JP2021076199A - 保護カバー、及び、離間機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】分離操作をより一層容易とした保護カバーを提供する。【解決手段】保護カバー100は、第1分割体110及び第2分割体120を互いに上下方向に着脱式に組み付けてなる。第1分割体110は、底壁111、及び、底壁111の幅方向両側から上方に立設した一対の外側壁112を備える。第2分割体120は、底壁111に対向し、一対の外側壁112間に架設される被覆部121を備える。第1分割体110及び第2分割体120には、その組み付け状態での離間を規制する係止部116及び被係止部127がそれぞれ設けられている。第1分割体110には、第2分割体120に形成された被案内部122に当接し、外側壁112の幅方向内側への傾動に従って被案内部122を上方に摺動させることで、第1分割体110から離間させるように第2分割体120に作用する案内部113が設けられている。【選択図】図4

Description

本発明は、内容物を保護する保護カバー、及び、該保護カバーを分割させるための離間機構に関する。
従来、配線・配管材を収容して保護するために種々の保護カバーが用いられている。一般的に、保護カバーは、配線経路に沿って敷設させるベース体と、該ベース体を覆うカバー体とからなる一対の分割体によって構成される。ベース体とカバー体とが互いに組み付けられて内部に配線・配管材のための配設経路が形成される。保護カバーは、一旦組み付けられた後、意図せずに分離することがないように強固に組み付けられることが必要である。他方、配線・配管材の敷設後、カバー体をベース体から取り外して、配線・配管材の保全点検が実施される。そのため、保護カバーの組み付けの堅牢性に加えて、メンテナンス性の改善も求められている。これに対し、種々の保護カバーが開発されている。
例えば、特許文献1は、基台(ベース体)と蓋体(カバー体)との嵌合の解除を容易にする配線・配管材の保護カバーを開示する。以下、当該段落において、()内に特許文献1の符号を示す。特許文献1の保護カバー(M1)は、床面(10)等に固定される基台(V1)と、該基台(V1)の開口(4)を覆って、これに対して嵌合される蓋体(L1)とで構成される。基台(V1)及び蓋体(L1)は、いずれも樹脂の押出成形品であって、長尺状をしている。基台(V1)は、底板部(1)の幅方向の両端部に側板部(2)がそれぞれ垂直に起立されて一体成形されて、各側板部(2)の上端部に、それぞれ内側に向けて被係合部(3)がほぼ水平に突設され、各被係合部(3)の間に開口(4)が形成されて、底板部(1)及び両側板部(2)で形成される空間が配線・配管材の収容空間(5)となっている。一方、蓋体(L1)は、基台(V1)の底板部(1)と同一幅の蓋板部(14)を備え、該蓋板部(14)の裏面には、基台(V1)の一対の被係合部(3)の対向内端の間隔に対応する間隔をおいて一対の係合板部(15)が、蓋板部(14)に対して垂直に突設されていて、各係合板部(15)の先端部には、それぞれ爪状をした係合部(16)が外方を向いて形成されている。基台(V1)の被係合部(3)と、蓋体(L1)の係合部(16)との係合によって、基台(V1)に対して蓋体(L1)が、通常の外力では取り外されないように嵌合される。また、基台(V1)に対して蓋体(L1)が嵌合された状態では、基台(V1)の側の被係合部(3)と、蓋体(L1)の側の係合部(16)との間には、蓋体(L1)の組付方向(P)に沿って隙間(17)が形成されているために、両者(V1,L1)の嵌合状態において、基台(V1)に対して蓋体(L1)は、方向(P)に沿って隙間(17)だけ浮き上がって、保護カバー(M1)の外側において、基台(V1)の側板部(2)の上端面と、蓋体(L1)の蓋板部(14)の裏面との間に、隙間(17)と同一寸法の隙間(18)が形成される。基台(V1)と蓋体(L1)との嵌合状態において、その外側に臨んで形成される隙間(18)は、その内部にドライバー(19)の先端部を挿入して、基台(V1)と蓋体(L1)との嵌合を解除する際の「外し代」として機能する。
特開2002−51427号公報
特許文献1の保護カバーでは、蓋体(カバー体)を基台(ベース体)から取り外す際、蓋体を基台に対して持ち上げて、蓋体と基台との間に工具を挿入可能な隙間を形成する必要があった。そして、作業者は、保護カバーを分割する際、蓋体を片手で上方に持ち上げて保持したまま、もう片方の手で工具を差し込む操作を要求される。例えば、保護カバーが高所に配設された場合など、このような操作は困難なものとなり得る。すなわち、従来の保護カバーでは、いまだ、カバー体とベース体の分割作業が十分に容易ではないことが課題として挙げられる。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、分離操作をより一層容易とした保護カバー、及び、離間機構を提供することにある。
請求項1に記載の保護カバーは、第1分割体及び第2分割体を互いに上下方向に着脱式に組み付けてなる保護カバーであって、
前記第1分割体は、底壁、及び、前記底壁の幅方向両側から上方に立設した一対の外側壁を備え、
前記第2分割体は、前記底壁に対向し、前記一対の外側壁間に架設される被覆部を備え、
前記第1分割体及び前記第2分割体には、前記第1分割体及び前記第2分割体の組み付け状態での離間を規制する係止部及び被係止部がそれぞれ設けられており、
前記第1分割体には、前記第2分割体に形成された被案内部に当接し、前記外側壁の幅方向内側への傾動に従って前記被案内部を上方に摺動させることで、前記第1分割体から離間させるように前記第2分割体に作用する案内部が設けられていることを特徴とする。
請求項2に記載の保護カバーは、請求項1に記載の保護カバーにおいて、前記案内部は、幅方向内側の斜め上方向を向く傾斜面又は湾曲面を有し、且つ/又は、前記被案内部は、幅方向外側の斜め下方向を向く傾斜面又は湾曲面を有することを特徴とする。
請求項3に記載の保護カバーは、請求項1又は2に記載の保護カバーにおいて、前記第1分割体は、前記外側壁に連結されるとともに前記外側壁よりも幅方向内側に位置する内側壁をさらに備え、前記係止部が前記内側壁に形成され、前記組み付け状態で前記係止部が前記被係止部の幅方向内側に配置されることを特徴とする。
請求項4に記載の保護カバーは、請求項1から3のいずれか一項に記載の保護カバーにおいて、前記内側壁は、前記外側壁内面に対して間隔を空けて対向して延在し、前記内側壁の先端と前記外側壁の先端との間には挿入口が形成され、
前記第2分割体は、前記挿入口から前記外側壁と前記内側壁との間に挿入されるように延在し、前記被係止部が形成された挿入片をさらに備え、
前記案内部が前記外側壁に形成されるとともに、前記被案内部が前記挿入片よりも幅方向外側に形成されていることを特徴とする。
請求項5に記載の保護カバーは、請求項4に記載の保護カバーにおいて、前記挿入片は、前記外側壁と前記内側壁との間に配置された状態で、前記外側壁の内面及び前記内側壁の外面にそれぞれ圧接する外側圧接部及び内側圧接部を有することを特徴とする。
請求項6に記載の保護カバーは、請求項5に記載の保護カバーにおいて、前記外側圧接部が前記内側圧接部よりも前記挿入片の先端に配置され、前記外側壁の幅方向内側に傾動に従って、前記外側圧接部及び前記内側圧接部と、前記外側壁及び前記内側壁との間の圧接が緩和されることを特徴とする。
請求項7に記載の保護カバーは、請求項5又は6に記載の保護カバーにおいて、前記挿入片は、前記被係止部よりも先端側に形成され、先端に向けて幅方向外側へと傾斜して延びる傾動変位可能な傾動部を有し、前記傾動部の先端に前記外側圧接部が位置することを特徴とする。
請求項8に記載の保護カバーは、請求項1に記載の保護カバーにおいて、前記係止部及び前記案内部は、前記外側壁に形成されていることを特徴とする。
請求項9に記載の保護カバーは、請求項1から8のいずれか一項に記載の保護カバーにおいて、前記被覆部は板形状を有し、前記被案内部が前記被覆部の内面に突出形成され、前記組み付け状態で、前記被覆部の内面が前記外側壁の先端面に当接していることを特徴とする。
請求項10に記載の保護カバーは、請求項1から9のいずれか一項に記載の保護カバーにおいて、前記外側壁が幅方向内側に撓んで傾動して前記被案内部が前記案内部に対して摺動すると同時に、前記被係止部が前記係止部に対して離間方向に係合可能な位置からずれるように移動することを特徴とする。
請求項11に記載の離間機構は、上下方向に着脱式に組み付け可能な第1分割体及び第2分割体の離間を補助する離間機構であって、
前記第1分割体は、上方に立設した一対の外側壁を備え、
前記第2分割体は、前記一対の外側壁間に架設されるように構成され、
前記第1分割体及び前記第2分割体には、前記第1分割体及び前記第2分割体の組み付け状態での離間を規制する係止部及び被係止部がそれぞれ設けられており、
前記第1分割体には、前記第2分割体に形成された被案内部に当接し、前記外側壁の対向方向への傾動に従って前記被案内部を上方に摺動させることで、前記第1分割体から離間させるように前記第2分割体に作用する案内部が設けられていることを特徴とする。
請求項1に記載の保護カバーによれば、外側壁を幅方向内側に撓ませて傾動させることによって、第1分割体に形成された案内部が、第2分割体に形成された被案内部を上方に摺動させ、第1分割体から離間させるように第2分割体に作用することが可能である。すなわち、本発明の保護カバーでは、外側壁を内側に撓ませるといった簡単な操作によって、第1分割体及び第2分割体の離間を補助し、分離操作がより一層容易なものとなる。
請求項2に記載の保護カバーによれば、請求項1の発明の効果に加え、第1分割体及び第2分割体が、案内部及び/又は被案内部の傾斜面又は湾曲面に沿って相対的に摺動することによって、互いに離間する方向に操作される。すなわち、簡易な構造によって、第1分割体及び第2分割体の離間を補助することができる。
請求項3に記載の保護カバーによれば、請求項1又は2の発明の効果に加え、外側壁の幅方向内側への傾動に従って、内側壁の係止部が幅方向内側に移動し、係止部及び被係止部を係合位置から非係合位置に向けて変位させることができる。
請求項4に記載の保護カバーによれば、請求項3の発明の効果に加え、挿入片を内側壁と外側壁の間に配置した上で係止部及び被係止部を係合させることにより、より堅牢に第1分割体及び第2分割体を組み付けることができる。また、案内部が外側壁に設けられ、且つ、被案内部が挿入片の幅方向外側に設けられている。これにより、外側壁を内側に傾動させて、案内部が被案内部を離間方向に摺動させるのとほぼ同時的に、係止部及び被係止部を係合位置から非係合位置に向けて変位させることができる。その結果、第1分割体及び第2分割体の分離がより一層容易となる。
請求項5に記載の保護カバーによれば、請求項4の発明の効果に加え、外側圧接部及び内側圧接部が外側壁及び内側壁に対して圧接することによって、外側壁及び内側壁の間で挿入片が突っ張って配置される。これにより、第1分割体及び第2分割体を互いにがたつかないように結合するとともに、その結合強度を向上させることができる。
請求項6に記載の保護カバーによれば、請求項5の発明の効果に加え、外側圧接部が内側圧接部よりも挿入片の先端に配置されている。これにより、外側壁の傾動に伴う、内側圧接部の幅方向内側への移動量は、外側圧接部の移動量よりも小さい。そして、外側壁の傾動に伴う、内側圧接部付近の内側壁の幅方向内側への移動量は、外側圧接部付近の外側壁の移動量(外側圧接部の移動量に相当)よりも大きい。すなわち、内側圧接部付近の内側壁の移動量が、内側圧接部の移動量よりも大きい。その結果、外側壁の幅方向内側に傾動に従って、外側圧接部及び内側圧接部と、外側壁及び内側壁との間の圧接が緩和され、第1分割体及び第2分割体の分離がより一層容易となる。
請求項7に記載の保護カバーによれば、請求項5又は6の発明の効果に加え、第1分割体及び第2分割体を組み付ける際、傾動部を外側壁内面に当接させて撓み変形させることにより、挿入片の外側壁及び内側壁の間への圧入が容易となる。
請求項8に記載の保護カバーによれば、請求項1の発明の効果に加え、係止部及び案内部を外側壁に形成したことで、その構造をより簡素にすることができる。
請求項9に記載の保護カバーによれば、請求項1から8のいずれかの発明の効果に加え、被覆部の内面が外側壁の先端面に当接していることにより、第1分割体及び第2分割体の隙間が上面に現れず、その見栄えを向上させることができる。
請求項10に記載の保護カバーによれば、請求項1から9のいずれかの発明の効果に加え、外側壁が幅方向内側に撓んで傾動して被案内部が案内部に対して摺動すると同時に、被係止部が係止部に対して離間方向に係合可能な位置からずれるように移動することによって、第1分割体及び第2分割体の分離がより一層容易となる。
請求項11に記載の離間機構によれば、外側壁を対向方向に傾動させることによって、第1分割体に形成された案内部が、第2分割体に形成された被案内部を上方に摺動させ、第1分割体から離間させるように第2分割体に作用することが可能である。すなわち、本発明の離間機構を設けることにより、外側壁を傾動させるといった簡単な操作によって、第1分割体及び第2分割体の離間を補助し、分離操作がより一層容易なものとなる。
本発明の一実施形態の保護カバーの概略斜視図。 図1の保護カバーの分解斜視図。 図1の保護カバーの(a)正面図、(b)平面図、(c)底面図、及び(d)側面図。 図3の保護カバーのA−A断面図。 図3の保護カバーにおいて、(a)第1分割体の外側壁先端側の部分拡大図、(b)第2分割体の挿入片の部分拡大図。 図1の保護カバーにおいて、第1及び第2分割体を組み付ける工程を示す概略図であって、挿入片が挿入口に近接又は離隔した形態を示す。 図1の保護カバーにおいて、第1及び第2分割体を組み付ける工程を示す概略図であって、挿入片が外側壁内面に圧接した形態を示す。 図1の保護カバーにおいて、第1及び第2分割体を組み付ける工程を示す概略図であって、挿入片が外側壁内面及び内側壁外面に圧接した形態を示す。 図1の保護カバーにおいて、第1及び第2分割体を組み付ける工程を示す概略図であって、係止部及び被係止部が係合位置にある形態を示す。 図1の保護カバーにおいて、第1及び第2分割体を分離する工程を示す概略図であって、外側壁が傾動した形態を示す。 図1の保護カバーにおいて、第1及び第2分割体を分離する工程を示す概略図であって、外側壁が傾動しつつ、挿入片が挿入口から抜け出る形態を示す。 本発明の別実施形態(第2実施形態)の保護カバーの概略図。 図12の保護カバーの離間操作を示す模式図。 本発明の別実施形態(第3実施形態)の保護カバーの概略図。 本発明の別実施形態(第4実施形態)の保護カバーの概略図。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下の説明において参照する各図の形状は、好適な形状寸法を説明する上での概念図又は概略図であり、寸法比率等は実際の寸法比率とは必ずしも一致しない。つまり、本発明は、図面における寸法比率に限定されるものではない。
本発明の一実施形態の保護カバー100は、主として、配線・配管材(図示略)の配線経路に沿って敷設され、内部に配線・配管材を収容及び保護するものである。図1は、該保護カバー100の概略斜視図である。図2は、該保護カバー100の分解斜視図である。図3(a)〜(d)は、該保護カバー100の正面図、平面図、底面図及び側面図である。図4は、該保護カバー100の横断面図である。
図1乃至図3に示すように、保護カバー100は、ベース体をなす第1分割体110と、カバー体をなす第2分割体120とを互いに上下方向に着脱式に組み合わせてなる。保護カバー100は、略同一断面形状が連続する長尺形状を有している。また、保護カバー100は、長手方向両端において開口している。この保護カバー100の長さは任意に定められ得る。そして、複数の保護カバー100を長手方向に組み合わせることによって、長尺の配線・配管材の配線経路を有する設置構造を構築する。特には、本実施形態の保護カバー100は、第1分割体110及び第2分割体120を強固に連結するための連結機構と、第1分割体110及び第2分割体120を離間させるための離間機構とを併せて備えることを特徴とする。以下、各分割体110,120の構成について詳細に説明する。
第1分割体110は、所定幅で長手方向に延びる底壁111、及び、該底壁111の幅方向両側から上方に所定高さで立設した一対の外側壁112を備える。本実施形態では、第1分割体110は、ベース体として配線・配管材の配線経路に沿って構造体に固定される。底壁111及び外側壁112は、いずれも平板形状を有し、板バネのように弾性変形又は撓み変形可能である。また、一対の外側壁112は、互いに対向し、上方に開口部を形成している。すなわち、図4の横断面視において、第1分割体110は上方を向いたコ字状に形成されている。さらに、図3に示すように、底壁111内面の幅方向中央には、位置決め溝111aが長手方向に延びるように形成されており、開口部を介して上方に臨んでいる。この位置決め溝111aは、保護カバー100同士を連結したり、保護カバー100を接続部材に連結したりする際の目印として機能する。
図5(a)に示すとおり、一対の外側壁112の各々の先端には、案内部113がそれぞれ設けられている。この案内部113は、外側壁112の先端面を幅方向内側が下方になるように斜めに切り欠いたものである。すなわち、案内部113は、幅方向内側の斜め上方向を向く傾斜面である。なお、案内部113は、傾斜面の代わりに、幅方向内側の斜め上方向を向く円弧状の湾曲面であってもよい。
また、第1分割体110は、図5(a)に示すように、外側壁112に連結されるとともに外側壁112よりも幅方向内側に位置する内側壁115をさらに備える。特には、第1分割体110の側壁は、先端側において外側壁112及び内側壁115に二叉に分岐している。内側壁115は、外側壁112に対して一体的に結合されていることから、外側壁112が傾動したときに同様の挙動又は移動量で傾動する。この内側壁115は、外側壁112の中央よりも先端側の内面から幅方向内側に延び出ている。内側壁115は、長手方向に延在し、平板状に形成されていることから、板バネのように弾性変形可能である。そして、内側壁115は、外側壁112内面に対して間隔を空けて対向して延在し、内側壁115の先端と外側壁112の先端との間には挿入口117が形成されている。後述するように、この挿入口117を介して、第2分割体120の挿入片124を内側壁115と外側壁112との間に導入可能である。
内側壁115は、外側壁112内面に一体的に連結され、幅方向内側に斜め上に傾斜して延びる傾斜部位115aと、該傾斜部位115aから屈曲し、外側壁112内面と略平行に延びる先端部位115bとを有する。内側壁115に力が作用したとき、内側壁115の中で傾斜部位115aが優先的に弾性傾動し、先端部位115bが幅方向内側又は外側へと変位又は移動可能である。特に、外側壁112と内側壁115の傾斜角度が鋭角であることから、内側壁115は外側壁112に対して近接又は離隔する方向に弾性的に傾動変形し易い。また、内側壁115は外側壁112よりも薄く、内側壁115に力が作用したときに、内側壁115の傾斜部位115aが外側壁112に対して優先的に弾性的に傾動し得る。そして、各内側壁115の先端部位115bの外面(幅方向外側の面)には、係止部116が設けられている。係止部116は、幅方向外側に突出しており、下方を向く係合面を形成する。また、係止部116の角部は、面取りされて湾曲している。さらに、係止部116に隣接し、その先端側には、幅方向外側の斜め上を向く傾斜面115cが形成されている。この傾斜面115cは、傾斜部位115bと略平行である。
第2分割体120は、ベース体としての第1分割体110に着設され、その内部を覆うカバー体として構成されている。第2分割体120は、第1分割体110の底壁111に対向し、一対の外側壁112間に架設される被覆部121を備える。被覆部121は、所定幅で長手方向に延びる平板状に延在している。被覆部121は、その内面が一対の外側壁112の先端面に当接するのに十分な幅を有している。さらに、図3に示すように、被覆部121の内面の幅方向中央には、位置決め溝121aが長手方向に延びるように形成されている。この位置決め溝121aは、保護カバー100同士を連結したり、保護カバー100を接続部材に連結したりする際の目印として機能する。
図5(b)に示すとおり、第2分割体120の幅方向の両端部近傍には被案内部122が形成されている。この被案内部122は、断面視三角形状の凸条であり、幅方向外側の斜め下方向を向く傾斜面を有している。被案内部122は、幅方向において案内部113に対応する位置に配置されている。換言すると、第1分割体110及び第2分割体120の組み付け状態において、案内部113及び被案内部122が互いに当接するように構成されている。後述するように、案内部113及び被案内部122は、外側壁112の幅方向内側への傾動に従って、第1分割体110及び第2分割体120を離間させるように作用する離間機構として機能する。なお、被案内部122は、傾斜面の代わりに、幅方向外側の斜め下方向を向く円弧状の湾曲面であってもよい。
また、第2分割体120は、図5(b)に示すように、挿入口117から外側壁112と内側壁115との間に挿入されるように延在する一対の挿入片124をさらに備える。各挿入片124は、その基端が被覆部121内面に一体的に連結され、先端が下方(底壁111側)に向かって長手方向に連続して延びている凸条片である。つまり、各挿入片124は、被覆部121の内面から下方に向けて延在している。一対の挿入片124は、それぞれ、被案内部122よりも幅方向内側に隣接して形成され、第1分割体110の挿入口117に対して上下方向において対向する位置に配置されている。すなわち、外側壁112先端部分、内側壁115及び挿入片124が協働して、第1分割体110及び第2分割体120を脱着容易且つ強固に連結し得る連結機構として機能する。
挿入片124は、被覆部111内面から一体的に下方に向けて延出する基端部125と、該基端部125の先端側に設けられた傾動部126とを有する弾性変形可能な板体からなる。基端部125は、外側壁112と略平行になるように被覆部111内面から略垂直に延び出ている。また、基端部125は、被覆部121と比べて薄肉であるので、幅方向内外により撓み変形し易い。そして、傾動部126は、基端部125に一体的に連設されている。傾動部126は、横断面視において、基端部125に対して屈折するように形成され、先端に向けて幅方向外側へと傾斜して延びている。本実施形態では、傾動部126は、内側壁115の一部(傾斜部位115a)と略平行に延在している。また、傾動部126は、基端部125の幅方向内外の撓み変形に従って、基端部125よりも幅方向内外により大きい移動量で変位又は傾動し得る。また、傾動部126に力が作用したとき、傾動部126は、その姿勢を基端部125に対して回動又は揺動するように変位し得る。
また、挿入片124は、先端部125と傾動部126との境目付近に被係止部127を有している。つまり、傾動部126が被係止部127よりも先端側に形成されている。被係止部127は、挿入片124の内面(幅方向内側の面)側に形成されている。被係止部127は、幅方向外側に突出しており、上方を向く被係合面を形成する。被係止部127は、内壁115の係止部116に対向配置される。また、被係止部127の角部は、面取りされて湾曲している。被係止部127は、第1分割体110及び第2分割体120の組み付け状態において、係止部116の係合面に下方から係合し、係止部116によって離間方向に係止されるように構成されている。なお、係止部116及び被係止部127の幅方向の位置関係が一致し、互いに係合可能な位置を係合位置とする。他方、係止部116及び被係止部127の幅方向の位置関係がずれて、互いに係合しない位置を非係合位置とする。
さらに、挿入片124は、外側壁112と内側壁115との間に配置された状態で、外側壁112の内面及び内側壁115の外面にそれぞれ圧接する外側圧接部128及び内側圧接部129を有している。外側圧接部128は、傾動部126の先端外面に形成され、幅方向外側を向く平面形状を有している。外側圧接部128は、外側壁112内面と略平行に延在する当接面を有し、外側壁112内面に対して面当接可能である。他方、内側圧接部129は、外側圧接部128よりも基端側に位置し、傾動部126の基端(又は基端部125及び傾動部126の境界付近)の内面に形成されている。この内側圧接部129は、基端部125から幅方向内側に突出又は隆起するように形成されている。内側圧接部129は、内側壁115の先端部位115c外面に圧接可能に構成されている。
次に、上記各構成要素の説明を踏まえ、図4を参照して、組み付け状態の保護カバー100について説明する。図4に示すとおり、保護カバー100において、上述した離間機構及び連結機構によって第1分割体110及び第2分割体120の組み付け状態が維持されている。具体的には、第2分割体120の被覆部121の幅方向端部の内面が、第1分割体110の一対の外側壁112の先端面に長手方向に亘って当接し、架設されることによって、第1分割体110及び第2分割体120が実質的に隙間なく嵌合している。すなわち、第1分割体110及び第2分割体120の境界は、上方ではなく側方に向いている。
当該保護カバー100の組み付け状態では、一対の外側壁112の先端面の案内部113と、被覆部121の両端部の被案内部122とが互いに当接している。すなわち、第1分割体110及び第2分割体120は、離間機構としての案内部113及び被案内部122の傾斜面を介して連結されている。後述するが、外側壁112が幅方向内側に傾動する際、この傾斜面が、第1分割体110を第2分割体120から離間させる方向に案内する滑り面として作用する。
これら案内部113及び被案内部122の幅方向内側において、連結機構として、挿入片124が外側壁112及び内側壁115の間の空間に圧入され、内側壁115の被係止部127の下面と、挿入片124の被係止部127の上面とが僅かな隙間を隔てて対向している。これにより、第2分割体120が第1分割体110から離隔する方向に移動したとしても、被係止部127が係止部116に係止され、両者の連結が解除されることが規制されている。すなわち、第1分割体110の係止部116及び第2分割体120の被係止部127が上下方向に互いに係合可能な係合位置に位置することによって、第1分割体110及び第2分割体120の分離が規制されている。
また、挿入片124の先端が当該空間の奥まで延びており、その先端の外側圧接部128が外側壁112内面に圧接し、その基端側の内側圧接部129が内側壁115外面に圧接している。すなわち、外側圧接部128及び内側圧接部129が外側壁112及び内側壁115に対して圧接することによって、外側壁112及び内側壁115の間で挿入片124が突っ張って配置されている。これにより、第1分割体110及び第2分割体120が互いにがたつかず、且つ、第1分割体110及び第2分割体120の間で隙間が開かないように維持される。また、外側圧接部128と外側壁112内面との間の圧接力の反力として、内側圧接部129と内側壁115外面との間に圧接力が生じ、内側壁115が幅方向内側に僅かに撓み変形している。その結果、係止部116及び被係止部127が互いに係合可能な係合位置へと弾性的に付勢され、被係止部127と係止部116間の係合が解除されることが規制されている。すなわち、本実施形態の保護カバー100では、連結機構により、組み付け状態において、第1分割体110及び第2分割体120が強固に連結され得る。
続いて、図6乃至図9を参照して、第1分割体110と第2分割体120とを組み付ける工程、及び、各工程における連結機構の挙動について説明する。
まず、図6に示すように、第2分割体120の被覆部121で第1分割体110の開口部を覆うべく、被覆部121の幅方向両端を一対の外側壁112の先端に合致させるように、第2分割体120を第1分割体110へと近接させる。そして、被覆部121を底壁111に対して略平行に保持して、両方の挿入片124の先端を両方の挿入口117に向けて挿入する。このとき、第2分割体120が第1分割体110に対して幅方向にずれたとしても、外側壁112先端の案内部113、及び、内側壁115先端の傾斜面115cが、挿入片124を挿入口117の内方にガイドするように機能する。
次に、図7に示すように、挿入片124の先端が挿入口117を通過して、挿入片124先端の外側圧接部128が外側壁112内面に当接するとともに、傾動部126が内側壁115の傾斜面115cに当接する。傾斜面115cは傾動部126内面と略平行であることから、傾斜面115c及び傾動部126が互いに摺動するように相対移動し得る。そして、挿入口117の開口幅は、挿入片124の幅(外側圧接部128及び内側圧接部129の幅方向における距離)よりも小さいので、挿入片124及び内側壁115を共に弾性変形させつつ、挿入片124を挿入口117を介して奥へと押し込む。
図8に示すように、挿入片124を挿入口117を介して奥へと押し込むと、内側壁115が幅方向内側に弾性的に撓み変形し、且つ、挿入片124が幅方向外側に撓み変形する。特には、内側壁115の中で傾斜部位115bが優先的に撓み変形し、その先端側の先端部位115a及び係止部116がより大きく幅方向内側へと傾動する。また、挿入片124の傾動部126の内面(内側圧接部129)に内側壁115からの弾性力が加わり、挿入片124も同様に外側へと撓み変形する。挿入片124の中で基端部125が優先的に撓み変形し、その先端側の傾動部126の姿勢が変位する。すなわち、内側壁115及び挿入片124の両者が撓み変形することによって、挿入片124が挿入口117を比較的容易に通過することができる。
そして、図9に示すように、内側圧接部129が傾斜面115cを乗り越えた後、内側壁115及び挿入片124が部分的に弾性復帰する。そして、係止部116の直下に被係止部127が近接配置される。すなわち、図9において、係止部116及び被係止部127は、上下方向に互いに係合可能である係合位置に配置されている。このとき、内側壁115及び挿入片124はいまだ撓み変形していることから、外側圧接部128と外側壁112内面との間に圧接力が生じ、且つ、内側圧接部129と内側壁115外面との間に圧接力が生じている。すなわち、外側圧接部128の外側壁112内面への圧接が、反力として挿入片124に作用し、被係止部127を係止部116の直下の係合位置へと付勢している。図9の形態では、第1分割体110と第2分割体120との間には、側方を向く隙間が形成されている。そして、図9の形態から、第2分割体120を第1分割体110に対してさらに押し下げることにより、被係止部127が係止部116から下方に離隔するように移動するとともに、被覆部121の外縁内面(被案内部122)が外側壁112の先端面(案内部113)に当接する。その結果、第1分割体110及び第2分割体120の間の隙間が閉じられて、図4の形態の組み付け状態の保護カバー100が構築される。
次いで、図10及び図11を参照して、第1分割体110と第2分割体120とを分離させる工程、及び、各工程における離間機構及び連結機構の挙動について説明する。
まず、第2分割体120を第1分割体110から分離させるには、第1分割体110の一対の外側壁112の外面を対向方向に押圧して撓み変形させる。図10に示すように、一対の外側壁112が幅方向内側に傾動すると、各外側壁112先端面の案内部113に案内されて、被覆部121内面の被案内部122が外側壁112に対して幅方向外側の斜め上方向に相対的に摺動する。また、一対の外側壁112の傾動によって、被覆部121の側縁が内側に押圧されて、被覆部121も同様に撓み変形し得る。被覆部121は、幅方向中央部位が上方に隆起するようにアーチ状に変形する。なお、例えば被覆部121が硬質である場合など、被覆部121が変形せずに挿入片124のみが撓み変形してもよい。または、被覆部121及び挿入片124の両方が撓み変形してもよい。すなわち、外側壁112の傾動操作に従って、案内部113が、被案内部122を介して第1分割体110から離間させるように第2分割体120に作用する。このように、離間機構によって第2分割体120が上方に浮き上がることにより、第1分割体110と第2分割体120との間の隙間が広がって、第1分割体110と第2分割体120との分離が容易となる。さらには、図10に示すように、外側壁112の傾動時、第2分割体120の幅方向外側の端縁が露出し、指を掛けるための段差が形成される。そして、作業者が指を掛けた状態で係止部116及び被係止部127がほぼ解除位置にあるため、第1分割体110から第2分割体120を容易に分離することができる。あるいは、図10に示すように、外側壁112の傾動操作によって第1分割体110と第2分割体120との間に隙間が生じた後、外側壁112への力の付加を解除した場合、保護カバー100は、図9のような形態に弾性復帰する。このとき、挿入片124の突っ張りにより、第1分割体110と第2分割体120との間の隙間が維持される。すなわち、このような場合であっても、当該隙間にドライバーなどの工具を差し込むことによって、分離操作が容易となる。
また、図10に示すように、一対の外側壁112が幅方向内側に傾動することに従って、一対の内側壁115が幅方向内側に傾動する。挿入片124先端の外側圧接部128が外側壁112に圧接していることから、外側壁112によって挿入片124先端が幅方向内側に押圧される。この押圧によって、基端部125に対して傾動部126の先端が内側に回動するように、傾動部126の姿勢が変位する。傾動部126の姿勢の変位により、傾動部126基端の被係止部127及び内側圧接部129の幅方向内側への移動量が減少する。さらに、外側圧接部128が内側圧接部129よりも挿入片124の先端に配置されているので、外側壁112の傾動に伴う、内側圧接部129(及び被係止部127)の幅方向内側への移動量は、外側圧接部128の移動量よりも小さい。そして、外側壁112の傾動に伴う、内側圧接部129付近の内側壁115(及び被係止部127)の幅方向内側への移動量は、外側圧接部128付近の外側壁112の移動量(外側圧接部128の移動量に相当)よりも大きい。すなわち、内側圧接部129付近の内側壁115(及び被係止部127)の移動量が、内側圧接部129(及び係止部116)の移動量よりも大きい。
外側壁112及び内側壁115の傾動に伴う各構成要素の幅方向内側への移動量(又は変位量)の関係は、簡潔に示すと以下のとおりである。
・係止部116の移動量>外側圧接部128の移動量>被係止部127の移動量=内側圧接部129の移動量
すなわち、外側壁112の幅方向内側への傾動に従って、離間機構によって第2分割体120が第1分割体110に対して離間方向に案内されることに加えて、連結機構において挿入片124及び内側壁115が互いに離間する方向に変位する。その結果、外側圧接部128及び内側圧接部129と、外側壁112及び内側壁115との間の圧接が緩和されるとともに、係止部116及び被係止部127が互いに幅方向に離隔する方向(非係合位置)に向けて変位する。これにより、第1分割体110及び第2分割体120間の嵌合が解除又は緩和され、保護カバー100における第1分割体110及び第2分割体120の分離が容易となる。
そして、係止部116及び被係止部127が非係合位置にある形態から第2分割体120に離間方向の力を付加することによって、図11に示すように、被係止部127が係止部116を越えてその上方に移動し、そして、係止部116及び被係止部127の嵌合が完全に解除される。なお、第2分割体120への離間方向の力の付加は、ドライバーなどの工具を第1分割体110及び第2分割体120の隙間に差し込むことによってもよいし、あるいは、手で第2分割体120を把持することによってもよい。さらに、挿入片124を挿入口117を介して上方に引き抜くまで、第2分割体120を第1分割体110に対して持ち上げることによって、第1分割体110及び第2分割体120を完全に分離することができる。したがって、本実施形態の保護カバー100において、一対の外側壁112を内側に押圧して撓み変形させるといった簡単な操作によって、離間機構と連結機構とが協働的に作動し、第1分割体110及び第2分割体120を容易に分離させることが可能である。
以下、本発明に係る一実施形態の保護カバー100の作用効果について説明する。
本実施形態の保護カバー100によれば、外側壁112を幅方向内側に撓ませて傾動させることによって、第1分割体110に形成された案内部113が、第2分割体120に形成された被案内部122を上方に摺動させ、第1分割体110から離間させるように第2分割体120に作用することが可能である。すなわち、本実施形態の保護カバー100では、外側壁112を内側に撓ませるといった簡単な操作によって、第1分割体110及び第2分割体120の離間を補助し、その分離操作がより一層容易なものとなる。
また、本実施形態の保護カバー100によれば、挿入片124が外側壁112と内側壁115との間に挟まれた状態で、内側壁115に形成された係止部116が、挿入片124に形成された被係止部127に係合することによって、第1分割体110と第2分割体120とが強固に連結され得る。その上で、外側壁112が幅方向内側に傾動することによって、外側圧接部128を介して挿入片124が変位し、係止部116及び被係止部127の係合を解除すべく幅方向に互いに離隔するように相対移動する。すなわち、外側壁112を幅方向内側に傾動させるといった簡単な操作によって、第1分割体110及び第2分割体120の分離を補助し、分離操作がより一層容易なものとなる。したがって、本実施形態の保護カバー100は、分割体110,120の強固な連結と、容易な分離操作を両立するものである。
本発明は、上記実施形態に限定されず、種々の実施形態や変形例を取り得る。以下、本発明の別実施形態を説明する。各実施形態において、下二桁の符番が共通する構成要素は、特定のない限り、同一又は類似の特徴を有し、その説明を一部省略する。
(1)本発明の保護カバーは、上記実施形態に限定されず、種々の形態を取り得る。本実施形態では、保護カバーの長手方向全体に亘って離間機構及び連結機構が一対の外側壁の両方に形成されたが、いずれか一方の外側壁に形成されてもよい。あるいは、離間機構及び連結機構が保護カバーの長手方向の一部に形成されてもよい。
(2)本発明の保護カバーは、上記実施形態に限定されず、種々の形態を取り得る。第1分割体がベース体として、第2分割体がカバー体として構成されたが、逆であってもよい。このような場合、例えば、第2分割体の被覆部が構造体に固定され、底壁が構造体から離れて内部に収容した配線・配管材を被覆し得る。さらには、保護カバーは、配線・配管材の保護を目的とするものでなくてもよく、それ自体が長尺体でなくてもよい。また、本発明の離間機構及び連結機構の技術的思想は、保護カバー以外の対象(分割体の組み付け体)にも応用され得る。
(3)本発明の保護カバーは、上記実施形態に限定されず、種々の形態を取り得る。図12及び図13は、本発明の別実施形態の保護カバー200を示している。保護カバー200は、第1分割体210と、第2分割体220とを互いに上下方向に着脱式に組み合わせてなる。第1分割体210は、所定幅で長手方向に延びる底壁211、及び、該底壁211の幅方向両側から上方に所定高さで立設した一対の外側壁212を備える。一対の外側壁212の各々の先端には、案内部213がそれぞれ設けられている。この案内部213は、外側壁212の先端面を幅方向内側が下方になるように斜めに切り欠いたものである。第1分割体210は、外側壁212に連結されるとともに外側壁212よりも幅方向内側に位置する内側壁215をさらに備える。つまり、外側壁212内面の先端近傍から内側壁215がL字状に延在している。各内側壁215の先端には、幅方向外側に突出する係止部216が設けられている。また、第2分割体220は、底壁211に対向して延在する被覆部221と、該被覆部221から略垂直に延在する一対の側壁223とを備える。そして、各側壁223の先端面には、案内部213と同様に傾斜する被案内部222が設けられている。また、側壁223の先端内面から被係止部227が突出形成されている。図12に示すように、第1分割体210及び第2分割体220の組み付け状態において、案内部213及び被案内部222が当接し、且つ、係止部216及び被係止部227が係合している。
図13に示すように、一対の外側壁212を対向方向に押圧して傾動させることによって、外側壁212の幅方向内側への傾動に従って案内部213が被案内部222を上方に摺動させる。同時に、被係止部227が係止部216に対して離間方向に係合可能な位置からずれるように移動する。つまり、案内部213が第1分割体210から離間させるように第2分割体220に作用する。すなわち、当該保護カバー200は、より簡素な構成であっても、その離間機構によって、本発明の効果を発揮することができる。
(4)本発明の保護カバーは、上記実施形態に限定されず、種々の形態を取り得る。例えば、本発明において、案内部が内側壁に形成されてもよい。図14は、本発明の別実施形態の保護カバー300の離間機構及び連結機構を示している。保護カバー300は、第1分割体310と、第2分割体320とを互いに上下方向に着脱式に組み合わせてなる。第1分割体310は、上方に所定高さで立設した一対の外側壁312を備える。一対の外側壁312の各々の先端外面には、外方に突出する係止部316がそれぞれ設けられている。第1分割体310は、外側壁312に連結されるとともに外側壁312よりも幅方向内側に位置する内側壁315をさらに備える。一対の内側壁315の各々の先端には、案内部313がそれぞれ設けられている。この案内部313は、外側壁312の先端面を幅方向内側が下方になるように斜めに切り欠いたものである。また、第2分割体320は、被覆部321と、該被覆部321から略垂直に延在する一対の側壁323とを備える。各側壁323先端の内面には、幅方向内側に突出する被係止部327が設けられている。また、被覆部321内面から突出片324が下方に延び出ている。突出片324の先端面には、案内部313と同様に傾斜する被案内部322が設けられている。図14(a)に示すように、第1分割体310及び第2分割体320の組み付け状態において、案内部313及び被案内部322が当接し、且つ、係止部316及び被係止部327が係合している。
図14(b)に示すように、一対の外側壁312を対向方向に押圧して傾動させることによって、外側壁312の幅方向内側への傾動に従って案内部313が被案内部322を上方に摺動させる。同時に、被係止部327が係止部316に対して離間方向に係合可能な位置からずれるように移動する。つまり、案内部313が第1分割体310から離間させるように第2分割体320に作用する。すなわち、当該保護カバー300は、その離間機構によって、本発明の効果を発揮することができる。
(5)本発明の保護カバーは、上記実施形態に限定されず、種々の形態を取り得る。例えば、本発明において、内側壁が省略され、係止部及び案内部が外側壁に併設されてもよい。図15は、本発明の別実施形態の保護カバー400の離間機構及び連結機構を示している。保護カバー400は、第1分割体410と、第2分割体420とを互いに上下方向に着脱式に組み合わせてなる。第1分割体410は、上方に所定高さで立設した一対の外側壁412を備える。一対の外側壁412の各々の先端外面には、外方に突出する係止部416がそれぞれ設けられている。また、一対の外側壁412の内面には、内方に突出する案内部413がそれぞれ設けられている。案内部413は、幅方向内側の斜め上方向を向く傾斜面を有する。また、第2分割体420は、被覆部421と、該被覆部421から略垂直に延在する一対の側壁423とを備える。各側壁423先端の内面には、幅方向内側に突出する被係止部427が設けられている。また、被覆部421内面から突出片424が下方に延び出ている。突出片424の先端面には、案内部413と同様に傾斜する被案内部422が設けられている。図15(a)に示すように、第1分割体410及び第2分割体420の組み付け状態において、案内部413及び被案内部422が当接し、且つ、係止部416及び被係止部427が係合している。
図15(b)に示すように、一対の外側壁412を対向方向に押圧して傾動させることによって、外側壁412の幅方向内側への傾動に従って案内部413が被案内部422を上方に摺動させる。同時に、被係止部427が係止部416に対して離間方向に係合可能な位置からずれるように移動する。つまり、案内部413が第1分割体410から離間させるように第2分割体420に作用する。すなわち、当該保護カバー400は、その離間機構によって、本発明の効果を発揮することができる。
(6)本発明の保護カバーは、上記実施形態に限定されず、種々の形態を取り得る。上記実施形態では、案内部及び被案内部の両方が、傾斜面又は湾曲面を有するが、本発明はこれに限定されない。例えば、案内部及び被案内部のいずれか一方が傾斜面又は湾曲面し、他方を相対的に案内するように構成されてもよい。
本発明は上述した実施形態や変形例に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限りにおいて種々の態様で実施しうるものである。
100 保護カバー
110 第1分割体
111 底壁
111a 位置決め溝
112 外側壁
113 案内部
115 内側壁
115a 傾斜部位
115b 先端部位
115c 傾斜面
116 係止部
117 挿入口
120 第2分割体
121 被覆部
121a 位置決め溝
122 被案内部
124 挿入片
125 基端部
126 傾動部
127 被係止部
128 外側圧接部
129 内側圧接部

Claims (11)

  1. 第1分割体及び第2分割体を互いに上下方向に着脱式に組み付けてなる保護カバーであって、
    前記第1分割体は、底壁、及び、前記底壁の幅方向両側から上方に立設した一対の外側壁を備え、
    前記第2分割体は、前記底壁に対向し、前記一対の外側壁間に架設される被覆部を備え、
    前記第1分割体及び前記第2分割体には、前記第1分割体及び前記第2分割体の組み付け状態での離間を規制する係止部及び被係止部がそれぞれ設けられており、
    前記第1分割体には、前記第2分割体に形成された被案内部に当接し、前記外側壁の幅方向内側への傾動に従って前記被案内部を上方に摺動させることで、前記第1分割体から離間させるように前記第2分割体に作用する案内部が設けられていることを特徴とする保護カバー。
  2. 前記案内部は、幅方向内側の斜め上方向を向く傾斜面又は湾曲面を有し、且つ/又は、前記被案内部は、幅方向外側の斜め下方向を向く傾斜面又は湾曲面を有することを特徴とする請求項1に記載の保護カバー。
  3. 前記第1分割体は、前記外側壁に連結されるとともに前記外側壁よりも幅方向内側に位置する内側壁をさらに備え、前記係止部が前記内側壁に形成され、前記組み付け状態で前記係止部が前記被係止部の幅方向内側に配置されることを特徴とする請求項1又は2に記載の保護カバー。
  4. 前記内側壁は、前記外側壁内面に対して間隔を空けて対向して延在し、前記内側壁の先端と前記外側壁の先端との間には挿入口が形成され、
    前記第2分割体は、前記挿入口から前記外側壁と前記内側壁との間に挿入されるように延在し、前記被係止部が形成された挿入片をさらに備え、
    前記案内部が前記外側壁に形成されるとともに、前記被案内部が前記挿入片よりも幅方向外側に形成されていることを特徴とする請求項3に記載の保護カバー。
  5. 前記挿入片は、前記外側壁と前記内側壁との間に配置された状態で、前記外側壁の内面及び前記内側壁の外面にそれぞれ圧接する外側圧接部及び内側圧接部を有することを特徴とする請求項4に記載の保護カバー。
  6. 前記外側圧接部が前記内側圧接部よりも前記挿入片の先端に配置され、前記外側壁の幅方向内側に傾動に従って、前記外側圧接部及び前記内側圧接部と、前記外側壁及び前記内側壁との間の圧接が緩和されることを特徴とする請求項5に記載の保護カバー。
  7. 前記挿入片は、前記被係止部よりも先端側に形成され、先端に向けて幅方向外側へと傾斜して延びる傾動変位可能な傾動部を有し、前記傾動部の先端に前記外側圧接部が位置することを特徴とする請求項5又は6に記載の保護カバー。
  8. 前記係止部及び前記案内部は、前記外側壁に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の保護カバー。
  9. 前記被覆部は板形状を有し、前記被案内部が前記被覆部の内面に突出形成され、前記組み付け状態で、前記被覆部の内面が前記外側壁の先端面に当接していることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の保護カバー。
  10. 前記外側壁が幅方向内側に撓んで傾動して前記被案内部が前記案内部に対して摺動すると同時に、前記被係止部が前記係止部に対して離間方向に係合可能な位置からずれるように移動することを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の保護カバー。
  11. 上下方向に着脱式に組み付け可能な第1分割体及び第2分割体の離間を補助する離間機構であって、
    前記第1分割体は、上方に立設した一対の外側壁を備え、
    前記第2分割体は、前記一対の外側壁間に架設されるように構成され、
    前記第1分割体及び前記第2分割体には、前記第1分割体及び前記第2分割体の組み付け状態での離間を規制する係止部及び被係止部がそれぞれ設けられており、
    前記第1分割体には、前記第2分割体に形成された被案内部に当接し、前記外側壁の対向方向への傾動に従って前記被案内部を上方に摺動させることで、前記第1分割体から離間させるように前記第2分割体に作用する案内部が設けられていることを特徴とする離間機構。
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