JP2021076064A - 圧縮機、室外機および空気調和装置 - Google Patents

圧縮機、室外機および空気調和装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 冷凍機油の量を低減しつつも、高い信頼性を有する圧縮機、室外機、空気調和装置を提供すること。【解決手段】 圧縮機は、流体が収容される容器と、容器内に配置される回転軸40と、容器内に配置され、回転軸40の回転により流体を圧縮する圧縮機構とを含む。容器は、圧縮機構の下方の底部に回転軸の一端から吸い上げられる油が貯留され、底部は、回転軸40の一端と対向する底面の中央部に、上方へ突出するように設けられる障壁部35と、障壁部35の外周側に、容器の内側に向けて凸形状となるように形成される窪み部36とを有する。【選択図】 図9

Description

本発明は、流体を圧縮する圧縮機、該圧縮機を備えた室外機および該室外機を備えた空気調和装置に関する。
空気調和装置の室外機に搭載される圧縮機には、部品数が少ないロータリ圧縮機やスクロール圧縮機が多く使用されている。ロータリ圧縮機やスクロール圧縮機は、ローラ、ベーン、旋回スクロール等の滑らせながら動く摺動部や軸受等を有し、これらの摩擦を低減させるため、冷凍機油が供給される。
冷凍機油は、耐用年数が10〜20年と長期間にわたって使用されるため、析出物を生じさせず、低温でも固まらず、適切な粘度を維持し、通電状態のモータコイルからの漏電を防止できるものでなければならない。冷凍機油は、このような多くの条件を満たすものでなければならないことから、高価な部品の1つである。
圧縮機は、密閉容器内に、ローラやベーン、旋回スクロール等を有する圧縮機構と、モータコイル等を有する電動機とを有し、密閉容器内の底部の油溜りに冷凍機油が貯留される。密閉容器の油溜りの部分は、底チャンバと呼ばれ、支持部材により圧縮機を支持するために、底チャンバの底の外縁部分が平坦にされた形状のものが存在している(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−308968号公報
従来の圧縮機の密閉容器の底部は、圧縮機を支持しやすい形状に成形したものであって、高価な部品の1つである冷凍機油の量を低減させるものではない。また、このような形状では、冷凍機油の吸込口がある中央部に、ゴミ等の不純物が集まりやすくなり、圧縮機の信頼性が低下してしまう。
そこで、冷凍機油の量を低減しつつも、高い信頼性を有する圧縮機、室外機、空気調和装置の提供が望まれている。
本発明は、上記課題に鑑み、流体を圧縮する圧縮機であって、
流体が収容される容器と、
容器内に配置される回転軸と、
容器内に配置され、回転軸の回転により流体を圧縮する圧縮機構と
を含み、
容器は、圧縮機構の下方の底部に回転軸の一端から吸い上げられる油が貯留され、
底部は、回転軸の一端と対向する底面の中央部に、上方へ突出するように設けられる障壁部と、障壁部の外周側に、容器の内側に向けて凸形状となるように形成される窪み部とを有する、圧縮機が提供される。
本発明によれば、冷凍機油の量を低減しつつも、高い信頼性を有する圧縮機、室外機、空気調和装置の提供が可能となる。
空気調和装置の構成例を示した図。 室外機の構成例を示した図。 圧縮機の構成例を示した図。 圧縮機構の構成例を示した図。 圧縮機内の冷凍機油の流れを例示した図。 従来の底チャンバの形状を例示した図。 本圧縮機の底チャンバの第1の例を示した図。 本圧縮機の底チャンバの第2の例を示した図。 図7に示す底チャンバを、ケースに取り付けた例を示した図。 本圧縮機の底チャンバの第3の例を示した図。
本実施形態に係る圧縮機は、流体を圧縮する装置として、単体で使用し、また、いかなる装置やシステムにも搭載することができるが、ここでは、空気調和装置の室外機に搭載するものとして説明する。
図1は、空気調和装置の構成例を示した図である。空気調和装置は、同一空間内に設けられる1以上の室内機と、その空間の外部に設置される1以上の室外機とを含む。図1に例示した装置は、室内に設置された1台の室内機10と、室外に設置された1台の室外機11とから構成されている。
室内機10と室外機11は、2本の配管12により接続され、配管12内を冷媒が循環するように構成されている。圧縮機は、室外機11に搭載され、この冷媒を循環させるために使用される。室内機10は、室内の空気を吸い込み、循環する冷媒により室内の空気を冷却または暖め、冷却または暖めた空気を吹き出す。これを繰り返すことにより室内を冷やし、または暖める。室外機11は、冷媒を室内機へ供給するとともに、室内機から回収し、加熱または冷却して、再び室内機10へ供給する。
図2は、室外機11の構成例を示した図である。室外機11は、外気を吸い込み、吹き出すファン20と、吸い込んだ空気を温め、または冷却する熱交換器21と、室内機10と室外機11との間で冷媒を循環する圧縮機22と、室外機11を制御する制御基板23と、膨張弁24とを備えている。また、室外機11は、外気温を計測する温度センサ、圧縮機22に供給する電流を計測するセンサ、冷媒の流量を計測するセンサ、冷媒の圧力を計測するセンサ、四方弁、アキュムレータ等を備えている。
制御基板23は、室内機10からの指示を受けて、室外機11を運転または停止し、通知された情報に基づき、ファン20や圧縮機22を制御して室内温度が設定温度になるように運転負荷を変え、室内機10へ供給する冷媒の温度や冷媒を循環する流量等を調整する。膨張弁24は、圧縮された冷媒を膨張させ、冷媒の温度を下げるために使用される。
ここで、運転中の空気調和装置における室外機11の動作を簡単に説明しておく。室外機11の運転が開始されると、圧縮機22が起動され、室内機10と室外機11との間の冷媒の循環が開始される。
空気調和装置を冷房に使用する場合、圧縮機22が冷媒を圧縮し、吐出すると、高温、高圧の冷媒は、熱交換器21内に供給される。冷媒は、ファン20により吸い込まれた外気と熱交換され、冷却される。冷却後、冷媒は、膨張弁24により膨張され、温度が下がり、配管12を通して室外機11から室内機10へ送られる。
室内機10は、ファンと、熱交換器と、制御基板とを備えており、熱交換器内に冷媒が供給され、ファンにより吸い込まれた室内の空気と熱交換される。空気は、冷媒により冷却され、室内へ吹き出される。
冷媒は、配管12を通り、圧縮機22へ戻される。この動作を繰り返し、吹き出された冷たい空気で室内を設定温度になるように冷却していく。
空気調和装置を暖房に使用する場合、冷房の場合と逆の動作となり、圧縮機22が冷媒を断熱圧縮し、高温、高圧の状態にして吐出すると、熱交換器21ではなく、配管12を通して室内機10へ送られる。室内機10では、熱交換器内に冷媒が供給され、ファンにより吸い込まれた室内の空気と熱交換される。空気は、冷媒により温められ、室内へ吹き出される。
冷媒は、空気に熱を与えて冷却され、配管12を通して室外機11へ送られる。室外機11では、膨張弁24により凝縮した高圧の冷媒を膨張させる。これにより、冷媒は、低温、低圧の状態になる。その後、熱交換器21内に供給され、ファン20により吸い込まれた外気と熱交換された後、圧縮機22へ戻される。この動作を繰り返し、吹き出された温かい空気で室内を設定温度になるように暖めていく。
図3は、圧縮機22の構成例を示した図である。圧縮機22は、部品数が少ないロータリ圧縮機であり、密閉容器30と、回転軸40と、電動機50と、圧縮機構60とを含んで構成される。ここでは、ローラ圧縮機を例に挙げて説明するが、圧縮機は、同じく密閉容器と、回転軸と、電動機と、圧縮機構とを含むスクロール圧縮機であってもよい。
密閉容器30は、回転軸40と、電動機50と、圧縮機構60とを収容し、容器内には、冷媒が収容される。密閉容器30は、回転軸40、電動機50、圧縮機構60の周囲を包囲する中空のケース(チャンバ)30aと、ケース30aの上部を閉鎖し、ケース30aに溶接される蓋チャンバ30bと、ケース30aの下部を閉鎖し、ケース30aに溶接される底チャンバ30cとから構成される。
回転軸40は、密閉容器30内の中央部に配置される。電動機50は、圧縮機構60を、回転軸40を介して回転駆動させるように構成され、固定子51と回転子52とを含む。
固定子51は、鉄心やコイル等で構成され、回転子52は、永久磁石を含み、固定子51のコイルに電流を流すことで電磁石を形成し、電流の向きを変えて、回転子52を回転させる。なお、これは一例であり、固定子51が永久磁石を含み、回転子52が鉄心やコイル等で構成されていてもよい。
圧縮機構60は、電動機50の下方に離間して配置される。電動機50と圧縮機構60との間の空間が一次空間31とされ、電動機50の上部の空間が二次空間32とされる。圧縮機構60の下方には、圧縮機構60の各摺動箇所の潤滑や後述する圧縮室のシール等に使用される冷凍機油が貯留されている。
圧縮機22は、密閉容器30の外部に、気液分離器33を備える。気液分離器33は、密閉容器30と接続され、液冷媒を分離し、ガス冷媒のみを密閉容器30内へ供給する。
密閉容器30内に供給された冷媒は、圧縮機構60へ入り、圧縮され、高温、高圧の冷媒となり、一次空間31へ排出される。固定子51と回転子52との間や、固定子51と密閉容器30との間には隙間があり、冷媒は、その隙間を通して二次空間32へと流れる。密閉容器30には、冷媒を吐出するための吐出管34が設けられており、二次空間32へと流れた冷媒は、吐出管34を通して外部へと吐出される。
図4は、圧縮機構60の構成例を示した図である。圧縮機構60は、冷媒が流入する流入口61と、冷媒を排出する排出口(図示せず)と、流入口61から流入した冷媒を圧縮するための圧縮室62とを有する容器(シリンダ)63を含む。実際には、圧縮室62は、シリンダ63の上下を、回転軸40に回転可能に支持する2つの軸受により閉鎖された密閉空間とされる。
また、圧縮機構60は、圧縮室62の中心から偏心して配置され、圧縮室62の内周面に接触しながら圧縮室62内を回転するローラ64を含む。ローラ64は、回転軸40に設けられ、回転軸40の回転に伴って回転軸40の周りを偏心した状態で回転し、一部がシリンダ63の内面と常に僅かな隙間を有する状態を保持する。
圧縮機構60は、ローラ64を有する圧縮室62の内部空間を2つの空間に仕切るベーン65を含む。ベーン65は、圧縮機の起動時、ベーン65の一端である背面からバネ66等の弾性体により押圧され、他端がローラ64の周部側面に当接し、押し付けられた状態となっている。圧縮機の起動後、ベーン65は、圧縮室62内と圧縮室62外(圧縮室62の外部であって密閉容器30内)の差圧によって背面が押圧され、他端がローラ64の周部側面に当接し、押し付けられた状態となる。ここでは、弾性体をバネ66として説明するが、これに限られるものではない。
ローラ64の回転により流入口61が開くと、低圧の冷媒が流入口61から流入し、圧縮室62のベーン65で仕切られた1つの空間(例えば空間67)を満たす。ローラ64がさらに回転すると、空間67の体積が小さくなり、冷媒が圧縮される。ローラ64が回転し、高圧になった冷媒により排出口が開くと、冷媒が排出口から排出される。冷媒が圧縮されている間、流入口61が開き、もう1つの空間68へ低圧の冷媒が入り、空間68を満たす。そして、同じようにして圧縮され、排出口から排出される。このようにしてロータリ圧縮機は、冷媒の取り入れと圧縮を同時に行う。
シリンダ63は、圧縮室62に連続し、ベーン65が嵌挿され、摺動される嵌挿部69と、バネ66を取り付けるための取付穴(スプリング穴)70とを有する。
バネ66は、線状部材を螺旋状に形成したコイルバネで、長手方向の一方から見ると、リング状となっている。スプリング穴70内には、ベーン65の背面側が突出しており、ベーン65の背面とバネ66の先端が当接し、バネ66が収縮した形で固定される。
次に、図5を参照して、冷凍機油の流れについて説明する。冷凍機油80は、密閉容器30内の底部であって、圧縮機構60の下側に貯留される。電動機50により回転軸40が回転すると、それに伴ってローラ64が回転し、冷媒が圧縮される。回転軸40の内部には、螺旋構造を有するパドル(油板)が設けられ、回転軸40の一端が下軸受71の一部とともに冷凍機油80に浸漬される。冷凍機油80の油面81が、破線で示すように、この例では下軸受71の高さ方向のほぼ中間の位置となっている。下軸受71は、上軸受72とともに使用され、シリンダ63を挟み、シリンダ63を回転軸40の所定位置に固定する。
回転軸40の回転によりパドル41が回転し、冷凍機油80がパドル41によって吸い上げられる。回転軸40には、シリンダ63へと連通する穴が設けられており、その穴を通して破線で示すシリンダ63内へ冷凍機油80が供給される。具体的には、冷凍機油80は、シリンダ63とローラ64との間、シリンダ63とベーン65との間へ供給され、さらに、回転軸40と下軸受71との間、回転軸40と上軸受72との間にも供給される。
冷凍機油80は、回転軸40と下軸受71との間に供給されると、その間を上側から下側へと流れ、油溜りへ戻る。また、冷凍機油80は、シリンダ63とローラ64との間、シリンダ63とベーン65との間に供給されると、一部が冷媒とともに冷媒系統内を循環し、残りの多くがシリンダ63に設けられた回収穴(図示せず)から落下し、油溜りへ戻る。
冷凍機油80は、回転軸40と上軸受72との間に供給されると、その間を下側から上側へと流れ、上軸受72の頂部から回転軸40の遠心力によって径方向へと飛ばされる。飛ばされた冷凍機油80の一部は、圧縮機構60により圧縮された冷媒とともに冷媒系統内を循環する。残りの多くは、上軸受72の外縁部に設けられた回収穴(図示せず)を通して落下し、油溜りへ戻る。
ここで、図6を参照して、従来の圧縮機で採用される底チャンバの形状について説明する。従来の底チャンバは、底面が平坦になっている。これは、圧縮機を縦置きで設置する場合、底面が平坦でないと、安定性がなく、すぐに倒れてしまうからである。
このように底面を平坦な構造にすると、冷凍機油80が径方向に広がり、所定量を入れても、油面が低くなる。したがって、所定高さの油面にする場合、相当の量の冷凍機油80が必要になる。
本圧縮機に採用する底チャンバの形状を図7に例示する。図7(a)は、底チャンバ30cの平面図で、図7(b)は、底チャンバ30cの側面図で、図7(c)は、図7(a)において切断線A−Aで切断した断面図である。
底チャンバ30cは、回転軸40の一端、すなわち吸込口がある側と対向する底面の中央部に、上方へ突出するように設けられる障壁部35と、障壁部35の外周側に、密閉容器30の内側に向けて凸形状となるように形成される窪み部36とを有する。
障壁部35は、回転軸40の吸込口に対向する位置に、先端が円弧状の棒状部材を押し込むようにして底チャンバ30cに外側から窪みを設けることにより、上方へ突出した山状に形成されている。
窪み部36は、障壁部35の外周側の部分を、一定の幅を有するリング状に上側へ向けて押し込むようにして底チャンバ30cに段差を設けることにより、密閉容器30の内側に向けて凸となる階段状に形成されている。図7(c)に示す例では、階段の段数が1段の窪み部36が形成されている。この階段の奥行きの長さ(径方向の長さ)は、階段の角部が圧縮機構60の下軸受71等に当接せず、底チャンバ30cの中央部の上記障壁部35を除いた平坦な面により圧縮機22が自立できる長さとして決定することができる。
なお、窪み部36は、図7(c)に示すように階段の段数が1段に限られるものではなく、図8に示すように3段等の2段以上の多段に形成されていてもよい。段数は、上側に配置される圧縮機構60の形状に合わせて決定することができる。
図9を参照して、障壁部35および窪み部36について詳細に説明する。窪み部36は、貯留される冷凍機油80のデッドスペース82となる部分に形成され、デッドスペース82を削減する。デッドスペース82は、冷凍機油80が貯留される密閉容器30内のスペースにおいて、回転軸40に設けられた冷凍機油80の吸込口から径方向へ一定距離離れ、冷凍機油80の吸込みに影響を及ぼさない位置にあるスペースである。このようにデッドスペース82を削減することで、冷凍機油80の量を低減することができ、コスト低減を図ることができる。なお、窪み部36の階段の高さ(密閉容器30の内側に向けて凸形状としたときの密閉容器30の外側の底面からその凸形状の頂部までの距離)を高くすることで、デッドスペース82をさらに小さくし、冷凍機油80の量をさらに低減することができる。
窪み部36を設けることでデッドスペース82を削減することができるが、外周側に窪み部36が設けられることから、吸込口に対向する位置にある底面の中央部の冷凍機油80の深さが、外周側に比較して深くなる。すると、冷凍機油80中のゴミ等の不純物が、底面の中央部に集まってくる。中央部には、冷凍機油80の吸込口があることから、冷凍機油80とともに不純物も吸い上げられることになる。冷凍機油80は、摩擦を低減する潤滑材として使用されるものであるが、不純物は、その摩擦を増加させる方向に作用し、圧縮機の信頼性を低下させる。
障壁部35は、中央部に集まってきた不純物をその場に留め、冷凍機油80のみを吸込口へ向けて流すように作用する。これは、不純物が冷凍機油80に比較して比重が大きく、吸込口の真下には障壁部35の山の部分しかなく、その山の麓に蓄積される不純物は吸込口から離れているからである。
このように窪み部36に加えて、障壁部35を設けることで、冷凍機油80の量を低減しつつも、高い信頼性を有する圧縮機を提供することが可能となる。したがって、この圧縮機を搭載した室外機や、その室外機を含む空気調和装置も提供することが可能となる。
底チャンバ30cの全高Bに対する窪み部36の高さCの割合(比率)は、どれだけ深い窪みであるかを示す指標である。比率が0の場合、障壁部35の部分を除き、底面が平坦で、窪みを形成していないことを示し、比率が1の場合、全高Bの高さまで窪みを形成していることを示す。比率は、高いほどデッドスペース82が小さくなり、冷凍機油80の量を低減することができるので望ましい。なお、比率は0.1(10%)や0.2(20%)では冷凍機油80の量を充分に低減できているとは言えないことから、0.3(30%)以上であることが望ましい。
また、山状に形成された障壁部35は、その麓の径が最大の径である。障壁部35は、山の中心が回転軸40の中心に一致するように形成される。吸込口から山の麓に蓄積される不純物を吸い込まないようにするため、障壁部35の最大径は、少なくとも吸込口の径より大きくされ、好ましくは回転軸40の外径より大きくされる。
図10は、底チャンバ30cの形状の別の例を示した図である。底チャンバ30cの障壁部35は、円形の皿状物の、底チャンバ30cの底面に対して斜め上方に延びる外縁部35aとされている。皿状物は、底チャンバ30cの内側の底面の中央部に、接着や溶接等の方法により取り付けられている。
不純物は、窪み部36の階段を落ちるように中央部に集まってくるが、その反対方向である中央部から外周側へ斜め上方に延びる外縁部35aによって皿状物上へは移動することができず、外縁部35aの下側に蓄積される。このような構造では、不純物を冷凍機油80とともに吸い上げようとしても、外縁部35aが邪魔になり、吸い上げることができない。このため、図7に示した構造に比較して、不純物の吸込みをより効果的に抑止することができる。
底面に対する外縁部35aが延びる方向の角度は、不純物の移動が外縁部35aにより適切に抑制できる角度であればいかなる角度であってもよく、例えば15°〜90°とすることができる。
図10に示す底チャンバ30cは、全高Bが、図9に示した底チャンバ30cより高くなっているが、これは、圧縮機のサイズの違い等によるものである。図10に示す例では、多くの量の冷凍機油80が必要であるため、底チャンバ30cの全高Bが高くなっている。
これまで本発明の圧縮機、室外機および空気調和装置について上述した実施形態をもって詳細に説明してきたが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態や、追加、変更、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
10…室内機
11…室外機
12…配管
20…ファン
21…熱交換器
22…圧縮機
23…制御基板
24…膨張弁
30…密閉容器
30a…ケース
30b…蓋チャンバ
30c…底チャンバ
31…一次空間
32…二次空間
33…気液分離器
34…吐出管
35…障壁部
35a…外縁
36…窪み部
40…回転軸
50…電動機
51…固定子
52…回転子
60…圧縮機構
61…流入口
62…圧縮室
63…シリンダ
64…ローラ
65…ベーン
66…バネ
67、68…空間
69…嵌挿部
70…スプリング穴
71…下軸受
72…上軸受
80…冷凍機油
81…油面
82…デッドスペース

Claims (8)

  1. 流体を圧縮する圧縮機であって、
    前記流体が収容される容器と、
    前記容器内に配置される回転軸と、
    前記容器内に配置され、前記回転軸の回転により前記流体を圧縮する圧縮機構と
    を含み、
    前記容器は、前記圧縮機構の下方の底部に、前記回転軸の一端から吸い上げられる油が貯留され、
    前記底部は、前記回転軸の一端と対向する底面の中央部に、上方へ突出するように設けられる障壁部と、前記障壁部の外周側に、前記容器の内側に向けて凸形状となるように形成される窪み部とを有する、圧縮機。
  2. 前記障壁部は、前記底面の中央部が前記容器の内側に向けて押し込まれ、山状に形成されている、請求項1に記載の圧縮機。
  3. 山状に形成された前記障壁部の最大径が前記回転軸の外径より大きい、請求項2に記載の圧縮機。
  4. 前記障壁部は、前記底面の中央部に取り付けられる円形の皿状物の、前記底面に対して斜め上方に延びる外縁部である、請求項1に記載の圧縮機。
  5. 前記窪み部は、前記底面の外周側へ向けて階段状に形成されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の圧縮機。
  6. 前記容器は、前記回転軸および前記圧縮機構の周囲を包囲する中空のケースと、前記ケースの上部を閉鎖する蓋チャンバと、前記ケースの下部を閉鎖する底チャンバとから構成され、
    前記底チャンバの底面から前記底チャンバの頂部までの第1の高さに対する該底チャンバの底面から前記窪み部の頂部までの第2の高さの割合が0.3以上である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の圧縮機。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の圧縮機を含む、室外機。
  8. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の圧縮機を含む、空気調和装置。
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