JP2021075595A - オレフィン系樹脂の製造方法 - Google Patents

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和明 安田
中村 達也
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達也 中村
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Yasushi Yanagimoto
泰 柳本
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Abstract

【課題】マクロモノマーの残留量を低減したオレフィン系樹脂の製造方法を提供すること。【解決手段】本発明のオレフィン系樹脂の製造方法は、グラフト型重合体を含むオレフィン系樹脂を溶液重合法にて製造する方法であって、重合器内で、遷移金属化合物の存在下、マクロモノマーと、エチレンと、炭素原子数3〜20のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種のα−オレフィンとを共重合する工程(1)、および前記工程(1)の後、重合器内の重合溶液の少なくとも一部を相分離器に移し、オレフィン系樹脂を相対的に高濃度で含む下相部と、オレフィン系樹脂を相対的に低濃度で含む上相部とに相分離する工程(2)を含む。【選択図】なし

Description

本発明はオレフィン系樹脂の製造方法に関し、より詳しくは、マクロモノマーを用いて、グラフト型重合体を含むオレフィン系樹脂を溶液重合法にて製造する方法に関する。
各種ポリマーの製造において、相分離を用いて未反応モノマーおよび低重合体の含有量を低減することが知られている。例えば特許文献1〜3には、相分離により分離された上相部を重合系に循環して再使用する製造方法が開示されている。また、特許文献4および5には、アクリルモノマー系の未反応マクロモノマーを水やアルコールで有機層と相分離して除去する製造方法が開示されている。
一方、オレフィン系マクロモノマーを用いて、グラフト型重合体を含むオレフィン系樹脂を製造する方法(例えば特許文献6〜9参照)が知られているが、オレフィン系の未反応マクロモノマーを低減させる方法は知られていない。特許文献4に記載の方法のようにアクリル系マクロモノマーであれば、水によりポリマーと分離することが容易であるが、オレフィン系マクロモノマーは水洗により低減することができず、水が重合触媒毒になるため循環させて再使用することもできない。
特開2005−220231号公報 特開昭59−206416号公報 特開平06−263821号公報 特開2002−241426号公報 特開2002−265519号公報 国際公開第2015/147186号 国際公開第2015/147187号 国際公開第2013/061974号 国際公開第2017/057724号
本発明の目的は、マクロモノマーの残留量を低減したオレフィン系樹脂の製造方法を提供することにある。
本発明者らは鋭意検討した結果、例えば下記態様[1]〜[6]により、上記課題を解決できることを見出した。
[1] グラフト型重合体を含むオレフィン系樹脂を溶液重合法にて製造する方法であって、
重合器内で、遷移金属化合物の存在下、マクロモノマーと、エチレンと、炭素原子数3〜20のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種のα−オレフィンとを共重合する工程(1)、および
前記工程(1)の後、重合器内の重合溶液の少なくとも一部を相分離器に移し、オレフィン系樹脂を相対的に高濃度で含む下相部と、オレフィン系樹脂を相対的に低濃度で含む上相部とに相分離する工程(2)を含む、オレフィン系樹脂の製造方法。
[2] 前記下相部からポリマーを回収するとともに、前記上相部の少なくとも一部を前記工程(1)における重合器に供給する、項[1]に記載のオレフィン系樹脂の製造方法。
[3] 前記工程(2)における重合溶液の温度が130〜220℃である、項[1]または[2]に記載のオレフィン系樹脂の製造方法。
[4] 前記マクロモノマーが、エチレンおよび炭素原子数3〜20のα−オレフィンからなる群より選ばれる少なくとも1種から導かれる繰り返し単位からなるオレフィン系重合体であり、かつ、前記オレフィン系樹脂の融点(Tm)が80℃〜170℃の範囲にある、項[1]〜[3]のいずれか1項に記載のオレフィン系樹脂の製造方法。
[5] 前記マクロモノマーが、下記要件(i)および(ii)を満たす、項[1]〜[4]のいずれか1項に記載のオレフィン系樹脂の製造方法:
(i)エチレンから導かれる繰り返し単位、および必要に応じて炭素原子数3〜20のα−オレフィンからなる群より選ばれる少なくとも1種から導かれる繰り返し単位からなり、前記エチレンから導かれる単位の含有割合がマクロモノマーに含まれる全繰り返し単位に対し95〜100mol%の範囲である;
(ii)重量平均分子量が1,000〜30,000の範囲である。
[6] 前記マクロモノマーが、下記要件(iii)および(iv)を満たす、項[1]〜[4]のいずれか1項に記載のオレフィン系樹脂の製造方法:
(iii)プロピレンから導かれる繰り返し単位、および必要に応じてエチレンおよび炭素数4〜20のα−オレフィンからなる群より選ばれる少なくとも1種から導かれる繰り返し単位からなり、前記プロピレンから導かれる単位の含有割合がマクロモノマーに含まれる全繰り返し単位に対し95〜100mol%の範囲である;
(iv)重量平均分子量が5,000〜100,000の範囲である。
本発明のオレフィン系樹脂の製造法によれば、マクロモノマーの残留量を低減することが可能となり、樹脂やそれを含む樹脂組成物の機械物性の向上とともに、触媒コストの低減などが期待できる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明のオレフィン系樹脂(以下「オレフィン系樹脂(β)」ともいう。)の製造方法は、グラフト型重合体(以下「グラフト型重合体[GP]」ともいう。)を含むオレフィン系樹脂(β)を溶液重合法にて製造する方法であって、
重合器内で、遷移金属化合物の存在下、マクロモノマーと、エチレンと、炭素原子数3〜20のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種のα−オレフィンとを共重合する工程(1)、および
前記工程(1)の後、重合器内の重合溶液の少なくとも一部を相分離器に移し、オレフィン系樹脂(β)を相対的に高濃度で含む下相部と、オレフィン系樹脂(β)を相対的に低濃度で含む上相部とに相分離する工程(2)を含むことを特徴とする。
本発明の製造方法で得られるオレフィン系樹脂(β)はグラフト型重合体[GP]を含む。前記グラフト型重合体[GP]は、エチレン系共重合体から構成される主鎖(MC)およびオレフィン系重合体(マクロモノマー)から構成される側鎖(SC)を有する。
なお、本発明において「グラフト型重合体」という語は、主鎖に対し側鎖が1本以上結合したポリマーである。
以下、本発明の製造方法の各工程について説明する。
[工程(1)]
工程(1)は、重合器内で、遷移金属化合物の存在下、マクロモノマーと、エチレンと、炭素原子数3〜20のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種のα−オレフィンとを共重合する工程である。
<マクロモノマー>
前記マクロモノマーは、エチレンおよび炭素原子数3〜20のα−オレフィンからなる群より選ばれる少なくとも1種から導かれる繰り返し単位からなるオレフィン系重合体であることが好ましい。
前記マクロモノマーの好ましい態様の一つとしては、下記要件(i)および(ii)を満たすエチレン系重合体が挙げられる。なお、グラフト型重合体[GP]における前記エチレン系重合体に由来する側鎖を「側鎖(SE)」と称することがある。
要件(i):エチレンから導かれる繰り返し単位、および必要に応じて炭素原子数3〜20のα−オレフィンからなる群より選ばれる少なくとも1種から導かれる繰り返し単位からなり、前記エチレンから導かれる単位の含有割合がマクロモノマーに含まれる全繰り返し単位に対し95〜100mol%、好ましくは98〜100mol%、より好ましくは99.5〜100mol%の範囲である。
エチレンから導かれる単位の含有割合が上記範囲にあることによって、グラフト型重合体[GP]の側鎖(SE)は結晶性のエチレン重合体鎖となる。側鎖(SE)が結晶性であることによりオレフィン系樹脂はべたつきが低減されハンドリングに優れる。さらにオレフィン系樹脂は耐熱性に優れ、適度な弾性率を備える。さらに、熱可塑性樹脂と配合した場合、剛性と低温耐衝撃性のバランスにおいても優れる。なお「側鎖(SE)中」とは、側鎖(SE)に含まれる全繰り返し単位を100モル%とした際の割合を意味する。
炭素原子数3〜20のα−オレフィンとしては、例えば、プロピレン、1−ブテン、2−メチル−1−プロペン、2−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、2−エチル−1−ブテン、2,3−ジメチル−1−ブテン、2−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、3,3−ジメチル−1−ブテン、1−ヘプテン、メチル−1−ヘキセン、ジメチル−1−ペンテン、エチル−1−ペンテン、トリメチル−1−ブテン、メチルエチル−1−ブテン、1−オクテン、メチル−1−ペンテン、エチル−1−ヘキセン、ジメチル−1−ヘキセン、プロピル−1−ヘプテン、メチルエチル−1−ヘプテン、トリメチル−1−ペンテン、プロピル−1−ペンテン、ジエチル−1−ブテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン等を挙げることができる。
より好ましくは、炭素原子数3〜10のα−オレフィンであり、さらより好ましくは炭素原子数3〜8のα−オレフィンである。具体的には、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセンなどの直鎖状オレフィン、および4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン等の分岐状オレフィンを挙げることができ、中でもプロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテンが好ましく、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテンが更に好ましい。
要件(ii):重量平均分子量が1,000〜30,000、好ましくは1,000〜10,000の範囲である。
側鎖(SE)を構成するエチレン重合体の重量平均分子量が1,000を下回ると、側鎖(SE)に由来する融点が低下し、オレフィン系樹脂の耐熱性が低下するとともに、該結晶成分が形成する物理架橋点の脆弱化により、機械物性に劣る重合体となるおそれがある。
一方、側鎖(SE)を構成するエチレン重合体の重量平均分子量が30,000を上回ると、主鎖(MC)にあたるエチレン系共重合体部位からなる非晶もしくは低結晶成分の相対量が低下するため、重合体全体として柔軟性が確保できないおそれがある。
なお、側鎖(SE)を構成するエチレン重合体の重量平均分子量は、GPCにおける低分子量側の溶出成分として分離された側鎖(SE)に相当するエチレン重合体(マクロモノマー)、または予め合成された、側鎖(SE)に相当するエチレン重合体(マクロモノマー)のGPC分析を行うことで求められる。
側鎖(SE)を構成するエチレン重合体は、例えば、国際公開第2017/057724号に記載の「工程(B)」と同様にして製造することができる。
また、前記マクロモノマーの好ましい別の態様としては、下記要件(iii)および(iv)を満たすプロピレン系重合体が挙げられる。なお、グラフト型重合体[GP]における前記プロピレン系重合体に由来する側鎖を「側鎖(SP)」と称することがある。
要件(iii):プロピレンから導かれる繰り返し単位、および必要に応じてエチレンおよび炭素原子数4〜20のα−オレフィンからなる群より選ばれる少なくとも1種から導かれる繰り返し単位からなり、前記プロピレンから導かれる単位の含有割合がマクロモノマーに含まれる全繰り返し単位に対し95〜100mol%、好ましくは98〜100mol%、より好ましくは99.5〜100mol%の範囲である。すなわち、側鎖(SP)においては、その役割と特徴を損なわない範囲でエチレンおよびプロピレン以外のα−オレフィンが少量共重合されていてもよい。
プロピレンから導かれる単位の含有割合が上記範囲にあることによって、側鎖(SP)は結晶性のプロピレン重合体鎖となる。側鎖(SP)が結晶性であることによりオレフィン系樹脂はハンドリングに優れ、耐熱性と適度な弾性率を示す。さらに、熱可塑性樹脂と配合した場合、剛性と低温耐衝撃性のバランスにおいても優れる。なお「側鎖(SP)中」とは、側鎖(SP)に含まれる全繰り返し単位を100モル%とした際の割合を意味する。
炭素原子数4〜20のα−オレフィンとしては、要件(i)の項で炭素原子数3〜20のα−オレフィンとして挙げたプロピレン以外のα−オレフィンと同様のものが挙げられる。
要件(iv):重量平均分子量が5,000〜100,000、好ましくは5,000〜60,000、さらに好ましくは5,000〜25,000の範囲である。
グラフト型重合体[GP]の側鎖(SP)を構成するプロピレン重合体の重量平均分子量が上記範囲にあることで、オレフィン系樹脂は柔軟でありながら耐熱性が高いといった物性バランスに優れ、熱可塑性樹脂と配合した場合は機械物性と成形性とのバランスに優れる。
グラフト型重合体[GP]の側鎖(SP)を構成するプロピレン重合体の重量平均分子量が5,000より小さいと、オレフィン系樹脂において、耐熱性の低下や熱可塑性樹脂と配合した場合は樹脂組成物の伸びや耐衝撃性が低下する場合がある。
グラフト型重合体[GP]の側鎖(SP)を構成するプロピレン重合体の重量平均分子量が100,000より大きいと、オレフィン系樹脂において、成形時における流動性が悪くなり、加工性の悪化の原因となる場合がある。また、非晶もしくは低結晶成分の相対量が低下するため柔軟性が低下したり、熱可塑性樹脂と配合した場合は樹脂組成物の伸びや耐衝撃性が低下する場合がある。
なお、側鎖(SP)を構成するプロピレン重合体の重量平均分子量は、予め合成された、側鎖(SP)に相当するプロピレン重合体(マクロモノマー)のGPC分析を行うことで求めることができる。
側鎖(SP)を構成するプロピレン重合体は、例えば、国際公開第2017/057724号に記載の「工程(A)」と同様にして製造することができる。
<炭素原子数3〜20のα−オレフィン>
工程(1)の共重合に用いられる炭素原子数3〜20のα−オレフィンとしては、要件(i)の項で炭素原子数3〜20のα−オレフィンとして挙げたα−オレフィンと同様のものが挙げられる。
<遷移金属化合物>
前記遷移金属化合物は、シクロペンタジエニル骨格を有する配位子を含む周期表第4族の遷移金属化合物であることが好ましい。なお、シクロペンタジエニル骨格はインデニル骨格やフルオレニル骨格の上位概念として認識される。工程(1)は、好ましくは、下記一般式[C]で表される架橋メタロセン化合物[C]を含むオレフィン重合用触媒の存在下で、マクロモノマーと、エチレンと、炭素原子数3〜20のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種のα−オレフィンとを共重合する工程である。
Figure 2021075595
式[C]中、R1、R2、R3、R4、R5、R8、R9およびR12はそれぞれ独立に水素原子、炭化水素基、ケイ素含有基またはケイ素含有基以外のヘテロ原子含有基を示し、R1〜R4のうち相互に隣り合う二つの基同士は互いに結合して環を形成していてもよい。
6およびR11は水素原子、炭化水素基、ケイ素含有基およびケイ素含有基以外のヘテロ原子含有基から選ばれる同一の原子または同一の基であり、R7およびR10は水素原子、炭化水素基、ケイ素含有基およびケイ素含有基以外のヘテロ原子含有基から選ばれる同一の原子または同一の基であり、R6およびR7は互いに結合して環を形成していてもよく、R10およびR11は互いに結合して環を形成していてもよく;ただし、R6、R7、R10およびR11が全て水素原子であることはない。
13およびR14はそれぞれ独立にアリール基を示す。
1はジルコニウム原子またはハフニウム原子を示す。
1は炭素原子またはケイ素原子を示す。
Qはハロゲン原子、炭化水素基、ハロゲン化炭化水素基、炭素原子数4〜10の中性の共役もしくは非共役ジエン、アニオン配位子または孤立電子対で配位可能な中性配位子を示し、jは1〜4の整数を示し、jが2以上の整数の場合は複数あるQはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
架橋メタロセン化合物[C]は、後述する化合物[D]と組み合わせて、マクロモノマーと、エチレンと、炭素原子数3〜20のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種のα−オレフィンとを共重合するオレフィン重合用触媒として機能する。
架橋メタロセン化合物[C]の特徴や具体例については、国際公開第2017/057724号等に記載のとおりである。
<工程(1)の諸条件>
工程(1)は、溶液(溶解)重合において実施され、重合条件については、オレフィン系ポリマーを製造する溶液重合プロセスを用いれば、特に限定されないが、下記重合反応液を得る工程を有することが好ましい。
重合反応液を得る工程とは、脂肪族炭化水素を重合溶媒として用いて、架橋メタロセン化合物[C]、好ましくは、前記一般式[C]におけるY1に結合しているR13、R14がフェニル基、あるいは、アルキル基またはハロゲン基により置換されたフェニル基であり、R7、R10がアルキル置換基を有する遷移金属化合物を含むメタロセン触媒の存在下に、マクロモノマーと、エチレンと、炭素原子数3〜20のα−オレフィンとの共重合体の重合反応液を得る工程である。
工程(1)の重合溶媒としては、例えば、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素などが挙げられる。具体的には、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、灯油などの脂肪族炭化水素、シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタンなどの脂環族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、エチレンクロリド、クロルベンゼン、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素が挙げられ、1種単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。これらのうち、工業的観点からはヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素が好ましい。
また、工程(1)の重合温度は、90℃〜200℃の範囲が好ましく、より好ましくは、100℃〜200℃の範囲である。このような温度が好ましいのは、上述の重合溶媒として工業的に好ましく用いられるヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素中で、マクロモノマーが良好に溶解する温度が90℃以上であるためである。より高温であることが側鎖の導入量を向上させる上で好ましい。さらに生産性向上の観点からもより高温であることが好ましい。
工程(1)の重合圧力は、通常常圧〜10MPaゲージ圧、好ましくは常圧〜5MPaゲージ圧の条件下であり、重合反応は、回分式、半連続式、連続式のいずれの方法においても行うことができる。さらに重合を反応条件の異なる2段以上に分けて行うことも可能である。本発明ではこのうち、モノマーを連続して反応器に供給して共重合を行う方法を採用することが好ましい。
工程(1)の反応時間(共重合が連続法で実施される場合には平均滞留時間)は、触媒濃度、重合温度などの条件によっても異なるが、通常0.5分間〜5時間、好ましくは5分間〜3時間である。
工程(1)における、ポリマー濃度は、定常運転時は、5〜50wt%であり、好ましくは、10〜40wt%である。重合能力における粘度制限、後処理工程(脱溶媒)負荷及び生産性の観点から、15〜35wt%であることが好ましい。
得られる共重合体の分子量は、重合系内に水素を存在させるか、または重合温度を変化させることによっても調節することができる。さらに、後述の化合物[D1]の使用量により調節することもできる。具体的には、トリイソブチルアルミニウム、メチルアルミノキサン、ジエチル亜鉛等が挙げられる。水素を添加する場合、その量はオレフィン1kgあたり0.001〜100NL程度が適当である。
本発明に係るオレフィン系樹脂の製造方法では、工程(1)においてオレフィン重合用触媒として用いられる架橋メタロセン化合物[C]と共に、後述する化合物[D]を用いることが好ましい。
<化合物(D)>
化合物[D]は、架橋メタロセン化合物[C]と反応して、オレフィン重合用触媒として機能するものであり、具体的には、[D1]有機金属化合物、[D2]有機アルミニウムオキシ化合物、および、[D3]架橋メタロセン化合物[C]と反応してイオン対を形成する化合物、から選ばれるものである。化合物[D1]〜[D3]の詳細については、国際公開第2017/057724号等に記載のとおりである。
架橋メタロセン化合物[C]に加えて、助触媒成分としてのメチルアルミノキサンなどの[D2]有機アルミニウムオキシ化合物を併用すると、オレフィン化合物に対して非常に高い重合活性を示す。
有機金属化合物[D1]は、有機金属化合物[D1]と、架橋メタロセン化合物[C]中の遷移金属原子(M)とのモル比(D1/M)が、通常0.01〜100000、好ましくは0.05〜50000となるような量で用いられる。
有機アルミニウムオキシ化合物[D2]は、有機アルミニウムオキシ化合物[D2]中のアルミニウム原子と、架橋メタロセン化合物[C]中の遷移金属原子(M)とのモル比(D2/M)が、通常10〜500000、好ましくは20〜100000となるような量で用いられる。
イオン化イオン性化合物[D3]は、イオン化イオン性化合物と、架橋メタロセン化合物[C]中の遷移金属原子(M)とのモル比(D3/M)が、通常1〜10、好ましくは1〜5となるような量で用いられる。
[工程(2)]
工程(2)は、前記工程(1)の後、重合器内の重合溶液の少なくとも一部を相分離器に移し、オレフィン系樹脂を相対的に高濃度で含む下相部と、オレフィン系樹脂を相対的に低濃度で含む上相部とに相分離する工程である。なお、工程(2)の後、前記下相部からポリマーを回収するとともに、前記上相部の少なくとも一部を前記工程(1)における重合器に供給することが好ましい。
前記工程(1)で得られた重合溶液は、重合帯域から、温度が上部曇点以上220℃以下である分離帯域に導かれて、ここでオレフィン系樹脂を高濃度で含む下相部(以下「濃厚相」ということがある。)と、オレフィン系樹脂を低濃度で含む上相部(以下「希薄相」ということがある。)とに相分離される。なお、本発明において分離帯域とは、例えば液の密度差を利用するなどして、温度が上部曇点以上となったオレフィン系樹脂含有液を、上相部と下相部とにマクロ的に分離する帯域である。
下相部のオレフィン系樹脂濃度が上相部のオレフィン系樹脂濃度よりも相対的に高ければよいが、通常は下相部のオレフィン系樹脂濃度は60〜450g/リットル、好ましくは80〜350g/リットルであり、上相部のオレフィン系樹脂濃度は5〜40g/リットル、好ましくは10〜40g/リットルの範囲である。下相部の濃度は上相部の濃度よりも20g/リットル以上高いことが好ましい。
得られる重合溶液の温度が分離帯域における上部曇点未満であれば、この重合溶液を多管式熱交換器または二重管型熱交換器などの熱交換器を用いて、分離帯域における上部曇点まで加熱してから分離帯域に導くことが好ましい。
重合溶液の上部曇点は、透過光を測定し、透過光強度が急激に減衰する温度として容易に求めることができる。
二相分離領域は、温度の他に単量体や形成される重合体の種類(分子量、分子量分布、組成、組成分布等)、量割合(濃度)、溶媒の種類、相分離圧力、その他の条件によっても変動する。
得られる重合溶液は、下部曇点と上部曇点の間の温度に保持されると、均一液相をなしているが、上部曇点以上の温度に保持すると、濃厚相と希薄相とに相分離する。
本発明においては重合溶液の分離帯域の温度は、上部曇点以上の温度であるとともに、220℃以下であることが必要である。分離帯域の温度は、好ましくは130〜220℃、より好ましくは135〜215℃、さらに好ましくは140〜210℃の範囲である。この範囲であれば、前記オレフィン系樹脂を低濃度で含む上相部(希薄相)を重合帯域に循環させた場合でも活性の低下が起こらないため、高い触媒金属あたりの重合活性でオレフィン系重合体を製造することができる。なお、ここでいう分離帯域の温度とは、分離帯域における上相部および下相部の両方の温度のことを言う。
本発明においては、重合帯域で得られたオレフィン系樹脂が、重合帯域を出てから、分離帯域までのいずれの時点においても、220℃以下の温度であることが好ましく、215℃以下であることがより好ましく、210℃以下であることが更に好ましい。
また上部曇点の温度を下げるために、分離帯域に新たにエチレンなどの低分子炭化水素を添加してもよい。相分離は完全に行う必要はなく、例えば濃厚相に希薄相の一部が混合した状態であってもよい。
このような相分離は、重力沈降たとえば重合体溶液を静置することによって容易に行なうことができるが、また遠心分離によって行なうこともできる。
重力沈降による相分離は、通常5分〜120分、好ましくは5分〜30分で行なうことができるが、分離温度をより高く設定することにより、分離に要する時間を短縮することが可能である。
遠心分離による相分離は、通常、相分離条件に維持した液体サイクロンなどを用いて行なわれ、希薄相と濃厚相を円滑かつ安定に回収することができる。
また、相分離は、上部曇点の温度を下げるために圧力下で行うことが好ましい。圧力条件としては、好ましくは1.5〜5.0MPaG、より好ましくは2.0〜4.5MPaG、さらに好ましくは2.5〜4.0MPaGである。
このようにして重合体溶液は相分離されるが、分離帯域で分離された濃厚相は、乾燥工程に送られ、多管式熱交換器、ホッパーまたは薄膜蒸発器などの回転式脱溶媒器等により加熱、フラッシュ、減圧吸引されて、溶媒や未反応モノマーが乾燥除去され、オレフィン系樹脂が回収される。上記濃厚相は、生成ポリマーを高濃度に含んでおり、乾燥工程を簡素化することができ、さらに加熱時間を短縮することができる。
一方、分離帯域で分離された希薄相の一部または全部は重合系(工程(1))に循環される。希薄相は、通常、10%以上、好ましくは50%以上、さらに好ましくは70%以上が重合系へ循環されて再使用されることが望ましい。このように相分離された希薄相を重合系へ循環させることにより、重合溶媒が再利用できる。
本発明では、重合溶液は脱触媒処理などを施すことなく分離帯域に導くことが可能であるため、希薄相液は精製処理などを施さなくても直接重合系へ循環して再利用することが可能である。
また重合帯域に循環されなかった希薄相の一部または全部は、そのままあるいは加熱されて重合器より抜き出した重合体含有液に混合して分離帯域に循環させるか、または必要に応じて溶媒、未反応単量体を回収し低分子量重合体の除去操作を行って重合反応に再使用される。このように回収された希薄相を分離帯域に循環させると、熱を有効利用しうる。またこの循環される希薄相は充分に希薄であり管内閉塞のトラブルを起こしにくい。
相分離帯域に循環される希薄相の温度と供給量とは、相分離温度、重合溶液の温度、排出量などに基づいて容易に決定される。
[オレフィン系樹脂]
本発明の製造方法により得られるオレフィン系樹脂(β)は、前記グラフト型重合体[GP]の主鎖を構成するエチレン系共重合体が実質的に非晶性であることに起因して柔軟性に優れ、側鎖を構成するオレフィン系重合体が実質的に結晶性であることに起因して耐熱性が優れることから、前記オレフィン系樹脂(β)は耐熱性と柔軟性とのバランスに優れるという特徴を持つ。
なお、オレフィン系樹脂(β)は、グラフト型重合体[GP]以外の成分を含みうる。オレフィン系樹脂(β)全体において、グラフト型重合体[GP]の含まれる割合は5〜99質量%が好ましく、10〜99質量%がより好ましい。
前記グラフト型重合体[GP]において、主鎖(MC)を構成するエチレン系共重合体が、エチレンから導かれる繰り返し単位と、炭素原子数3〜20のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種のα−オレフィンから導かれる繰り返し単位とからなる。
前記グラフト型重合体[GP]の主鎖中のエチレンから導かれる繰り返し単位の割合は、主鎖に含まれる全繰り返し単位に対し好ましくは50〜90mol%、より好ましくは60〜90mol%、より好ましくは65〜90mol%の範囲である。また、α−オレフィンから導かれる繰り返し単位の割合は主鎖に含まれる全繰り返し単位に対し10〜50mol%、好ましくは10〜40mol%、より好ましくは10〜35mol%の範囲である。なお「主鎖中」とは、主鎖に含まれる全繰り返し単位を100モル%とした際の割合を意味する。
主鎖中のエチレンから導かれる繰り返し単位およびα−オレフィンから導かれる繰り返し単位のモル比は、主鎖を製造する工程で重合反応系中に存在させるエチレンの濃度とα−オレフィンの濃度との割合を制御することにより調整できる。
なお、主鎖に含まれるα−オレフィンから導かれる繰り返し単位のモル比(mol%)、すなわち主鎖中のα−オレフィン組成は、例えば、マクロモノマー(末端不飽和ポリプロピレンあるいは末端不飽和ポリエチレン)を含まない条件下で得られるエチレン・α−オレフィン共重合体のα−オレフィン組成を常法により求めることや、オレフィン系樹脂(β)のα−オレフィン組成から末端不飽和ポリプロピレンや末端不飽和ポリエチレン、側鎖(SC)に由来する影響を差し引くことから求められる。
前記オレフィン系樹脂(β)は、示差走査熱量分析(DSC)において、80〜170℃の範囲に融点(Tm)があることが好ましい。すなわち、オレフィン系樹脂(β)は、示差走査熱量分析(DSC)により測定される融解ピークを80〜170℃の範囲に有することが好ましい。
上記融解ピークが現れる温度、すなわち融点(Tm)は、試料をDSCにより一度昇温工程により融解させた後、30℃までの冷却工程により結晶化させ、2度目の昇温工程(昇温速度10℃/分)で現れる吸熱ピークを解析したものである。
ここで、前記側鎖(SE)に起因する融点は、通常80〜130℃の範囲に観測される。主鎖(MC)が非晶であり側鎖(SE)に起因する融点が当該範囲にあることで、オレフィン系樹脂(β)はポリエチレン系樹脂に良好に相溶することができ、その結果、オレフィン系樹脂(β)およびエチレン系樹脂組成物は、剛性、耐熱性および靭性のバランスが良好となる。また、オレフィン系樹脂(β)において、グラフト型重合体[GP]の側鎖(SE)由来の上記性質を持つことによって、樹脂のベタつきを抑える効果が得られると考えられる。側鎖(SE)に起因する融点を上記範囲に調整する方法として、重合温度や重合圧力を調整する方法が挙げられる。
また、前記側鎖(SP)に起因する融点は、通常100〜170℃の範囲に観測される。側鎖(SP)に起因する融点が当該範囲にあることで、オレフィン系樹脂(β)はプロピレン系樹脂に良好に相溶することができ、その結果、オレフィン系樹脂(β)およびプロピレン系重合体を含むプロピレン系樹脂組成物は、剛性、耐熱性および靭性のバランスが良好となる。側鎖(SP)に起因する融点を上記範囲に調整する方法として、重合温度や重合圧力を調整する方法が挙げられる。
オレフィン系樹脂(β)における135℃のデカリン中で測定した極限粘度[η]は、好ましくは0.5〜5.0dl/g、より好ましくは1.0〜4.0dl/g、さらに好ましくは1.0〜3.0dl/gの範囲にある。前記極限粘度[η]が前記範囲にあることにより、オレフィン系樹脂(β)を含んだ樹脂組成物は、耐衝撃性に加え、良好な剛性や機械強度を有し、さらに良好な成形加工性も有する。
オレフィン系樹脂(β)に含まれるエチレン重合体の割合は、好ましくは2〜60質量%、より好ましくは3〜40質量%、さらにより好ましくは5〜30質量%である。エチレン重合体の割合が前記の範囲にあることで、オレフィン系樹脂(β)は、樹脂のベタつきを抑える効果が得られると考えられる。
ここで、オレフィン系樹脂(β)に含まれるエチレン重合体とは、末端不飽和ポリエチレンに由来する重合体(マクロモノマー)あるいは側鎖に相当し、すなわち、工程(1)において共重合された側鎖(SE)と、主鎖に取り込まれなかったポリエチレン直鎖状ポリマー(マクロモノマー)との総和を示す。
オレフィン系樹脂(β)に含まれるエチレン重合体の割合は、たとえば、末端不飽和ポリエチレンの重量と、得られたオレフィン系樹脂(β)の重量の比率から求められる。
オレフィン系樹脂(β)に含まれるプロピレン系重合体の割合は、好ましくは2〜60質量%、より好ましくは5〜55質量%、さらに好ましくは5〜50質量%である。
ここで、オレフィン系樹脂(β)に含まれるプロピレン系重合体とは、末端不飽和ポリプロピレンに由来する重合体(マクロモノマー)あるいは側鎖に相当し、すなわち、工程(1)において共重合された側鎖(SP)と、主鎖に取り込まれなかったポリプロピレン直鎖状ポリマー(マクロモノマー)との総和を示す。
オレフィン系樹脂(β)に含まれるプロピレン系重合体割合は、たとえば、末端不飽和ポリプロピレンの重量と、得られたオレフィン系樹脂(β)の重量の比率から求められる。
以下、実施例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではない。
[各種測定方法]
本実施例等においては、以下の方法に従って測定を実施した。
<融点(Tm)、融解熱量(ΔH)、結晶化温度(Tc)の測定>
融点(Tm)、融解熱量(ΔH)および結晶化温度(Tc)は、以下の条件でDSC測定を行い、求めた。
示差走査熱量計〔SII社 DSC220〕を用いて、約5.0mgの試料を窒素雰囲気下で30℃から昇温速度10℃/minで200℃まで昇温し、その温度で10分間保持した。さらに降温速度10℃/minで−100℃まで冷却し、その温度で5分間保持した後、昇温速度10℃/minで200℃まで昇温した。この2度目の昇温の際に観測される吸熱ピークを融解ピークとし、80℃〜170℃の範囲で融解ピークが現れる温度を融点(Tm)として求めた。また、融解熱量(ΔH)は前記80℃〜170℃の範囲の融解ピークの面積を算出し求めた。なお融解ピークが多峰性の場合は、全体の融解ピークの面積を算出し求めた。結晶化温度(Tc)は、冷却の際に観測される発熱ピークを結晶化ピークとし、結晶化ピークが現れる温度を結晶化温度(Tc)として求めた。
<メルトフロ−レ−ト(MFR)>
ASTM D1238に従い、190℃、2.16kg荷重下、測定を実施した。
<極限粘度測定>
極限粘度[η]は135℃のデカリン中で測定した。具体的には、約20mgの樹脂をデカリン25mLに溶解させた後、ウベローデ粘度計を用い、135℃のオイルバス中で比粘度ηspを測定した。このデカリン溶液にデカリンを5mL加えて希釈した後、前記と同様にして比粘度ηspを測定した。この希釈操作を更に2回繰り返し、濃度(C)を0に外挿した時のηsp/Cの値を極限粘度[η](単位:dL/g)として求めた(下記の式1参照)。
[η]=lim(ηsp/C) (C→0)・・・式1
<密度>
密度は、JIS−K6922に準拠した得られた樹脂のストランドを120℃で1時間熱処理し、1時間かけて室温まで徐冷したのち、密度勾配管で測定した。
<GPC分析>
分子量分析のために、次の条件でGPC分析を実施した。
装置:Waters社製 Alliance GPC 2000型、
カラム:TSKgel GMH6−HTx2 TSKgel GMH6−HTLx2(いずれも東ソー社製、内径7.5mmx長さ30cm)、
カラム温度:140℃、
移動相:オルトジクロロベンゼン(0.025%ジブチルヒドロキシトルエン含有)、
検出器:示差屈折計、
流量:1.0mL/min、
試料濃度:0.15%(w/v)、
注入量:0.5mL、
サンプリング時間間隔:1秒、
カラム校正:単分散ポリスチレン(東ソー社製)。
上記測定により得られたポリスチレン換算の平均分子量をポリエチレンに換算した。GPCチャートは2峰性ピークを示し、低分子量側のピークが未反応ポリエチレンマクロモノマー由来のピークであり、高分子量側のピークがグラフト型共重合体に由来する。その未反応マクロモノマー(PE)の分子量を、側鎖の分子量とした。
<未反応ポリエチレンマクロモノマーの割合の算出>
オレフィン系樹脂に含まれる未反応ポリエチレンマクロモノマーの割合は以下の方法で算出した。
すなわち、GPCにおける未反応ポリエチレンマクロモノマーであるエチレン重合体に由来するピークと、エチレン/1−ブテン/ポリエチレングラフト型共重合体に由来するピークとの面積比により未反応ポリエチレンマクロモノマーの割合(wt%)を算出した。
<α−オレフィンの組成割合の算出(主鎖α−オレフィン含量)>
グラフト型重合体[GP]の主鎖(MC)を構成するエチレン系共重合体のα−オレフィンの組成比を以下の方法で算出した。
エチレン/1−ブテン共重合体の1−ブテンの組成比(mol%)と結晶化温度[Tc](℃)との相関による検量線より算出した。検量線の作成方法は、後述する比較例1において、化合物(1)を用いない以外は同様に重合を実施し、さらに、連続供給するエチレンと1−ブテンの供給割合を変化させることにより、1−ブテン組成割合の異なる複数のエチレン/1−ブテン共重合体樹脂を得た。得られたエチレン/1−ブテン共重合体樹脂について、1H−NMR測定で1−ブテンの組成比を測定、および上述の方法で結晶化温度を測定し、検量線を作成した。
1H−NMR測定>
ポリマーのエチレンおよびα−オレフィンの組成比分析を目的に、次の条件で1H−NMR測定を実施した。
装置:日本電子製ECX400P型核磁気共鳴装置、
測定核:1H(400MHz)、
測定モード:シングルパルス、
パルス幅:45°(5.25μ秒)、
ポイント数:32k、
測定範囲:20ppm(−4〜16ppm)、
繰り返し時間:5.5秒、
積算回数:64回、
測定溶媒:1,1,2,2,−テトラクロロエタン−d2、
試料濃度:ca.60mg/0.6mL、
測定温度:120℃、
ウインドウ関数:exponential(BF:0.12Hz)、
ケミカルシフト基準:1,1,2,2,−テトラクロロエタン(5.91ppm)。
<エチレン重合体の割合の算出>
オレフィン系樹脂に含まれるエチレン重合体の割合は以下の方法で算出した。ここで、エチレン重合体とは、未反応マクロモノマーおよびグラフト型重合体の側鎖部分の合計を指す。すなわち、エチレン重合体に由来する融解熱量ΔH(J/g)とエチレン重合体含量(wt%)との相関による検量線によりエチレン重合体の割合を算出した。
検量線の作成方法:後述する比較例1おいて、ジ(p−トリル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ハフニウムジメチルを使用しない以外は同様に実施し、ポリエチレンマクロモノマーを得た。回分式重合法により、得られた末端不飽和ポリエチレンとエチレンと1−ブテンをジ(p−トリル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ハフニウムジメチルを含む重合触媒により共重合した。ここで、ポリエチレンマクロモノマーの装入量を変化させることにより、含まれるエチレン重合体の割合が異なるオレフィン系樹脂を複数種類採取した。得られた複数のオレフィン系樹脂のエチレン重合体含量(wt%)は、ポリエチレンマクロモノマーの装入量とオレフィン樹脂の生成量の比からを求め、融解熱量ΔH(J/g)は上述の方法により測定し、両数値の相関から検量線を作成した。
<ポリエチレンマクロモノマー転化率の算出>
上記にて算出したエチレン重合体の割合と未反応ポリエチレンマクロモノマーの割合から求めた(下記の式2参照)。
ポリエチレンマクロモノマー転化率=(1−未反応ポリエチレンマクロモノマーの割合)/エチレン重合体の割合 ・・・式2
[使用試薬]
トルエンはGlassContour社製有機溶媒精製装置を用いて精製して用いた。トリイソブチルアルミニウムは、東ソー・ファインケム社製のトリイソブチルアルミニウムをトルエンで8mmol/Lに希釈して用いた。トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートは、旭硝子株式会社製のトリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートをトルエンで0.5mmol/Lに希釈して用いた。
[実施例1]
<オレフィン系樹脂の製造>
容積950mLの連続重合器に、その一つの供給口から、脱水精製したn−ヘキサンを569g/hrの速度で供給し、同時に連続重合器の別の供給口から、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.5mmol/L)を27g/hrの速度で、ジ(p−トリル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ハフニウムジメチルのトルエン溶液(0.08mmol/L)を34g/hrの速度で、下記式(1)で示される化合物(1)のトルエン溶液(0.02mmol/L)を29g/hrの速度で、トリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(8mmol/L)を20g/hrの速度で連続的に供給した。また、以下に記載する相分離工程により希薄相約400g/hrを連続的に重合器に戻した。また、同時に連続重合器の別の供給口から、エチレンを245g/hrの割合で、水素を3.2L/hrの割合で、1−ブテンを125g/hrの割合で連続供給し、重合温度110℃、全圧0.78MPa−G、滞留時間約30min、攪拌回転数970rpmの条件下で連続溶液重合を行った。
Figure 2021075595
<相分離工程>
重合器で生成したエチレン/1−ブテン/ポリエチレングラフト型共重合体を含むn−ヘキサン溶液(重合溶液)は、重合器上壁部に設けられた排出口を介して流量約1900mL/hrの速度で連続的に排出させた。次いで排出させた重合溶液を温度200℃に昇温(圧力3.5MPa)し、分離帯域である相分離器へ供給した。相分離器で重合溶液について、濃厚相(下相部)と少量のポリエチレンマクロモノマーを含む希薄相(上相部)とに分離した。このとき濃厚相と希薄相はそれぞれ200℃に維持されていた。
相分離器で分離された希薄相(上相部)を相分離器の上部より約400g/hrの割合で抜き出した。抜き出した希薄相(上相部)について重合体濃度を求めたところ20g/Lであった。抜き出した希薄相(上相部)は熱交換器で冷却した後、重合器に循環した。
分離された濃厚相(下相部)を約1010g/hrの割合で採取瓶に回収した。得られた重合体溶液を130℃にて10時間減圧乾燥した。その結果、エチレン/1−ブテン/ポリエチレングラフト型共重合体を280g/hrの生産スピードで得られた。エチレン/1−ブテン/ポリエチレングラフト型共重合体を含む溶液は相分離により、約1.4倍の濃度まで濃縮されていることが分かった。このことから相分離が起こっていることが分かる。ポリエチレンマクロモノマー転化率は56%、未反応ポリエチレンマクロモノマー量は8.3wt%であった。なお、重合器中のポリマー濃度は、上記の生産スピード(280g/hr)、滞留時間(30min)および重合器容積(950mL)より、147g/Lと算出した。ポリマーの分析結果および相分離の結果を表1に示す。
[実施例2]
<オレフィン系樹脂の製造>
容積950mLの連続重合器に、その一つの供給口から、脱水精製したn−ヘキサンを512g/hrの速度で供給し、同時に連続重合器の別の供給口から、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.5mmol/L)を43g/hrの速度で、ジ(p−トリル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ハフニウムジメチルのトルエン溶液(0.08mmol/L)を55g/hrの速度で、化合物(1)のトルエン溶液(0.02mmol/L)を46g/hrの速度で、トリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(8mmol/L)を33g/hrの速度で連続的に供給した。また、以下に記載する相分離工程により希薄相約300g/hrを連続的に重合器に戻した。また、同時に連続重合器の別の供給口から、エチレンを361g/hrの割合で、水素を4.5L/hrの割合で、1−ブテンを174g/hrの割合で連続供給し、重合温度110℃、全圧0.78MPa−G、滞留時間約30min、攪拌回転数970rpmの条件下で連続溶液重合を行った。
<相分離工程>
重合器で生成したエチレン/1−ブテン/ポリエチレングラフト型共重合体のn−ヘキサン溶液は、重合器上壁部に設けられた排出口を介して流量約1900mL/hrの速度で連続的に排出させた。次いで排出させた共重合体溶液を温度200℃に昇温(圧力3.5MPa)し、分離帯域である相分離器へ供給した。相分離器で共重合体溶液について、濃厚相(下相部)と少量のポリエチレンマクロモノマーを含む希薄相(上相部)とに分離した。このとき濃厚相と希薄相はそれぞれ200℃に維持されていた。
相分離器で分離された希薄相を相分離器の上部より約300g/hrの割合で抜き出した。抜き出した希薄相について重合体濃度を求めたところ28g/Lであった。抜き出した希薄相は熱交換器で冷却した後、重合器に循環した。
分離された濃厚相を約1110g/hrの割合で採取瓶に回収した。得られた重合体溶液を130℃にて10時間減圧乾燥した。その結果、エチレン/1−ブテン/ポリエチレングラフト型共重合体を448g/hrの生産スピードで得られた。エチレン/1−ブテン/ポリエチレングラフト型共重合体を含む溶液は相分離により、約1.3倍の濃度まで濃縮されていることが分かった。このことから相分離が起こっていることが分かる。ポリエチレンマクロモノマー転化率は65%、未反応ポリエチレンマクロモノマー量は6.7wt%であった。ポリマーの分析結果および相分離の結果を表1に示す。
[比較例1]
<相分離器を使用しないオレフィン系樹脂の製造>
n−ヘキサンを973g/hrの速度で供給し、エチレンを274g/hrの割合で、1−ブテンを145g/hrの割合で連続供給し、相分離器を通さず重合器で生成したエチレン/1−ブテン/ポリエチレングラフト型共重合体のヘキサン溶液を回収槽に排出したこと以外は実施例1と同様に実施した。その結果、オレフィン系樹脂が約285g/hrで得られた。ポリエチレンマクロモノマー転化率は47%、未反応ポリエチレンマクロモノマー量は10.1wt%であった。ポリマーの分析結果および相分離の比較を表1に示す。
[比較例2]
<相分離器を使用しないオレフィン系樹脂の製造>
n−ヘキサンを810g/hrの速度で供給し、エチレンを384g/hrの割合で、1−ブテンを188g/hrの割合で連続供給し、相分離器を通さず重合器で生成したエチレン/1−ブテン/ポリエチレングラフト型共重合体のヘキサン溶液を回収槽に排出したこと以外は実施例1と同様に実施した。その結果、オレフィン系樹脂が約460g/hrで得られた。ポリエチレンマクロモノマー転化率は58%、未反応ポリエチレンマクロモノマー量は8.0wt%であった。ポリマーの分析結果および相分離の比較を表1に示す。
[比較例3]
<オレフィン系樹脂の製造>
比較例1と同様に連続溶液重合を行った。
<相分離工程>
重合器で生成したエチレン/1−ブテン/ポリエチレングラフト型共重合体のn−ヘキサン溶液は、重合器上壁部に設けられた排出口を介して流量約1900mL/hrの速度で連続的に排出させた。次いで排出させた共重合体溶液を温度120℃に昇温(圧力3.5MPa)し、分離帯域である相分離器へ供給した。相分離器上部から抜き出したn−ヘキサン溶液について重合体濃度を求めたところ142g/Lで、得られた重合体がエチレン/1−ブテン/ポリエチレングラフト型共重合体であったことから、相分離は生じていなかった。
[比較例4]
相分離の温度を230℃にしたこと以外は、実施例1と同様に実施した。エチレン/1−ブテン/ポリエチレングラフト型共重合体の共重合体を180g/hrの割合で得た。ポリエチレンマクロモノマー転化率は46%、未反応ポリエチレンマクロモノマー量は10.2wt%であった。ポリマーの分析結果を表1に示す。
Figure 2021075595
<実施例1と比較例1の対比、および、実施例2と比較例2の対比>
相分離を行った実施例1は、相分離を行わなかった比較例1よりポリエチレンマクロモノマー転化率が向上し、未反応ポリエチレンマクロモノマー量が低減している。同様に、相分離を行った実施例2は、相分離を行わなかった比較例2よりポリエチレンマクロモノマー転化率が向上し、未反応ポリエチレンマクロモノマー量が低減している。相分離により未反応のポリエチレンマクロモノマーを重合器に戻すことによって共重合が進行していることが分かる。
なお、重合器中のポリマー濃度が高い条件で生産した実施例2および比較例2は、それぞれ、実施例1および比較例1に対して、マクロモノマー転化率が高い。すなわち、マクロモノマー転化率を高めるにはポリマー濃度が高い条件で重合することが好ましい。しかしポリマー濃度が高いほど重合溶液の粘度が高い傾向となるため、製造装置の攪拌能力等との兼ね合いでポリマー濃度の上限には制約が生じる。実施例と比較例とを対比すれば、ポリマー濃度が低めの条件であっても、高い条件であっても、本発明の効果が確認できていることがわかる。
<実施例1と比較例3の対比>
実施例1での相分離器の温度200℃から相分離器の温度を120℃にした比較例3では、相分離が生じなかった。相分離を行う際の温度が低すぎると密度差が十分に生じずに相分離できないことが分かる。
<実施例1と比較例4の対比>
実施例1での相分離器の温度200℃から相分離器の温度を230℃にした比較例4では、相分離は生じたが生産速度が低下した。相分離の温度が高すぎると溶液中に含まれている触媒が熱分解し、それらが重合器に戻されることで触媒毒になっていると考えられる。反応性が低下したことでポリエチレンマクロモノマーの転化率が低下し、未反応ポリエチレンマクロモノマー量が増加したことが分かる。

Claims (6)

  1. グラフト型重合体を含むオレフィン系樹脂を溶液重合法にて製造する方法であって、
    重合器内で、遷移金属化合物の存在下、マクロモノマーと、エチレンと、炭素原子数3〜20のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種のα−オレフィンとを共重合する工程(1)、および
    前記工程(1)の後、重合器内の重合溶液の少なくとも一部を相分離器に移し、オレフィン系樹脂を相対的に高濃度で含む下相部と、オレフィン系樹脂を相対的に低濃度で含む上相部とに相分離する工程(2)を含む、オレフィン系樹脂の製造方法。
  2. 前記下相部からポリマーを回収するとともに、前記上相部の少なくとも一部を前記工程(1)における重合器に供給する、請求項1に記載のオレフィン系樹脂の製造方法。
  3. 前記工程(2)における重合溶液の温度が130〜220℃である、請求項1または2に記載のオレフィン系樹脂の製造方法。
  4. 前記マクロモノマーが、エチレンおよび炭素原子数3〜20のα−オレフィンからなる群より選ばれる少なくとも1種から導かれる繰り返し単位からなるオレフィン系重合体であり、かつ、前記オレフィン系樹脂の融点(Tm)が80℃〜170℃の範囲にある、請求項1〜3のいずれか1項に記載のオレフィン系樹脂の製造方法。
  5. 前記マクロモノマーが、下記要件(i)および(ii)を満たす、請求項1〜4のいずれか1項に記載のオレフィン系樹脂の製造方法:
    (i)エチレンから導かれる繰り返し単位、および必要に応じて炭素原子数3〜20のα−オレフィンからなる群より選ばれる少なくとも1種から導かれる繰り返し単位からなり、前記エチレンから導かれる単位の含有割合がマクロモノマーに含まれる全繰り返し単位に対し95〜100mol%の範囲である;
    (ii)重量平均分子量が1,000〜30,000の範囲である。
  6. 前記マクロモノマーが、下記要件(iii)および(iv)を満たす、請求項1〜4のいずれか1項に記載のオレフィン系樹脂の製造方法:
    (iii)プロピレンから導かれる繰り返し単位、および必要に応じてエチレンおよび炭素数4〜20のα−オレフィンからなる群より選ばれる少なくとも1種から導かれる繰り返し単位からなり、前記プロピレンから導かれる単位の含有割合がマクロモノマーに含まれる全繰り返し単位に対し95〜100mol%の範囲である;
    (iv)重量平均分子量が5,000〜100,000の範囲である。
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