される。
シャフト31は、第2軸端部35をシャフト挿通孔23に挿通させることにより、端面37が第2プレート20において第1プレート10に対抗する第1面20aに突き当たり、第2プレート20を保持する。第2軸端部35は、その外周面に雄ネジ溝が形成された雄ネジ部35nを有している。ナット32は、第2プレート20において第1プレート10側とは反対側を向く第2面20b側において、雄ネジ部35nとねじ結合される。接続部材30は、シャフト31の雄ネジ部35nとナット32とをねじ結合させることにより、第2プレート20を着脱可能に接続する(連結する)。
複数本の接続部材30により、第1プレート10と第2プレート20とが、寸法H2をあけて互いに接続されている。第1プレート10と第2プレート20とは、中間軸部33の両端に形成された端面36、端面37にそれぞれ突き当たることで、その寸法H2(互いの位置関係)が保持されている。つまり、中間軸部33は、軸方向Daにおける第1プレート10と第2プレート20との位置を決定する位置決定部材である。なお、本実施形態では、第1プレート10と第2プレート20との位置を決定する中間軸部33を、接続部材30の一部として形成しているが、この形態に限定されない。例えば、第1プレート10と第2プレート20との位置を決定する位置決定部材は、接続部材30とは別に設けられてもよい。
中間プレート40は、第1プレート10と第2プレート20との間に配置されている。中間プレート40は、第1プレート10及び第2プレート20と平行に配置されている。中間プレート40は、薄板状であり、その板厚方向に貫通する繊維束挿入孔(挿入孔)42が第1プレート10の繊維束保持孔12と同一位置に同一数形成されている。中間プレート40は、複数の接続部材30の中間軸部33に沿って、第1プレート10と第2プレート20との間で軸方向Daに移動可能に設けられている。繊維束挿入孔42には、繊維束103が挿入される。繊維束挿入孔42は、繊維束103の軸方向Daの中間部103cを保持する。なお、中間プレート40の上下位置は任意であり、繊維束103の挿入時並びに挿入後の繊維束103の安定化を維持するのに役立てることを目的としている。
樹脂充填トレー50は、第1プレート10の第1面10a側に配置されている。樹脂充填トレー50は、底板部51と、周壁部52とを有する。底板部51は、平板状であり、例えば作業台等の上に載置される。周壁部52は、底板部51の外周部から上方に向かって延びて設けられている。これら底板部51と周壁部52とにより、樹脂充填トレー50は、上方に向かって開口した有底状に設けられている。樹脂充填トレー50は、ホルダ101の外形形状に応じた樹脂充填部55を備えている。
炭素繊維ブラシCBを製造する際、樹脂充填トレー50内には、まず液状の樹脂材料PMが充填される(図9参照)。樹脂材料PMの充填量は、ホルダ101の厚さになるように予め試算されている。樹脂材料PMの充填が完了した後、第1プレート10によって保持された複数の繊維束103の基端部103aを樹脂充填トレー50の底板部51に対して鉛直上方から突き当て、基端部103aを樹脂材料PMに浸す。その結果、第1プレート10は、樹脂充填トレー50の底板部51に対して対向した状態となり、ホルダ1010が形成される準備が整ったこととなる。なお、樹脂充填トレー50の底板部51と、第1プレート10の第1面10aとの間が、樹脂充填部55である。
外周型枠部材60は、基端部103aを樹脂材料PMに浸す前は、第1プレート10から中間プレート40、又は第1プレート10から第2プレート20までの位置に配置された筒状の部材である。外周型枠部材60は、複数の繊維束103の基端部103aが樹脂材料PMに浸された後、基端部103a以外の繊維束103への樹脂材料PMの侵入、及び(又は)ホルダ101への樹脂材料PMの過充填を防止するため、樹脂充填トレー50の底板部51に向けてスライド可能となっている。なお、外周型枠部材60は、ホルダ101の外周形状を規定する。
次に、上記ブラシ製造用治具MJを用いた炭素繊維ブラシCBの製造方法について説明する。図5は、実施形態に係るブラシ製造方法の一例を示すフローチャートである。図5に示すように、本実施形態の炭素繊維ブラシCBの製造方法は、プレート連結工程S1と、繊維束挿入・位置決め工程S2と、樹脂材料充填工程S3と、樹脂浸漬工程S4と、樹脂硬化工程S5と、脱型工程S6と、取り外し工程S7と、を含む。
図6は、ブラシ製造方法のプレート連結工程において、ブラシ製造用治具MJを組み立てた状態を示す断面図である。プレート連結工程S1では、図6に示すように、ブラシ製造用治具MJの一部を予め組み立てる。第1プレート10と第2プレート20とは、複数本の接続部材30により、寸法H2(ブラシ丈)となる状態で連結される。なお、第1プレート10と第2プレート20との間には、中間プレート40が配置されている。このブラシ製造用治具MJの一部の組み立ては次のとおりである。
まず、第1プレート10の各シャフト挿通孔13に、シャフト31の第1軸端部34を挿入し、端面36を第1プレート10の第2面10bに突き当てる。続いて、中間プレート40のシャフト挿通孔43にシャフト31を挿入させ、中間プレート40を中間軸部33の中間部に位置させる。続いて、複数のシャフト31の第2軸端部35を、第2プレート20のシャフト挿通孔23に挿入し、端面37を第2プレート20の第1面20aに突き当てる。続いて、第2プレート20の第2面20bから突出した雄ネジ部35nに、ナット32を締結させることで、第1プレート10と第2プレート20とが、寸法H2(ブラシ丈)を決定する位置関係で接続され、ブラシ製造用治具MJの一部が組み立てられる。
このように、プレート連結工程S1では、第1プレート10と第2プレート20とが寸法H2となる状態で固定される。この形態により、複数の繊維束保持孔12に複数の繊維束103を挿入したときに、繊維束103の軸方向Daにおいて、繊維束103の先端103sを揃える第2プレート20の位置を高精度に位置決めすることができる。
図7は、ブラシ製造方法の繊維束挿入・位置決め工程において、ブラシ製造用治具MJに繊維束103を挿入して位置決めした状態を示す断面図である。繊維束挿入・位置決め工程S2では、図7に示すように、第1プレート10に設けられた複数の繊維束保持孔12から中間プレート40に設けられた繊維束挿入孔42へと各繊維束103を挿入し、先端103sを第2プレート20に突き当てる。
ここで、複数の撚糸からなる繊維束103は、例えば、粘着テープ、結束紐等を巻き付けることにより、径方向の内側に圧縮させておくことにより、その外径が拡がるのを抑えるようにしてもよい。繊維束103は、粘着テープ等によりその外径が小さくなっているので、繊維束保持孔12及び繊維束挿入孔42への挿入が容易となる。なお、これらの粘着テープ、結束紐等は、繊維束103の挿入後において、適宜のタイミングで取り外される。
繊維束挿入・位置決め工程S2により、各繊維束103は、第1プレート10の繊維束保持孔12と、中間プレート40の繊維束挿入孔42とを通り、第2プレート20に突き当たりまで挿入されて、保持される。その結果、繊維束103が第1プレート10と第2プレート20との間で撓んで(曲がって)、繊維束103の軸方向Daの長さ(ブラシ丈)が変わるのを抑えることができる。各繊維束103は、第1プレート10の第1面10a側と第2面10b側との両側に突出し、基端部103aが、第1プレート10の第1面10a側に突出した状態となっている。
繊維束挿入・位置決め工程S2は、第1プレート10の第2面10b側に寸法H2となるように設けられた第2プレート20に、各繊維束103の先端103sを突き当てる。この工程は、第1プレート10の繊維束保持孔12と、中間プレート40の繊維束挿入孔42とに挿入した各繊維束103を、軸方向Daにおいて第2プレート20側に押し込み、先端103sを第2プレート20の第1面20aに突き当てることにより行う。このように、先端103sを第1面20aに突き当てることにより、全ての(又は大部分の)繊維束103の先端103sの軸方向Daにおける位置が同一又はほぼ同一となる。なお、図7では、繊維束103の先端103sの反対側(基端部103a)の高さ(位置)が揃った状態を示しているが、基端部103aの先端の高さ(位置)が揃っていなくてもよい。繊維束103の基端部103aは、後にホルダ101内に埋設される。従って、繊維束103の長さ(又は繊維束103を形成する撚糸の長さ)が揃っていなくとも、上記した繊維束挿入・位置決め工程S2により繊維束103の先端103sの位置が揃えられるので、繊維束103の長さを厳密に管理する必要がない。
図8は、ブラシ製造方法の繊維束挿入・位置決め工程S2において、繊維束保持孔12に挿入された繊維束103を示す拡大断面図である。図8に示すように、ブラシ製造用治具MJに保持された各繊維束103は、繊維束保持孔12と繊維束挿入孔42とに挿入された部分では、径方向の外側に拡がることが規制されているのに対して、それ以外の部分では、径方向の外側に拡がることができる。その結果、各繊維束103は、軸方向Daにおいて繊維束保持孔12又は繊維束挿入孔42に係止された状態となり、軸方向Daに不用意に動くことが規制される。また、繊維束保持孔12又は繊維束挿入孔42内で、各繊維束103が径方向内側に圧縮されることにより、後述する樹脂浸漬工程S4において繊維束103の基端部103aを樹脂材料PMに浸漬させたときに、樹脂材料PMが表面張力によって繊維束103の炭素繊維、撚糸間に吸い上げられることを抑えることができる。
図9は、ブラシ製造方法の樹脂材料充填工程S3において、樹脂材料PMを充填した状態を示す断面図である。樹脂材料充填工程S3では、図9に示すように、樹脂充填トレー50の内側に、未硬化の樹脂材料PMを充填する。樹脂材料PMは、後述する樹脂浸漬工程S4において繊維束103の基端部103aを樹脂材料PMに浸漬させたときに、その液面が第1プレート10の第1面10aに達する量を充填される。なお、樹脂材料PMの充填前に、樹脂充填トレー50の樹脂材料接触面と、接続部材30の第1軸端部34の表面と、外周型枠部材60の表裏面に離型剤を塗布する。この離型剤の塗布作業により、後の脱型工程S6において容易に脱型が可能となる。
本実施形態において、樹脂材料PMは、例えば、エポキシ系の主材と、反応性希釈剤と、硬化剤と、添加剤と、を含んでいる。エポキシ系の主材は、例えば、熱硬化型であって、常温で液状のエポキシ樹脂(例えば、三菱ケミカル株式会社製、商品名「エポキシ樹脂 JER828」)が用いられる。反応性希釈剤は、主材を低粘度化するために用いられ、例えば、アルキルジグリシジルエーテル(例えば、三菱ケミカル株式会社製、商品名「エポキシ樹脂 YED216M」)が用いられる。硬化剤は、主材を硬化させるために用いられ、例えば、変成アミン(例えば、大都産業株式会社製、商品名「ダイトクラール B−2413」)が用いられる。添加剤は、例えば、水酸化アルミニウム(例えば、日本軽金属株式会社製、商品名「BW53ST」)が用いられる。添加剤として水酸化アルミニウムを用いることにより、樹脂材料PMにより形成されたホルダ101に、耐燃性(防火性)を付与することができる。
樹脂材料PMは、繊維束103の基端部103aを浸漬したときに、毛細管現象によって繊維束103内に吸い上げられるのを抑えることが好ましい。このため、樹脂材料PMは、上記したような主材と反応性希釈剤との配合比が、85:15〜100:0(重量[wt%])の範囲内となるようにすることが好ましい。主材と反応性希釈剤とのより好ましい配合比は、90:10〜100:0であり、さらに好ましい配合比は、95:5〜100:0である。
このような主材及び反応性希釈剤に対して、添加剤は、200[phr]以上246[phr]以下の配合比で配合することが好ましい。また、硬化剤は、25[phr]以上、35[phr]以下の配合比で配合することが好ましい。ただし、反応性希釈剤を配合する場合(配合比5%以上)、樹脂材料PMの粘度が低下するため、硬化剤は、30[phr]以上35[phr]以下とすることが好ましい。
樹脂材料PMは、未硬化の液状の状態で、粘度が60[Pa・s]以上であることが好ましい。これにより、繊維束103の基端部103aを浸漬したときに、樹脂材料PMが、毛細管現象によって繊維束103内に吸い上げられるのを抑えることができる。樹脂材料PMは、粘度が過度に高くなると、樹脂充填トレー50内での流動性が低下し、作業性が低下する。従って、樹脂材料PMは、粘度が、例えば300[Pa・s]未満であることが好ましい。
図10は、ブラシ製造方法の樹脂浸漬工程S4において、繊維束103の基端部103aを樹脂材料PMに浸漬させた状態を示す断面図である。樹脂浸漬工程S4では、図10に示すように、第1プレート10の第1面10a側に突出した繊維束103の基端部103aを、樹脂充填トレー50に充填された樹脂材料PMに浸漬する。この工程は、ブラシ製造用治具MJを、第2プレート20に対して第1プレート10が下方を向くようにして、第1プレート10から下方に突出した複数の繊維束103の基端部103aを、樹脂充填トレー50の樹脂材料PMに上方から浸漬させる。
繊維束103の基端部103aを、樹脂充填トレー50の底板部51に上方から突き当てた際、樹脂材料PMの液面は、第1プレート10の第1面10aに達する。その結果、樹脂充填部55に樹脂材料PMが充填され、ホルダ101の母体となる樹脂部が形成されることとなる。なお、繊維束103の基端部103aを樹脂材料PMに浸漬させる際には、外周型枠部材60を第2プレート20側にスライドさせて退避させておいてもよい。この動作により、樹脂充填部55への樹脂材料PMの充填を良好に行うことができる。
また、外周型枠部材60を第2プレート20側に退避させた場合、繊維束103の基端部103aを樹脂材料PMに浸漬させた後、外周型枠部材60を、上方の第2プレート20、中間プレート40、第1プレート10の外周部から軸方向Daに沿って樹脂充填トレー50側にスライドさせ、樹脂充填トレー50内の樹脂材料PM中に押し込み、その下端を樹脂充填トレー50の底板部51に突き当てる。その結果、外周型枠部材60の内側に位置する樹脂材料PM1が、外周型枠部材60の外側に位置する樹脂材料PM2と区画される。
樹脂硬化工程S5は、所定の温度環境下で所定時間が経過するまで上記した樹脂浸漬工程S4の状態を維持し、樹脂材料PM1、PM2を硬化させる。樹脂材料PM1、PM2が硬化することにより、外周型枠部材60の内側における樹脂材料PM1によって炭素繊維ブラシCBのホルダ101が形成される。
図11は、ブラシ製造方法の脱型工程S6において、ホルダ101及びブラシ製造用治具MJを樹脂充填トレー50から脱型させた状態を示す断面図である。脱型工程S6では、図11に示すように、樹脂材料PM1が硬化することにより形成されるホルダ101を、樹脂充填トレー50から脱型させる。この工程は、まず、樹脂充填トレー50から、硬化した樹脂材料PM1、PM2を取り出す。
図12は、第2プレート20等を取り外した状態を示す断面図である。脱型工程S6に続いて、取り外し工程S7では、図12に示すように、各接続部材30のシャフト31からナット32が取り外され、第2プレート20が上方に持ち上げられることにより、シャフト31から抜き取られる。この第2プレート20の抜き取りは、取り外し工程S7において、第2プレート20が、ホルダ101と一体化した第1プレート10から取り外されたことに相当する。続いて、中間プレート40が上方に持ち上げられ、シャフト31及び繊維束103から抜き取られる。続いて、第1プレート10の各シャフト挿通孔23から、シャフト31が上方に抜き取られる。ホルダ101には、シャフト31の第1軸端部34が抜き取られた部分に、取付孔105(図2参照)が形成される。また、外周型枠部材60の外周側の樹脂材料PM2、及び外周型枠部材60が取り外される。このような作業により、炭素繊維ブラシCBが製造される。
以上の説明のように、本実施形態のブラシ製造方法、ブラシ製造用治具MJによれば、複数の繊維束103が、第1プレート10に形成された複数の繊維束保持孔12に挿入されて保持される。これら複数の繊維束103は、第1プレート10の第2面10b側に間隔Hをあけて設けられた第2プレート20に先端103sが突き当たることにより、繊維束103の軸方向Daにおいて、先端103sの位置が揃えられる。これにより、従来型の植毛方式と異なり、繊維束103の先端103sを揃えるための裁断工程が省かれる。樹脂充填トレー50に充填した未硬化の樹脂材料PMに、第1プレート10の第1面10a側に突出した繊維束103の基端部103aを浸漬させ、樹脂材料PMが硬化することにより、ホルダ101が形成される。繊維束103の基端部103aは、樹脂材料PMが硬化することによりホルダ101の形成とともに、このホルダ101に直接埋設された状態で固定される。このように炭素繊維ブラシCBが製造されることにより、炭素繊維ブラシCBを効率よく、かつ高精度に製造することができる。
また、以上の説明のように、本実施形態の炭素繊維ブラシCBによれば、繊維束103が炭素繊維からなる撚糸を複数束ねた設けられ、この繊維束103を保持する金属製のプレート104を備えている。その結果、この炭素繊維ブラシCBは、耐熱性に優れており、例えば、レーザ加工機においてワークが高温となる部分を支持するブラシとして用いることができる。また、プレート104により樹脂製のホルダ101の表面101fが覆われるので、ワークの溶融物等がホルダ101に当たることを回避し、ホルダ101が損傷するのを防止できる。
上記した実施形態で示したブラシ製造方法において、樹脂材料PMの組成によって、樹脂浸漬工程S4で繊維束103の基端部103aを樹脂材料PMに浸漬させたときの、樹脂材料PMの繊維束103への吸い上げ度合いの相違について比較した。以下、その結果について説明する。なお、繊維束103として、太さ(直径)7μmの炭素繊維を6000本撚り合わせた撚糸を、42本束ねた繊維束を用いた。また、樹脂材料PMを構成するエポキシ系の主材、反応性希釈剤、硬化剤、及び添加剤として、以下の材料を用いた。
主材 :三菱ケミカル株式会社製、商品名「エポキシ樹脂 JER828」
反応性希釈剤:三菱ケミカル株式会社製、商品名「エポキシ樹脂 YED216M」
硬化剤 :大都産業株式会社製、商品名「ダイトクラール B−2413」
添加剤 :日本軽金属株式会社製、商品名「BW53ST」を用いた。
実施例1〜6では、樹脂材料PMとして、上記の主材、反応性希釈剤、硬化剤、及び添加剤を、以下の配合で混練したものを用意した。
(実施例1)
主材 :100[wt%]
反応性希釈剤: 0[wt%]
添加剤 :205[phr]
硬化剤 :30.3[phr]
(実施例2)
主材 :100[wt%]
反応性希釈剤: 0[wt%]
添加剤 :205[phr]
硬化剤 :25.3[phr]
(実施例3)
主材 : 95[wt%]
反応性希釈剤: 5[wt%]
添加剤 :246[phr]
硬化剤 :30.3[phr]
(実施例4)
主材 : 95[wt%]
反応性希釈剤: 5[wt%]
添加剤 :246[phr]
硬化剤 :25.3[phr]
(実施例5)
主材 :100[wt%]
反応性希釈剤: 0[wt%]
添加剤 :246[phr]
硬化剤 :25.3[phr]
(実施例6)
主材 : 90[wt%]
反応性希釈剤: 10[wt%]
添加剤 :246[phr]
硬化剤 :25.3[phr]
また、比較のため、比較例1〜5として、上記の主材、反応性希釈剤、添加剤、及び硬化剤を、以下の配合で混練した樹脂材料PMを用意した。
(比較例1)
主材 : 95[wt%]
反応性希釈剤: 5[wt%]
添加剤 :205[phr]
硬化剤 :25.3[phr]
(比較例2)
主材 : 90[wt%]
反応性希釈剤: 10[wt%]
添加剤 :205[phr]
硬化剤 :25.3[phr]
(比較例3)
主材 : 80[wt%]
反応性希釈剤: 20[wt%]
添加剤 :246[phr]
硬化剤 :25.3[phr]
(比較例4)
主材 : 80[wt%]
反応性希釈剤: 20[wt%]
添加剤 :225[phr]
硬化剤 :25.3[phr]
(比較例5)
主材 : 80[wt%]
反応性希釈剤: 20[wt%]
添加剤 :205[phr]
硬化剤 :25.3[phr]
上記した実施例1〜6、比較例1〜5のそれぞれにおいて、樹脂材料PMを、樹脂充填トレー50に約1cmの深さで充填した。さらに、繊維束103の基端部103aを樹脂充填トレー50の底板部51に突き当てて、樹脂材料PMに浸漬させた。室温で、12時間硬化させた後、第1プレート10と繊維束103との境界部を観察し、第1プレート10の第1面10aよりも上方まで樹脂材料PMが吸い上がっているか否かを目視で確認した。その結果を、表1に示す。また、典型例として、実施例2、4、5、6、比較例1、2の粘度を測定した、
Figure 2021078726
この表1に示すように、比較例1〜5では、繊維束103の基端部103aよりも上方への樹脂材料PMの吸い上げが認められた。また、比較例1〜5では、樹脂材料PMの硬化後、繊維束103を構成する撚糸どうしが付着してしまい、繊維束103の柔軟性が損なわれていることが確認された。
この比較例1〜5に対して、実施例1〜5では、繊維束103の基端部103aよりも上方への樹脂材料PMの吸い上げは認められなかった。また、実施例1〜5では、樹脂材料PMの硬化後、繊維束103を構成する撚糸どうしが基端部103a以外で付着することがなく、繊維束103の柔軟性が損なわれていないことが確認された。なお、実施例6では、繊維束103の基端部103aよりも上方に1mm程度、樹脂材料PMの吸い上げが認められたが、繊維束103の柔軟性は損なわれていないことが確認された。
また、実施例2、4、5、6、及び比較例1、2については、未硬化の状態で樹脂材料PMの粘度を測定した。図13は、実施例で用いた複数種の樹脂材料における添加材量と粘度の測定結果との相関を示す図である。図13に示すように、繊維束103の基端部103aよりも上方への樹脂材料PMの吸い上げによって、繊維束103の柔軟性が損なわれていた比較例1、2では、未硬化の状態の樹脂材料PMの粘度が60[Pa・s]未満であった。これに対し、繊維束103の基端部103aよりも上方への樹脂材料PMの吸い上げによる影響が認められなかった実施例2、4、5、6では、未硬化の状態の樹脂材料PMの粘度が60[Pa・s]以上であった。従って、樹脂材料PMは、未硬化の液状の状態で、粘度が60[Pa・s]以上とすることが好ましいといえる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の技術的範囲は、上記した実施形態に限定されない。上記した実施形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることは当業者において明らかである。また、そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。また、上記した実施形態などで説明した要件の1つ以上は、省略されることがある。また、上記した実施形態などで説明した要件は、適宜組み合わせることができる。また、本実施形態において示した各工程の実行順序は、前の工程の結果を用いて後の工程を行うものでない限り、任意の順序で実現可能である。また、上記した実施形態における動作に関して、便宜上「まず」、「次に」、「続いて」等を用いて説明したとしても、この順序で実施することが必須ではない。また、本実施形態の炭素繊維ブラシ(ブラシ)CBは、レーザ加工機などの板金加工機に限定されず、他の工作機械に用いることが可能である。
CB・・・炭素繊維ブラシ(ブラシ)
MJ・・・ブラシ製造用治具
PM、PM1、PM2・・・樹脂材料
10・・・第1プレート(プレート)
10a・・・第1面
10b・・・第2面
12・・・繊維束保持孔(孔)
20・・・第2プレート
20a・・・第1面
20b・・・第2面
30・・・接続部材
33・・・中間軸部(位置決定部材)
40・・・中間プレート(第3プレート)
42・・・繊維束挿入孔(挿入孔)
50・・・樹脂充填トレー(樹脂充填部材)
55・・・樹脂充填部
60・・・外周型枠部材
101・・・ホルダ
103・・・繊維束
103a・・・基端部
103s・・・先端
104・・・プレート
104b・・・裏面
104h・・・孔
Da・・・軸方向
H・・・間隔
S1・・・プレート連結工程
S2・・・繊維束挿入・位置決め工程
S3・・・樹脂材料充填工程
S4・・・樹脂浸漬工程
S5・・・樹脂硬化工程
S6・・・脱型工程
S7・・・取り外し工程

Claims (9)

  1. 複数の繊維束の基端部が樹脂製のホルダに埋設されたブラシの製造方法であって、
    第1プレートに形成された複数の孔のそれぞれに、前記繊維束を前記第1プレートの第1面側と第2面側との両側に突出した状態まで挿入し、前記第1プレートの前記第2面側において前記第1プレートに対して前記繊維束の軸方向に所定寸法となる位置に配置された第2プレートに、前記繊維束の先端を突き当てる繊維束挿入・位置決め工程と、
    前記ホルダの外形形状に応じた樹脂充填部を形成する樹脂充填部材に未硬化の樹脂材料を充填する樹脂材料充填工程と、
    前記第1プレートの前記第1面側に突出した前記繊維束を前記樹脂充填部材内の前記樹脂材料に浸漬する樹脂浸漬工程と、
    前記樹脂材料を硬化させる樹脂硬化工程と、
    前記樹脂材料が硬化することで形成される前記ホルダを、前記樹脂充填部材から脱型させる脱型工程と、
    前記第2プレートを取り外す取り外し工程と、を含む、ブラシ製造方法。
  2. 前記繊維束挿入・位置決め工程に先立って、前記第1プレートと前記第2プレートとを、ブラシ丈を決定する位置関係で連結するプレート連結工程をさらに含み、
    前記取り外し工程では、前記ホルダと一体化した前記第1プレートから前記第2プレートを取り外す、請求項1に記載のブラシ製造方法。
  3. 前記繊維束挿入・位置決め工程では、前記繊維束を、前記第1プレートの前記孔と、前記第1プレートと前記第2プレートとの間に配置された第3プレートの挿入孔とに挿入する、請求項1又は請求項2に記載のブラシ製造方法。
  4. 前記樹脂材料は、エポキシ樹脂、変性アミン、及び水酸化アルミニウムのうち少なくとも1つを含む、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のブラシ製造方法。
  5. 前記繊維束を形成する複数の繊維は、炭素繊維である、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のブラシ製造方法。
  6. 複数の繊維束が、第1面側と第2面側との両側に突出した状態で挿入される複数の孔を有した第1プレートと、
    前記第1プレートの前記第2面側において、前記第1プレートに対して前記繊維束の軸方向に所定寸法となる位置に配置され、複数の前記繊維束の先端が突き当てられる第2プレートと、
    前記軸方向における前記第1プレートと前記第2プレートとの位置を決定する位置決定部材と、
    前記第2プレートを着脱可能に接続する接続部材と、
    前記第1プレートの前記第1面側に配置され、前記第1面との間にホルダを形成する樹脂材料が充填される樹脂充填部を形成する樹脂充填部材と、を備える、ブラシ製造用治具。
  7. 前記第1プレートの外周部から前記樹脂充填部材側に延び、前記ホルダの外周形状を規定する外周型枠部材、をさらに備え、
    前記外周型枠部材は、前記第1プレート側から前記樹脂充填部材側に上下スライド可能に設けられている、請求項6に記載のブラシ製造用治具。
  8. 前記接続部材は、前記第1プレートの前記第1面から突出するように設けられる、請求項6又は請求項7に記載のブラシ製造用治具。
  9. 複数本の炭素繊維からなる撚糸を複数束ねた繊維束と、
    複数の前記繊維束がそれぞれ挿入され、前記繊維束の軸方向中間部を保持する複数の孔を有する金属製のプレートと、
    前記プレートの裏面側に設けられ、前記プレートの前記裏面側に突出した前記繊維束の基端部が埋設された状態で固定される樹脂製のホルダと、を備える、ブラシ。
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