本明細書中において、「持玉」とは遊技客が遊技において獲得した遊技媒体を示すデータであって、その当日中(遊技店の閉店時刻より前の時間)にのみ遊技に再度供することができるものをいう。なお、「持玉数」とは、遊技客が遊技により獲得した遊技媒体数をいう。また、「貯玉」とは、遊技客が遊技店に預け入れた遊技媒体を示すデータであって、翌日以降(遊技店の閉店時刻より後の時間)も遊技に再度供することができるものをいう。なお、「貯玉数」とは、遊技客が遊技店に預け入れた遊技媒体数をいう。持玉は、一般遊技客及び会員遊技客の双方が使用可能であり、遊技機を移動した場合などに使用される。貯玉は、原則として会員遊技客のみが使用可能であり、獲得した遊技媒体を翌日以降、遊技機の遊技に用いる場合に使用される。
<実施例1に係る遊技球管理の概要>
まず、実施例1に係る遊技球管理の概要について説明する。図1は、実施例1に係る遊技球管理の概要を説明するための説明図である。台間カード処理機10a及び10b(以下、「台間カード処理機10」と総称する場合がある)は、それぞれ遊技機20a及び20b(以下、「遊技機20」と総称する場合がある)に通信可能に接続されるとともに、カード管理装置60とも通信可能に接続されている。
ここで、上記の遊技機20aには遊技球が存在し、遊技機20bには遊技球が存在しない。遊技客が遊技を終了する場合には、遊技客が計数操作を行って遊技球を持玉に移行させた後に、カード返却操作を行って持玉を関連付けたカードを返却する。このため、原則としては、図1に示す遊技機20bに示すように遊技球が存在しない。
ところが、遊技客が計数操作を忘れてカード返却操作のみを行うと、持玉を関連付けたカードは返却されるものの、遊技球の取り忘れが発生する。このため、図1に示す遊技機20aに示すように遊技球が存在した状態のままで遊技店が閉店処理を迎える状況が生ずる。
かかる閉店処理では、次回の営業(通常は、翌日)に備えて台間カード処理機10に記憶された持玉の値を0にする処理が行われる。具体的には、台間カード処理機10に記憶された持玉の値をカード管理装置60に送信し、その後に台間カード処理機10に記憶された持玉の値を0にクリアする。なお、台間カード処理機10に保持されたカードに待玉を関連付けて排出し、その後に台間カード処理機10に記憶された持玉の値を0にクリアしてもよい。なお、この閉店処理では、台間カード処理機10に記憶された持玉の値を0にする処理だけではなく、台間カード処理機10からカード管理装置60への売上情報及びカード処理情報等の送信なども行われる。
具体的には、遊技店の従業員がカード管理装置60に対して閉店操作を行ったならば(S1)、カード管理装置60から各台間カード処理機10に対して閉店指示が通知される(S2)。台間カード処理機10aに接続された遊技機20aには遊技球が存在するため、後述する「遊技球の計数制限処理」を行った後に(S3)、閉店処理が行われる(S4)。これに対して、台間カード処理機10bに接続された遊技機20bは、遊技球が存在しないため、そのまま閉店処理が行われる(S5)。なお、台間カード処理機10aにおける閉店処理と台間カード処理機10bにおける閉店処理は、並行して行われる。
ここで、上記の「遊技球の計数制限処理」とは、遊技機20aで遊技球の計数処理が行われ、台間カード処理機10aが遊技機20aから計数データを受信した場合に、台間カード処理機10aが、計数データをカードに関連付けることなく消去することにより、遊技球の計数データを持玉に移行するのを制限する処理を言う。なお、かかる計数制限処理としては、該計数データを移行した持玉をカード管理装置60へ通知しないものであってもよい。
このように、本実施例1に係る遊技用システムでは、遊技機20に遊技球が存在する状況で遊技店の閉店処理を迎えた場合に、遊技球の計数処理に制限をかけている。このため、何らかの理由で閉店処理に移行した後に計数処理が行われたとしても、計数データが有効な持玉となる状況を回避することができる。このため、遊技客の計数処理忘れやその他の理由により、遊技機20に遊技球が存在していたとしても、スムーズに閉店処理に移行することができ、遊技店の営業に際して遊技媒体のデータの取り扱いの煩雑化を低減することができる。
<システム構成>
次に、遊技店のシステム構成について説明する。図2は、遊技店のシステム構成を示す図である。図2に示すように、遊技店には、複数の遊技機20と、各遊技機20にそれぞれ対応して設けられた台間カード処理機10が設置される。台間カード処理機10は、島コントローラ40を介して店内のネットワークである通信回線と接続される。通信回線には、島コントローラ40、カード管理装置60、会員管理装置70、賞品管理装置80及び精算機90が接続される。また、台間カード処理機10は、中継装置30を介してホール管理装置50と接続される。
遊技機20は、装置内部に封入された遊技玉を遊技盤面に打ち込んで遊技を行う装置である。なお、この遊技玉は遊技に使用される物理的な「玉」であり、遊技機20がデータとして扱う「遊技球」とは異なる。この遊技機20の遊技盤面には、複数の入賞領域(入賞口)が設けられており、当該入賞領域を遊技玉が通過したことに基づいて所定個数の遊技玉を賞玉として付与するようになっている。また、遊技盤面には、所定個数の始動領域(始動口)が設けられており、当該始動領域を遊技玉が通過したことに基づいて所定の抽選を行うこととなっている。当該抽選が大当りとなれば、所定の可動部材等の作動により、前述の入賞領域あるいは他の始動領域への遊技玉の通過確率を向上する等、遊技上有利となる作動が行われる。なお、始動領域と入賞領域を兼ねた領域があってもよい。
上記の入賞領域には、当該入賞領域への遊技玉の通過を検出するために入賞センサが設けられており、入賞センサにより入賞領域へ打ち込まれた遊技玉の通過(入賞)を検知するようになっている。また、遊技機20の制御部は、入賞領域ごとに何個の遊技玉を賞玉として付与するかを記憶する賞玉メモリと、遊技客が遊技に使用可能な遊技可能数(以下、「遊技球数」と言う)を示す遊技可能数メモリを有している。
遊技玉の入賞領域の通過が入賞センサにより検知されると、遊技機20は、賞玉メモリの記憶内容と、入賞領域を通過した遊技玉数から付与すべき賞玉数を決定し、決定した賞玉数を遊技可能数メモリの遊技球数に加算して記憶内容を更新する。遊技球数を台間カード処理機10の持玉数に移行させる場合には、遊技機20は、遊技可能数メモリの遊技球数を台間カード処理機10に通知して、遊技球数をゼロにクリアする。さらに、台間カード処理機10から玉貸操作等による遊技球数の加算通知を受けた場合には、遊技機20は、通知された玉数を遊技球数に加算して記憶内容を更新する。
台間カード処理機10は、入金の受け付け、遊技玉の貸し出し、ホール管理装置50との通信、カード管理装置60との通信並びに遊技機20との通信を行う。台間カード処理機10は、遊技客が投入した紙幣を受け付けたならば、入金額を含む入金通知をカード管理装置60に送信することで、入金額相当のプリペイド価値をカード管理装置60が管理するプリペイド価値に加算させる。そして、所定の玉貸操作がなされたならば、玉貸要求をカード管理装置60に送信し、カード管理装置60が管理するプリペイド価値を減算させて、減算したプリペイド価値分に対応する数を遊技機20に通知し、遊技球数に加算させる。
台間カード処理機10は、カードの挿入を受け付けたならば、カード管理装置60にカード挿入通知を送信する。また、台間カード処理機10は、カード管理装置60からプリペイド価値、持玉又は貯玉の残高を受信した場合には、該残高を記憶する。そして、持玉の残高を受信し、記憶した場合には、カード管理装置60に対して持玉減算要求を送信することで、カード管理装置60が管理する持玉の残高(持玉数)をゼロにクリアする。
台間カード処理機10は、持玉再プレイ操作を受け付けると、自装置が管理する持玉数を所定数減算し、減算した持玉数に対応する数を遊技機20に通知し、遊技球数に加算させる。また、台間カード処理機10は、貯玉再プレイ操作を受け付けると、カード管理装置60に対して貯玉再プレイ要求を送信することで、会員管理装置70が管理する貯玉数を所定数減算させ、減算させた貯玉数に対応する数を遊技機20に通知し、遊技球数に加算させる。
台間カード処理機10は、カード返却操作を受け付けたならば、持玉数を含む持玉加算要求をカード管理装置60に送信し、カード管理装置60に持玉を加算させた後、カード排出通知をカード管理装置60に送信し、カードを排出制御する。なお、カード返却操作の前に、遊技機20から計数操作を受け付けた場合には、遊技球数を持玉数に加算して、カード管理装置60の持玉数を更新する。
台間カード処理機10は、遊技機20から遊技機IDを取得し、取得した遊技機IDと、カード管理装置60から受信した認証鍵とを用いて遊技機20の認証を行なう機能を有する。この認証は、開店処理時等に行なわれ、認証の成功を条件に遊技機20は遊技可能となる。
台間カード処理機10は、遊技機20の状態に基づいて各種表示制御を行なうとともに、遊技機20の状態をホール管理装置50に送信する。
中継装置30は、遊技機20におけるイン及びアウトと玉貸の状態などの遊技機20の状態に関する遊技情報を台間カード処理機10から受信し、ホール管理装置50に対して中継する装置である。島コントローラ40は、遊技島に設けられた一群の遊技機20及び台間カード処理機10を束ね、各種情報をカード管理装置60に対して中継する装置である。
カード管理装置60は、台間カード処理機10からカード挿入通知を受信したならば、挿入されたカードの識別情報(以下、「カードID」と言う)と台間カード処理機10とを関連づけて管理し、該カードIDに関連づけられたプリペイド価値及び持玉の残高を台間カード処理機10に送信する。また、カード挿入通知に示されたカードIDが会員カードのカードIDである場合には、カード挿入通知を会員管理装置70に送信し、会員管理装置70から受信した貯玉再プレイデータを台間カード処理機10に送信する。
また、カード管理装置60は、台間カード処理機10から持玉減算要求を受信した場合には、持玉の残高をゼロにクリアし、台間カード処理機10から持玉加算要求を受信した場合には、持玉加算要求に示された持玉数を持玉の残高に加算する。
また、カード管理装置60は、台間カード処理機10から玉貸要求を受信した場合には、カードIDに関連付けられたプリペイド価値を所定値減算し、玉貸許可を台間カード処理機10に送信する。そして、貯玉再プレイ要求を受信した場合には、該貯玉再プレイ要求を会員管理装置70に送信し、会員管理装置70が貯玉再プレイデータを出力した場合には、貯玉再プレイデータを台間カード処理機10に送信する。
また、カード管理装置60は、賞品管理装置80からカードIDを受信したならば、このカードIDに関連付けられた持玉数を賞品管理装置80に対して通知する。さらに、精算機90からカードIDを受信したならば、このカードIDに関連付けられたプリペイド価値を精算機90に対して通知する。
また、カード管理装置60は、台間カード処理機10から遊技機IDを取得し、自店舗に設置された遊技機20を管理する。そして、遊技店外の図示しない認証鍵管理センタから自店舗に設定された遊技機20を認証するための認証鍵を取得し、台間カード処理機10に配信する。
会員管理装置70は、遊技店に会員登録された会員の会員管理データを管理する管理装置である。具体的には、会員に対して発行した会員カードIDに関連づけて、貯玉数、ポイント、暗証番号及び氏名等を管理する。
会員管理装置70は、台間カード処理機10からカード挿入通知を受信したならば、カード挿入通知に示されたカードIDに対応する貯玉の残高と暗証番号とを含む貯玉再プレイデータを台間カード処理機10に送信する。また、会員管理装置70は、台間カード処理機10から貯玉再プレイ要求を受信したならば、貯玉再プレイ要求に示されたカードIDに関連づけられた貯玉の残高を所定数減算し、減算後の貯玉の残高を含む貯玉再プレイデータを台間カード処理機10に送信する。なお、台間カード処理機10と会員管理装置70との通信は、カード管理装置60を介して行なわれる。
また、会員管理装置70は、賞品管理装置80から貯玉数の問い合わせを受けたならば、指定されたカードIDに対応する貯玉の残高を賞品管理装置80に通知する。
賞品管理装置80は、遊技店内の賞品交換カウンタに併設された賞品交換用の端末装置であり獲得玉、貯玉及び持玉の賞品交換処理を行う。この賞品管理装置80には、カードのカードIDを読み取るカードリーダ及び賞品を払い出す賞品払出装置が接続されている。賞品管理装置80は、一般カードあるいは会員カードからカードIDを読み出した場合(若しくは、携帯端末等からカードIDに対応する識別情報を読み出した場合)には、カードIDをカード管理装置60に送信して、該カードIDの持玉の残高を要求する。また、貯玉を賞品交換する場合は、会員管理装置70に対して貯玉の残高を要求する。
精算機90は、プリペイド価値が対応付けられたカードが挿入されると、このカードのカードIDをカード管理装置60に送信し、該カードに関連付けられたプリペイド価値を取得し、取得したプリペイド価値に相当する現金の払出を行う。
ホール管理装置50は、台間カード処理機10から遊技機20の状態に関する情報を収集し、集計する装置である。また、ホール管理装置50は、台間カード処理機10による玉貸の状態をさらに取得し、各遊技機20のイン及びアウトと玉貸の状態から売上を算出することができる。遊技機20の状態や売上は、遊技機単位、島単位、遊技店単位で集計可能であり、また日付別に集計することが可能である。
図2に示したシステムで玉貸を行う場合の玉貸処理について説明する。遊技客が台間カード処理機10に対して玉貸操作を行うと、台間カード処理機10は、カード管理装置60のローカルアドレスを宛先として指定した電文を送信する。この電文は、台間カード処理機10に挿入されているカードのカードIDと、送信元である台間カード処理機10を特定するアドレス若しくは任意の識別情報と、玉貸要求とを含む。
カード管理装置60は、玉貸要求を含む電文を受信すると、該電文内のカードIDに関連付けられたプリペイド価値を所定値(例えば、100円=100度数の場合に500度数)減算してカード管理データ66aを更新し、玉貸許可を送信元の台間カード処理機10に送信する。玉貸許可を受信した台間カード処理機10は、減算したプリペイド価値に対応する数(例えば「125」)の遊技球数への加算を要求する加算信号を遊技機20に送信する。
加算信号を受信した遊技機20は、遊技球数を加算し、加算後の遊技球数を台間カード処理機10に送信する。台間カード処理機10は、加算前の遊技球数と加算後の遊技球数と、玉貸しを行った数とを用いて、遊技球数の加算が適切に行われたか否かを確認する。
次に、図2に示したシステムで持玉の再プレイを行う場合の持玉再プレイ処理について説明する。台間カード処理機10は、一般カードあるいは会員カードの挿入を受け付けた場合に、カード管理装置60のローカルアドレスを宛先として指定した電文を送信する。この電文は、台間カード処理機10に挿入されているカードのカードIDと、送信元である台間カード処理機10を特定するアドレス若しくは任意の識別情報と、台間カード処理機10のレートを特定するための情報と、カード挿入通知とを含む。
カード管理装置60は、台間カード処理機10からカード挿入通知を受信した場合には、該電文内のカードIDに関連付けられた持玉のうち、該電文により特定されたレートの持玉の残高を台間カード処理機10に通知する。
台間カード処理機10は、カード管理装置60から受信した持玉の残高を記憶する。そして、カードID及びレートを特定する情報と、持玉減算要求とを含む電文をカード管理装置60に送信する。カード管理装置60は、持玉減算要求を受信した場合には、カードID及びレートにより特定される持玉の残高をゼロにクリアする。また、台間カード処理機10は、持玉再プレイ操作を受け付けると、持玉の残高を一定数ずつ減算し、対応する数を遊技機20に通知し、遊技球数に加算させる。
台間カード処理機10は、遊技機20の遊技球数を台間カード処理機10の持玉とすることでその管理を移行させる管理移行要求を遊技機20から受信したならば、管理移行要求に示された遊技球数を自装置の持玉に加算する。その後、カード返却操作を受け付けたならば、カード管理装置60に対して持玉加算要求を含む電文を送信する。この電文は、排出するカードのカードIDと、送信元である台間カード処理機10を特定するアドレス若しくは任意の識別情報と、台間カード処理機10のレートを特定するための情報と、持玉の残高と、持玉加算要求とを含む。
カード管理装置60は、持玉加算要求を受け付けた場合には、該電文内のカードIDに関連付けられた持玉のうち、該電文により特定されたレートの持玉の残高(持玉数)を受信した値に更新する。その後、台間カード処理機10は、カード管理装置60にカード排出通知を送信し、カードを排出制御する。
次に、図2に示したシステムで貯玉の再プレイを行う場合の貯玉再プレイ処理について説明する。台間カード処理機10は、会員カードを挿入された場合、若しくは会員カードとして使用可能な携帯端末からカードIDに対応する識別情報を読み取った場合に、カード管理装置60のローカルアドレスを宛先として指定した電文を送信する。この電文は、台間カード処理機10に挿入されているカードのカードID(若しくは携帯端末から読み取ったカードIDに対応する識別情報)と、送信元である台間カード処理機10を特定するアドレス若しくは任意の識別情報と、台間カード処理機10のレートを特定するための情報と、カード挿入通知とを含む。
カード管理装置60は、カード挿入通知の電文を会員管理装置70に送信する。会員管理装置70は、カード挿入通知の電文を受信した場合には、該電文内のカードIDに関連付けられた暗証番号と、貯玉のうち、該電文により特定されたレートの貯玉の残高とを含む貯玉再プレイデータを台間カード処理機10に送信する。
台間カード処理機10は、受信した貯玉再プレイデータを記憶し、貯玉再プレイデータに示された貯玉の残高が貯玉再プレイにおける遊技玉の払出単位数(貯玉再プレイ単位数。例えば「125玉」)以上である場合には貯玉再プレイ操作を受け付け可能とする。
台間カード処理機10は、貯玉再プレイデータの記憶後、最初に貯玉再プレイ操作を受け付けた場合に、遊技客に対して暗証番号の入力を求め、入力された暗証番号が貯玉再プレイデータに示された暗証番号と一致するかを確認する。
台間カード処理機10は、暗証番号が一致した場合に、カード管理装置60のローカルアドレスを宛先として指定した電文を送信する。この電文は、台間カード処理機10に挿入されているカードのカードIDと、送信元である台間カード処理機10を特定するアドレス若しくは任意の識別情報と、台間カード処理機10のレートを特定するための情報と、貯玉再プレイ要求とを含む。
カード管理装置60は、貯玉再プレイ要求の電文を会員管理装置70に送信する。会員管理装置70は、貯玉再プレイ要求の電文を受信した場合には、該電文内のカードIDに関連付けられた貯玉のうち、該電文により特定されたレートの貯玉の残高を所定値減算し、減算後の残高を含む貯玉再プレイデータを台間カード処理機10に送信する。
台間カード処理機10は、貯玉再プレイデータを受信して貯玉の残高を更新し、貯玉再プレイ単位数に対応する数を遊技機20に通知して遊技球数に加算させる。また、更新後の貯玉の残高が貯玉再プレイ単位数未満となったかを判定する。更新後の貯玉データの残高が貯玉再プレイ単位数以上であれば、再度貯玉再プレイ操作を受け付け可能であり、貯玉再プレイ操作を受け付けた場合には貯玉再プレイ要求を送信する。2回目以降の貯玉再プレイ操作では、暗証番号の確認は不要である。更新後の貯玉データの残高が貯玉再プレイ単位数未満となったならば、貯玉再プレイ操作を受け付け不能とする。
次に、閉店処理における持玉からの貯玉への移行について説明する。カード管理装置60は、閉店処理時にカード管理データ66aの持玉の残高を確認し、持玉の残高が「0」より大きい持玉が存在する場合には、該持玉の残高をカードID及びレートとともに会員管理装置70に通知する。会員管理装置70は、カードID及びレートにより特定される貯玉の残高に通知された持玉の残高を加算して更新する。その後、カード管理装置60は、該持玉の残高をゼロにクリアする。
<台間カード処理機10と遊技機20の外観構成>
次に、図2に示した台間カード処理機10及び遊技機20の外観構成について説明する。図3は、図2に示した台間カード処理機10及び遊技機20の外観構成を示す図である。同図には、紙幣のみを受け付ける台間カード処理機10を図示したが、電子マネーを受け付けることができるユニットを設けることもできる。
図3に示すように、台間カード処理機10には、台間カード処理機10の装置の状態を所定色のランプの点灯あるいは点滅で表示する状態表示部11、各種紙幣を受け付ける紙幣挿入口12a、タッチパネルディスプレイ等の表示操作部13及びカードIDが関連付けられたカードを受け付けるカード挿入口14aが設けられている。
遊技機20には、遊技盤面、封入された遊技玉を遊技盤面に投出する際に使用するハンドル21及び計数ボタン22が設けられている。
計数ボタン22は、遊技機20の遊技球数を減算し、対応する数を台間カード処理機10の持玉に加算することで、投出可能な玉数の管理を遊技機20から台間カード処理機10に移行させる管理移行を行うための操作ボタンである。この管理移行は、入賞により現物の遊技玉が払い出される開放式の遊技機20では、払い出された遊技玉を台間カード処理機10が計数して持玉に加算する計数処理に対応する。
<台間カード処理機10の内部構成>
次に、図2に示した台間カード処理機10の内部構成について説明する。図4は、図2に示した台間カード処理機10の内部構成を示すブロック図である。図4に示すように、台間カード処理機10は、紙幣搬送部12、表示操作部13、リーダライタ14、通信部15、記憶部16、制御部17及び遊技管理部18を有する。
紙幣搬送部12は、紙幣挿入口12aから挿入された紙幣の金種及び真偽を判別しつつ図示しない紙幣収納部に搬送する搬送部である。表示操作部13は、有価価値等の各種情報の表示と、玉貸操作等の各種操作の受け付けを行なうタッチパネルディスプレイ等の入出力装置である。
リーダライタ14は、カード挿入口14aに挿入されたカードからカードIDを読み取る読取部である。なお、カード挿入口14aに挿入されたカードは、このリーダライタ14を経て図示しないカード収納部に収納される。通信部15は、中継装置30を介してホール管理装置50と、島コントローラ40を介してカード管理装置60との間のデータ通信を行なうためのインタフェース部である。
記憶部16は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等からなる記憶デバイスである。記憶部16は、自装置状態データ16a、カードデータ16b、最小管理遊技球数16c及びカード履歴データ16dを記憶する。
自装置状態データ16aは、台間カード処理機10の状態を示すデータである。この自装置状態データ16aには、台間カード処理機ID、遊技機ID、遊技設定等を含む。台間カード処理機IDは、台間カード処理機10を遊技店内で一意に識別するための識別情報である。遊技設定は、台間カード処理機10に設定された遊技種を示すデータである。遊技店内で複数のレートの遊技玉を扱う場合には、4円レートの遊技玉に「玉1」、2円レートの遊技玉に「玉2」、1円レートの遊技玉に「玉3」のように、レート毎に遊技種名を設定して管理している。台間カード処理機10は、これらの遊技種から遊技に使用するレートを選択して、遊技設定として記憶する。遊技設定は、台間カード処理機10が設置された区画毎に固定した遊技種を用いることとしてもよいし、遊技客の操作により変更可能としてもよい。
カードデータ16bは、遊技客が使用中のカードに係るデータである。カードデータ16bには、カードID、暗証番号、プリペイド価値、持玉、貯玉等を含む。カードIDは、リーダライタ14により読み取られたカードIDである。図示しないカード収納部からカード挿入口14aにカードが搬送され、該カードが排出される場合には、この搬送途中でリーダライタ14により読み取られたカードIDによってカードデータ16bが更新される。また、カード挿入口14aから図示しないカード収納部にカードが搬送される場合にも、この搬送途中でリーダライタ14により読み取られたカードIDによってカードデータ16bが更新される。プリペイド価値は、玉貸しに使用可能なプリペイド価値の残高を示し、持玉及び貯玉は、それぞれの残高を示す。
最小管理遊技球数16cは、詳細は後述するが、遊技機20の遊技球のうち店舗として管理すべき最小の遊技球数を定めたデータである。カード履歴データ16dは、台間カード処理機10において使用されたカードの履歴を時系列に記録したデータである。
遊技管理部18は、認証や遊技機20との通信に係る処理を行なう処理部である。この遊技管理部18は、制御部17と異なる基板上に形成することが望ましい。遊技管理部18は、認証処理部18a、認証鍵管理部18b及び遊技機状態管理部18cを有する。実際には、これらのプログラムをCPU(Central Processing Unit)にロードして実行することにより、認証処理部18a、認証鍵管理部18b及び遊技機状態管理部18cにそれぞれ対応するプロセスを実行させることになる。
認証処理部18aは、カード管理装置60から受信した認証鍵を使用して遊技機20の認証を実施する。認証処理部18aは、認証が成功したならば、遊技機20へ動作許可を送信する。認証処理部18aは、認証が失敗した場合には、遊技機20の使用を禁止する。なお、認証が失敗した場合であっても、最後の認証成功から所定期間内であれば遊技機20への動作許可を送信し、最後の認証成功から所定期間が経過した後は遊技機20への動作許可を送信せず、遊技機20の使用を禁止するよう構成してもよい。
認証鍵管理部18bは、認証鍵の管理を行なう処理部である。認証鍵には使用時間が設定されており、遊技機20の稼働時間の累計が認証鍵の使用時間に達した場合に該認証鍵は使用不能となる。具体的には、認証鍵管理部18bは、遊技管理部18が形成された基板の通電時間を遊技機20の稼働時間として用い、認証鍵の使用時間を管理している。認証鍵が使用不能となった場合には、認証鍵管理部18bは、カード管理装置60を介して店舗外の認証鍵管理センタから新たな認証鍵を取得し、認証鍵の更新を行なう。
遊技機状態管理部18cは、遊技機20と通信し、遊技機20の状態を管理する処理部である。具体的には、遊技機状態管理部18cは、遊技機20からの遊技機IDの取得、玉貸による遊技球数への加算要求の送信、持玉再プレイによる持玉から遊技球数への管理移行要求の送信、貯玉再プレイによる遊技球数への加算要求の送信、遊技機20における打込玉数や賞出玉数等の遊技結果の受信、計数による遊技球数から持玉への管理移行要求の受信を行なう。かかる台間カード処理機10と遊技機20との通信は、所定の暗号方式を用いた暗号通信を用いる。
また、遊技機状態管理部18cは、遊技機20の現在の遊技球数、スタート、大当り、大当り種別、抽選回数などの遊技に設定された状態をさらに取得する。遊技機状態管理部18cが遊技機20の状態を取得する時間間隔は、遊技機20において遊技玉が発射(使用)される間隔よりも短く設定することが望ましい。
なお、遊技機状態管理部18cが遊技機20から新たに遊技機IDを取得するタイミングは、開店前に限定されるものではない。台間カード処理機10の電源オンや電源オフを行なった場合、定期的な通信時、遊技球数に関する処理(玉貸、再プレイ、計数など)を行なった場合、オフライン状態からの復帰時などに遊技機IDの取得や遊技機20の入れ替えの判定を行なうことができる。また、これらのタイミングを組み合わせて用いてもよい。
制御部17は、台間カード処理機10を全体制御する制御部であり、データ管理部17a、契機管理部17b及び遊技球管理部17cを有する。実際には、これらのプログラムをCPUにロードして実行することにより、データ管理部17a、契機管理部17b及び遊技球管理部17cにそれぞれ対応するプロセスを実行させることになる。
データ管理部17aは、カードが挿入された場合に、カードID及び台間カード処理機IDを含むカード挿入通知をカード管理装置60に送信する。また、データ管理部17aは、カード管理装置60から有価価値(プリペイド価値、持玉及び貯玉の少なくともいずれか)を含むデータを受信した場合に、受信した有価価値によりカードデータ16bを更新する。
また、データ管理部17aは、紙幣挿入口12aに紙幣が挿入されると、挿入された紙幣の金額、カードID及び台間カード処理機IDを含む入金通知をカード管理装置60に送信する。
また、データ管理部17aは、遊技客により玉貸操作が行なわれた場合に、カードID及び台間カード処理機IDを含む玉貸要求をカード管理装置60に送信する。この玉貸要求への応答として玉貸許可を受信したならば、データ管理部17aは、カードデータ16bのプリペイド価値を減算し、所定数の玉数を遊技機20の遊技球数に加算させるよう遊技管理部18に指示する。
また、データ管理部17aは、持玉再プレイ操作を受け付けたならば、カードデータ16bの持玉を減算して更新し、対応する玉数を遊技機20の遊技球数に加算させるよう遊技管理部18に指示する。
また、データ管理部17aは、カードデータ16bに示された貯玉の残高が貯玉再プレイ単位数以上である場合には、表示操作部13に貯玉再プレイボタンを表示し、貯玉再プレイ操作を受け付け可能とする。データ管理部17aは、遊技客により貯玉再プレイ操作が行なわれた場合に、カードID及び台間カード処理機IDを含む貯玉再プレイ要求をカード管理装置60に送信する。この貯玉再プレイ要求への応答として貯玉再プレイデータを受信したならば、カードデータ16bの貯玉の残高を更新し、貯玉再プレイ単位数に対応する玉数を遊技機20の遊技球数に加算させるよう遊技管理部18に指示する。なお、初回の貯玉再プレイ操作時には、暗証番号の入力を求め、カードデータ16bに示された暗証番号と一致することを、貯玉再プレイ要求を送信するための条件とする。
また、データ管理部17aは、遊技管理部18が遊技機20から遊技球の移行要求を受け付けた場合には、遊技管理部18に指示された玉数をカードデータ16bの持玉に加算して更新する。
また、データ管理部17aは、カード返却操作を受け付けた場合には、カードID、台間カード処理機ID、持玉の残高を含む持玉加算要求をカード管理装置60に送信する。そして、カードデータ16bをクリアした後、カード排出通知をカード管理装置60に送信し、カードを排出する。
契機管理部17bは、カード管理装置60から閉店処理の通知がされたか否かを判定する処理部である。遊技球管理部17cは、カード管理装置60から最小管理遊技球数を受信した場合、該最小管理遊技球数を最小管理遊技球数16cに記憶する。
また、遊技球管理部17cは、遊技機20の遊技球数が最小管理遊技球数16c以上か否かを判定し、最小管理遊技球数16c以上であれば、台間カード処理機ID及び該遊技球数をカード管理装置60に通知する。
また、遊技球管理部17cは、カード管理装置60から閉店処理の継続指示を受信した場合、遊技機20で計数処理が行われ、遊技機20から計数に係るデータを受信したとしても該データの格納処理及びカード管理装置60への通知を行わない。
次に、図4に示した記憶部16が記憶するデータの具体例について説明する。図5は、図4に示した自装置状態データ16a、カードデータ16b、最小管理遊技球数16c及びカード履歴データ16dについて説明するための説明図である。
図5(a)に示す自装置状態データ16aは、台間カード処理機10のIDが「A101」であり、接続されている遊技機20の遊技機IDが「B201」、台間カード処理機10の遊技設定として「玉1」が設定された状態を示している。
図5(b)に示すカードデータ16bは、台間カード処理機10に挿入されたカードのIDが「2002」であることを示している。なお、ここでは、カードIDの上1桁がカードの種別を示しており、上1桁が「1」のカードが一般カード、上1桁が「2」のカードが会員カードである。また、カードデータ16bは、貯玉再プレイ用の暗証番号が「7777」であり、プリペイド価値が「2000」度数である状態を示している。なお、ここではプリペイド価値の度数とは1度数が1円相当である。
また、カードデータ16bは、持玉として、玉1の持玉の残高が「500」玉、玉2の持玉の残高が「0」玉、玉3の持玉の残高が「130」玉であり、貯玉として、玉1の貯玉の残高が「1000」玉、玉2の貯玉の残高が「0」玉、玉3の貯玉の残高が「0」玉である状態を示している。
図5(c)では、最小管理遊技球数16cが10玉である状況を示している。ここで、遊技球数が10玉以上である場合に、計数制限を行うか否かを判断することとなる。なお、遊技機20から計数される遊技球数が10玉未満であれば、台間カード処理機10は計数パルスを出力しない場合は、計数された遊技球数によってホール管理装置50のデータは影響を受けない。なお、ここでは最小管理遊技球数16cが設定可能である場合を示しているが、特定の値、例えば0に固定された値であってもよい。
図5(d)に示すカード履歴データ16dは、日時が「2019/10/01 18:30」に「1001」のIDのカードが使用され、日時が「2019/10/01 11:20」に「2001」のIDのカードが使用されたことを示している。
<遊技機20の内部構成>
次に、図2に示した遊技機20の内部構成について説明する。図6は、図2に示した遊技機20の内部構成を示すブロック図である。図6に示すように、遊技機20は、通信制御部23、演出制御部24、遊技制御部25及び遊技玉制御部26を有する。通信制御部23は、台間カード処理機10との間のデータ通信を制御するための制御部である。台間カード処理機10との通信は、所定の暗号方式を用いた暗号通信を用いる。
通信制御部23は、遊技機20の起動時に、遊技制御部25及び/又は遊技玉制御部26に設けられる制御CPUから識別情報を読み出し、識別情報が適切かどうかを確認し、適切であれば、台間カード処理機10との通信を確立して待機状態となる。待機状態において、台間カード処理機10から動作許可を受信したならば、演出制御部24、遊技制御部25及び遊技玉制御部26を起動し、遊技可能な状態とする。
遊技制御部25は、遊技機20による遊技を制御する制御部である。実際には、遊技制御部25に対応するプログラムをCPUにロードして実行することにより、プロセスを実行させることになる。
具体的には、遊技制御部25は、ハンドル操作検出による遊技玉の遊技盤面への発射制御、遊技盤面における入賞口に入った遊技玉の検出、始動口に入った遊技玉による乱数(0〜65535の乱数値の中で、所定の範囲ごとに大当り、小当り、はずれの数値が割り当てられているもの)の取得及び抽選(特別図柄及び普通図柄)、遊技盤面に設けられる可動部材(チューリップ等)の制御、遊技盤面に設けられる特別図柄表示装置の表示制御、不正の虞がある異常(前枠が開いている、振動を検知した等)の検出及び上位装置への通知等を行う。
遊技盤面には多数の障害釘が植設されており、ハンドル操作によって遊技盤面に発射された遊技玉は、障害釘の間を落下していき、入賞口、始動口に入賞するか、入賞せずに遊技盤面のアウト口から遊技盤面外に排出される。遊技玉が始動口に入賞したことにより抽選が行われ、大当りとなると、遊技盤面上の所定の入賞口を複数回開放状態に制御する大当り遊技が行われ、この入賞口への遊技玉の入賞が容易になることにより、遊技客に賞玉を付与する。
また、大当りには、大当り遊技終了後、遊技客に所定の特典遊技を付与する特典付大当り遊技がある。特典付き大当り遊技には、確率変動大当りと時短大当りが含まれる。確率変動大当りと時短大当りは、それぞれ大当り後に特典遊技として確率変動遊技と時短遊技を付与するものである。時短遊技は、普通図柄抽選(上記する可動部材の開閉抽選)及び/又は特別図柄抽選(上記する遊技玉の入賞による大当り抽選)の変動時間(抽選処理を開始してから結果を表示するまでの時間)を短縮することにより、単位時間あたりの抽選回数を増大させ、単位時間あたりに大当りに当選する確率を高める特典遊技である。この特典遊技には、普通図柄の当選確率を高くする普通図柄確率変動を含んでいても良い。時短大当りによる時短遊技は、特別図柄抽選の抽選回数が大当り後所定の回数行われた場合に終了する。確率変動遊技については後述する。
遊技制御部25は、確率変動機能を有する。確率変動機能とは、抽選結果が大当りのうち、特に定められた乱数範囲になった場合に、次回抽選に用いる大当りの乱数範囲を変更する(一般的には10倍程度にする)制御を行う機能である。確率変動遊技は、この変更された後の確率を用いて特別図柄抽選を行うものである。確率変動遊技は、次回大当り当選まで継続される。また、確率変動遊技と時短遊技を同時に付与してもよい。ただし、不測の遊技店の損害を予防するため、確率変動遊技あるいは時短遊技開始後、一定の遊技媒体を遊技客が獲得した場合は、打ち止め(一旦カードを排出し、賞品交換あるいは台移動を要求する)処理としてもよい。この場合、確率変動遊技状態になった後の遊技媒体獲得数を遊技機20にて計数し、この計数値が所定値になった場合に遊技玉の発射を停止する等の遊技停止制御を行うことで実現できる。
演出制御部24は、遊技中の演出を制御する制御部であり、演出図柄抽選部24a及び演出抽選部24bを有する。実際には、これらのプログラムをCPUにロードして実行することにより、演出図柄抽選部24a及び演出抽選部24bにそれぞれ対応するプロセスを実行させることになる。
演出図柄抽選部24aは、遊技制御部25での特別図柄抽選に基づく、演出図柄(遊技盤面内の表示装置等の演出図柄表示装置で表示する図柄)の抽選(具体的には表示を最終的に7,7,7で止めるかどうかなど)を行う。
演出抽選部24bは、演出図柄による抽選結果を表示するまでに行う演出の種類の抽選(キャラクタが出てきてリーチ演出をするなど)を行う。かかる演出は、メインの抽選結果に対して選択される演出が異なるように設定される。
演出制御部24は、各演出の演出データを記憶する。さらに、演出制御部24は、演出図柄表示装置の表示を制御し、演出実行時には、背景図柄データに演出データを重ねて演出表示を行う。また、確率変動時には、通常状態と異なる背景色データを設定する。
遊技玉制御部26は、遊技球数を制御する制御部である。実際には、遊技玉制御部26に対応するプログラムをCPUにロードして実行することにより、プロセスを実行させることになる。
具体的には、遊技玉制御部26は、遊技球数を遊技可能数メモリに記憶させ、遊技玉を発射する度に遊技球数を「1」減算し、入賞により付与される賞玉数を遊技球数に加算する。また、台間カード処理機10より玉数を通知された場合には、通知された玉数を遊技球数に加算して、台間カード処理機10に対して遊技球数に加算した旨を示す確認信号を送信する。また、遊技玉制御部26は、遊技機20に封入された遊技玉(循環玉)のクリーニング制御を行うこともできる。
また、遊技玉制御部26は、遊技可能数メモリに記憶された遊技球数を定期的に台間カード処理機10に送信する。この場合には、遊技玉制御部26は、遊技可能数メモリの内容をゼロクリアすることなく、遊技状態によって遊技球数の更新を継続しつつ、台間カード処理機10へデータ取得時点での遊技球数の送信を行う。
また、遊技機20には、計数ボタン22が設けられており、この計数ボタン22が押下されたことを示す信号が遊技玉制御部26に入力される。遊技玉制御部26は、計数ボタン22の押下操作を検出し、検出信号の立ち上がりから立ち下がりまでが一定時間未満あると、一定数ずつ(例えば1回の操作あたり100玉)の遊技球数のデータとともに、台間カード処理機10に管理移行要求を送信する。そして、台間カード処理機10の管理に移行した分の玉数を遊技球数から減算(無効化)する。また、計数ボタン22の押下操作を検出し、検出信号が立ち上がってから所定時間以上立ち下がりが検出されない場合には、検出信号が立ち上がった状態が一定時間続くごとに一定数ずつ(例えば5秒あたり200玉)の遊技球数のデータとともに、台間カード処理機10に管理移行要求を送信する。そして、台間カード処理機10の管理に移行した分の玉数を遊技球数から減算(無効化)する。遊技球数からの減算にあたっては、メモリに記憶した1の値から減算対象の値をディクリメントする方法や、メモリに記憶した値を減算後の値で更新し、減算前の値を削除あるいは論理削除して無効化する方法等が考えられるが、減算後の値が特定可能な状態であれば特に限定はされない。なお、本実施例では、無効化処理として減算する場合について説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、無効化処理として0クリアすることもできる。
遊技制御部25と遊技玉制御部26とは、それぞれ個別の基板上に構成される。遊技制御部25が構成された遊技制御基板と遊技玉制御部26が構成された遊技玉制御基板は、それぞれ固有のIDを有する。遊技機20は、遊技制御基板のIDと遊技玉制御基板のIDとを組合せ、遊技機IDとして使用する。
<ホール管理装置50の内部構成>
次に、図2に示したホール管理装置50の内部構成について説明する。図7は、図2に示したホール管理装置50の内部構成を示すブロック図である。図7に示すように、ホール管理装置50は、表示部51及び入力部52と接続され、店舗ネットワーク通信部53、遊技機状態受信部54、制御部55及び記憶部56を有する。
表示部51は、液晶パネルやディスプレイ装置等である。入力部52は、キーボードやマウス等である。店舗ネットワーク通信部53は、遊技店内において通信回線を介して中継装置30、島コントローラ40、会員管理装置70、賞品管理装置80及び精算機90とデータ通信するためのインタフェース部である。遊技機状態受信部54は、台間カード処理機10から遊技機20の状態に関する情報を受信するインタフェース部である。
制御部55は、ホール管理装置50の全体制御を行う制御部であり、収集処理部55a、分析処理部55b及び出力処理部55cを有する。実際には、これらのプログラムをCPUにロードして実行することにより、収集処理部55a、分析処理部55b及び出力処理部55cにそれぞれ対応するプロセスを実行させることになる。
収集処理部55aは、遊技機状態受信部54により受信した遊技に関する情報を遊技データ56aに追加して蓄積する処理を行なう。分析処理部55bは、遊技データ56aに示された各種情報の集計、売上の算出などの処理を行なう。遊技機20の状態や売上は、遊技機単位、島単位、遊技店単位で集計可能であり、また日付別に集計することが可能である。出力処理部55cは、分析処理部55bによる分析の結果を出力する処理を行なう。
記憶部56は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等の記憶デバイスであり、遊技データ56aを記憶する。遊技データ56aは、遊技機状態受信部54により台間カード処理機10から受信した遊技に関する情報を蓄積したデータである。
次に、ホール管理装置50の記憶部56が記憶するデータの具体例について説明する。図8は、図7に示した遊技データ56aについて説明するための説明図である。
図8に示す遊技データ56aでは、装置ID「A101」の遊技機20の「2019/09/30」の日付けにおける遊技の状況として、玉貸が「20000」玉、アウトが「25000」玉、インが「10000」玉、計数が「5000」玉、スタート回数が「1800」回、大当り回数が「21」回であることを示している。また、装置ID「B506」の遊技機20の「2019/10/01」の日付けにおける遊技の状況として、玉貸が「16000」玉、アウトが「26000」玉、インが「13000」玉、計数が「3000」玉、スタート回数が「2411」回、大当り回数が「13」回であることを示している。
また、遊技データ56aにおいて、例えばパチンコ遊技機については、それぞれの遊技機20の大当り中のイン(賞出玉)と、アウト(発射玉)を記憶しており、これらの数に基づいて、大当りのラウンド数(入賞口の作動回数)を推定する機能を備えており、これらと大当り信号の挙動により、何ラウンドの大当りがいつ(何時何分)に発生したかを時系列的に記憶している。また、回胴式遊技機(スロットマシン)については、イン(メダル投入)信号と、アウト(メダル払出)信号に基づいて、メダルの投入数と払出数を管理している。そして、イン信号に基づいて1ゲームの開始を判定し、イン信号が示す投入数とアウト信号が示す払出数が一致した場合に、再遊技役(リプレイ役)が入賞したことを判定する機能を備えている。そして、所定ゲーム数ごとに再遊技役の発生回数をカウントし、当該ゲーム数における再遊技役の発生回数が所定数以上の場合に再遊技高確率状態(リプレイタイム)と判定する。そして、リプレイタイムがいつ、何回発生したかを時系列的に記憶している。また、遊技機20からの状態信号を元に、アシストリプレイタイムの発生を判定する機能を備えている。
さらに、ホール管理装置50は、特定の遊技機20において、所定の遊技状況(大当りの発生、スタートの発生、1ゲームの終了、再遊技役の発生等)となったときに、同一遊技機20もしくは他の同一種の遊技機20の過去の類似あるいは同一の遊技状況をもとに、有利な状態(確率変動、大当り、ボーナス等)に関する情報を台間カード処理機10に表示させる機能を備えている。例えば、スタート回数が一定の回数に達したときに、過去のデータから「あと○○回以内に大当りとなる確率が○○%」などの情報を出力することができる。これにより、遊技客は、遊技の継続等の目安を得ることができる。
<カード管理装置60の内部構成>
次に、図2に示したカード管理装置60の内部構成について説明する。図9は、図2に示したカード管理装置60の内部構成を示すブロック図である。図9に示すように、カード管理装置60は、表示部61及び入力部62と接続され、外部ネットワーク通信部63、店舗ネットワーク通信部64、制御部65及び記憶部66を有する。
表示部61は、液晶パネルやディスプレイ装置等である。入力部62は、キーボードやマウス等である。外部ネットワーク通信部63は、店舗外の認証鍵管理センタ等と通信するためのインタフェース部である。店舗ネットワーク通信部64は、遊技店内において通信回線を介して中継装置30、島コントローラ40、会員管理装置70、賞品管理装置80及び精算機90とデータ通信するためのインタフェース部である。
制御部65は、カード管理装置60の全体制御を行う制御部であり、カード管理部65a、装置管理部65b、契機管理部65c、遊技球管理部65d及び処理継続判定部65eを有する。実際には、これらのプログラムをCPUにロードして実行することにより、カード管理部65a、装置管理部65b、契機管理部65c、遊技球管理部65d及び処理継続判定部65eにそれぞれ対応するプロセスを実行させることになる。
カード管理部65aは、カード管理データ66aの管理を行う処理部である。カード管理部65aは、台間カード処理機10、賞品管理装置80及び精算機90と通信して、カードIDに対応付けられたプリペイド価値及び持玉の残高を更新する。また、カード管理部65aは、台間カード処理機10からカード挿入通知を受信した場合には、該カードに関連づけられた有価価値及び持玉の残高を通知する。
装置管理部65bは、装置管理データ66bの管理を行う処理部である。装置管理部65bは、台間カード処理機10から取得した台間カード処理機ID、台間カード処理機10のアドレス、設置場所及び遊技機IDに基づいて、装置管理データ66bを生成及び更新する。
契機管理部65cは、操作者から閉店処理の開始指示を受けた場合に、台間カード処理機10に対して閉店処理を通知する。遊技球管理部65dは、台間カード処理機10から取得したカードID、台間カード処理機ID及び遊技球数に基づいて、閉店処理時保存データ66cを生成及び更新する。また、遊技球管理部65dは、操作者により入力された最小管理遊技球数を記憶部66の最小管理遊技球数66dに記憶し、該最小管理遊技球数を台間カード処理機10に通知する。
処理継続判定部65eは、台間カード処理機10から取得した台間カード処理機ID及び遊技球数に基づいて、遊技機20に遊技球が残っている旨と、閉店処理を継続するか否かを表示部61に表示し、操作者からの指示により、閉店処理を継続する場合には、該台間カード処理機10に対して閉店処理の継続を通知する。
記憶部66は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等の記憶デバイスであり、カード管理データ66a、装置管理データ66b、閉店処理時保存データ66c及び最小管理遊技球数66dを記憶する。
カード管理データ66aは、カードIDにプリペイド価値の残高や持玉の残高等を関連付けたデータである。装置管理データ66bは、遊技店に設置された装置に関するデータである。この装置管理データ66bは、台間カード処理機ID、台間カード処理機10のアドレス、設置場所、遊技機ID、遊技機20の機種データ等を含んでいる。
閉店処理時保存データ66cは、閉店処理時において遊技機20に遊技球が残っていた場合に、該遊技球に係るカードIDや記録日時を関連付けたデータである。最小管理遊技球数66dは、遊技機20に遊技球が残っていた場合に、店舗として管理する最小限の遊技球数を示すデータである。
次に、カード管理装置60の記憶部66が記憶するデータの具体例について説明する。図10は、図9に示したカード管理データ66a、装置管理データ66b、閉店処理時保存データ66c及び最小管理遊技球数66dについて説明するための説明図である。
図10(a)に示すカード管理データ66aでは、カードID「1001」にプリペイド価値「0」度数、各レートの持玉の残高「0」玉、使用先ID「A101」が関連付けられている。すなわち、カードID「1001」のカードは、装置ID「A101」の台間カード処理機10に挿入されており、持玉については台間カード処理機10に管理が移っている。このため、各レートの持玉の残高はゼロである。
また、図10(a)に示すカード管理データ66aでは、カードID「2001」にプリペイド価値「3000」度数、持玉として、玉1の持玉の残高「1500」玉、玉2の持玉の残高「2500」玉、玉3の持玉の残高「0」玉と関連付けられているが、使用先IDの関連付けはされていない。すなわち、カードID「2001」のカードは、台間カード処理機10に挿入されておらず、持玉の管理がカード管理装置60により行われている。
図10(b)に示す装置管理データ66bは、ID「A101」の台間カード処理機10のネットワーク上のアドレスが「AB.CD.EF.GH」、設置場所が「島1−1」、接続された遊技機20のIDが「B201」、遊技設定が「玉1」、接続された遊技機20の機種が「EV01」、製造番号が「a」であることを示している。また、この遊技機20が使用中の状態にあることも示している。同様に、ID「A201」の台間カード処理機10についても、それぞれのデータを示している。
図10(c)に示す閉店処理時保存データ66cは、ID「1001」のカードに係るデータとして、使用先の台間カード処理機IDが「A101」、遊技球数が「1000」玉、記録日時が「2019/10/01 19:30」、処理区分が「従業員」であることを示している。
図10(d)に示す最小管理遊技球数66dは、最小管理遊技球数が「10」玉であることを示している。
次に、カード管理装置60の処理手順について説明する。図11は、カード管理装置60の処理手順を示すフローチャートである。まず、遊技店の従業員(操作者)がカード管理装置60に対して閉店操作を行ったならば(ステップS101;Yes)、カード管理装置60から各台間カード処理機10に対して閉店指示が通知される(ステップS102)。
カード管理装置60は、台間カード処理機10から、カードID、台間カード処理機ID及び遊技球数を受信したならば(ステップS103;Yes)、表示部61に該遊技球数及び閉店処理継続の選択画面を表示し(ステップS104)、操作者の指示により閉店処理の継続を中止する場合には(ステップS105;No)、処理を終了する。
操作者の指示により閉店処理を継続する場合には(ステップS105;Yes)、台間カード処理機10に対して閉店処理の継続を通知し(ステップS106)、処理を終了する。
図12は、遊技球数及び閉店処理継続の選択画面の表示の例を示す図である。店舗内の「15番台」に「1000玉」の遊技球が残っていることを示している。表示を確認した操作者は、閉店処理を継続する場合は「はい」のボタンを、中止する場合は「いいえ」のボタンをタッチすることにより、それぞれの処理に移行することになる。
次に、台間カード処理機10の処理手順について説明する。図13は、台間カード処理機10の処理手順を示すフローチャートである。まず、閉店処理開始の通知をカード管理装置60から受信したならば(ステップS201;Yes)、遊技球数が最小管理遊技球数16cの最小管理遊技球数以上かどうかを判定する(ステップS202)。
遊技球数が最小管理遊技球数未満であったならば(ステップS202;No)、計数処理の制限を行い(ステップS206)、閉店処理に移行して(ステップS207)、処理を終了する。
遊技球数が最小管理遊技球数以上であったならば(ステップS202;Yes)、台間カード処理機ID及び遊技球数をカード管理装置60に通知する(ステップS203)。カード管理装置60から閉店処理継続の通知を受信したならば(ステップS204;Yes)、計数処理の制限を行い(ステップS206)、閉店処理に移行して(ステップS207)、処理を終了する。
カード管理装置60から閉店処理継続の通知がないならば(ステップS204;No)、遊技機20からの計数処理の通知待ちの状態となる(ステップS205;No)。遊技機20から計数処理の通知を受信したならば(ステップS205;Yes)、閉店処理に移行して(ステップS207)、処理を終了する。
なお、上記の処理手順では、遊技球数が最小管理遊技球数以上かどうかを判定する手順(ステップS202)について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技球数が最小管理遊技球数より上かどうかを判定することにしてもよい。
図14は、計数処理を行う際の台間カード処理機10での表示の例を示す図である。図14(a)は、遊技機20の計数ボタン22の連続押下による計数処理の場合の表示例である。計数ボタン22を一度押下すると250玉が計数され、「今回計数 250玉」「合計250玉」と表示される。所定時間内に再度、計数ボタン22を押下することにより、さらに250玉が計数され、合計500玉が計数され、「今回計数 500玉」「合計500玉」と表示される。
図14(b)は、計数ボタン22の長押しによる計数処理の場合の表示例である。計数ボタン22を長押しすると、押下中に計数可能な500玉が計数され、「今回計数 500玉」「合計500玉」と表示される。なお、計数結果の表示は、「250玉」と表示した後、「500玉」とカウントアップされて表示される。
図14(c)は、計数後に遊技球の残りがある場合に、計数継続を選択する場合の表示例である。遊技球が1020玉の状況において、計数ボタン22を4回連続押下又は長押して、1000玉を計数すると「今回計数 1000玉」「合計 1000玉」と表示される。次に、遊技球に20玉の残りがあるため、「遊技球が残っています。計数を続けますか?」と「はい」「いいえ」の選択ボタンが表示される。遊技客が「はい」をタッチすると、残りの20玉が計数され、「今回計数 1020玉」「合計 1020玉」と表示される。
図14(d)は、計数超過により遊技球が0玉となった場合に、持玉を自動で払出す場合の表示例である。遊技球が1020玉の状況において、計数ボタン22を5回連続押下又は長押して、1020玉を計数すると「今回計数 1020玉」「合計 1020玉」と表示される。遊技球は0玉になっている状況で、大当りとなった場合、「大当り中です。遊技球がなくなったため、持玉を払出します。」と表示される。250玉を自動で払出し、「持玉 1020玉」「今回払出 250玉」「合計 770玉」と表示される。
このように、実施例1に係る遊技用システムでは、遊技機20に遊技球が存在する状態で閉店処理を行う場合に、遊技球の計数処理を無効化する制限をかけた後に閉店処理に移行することにより、遊技店の営業に際して遊技媒体のデータの取り扱いの煩雑化を低減することができる。
なお、上記の実施例1では、遊技機20に遊技球が残っていた場合に、その都度、閉店処理を継続するか否かを従業員が判断していたが、本発明はこれに限定されるものではなく、カード管理装置60に事前に設定することにより、店舗一律で閉店処理の継続又は中止を行うこともできる。
また、上記の実施例1では、閉店処理開始後に、遊技機20に遊技球が残っていた場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技機20に遊技球が残っている場合には、営業中又は閉店10分前等において、該遊技機20に係る島端ランプ、遊技機ランプ及び/又は状態表示部11において報知することもできる。
<変形例>
上記の実施例1では、遊技機20に遊技球が存在していた場合に、その都度、閉店処理を継続するか否かを従業員が判断していたが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技機20に存在する遊技球をカード管理装置60で一括して自動で管理し、閉店処理を継続することもできる。本変形例では、遊技機20に存在する遊技球をカード管理装置60で一括して自動で管理して閉店処理を継続し、遊技店の営業に際して遊技媒体のデータの取り扱いの煩雑化を低減する場合について説明する。
台間カード処理機10に接続された遊技機20に遊技球が存在する状態で、従業員がカード管理装置60において閉店処理を指示すると、カード管理装置60から各台間カード処理機10に対して閉店処理が通知される。台間カード処理機10は、遊技球数をカード管理装置60に通知し、閉店処理を継続するとともに遊技機20からの計数処理を制限する。カード管理装置60は、該遊技球数を閉店処理時保存データ66cとして記憶する。
このように、本変形例に係る遊技用システムでは、遊技機20に存在する遊技球をカード管理装置60で一括して自動で管理して閉店処理を継続し、遊技店の営業に際して遊技媒体のデータの取り扱いの煩雑化を低減することができる。
次に、本変形例に係る台間カード処理機10の処理手順について説明する。図15は、変形例に係る台間カード処理機10の処理手順を示すフローチャートである。まず、閉店処理開始の通知をカード管理装置60から受信したならば(ステップS301;Yes)、遊技球数が最小管理遊技球数16cの最小管理遊技球数以上か否かを判定する(ステップS302)。
遊技球数が最小管理遊技球数未満であったならば(ステップS302;No)、閉店処理に移行して(ステップS305)、処理を終了する。
遊技球数が最小管理遊技球数以上であったならば(ステップS302;Yes)、カードID、台間カード処理機ID及び遊技球数をカード管理装置60に通知する(ステップS303)。その後、遊技機20からの計数処理の制限を行い(ステップS304)、閉店処理に移行して(ステップS305)、処理を終了する。
このように、本変形例に係る遊技用システムでは、遊技機20に存在する遊技球をカード管理装置60で一括して自動で管理して閉店処理を継続し、遊技店の営業に際して遊技媒体のデータの取り扱いの煩雑化を低減することができる。
なお、上記の変形例では、遊技機20に遊技球が残っていた場合に、遊技球の計数制限をして遊技球の一括管理を行う構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技機20の計数処理を実施せずに開店処理を行う場合において、計数処理を終了するまで開店処理を禁止するよう構成することもできる。